男「隣の家に誰か引っ越してきた。女の子ならいいなぁ」(673)

自室 ベランダ

男「お、家具が運ばれてる」

男「もし同年代なら一緒の学校にいくことになるだろうし、仲良くできればいいなぁ……」

男「……」


女の子『もー、朝だよー。起きてー」ユサユサ

男『ちょっと、やめろよー』

女の子『こんなに可愛い女の子に起こしてもらってるだけでもありがたいと思ってよね』

男『え?誰がかわいいって?』

女の子『なによー!!』


男「……なんてことにならないかな」ニヤニヤ

男「漫画の見すぎか」

男「でも、同年代が引っ越してくるとは限らないよな」

男「年上の女性かもしれない」

男「年上なら……」


美人『ここの問題が分からないの?』

男『はい。すいません』

美人『もう、仕方ないわね。もっと日頃から勉強しないからよ?』

男『えっと……』

美人『ふふ。それとも私に教えてほしくてわざと勉強してないのかしら?』

男『あ……』

美人『いいわよ。色々、教えてあげる……』


男「……なんちゃってな」ニヤニヤ

ガラッ

男「あ、窓が開いた。誰か出てくるか……?」ドキドキ

おっさん「……」

男「あ、ど、どうも」

おっさん「……」ペコッ

男(お父さんか……?)

おっさん「……」スタスタ

男「……あの人、だけじゃないよな?」

男「きっと娘とかいるよな」

男「……」


おっさん『もー、朝だよー。起きてー」ユサユサ

男『ちょっと、やめろよー』

おっさん『こんなに可愛いおっさんに起こしてもらってるだけでもありがたいと思ってよね』

男『え?誰がかわいいって?』

おっさん『なによー!!』


男「―――気分悪くなった。寝るか」

翌日

男「いってきまーす」ガチャ

男「……」チラッ

男「女の子はいないのか……?」

ガチャ

男「お……」

おっさん「……」スタスタ

男「はぁ……」

おっさん「……」ペコッ

男「お、おはようございます」

おっさん「……」スタスタ

男「……」

男「漫画みたいにはいかないか」

男「行くか」スタスタ

数日後 自室

男「はいれー」

友「うぃーっす。さぶさぶ」

男「んじゃ、ゲームでもすっか」

友「そうだなー。―――おい」

男「どうした?」

友「向こうの家から変なおっさんがこっち見てるぞ」

男「え?―――うわ、マジだ」

友「カーテン閉めとけよ」

男「ああ」

おっさん「……」ジーッ

男(気持ち悪いな……)シャッ

友「ストーカーか?」

男「やめろよ」

数日後 自室

男「……」カチカチ

PC『ごしゅじんさまー』

男(メイドとか欲しいなぁ)

男「……ん?」

おっさん「……」ジーッ

男(うわ……またこっち見てる。最近、頻繁に見られてる気がするな)

男(ホモなのか……?)

男「カーテンしめとこ」シャッ

男「……」

男「隣人はホモのストーカーとかどこのサスペンス映画だよ……」

男「普通は可愛い姉妹とかだろ、ふざけんな……」

男「……」カチカチ

PC『あいしてまーす』

数日後 昼

男「じゃあ、ちょっと出かけてくるから」ガチャ

男「んー……」

男「さてと、本屋に―――」

おっさん「……」

男「うわぁ!!」

おっさん「……」ペコッ

男「ど、どうも……」

おっさん「……」

男「そ、それじゃあ……」

おっさん「あ……の……」

男「は、はい?」

おっさん「彼……女……いま、せん……よね?」

男「え……?」

おっさん「女の子が……部屋にきたこ、とが……ないみたい……です、ので……」

男(うわぁ……この人、ガチか……)

男「い、急ぎますから」

おっさん「あの……紹介したい……女、のこ……が……」

男「え?」

おっさん「家に……きて……もら、え……ませんか……?」

男「……」

おっさん「……」

男「いやです……」

おっさん「ど、うして……?」

男「なんとなく」

おっさん「おねがいします……」ガシッ

男「は、離してください!!」

おっさん「あ……す、いませ……ん……」

男「それじゃあ!!」タタタタッ

おっさん「……」

本屋

男「あー……怖かった……」

男「はぁ……なんだよ、あいつ……」

男「警察に通報したほうがいいかもなぁ……」

男「でも……女の子を紹介したいとか言ってたな……」

男「もしかして娘とかいるのか……?」

男「いや……ホイホイついて行ったら……」


おっさん『紹介したい女の子っていうのは……私でーす☆』

男『うわー』


男「……ってことになりかねない」

男「やべー……マジで……」ブルブル

男「次、なんかしてきたら通報しよう……うん……」

男「あ、新刊でてる。買っとくか」

駅前

男「……」スタスタ

おっさん「……」オロオロ

男「ん……?うわ……あいつだ……」

おっさん「あの……話を……」

通行人「……」スタスタ

おっさん「すいません……話だけ……でも……」

通行人「……結構です」スタスタ

おっさん「……」オロオロ

男(……なにやってんだ?)

おっさん「……あ」

男(やべ、目が合った……)

おっさん「……」スタスタ

男(にげよ……)タタタッ

おっさん「あ……」

気になるな
はよ

夜 自室

男「……」ペラッ

男「……読み終わったぁ」

男「んー……」

男「……」

男(あのおっさん……駅前で何やってたんだ……?)

男(もしかして手当たり次第にナンパとかか……?)

男(うえー……最低だな……)

男(ホモにもビッチとかいるんだな)

男「……」

男「さー寝よう」

男「……」パチン

男(気にはなるけど、後が怖いよな……やっぱり……)

男(そもそもあの家に女の子が住んでいる様子もないし……)

男(うーん……やっぱりホモか……)

ホモはやめてくれ・・・

翌朝

男「いってきまーす」ガチャ

おっさん「……」

男「うぁ!?」

おっさん「お、おはよう……ござ、い、ます……」

男「……」スタスタ

おっさん「あ、あの……」オロオロ

男「……」スタスタ

おっさん「話を……」ガシッ

男「離してください!!」バッ

おっさん「あ……すいません……」

男「警察、呼びますよ」

おっさん「それだけは……やめて……ください……」オロオロ

男「じゃあ、もう話かけないでください」

おっさん「そんな……こと……いわず……話……だけでも……きいて……もらえませんか……?」

男「遅刻するんで」

おっさん「うぅ……少し……だけ……5分……いや、2分で……いいので……」

男「……すいません」

おっさん「結婚も……してない……彼女も……いない……ですよね?」

男「学生なんだから当然です」

おっさん「じゃあ……適任なんで……」

男「失礼します」

おっさん「まって……」

男「……」スタスタ

おっさん「女の子……紹介します……だから……話を……」オロオロ

男「……」スタスタ

おっさん「かわいい……ですよ……?」

男「……信じられません」

おっさん「ど、どう、して……?」

男「だって、一緒に出歩いているところ見たことないですし」

おっさん「それは……」

男「それじゃあ……これで」

おっさん「家に……家に来て頂ければ……紹介……できます……」

男「だから、それが怪しいんです。何されるかわかりませんし……」

おっさん「しません……なにも……。し、したら……警察に通報してもらっても……構いません……」

男「そりゃしますよ」

おっさん「だったら……」

男「されてからじゃ遅いですから」

おっさん「そんなに信じられ……ませんか?」

男「ええ」

おっさん「なにも……しない……です……神に誓って……」

男「そこまで言うならその女の子を連れてきてください」

おっさん「だめ……です……。その子……は……歩けないので……」

男「……そうですか。えっと……じゃあ車椅子とかで……」

おっさん「あ……えと……外、に……出ることができないので……」

男(怪し過ぎる……)

おっさん「家に……家に来て頂ければ……」オロオロ

男「もういいです。それでは」

おっさん「あぁ……ほんと、に……可愛い……女の子……なんです……」

男「だから―――」

おっさん「そ、そうだ……写真があります……」ゴソゴソ

男「え……?」

おっさん「ど、どうぞ……見てください……」ペラッ

男「ん……?」

男(確かにすげー可愛いけど……)

男「俺、幼稚園児とか興味ないんで」

おっさん「……あ、えと……家にまだ写真があります。この写真……私が一番好きな……写真で……」

男「もう結構で―――」

おっさん「もう……貴方しかいないんです……」ウルウル

男「な、泣かないでくださいよ!!」

おっさん「手間は取らせませんから……」

男「しつこいですね」

おっさん「必死……なんで……」

男(いい加減、警察に通報してやろうか……)

おっさん「お願い……します……話だけ……でも……」

男「……」

おっさん「この……通りです……」ウルウル

男(大の大人に頭を下げられるって嫌な気分だなぁ……)

おっさん「うぅ……」

男「……じゃあ、午後4時に近くの公園にいてください」

おっさん「え?」

男「話だけは聞きます」

おっさん「あ、ありがとう……ございます……!!」ガシッ

男「手を握らないでください!!」

おっさん「す、すいません……」

夕方 公園

男「……どうも」

おっさん「ありが……とう……ございます」

男「早く済ませてください」

おっさん「分かりました……」

男(どんな話でも丁寧に断ってやろう。そうしたら諦めるだろうし……)

おっさん「紹介したい女の子のこと……ですが……」

男「はい」

おっさん「本当に可愛いんです……本当に……」

男「それはいいです。なんで紹介したいんですか?」

おっさん「お世話をして欲しい……のです……」

男「お世話……?」

おっさん「はい……食事とか……お風呂……とか……」

男「そんな状態なら……介護ヘルパーとかに頼めばいいじゃないですか」

おっさん「いや……お金……かかるじゃ……ないですか」

男「お金かかるって……貴方、引っ越してくるだけの費用は持ってるんですよね?」

おっさん「でも、継続してお金を払わないといけませんし……それがネックといいますか……」

男「いや……なら、奥さんに頼めばいいじゃないですか」

おっさん「私……そのような人はいないのです……お恥ずかしい……」

男「そうですか」

男(え……じゃあ……)

男「ちょっと待ってください」

おっさん「は、はい?」

男「貴方の娘じゃないんですか?」

おっさん「ええ……違います」

男「どういうことなんですか……?」

おっさん「……家に……足を運んでくだされば……ご紹介で、きます……」

男「その女の子って……誰の……?」

おっさん「……」

男(警察に言おう……。なんか本当に危ない人じゃないのか……こいつ……)

おっさん「わ、わかりました……これを……どうぞ」

男「え?鍵……?」

おっさん「私はここに居ます。私の家の中を……みて、きて……く、ださい」

男「確認してこいってことですか?」

おっさん「は、はい……」

男「……」

男(誘拐されてきたような女の子がいれば通報しよう)

男「じゃあ……行ってみます」

おっさん「おぉ……ありが、とう……ございます……」

男「ここに居てくださいよ」

おっさん「は、はい……もちろん……」

男「……」スタスタ

男「……」チラッ

おっさん「……」ボォ~

男(ついてくる気配はないか……)

男「……」ガチャ

男「お邪魔します」

シーン……

男「……誰か、いませんか?」

男「―――話せない状態とかか……?」

男「玄関の扉は……開放しとくか」

男「……」ソーッ

男「とりあえず逃げ道は確保しとこう」

男「勝手口……窓……うん……ここらを開けとけばなんとか逃げることはできそう……」

男「……あとは……問題の女の子だけか……」

男「……」スタスタ

男「いないな……」

男「二階か……?」

男「……」

男「流石に独りだと二階には行きたくないな……」

友「―――んだよ。いきなり呼び出して」

男「そこで見張っててくれ」

友「なに?泥棒でもすんの?」

男「違う。ちょっとこの家、おかしいんだ」

友「ふーん」

男「変なおっさんが見えたらすぐに連絡してくれ」

友「いいけど、あとで訳を言ってくれよ」

男「言うって」

男「……よし。いくか」スタスタ

男「……」ソーッ

男「二階に寝室とかあるんだろうな……」

男「……」スタスタ

男「ここか……?」ガチャ

男「……」ソーッ

男「いないな……」

男「こっちか……?」ガチャ

男「あ、この部屋は……俺の部屋から見える部屋だな」

男「……普通の寝室だな」

男「というか、女の子なんていないぞ……?」

男「どうなってんだよ……」

男「頭がおかしいだけのおっさんだったのか……?」

バタンッ!!

男「え……?」

男「今の……音……」

ピリリリ

男「もしもし?」

友『おい。玄関が閉まったぞ。家の中に誰かいるんじゃないのか?』

男「え……?」

友『通報されるまえに出てこいって』

男「あ、ああ……そうする……!」

男「どこに居たんだよ……」

男「逃げよう……」スタスタ

男「……」ソーッ

男「いない……よな……?」キョロキョロ

男「……よし」タタタッ

男「出よう」グッ

男「あれ……?」ガチャガチャ

男「あ、ああ……鍵が閉まってたのか……」

男「……」ガチャン

男「これで……」

「待って……」

男「―――?!」

男「だ……誰だよ……?」ガクガク

「貴方こそ……誰……?」

男(怖くて……振り向けない……)

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
  /  /

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ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

男「お、俺は……ここに住んでいるおっさんに言われて……」

シーン……

男「え……?」バッ

男「あ、れ……いない……」

男「なんだよ……」

ガチャ

男「うわぁ!?」

友「うお?!なにさ!?」

男「お、お前か……」

友「早く行こうぜ。学校にバレたらやばいって」

男「そ、そうだな……」

男(今の声は……)チラッ

男「……」

友「はやく」

男「あ、ああ」

自室

友「幽霊?」

男「かもしれない」

友「あははは」

男「本当だって!!」

友「とりあえず、そのおっさんに鍵を返しにいこうぜ。空き巣扱いされても嫌だし」

男「それもそうか……」

友「そのときに曰く付物件なのか訊けばいいだろ」

男「うん」

友「うし。行くか」

男「ああ」

友「でも、幽霊な。女の子の幽霊なら最高じゃねーか」

男「バカ。かなり怖かったんだぞ」

友「もしかしたらその幽霊に恋しちゃうかもしれないぞ?」

男「やめろよ。マジで」

公園

おっさん「あ……お、おかえり……なさい……」

男「あの……行ってきました」

おっさん「あ、あえましたか?」

男「いいえ。声だけは聞こえました」

おっさん「そ、そうです……か……」

友「すいません。こいつから話を聞きました。えっと、その家、幽霊とか出ます?」

おっさん「幽霊……?いいえ、そんな家……私が怖い……です……」

友「ふーん」

男「とりあえず、鍵を返します」

おっさん「いえ……もっていて……ください」

男「ど、どうして……?!」

おっさん「これからは……週に一回ぐらいでいいので……家に来てください……」

男「はぁ!?」

おっさん「おね……がい……します……」

男「いや……理由を……聞きたいんですけど……!!」

おっさん「女の子のお世話を……」

男「誰もいませんでしたよ?!」

おっさん「声は……聞いたんですよね……?」

男「いや……ききましたけど……」

おっさん「がんばって……ください……」

友「貴方が世話をしたらいいんじゃあ……」

おっさん「ああ、そうだ……こ、これ……」

男「え?」

おっさん「キャッシュカードです……暗証番号は―――」

男「ど、どういうつもりですか!?」

おっさん「お世話……していただけるなら……お金……渡します……」

友「あの……その女の子との関係は?」

おっさん「……では、また様子、見にきます……」

男「ま、待ってください!!ちょっと!!!」

友「行っちゃった……。あの言い方、家には帰らないって感じだったな」

男「ああ……」

友「どうする?」

男「どうするって……」

友「キャッシュカードを渡してきたから、本気かもな」

男「残高ゼロかも知れないだろ」

友「でもなぁ。あのおっさんが嘘を言ってるようには見えないしなぁ」

男「まぁ……な」

友「とりあえず今日は帰ろうぜ」

男「なんか楽しそうだな、お前」

友「そうだな。ちょっとワクワクしてる」

男「なんでだよ。怖くないか?見知らぬ相手にキャッシュカード渡されて、誰かの世話を押し付けられたんだぞ?」

友「幽霊を相手にするわけじゃないし、いいじゃん」

男「あのな……!!」

友「週一回でいいなら俺も協力するって。な?」

支援
切ない系恋愛ホラーか?
何にしても期待

夜 自室 ベランダ

男「……」

男「やっぱり帰ってきてないな……あのおっさん……」

男「……」

男「なんだよ……どうしたら……いいんだ……」

ピリリリ

男「もしもし?」

友『よう。不思議な隣人は?』

男「帰ってきてない」

友『そっか。んで、明かりはついてないのか?』

男「ああ。ここからは見えない箇所もあるからなんともいえないけど」

友『今度の日曜日、お邪魔してみようぜ』

男「本気か?」

友『おう』

男「はぁ……」

日曜日 隣家

友「……」ピンポーン

男「……出てこないな」

友「鍵、鍵」

男「はいはい……」ガチャ

友「ごめんくださーい」

男「おじゃましまーす」

シーン……

男「応答はないんだな……」

友「とりあえずその女の子を捜してみようぜ。俺は一階を。お前は二階な」

男「勇気あるな」

友「いいじゃん。家主公認なんだし」

男「物は盗むなよ」

友「誰がするかよ」

男「じゃあ、捜してみるか」スタスタ

しえーん

二階 寝室

男「いないな……」

男「はぁ……本当に女の子なんて……」

ガチャ……

男「ん……?向こうの扉が……勝手に……」

ギィィィ……

男「だ、誰だ……?」ドキドキ

シーン……

男「……おーい!!!二階にきてくれー!!」

友「なんだー!?」ドタドタ

男「む、むこうの扉が勝手に開いたんだ」

友「んじゃ、その向こうにいるんじゃないのか?」

男「一緒に行こうぜ……」

友「怖がりだなぁ」

男「うるさいな」

子ども部屋

友「子ども部屋っぽいな。おもちゃとかあるし」

男「随分、散らかってるな……。なんか今まで遊んでいたみたいだ」

友「……でも、誰もいないな」

男「そうだな……」ヒョイ

友「人形か。やっぱ女の子がいるんじゃないか?」

男「これはここに入ってたのか……?」

友「片付けるのかよ」

男「誤って踏んづけたりしたら大変だろ?」

友「それもそっか。流石に物は壊したくないな」

男「手伝え」

友「はいよー」

男「……」ゴソゴソ

友「なんか年季入ったものばっかだな」

男「もう売ってないやつとかありそうだな」

男「おし……いくか」

友「おう」

男(そういえば食事とかお風呂とか言ってたけど……やっぱり……小さな子がいるのか……?)

友「ふわぁ……」

男「……」

ガサゴソ……

男「!?」

友「どうした?」

男「いや……。なんか物音が……」

友「マジか」

男「……」

友「何もきこえねーけど?」

男「確かに聞こえたんだ」

友「びびりすぎー」

男「本当だって!!」

昼 リビング

友「誰もいねーな」

男「そうだな」

友「やっぱり幽霊が……」

男「やめろよ」

友「あははは。冗談だって。―――さーてと、飯にしようぜ」ゴソゴソ

男「ああ。なんか疲れたし……腹減った」

友「んーおにぎりー」

男「あ、その前にトイレ」

友「花子さんに気をつけろ」

男「やめろ!!」

友「ついていってやろうか?」

男「いい!!」

友「もらすなよー」

男「もらすかよ!!」

トイレ

男「はぁ……」

男「やっぱりなんか変だよな……ここ……」

男「もう来ないほうがいいかも」

トントン

男「もうちょっと待て」

トントン

男「うるせえなぁ」

トントン

男「なんだよ!!」

「あの……」

男「え……」

「紙が無いと思って……」

男「だ、だれ……?」

「貴方こそ……紙の有無を確認してから入ったほうが……」

男「うわー!!!!」ドタドタ

友「―――どうした!?」

男「だ、誰かが……!!」

友「え!?」

男「誰かが……紙を……」

友「どういうことだ?」

男「わかんねえ……」ブルブル

友「トイレか……ちょっと行ってくる」

男「危ないって!!」

友「大丈夫。お前はトイレの前を監視しててくれ」

男「いや……」

友「紙を持ってきてくれるとか優しいじゃん」

男「あのなぁ……」

友「きたら捕まえろ。いいな」

男「……」

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            ピキーーーーー フハ       ミ::::::::::::::::::::::::::::::ーーーーーン
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___________∧,、 〉゙゙`'''Tjフ ̄   ヽ::::::,ィ ,、ヽ:::::::_________________
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                   /..         U   "´ 2ノ/ l:::::
            むっ!  ヽ.ニ,`           __/ :l::::
.                    'ーr_‐;        .ィ    l:::    ホモスレの予感
                     〈..        /:{      ヽ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バタン

男(マジで入りやがった……)

男(どうなっても知らないからな……)

「あの」

男「ひっ!?」

「ご友人もトイレ……ですか?」

男「ど、どこだ……?」

「えっと……」

男「悪戯か……?もういいって……!!」

「紙をどうぞ」

ゴトッ

男「え……」

「お掃除してくれてありがとうございます」

男「だから、どこにいるんだ!?」

「目の前にいますけど……」

男「嘘はいい……」

「いえ……ここにいます」

男「うわー!!!!」

ガチャ!!

友「どうしたぁ!?」

男「あ……あぁ……」

友「なんだよ!?」

男「い、いるって……ここに……」

友「どこに?」

男「だから……ここに!!」

友「いねーじゃん」

男「もう出よう!!やっぱりやばい!!」ダダダッ

友「あ、おい!!まてよ!!」ダダダッ

グゥ~

「……おにぎり……食べてもいいのかな……」

これから書き溜めしてから頼むわ



支援



男「はぁ……はぁ……」

友「おいおい……マジかよ」

男「ここはやばい……もう……こない……はぁ……はぁ……」

友「幽霊か……」

男「あのおっさんを捜して……問い詰めないと……」

友「でも、声は女の子だったんだろ?」

男「ま、まあな……」

友「じゃあ、もう一回行ってみようぜ」

男「呪われたらどうするんだ?!」

友「呪われるならもう呪われてるだろ」

男「ひぃ……」

友「俺はまだ遭遇してないしな。とりあえず、もう一回行ってみる」

男「やめとけって!!」

友「死にはしないだろ」

リビング

友「ここにいたんだよな?」

男「あ、ああ……」

友「ふーん。―――あー!」

男「な、なんだよ!?」

友「おにぎりがない」

男「え?」

友「俺の昼飯が……」

男「やっぱり……」

友「もしかしてその幽霊に……?」

男「な?!もういいだろ!?」

友「腹減った……」

男「暢気なやつだな……」

「ご、ごめんなさい……。お腹、すいてて……」

男・友「「えっ?」」

「つい、全部……食べてしまいました……」

男「ほら!!聞こえただろ?!」

友「お、おう……」

「あの……申し訳ありません。昨日、非常食も尽きてしまって……」

男「どこだよ……どこから……」ガクガク

友「なんか……この辺から声がするな……」ソーッ

「なんですか?」

友「こっちか……?」

男「おい……やめろって!!」

「やめてください」

友「んん?」

男「なんだよ……やっぱり……幽霊か……?」

「幽霊……?」

友「―――こっちだ!!」バッ

「さっきからなんですか?やめてください」

友「触れられないな……」

男「もういこうぜ」

友「そ、そうだな……」

「あの、待ってください」ガシッ

男「うおぉ!?」

友「なんだ?!」

男「肩を掴まれた……!!」

「えと……お世話……してくれる人ではないのですか?」

男「お、おせわ……?」

「パパからそうきいてますが……」

友「パパ?」

「はい」

男「あのおっさんのことか……?」

「申し訳ありませんが、食材を買ってきてくれませんか?本当に冷蔵庫が空で……」

友「待ってくれ。えっと……幽霊もご飯食べるの?」

「幽霊って誰のことですか?」

男「き、君のことだ……」

「私……ですか?」

友「うん」

「失礼ですね。生きてます。足だってあります」

男「いや……足どころか顔もないじゃないか……」

「あります。地団駄だって踏めます」ドタドタ

友「え……」

男「……」

「なんですか?」

友「透明人間……?」

「はい?」

男「握手……とかできる?」

「はい」ギュッ

男「……」

なんかわからんがちんこ立ってきた支援

友「俺にもしてくれ」

「はい」ギュッ

友「おぉ!?なんだ!?」

男「い、いる……ここにいる……」

友「すげー!!何だこれ!?」

「握手ですけど」

男「えっと……訳わかんないぞ……」

友「この家の妖精かなにか?」

「妖精って……。言ってる意味がわかりません」

男「いや。俺たちには君が見えないんだけど……」

「パパも見えないって言ってました。私は特別みたいです」

男「……」

男(あのおっさんの持ってた写真の子か……?いや、それにしては手が大きすぎる……)

友「見えないと大変じゃないか?」

「いえ。それほど困りません。いつもパパが面倒を見てくれる人を紹介してくれますから」

小さいころは見えてたけど
おっきくなって見えなくなったパターンかもな

何にしてもおもしろそす

男「あのさ……パパに面倒見てもらえばいいんじゃ……」

「パパは忙しいみたいで」

友「じゃあ、ママは?」

「物心ついたときにはもういませんでした。パパがいうには私を産んですぐに死んだと」

友「そう……」

男「だから……いつも世話をしてくれる人を……?」

「はい。でも、こんなにいっぱいお喋りできたのは初めてです。今までの人はご飯を補充して帰っていましたから」

友「だろうなぁ。そもそも居ることに気づいていたかも微妙だしな」

男「そうだな……」

「ところで……あの……食材を……」

友「わかった!!俺が行ってくる!!何がいい?」

「バランスよくお願いします」

友「まかせとけ!!」ダダダッ

男「お、おい!!独りにすんなよ!!」

「私もいますけど」

男「はぁ……」ブルブル

「あの……寒いですか?」

男「……大丈夫」

「インスタントコーヒーならすぐにできますよ?」

男「じゃあ……お願い」

「はい」ペタペタ

男「……」

男(透明人間って……本当かよ……)

男(でも……確かにいるな……)

「……」カチャカチャ

男(マグカップとか浮いてるし……)

「砂糖はおいくつですか?」

男「……二つ」

「いち……に……」ポチャン

男(夢じゃないよな……これ……)

「どうぞ」スッ

男「ありがとう」

男「……」ズズッ

「これからよろしくおねがいします」

男「……どうして引越ししてきたんだ?」

「パパがいうには前のところには住めなくなったって」

男「住めなくなった?」

「はい。なんでもテレビの取材がどーのこーのと」

男(噂になったのか……。まあ、そりゃそうだな……)

「前のところもよかったんですけどね」

男「……」ズズッ

「……あの。これから、お掃除とかもしてくれるのですか?」

男「んー……自分ではしないの?」

「しますけど。独りで掃除するには少し大変で……すいません」

男「……別にいいけど」

男「……本当は面倒なだけじゃ……」

「違います」

男「さっきの子ども部屋も散らかってたし……」

「あれは……たまたまです」

男「はぁ……」

「あのぉ……だめでしょうか?」

男「少し怖いけど……やるよ。コーヒーもらったし」

「やった」グッ

男(今、ガッツポーズしてそうだな……)

「では、えっと……寝室の掃除からしましょうか」ペタペタ

男「……」

「あの……ついてきてもらってもいいでしょうか?」

男「移動してたのか……。全然、わからなかった……」

「じゃあもっと、大げさに歩きます」ダンダン

男(やっぱり怖いな……)

寝室

男「……で、どうすればいい?」

「掃除機をかけてください」

男「わかった」

「私はシーツの交換をします」

男「掃除機はここに入ってるのか?」

「はい」

男「ふーん」ガチャ

男「……よし」ゴオォォ

「ふんふーん」ゴソゴソ

男(シーツが……浮いてる……)

「では、一階に行きますから」

男「う、うん」

「ふんふん」ダンダン

男「なにもそんなにアピールしなくても……」

男「とりあえず、ここはいいか」

男「……」

男「子ども部屋は……」ガチャ

男(そういえば……ここにあるおもちゃ、年季がはいってたなぁ……)

男(あの子のなのか……?)

「どうですか?」

男「うわぁ!?」

「な、なにか?」

男「いや……急に話しかけるから……驚いて……」

「ごめんなさい。もっと大げさに歩いてきたらよかったですね」

男「……このおもちゃは君の?」

「はい。私が幼稚園のときにパパが買ってくれたものです」

男「そう……」

「本当は引越しのときに捨てるつもりだったんですけど。捨てられなくて」

男「ふーん……」

「いやぁ。自分のものですけど、懐かしいですねー」ガサゴソ

男「そういえば、あのとき君はこの部屋にいたのか?」

「片づけをしてくれたときですか?」

男「うん」

「えっと。トイレに……」

男「……一声かけてくれれば」

「そ、そんなこと……いえないじゃないですか……」

男「そ、それもそうか。こっちも腰を抜かすだけだもんな。気をつかってくれたのか?」

「いや……そういうことじゃあ……」

男「え?」

「あ、これです。私の好きな人形」

男「そうなんだ」

「パパが最初に買ってくれたものなんですよねー」

男「……」

「これでよくおままごととかしたんですよね」

男「そろそろ掃除したいんだけど」

「はい。おねがいします」

男「……」ゴォォォ

男(話していると普通の女の子って感じだな……)

男(透明だけど……)

「ふん!ふん!!」ズンズン

男「……あの」

「はい」

男「近づくときだけでいいから。歩いてアピールするの」

「わかりました」

男「……」ゴォォ

男「―――よし。これでいいか」

男「次はどこを掃除する?」

シーン……

男「居ないのか……」

リビング

男「おーい」

ズンズン

男「後ろか」

「どうしました?」

男「掃除終わったから」

「ありがとうございます」

男「あとは―――」

友「―――ただいまー!!!」

「おかえりなさい」

友「ほら、いっぱい買ってきたから!!」

「私はこっちです」ダンダン

友「あ、ご、ごめん……そんなに怒らないで……」

「いえ。アピールしただけで、怒ってないですよ?」

男(普通は逃げ出すよな……。ポルターガイストそのものだし……)

友「おっし。食材、詰め込み完了」バタン

「ありがとうございます」

友「え?どこ?」

「ここです」ダンダン

男「……なんか分かりにくいな」

友「そーだ。帽子とかかぶってみたら?」

「駄目です」

男「どうして?」

「パパに怒られます」

友「どうして?」

男「……あ。そうか。外から見られたら大騒ぎになるんじゃないか?」

友「なるほど。衣類が宙に浮いている状態になるもんな……」

男「……ん?」

友「……なぁ……あの……もしかして……いま、何も着てない?」

「はい。何も着てません。それがなにか?」

煽るなやカス
なんだこいつ
なに語ってんだよ、きめぇよ

透明人間とかw




ふぅ・・・

友「……」

男「帰る」

友「待てよ」

「あの……?」

男「なんか想像する」

友「俺も一緒だって」

男「だったら……」

「あの……どうしましたか?」

男「君は……恥ずかしくないのか……?」

「いえ」

友「ど、どうして……」

「どうしてといわれても……」

男「(羞恥心がないのかもな。透明だし)」

友「(そんなもんか……)」

「……なんですか?」

夕方

男「じゃあ、今日はこの辺で」

「わかりました」ダンダン

男「あ、こっちか」

友「なんか目印は欲しいな」

「目印ですか」

男「そうだな。話にくいし……」

「考えておきます」

友「それじゃあ、また来るよ」

男「おやすみ」

「はい。また、よろしくおねがいします」

バタン

友「―――なんか不思議な気分だな……」

男「うん」

男(お世話って……これだけでいいのか……。それなら楽だけど……)

翌朝

男「いってきまーす」ガチャ

男「……」チラッ

男(あの子……朝はどうしてるんだ……?)

男「……少しだけ様子を見ていくか」

男「……」ピンポーン

男「―――出てこないな」

男「寝てるのか?」

男「……ま、いいか」

男「……」スタスタ

男(それともおっさんに出て行くなって言われてるのかもな)

男(おっさん……どこにいるんだ……)

男(娘を置いていくとか……何考えてんだよ……)

>>198
sage忘れ初めて見た

学校

友「―――で、今日もいくのか?」

男「一週間に一回でいいって言ってただろ」

友「心配じゃねーのか」

男「いや。別に」

友「薄情な奴だな」

男「今までも食料の補充だけでどうにかなってたみたいだし、平気だろ」

友「ったく。お前が行かないとこっちは家に入れないからなぁ。あ、インターフォン押したら入れてくれるのかな?」

男「多分、駄目だろうな。おっさんになんか言われてるだろ」

友「それもそうか」

男「……日曜だけだ。いいな」

友「はいよー」

男「……」

教師「席つけー」

友「じゃあ、またあとでな」

友が勝手に家入っていろいろする流れか

NTR展開も期待だな

この透明女は体に何か入ると(食べ物とか)それも消えてしまうのかな

それなら女の子日は絶対タンポンだな

放課後 自宅前

男「……」チラッ

男「日曜だけ……日曜だけ……」

男「ただいまー」ガチャ


自室

男「んー……」

男「……」チラッ

男(なんで気にしてんだ……)

男(料理もできるみたいだし、掃除も大丈夫……何も心配はいらないな)

男「……漫画でも読むか」

男「……」ペラッ

男「……」

男「……」ペラッ

男(だめだ……集中できない)

夜 ベランダ

男「……」

男(明かりを一切つけないのは危ないって聞いたことがあるな)

男(空き巣に狙われやすくなるとか)

男「……」

男「って、透明人間がいれば大丈夫か」

ガラッ!!

男「なんだ……窓が……」

男「……?」

男(今、ベランダにあの子がいるのか……?)

ダンダン!!!

男「いる……」

ダンダン!!!

男「……呼んでるのか……?いや、やめさせないと!!」

ダンダン!!!

隣家

男「おい!!ベランダで暴れるなよ!!」ガチャ

「よかったぁ!!」ギュゥゥ

男「な……!?」

「台所にゴキブリが……!!」ギュゥゥ

男「そんなことでベランダで大暴れしてたのか……?」

「早く……倒して……」

男「今までどうしてたんだ……」

「前の家は滅多に出ませんでした……」

男「はぁ……」

「向こうです……」ギュゥゥ

男「……」

カサカサカサ……

男「……」バシーン!!

「おぉ……」

男「近所にばれたらまた引っ越すことになるぞ」

「すいません」

男「はぁ……」

「ありがとうございます。こんな夜分に。まさかベランダで涼んでいるとは思いませんでした」

男「うん。それじゃあ、おやすみ」

「はい」

男「……そうそう。空き巣に狙われるから、夜は明かりをつけておいたほうがいい。リビングぐらいは」

「わかりました」ダンダン

男「あ、ごめん。そっちか」

「ところで目印の件なんですけど」

男「うん。なにかいいのあった?」

「蛍光塗料でどこかを塗るってどうです?」

男「……」

「夜でも見えますし」

男「まぁ、それでいいんじゃない?」

「じゃあ、明日にでも買ってきてもらっていいですか?」

男「いいよ」

「ありがとうございます」

男「……」

男(蛍光塗料か……。駄目だな。こっちが怖い)

「足とか……腕……を……。あ、いっそのこと顔を……」

男(顔か……)

「胸もいいですねー」

男「……やっぱり蛍光塗料は駄目」

「えー?」

男「じゃあ、俺がなんか考えとく」

「わかりました」

男「……おやすみ」

「はい。おやすみなさい」

男(……そうだ。あれがいい)

翌日 隣家

男「……お邪魔します」ガチャ

男「……」スタスタ

おっさん「あ……ど、う……も」

男「どこにいってたんですか!?」

おっさん「ちょっと……ね……」

男「自分の娘を置いて……」

おっさん「仲良く……してあげて……それじゃあ……」

男「待ってください!!」

バタン

男「あ……」

「こんにちは」ダンダン

男「ひっ?!」

「どうしました?」

男「あ、いや……。今のが君のパパでいいんだよな?何しに来てたんだ?」

「パパはいつも度々帰ってきて、私の体を診てくれてます」

男「え?」

「ほら、私は特別なので」

男「病気ってことか?」

「それはわかりませんけど……」

男(透明になる病気なんてあるのか……?)

「それよりその袋は?」

男「あ、ああ。これ、買ってきたんだ」

「なんですか?」

男「音の鳴るサンダル」

「それ子ども用じゃあ……」

男「パーティーグッズみたいなので大人が履けるのもあるんだよ」

「そうなんですか?」

男「これなら音も可愛いし、こっちも怖がらなくて済む。サンダルが動いてるだけなら外からじゃ見えないし、完璧だ」

「どれどれ……」プープー

「なんか嫌です……」

男「ふふ……いいじゃん」

「えー!!」プープー

男「あははは」

「やだやだー」プープー

男「可愛い可愛い」

「まぁ、これで気づいてもらえるなら……」

男「うん……いい感じ」

「……」ピプー

男「じゃあ、俺は―――」

「あれ?もう帰っちゃうんですか?」プー

男「だって、用事ないし」

「そうですか……」プーピー

男「……じゃあ……コーヒーだけ」

「はいっ」プープー

人が集まりだしてきたな

リビング

男「……」

「おまたせしましたー」プープー

男「ありがとう」

「どうぞ」

男「うん」

「……」ズズッ

男(そういえば……あのおっさんの持ってた写真に写ってた子がこの子なら……)

男「あの……一ついいか?」

「なんでしょうか?」

男「昔は透明じゃなかったとか?」

「あれ?それパパに聞いたんですか?」

男「いや。なんとなくそう思っただけ」

「はい。もうあまり覚えてませんが、生まれつき透明じゃなかったんですよ」

男「じゃあ、急に透明になったのか?」

「さぁ……小学校の入学式には出席していたので……それまでは透明じゃなかったはずです」

男「いつごろ学校にいかなくなったんだ?」

「えっと……1年生の夏休みが終わったときにはもうパパが『学校には行けなくなった』って」

男「夏休み……」

「はい」

男(ということは……夏休みの間に透明になったんだよな……)

男「夏休みにどこかにいったのか?」

「えーと……パパの仕事場には何度か」

男「仕事場に?」

「ほら。お母さんがいないんで、一人にするのは心配だってパパが仕事場まで連れていってくれたんですよ」

男「ああ……なるほど……」

「あのときのパパはかっこよかったんですよ。白衣きて、色んな人に指示を出してました」

男「白衣?医者か?」

「そうじゃないですか?よくわかりませんけど」

男「医者なんだ……」

まさか

「あ、夕飯はどうします?」

男「んー……」

「今日はお魚にしようかと」プープー

男「いや。いいよ」

「そうですか?」ピー

男「また、様子見に来る」

「分かりました。では、またお待ちしています」プープー

男「うん」

「お見送りしますね」ピーピー

男「あ、最後に聞きたいんだけど」

「なんですか?」

男「パパの名前は?」

「どうしてですか?」

男「ちょっと気になって」

「そうですか。パパは―――」

自室

男「……」カタカタ

男(元は製薬会社の人っぽいな……)

男(その筋では結構な有名人でもあるみたいだし……)

男「んー……医者じゃないな……あのおっさん……」

男(製薬会社は白血病の薬を開発してから退職したみたいだな……)

男「……なんか関係あるのか?」

男「くそ……こういうの日本語のサイトじゃないから難しいな……」

男(でも、あのおっさんが何かをしたのは間違いないかもしれないな)

男「……ん?」

男「これ……」カチカチ

男(週刊誌の記事だな……)

『実の娘を殺した男。自身で作った薬を投与か?』

男「あのおっさんだ……」

男「娘を殺した……?」

鬱展開か

数日後 隣家

おっさん「……」スタスタ

男「……どうも」

おっさん「ああ……こんにちは」

男「あの。いいですか?」

おっさん「家の中で、はな……す?」

男「ここでいいです」

おっさん「そう……」

男「実の娘を殺したって記事を見ました」

おっさん「ああ……みたんだ……」

男「どういうことですか?」

おっさん「もう娘は外に……出ることがで、きない。殺したも……同然だ」

男「何をしたんですか?」

おっさん「白血病の特効薬を……作った……。そして……白血病を患っていた娘に投与……した……」

男「は?それっていいことじゃ……」

こんなにSS遅く読むの初めてだ

おっさん「臨床実験……してない……」

男「え?」

おっさん「国も……そもそも……医学界でも……危険視されていた……薬だった……」

男「な……」

おっさん「私は……娘を助けたい一心……だった……」

男「それで……透明に?」

おっさん「もう10年、透明を治す方法を探している……」

男「あの子は死んだことになっているんですね?」

おっさん「そう……だ……」

男「定期的にあの子の検診をしているのは?」

おっさん「異常ができていないかを見るため……それと……薬の投与……」

男「どうして……他人に世話を?もしかしたら記者にリークされてしまうかもしれないのに」

おっさん「……いや……透明人間の存在なんて……誰も信じてはくれない……それに……」

男「それに?」

おっさん「頭がいかれたとしか思えない私の話を聞いてくれる……人なら……信用……できる……から……」

10年と言うことはもう結構なお年頃になってるんだな・・・うん

男「……」

おっさん「じゃあ……検診があるから……」

男「はい」

おっさん「……仲良く……してあげて……」

男「……」

おっさん「透明だけど……可愛いから……」

男「わかりました……」

男(あの子……もしかしたら……殆ど学校にも行ってなかったのかもしれないな……)

男(だから……母親の記憶も……入学式以外の記憶も曖昧なんじゃ……)

男「……」

男(おっさんがずっとあの写真を持っているのも……。もう、写真に娘が写らないからか……)

男「……今日は帰ろう」

男「……」スタスタ

>>283
16歳だ

自室

友『―――マジか』

男「ああ……」

友『あのおっさんがねえ……』

男「俺……どうしたらいいからなぁって思って……」

友『透明を治す薬をつくるか?』

男「そうだな……。それができればいいけどな……今すぐに」

友『そうだよなー』

男「今、できることはないかなぁ……」

友『うーん……そうだ。外にでも遊びに行けば?』

男「はい?」

友『年頃の女の子だろ?デートでもして思い出を作ってやれば?透明な彼女に消えない思い出を……ってな』

男「その貧困な発想はどうかと思うけど」

友『服とか買って、化粧して……いいんじゃね?』

男「デートは別にして確かに遊びにはいきたいな……」

翌日 隣家

「外にですか?!」プップー

男「どうだ?」

「行きたいですけど……。パパに禁止されてますから……」

男「そうか……」

「でも、行くとしたらどこに?」

男「ええと……まぁ、無難にショッピングとか」

「ショッピングですかぁ。いいですね。したことないですけど」

男「え?……あ、そうだよな」

「すいません。買い物もしたことないんで」ピプー

男「じゃあ……行ってみるか?」

「でもぉ……」

男「パパ次第か?」

「……いえ!行きます!!行きましょう!!」プップー

男「いいのか?」

「はい!!」

男「よし……行こうか」

「行きましょう!!」プープー

男「え……?」

「早く早く」プープー

男「ちょっとまってくれ!!」

「なんですか?」

男「そのまま行くのか?」

「ああ、すいません。このサンダルがいりませんね」ポーイ

男「いや……」

「いきましょう」

男「本当に……?」

「貴方が一緒なら大丈夫ですよね?」

男(まぁ……下手なことをしなければいいか……)

「れっつごー」ペタペタ

街 駅前

「おぉぉ!!」

男「しずかにしろ」

「あ、すいません」

男「あれ……どこだ?」

「ここです」ギュゥ

男「ああ。そうやって腕を掴んでてくれ」

「わかりました」

男(しかし……裸の子がいると思うと……)

「わー、すごーい」

男「……」

「んー……やっぱり裸の人はいないんですね」

男「当たり前だ」

「楽なのに」

男「……よし、決めた」

着こむ展開か?

ショッピングモール

男「―――買ってきた」ドサァ

「なんですか?」

男「服と化粧品。着てみろ」

「ここで?」

男「トイレにいくか」

「恥ずかしいんですが」

男「普通は逆な」

「まぁ……わかりました」


男子トイレ 個室

「男物じゃないですかぁ」ゴソゴソ

男「静かに。黙って着ろ」

「このマフラーと帽子は?」

男「つけろ。顔を隠す」

「暑いんですけど……」

男「手袋もして、靴もブーツを買ってきたから」

「これは……流石に……」

男「あとは……グロスと……耳にファンデーションを……」

「わわ……ちょっと……」

男「おし。万が一、マフラーが取れても大丈夫……ではないか」

「どうなってます?」

男「よし、食事はなしで」

「えー」

男「……」ガチャ

ザワザワ……

男「あ、すいません。なんでもないですから」

「通りまーす……」

男(やべー……やっぱりひとがいた)

「暑い……暑い……」

男性「……あれがガチホモか」

「あ、本屋さん」フラフラ

男「おい」

「これ欲しかったんですよね」

男「なんで?」

「テレビでいっぱい宣伝してたので」

男「あ、そう……買う?」

「はい!」

男「はい、お金。あんまり騒ぐなよ」

「分かりました」テテテッ

店員「いらっしゃいま―――」

「これください」

店員「はい……」

「……」

店員「あの……本をこちらに。バーコードを通しますので」オロオロ

「え?あ、そうなんですか?すいません」

「買えましたー」

店員「あ。お客様。お釣りです」

「ああ、どうも」

店員「ありがとうございました」

「こちらこそありがとうございました」ペコッ

店員「……」

「見てください。買えました」テテテッ

男「よしよし。すぐに行こう。怪しまれてる」

「はいっ!」

店員「女の子……?」

男「声で女ってばれるな……」

「ふんふん……」ペラッ

男「歩きながら読むな」

「面白いですよ?」

男「よかったな」

公園

男「お弁当、買ってきたぞ」

「ありがとうございます」

男「慎重に食べろよ。他の人に見られると厄介だし」

「はい」

男「……」

「おいしい……」モグモグ

男(喉を過ぎると透明になるのか……)

ピリリリ

男「……もしもし?」

友『よっ!うまくいってるか?』

男「おかげさまで」

友『そのまま押し倒せ』

男「殺すぞ」

「……?」

友『次はどこいくのよ?』

男「そうだな……」

「ご馳走さまでした」

「……」キョロキョロ

「ゴミを捨ててきますね」

男「うん」

「……」テテテッ

「よっと……」バサッ

「ふー……なんか暑いな……」

「マフラーだけでも……」グッ

「あー少し涼しい」

「あれ?あれはなんでしょうか……」テテテッ

「これは……一体……?」

「んー?ここを押せば……いいのでしょうか?」ピッ

「何も起きませんね……」

子ども「おかーさん、あの人てがないよー」

「え?」

女性「な……?!」

子ども「おばけー!!」

「おばけって……」

女性「……いくわよ」

子ども「う、うん」

「あ……ちょっと」

「手袋つけるの忘れてた……」

男「どうした?」

「すいません。手が……」

男「そっか。ご飯食べるときに手袋を……」

「……ところでこれなんですか?」

男「自販機。お金いれたら飲み物が出てくる」

「すごーい」

夕方 隣家

男「お疲れ様」

「はい」

男「楽しかったか?」

「とてもっ!」

男「ならいいんだけど」

「本日は本当にありがとうございました」

男「うん」

「夕飯、ご一緒にどうですか?」

男「……もらおうかな」

「では、どうぞ」

男「うん」

男(少し露出するだけで危ないな……)

男(やっぱり外出は控えたほうがいいか)

「らんらーん」プップー

夜 自室 ベランダ

友『で、なにもなかったのか?』

男「ないけど」

友『はぁ……お前……それでも男か?』

男「なんだよ」

友『そこまで行ってキスもないとか……ホモか?』

男「彼女はそういうじゃない」

友『ま、いいけどな。―――今度の日曜は俺も行くからな』

男「わかったよ」

友『んじゃな』

男「ああ」

バタン

男「ん?」

男「向こうの玄関が開いたな……」

男「おっさんが帰ってきたのか?」

数日後 学校

生徒「ねえ、ねえ。あの噂、知ってる?」

生徒「自販機のお化けでしょ?」

生徒「今度、見にいこっか?」

男「自販機のお化け……?」

友「おっす」

男「よう」

友「明後日だな」

男「なにが?」

友「あの子の家に行く日だ」

男「そうだな」

友「今度は伊勢海老とか持参しようかと」

男「太っ腹だな。それより自販機のお化けって知ってるか?」

友「なんだそれ?」

男「知らないのか。まぁいいや」

日曜日 隣家

友「じゃーん!!伊勢海老!!」

「おっきいですねー!!」

友「だろぉ?」

男「お前……これ、ロブスター……」

「どうやって食べればいいんですか?」

友「茹でて塩で」

「分かりました!!伊勢海老を茹でてきます!!」プップー

男「お前な」

友「世間知らずの子って純粋でいいよな」

男「遊んでるだけか……」

友「お前だって楽しんでるくせによ」

男「そんなことないって」

友「最初はえらいびびってたのになぁー」

男「そりゃ怖いだろ、普通は」

数日後 放課後 公園

ザワザワ……

男「ん?」

友「なんかカメラがあるな」

男「なんだあれ?テレビか?」

友「自販機を撮ってるぞ」

男「そういえば自販機のお化けがいるとかなんとか」

友「なんだそれ」

男「結構、噂になってるぞ」

友「へー」

男「自販機のお化けね」

友「俺たちは透明人間と知り合いだけどな」

男「それ、誰にもいうなよ?」

友「言うわけねえだろ。あの子に会えなくなるかもしれないのに」

男「あ、そう。ま、言うならとっくに言ってるか」

絶対にやめるな 書き終えろ
気になって仕方がない

夜 自室 ベランダ

男「……ふわぁ」

バタン

男「……?」

男「おっさんか……?」

男「いや、違うな……」

男「……」

男「もしかして……」

男「ちょっと様子見てこようかな」

男「……」スタスタ

男(もし……あいつが勝手に外出してるなら……)

男(俺の所為だ……)

男「急ごう」

普通は障害者だと思うだろ…

>>364
俺小3くらいまで障害者はおばけだと思っててん(´・ω・`)

公園

男「はぁ……はぁ……」

カシャ!!カシャ!!

男「え?」

記者「よし……と、撮れた……!!」タタタタッ

男「……なんだ?」

男「……」キョロキョロ

ゴクゴク……

男「あ……」

「ぷはぁ!」

男「おい」

「きゃぁ!?」

男「なにやってんだ」

「自販機押すのがマイブームで」

男「やっぱりお化けってお前か……」

男「服はどうした?」

「え?着るの面倒ですし」

男「バカ……」

「な、なんですか?」

男「お前、しばらく外に出るな」

「なんでですか?ひっどいです」

男「じゃないとまた引っ越すことになるぞ」

「それは嫌ですね」

男「なら、大人しくしてろ」

「分かりました」

男「……なあ」

「え?」

男「自販機でジュース買うの……楽しかったか?」

「はい!」

男「……」

外の楽しさを知ってしまったら当然そうなるわな
オナニーを覚えた中学生みたいなもんだな

>>377
上手い表現だな

数日後 朝

男「行ってきます」ガチャ

おっさん「……」

男「あ……」

おっさん「この……雑誌……の……記事……」

男「え?」

『怪奇!!宙に浮かぶ缶ジュース!!』

おっさん「うちの……娘……のようだね……」

男「あ、えっと……」

おっさん「はぁ……そこまではいいけど……すぐに君と帰ったみたいだね」

男「それがなにか……」

おっさん「最近、記者がうろつき始めている……つけられていたんじゃないかな……?」

男「え……」

おっさん「君も注意したほうがいい……。もし……娘のことが公表されれば……どうなるか……わからない……」

男「わ、わかりました……」

おっさん「透明人間のことなんて誰も信じてはくれないが……そこにあると知られたら……」

男「……」

おっさん「……では……またくるよ……」

男「はい」

男「……」

男(やっぱり……俺の所為だ……)

男(このままじゃ……)

男「ん?」

記者「……」コソコソ

男「……」スタスタ

男(このまま俺も大人しくしとくか……?それともあれは手品の練習とか言っとくか……?)

男「……」

男(手品ってことにしとけば意外と上手くいくんじゃ……)

男(あ、駄目だ。そもそもあの家に住んでるのがおっさんってバレたら……はぁ……)

男「どうする……」

数日後 隣家前

男「ん?」

記者「すいません」ピンポーン

男「あの。そこの住人、中々戻ってきませんよ?」

記者「そうなんだ……まいったなぁ」

男(度々見るな……あいつも気が気じゃないだろうな)

記者「じゃあ、君でいいや。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

男「なんですか?」

記者「この自販機の幽霊。知ってる?」

男「噂なら」

記者「その幽霊がこの家に入っていくところを偶然見たって奴が同僚にいてさ。ま、面白いから俺も調べてるんだけど」

男「それで?」

記者「この家の家主……実は昔、娘を殺してるんだ。俺はさ、なにか関係あるんじゃないかって思うんだけど……君はどう思う?」

男「どうも思いません」

記者「えー?普通、娘の幽霊が夜な夜な徘徊しているとか思わない?」

男(やっぱりおっさんのことはバレてるか。俺でも調べられたぐらいだしな)

記者「ご近所さんだよね?交流とかあったりする?」

男「いや。偶に帰ってくるのを見かけるだけで」

記者「そうかぁ……」

男「では」

記者「うん。ごめんよ。ありがと」

男「……」スタスタ

男(オカルト記事のためによくやるなぁ……)

男(まぁ、透明人間がいるなんて……誰も思わないだろうしな)

男「……」チラッ

記者「……」

男(あいつも家から出なけりゃ……)

男(大丈夫だろ……)

記者「……」ジーッ

男(何見てるんだ……?)

日曜日 隣家前

男「……あ」

記者「……」

男「まだいる……これじゃあ……」

友「おーい!!」テテテッ

男「なんだ?」

友「はやくいこうぜ」

男「そうだな」

友「え?おい。どこいくんだ?」

男「いいから」

友「え?え?」

男「(記者が向こうにいる)」

友「(おぉ……じゃあ、入れないじゃねーか)」

男「(今日は諦めるしかない)」

友「(仕方ないけど、あの子、腹すかせてるぞ?)」

夜 自室 ベランダ

男「……」

男(流石にもう居ないっぽいな……)

男「おし」


男「……」ガチャ

男「……」キョロキョロ

男「いないな」

男「いくか」

記者「どこに?」

男「?!」

記者「明日、学校じゃないの?」

男「ちょっとコンビニに」

記者「そう」

男(しぶとい……なんだこいつ……事件とか追えよ……)

記者「……」

男「……」スタスタ

男「……お」

男「よし……いないな」

男「今のうちに……」タタタッ

男「……」ガチャ

男「おーい!いるかー!!」

プープー!!

「遅いです!!」ピープー

男「悪い。記者がいて入れなかったんだ」

「もうこないかと思ったじゃないですか……」

男「とりあえず食料だけは持ってきた」

「ありがとうございます」

男「じゃあ、これで」

「もう……ですか?」

男「もしかしたら記者が戻ってくるかもしれないからな」

男「はぁ……なんとか……」バタン

記者「……何をしていたんだ?」

男「え……!?」

記者「家主は戻ってきてないはずだけど……。君はどういう関係なんだ?」

男(まだいたのか……?)

記者「誰かがいるみたいだね。大きな荷物をもって入ったし」

男「それは……」

記者「ここの家主、マッドサイエンティストなのは知ってる?」

男「いいえ……」

記者「娘の体を使って色々と非人道的な人体実験を行っていたらしい……いや、それは今でも続いているとか」

男「は……?」

記者「娘は10年前に死んだことにして……現在でも娘を使って新薬の臨床実験でもしているんじゃないかって、俺は疑ってる」

男「……」

記者「あの自販機のお化けは……女の子の変わり果てた姿かもしれない……」

記者「もし父親の所為で何らかの身体的異常者になったというなら、俺はその悪魔のような父親を断罪したいって思っている」

男頭悪すぎるだろ

男「それは……」

記者「知っていることがあれば教えて欲しい」

男「え……」

記者「君はその娘と交流があるのだろう?」

男「……」

記者「なんでもいい。実態を知りたいだけだ」

男「何も知りません」

記者「どうして庇う?相手は娘相手に人体実験を繰り返す屑だぞ?」

男「そうかもしれません……けど……」

記者「金か?」

男「そんなことは……!!」

記者「こんな子どもも買収するとは、いよいよもって家主には出るところにでてもらわないと駄目かもな」

男「あの……」

記者「今、この家に誰がいる?娘か?」

男「……誰もいません」

記者「じゃあ、見せてくれるな?」

男「ええ……」

男(あいつは透明だ……分かるわけない……)

ガチャ

記者「……」キョロキョロ

男「……」

ピープー

記者「ん?」

男(しまった……)

記者「今の音は……」

男「ピープー」

記者「はいはい」

男「……」

記者「こっちからだな」

男(やばい……)

記者「こっちか」

男(サンダル脱いでくれ……)

プーピー

記者「……二階か」

男「……」

記者「……」スタスタ

男「……」ドキドキ

記者「ここだな」ガチャ

男「……」

記者「……誰もいないな」

男(じっとしてろ……じっと……)

プッピ!!プッピ!!

記者「!?」

男(なんで走るんだ……!?)

記者「一階に逃げたか……?」

記者「はぁ……はぁ……」

ガチャ!!

記者「勝手口か……」タタタタッ

男(サンダルぬげー!!)

プーピー!!

記者「見つけた!!」ガシッ

男「え?」

友「なんですか?」

記者「誰だ?」

友「空き巣」

記者「な……」

男「(お前……)」

友「(しー)」

記者「警察に突き出す」

友「あれ?貴方も同業者でしょ?」

友になら掘られてもいい

記者「違う」

友「うそだー。だって、この家誰も住んでないですよ?」

記者「住んでない……?」

ツンツン

男「え……?」

「こっちです」グッ

記者「―――だって、この少年が……あれ?」

友「少年?誰のことですか?」

記者「……え?」

友「この家、先日いきなり住む人がいなくなったって聞いて。それで俺、空き巣に入ったんですよ」

記者「……」

友「いやぁ、でも怖すぎて何も盗めませんでした」

記者「そんなわけない……俺は少年に出会って……」

友「夢でしょ」

記者「いや……あの少年は隣家から出てきた。調べればすぐにわかるはずだ」

友「調べるって、今訪問してその少年がいたからってなんの証明にもならないでしょ?」

記者「ま、まあ……そうだけど……」

友「もう諦めるべきですって。ここでの空き巣は」

記者「……俺は諦めない」

友「へえ……」

記者「ここに住む男は断罪されるべきだ」

友「まぁ、がんばってください。空き巣」

記者「……」

友「……」スタスタ

友「―――もしもし?」

男『おまえ、どうして?』

友「俺もあの子のことが心配で様子を見にきたんだよ。腹を空かせてるとおもって」

男『なんだよ……それ……』

友「お前もさ。勝手口から入ってこいよな。バカだなぁ」

男『うるさい』

サッカー始まった


けどあれほど批判された友も始まってた

自室

「言われちゃいましたね」

男「……お前には言われたくない」

「でも、これからどうします?」

男「そうだな……」

「あの……しばらく、この部屋にいてもいいですか?」

男「え!?」

「だって……ほら……今は帰るに帰れませんし……」

男「……」

「駄目でしょうか?」

男「し、しかたないな……」

「やった」グッ

男「記者がいなくなったら帰れよ」

「はーい」

男「……ん?パトカーが表に……?なんだ?」

男「……あ」

「どうしました?」

男「なんでもない」

「そうですか」

ピリリリ

男「もしもし」

友『あいつ、連れて行かれたぞ。あの子も家に戻れるな』

男「余計なことするなよ」

友『あー?』

男「じゃあな」

友『あ、おい!!親友に向かってなんてこと―――』

男「……ありがと」

「どうしたんですか?」

男「なんでもない。寝るか?」

「その前にお風呂を頂きたいのですが」

風呂場

「これ、どうすればお湯に?」

男「右に捻ればいい……」

「こうですか」キュッキュッ

男(一緒に入らないと親にバレるとかはいえ……これは……)

「んー……きもちいー」ザァァ

男「……!?」

「らんらーん」

男(シャワーで体のラインが……見える……?!)

「ふぅ……気持ちよかった」

男「……」

「なんですか?」

男「なんでもない」

「でも……様子が……」

男「こっちに近づくな……」

自室

男「おやすみ」パチン

「はーい」

男「……どこにいるんだ?」

「ここです。ここ、ここ」

男「え?どこだよ」

「目の前にいますよ」

男「目の前って……」

「それにしても今日は酷い目に遭いましたね」

男「俺の所為だな」

「いえいえ。私も軽率でした」

男「……引っ越すか?」

「わかりません。パパがどう言うか……」

男「そうか……」

「できればもう引越しは嫌ですけどね」

翌朝

「もー、朝ですよ。起きてください」ユサユサ

男「んん……?なんだよ……やめろよ……」

「こんなに可愛い女の子に起こしてもらってるだけでもありがたいと思ってください」

男「え?誰がかわいいって?」

「なんですか!その言い方!!」

男「だって……見えないし……」

「それもそうですね」

男「……」

「はい。じゃあ、元気良く学校に行って来てください」

男「……わかった」

「なんですか?」

男「勝手にいなくなるなよ。……捜すのめんどくさいから」

「はーい」

男「着替えるか」

>>497
回収キタ――(゚∀゚)――!!wwwwwwwwww

男「……あ」

おっさん「おはよう……」

男「今、俺の部屋にいるんですけど」

おっさん「そのほうがいい……と……思う……」

男「え?」

おっさん「この家……には……帰らないほうが……いいかもしれな……い……」

男「ちょっと……じゃあ、どうするんですか?」

おっさん「しばらく……娘を頼む……。私の金は預けておこう……」

男「えぇ!?」

おっさん「私は娘の治療薬開発のため……明日から海外に……行く……から……当分は会えないだろう……」

男「待ってください!!」

おっさん「記者の目から……逃れるため……でもあるが……」

男「俺に丸投げですか?!」

おっさん「最低な親だと罵ってくれて構わない。だが、頼む……。あの子も君のことを気に入っているようだし……ね……」

男「それでも父親ですか……」

おっさん娘のために危険な薬めちゃめちゃ893とかに
横流ししてお金稼いでそうだな

とか妄想してみたりらじばんだり

おっさん「悪いね……。でも、君のことは心から信頼している……」

男「いや……」

おっさん「頼むよ……」ペコッ

男「だから……」

おっさん「君になら嫁がせてもいい」

男「最低ですね!!」

おっさん「それじゃあ……ね……」スタスタ

男「あぁ……!!」

男「はぁ……」

男「これから……どうしたら……!!」

ガチャ

「数学の教科書、わすれてますよー」プーピー

男「親に見つかったらどうするんだ?!」

「あ、すいません。でも、こういうの一度でいいからしてみたくて」

男(弁当だけは忘れないようにしよう……)

学校

友「住んでるのか?!同棲だとぉ!?」

ザワザワ……

男「静かにしろ!!」

友「悪い。―――で、なんでそんな羨ましいことになったんだよ。俺にもその幸せ分けてくれよ」

男「おっさんが預かってほしいって」

友「いいなぁ!!親公認で隣家の女の子と同棲とか……!!!」

男「でも、透明だからな」

友「それもまたいいじゃん」

男「そうか……?」

友「そうだぜ」

男「でもなぁ……」

友「あー!!マジで羨ましい!!」

男「おいおい……」

友「毎日、遊びに行くからな!!」

自室

男「……」ガチャ

「おかえりなさい」

男「……どこだよ?」

「ここです」

男「わかんねーよ」ムニュ

「あん。エッチ」

男「おい!!わざと当ててくるな!!」

「今のは二の腕です♪」

男「遊ぶな……」

「えへへ。楽しいですね、こういうの」

男「……俺は結構しんどい」

「今日はかくれんぼします?私が逃げますね」トテトテ

男「見つかるわけないだろ……」

「はい。もーいーよ!」

男「……勉強しよ」

「あれ?」

男「……」

「ここの問題が分からないのですか?」

男「うるさいな」

「もう、仕方ないですね。もっと日頃から勉強しないとだめですよ?」

男「えっと……」

「ふふ。それとも私に教えてほしいとか?」

男「あ?」

「いいですよ。色々、教えてあげましょう」

男「お前……分かるのか?」

「さっぱり」

男「俺の妄想を返せ……」

「むずかしいですね。書いてある問題の意味すらわかりません」

男「……」

男「―――で、ここをこうする」

「ほうほう……わかりません」

男「はぁ……」

「でも、こうして勉強するのも楽しいですね」

男「そうなのか?」

「ずっと独りで、空しい毎日でしたから」

「体と同じで何も見えない毎日だったけど、今は確かな物が見えます」

男「確かな物って?」

「―――貴方と一緒にいたいって気持ちが」

男「……そう」

「いつか透明な私が見えるようになる機械とか作ってくださいね?私はこのままでもいいですけど、見えないの不便なんですよね?」

男「そりゃそうだ。買い物にだっていけないしな」

「じゃ、お願いしますね♪」

男「お前のために理系に進まないといけないのか……。―――くそ!!数学とか物理は苦手なのにっ!!」

「ファイトです!私もお傍で応援しますねっ!」
                                    END

サッカー見てるだろおまえwwwwwwwwwwww


書き溜めてまたスレ立てろwwwwwwww


とりあえず>>1乙wwwwwwwwwwwwwww

       ー次の日ー

         学校

男「はぁぁぁぁあ」


友「よぉ、溜め息ついてどうしたんだ?」


男「昨日、あいつの体治す約束しちまったんだよ・・・」


友「お前、頭わりーのにwwww」


男「うるせーよ!!!どーせ学者の家に生まれて
  小さい時から勉強してきたお前とはちげーんだよ!」


友「まぁそう卑下にすんなってwwwwww」


男「あ!!!」


友「????」

マジか・・・・じゃあ書かん・・・

                          刀、           , ヘ
                  /´ ̄`ヽ /: : : \_____/: : : : ヽ、
              ,. -‐┴─‐- <^ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
               /: : : : : : : : : : : : : :`.ヽl____: : : : : : : : : : : : : : : : : : /
     ,. -──「`: : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : :\ `ヽ ̄ ̄ ̄ フ: : : : :/

    /: :.,.-ァ: : : |: : : : : : : : :    :\: : : : :: : : :ヽ  \   /: : : :/
    ̄ ̄/: : : : ヽ: : : . . . . . . . . . . .、 \=--: : : :.i  / /: : : : :/
     /: :     ∧: \: : : : : : : : : : ヽ: :\: : : 〃}/  /: : : : :/         、
.    /: : /  . : : :! ヽ: : l\_\/: : : : :\: ヽ彡: : |  /: : : : :/            |\
   /: : ィ: : : : :.i: : |   \!___/ ヽ:: : : : : : :\|:.:.:.:/:!  ,': : : : /              |: : \
   / / !: : : : :.ト‐|-    ヽ    \: : : : : l::::__:' :/  i: : : : :{              |: : : :.ヽ
   l/   |: : :!: : .l: :|            \: : : l´r. Y   {: : : : :丶_______.ノ: : : : : :}
      l: : :l: : :ト、|         、___,ィ ヽ: :| ゝ ノ    '.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /
      |: : :ト、: |: :ヽ ___,彡     ´ ̄´   ヽl-‐'     \: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ
        !: :从ヽ!ヽ.ハ=≠' , ///// ///u /           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      V  ヽ|    }///  r‐'⌒ヽ  イ〉、
              ヽ、______ー‐‐' ィ´ /:/:7rt‐---、       こ、これは>>1乙じゃなくて
                  ィ幵ノ ./:/:./:.! !: : : : :!`ヽ     ポニーテールなんだから

              r‐'T¨「 |: | !:.∨:/:./: :| |: : : : .l: : : :\   変な勘違いしないでよね!
               /: : .|: :| !:.!ィ¨¨ヾ、:.:/ !: : : : l: : : : : :.\

このまま付き合って途中で喧嘩して少女が出て行って男が探し回るんだけど見つからなくてそのうち雨が降ってきてその雨のせいで身体のラインが浮いて見つかるような展開はよ

>>600
お前しかいない

男(そういえば最近色々あってヌいてないな・・・)

男(なんかちょっとイライラしてるのはそのせいか・・・)

男(女子高生ものでヌくか・・・)ガサゴソ

「おじゃましまーす♪遊びに来ましたー・・・ん?」

男「ハァ・・・ハァ・・・」

「・・・何してるんですか?」

男「うわっ!!!」ドピュドピュ

「?なんだか白いものが」

「・・・ネバネバしてますね・・・」ペロッ

男「うわっ!!なに舐めてるんだ!!・・・ってあれ?」

「何とも言えない味ですね・・・ ?どうかしました?」

男「なんかお前が透明じゃないんだけど・・・疲れてるのかな俺」ゴシゴシ

「え?・・・・ああほんとですね・・・ってキャァァァァァァァァ!!」
          みたいなのよろしく



俺は待ち続ける

あーインスピレーション湧いてきたわ
続き書いていい?
結構有名な書き手なんだが


 ∩ _rヘ       / ヽ∩
  . /_ノυ___ιヽ_ \

  / /  /⌒  ⌒\   ヽ \
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  >>1の頭は
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /

    ヽ|     |r┬-|     |/
      \      `ー'´     /


 (( (ヽ三/)        (ヽ三/) ))

  .  (((i )   ___   ( i)))
  / /  /_ノ   ヽ_\   ヽ \
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  くるくる
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /

    ヽ|        ̄      |/
      \              /



        / ̄ ̄\
      / ⌒::::::::⌒\
      |::::::<●><●> |   / ̄ ̄ ̄ \

     . |:::::::::::(__人__)|  /  ⌒:::::::⌒  \
       |::::::::::::::` ⌒´ |/   <●>::::<●>   \   天才のそれに近いな
     .  |::::::::::::::    } |     (__人__)    |
     .  ヽ::::::::::::::    } \    ` ⌒´   _/
        ヽ::::::::::  ノ   |           \
        /ヽ三\´    | |         |  |
-―――――|:::::::::::::::: \-―┴┴―――――┴┴――

男「……おっさん、どこに居るんだろうな」

「え? おっさ……?」

男「あ、いや、お前のお父さんのことだよ」

「ああ、そういえばパパのこと、貴方はそう呼んでましたね」

男「娘の手前でそういう風に呼ぶのは、流石に気が引けるな」

「いえ、別に気にしませんよ。貴方なら」

男「そうか? ……とにかく、あれから一週間音沙汰無しだ」

「まあ今までも、こういう風にふらっと居なくなることありましたよ」

男「そう言うときのための、世話係だからな」

「……えへへ」

男「そんな喜ばれるような表現か? これ」



みたいな展開

>>646
いいんじゃないでしょうか

     |┃三        / ̄\>>1が来たと聞いて
     |┃         |     |
     |┃          \_/
 ガラッ. |┃            |        
     |┃  ノ//   ./ ̄ ̄ ̄ \
     |┃三    /  ::\:::/:::: \
     |┃     /  <●>::::::<●>  \
     |┃     |    (__人__)     |     
     |┃三   \    ` ⌒´    /      
     |┃三   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \


>>648
来てくれたか

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