トロバ「あなたが見つけたポケモンの数は……8匹!負けました!」
カルム「…………(^ω^;)」
トロバ「さすがチャンピオンですね」
カルム「……うん、まあ」
トロバ「ところで聞きましたか?
一週間ほど前、セレナさんのメガリングが奪われたんです!」
カルム「なんだって!?kwsk!」
トロバ「はい。なんでも夜に旅をしていて異臭を感じたそうなんです
それで振り返ると巨大な影があって、逃げようとしたところ”かげぶんしん”であっという間に囲まれてしまったとか
不意をつかれて”けたぐり”で倒され、メガリングを奪われてしまったそうです」
カルム「あのセレナが…」
トロバ「それだけではなく、その影は服に手をかけて脱がそうとしてきたらしいんです!」
カルム「!?」
トロバ「偶然サナさんが通りかからなければ危ないところでした
そいつは助けに入ったサナさんと少しばかり戦って退散したそうですが…セレナさんは心に傷を負い、今は自宅に閉じこもっています
詳しい話は昨日やっと聞き出せたところなんです」
カルム「どんな奴だったんだ?」
トロバ「暗くてよく見えなかったそうなのですがハリテヤマではないかと、お二人とも…」
カルム「異臭のするハリテヤマか…」
トロバ「それと不思議な話なのですがサナさんが言うには”かげぶんしん”のどの影も攻撃してきたらしいのです」
カルム「実体を持っていたっていうのか?」
トロバ「わかりません。とにかくカルムさんも気を付けてくださいね
そいつはまだ捕まっていませんから」
カルム「わかった、教えてくれてありがとう」
トロバ「いえ…それにしても……」
レアコイル「」スリスリ
トロバ「よく懐いていますね。それが強さの秘訣なんでしょうか」
カルム「あはは……まあ、仲の良さはちょっとした自慢かな?
それじゃオレはセレナのお見舞いに行くよ……行こう、レアコ」
――――
――
カルム「謎のハリテヤマに奪われたメガリング…気になるな。ちょっと話を聞きに行こうか」
レアコイル「」スリスリ
サナ「あ、カルム!セレナ~、カルムが来てくれたよー!」
セレナ「カルム……いらっしゃい」
カルム「お邪魔するよ。トロバから話を聞いたんだけど、具合はどうかな?」
セレナ「……平気よ。それより不覚だわ。まさか野生のハリテヤマなんかに後れをとるなんて…」
サナ「いきなり襲われたんでしょ?しかたないよ」
カルム「オレもそう思う。でも……本当にそいつはハリテヤマだったのかな」
セレナ「え?」
カルム「ハリテヤマは確かにちょっとにおうけど異臭ってほどでもないし
分身も攻撃してきたって聞いたから」
セレナ「アタシはすぐやられてしまったから良くわからない。サナ、どう思う?」
サナ「うーん……分身と本体を合わせて七体いたんだけど、そういえば一つだけ変な動きをしていたかも
無駄に機敏な動きでくねくね~って、ちょっと気持ち悪いの」
カルム「”かげぶんしん”なのに一つだけ違う動きを……?」
サナ「なんか、どこかで見たことあるような動きだったんだけど…」
カルム(異臭のする巨体、気持ち悪い動き……)
セレナ(まさか……)
サナ「え?え?どうしたの二人とも、怖い顔して…」
セレナ(そんなわけない……よね?)
サナ「??ねえ、二人ともどこいくの~?」
カルム「…………」
セレナ「…………」
サナ「??」
カルム「やあ、DD(相変わらずなんて臭いだ…)」
サナ「こんにちは~(……ううっ)」
DD「やあ、今日もごきげんそうだねえ」
セレナ「あら、そう見える?(…うええっ!この臭い、やっぱり犯人はDDなの…?)」
DD「…ごめんなさい。そういえばメガリング奪われちゃったんだってねえ
気遣いが足りなかったよ」」
セレナ「まさにその事で、DDにちょっと話があるのよ」
DD「えっ?」
セレナ(さて、どう言ったものかしら。疑わしいのは確かだけど、もし違っていたら…)チラッ
カルム(まかせて)
カルム「DD、ちょっと手持ちを見せてくれないかな」
セレナ(なるほど、ハリテヤマがいるかどうか調べるのね)
DD「いいけど…あっ!あぶない!」
三人「!?」
DD「シザリガー!」
シザリガー「フンッ!」ガキン
サナ「あのときの…ハリテヤマ!?」
ハリテヤマ「ぐへへ」
DD「加勢して!ぼくは戦闘とか得意じゃないから」
シザリガー「うぐぐ…」
ハリテヤマ「ぐへへぇ」
セレナ(どういうこと?DDが犯人なんじゃなかったの?)
カルム(実体を持った七つの影……てっきりDDが六匹のハリテヤマを使ったんだと思ったけど
シザリガーがいるならハリテヤマが手持ちにいても最大で五匹…)
カルム「とりあえずコイツを退けよう!いけ、レアコ!」
セレナ「わかったわ。ゲッコウガ!」
DD「二人が手伝ってくれるなら心強いねえ」
――――
――
サナ「逃げちゃった…」
セレナ「事前に”バトンタッチ”で”こうそくいどう”を積んでいたみたいね」
DD「てことはトレーナーがぼく達を狙ってきたってこと?
一体誰がそんなこと…」
セレナ「アタシのメガリングを奪ったのもハリテヤマなのよ、きっと同じトレーナーだわ
DD、なにか心当たりない?」
DD「うーん……ああっ、そういえば!」
サナ「なにか知っているの?」
DD「ちょっと前にトロバっちがハリテヤマを連れているところを見たよ!」
カルム「なんだって!?」
セレナ「まさかそんな、トロバが…!?」
DD「ひどいことするねえ。それが本当なら友達として止めないと」
サナ「まずは探しにいかないと…」
カルム「いや、手持ちが襲ってきたなら近くにいるんじゃないかな」
サナ「あ、そっか」
DD「トロバっち、出てきなよ!」
シーン…
DD「トロバっち!!」
ガサッ
トロバ「くくく…!」
サナ「本当にいた…!」
カルム「しかもハリテヤマが三匹も…!」
セレナ「決まりね」
セレナ「ねぇどうして?どうしてアタシのメガリングを奪ったりしたの?」
トロバ「ふへへぇ!」
ハリテヤマ1「フンアッ」ブンッ
セレナ「ゲッコウガ、”みずしゅりけん”!」
ガッ!ぐぐぐ…!
ハリテヤマ2「ンバァッ!」ブンッ
DD「シザリガー、はさ……ああっ、シザリガー!」
シザリガー「」ブクブク
ハリテヤマ3「フボアッ」ブンッ
カルム「かくとうタイプは苦手なんだけどなぁ」
カルム「クレナ、”ゆきなだれ”!」
クレベース「」ゴオオッ
ハリテヤマ3「あべべっ!」
DD「すごいねえ!ハリテヤマが一撃だ!」
カルム「そっちは”あついしぼう”持ちか。それなら”じしん”だ」
ハリテヤマ2「ぐおお」バタン
サナ「さすがカルムだねっ」
セレナ「こっちも終わったわ」
ハリテヤマ1「」ブクブク
カルム「さあトロバ、観念するんだ」
セレナ「今ならまだ警察には通報しないわ。だから…」
サナ「そうだよ。もうこんなことやめてよ」
DD「そうだそうだ!」
トロバ「…………」
カルム「おい、聞いているのか?」
トロバ「……ふへっ!」
トロバのたいあたり
サナ「きゃああああああああっ」
セレナ「サナ!」
カルム「トロバ、なんてことをするんだ!」
トロバ「うへへっ」グッ
セレナ「もう一度くるわ!サナ逃げて!」
サナ「え?え?」
トロバ「ふひひぃーっ!」ダッシュ
サナ「あわわっ」ポロッ
サナのモンスターボールからブリガロンが飛び出した
ブリガロンのニードルガード
ブリガロン「フンッ」
ザクザクッぐちゃあ
トロバ「」ピクピク
カルム「トロバ!トロバーーーッ!」
サナ「あ、ああ……サナ、なんてことを…!」
セレナ「待って、様子がおかしいわ!」
トロバの体がドロドロに溶ける
メタモン「」ピクピク
サナ「メタモンだったの!?」
メタモン「」モソモソ
サナ「あっ、メタモンがDDの方に!」
セレナ「いけない、DD逃げて!」
DD「…………」
メタモン「」モソモソ
DDのふみつけ
DD「きみは本当に使えないねえ」
メタモン「」
DD「ぼくクズは嫌いなんだよねえ」
シザリガーのハサミギロチン
シザリガー「フンバッ!」
いちげきひっさつ
サナ「……DD?どういうことなの?」
DD「白々しいなあ。ぼくを疑ったからここに来たんでしょ?
友達なのに酷いよねえ」
サナ「疑うって、そんな…サナは……」
セレナ「やっぱりあなただったのね、DD」
サナ「セレナ!?」
カルム「初めて会った時から気に食わないとは思っていたよ。だけどここまでするとはね…」
サナ「カルムまで!!」
カルム「本物のトロバはどうしたんだ?」
DD「事の最中に出てこられたら困るからねえ。素っ裸にむいて洞窟に閉じ込めているよお
監視にカイリキー♂を10匹ほどつけているけどねえウヒャヒャ!」
セレナ「ひどい……トロバは鬼畜攻めだと思っていたのに…トロバ×フラダリだと思っていたのに……っ!」
カルム「…一体なにが目的なんだ」
DD「そんなの決まってる……デブ以外の殲滅だよお」
カルム「なんだって?」
DD「デブが迫害される世界なんて狂ってる。だからぼくが浄化するんだよお!!
知ってるよお?きみたちだって陰でぼくのことをバカにしているよねえ?」
サナ「してないよ!」
カルム「そうだ!オレ達はDDの体臭については我慢できないけど体型ならギリギリ耐えられる!」
DD「嘘だッ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だァ!!」
DD「ハァ…ハァ……もういいんだよお。どうせデブ以外は生かしておかない
だけどそのためにはチャンピオンのカルム、それに追随するセレナが邪魔なんだよねえ
だからここで倒すんだよお…」
ザッザッザッ
サナ「な、なに?周りにポケモンがいっぱい…」
DD「みんなぼくの手持ちだよお。きみたちはバカ正直に6匹までしか連れていないんだよねえ?」
セレナ「ちょ、ちょっと!50匹はいるわよ!」
DD「いくらチャンピオンでもこれなら太刀打ちできないよねえ!!」
カルム「……くっ!もはやトレーナーとしての誇りも捨てたか!」
セレナ「さすがデブは自己中ね。そんなだから自己管理がずさんで太るし体臭も最悪なのよ!
こんなデブに服を脱がされかけたなんてキモいキモいキモいキモい!」
DD「デブをバカにしたなあ!?いけー、ぼくのポケモンたち!
非デブを駆逐するんだあ!!」
ザッザッザッ
サナ「こんなに相手がいたらいくらカルムとセレナでも……」
セレナ「せめてアタシにもメガリングがあれば…」
DD「あはははははっ!!これだけ敵がいたら勝負する気も起きないよねえ!」
カルム「いや、そうでもないさ……クレナ、”じしん”」
クレベース「フンッ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!
DD「ああっ!」
サナ「すごい、あっという間に全部のポケモンを…!」
セレナ「全体攻撃…その手があったわね」
DD「くうぅ~っ!!やっぱり最初にきみを闇討ちするべきだった!
でもまだだ!まだぼくのポケモンは残ってる」
ザッザッ
サナ「また現れたよ!」
セレナ「30匹……数は減ったけどカブリアスとかフライゴンとかいるわね」
DD「ふひひぃ、それだけじゃないよお
ポケモン勝負で勝てないならトレーナーを直接ねらえばいいんだよお!
いけっ、エネコロロ。”メロメロ”でカルムを無力化しちゃえ!!」
サナ「や、やめてっ!そんなことしたらカル×サナが……っ!」
セレナ「そうよ!プラターヌ×カルムはどうなるの!?」
エネコロロのメロメロ
しかしカルムにはこうかがないようだ
DD「……あ、あれ?
もう一度!エネコロロ、もう一度だ!」
エネコロロのメロメロ
やっぱりカルムにはこうかがないようだ
カルム「無駄だよDD。オレにメロメロはきかない
だってオレは普段から……レアコイルのねじを外してその穴にオレのポケモンをつっこんだり
クレベースの上で床オナをしているんだ。今さらエネコロロだけに心を奪われるわけがないんだ!」
DD「なっ、なにぃ……っ!」
サナ「」
セレナ「………orz」
カルム「レア子”でんじほう”
クレ奈”ゆきなだれ”」
レアコイル「///」カルムキュン
クレベース「///」カルムキュン
ドドドドドド
DD「ああっ、また全滅……!
まだだ、まだぼくには10匹のポケモンがいる!」
ザッ
カルム「勝負はもう見えている、わかってるだろ?
ろくに育ててもいないポケモンが10匹集まったってオレには勝てない」
DD「うううるさいんだよお、きみは!鞭打ってでもコイツら働かせて勝ってやる!」パシンパシン
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