モバP「爆発ウサミンロボ」 (33)
【モバマスSS】です
池袋晶葉によって完成した「お月見ウサちゃんロボ」に脅威の「ウサミン科学」を導入することによって産まれたスーパーロボット!
その名は、ウサミンロボ
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ちひろ「スケジュールの空いている子はみんな集まりましたよ」
モバP「ありがとうございます」
ざわざわ……
にょわ~
ミミミンミミミン
ウッヒョー
……ざわざわ
モバP「みんなに集まってもらったのは他でもない」
モバP「助け合い、相互扶助は大切だと思わないか?」
菜々「突然どうしたんですか?」
モバP「仕事で、765さん所のライブを見てきてな」
モバP「やはり、団結は大事だと思ったわけだ」
モバP「そこでだ、お前達の団結力を高めたい」
晶葉「というわけで。助手の依頼でこんなモノを作ってみた」
晶葉が掲げるのは……
光「スカウター?」
比奈「ドラゴン○ールのスカウターにしか見えないッスね」
モバP「まあ、似たようなモノだ」
蘭子「神は自らの姿を模して人を作りしと?(スカウターをモデルにして作ったんですか?)」
モバP「人数分あるぞ、つけてくれ」
かちゃかちゃ
モバP「付け終わったらそうだな……夏樹、李衣菜を見てくれないか」
夏樹「ん? だりーを……な、なんだこりゃ!」
李衣菜「?」
夏樹「なんか数字が出て……20……40……60……上がっていくぞ」
晶葉「それは、多田李衣菜から木村夏樹への好意……親愛度とでも呼ぼうか。それを数値化したモノだ」
李衣菜「ん? それじゃあ……うわ、こっちも数字が上がってる!」
モバP「二人は仲がいいってことだな」
晶葉「そのスカウターは、他人からの親愛度を数値化し、画面に映し出す」
早苗「あれ?」
みく「どうしたにゃ?」
早苗「このスカウター、外れないんだけど……」
みく「にゃ!? ……ほ、本当にゃ」
きらり「にょわっ!? と、とれない?」
乃々「……もりくぼはこんなモノをつけっぱなしにして生きていくんですね……」
乃々「わかりました、もりくぼは顔を隠して机の下で生きていきます……」
幸子「ボクのカワイイ顔が見られないなんて不幸すぎますよ!!」
モバP「こらこら、外そうとする前に話を聞いてくれ」
モバP「もう一度言うぞ。それは、自分を見ている相手からの、自分への親愛度を測定する機械だ」
モバP「それで、全員の親愛度を100以上にしたい。出来るまではつけっぱなしでいて欲しい」
杏「えー」
春菜「まあ、変わり眼鏡と思えばあるいは……」
ライラ「プロデューサー殿が言うのなら、ライラさんやってみるのでございますよ」
晶葉「助手の依頼で、無理に外すと大変なことになるように仕掛けてあるからな」
愛海「はい?」
モバP「爆発する」
一同「」
鈴帆・笑美・麗奈「どっかーーーーん!!!」
一同「!!!!」
拓海「てめえらっ! ビビらすんじゃねえよっ!!」
拓海「あ、いや、アタシは全然ビビってないけどな! その……乃々とか輝子とか仁奈が可哀相だろっ! アタシはビビってないぞ!!」
拓海「つか、さすがに危ねえだろ!」
モバP「安心しろ、非殺傷爆発だ」
拓海「」
晶葉「便利な言葉だなぁ……非殺傷」
巴「待ちや、なんぼ非殺傷言うても、爆発には違いないやろ、付けとるモンはどうなるんじゃ」
晶葉「頭がアフロになって、ハラホロヒレハレ顔になる。これでだいたいわかるか?」
巴「わかるかっ!」
瑞樹「わかるわ」
巴「ホンマなんか!? ホンマにわかるんか、瑞樹の姐さん!」
モバP「まあまあ、無理に外そうとしなければ爆発はしない。安心しろ。俺だってこうやってつけてるだろう?」
晶葉「そうだな。強いて言うなら、想定以上の強い好意というか、親愛度を計測するとカンストして、壊れるかも知れないな」
晶葉「その時に爆発の可能性があると言えばある」
まゆ「それじゃあ、まゆはPさんを見られないじゃないですかぁ」
晶葉「それは想定内だ。カンストしない」
まゆ「よかった……」
雫「え、これ、恋愛度なんですか?」
晶葉「あくまでも計るのは親愛度だが、恋愛度との区別は付かないと言えば付かないな」
愛海「雫さん雫さん。ちょっと試させて」
雫「はい?」
愛海「……」
雫「あ、愛海ちゃんからの親愛度がどんどん上がっていきますね」
雫「59でストップしましたよ?」
愛海「ここで視線を顔から胸へ……ふぇふぇふぇふぇふぇ……てぃひ」
雫「400……600……800……2000、まだまだ上がりますねぇ」
モバP「ブレねえな、アッガイ」
輝子「ふひっ……トモダチの視線を感じる……」
輝子「……100……240……500、さすがトモダチ」
晶葉「キノコからの視線も感じるのか……」
モバP「何メモってんだ、開発者」
晶葉「人外からの親愛度とは想定外だったんでな」
モバP「……大丈夫なのか」
晶葉「細かいことは気にしなくていいぞ」
ガタッガタッ
きゅらきゅら
モバP「ん?」
晶葉「ああ、皆を集めたついでに、ウサミンロボ達に事務所の掃除をお願いしたんだ。終わった報告だろう」
部屋から出る晶葉。
晶葉「ロボ、掃除が終わったのなら……な、なにぃっ!?」
モバP「どうした、晶葉」
晶葉「いかん、部屋から出るな! くっ、親愛度がこれほどだと!? 馬鹿なっ! カンストするっ!!」
ぼむっ
早苗「爆発音!?」
ドアが再び開き、ふらふらと入ってくるのは、爆発アフロで顔に煤をつけた晶葉である。
グルグル目玉で、まさにハラホロヒレハレな表情になっている。
ちなみに、爆発アフロとは普通のアフロではない。
普通のアフロは場合によっては格好いいが、爆発アフロは何処までも恥ずかしい。
同じ禿頭でも、「スキンヘッド」は格好いいが、「ハゲッ!」は格好悪い。そういうことだ。
つまり全体的に見て、今の晶葉はアイドルにあるまじき恥ずかしい姿になってしまっているのだ。
モバP「いったい何が……」
菜々「ロボ……親愛度……カンスト……もしかして」
早苗「何か心当たりがあるの? 菜々ちゃん」
菜々「さっき、輝子ちゃんがキノコからの親愛度を計測してました。つまり、人間以外でも親愛度は測れるんです」
菜々「そして、ウサミンロボはみんな良い子ですから、事務所の皆が大好きなんです」
モバP「……まさか」
菜々「きっと、ウサミンロボからの親愛度がカンストして……晶葉ちゃんは、あんな爆発アフロに……」
ドアにノックの音がした。
ウサ~
あい「つまり、ウサミンロボ君達に見られると……」
みく「爆発アフロになるにゃ?」
ウサ~?
早苗「P君、スカウターの外し方は?」
モバP「晶葉が……いかん、完全に気絶している」
モバP「地下の晶葉専用部屋、通称池袋ラボへ行けば説明書があったばずだ」
早苗「事務所地下ね」
雫「ロボ君達から逃げながら地下室に行くんですか?」
ウサ~
笑美「ロボは勝手に入ってこうへんよね?」
菜々「ウサミンロボは礼儀正しいから……」
あい「菜々くんが、ウサミンロボに一旦戻って待機するように言えばいいんじゃないか?」
菜々「それもそうでした」
ホッとする一同。
が、しかし、次の瞬間、
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
菜々、拓海、巴が爆発アフロとなって倒れる。
モバP「な……」
李衣菜「窓に! 窓に!!」
輝子「ヒャッハー! ロボが窓を磨いてるぜぇええええっ!!」
あい「くっ、窓ふきウサミンロボか」
窓の外に取りついたウサミンロボが、手を振りながらガラスを拭いている。
モバP「蘭子! カーテン!」
窓の近くにいた蘭子が慌ててカーテンを下ろす。これでウサミンロボの視線は妨げられる。
比奈「このままじゃあどうしようもないッスよ」
小梅「……ホラー映画の……定番展開……」
早苗「追いつめられてるわね……」
ウサ~ ウサ~
きゅっきゅっ
麗奈「窓磨いてるわね……」
モバP「とりあえず、勝手に入ってくることはないんだな」
雫「今までのロボちゃんの行動を考えれば、勝手に入ってくることはないと思いますけど」
早苗「でも、何か起こっていると判断して、覗いてくるくらいならありえるかも」
ぼむっ
ぼむっ
ドア正面に立っていた光と亜子が爆発アフロ。
鈴帆「さっき、晶葉しゃんが開けたドアが閉まりきってないばい」
慌ててドア正面から逃げる一同。
ウサウサ
ウサウサ
開ききっていないドアを、ウサミンロボ達は閉じられていると判断しているのか、中に入ってこようとはしない。
小梅「フフ……」
モバP「嬉しそうだな、小梅」
小梅「追いつめられた人間……周りはゾンビだらけ」
モバP「」
ウサウサ
モバP「落ち着け、とりあえず状況を整理しよう」
ここはシンデレラプロ事務所ビル最上階の大会議室。
今から向かうべき先は地下の池袋ラボ。
笑美「今更やけど、なんで最上階に大会議室なんか作ったんや」
ちひろ「展望室を兼ねているのよ」
笑美「いや、いらんやろ、それ!」
会議室にはドアが三つ、大きな窓が一つ
窓の外にはウサミンロボ。今もガラスを磨いている音がする。
一つのドアはやや開いている。
二つのドアは閉めてあるが、その向こうからはきゅらきゅらと聞こえてくる。
モバP「四面楚歌、いや、四面きゅら、か……」
あい「ウサミンロボに見つからないように地下へ行き、ラボからスカウターの説明書を取ってくる必要があるわけか」
まゆ「あら?」
まゆの言葉に気が付くと、ドアの隙間から棒が伸びてきている。
にょきにょき、と。
そして棒の先には、小さな鏡が。
モバP「いかん! 様子がおかしいと気付いたウサミンロボが会議室の中を確認しようとしている!」
瑞樹「鏡越しの視線も駄目なの?」
夏樹「鏡がこっちに向くぞ!」
幸子「に、逃げましょう!!」
ぼむっ
倒れる麗奈。
李衣菜「鏡がこっちを……」
夏樹「逃げろ、だりー!」
ぼむっ
爆発アフロ寸前、夏樹の手が鏡を弾き飛ばしていた。
李衣菜「……なつきち……」
幸子「ああああっ!!」
李衣菜を慰めようとするも束の間、幸子の叫びに一同は愕然とした。
きゅらきゅら
ウサウサ
にょきにょき
ドアの隙間から、十本以上の棒が伸びているのだ。
李衣菜「ううう……なつきち……」
モバP「くそっ……夏樹の犠牲を無駄にするな、李衣菜、早く逃げろ!!」
夏樹は死んでません。
みく「覗き棒が多すぎて、死角がないにゃ!」
乃々「……む~り~」
きらり「……杏ちゃん」
杏「なに?」
きらり「最後まで、諦めないでね」
杏「!! どうしたの、きらり、言葉が変だよ?」
きらり「にょわ~!!」
杏「きらり!!」
走るきらり。その足音に反応して一斉にきらりへと向けられる鏡。
ウサミンロボの視線が一点に集中する!
視線を全く気に留めず、無理矢理にドアを閉めるきらり。
ぼむっ
ドアが閉まると同時に、崩れ落ちるきらりの身体。
杏「きらりぃっ!!!」
きらりの犠牲(死んでません)によってドアは全て閉められた。
ウサミンロボの視線はない。
李衣菜「……なつきち……」
杏「……きらり」
モバP「とりあえず、当面の危機は消えたが……」
あい「ああ、じり貧であることに変わりはない」
早苗「携帯電話も皆ロッカールームよ、外部に連絡も出来ない」
ちひろ「ウサミンロボの視界、視線に当てられなければいいんですよね?」
あい「何かアイデアがあるのかい?」
ちひろ「この部屋で、前に食事会をしたことを覚えてます?」
瑞樹「覚えているわ……あの、いちごパスタの味は、そう簡単には忘れられないもの」
ちひろ「その時に使おうとして結局使わなかったテーブルクロスが此処にあります」
あい「……それを被れば、ウサミンロボからは誰だか解らない?」
早苗「誰だか解らなければ、親愛度が上がることもない」
ちひろ「ですが、これで全身を包むためにはそれなりに小柄な人でないと」
杏「杏が行くよ」
ちひろ「いいの? 確かに、杏ちゃんの体格ならうってつけだけれど」
杏「杏には、きらりの犠牲を無駄にすることなんて出来ないよ」
きらりは死んでません。
杏はちひろからテーブルクロスを受け取ると、頭から被る。
目だけを出して視界をクリアに。
杏「それじゃあ、行ってくるよ」
ゆっくりと、慎重にドアを開ける杏。
ウサ?
ウサミンロボが杏を見ている。
スカウターの数値は上がらない。
杏(成功みたいだね)
歩き出す杏。
モバP「無事行けたようだな」
あい「よかった」
愛海「あのさ」
早苗「どうしたの?」
愛海「アイドルが会議室にいることをウサミンロボは知ってるよね?」
早苗「そうでしょうね」
愛海「会議室から出てこないアイドル。連絡の途切れたアイドル達。その会議室から出てくる変な白いもの」
早苗「」
愛海「これって凄く不審なような」
あい「」
その頃杏は、ウサミン竹槍を装備した厳しい顔のウサミンロボに行く手を阻まれていた。
ウサウサ
杏(……ヤバい。なんか警戒されてる)
杏(なんで杏は竹槍を突きつけられてるの?)
ウサ!
竹槍の先端がテーブルクロスを剥ぎ取った。
杏(なに、この、南斗水鳥拳のレイ初登場みたいな展開!?)
ウサウサ
竹槍を戻すウサミンロボ。
厳しかった表情が喜びと安堵に変わっている。
杏「あー、バレたか」
ウサウサ
杏「んー。べつにいいよ、気にしなくて」
そして上がっていくスカウターの数値。
杏「ですよねー」
ぼむっ
ちひろ「杏ちゃん!」
ウサウサ
杏の開けたドアから次々と雪崩れ込むウサミンロボ達。
モバP「し、しまった! 逃げろッ!」
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
次々と倒れるアイドル達。
モバP「くそっ、くそっ、ここまでか、ここまでなのかぁあああっ!!」
ぼむっ
倒れるモバP。
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
ぼむっ
……
……
数分後、そこにアイドルの姿はなく、ただ無慈悲なまでの爆発アフロが広がっているだけだった。
……
………………
……………………
…………………………
……………………
………………
…………
……
凛「……」
凛「仕事から帰ってきたら、アフロになった皆をウサミンロボが介抱していた」
凛「……」
凛「なにがあったのこれ」
以上、お粗末様でした
某艦○○○○○○んでは、連装砲ちゃんのチャームが出るそうですね
モバマス運営さんもここは是非、ウサミンロボグッズをどうか一つ……
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