春香「ムラムラするなあ」 (81)
春香「……」チラッ
P「……」ビクッ
春香「プロデューサーさん」
P「な、なんだい春香……」
春香「今日はなんだか蒸し暑いですよねー。フェーン現象でしょうか」パタパタ
P(う、胸が見え……)
P「いや、今、秋だし、違うと思うぞ」
春香「でも、今日の事務所は暑いですね。暖房が効きすぎなんじゃ」チラチラ
P(スカートの裾がはだけて……)
P(ぐ、見るな。春香のペースにはまってはいけない)
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春香「ところで、プロデューサーさん。最近、忙しくて大変そうですけど疲れは溜まってませんか」
P「ああ、大丈夫だよ。ちゃんと休息はとってる。心配無用さ」
春香「でも、少し顔色悪いですよ」
春香「ほら、休憩室にあるソファーベッド。そこで少し仮眠を取った方が」
P「いや、大丈夫だよ。心配してくれてありがとな」
春香「そうですか……」スタスタ
春香「うっ、立ち眩みが」フラフラ
P「大丈夫か春香」
春香「うう、少し横になりたいです」
P「……」
春香「プロデューサーさん、休憩室のソファーベッドまで運んでくれませんか」
P「いや、それは……」
やよい「どーしたんですか春香さん!」
春香「ちょっと眩暈が……」
やよい「大変! プロデューサー、すぐに休憩室のソファーベッドで春香さんを寝かせた方がいいです!」
P「……」
P「……おう」
春香「……」ニヤッ
ガチャッ……バタン……カチッ
「…せ……はる………あ」
「プロ……ここ…大き………」
「だめ……俺たち…こん…関係……」
「そん……いって……身体は正…」
―40分後
ガチャッ……
春香「ふぅ」テカテカ
やよい「あ、春香さん! 具合はどうですか」
春香「もう平気だよ! プロデューサーさんがとっても優しく看病してくれたから」
やよい「うっうー! それはよかったですー」
P「……」
千早「欲求不満だわ」チラッ
P「……」ビクッ
千早「プロデューサー」
P「お、おう千早。どうした」
千早「次の新曲についてのご相談があるんですけど」
P「ああ、あの曲」
千早「はい。今回の曲はなんていうか、今までの曲とは毛色が違って、アダルトな雰囲気があるような」
P「確かに」
千早「それで、ここの歌詞のところなんか、今一つ感情を乗せて歌うことができなくて」
P「どれどれ……」
P(えーと…『愛し合う二人は熱い身体を狂おしいほどに強く抱きしめ』)
P「……」
千早「きっと、私にそんな経験がないからだと思います」
P「い、いや、千早はきっと経験あると思うよ。多分、3日前に…休憩室の……ソファーベッドで……」
千早「私、気付いたんです。よりよく歌うためには色々な経験を積む必要があるって」
P「そうだな。最近の千早はどんなことにもアグレシップに挑戦してくれて、俺もすごく嬉しいよ」
千早「妥協したくないんです。最高の歌を、ファンのみんなに届けてあげたいんです
そのためにはプロデューサー。あなたの力が必要なんです。主に休憩室のソファーベッドで必要なんです」
P「いや、それは必要ないと思うよ? むしろ、俺が関わったと知れば、千早のファンに殺されるような」
千早「……そうですか。わかりました」
千早「残念です。プロデューサー。いつの日か、あなたが私にいってくれた、あの言葉は嘘だったんですね」
P『千早、一人で背負い込もうとするな。お前は俺の大切はアイドルなんだ。最高の歌を、二人で一緒に作り上げよう』
P「そ、それは……確かにいったが……」
千早「所詮、プロデューサーにとっては、小娘と交わした口約束程度の言葉だったんですね」
P「違う! そんなことはない! 千早は俺の大切なアイドルだ! お前が望むならどんなことだって……!!」
P「……あ」
千早「……」ニヤッ
訂正
× P「そうだな。最近の千早はどんなことにもアグレシップに挑戦してくれて、俺もすごく嬉しいよ」
○ P「そうだな。最近の千早はどんなことにもアグレッシブに挑戦してくれて、俺もすごく嬉しいよ」
ガチャッ……バタン……カチッ
「…せ……ちは……あ」
「んふっ…んあ……プロ……」
「……ああ……ちは………ちは…うっ」
「…もっとぉ……あぁ………いい」
―72分後
ガチャッ……
千早「ふぅ」テカテカ
千早「あ、今なら、すごくいい歌が歌えそう!」
千早「あーるこぉー♪」
P「……」
真「うーん、なんかムラッとくるなあ」
P「……」ビクッ
真「プロデューサー!」
P「おお、どうした真」
真「プロデューサー、デスクワークばかりだと身体がなまりませんか」
P「まあ、そうだけど。これも大事な仕事でからな。疎かにはできない」
真「よかったら、二人で運動しませんか」
P「……いや、折角のお誘いだけど、まだ仕事は残ってるし
それに俺みたいなおじさんでは真の相手には役不足じゃないかな」
真「そんなことないですよ! プロデューサーはまだ24歳じゃないですか! 十分に若いですよ!」
真「それに、この運動は大人に推奨というか、むしろ、プロデューサーに推奨というか」
P「へえ。それはそれは」
真「道具も場所も選びません。強いていえば、事務所の中では、休憩室のソファーベッドが最も適切ですね」
P「……へえ。それはそれは」
P「しかし真、俺もその運動について少々知識があるのだが、
その運動は、子どもにはあまりお薦めできない運動だったはずだが」
真「そんなことありませんよ。それに、この運動に一番大切なのは相手との信頼関係なんです
特に男女間の。僕とプロデューサーはそれを満たしていると思いませんか」
P「ああ、思ってたよ。先日、その信頼していたアイドルに無理やり襲われるまでは」
真「でしたらやりましょう。ほら、ちょうど今、休憩室が空いてますし」
P「いや、遠慮する。いったろ。仕事がまだ残ってるって。この量だと、きっと終わるのは夜だろうなー。残業だろうなー」
真「プロデューサー……」
真「わかりました。すみません、ボク、わがままいっちゃったみたいで。仕事の邪魔でしたね」
P「い、いや、邪魔とまでは」
真「ボク、ガサツで図々しくて、おまけにプロデューサーの邪魔ばかりして、ほんと、気が利かない。なにがマッコマコリーンだか……」
P「そんな…真は俺を思って運動に誘ってくれたんだろ? 俺はその気持ちはすごく嬉しかったぞ?」
真「ボクみたいな男女、アイドルになんてなれっこないんだ……」
P「そんなことはない! 確かに今は男役の仕事ばかりをさせてしまってはいるが、
真が誰よりも女の子らしいことを俺は知っているぞ!!」
真「いいんです、プロデューサー。気を遣わないでください。本当はプロデューサーだってボクのこと……」
P「だったら、証明してやるよ! 俺がいかに真を女の子として見ているか!!」
真「本当ですか? じゃあ、僕と一緒に運動してくれますか」
P「上等だ! 運動だろうが〖ピー〗だろうがなんだってしてやるさ!」
真「じゃあ、ベッドの上で『まこりん可愛いよ』っていってくれます?」
P「ああ! 今いってやるよ! まこりん可愛い!! 最高に可愛いよ!! 行くぞ!
その身体に真が女の子だってことたっぷりと教えてやる!!」
真「へへっ、やっりぃ!」
ガチャッ……バタン……カチッ
「…はぁはぁ……まこ」
「プロデュ……あっ……」
「可愛……まこり…………可愛いよ……まこりん……」
「……プロ…あぐっ………だめぇ……いっ」
―65分後
ガチャッ……
真「ふぅ」テカテカ
真「んー、運動の後って気持ちがリフレッシュされていいなあ!」
P「……」
真美「ムラムラする……」
P「……」ビクッ
真美「……」プチッ……スルスル
真美「ねぇ、にーちゃん?」
P「すまん、真美。ちょっと今、手が離せないから後にしてくれないか」
真美「やだ。今じゃなきゃ」ギュッ
P「う……」
真美「真美ね、なんか、胸のあたりが苦しいの」
P「それは物理的に? 精神的に?」
真美「こーやってね、にーちゃんをぎゅっと抱きしめてると……胸が切ないような、くすぐったいような……」
P「それはきっと、真美が思春期なのと、なぜかさっきブラを外したのが主なる原因かと」
P「とにかく、俺から遠く離れればそれも治まってくれると思うよ」
真美「にぃちゃぁん……」スリスリ
P「やめろ、真美。瞳を潤ませて切なそうに俺を呼ばないでくれ。また俺に間違いを犯させないでくれ」
真美「間違い? 間違いってどんな間違い?」
P「だから…それはその……この前」
真美「この前?」
P「真美と」
真美「真美と?」
P「休憩室の」
真美「休憩室の?」
P「ソファーベッドで」
真美「ベッドで?」
P「お…俺と……」
真美「にーちゃんと?」
P「……せ」
真美「ん?」
P「ぐっ……」
真美「なに? にいちゃん。ちゃんといって?」
P「俺は真美を……だ…せ……」
真美「にーちゃんは真美をどうしたいの?」
P「お、俺は真美を……!」
ガチャッ……バタン……カチッ
「…はぁ…はぁ……!」
「……ん…にいちゃ……」
「真美…真美……!!」
「いいよ………な…で……」
―33分後
真美「んっふっふ~、ほんと、にーちゃんはロリコンの変態さんだなあ」
真美「にーちゃん、このことは亜美にはまだ内緒だかんね」
真美「亜美はまだお子ちゃまだから刺激強すぎるっしょ」
P「……」
響「はいさーい!」
P「……」ビクッ
P「おう、響……お疲れ」
響「あれ、今日は事務所、プロデューサーの一人だけか?」
P「ああ。そうなんだ……」
響「そ、そっか」ソワソワ
P(な、なんだ。響のやつ、急に落ち着きがなくなって……)
響「プ、プロデューサー!」
P「おう……どうした(うう、怖い!)」 ドキドキ
響「これあげる!」
P「…………え」
響「開けてみて!」
P「あ、ああ……」ガサガサ
P「これは……?」
P「マフラーと手袋……」
響「うん! プロデューサーにプレゼント!」
P「俺に? くれるのか?」
響「最近、急に寒くなってきたし、それにプロデューサー、
前に使ってたマフラーと手袋ダメにしちゃったっていってたから」
P「響……」
響「自分、編み物得意だからな……だから、その、ぷ、プロデューサーのためにと想って……」
響「一生懸命作ったから……よかったら使ってほしい……な」チラッ
P「 」ブワッ
響「!」
響「ど、どうしたんだプロデューサー! 急に泣き出して!」
P「いや、すまん……あまりにも嬉しくて……」
P(俺って奴はなんて大馬鹿なんだ。響を疑ったりして……)
P「ありがとな、響。大切に使わせてもらうよ」
響「うん! えへへ///」
P「響は本当に完璧だな。響はずっとそのままの響でいてくれ」
響「え? う、うん」
ダメだ眠い。続きは明日書く
雪歩「……」チラッ
P「……」カタカタ
コポコポ……ピチャッ…
雪歩「プロデューサー、お茶です」
P「おや、ありがとう雪歩。いつもすまないな」
雪歩「いえ……」
P「いただきま…ん?」
P「今日のお茶はいつもより色が濃いな。それに匂いも独特というか」
雪歩「それはですね。今日のお茶は特製のブレンド茶なんです。とても身体にいいんですよ」
P「へえ、どんな効能があるのかな」
雪歩「えーと、確か、精力とか、下半身とか」
P「下半身?」
雪歩「あ!」
雪歩「ま、間違えました! 腰です! 腰! 腰痛とかに効くんです!
座りっぱなしの仕事でプロデューサー腰が痛いって、前にいってましたよね!?」
P「……」
雪歩「とにかく、身体にいいんです! これ飲めば長時間でも腰を振り続け――」
P「腰を振り続け?」
雪歩「はうっ!」
P「……」
雪歩「こ、こほん。プロデューサー、お茶が冷めないうちに、どうか、飲んでください」
P「……」
雪歩「飲んでくれないんですか?」
P「……」
雪歩「そうですよね。どうせ、私みたいなちんちくりんが淹れたお茶なんて不味くて飲めませんよね……」
P「……」ピクッ
雪歩「ごめんなさい。お茶、下げますね」
P(くっ……)
P(情に流されるな! これも雪歩の作戦の内だ! 真の二の舞になるな! 耐えろ! 耐えろ俺!!)
雪歩「いっぱい、練習したのに……」
雪歩「プロデューサーに、美味しいお茶を飲んでほしくて、色々研究して、一生懸命淹れたのに」
雪歩「……ひっく」ポロポロ
P「うわあああああああああ!!!! ちくしょおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
P「俺には無理だああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」ゴクゴク
雪歩「!」
雪歩「……」ニヤァッ
P「う゛っ!!」
P(なんだ? 身体が、熱い!)ハアハア
P(この胸の切なさは!?)ハアハア
P(い、今すぐ女を抱きたい!! めちゃくちゃにしてやりたい!)ハアハア
雪歩「クスクス……あれぇ、どうしたんですかぁ、プロデューサー?」
雪歩「なんだか汗ぴっしょりですけどぉ…具合が悪いんですかぁ」
P「ゆ、雪歩ぉ……!」ハアハア
雪歩「少し休んだ方がいいですぅ。そうだ、休憩室のソファーベッドに行きましょう。ね?」
ガチャッ……バタン……カチッ
「はあっ、はあっ! 雪歩っ! 雪歩ぉっ!!」
「ああっ、すごいっ!! プロデューサー! あぅっ……!」
「雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩雪歩ぉぉぉ!!」
「プロデューサープロデューサープロデューサープロデューサー!!」
―124分後
ガチャッ……
雪歩「ふぅ」テカテカ
雪歩「プロデューサーってちょろいですぅ」
P「……」
亜美「ねーねー、にーちゃーん」
P「どしたー亜美ー」
亜美「最近、なんか真美がさー、急に大人っぽくなったていうかー」
亜美「上手くいえないんだけどー、エロいんだよー」
P「……」
亜美「色気ってやつ? なんかこう……いうなればルパンの不二子ちゃん的な?」
亜美「いや、不二子ちゃんというよりも……もっと犯罪チックな匂いが……ん?」
亜美「どうしたの、兄ちゃん。顔汗だくだよ?」
P「い、いや。なんだろう。ちょっと、暖房が効きすぎてんのかな?」
亜美「ふーん。まあ、いいや。それでどー思う?」
P「ど、どうって?」
亜美「だからー! 真美がエロいってことについて!」
P「そ、それはほら、あれじゃない? 成長期ってやつ?」
P「俺、男だから詳しくは知らないけど、年頃の女の子ならみんなが通る道的な?」
亜美「でもさー、変じゃね? 亜美と真美は双子なのに、真美だけ大人っぽくなるとか」
P「いや、それは……双子とはいえ、個人差というのは少なからずあるわけで……」
P「……もしかして、亜美も真美みたいになりたいのか?」
亜美「ち、ちげーし! 亜美はセクチーになっても、エロエロになんてならなくていいし!」
P(……ほっ)
P「ああ、それでいいよ亜美は。焦ることはない。ゆっくりと大人の階段を昇ればいい」
P「そうしないと……」
亜美「にーちゃん?」
P「ああ、いや。なんでもない。亜美はむしろ、そのままの方が可愛いかもな」ニコッ
亜美「!」
亜美「あ、あ、亜美、そろそろお仕事行かないとだからっ!」
P「おう。頑張れよー」
亜美(な、なに今の? にーちゃんの笑顔見たら急に胸が……)ドキドキ
やよい「プロデューサー」
P「おや、やよい」
やよい「あのー、最近なんだか、休憩室がイカ臭くてー」
P「……」
やよい「プロデューサー、休憩室でイカとか食べました?」
P「……いや、食べて、ないよ……」
やよい「そうですかー。うーん、特にソファーベッドに匂いが染み付いちゃっててー」
P「そ、そっか。じゃあ、とりあえず、ファ○リーズでも買ってきてシュッシュしてみるか」
P「ちょっと近くのスーパーに行ってくるよ」
やよい「あ、私もついて行っていいですか? あとあとー、事務所のトイレットペーパーもなぜか最近、減りが早いんですよねー」
P「……へえ」
伊織「……」ジロリ
P「……」
伊織「ちょっとアンタ! 休憩室まで来なさいよ!」
P「なんだ伊織、突然。藪から棒に」
伊織「ちょっと身体のあちこちが凝っちゃったから、
と、特別にこのスーパー美少女伊織ちゃんにマッサージをする権利をアンタに上げるわ
光栄に思いなさい!」
P「謹んで辞退します」
伊織「はあっ? なんで!?」
P「なんでって、仕事中だし。それに今、休憩室はファ○リーズで丸ごと洗浄中だから入れない」
伊織「そ、そんな……」
P「ちなみにソファーベッドは悪臭がひどいので廃棄しました」
伊織「なんですって!?」
春香「それは本当ですか? プロデューサーさん!」
千早「なんて愚かなことを……」
真「ひどいですよプロデューサー! あのソファーベッドはボクとプロデューサーの想い出がたくさん詰まった……!」
真美「おーぼーだぜ、にーちゃん! なんで真美になんにもいわないでそんなことっ!」
雪歩「ソファーベッドがなくなるなんて……もう穴掘ってその中でやるしか……」
高木「やあ、諸君! 揃ってるね」
春香「あ、社長」
高木「ふっふっふ、実はさっき、商店街のくじ引きをやってきたのだが」
高木「なんと! 3等賞! 商品は高級ソファーベッド!」
P「えっ」
高木「いやー、丁度よかったよー。休憩室のソファーベッド捨てちゃったばかりだったからねえ。運がいいなあ!」
高木「明日には業者の人が搬入してくれるから、楽しみにしていてくれたまえ!」
千早「お見逸れしました、社長」
真「ボク、社長ならやってくれるって信じてました……!」
真美「さっすが社長さん! もってるねぇ~」
雪歩「私、お茶入れてきますぅ!」
アッハッハッハッハ……
P「……」
伊織「……プロデューサー」
伊織「明日……いいわね?」
P「……はい」
ガチャッ……バタン……カチッ
「……あぐっ…あぁ……そ、そこっ…」
「はぁ…はぁ……いお……り」
「そんな……はげしっ…いっ……いぐっ……!」
「いおり……いおり……!」
―96分後
ガチャッ……
伊織「ふぅ」テカテカ
伊織「なかなか悪くないじゃない、あのソファーベッド!」
伊織「特に匂いや染みがつきにくいってところがいいわ!」
P「……」
もう寝る!
続きは明日書く!
prr……
P「おや、あずささんからだ」
P「もしもし」
あずさ『プロデューサーさんですか、あずさです』
P「はい、どうしました」
あずさ『実は、また迷ってしまいまして』
P「わかりました、迎えに行きます。なにか近くに目印になるものはありますか」
あずさ『目印ですか? えーと、椅子とテーブル……あと~』
P「椅子とテーブル? 建物の中にいるんですか」
あずさ『はい。あっ、それと、ソファーベッドがありますね』
P「……」
P「は?」
あずさ『ですから~、ソファーベッドです』
P「……」
P「そうですか。しかし、ソファーベッドの置いてある建物は沢山ありますからね
捜すのは困難ですね。ここは一つ、律子や音無さんと一緒にあずささんの捜索に出ることにしましょう」
あずさ『待ってください。なんだかここ見覚えがあります。事務所からすごく近場な気がします』
P「そうですか。僕もそんな気がします。目と鼻の先にあるような」
あずさ『それにこのソファーベッド、なんだか高級感がありますね~
あらあら~、よく見るとこれ、社長がくじ引きで当てたソファーベッドにすごく似てます~』
P「そうですか。案外、それ本物かもしれませんね。そのままそのソファーベッドで睡眠をとられてはどうです?」
あずさ『あら、そんな~。あ、プロデューサーさんったら、もしかして、私が眠っている間になにかしようと思ってます?
もう、男の人はえっちなんだから~』
P「はっはっは」
ブッ……ツーツーツー
prr……
P「はい」
あずさ『もぉ、ひどいですプロデューサーさん、話途中で切るなんて』
P「すみません、なんか電波が悪いみたいで」
あずさ『そうなんですか? じゃあ、今いる場所を変えてみてはどうです?
あ、ほら、休憩室なんかよさそうですよ』
P「いえ、どこも同じだと思いますよ。おっと、そういえば用事を思い出した
俺これから出かけなきゃいけないんだった。すみませんが、あずささんの迎えは律子に頼んでおきます」
あずさ『そうですか、それでは仕方ありませんね。時に、プロデューサーさん。その外出には車を使いますか?』
P「えっ、車? あ、ああ、使います。使いますね。車で2時間ほどの遠出なんですよー
いやー、参ったなー。ぜひ、あずささんの迎えに行きたかったのに非常に残念だなー」
あずさ『あらあら、そうなんですか~
じゃあ、この鍵を早くプロデューサーさんにお渡ししないとまずいことになりますね』
P「へ? 鍵?」
あずさ『はい。なぜか知らないんですけど、プロデューサーさんの車の鍵が“偶然”私の胸の谷間に挟まれていまして~』
P「……」
あずさ『どうしましょうか』
P「り、律子に頼んで取らせます」
あずさ『律子さん、確か今、収録現場でいないですよ』
P「じ、じゃあ、音無さんにでも」
あずさ『音無さんは有給取って休んでますよ。確かコミケ? でしたっけ?』
P「ほ、他の時間の空いてるアイドルに!」
P(あ、あれ? 誰もいない? なぜ、こんな時に限って……)
P(!)
P(あずささん以外、みんな収録だと!? しかも、みんな終わるのが夜だ!)
P(しかも、俺は4時間後には本当に遠出をしなければならない……車が絶対に必要だ)
あずさ『どうしました? プロデューサーさん』
P「………………」
ガチャッ……バタン……カチッ
「……あっ…あず……さ…あぐっ!」
「ま…待って…そんなっ……はげしっ…あず」
「だ……あずさっ……気持ち…………よすぎっ……!」
「ら、らめー!! も、もう許してー!! あずささん! い、い、イクー!!!」
―184分後
ガチャッ……
あずさ「ふぅ」テカテカ
あずさ「あら、いけない、忘れるところだった」
あずさ「プロデューサーさん、鍵、ここに置いておきますね」
P「…っ……っ……」ビクンビクン
亜美「やよいっち、やよいっち」
やよい「うー? どうしたの亜美」
亜美「ち、ちょっと休憩室まで来て!」
やよい「?」
ガチャッ……バタン……
やよい「ここでなにかするの亜美?」
亜美「い、いやー実は、やよいっちに相談というか、やよいっちしか悩みを分かち合えないような気がしまして」
やよい「悩み?」
亜美「なんつーか、その……ガールズトークしようぜ! って、ことなんだけど……」
やよい「がーるずとーく?」
亜美「う、うん」
やよい「別にいいけど、どうして休憩室?」
亜美「そ、それは、その……みんなには聴かれたくない……真美にも」
やよい「真美にも?」
亜美「たんとーちょくにゅーにいいますと、やよいっちは今、好きな人とかいる?」
やよい「えっ、好きな人?」
亜美「うん」
やよい「……い、いるよ」
亜美「まぢっすか? どんな人? どんな人?」
やよい「……ぷ、プロデュ―サー」
亜美「えっ? にーちゃん!? やよいっちも!?」
やよい「“も”?」
亜美「あっ、ううん、なんでもない! 気にしないで!」
亜美(なんてこった! ミキミキだけでなく、やよいっちもライバルだったなんて!)
亜美(お、落ち着くのじゃ、亜美! 今、訊きたいのはそれじゃない……)
亜美「へ、へぇ……にーちゃんなんだ。ふ、ふーん?」
やよい「うん。他のみんなには内緒だよ?」
亜美「お、おう。モチのロンだぜ」
やよい「……亜美は?」
亜美「え? 亜美?」
やよい「亜美は好きな人いる?」
亜美「……い………い、る」
やよい「どんな人?」
亜美「……ごめん! やよいっち! やよいっちから聞き出しといてずるいけど……亜美はいえない……」
やよい「んーん、いいよ。無理ならいわなくて。私も亜美に好きな人がいるの内緒にするから大丈夫!」
亜美「や、やよいっち……!」
亜美「じ、じゃあ、それで…本題なんだけど……その、やよいっちは、一人でその……したことある?」
やよい「え? なに? 声が小さくて聞き取れなかったよ」
亜美「だっ、だからっ!」
ゴニョゴニョ……
やよい「えぇっ!」
亜美「///」
やよい「///」
やよい「…………ある」
亜美「そ、それは、にーちゃんを想いながら?」
やよい「……うん」
亜美「!」
亜美(よ、よかった! 亜美だけじゃない!)
やよい「亜美もする? 好きな人を思い浮かべながら」
亜美「う、うん! 亜美もするよ! 超する!」
やよい「そっかー! よかったー!」
亜美「亜美もよかったー!」
亜美「じ、じゃあ、やよいっちは、その……いつかはにーちゃんと……そーいうことしたい?」
やよい「え///」
亜美「……」ゴクリ
やよい「……し、したい」
やよい「したいけど、でも、大人と子どもがそういうことしちゃいけないのは知ってるし、
今は私、アイドルだから、そっちを頑張りたいし、
それに私のことを応援してくれるファンのみんなを裏切ることはできないよ……」
やよい「でも、いつか、私が大人になって、もし、プロデューサーと正式なお付き合いをして、恋人同士になれたら……」
やよい「その時は……したい、な」
亜美「……」
亜美「……あ、亜美も」
亜美「亜美も、やよいっちと全く同じこと考えてた!」
やよい「ほんとに?」
亜美「うんうん! そーだよね! そーゆーことは、大人になってからだよね!」
亜美(……よかった。なんだか安心しちゃった)
亜美「やよいっち、ありがとう! こーゆー話、真美にもしたことなかったから、なんかモヤモヤしちゃって」
やよい「いいよ。実は私も最近、そーいうこと話せる相手がほしいかなって」
亜美「また、話相手になってくれる?」
やよい「もちろんだよ! あ、亜美、亜美!」
亜美「お、やっちゃいます?」
やよい・亜美「「ハーイターッチ!」」
亜美「ところでこの部屋、なんだかイカ臭いね」
やよい「また誰か、ここでイカ食べたのかな?」
亜美「とりあえず窓開けて換気しとこー」
春香「プロデューサーさーん。一緒に休憩室で休憩しませんかー?」
P「い、いやー、まだ俺、仕事残ってるしー、ちょっと無理そうかなー?」
小鳥「……」
小鳥(このままでいいのか、音無小鳥)
小鳥(このまま指をくわえた状態ではいずれ、小娘たちにプロデューサーさんを奪われてしまう)
小鳥(いや、しかし、まだ、焦ることはない
最近のプロデューサーさんはあきらかにアイドルたちと距離を置きたがっている)
小鳥(ここは敢えて、アイドルたちと私の戦力差をイーブンとしよう)
小鳥(若さだけが取り柄の小娘たちからプロデューサーを奪還するのはそう難しくないはず)
小鳥(私の同人仕込みのベッドテクを用いれば、プロデューサーさんをたちまちメロメロにできるだろう!)
小鳥(まあ、まだ経験はないですけど)
小鳥(いや、それが強みでもある! 私の身体はまだ穢れのない美しい身体!)
小鳥(男は処女信仰が強いと昔からいい伝えられている)
小鳥(それに出るとこは出てるし、引っ込むべきところはちゃんと引っ込んでる!)
小鳥(アイドルたちにはない魅力が、私にだってある! ……はず)
小鳥(行け! 小鳥! 行くのよ小鳥! 休憩室のソファーベッドを二人の愛の巣に変えておしまい!)
小鳥「プロデューサーさん!」
P「はい」
小鳥「あ、あの! わ、私と!」
P「はい」
小鳥「わ、わた、わたひとっ……」
P「はい?」
小鳥「…………………………今夜、焼き鳥食べに行きませんか? 美味しいお店見つけたんです」
P「おっ、いいですね。ぜひ、お供しますよ。あ、律子も呼んでいいですか?
あいつ、久しぶりに砂肝食べたいってぼやいてたんですよ」
小鳥「ええ、もちろん……」
小鳥(うぅ……私のいくじなし!)
P(やー、音無さんは事務所のメンバーの中では普通に接してくれる数少ない一人だからなー。すごくほっとする)
もう寝ゆ!
多分、明日で完結する!
おやすみ!
律子「集まったわね、みんな」
響「一体どうしたんだ、律子。みんなを休憩室に呼び出したりなんかして」
美希「ふわぁ……ミキ、お昼寝中だったのに……」
律子「みんなをここに呼び出したのは他でもないわ。最近の休憩室の使い方についてよ」
響「使い方?」
律子「ええ。どうも、あなたたちの中に休憩室の使い方を穿き違えている者がいるようね」
律子「みんな、お気づきかしら。ここ1か月前から、休憩室がイカ臭いことを!」
P「……!」ドキッ
春香「……!」ドキッ
千早「……!」ドキッ
律子「そして、旧ソファーベッドはイカの匂いと謎の染みが着き、その結果、破棄するはめに!」
真「……!」ドキッ
雪歩「……!」ドキッ
真美「……!」ドキッ
律子「さらに、同時期から、トイレットペーパーの消費が早くなっている!」
伊織「……!」ドキッ
あずさ「……!」ドキッ
律子「これらの状況から推測すると、ある一つの真実が導き出される……」
P(……ついにこの時がきたか。覚悟はできている。俺はアイドルたちに手を……)
春香(まずい……いや、逆転の発想よ春香。これは好機!
私とプロデューサーさんの関係を公にすれば美希への牽制に繋がる!)
千早(くっ! 私とプロデューサーの関係がみんなに知れてしまう!
……いえ、逆転の発想よ千早。これを機にプロデューサーと結婚を!)
真(しまったー! ボクとプロデューサーのシークレットラブが! いや、逆転の発想だ真!
この機会を利用してプロデューサーをボクだけの王子様に!)
雪歩(はぅぅ、どうしよう、プロデューサーとの秘密の関係がみんなに知られちゃう!
……ううん、逆転の発想よ雪歩。これを利用してプロデューサーと愛の逃避行に……!)
真美(うあうあ~! やぱいっしょこれー! 亜美ににーちゃんとの関係がバレちゃうよ~!
これじゃ本当ににーちゃんが亜美の義兄ちゃんになってしまう!)
伊織(しくじったわ! このスーパーアイドル伊織ちゃんとプロデューサーの関係がみんなに知られてしまったら!
……式はやっぱりグアムかしら? それともハワイ?)
あずさ(ふふ、計算通りだわ。私は今日、幸せの青い鳥を捕まえるわ!)
律子「それは!」
律子「誰かがこの休憩室でイカを食べたということ!」
貴音「なんと!」
律子「それも、かなりのイカ好きね。高頻度でこの休憩室でイカを食べている。そうしなければ、この部屋にイカの匂いが染み付くわけがない」
律子「ソファーベッドの染みはおそらく、イカを食べた時に飛び出てしまった汁ね。それをトイレットペーパーで拭いたのよ」
響「うーん。でも、それだけではトイレットペーパーの減りの早さに説明がつかないと思うぞ」
律子「食べた人間はおっちょこちょいなのよ。毎回、汁を飛び出させてはトイレットペーパーで拭いていたというわけ」
亜美「すごいや、律ちゃん! まるで名探偵!」
やよい「うっうー! 律子さん、すごいですー!」
律子「こ、これくらいどうってことはないわ///」
P「……」
春香「……」
千早「……」
律子「む。なによ、アンタたち。その温かい眼差しは」
真「いやあ……」
雪歩「別に……」
美希「それで誰が犯人なの?」
律子「……残念ながら、犯人まではわからないわ」
真美(わからないのかYO!)
律子「だけど私は始めから犯人捜しをするつもりはなかったの」
律子「私がいいたいことは、休憩室に匂いが染み付くほどの食べ物を持ち出すなってこと!」
律子「休憩室はみんなが使う場所よ! こんなにイカ臭いと、おちおち休むこともできないじゃない!」
律子「エチケットを守りなさい! マナーを守りなさい!」
律子「それにアンタたちはアイドルよ。人の好みにとやかくいうつもりはないけど、
食べ過ぎで身体がイカくさくでもなったら、アイドルとしてのイメージダウンは避けられない!」
律子「今や765プロは一流のアイドル事務所! そこに在籍する以上、もっとプロとしての自覚を持ちなさい!」
貴音「律子嬢のいうとおりです。わたくしたちはさらなる高みを目指さなければならない身
あいどるとして、一人の人間として、もっと礼儀作法を重んじる必要がありますね」
伊織「そうね。まったくもって、律子のいうとおりだわ(律子って意外と……)」
あずさ「ええ。肝に銘じましょう。休憩室はみんなの憩いの場ですものね(律子さんってやっぱり……)」
律子「わかればよろしい! では解散!」
ゾロゾロ……
小鳥「律子さんってピュアなんですね……」
律子「え?」
P「……」 カタカタ
P「ふう……」
P(あれから数日が経った。律子の説教が効いたのか、今のところアイドルからの誘惑もなく、穏やかな日々を過ごせている)
P(このまま、なにもなければいいのだが)
春香「プロデューサーさん、一休みですか? だったら一緒に休憩室に行きませんか?」
P(そんなことはなかった……)
P「コホン。春香、休憩室は…あれだろ? ほら……イカ、食べられなくなっちゃったから、その、行く意味がなくなったというか……」
春香「おかしなこといいますね、プロデューサーさん。私たちはいつ、イカなんて食べました?」
春香「それにぃ、もし、食べるにしてもぉ、匂いや染みを着けずに食べる方法なんていくらでもあるでしょ?」サワッ
P「あっ……」ピクッ
春香「そんな可愛い声出して、本当はプロデューサーさんも休憩室に行きたいんでしょ?」サワサワ
P「……うっ」
ガチャッ……バタン……カチッ
「…んっ……あっ」
「…いい………あぁ…いい…!」
「んふっ…あん……そ、そこいい!」
―28分後
春香「ふぅ」テカテカ
春香「ほらね、プロデューサーさん。匂いも染みも着いてにでしょ?」
春香「これならまた休憩室を安心して使えますね」
春香「それじゃあ私、収録に行ってきます」チュッ
P「……」
ガチャッ……バタン
美希「……」
美希「…………この泥棒猫。なの」
貴音「性欲を持て余します」
P「ブホォッ!!」
貴音「!」
貴音「あなた様、急に噴き出されて、どうなされましたか」
P「ゲホッ、ゲホッ。そ、それはこっちの台詞だ、貴音。突然、なんてことをいい出すんだ……」
貴音「なんと! 申し訳ありません。わたくしとしたことが、思っていたことがそのまま口に出てしまいました」
貴音「あなた様、今の失言、どうか忘れていただけませんか」
P「あ、ああ。それはもちろん……」
P(まさか、貴音まで休憩室とかいい出すんじゃないだろうな?)
P(……念のため、事務所から避難しておくか)
P「お、俺ちょっくらコンビニ行ってくるわ」フラッ
P(うっ、さっきのあずささんの時の、疲労がまだ……足腰に!)ガクッ
貴音「!」
貴音「あなた様、大丈夫ですか?」
P「あ、ああ。すまん。ちょっと貧血起こしたみたいだ。もう大丈夫」
貴音「いいえ、あなた様。少し横になった方がいいです。休憩室に行きましょう」
P「!」
P「だ、ダメだ! それはまずい!」
貴音「……まずいとは?」
P「い、いや、それは……」
貴音「……とにかく参りましょう。このような事態のための休憩室です。さあ、わたくしに掴まってください」スルッ
P(う、貴音の胸が……)ムニュッ
ガチャッ……バタン……カチッ
「……」
「…………」
「………………」
「……ん…あなた様……美味しゅうございます………」
―245分後
P「はっ!」
貴音「お目覚めになりましたか、あなた様」
P「……俺、眠ってたのか」
貴音「それはもう、気持ちよさそうに。大分疲れが溜まっていたみたいですね」
P(貴音の膝枕……)
P「……膝借りてすまなかったな。脚、痺れたろ」
貴音「いいえ。あなた様が少しでも安らげるのであれば、これしきのこと」
P「そ、そうか」
P「……」
P(あれは夢だったのだろうか……)
貴音「どうされました、あなた様」
P「あっ、いや、なんでもない///」
P(それにしても、なんて夢を見たんだ俺は。
あんなにアイドルたちに手を出しておきながら、貴音にまであんなことする夢を見るとは……)
貴音「くすっ、どうやら、まだ惚けているようですね」
P「いやあ、はは。おっと、俺4時間も寝てたのか。10分後には会議だ」
P「ありがとな、貴音。久しぶりにぐっすり眠れたような気がするよ」
貴音「それはなによりです」
ガチャッ……バタン
貴音「ふふ、わたくしも夢のようなひと時を味わえましたよ、あなた様」
春香「プロデューサーさん、休憩室ですよ! 休憩室!」
P「……ああ、わかった、休憩室ね」
千早「プロデューサー、ちょっと曲について相談したいことが。休憩室で」
P「……ああ、うん。休憩室でね」
真「プロデューサー! 一緒にストレッチしませんか? 休憩室で」
P「……ああ、いいよ。休憩室ね」
真美「にーちゃーん、遊んでー? 休憩室で」
P「……ああ、そんじゃ軽く遊ぶか、休憩室で」
響「プロデューサー! 自分、サーターアンダギー作ってきたんだ! よかったら食べて!」
P「おっ、すごく美味そうじゃないか! いただきまーす! 美味い! さすがは響! 響はなにやっても完璧だな! あっはっは!」
雪歩「プロデューサー、また新しいブレンド茶を淹れたんです。休憩室で飲みませんか」
P「……ああ、飲もうか。休憩室で」
亜美「にーちゃん! 一緒にゴッドイーター2やろうぜー!」
P「そうだな。ちょっと時間空いてるし。よし、今度こそあいつを一緒に倒すか!」
やよい「プロデュ―サー! 今日、一緒に家でもやしパーティーやりませんか!」
P「おう! 久しぶりにやよいの弟たちにも会いたいしな! どれ、おみやげにケーキでも買っていくか!」
伊織「ちょっとプロデューサー! 休憩室に来なさいよ!」
P「……はい、かしこまりました、お嬢様」
あずさ「プロデューサーさーん」
P「休憩室ですね」
小鳥「プロデューサーさん! こ、こ、今夜、私と! …………また、飲みに行きませんか」
P「ぜひ喜んで。あ、今度は俺が見つけた店でもいいですか? そこのもつ鍋が格別で」
律子「プロデューサー、次のライブのことで相談したいことが」
P「ああ、俺もちょうど今、そのことについて律子に話したいことが……」
貴音「あなた様、少し休まれてはどうですか? また、膝をお貸ししますよ」
P「い、いや。膝枕はちょっと…嬉しいけど、俺が恥ずかしいから///」
美希「……」
美希(この数日間、お昼寝を我慢してハニーを余すことなく観察した結果……)
美希(ハニーをたぶらかす悪い猫は春香だけじゃないってことがわかったの)
美希(春香に千早さん、真くんに雪歩、真美にデコちゃん、それからあずさ。貴音は……グレーって感じ?)
美希(きっと、みんなしてハニーの優しさにつけこんで、断れない性格を利用して、
休憩室のソファーベッドで、あんな、あんな……!)
美希(許せないの。ハニーの初めての人は美希のはずだったのに……!)
美希(美希がお昼寝なんかしていたばっかりに、ハニーを守ることができなかった)
美希「ぐぬぬ。なの」
美希(美希も、うかうかしてられないって感じ。こうなったら……)
美希「美希、エッチな気分って感じ!」
P「……」
美希「……」
美希「……聞こえたハニー?」
P「ああ。聞こえてるよ。そんな大きな声で高らかに宣言されれば」
美希「そ、そう……」
美希「……はっ」
美希「あ、あのね、美希、今すっごくエッチな気分なの!
だからー、今ならハニーになにをされてもー……全然いやじゃないよ?」
P「お前、基本、俺にならなにをされてもいいって、いつもいってるぞ」
美希(そのとおりだったの……)
美希「……ハニー! じゃあ、美希と休憩室のソファーベッドで×××しよっ!」
P「ど直球だな、お前……」
美希「じ、じゃあ、美希の家に行く? そっちの方が思う存分やれる?」
P「そっちの方が危険極まりないだろ」
美希「もーっ! ハニーはわがままなの! だったら、どこならいいわけ?」
P「あのな、場所の問題じゃなくてだな。俺と美希の間には、立場や年齢や法だったり、色んな壁が」
美希「そんなこと聞きたくないの! 美希はハニーと×××がしたいの!!!」
P「こ、こら美希! そんな大声でいったら周りに聴こえ……」
美希「美希は本気なの! ハニーが『うん』というまで何度だっていってやるの!」
美希(そうなの、誰が春香なんかにハニーを!)
美希「美希はハニーと――!」
P「……わかったよ、美希」
美希「は、ハニー……!」
P「いいよ。美希」
美希「アハッ! じゃあ、すぐに始めるの! これから休憩室のソファーベッドで二人の愛をじっくり確かめ合うの!」
P「お、おい、そんなに引っ張るなって」
P(……ああ、ついにこの時が来たか)
P(春香や千早が俺を襲うのに、美希がなにもしてこないってのはありえないよな)
P(美希は外見とは裏腹に性格は純真なところもあるから、そこに期待していたんだけどな……)
ガチャッ……バタン……カチッ
ドサッ
美希(くっくっく。なの。ついにハニーを休憩室に連れ込むことに成功したの!)
美希(ああ、こうやって間近で見ると、やっぱりハニーってかっこいい……)
P「……」
美希「ハニー。美希、初めてだから優しくしてね?」
P「……ああ」
美希「……」
美希「!」
美希(え、ハニー? どうしてそんな悲しそうな顔をするの?)
~脳内の美希のみなさんたち~
美希1『どういうことなの? もしかして、美希とじゃ、いやなの?』
美希2『まさか、美希よりも春香がいいわけ?』
美希3『待ってほしいの! それよりも、本当にこれでいいの?』
美希4『なにが?』
美希3『美希はこんな形でハニーと結ばれて本当に嬉しいの?』
美希5『それは……』
美希6『だって、もたもたしてると春香たちにハニーを奪われちゃうよ!』
美希7『でも、こんなハニーの気持ちを無視したやり方で、美希はそれで満足できるの?』
美希8『……』
美希9『美希、こういうことをするのは、ちゃんとハニーと恋人同士になってからの方がいいって思うな』
美希10『それに、こういうのって早いとか遅いとかじゃないの。美希とハニーの気持ちが一番大事なの』
美希11『……それは、そうだけど』
美希12『大丈夫、美希が春香や千早さんに負けるはずがないでしょ』
美希13『だって、美希が一番、ハニーを愛しているもの!』
ポタ…ポタ…
P「……美希? 泣いてるのか」
美希「ごめんなさい、ハニー。美希…美希、間違ってた」
美希「美希、こんなやり方でハニーと結ばれたくなんかない!」
P「美希……」
美希「だって、美希はハニーが大好きなんだもん!」
美希「うわーん!!」
P「……よしよし。美希はいい子だな」
――数日後
春香「プロデューサーさん、休憩室で一緒に休みませんか」
P「ん? ああ、いいよ」
ガチャッ……バタン
美希「zzz」
春香「あれ? なんで美希がここで寝てるの?」
P「あちゃー、美希が休憩室のソファーベッドを占領してるのか。これじゃ、休めないな」
春香「えっ、そんな!」
P「美希を起こすのも可哀相だし、やっぱり休憩室で休むのはやめよう」
春香「なっ!」
P「おーい、亜美。一緒にゴッドイーター2やろうぜー」
亜美「おっしゃー!」
春香「ちょっと、えっ、待ってください! プロデューサーさーん! カム・プリーズ!」
こうして、美希が休憩室のソファーベッドを占領したことによって
プロデューサーとアイドルの秘密の休息は自然消滅したのでした
めでたしめでたし
~おわった~
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