アニ「膝、貸してあげようか?」(77)

※エレアニ、ギャグ、短め、キャラ崩壊してる

エレン「は?」

アニ「え?」

エレン「膝貸す……って、蹴るのか?」

アニ「蹴ってあんたの眠気が吹き飛ぶなら、蹴り飛ばしてやるけど?」

エレン「それは嫌だろ。っていうか、なんだよ、膝貸すって」

アニ「眠いんだろ?」

エレン「あ、ああ、ちょっと訓練の疲れが取れてない感じだ」

アニ「でも今、折角の休日なのに私を付き合わせて自主訓練をしようとしてるんだろ?」

エレン「付き合わせてって、お前付き合ってもいいよって言ってくれたじゃん!」

アニ「眠気があるのにしっかり訓練が出来ると思ってるのかい?」

エレン(あれ、無視された)

エレン「俺の体調管理が悪かったのは謝るよ」

アニ「いや、まだ慌てるような時間じゃない、イェーガーは慌てない」

エレン「お前は何を言ってるんだ」

アニ「いいかい、眠気って言うのは三十分程度の睡眠で十分とれるもんなんだよ」

エレン「へぇ、そうなのか?」

アニ「ああ、だから」

エレン「わかった、一回寮に戻ってちょっと寝て」

アニ「シッ!」ケリ

エレン「いってぇ!」

アニ「違うだろ……そうじゃないだろ!?」

エレン「何がだよ!?」

アニ「ここはどこ!?」

エレン「ちょっと山の中に入った広場だろ? 芝生が天然のクッションになるからって、アニが連れてきたんだ」

アニ「つまり芝生の上で寝転んでも大丈夫なんだよ」

エレン「ん? そりゃ、アニの蹴り食らったら転がされることもあるかもな」

アニ「わかった、とりあえず膝蹴りを食らわせればいいんだね」

エレン「どうしてそうなった。やめろ、助走をつけようと距離を開けるな!」

アニ「ねえ、あんたはどうしたら寝転んでくれるの?」

エレン「むしろ何で俺をそんなに転がしたいんだよ、こえーよ」

アニ「……わかった! こうしよう、とりあえずあんたは地面に寝転んで」

エレン「だからなんでだよ!」

アニ「 [>アニは、下段蹴りを放った」

エレン「 [>エレンは、ヒラリと身をかわした」

アニ「なんで!」

エレン「いやお前がなんだよ!」

エレン「っていうか、このやり取りで眠気吹き飛んだからさっさと訓練しようぜ!」

アニ「」ガーン

エレン「ほら、構えろよ」

アニ「待って、待ってほしい。訓練をする前にさ、羊を数えよう」

エレン「は?」

アニ「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……」

エレン「こえーよ! 俺を睨みながら羊を数えるなよ!」

アニ「あなたはだんだん眠くなーる眠くなーる」

エレン「駄目だろ! 折角眠気が覚めたのに!」

アニ「それじゃ駄目なんだよ!」

エレン「なんで!?」

アニ「わかった、全力で行く」

エレン「おっ、やっとやる気に……」

アニ「全力で脳に深刻なダメージを与える」

エレン「やめてください」

アニ「下半身不随に追い込む」

エレン「お前その目はやめろよ! 獲物を屠るイェーガーはやめろよ!」

アニ「だってそうしないと寝れないんだろ!?」

エレン「そこまで追い込まれなくても寝れるよ! 夜になればぐっすり寝てるよ!」

アニ「あんたここはドラクエの世界じゃないんだぞ! 闇のランプもラナルータもないんだよ!」

エレン「わけわかんねーこと言ってんじゃねえよ!」

アニ「この世界は残酷だ……」

エレン「俺はお前が残念で仕方ねーよ」

アニ「戦わなければ勝てないっ」キリッ

エレン「あれ、俺お前に過去の話したっけ? してねーよな? ミカサがしたのか?」

アニ「私は強い、とても強い、ので、貴方を打ち倒し、寝転ばせることが出来る」

エレン「なあ、お前そんな喋り方じゃなかったよな。それがもし、ミカサの真似なら、本当に、やめてくれないか?」

アニ「えっ」

エレン「ミカサと居るみたいで落ち着かねーよ。それに俺はアニの喋り方のほうが好きだ」

アニ「……///」

アニ「こ、これで勝ったと思ったら大間違いだよ」ゴシゴシ

エレン「なんで訓練始める前から鼻血垂らしてんだよ、熱中症か?」

アニ「ねえチューしようか!? ……あ、あんた大胆だね///」

エレン「えっ」

アニ「えっ」

エレン「俺じゃなくてお前だろ、熱中症は」

アニ「なっ、私がねえチューしようかっていつ言うかタイミングを計ってたのを知ってたの!?」

エレン「えっ」

アニ「えっ」

エレン「よし、落ち着こう。まずは落ち着こう」

アニ「そうだね、熱くなり過ぎた。じゃあ、落ち着くためにまずは横になろう?」

エレン「なんでだよ、落ち着くだけならそこまでする必要ないだろ」

アニ「あるよ、あるある、絶対あるよ」

エレン「……まあ寝転ぶまではいかないまでも、ちょっと座って冷静になろうか」ストン

アニ「そうだね」スタスタストン

エレン「なあ、なんで俺の背後に座るんだ?」

アニ「気のせいじゃないか?」ガシッ

エレン「なっんっでっ! おっれっのっかったっをっひっぱっるんだっよっ!」グググ

アニ「気っのっせっいっじゃっなっいっかっ!?」グググ

エレン「」ハァハァ

アニ「」ハァハァ

エレン「もういい、疲れた」

アニ「同感だよ」

エレン「はあー」パタッ

アニ「あっ」

エレン「あ、わりぃ、膝の上に頭乗せちまっ アニ「そのままでいいから!」

エレン「えっ」

アニ「///」

エレン「あ、膝って、そういう……」

アニ「気付くのが遅いんだよ、ばか///」

エレン「だ、だって、わかるわけないだろ///」

アニ「///」ジー

エレン「///」サッ

アニ「なんで目を逸らすんだい?///」

エレン「は、恥ずかしいだろ、こんなの///」

アニ「いいじゃないか、二人きりなんだし……///」

エレン「うっ、それもそうだけど……///」

アニ「……え、エレン///」

エレン「……なんだよ、アニ///」



ミカサ「<●>  <●>」

アニ「はっ!?」バッ

エレン「えっ!? ぐぇ!!」

ライナー「」

エレン「ら、ライナー!? ベルトルトと街に行ったんじゃなかったのか!? なんで空から降ってきたんだよ!」

ミカサ「アニ……その技、私にも教えてほしい」ユラリ

アニ「……あんたに教える必要はないんじゃないか?」

ミカサ「いいえ、必要はある。何故ならエレンに膝枕をするのは私だから」

エレン「え、やだよ。お前筋肉ばっかで硬そうじゃん」

ミカサ「」

アニ「」プークスクス

エレン「とりあえずお前はライナー返して来いよ、絶対ベルトルト困ってるって」

ミカサ「え、エレン……私の膝も試してみてもいいはず……」オロオロ

エレン「いや、アニいるし、今はいらないよ」

ミカサ「うわああああああああああああああああん!」ダッ

アニ(勝った!)グッ

アニ「さあ、続きをするよ」パシパシ

エレン「え? もう休憩はいいだろ、訓練しようぜ」

アニ「」

アニ「よろしい、ならば戦争だ」ガリッ

エレン「なんで!?」


おわり

エログロ書いて心が荒んでたから書いた、ミカサには悪いことをしたと思っているが反省はしていない

アニ「あれからエレンが膝枕させてくれない」

アルミン「この前の休日にそんなことがあったんだね。どうりでミカサが荒んでライナーが理由のない暴力に襲われてるはずだよ……」

アニ「いや、ライナーとかどうでもいいからさ。エレンに膝枕させる方法考えてよ」

アルミン「えぇー……」

アニ「アルミンがこの話に乗ってくれなかったら、アルミンは私にとって悪い人になるね」

アルミン「えなに突然わけわからないよ!?」

アニ(……もっと長い前フリがないと効果ないなこの台詞)

アニ「まあいいからさ、協力してよ」スッ

アルミン「とりあえずその両手をこめかみに持ってくるポーズはあれだよね? もう脅迫だよね?」

アニ「協力してくれるんだね、嬉しいよ」

アルミン「さすがに痛いのは嫌だからね。まず確認したいんだけど、エレンに膝枕したいって言ったのかい?」

アニ「い、言えるわけないじゃないか///」

アルミン「……言えばいいんじゃないかな、多分それですんなり話は進むと思うんだけど」

アニ「か弱い乙女の気持ちなんて、わからないだろうさ///」

アルミン「か弱い乙女は脅迫まがいのことはしないと思う」

アニ「とにかく、ごく自然に、あの死に急ぎ野郎が私に膝枕させられる計画が必要なんだ」

アルミン「アニがちょっと勇気を出せば、その必要性を感じないんだけど……」

アニ「」スッ

アルミン「無言で構えるのはやめてください」

アルミン「わかったよ、考えるよ……とりあえず、前回はどんな流れで膝枕に持っていったんだい?」

アニ「かくかくしかじか」

アルミン「…………」

アルミン「ただの力技じゃないか」

アニ「違う! エレンはすんなりと私の膝に頭を乗せてくれたんだ!」

アルミン「いやいやいや、結果だけ見ればそうかもしれないけど、それまでのくだりが力技過ぎるよ」

アニ「じゃあ、座学トップの頭脳なら自然に膝枕まで持っていけるってことだね? 期待するよ」

アルミン(……ウォール・マリアを奪還するくらいに難易度高いんじゃないかこれ)

アルミン「えっと……そうだね、占い、なんかはどう?」

アニ「占い?」

アルミン「うん、占い。占いの結果、エレンの運勢をよくするには膝枕が必要だってことにしてみれば……」

アルミン「あれ、アニ……って、もうあんなに遠くに」

アルミン「……まあいいか。これで駄目だったらまたすぐ戻ってくるだろう」

壁|り者」

アルミン「ん?」

壁|裏切り者」

アルミン「……!?」

壁|カサ「裏切り者」

アルミン(お爺ちゃん、今からそっちに行くよ! またいっぱい本を読ませてね!)

アニ「確かあいつ、今日は馬の世話の当番だとかなんとか言ってたから、馬舎にいるはず」タッタッタッ

アニ「ふふふ、これであいつは私にもう一度」ダラダラ

アニ「馬舎の中にはいないね、ということは、もう道具を片付けるために、用具倉庫にいるかもしれない」

アニ「エレン!」バンッ

クリスタ「」ビクッ

アニ「……クリスタ?なんで床にすわっ」

エレン「Zzz……」

アニ「」

クリスタ「」

クリスタ「ちちち違うの! これは違うの! ぜんっぜん! ほんと! 違うからぁ!」

アニ「何が、違うって言うんだい?」ニコッ

クリスタ「えっと! え、エレンが眠いって言って! 私、寮に戻ったほうがいいって言ったの!」

クリスタ「そしたらエレンが、そういえばこの前アニに膝枕してもらったって言って!」

クリスタ「じゃあ私がしてあげるって」

アニ「何が違うんだよおおおおおおおおおおお!」ダンダンッ

クリスタ「ひっ!」

アニ「じゃあってなにさ! 明らかにする気満々じゃないか!」

クリスタ「違うよ! エレンはちゃんと、クリスタに悪いからいいよって言ったけど、私がどうしてもって!」

アニ「だから! あんた『が』! やる気満々だったんじゃないか!」

クリスタ「え、だって……エレンってかっこいいし///」

アニ「激しく同意」

クリスタ「だよねっ!」

アニ「だがあんたは許されないよ」

クリスタ「あ、アニだって膝枕したじゃん!」

アニ「私はいいんだよ」

クリスタ「なんで?」

アニ「え、だってエレンに膝枕するのが私の仕事だから」

クリスタ「理由になってないよ。というかどんな仕事なの。それとどうやったら就職できますか?」

アニ「いや、枠ひとつしかないし。私が居る限り必要ないし」

クリスタ「……でもよく考えたら、今膝枕してるの私」

アニ「ぐっ」グサッ

クリスタ「エレンも戸惑ってたけど、でも結局は膝枕させてくれたし」

アニ「ぐぅぅ」グサグサッ

クリスタ「思い込み乙」ニコッ

アニ「ちくしょう……! 天使のような笑顔でなんて奴だい!」ワナワナ

クリスタ「だって事実じゃない! エレンはアニ以外でもいいんだよ! 膝枕=アニの図式はエレンの中に定着してないに違いない!」

アニ「ぐはぁ!?」

クリスタ「」フーッ

アニ「ふ…ふふ……ふふふ……」

クリスタ「アニ?」

アニ「クリスタ、エレンがあんたの、良い人でよかったね。ひとまずあんたは私に勝った」

アニ「でも……私が勝負するのはここからだから!」ブンッ

エレン「Zzz…(ガンッ) いっ!?」

クリスタ「あっ! 物を投げつけてエレンを起こすなんて、アニひどいよ!」

アニ「おはよう、エレン」

エレン「いってぇ……あ? アニ、なんでここに?」

アニ「よく寝れたかい?」

エレン「ああ、本当に数十分寝るだけで頭すっきりするんだな。大発見だよ」セノビー

クリスタ(賭けたんだ。エレンが自分を選ぶことに賭けて、エレンを起こした。めちゃくちゃだけど、こうなったら手強い!)

クリスタ(アニは死に物狂いで、エレンを奪うつもりだ!)

アニ「エレン、よく寝れた原因の一つにクリスタは入っているかい?」

エレン「え? クリスタ?」

アニ「そうだよ、クリスタだよ。無理やりされたんだろ、膝枕。寮に帰って寝たらもっと快適だったんじゃないかい?」

クリスタ「そ、そんなことないよね!? エレン、頭乗せたとき柔らかくて気持ちいいって言ってくれたもんね!」

エレン「お、おう……そうだなぁ……」

クリスタ「」ドキドキ

アニ「」ドキドキ

エレン「そりゃ膝枕してもらったし、いい匂いもしたし、すっげー癒されたから、クリスタのお陰とも言えるんじゃないか?」

クリスタ「///」

アニ「」

エレン「ああ、でも」

クリスタ「?」

アニ「」フラフラ

エレン「アニの膝枕のほうが、気持ちよかった気がする」

クリスタ「」

アニ「!?」

クリスタ「そんな……嘘……」

アニ「……クリスタ」ポンッ

クリスタ「アニ……?」ウルウル

アニ「」フーッ

クリスタ「」イラッ

アニ「これでわかったはずだ。エレンの中で膝枕=アニだということを」

クリスタ「ま、まだだよ! 私には癒し効果があるんだもん! まだ入り込む余地はあるよ!」

アニ「見苦しいよ」ニヤニヤ

クリスタ「くっ……! エレン! 私いっぱい修行を積んで、エレンに相応しい膝を目指すからね!」

エレン「お、おう……?」

クリスタ「アニ、今日のところは負けを認める……けど! 次は私が選ばれるんだから!」

アニ「いつでも来ればいいさ。そして、絶望するといい」フーッ

クリスタ「うわあああああん! ユミルー!」ダッ

エレン「おいアニ、クリスタ泣かせるなよ」

アニ「これは戦争だよ、敗者なんだから、当然さ」

エレン「お前が何言ってるのか何一つわかんねぇよ」

アニ「じゃあ……続きしよっか///」

エレン「え? やだよ。もう眠気も取れたし」

アニ「」

アニ「えっと、占いで今日のエレンのラッキーアイテムは膝枕だって言ってたしさ」

アニ「だからやるべきだと思うよ、私は」

エレン「何占いだよ……それに、今日っつったってもう夕方じゃねーか」

アニ「う、で、でも……」

エレン「膝枕するだけでいいなら、もうクリスタにしてもらったしな」

アニ「」ショボーン

エレン「……でもまあ、またどっかで眠くなって、その日のラッキーアイテムが膝枕で、そこにアニが居たならさ」

アニ「!?」

エレン「そのときは、た、頼むよ///」

アニ「う……うん! うん! もちろんさ! あんたの向こう一年のラッキーアイテムは膝枕だしね!」

エレン「だから、何占いだよ……」




ユミル(寮に戻ってきた天使が座っていた私の膝にいきなり膝枕してきて泣き出した)

ユミル(あ、これ駄目だ。鼻血で失血死するわ)ダラダラ



ミカサ「アルミンはエレンとミカサをくっつける」

あるみん「ウン、ぼくハえれんトみかさヲクッツケルヨ」

ミカサ「ふふふ……」

今書いてるものの息抜きがてら続けてみた、気が向いたらもう少し続けるかもしれない

アニ「エレン、眠くないかい?」

エレン「眠くないぞ」

アニ「そっか」ショボーン

エレン「…………」

アニ「…………」

エレン「…………」

アニ「エレン、眠くないかい?」

エレン「アニ、口を開くたびに俺の眠気確認しなくていいから」

アニ「だって、エレンがいつまで経っても膝枕を要求しないから!」

エレン「いや眠くねーんだもん、当たり前だろ」

アニ「昨日は何時に寝たの?」

エレン「九時」

アニ「え、なんなの、子供なの? 寝るの早過ぎるでしょ、もっと夜更かししなよ」

エレン「いやだって訓練あるし、寝てないと辛いだろ」

アニ「真面目か! 寝てないなら昼寝をすればいいだろ!?」

エレン「昼寝が出来るような時間があればいいけど、必ずあるとは限らないだろ。だったらしっかり寝たほうがいいに決まってる」

アニ「なんであんたはそんなに罪悪感もなくフラグをへし折れるのか私は知りたい」

クリスタ「エレン!」バンッ

エレン「」ビクッ

アニ「」ビクッ

クリスタ「ユミルの助言を得て、私は成長を遂げてきたよ!」

エレン「え? あ、はい、え?」

アニ「クリスタ」ギリッ

クリスタ「あのユミルも一発で医務室送りにした、この装備なら! エレンもきっと、アニのことなんか忘れちゃうよ!」バーン!

アニ「なっ……ミニスカに、ニーソックス……だと!?」

アニ(こんな訓練用の服のごわごわした感触より、より新鮮で生暖かい感触を楽しめる装備!)

アニ(しかもあのスカートはかなり短い……少しでも頭を動かしてしまうと、ひょっとしたら捲れて見えてしまうかも、なんて妄想が捗る!)

アニ(か、勝てない……私の女子力では、あんな丈のスカートを買う勇気がない!)

アニ「完敗だよ……クリスタ。私には絶対使えない武器を、あんたは持ってる」

エレン「え? なにこの流れ」

クリスタ「さあ、エレン」フワッ

アニ(さよなら、エレン……多分、初恋だったよ……)グスッ

アニ(ああ、エレンはあの魔の三角領域に心を奪われ、私のことなど忘れてしまうに違いない)

アニ(スカートさえ、スカートさえあれば、私だって……)ギリッ

エレン「いや、今は眠くないからいいよ」

クリスタ「えっ」

アニ「えっ」

エレン「えっ」

クリスタ「な、なんで、エレン、なんでなの!?」ガクガク

エレン「なんでって、そんな眠くもないのに膝借りたら悪いだろ」

アニ(あ、ああ!? そうだ、エレンに取って、膝枕とはあくまで休憩、休息の手段に過ぎない!)

アニ「つまり、クリスタ! あなたは私に絶対に勝てない!」

クリスタ「どういうこと!?」

アニ「エレンが眠くなるとき、それはいつ何時訪れるかわからない」

アニ「例えばそれが、訓練が終わった直後だった場合は!?」

クリスタ「!? す、スカートに履き替えてる時間なんて……ない!?」

エレン(こいつら楽しそうだなー)

アニ「残念だったね、クリスタ。あんたは確かに強い、だがそれは、あくまで道具の力を借りてるに過ぎない」

アニ「何もない状態でエレンを虜にしている私の膝に、敵うはずがないのさ!」ドヤァ

クリスタ「……そうね、わかったわ。私、エレンのこと諦める」グスッ

アニ「クリスタ……」

クリスタ「でも、アニ。絶対にエレンと幸せになってね! 別れたりしたら承知しないから!」

アニ「任せな、私は絶対に、エレンと幸せになってみせる」ガシッ

エレン「お、サシャ。芋一個くれよ」

サシャ「駄目に決まってるじゃないですか! エレンは馬鹿ですか!?」

エレン「いや、馬鹿じゃねーよ。本当の馬鹿っていうのはあそこにいる二人みたいな奴らのことだぞ」

エレン「結局クリスタは何がしたかったんだ?」

アニ「ケジメをつけにきたんだよ。あいつはいいライバルだった」フッ

エレン(何が何やらさっぱりなんだが)

エレン「まあいいか。そろそろ消灯時間だし、部屋帰るわ」

アニ「ああ、また明日ね」

エレン「あ、それから」

アニ「なんだい?」

エレン「えっと、今日は多分、ライナーたちとトランプすると思うから、明日はよろしく///」

アニ「!? わ、わかったよ///」




ミカサ「」ギリッ

アルミン「まずエレンが膝枕を休息、及び休憩の手段と判断してることがわかったのは成果だよ、ミカサ」

ミカサ「うん、歯軋りしすぎて血が流れても、頑張って観察してた甲斐があった」

ミカサ「涙を流し過ぎてドライアイにもなったけど、問題ない」

アルミン「つまり明日、エレンが眠くて仕方ないときに、側に居るのがミカサだけだとしたら?」

ミカサ「!? わ、私に膝枕を要求するに違いない!」ハァハァ

アルミン「うん。だから明日はアニの動きを妨害する必要があると思うんだ」

ミカサ「わかった、死体を埋める場所の検討は?」

アルミン「つけてないよ!? というか殺すことしか選択肢にないの!?」

ミカサ「アルミン、殺すなんて物騒。ちょっとうなじを削ぐだけ」

アルミン「それは殺すってことなんだよ、ミカサ」

一体ライナーはどうなるんだ…

アニ「〜♪」

ミーナ(機嫌がよすぎて鼻歌歌っちゃうアニかわいい)

キース「レオンハート訓練兵」

アニ「!? は、ハッ!」

キース「悪いが、少し頼まれてくれ」

アニ「え……?」

キース「明日の備品倉庫の棚卸しの当番の訓練兵が負傷してな。順番的に次は貴様なのだ」

アニ「はあ……えっ!?」

アニ(倉庫の棚卸しって、どれだけ急いでも半日はかかる奴じゃないか!)

キース「午後からの訓練は特別に免除とする。頼んだぞ」

アニ「」

アニ「エレン! 眠くないか!?」

エレン「おはよう、アニ。まだ朝食喰ったばっかでそう言われても困るんだが」

アニ「い、今しかないんだよ……」

エレン「え? そうなのか」

アニ「……午後から倉庫の棚卸しをする羽目になった、どっかの馬鹿が怪我したお陰でね」

エレン「そっか、残念だけど、仕方ねえな」

アニ「くそ、私の前の奴がわかり次第蹴り殺してやる」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

エレン(ライナー……だけど黙っておこう、さすがに可哀想だ)

※本当はモブが負傷していた予定ですが>>57のせいでライナーに変更しました

アニ(しかも午前は馬術の長距離走……行って帰るだけでも時間ギリギリ、どこかで休憩なんてしてる余裕はない)

アニ(はぁ、ついてないね……)

クリスタ(……アニ?)

ミカサ「計画通り」ドヤァ

アルミン「ライナーが何をしたっていうんだ」

ミカサ「アニに代わるよう頼むのはさすがに蹴られそうで怖いと尻込みした、ので」

アルミン「…………」

ミカサ「…………」

アルミン「ちょっと! ので、で止めないでよ! 気になるじゃないか!」

ミカサ「言葉が上手く思いつかないけど、丁寧にお願い(物理)しただけ」

アルミン「」

アルミン(さて、午後は一時間が格闘術、それから一時間休憩を挟んで、大砲の訓練)

アルミン(この一時間休憩中に、ミカサがうまくエレンに接近できれば、高い確率で膝枕してもらうことが出来るはずだ)

アルミン(ごめんね、アニ。でもこれはきっと、必要なことだと思うから)

アニ「……行ってくるよ」

ミーナ「ごめんね、アニ。手伝えなくて」

アニ「……仕方ないよ、当番なんだから、ね」

アルミン(あ、獲物を屠る目してる)

クリスタ(…………)

−格闘術訓練終了後−

エレン「あー、マジで眠い、ヤバイな」

アルミン「馬術の長距離走、格闘術の連荘だからね。疲れても当然だよ」

ミカサ「ね、眠いの!? エレン眠いの!?」

アルミン(ミカサがっつき過ぎ)

エレン「ああ、ねみーよ。でも寮に帰るのも遠いしな……」

ミカサ「ででででは! 私の膝に頭を乗せて休むべき! 絶対にそうするべき!」

エレン「本当にいいのか? ちょっとさすがにヤバイから一眠りだけさせてもらってもいいか?」

ミカサ「もちろん!」

エレン「んじゃ、ちょっと借りるわ……Zzz」

ミカサ(うひょおおおおおおおおおおおおお!)

アニ「……どういう風の吹き回しだい?」

ユミル「あん? さっきも言ったろ、天使からお告げがきたんだよ」

ユミル「倉庫の棚卸しを手伝えばもう一回膝枕してくれるってな」ジュルリ

アニ「で、その天使様は何のつもりだい?」

クリスタ「え!? 私、天使じゃないよ!?」

アニ(天使)

ユミル(女神)

クリスタ「あ、でも、そうだね! じゃあ私は天使、恋のキューピッドだよ!」

アニ「……クリスタ」ウルウル

クリスタ「アニには頑張ってほしいから、ね? ほら、手を動かして。早く終わらせよ?」

ミカサ「エレン、そろそろ起きるべき」ツヤツヤ

アルミン(すごく満足そうだ)

エレン「ん? アニ……」

ミカサ「!?」

エレン「ああ、ミカサか。というか、この姿勢もなんか懐かしいな」

ミカサ「む、昔、よくやっていた。エレンは薪拾いの最中、よく眠ってしまうから」

エレン「あの時か……。あれ以来、こうやってのんびり出来る時間もなかったんだよな」

ミカサ「……いつでも出来る。エレンの側には私が居る。膝くらいならいつでも貸そう」

エレン「そっか、ありがとな、ミカサ」

ミカサ「う、うん!」

エレン「でも悪いけど、もう頼むこともないと思う」

ミカサ「……アニ?」

エレン「うん、アニ」

ミカサ「……やっぱり感触がいいから?」

エレン「いや、感触だったら正直クリスタが一番好きだ」

ミカサ「でも、アニ」

エレン「……わかったんだよ。今こうやってるとさ、俺すっげー心臓が痛い」

エレン「アニに悪いことしてるなって思うんだ」

ミカサ「そう」

エレン「だから、もうミカサには頼まないし、他の女の子にも頼むことはない」

ミカサ「そう」

エレン「ごめんな、出来の悪い家族で」

ミカサ「いい。わかってた。ので、早く行くといい」

ミカサ「そうしないと、エレンでも削いでしまいそう」

エレン「やめてくれよ、マジで」

エレン「アルミン」

アルミン「うん。エレンは怪我して医務室に行くんだよね」

エレン「助かる。それから、ミカサのこともありがとな」

アルミン「それはミカサ自身が決めたことだよ。僕はちょっと手助けしただけさ」

ミカサ「エレン、もし失敗しても私は膝を貸さないから、そのつもりで」

エレン「無用な心配だ、じゃああとよろしく!」

アルミン「……本当に大丈夫だね、ミカサ」

ミカサ「最初からわかっていた。エレンがアニに惹かれていたことは。それなりに頑張ったつもりだけど及ばなかった、それだけ」

アルミン「そっか」

ミカサ「でも、側に居たい、エレンの側からは離れたくない」ポロポロ

アルミン「大丈夫だよ、エレンは大切な人が出来ても、僕たちはエレンの友達で、仲間で、家族で、大切な人のままさ」

クリスタ「はあ……結局、休憩時間には終わらなかったね」

アニ「いいんだよ、チャンスは今日だけじゃないし、あんたらが手伝ってくれたことも、嬉しかったしさ」

ユミル「おやぁ? アニちゃんやけに素直じゃないですか?」

アニ「蹴るよ、ユミル」

ユミル「そりゃ勘弁。じゃ、行こうぜ、クリスタ」

クリスタ「あ、え? でも、アニも……」

ユミル「これ以上は野暮って奴だよ。どうやら104期生の中には馬鹿はたくさんいるみたいだしな」

クリスタ「??」クビカシゲ

ユミル(結婚したい)

アニ「え、あんたら……」

アニ(置いていかれた……)

アニ(仕方ないね、あんまり早く出て、適当にやったとか思われても困るし、しばらくはここに居るしかない)

ガチャ

アニ「え?」

エレン「あ、アニ!」

アニ「え?」

エレン「棚卸し、手伝うぜ」

アニ「え?」

エレン「これがリストだよな、ってなんだこれ!? 全部終わっちまってるじゃねえか!」

アニ「え?」

エレン「なんだよ……折角死ぬまで走らされる覚悟できたのに……」

アニ「……訓練は?」

エレン「怪我して医務室に行ってるって体だ」

アニ「あっそ」

エレン「でもやることなくなっちまったからな、どうしようか……」

アニ「……ならさ」




アニ「膝、貸してあげようか?」

本当におしまい
ハッピーエンドにしたいのと晩飯までに終わらせたかったので急展開なのは勘弁な!

あと書いてるの置いとく
アニ「膝、貸してあげようか?」
エレン「ミカサが夢に出てきた」
病ミスタ「エレンとイチャラブSEXしたい」

他の奴は鬱とBADENDだし病ミスタに至ってはエログロだから注意な

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