キョン「ん?どうした、長門」 (61)

長門「ストレス」

キョン「…?」

長門「私の中にストレス性のダメージが蓄積されている」

キョン「…!?そ…それはどのくらいだ?」

長門「十二月十八日のイレギュラーよりは小規模」

キョン「そ…そうか」ホッ

長門「しかし、放っておくと危険」

キョン「そうだよな、俺はどうすればいい?」

長門「座って」

キョン「そのパイプ椅子にか?」

長門「そう」

キョン「はいよ、よっこいせ」

キョン「…で?このあとは?」

長門「……」スッ

キョン「……ん?」

チョコン

キョン「…長門さん?なぜ俺の膝の上に座っているのです?」

長門「解消法」

キョン「はい?」

長門「これが有効」

キョン「そ…そうか」

長門「そう」

キョン(かわいい)

長門「……」

キョン「今日は本読まないのか?」

長門「あなたが来る前に読み終わってしまった」

キョン「そうか」

長門「……」

キョン「…」

長門「…」チラ

キョン「なんだ」

長門「あなたの腕を私の前に回して欲しい」

キョン「こ…こうか?」ギュ

長門「そう」

キョン「……」

長門「…」キュッ

キョン(俺の腕を掴んでる)

長門「……」

キョン「…なぁ、これが本当に解消法になってるのか?」

長門「ハグは一回でストレスの三分の一を解消すると言われている」

キョン「え?そうなのか?」

長門「そう」

キョン「へぇ」

長門「ただし、それは有機生命体の場合、そうでない私に効果があるかh」

キョン「いいや、言わなくていい」

長門「そう」

キョン「あぁ」

長門「……」

キョン「…」ナデナデ

長門「……?」ピクッ

キョン「なんだ?」

長門「今の行動は私の要求にはない」

キョン「ないことをしちゃいけないのか」

長門「効果に期待が持てない」

キョン「そうかい」

長門「でも」

キョン「…?」

長門「イレギュラーは付き物」

キョン「つまり?」

長門「やって」

キョン「はいよ」ナデナデ

長門「……」

キョン「…そろそろハルヒ達が来るんじゃないじゃないか?」

長門「朝比奈みくるがあと一分二十五秒で到着する」

キョン「そうか」

長門「……」

キョン「どうだ?少しはマシになったか?」

長門「わからない」

キョン「そうかい」

長門「でも」

キョン「…?」

長門「ありがとう」

①ほのぼの
②シリアス

SELECT>>19

ほのぼの!

翌日

キョン「うぃーす…って長門だけか」

長門「…」

キョン「どうだ?調子は」

長門「最悪」

キョン「なに?」

長門「最悪」

キョン「そうか…また世界がどうにかなっちまうのか?」

長門「それを止める術をあなたは知っている」

キョン「まぁ、思い当たる節はあるが…」

長門「だから」

キョン「…」ゴクリ

長門「座って」

キョン「……え?」

長門「…?」

キョン「…?じゃない、最悪とか言うからこっちはまた三年前に旅立ったり三
    年後に旅立ったりナイフで刺されたりデカイ便所コウロギと戦う覚悟
    を決める最中だったんだぞ?」

長門「その必要はない」

キョン「つい十秒前にわかったよ」

長門「……だめ?」

キョン「ダメじゃないが…」

長門「…」ジッ

キョン「…はぁ、やれやれ」

キョン「…で?今日は何をすればいいんだ?」

長門「あなたは何もしなくていい」

チョコン

キョン「…長門、なぜこっちを向いて座るんだ?」

長門「この方がストレスの減少が早い」

キョン「そ…そうか」

長門「…」ギュ

キョン(長門の頭が俺の顎の下に…そして抱きつかれてないか?)

長門「……」

キョン(あぁ、やばい、この時ばかりは俺の情けないヘタレ根性に感謝するね
    リビドー的なものがヤバイ)

長門「…」

キョン(…ふと気づいたんだが、なんか顔朱くないか?)

長門「……」ギュッ

キョン(あ、隠した)

長門「…」

キョン(谷口あたりが見たら、嫉妬心に狂って天井に刺さる
    くらいのリアクションは見せるだろうよ)ギュッ

長門「…ん」

キョン(おい、今のはなんだ?なぜ声が漏れた?)

長門「不覚、あなたに抱きしめられることを想定していなかった」

キョン「はい?」

長門「抱き枕というものが存在する、それと同じ」

キョン「つまり?」

長門「抱き枕は動かない」

キョン「あぁ、そうだな」

キョン(俺は抱き枕かよ、まぁなんとなくわかってはいたがな…ホントだよ?)

長門「でも」

キョン「ん?」

長門「あなたは有機生命体」

キョン「ほう」

長門「抱き枕ではない」

キョン「つまり?」

長門「お願い」

キョン「長門おおおおおおおおおおお!!」

終わり

ちょっとTSUTAYAにCD返しに行くの忘れてたからさ
残ってれば書くよ、多分

さて、戻ったわけだが
長門のまま進めていいのかな?

ガタッ

みくる「こんにちわ~、あれ?早いですね」

キョン「え…えぇ、こんにちわ」

長門「…」

キョン(あ…危なかった)

みくる「キョン君、汗がすごいですよ?どうしたの?」

キョン「いや、なんでもないですよ、ハハハ」

みくる「そっか、えっとその」

キョン「あ、着替えですね」ガタッ

みくる「すいません」

キョン「いえいえ」

すまん、ごはん食べてくる

すぐ戻る

キョン「…ふぅ」

古泉「どうしたんですか?ため息なんて」

キョン「うお!」

古泉「そんなに驚くような登場をしましたか?僕は」

キョン「いきなり声をかけられりゃ誰でもビビるだろ」

古泉「すいません、中では朝比奈さんが?」

キョン「あぁ」

古泉「それでは待つとしましょう」

みくる「どうぞ~」

古泉「行きましょうか」

キョン「あぁ」

ガチャッ

キョン「…!?」

古泉「これはこれは、珍しいですね」

ハルヒ「やっほーってあれ?あんたたち、ドアの前でなにやってんの…あれ?」

みくる「長門さんに着せてみました、メイド服」

長門「……」

ハルヒ「昨日あたしが持ってきたやつじゃない、来てくれたのね?有希」

長門「そう」

ハルヒ「これはあたしも団長として着替えるしかないわね!」ヌギッ

キョン「おわっ!」バタン

古泉「…また待ちぼうけをくらうようですね」

古泉「しかし、どういう風の吹き回しでしょうか、長門さんがメイド服を着るとは」

キョン「あ、あぁ、正直俺も心底困惑している」

古泉「あれも、長門さんなりの意思表示なのかもしれませんね」

キョン「なんのだよ」

古泉「当然あなたへのに決まってるじゃないですか」

キョン「なぜ」

古泉「さぁ、なぜでしょうね」

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