シンジ「何ですか? これ」ミサト「教科書よ」 (245)

エヴァSS
新劇Qの少し後

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380811845

==== 13号機プラグ出発から数日後 AAAヴンダー艦内 隔離室 ====

シンジ「何ですか? これ」

ミサト「教科書よ」

シンジ「教科書?」

ミサト「いまの中学生が使っているものよ」

シンジ「……どういうことですか?」

ミサト「シンジ君にはこれから、中断していた中学校の授業を受けてもらうの」

シンジ「中学校って……世界がこんなになっちゃってるのに学校なんてあるんですか?」

ミサト「この船やエヴァの技術がどうやって支えられていると思う?」

シンジ「それは……」

ミサト「あなたは依然としてニアサードインパクトの重要参考人よ。でも同時に、これからの社会を背負って立つ人間として、教育を受ける権利があり、その義務も負っている」

シンジ「……」

ミサト「散り散りになってはいるけど、日本の社会制度も維持されてる。あなたには、それに従ってもらうの」

シンジ「……」

ミサト「ただ、当面あなたを外の学校に通わせるのは危険だから、先生に来てもらうことになってるわ」

シンジ「先生ですか?」

ミサト「ええ。概要はその紙に書いてある。あす、朝ご飯を食べたらそれに着替えて、そこに書いてある会議室に来てちょうだい」

シンジ「これは……」

ミサト「制服よ。……ああ、あなたが前に着てたのとほとんど同じね」

シンジ「……最初とはずいぶん扱いが違うんですね」

ミサト「これはもともと予定されていたことなの。あなたがネルフに捕まったのは予定外だけど」

シンジ「じゃあ、なんで――」

ミサト「最初の対応にも、それなりの理由があったの。でも結果として、あなたをネルフに利用され、あやうくフォースインパクトを引き起こす事態になってしまった。今となっては私たちの完全なミスだわ」

シンジ「……」

ミサト「謝って済むようなことじゃないのはわかってる。でも責任者として謝らせてちょうだい。本当にごめんなさい」

シンジ「……」

ミサト「あなた自身も危険に晒してしまった」

シンジ「……仕方ないですよ。外の世界を見せられたとき、何となくわかりました」

ミサト「そうだとしてもよ。できる限りの埋め合わせはさせてもらうわ」

シンジ「……」

ミサト「じゃあ、またあした。読めるようなら、少し読んでおいて」

シンジ「はい」

プシュー

シンジ(はあ……嬉しいような悲しいような……)

==== 翌日 ヴンダー艦内 小会議室 ====

リツコ「あらシンジ君、早いわね」

シンジ「あ、副長。おはようございます」

リツコ「リツコでいいわよ。……似合ってるじゃない。あの頃に戻ったみたい」

シンジ「僕にはついこの間のことですけどね」

リツコ「それもそうね」

リツコ「ちょっと早いけど、先生方を紹介するわ」

シンジ「え?」

ゾロゾロ……

   「久しぶりやな、センセ」

シンジ「……?」

   「あれぇ?碇ってこんなに子供っぽかったっけ?」

シンジ「!」

   「中学生だもの。私たちが年をとったってこと」

シンジ「あの……先生方ってまさか……」

リツコ「改めて紹介する必要はないみたいね」

シンジ「みんな……無事だったんだね!」グスッ

トウジ「何や!辛気臭い」

シンジ「だって……街があんなことになってて……ネルフじゃ着替えにトウジのシャツが出てきたりしたから……」

ケンスケ「まあ、確かに大変だったけどな。泣くなよ、碇」

シンジ「……それにしても、まさか3人が僕の先生なんて」

ヒカリ「私も驚いたわよ。まさか鈴原に相田くんが先生なんて」

ケンスケ「それを言ったらサクラちゃんなんてお医者さんだもんな」

シンジ「……みんな一緒じゃなかったの?」

トウジ「ああ。あの頃は世の中めちゃめちゃやったからな」

リツコ「シンジ君は事情が事情だから、先生の選定にも気を使わざるを得なくて……最終的に、エヴァのパイロット候補だった人たちから選ぶことになったの」

シンジ「パイロット候補?トウジやケンスケが?」

リツコ「第壱中学校2年A組の生徒たちは全員パイロット候補だったのよ」

シンジ「そ……そうだったんですか……」

ヒカリ「私たちも知ったのはだいぶ後になってからだけどね」

ケンスケ「まあ、とにかく俺たちがみっちり教えてやるから覚悟しとけよ」

シンジ「う、うん……」

ミサト「当面、洞木先生には国語、鈴原先生には数学と理科、相田先生には社会科を教えてもらうわ。その他の教科もおいおい」

シンジ「トウジが数学?」

トウジ「なんや、文句あるんかいな!教えてやらへんぞ!」

シンジ「い、いや、なんか意外だなあって」ハハ……

リツコ「初日はいくつかテストを受けてもらって、その結果をもとに今後の進め方を決めるそうよ」

シンジ「いきなりテストですか……」

リツコ「ああ、クラスメートも来たようね」

シンジ「クラスメート?」

リツコ「ええ」

シンジ「僕のほかにも中学生がいるんですか? この船に?」

リツコ「そうよ」

スタスタスタ…

シンジ「!」

シンジ(あ……綾波!?)

別レイ「……」

シンジ(……なワケないよな……)ジロ

別レイ「……?」

シンジ(なんで……よりによって壱中の制服なんだよ……)

シンジ(綾波を助けられなかったのを思い知らされるじゃないか……)

別レイ「……」ガタン

ヒカリ「アヤナミさん、丈はだいじょうぶ?」

別レイ「……はい」

ヒカリ「そう、よかった。その……『綾波』さんは私より少し上背があったから」

別レイ「問題…ありません」

シンジ「……リツコさん」

リツコ「なに?」

シンジ「どうしてその……あのパイロットも一緒なんですか?」ヒソヒソ

リツコ「結論から言うわ。私たちの顧問弁護士がそう判断したからよ。いくつかの検査をもとにね」

シンジ「でも……」

リツコ「シンジ君の言いたいことは分からないでもないけど、決まったことなの」

シンジ「……」

リツコ「じゃあ、先生方、お願いします」

ケンスケ「ハイ」

リツコ「……無いとは思うけど、もしもの時は指示に従って生徒を避難させてくださいね?」

トウジ「わかっとります……碇にアヤナミ?戦闘なんぞ見に抜け出したりしたらあかんぞ?」

シンジ「え?」

別レイ「……」

ケンスケ「お前が言うなよ」

ヒカリ「あなたもよ」

シンジ「ハハハ……」

別レイ「……」

ヒカリ「じゃあ、始めましょうか」ガサガサ

シンジ・別レイ「はい」

きょうはここまで

乙~

問題は現在シンジの学力がどの程度か。原作では割りと良かったようだが果たして

さすがにどんだけ馬鹿でも大卒の方が上だろう……

あれ?鈴原ヒカリ先生じゃないの?

いやいや、バカは馬鹿じゃろ

>>24
そりゃ、あれだろ、数年ぶりに会って恋が再燃するパターンやろ

期待

>>21 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 ありがとう

>>19から続きます

==== 同日午後 ====

トウジ「以上できょうはしまいや」

ケンスケ「どうだった?碇」

シンジ「疲れたよ……エヴァにとりこまれてから何日もたってないはずなのになあ」

ヒカリ「そっか、碇くんはずっと眠ってたんだもんね」

トウジ「まあ、明日はテスト結果の分析で休みにするさかい、ゆっくり休みや」

シンジ「助かるよ……」

ヒカリ「えと、アヤナミさんもいきなりで疲れたでしょ?ゆっくり休んで――」

リツコ「――と言ってあげたいところだけど……」

ヒカリ「あ、副長」

リツコ「ごめんなさい、洞木先生。ええと、あなた」

別レイ「……」

リツコ「疲れてるところ悪いんだけど、深層シンクロテストをするから、あとで試験室に行ってちょうだい。場所はここ」ペラッ

別レイ「……」

リツコ「それと目につくような形ではないけど、あなたとシンジ君には一応監視がついてるわ。不愉快かもしれないけど、あなたたちを保護する意味もあるから我慢してちょうだい」

別レイ「……わかりました」

シンジ「……」

==== 廊下 ====

シゲル「――そりゃ大変だったな」

マコト「だろ?それから……あっ!」

シゲル「何だよ……わっ!」

別レイ「……」

マコト「……レイちゃん?――」

別レイ「……」

シゲル「――じゃないよな。君はあのときのパイロットか?」

別レイ「……」

別レイ(『レイちゃんじゃない』?)

マコト「びっくりしたなあ。制服なんか着てるとレイちゃんと見分けがつかないよ」

シゲル「おい、この娘だって『アヤナミレイ』なんだろ」

別レイ「……」

マコト「そうだよな。悪かったな、勘弁な」

別レイ「……」

シゲル「……で、どうしたって?」スタスタ

マコト「え?あ、そうそう。それがだな……」スタスタ

別レイ「……」

==== 試験室 ====

プシュー

別レイ「失礼します……」

マヤ「ああ、来たわね……えっ!?レイちゃん!?」

別レイ「……」

マヤ「……じゃないわね、ごめんなさい」

別レイ「……」

別レイ(また……)

マヤ「頭ではわかってたつもりだったけど、ほんとにレイちゃんとそっくりね、あなた」

別レイ「……」

マヤ「試験のことは副長から聞いてるわね?」

別レイ「はい」

マヤ「じゃあ、その椅子に座ってちょうだい」

別レイ「……」

マヤ「いくつか装置をつけさせてもらうわね」カチャカチャ

別レイ「……」

マヤ「始めるわよ?用意はいい?」

別レイ「はい」

マヤ「試験開始。レベルFちょうどから15秒ごとに0.2ポイントずつ上げてみて」

技師A「了解」ピッピッピッ……

別レイ「……」

とりあえずここまで。

>>32の続きから

:
:
マヤ「終わりよ。ええと……あなたはエヴァとのシンクロに問題ないみたいね」

別レイ「……」

マヤ「まあ、ついこの間まで乗れてたんだから当たり前だけど」

別レイ「……」

マヤ「すぐで悪いんだけど、艦長のところに行ってくれない?話があるそうなの」

別レイ「……艦長?」

マヤ「今の結果は艦長室に転送しておくわ。場所はここ」ペラッ

別レイ「……わかりました」

プシュー

==== 艦長室 ====

別レイ「……」コンコン

ミサト『入って』

別レイ「失礼します」プシュー

ミサト「悪いわね……って、レイ!?」

別レイ「は(い)」

ミサト「――じゃなかったわね。あーびっくりした」

別レイ「……」

ミサト「制服着てるとホントにレイと区別がつかないわね。ヒカリちゃんも人が悪いわー」

別レイ「……」

ミサト「あ、あなたもレイよね。ゴミンゴミン」

別レイ「……いえ……」

ミサト「そうそう、結果は聞いたわ」

別レイ「……」

ミサト「あなたには年相応の教育は受けてもらうけど、エヴァのパイロットとしてのあなたは依然として捕虜扱いなの」

別レイ「……」

ミサト「だから、いざとなったらあなたがエヴァを動かせるのかどうかを定期的にチェックする必要がある」

別レイ「……」

ミサト「それと……これを言うと若い子には怒られるんだけど……」

別レイ「……」

ミサト「あなたの姿勢しだいだけど……場合によっては、ヴィレのパイロットとしてエヴァに乗ってもらうこともありうると思ってるの」

別レイ「…エヴァに?」

ミサト「エヴァを扱える能力は、それだけ貴重なのよ」

別レイ「……」

ミサト「綾波レイは私たちの仲間だった。あなたも仲間になりうると思ってる。……私はね」

別レイ「……よく……わかりません」

ミサト「気にしなくていいわ。今すぐどうこうということではないから」

別レイ「……」

ミサト「で、後の方のことを考えてなんだけど、ウチのプラグスーツを着られるか試しておいて欲しいの」

別レイ「プラグスーツ?」

ミサト「アスカとマリに頼んであるわ。パイロット控室に行ってちょうだい。場所はここ」ペラッ

別レイ「……わかりました」

==== 廊下 ====

ヒデキ「――-マジかよ?」

ミドリ「マジよマジ。大マジ」

別レイ「……」

ヒデキ「まったく人は見た目じゃ……おっと」

ミドリ「何よー?……!」

別レイ「……」

ヒデキ・ミドリ「……」スタスタ…

==== 廊下 ====

ヒデキ「――-マジかよ?」

ミドリ「マジよマジ、大マジ」

別レイ「……」

ヒデキ「まったく人は見た目じゃ……おっと」

ミドリ「何よー?……!」

別レイ「……」

ヒデキ・ミドリ「……」スタスタ…

訂正

>>45 >>46 ミス連投

別レイ「……」スタスタ…

ミドリ「……」ジロッ

別レイ「……?」

ミドリ「……」プイッ

別レイ「?」

ヒデキ・ミドリ「……」スタスタ…

別レイ「……」

==== パイロット控室 ====

別レイ「失礼します……」

マリ「おっ、来た来た」

アスカ「おっそいわよ……ってエコヒイキ!?」

別レイ「……」

マリ「違うよ姫ー、ゼーレのパイロットさんだよ」

アスカ「あーびっくりした」

別レイ「エコヒイキ?……」

マリ「レイくんのことだよ」

別レイ「……」

マリ「おっと、キミもレイくんだったにゃ。メンゴメンゴ」テヘヘペロ

アスカ「ちょっとアンタ!」ビシッ「紛らわしいカッコで出歩くんじゃないわよ!」

別レイ「……」

アスカ「まあいいわ。……んー、背格好もエコヒイキと同じか。やっぱアタシのじゃないと駄目ね」

別レイ「……」

アスカ「えーっと……」ゴソゴソ

別レイ「……」

アスカ「じゃあアンタ、これ着てみなさい」

別レイ「……」ゴソゴソ……

アスカ「ストーーーーーップ!!!」

別レイ「?」

アスカ「カーテンくらい閉めなさい!!」シャッ

別レイ(……)ゴソゴソ…

アスカ「まったく……いらんとこまでエコヒイキそっくりなんだから……」

マリ「ねー姫ー?」

アスカ「何よ?」

マリ「紛らわしいよ。あのパイロットくん、何て呼んだらいいにゃ?」

アスカ「知らないわよ、そんなこと」

別レイ(……)ピッ プシュウウウゥッ

アスカ「終わった?」シャッ

別レイ「……」

アスカ「いいじゃない。艦長にはそう言っとくわ」

別レイ「……」

アスカ「着替えていいわよ」

別レイ「……はい」シャッ

とりあえずここまで。

乙です

>>55>>66 ありがとう

「別レイ」はアヤナミレイ(仮)のアフレコ台本での人物名

このまま行きます

>>53続きから

==== 数日後 昼 艦内食堂 ====

トウジ「さあ~て、メシやメシ」

ケンスケ「おいトウジ、お前、生徒の前でもその調子か?」

トウジ「悪いか」

ケンスケ「いやまあ、変わってないなと思ってさ」

トウジ「……何やセンセ、元気ないな」

シンジ「いや、別に……」

ケンスケ「勉強、難しいか?」

シンジ「そうじゃないんだ。たださ、トウジもケンスケも授業になるとちゃんと先生しててさ。何だか僕だけ取り残されちゃった感じがするっていうか……」

トウジ「ん~~~~、年月の差ばっかりはどうにもでけへんなあ……まあ、あんまり気に病むなや、センセ」

シンジ「……」

 :

(少し離れた席)

ヒカリ「どう?アヤナミさん、生活とか授業とか、少しは慣れた?」

別レイ「はい……」

ヒカリ「……何か気になることでもあるの?」

別レイ「……あの……」

 :

ケンスケ「考えてみれば変な関係だよな。もと同級生が久しぶりに会ってみれば大人と子供だもんな。なんかSFの世界みたいだぜ」

シンジ「綾波も……」

ケンスケ「えっ?」

シンジ「綾波も一緒に授業受けられればいいのに……」

トウジ・ケンスケ「……」

シンジ「――あのパイロットじゃなくて」

ケンスケ「おい、碇……」チラ

 :

別レイ「……」

ヒカリ「?……どうしたの?」チラ

 :

シンジ「僕が眠ってる間に、トウジもケンスケも委員長もアスカも……みんな大人になっちゃった」

トウジ・ケンスケ「……」

シンジ「僕はまだ子供のままで……たぶん綾波も……」

トウジ・ケンスケ「……」

シンジ「僕はこうやって出てきて、また中学生なんかやってるけど……その間も綾波は眠ったままで……」

トウジ・ケンスケ「……」

シンジ「あの時……少しは綾波のことわかった気がしたんだ。でも、もしこのまま綾波が何年も眠ったままだったら、どうなっちゃうのかなと思って……」

ケンスケ「碇……」

トウジ「センセの気持ちはわからんでもないけどな、だからってあのコをそう邪険にするのは――」

ビーーーーーッ

艦内放送「総員、第二種警戒態勢」

トウジ「―-な、なんやて!?」

艦内放送「エヴァンゲリオンパイロットはケージで待機。非戦闘員は最寄りの安全区画を確認。繰り返す、総員、第二種警戒態勢――」

バタバタバタ

アスカ「まったく、何だってのよ、もう!!」

マリ「待ってよ姫~」

トウジ「どないしたんや、式波!」

アスカ「パターン青よ!遠くて微弱みたいだけど」

シンジ「使徒!?まだ来るの!?」

マリ「わんこくんの頃の使徒とはほとんど別物だにゃ」

アスカ「心配ないわよ。子供はオトナの言うこと聞いておとなしくしてなさい!」

マリ「ほれほれ、先生生徒は避難の準備!」

バタバタバタ……

トウジ「しゃーないな、昼飯はお預けか」

シンジ「……」

ケンスケ「?…大丈夫か、碇……」

シンジ「うん……」

ケンスケ「いざとなったら、お前もお呼びがかかるんか?」

シンジ「ううん……昨日テストを受けたけど、またシンクロできなくなってるっていうから……」

トウジ「さよか」

シンジ「あのパイロットは乗れるのに……」

トウジ「おい、センセ……」チラ

 :

別レイ「……」

ヒカリ「……碇くんのことが心配なの?」

別レイ「……いえ……」

ヒカリ「アヤナミさん?」

別レイ「先生……」

ヒカリ「なあに」

別レイ「私は……」

ヒカリ「……」

別レイ「私は……何?」

ヒカリ「!」

別レイ「……」

ヒカリ「アヤナミさん……」

ビーーーーーッ

艦内放送「第二種警戒態勢を解除。全艦、通常態勢に移行。繰り返す――」

トウジ「へっ?」

ズカズカズカ

アスカ「――何なのよもう!」

マリ「まあまあ、姫~」

アスカ「うるさい!飲みなおすわよ、コネメガネ!」

ケンスケ「昼から飲んでたのかよ……」

トウジ「酔っ払い運転はあかんで」

アスカ「こんなの飲んだうちに入らないっつうの!アンタらもつきあいなさい!」

ヒカリ「あああたし達は午後もあるから」アハハ

シンジ「……」

別レイ「……」

とりあえずここまで。

【正誤表】

>>73

×ケンスケ「いざとなったら、お前もお呼びがかかるんか?」

○ケンスケ「いざとなったら、お前もお呼びがかかるのか?」

>>69
アスカは大人になったのか?
シンジが起きるちょっと前まで凍結(~14年)されてたって説もあるけど

合法中学生か

【再訂正】

>>73

× ケンスケ「いざとなったら、お前もお呼びがかかるんか?」

○ トウジ「いざとなったら、お前にもお呼びがかかるんか?」

>>78

 その説は知らなかった

 Q予告編とか本編とか見る限りではアスカは破のあと割とすぐ復活して14年過ごしてるように思えるので、そっちの解釈で行きます。

>>76の続きから

==== 翌日 放課後 会議室(仮教室) ====

ヒカリ「アヤナミさん?」

別レイ「はい」

ヒカリ「許可、おりたわよ。私が同伴すればいいって」ニコ

別レイ「ありがとうございます」

ヒカリ「じゃあ行きましょうか」

別レイ「はい」

==== 主機格納庫 ====

ガコーン ダダダダダ

ヒカリ「――気を付けて。天井が低いところがあるわよ」

別レイ「はい」

ヒカリ「ヘルメット被ってるとかえってぶつかりやすいから」

別レイ「はい」

ガコッ

ヒカリ「きゃっ!」

別レイ「?」

ヒカリ「ほ、ほらね?」アハハ

別レイ「はい」

ヒカリ「……あら?」

 :

トウジ「……」

ケンスケ「……」

シンジ「――ねえ、そこにいるんだろ、綾波!!」ポロポロポロ

 :

ヒカリ「!」

別レイ「……」

 :

シンジ「聞こえないの!? 聞こえたら返事してよ!」ポロポロポロ

トウジ・ケンスケ「……」

 :

ヒカリ「碇くん……」

別レイ「……」

 :

シンジ「そんなとこにいないで……出てきてよ! ねえ!」ポロポロポロ

トウジ・ケンスケ「……」

 :

ヒカリ「……」

別レイ「……」

 :

シンジ「声くらい……聞かせてよ……」ズルズルズル

ケンスケ「碇……」

トウジ(?……い……イインチョ!?)

 :

ヒカリ「……」

 :

トウジ「……」フルフルフル

 :

ヒカリ(……そう……)

 :

シンジ「ううっ……」グスッ グスッ

トウジ・ケンスケ「……」

 :

別レイ「先生……」

ヒカリ「な…なあに?」

別レイ「もう……いいです……」

ヒカリ「アヤナミさん……」

別レイ「……」

ヒカリ「……そうね……日を改めましょうか」

別レイ「はい」

ヒカリ「……」

別レイ「……」クルッ

トボトボ……

ガガガガガ ガコーン ガコーン……

==== 同日夕方 廊下 会議室(仮職員室)前 ====

別レイ「……」トボトボ

ヒカリ『……』

別レイ「?」

別レイ(少し開いてる……)

ヒカリ『――どうして言ってくれなかったのよ!』

トウジ『すまん! イインチョたちも来るとは知らなかったんや』

別レイ(立ち聞き……いけないこと……)

別レイ(でも……)

別レイ「……」ソッ

 :

==== 仮職員室内 ====

ケンスケ「でもさ、委員長こそひとこと言ってくれてもよかったんじゃないか?」

ヒカリ「そ、そうね……ごめんなさい」

トウジ「それにしても……あのコはなんであんなトコに行きたがったんや」

ヒカリ「……知りたかったみたいなの……綾波さんのこと」

ケンスケ「綾波のこと?」

ヒカリ「綾波さんが眠ってるところに行ってみたいって……そうすれば何かわかるかも知れないからって」

トウジ「そうやったんか……」

ケンスケ「あのコ、綾波と同じで自分からあまりしゃべらないからなあ」

 :

別レイ「……」

 :

ヒカリ「それに碇くんがあれでしょ」

ケンスケ「まあ、碇も相当こたえてるみたいだからな……この間のは、見てていたたまれなかったぜ」

ヒカリ「でも!綾波さんが出てこないのはあの子のせいじゃないわ」

ケンスケ「そやなあ。何とかせなあかんなあ」

ヒカリ「……ねえ、あの二人、つきあってたの?」

トウジ「知らんがな。でもシンジのヤツ、何かと綾波の世話焼いとったさかいな」

ケンスケ「恋愛感情があったかどうかわからないけど、少なくとも気にはかけてただろ」

ヒカリ「あの落ち込みようだもん、それだけ思いも深かったってことよね……」

ケンスケ「綾波もあの変わりようだからな。綾波の方も憎からず思ってたと思うよ」

==== 仮職員室前 ====

別レイ(深い……思い……)

別レイ(よくわからない……でも……)

別レイ(「綾波レイ」は……碇くんには特別だったのね……)

トボトボトボ……

==== 夜 ====

別レイ「……」

   『……!』

別レイ「?」

   『綾波!どこだっ!?』

別レイ(……碇くん?)

レイ『ダメなの……』

別レイ「!」

レイ『もう私はここでしか生きられないの』

別レイ(あれは……もう一人の……私?)

シンジ『あやなみ!』

別レイ(これは……何?)

レイ『いいの、碇くん。私が消えても、代わりはいるもの』

レイたち『代わりはいるもの』

シンジ『違う! 綾波は綾波しかいない!』

レイ『いいえ』ジッ

シンジ『あ……綾波?』

レイ『そこに……いるもの』

シンジ『!』バッ

別レイ「!」

レイ『さよなら』

シンジ『待って! 行かないで!』

レイ『……』

シンジ『綾波! 綾波――――――っ!』

別レイ「……」

シンジ『ううっ……綾波……』グスッ

別レイ「碇くん……」

シンジ『代わりなんていらない……』ユラ…

別レイ「!」

シンジ『代わりなんて……いらない!』ガシッ

別レイ「い……碇くん?……」

シンジ『返してよ!』

別レイ「……痛い……」

シンジ『綾波を返してよ!!』

別レイ「痛い……放して……」

シンジ『代わりなんて……いらないんだよ!!』

別レイ「碇……くん……」

アスカ『いらない』

別レイ「!」

ミサト『いらない』

リツコ・サクラ『いらない』

別レイ「あ……」

マコト・シゲル・マヤ『いらない』

マリ・ミドリ・ヒデキ・スミレ『いらない』

別レイ「……」

ゲンドウ・冬月『いらない』

別レイ「!!」

トウジ・ケンスケ『いらない』

別レイ「嫌……」

ヒカリ『いらない』

別レイ「嫌……」

一同『いらない』

別レイ「嫌あああああああああああぁっ!!」

--------
----
--

別レイ「……」ハッ!!

ハァハァハァ……

別レイ(そう……)

別レイ(私は……「綾波レイ」の代わりなのね……)

別レイ(必要のない……代わり……)

別レイ(「綾波レイ」はあそこにいるから……)

ポタポタッ

別レイ「?」

別レイ(涙?……泣いているのは私?)

==== その頃 とある展望室 ====

シンジ「……」

ペタペタペタ……

トウジ「?……センセか?」

シンジ「トウジ……」

トウジ「どないしたんや、こんな時間にこんなトコで」

シンジ「うん……ちょっとね……トウジは?」

トウジ「便所や」

シンジ「そう……」

トウジ「寝られへんのか?」

シンジ「……うん……」

トウジ「……昼間のことか」

シンジ「それだけじゃ……ないけど……」

トウジ「難儀なやっちゃな、センセも」

シンジ「……」

トウジ「なあ、シンジ」

シンジ「!……な、なに?」

トウジ「あのコな……知らんかったそうや」

シンジ「えっ?」

トウジ「自分がどうやって生まれたかとか、自分のほかにもアヤナミレイがおることとか」

シンジ「え……」

トウジ「インチョが言うとった」

シンジ「……」

トウジ「少なくともちゃんとは知らんかったみたいや。ここへ来るまでな」

シンジ「……そう……」

トウジ「シンジは知っとったか?いや、あのコが自分のこと知らんかったってことを、やで」

シンジ「ううん………」

トウジ「さよか」

シンジ「……あ……」

トウジ「なんか思い当るところがあるんか」

シンジ「……言われてみれば……」

トウジ「シンジ……」

シンジ「……」

トウジ「苦しんどるのはお前だけやない」

シンジ「……」

トウジ「……」

シンジ「……僕は……どうしたらいいんだろう……」

トウジ「とりあえず、何でもええから口聞いてやったらええんとちゃうか」

シンジ「……」

トウジ「たった一人のクラスメートやさかいな」

シンジ「……」

トウジ「うう、寒!……あんまり夜更かししたらあかんで」

シンジ「うん……」

トウジ「ほな、おやすみ」

シンジ「おやすみ」

ペタペタペタ・・・

==== 翌日昼 ヴンダー艦外 補給基地の街 帰路 ====

ガヤガヤガヤ……

ケンスケ「――100%合成肉にしてはまあまあだったな」

トウジ「そうやな――センセも久しぶりやったろ」

シンジ「うん」

ケンスケ「肉抜きの料理もいろいろあってよかったな」

別レイ「はい……」

ケンスケ「ちょっと心配してたんだ。その……俺たちの同級の『綾波』は肉が食べられなかったから」

別レイ「……そう……ですか…」チク

別レイ(それも綾波レイと同じなのね……)

シンジ「……」チラ

別レイ「……」

シンジ(結局、午前中は話しかけられなかった……)

シンジ(でも、どうしたんだろ?朝からボーっとしてるみたいだったし…)

シンジ(なんか目が腫れぼったい感じだし……)

別レイ「……」

ヒカリ「?」

別レイ(やっぱり私は……)

ヒカリ「アヤナミさん?」

別レイ(私は……)

ヒカリ「危ない!」ダッ

別レイ「……え?」

キキイイィーーーーーッ ドンッ

別レイ「!」ドサッ

ヒカリ「あ……アヤナミさん!!」

ガチャッ ドタドタドタ……

オペレーター「じょ……嬢ちゃん大丈夫か!?」

別レイ「はい……痛っ……」

ヒカリ「無理しちゃだめよ……鈴原!」

トウジ「今やっとる!」

ピッピッピッ

トウジ「……サクラか? ワシや! 救護よこしてや! 船のすぐそばや! 目印は――」

ザワザワザワ……

シンジ「……」ボーゼン

 :

とりあえずここまで

>>78>>81  ありがとう 

【正誤表】

>>94

×ケンスケ「まあ、碇も相当こたえてるみたいだからな……この間のは、見てていたたまれなかったぜ」

○ケンスケ「まあ、碇も相当こたえてるみたいだからな……昼間のは、見てていたたまれなかったぜ」

>>119 ありがとう

>>117から続きます

※ここからかなりオリ設定入ります 肌に合わない方はそっ閉じ推奨

==== 数十分後 AAAヴンダー艦内 医務室 ====

サクラ「――はい、これで終わりですよ」

別レイ「ありがとうございます……」

ヒカリ「ありがとう、サクラちゃん」

サクラ「いいんですよ」

トウジ「すまんかったなサクラ、助かったわ」

サクラ「ダメやないの!教師同伴で生徒にケガさせてたら世話無いわ!」

ヒカリ「ごめんなさい……」

サクラ「いっいえ!洞木さんに言うとるんやなくて……」

ヒカリ「でも、ホントに大したことなくてよかったわ。あの時はもうダメかと――」

サクラ「運転手さんが超安全運転だったおかげですね」

別レイ「……」

ヒカリ「でも、どうしたの?きょうは朝からずっとぼーっとした感じだったし」

トウジ「そう言やあ、目の下に隈できとるぞ。よく寝とらんのと違うか?」

別レイ「……」

ヒカリ(やっぱり主機のところで碇くんたちと鉢合わせしたのが悪かったのかしら……)

別レイ「先生……」

ヒカリ「なあに」

別レイ「私は……ここにいてはいけない……」

ヒカリ「……え?」

別レイ「この船には『綾波レイ』がいるもの」

ヒカリ「な、何を言ってるの?」

別レイ「私は「綾波レイ」の代わり」

ヒカリ「……」

別レイ「『綾波レイ』がいるのに……代わりは必要ないもの……」

ヒカリ「何言ってるの!あなたは――」

ドカドカドカ……プシュー

アスカ「サクラ!アイツの容体は――」

サクラ「あ、式波大尉」

別レイ「……」

アスカ「――って……なんだ、ピンピンしてるじゃない」

ヒカリ「えっ?」

別レイ「……」

ヒカリ「あ……アヤナミさんのこと?」

アスカ「なーんだー、心配して損しちゃった」ハァァ

別レイ「……心配?」

マリ「姫~」ハァハァ「おいてくなんてひどいよ~」

ヒカリ「真希波さん」

マリ「……おっ!なんだぁ何ともないじゃん。心配して損したよ」

別レイ「……心配……」

アスカ「何?」

別レイ「心配……どうして……」

アスカ「はあ?決まってるでしょ。ヒトがクルマにぶつかったらフツー無事で済まないでしょうが」

別レイ「だって私は……」

アスカ「何よ?」

別レイ「代りだから……」

アスカ「代り?」

別レイ「……『綾波レイ』の……」

アスカ「……」

別レイ「だから……」

アスカ「……ヒカリ」

ヒカリ「へっ!?」

アスカ「あんたコイツの担任よね」

ヒカリ「えっ、ええ…」

アスカ「あんたねぇ、いったいどういう教育してんのよ」

ヒカリ「え?え?」

アスカ「アンタ」ビシッ

別レイ「……」ビクッ

アスカ「何があったか知らないけど……勝手に妄想膨らませて悲劇のヒロインやってんじゃないわよ」

別レイ「……」

アスカ「いい?アンタはアンタ、初号機ん中のエコヒイキとは別人でしょうが」

別レイ「……別人?」

アスカ「いやまあ、きっかけはそうだったかもしれないわよ。でも、アンタはココにこうしているんじゃないの」

別レイ「……」

アスカ「アンタはアンタ。誰の代わりでもないわ」

別レイ「でも……」

トウジ「式波の言うとおりやで。あんまり難しく考えるなや」

マリ「そうそう。誰もキミのこといらないなんて思ってないよ」

別レイ「……」

==== その頃 艦内某所 廊下 ====

シンジ「……」

ケンスケ「おっ、いたいた」

シンジ「ケンスケ」

ケンスケ「どうしたんだよ。見舞いに行ってやろうぜ」

シンジ「うん……でも……」

ケンスケ「なんだよ」

シンジ「何て言ってあげればいいか、わからないよ……」

ケンスケ「……」

シンジ「あの子がぶつかったときにさ、声をかけてあげられなかったから」

ケンスケ「……」

シンジ「喉まで出かかったんだけど……『アヤナミ』って言えなかった」

ケンスケ「……」

シンジ「言えなかったんだ。言ったら綾波と会えなくなるような気がしたから……どうしてもあの子を綾波と重ねてみ

てしまうから」

ケンスケ「そっか……」

シンジ「最低だ……僕は……」

ケンスケ「そんなに自分を責めるなよ、碇」

シンジ「……」

ケンスケ「こないだまで無視してたのが、そうやって心配してやれるようになっただけでもすごい進歩じゃないか」

シンジ「……」

ケンスケ「乗り越えられるよ。少しずつな」

シンジ「……そうかな」

ケンスケ「そうさ。な、行こうぜ」

シンジ「うん……」

==== ふたたび医務室 ====

マリ「ねえ、姫?」

アスカ「何よ」

マリ「こっちのレイくんがあっちのレイくんの代わりじゃないって言ってもさ」

アスカ「え?」

マリ「やっぱ紛らわしいよ。レイ君っていうとどっちのレイ君かわからないし」

アスカ「仕方ないじゃない。同姓同名なんだから」

マリ「でもさ、それ、やっぱりまずいと思うんだよね。みんなさ、あっちのレイくんが頭にあるから、何となくこの子のコト呼びにくそうじゃん」

別レイ「……」

アスカ「……アンタ、たまには鋭いこと言うわね」

マリ「レイ君って言っちゃうと初号機の中のレイくん想像しちゃうし、あっちのレイくん、こっちのレイくんじゃいちいちまどろっこしいよ」

アスカ「じゃあ何て呼べってのよ」

マリ「『B子』がいいと思うにゃ!」

アスカ「はぁ!?」

一同「……」

別レイ「……」

アスカ「何よ、それ」

マリ「昔いた学校でクラスに同姓同名のヨシダが二人いてさ、先生がヨシA、ヨシBって呼んでたんだよね」

アスカ「……」

マリ「レイくんも二人いるんだからさ、A子とB子ならいいかなあって」

一同「……」

アスカ「決まりね」

ヒカリ「えっ?」

アスカ「アンタのこと今から『B子』って呼ぶわよ」ビシッ

別レイ「……」

ヒカリ「ちょっちょっと!おかしいわよ、それ!」

アスカ「何よ」

ヒカリ「さっきの話のとおりだったら綾A、綾Bになるんじゃないの?」

マリ「苗字だと他人行儀な気がするにゃ」

ヒカリ「じゃ、じゃあレイA、レイBになるんじゃ――」

マリ「それは言いにくいにゃ」

ヒカリ「で、でも、順番で呼ぶにしてもアイン・ツヴァイ・トライとかアン・ドゥ・トロワとか、もうちょっと綺麗な

呼び方のほうがいいんじゃないの?女の子なんだし……」

マリ「それだとガイジンみたいでおかしいにゃ」

ヒカリ「で、でも、ええと――」

ヒカリ(あなたたちだって一部ガイジンじゃないの!)

トウジ「おい、イインチョ、突っ込みどころがちゃうやろ。肝心なのはこの子がどう思うかやで」

ヒカリ「そ、そうだけど――」

別レイ「……いい」

ヒカリ「――えっ?」

別レイ「B子でいい」

ヒカリ「……」

別レイ「私はアヤナミレイ」

ヒカリ「……」

別レイ「でも、ここでは『B子』でいい。――もう綾波レイがいる、ここでは」

トウジ「ほなら、ええんやないか?イインチョ」

ヒカリ「そ……そんなものかしら……」

別レイ「……」

プシュー

ミサト「お邪魔するわよ」

サクラ「あっ、艦長」

ミサト「聞いたわよ。かすり傷ですんでよかったわね」ニコ

別レイ「……」

一同「……」

ミサト「?……なに?どうしたの、みんな」

トウジ「えーと――」

 :
 :

ミサト「ふーん……ちょうどよかったかもね」フフフ…

ヒカリ「艦長?」

ミサト「本当は明日伝達する予定だったんだけど……」

一同「……」

ミサト「アヤナミレイさん」

別レイ「?……はい」

ミサト「あなたをヴィレのエヴァンゲリオンパイロットとして正式に指名したいの」

別レイ「!」

トウジ「ホンマでっか!」

ミサト「機体がないから、当分は控えだけど――」

レイ「……」

ミサト「引き受けてくれるかしら?」

別レイ「……はい」

ミサト「よかった」ニコ

マリ「やりぃ!これであたしらも少しは楽ができるね、姫~?」

アスカ「サボることばっか考えてんじゃないわよ、バカ!」

ミサト「ついては、なんだけど――」

別レイ「……」

ミサト「片方が眠ってるとは言え、同姓同名がいたんじゃあ作戦行動中の通信に支障が出るから、コールサインを決めなきゃいけないと思ってたのよね」

ヒカリ「コールサイン?」

ミサト「他の誰かと間違えられることのない、あなただけの呼び名よ」

別レイ「……」

ミサト「さっきの……『B子』でいいかしら?」

別レイ「……はい」

ミサト「頼んだわよ『B子』」ニコ

別レイ「はい」

ミサト「近いうちにテストと訓練も始めるわ」

アスカ「そうと決まれば……コネメガネ、アレ」

マリ「らじゃ!」ダダダ…

コンコン

サクラ「どうぞー」

プシュー

ケンスケ「ほら、碇」

シンジ「……おじゃまします」

マリ「おっ、わんこくん」

別レイ「碇くん……」

シンジ「……」

マリ「……しっかりやんなよ」エヘヘ

プシュー

トウジ「真希波はどうしたんや?」

アスカ「ちょっとね」

シンジ「あの……」

別レイ「……」

シンジ「ケガ……大丈夫?」

別レイ「ええ」

シンジ「よかった」

別レイ「……」

シンジ「あの……ごめん」

別レイ「なぜ、謝るの?」

シンジ「きょう、謝ろうと思ってたんだ。その……今までのこと」

別レイ「……」

シンジ「君は何も悪くないのに……僕は勝手に綾波と重ねあわせて……嫌な思いをさせてしまった」

別レイ「……」

シンジ「謝ろうと思ってたのに……言えないうちにこんなことになっちゃって……」

別レイ「……」

シンジ「だから、ごめん」

別レイ「仕方ないわ」

シンジ「……」

別レイ「碇くんのせいじゃない」

シンジ「……ごめん」

別レイ「碇くんも辛い思いをしてたもの」

シンジ「……」

別レイ「私も碇くんのことを……碇くんが『綾波レイ』のことで傷ついてることを、わかっていなかったから」

シンジ「……」

別レイ「だから……今までのことは無しにしましょう」

一同「……」

シンジ「そんなので……いいの?」

別レイ「ええ」

シンジ「ありがとう……ええと――」

アスカ「B子よ」

シンジ「へっ?」

ケンスケ「なんだって?」

一同「……」クスクス……

アスカ「ヴィレ所属エヴァンゲリオン予備パイロット、アヤナミレイ。コールサインはB子」

シンジ「ビーコって、ABCのB?」

アスカ「そうよ」

シンジ「……なんで?」

アスカ「戦闘中にエコヒイキが初号機から出てきたらワケわかんなくなるでしょうが」

シンジ「えっ?」

アスカ「そういうことだから。コイツのこと、『あのパイロット』みたいな、いい加減な呼び方したら張り倒すわよ」

シンジ「言わないよ!」

別レイ「……」

シンジ「そっか……よかったね」

別レイ「ありがとう」

トゥルルルルル……ピッ

アスカ「はい?……ええ、わかってるわよ、整備長殿。すぐ行くから」

ミサト「マヤから?」

アスカ「ええ」

ケンスケ「どうしたんだ?」

アスカ「出張よ。エヴァのパーツの検査と受け取り。ちょっくらヒコーキでね」

トウジ「パイロットも偉くなると大変やな」

アスカ「近くで作れればいいんだけどね」

プシュー

マリ「ハァハァ……姫~、コレ」

アスカ「あんがと」

別レイ「?」

アスカ「アタシとマリから。アンタの配属祝いにと思って買っといたんだけど、ちょうどよかったわ」

ガサガサ

別レイ「服……」

アスカ「アンタには少し活発すぎる感じがしないでもないけど、これなら誰もエコヒイキと間違えないでしょ」

トウジ「スウェットのパーカーにデニムのパンツかいな。確かにそうやな」

ケンスケ「これ、中学生に人気の店のじゃないか?俺のクラスでも着てるヤツがいたな」

ヒカリ「あ、かわいい」

アスカ「アンタもそう思うでしょ?」

シンジ「えっ!?……あ……うん、いいと思うよ」

別レイ「ありがとう」

ケンスケ「よく手に入ったな」

マリ「まあ、いろいろとね」

シンジ「ブランドとか、今でもそういうのあるんだね」

ヒカリ「昔ほどじゃないけどね。いろんなものが不足してるから」

アスカ「ガッコもそういうので行ったらいわ」

別レイ「学校?」

アスカ「アンタ教務主任でしょ。校則改正して私服通学認めなさい」

ヒカリ「校則なんて最初からないってば。いいわよ、もちろん」

トゥルルルル ピッ

アスカ「はい?……わーかってるってば! 今行くわよ! 行きます!」ピッ

アスカ「じゃあアタシは行くから。もうエコヒイキのことなんかで悩まないで、好きなようにやりなさい――B子」

別レイ「ありがとう、大尉」

マリ「いってらっしゃ~い!」

プシュー

ミサト「さて、私たちもそろそろ行きましましょうか」

ヒカリ「そうですね」

サクラ「あ、B子さんはちょっと残ってください。湿布と痛み止めを出しますから」

別レイ「はい」

トウジ「なあサクラ、ワイら、明日は野外実習のつもりやったんやけど」

サクラ「大丈夫やと思うわ。足はなんともないし」

トウジ「ほなら、予定通りやな」

別レイ「はい」

ケンスケ「明日はいいとして、今日は午後の授業できなかったなあ」

トウジ「しゃーないな。土曜日は補習や!」

シンジ「えー!? そんなあ……」

マリ「フフフ……わんこくん、ちゃんと勉強しなきゃダメだよー?」

アハハハ

==== 翌日 街にほど近い緑地 ====

ピピピ… チチチ…

シンジ「……」カキカキ……

ヒカリ「どう?碇くん」

シンジ「あ、委員長」

ヒカリ「あら、上手に描けてるじゃない」

シンジ「そ……そうかな」

ヒカリ「ホントよ」

シンジ「ありがとう。――でも、信じられないな、こんな近くにこんな場所があるなんて」

ヒカリ「そうでなければ人は生きていけないのよ」

シンジ「本当にたくさんのものが失われちゃったんだね。ペンペン草が絶滅危惧種だなんて……」

ヒカリ「『ナズナ』よ。何もかもなくなったわけじゃないわ。それを次の世代に引き継いでいくのも私たちの務めよ」

シンジ「そうだね……」

ザワザワザワ ピピピ……

シンジ「……B子たちは?」

ヒカリ「池のほうよ」

  :
  :
 
ケンスケ『……。……。』

別レイ『……』オソルオソル

パシャッ!

別レイ『……』ポタポタポタ

トウジ『……』ワハハハ……

  :
  :

ヒカリ「……明るくなったわね」

シンジ「うん、そうだね」

ヒカリ「あなたのことよ」

シンジ「えっ?」

ヒカリ「ちゃんと……B子さんと話せるようになったし」

シンジ「うん……でも……」

ヒカリ「……やっぱり辛いの?」

シンジ「綾波が帰ってきたわけじゃないから」

ヒカリ「そうね……」

シンジ「……」

ヒカリ「碇くんは……綾波さんのことが好きだったの?」

シンジ「よくわからない」

ヒカリ「違うの?」

シンジ「好きとか……そういう言葉じゃうまく表せないっていうか」

ヒカリ「……」

シンジ「なんでかな……放っておけなかったんだ」

ヒカリ「……」

シンジ「3号機の実験の時、アスカがあんなことになって……僕は父さんが許せなくって……ネルフを飛び出したんだけど」

ヒカリ「……」

シンジ「僕はそのとき綾波のことなんて全然考えてなかった……綾波が何を考えてるかも」

ヒカリ「……」

シンジ「そのあと、目の前で零号機が使徒に飲み込まれて……僕は……」

ヒカリ「……」

シンジ「助けたとき、綾波は僕が捨てたプレーヤーをもってたんだ」

ヒカリ「……」

シンジ「だから、少しは僕のこと考えてくれてたんだと思う」

ヒカリ「……少しじゃないわよ、それ。ふつう、そこまでしないと思う」

シンジ「後で聞いたんだけど――綾波は僕がエヴァを降りたから、僕がもうエヴァに乗らなくてもいいようにって」

ヒカリ「……」

シンジ「零号機はとても戦える状態じゃなかったのに、爆弾もって飛び込んだりして」

ヒカリ「……」

シンジ「僕がエヴァにシンクロできないのって……綾波が乗っちゃダメだって言ってるのかなって思うことがあるんだ」

ヒカリ「えっ?」

シンジ「結局、他のエヴァには乗せられちゃったんだけどね」

ヒカリ「案外、そうかもしれないわね。碇くんのこと心配なのよ、きっと」

シンジ「……」

ヒカリ「……」クスッ

シンジ「な、なに?」

ヒカリ「ううん……初号機の中で碇くんを通させんぼしてる綾波さんを想像しちゃったの」フフフ

シンジ「えっ?」

ヒカリ「こんど2号機でテスト受けてみれば? 案外、慌てて出てくるかもしれないわよ」

シンジ「何だよそれ……」

ケンスケ『おーーーーい、碇ぃーーーー!』

シンジ「あ」

ケンスケ『来いよーーー!面白いのがいるぜーーー!』

シンジ「行ってくるよ」

ヒカリ「私も行くわ。……標本は採った?」

シンジ「うん」

ヒカリ「あら、きれいね。どこに咲いてたの?」

シンジ「その向こう」

ヒカリ「仕上がりが楽しみね。――行きましょう」

シンジ「うん」

  :
  :

==== 数十分後 ====

トウジ「ほなら、そろそろ帰るか。用具の片づけ、たのむで」

シンジ「うん」

別レイ「はい」

シンジ「よいしょ……っと」ゴトッ

別レイ「……」

チチチチ…… ピピピピ……

別レイ「……きれい……」

シンジ「えっ?」

別レイ「ここ……」

シンジ「……そう言えば、ここにいると外の世界が全然見えないんだね」

別レイ「ネルフにいたときは……赤と灰色しか見たことがなかった」

シンジ「……」

別レイ「こんなにいろいろな色にあふれた世界があるなんて知らなかった」

シンジ「……」

別レイ「よくわからないけれど……こういうのを『きれい』と言うのね」

シンジ「そうだね」

別レイ「碇くん」

シンジ「なに?」

別レイ「私……ここに来られてよかった」

シンジ「そう……よかったね」

別レイ「……」

シンジ「また来られるよ、そのうち」

別レイ「ええ」

シンジ「……」

別レイ「どうしたの?」

シンジ「次のインパクトが起これば……こういうものも、みんな無くなっちゃうんだよね」

別レイ「!」ハッ

シンジ「でも……今の僕には何もできない……エヴァに乗れない僕には」

別レイ「……」

シンジ「それとも……やっぱり僕が乗れない方がいいのかな」

別レイ「……」

トウジ「こらあ!さっさと運ばんかい!!」

ケンスケ「早くしないと置いてっちまうぞ」

シンジ「えっ?あ、ごめん!」

別レイ「すみません」

シンジ「B子、それお願い」

別レイ「わかった」ガチャッ

シンジ「行こう」

別レイ「ええ」

とりあえずここまで。

B子じゃなくてANIMAみたいにトロワ(3)が良いぬ~

フランス語じゃなくてイタリア語でもドイツ語でも良いけど

>>168 >>169 ありがとう

>>169 トロワ

やっぱそう思うよね
ここではANIMAの色をつけたくなくて違うのにしてみた
気に入らない人は各々脳内変換してもらえればと
いい名前があれば教えて 改訂するかも
シンはどうなるかなあ

>>167から続きます

==== 翌日 朝 AAAヴンダー内 会議室(仮教室) ====

シンジ「あ、おはよう、B子」

別レイ「おはよう、碇くん」

シンジ「その服、アスカたちにもらったやつ?」

別レイ「ええ」

シンジ「いいじゃない。似合うと思うよ」

別レイ「ありがとう」

シンジ(あれ?B子にだとさらっと言えるんだな……)

ケンスケ「おはよう、二人とも」

シンジ「あ、おはよう」

別レイ「おはようございます」

ケンスケ「お、B子は早速それか。似合ってるぜ」

別レイ「ありがとうございます」

ケンスケ「じゃあ、この前、やるはずだったところな。気候区分の続きから。教科書は24ページ、資料集は16ページ」

シンジ・別レイ「……」ペラッ…ペラッ……

ケンスケ「この辺は、ニアサードインパクト以降、かなり変わった部分の一つで――」

ビーーーーーーーーッ

艦内放送「総員第一種戦闘配置。真希波大尉は大至急ケージへ。非戦闘員は直ちに退避。繰り返す――」

シンジ「えっ!?」

ケンスケ「おい、二人とも! 避難だ!」

別レイ「はい」ガタン

シンジ「う、うん!」

==== ブリッジ ====

ミドリ「エヴァ8号機、発進中」

マコト「分析結果出ました。パターン青、コード04‐E!」

リツコ「アスカの留守に……タイミングが悪いわね」

カツカツカツ……

リツコ「艦長――」

カチッ

ミサト「艦長より通達。全艦緊急発進。搭乗が間に合わないものはそのまま地上で待機」

リツコ「艦長、主機はまだ修理が完全ではないわ!」

ミサト「敵の狙いはこの船よ。民間人を巻き込むわけにはいかないわ。――長良、浮上したら、できるだけ街から離れて」

スミレ「了解」

マリ『目標をとらえた! いつでも行けるよ~!』

ミサト「了解、攻撃を許可」

マリ『合点承知ぃ!』

ミサト「各砲塔・銃座、撃ち方はじめ!」

==== 避難区画 ====

ズズーーン ゴゴゴゴ

ガチャン

トウジ「みんな無事か?」

ヒカリ「えっ、ええ」

ケンスケ「大丈夫だよ」

シンジ「トウジ!よかった…」

別レイ「……」

トウジ「こないだは警報空振りやったのに、今度はいきなりドンパチかいな。せわしないこっちゃな」

==== ブリッジ ====

ミドリ「目標、80%殲滅」

ミサト「……おかしい」

シゲル「えっ?」

ミサト「何かあるわ……改2号機発進準備!」

マコト「りょ……了解。でもパイロットが……」

ミサト「アスカは今どのへん?」

マコト「近くに来てるはずですが、妨害がひどく連絡がつきません」

ミサト「とにかく機体を準備して。いざとなればB子を呼ぶわ」

リツコ「ミサト!まだあの子はパーソナルパターンの採取も終わっていないのよ」

ミサト「不足してる分はレイの……A子のパターンで補完できない?」

リツコ「やってみるわ。あとは走りながら調整するしかないわね」

ミサト「お願い。それからB子に連絡を――」

グラッ

一同「うわっ!」「きゃあっ!」

ミサト「状況報告!!」

ミドリ「あ……アダムスの器です!艦体後部に降着」

ミサト「おいでなすったわね」

リツコ「アダムスの器……まだいたとはね」

==== 避難区画 ==== 

グラッ

ヒカリ「きゃああっ!」

ケンスケ「どうなってるんだ、いったい?」

トウジ「前にもこういうことあったんか?」

シンジ「う……うん、あの時は……」

   『碇くん……どこ?』

シンジ「えっ!!」

トウジ「どないしたんや、シンジ」

シンジ「声が……」

   『碇くん……どこ?』

シンジ「そんな……」チラ

別レイ「……」

   『碇くん……どこ?』

ニギッ

別レイ「答えてはダメ」

シンジ「えっ」

別レイ「居場所を知られてしまう」

   『碇くん……どこ?』

別レイ「だからダメ」

シンジ「B子……」

==== ブリッジ ====

リツコ「白昼堂々と……たいした隠密性能ね」

ミサト「マリ、緊急事態発生。アダムスの器よ」

マリ『マジ!?』

リツコ「マリ? 前回の状況から、アダムスの器は、傷つけると再生と同時に覚醒を促進させる恐れがあるわ。無傷でエントリープラグを強制射出して、停止信号プラグを打ち込むのよ」

マリ『軽く言ってくれちゃって~』

カチッ

ミサト「整備長! 停止信号プラグを8号機へ!」

マヤ『了解。――ほら、モタモタするなっ!!』

==== 甲板上 8号機プラグ内 ==== 

マーク09「……」ギシッ ギシッ

マリ「お~、いたいた!」

マヤ『マリ、停止信号プラグを射出するわ。受け取って!』

マリ「らじゃ!」

バシュッ!

マリ「あらよっとぉ」ガシッ

マリ「そんじゃ、行きますか!」グウウゥゥン

==== 避難区画 ====

シンジ「……」

   『碇くん……どこ?』

別レイ「……」

   『いか……』

シンジ「?」

別レイ「……」

シンジ「声……しなくなったね」

別レイ「ええ」

==== ブリッジ ====

シゲル「8号機、アダムスの器を取り押さえました!」

ミサト「いいわ、マリ、そのままパイロットを強制排除!」

マリ『わかってるにゃ!』


==== 甲板上 8号機プラグ内 ====

マリ「おとなしくしろっ!このぉ!」

マーク09「……」グウウウン…グウウウゥン……

==== 避難区画====

シンジ「君みたいに、僕を探してたのかな」

別レイ「ええ。おそらく」

シンジ「どうしたんだろう……捕まったのかな」

別レイ「心配?」

シンジ「……少し」

別レイ「大丈夫」

シンジ「えっ?」

別レイ「ここの人たちなら」

シンジ「B子……」

グラッ

一同「うわっ!!」「きゃあ!」

シンジ「な、なんだ!?」

   『碇くん……どこ?』

シンジ「ま……まただ!!」

別レイ「答えてはダメ」

シンジ「わかってるけど……どうなってるの!?」

==== ブリッジ ====

シゲル「アダムスの器が降着! 新手です!」

ミサト「なんですって!?」

リツコ「一度に2機も!?」

ミサト「マリだけじゃ対処できない! 日向君、B子を緊急招集!」

マコト「了解」ピッピッピッ……

==== 避難区画 ====

プルルルルル…… ガチャッ

ヒカリ「はい、避難所……ええ、おります。お待ちください」チラッ

別レイ「……」

ヒカリ「B子さん、日向さんから」

別レイ「はい」スッ

一同「……」

別レイ「かわりました……はい……」

一同「……」

別レイ「問題、ありません……はい……了解しました」

ガチャ

ヒカリ「どうしたの?」

別レイ「出撃命令です」

一同「えっ」

別レイ「それじゃ」クルッ……

シンジ「びっ……B子!」

別レイ「あなたたちは死なないわ。私が、守るもの」

シンジ「!!」

別レイ「さよな……」

シンジ「『さよなら』なんて言うなよ!」

別レイ「え?」

トウジ「シンジの言うとおりや」

別レイ「……」

ケンスケ「そういう時は『いってきます』って言うんだよ」

別レイ「『行ってきます』……」

ヒカリ「ケガ……しないでね」

トウジ「ちゃんと帰ってこいよ? 帰ったら補習やで!」

別レイ「先生……」

シンジ「気を付けて」

別レイ「ええ」

一同「……」

別レイ「行ってきます」

一同「行ってらっしゃい」

ガチャン……タタタタタ……

==== ブリッジ ====

シゲル「2機目、船体に沿って移動中」

リツコ「やっぱりシンジくんを探してるのかしら」

ミサト「その可能性はあるわね」

シゲル「ん?」

ミサト「どうしたの?」

シゲル「2機目が反転、8号機に向かいます!」

ミサト「まずいわ! B子はまだなの!?」

==== 改2号機 ケージ ====

マヤ「来たわね、B子。こっちはいつでもいいわ」

別レイ「はい」ハァハァ

マヤ「――ズボンなら問題ないわね。すぐプラグに入って」

別レイ「はい」タタタタ……

グイイイイイィン

マヤ「改2号機は前回の戦闘でほとんどの部位が機械部品に置き換わってるわ。生体部品ほど靱性がないから注意して」

別レイ『了解』

マヤ「エントリースタート。リストC28からF460はスキップ。緊急発進よ!」

整備士A「了解、エントリースタート」

==== 甲板上 8号機プラグ内 ====

マーク09(2)「……」ガシッ

(8号機の背後にとりつくマーク09(2))

マリ「な、何するにゃ!」

マーク09(2)「……」メリメリメリ……

(8号機のプラグカバーをつかむマーク09(2))

マリ「えっ!? ちょっ、ちょっと!」

マーク09(2)「……」バキッ!!

マリ「わっ! うそ! マジ!?」

==== ブリッジ ====

ビーーーーーッ

シゲル「8号機、プラグカバー破損!」

リツコ「マリを排除するつもりだわ!!」

==== 甲板上 8号機プラグ内 ====

マリ「ど、どうすればいいにゃ!」

マーク09(2)「……」ググググ…

マリ「タ…タンマ、タンマ!――」

ガコオオオオォン!

マーク09(2)「……」ガシャアン ゴロゴロゴロ

(体当たりされ甲板に転がるマーク09(2))

マリ「なっ!?」

==== ブリッジ ====

ミサト「B子!」

リツコ「間に合った!」

ミサト「整備長、改2の状態は?」

マヤ『ハーモニクス正常。初期シンクロ時のパーソナルパターン、ダウンロード完了。不整合箇所を最適化してアップロード中。間もなく完了します』

ミサト「上々ね。頼んだわよ、B子!」

別レイ『了解』

==== 甲板上 改2号機プラグ内 ====

別レイ「くっ……」グイッ

マーク09(2)「……」ゴロゴロゴロ

(組み合ったまま甲板を転がり舷側へ向かう2機)

==== ブリッジ ====

シゲル「改2号機、転落します!」

ミサト「B子!」

==== 甲板上 8号機プラグ内 ====

マリ「こんのぉ!」バカッ

ガシュン……バシュルルルルルル

(射出されるマーク09(1)のエントリープラグ)

マリ「これで終わりにゃ!」シャコン!!

(マーク09(1)のプラグソケットに挿入される停止信号プラグ)

マーク09(1)「……」ガコン…ブヒュウウウウゥン

==== ブリッジ ====

シゲル「1機目、活動停止!!」

リツコ「やったわ!」

ミサト「長良、改2号機落下地点へ降下開始」

スミレ「了解。降下、開始します」

ミサト「マリ、B子が地上にいるわ。援護にまわって」

マリ『わかってるよ~』

ビュン!

マリ『にゃっ!!』

ミドリ「パターン青! ネーメズィスシリーズ、第2波です。コード04-E」

ミサト「やってくれるわね……マリ、直ちに迎撃!!」

マリ『なろ~~~!!』ジャコン!ダララララララ……

==== 地上 ====

ミサト『B子、大丈夫!?』

別レイ「問題、ありませ――」

ガクン!

別レイ「きゃっ!」

改2号機「……」ギギギ……

ミサト『どうしたの!?』

別レイ「着地の衝撃で、脚が……」

マーク09(2)「……」グウウウン

別レイ「!…待ちなさい!」ガシッ

マーク09(2)「……」ググググ

別レイ「碇くん達のところに行かせるわけには……いかない」

マーク09(2)「……」ムリムリムリ……

別レイ「!」

==== ブリッジ ====

シゲル「2機目、飛行形態に移行しようとしています!」

ミサト「しまった!――B子!」

==== 地上 ====

マーク09(2)「……」ググググ

別レイ(だめ……押さえきれない……)

バシュッ!……ドオオオオオォン

マーク09(2)「……」グラッ…

ズシーーーン

別レイ「なに!?」

ギイイイイイイイィン

アスカ『B子! アタシの2号機に傷つけるんじゃないわよ!』

別レイ「式波大尉!」

==== ブリッジ ====

ヒデキ「輸送機が接近! 友軍機です」

カチッ

ミサト「アスカ、相手はアダムスの器よ! 傷をつけると面倒だわ!」

アスカ『わぁかってる! それに、始めっからたいした武装はついてないわよ』

==== 輸送機 操縦席 ====

アスカ「もっかい行くわよ!」

操縦士「むっ無理ですよ!」

アスカ「無理じゃない! 機体の制御、こっちに寄越しなさい!」ピッ!

操縦士「あ……」

アスカ「射撃は頼むわ。足元を狙って。本体に当てるんじゃないわよ」

操縦士「は、はい」

アスカ「行っくわよ~!!」フイイイイイイィィン グラアッ

操縦士「わっ……うわっ!!」

==== 地上 改2号機プラグ内 ====

バシュッ……ドオオオオォン

マーク09(2)「……」ズシャッ

アスカ『いまよ、B子! そいつを取り押さえなさい!』

別レイ「了解」

==== 輸送機 操縦席 ====

アスカ「頼んだわよ、B子――」

ガクン

アスカ「――きゃっ!!」

操縦士「右エンジン停止!!」

アスカ「あちゃぁ!」

操縦士「だから言ったじゃないですか!」

アスカ「しょうがないでしょ。緊急着陸!」

操縦士「大尉、積み荷が――」

アスカ「耐衝撃コンテナの性能を信じるだけよ。下方噴射、出力最大!」

操縦士「あああ……」

ガガガガガガ……ズズーーーン……

==== ブリッジ ====

マコト「輸送機が不時着、4時の方向!」

カチッ

ミサト「アスカ、大丈夫!?」

アスカ『……ててて……荷物は無事よ』

ミサト「ばか、荷物の心配じゃないわよ」

==== 地上 改2号機プラグ内 ====

改2号機「……」グウウウン

バカッ……バシュルルルル

別レイ「くっ!」シャコン

マーク09(2)「……」ガコン

ブヒュウウウウウゥン……

==== ブリッジ ====

マコト「アダムスの器、信号消失を確認。完全に停止しました」

シゲル「ネーメズィスシリーズ、殲滅」

ミドリ「周囲にパターン青反応なし」

ミサト「了解、全艦、第二種警戒態勢に移行。長良、着陸用意。輸送機と改2号機を回収するわ」

スミレ「了解」

リツコ「予備パイロットに助けられたわね」

ミサト「そうね。――さて、ルーキーの凱旋に立ち会うとしましょうか」カチャッ

  :
  :

==== 数十分後 改2号機 ケージ ====

プシュー

別レイ「……」ポタポタポタ

アスカ「あ~あ、せっかくアタシ達が買ってあげたのに、LCLでずぶ濡れじゃない」

別レイ「ごめんなさい」ポタポタポタ

アスカ「はい、これ」ファサ……

別レイ「大尉?」

アスカ「風邪ひくわよ」

別レイ「……ありがとう」

ヒカリ「おかえりなさい」

別レイ「先生……」

ケンスケ「そういうときは、『ただいま』って言うんだよ」

別レイ「……ただいま」

トウジ・ケンスケ「おかえり」

シンジ「おかえり、B子」

別レイ「ただいま、碇くん」

シンジ「――怪我はない?」

別レイ「ええ、大丈夫」

ミサト「ごくろうさま、B子。よくやってくれたわね」

別レイ「艦長……」

ミサト「部内には、あなたの資質を疑問視する声もあったの。でもあたしは、やってくれると思ってた」

別レイ「……」

ミサト「あなたは見事に応えてくれたわ。ありがとう」ニコ

別レイ「いいえ……ありがとう」

マヤ「ごめんなさい、B子。怖かったでしょ。やっぱり改2は問題ありね」

別レイ「すみません……脚を壊してしまった」

マヤ「あなたのせいじゃないわ。機械部品が多すぎるのよ」

マリ「整備長~? 8号機もかなり機械になってるよ。――何とかならない?」

マヤ「いっそ改2と8号機の生体部品を組み合わ合わせて1機に再構成した方がいいかしら」

マリ「げっ、ニコイチ!?」

リツコ「エヴァが1機減ってしまうわよ?」

アスカ「残念ね~、コネメガネ」

マリ「えっ!なんであたし!?」

マヤ「例の13号機みたいにダブルエントリーにしてもいいと思ってるんだけど」

マリ「あ、それさんせーい。ついでに腕も4本にして欲しいにゃ」

アスカ「死んでもイヤ」

マリ「え~ひどいよ姫~」

マヤ「鹵獲したアダムスの器の活用も考えないといけませんね」

リツコ「これを制御できるなら、初号機に代えて主機に組み込むのも手かも知れないわ」

シンジ「……」

ミサト「一度ならずアダムスの器を送り込んできたということは、予備があるということよ。碇ゲンドウもまた何か企んでいるわね」

リツコ「いずれまた対決しないといけない、か――」

アスカ「ねえ、アイツらはどうするの?」

  :
  :

兵士「――こっちだ」

別レイ2「……」スタスタ

別レイ3「……」スタスタ

  :
  :

リツコ「当面隔離せざるを得ないけど、問題なければシンジくんやB子と同じ扱いになるわね」

ミサト「心配ないわよ、B子」

別レイ「はい……」

マリ「C子くんにD子くんだね」

シンジ「えっ?」

アスカ「アンタねぇ……」

トウジ「さっそく転校生かいな」

シンジ「あの子たちも来るの?」

ケンスケ「艦長が言ってるのは、そういう意味だろ」

トウジ「また教材、手配せなあかんな」

ケンスケ「いっそ、一クラスぶん頼んどくか?」

ヒカリ「えっ?そんなに来るの?」

アスカ「んなわけ――」

マリ「姫?」

アスカ「――そうなったら壮観ね」

クシャン!

別レイ「……」グス

ヒカリ「あ、ごめんなさい。はやく着替えに行きましょう」

別レイ「はい……」

  :
  :

==== 数日後 パイロット控室 ====

コンコン

アスカ「開いてるわよ」

シンジ「B子、いる?」

別レイ2、別レイ3「……」クルッ

シンジ「ええと……」

アスカ「いないわよ。見りゃわかるでしょ」

シンジ「わ……わかるの?」

アスカ「同じだと思って見てりゃ、違うところがわかってくるわよ」

シンジ「そんなもんかな」アハハ…

アスカ「B子なら、さっき出かけたわよ。アンタと約束があるからって」

シンジ「そっか、行き違いになっちゃったな」

アスカ「アンタ……あんまりB子といちゃついてるとエコヒイキに言いつけるわよ」

シンジ「その綾波に会いに行くんだよ」

アスカ「主機のところ?」

シンジ「うん。運転再開すると、あんまり近づけなくなるから、行くなら今日中にって、リツコさんが」

アスカ「そう……」

別レイ2「大尉」

アスカ「何よ」

別レイ2「……大尉の番」

アスカ「――わかってるわよ」

シンジ「何やってんの?」

アスカ「見りゃわかるでしょ」チャラ…

シンジ「へえ。C子もD子もトランプできるんだ」

アスカ「教えたばっかりなんだけどね――」

シンジ「それは?」

アスカ「チップの代わり」


別レイ2「……」チャラ…

別レイ3「……」チャラ…

アスカ「マジ!?」

シンジ「アスカ?」

アスカ「降りた」ハァ

別レイ2「……」

別レイ3「……」

別レイ2「5のワンペア」パサ

別レイ3「6のワンペア」パサ

アスカ「なっ!」

別レイ3「私の勝ち」ザラザラ…

アスカ「またやられた……」ガク

シンジ「アスカ、フォーカードじゃないか」

アスカ「こいつら何考えてるか全っ然顔に出ないんだもん」

シンジ「出ないと思って見てると結構わかるよ」

アスカ「そんなもんかしらね……」

別レイ2「大尉がわかりやすすぎ」

アスカ「うっさいわね!」

シンジ「ははは……じゃあ、僕は行くね」

(背を向けたままで)

アスカ「シンジ」

シンジ「なに?」

アスカ「エコヒイキによろしく言っといて」

シンジ「……わかった」

スタスタスタ……

アスカ「さて、と……約束だからランチはおごるわよ。何がいいの、アンタら」

別レイ2・別レイ3「ニンニクラーメン、チャーシュー抜き」

アスカ「安上がりな奴らね……」

アスカ(ん?)

アスカ(クイーンのフォーカードにクラブの2か……)

アスカ(ガキシンジのヤツ、苦労しそうね……)

==== 主機格納庫 ====

ガコーン ダダダダ

別レイ「……」

シンジ「何か聞こえる?」

別レイ「何が」

シンジ「B子は前に、僕に直接呼びかけてきたから――」

別レイ「……」

シンジ「綾波の――A子の声が聞こえたりしないのかなって」

別レイ「あれは多分、エヴァの力」

シンジ「そっか……ちょっと期待したんだけど」

別レイ「ごめんなさい」

シンジ「い、いや、そんなつもりで言ったんじゃないよ」

ヒカリ「綾波さんには届いてるのかしら。私たちの声」

シンジ「どうだろ……でも届いていたらいいな」

トウジ「せやな」

ケンスケ「届いてると思っとこうぜ。そのうち何でもなかったみたいに出てくるよ」

シンジ「うん……」

別レイ「……」

リツコ「シンジくん、あれは持って来た?」

ケンスケ「あれ?」

シンジ「はい」スッ

ヒカリ「……押し花? 実習のときの?」

シンジ「うん」

リツコ「ちゃんと封入してきた?」

シンジ「はい」

リツコ「じゃあ、お願いね」

整備士B「はい」

グニュ グッ……グッ……

リツコ「どう?」

整備士B「圧着良好です」ガシガシ

リツコ「そう、ありがとう」

シンジ「でも……ホントにいいんですか?」

リツコ「渡した材料で手順通りに処理したのなら問題ないはずよ」

整備士B「ちゃんと封入できてますよ」

シンジ「ありがとうございます」

別レイ「きれい……」

ケンスケ「碇――お前、もしかして最初からそのつもりで?」

シンジ「な、何だよ。いいじゃないか別に」

トウジ「悪いなんて言うてへんで。――しかし、センセもやるのぉ」

ヒカリ(コイツにもこのくらいの甲斐性があればね……)ハァ

リツコ「さあ、行きましょうか」

シンジ・別レイ「はい」

シンジ(綾波……またね。アスカがよろしくって)

シンジ(そのうちまた会いに来るから)

トウジ「ほな行くで、センセ」

シンジ「うん」クルッ

カツカツカツ……

シンジ「?」ピタ

初号機「……」

ケンスケ「どうした?碇……」

シンジ「……」

初号機「……」

シンジ「……」

初号機「……」

ヒカリ「碇くん?」

シンジ「……ううん、何でもない」クルッ

シンジ「行こう」

別レイ「……」

カツカツカツ……ガシャアン

==== 夕刻 ブリッジ ====

ピッピッピッ…… カタカタカタ……

ミドリ「総員、点呼完了。搭乗を確認」

女性オペ「補機、出力上昇中」

男性オペ「主機エネルギーポンプ、運転開始」

ヒデキ「補機回転、出力80%へ」

高雄「触媒の注入、正常に終了」

女性オペ「回転数上昇中。1万、1万2千……」

グウウウウウウゥウン

シゲル「点火プラグ、安全装置解除」

ヒデキ「フライホイール充填104%。臨界、突破しました」

スミレ「了解。時空間制御を開始。操舵系、応答良好」

ヒデキ「回転数3万6千。オールグリーンです」

高 雄「コンタクト、いつでも行けます、艦長」

ミサト「いいわ。Tマイナス25秒からカウント再開。各部、監視を継続」

ミドリ「了解。カウント再開します。Tマイナス、25、24……」

=== ケージ ====

ミドリ『22、21……』

マヤ「……」

整備士たち「……」

==== パイロット控室 ====

ミドリ『19、18……』

マリ「……」

別レイ2、別レイ3「……」

アスカ「……レイ……」

マリ「……姫?」

アスカ「なっ、何でもないわよ!」

==== 避難区画 ====

ミドリ『12、11、点火シーケンス、スタート。8、7……』

ズズズズズ……

トウジ「……」

ケンスケ「……」

ヒカリ「……」

別レイ「……」チラ

シンジ「……」

(手の中のS-DATプレーヤーを見つめるシンジ)

==== ブリッジ ====

ミドリ「4、3、――」

ヒデキ「メイン接続用意」

ミドリ「2、1、――」

高 雄「接続」カチン

ミドリ「ゼロ」

グウウウウウウウゥン

高 雄「接続を確認。回転数、良好」フウゥーッ

ミサト「浮上!」

スミレ「浮上します」

ブオオオオオオォ

ヒデキ「出力上昇。5……5.5……6……」

リツコ「――問題ないみたいね」

ミサト「ええ。これでひと安心だわ――長良、予定高度に達したら試験飛行コースへ。南回りでお願い」

スミレ「了解」

リツコ「これからよ、本当の勝負は」

ミサト「わかってる――あの子達には、またしんどい思いをさせることになるけれど――」

リツコ「蛇の道は蛇……でしょ?艦長殿」

ミサト「――意地悪ばあさんね」

リツコ「『ばあさん』は余計よ……」

スミレ「艦長、間もなく予定高度に到達」

ミサト「了解。――ヴンダー、発進」

スミレ「了解。発進します」

ゴオオオオオオォ

(眼下に遠ざかる街の灯)

(夕闇が迫る緑地から 艦尾の輝きを増しながら飛び去るヴンダー 虫の音、カエルの声)

(ED「桜流し」別バージョン)




おしまい

【正誤表】

>>216

×
ミサト「一度ならずアダムスの器を送り込んできたということは、予備があるということよ。碇ゲンドウもまた何か企んでいるわね」

リツコ「いずれまた対決しないといけない、か――」


リツコ「一度ならずアダムスの器を送り込んできたということは、予備があるということよ。碇ゲンドウもまた何か企んでいるわね」

ミサト「いずれまた対決しないといけない、か――」

【正誤表】
>>94

×ケンスケ「そやなあ。何とかせなあかんなあ」

○トウジ「そやなあ。何とかせなあかんなあ」

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