ほむら「ひだまり荘?」 (20)

※マミと杏子、ほむほむは仲の悪くない状態でスタート、さやかもまだ魔法少女化していない世界です

マミ「結界の最奥部よ、気を付けて」

まどか「うう・・・怖いよお」
さやか「だ、だいじょうぶだって!マミさんがいるし、転校生も魔法少女なんだろ?」

ほむら「ええ、でもどうかしら。私達に倒せるかしらね」
   (おかしい、この結界はシャルロッテのものなんかじゃない)
   (いつもならこのタイミングでシャルロッテ、そして巴マミが殺されてしまうというのに…)

ほむら「用心した方がいいわ、巴マミ」
   「美樹さやか、あなたは佐倉杏子の後ろに、まどかは私の傍に居て頂戴」

杏子「なんであたしなんだよ・・・まあいいけど、ほら、さやか」

さやか「まかせた!」

-魔女出現-

ほむら(何?あれは…私が今まで見た魔女の全てと似ていない)
   (全く初めての相手…用心して佐倉杏子も連れてきてよかったわ)

魔女「I tw cfe rrahi ht bdm etohoe・・・」

マミ「何を言っているのかわからないけど、とりあえずやっちゃいましょう!」

ほむら「気をつけて、どんな能力を持っているかわからないわよ」

杏子「おい、あの魔女、剣みたいなのをぶっさし・・・うぁぁっ!なんか裂けたぞ!」

ほむら(空間が割れた!?どういうことなの)

ほむら「気をつけて!あの空間には近づかないほうが」

まどか「でも、あれどんどん広がって…うわあっ!」

ほむら「まどか!!」


―――――ひだまり荘―――――

沙英「うーん、まだヒロも寝てるか・・・この間に小説の原稿をっと」

ドスーン

沙英「・・・何今の音、庭からしたよね」

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ほむら「・・・ここは?」

杏子「結界、にしては普通すぎるよな」
マミ「魔女の気配も・・・しないわね」

沙英「あなた達は?」

ほむら(魔女!?・・・にしてはその気配が無いわね)
   (使い魔の禍々しさも無い・・・ということは一般人、私達が結界から飛ばされてしまったと考えてよさそうね)

ほむら「気にしないで頂戴、ただの通りすがり・・・」
まどか「私達・・・じゃないか、このマミさん達は魔法少女で、今ここに飛ばされてきたんです!」

ほむら(まどか!?でもそんなまどかも可愛い・・・じゃなくて)

ゆの「沙英さん、何かあったんですか?」
乃莉「凄い音で起きちゃったんですけど」

ほむら(まずいわ、住人達が起きてきたようね)
   (このままだと何もなしに逃げ切ることなどできない…それなら)

ほむら「少し話をしたいのだけど」
沙英「私と?」

ほむら「ええ、少し。佐倉杏子、まどかの暴走を止めて頂戴」
杏子「・・・仕方ねえな」

沙英「ゆの、多分ヒロが起きてくるだろうと思うからどうにか覚醒させといて」
ゆの「え、あ、はい!」

ほむら(この3人の中なら一番話の通じそうなこの眼鏡の人に全てを話してしまうのが一番いいかもしれない・・・多少嘘を交えてでも)

ほむら「かくかくしかじか・・・というわけよ」
沙英「・・・一回聞いたくらいでは信じられないけど・・・何も矛盾はないし、信じてもいいかな」

ほむら「え?」
   (まさか・・・ここまであっさり信じてくれるとは思わなかった)
   「・・・そう、信じてくれてよかったわ。ところで、この事は出来れば秘密にしておきたいのだけど・・・」

宮子「まどか・・・まどか・・・じゃあまどっちー」
ゆの「よろしくね、まどかちゃん」

沙英「・・・分かった、協力するよ」

沙英「はい、皆注目」
ヒロ「あ、沙英ー、おはよー・・・zzz」
沙英「ヒロ、起きなって。うん、まあそれより、この子、ほむらちゃんって言うんだけど」
  「この子が私の親戚で、今日はこの子とその友達が遊びに来てくれたの」
ゆの「沙英さんの親戚だったんですか。・・・ほむらちゃん、か。きれいな子だね」
乃莉「よく見ると胸とか雰囲気とか沙英さんにそっくりかも」
宮子「乃莉っぺ、それちょっと褒め言葉になってないよー」
沙英「宮子、それどういう意味」

さやか「あはははー」
杏子「こいつはケッサクだ」
ほむら「・・・美樹さやか、佐倉杏子、後で覚えてなさい」

沙英「まあそれはともかく、今日は何も無いらしいから、存分にもてなしてやってよ」

まどか「えっ!いいんですか」

沙英「いーのいーの、ひだまり荘はそういうのが好きな子ばっかだから」
ヒロ「まだ朝早いし、多分朝ごはんまだでしょ?簡単なのでよければ作るわよ?」
ゆの「あ、私お味噌汁作ってきますね」

沙英「ね?」

まどか「おいしかったです、ごちそうさまでした!」
杏子「久しぶりにこんな旨い飯食ったぜ・・・」

ヒロ「あらあら」
ゆの「でも、やっぱりヒロさんのご飯は美味しいです」
なずな「私も上手くなりたい…」

沙英「さて、皆ご飯も食べ終わった事だし、どうする?」

乃莉「・・・これから用事がある人?」
ゆの「課題は終わらせたよー」
ヒロ「買い物も昨日済ませちゃった」
なずな「特に何か忙しいわけでも…」
宮子「それじゃあ決まりですな!」

沙英「というわけで、まだゆっくりしていきなよ」
  「どうせ魔女の気配もしないんでしょ?」コソッ

ほむら「・・・そうね、それではお邪魔するわ」
まどか「わーい!」
さやか「よっしゃーっ!」

沙英「ほむらちゃん、それじゃ、私の部屋でお話しよう」
  「もうちょっと魔法少女の話を聞きたいの」コソッ
ほむら「ええ、分かったわ」

ヒロ「じゃあ、えーっと、巴さん、だっけ?私の部屋に来る?とっておきのケーキをご馳走するわよ」
マミ「喜んで」

さやか「じゃあ、私は乃莉センパイの所ー!」
乃莉「お、ノリがいーねー」
なずな「じゃあ、私も乃莉ちゃんと・・・」
杏子「さやかがそこに行くってんなら・・・」
乃莉&さやか「・・・あれ?」

ゆの「まどかちゃんは私と宮ちゃんでおもてなしするよ!」
まどか「あ、あの、ありがとうございます」
ゆの「いーのいーの、ね?宮ちゃん」
宮子「ところでゆのっちー、ゆのっち身長まどっちに負けてるねー」
ゆの「!?」

------ヒロの部屋------
ヒロ「これ、私が作ったの、食べてみて?」

パク・・・ムシャムシャ

マミ「おいしいです!甘い中にさっぱりとした酸味・・・えーと、隠し味にグレープフルーツですか?」

ヒロ「・・・あら、正解よ。凄いわね、巴さん」

マミ「あ、あたってました?」

ヒロ「・・・ね、巴さん、お菓子作りってやるかしら?」

マミ「人並み程度には・・・」

ヒロ「一緒にケーキ、作ってみない?」

マミ「いいんですか?」

ヒロ「いいわよ、むしろ大歓迎」
  「作り終わったら、皆にご馳走してあげましょう」

マミ「・・・はい!」


------沙英の部屋------
沙英「ごめんね、いきなり。私、作家をやってて」
  「じゃあまず聞きたいんだけど・・・答えたくないなら答えなくてもいいよ」

ほむら「ええ、答えられることなら答えるわ」
   「でも、貴方が考えている魔法少女の存在と私達は全く違うと思う」

沙英「その、魔法少女と魔女の存在についてはわかった。でも・・・そもそも、魔法少女って何なの?」

ほむら「・・・いきなり直球ね」

沙英「答えられないならいいんだけど」

ほむら「いいえ、いいわ。魔法少女というのは・・・そう、一つの願いのために永遠にその身に呪いが降り注ぐことになってしまった少女よ」

沙英「・・・一つの願いで永遠に呪われるって、それ、物凄い不公平だと思う」

ほむら「ええ、でも、それを受け入れて私達は魔法少女になったの」

沙英「・・・どんな願い事をしたの?・・・あ、答えたくないなら答えなくていいから」

ほむら「・・・御免なさい。でも、私はある人を救うために魔法少女になったの。それだけは言える」

沙英「話してくれてありがとう。代わりといっちゃなんだけど、なんか悩みとかあったら、なんでも聞くよ?・・・聞くだけなら私にも出来るから」
  「一応人生の先輩な訳だし」

ほむら「ええ、ありがとう」
   (いい人のようでよかったわ。ちゃんと話を聞いてくれる)



------ゆのの部屋------
ゆの「えーと、まどかちゃんだっけ」

まどか「は、はいっ」

宮子「あはは、かわいいのう、ゆのっちと同じくらいの身長だし」

ゆの「宮ちゃんそれは余計だよぉ」

まどか「・・・ぷっ」

ゆの「・・・あははははっ」

宮子「さて、自己紹介も済んだところで」

ゆの「何もやってないよ、宮ちゃん!?」
  「・・・えっと、私はゆの、傍にあるやまぶき高校の高校二年生です!」

まどか「高校生かぁ・・・大人ですね」

ゆの「大人・・・おとな・・・私が大人・・・」

宮子「ほーらゆのっちー、戻っておいでー」

ゆの「はっ・・・ごほん。えーと、じゃあ、何かしようか?」

まどか「あ、あの、私ひとつ相談があって・・・」

宮子「お、まどっち積極的ですなー」

ゆの「何?私と宮ちゃんが何でも聞くよ」ニコニコ

宮子「ここで解説、今のゆのっちは大人と言われた上に頼られてとても上機嫌なのです」

ゆの「もう、宮ちゃんったらー」

まどか「実は・・・私って得意なこととかなくて、でも私のお友達はみんな凄い子ばっかりで」
   「私はどうすればいいのかなって・・・」

ゆの「・・・まどかちゃん・・・わかる、わかるよ」

まどか「え?」

ゆの「私だって絵も宮ちゃんより下手だしヒロさんみたいに料理も上手くないし乃莉ちゃんみたいにパソコン使えないしなずなちゃんみたいにかわいくないし・・・」

宮子「ストップ!ゆのっちストップ!」

まどか「ゆの・・・先輩?」

ゆの「・・・なんかごめんね?ちょっと先輩として格好悪いかな」

まどか「そんなことないです!ゆの先輩」

ゆの「そ、そう?・・・でもやっぱり、ゆのちゃんにもいい所はいっぱいあると思う、私は」
  「そうだなぁ、ゆのちゃんは好きなことってある?それを伸ばしていけばいいと思うよ」

まどか「好きなこと、ですか?・・・絵を描くのは好きですけど」

宮子「だだん!」

ゆの&まどか「!?」

宮子「何を隠そう、我らがゆのっちは美術科の生徒なのです!」

ゆの「宮ちゃんもでしょ!?」

まどか「ゆの先輩、すごいです!」

ゆの「えっ!?」

/あ、ゆのは誰に話しかけてたんだ・・・まどかじゃなかったのか/

ゆの「そうだ、みんなで絵を描こうよ」

まどか「ここで、ですか?」

ゆの「そうだよ、そういえば私たちがここに来たての時にやったな?」

宮子「そういえばそんなこともありましたな」

ゆの「それじゃあ、まどかちゃんお題を」

まどか「えーと、じゃあ・・・魔法少女、とか」

宮子「お、かわいいお題」

ゆの「それじゃあみんな一枚ずつ書いて、見せ合いっこね」
  「絵の具と色鉛筆はこれを使っていいよ」

まどか「わかりました!」

カキカキ

ゆの「こんな感じかな?」
まどか「私もできました!」
宮子「できたーっ!」

ゆの「じゃあせーので見せ合いね」
  「いっせーのーせっ!」

まどか「あ、ゆの先輩の絵、すごくきれいですね」

ゆの「えへへ、まどかちゃんの絵もすごくかわいいよー・・・宮ちゃん、それ、まどかちゃん?」

宮子「まど神さまー」

まどか「私!?」

宮子「ほら、折角だから魔法少女になったまどかちゃんを」

ゆの「凄いいい出来・・・これ本当に色鉛筆と絵の具だけで作ったの?」

宮子「うんにゃ、色鉛筆だけ」

まどか「すごいです宮子先輩!」

宮子「はい、これはまどっちにプレゼントー」

まどか「いいんですか?」

宮子「いーのいーの、貰っときなさい」

ゆの「じゃあ私のもまどかちゃんに」

まどか「ゆの先輩まで!えーと、じゃあ私の絵はゆの先輩に」

ゆの「まどかちゃんありがとう、大事にするね」

------乃莉の部屋------
乃莉「いらっしゃーい」
さやか「おじゃましまーす」
なずな「お、おじゃましまーす」

乃莉「なんでなずなまでお客様の空気だしてんのさ」

なずな「えーと、なんとなく?」

乃莉「・・・はぁ」

さやか「センパイって一人暮らしなの?」

乃莉「そうだよー」

さやか「凄い!すごいセンパイ!」

乃莉「そこまで感心されるようなものかな・・・」

なずな「すごいよ乃莉ちゃん!」

乃莉「なずなも一人暮らしでしょ」

杏子「しかし、普通にきれいな部屋なんだな」

乃莉「掃除してるからねー」

杏子「なんか、こういうきれいな部屋は逆に落ち着かないというか・・・お、そこの扉開いてんじゃん」

乃莉「あ、そこは・・・」

さやか「・・・これは・・・ファービー?」

乃莉「ああああああああっ!ほ、ほら、話変えよう話」

さやか(あ、閉めた)
   「しかし、一人暮らしかー、いーな」

杏子「まあ私も一人暮らしだけどな」

さやか「え、マジ!?」

杏子「さやか、アンタ・・・」

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