勇者「ああ、黒髪ロングでいじめられたい。」(29)

女神官「女神の意志により
    魔王討伐の使命がそなたに託された。
    女神のご加護をあらんことを。」

勇者「はーい」

女神官「これにて勇者祝福の義を終いとする。
    では、王の所に行きなさい。」

勇者「はーい」

女神官「・・・。
    ふぅ~…やっと終わった…。
    ゆうちゃん
    気をつけていってきてね!」

勇者「なんか、いつまでたっても
   しっかりした姿の女神官ねえに見慣れないなぁ」

女神官「むー…!!!
    これでも最年少女神官なんだから!!!
    すごいんだから!!!!」

勇者「はいはい」

女神官「むー…!!!」

むむ

勇者「で、前から気になってたんだけど
   女神の意志ってなんなの?
   おねえの夢に現れて神託してきたりするの?」

女神官「ふっふっふっ…
    しりたいんだぁ~www
    ゆうちゃんしりたいんだぁ~wwww
    まぁ、しりたいなら教えないこともなくはないけどねぇwwwww」

勇者「いや、そんなに知りたいわけでも。」

女神官「そんなに知りたいのならそなたに教えてしんぜよう!」キリッ

勇者「誰かに言いたかったんだね」

女神官「女神の意志と言うのはじゃな」

勇者「無理に慣れない神官口調やめた方がいいよ」

女神官「そう?じゃあ慣れてる口調で!

    えっと、女神の意志って言うのは
    女神の石から伝わってくる情報の事なの。」

勇者「女神の石?
   神話に出てくるやつ?
   あれ、実在してるものなの?」

女神官「がっつりしっかり実在してるんだよー
    私も神官学校に入るまでは
    何かしらの比喩とか 話のつじつま合わせの物とかだと思ってたんだけどねー。」

女神官「んでんで…
    じゃじゃーん!!!
    私が耳につけてるちっこい石のイヤリング!!!
    これこそが女神の石のかけら!!!」

勇者「へぇー
   そのかけらから情報が?」

女神官「正確にいうと
    聖王都の地下にでっかい女神の石があって
    そこに女神からの情報が入り
    そのでっかい石から
    各地の神官が持ってるこのちっこい石に情報が伝わるの!
    そしてその情報を伝えるわたし!
    すごいでしょ!わたし!」

勇者「すーごーいー」

女神官「えっへんえっへん!
    かんらからから!!」

女神官「そういうわけで情報がきて
    ゆうちゃんが勇者に選ばれたのよー」

勇者「女神の意志についてはなんとなくわかった。」

女神官「わかってもらえてよかった!
    でば!
    …ん゙っん゙ー!

    …では、王の元へ行きなさい…」

勇者「おねえ 大変だね」

王「そなだが!
  ん゙っん゙ー!

  …そなたが 勇者か」

勇者「王様も大変ですね」

王「大変じゃよ。
  こんな小国から
  こんな勇者が選ばれ
  こんな威厳たっぷりにせにゃならんのだもん」

王妃「ほんと大変なのよ!
   聖王都に出向いたり!
   他の王としたくもない談笑したり!
   愛想笑いのしすぎでシワが増えた気がするし!
   こないだなんて○△□×・・・‥…」
勇者「はぁ…。」

王「これこれ王妃
  そんな愚痴を一気に放たれたら
  旅に出る前に勇者が倒れてしまいそうじゃ」

王妃「フーッ!フーッ!
   そ、そうね!
   ごめんなさいね勇者!
   お詫びといっては なんだけど
   この国から東にある港町に船を用意したわ
   自由に使ってちょうだい
   あと、はいこれ
   100ゴールドね。」チャリン

勇者「はぁ…。」

王「これこれ王妃
  詫びでもないし、元から用意してたし
  あとゴールド手渡しは どうかと思うんじゃが…」

王妃「そ、そうね!
   ごめんなさいね勇者!
   今度から何かに包んで渡すわね!
   お詫びといってはなんだけど
   王から
   地図や魔王討伐に関する注意点
   あと旅のしおりなんかをもらってちょうだいな!
   じゃ!私はこれで!!」ソソクサ

王「…。
  何かとごめん」

勇者「いえいえ」

王「えー…まぁ…
  王妃がすでに言ったように
  港町に 船を用意しておる。
  それに乗り
  このイチッコ島からカイーデ大陸に渡り
  聖王都に一度立ち寄り
  聖王から魔王討伐に関する詳しい話を聞き
  魔王をバシュッ!と、討伐してきてほしい」

勇者「はーい」

王「それにしても…
  ゆうくんが 勇者になるとはのう…
  城に忍びこんでは 女官のおしりを触ったりしてた ゆうくんがのう…」

勇者「勇者になった今も
   あの感触は忘れません、決して」

王「いいなー」

勇者「いいでしょ」

王「わしも 一度くらいさわりたかったのう 女官しり。
  でも立場が立場じゃしなぁ…
  女官しり…いいなぁ…
  だっt
勇者「シッ!王様!
   王妃が見てる!」




柱|<●><●>)




王「ヒィッッ!!」

王「ま、まぁ!
  勇者のことは置いといてじゃな!
  ゴッホン…!


  女 官 し り よ !
     い ざ !
  魔 王 討 伐 の 旅 へ !」キリリッ


勇者「王様…王妃が…」チラッ


柱|<●>ワ<●>)V



王「ヒイイイィィィッッッ!!」


勇者「では、私はこれで!」

王「まって!ゆうくんまって!!」




柱|  ~V(<☆>ワ<☆>)V

王「ヒイイイィィィィィィ!!!!」

勇者「地図 もらいそびれた。
   100ゴールドで何を買おうか。
   薬草は 自分で作れるから買わなくていいな
   武器と防具は
   武器屋と防具屋のおっちゃんたちがくれたから大丈夫だし…

   ああ~。船乗るから酔い止め買うか。」


━・アイテム屋・━

勇者「酔い止めをください
   ああ~
   おつりは結構です
   看板娘ちゃんがもらってくださいな」キリッ

看板娘「ゆうさん、いつもありがとうございま~すw」

勇者「いえいえ…
   では、ワタクシは先を急ぎますゆえに…」

看板娘「お気をつけて~w」ノシ

勇者「さぁ、100ゴールド使いきったことだし
   行くか。
   いざ、港まt
女官「勇者さーん!!!」

勇者「しり…!!」

女官「はい?」

勇者「いえいえ何でもないです。

   し、…女官さん どうしたの?」

女官「あの、王様がこれを渡しそびれたからと…」ゴソゴソ

勇者「ああ 地図
女官「はいっ 旅のしおりですっ」ニコッ

勇者「…わざわざありがとう」
女官「いえっ では私はこれで!」タッタッタッ


勇者「しりが遠ざかっていく」

面白い支援

勇者「一応、読んどくか…」ペラッ

勇者「えーと
   王様が言ってた一旦 聖王都に寄って~
   ってのを詳しく書いてるだけだな ほぼ。

   港町からカイーデ大陸の港町についたら
   まず酒場で仲間を探せ、か…。

   
   仲間との旅になるってことを考えてなかった…。」

勇者「…。
   というよりも
   魔王討伐ってことすらよく考えてないことに今さら気づいた…!!!!
   ああああああああ!!!
   どうしようどうしようどうしようどうしよう…!!!
   ああああああああああ!!!」



―=≡ヾ(勇者)ノ あああああ!!!


    ―=≡ヾ(勇者)ノ あああああ!!!


        ―=≡ヾ(勇者)ノ あああああ!!!




―=≡ヾ(勇者)ミ○)スライム)ム)ム)ム)ム)ム)ム)ム)
スライムたくさんどーん!!!!!!

━・森の中(夜)・━

勇者「ハァハァ…もう夜か…。

   スライムには悪いことしてしまったな…
   ただの八つ当たりだったし…。

   まぁ…なるようになるよね!
   今までもなんとかなったしね!
   なんとかなりすぎて勇者になったしね!!
   ・・・。


   あああ!!
   黒髪ストレートロングでいじめられたぃぃぃ!!!!」


Σ森の魔物たち ビクゥゥゥッッッ




勇者「…さ。
   穴掘って寝るか…。」

勇者「ふぁぁ~……
   穴掘って寝たはいいけど
   野宿の仕方あってるのだろうか。」


スライム「勇者!
     やい勇者!」

勇者「おっ!出たなスライム!
   いざ…尋常に…
   しょ
スライム「ちょい待ち!」

勇者「なんだよー」

スライム「戦うつもりない!
     渡したい物ある!」

勇者「渡したい物?」

スライム「じゃじゃーん!
     スライム召喚リング!
     あげる!」

勇者「スライム召喚リング?
   なんでおれに?」

スライム「勇者が倒したスライムたち
     いつもぼくいじめにきてた!
     スカッとした!
     だからあげる!」

勇者「はぁ…。
   スライム同士でも色々あるんだねー
   もらえるもんは もらっとくよ。
   で。
     どう使うの?」

スライム「使い方 簡単!」

スライム「人差し指にはめる!
     スライムイメージする!
     手のひら地面に向ける!
     出る!簡単!」

勇者「人差し指にはめて…
   スライムイメージして…
   手のひら地面に向け…」

   ダバダバダバダバダババババ

勇者「だだもれ…!!
   スライムだだもれ…!!」

   ダバダバダバダバダババババ

スライム「出るの止めるときは手のひら上に向ける!」

   ダバダバダ…

勇者「…
   止め方 先に言ってよ…
   地面べっちゃべちゃだよ…」

スライム「リングの石!
     スライムに当てる!
     ぼくみたいに固まる!」

勇者「…。
   リングの石を…こう…?」






特大スライム「オオオオオオオォォォォオオ!!!!!!」

勇者「…!!!!!」

スライム「出た量の大きさで固まる!簡単!」

支援

オオオォォォォ           アアアアアアァ
 三(特スラ)    三(スラ) 三(勇者)





スライム「勇者!
     リングの石を当てると召喚したスライムとける!」

勇者「は、はやく言ってよ!!」


オオオォォォォ
  三(特スラ(c(勇者) えぇぇえいぃぃぃぃ!!!!

特大スライム「オ、オ、オォ…」ジュワァァ



勇者「ハァハァ…
   追われてるうちに港町に着いた…」

スライム「勇者!
     もうわかったね!じゃあね!」ピュピューンッ




勇者「…これ…使い時あんのか…?」

~港街~

勇者「おー、さすが交易の拠点の港街!
   あちこちで わちゃわちゃしてる!」

   わちゃ


わちゃ      ちゃ
       わ


   わちゃ         わちゃ



        わちゃ



勇者「…。
   人に酔うな…。
   宿いこ…。」

ほう

~宿~

女店主「いらっしゃいー
       一人ですー?」

勇者「ああ、そうだ(キリッ」

女店主「お一人様、10Gですー」

勇者「ほう…えらく安いな…(トオイメ
   では 泊めてもらおうか(キリッ」チャリン



女店主「お客さん
    言っちゃわるいけど
    気取りすぎで気色悪いですー」

勇者「気取っちゃないぜ!(ビシィィィ!
        (勇者)σ」

女店主「はぁ…」

勇者(決まったぜ!)

~部屋~

勇者「ふぅ~
   女主人がいる宿屋に泊まるイメトレしといてよかったなぁ
   かなりスマートに決まった感じがする
   もしや…
   スマートさで勇者だと気付かれたかなぁ…
   ああ…
   そうだったら困るなぁ
   サイン責めだなぁ…
   まだサイン決めてないのに…!!!111111」

ドア<ダン!!!

魔法使い「ちょっと!
     さっきからぶつくさとうるさいんだけど!!
     こちとら精神を研ぎ澄ませようとしてるっちゅうに!!!」


勇者「サインはお断りだぜ!(キリッ」

魔法使い「ホムラ!」ゴォォォ

勇者「ひぃぃっ!!」

勇者「…。

   うるさくして
   すんませんでした…。」

魔法使い「…。
     わかってくれたならいい

     じゃ」

勇者「あっ、ちょっと待ってー」

魔法使い「…なに?」

勇者「仲間になっt
魔法使い「やだ

     じゃ。」バタン


勇者「くぅぅる…」

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