結衣「ご…ごがつあめ…?」(348)
結衣「ご…ごがつあめ…?」
京子「違うよ~結衣~!これはさみだれって読むんだよ~!」
結衣「あっ…そ、そう!さみだれ!さみだれ!」
ちなつ「も、もしかして…結衣先輩って…」チラッ
結衣「な、何?ちなつちゃん」ビクッ
ちなつ「その…い、意外に漢字読めないんじゃ…」
京子「じゃ、結衣!これは?!なんて読む?」
結衣「え、えっと…」
赤座あかり
結衣「え、えっと…あ、あか…、あか…あかりだ!」
京子「えっ」
ちなつ「ゆ、結衣先輩ってほんとに漢字読めないんじゃ…」
結衣「うっ」ギクッ
あかり「あっかり~ん!」ガラガラガラ
あかり「あっ!みんな、何やってるの?」
ちなつ「あかりちゃん!結衣先輩が、あかりちゃんの名字読めないって!」
結衣「あ。あはは…」ヘラヘラ
あかり「ちょっと!あ、あかりの名字で遊ばないでよぉ!」
京子「じゃあ結衣、これはなんて読む?」
歳納京子
結衣「え、えっと…」
京子「…」ドキドキ
結衣「としのーきょーこ!」キリッ
京子「なんだ、結衣、漢字読めるじゃん!」
結衣「ま、まあ多少はね?」アセアセ
ちなつ「じゃあ結衣先輩結衣先輩!こ、これはなんて読みますか?」
吉川ちなつ
京子「これはわかるだろ!簡単な漢字だし!」
結衣「え、えっと…よしかわちなつ!」
ちなつ「結衣せんぱ~い!だいすきです!」タッタッ
結衣「あ、あはは。ちなつちゃんはきょうもかわいいねっ」
ちなつ「結衣せんぱ~い!」スリスリ
あかり「ねぇ結衣ちゃん」チラッ
結衣「な、なに?あかり」ビクビク
あかり「何であかりの名字だけ読めなかったの?」ギロッ
結衣「えっ、あ、い、いや…うん!また勉強しておくよ!」
あかり「…」ギロッ
~帰り道~
結衣「…」ウルウル
京子「どうしたの?結衣」チラチラ
結衣「…あ、あかり…こ、こわかった…」グスン
京子「…そうかそうか。今日の結衣、よくがんばったよ!」
結衣「ほ、ほんと…に…?」グスン
京子「うんうん!だから結衣、明日はあかりと、もっと仲良くなれるといいね!」
結衣「う、うん…」
~結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…ふ、ふぅ…」
ガチャン
結衣「やっぱり…自分の部屋が一番落ち着くな」ゴロゴロ
結衣「…そうだ。昨日買った、ファイアーエムブレムのゲームでもしよっかな」ピコーン
結衣「…」ピコピコ
結衣「…はぁ」ピコピコ
結衣「明日も学校か…やだなぁ…」ピコピコ
結衣「早く土日にならないかな…」ピコピコ
結衣「うわっ エルク死んだ」ピコピコ
結衣「…」
※エルク→ファイアーエムブレム 烈火の剣のキャラ。魔道士
~翌日・朝~
京子「結衣~!結衣~!」
ピンポーン ピンポーン
結衣「ん…あ、も、もう朝か…」
ガチャッ
京子「結衣!おはよう!」ニコッ
結衣「おはよう。京子」
京子「結衣、早く支度しないと遅刻するよ?」
結衣「でもまだ家出るまで一時間もあるし…」ゴニョゴニョ
京子「だめだめ~!いっつもだらだらして遅刻するのが、結衣の癖なんだから!」
結衣「あ、あはは。そうだな。早く準備しないと」タッタッ
京子「としのーきょーこ!結衣の家に、かれーにさんじょう!」バッ
結衣「あ、あはは」
結衣「朝ごはん…どうしよ…」モジモジ
京子「昨日のすき焼きの残りでいいじゃん!」
結衣「うん。そうだな」
チーン
結衣「…」モグモグ
京子「結衣」ジィーッ
結衣「な、なに?京子」
京子「その…すき焼き、ちょっとだけ食べていい?」
結衣「う、うん」
京子「やった~!」ヒョイパク
京子「すき焼きうめぇ~!」ニコッ
結衣「あ、あはは」
京子「結衣ってさ、ほんっと料理上手いよね!」
結衣「そ、そうかな?」
京子「上手いよ!ああ結衣を嫁にもらった人は幸せだろ~な~」
京子「だってこんなにおいしい料理毎日食べれるんだもん!」
結衣「あ、あはは」
京子「もらえるなら、私がお嫁さんに欲しいくらいだよ!」
結衣「そ、そうか。うんうん。ならよかった」
京子「そうだ!今日、体育あるよ!」
結衣「そ、そうか。嫌だなぁ…」ウツウツ
京子「大丈夫大丈夫!二人組作るの、絶対今度は結衣と組むから!」
結衣「で、でも…京子…この前は杉浦さんと組んでたし…」グスン
京子「ご、ごめんって!た、たまにはそういうこともあるってこと、ね?ね?」
結衣「う、うん…」
~学校~
京子「としのーきょーこ!カレーに豆乳!!」ガラガラッ
結衣「…」ガラガラ
千歳「歳納さん!船見さん、おはようさん!」
京子「おはよう諸君!!!」キリッ
結衣「い、池田さん…お、おはよ…う…」
綾乃「と、としのーきょーこ!お、おはよう!」
京子「おはよう!あやのん!」
綾乃「あ、あやのんなんてあやのんなんて…!」フラッ
千歳「だ、大丈夫?綾乃ちゃん」
綾乃「あやのん…なんて良い響き…!」
~体育の授業中~
先生「は~い。じゃあ二人組つくって~」
結衣「うう…」ウルウル
綾乃「としのーきょーこ!私と組むのよ!」バッキン
京子「え、あ、で、でも結衣が…」
綾乃「船見さん、がなんかあるの?」
京子「え、あ…」
結衣「…わ、私はいいよ!だ、だから京子は綾乃と…」
京子「え、あうん…」
綾乃「さあ!柔軟体操するわよ!としのーきょーこ!」
京子「う、うん!」
結衣「うわっ…」
結衣「また一人…私だけ…余った…」ボソッ
結衣「…」ポツン
結衣「…」
結衣「…」
結衣「…」
結衣「…」
結衣「…」ポツン
結衣「…」ギュルルル…
結衣「うわっ…お腹…痛くなってきた…ボソッ
結衣「うう…うう…どう…しよ…」
結衣「…」
先生「船見?どうした?」
結衣「先生…ちょ、ちょっとトイレ…」
先生「…しょうがないな。って、大丈夫か?顔色悪いぞ」
結衣「あ、あはは…い、行ってきます…」
タッタッ
結衣「…はぁ。な、何でいっつも体育の時間になると」
結衣「お腹…痛くなるんだろ…」スタスタ
結衣「うう…。どうしよ」
結衣「さ、さすがにもう…二人組の柔軟、やってない…よな?」ボソッ
結衣「…」スタスタ
京子「おっ!結衣、どこいってたの?」
結衣「ちょ、ちょっとトイレ…」
千歳「最近、お腹にくる風邪流行っとるみたいやしなぁ…船見さん、大丈夫?」
結衣「う、うん!だ、大丈夫!」
綾乃「としのーきょーこかわいすぎわろたっ!」スリスリ
京子「ちょ、ちょっと綾乃?!」
千歳「綾乃ちゃんと歳納さん…ゆりゆりやなぁ…」ブハッ
結衣「い、池田さん鼻血でてるよ」
~放課後・ごらく部~
結衣「…」ガラガラガラ
京子「おっ!結衣!」ニコッ
結衣「京子、今日は早いな」
京子「うん!掃除当番だったけど、掃除早くやったしな!」
結衣「へぇ」
ちなつ「吉川ちなつ!カレーに豆乳!」ガラガラッ
京子「ちなちゅ~!」
ちなつ「ち、ちなちゅ言うな! ゆ、結衣先輩こんにちは!」
結衣「こ、こんにちは」ビクッ
京子「…ねぇ今日、あかり遅くない?」
ちなつ「遅いですねぇ。掃除の当番でもなかったし」
京子「何してるんだろ!あかり」
結衣「…」ズズズーッ
あかり「あっかり~ん!」ガラガラ
結衣「!」ビクッ
あかり「あはは~。みんなごめんね?ちょっと遅くなっちゃった」
ちなつ「はい!あかりちゃん、お茶!」サッ
あかり「わ~い!ちなつちゃんありがとぉ」
京子「きゅぴ~ん!」
あかり「あっかり~ん!!!」
結衣「…」ズズズーッ
あかり「あっ。結衣ちゃん」
結衣「な、なに?あかり」ビクッ
あかり「ううん…なんでもないの」
結衣「あ、あはは」
あかり「あかり、ちなつちゃんのもふもふ食べたいよぉ!」
ちなつ「あ、あかりちゃん?!」
京子「いいや!ちなつちゃんのもふもふは、私が食べるんだぞ!」
ちなつ「え、ええ~?! 私のもふもふのために争わないでぇ!」
京子「あははw」
あかり「w」
結衣「あ、あはは」
京子「お、もうこんな時間か」
ちなつ「今日はもう解散しますか?」
あかり「そうだね」
結衣「あ、ああ」
~結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「あ、あかり…お、怒ってるかな?」
京子「う~ん…あかりのことだし、もう怒ってないんじゃない?昨日のこと」
結衣「う、うん…そうかな。そうだといいんだけど…」
京子「あっ。でも一応謝っといたほうがいいかも」
結衣「う、うん…そう…だよね」
京子「結衣」
結衣「?!」ビクッ
京子「…そんなにこわがんなくていいよ?今二人だけなんだし」
結衣「う、うん…」
結衣「あっ…」
京子「どうしたの?結衣」ピコピコ
結衣「お味噌切れてた…」ガックシ
京子「う、うん」
結衣「きょ、京子…」チラッ
京子「たまには、一人で買いに行きなよ!」
結衣「で、でもぉ…スーパーってなんか怖いし…」
京子「だ~いじょうぶだって!ね?ね?」
結衣「きょおこぉ…」ウルウル
京子「…も~わかった!後ろからついていくから、ね?ね?」
結衣「ついてきてくれるなら…一緒に行ってくれても…」グスン
京子「だめ!それは結衣のためにならないから!」
結衣「きょおこぉ…」
~七森スーパー~
結衣「うう…」ビクビク
結衣「や、やっぱ緊張するな…もう帰ろっかな…」ボソッ
結衣「…グスン」
結衣「…味噌…」スタスタ
結衣「…は、半額弁当? た、たまにはいいかもしれないな…」
結衣「でも…なんかまわりがすごい殺気だ…やめとこ…」スタスタ
結衣「…味噌…お味噌…」ウルウル
結衣「…あ、あった!た、タケヤ味噌…」ジーン
結衣「…レジ…会計行こう…」スタスタ
結衣「うわっ…や、やばい…めちゃくちゃ緊張するなぁ…」ビクビク
結衣「…」スッ
店員「一点で260円になりま~す」
結衣「(260円…200円と…60円)」ガサゴソ
結衣「…」ガサゴソッ
結衣「(えっ、60円が、ない?260円ちょうどで払おうと思ってたのに…)」ガサゴソ
結衣「!」ビクッ
結衣「(うわっ…う、後ろにけっこう人並んでるし…どうしよ…どうしよ…)」
結衣「…」
店員「お、お客様?」
結衣「あ、あはは」
店員「?」
結衣「(きょおこぉ…助けてくれ…きょおこぉ…)」ヒヤヒヤ
京子「…」スッ
結衣「きょ、京子?!」
京子「…お金払うだけじゃん、結衣!」
結衣「うう…で、でも…ぴったりお釣りなしで払うつもりだったのに10円玉が」ゴニョゴニョ
京子「だ~いじょうぶだって、気にし過ぎ、結衣」
京子「別に1000円札で払っても、誰も怒らないよ?」
結衣「で、でも…」グスン
店員「お。お客様…?」
結衣「…っ、はいっ」スッ
店員「1000円のお預かりになります」ピッピッ
結衣「…」ソワソワ
店員「740円のお返しと、レシートになります」スッ
結衣「は、はい」
京子「ほら、結衣!お釣りとレシート受け取らないと!」
結衣「う、うん」スッ
店員「またのご来店お待ちしておりまーす」ペコリ
結衣「は、はい…ど、どうも…」スタスタ
京子「な~んだ結衣、一人で買えたじゃん!」
結衣「う、うん…よ、よかった…」
京子「…ねぇ結衣、もうこれで大丈夫?一人でスーパー行ける?」
結衣「う、ううん…ま、まだちょっと怖い…かな?」チラッ
京子「そ、そっか」
結衣「ご、ごめん…」ウルウル
京子「だ、大丈夫だから!徐々に慣れていけばいいから、ね?」
結衣「う、うん…」
~結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…はぁ」
京子「結衣?だ、大丈夫?」
結衣「…なんとか」
京子「やっぱりスーパー行くの、すごい疲れた?」
結衣「うん…すごく…」ウルウル
京子「結衣…」
結衣「…ご、ごめん…今日は夕飯…作れそうに…ない…」グスン
京子「じゃあ今日は!京子特製オムライス作ってあげるよ!」
結衣「きょおこぉ…いいの?」ウルウル
京子「へへ!困ったときはお互い様さ!」
結衣「ありがと…ありがと…京子…」グスン
京子「京子特製オムライス~!!じゃじゃん!」
結衣「…」モグモグ
京子「どう?」チラッ
結衣「おいしい…おいしいよ…京子…」グスン
京子「…そっか!」ドヤァ
結衣「ありがと…きょおこぉ…」グスン
京子「…うんうん!今日の結衣はがんばったよ!」
結衣「ほ、ほんと…に?」
京子「うんうん!明日は絶対いいことあるって!」バッキン
結衣「う、うん…」グスン
結衣「…」モグモグ
京子「…京子オムラうめぇ!」パクパク
~ベランダ・夜~
結衣「…」ボーッ
結衣「…、…」
結衣「…」スタスタ
結衣「…」ボーッ
結衣「…はぁ」
結衣「…こんだけコミュ障で、私…」
結衣「これから先…どうなるんだろ…」
結衣「…」グスン
結衣「…はぁ」
京子「結衣…?まだ起きてたの?」サッ
結衣「う、うん…」
京子「…」チラッ
結衣「…」グスン
京子「結衣…大丈夫?」
結衣「うう…京子…京子…きょおこぉ!」ダキッ
京子「…結衣」
結衣「…京子は…私を…嫌いにならないよね?」
京子「うん」
結衣「きょおこぉ…きょおこぉ…」ギューッ
京子「…」
結衣「…きょおこぉ…きょおこぉ…」グスン
結衣「…わ、私…みんなに嫌われて…て…」グスン
京子「そういうのってさ、みんなに聞いたの?」
結衣「…き、聞いてないけど…そ、その…その…」ブワッ
京子「…聞いてないんだったら、そんなの気にしないでいいよ!」
結衣「で、でも…!み、みんな私を避けてるし…」
京子「そ、その…結衣ってさ、みんなが話しかけにくいだけじゃない?」
結衣「ど…ど、どゆこと?」
京子「…そ、そのままの意味だけど」
結衣「じゃ、じゃあ私は…私は…」グスン
京子「…ちょ、ちょっと結衣?!」
結衣「…きょおこぉ…きょおこぉ…」グスン
京子「結衣…」
~結衣の部屋(一人暮らし)・土曜日~
京子「ぴんぽ~ん!ぴんぽ~ん!」
ピンポーン
結衣「…きょ、京子…おはよう」
京子「結衣、昼ごはんまだでしょ?」
結衣「う、うん…今起きたばっかだし…」
京子「ファミレス、行こう!」
結衣「えっ、あっ」
京子「? どうしたの?今月お金ないの?」
結衣「…その…そういうわけじゃ…ない…けど」
京子「じゃあ行こう!」
結衣「…き、緊張するし…その…」
京子「大丈夫!二人で行くんだし!」
結衣「で、でも…」ウジウジ
京子「結衣!」
結衣「う、うん」
京子「いつまでもびびってちゃ、前に進まないよ?」
結衣「で、でも…」ウジウジ
京子「さあ!早く着替えた着替えた~!」スタスタ
結衣「うう…」ウルウル
京子「あっ!結衣の部屋にAVが!」サッ
結衣「えっ、どこどこ?!」チラチラ
京子「へへ!」スタッ
京子「これでとしのーきょーこは!結衣の部屋に入った!もう逃がしはしないよ!」キリッ
結衣「きょお…きょおこぉ…」チラッ
京子「…だ、大丈夫だって!…ど、どうしても嫌なら行かなくてもいいんだから、ね?」
結衣「う、うん…」
結衣「…」ゴロニャンゴロゴロ
京子「ほら結衣!服着替えたんだし、ファミレス行くよっ」ズザザ
結衣「…やだっ も、もうちょっとだけ毛布でゴロゴロしたい…」ゴロゴロ
京子「…んもう!結衣!」ギロッ
結衣「きょ…京子…?」ウルウル
京子「ご、ごめん結衣…」
結衣「…」ウルウル
京子「…どうする?ファミレス。行く?」
結衣「…」
京子「…」
ポツポツ ザザーッ ザザーッ ザーッ
京子「うわっ。雨降ってきたんじゃねこれ」
結衣「…うん」ゴロゴロ
京子「…ファミレス、今日はやめとこっか?」
結衣「…行く」
ゴロゴロゴロ ザザザーッ
ピカッ
結衣「!」ビクッ
京子「…結衣って雷、苦手だっけ」
結衣「う、うん。すごく…」オドオド
京子「…にしても!カッパきて傘さしてる結衣かわいい!」ギューッ
結衣「きょ、京子? ぬ、塗れるよっ」
京子「大丈夫だって~!これくらい!」キリッ
結衣「あ、あはは…」
結衣「…」トボトボ
京子「♪」スタスタ
結衣「…つ、着いた」
京子「ほい!」
結衣「…」ヌギヌギ
結衣「…」ササッ
京子「じゃあ中、入るよ?」
結衣「う、うん…」オドオド
ガチャ カランカラン
店員「いらっしゃいませ~。二名様でよろしいでしょうか?」
京子「うはwwおkww」
結衣「…」
京子「じゃ結衣、行くよ?」
結衣「う、うん」
結衣「あっ…」
京子「おお!あそこの席、あかりとちなつちゃんいるじゃん」
京子「どうする?席近くに変えてもらう?」
結衣「…ううん、いいや」トボトボ
京子「そっか。うん」スタスタ
京子「よし、じゃあ私このクラゲハンバーグセット!」
結衣「え、えっと…わ、私は…」
結衣「き、季節のハンバーグセット…」
京子「よ~し!じゃあ決まりだな」
結衣「ま、待って。ぱぱぱパフェも食べたい」
京子「どんなパフェ?」
結衣「な、なもパフェ…」
京子「店員さ~ん」
店員「はい」スタッ
京子「クラゲハンバーグセットと、季節のハンバーグセットと」
店員「はい」
京子「なもパフェでお願いします」
店員「はい。…クラゲ、季節、なもパフェ一点…と」
店員「では少々お待ちください」スタスタ
京子「…なもパフェってどんなのかな」
結衣「く、クラゲはいってるらしい」
京子「クラゲ入ってるパフェ?楽しみだなぁ」
結衣「う、うん。京子も一緒に食べる?」
京子「喜んで!」
結衣「…」モグモグ
京子「ハンバーグうめぇ!」パクパク
結衣「うう…」ビクビク
京子「…結衣、まだ緊張してる?」
結衣「う、うん…ちょ、ちょっとトイレ」
京子「トイレ、場所わかる?」
結衣「…わからない」
京子「…あそこの角曲がったところ。トイレ。標識でてるし」
結衣「…きょおこぉ…」
京子「と、トイレくらいは自分で行ってよ」
結衣「う、うん…」スタスタ
結衣「…」トボトボ
というわけで結衣ちゃんとトイレいってきたあと
ご飯食べてきます
7時半頃には戻ってきます
綾乃ちゃんかわいすぎワロタ
結衣「…ふう」スタスタ
結衣「…」スタスタ
ちなつ「あっ!結衣先輩!」
結衣「ち、ちなつ…ちゃん」ビクン
あかり「あ~!結衣ちゃんだ!」
結衣「あ、あかり」
あかり「なに?」
結衣「こ、この前は…その…名字、ご、ごめん…」
あかり「ううん!いいよぉ」
結衣「ご、ごめん」
ちなつ「そうだ!結衣先輩も、一緒に食べましょうよ!」
結衣「えっ…あっ…で、でも…席が…その…」
ちなつ「大丈夫ですよ!それくらい!ね、ね?」グイグイ
結衣「うう…」
あかり「あ、あっかり~ん」
京子「としのーきょーこ!」バッ
ちなつ「わっ 京子先輩も来てたんですか?」
京子「おうよ!」
あかり「えへへ!これでごらく部4人、全員集合だね!」
ちなつ「ごらく部は、いつまでもごらく部」キリッ
結衣「あ、あはは」
ちなつ「うわっ 京子先輩のクラゲハンバーグ、おいしそう!」
京子「ちなつちゃんもちょっと食べる~?」
ちなつ「はい!」ぱくっ
京子「へへ!これでちなちゅと間接キスだ!」
ちなつ「!」
京子「へへ!」
ちなつ「ちょっと京子先輩~そういうのはやく言ってくださいよ~!」
京子「へへ!」
あかり「…結衣ちゃん?どうしたの?全然食べてないよぉ」
結衣「あ、あはは…」
結衣「(うわ…緊張して…吐きそうだ…)」ウプッ
あかり「結衣ちゃん、顔色悪いよ?大丈夫?」
あかり「大丈夫?結衣ちゃん」ギュッ
結衣「…あ、あかり…そ、その…手…握るの…」フルフル
あかり「あっ ごめん、結衣ちゃん。つい癖で」サッ
結衣「う、うん…」
京子「…」チラッ
ちなつ「…結衣先輩、どうかしたんですか?」チラッ
結衣「あっ、あっ…そ、その!ちょとトイレ…」
ちなつ「いてら~」
京子「いてら~」
結衣「は、はは…」スタス
あかり「結衣ちゃん、さっきもトイレ行ってなかったっけ?」
結衣「…!」ビクッ
あかり「結衣ちゃん、さっきもトイレ行ってなかったっけ?」
結衣「えっ、あっ…あう…」ゼェゼエ
あかり「…肩から息してるし、大丈夫?結衣ちゃん」
結衣「…はっははは…」ゼェゼェ
京子「まあいいじゃん、ね?ね?」
あかり「う、うん」ハンナリ
結衣「…」スタスタスタ
結衣「…はぁ…はぁ…」
結衣「なんだろう…し、知ってる人が多いと…すごい緊張…する」ハァハァ
結衣「…」
結衣「吐きそうなのは…おさまった…けど」
結衣「…はぁ」シュン
結衣「…はやくかえりたい」ボソッ
結衣「…」トボトボ
あかり「あっ。結衣ちゃん、おかえり」ニコーッ
ちなつ「結衣先輩!」
京子「結衣!」
結衣「あ、あはは…はは…」
結衣「(うう…もう限界…かも…)」ウルウル
結衣「はは…はは…」グスン
ちなつ「ちょっと結衣先輩?どうしたんですか?」
あかり「結衣ちゃんちょっと泣いてるよぉ」
結衣「…はは…はは…」グスン
結衣「か、帰って…いい…かな?」
ちなつ「?!」
あかり「えっ」
京子「結衣…」
結衣「…そ、そういうこと…だか…ら…」ウルウル
結衣「ご、ごめん…」スタスタスタスタッ
ちなつ「ちょと結衣先輩?!」
結衣「…」タッタッ
京子「…ちょっと結衣。見に行ってくる」
ちなつ「…」
あかり「…結衣ちゃん…」
ザザザーッ
ザザザーッ
ゴロゴロ ピカッ
ザザザーッ
結衣「…」タッタッタッ
ザザザーッ
結衣「…もう…限界なんだよ…」ウルウル
結衣「…うう…」ポロポロ
ザザザーッ
結衣「みん…な…ごめ…ん…4人一緒に…いた…のに…」ウルウル
結衣「私だけ…空気読めないようなこと…して…」ポロポロ
ザザザーッ
結衣「…」タッタッタッ
ザザザーッ
結衣「…、…」スタスタ
ザザザーッ ザザーッ
結衣「…」トボトボ
結衣「…」
~結衣の部屋(一人暮らし)~
ガチャン
結衣「…」
結衣「カッパ…乾かさなきゃ」
結衣「…あ。傘…忘れてきた…」ウルウル
結衣「ま、まあいっか…」
結衣「…」ウルウル
結衣「…はぁ。な、何もやることないな…」ボソッ
結衣「…ゲームでもしとこ」
結衣「…ファイアーエムブレム…」ピコピコ
結衣「うわっ ジャファル死んだ…」
結衣「…はぁ」ピコ
結衣「…みんな、どうしてるかな…」
結衣「…はぁ。やっぱりみんなに悪いことしちゃったなぁ」グスン
結衣「でも…でも…」ウルウル
結衣「…」
結衣「…もう何もやる気がしない」ゴロゴロ
結衣「…」ゴロゴロ
※ジャファル→ファイアーエムブレム 烈火の剣のキャラ。アサシン。
~月曜日・結衣の部屋(一人暮らし)~
京子「京子だよん!」
ピンポンピンポピンポーン
結衣「…なんだ、もう朝か」ムニャムニャ
結衣「…」ガチャン
京子「結衣!学校!準備!」
結衣「…もう学校には。行かない!」
京子「ゆ、結衣?!」
結衣「…もう、なんかなにもかも、嫌だっ」
京子「…どうしたの?結衣。もしかしてファミレスの…気にしてる?」
結衣「…気にしてるよ!ものすっごく!」
京子「…いや、ちなつちゃんもあかりちゃんも何とも思ってないってさ」
結衣「ほんとに?」
京子「ほんとほんと」
結衣「…じゃあ!京子はどうなの!」
京子「わ、私も気にしてないよ!」
結衣「ほんとに?」
京子「ほんとのほんとのほんとに!」
結衣「…きょお…きょおこぉ…」グスン
京子「結衣…そこまで気にしてたんだね」
結衣「きょお…きょぉ…」ダキッ
京子「よしよし。結衣はよくがんばったよ」
京子「こっちのほうこそごめんね?無理にファミレスなんかに誘って…」
結衣「きょお…は…悪く…ない…」ギューッ
京子「結衣…。よしよし」ナデナデ
結衣「きょおこぉ…きょおこぉ…」
結衣「…」ナデナデ
結衣「…京子、学校は…いいの?」
京子「うんうん!昼から一緒に行こ?結衣」
結衣「う、うん」
京子「…やっぱり結衣の家は、落ち着くな~!」ゴロゴロ
結衣「あ、あはは」
京子「あっ!結衣、ファイアーエムブレムあるじゃん!」
結衣「う、うん。最近買ったんだ」
京子「へぇ!みせてみせて!うわっ 烈火じゃん!」
結衣「た、高かったんだ…アマゾンで…」
京子「へぇ!どこまで進んだの?みせてみせて」
結衣「え、えっと…今28章外伝で…」ゴニョゴニョ
京子「結衣オムライスうめぇ!」パクッ
結衣「あ、ありがと」
京子「よ~し、じゃあこれ食ったら学校行くか~」
結衣「う、うん…」ウツウツ
京子「…結衣?」チラッ
結衣「…きょ、京子は…ずっとどこにも行かないよね?」
京子「う、うん。だけどなんで?」
結衣「いや…その…ちょっと不安になった…だけ…で」ウルウル
結衣「私…京子がいない…と…何もできない…から…」ウルウル
結衣「も、もし…きょおこ…が…いなくなったら…って思う…と…」グスン
京子「…大丈夫だって!ね、ね?」
結衣「う、うん…」
~学校~
京子「としのーきょーこ!カレーに豆乳!」ガラガラガラ
結衣「…」ガラガラ
千歳「としのーさん!船見さん!」
結衣「こ、こんにちは…」
京子「おっ!綾乃~!ばっきんばっきがむ!!」バッキソ
綾乃「ええ!としのーきょーこ!と船見さん、午後登校ね!」バッキン
結衣「…」
結衣「…」
結衣「…」
綾乃「としのっ、きょこ~!」スリスリ
京子「あ、あやのぉ」
千歳「…あかん!妄想がとまらへんぅ!」ブハッ
結衣「…い、池田さん…は、鼻血…は、はいティッシュ」
千歳「…いつも悪いなぁ。船見さん」フキフキ
結衣「ど、どういたしまし…て」
結衣「…」
結衣「(杉浦さんと京子…頬すりすりしてるのみるの…)」
結衣「(なんか…なんか嫌だ…)」
結衣「…」
~放課後・ごらく部~
結衣「…」
京子「ちなつちゃんとあかり、遅いね」
結衣「う、うん」
京子「…」
結衣「…あ、あのさ。京子」
京子「なに?結衣」
結衣「…ううん、なんでもないよ。きょ、今日も家に…」
京子「うん。行くよっ」キュピーン
ちなつ「とう!魔女っ子チーナ!!かれーに豆乳!!」バッ
あかり「あっかり~ん!」
ガチャガチャ
京子「おっ!あかりとちなちゅちゃんがきた!」
京子「今日もだらだら!ごらく部!」ダラダラ
ちなつ「だらだら!」ゴロゴロ
あかり「あかり、畳の目の数を数えるよぉ!」イチニーサンシー
結衣「…」ズズズーッ
千歳「…」ガラガラ
京子「千歳?どうしたの?」
千歳「船見さん、おる?」
結衣「…な、なに?千歳」
千歳「文化委員で、ちょっと話があるんやけど」
結衣「う、うん!すぐ行く」スタッタッ
ちなつ「ねぇ京子先輩」チラッ
京子「なに?ちなつちゃん」
ちなつ「結衣先輩って…いっつも大人しくてかっわいいですけど」
京子「あ!あかり、サナダムシだ~!」
あかり「えへへ!あっかり~ん」
ちなつ「…京子先輩と結衣先輩って幼馴染ですけど」
京子「あかり、わん!」
あかり「わん!」
ちなつ「…最初から、ずっとあんな感じだったんですか?」
京子「あかり、ちんちん!」
あかり「ちんちん!」
ちなつ「ちょっと京子先輩? 聞いてますか?」
京子「ちなつちゃん」チラッ
ちなつ「は、はい」
京子「なんでそんなこときくの?」
ちなつ「なんでって、そりゃ気になるからですし」
京子「…気にしなくて、いいよっ」
あかり「そういえば、結衣ちゃんって小さいときやんちゃだったよね!」
あかり「小学校の時だって、あかりが5年生のとき結衣ちゃんg」
京子「あかり」
あかり「なに?あかりちゃん」
京子「あかり、ちんちん!」
あかり「ちんちん!」フルフル
ちなつ「…」
あかり「あかり、焼き肉だぁ!」ジューッ
京子「わ~!すげぇ!あかりの携帯の着信音、焼き肉になってる!」
ちなつ「…」
>>149訂正
あかり「なに?あかりちゃん」
↓
あかり「なに?京子ちゃん」
~結衣の部屋(一人暮らし)・夜~
結衣「…」ピコピコ
京子「ふぅ!お風呂、結衣も早く入ってきたら?冷めちゃうよ」
結衣「う、うん。この章クリアーしてから…」
京子「そっか」
結衣「う、うん」ピコピコ
京子「…」
結衣「…」ピコピコ
京子「ラムレ、冷蔵庫の、食べていい?」
結衣「う、うん」
京子「…」カパッ
京子「…」パクパク
京子「…」ギューッ
結衣「ちょ、ちょときょおこっ?」ビクッ
京子「ちょっと…ちょっとだけ…このまま…で」グスン
結衣「…きょ、きょおこ?」
京子「…」グスン
結衣「な、泣いてる…?わ、私なんか悪いことし…た?」ビクビク
京子「ううん…結衣は悪くないよ。うんうん」ギューッ
結衣「…」
京子「…ねぇ結衣」
結衣「な、何?」
京子「…ううん。何でもないや」
結衣「あ、あはは…」
京子「…」ギューッ
結衣「…」グースカピー
京子「…結衣…」ボソッ
結衣「…」スカピー
京子「…結衣がいて、あかりがいて、ちなつちゃんがいて…」
京子「綾乃がいて、千歳がいて、千鶴がいて…」
京子「七森中があって…ごらく部があって…生徒会があって…」
京子「私の家があって、お父さんがいて、お母さんがいて…」
京子「そして…この結衣の一人暮らしの部屋があって…」グスン
京子「結衣…」
結衣「…ん?」ムニャムニャ
京子「ううん。何でもないよ。結衣」
結衣「…ん」
結衣「…」スヤスヤ
結衣「…」グースカピー
京子「…結衣」
あかりちゃんとお風呂入ってきます!
11時までには戻ります!綾乃ちゃんかわいすぎワロタ
ほもゆり綾乃ちゃんかわいい
~朝・結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…きょ、きょおこ!朝、朝っ」
京子「…ん…とって、うわっ もうこんな時間かぁ」
結衣「…きょおこ!きょおこだいすきっ」ギューッ
京子「ゆ、結衣…」ナデナデ
結衣「…」ギューッ
京子「…って!もうこんな時間じゃん!いそがないと!遅刻するぅ!」
結衣「う、うん」
結衣「は、はやく家でなきゃっ」」
~昼休み~
綾乃「としのっ、きょこぉ」スリスリスリスリ
京子「あ、あやのぉ」
千歳「…あかん!妄想がとまらへん!」ブハッ
結衣「…い、池田さん…は、鼻血…は、はいティッシュ」
千歳「…いつも悪いなぁ。船見さん」フキフキ
結衣「ど、どういたしまし…て」
結衣「(なんだろう…)」
結衣「(なんか…この感じ…好きじゃない…)」
結衣「…」
ザザザーッ ザザーッ
結衣「…」トボトボ
結衣「(なんか最近…雨ばっかりだな)」
結衣「…」トボトボ
結衣「(で、でも…体育…外のやつなくなるし…)」
結衣「(…まあそれはそれで…いっか)]
結衣「…」トボトボ
ザザーッ
ザザーッ
~結衣の部屋(一人暮らし)~
ガチャン
結衣「…」
結衣「…」ボフッ
結衣「…はぁ。今日も…疲れた…」
結衣「…」
結衣「…京子と杉浦さんが頬すりすりしてるの…なんか嫌だなぁ」
結衣「…」モヤモヤ
結衣「…はぁ」
結衣「…」
結衣「夕ご飯…食べたけど…カップ麺でも食べよっかな…」
結衣「…」グゥ
結衣「…食べよう…」
結衣「…」ペリッ
結衣「…」シュルシュル…
結衣「…」モグモグ
結衣「…シーフード…」ボソッ
結衣「…」
トゥルルル…トゥルルル…
結衣「…ん、だ、誰だろ」ガチャッ
結衣「は、はいっ も、もしもし」
結衣母「結衣?結衣なの?」
結衣「お、お母さん?」ビクン
結衣母「結衣?たまには家に帰ってきなさい?ね?」
結衣「…」
結衣母「ちょっと結衣?結衣?聞いてる?ねぇ結衣?y」
結衣「…うん。わかった」ガチャン ツーッツーッ
結衣「…、…」
結衣「…」ウルウル
結衣「…」ゼェゼェ
結衣「…うう…こわ…かった…」ウルウル
結衣「…うう」グスン
結衣「…、…っ」
結衣「…」ゼェゼェ
結衣「…きょおこぉ…きょお…たすけ…てよ…」グスン
結衣「…」プルルル…
結衣「きょお…きょおお…」グスン
京子「ん…?もしもし?結衣?」
結衣「う、うん…」
京子「どうしたの?結衣。なんかあった?」」
結衣「お母さんから…で、電話…」グスン
京子「…そっか」
結衣「う、うん…」
京子「…大丈夫?結衣。寝れそう?」
結衣「…うう」グスン
京子「…わーった!今から家行くから、ね?」
結衣「う、うん…」グスン
京子「だからもう泣かない!ね?」
結衣「きょお…きょおお…」グスン
京子「ゆ、結衣…」
~次の日・ごらく部~
京子「きゅぴ~ん!」
あかり「あっかり~ん!」
ちなつ「カレーに山芋豆乳!」バッ
結衣「あ、あはは…」
千歳「…」ガラガラガラ
京子「おっ。千歳じゃん。どうしたの?」
千歳「船見さん、おる?今日も文化委員のやつで色々とあってなぁ~」
結衣「う、うん!わかった。い、今行く」スタッタッ
千歳「ほな、船見さん借りてくで?ほなな~」スタッタッ
あかり「あかり、ドリアンバーガーだぁ!」
ちなつ「…ねぇ、京子先輩」チラッ
京子「な、なに?ちなちゅちゃん」
ちなつ「…結衣先輩のことなんですけど…」
京子「あ、な、なになに?」
あかり「あかり、マッハ5だあ!あかとらまん!」ヴァッ
ちなつ「その…昔の結衣先輩って、どんなんだったんですか?」
京子「う、う~ん…わ、忘れた!」
あかり「えっとね~、昔の結衣ちゃんは、すっごく活発的で!」
あかり「結衣キックが痛かったよぉ!」
ちなつ「ええ?! あの結衣先輩が昔はそんなにやんちゃだったんですか?!」
あかり「うん!そうだよ!」
京子「…あかり」
あかり「なに?京子ちゃん」
京子「…あかりは、結衣のこと、何にも知らないの?」
あかり「えっ?何にもって、どゆこと?」
京子「…そっか」
京子「…もういいよ。もういいよ…あかり…」タッタッ
あかり「ちょ、ちょっと京子ちゃん?!」
京子「…」スタッタッ
あかり「い、行っちゃった…京子ちゃん…」
ちなつ「……」ズズズーッ
あかり「あかり、なにかいけないこと…言っちゃったのかなぁ…」シュン
~次の日・昼休み~
綾乃「綾京ねっ!」スリスリ
京子「あ、あやのぉ」
千歳「おお!妄想がとまれえhrhhhhr」ブハァ
千歳「…って、ふ、船見さんは?」
京子「…ほんとだ!結衣どこいったんだろ」キョロキョロ
結衣「…、…」ハァハァ
結衣「…(なんだろ…これ…)」
結衣「(杉浦さんと京子が頬すりすりしてると…なんか…)」
結衣「(なんか…ものすごく胸が…ドキドキする…)」ドキドキ
結衣「(頭に…血がのぼってく…気がする…)」
結衣「(なんだろ…これ…きょおこ…きょおこ…)」
~結衣の部屋(一人暮らし)・夜~
結衣「…」グツグツ
京子「おっ!晩ご飯はハヤシライスかぁ~!」
結衣「ち、違う…ハッシュドビーフ」
京子「おお!結衣ハッシュドビーフ!」
結衣「…京子」
京子「なに?結衣」
結衣「…な、なんか…最近…京子と杉浦さんが…頬すりすりしてるの…みると…」
結衣「なんか…なんていうか…すごく…すごく…変な気分になる…」
結衣「て、手もなんか…冷たくなる…し…」
結衣「…ねぇ京子…こういうの。こういうのって…なんていう…の?」
京子「…」
結衣「…京子…?京子?」
京子「…」
結衣「…ねぇ京子?きょおこぉ…答えてよ。答えてよ…」ウルウル
京子「…」
結衣「い、今言ったこと…へ、変だった?」ウルウル
京子「ううん。変じゃないよ。きゅぴ~ん」
結衣「だ、だったら…答えてよ…答えてよぉ…きょおこ…」
京子「やだ」
結衣「な、なんで?!」ビクッ
京子「…それいったら、その…こうして家に来れなくなるかもしれない、気軽に」
結衣「…ど、どういう意味?」
京子「まぁまぁ!そんなことはさておき!ハッシュドビーフ!ハッシュド!」
結衣「う、うん」
京子「ハッシュドビーフうめぇ!」パクパク
結衣「あ、ありがと…」
結衣「…」
京子「きゅぴ~ん…なんでなのみか…」ムニャムニャ
結衣「…はぁ」
結衣「…」モヤモヤ
結衣「…なんなんだろう」
結衣「…結局きょおこも、はぐらかして答えてくれなかった…」
結衣「…」
結衣「…き、緊張…とは違う感じ・・」
結衣「な、なんだろ…」
結衣「…」チラッ
京子「ご~ゆるっりっ…っと…」スヤスヤ
結衣「京子…」
~土曜日・スーパー前~
京子「さあ結衣!」
結衣「う、うん…」ビクビク
京子「一人で買い物!私がいなくなっても、大丈夫なように!」キュピ
結衣「…きょ、きょおお…」ウルウル
京子「…結衣?」チラッ
結衣「いなく…なる…とか…言わないでよ…」ポロポロ
京子「ご、ごめん!た、たとえば、だよ!結衣!」
結衣「きょお…」ポロポロ
京子「…結衣?大丈夫?」ナデナデ
結衣「きょお…きょお…」ポロポロ
京子「結衣?ごめん…変なこと言って…ごめん…」
結衣「きょお…きょおおお…こ…」ポロポロ
結衣「きょおこおお…いなくならない…で…よ…?」ギューッ
京子「うんうん!大丈夫!大丈夫!だから!」ナデナデ
結衣「きょお…きょお…」ポロポロ
京子「…結衣?落ち着いた?」
結衣「…う、うん。な、なんかごめん…」
京子「いいっていいって!じゃあ行くぞ?!」
結衣「う、うん…」
結衣「…」スタスタスタ
京子「…おお!結衣!一人で買い物、できたじゃん!」
結衣「う、うん…あ、あはは…」
京子「すごいじゃん!結衣!」
結衣「あ、ありがと…」デレデレ
京子「結衣がデレた!」
結衣「!」
京子「ははwwデレてるwwデレ結衣!」
結衣「ちょ、ちょっときょおこっ?!」
京子「…戻った!」
結衣「きょ、京子…?」
京子「結衣…ちょ、ちょっと今、いつもの結衣に戻ったよ…!」ウルウル
結衣「い、いつ…も…の…?」
~月曜日・放課後・ごらく部~
京子「きゅぴ~ん」
あかり「…結衣ちゃん、遅いよぉ」ズズーッ
ちなつ「…遅いですね、結衣先輩」
京子「あっ。結衣なら、今日も文化委員の…やつで来るの遅くなるってさ」
ちなつ「へぇ。そうだったんですか」
あかり「へぇ!文化委員って大変なんだね!」
あかり「あかり、文化委員って楽だと思ってたから、立候補しちゃったよぉ」
ちなつ「…京子先輩」
京子「な、なにちなつちゃん?」
ちなつ「結衣先輩のこと…そろそろ全部教えてくれませんか?」
あかり「あかりも。あかりも聞きたいよぉ」
あかり「だって結衣ちゃん、小学校のときはあんなのじゃなかったのに」
あかり「中学校入ってからの結衣ちゃん、なんかやけに大人しいよぉ」
京子「…」ダンマリ
ちなつ「京子先輩?」
あかり「あかりも気になるよぉ!」バッキン
京子「…結衣は…結衣は…」スゥーッ
京子「結衣がああなったのは―」
結衣「こ、これでいいっ?」
千歳「うんうん! って船見さん、前よりだいぶ作業、はよなったやん!」
結衣「あ、あはは…」
京子「…結衣が中学に入って、ああなったのは」
京子「結衣の…結衣の親の…せいなんだ…」グスン
あかり「ど、どういうこと?!」
京子「…ちなつちゃんもあかりも、結衣が一人暮らししてるの知ってるだろ?」
ちなつ「ええ!中学生で一人暮らしなんて、すごいですよね!」
京子「そ、その…その一人暮らし。ふつう、中学生で一人暮らし、なんてすると思う?」
あかり「思わないよぉ」
ちなつ「毎日洗濯とかめんどくさそうですしね」
京子「…で、結衣…その…一人暮らしを親に納得させるのに…一年かかったらしいんだけど…」
あかり「うんうん」
京子「で、結衣、一人っ子でしょ?」
あかり「うんうん」
京子「で、その…親の反対が…その…すごくて…その…」
あかり「じゃあ結衣ちゃんは、そのトラウマであんな風になっちゃったんだね!」
京子「う、うん…たぶん…。詳しくは…聞いてない…なんか結衣…話したくなさそうだし…」ウルウル
京子「あ、あはは…一人暮らしはじめた最初のほうの…結衣…」
京子「毎日…夜寝るとき…泣いてたから…大体…それで…」ウルウル
京子「あってる…って思うんだけど…」
ちなつ「結衣先輩…」
あかり「結衣ちゃん…」
京子「ご、ごめん…ちなつちゃん…あかり…ゆ、結衣…ああみてもものすごく…気つかうやつだから…」ウルウル
京子「あんまり…こういうの…知っちゃうと…心配かけちゃう…って思ったから…」
京子「その…ずっと…話せずにいたんだけど…」グスン
あかり「…で、今は結衣ちゃんとお父さんとお母さん、仲はいいの?」
京子「う、ま、まあ一応…言い過ぎた、ってお父さんとお母さんは謝ったらしいけど…」
ちなつ「結衣先輩…」
あかり「…だったら!結衣ちゃん、励ましにいこうよっ」
ちなつ「いいですね!結衣先輩、励ましに行きましょう!」
京子「…私は、無理かも」
ちなつ「…京子先輩?! どうしたんですか?同じごらく部じゃないですか~!」
京子「ご、ごめん…ほんとごめん、いろいろ、準備があるから…その…」
京子「今週は…無理…っ」
ちなつ「そうですか…じゃあ今週は無理ですね…」
あかり「じゃあ来週にやろうよ!」
京子「…来週はだめだっ」
ちなつ「…?」
京子「再来週も!その次も!だめ!今週じゃなきゃだめ!」
ちなつ「で、でも今週京子先輩無理なんでしょ?」
京子「う、うん…」
あかり「みんなでやろうよれっつご~!」
京子「で、でも…結衣励ましていろいろやるなら…今週じゃなきゃ…だめだ」
~結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…」ガチャン
結衣「…はぁ。きょ、今日は珍しいな…結衣が家に来ないなんて…」
結衣「…」
結衣「…ちょっとだけ昔の結衣に戻った気がする、か…」
結衣「…はぁ。ちょっとか…」
結衣「うう…」
結衣「…」
結衣「晩ご飯…何食べよっかな…」
~火曜日・ごらく部~
あかり「あっかり~ん!」
ちなつ「ドライカレーにアンクレット豆乳!」
京子「としの~と死のう!」
結衣「あ、あはは…」ズズズーッ
結衣「(なんだろ…この…この…もやもや感…)」
結衣「…きょおこ…きょおこ…」ボソッ
京子「なに?結衣」
結衣「う、ううん…なんでも…ない」
~夜・結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…」
京子「…ねぇ、結衣。まだ起きてる?」
結衣「お、起きてるよ…」
京子「…答えなかったけど…言うよ」
結衣「…う、うん」
京子「恋だ」
結衣「こ、恋…?」
京子「うん」
結衣「じゃ、じゃあ私が…きょおこのこと…好き…ってこと?」
京子「うん」
結衣「…」
結衣「…えええ~!おいこら!」バッ
京子「ははw!結衣らしいや」
結衣「…はっ!」ドキドキ
結衣「…い、一緒の布団…寝てる…とか…すごく…」
結衣「すごく…緊張する…!」バクバクドキドキ
京子「あははww」
結衣「…!!」カァーッ
京子「結衣ちゃんかわいすぎわろたっ!」
結衣「おいこら!」デレッ
京子「…そう、それだよ!」
結衣「きょ、きょう…こ?」
京子「…私がボケたら、結衣がツッコむ!そうでなくっちゃ!」
結衣「そ、そうな…の?」
京子「うん!」
京子「これが!いつもの結衣だよ!これが!」
結衣「あ、あはは…」
~水曜日・昼休み~
綾乃「のんのんのんのんのんのんのん!!」スリスリ
京子「あ、あやのぉ」
千歳「妄想がっ止まらへんわぁあ」ブハァ
結衣「…はい、池田さん」スッ
千歳「船見さん…いつもティッシュありがと~な?」フキフキ
結衣「ど、どういたしまして…」
結衣「(…にしても…あんなもやもやが…まさか…恋だとは思わなかったな…)」
結衣「…」
結衣「(…にしても…京子は…京子は…誰が好きなんだろうか…?)」
結衣「(も、もしかして杉浦さん?!それとも私?!)」
結衣「(ど、どっちなんだろ…)」ドキドキ
結衣「(もし…京子が杉浦さんのこと好きだったんなら…私…私…)」
結衣「…」グスン
京子「結衣? どうかしたの?」
結衣「…なんでもない」
京子「そっか」
綾乃「としのっ、教皇!」スリスリ
京子「あ、あやのぉ」
千歳「も、も、妄想が止まらへんわぁ!」ブハァ
結衣「…」スッ
千歳「…船見さん、ありがと!」フキフキ
結衣「ど、どういたしまして…」
~ごらく部~
京子「…と、言うことなんだけど…」
あかり「そ、そんなぁ…あんまりだよぉ…京子ちゃん…」グスン
ちなつ「きょ、京子先輩…」
京子「ご、ごめん!どうしても!絶対!ないしょにしといてね?!」
あかり「…うう…わかったよぉ…」
ちなつ「しょ、しょうがないですね!」
結衣「…」ガラガラガラ
ちなつ「結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃん!」
京子「結衣!」
結衣「こ、こんにちはちは…」
結衣「(どうしたんだろ…みんな…ちょっと目が赤い…)」
~夜・結衣の部屋(一人暮らし)~
結衣「…京子…今日は来なかったな…」
結衣「…そういえば。…ここ最近、毎日来てたんだっけ…か…」ボソッ
結衣「…私が京子のことすき…」
結衣「うそみたい…でも…京子がいうなら…そ、そうなのかも…」
結衣「…この気持ち…」
結衣「…京子は…杉浦さんことが…すき…なのかな」
結衣「…気になる」
結衣「…き、気になる…で、でも…もう夜だし…電話するのも…あれだしなぁ…」
結衣「…」モンモン
~木曜日・学校~
結衣「(なんだろ…今日…朝京子が家に来なかった…)」
結衣「(…メールも送っても返ってこないし…どうしたんだろ…)」
先生「え~、ではホームルームはじめま~す。席について~」
ダダッ
先生「…大変悲しいお知らせですが、うちのクラスの歳納京子さんが」
先生「転校することになりました」
結衣「えっ」ガタッ
先生「…ちょ、ちょっと船見さん?どうかしましたか?」
結衣「え、い、いや…なにも…」
結衣「(えっ…う、うそでしょ…?京子が…?なんで…京子が…?と、突然…」ウルッ
結衣「…きょお、きょおこぉ…」ポロポロ
結衣「きょお…きょお…」ポロポロ
ブウウン ブウウン
結衣「(け、携帯の電源…切り忘れてたけど…)」
結衣「(こ、こんな時間にメール…だれ…だよ…)」コソコソ
結衣「(…あ、あかり?!)」
結衣「(ぐ、グランドに来て…だと…)」
結衣「(でも…もしかしたら、きょお、きょお…)」ウルッ
結衣「…」キリッ
結衣「せ、せんせい!」スタッ
先生「なぁに?船見さん」
結衣「と、トイレいってきます!ではっ」スタッ
先生「あっ、ちょ、ちょっと船見さん?!」
結衣「きょお…きょおこぉ…!」タッタッタッ
結衣「…は、はやくいかなきゃっ」タッタッタッ
結衣「ええい…階段…8段飛ばしくらいで…いっちゃえっ」ヒュン
ストン
結衣「(ちょ、ちょっと足首…痛い…着地失敗…したかも…)」グスン
結衣「(でも…!)」
結衣「はやく、いかなきゃっ」タッタッスタッタッ
結衣「よし…!もうすぐ!グラウンド!」ダッ
ちなつ「結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃん!」
結衣「きょお…きょお…こ…は?」
京子「京子だよん!」バッ
結衣「きょお…京子…なんでだよ…なんで…転校…転校…なんて…」ポロポロ
京子「…結衣…。やっと、ふつうにしゃべって…くれた…ね!」グスン
結衣「きょ、京子…?」
京子「えへへ!結衣は、そうでなきゃっ」
結衣「きょ、きょお…」
京子「つ、続きはあっちでやろうよ!」
結衣「…きょ、京子?」
あかり「結衣ちゃん!行っておいでよ!」
ちなつ「学校には、こっちで適当にごまかしときますから!」
結衣「あかり…ちなつちゃん…!」
京子「さ、行こ?」
結衣「うん!」
結衣「きょお…京子…」グスン
京子「あ、あはは…この道…なんだか懐かしいや…」グスン
結衣「京子!」
京子「な、なに?結衣」ドキドキ
結衣「きょ、きょきょ、京子は!綾乃のこと…す、すきなの?!」ドキドキ
京子「ううん」
結衣「じゃ、じゃあ―」
京子「…結衣!」クルッ
結衣「きょ、京子?」
京子「そんな結衣!あんな結衣!小さいころの、私を守ってくれた結衣!」
京子「そしてこんな結衣!私は好きだった!」
結衣「きょ、きょお…」ポロポロ
京子「そして!今も、好きっ!」
結衣「きょお…きょおこぉ…!!」ギューッ
京子「え、えへへ…」グスン
ザザザーッ
ザザザーッ
結衣「…きょおこぉ…どうして転校なんか…するんだよぉ…」ポロポロ
京子「ご、ごめん…ほんっと、ごめ…ん…」グスン
結衣「きょお…きょ…」グスン
京子「ほ、ほら結衣!雨降ってきたし、傘…差さなきゃ!」
結衣「う、うん…」
結衣「…意外に雨…きつかった…ね」
京子「うん…。私…この雨が止んだら、もう行くから」
結衣「行かないで!京子!」ギュッ
京子「ご、ごめんよ…結衣…」
結衣「だ、だったら…永遠に!雨宿りしていて!」
京子「そ、それは無理だよ…結衣…」グスン
結衣「(お願い…!止まないで!雨!)」
京子「おお!ちょっと待ったら、けっこう晴れたじゃん!」
結衣「お願い…お願い京子…行かないで…!」ギュッ
京子「…ご、ごめん!もう行くからっ」スタッ
結衣「京子?!」
京子「じゃ、結衣!ばいばい!」
結衣「…ば、ばいばいなんて嫌だ!だって次会えなくなる気がする!!」グスン
京子「…ぜったいぜったいぜったいぜったい!毎日!メールするから!連絡するから!」
京子「だから…その…結衣!結衣!」グスン
結衣「うう…京子…京子…」ギュッ
京子「じゃ、行くねっ」
結衣「あ、ああ!」
結衣「…」グスン スタスタ
ちなつ「結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃん!」
結衣「…」ニンマリ
あかり「…よし!あっかり~んだね!」
ちなつ「じゃあ結衣先輩、帰りましょっか。まだ授業中ですし…」
結衣「うん」
結衣「私たちの…ごらく部に!」
おわり!
長々とどうもありがとうございました!綾乃ちゃんかわいすぎワロタ!
かわいいの人も乙でした!
ゆるゆり二期決定おめでとうございます!!
ではでは!
ゆるゆり何だか百合楽しそう見てみようかな
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