まどか「あ、さやかちゃん。何してるの?」
さやか「よっまどか! なにって、これ、きのこの山食べてるの」
まどか「きのこの山? なぁにそれ?」
さやか「ってあんた知らないの!? マジ驚愕だわ・・・」
さやか「きのこの山ってのはねぇ・・・この世で一番おいしいスィーツ、なんだよ!」
まどか「・・・えぇー」
さやか「な、なにさ。あんたもしかしてたけのこ厨?」
まどか「ううん。けど、この世で一番おいしいのはプリンでしょ」
さやか「プリンて・・・あんた子供か」
まどか「むっ・・・子供じゃないよぉ!」
さやか「はいはい。いいからほら、まどかもきのこの山食べてみなさいよ」ホレ
まどか「んっ・・・モグモグ・・・うん、普通においしいね」
さやか「でしょー? もっと食べていいよ」
まどか「えぇー。そんなにはいらないよ」
さやか「は? なに? あたしのきのこがそんなに食べれないっていうの?」
まどか「うぅ・・・」
マミ「あら二人とも、どうしたの?」
まどか「あ、マミさん!」
さやか「ちょうどいいや、マミさんもきのこの山食べますか?」
マミ「あらいいの? じゃあ遠慮なくいただくわ」
マミ「モグモグ・・・うん、普通においしいわね」
さやか「でしょー? ビスケットのバリバリ感がたまりませんよね!」
まどか「・・・」
マミ「えぇ、だけどきのこの山って高くない?」
さやか「えっ・・・そりゃまあこんだけおいしければ、ね・・・?」
マミ「私はアルフォートの方が好きね。値段もお手ごろだし」
さやか「そ、そうですかぁ? 分量にしてみたらそんなに変わらないんじゃ・・・」
マミ「そんなことないわよ。第一、200円近くもするお菓子なんてそんなおいそれと買えるもんじゃないわ」
さやか「・・・この貧乏人が」ボソッ
マミ「ん? 何か言った?」
さやか「・・・いいえ、何も」
マミ「?」
マミ「美樹さん、どうしたの?」コソッ
まどか「さぁ・・・」
杏子「やぁあんたたち。何してんのさ」
まどか「杏子ちゃん!」
マミ「あら佐倉さん、こんにちは」
さやか「・・・」
杏子「ん? こいつどうしたの?」クイクイッ
まどか「それが・・・」
マミ「私たちにもわからないの」
さやか「・・・」
杏子「?」
杏子「んま、いいや」ゴソゴソ ビリッ
杏子「んっ・・・もぐもぐ」ボリボリ
さやか「あんた・・・それって」
杏子「ん、これか? 食うかい?」
さやか「・・・そ、そんなものいらない!」
さやか「だってあんたの食べてるそれ・・・」
さやか「トッポじゃない!」
杏子「そうだよ。最後までチョコたっぷりだぜ」
続きかきます
さやか「・・・あんたまでそうやって、きのこの山を馬鹿にして!」
杏子「はぁ? 何言ってんのさアンタ・・・」
さやか「わかってるんだよ! なにもかも!」
さやか「あんたたちだって、口ではおいしいおいしいっていうけどさぁ・・・」
まどか・マミ「!」ビクッ
さやか「心ン中ではきのこのこと見下してんでしょ!」
杏子「・・・」
さやか「誰もきのこの良さを理解してくれない・・・」
さやか「チョコはまろやかで、ビスケットも歯ごたえあって・・・」
さやか「こんなにもおいしいっていうのにっ!」
杏子「・・・見下してなんかいねえよ」
さやか「・・・はッ懐柔しようってーの? その手には乗らないんだからねっ!」
バシッ
さやか「っ・・・!」
杏子「目ェ覚ませ! どんだけ被害妄想激しいんだよお前は!」
まどか「杏子ちゃん・・・」
杏子「そうやって壁作って周り拒絶してっから理解されねぇんだ!」
さやか「・・・」
杏子「自分の好きなもの主張するのは勝手だけどよ・・・」
杏子「それは決して他のものを貶めていいことにはならねぇ」
さやか「・・・」グスッ
杏子「・・・少しは周りにも目ェ向けてみろよ」
杏子「この世界にはさぁ・・・アンタの知らないおいしいものがいっぱいあんだ」
杏子「自分の殻に閉じこもってちゃ、いつまで経っても新しい発見はないんだぜ?」
さやか「・・・う、うわぁぁああああああん!!」
マミ「佐倉さん・・・」
まどか「・・・泣かなくったっていいんだよ、さやかちゃん」ヨシヨシ
まどか(ありがとう、杏子ちゃん・・・)
さやか「ごめんね・・・グスッ・・・ごめんね、あたし・・・」
まどか「いいんだよ、さやかちゃん。一緒にきのこの里食べよ」
さやか「・・・は?」
さやか「・・・今なんっつった?」
まどか「えっ・・・えっ!?」
杏子「おい、さやか・・・」
まどか「い、今私なんか変なこと言った・・・?」
マミ「鹿目さん! きのこの『里』じゃなくてきのこの『山』よ!」コソコソ
まどか「・・・あっ!」イケネ
さやか「・・・」ンゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
まどか「ご、ごめんねさやかちゃん! うっかり口が滑っちゃって・・・」
さやか「うっかり口が滑っちゃった・・・?」
杏子「そ、そうだよ! あたしもよくやるわぁ、山と里の言い間違いっ!」ナハハ
さやか「へぇ・・・」
マミ(これじゃ火に油注いでるだけね・・・ここは私がっ!)
マミ「ほ、ほら美樹さん。私はわかるわよ! ほらえーっとアレでしょ!」
マミ「たしかマスコットキャラはかわいいうさぎさんよねっ!」
まどか・杏子(それは違う!)
さやか「違いますよマミサン・・・」
さやか「きのこの山はたぬきです・・・知りませんか? 昔きのこの山のCMで唄があったじゃないですか・・・」
マミ「あ、あーっ! わかるわ! 『きのこ のっこ~のこ げんきのこ♪』ってやつでしょう!?」
さやか「・・・それは本物のきのこのCMですね」
マミ「・・・あら、そうだったかしら?」
まどか(お願い! もうマミさんは黙ってて!)
ほむら「あら、あなたたち。ここで何をしているの」
まどか「ほ、ほむらちゃん!」
杏子「よ、よぉ! 実は今、きのこの山の話で盛り上がっちゃっててさぁ!」
ほむら「あらそうなの。ちなみに私はたけのこの方が好きね」
ほむら「きのこは味気ないし、形もいびつだし、あまり好きになれないわ」
まどか「」
杏子「」
マミ「」
さやか「・・・」
さやか「・・・くぁswでfrgthyじゅいこおおおおおおおおおおおおお!!!!」ダダダッ
まどか「さやかちゃん!」
ガシッ・・・ググッ
マミ「美樹さん! やめなさい!」
杏子「さやかっ!」
ほむら「・・・離してもらえないかしら、美樹さやか」
さやか「おおおおおふぁfなfだfjsdkjfかjfkぁjfsだっ!!!」
ほむら「・・・言葉が通じないようね。だったら・・・」
シュッ ドベシッ
さやか「ぐわっ・・・!」
まどか「さやかちゃんっ!」
ほむら「・・・あなたは何に対して憤っているのかしら」
さやか「・・・」ギロッ
ほむら「・・・」
まどか「ほ、ほむらちゃん、あのね・・・さやかちゃんはきのこのさ・・・山がとっても好きなの・・・」
まどか「そ、それでね・・・さっきほむらちゃんはきのこの山のことを、その、悪く言ったでしょ?」
まどか「それでね、怒っちゃったみたいで」
ほむら「・・・そうなの」チラッ
さやか「・・・」
ほむら「典型的なきのこ厨のようね。付き合ってられないわ」
さやか「・・・!」ピクッ
さやか「あんたがぁ・・・」
さやか「たけのこ厨のあんたが言うかぁぁぁぁああああぁぁああああ!!!」
バシンッ
さやか「うぐっ!」
杏子「さやか!」
ほむら「・・・私はあなたのように『厨』でもなければ、熱心なカスタマーというわけでもないわ」
ほむら「ただ、以前食べた経験から正直な感想を述べたまでよ」
ほむら「そもそもお菓子ごときでそこまでむきになるなんて、あなた子供?」
ほむら「そんなだからいつまで経っても他のみんなの足手まといになるのよ」
さやか「・・・」
杏子「・・・」
カスタマーではなくコンシューマーでした。ごめんなさい
さやか「・・・もう私いやだ」
さやか「ここまで罵倒されて・・・私はただ、きのこの山が好きなだけなのに・・・」
まどか「さやかちゃん・・・」
さやか「おまえらなんて・・・」
さやか「お前らなんて魔女に食われて死んじゃえええええええええええええええええ!!」ダダッ
まどか「さやかちゃーん!」
まどか「・・・」グスッ
まどか「あんまりだよ・・・ほむらちゃん・・・」
ほむら「まどか、私は正論を述べたまでよ。あの子は少しおかしいわ・・・少し一人にさせて、頭が冷えるのを待つべきよ」
マミ「でも自暴自棄になって、何かしでかす可能性もないとは言えないわ」
杏子「・・・あたしが」
杏子「あたしがあいつの様子を見てくるよ」
まどか「杏子ちゃん・・・」
ほむら「・・・そう、勝手にするといいわ」
杏子「ああ、勝手にさせてもらう」
杏子「それと、ひとつ言っとくけどな・・・」
ほむら「・・・なにかしら」
杏子「お菓子だって立派な食いもんだ・・・『ごとき』だなんて二度とぬかすな」
ほむら「・・・えぇ、そうね。ごめんなさい。その点に関してだけは謝罪するわ」
まどか「・・・」
マミ(くそどうでもええわ)
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さやか「ハァ・・・ハァ・・・」
さやか「くそっ・・・くそっあいつら・・・!」
「ぉ~い」
さやか「このきのこたちを使ってやつらに復讐を・・・」
「お~い、さ~や~か~」
さやか「?」
さやか「・・・恭介!」
恭介「ハァハァ・・・やっと追いついた・・・」
さやか「あんた・・・もう走って大丈夫なの?」
恭介「まぁね・・・さやかは、こんなところで何してるの?」
さやか「・・・」
カクカクシカジカ
さやか(みっともないところは省いたけど、大体あってるよね・・・)
さやか「私もバカなことしてるってわかってはいるんだけどさ・・・」
さやか「それでもきのこの山のことになると、スイッチ入っちゃって・・・」
恭介「ふ~ん。さやかもまだまだ子供だね」
さやか「むっ・・・子供っていうなぁ!」
ゴソゴソ
杏子(なんださやかのやつ・・・落ち込んでるかと思ったら元気そうじゃねえか)
恭介「ハハハ、でもそんなさやかが僕は好きだよ」
さやか「なっ、なにいってんのっ! おだてたって何にも出ないんだからね!」
恭介「うん。でも友達に殴り掛かったり、その人が好きなものを貶すようなことはしちゃダメだ」
さやか「・・・それ、さっきも言われた」
恭介「そっか、それはいい友達を持ったね、さやか」
さやか「・・・うん、私もそう思うよ・・・本当に」
さやか「なんであんなこと言っちゃったんだろう・・・」
さやか「大切な・・・友達だったのに・・・」
杏子(さ、さやかのやつ・・・)
恭介「じゃあ心を落ち着けたら謝りに行こうよ」
恭介「僕も一緒に行ってあげるから」
さやか「・・・うん」
恭介「えらいえらい」ヨシヨシ
さやか「へへっ・・・」
さやか(ありがとう・・・恭介・・・)
杏子(なーんだ・・・あいつすっかり元気取り戻しやがって・・・)
杏子(・・・)
杏子(さやかを理解して、癒してあげられるのはあたしだけだと思ってた・・・)
杏子(それはあたしの勝手な思い込み・・・それこそ『好みの押し付け』だったんだね・・・)
杏子(あの男にはかなわねえや・・・)
杏子「仲良くやれよ、さやか・・・」
さやか「ん?」チラッ
恭介「? どうしたの、さやか?」
さやか「いま何か聞こえたような・・・気のせいかな」
恭介「空耳じゃないかな? ・・・それはそうとさやか、いま僕がポケットに隠してるものなーんだ」
さやか「えっ・・・なんだろう」
恭介「正解は・・・さやかの大好きなきのこの山でしたっ」
恭介「ほら、一緒に食べよう!」
さやか「・・・」
さやか「うん!」
ベリベリ
恭介「ほら、さやかにもひとつ」
さやか「あ、ありがとう・・・」パクッ
恭介「きのこの山おいしいよね」ペロッ
さやか「うん、そうだね・・・」モグモグ
恭介「僕もさやかに勧められたらはまっちゃってさ」ペロペロ
さやか「ほんとに?」
恭介「もちろん! 特にこうしてチョコの部分だけ舐めとって、あとからビスケット部分だけをペロペロするのが・・・」
ガシャーン
恭介「・・・さ、さやか?」
さやか「キョウスケ、イマナンツッタ?」
end
糞つまんなかったらごめん。なにぶん初めてなもんで・・・
手探り状態から無理やり終わりまで持ってきた感じだけど、最後まで付き合ってくれた人たちありがとう
またいろいろ経験積んで精進していきます
ちなみに>>1はたけのこ派だけど、さやかは好きです
乙
書いた人はほむら嫌いっぽいね
今度はさやほむで頼む
>>106
ほむほむがきらいなんてとんでもない!
ただ出しどころを誤ったというか・・・ほむ好きの人には申し訳ないと思ってる
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