織姫「黒崎くんが私を無視するの……」チャド「……む。井上もか」(762)

一護「ルキア、石田。悪ぃんだが、今日帰り付き合ってくれ。
今回の事で浦原さんに確認してぇ事がいくつかあるんだ」

織姫「く、黒崎くん!それなら私も行くよ!」

チャド「オレも付き合おう」


一護「……チッ」

織姫・チャド「!?」

一護「……いや、お前らはいい」

茶渡「な、何故だ……?」

一護「…………」

織姫「く、黒崎くん……?」

一護「……二人とも、しばらくは俺に構わないでくれ」

織姫「や、やっぱり黒崎くん……今回のことで怒ってるの?」

一護「…………」

茶渡「あれは……月島の力で俺たちは……」

一護「……もういい、行こうぜ石田…ルキア」

石田「ああ…そうだな」

ルキア「一護……」

織姫「そんな……」

茶渡「…………っ」

茶渡「一護!俺たちは仲間だろう!」

一護「…………」

一護「……仲間?」

織姫「そ、そうだよ!私たちは……」

一護「……そうだな、お前らは仲間だ」

一護「俺が斬りとばした敵の腕を治療したり…身を挺して敵を守ったり…」

一護「俺の言葉はまるで聞かなかった挙げ句、本気で俺を殴りつけてきたりしたお前らは……」

一護「本当に最高の仲間だな」

織姫「あ、あれは……!」

一護「月島さんのおかげだろ、言わなくても分かってるよ」

織姫「…………!」

一護「ああ、一つ聞きたかったんだ……なあ井上、俺が追い詰めた月島の腕を治したとき」

一護「お前……笑ってたよな」

織姫「えっ……?」

一護「月島の能力で…アイツが俺たちの仲間だと錯覚してたんだろ?」

一護「つまり…お前が割り込んだのは仲間同士で斬り合いをしてる場面だったわけだ」

一護「なあ井上……なんでそんな状況で笑顔が出てきたんだ?」

ルキア「一護、もうそのくらいに……」

茶渡「だ、だが一護……あのときのお前は明らかに冷静じゃなかった」

一護「……?」

茶渡「月島に斬りかかるばかりで落ち着いて俺たちに説明をしなかったじゃないか…!」

一護「……じゃあチャド、一つ聞かせてくれよ」

茶渡「?」

一護「慣れていない力を使って唯でさえ気が抜けない状況での本気の斬り合い……」

一護「そこに現れた仲間がいきなり敵の味方についた…明らかに自分より敵の心配をしてる…」

一護「この状況で『実はこうして斬り合いをしてる理由は……』ってお前は説明出来るのかよ?」

茶渡「!」

一護「もういい……もうお前らとは話したくねえ」

茶渡「い、一護……!」

織姫「…………」

一護「この際はっきり言っとくぜ……お前ら、足手まといなんだよ」

織姫・茶渡「!」

一護「……もう二度と俺の戦いに関わるな」

---

ルキア「……あれで良かったのか、一護」

一護「…………」

ルキア「お前の考えは分かる、だがあの言い方は……」

一護「……俺にはアレしか言えなかった、いいんだ…これで」

ルキア「……莫迦者が」

石田「…………」

石田(『俺に』関わるな、じゃなく……『俺の戦いに』関わるな……か)

---
浦原商店

喜助「どーもォ黒崎サン、もー待ちくたびれちゃいましたよ?」

一護「……すまねえ、ちょっとゴタゴタがあったんだ」

喜助「……そっスか、そりゃ大変でしたねえ」

一護「…………」

喜助「でもスイマセンね、こっちでもゴタゴタ…あるかもしれないっスよ」

一護「?」

喜助「先客がいましてね、黒崎サンに用があるっていう」

一護「客…俺に?」

有沢「……一護」

一護「た、たつき……?」

一護「何でお前……」

有沢「……あたしはあんたに言わなきゃいけないことがある」

一護「……?」

有沢「友達(ツレ)のあんたを疑った…最後まであんたを信じてやれなかった…」

有沢「本当に…ごめん……!」

一護「!」

有沢「前にあたしはあんたに仲間とか友達だとか言いながら殴っておいて……」

有沢「いざ自分が当事者になったらあのザマだった……」

有沢「……あたし、なんて謝っていいか分かんねえよ」

たつき可愛い

一護「……いいんだ、もう」

有沢「けどあたしは……!」

一護「俺は……お前がそう言ってくれただけで十分だ」

一護「俺も悪かったな、アイツに何かされる前に助けてやれなくて」

有沢「なんであんたがあたしに謝るの…あんな酷いことを…」

一護「……分かった、じゃあ一個だけ俺の頼みを聞いてくれるか?」

有沢「な、何でも言えよ!あたしに出来ることなら……」

一護「もうこのことで俺に謝るな」

有沢「!」

一護「たつきは一度謝ってくれた…これ以上必死になって自分を責めてるお前を俺は見たくねえ」

一護「……見たくねえんだ」

---

喜助「お話は終わりましたか?」

一護「ああ……ちゃんと話せた」

喜助「じゃあ……取り戻した死神の力について、お話しときます」

一護「面倒かけるな……頼む」

喜助「黒崎サンの力はひとまずは完全に復活しました、簡単に消失することはないでしょう」

喜助「……ポイントはここっス、自発的に消失することは有り得ない」

喜助「つまり…死神の力を取り戻した黒崎サンはまた戦いの日々を送ることになる」

喜助「その覚悟が……今のアナタにはありますか?」

一護「ああ……俺は戦える」

喜助「……そっスか、だったらもう言うことはないっス」

一護「ありがとうな浦原さん……じゃあ俺はこれで……」

夜一「待て一護」

一護「夜一さん……?」

夜一「顔を貸せ、少しばかり話がある」

ルキア「…………」

---
某所

一護「……夜一さん」

夜一「ん?何じゃ」

一護「話があるって言ったよな?」

夜一「言ったの」

一護「なのに何で露天風呂に来てんだ!?つーか何でこんなモンがあんだよ!」

夜一「喜助に作らせての、この湯には傷を癒す力が…ああ、お主は既に入ったことがあったか」

一護「だから何で温泉に……」

夜一「裸でしか語れぬこともあるじゃろ、つべこべと言わずに入れ」

一護「いや、だから何で……」

夜一「なんじゃ一護……儂の風呂に入れんのか?」

一護「…………」

一護「結局入っちまったよ……」

夜一「こんな美女とサシで風呂に入れるんじゃ、感謝せい」

一護「で……何だよ、話って」

夜一「何じゃせっかちじゃな、早い男は女から嫌われるぞ?」

一護「何の話をしてんだあをたは!?」

夜一「はぁ……まあよい、ずばり本題といくかの」

夜一「……お主、何を迷っておる?」

一護「な、何言ってんだよ……」

夜一「儂を見くびるな、お主の考えなぞ透けて見えるわ」

一護「…………」

夜一「茶渡と井上にちとキツいことを言ったらしいの」

一護「……俺はもう、アイツらを戦わせたくねえんだ」

夜一「……それだけか?本当にあ奴らのためだけを思っておったのか?」

一護「……分かってんだ、アイツらが悪くねえってことは…月島が一番悪いってことは…」

一護「けど……二人は俺に何も言わなかった、たつきみたいな言葉は…何も……」

夜一「…………」

一護「見返りや謝罪がほしいわけじゃねえ……ただ、俺はガキなんだ」

夜一「やれやれ……お主も相当の莫迦者じゃな」

一護「……ああ、そうだな」

夜一「まあ……お主くらいの歳ならば、それもまた仕方の無いことなのかもしれん」

夜一「湯に浸かって考えるんじゃな…自分がどうあるべきか」

一護「ありがとな……気を回してくれて」

夜一「よいよい……ついでじゃ、一緒に寝てやってもよいぞ?」

一護「それはしなくていい」

夜一「それとも儂が抱いてやろうか?」

一護「それはもっとしなくていい」

夜一「抱くとはあれじゃ、抱き締めるの抱くじゃぞ?」

夜一「なんじゃお主、儂に抱かれると聞いてなにを想像した?言うてみい、このスケベ」

一護「湯に沈めるぞアンタ……」

支援

何かもうぐだって来たから誰かに丸投げしていい?
夜一さん登場させたしもうやりきった感があるんだけど

夜一さん>ルキア>>織姫(初期)>たつき>その他>>>>>織姫(最近)

>>158
ルキアと同率で砕蜂入れてくれ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・













続き。
あるよね。
書くよね。
書くんだよね。
書いてよね。








書け

>>192
ちょっと風呂行ってくるから待って

---
同時刻、某所

茶渡「一護は……やはり俺たちを許していないのか……」

茶渡(……待て、俺は今まで一護に今回のことで一度でも謝ったか?)

茶渡(今回のことは月島だけじゃない、俺自身にも非があった……なのに俺は……)

茶渡「井上……一護に謝りにいこう」

織姫「…………」

茶渡「許されなくてもいい、それでも一護にはきちんと……」

織姫「…………」

茶渡「……井上?」

織姫「怖い……」

茶渡「……?」

織姫「今の私……とんでもないこと考えちゃってる……」

茶渡「ど、どうした井上……何を……」

織姫「……茶渡くん、私の能力…知ってる?」

茶渡「それは……双天帰盾と……」

織姫「ううん……そうじゃない、私の能力の本質は……」


織姫「事象の拒絶」

茶渡「事象の……?」

織姫「対象に起こったあらゆる事象を限定したり拒絶したり否定したり出来る能力……」

織姫「どんなことでも起こる前の状態に帰すことのできり能力なんだって……」

茶渡「……それがどうかしたのか?」

織姫「ずっと考えてたの……弱い私が黒崎くんの力になるにはどうすればいいのか……」

織姫「死神の力を取り戻した黒崎くんがどうすれば私を頼ってくれるかを……」

茶渡「……?」

織姫「答えは簡単だったよ…黒崎くんが私より力が弱くなればいい……」

織姫「私の能力で……『黒崎くんの死神の力を存在する前に帰す』」

茶渡「な……何を言ってるんだ井上……!」

織姫「……何を言ってるんだろうね、私」

茶渡「疲れてるだけだ、少し冷静に……」

織姫「……私から離れて、茶渡くん」

茶渡「?」

織姫「でないと私……茶渡くんの存在まで拒絶しちゃうかもしれないから……」

茶渡「……!」

織姫「……それじゃ私、もう行くから…」

茶渡(何だ…井上に一体何が……!)

虚『グガアアアアアァァ!』

茶渡(なっ…ほ、ホロウ……!?)

茶渡「井上、そっちに行くな!」

織姫「…………」

茶渡「井上!」

虚『ガアアアアアアァァ!!』

茶渡(マズい……攻撃される!)

茶渡「エル・ディレク……」

織姫「三天結盾」

キィン

虚『!?』

織姫「私は拒絶する」

茶渡「なっ……!」

茶渡(あの大型の虚が……一瞬で消滅した……!?)

織姫が虚を消し去りその場を後にしてから数分後……

一護「この辺りか!」

夜一「いや…既に虚の霊圧は消えておるな…じゃが……どうも妙な感じがするの」

一護「妙?」

夜一「虚の痕跡らしき圧が全く感じられん……まるで存在そのものが消失したかのような……」

一護「存在……そのものが……?」

茶渡「一護!」

一護「チャド……!」

一護「ここにいた虚は……お前が倒したのか?」

茶渡「いや、俺じゃない……井上がやった」

一護「井上が……?ど、どういうことだよそれ!」

茶渡「俺にも分からない……井上が虚を消したとしか……!」

夜一「…………」

夜一(『消した』…、虚の霊圧が完全に消失していたのはそういうわけじゃったか…)

一護「……そうか、ならもういい」

茶渡「!」

一護「虚がもういないなら俺がここにいる理由はねえ、俺はもう行く」

茶渡「ま、待て一護!一言だけ言わせてくれ!」

一護「…………」

茶渡「ありがとう…そしてすまなかった」

一護「……!」

茶渡「一番言わなければならないことを俺はお前に言っていなかった……」

茶渡「一護、俺の力不足でお前を苦しめてすまなかった……本当にすまなかった」

一護「…………」

茶渡「俺を許さなくてもいい、お前が関わるなと言うなら俺はもう関わらない」

茶渡「だが……謝罪だけはさせてくれ」

一護「…………」

一護「チャドのせいだけじゃねえ…動揺してた俺だって悪かったんだ…」

茶渡「一護……!」

一護「……悪かったな、今日は酷ェこと言って」

夜一「やれやれ…お主らも大概、面倒な性格をしておるの」

茶渡「む……」

夜一「話がまとまったところを悪いが……茶渡、井上についてもう少し話を聞きたい」

茶渡「いや……本当に分からないんだ、事象の拒絶がどうとか言っていたが……」

夜一「事象の拒絶……ま、まさか大型の虚を消失させるにまで……!」

一護「夜一さん?」

夜一「……喜助を交えて話をする必要がありそうじゃな」

ネタバレは勘弁してくれ、今のブリーチは結構楽しみにしてるんだ


---
浦原商店

喜助「なるほど、井上さんが虚を消失させた…」

一護「どうなってんだ浦原さん、井上の能力って回復と防御だったんじゃ……」

喜助「三天結盾による防御はともかく…黒崎サンが言ってる回復ってのはちょっとずれてますね」

喜助「井上さんの能力は事象の拒絶……回復はその力を利用してるだけなんスよ」

茶渡「すまない浦原さん、文系の俺にも分かるように説明してくれ」

喜助「重大な怪我でもその怪我という事象を否定してしまえば完治させられるってことです」

喜助「そもそも怪我なんかしなかったことになるわけっスからね」

喜助「そして今回、井上さんはその事象の拒絶を虚という存在に対して実行したわけです」

一護「それってつまり……!」

喜助「ええ、怪我が消えるのと同じように……虚もキレイに消失するってことっス」

茶渡「…………!」

喜助「……はっきり言います、今の井上さんの能力はとてつもないです」

喜助「己が存在を否定すればそれはなかったことになるんスから」

喜助「これは防御や回復じゃない……強力な、まさに必殺と言ってもいい攻撃手段です」

一護「嘘……だろ……!」

喜助「今……井上さんはどちらに?」

茶渡「自分の家に戻ると言っていたはずだが……」

喜助「家…ですか、なら少しは安心ですかね」

茶渡「どうするんだ……浦原さん」

喜助「……さて、これからどうするか…ひと考えっスね」

一護「……井上」


---
井上宅

井上「…………」

井上「怖い……何を考えてるの私は……私……わた……う…うあああああああああっ!!」

---
翌日、学校

一護「井上、今日は休みか……」

一護(けど…井上の能力を俺は今の今まで履き違えてたのか……?)

一護(井上の能力…あれは怪我を治すってより…怪我を消し去るって力だ……)

一護(けど……それを攻撃に使うなんて……)

石田「どうした黒崎、何か考え事か?」

一護「うおっ!?何だお前か……」

石田「何だとは失礼なヤツだな……で、何かあったのか?」

一護「……ここじゃ言えねえ、後で話す」

---
放課後、某所

石田「井上さんが…虚を消し去った…?」

一護「ああ…浦原さん曰わく、今の井上はかなり物騒な能力を使い始めちまってるらしい」

一護「しかも、どの程度までコントロール出来てるのかも分からない…」

石田「……まるでよく斬れる刀を手にしてしまった子供みたいだな」

一護「遠からずだな…何にしても井上に接触して説明しないと……」

石田「……フ」

一護「何だよ」

石田「いや、なんだかんだで君はお人好しなんだと思ってね」

一護「…………」

---
井上宅

石田「鍵がかかってるな……人がいる気配もない……」

一護「くそ、どこ行っちまったんだ井上!」

石田「とにかく探そう、茶渡くんにも連絡して人海戦術だ」

一護「ああ、分かった!」

石田「…………」

石田(嫌な予感がする……!)

---
同時刻、浦原商店

喜助「こりゃエラいことになってきました……」

夜一「なんじゃ…井上に関することか?」

喜助「さすが、察しがいいっスね……ソウル・ソサエティが介入してくる可能性が出てきました」

夜一「何じゃと……?」

喜助「彼女の能力はとんでもないっスからね…尸魂界上層部も動いてるようです」

夜一「…………」

喜助「井上さんを思うままに動かせれば尸魂界にとってのメリットは大きい……ですが」

夜一「そうならなかった場合の不利益はそれ以上に大きいというわけじゃな……」

喜助「上層部の四十六室は頭の固い人が多いっスからね……おそらく」

夜一「思うままにならない危険因子は消し去りたい……と考えてもおかしくはないの」

---

一護「どうなってんだ…井上の霊圧を感じねえ!」

一護(どこ行っちまったんだ井上……くそっ!)

ルキア「探したぞ一護!」

一護「ルキアか!ちょうどよかった!井上を……」

ルキア「そのことで私も話がある、先に私の話を聞け!」

一護「……?」

ん?何かうまく書き込み出来ないな

まだ残っていた……だと……?


---

ルキア「……と言うことだ」

一護「じゃあ井上は……尸魂界から狙われる可能性があるってことかよ!」

ルキア「可能性ではない……隠密機動はもう既に動き始めているはずだ」

一護「だったらモタモタしてられねぇ!行くぜルキア」ダッ

ルキア「ま、待て一護!」ダッ

---
同時刻…現世、某所

砕蜂「井上織姫を見つけ次第拘束、抵抗が激しいようならその場で命を取れ!」

刑軍「はっ!」

砕蜂「よし……散!」

砕蜂(行ったか、では私も任務を……)

夜一「砕蜂!」

砕蜂「よ、夜一様!?」

夜一「今の刑軍は何じゃ!あれだけの人数の刑軍が現世に来るなど考えられんぞ!」

砕蜂「そ、それは……上からの任務で……」

夜一「……井上織姫か?」

砕蜂「!」

夜一(もう手を回しておったか……予想以上に動きが早いようじゃな)

夜一「砕蜂、お主らに下った任務はなんじゃ?」

砕蜂「井上織姫の捜索及び拘束……抵抗すれば抹殺も許可すると」

夜一「ま、抹殺じゃと……?」

砕蜂「はっ、火急の事態によりそれもやむなしとの命が……」

夜一(マズい……仮に井上が命を落とすようなことがあれば……)

夜一「……砕蜂、お主に頼みがある」

砕蜂「頼み……?」

---

茶渡「井上……!」

茶渡は一護たちと別れて単独で織姫を探すもやはり簡単には見つからない。

彼の心にあるのは後悔だった。

茶渡(なぜ俺は気がつかなかった……井上の異変に……!)

茶渡「どこだ……井上……!」

織姫「ここだよ?」

茶渡「!?」

---
同時刻

一護・ルキア「!」

ルキア「これは……!」

一護「チャドの霊圧が……消えた……?」

ルキア「急げ一護!ただ事ではないぞ!」

一護「ああ、分かってる!」

一護(何だ……何が起こってるんだ……!)

---

ルキア「霊圧が途絶えたのはこの辺りのはずだが……」

一護「どこだチャド!いるなら返事しろ!チャ……!」

茶渡「…………」

一護「チャド!!」

織姫「私が天にたつ」

グリムジョー「」
ネル「」

一護「どうしたチャド!一体何があった!?」

茶渡「…………」

ルキア「気を失ってはいるが……命に別状はなさそうだな」

直後…一護、ルキアに続き現れたのは

夜一「遅かったか……一護、何があった!」

一護「分からねえ……いきなりチャドの霊圧が消えたんだ……!」

砕蜂「夜一様、これは……」

夜一「……おそらくは井上じゃな」

一護「なっ……そ、そんなわけねえだろ!何で井上がそんな……!」

ルキア「一護……貴様も感じるはずだ、わずかに残された霊圧を……」

一護「!」

夜一「……間違いない、井上じゃ」

一護「嘘……だろ……」

砕蜂「不可解なのは……井上織姫の霊圧を追跡出来ないことだ」

砕蜂「奴はここからどこへ行った……まさか別世界へ飛んだとでも……」

喜助「当たってるっスよ、砕蜂さん」

虚圏へ仲間あつめにいったか…

砕蜂「き、貴様……!」

喜助「さすがは砕蜂隊長、さっきの勘は間違ってないっス」

一護「どういうことだ浦原さん……!」

喜助「彼女が行ったのは……『虚圏』(ウェコムンド)っス」

一護「何……だと……?」

ルキア「虚圏だと……?ば、莫迦な!そんなことが……」

喜助「ええ、一般人が自在に虚圏へ行けるなんてことは通常ならあり得ません……」

喜助「けど…今の井上さんは常識なんて器で図れるような人じゃない、何があっても不思議じゃないっス」

砕蜂さん一週間も浦原さん閉じ込めて何してたん?

一護「何で井上は……あんな所へ行っちまったんだ……」

喜助「そこまではアタシにも分かりません……ただ、今の井上さんは普通じゃない」

喜助「何をするかまるで予想出来ない……はっきり言って危険です」

一護「…………」

ルキア「一護……!」

一護「……俺が何とかする」

喜助「…………」

一護「そうだ……俺は何かを壊すために力を取り戻したんじゃねえ」

一護「『護る』ために力を取り戻したんだ!」

>>453ヒント:にゃんにゃん

喜助「……そういうと思ってました、準備…出来てるっスよ」

---
浦原商店

喜助「このゲートは前にも使ったことありますよね、ここを抜ければ虚圏へ行けます」

一護「ああ……大丈夫だ」

夜一「すまぬな砕蜂、面倒に付き合わせて」

砕蜂「い、いえ!夜一様と共に行けるならばこの上ない幸せです!」

ルキア「……一護」

一護「ああ…行くぜ!」

一護(待ってろ、井上……!)

一護×ルキア
ウルキオラ×織姫
雨竜×ネム
ギン×乱菊
日番谷×桃
夜一×喜助
夜一×砕蜂
夏梨×チャド
剣八×やちる

---
虚圏

一護「もうここへは二度と来たくなかったんだけどな……」

ルキア「今はそれどころではないな……」

夜一「…………」

夜一(井上の霊圧らしきものは感じるが……何じゃ、はっきりとした位置が……)

一護「二手に別れよう、隠密機動で一緒だった二人なら連携も上手くできるだろ」

夜一「そうじゃな……一護」

一護「?」

夜一「帰ったら…また一緒に風呂に入るぞ」

一護「……ああ!」

砕蜂(夜一様と風呂……だと……!)

夜一「行くぞ砕蜂!」

砕蜂「はっ!」

一護「俺たちも行くぜ、ルキア!」

ルキア「貴様に言われずとも分かっている!」

---
同時刻…尸魂界

恋次「聞きましたか、朽木隊長……」

白夜「黒崎一護の仲間の話か」

恋次「上は一護のことを分かってない、アイツは馬鹿みてえに仲間思いだ…もし……」

白夜「井上織姫に危害を加えられたとして、黙っているような男ではないな」

恋次「何とかならないんですか隊長!せっかく一護は力を取り戻したってのに……」

冬獅郎「その刃を向けるべき方向を誤れば元も子もねえ」

恋次「日番谷隊長……」

白夜「……何か考えがあるようだな」

冬獅郎「そいつはお前も同じだろう」

白夜「…………」

冬獅郎「黒崎と剣を交えるような最悪の事態は避けなきゃならねえ……なんとしてもな」

冬獅郎「……俺たちも動くぞ」

---
虚圏

ルキア「一護!さっきから真っ直ぐに進んでいるがこの方角であっているのか?」

一護「確証はねえ、けど感じるんだ!井上はこっちにいる!」

ルキア「直感に任せて闇雲に飛び回ったところで目的に辿り着けるはずが……!」

そこまで言った時、二人の目に飛び込んできたもの……それは

織姫「…………」

虚ろな目をして立ち尽くす織姫の姿だった。

一護「井上!」

織姫「…………」

一護「何やってんだ井上、みんな探して……」

一護が織姫へと近づく、あと一歩で手の届く所まで来たその時

織姫「私は……」

一護の周りを光が包み込んだ。

一護「!」

『ヤバい』---本能的にそう感じた一護は反射的に瞬歩を使いその場から距離をとる。

織姫「拒絶する」

結果は不発、だが井上は一護に対して何かを仕掛けた…明確な悪意を持って。

一護「なっ……?」

一護(何だ…井上は俺に何をした…?)

ルキア「……縛道の四、這縄!」

ルキアは咄嗟の判断で鬼道を発動する、何が原因かは不明だが織姫がこちらに攻撃を仕掛けてきた。

こちらも無抵抗でいるわけにはいかないが、下手を打って傷を負わせるわけにもいかない。

この縛道ならば無傷で動きを抑えられる。そう判断しての行動だった。

だが

ルキア「ば、莫迦な……!」

織姫を捕縛するはずの鬼道はその効果を発揮する前に消失した。

一護「な、何だ今のは!」

ルキア「私にもわからぬ!何の動作もなしに鬼道がかき消されるなどあり得ん!」

一護「聞け井上!俺だ!一護だ!おまえを連れ戻しに来たんだ!」

織姫「…………」

織姫「連れ戻しに?」

一護「ああ、早く現世に……」

織姫「戻らないよ……だって」

織姫「ここが私の居場所だから」

ここまで力あるならウルキオラあたり1から作り直せそうだな

腹痛い、ちょっと待って

一護「居場所……?」

織姫「……覚えてる?前に黒崎くんが戦った……胸に穴が空いていた人…」

一護「!」

一護(ウルキオラ……!)

織姫「あの人が言っていたこと……私が黒崎くんを助けたときに言った言葉を思い出したの」

一護「……?」

織姫「…………」

ウルキオラ『何故最初の一撃から奴を守らない、何を躊躇った?』

ウルキオラ『解らないか、教えてやろう…お前は---』


織姫「人間じゃない」

一護「…………!?」

織姫「考えたら当然だと思わない……?こんな力……ただの人間にあるはずがないよね」

織姫「こんな……使いこなせれば何でも思い通りに出来るような能力を持った人間なんて……」

一護「!」

一護(何だ……この霊圧……!?)

ルキア(こ、これが井上だと……?)

夜一「離れろ一護!」

一護「!」

夜一「縛道の六十一!六杖光牢!」

砕蜂「縛道の三十!嘴突三閃!」

霊圧を感じた二人の救援、不意を打っての縛道が放たれた。

だが

織姫「…………」

それは二人が期待する結果にはならなかった。

砕蜂「なっ……!」

夜一「鬼道が……消失したじゃと……!」

織姫「…………有り得ないよね」

一護「……?」

織姫「こんなの人間じゃ有り得ないよ……こんな簡単に鬼道を打ち消せるなんて……」

一護「止めろ井上!お前は人間だ!自分を疑うな!」

織姫「…………怖いよ、一体私は…何を考えてるの……?」

織姫「く…黒崎くん……私を止めて……!」

一護「!」

ルキア「れ……霊圧が更に高く……!」

織姫「うあああああああああぁぁぁぁぁっ!!」

絶叫---そして織姫の体から『何か』が吹き出した。

一護「!」

夜一「こっ…これは……離れろ一護!」

夜一が叫ぶのと同時

一護「がっ……!」

一護は織姫に殴り飛ばされていた。

ルキア「い、一護!」

砕蜂「よ、夜一様…あれは……!」

夜一「間違いない…『虚化』じゃ……!」

織姫の表情は伺えなかった、そこは白を基調とした冷たい『仮面』に覆われていたから。

夜一「最悪の事態じゃ……手荒になるがやるしかないようじゃな」

ルキア「くっ……『舞え!袖白雪!』」

夜一「よいか砕蜂!雀蜂は使うな!あ奴を殺すような攻撃は避けるよう心掛けよ!」

砕蜂「はっ!」

虚化織姫「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"アアァァァァ!!」

ルキア「許せ井上……次の舞!白蓮!」

対象を完全氷結させるルキアの攻撃が地を凍らせながら織姫へと向かった。

夜一「…………」

この瞬間、夜一の脳裏によぎる一抹の不安……而してそれは的中することとなる。

ルキア「っ……!?」

夜一の恐れた事態、それは鬼道だけでなく斬魂刀の攻撃さえも打ち消されること。

虚化した織姫はルキアの攻撃など意に介さぬかの如く直進した。

攻撃が触れた瞬間、今までの鬼道と同じ現象---すなわち、技の消失が発生する。

ルキア「ば、莫迦な……!一体どんな能力を……」

困惑するルキアに虚化した織姫による無慈悲な一撃が放たれる、防ぐ間もなかった。

ルキア「ぐあっ!」

夜一「くっ…気をつけろ砕蜂!」

砕蜂「お任せを!」

斬魂刀による攻撃、鬼道の両方が無効化されるこの状況。

残る攻撃は白打、砕蜂と夜一の得意とする攻撃手段。

砕蜂(一撃で動きを止める……!)

瞬歩で接近し背後を取って急所への一撃、全てが終わるはずの一撃だった。

---瞬間、捉えたはずの標的が消える。

砕蜂「ざ、残像……だと!」

不覚---そう考えた瞬間、カウンターが叩き込まれた。

チャド「パージェーロ!パージェーロ!」

織姫「たわしは…拒絶する!」

夜一「……儂の考えが甘かったようじゃの」

夜一は織姫に対する鬼道が打ち消される現象にある程度の検討をつけていた。

織姫の能力は事象の拒絶、その力を制御・展開して自らの周囲に張り巡らす。

それによって自らに襲いかかる霊力による攻撃を遮断しているのだろうと。

夜一(霊力による攻撃の完全無効化……虚化による超スピードとパワー……)

夜一「なるほど、手強い……ぐっ!?」

織姫の手刀が思考する夜一を貫いた……かに見えた。

虚化織姫「!」

夜一「隠密歩法、四楓の参…『空蝉』」

夜一「はああっ!」

回避することも防ぐことも適わない死角からの白打に対しても織姫は冷静だった。

虚化織姫「四天抗盾」

夜一「!」

突如として三角錐状の縦が出現、織姫の体を守り夜一へ反射攻撃を食らわせる。

夜一「ぐっ……!」

追撃を回避するために距離を置く、反射された攻撃によるダメージも小さくはない。

夜一「ちッ……厄介なことになったの」

斬魂刀、鬼道、白打…全ての攻撃が虚化した織姫には無力と化す。

攻撃手段は失われた。

ルキア「くっ……破道の三十三!蒼火墜!」

夜一を援護するために放った鬼道、当然それもかき消される。

それどころか標的を自らに変えさせてしまった。

夜一「いかん、逃げろ!!」

ルキア「しまっ……」

その時、一つの影が間に割り込んで攻撃を受け止める。

一護「くっ……」

ルキア「い、一護!」

一護「もう止めろ井上!お前の力はそんなことに使うもんじゃねえ!」

一護「これ以上誰かを傷つけるお前なんて見たくねえんだ!」

虚化織姫「アアアアアアアァァァ!!」

一護「っ!?」ビリビリ

一護(お、音圧……!?)

一瞬の怯みを付いた織姫の攻撃が直撃、一護は辛うじて斬月で防ぐのが精一杯だった。

一護「ぐっ……!」

一護(やるしかねえのか……俺は!!)

風呂入ってた


一護「卍解ッ!!」

死神の力を取り戻してから初の卍解は失敗することなく発動できた。

今までと若干形状は変化しているがそれは間違いなく一護の卍解、天鎖斬月だった。

一護「もうお前には誰も傷つけさせねえ……俺がお前を止める!」

『戦うのはお前だけじゃねえ、黒崎』

一護「!」

現れた三人の援軍、それは

一護「冬獅郎…白夜…恋次!」

一護に死神の力を取り戻させる手助けをした三人だった。

砕蜂「増援か……!」

白夜「随分と手こずっているようだな」

夜一「白夜坊が……誰にものを言うとるんじゃ」

冬獅郎「手を貸すぜ、砕蜂」

砕蜂「いらぬ、貴様の手など必要ない……!」

恋次「よう一護、ルキア……ボロボロじゃねーか」

ルキア「た、たわけが……」

一護「…………」

一護「お前ら……何で……!」

恋次「あぁ?馬鹿かテメえは、助けに来てやったに決まってんだろ」

一護「……けどアイツは、今俺たちが戦ってるアイツは…」

恋次「分かってる、井上織姫だろ?」

一護「分かってんのか……!」

白夜「……下がれ、黒崎一護」

一護「待て白夜!そいつを殺さないでくれ!」

白夜「……私の言葉を履き違えるな」

一護「……?」

白夜「誰かを護るために刃を握る勇気のない者は下がれと言っている」

一護「どういうことだよ……」

恋次「今のテメェは怖じ気づいてるんだ」

一護「!」

恋次「井上織姫を傷つけることを恐れて…無意識に力を抑えて戦ってやがるんだよ」

一護「…………!」

冬獅郎「聞け黒崎……誰かを護るために刀を握るのは誰かを斬ることよりも勇気がいる」

冬獅郎「テメェの魂から目を背けるな……戦え!」

一護「!」

一護「……悪いな、面倒かけて」

恋次「はっ、ようやく目ェ覚めたかよ」

一護「ああ……おかげでな」

戦え……『倒す』ためじゃねえ……『護る』ために

夜一「まだ戦えるか……砕蜂」

砕蜂「当然です……!」

ルキア「兄様……!」

白夜「恐れるなルキア……お前は強い」

一護「もう迷いはねえ……行くぜ!!」

白夜じゃなかった白哉だった……言われるまでまったく気がつかなかった、補完してくれ



白哉「破道の四…白雷」

冬獅郎「軍鳥氷柱!!」

隊長格により雷、氷の二連撃…それすら今の織姫には届かず打ち消される。

冬獅郎「……やはり斬魂刀による攻撃じゃ効果はねえか」

夜一「それは鬼道も同じじゃ……霊力を使った攻撃は通用せん」

白哉「…………」

恋次「だったら直接斬魂刀でぶっ叩くだけよ!『吠えろ!蛇尾丸!』」

虚化織姫「四天抵盾」

恋次「!?」

恋次(は、跳ね返しやがっただと……!)

虚化織姫「孤天斬盾」

一護「避けろ恋次!」

恋次「なっ……!?」

攻撃を反射され隙が出来た状態で放たれた突然の遠距離攻撃、完全に不意を打たれる。

白哉「縛道の八十一、『断空』」

が、白哉の援護によって事なきを得る。

恋次「た、隊長!」

白哉「私に何か言う暇があれば敵を見よ……油断はするな」

夜一(今の攻撃は椿鬼による物……ならば)

夜一「今じゃ砕蜂!今ならば先の反射は使えん!」

織姫独自の攻撃や防御は盾舜六花を使用して行われる。

夜一は反射防御の四天抗盾を発動するためには六花のうち椿鬼を使う必要があることを看破していた。

その椿鬼が攻撃で織姫の手元にない以上……四天抵盾は使えない!

夜一・砕蜂「はああっ!!」

夜一と砕蜂による白打が炸裂する直前

虚化織姫「三天結盾」

逆三角形の盾が現れ二人の攻撃を防ぎきる。

砕蜂(莫迦な……これだけの白打を防ぎきるだと……!)

夜一(虚化で井上の霊圧が極限まで上がっている状態ではさすがに破れぬか……じゃが)

夜一「これで井上は六花のうち四つを使用した!使用出来る術は双天帰盾のみじゃ!」

一護「!」

夜一「井上は今も双天帰盾を応用して霊力を拒絶しておる!物理攻撃でいけ!」

冬獅郎「……黒崎、今しかねえ!」

一護「ああ……分かってる!」

日番谷と一護による斬撃が虚化織姫へと通る……初めて喰らわせた一撃だった。

一護「通った……!」

冬獅郎「急所は外した……死んでいることはねえはずだ」

夜一「……違う、まだじゃ!」

一護「…………!?」

虚化織姫「アアアアアアアァァァァァ!!」

恋次「き、傷が治りやがった……?」

砕蜂「超速再生か……!」

冬獅郎「……参ったぜ」

冬獅郎(半端な傷を負わせれば即座に回復しちまうが……かといって致命傷を与えるわけにもいかねえ)

白哉「…………」

織姫「とぅっとぅるー♪織姫でーす」



一護「たつきはかわいいなあ」

たつき「ばか……やめろって……んん」

一護「よしよし」

たつき「……♥」

織姫「あ、あれ?くろさき…・・・くん?」

一護「ん?おお、井上いたのか」

たつき「んん……よそ見するなよ……ちゅっ」

織姫「た……つきちゃん?」

一護「悪いな井上、今取り込み中なんだ」

たつき「ごめん、織姫。ちょっと外してて」

織姫「」

一護「ボーイッシュな短髪幼馴染みとくっつかないわけないだろ?」

織姫「わたしはきょぜつします(^q^)」

冬獅郎「……賭けに出るしかねえ」

一護「何か…考えがあんのか?」

冬獅郎「直接斬りつける策はもう通じねえ、超速再生の前には無意味だ」

冬獅郎「だったら……霊力で押し切るしか方法はねえ」

一護「けど……アイツは霊力を完全に無効化する力を……!」

冬獅郎「無効化するにしても限度があるはずだ……そこまで押し切る」

白哉「力押しか……あまり褒められた戦い方ではないな」

冬獅郎「他に方法がねえ……!」

白哉「……月牙天衝を使え、黒崎一護」

一護「!」

白哉「兄の月牙は霊力の塊を対象へ衝突させる技だ……この策には都合がいい」

冬獅郎「俺たちも手を貸す、俺たちの霊力も乗せて打て」

一護「けど……四天抗盾で跳ね返されでもしたら……!」

夜一「それは儂と砕蜂に任せろ、どうとでもしてみせるわ」

一護「…………」

ルキア「一護……!」

一護「……分かってる、俺がやらなきゃならないんだ!」

夜一「用意はいいか一護……」

一護「ああ……」

夜一「よし……砕蜂!」

砕蜂「はっ!」

夜一・砕蜂「瞬閧!!」

瞬閧状態では速さ、力、防御の全てが桁外れに上昇する。

特に速さに関してはたとえ虚化している状態でさえ追い付くことは難しいほどだ。

回避が出来ない以上、虚化織姫は四天抗盾を発動して守りの態勢に入るしかない。

夜一「今じゃ砕蜂!」

夜一・砕蜂「反鬼相殺!!」

それは相手の鬼道に同質、同等の逆回転の鬼道をぶつけて消滅させる高等技法。

織姫を守る盾は消え去った。

夜一「今じゃ!撃て、一護!!」

一護「ああ……!」

ルキア、恋次、白哉、冬獅郎……みんなの霊力が俺に……!

一護「月牙……」

全力を込める……井上を助けるために!

一護「天衝ッ!!」

次の瞬間、放たれた白い斬撃が虚化した織姫を呑み込んだ。

一護「はっ……はっ……!」

立ち込める煙が晴れたときに一護の目に映ったもの、それは

織姫「…………」

虚化が解けた状態で倒れ込む井上織姫だった。

一護「井上!!」

夜一「……大丈夫じゃ、死んではおらん」

恋次「ってことは……つまり……」

冬獅郎「……ようやく終止符を打てたってわけだ」

夜一「よくやったな、一護……」

一護「いや……俺一人じゃ何も出来なかった、みんなのおかげだ」

恋次「へっ、全く世話の焼ける野郎だぜ」

ルキア「恋次……貴様、最後に一護へ力を貸した以外に何かしたか?」

恋次「…………」

白哉「もういい……私の仕事はなくなった、一足先に帰らせてもらう」

冬獅郎「右に同じくだな、俺も暇じゃねえんだ」

一護「ああ……悪かったな、手間取らせちまって…なんて礼を言ったらいいか……」

白哉「礼などいらぬ…私は私の思うことに従っただけだ」

恋次「で……どうすんだよこれから」

夜一「とりあえずは虚圏から脱出じゃな……細かいことはあとで考えればよい」

一護「…………なあ、みんな…一つだけ俺の頼みを聞いてくれ」

一同「……?」

---

喜助「おかえりなさーい、久々の虚圏はどうでした?」

一護「ああ……悪くなかったぜ」


喜助「その様子だと……上手くいったみたいっスね、とりあえずは何よりッス」

一護「……井上を部屋に戻してやってくる」

喜助「……ええ、お願いしますよ」

---

喜助「……なるほど、ずい分と苦労したみたいっスねえ」

夜一「あれほどまでにやりにくい相手も珍しかったの……」

喜助「それで……井上さんには?」

一護「……何も言ってねえ、ただ寝かせてきただけだ」

喜助「……?」

一護「今日のことはアイツにとっちゃ…ただの夢にしといた方がいい」

一護「それが一番丸く収まるだろ……」

喜助「……ほほう、そういうことっスか…まあアタシからは何も言いませんけどね」

---
翌日、学校

一護「はあ…………」

一護(昨日あんだけのことがあって学校とは……何だかやるせねえな)

織姫「…………」

織姫「……く、黒崎くん!」

一護「……?」

織姫「あの……えと、私…この前のこと謝らなきゃいけないってやっと……!」

一護「…………」

一護「……いや、もういいんだ…俺も悪かったな、井上」

この日、仲違いをしていた二人の友人が再び輪を結ぶ。

明るい太陽の日差しが降り注ぐ教室での出来事だった。

END





石田「あれ、僕は?」

もうこんな形だけど許して、書きためなしでノリで書いたらこれが限界だった、エヴァもやってたし
最初は一護が二人を無視する流れだったのになぁ……何でこんな話になった
あ、夜一さん大活躍なのは完全に趣味、原作でもこれくらい活躍してほしいって願望
織姫は嫌いじゃないんだけど最近は……うん、まあ……

一護と夜一さんの入浴シーン早く

>>758
むしろ俺が書いてほしい

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