女「彼氏出来た」男「へー」 (98)
女「ちっちゃい頃からの付き合いだし、まず男にから報告しておこうと思って」
男「へー、そうなん?よかったじゃん、おめでとう」
女「ありがとう」
女「それじゃ、今日は彼氏と帰るから、またね」
男「ん、じゃ」
男「……」
男(えぇーっ!?あいつ彼氏できたの!?えぇーっ!?ぜんっぜんそんな気配なかったじゃん!?えぇーっ!?うそーっ!?えぇーっ!?うわあマジかあ俺あいつのことずーっと好きだったのにうわあ、うわあマジかあー、マジかー……)
(……て言うか誰と!?誰誰!?肝心の肝心の彼氏の名前言いなさいよ!ほんっとにあの子はそう言う所が抜けてんだからまったくもー……
……えーまじかめっちゃきになるわー……
へこむわー……)
翌日学校
友「女さん彼氏出来たらしいじゃん」
男「うわあああああああああああっ!」
友「テンパるなよ、受け止めなよ、現実を」
男「あああああああああ……があああああああああっ!」
友「唸るの止めろよ、女子めっちゃ引いてんじゃん、ドン引きじゃん」
ウワァナニアレー、ヤバクナーイ?
男「」
友「いつまでもチキッてるからそうなんだよ」
友「なにが『今のこの関係が崩れてしまうのが怖いんだ』だよ、キモいから、そんなことより言っちゃうお前の方が怖いしキモいから」
男「」
友「自業自得だよ……
……いやお前何にもしてねーからこの場合の自業自得の使い方っておかしいのか?www」
男「」
男「……いや、待て!彼氏がクズ野郎な可能性がある!さっさと別れる可能性が、ある!」どん!
友「そこで 『彼氏がいい奴で女を幸せにしてくれるといいな』と願えないお前は確実にクズだな」
友「それと女とくっついたイケメンってやつめっちゃいいやつで評判だから、大丈夫イケメンなら女さんを幸せにしてやれるよ」
男「」
友「まあ元気だせよ、ップwww」
男「確かめる」
友「え?」
男「イケメンがどんなやつか確かめる」
友「どうやって?」
男「尾行とか」
友「キモ」
男「少しでも難点があれば言いふらす、イケメンの評判下げる、別れる、俺付き合える、完璧」
友「こいつ最高にクズwww」
放課後
男「イケメンを尾行する」
友「ホントにやんのかよwww最高にキモいなお前www」
イケメン「……、……」
女「……、……?」
男「ッチ、んで一緒に帰ってんだよくそがっ!」
友「そりゃあカップルですからwww」
男「くそっここからじゃ何喋ってるか聞こえねえ!」
友「これ以上近づくとあぶないぜ?」
男「ッチ!」
友「見た感じじゃ楽しそうだな、結構いい雰囲気だけど」
男「まだだ、そのうちどうせ本性を表すさ、その時まで待ってやるっ!」
数週間後……
男「あの野郎!未だに本性を表しやがらねえっ!」
友「ちょwwwまだやってたのかよwww」
男「クソッあの狐野郎っ!ぜってー本性を暴いてやるっ!」
イケメン「男君?ちょっといいかな?」
男「」
友「www」
イケメン「あのさ、ちょっと相談があるんだけど」
男「……な、なんだよ……」
友「お巡りさんwwwこいつですwwwこいつが犯人ですwww」
イケメン「……?
……いや、あのさ、男君て女さんと幼馴染みなんだって?」
男「そ、そうだけど?」
イケメン「そろそろ、その……女さんの、誕生日、でしょ?
それで、そのー、何かプレゼントを渡したいんだけど、あの、俺、可彼女とか、初めてだから、どんなもの渡せばいいのかなって……
女さんと仲良い俺君なら、女さんが喜びそうな物、わかるかなって、思って、その……」
男「てめーのウインナーでも渡しやがれ!バーカ!!!」ダッ
友「www」
イケメン「まってよ!俺君!」ビュンッ!!
友「ちょwww足wwwはええwww」
男「こっちくんなバーカ!」ダダダッ
イケメン「まってよ!」シュタタタ!!!
数分後……
友「戻ってきたwww」
男「モテる奴はは足が速いと相場で決まっておるのです……」
イケメン「はははっ、男君いきなり走り出すんだもん、ビックリしちゃったよ」
男「……」
イケメン「なんか無理やりみたいでごめんね、女さんの好みを教えてくれるだけでいいんだ」
男「『女さんの好みを教えてくれるだけでいいんだ』」(裏声)
「だってよWWWWWWWWWWWWWW」バンバン
「んなもん女が好きなイケメン君じゃないんですかー?違いますかー?」
「『プレゼントは、俺だ』」(裏声)
「とかいって自分にリボンでも着けて渡せよWWWWWWWWWWWWW」
イケメン「そ、そんな恥ずかしくて出来ないよ」テレッ
男「おい」
友「www」
男「…………、
……まー、あれじゃねえの?あいつ、楽器やってんだろ?ギター、知ってんだろ?」
イケメン「知ってるよ!そもそもそれ関係で知りあったんだから!
女さん、ギターすごい上手いんだよ」
男「うるせえ黙れ」
イケメン「」
男「テキトーにそれ関連の物渡しゃいいんじゃねえの?」
イケメン「!それもそうだね!気が付かなかった!ありがとう!」
男「気が付かなかったとか、そんなことぐらい自分で考えられないのかよ……大丈夫かよ?女の事ちゃんと好きなのかよ?」
イケメン「好きだよ」
男「……」
男(あー、こいつは女の事がちゃんと好きなんだなあ、今さら思い知らされたわ……
きっとこいつは俺が思ってる以上に女が好きなんだなあ……ちゃんと好きだから、想いを告げられたんだなあ……スゲーなあ……
俺なんかと全然ちげーわ……)
男「……分かったんならさっさと自分の教室帰れよ……」
イケメン「うん!ありがとう!男君!」
友「男、完全敗北」
数日後
イケメン「ありがとう!男君!」
男「んー」
友「イケメン君、女さんに何渡したの?」
イケメン「ギターのストラップとついでにピック
喜んで貰えたからホントに良かったよ」
男「ストラップって、そんなんで喜んじゃうのかよ」
友「お前の思ってるストラップとイケメンが渡したストラップは全然違うと思うけどな」
友「イケメン君今度いつデートすんの?www」ニヤニヤ
イケメン「日曜に買い物に行くんだ」
男「……ッチ」
友「日曜だってよ、どうすんの?またストーキングすんの?」コソコソ
男「しねーよバカ」
日曜日
男「……」
友「してんじゃんwww」
イケメン「……!……!」
女「……w……!…」
男「……」
友「ここからじゃ何喋ってるか聞こえねえなwww」
男「……、……!」
イケメン「……?」
女「……!…」
ゾロゾロ
DQN「……」ニヤニヤ
DQN2「……」ニヤニヤ
イケメン「っ!」
女「……!」
友「え?なんかヤバそうだけど」
男「……ッ」
DQN「ちょwりあじゅうじゃんwりあじゅうw」
DQN2「でーとですかあ?w」
イケメン「……っ」
女「……」ギュッ……
イケメン「!」
(女さん!震えてる!こう言う時は!男の!俺が!)
イケメン「なにか用ですか?」
DQN「ちょっとそこのかわいいこかしてw」
DQN2「ちょwやべえw」
イケメン「すいません、この子、俺の彼女何で、無理です」
女「…!」
(イケメン君……!)
男「……」ギリッ
友「ちょっ!ヤバいって!助太刀!助太刀するぞ!」
男「……待ってろ!」
(あいつが!イケメンが、彼氏のあいつが護らなきゃだめだ!そうじゃなきゃ、意味がない!)
男「頑張れ!イケメン……」
イケメン「行こう、女さん」
女「う、うん!」
DQN「え?なに?シカトですか?」ガシッ
女「きゃっ!」
イケメン「っ!」
「離せ!」ドンッ
DQN「っ!」
「は?いまやったよな?おまえからやったよな?もーむりだわぶちのめすわ
いっとくけど、せーとーぼうえいだからかくごしろおまえ」
DQN2「ちょっwやべえw」
DQN「ちょっとこっちこいや」
イケメン「っ!」
女「イケメン君っ!
やめてっ!」
友「男っ、やべーよ!連れてかれちまうよ!」
男「……っ」
友「2対1だぞ!?ボコボコにされちまうぞ!女さんもなにされるかわかんねーよ!?」
男「クソッ!」ダッ
男「おい」
DQN「あ?なんだおまえ」
イケメン(男君!?)
女(っ!?男!?)
男「……」
(どうする!?こう言う場合は、確か、……)
(……!DQNって奴は、こう言う状況じゃ騒がれたりするのを嫌がるんだ!警察来たりしたら厄介だし、人が集まったりしたら面倒だから!だからわざわざ人が来ない路地に連れ込んだり……!)
男「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
DQN「!?」
イケメン「!?」
女「!?」
友「www」
男「おぴょおおおおおおおおおおおWWWWWWWWWWWWWWW」
(騒げば良い!そうすれば人が集まるはず!それまで!)
男「んんんんんんんんんんんんんんWWWWWWWWWWWWWW」
(さらにあうあうあーの真似をすれば!)
男「あうあうあああああああああWWWWWWWWWWWWWWWW」
(相手は怯むはず!)
DQN「は?なにやってんの?おまえ?」
DQN2「ちょwやべえw」
男「」
友「ダメじゃん」ゼツボウ
男「」
DQN「おまえもちょっとこいや、こづかいかせぎしてやるよ」ガシッ
DQN「ちょwやべえw」
男「」グイッ
男「う」
DQN「あ?」
男「うあああああああああああああ!だれかああああああああカップルがああああああああおそわれてますうううううううううう!!!!!」
DQN「っ!うるせえよ!」ボディーブロー
男「うっ!」
(やばい!こえがっ!)
友「うあああああああああああああ!だれかああああああああめちゃくちゃおにあいのカップルがああああああああおそわれてますうううううううううう!!!」
男「!」
(友っ!)
男「ウ,ゲホッ……ぅぁぁぁ、ぁ、」
(ダメだっ……苦しくて……)
オイウルセーゾ!
!?ナニアレ?ケンカ!?
イヤ,カツアゲアダロ!
イヤアアアアレイプマヨオオオオ!
ダレカケーサツヨベケーサツ!
男「!」
DQN「ッチ!」
DQN「ちょwやべえw」
DQN二人組はすぐに逃げていった
あとから来た警察に色々話して終わった
イケメン「男君、また、助けられちゃったね、ありがとう
お腹、大丈夫?」
男「んー」
イケメン「友君もありがとう!」
友「当然の事をしたまでです」キリッ
女「私からも、ありがとう
二人共」
男「……ん」
女「男、ちょっといい?」
男「……なんだよ……」
女「イケメン君、ちょっと男と話してくるね」
イケメン「……うん、わかった」
友「妬いてるwww?」
イケメン「……ムッ、妬いてない!」
男「なんだよ」
女「改めて、ありがとう、助けてくれて」
男「ん」
女「一年生の頃もあーゆうナンパから、助けてくれたよね?」
男「んー、ああ
あのときは『ツレなんで』の一言ですんだけどな」
女「嬉しかったよ、あの時も」
男「……」ドキッ
女「正直に言うとね、あの時から意識してたんだ、男の事」
男「え?」
女「でもね?男、私の事女友達としかみてなかったでしょ?」
男「……
……ん」
(否定しようと思ったけど、やっぱりやめた)
女「やっぱり?
だからね、諦めた!男と恋人同士なるの!
それに幼馴染み同士で恋人ってなんかおかしいしね!」
男「……そうだな」
女「やっとちゃんと振られたよ!よかったよかった!」
男「……女はイケメンの事好きか?」
女「うん!」
「最初は意識してなかったから、1回目の告白は断ったんだけど」
男(1回目!?断った!?初耳ですけど!?)
女「でも、告白された時から意識しだして、一緒の時間を過ごす度に、だんだん」
「それで、2回目の告白で……」
男(あいつ、なかなか熱い奴だったんだな……)
男「……まあ、イケメンと仲良くしろよ……」
女「うん!」
男「……」
(女の奴、俺の事好きだったんだなあ……あーあ、イケメンより先に告白しちゃえばよかったなあ……)
(まあ、行動に移せなかった俺よりも、告白できた、しかも2回も、2回も告白できたイケメンの方が女には相応しいだろ)
(……スッキリしたわ)
友「ホントにスッキリしたの?」
男「……うるせえよ」
少なからず、諦めは着いた。
おわり
女「彼氏出来た」
男「俺も・・・」
女「へー、そうなん?よかったじゃん、おめでとう」
男「ありがとう」
このSSまとめへのコメント
良かったけど何かしんどくなった