由比ヶ浜「ヒッキーと交際始めたのに何も進展しない……」 (10)

由比ヶ浜「全く何もないってどういうことだし……はぁ」

由比ヶ浜「ううん、だめだめくよくよしちゃ」

由比ヶ浜「ヒッキーのこと信じて待つしかないよね!」

「話は聞かせてもらいました!」

由比ヶ浜「え!?」

小町「こんにちはー結衣さん」

由比ヶ浜「え、なんで!?いつから聞いてたの!?」

小町「結衣さんが独り言を言いながら歩いていたので、つい聞いちゃいました」

由比ヶ浜「ええ!声出てた!?うう」

小町「とにかく、お兄ちゃんみたいなタイプは、正攻法で攻めていたらいつまで経っても進展しませんよ!」

由比ヶ浜「じゃあどうしたら……」

小町「押し倒しちゃってください」

由比ヶ浜「お、押し倒す!?それはいくらなんでも飛びすぎじゃない?」

小町「ショック療法です。そのくらいしたほうがいいんです」

小町「たとえばこの間の休日、兄からの誘いでデートにいきましたよね?」

由比ヶ浜「え、う、うん行ったよ……えへへ」

小町「あれはほとんど小町プロデュースです」

由比ヶ浜「え」

小町「休日、彼女持ちの兄が家でごろごろゲームしていたので、妹の義務として、デートにでも行きなよーと焚き付けました」

小町「小町が言わなかったら、たぶんずっとごろごろしていたに違いありません、あれは」

由比ヶ浜「そうなんだ……珍しくヒッキーから誘ってくれたから、あたし嬉しかったんだけどな」

小町「さらに、行き先も、最近あそこ人気だよーとか、あの近くならあの店がおいしいらしいよとプロデュース!」

由比ヶ浜「そっか……ヒッキーにしては気がきいてて、あたしのために調べてくれたのかなって……」

小町「デートでさえこの体たらくなんですよ!?」

小町「いいんですか、結衣さん。このままだと、そろそろキスぐらいしなよーとか小町が言うことになりますが」

由比ヶ浜「それは、やだなぁ……」

小町「兄が自分から結衣さんといちゃいちゃしたいと思わせなければいけません!」

小町「結衣さんに接触すればいいことがあるんだと、思い知らせてやってください!」

由比ヶ浜「でも、それで押し倒すって……」

小町「じゃあおっぱいさわらせるだけでも」

由比ヶ浜「それもちょっと、いきなりは恥ずかしいっていうか……」

小町「一生兄とこのままですよ?彼女と言う肩書きがあるだけで、隣にいるだけの女になっちゃいますよ?」

由比ヶ浜「……」

押し倒した結果、ヒッキーは性欲猿になりました

おわり

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