ミカサ「(宇宙)家族です」(24)

エレン「どうしたんだミカサ、アイロンなんか持って」

ピタ

エレン「なんでアイロンを当てるんだよ」

ミカサ「あたたかい」ピト

エレン「何してるんだ?」

ミカサ「可愛かったので、さっき見つけた虫の真似をした」

エレン「虫?何の虫だよ」

ミカサ「今も地面にいる」

エレン「何だコイツ?イガグリみたいな殻に目と口がついて、手足が生えてるぞ」

ミカサ「手にアイロンも持ってる。とても可愛い」

ジュ

???「あたたかい」

エレン「地面にアイロン押し当てて、温かさを確認してるのか?」

???「」ワクワク

ジュ

エレン「あっつっ!」

???「あたたかい」

エレン「駆逐してやる!」

ミカサ「エレンやめて、可哀想」

エレン「火傷した俺は可哀想じゃないのかよ!?」

ミカサ「今日は、見慣れない虫が多い」トオイメ

エレン「無視しやがった」

ミカサ「そういえば、女の子を見た」

エレン「女の子の虫か?」フン

ミカサ「この子」

???「こんにちは!」

エレン「何で連れてきてるんだよ!」

ミカサ「この子は、迷子。家族の所に帰さないと」

エレン「……わかったよ」

ミカサ「貴方、お名前は?」

???「コロナです!」

ミカサ「コロナちゃん、どこから来たの?」

コロナ「うーん、みんなと隠れん坊してたら、お父さんが来て
    良いところに隠してくれるって。気がついたらここに居たの」

エレン「じゃあ、父親が近くに居るんじゃないのか?」

ミカサ「周りには、誰の気配も無かった」

エレン「コロナって言ったっけ。お父さんの名前は?」

コロナ「お父さんは、お父さんだよ?」

エレン「いや、そうじゃなくて。名前があるだろう?」

コロン「わかんない……」

ミカサ「エレン、こんなに小さい子をいじめてはダメ」

エレン「わかったよ。でも、変な虫もいるし、迷子はいるし。大盛況だな」

???「」ワクワク

エレン「……」

???「」ワクワク

エレン「させねえぞ」

パコーン

ミカサ「蹴飛ばすなんて、酷い」

エレン「そうでもしないと、火傷するだろうが!」

ミカサ「あんなに可愛いのに」

コロナ「サンドウォームのこと?」

エレン「この虫のこと知ってるのか?」

コロナ「うん、サンドウォーム」

ミカサ「あなたの住んでいるところには、この虫は沢山いたの?」

コロナ「そうだよ」

エレン「……ミカサ、俺はすげぇ面倒くさい予感がするぞ」

ミカサ「例え、どんな事情でも、この子の家族の所に帰す」

ダダダダ

サシャ「あ、エレンとミカサ!」

エレン「どうしたんだよ、そんなに慌てて」

サシャ「変な生き物を見ませんでしたか?」

エレン「これか?」

サンドウォーム「あたたかい」

サシャ「もっと変な生き物です! 脳みそから手足が生えてるような!」

エレン「化け物じゃねえか」

サシャ「捕まえようとしたんですけど、凄い勢いで逃げていって」

コロナ「たーくんだ!」

ミカサ「知り合い?」

コロナ「うん、ペットのリスのたーくん!」

サシャ「リス?」

エレン「脳みそに手足が?」

ミカサ「サンドウォームのこともある。きっと、同じ名前の別の生き物」

エレン「確かに、そうだな。何でサシャはその生き物を捕まえようとしたんだ?」

サシャ「グロテスクな生き物は味が良いと相場が決まってるんですよ」ジュルル

エレン「食う気だったのかよ」

コロナ「たーくん食べたらダメだよ!」

サシャ「食べませんよー。可愛いですね、どこから来たんですか?」

ミカサ「迷子みたいだから、今探しているところ」

エレン「この子、絶対普通のところから来て無いぞ」

コロナ「ここはどこなの?」

エレン「ウォールローゼ南区、って言っても分からないか」

コロナ「?」

ミカサ「多分、コロナちゃんが暮らしていたところとは、離れていると思う」

サシャ「でも、来られたんなら、戻れますよね?」

コロナ「お父さん、迎えに来てくれないかなぁ」

???「あ、いたぁぁああ!!」

エレン「また誰か来たぞ」

コロナ「ベルカさんだ!」

サシャ「お知り合いですか?」

コロナ「警察のお姉さん!」

エレン「ケイサツ?」

ベルカ「やっと見つけたぞ、コロナちゃん」

エレン「……耳が長い」

ミカサ「……可愛い」

サシャ「私たちとは、ちょっと違うみたいですね」

ベルカ「この子を保護してくれたのは、あんた達かい? 助かったよ」

ミカサ「家族のところに帰るのは、当然のこと」

エレン「ついでに、この変な虫も連れて帰ってくれないか」

ベルカ「いやぁ、これは旦那がやったことだからなぁ」

エレン「この子の、父親か?」

ベルカ「まぁ、そうだ」

エレン「何で、この子を一人で放り出したんだ。危険だろうが!」

ベルカ「私に言われてもねぇ」

コロナ「あの、喧嘩しないで」

エレン「一人で放り出された子供が、どれだけ心細いか分かってんのか!?」

ベルカ「無事に見つかったんだから、いいじゃないか」

コロナ「ケンカ……しないで……」ジワァ



???「娘が、泣いている」


カッ


陸戦型お父さん


エレン「」
ミカサ「」
サシャ「」

ベルカ 「旦那!どこにいたんだよ!」

お父さん「あうあう」

ベルカ 「え? 錯乱して別時空に手当たり次第に転送してた?」

お父さん「……コロナ」

コロナ 「お父さん!!」

エレン 「あ、あれが?」

ミカサ 「お父さん」

サシャ 「て、鉄の巨人では、なさそうですね」ハハハ

ベルカ 「私たちは帰るよ。サンドォームは、そのうち勝手にどこか行くから」

エレン 「いい加減だな、おい」

ミカサ 「暫く可愛いがれる」

サシャ 「食べたら美味しいですかね?」

お父さん「帰ろう、我が家へ」

シュウウウウウ

サシャ 「居なくなっちゃいましたね」

エレン 「結局、何だったんだ?」

ミカサ 「不思議な人たちだった」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ベルカ 「なーんか、忘れてる気がするんだよなぁ?」

お父さん「げしょ」

コロナ 「お父さん、台風を転送したままにしちゃったんだって」

ベルカ 「そりゃあ、まずいんじゃないか?」

コロナ 「人の居ない、壁の外だから、大丈夫だって」

ベルカ 「それならいいか。いやぁ、一安心だ」アハハハ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
壁の外

たーくん「コロナちゃーん、どこですかー!」

巨人「」

たーくん「あ、そこの大きいあなた。コロナちゃん見てませんか?」

巨人「」

たーくん「無口ですねぇ……ん? 何だか威圧感が」

台風 ゴゴゴゴゴゴ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(おわり)

夏休みに入ったので、最近の若者が知らない物を描きたかった。

これが俺の反逆だッ

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