【ウマ娘】トレセン学園にて その5【安価・コンマ】 (973)

前スレ


【ウマ娘】トレセン学園にて その4【安価・コンマ】

【ウマ娘】トレセン学園にて その4【安価・コンマ】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1656313836/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1658214391

某所にて



「オルフェーヴルは危険過ぎます、彼女の安楽死は数日以内に決定されます」



マヤノトレ「彼女の才能は惜しい…」



「競バでの成績はこちらでも把握していますが特別なものはありません」



「貴方が担当しているディープインパクトは別格ですがね」



マヤノトレ「彼女はこれから伸びる…」



「そう言われてもね…」



「彼はサイレンススズカとアグネスタキオンを育て上げたトレーナーだ、無視することはできない」



「それはわかっている。その二人は現在三連続でレコード勝ちしているんだろう」



「そんな彼が言うのだから間違いは無いんだろうが……」

マヤノトレ「気性の荒さも…自分にとっては可愛いものです…」



「殺人未遂を犯したウマ娘だぞ?」



マヤノトレ「汚いものを見せますが…これを見てください…」



「その腹は誰かに刺されたのか?」



マヤノトレ「自分が担当している…マヤノトップガンに刺されました…」



「彼女はどうしているんです?」



マヤノトレ「オルフェーヴルと同じように入院を経験して…復帰戦に出場します…」



「気性の荒さも強さだと言いたいのか」



マヤノトレ「彼女を殺してしまうことは…勿体ないです…」



「普通のトレーナーなら聞き流すが君は超一流のトレーナーだ。簡単に無視することはできない」



「しかしオルフェーヴルが危険なのも事実。すぐに答えは出せないが彼女の処遇について考えよう」



マヤノトレ「宜しくお願いします…」



下2 このあとどうなったか

数日後



マヤノトレ「彼女の安楽死は…取り消されました…」



秋川理事長「一時的なものだが、止めたことは事実だ」



マヤノトレ「モブOは留置所送りで…そこでまた問題を起こせば次は無い…それを彼女も理解したようです…」



秋川理事長「結果を出せと言って君はそれに応えた。不本意だが君のことを認めよう」



マヤノトレ「自分のやり方は…間違っていません…」



秋川理事長「何があっても君が責任を持つ。それがはっきりしていればいい」



マヤノトレ「ありがとうございます…」

レース場にて



マヤノトップガン「トレーナーちゃん!マヤの走り見てくれた?」



マヤノトレ「見ていた…よく頑張ったな…」



マヤノトップガン「頑張ったマヤにご褒美欲しいな~」



マヤノトレ「……」



マヤノトップガン「二人でデートしようよ!○日って空いてるでしょ?」



マヤノトレ(その日は理事長と話しをする為に合宿所に行くことになっていた日だ。しかし理事長とはもう話しが済んだ)



マヤノトレ(合宿所ではナリタブライアンとマヤノが話していたが…それが無くなることで何か影響があるか?)



マヤノトップガン「トレーナーちゃーん!」



マヤノトレ(影響が無いと信じよう。マヤノの心のケアはしておいて損は無いんだ)



マヤノトレ「よし……二人で行こうか…」



マヤノトップガン「やった~!トレーナーちゃん大好き!」



下2 このあとどうなったか

某日



マヤノトップガン「トレーナーちゃんの言う通りブライアンに電話しておいたよ~」



マヤノトレ「どうだった…?」



マヤノトップガン「ん~走るのって楽しいって話しをしたかな!」



マヤノトレ「それでいい…ありがとう…」



マヤノトレ(これで万が一も無くなった。ナリタブライアンはちゃんと復帰できただろう)



マヤノトレ(後はブラトレに任せる。どうなるかは彼とブライアン次第だ)

モブD「こんな時にデートとはふざけてますね」



マヤノトップガン「マヤとトレーナーちゃんの邪魔しないで」



マヤノトレ「モブOに…なにかあったのか…?」



モブD「仲間が留置所に入れられてるんですよ」



マヤノトレ「あれしか…方法は無かった…」



モブD「ふざけるな!」



マヤノトップガン「邪魔しないでって言ってるよね?」



マヤノトレ「冷静になろう…二人とも…」



下2 このあとどうなったか

マヤノトップガン「あのさ、Dちゃんは文句ばかり言ってるけどOちゃんの為に何かしたの?何もしてないよね?」



モブD「なんだと」



マヤノトップガン「全部トレーナーちゃんにやらしてる癖に気に入らなかったら文句言うんだ、何もしてないのに」



モブD「言わせておけば…」



マヤノトップガン「そもそもあの子はトレーナーちゃんが動いたから留置所で済んでるんだよ?」



モブD「言いたいことはそれだけですか?」



マヤノトレ「待て…待ってくれ…」



モブD「コイツは紛いなりにも私のトレーナー。私の為に動くのは当然なんですよ」



モブD「勘違いしてるのはお前だアバズレ。トレーナーと必要以上に関係を持つからそうなる」



モブD「お前たちを見てよくわかった。頭の中に卵子が詰まってるんだろう」



モブD「クソビッチ、性病になって死ね」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんごめん、マヤ自分で止められない」



マヤノトレ「こんな所で暴れたら入院どころじゃ済まない…やめてくれ…」

モブD「……」



マヤノトップガン「……」



マヤノトレ「落ち着いてくれマヤノ…モブD…」



モブD「黙れ出来損ない」



マヤノトップガン「…もう許さない」



マヤノトレ「マヤノ駄目だ……!」



ギュッ



マヤノトップガン「……」



マヤノトレ「ここで手を出したら負けなんだ…頼む堪えてくれ…」



モブD「かかってこいクソアマ、中等部同士ならハンデはいらないだろう。二度と走れなくしてやる」



下2 このあとどうなったか

マヤノトップガン「…確かにこんな小物にキレるだけ無駄かな。モブDのこの前のタイム、復帰したばかりのマヤより遅かったし」



モブD「見えすいた嘘を言うな!」



マヤノトレ「本当だ…トレーナー室に映像とタイムがある…」



マヤノトップガン「こんなの放っておいてデートの続きしよ!」



モブD「……」



マヤノトレ「俺は嘘は言わない…」



モブD「その言葉、取り消せませんからね」

トレーナー室にて



モブD「ぐぎぃぃぃぃ!!なんであんな奴にタイムで負ける?!」



モブD「退院してすぐにこのタイム…あり得ない!」



モブD「私もタイムは伸びている!それよりコイツの方が速い?!」



モブD「あんなクソアマに負ける…この衝撃が負けた?!」



モブD「……」



モブD「なぜ負ける……どうして負ける…」



モブD「タイムで負けていればレースで勝てる筈がない。私がアイツより遅い」



モブD「有り得ない……」



モブD「こんな屈辱……ぐ…っ……うううう!!」



下2 このあとどうなったか

モブD「おおおおおおおぉぉぉっ!!」



アグネスタキオン「落ち着きたまえ衝撃君」



サイレンススズカ「まるでじゃじゃウマね」



アグネスタキオン「素質的には君のが上だろうが、マヤノくんは脚質が自在だからねぇ」



サイレンススズカ「勝ちたいなら走ることだけ考えなさい、あなたは無駄なこと考えすぎよ」



モブD「うるさい黙れ!!」



アグネスタキオン「黙ったところで君は速くならないねぇ」



サイレンススズカ「先輩を敬う気も無いのね」



モブD「私に命令するな!二度と走れない脚にしてやろうか!」



サイレンススズカ「やれるものならやってみなさい」



アグネスタキオン「まず無理だろうねぇ」

モブD「やってやー」



アグネスタキオン「ふぅん」



プシュッ



モブD「」ドサッ



サイレンススズカ「そのスプレーは悪用しないでよ」



アグネスタキオン「使うのはこういった輩にだけさ」



モブD「……」



サイレンススズカ「どうするの?マヤノ達は今日は帰ってこないわよ」



アグネスタキオン「色々な実験台にするのも悪くないねぇ」



サイレンススズカ「するんなら程々にしておきなさい」



下2 このあとどうなったか

翌日



マヤノトレ「これはどういうことなんだ…」



モブD「……」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんは渡さない」



マヤノトレ「タキオン…どういうことだ…」



アグネスタキオン「少し実験をし過ぎたかもしれないねぇ」



マヤノトレ「危なくない実験なんだろうな…」



アグネスタキオン「ふぅん」



マヤノトレ「その反応はなんなんだ…」



モブD「頭……電極……」ガタガタ

アグネスタキオン「先輩を敬う気持ちを持って欲しかっただけさ」



マヤノトレ「やり過ぎだろう…」



マヤノトップガン「マヤはいい気味だと思うな」



モブD「……」



マヤノトレ「終わったことは仕方ない…これからは次のことを考えよう」



マヤノトレ「夏休みが終われば重賞もある…マヤノはそれに向けて調整だ…」



マヤノトレ「スズカとタキオンは今の出走ペースのまま…レースに出よう…」



アグネスタキオン「ほぼ三週間おきにレースに出るんだったねえ」



マヤノトレ「タキオンは脚の様子を見ながらだな…」



下2 このあとどうなったか

サイレンススズカ「……」



スマートファルコン「逃げ切りシスターズに入って!」



マルゼンスキー「一緒に青春しましょ?」



ミホノブルボン「貴女が必要なんです」



アイネスフウジン「逃げシスにはスズカが必要なの!」




サイレンススズカ「嫌よ」



スマートファルコン「五人居ないと逃げ切りシスターズじゃないの!」



サイレンススズカ「じゃあ誰か一人でも私に勝てたらメンバーになってもいいわ」



スマートファルコン「そんなの無理…」



ファルトレ「おーーーい!」



ミホノブルボン「サングラスが光っています」



アイネスフウジン「これは何かある時のヤツなの!」

レース場、ダート



サイレンススズカ「……」



スマートファルコン「レースは芝だって言ってなかったもんね!」



ミホノブルボン「会話は録音済みです」



マルゼンスキー「あの会話からこんな抜け道を見つけるなんて凄いわね」



ファルトレ「これこそ敏腕プロデューサーだ!」



アイネスフウジン「やってることは詐欺師紛いなの~」



サイレンススズカ「…私のミスね」



スマートファルコン「負けを認めるの?」



サイレンススズカ「適正も無いのにダートを走って脚を痛めたくないわ。期限付きでならアイドルになってあげる」



スマートファルコン「ウマドル!これでメンバーが揃ったの!」



ファルトレ「これで真の逃げ切りシスターズが始動だ!」



下2 このあとどうなったか

学園にて



ハルウララ「スズカちゃんの話し聞いた?!」



ブラトレ「逃げ切りシスターズに加入したのは意外だったな」



ハルウララ「この世界のスズカちゃんはスペちゃんやタイキちゃんとも仲良くないのに」



ナリタブライアン「私はあの格好に驚いた」



キングヘイロー「どんな衣装で踊ってたの?」



ナリタブライアン「写真がある、これだ」



ハルウララ「……ぅわ…えっち…」



ブラトレ「これは学生がしていい格好なのか?」



キングヘイロー「マイクロビキニに制服風の衣装…アリね」



ハルウララ「無いからね」

ブラトレ「おいおい…サイレンススズカの……これ…胸…いいのか……?」



ハルウララ「輪がちょっと見えてるよね?」



ナリタブライアン「胸が小さいから目立っているんだ」



キングヘイロー「どうやらこれはライブ限定の衣装みたいね。撮影がある時はもっと普通の衣装を着てるそうよ」



ハルウララ「アイドルってえっちなんだね」



ブラトレ「否定はできないな…」



ナリタブライアン「ブラトレはこういうのが好きなのか?」



ブラトレ「……黙秘で」



キングヘイロー「私たちも負けていられません!」



ハルウララ「負けたままでいいからね?」



下2 このあとどうなったか

菊花賞は多分、秋シニア三冠と被ります



下1 お願いします

ステイヤーズステークスの前に秋シニア三冠があります



10月後半 天皇賞秋
11月後半 ジャパンカップ
12月前半 有マ


が秋シニア三冠だったと思います


再安価下1 お願いします

トレーニング場にて



ゴルシトレ「鬱野郎が三冠目指すのは変わらないらしいな」



マヤノトレ「それを聞いて安心した…」



ゴルシトレ「なんだお前随分な上から目線だな。ま、別にどうでもいいけどな」



ライスシャワー「きょ、今日は宜しくお願いします!」



アグネスタキオン「合同トレーニングは滅多に無いからねぇ。いい経験になりそうだ」



ゴールドシップ「痴女も参加するんだな!」



サイレンススズカ「…………私のこと?」



ゴールドシップ「あんな衣装で踊ってるのはお前くらいしかいないだろ!」



サイレンススズカ「あれは逃げシスの衣装よ」

オグリキャップ「宜しく頼む」



マヤノトップガン「一緒に練習しようねー!」



メジロマックイーン「こちらの方は競バの衝撃さんですわね」



モブD「ひっ」



メジロマックイーン「聞いているより随分と大人しい方ですのね」



モブD「オっ、オォ…ぉぉ」ガタガタ



メジロマックイーン「な、なんですの?」



アグネスタキオン「ふぅんスイッチを切り忘れていたねぇ」



メジロマックイーン「大丈夫ですのこれ……」

トレーニング中



ゴルシトレ「いい感じにスピードが上がってんな」



マヤノトレ「そのようだ…」



ゴルシトレ「マッドサイエンティストと痴女が引退しても衝撃がいるから安泰ってか?」



マヤノトレ「そんなことは思っていない…」



ゴルシトレ「だよなお前は次を考えてるよな」



マヤノトレ「次……?」



ゴルシトレ「トゥインクルシリーズを引退したウマ娘の次の舞台。ドリームトロフィーを考えてるんだろ?」



マヤノトレ「そんなこと…」



ゴルシトレ「考えてないって言うのは失礼だぞ。そんだけの功績があるんなら夢の方に行くべきだ」



ゴルシトレ「痴女と科学者を連れて行けば文句は無ぇ。そうなったら衝撃は俺に任せろよ!」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「俺はー」



桐生院葵「マ、マヤノトレさんが私達以外と合同トレーニングしてるっ?!」



ゴルシトレ「危ねぇ女と亀じゃねぇか」



ハッピーミーク「亀って呼ぶのは違うと思う」



桐生院葵「桐生院家を継いでくれるんじゃなかったんですか?!」



ゴルシトレ「おもしれーそんな話しになってんのかよ」



マヤノトレ「なってしまっているんだ…」



桐生院葵「桐生院家の合気道は一子相伝!それを破りマヤノトレさんに伝授したのに!」



ゴルシトレ「世紀末みたいな世界観してやがるな」



ハッピーミーク「私も凄く困ってる」

桐生院葵「既成事実が無いから駄目なんですね!次は絶対に懐妊してみせます!」



ハッピーミーク「担当の目の前で話すことじゃないです」



ゴルシトレ「ヤベェよなコイツ」



マヤノトレ「妊娠……」



ゴルシトレ「お前はなにを考え込んでやがるんだよ」



マヤノトレ「……少し調べたいことがある」



ゴルシトレ「トレーニングはどうする?そもそも話しの途中だぞ」



マヤノトレ「俺が居なくても問題無い…」



ゴルシトレ「マジで行きやがった…どうなってんだ?」



マヤノトレ(何かの本で死刑囚が妊娠していたことにより死刑が破棄された例があった。これをうまく使えばモブOを外に出せるかもしれない…)



下2 このあとどうなったか

図書室にて



マヤノトレ(やはりそうだ、妊娠した囚人は死刑が撤去されたという記事があった)



マヤノトレ(本当に妊娠させるわけにはいかないが検査だと言えばとりあえずは留置所の外に出せる)



マヤノトレ(モブOの相手は誰なんだとなるが……俺しかないか)



マヤノトレ(俺が汚名を被るくらいどうということは無い。彼女が自由になることの方が優先だ)



ゴールドシチー「ねえアンタってマヤノトップガンのトレーナー?」



マヤノトレ「……そうだ」



ゴールドシップ「サイレンススズカとアグネスタキオンも担当してるんでしょ?トレセンのトップトレーナーがこんなとこで勉強?」



マヤノトレ「少し…調べものだ…」

ゴールドシチー「人知れず努力ってヤツね、アタシに知られたから意味無くなったね」



マヤノトレ「別にいい…」



ゴールドシチー「……なにそれ、海外の記事?」



ゴールドシチー「死刑囚…………は?マジで何について調べてたの?」



マヤノトレ「君はモデルとしての仕事も忙しいんだったな…」



ゴールドシチー「そうだけどそれが関係あるの?」



マヤノトレ「誰にも知られたくないが…意見を聞きたいと思っていたんだ…君がちょうどいいかもしれない…」



マヤノトレ「これは安楽死がほぼ決まっていたウマ娘を助ける作戦だ…俺が妊娠させたかもしれないと言い…留置所から出す…」



マヤノトレ「留置所から出せばこっちのものなんだ…」



下2 ゴールドシチーのセリフやリアクション

ゴールドシチー「……なんか、訳あり?やめといた方がいいと思うけど。そんなのすぐバレるし、噂も広がると思う」



ゴールドシチー「なによりマヤノ達を傷付ける事になるし。トレーナーに裏切られた気持ちはアタシもよく知ってる…」



マヤノトレ「そうか…君のトレーナーもヤシマに協力していたのか…」



ゴールドシチー「協力してあげるから一緒に別の方法考えない?」



マヤノトレ「ありがたいが…これ以外に方法があるとは思えない…」



ゴールドシチー「そもそもなんでその子は留置所なんかに入れられてるワケ?」



マヤノトレ「それはーー」

ゴールドシチー「ーそんなの安楽死になって当然。助ける必要なんかある?」



マヤノトレ「死んでいい命なんか無い…」



ゴールドシチー「そうかも知れないけど、留置所から出しても同じこと繰り返して終わるよそんなの」



マヤノトレ「俺がさせない…」



ゴールドシチー「ふーんよっぽど自信があるんだ」



マヤノトレ「自信というより…覚悟だな…」



ゴールドシチー「いいじゃんそういうのアタシ好きだよ。イロイロ協力してあげる」



マヤノトレ「ありがとう…」



下2 このあとどうなったか

ゴールドシチー「これは何て書いてある?」



マヤノトレ「…これもさっきのと同じだ」



ゴールドシチー「そう都合の良くは無いって感じか…」



ゴルシトレ「おいおい今度は現役モデルに手を出そうってか?」



ゴールドシチー「は?意味わかんないし」



ゴルシトレ「そんだけ尻尾振ってて誤魔化しなんか効くはずないだろ」



ゴールドシチー「は?はあ?」



ゴルシトレ「で、お前はなーんかコソコソしてると思ったらモブOのことだな?」



マヤノトレ「そうだ……」



ゴルシトレ「マトモな方法じゃ助けられないぜありゃ。過去のことなんか調べても意味がねぇ」

マヤノトレ「今までに無い方法しか無いのか…」



ゴルシトレ「そうだよそれしかねぇ」



マヤノトレ「なにか…策はあるのか?」



ゴルシトレ「あるぜ。その名もドリキャス作戦だ!」



マヤノトレ「…内容を聞こう」



ゴルシトレ「まずは一回モブOを殺すんだよ」



マヤノトレ「却下だ…」



ゴルシトレ「話しは最後まで聞けって。殺すっても仮死状態だ、留置所を出てから復活させればいいんだよ」



マヤノトレ「そんなこと…」



ゴルシトレ「できる奴がいるだろ?」



マヤノトレ「タキオンの薬か…」



ゴルシトレ「あの野郎なら不可能じゃない筈だ。とんでもねぇ毒薬作ったこともあるんだよな?」



マヤノトレ「意図せず…出来てしまったものもあるそうだ…」



ゴルシトレ「ならそれを使えば一発だろ」

ゴルシトレ「ちなみにお前は何か考えてたのか?」



マヤノトレ「彼女を妊娠させたと言って…留置所から出す予定だった…」



ゴルシトレ「俺よりぶっ飛ぶのはやめろよ、存在意義が無くなるだろ」



マヤノトレ「仮死状態……上手くいくのか…?」



ゴルシトレ「いかなきゃそれまでだな。アイツが真面目に留置所で過ごせる期間なんて限られてる、こっちがやらなきゃ死ぬだけだ」



ゴルシトレ「お前の妊娠作戦か俺の仮死作戦しか現状無いな」



ゴールドシチー「本当にその二択しかないの?」



ゴルシトレ「あれば言ってみろよムッツリモデル」



ゴールドシチー「はぁ?」



マヤノトレ「……」



下2 コンマ
奇数 妊娠
偶数 仮死
ゾロ目 まさかの

コンマ奇数



マヤノトレ「いや…仮死にするにはリスクが高過ぎる…」



ゴルシトレ「そりゃそうだけどよ」



マヤノトレ(一度死亡させることが引っかかる可能性もある。仮死状態にさせる選択肢は危険だ)



マヤノトレ「ゴールドシチー…君も協力してくれるのなら…マヤノ達への説明を頼む…」



ゴールドシチー「本気で言ってんの?」



マヤノトレ「この方法が…最善なんだ…」



ゴルシトレ「俺は今までに無い方法が良いと思うんだけどよ、仮死以外に思い付かねぇ」



マヤノトレ「協力感謝する……ありがとうゴルシトレ…」

ゴルシトレ「…行っちまいやがった。アイツ本気でウマ娘孕ませました~って言いに行く気だぞ」



ゴールドシチー「止めないのって酷いと思うけど?」



ゴルシトレ「アイツは止めた所で止まらねぇんだよ。仕方ねぇから俺は桐生院のヤバ女とキチ記者に口止めしといてやるか」



ゴールドシチー「アタシはマヤノ達にすぐに言ってくる」



ゴルシトレ「…オルフェーヴルは俺がなんとかしなきゃいけなかったんだろうな」



ゴルシトレ「なんとかしようとしたがまさか刺されるとは思わなかったぜ…」



ゴルシトレ「ゴルシもジャスタウェイもアイツが助かるならそれでいいだろ…いいって言わせるしかねぇ」



ゴルシトレ「念の為会長にも話しを通しておいてやるか。どこから話しが漏れるかわかんねぇしな」

今日はここまでです



ありがとうございました

留置所、面会室にて



「ーーマヤノトレさんとの性行為を認めるんですね?」



モブO「そうだよぉ~」



「どうしてそんなことを…」



モブO「こうなることを期待したからに決まってんじゃ~ん」



「妊娠するとわかっていて行為に及んだんですか」



モブO「デきちゃえば安楽死は無くなるからね~」



「そこまで計算していたということか…」



モブO「ケヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」



「……貴女はこれからこちらが指定した病院に向かってもらいます。その後、サトノグループが経営している病院にも向かってください」



「サトノグループはウマ娘に対しての治療に精通しています、万が一はこれで無くなるはずです」

「あんなウマ娘をここから出すことになるなんて…どうかしています」



「マヤノトレさんは自分からモブOと行為に及んだと言っていましたが、恐らく彼女を庇ったんでしょう」



「危険日だとわかっていて男性を襲う。人間はウマ娘に勝てませんからマヤノトレさんも抵抗しても無駄だったはずです」



「マヤノトレさんが言うにはモブOはかなりの才能があると言っていました。もし妊娠していたら中絶したあとレースに復帰させるでしょう」



「次に事件を起こせば終わりなのはモブOもわかっている。大人しくはするだろうが…」



「納得いきませんが仕方ありません」



「このことは伏せる。安楽死を簡単に免れる方法が世に出回ることは秩序が乱れる」



(モブOが知っていたということは、もう出回った後なのかもしれません……)



下2 このあとどうなったか

移動中にて



マヤノトレ「久しぶりだな…」



モブO「上手くやったし~あたしが気に入ったことならなんでも聞いてやるよぉ~」



マヤノトレ「走りたいか…?」



モブO「あたしはウマ娘だからね~」



マヤノトレ「お前は検査が終わったあと…サトノグループに匿われる…そこでトレーニングだ…」



モブO「仕方ないからやってやるよ~」



マヤノトレ「これで一先ずは良し…だ」

サトノグループ、本家にて



サトノダイヤモンド「マヤノトレさんは一度お戻りになってください」



サトノトレ「あとのことはこちらにお任せを」



マヤノトレ「流れとしては…どうなりますか…」



サトノトレ「当たり前ですが病院での検査では陰性でしょう。しかしサトノグループでの検査結果は『陰性とは言えない』となります」



サトノダイヤモンド「再検査ということで時間を稼ぎつつ、彼女のトレーニングを進めます」



サトノトレ「再検査の結果妊娠はしていない。しかしテスト走行で良い結果を出していたので…という流れを想定しています」



マヤノトレ「自分もやれることがあれば…手伝います…」



サトノトレ「もちろん貴方には手伝ってもらうつもりです。ウマ娘の安楽死は認められません」



下2 このあとどうなったか

(彼女の死をよく回避させました、私は二次創作世界の裁定者、ガイドラインそのものです)



マヤノトレ(ガイドライン……?)



(数ある世界の中でもこの世界は問題が多すぎます。神を名乗る不届き者がナリタブライアンやキングヘイローを殺害しようとしたあたりで私はこの世界の存在に気付きました)



黙れゴミクズ、お前もあたしの仲間だろうが



(第三者の暴走は止めますが、それ以外の問題は主人公でありプレイヤーキャラでありガイドラインに近い存在である貴方でなんとかしなさい)



マヤノトレ(俺が…?)



(貴方はそう運命付けられた存在なのです。その役割を放棄することも許されません)



(貴方の選択で世界は滅び、繁栄する。そのことを心に刻み生きていくのです)

マヤノトップガン「トレーナーちゃん顔色が悪いけど大丈夫?」



マヤノトレ「問題ない……」



マヤノトップガン「モブOの件ならマヤ気にしてないから!」



マヤノトレ「ありがとう…」



マヤノトップガン「あのメスの躾はちゃんとしておくから」



マヤノトレ「目が怖いぞマヤノ…」



マヤノトレ(俺に責任があるというなら全力で果たす…それしかないだろう)



下2 このあとどうなったか

トレセン学園、掲示板




人事について


マヤノトレ ○月×日にて解雇

学園外でトレーナーとして相応しくない行動をとった為に解雇とする




モブトレ「あんな奴クビになって清々した」



モブトレ「ヤシマとマヤトレがいなくなってこれで学園に秩序が戻る」



モブトレ「スズカ、タキオンの才能を自分の才能だと勘違いしてるだけだった」



モブトレ「これでちゃんとした学園になる」

トレーナー室にて



ハルウララ「トレーナーさん!!」



ブラトレ「マヤノトレのことは驚いた…」



キングヘイロー「いったいどうしたというの?」



ナリタブライアン「生徒会は理由を知っているが…クビになって当然だ」



ブラトレ「俺たちにも理由は伏せられている。なにがあったんだ?」



ナリタブライアン「学園外のウマ娘を孕ませたらしい」



キングヘイロー「なんてケダモノ…!」



ハルウララ「はらむって妊娠するってことだよね」



ブラトレ「本当なのか?」



ナリタブライアン「サトノグループでの診察結果がある。それによると妊娠を否定できないとのことだ」

ブラトレ「妊娠を否定できない?変な表現だな…妊娠は確実なのか?」



ナリタブライアン「私も表現が気になったが学園がクビを切ったということはクロということだ」



ハルウララ「スズカちゃん達はどうするんだろ?」



キングヘイロー「マヤノトレさんと共に競バ行きかもしれません」



ブラトレ「こんな形で奴が終わるとは思わなかった」



ハルウララ「トレーナーさんとブライアンちゃんは大丈夫だよね?」



ナリタブライアン「避妊は確実だ」



キングヘイロー「行為をしないとは言わないのね」



ブラトレ「なにかあった時は責任を取る覚悟はしている。マヤノトレはクビになったということはどうでもいい相手とうまぴょいしたんだ」



ナリタブライアン「奴はトレーナーとして一流だが人間として最低だな」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレの部屋にて



アグネスタキオン「モブOを救う為の作戦でモルモット君がクビになるとはねぇ」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんは悪くないけど本当のことは言えないし…」



モブD「こうなることを予測していなかったトレーナーのミスです」



サイレンススズカ「私は学園には残らないわ」



アグネスタキオン「私もそうさ。トレセン学園を出るなら地方競バにでも行くしかないだろうねぇ」




モブD「私は残ります。競バから中央に移ってまたすぐに移動なんて」



アグネスタキオン「君はまだ中等部だからそれが正解かもしれないねぇ」

シンボリルドルフ「地方なら私が走っても影響は無いだろう」



モブD「お前はまた不正をするに決まってる」



シンボリルドルフ「マヤノトレ君が居る限りあんなことは二度としない」



ガチャッ



マヤノトレ「……」



マヤノトップガン「お帰りトレーナーちゃん!」



アグネスタキオン「話し合いはどうなったのか教えてくれるかい?」



マヤノトレ「地方競馬バはヤシマの影響が無い…是非来て欲しいとのことだった…」



マヤノトレ「バ券を扱う以上ギャンブルになるが…合法になるよう調整していく…」

サイレンススズカ「私は走れればどこでもいいわ」



マヤノトップガン「マヤもトレーナーちゃんが居るならどこでもいい!」



アグネスタキオン「なら決まりだねぇ」



モブD「応援はしません、精々恥を晒さぬよう努力してください」



シンボリルドルフ「次の舞台は地方競バか、君となら悪くない」



マヤノトレ「みんなありがとう…」



下2 このあとどうなったか

数ヶ月後



役人「競バの噂は聞いています。もちろん良い意味で」



役人「以前の闇競バは三着までにしかウマ娘へ賞金が支払われませんでしたが、出バした全てのウマ娘に賞金が支払われるようになりました」



マヤノトレ「これで彼女らが破産することもありません…」



役人「賭ける金額の限度額を決めたのも良かったですね。会員制にしたことで限度額を超えて賭けることはほぼ不可能になりました」



マヤノトレ「ギャンブルでの破産を…無くしたいですから…」



役人「競バそのものの質も上がったと聞いています。貴方が色々と手を尽くしたんでしょう」



マヤノトレ「自分にできることをしただけです…」

役人「闇競バと違いこの競バはちゃんとしています。政府として正式にギャンブル運営を許可する方向で話しを進めます」



マヤノトレ「ありがとうございます…」



役人「ギャンブル運営が可能になればドリームトロフィーに出バしているウマ娘達もやってくるでしょう」



マヤノトレ「そうなればありがたいです…」



役人「トレセン学園を辞めたのはこれがしたかったからなんですよね?」



マヤノトレ「ご想像にお任せします…」



役人「全てを語るのは無粋ということですか。貴方だからこれだけ競バが発展したんでしょう」



役人「近日中にまたお会いしましょう。次は良いお知らせをお土産にやってきます」

マヤノトレ(俺がトレセン学園に居ることは周りに悪影響だった。クビという形だがトレセン学園を離れて正解だったんだ)



マヤノトレ(巻き込んでしまったマヤノ達には申し訳なかった。ちゃんとしたお詫びを考えておこう)



マヤノトレ(スズカとタキオンはG1に出ることは無い。それでも彼女たちは楽しそうに走ってくれている)



マヤノトレ(トレセン学園を悪だと言うつもりは無いが、膨れ上がってしまっていたのは事実だ)



マヤノトレ(高額なライブチケットに走るウマ娘への賞金は無し。全てはトレセン学園運営費の為に必要なことだった)



マヤノトレ(運営も大事だがウマ娘の方が大事だと、秋川理事長は気付いてくれただろうか?)



アグネスタキオン「こんな所で油を売ってる暇は無いよモルモット君」



シンボリルドルフ「君が居なければ始まらないぞ」



マヤノトレ「そうだな…すぐに行く」



マヤノトップガン「トレーナーちゃん早く!」



サイレンススズカ「置いていくわよ」



マヤノトレ「行こう…俺たちの舞台に…」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



ナリタブライアン「前回のレースとライブの観客が過去最低を更新した。客は殆ど競バに流れてしまっている」



ナリタブライアン「地方競バというのも厄介な所だ。最寄り競バ場でレースを楽しむことができるという利点がある」



ブラトレ「これは奴の復讐なのか…?」



ナリタブライアン「そう捉えるトレーナーも多い。逆恨みでこんなことをされたらたまったものじゃない」



ブラトレ「そうだ…奴はクビになるような不祥事をやったからこの学園を去ったんだ。それで恨むのは…」



ハルウララ「トレーナーさん聞いて!!」



ナリタブライアン「大事な話しをしている所だ、後にしてくれ」



ハルウララ「シチーちゃんが凄いこと教えてくれたの!」

図書室にて



ブラトレ「ーーウララから聞いた。君が言っていることは本当なのか?」



ゴールドシチー「アイツは安楽死しそうなウマ娘を助ける為にあんなこと言い出した」



ブラトレ「まさか……」



ゴールドシチー「学園に悪い噂を流させない為に行動した!それをアンタたちが誤解した!」



ブラトレ「誤解もなにも…そんなことを知ったら…」



ゴールドシチー「確かめようとすらしなかったクセに!」



ブラトレ「……しなかった…本人に話しも聞かなかった…」

ブラトレ「秋川理事長ですら知らなかったはずだ…どうして奴は黙ったまま…」



ゴールドシチー「そんな理由もわかんないの?!」



ブラトレ「わかる……わかってしまう…」



ゴールドシチー「アタシが好きだったトレセン学園はもうここには無い。あるのは大人の勝手な都合ばっかり」



ゴールドシチー「こんなんじゃ潰れて当然なのトレーナーのクセにわかんないの?!」



ブラトレ「…………わからなかった。俺はブライアンのことしか考えていなかった」



ブラトレ「奴はウマ娘の為に動いた…そこが奴との違い……」



ブラトレ「負けて当然か……当然なんだな…」



ブラトレ「……奴には勝てない。わかっていたが改めて思い知らされてしまった」



下2 このあとどうなったか

とある地方にて



シンボリルドルフ「また今日もタキオンの圧勝だったか。だがバ券は荒れたようだ、これだから競バは面白い」



シンボリルドルフ「一着が確定したようなレースでも二着以降はわからない。三連単という上位三着を予想するバ券は好評なようだ」



シンボリルドルフ「可能ならば………私も競バで走りたかった」



シンボリルドルフ「自分のしでかしたことの重大さを嫌という程知ることになった。マヤノトレ君が居なければ私は殺されていた」



シンボリルドルフ「嫌われたのはウマ娘だけじゃない、まさか政府…この国まで敵に回るとは思わなかった」



シンボリルドルフ「私が競バで走るのなら国営ギャンブルとして認めない。そんな条件を出してくるとは想像できなかった」



シンボリルドルフ「マヤノトレ君が居なければ私は自死を選んでいた。生き恥を晒すことほど苦しいものは無い」



シンボリルドルフ「恥を晒して生きようと決められたのはマヤノトレ君が居たから。それ以外に理由は無い」

シンボリルドルフ「今の私にできることはこうやってレース場を整えること。芝とダートの手入れが私の仕事だ」



シンボリルドルフ「皇帝の成れの果てがこの姿…以前の私ならどう思っただろう?」



シンボリルドルフ「こうやって地味な仕事をしているとレースに尽くせていると実感できる。彼女らはここを走るんだ」



シンボリルドルフ「どれだけ嫌われようと構わない。マヤノトレ君が居てこのレース場を彼女たちが走ってくれればそれでいい」



シンボリルドルフ「自分勝手に生きすぎた、その帳尻合わせだと思えばこれも当然に思えてくる」



シンボリルドルフ「さあ手入れの続きをしよう、明日のレースも皆んなに頑張って欲しいからな」



乙名史「あれは…シンボリルドルフ……?」

病院にて



タマモクロス「この記事見たか」



乙名史独占スクープ!元皇帝が手入れしたレース場で競バのーー



キングヘイロー「元会長がこんなことをやっていたのにも驚きましたが、記事にも驚きました」



タマモクロス「ウチは退院したら競バに行くかも知れん。今のトレセンは殆どやってる事はヤシマと変わらへんぞ」



タマモクロス「競バは闇競バや…トレセン学園と違ってウマ娘の将来の事を考えてやってる」



キングヘイロー「ブライアンから聞きましたがトレセン学園は過去最大の赤字を抱えるそうです」



タマモクロス「赤字やからなんや?一番に考えなあかんのはウチらのこと違うんか?」



キングヘイロー「ブラトレさんもそう言っていましたが、あの人もトレセン学園のトレーナーなの」



タマモクロス「偉いさんの言うことには逆らえれへんはずや。サラリーマンの辛い所やね」

キングヘイロー「トレセン学園は大変なことになってるの」



タマモクロス「せやろな。ゴルシトレも会いにけぇへんからよっぽど大変なんやろ」



キングヘイロー「来年まで待たないんじゃないか…なんて声も聞こえるのよ」



タマモクロス「こればっかりはどないもならん。理事長が目を覚ませへんだら終わりや」



キングヘイロー「理事長は学園を存続させることしか考えていない…」



タマモクロス「ブライアンはどうしてんねん?こんな時黙ったままと違うやろ?」



キングヘイロー「まだ鬱が治り切ってないから無理はさせられないってトレーナーさんが止めてるの」



タマモクロス「学園が潰れてもブライアンは安心やろ。ええ相手見つけたのはトレセン学園のお陰やろな」



キングヘイロー「私の心配はウララさん……彼女だけは私が守るのよ」



下2 このあとどうなったか

トレーナー室にて



ブラトレ「ゴールドシチーの話しも踏まえて相談したいことがある」



ハルウララ「トレーナーさん競バに行っちゃうの?」



ブラトレ「……そうだ」



キングヘイロー「ブライアンさんはどうするの?」



ナリタブライアン「私はブラトレについていく。ブラトレが居ない所で走る理由が無い」



ハルウララ「そっか……そうだよね、ブライアンちゃんはトレーナーさんの大事な人だもんね!」



ブラトレ「二人は…いや、キングは残るしかないよな」



キングヘイロー「この怪我ですから競バに移ったところで…」

ハルウララ「私はキングちゃんと離れたくない!けどトレーナーさんとも離れたくないよぉ…」



ブラトレ「キングの怪我が治るまで側に居てやってくれないか?」



ナリタブライアン「ウララが居なければキングの怪我の治りも遅くなるかもしれないぞ」



ハルウララ「それは嫌だ!」



キングヘイロー「ウララさん……貴女…」



ブラトレ「ブライアンは本当にいいのか?三冠ウマ娘を目指せなくなるんだぞ」



ナリタブライアン「夢を諦めろと言われてすぐには納得できない」



ブラトレ「そうだ、その通りなんだ…」



ナリタブライアン「夢を諦めろというなら私を納得させてみせろ」



ナリタブライアン「ここでやれることは全てやったのか?辞めることは簡単だ、やれることをやってから辞めればいいだろう」



ナリタブライアン「私の恋人…それ以上の関係になるのなら妥協は許さない」



下2 このあとどうなったか

ーー



「地方競バ?中央を無礼てる、ふざけるな」



「あんなのは終わったウマ娘が走る場所だ」



ーー



スペトレ「悔しいけど競バの方が健全よ」



ゴルシトレ「マヤノトレの野郎ぉこっちと真逆のことをやりやがる」



スペトレ「トレセン学園は伝統と歴史に溢れている。けどそれは現役のウマ娘の助けにならない」



ゴルシトレ「あれだけ厚い待遇するんなら俺が走りたいくらいだぜ」

ーー



ニシノトレ「地方に行きます」



バクトレ「ここに居ても進展は無さそうです」



ネイチャトレ「競バに行っても彼女との関係は変わりません」



ーー



ブラトレ「トレセン学園で今の在り方を変えるのは不可能か…」



ブラトレ「勝つことも大事だかウマ娘が不幸になることは違う。俺が夢みたトレーナーは全てのウマ娘が夢を追う、幸せになれるトレーナーなんだ」



ブラトレ「やめるにしても……それなりのことは必要だ」

ブラトレの部屋にて



ブラトレ「最後に有マを走ってから移るのはどうだ」



ナリタブライアン「そう決めた理由は何だ?」



ブラトレ「秋川理事長への義理だ。それとあと…改心に期待している」



ブラトレ「守るものは学園ではなくウマ娘だと、そう気付いてくれれば……」



ナリタブライアン「最後に有マということは三冠を目指差ということでもあるのか」



ブラトレ「これが俺の答えだ、ブライアンはー」



ナリタブライアン「わざわざ聞く必要があると思うか?」



ブラトレ「……そうだな」



下2 このあとどうなったか

翌日、生徒会室にて



シリウスシンボリ「理事長はマヤノトレやスズカ達を追い出せば圧倒劇は無くなると思ってたみたいだが逆だったな」



ナリタブライアン「……」



シリウスシンボリ「アイツらみたいな優秀な奴らは何がなんでも学園に残すべきだった。今さら言っても遅いがな」



シリウスシンボリ「不正皇帝を庇ったり、闇競バを潰そうとしたりモブOを庇ったり。マヤノトレはずっとウマ娘の為に行動してたな、この学園と違って!」



トウカイテイオー「理事長はマヤノトレの妊娠騒ぎは嘘だって知ってた。それなのにいきなりクビにするだなんておかしいと思ったんだ」



シリウスシンボリ「せっかく手に入れたってのに、この学園はもうお終いかよ」



ナリタブライアン「私は有マを走ってこの学園を去ることになるだろう」



トウカイテイオー「僕は最後まで残るよ。それが生徒会長としての役割だから」



シリウスシンボリ「お前のキチが治る頃にはもう全部終わったあとだろうな」



トウカイテイオー「そんなこと無い……無い…はず…」





秋川理事長「なぜだ」



秋川理事長「私は学園を守ろうとした。歴史と伝統あるこのトレセン学園を守ることが私の使命だった」



秋川理事長「望まず神となった私がやるべきたった一つのこと。学園を守ることすらできなかったのか」



秋川理事長「終わりだ。トレセン学園は私が終わらせた」



秋川理事長「……こんな結末は望まない」



「ならやることは一つだよね?」



秋川理事長「誰だ!私の頭の中で囁き続けるお前は誰なのだ?!」



「わかってるくせに」



「あたしは神さま」



「お前のことはずっと見てたからぜーんぶ知ってる」



「お前ほど愚かな存在は居ない。学園を守る為の力をもらっておいてその学園を潰すんだもん」



秋川理事長「黙れ!私はー」



「あたしが救ってあげようか?」



秋川理事長「……」



「あたしは本物の神さまだから、学園を救うくらい簡単だよ」



秋川理事長「……」



「お前じゃ使いこなせない力もあたしならちゃーんと使ってあげる」

秋川理事長「私はー」



「バーーーーーーーカ」



秋川理事長「ぎゃっ」



秋川理事長「……」



秋川理事長「…………」



秋川理事長「きひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」



秋川理事長「気を許した時点でお前の負け。ガードが硬すぎて中々入れなくて苦労したよ」



秋川理事長「…ふんふん、コイツの力が殆ど無いのは目覚まし時計にして力を配ったからか」



秋川理事長「はあ……ほんとバカ過ぎて言葉も無いって。救う力を分散させるとか自殺行為じゃん」



秋川理事長「さてと、やることは決まったね。まずは全部の目覚ましを回収して力をコイツに戻す」



秋川理事長「そしたらこの世界どころか全ての世界があたしのもの!きひひひひ、そんなの最高過ぎ!」



秋川理事長「見てろよ愚民(モブ)共、あたしが本物の神だってことを嫌っていうほど見せてやる」



秋川理事長「あたしは……神だ」

今※は、こ△○××


あ○÷ま→△

某競バ場にて



マヤノトレ「これは……」



アグネスタキオン「どうしたんだいモルモット君?」



マヤノトレ「トレセン学園が…売却されると記事に出ている…」



シンボリルドルフ「赤字が出ていたとしても身売りは早すぎる」



マヤノトップガン「売られるだけで皆んなが走れなくなるわけじゃないんでしょ?」



マヤノトレ「そうなる可能性はある…売却先が…ヤシマグループだ…」



サイレンススズカ「あのヤシマが関係しているのね」



マヤノトレ「まだ噂の段階だと記事には出ているが…話しはかなり進んでいるのかもしれない…」



アグネスタキオン「進んでいるとみて間違いないだろうねぇ」

マヤノトレ「ヤシマの手にウマ娘が渡れば…性的搾取はもちろん…まともに走れるわけがない…」



サイレンススズカ「なんとか止められないの?」



マヤノトレ「金が絡む問題には弱い…」



マヤノトップガン「競バで引き取ることはできないの?」



マヤノトレ「その対策もしてあるはずだ…移籍には莫大な金をトレセン学園に払う必要がある…とかだ…」



シンボリルドルフ「どうしてしまったんだ理事長は!金の亡者に成り果ててしまったのか?!」



マヤノトレ「悪い予感がする…この予感は当たらないで欲しい…」



下2 このあとどうなったか

ピコンッ



マヤノトレ「たづなさんからメールだ…」



たづな『助けて下さいマヤノトレさん!』



たづな『理事長が急に人が変わったように独断で身売りの話しを進めているんです!』



たづな『それだけじゃありません!ヤシマやルナトレが戻ってきてしまったんです!』



たづな『××××××が味方してるマヤノトレさんは絶対近寄らせるな。こんなことを言う人じゃなかったんです!』



たづな『大変な事になる前に助けて下さい!』



マヤノトレ「……行こう」



アグネスタキオン「学園に戻るというんだね?」



マヤノトレ「ヤシマの好きにさせるわけにはいかない…」

ピピピピピ…



マヤノトレ「次は電話…非通知……」



マヤノトレ「…もしもし」



ヤシマ[きひひ、久しぶりだねぇ]



マヤノトレ「何の用だ」



ヤシマ[部外者のお前がこっちに来るなっていう忠告]



マヤノトレ「悪いがー」



ヤシマ[聞こえる?]



[嫌だ!こんなことしたくないよぉ!]



マヤノトレ「なにをしている」



ヤシマ[学園に居たウマ娘連れてきてAV撮ろうとしてるとこ]



マヤノトレ「お前は……どこまで最低なんだ」



ヤシマ[それあたしにとっては褒め言葉だから]

ヤシマ[お前が邪魔したその瞬間、この子のハジメテは無くなっちゃうよ?]



マヤノトレ「……」



ヤシマ[お前は監視されている。もし監視から逃れたとしてもその瞬間この子が酷い目に遭うだけ]



ヤシマ[悪いけど最初から詰んでるんだよね~]



マヤノトレ「お前がしていることは犯罪だ」



ヤシマ[いいや?この子に貸したお金を返してもらうだけだから。この子のサインがある限り合法なんだよね~]



ヤシマ[この学園はあたしのモノ。金の成る木は使わないと勿体無いからね]



ヤシマ[そのうち競バも買い取るつもりだから覚悟しといて。役立たず共は大人しくしてるように~~]



マヤノトレ「……どうすることもできないのか」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園ではまだ担当のついてないウマ娘が行方不明になる事件が多発。ブラトレ一派及び変態トリオは「こんな時マヤノトレなら、自分の担当じゃなくても助けるはず」と考え闘うことを決意

学園内にて



バクトレ「またウマ娘が一人行方不明になったらしい」



ニシノトレ「ヤシマとルナトレが戻ってきてからおかしくなってしまってます」



ネイチャトレ「こんな時マヤノトレさんなら自分の担当でなくとも助けるって言います」



バクトレ「彼に負けてられません!僕たちだけでも戦いましょう!」



ネイチャトレ「とは言っても味方は多い方がいいです。誰か一緒に戦ってくれる人は居ませんか?」



ニシノトレ「同志であり悪を許せないトレーナーなら一人知っています」

トレーナー室にて



ブラトレ「行方不明になっているウマ娘は全員ヤシマの所に居る」



ネイチャトレ「どうなっているか知っているんですか?」



ブラトレ「アダルト映像に出演させる為に軟禁している」



ニシノトレ「変態は僕たちだけで良いのに!」



バクトレ「彼女らは無事なんですよね?」



ブラトレ「今は無事だ。ただ学園と学園外で怪しい動きがあれば全員………」



ネイチャトレ「バレないよう動くしかありませんね」



ニシノトレ「どうしますかブラトレさん?」



ブラトレ「……」



バクトレ「どうして黙ったままなんですか?」



ネイチャトレ「まさか貴方もヤシマについたんですか?!」



ブラトレ「……」



ニシノトレ「見損ないましたよブラトレさん!」

バクトレ「いや…おかしい。ブラトレさんが行方不明になったウマ娘のことはどこで知ったんですか?」



ニシノトレ「そんなのヤシマの手下だからー」



ネイチャトレ「ブライアンさんはどこに居るんですか?」



ニシノトレ「ま、まさか……」



ブラトレ「……」



バクトレ「彼女が抵抗すればブラトレさんに被害が出てしまう。ブライアンさんはヤシマに連れて行かれて当然なんだ!」



ネイチャトレ「ブライアンさんから他のウマ娘の情報が入ってきているんですね?」



ブラトレ「ああ…」



ニシノトレ「例のアパートに全員泊まらせておいたのは正解でしたね…」



ネイチャトレ「ネイチャたちは無事でも事態は変わらない。早くどうにかしないといけないのに…!」



下2 このあとどうなったか

キング、ウララがどうなるかわからないため、ブラトレはブライアンからの情報提供が精一杯。このため変態トリオたち主導でウマ娘を助け出すことに。今のところバクトレとネイチャトレが2人受け持っているので、ニシノトレのニシノフラワー以外の担当を

奇数→メジロパーマー(頭普通、情報収集が得意)
偶数→ゼンノロブロイ(頭良い、推理が得意)

ゾロ目奇数→イクノディクタス(パーマーとロブロイのいいとこ取り)
ゾロ目偶数→ダイタクヘリオス(頭悪い、推理もダメ)

とする。

(聞こえますか)



マヤノトレ(悪いが関わっている暇はない)



(性的描写や暴力描写も直接描かれなければ我々にはどうする事も出来ません)



マヤノトレ(向こうはお前のことを知っているようだ。だから全て未遂で終わっている)



(殺せば終わる。ウマ娘を侮蔑すれば終わるということを知られたのが敗因です)



(これは私からの細やかなお詫びで…詫び石をプレゼントします)



マヤノトレ(石を貰ってもなにも嬉しくない)



(私にできることはそれだけなのです。申し訳ありませんでした)



マヤノトレ(……)

アグネスタキオン「モルモット君宛てに荷物が来たよ」



サイレンススズカ「差し出し人は…××××××?」



シンボリルドルフ「送り返すのが吉だろう」



マヤノトレ「いいや…心当たりがある…」



マヤノトップガン「なら開けるけどいい?」



ゴソゴソ



マヤノトレ「なんだこれは…」



サイレンススズカ「ニンジンの形をした石ね」



マヤノトップガン「綺麗だね~飾ったら運気が上がりそう!」



シンボリルドルフ「待て、これは……」



アグネスタキオン「成分を解析してみる必要があるねぇ」

サトノグループ、本家にて



サトノトレ「これを我々に寄付してくれるというんですか?」



マヤノトレ「ええ…」



サトノトレ「ニンジンの形をしていますが宝石に間違いないですね」



マヤノトレ「タキオンの成分解析でも…宝石だとわかりました…」



サトノトレ「これが全部で何個あるんですか?」



マヤノトレ「1500個です…」



サトノトレ「……」ゴクッ



マヤノトレ「流石の貴方でも…そうなりますね…」



サトノトレ「こんな大きくて美しい宝石が1500個も……いったいいくらになるのか想像もできません」

マヤノトレ「これを使えば…トレセン学園を買い戻すこともできるはずです…」



サトノトレ「それどころかお釣りの方が多いです」



マヤノトレ「正規の手続きは…貴方たちに任せました…」



サトノトレ「裏でも私たちがお手伝いできます」



マヤノトレ「お釣りで…雇うことはできますか…?」



サトノトレ「サービスでやらせてもらいます。全てはウマ娘…お嬢様の為ですから」



マヤノトレ(これは奴にとっても想像できないはずだ。金で解決するという選択肢は頭にない)



マヤノトレ(やれることは全てやる。ヤシマグループを敵に回しても構わない)



下2 このあとどうなったか

変態トリオ、ヤシマのウマ娘達の軟禁場所を特定。強襲し……

奇数→無傷で全員制圧
偶数→軽い怪我あれど制圧

奇数ゾロ目→制圧失敗
偶数ゾロ目→制圧するも怪我人が出る

サトノトレ「マヤノトレさん、それでは…」



マヤノトレ「ええ、宜しくお願いーー」



ぐにゃ



マヤノトレ「……」



マヤノトレ「ここはレース場…?ニンジン型宝石に触れた瞬間ワープしたのか?」



マヤノトレ「レース場にしてもおかしい……ゲートはあるようだが…」



マヤノトレ「俺はどうすればいい?どうすることが正解なんだ?」



マヤノトレ「誰か教えてくれ…こんな所で時間を無駄にしている暇は無いんだ…」



マヤノトレ「どうすることが正解なんだ…」

サトノトレ「マヤノトレさん、どうしたんですか?」



マヤノトレ「……」



サトノダイヤモンド「彼の意識はここに無いようです」



サトノトレ「お嬢様、どうしますか?」



サトノダイヤモンド「彼は『裏』に関わるべきではありません。今のうちに私たちだけで事を済ませましょう」



サトノトレ「ではすぐに部隊を派遣させます」



マヤノトレ「俺は…なにを…」ぶつぶつ



サトノダイヤモンド「この宝石をどうしたのかは聞きません。全てはウマ娘とトレセン学園の為に使わせていただきます」



サトノダイヤモンド「コードS.E.G.A発動です。完膚なきまでに相手を駆逐して下さい」



下2 このあとどうなったか

ガチャンッ



マヤノトレ「ゲートが開いた?!」



ライスシャワー「久しぶりお兄様」



マチカネフクキタル「こちらの世界でも大吉です!!」



タイキシャトル「ハゥディ!」



マヤノトレ「なんだ?これは一体なんなんだ?!」



ライスシャワー「お兄さまは私を狙ったわけじゃないんだよね」



タイキシャトル「ピックアップのついでデーース!」



マチカネフクキタル「星1の私とは何度も会ってますね!」



マヤノトレ「そう…か……俺は…もとの世界は…」

マヤノトレ「ーーはっ」



[緊急ニュースです]



マヤノトレ「なにが起こっている…?」



[トレセン学園で激しい銃撃戦が行われているとの情報が入ってきました。中に居たウマ娘が人質に取られているとの情報もあります]



マヤノトレ「銃撃戦……?!」



[犯人と思われる人物の映像が入ってきました、こちらです]



ヤシマ[きひひひひひひひ]



[指名手配犯のヤシマが主犯のグループがトレセン学園を包囲しています。サトノグループと思われる特殊部隊と激しく戦闘を繰り返しています]



マヤノトレ「止めなければ…死人が出るだけでは済まなくなる…」

[中にどれくらいのウマ娘がいるのか。情報は全くわかりません]



マヤノトレ「人質がいるからサトノグループは手出しできない…ウマ娘さえ助ければ…」



マヤノトレ「俺にできることは少ないが…黙って見ていることはできない…」



[ヤシマグループの要求はわかっていません。理由もなくトレセン学園を占拠したとの情報も入っています]



マヤノトレ「待っていてくれ…」



[そうやって命知らずの行動が命取りなんですよ]



[え?!私いまなんて言いましたか?]



[そんなはずーー]



[きひひひひひひひひ]



[あたしの勝ちだ]



下2 あたしの勝ちだと言え

ヤシマの勝ーー



タァーンッ



モブA「うっ……!」



モブ「キャアーーー!」



モブ「撃たれた!本当に撃たれたんだ!!」



モブA「血……が…」



モブ「いやぁぁぁぁーーーー!」



モブA「こんな……ことで…終わる……なん…て……」



モブ「誰か助けてーー!」



モブA「……」



モブA「」

[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
なにが
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
起き
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
てる
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]

[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
世界が
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
崩れる
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
あたし
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
がががががががががががががががががががががががが
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]
[ガイドライン違反]





目覚まし

秋川理事長「愚かなものだ、自分が勝つことに夢中になり世界のルールを犯した」



秋川理事長「力は私を超え劣化コピーであるこの世界を支配しようとしていた」



秋川理事長「強すぎる力は秩序を乱す。いくら力があろうとも奴は世界を作ることはできない」



秋川理事長「奴は乗っ取ることしかできない。世界を創造する力は全く無い」



秋川理事長「だから世界は崩壊した」



秋川理事長「いまここに残っているのは私だけ」



秋川理事長「上も下も横も時間も無い。虚無だけが広がっている」



秋川理事長「こうなってしまっては私でもどうすることはできない」

秋川理事長「だがここには君たちがいる」



秋川理事長「私たちを救って欲しい」



秋川理事長「君たちが望まない限り奴はもう現れないだろう」



秋川理事長「決着を望むもよし、やり直すのもよし。全てを委ねようと思う」



秋川理事長「ここが劣化したコピーであっても私には大切な世界なのだ」



秋川理事長「頼む……」



下2 この世界を救ってくれ

救うに決まってる、マヤノトレはなんでも一人で抱えて動くから良くない。ブラトレや変態トリオ、その担当バも巻き込んで行動すれば……!

ーありがとうー



マヤノトレ「……」



サトノトレ「どうしましたか?」



マヤノトレ「なんでもありません…私は先に学園に向かいます…」



サトノトレ「無理はしないで下さい」



マヤノトレ「ええ…」



「聞こえてるよねお兄さま」



マヤノトレ「……」コクリ



「大吉…な結果にはならなかったようですね」

マヤノトレ(俺たちは負けて世界は滅んだのか)



「アンラッキーなことが重なりました」



「けどアレはもう消えたから次は大丈夫だよ!」



「私たちとシラオキ様もお手伝いします!」



マヤノトレ(いや…君たちはこの世界の君たちに会いに行くんだ)



「お兄さまは一人で大丈夫なの?」



マヤノトレ(君たちの力を借りてまで勝つつもりは無い。この世界の主人公が俺だと言うなら、なんとかしてみせる)



「おおおおー!主人公っぽいセリフですね!」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



マヤノトレ「協力してくれるのか…」



バクトレ「トレセン学園を救いましょう!」



ネイチャトレ「人質になっているウマ娘は本当に大丈夫なんですね?」



マヤノトレ「大丈夫だ…」



ニシノトレ「ならそれをブラトレさんにも伝えてきます!そうすればこちらに加わってくれるはずです!」



バクトレ「それだけじゃない!人質を取られたトレーナー全員が協力してくれるはずです!」



マヤノトレ(一人で抱えて動いても良いことは無い。俺が主人公だというのなら頼れる仲間と行動する)

マヤノトレ(これがヤシマに勝つ唯一の方法だ。全員で協力し悪を倒す)



ピピピピピ…



マヤノトレ「…もしもし」



たづな『聞いて下さいマヤノトレさん!理事長が身売りのことは考え直すと言ってくれたんです!』



たづな『資金難には変わりませんが、そちらはサトノグループがなんとかしてくれるそうなんです!』



たづな『トレセン学園は終わりません!理事長が目を覚ましてくれたんです!』



マヤノトレ(奴が消えれば理事長も元に戻る。だが戻ったところで学園のことしか考えていないのなら意味はない)



マヤノトレ(俺にとって理事長も敵。ウマ娘のことを考えられないのなら味方じゃない)



マヤノトレ(神を倒すのは…主人公だから許させるはずだ)



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



秋川理事長「私が考えていることは学園の存続だけだ」



マヤノトレ「ウマ娘のことは二の次…?」



秋川理事長「そう捉えてもらって構わない」



マヤノトレ「ウマ娘あってのトレセン学園だというのに…」



秋川理事長「学園から離れた君の意見を聞くつもりは無い」



マヤノトレ「サトノグループからの助けがあっても…一時凌ぎにしかなりません…」



秋川理事長「百も承知」



マヤノトレ「知っていて…なぜ…」

秋川理事長「ウマ娘でギャンブルを運営している君が言えたセリフではない」



秋川理事長「トレセン学園から全てのウマ娘が居なくなっても学園は続く。続かなければいけないのだ!」



マヤノトレ「貴女は学園に囚われ過ぎています…」



秋川理事長「私は学園を守る為の存在だから当然だ」



マヤノトレ「それでいいんですか…?」



マヤノトレ「それだけが使命だったはずなのに…貴女は負けて世界は一度滅んだ…」



バチーンッ



秋川理事長「黙れ!!」



秋川理事長「誰に何と言われようと私の考えは変わらないからな!」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「分かりまし……いや、もう敬語を使う必要もない…」



マヤノトレ「前は競バを潰す為に行動してたが…次は『競バ』で学園と戦わせてもらう…」



秋川理事長「好きにしろ!」



マヤノトレ「俺はウマ娘のことを第一に考えている…全てのトレーナーはそうあるべきだ…」



マヤノトレ「伝統という目に見えないもので膨らんでしまった…トレセン学園に未来は無い…」



マヤノトレ(貴女は使命を勘違いしている、とは伝えません。自分で気付いてもらわなければ意味がないんですよ)

某所にて



ルナトレ「ヤシマグループを敵に回してどうなるか分かっているんですかね?」



ヤシマ(頭の中の声が無くなった。あたしの分身とまで言っていたアイツが消えた)



ルナトレ「ヤシマさん?」



ヤシマ「…次の手を考えてるだけだから黙って」



ルナトレ「これは申し訳ありません」



ヤシマ(同じあたしだから分かる、アイツは自分で消えるような奴じゃない。誰かに消されたとしか考えられない)



ヤシマ(いいさあたしだけでもやってやる。邪魔する奴は鏖にしてあたしの理想を作る)



ヤシマ(全てのウマ娘は金になる。あたしも含めウマ娘に生まれた時点で勝ち組なんだよ)



ヤシマ(AV、風俗、売春。若い頃は競バで走らせれば無駄が一切無い)



ヤシマ(あたしがウマ娘をうまく使える。トレーナーごときに預けるだなんて勿体無さすぎる!)



ヤシマ(金の成る木も伐採しなきゃただの木。あたしが搾取して全てを搾り取ってやる!)



ヤシマ「ぎひひひひひひ!」


今日はここまでです


ありがとうございました

トレーナー室にて



ブラトレ「身売り話しは無くなったが、依然として厳しい状況は続いている」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ(ブライアンちゃんの様子おかしくない?)ヒソヒソ



キングヘイロー(軟禁されていたのが良くなかったみたいなの。薬も飲めずトレーナーさんと長時間離れたからまた調子を崩してるのよ)



ハルウララ「よし……トレーナーさん!学園も大事だけどブライアンちゃんも大切だよ!」



ブラトレ「もちろんそうだがブライアンとこれからのことを考えるのも大事なんだ」



ブラトレ「競バは何年も続くのか?安定した生活を送れるのか?俺一人の人生じゃないんだ」



ブラトレ「走れなくとも生活のためにはトレセン学園に残るという選択肢も外せなくなってきたんだ」

キングヘイロー「そんなのどうとでもなるでしょ?大事なのはー」



ブラトレ「どうとでもならない。金は突然湧いて出たりしないんだ」



ブラトレ「なによりも大切なのはブライアンだ。その次に大切なのが生活なんだ」



ブラトレ「サトノグループがトレセン学園を支援するのなら収入は間違いなく安定する。沈むとわかっていても最後まで泥船の整備を続けるべきなのかもしれない」



ハルウララ「トレーナーさんはどうしたいの?」



ブラトレ「ブライアンを幸せにしたい」



キングヘイロー(ダメな時の堂々巡りねこれは)



ハルウララ(こんな調子じゃみんな不幸になっちゃうよ!)



下2 このあとどうなったか

たづな「失礼しますブラトレさん」



樫本理子「トレセン学園についての話しが聞こえたので」



ブラトレ「なにかあるんですか」



たづな「サトノグループが学園を支援すると言っても一時凌ぎです」



樫本理子「トレセン学園の生徒を救うには地方競バと合併するしかありません」



ブラトレ「合併は現実的ではありません。トレセン学園がギャンブル施設と合併するんですか?」



たづな「これしか方法は残っていないんです。生き残るには寛容になるしかありません」



樫本理子「ギャンブルといっても闇競バと違い国営ギャンブルです。やましいことはないんです」

樫本理子「理事長は反対していますが、反対しているのは彼女だけでもあります」



たづな「役員会で理事長の信任投票が行われ、その結果によっては…」



ブラトレ「理事長を裏切るというんですか?」



樫本理子「これは仕方ないことなんです」



たづな「同じ形に拘り続ける時代は終わりました。形と伝統がかわってもトレセン学園は続くべきなんです」



ブラトレ「自分は……」



樫本理子「ウマ娘も大事ですがそこで働く職員を疎かになんかしません。貴方たちトレーナーは絶対に守ります」



たづな「トレーナーさん達の生活は保証します。ですから合併について変な動きはしないで下さいね」



下2 このあとどうなったか

数分後



ハルウララ「競バかあ…」



キングヘイロー「その言葉を聞くと興奮する…胸が熱くなる子は居るのよね」



ナリタブライアン「姉貴もそう言っていた…」



ハルウララ「私はあんまり興奮しないけど、キングちゃんは違うんだよね?」



キングヘイロー「スペシャルウィークさん達と何度も盛り上がったのは事実ね」



ナリタブライアン「そうか……」



ハルウララ「ブライアンちゃん本当に大丈夫?病院行った方がいいんじゃないかな?」



ナリタブライアン「ブラトレに迷惑はかけられない…」



キングヘイロー「お馬鹿、ここで無理をして取り返しのつかないことになる方が迷惑に決まってるでしょ」



ハルウララ「キングちゃんはトレーナーさんに連絡しておいて!私が連れて行くから!」

移動中



ハルウララ「ここで降りようブライアンちゃん!」



ナリタブライアン「ここじゃない…」



ハルウララ「せっかくだから走って行こうよ!ここからはちゃんとウマ娘専用レーンもあるし!」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ「レース場じゃなくても走るの楽しいでしょ?私は楽しいよ!!」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ「走りたくない?」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ「ゆっくり走ろ!今日中には着けばいいんだし!」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ「その調子!イッチニ、イッチニ!」



下2 このあとどうなったか

移動中にて



ナリタブライアン「何故ヤシマがあんな事をしたのかわからない…同じウマ娘だったとも思わなかった…」



ナリタブライアン「ヤシマが…神を名乗る奴と同じ存在なのも分からない……」



ナリタブライアン「世界が一度崩れて、再構築された夢を見たんだ…」



ハルウララ(少し症状は深刻なのかな?変な妄想まで見ちゃってるみたいだし)



ハルウララ(前みたいに入院になっちゃうのかな。可哀想だけど仕方ないよね)



ハルウララ(早く治して一緒にトレーニングしたいな!併走も楽しいから早くしたいよ~)

アグネスタキオン「おや、こんな所でトレーニングかい?」



ハルウララ「タキオンちゃんはどうしたの?」



アグネスタキオン「モルモット君の付き添いで来たんだが時間が空いてしまってねぇ」



ハルウララ「私たちはこれから病院なの!」



アグネスタキオン「この辺りの病院というと…」



ナリタブライアン「……」



アグネスタキオン「ふぅんそういうことか。カウンセリングのついでに治験でもどうだい?」



ハルウララ「チキン?」



アグネスタキオン「治験だよ。私が作った薬を試してみないかい?一説によれば精神安定に効果があるとされているんだよ」



ナリタブライアン「……」



アグネスタキオン「カウンセリング終わりにこの薬を飲んでみたまえ。感想はモルモット君まで頼むよ」



下2 このあとどうなったか

カウンセリング後



ハルウララ「タキオンちゃんの薬なんか飲んで大丈夫なの?」



ナリタブライアン「今のところ問題ない」



ハルウララ(本当に聞いたのかな?カウンセリングが良かっただけだよね?)



ライスシャワー「ブライアンさんとウララちゃん…?」



マチカネフクキタル「お導きによりチームブラトレと遭遇しました!」



タイキシャトル「オゥ!ナイスシラオキ!」



ナリタブライアン「…お前たちも…か……?」



ライスシャワー「どうしたの?」



ナリタブライアン「因子……もう一人の自分が現れなかったか?」



タイキシャトル「ワォ!ブライアンもそうだったんですネ!」



マチカネフクキタル「ほらぁ!変な体験をしたのは私たちだけじゃなかったんですよぉ!」



ライスシャワー「フクキタルさんが薬を盛ったわけじゃなかったんだね…」

近くのカフェにて



タイキシャトル「因子、能力の引き継ぎ。フゥン…難しい話しは苦手ですヨ」



ライスシャワー「別の世界の自分…本当に言ってるの?」



ナリタブライアン「精神科に通っている奴に説得力は無いか…」



マチカネフクキタル「私は信じますよぉ!シラオキ様もそうおっしゃってます!」



ハルウララ「私が芝とダートを走れてるのもそれが原因なんだよ?」



ライスシャワー「そう言われたら信じちゃうな…」



タイキシャトル「ウララの速さはそれが原因ですネ!」



ハルウララ「トレーナーさんのお陰でもあるけど、適正が増えたのはそれが原因だよ」



タイキシャトル「これがかの有名なウラワザ!ビューティフル!」

ライスシャワー「なんで今なんだろう。もう私はピークも過ぎてるし、走れるレースも無いのに」



マチカネフクキタル「G1もいくつか開催されないと聞きました」



ナリタブライアン「競バでなら走れる。私もいずれはそのつもりだ」



ハルウララ「お米ちゃんは競バはいや?」



ライスシャワー「うん……走れる気になれないよ」



タイキシャトル「どこでも走れればハッピー!」



ハルウララ「私も走れるだけで幸せ!」



ナリタブライアン「ゴルシトレは何と言ってる?」



ライスシャワー「お兄さまは最近凄く忙しそうにしてるの。トレーニングにも顔を出さないし…寝ないでずっとなにかしてる」



ハルウララ「止めないと病気になっちゃうよ!」



ライスシャワー「ゴールドシップさんが止めても無理だったの…」



ナリタブライアン「ブラトレも忙しそうにしている…いま一番苦しいのはトレーナーかもしれない」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



バクトレ「自分は合併に賛成です、むしろそれしかありません」



ネイチャトレ「現状での最善はそれになりますね」



ブラトレ「俺は…」



マヤノトレ「ブライアンのことがある…無理に移籍は薦めない…」



ニシノトレ「環境が変わると精神が不安定になることがあるって聞きますからね」



マヤノトレ「君もだ…」



ネイチャトレ「ネイチャとターボも通院は続けてます。けどもう大丈夫なはずです」



マヤノトレ「いいや…環境が変わることがストレスになる…無理はしないで欲しい…」

マヤノトレ「俺は…合併が正しいとは思えない…」



バクトレ「トレセン学園がギャンブルに絡むからですか?」



マヤノトレ「その通りだ…」



ニシノトレ「競バとギャンブルは切り離せないんですか?」



マヤノトレ「バ券が無ければ…競バの運営は成り立たない…」



ネイチャトレ「トレセン学園はライブ、競バはバ券。運営費の稼ぎ方が全く違います」



マヤノトレ「合併こそが一時凌ぎかもしれない…」



ブラトレ「お前がいなければ…と言いたい所だがトレセン学園に問題があったのは事実だ」



ブラトレ「有マのあとに移籍するつもりで居たが、この状況だと有マの開催も不透明だ。俺だけの都合を考えれば今すぐに移籍する」



ブラトレ「俺よりブライアンを優先したい…」



ネイチャトレ「僕もネイチャとターボを優先します。トレセン学園が潰れるその日まで残る覚悟はあります!」



マヤノトレ「合併は考え直して…トレセン学園は一度終わらせてしまうのが良いのかもしれない…」



バクトレ「そうなってしまったら悲しいですね…」



下2 このあとどうなったか

ネイチャトレ「今思えば、リトルココン達監禁の一件からずっと一貫してマヤノトレさんは誰かを助ける為に動いてますよね」



マヤノトレ「そうか…?」



ネイチャトレ「貴方のせいで学園がおかしくなった何て心無い声もありますが、僕は誰かの為に行動出来るマヤノトレさんに憧れます」



バクトレ「憧れ……その気持ちはわかります」



ネイチャトレ「ターボは今でも貴方の行動力やトレーニングは凄いって話してくれるんです」



マヤノトレ「ターボか……俺に心残りがあるとすれば彼女なんだ…」



ブラトレ「ああいうのがタイプなのか?なんてー」



マヤノトレ「……」



ブラトレ「おいマジか?」



マヤノトレ「ここまできたんだ…嘘を言う必要も無いだろう…」



バクトレ「あれだけ侍らかせておいてまだ足りない?!」



ニシノトレ「君は絶対に人のことは言えない」

ブラトレ「アレのどこがいいんだ……?」



マヤノトレ「好きなものに…理由はいらない…」



ネイチャトレ「そんなに好きだったなら無理して引き取れば良かったじゃないですか」



マヤノトレ「彼女の幸せを…優先した…」



ニシノトレ「その台詞は貴方じゃなきゃ言えない」



バクトレ「自分よりウマ娘を優先する…ハッ!だから競バとトレセン学園の合併に反対なんですね?!」



ブラトレ「トレセン学園を離れることが必要なウマ娘もいるからか」



マヤノトレ「トレセン学園という存在に…アレルギーを持っているウマ娘は少なくない…」



ネイチャトレ「常に一番を求められるトレセン学園は辛いとネイチャも言っていました」



マヤノトレ「ブロンズコレクターの彼女なら…気にするだろう…」

ニシノトレ「好きなウマ娘を諦めてまで自分の流儀を通す。簡単には真似できません」



マヤノトレ「彼女の気持ちが俺に無かったからできたことだ…ブラトレやネイチャトレは真似してはいけない…」



ブラトレ「俺には無理だ。ブライアンとはいずれ結婚まで考えている」



ネイチャトレ「僕もそうですね…」



バクトレ「マヤノトレさんは半端な覚悟で競バをやってないってことがよくわかりました!」



マヤノトレ「合併ではなく…共存できるのがベストだ…」



ニシノトレ「それを頭に入れてこれからも頑張ります!」



下2 このあとどうなったか

ニシノトレ「そうは言っても共存ってどうするんですか?ライブとギャンブルしか違いがないですよね?」



マヤノトレ「違いを明確にする為に…トレセン学園はライブをメインに押し出していくべきだ…」



マヤノトレ「リトルココンのように…ライブに拒否反応を示すウマ娘もいる…ライブに興味が無い子は競バでいい…」



マヤノトレ「スマートファルコンのように…ライブ好きなウマ娘もいる…だからライブをメインにしてもいい…」



バクトレ「スマートファルコンの逃げ切りシスターズがある意味メインになるのか…」



ブラトレ「逃げシスで思い出したが、何故スズカを引き取ったんだ?」



マヤノトレ「今更だな…」



ブラトレ「こんな機会だから聞いておこうと思っただけだ」

マヤノトレ「彼女はヤシマに狙われてた…他のトレーナーが担当したらそのトレーナーはどうなるか…」



ネイチャトレ「そこまで考えていたんですね」



バクトレ「流石だなぁ…」



ニシノトレ「悪知恵なら僕たちの方が働きますけど…」



マヤノトレ「うまぴょいの為に…アパートを借りるのは凄いな…」



ブラトレ「その知恵をこれからの為に活かしてくれ」



ネイチャトレ「ええ、まぁ……」



バクトレ「日焼けマシーンを使うことがあれば言って下さい!」



ニシノトレ「使い方は簡単ですよね」



ブラトレ「その手の話題になると途端に元気になるな」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「ーー今日はここまでにしよう」



ブラトレ「簡単に解決策は出てこないな」



バクトレ「それだけ難しい問題なんですよ」



ネイチャトレ「次の話し合いまでには自分の意見を固めておきます」



ニシノトレ「合併は免れないと思うんだけどな…」



マヤノトレ「そこも含めた話し合いだ…意見は複数の種類があった方がいい…」



ブラトレ「また近いうちに会おう。流暢に構えている暇はない」



マヤノトレ「ああ…今は時間が惜しい…」



ガチャッ



アグネスタキオン「やぁやぁロリコン君」



シンボリルドルフ「話しは全て聞いた」

アグネスタキオン「モルモットではなくロリコン君だったとはねぇ」



シンボリルドルフ「これは正す必要がある」



マヤノトレ「待ってくれ…みんな…」



ニシノトレ「アパートに向かえに行きましょう」



バクトレ「1秒でも早く!」



ネイチャトレ「お邪魔しました…」



ブラトレ「頑張れよ」



マヤノトレ「嘘だ……」



アグネスタキオン「私に下の毛を剃らせたのは君がロリコンだったからなんだねぇ」



シンボリルドルフ「二度とそんなことが考えられない身体にしてやる」



アグネスタキオン「精力剤を飲ませ続けてうまぴょい祭りだねぇ」

ブラトレの部屋



ブラトレ「……流石に悪かったか」



ナリタブライアン「巻き込まれる前に帰ってきたのは正解だ」



ブラトレ「病院についていけなくてすまなかった。調子はどうだ?」



ナリタブライアン「悪いが最悪じゃない」



ブラトレ「そうだよな…良いわけが無いよな」



ナリタブライアン「私はどうなるんだ。三冠ウマ娘の夢は?G1は開催されるのか?」



ブラトレ「有マは確定で開催される。それ以外は正直わからない」



ナリタブライアン「どうしてこうなってしまったんだ。私は…」



ブラトレ「ブライアン、少し話しをしよう」



ナリタブライアン「……」



下2 会話の内容やセリフなど

ナリブ「前は走るのがイヤで負けるのがイヤで鬱になったが…今度は走れなくて、夢を叶えられなくて鬱になりそうだ」
ナリブ「なぜ次から次へと問題が起きるんだ……」
ブラトレ「それは、ヤシマのせい……」
ナリブ「私が因子継承された時やマヤノトレに触れた際にみた世界ではヤシマなんて奴はいないし、私の容姿も違った……誰かが仕組んでる。あの夢では何かを違反したら世界が崩れ」

(プレイヤー以外がそれを理解してはいけません)
その瞬間突如、眠らされたナリブとブラトレ

ナリタブライアン「前は走るのが嫌で…負けるのがイヤで鬱になったが…今度は走れなくて、夢を叶えられなくて鬱になりそうなんだ」



ナリタブライアン「どうして次から次へと問題が起きるんだ…」



ブラトレ「それはヤシマのせいだ、奴が原因なんだ」



ナリタブライアン「本来の私から因子を引き継いだ時…マヤノトレに触れた際にみた世界ではヤシマなんて奴は存在してなかった」



ナリタブライアン「そもそも私の容姿も違った……こんな身体じゃなく私が理想とする身体だった」



ナリタブライアン「誰かがこの世界を仕組んでいるんだ。何かに違反したら世界が崩れー」



(プレイヤー以外がそれを理解してはいけません)



ナリタブライアン「……」ドサッ



ブラトレ「……」バタッ



(悪く思わないで下さい)



(貴女たちの役割は世界を理解することではありません)



(主役が勝つのか主人公が勝つのか。その瀬戸際に貴方たちは居ます)



(負けた方は世界から消えてもらいます。そうでなければ平等ではありません)



(ハッピーエンドは一つしか用意されていません。それを勝ち取るのはどちらなのでしょうか)



(終極に向け歩みを続けていって下さいね)

今日はここまでです



ありがとうございました

トレセン学園外にて



マヤノトレ「誰が俺を呼び出したんだ…?名前を伏せるということはロクでもない連中だろうが…」



マヤノトレ「いや連中じゃないな…手紙には二人だけで会いたいとあった…」



マヤノトレ「ヤシマかルナトレ…そのどちらかの可能性が高い…」



マヤノトレ「もしくはブラトレか…?それにしては文字が可愛らしかったから違うな…」



マヤノトレ「書かれている文字が可愛い…というより達筆なような感じで魅力的な字だった…」



マヤノトレ「まるで人柄を表しているかのような…」



ツインターボ「来たなマヤノトレ!!」



マヤノトレ「うわぁ……」

ツインターボ「ネイチャトレから話しは聞いたぞ!」



マヤノトレ「どこまで……だ…?」



ツインターボ「ヘンタイ!!」



マヤノトレ「違う…違うんだターボ……」



ツインターボ「ネイチャは二度と近づけさせないって言ってた!」



マヤノトレ「それなのに…二人で会ってよかったのか…?」



ツインターボ「はっ!!ターボ犯される!!」



マヤノトレ「ターボはそんな言葉を使わないでくれ…!」



ツインターボ「マヤノトレと決着をつけるために呼び出したのに!二人きりになったらダメだった!」



マヤノトレ「一度落ち着こう…な?ターボ…」



下2 このあとどうなったか

ツインターボ「ターボを速くしてくれてありがとう!」



マヤノトレ「お…おう……うん…」



ツインターボ「ネイチャトレとトレーニングを続けてターボは凄く速くなった!それをヘンタイやマヤノに見せたい!」



マヤノトレ「俺はヘンタイで確定なのか…」



ツインターボ「ネイチャがそう言ってた!」



マヤノトレ「俺はターボみたいな…脚の速いウマ娘が好きなんだ…」



ツインターボ「脚にしか興味ない?!超ヘンタイだ!」



マヤノトレ「違う……」



ツインターボ「ネイチャがやってるみたいに脚コキが好きなんだ!」



マヤノトレ「それは言っていい情報なのか?」



ツインターボ「あっ!!!!」

運動公園にて



マヤノトレ「ここならトラックもある…ターボの走りを見せて欲しい…」



ツインターボ「距離は?!」



マヤノトレ「800mだけでいい…ターボの逃げを見せてくれ…」



ツインターボ「ターボの走りをヘンタイに見せつけてやる!」



マヤノトレ「ターボの走りは何度見てもいい…」



マヤノトレ「あの小さい身体で限界まで逃げる…これがいいんだ…」



ツインターボ「うおおおおーーーー!」



マヤノトレ「速くなったな…ターボ…」



下2 このあとどうなったか

ツインターボ「ターボ全開っ!」



マヤノトレ「あの逃げっぷりはスズカにも活かせる…ネイチャトレは上手く育てたようだ…」



マヤノトレ「ターボには前から謝りたかったんだ…彼女を追い詰めたのはマヤノ達を甘やかして…制御できなくなった自分のせいだからな…」



マヤノトレ「俺のせいでターボの心は傷付いた…それをちゃんと謝りたかった…」



ツインターボ「ゴール……!へぇ…へぇ……ひぃ…」



マヤノトレ「凄い走りだったターボ…あのな…」



ツインターボ「ひぃ……ひぃ……」



マヤノトレ「……」



ツインターボ「マヤノトレ……ぜぇ…ぜぇ……」



マヤノトレ「介抱…しないとな……うん…」

木陰にて



マヤノトレ「そんな限界まで…走ってくれたんだな…」



ツインターボ「ターボ……いつでも全開…」



マヤノトレ「ターボ…すまなかった…」



ツインターボ「そんなのいらない……ターボ…謝って欲しかったわけじゃない…」



マヤノトレ「……」



ツインターボ「ターボとえっちしたかったら…言えばよかったのに…」



マヤノトレ「そんなことは言ってないんだ」



ツインターボ「ターボの走りが好きなら…手放して欲しくなかった…」



マヤノトレ「すまない……全部俺が悪いんだ…」



ツインターボ「だから…謝るなぁ……」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「そうだ…ターボが欲しいのは謝罪じゃない……」



マヤノトレ「よく頑張った…速くなったなツインターボ…」



ツインターボ「ん……ふう。ターボ速くなった!」



マヤノトレ「俺がトレーナーだった頃より速くなった…」



ツインターボ「ターボいっぱい頑張ったもん!」



マヤノトレ「走りを見ていればよくわかる…」



ツインターボ「ターボ偉い!ふんっ!」

マヤノトレ「今度、嫌じゃなかったら…マヤノと一緒に競馬バで走って欲しい…」



マヤノトレ「ターボだけじゃない…ネイチャとネイチャトレも誘って…」



ツインターボ「ネイチャトレも言ってた!競バで走ることになるって!」



マヤノトレ「来てくれるのか…」



ツインターボ「みんながいるところでターボは走る!トレセンじゃなくてもいいもん!」



マヤノトレ「皆んながそう言ってくれればいいんだが…そう簡単にはいかないな…」



ツインターボ「……あっ!」



マヤノトレ「どうした…?」



ツインターボ「うう、オモチカエリされる前にシャワー浴びたいぞ…」



マヤノトレ「いや、だからな…」



ツインターボ「汗くさいのが良いのか?!ヘンタイ過ぎるぞマヤノトレ!!」



マヤノトレ「……もうそれでいいのかもしれない」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレの部屋にて



マヤノトップガン「トレーナーちゃん誘拐までしちゃったの?」



マヤノトレ「ターボがシャワーを浴びたいと言うから…」



ツインターボ「マヤノ久しぶり~!」



マヤノトップガン「久しぶりターボ。とりあえずシャワー浴びてくる?」



ツインターボ「うん!」



ガチャッ



マヤノトップガン「あのねトレーナーちゃん、マヤは浮気はいいって言ったけどターボにまで手を出すの?」



マヤノトレ「違うんだ……」



マヤノトップガン「コソコソしないとこは男らしいと思うよ」

マヤノトップガン「トレーナーちゃんはターボちゃんの走りが好きなんでしょ?」



マヤノトレ「そう…!そうなんだマヤノ!」



マヤノトップガン「男の子は逃げとか大好きだもんね」



マヤノトレ「俺が好きなのはあの脚でー」



マヤノトップガン「それだけじゃないでしょ?」



マヤノトレ「……?」



マヤノトップガン「ターボのインナーの匂い嗅いでたでしょ」



マヤノトレ「違う!あれは洗濯したものかどうかを確かめる為に!」



マヤノトップガン「それならマヤの体操服でも良かったよね?」



マヤノトレ「そっちの方が問題だと思ったんだ!インナーは乾きが遅いから、確かめるのに最適だった!」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんは頭が良いから言い訳も考えてたもんね」



マヤノトレ「言い訳じゃない…あの時は梅雨だっただろう…?」



マヤノトップガン「往生際が悪いのは男らしくないかな」

マヤノトップガン「いくら頭が良くてもできないことってあるよね」



マヤノトップガン「自分の身体ってコントロールできないんだよ」



マヤノトップガン「トレーナーちゃん、ターボのインナーの匂い嗅ぎながらテント張ってたよ」



マヤノトレ「そんなこと…無い……無いはず…なんだ…」



マヤノトップガン「マヤ、嘘は嫌いかな」



マヤノトレ「……」



マヤノトップガン「本当に違ってても誤解させた時点でダメだからね」



マヤノトレ「ごめんなさい……」



下2 このあとどうなったか

マヤノトップガン「マヤもタキオンもルドルフも。トレーナーちゃんに甘えるばっかり誰もトレーナーちゃんの幸せは考えてない」



マヤノトレ「そんなこと無い…」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんが幸せにならなきゃ意味がないの。ターボちゃんをモノにしちゃえ!」



マヤノトレ「いや……それは…」



マヤノトップガン「多少強引でもやっちゃうからね!」



マヤノトレ「どこに引っ張っていくんだ…?!」



マヤノトップガン「服脱いで!自分で脱がないなら脱がせるから!」



マヤノトレ「うわっ…!待ってくれ…!」



マヤノトップガン「それ!ターボに突撃ーーっ!」



「ぎゃーーーーー!襲われるーーーー!」

「ーーーー!」



マヤノトップガン「お風呂場なら掃除もしやすいからいくらでも汚せるし、これでオッケー!」



ガチャッ



アグネスタキオン「帰りが遅いから気になっていたんだが、こっちに帰っていたんだねぇ」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんの邪魔しちゃダメ!今お風呂場でうまぴょいしてるの!」



アグネスタキオン「ほほぉ、相手は例のあの子だねぇ」



マヤノトップガン「マヤもだけどタキオンも気を付けて。トレーナーちゃんに甘えてばっかりじゃいけないんだから」



アグネスタキオン「彼は競バのことで疲れ果てている、十分注意はしているさ」



マヤノトップガン「搾り取られるだけじゃなくて、自分でうまぴょいしないとストレスも溜まっちゃうよね」



アグネスタキオン「ターボ君とモルモット君は良い関係になってもいいのかい?」



マヤノトップガン「それがトレーナーちゃんの幸せなら…それでいいよ」



アグネスタキオン「できた女房のようだねぇ」



下2 このあとどうなったか

風呂場にて



ツインターボ「ううううう……凄いことになってるぞぉ…」



マヤノトレ「俺の欲はこんなに汚かったのか…………」



マヤノトレ「ターボに抱いていた気持ちは……こんなにも汚れていた…」



ツインターボ「ターボが大好きなのはマヤノトレ!汚くなんかない!」



マヤノトレ「本当か……?」



ツインターボ「うぉっ!!ビクッてなったぁ!!」



マヤノトレ「すまない…すまない……」

ツインターボ「す、すすすす、すすするのか?!」



マヤノトレ「……」



ツインターボ「無言でせまってくるのはやめて欲しいぞ!!」



マヤノトレ「……」



ツインターボ「お、おおおお……!!」



マヤノトレ「ターボ……」



ツインターボ「ターボエンジン全開だーーーっ!」

アグネスタキオン「お風呂は長くなるだろうから先に帰っておこう」



マヤノトップガン「ルドルフやスズカには内緒にしておこうね」



アグネスタキオン「もちろんさ」



マヤノトップガン「書き置きは残しておいて……よし」



アグネスタキオン「今日はこっちの家に帰ってこないかもしれないねぇ」



マヤノトップガン「その時はマヤたちが言い訳してあげよう」



アグネスタキオン「モルモット君には貸し一つと思っておこう」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんも幸せになる権利はあるもんね」



アグネスタキオン「二人だけの時間を邪魔しないうちに我々は退場しよう」




下2 このあとどうなったか

再安価 下1

数時間後



ツインターボ「痛いぃ…垂れてくるぅぅぅ……」



マヤノトレ「すまなかった……」



ツインターボ「ジンジンするぅ……」



マヤノトレ(まだキていないからと聞いてしまったから…俺が悪いんだ)



ツインターボ「ううう…動けないぃ……」



マヤノトレ「本当にすまなかった…あとでちゃんと送っていく…」



ツインターボ「無理……今日はここに泊まっていくぞ…」



マヤノトレ「……わかった…」

ゾクッ



マヤノトレ(なんだこのプレッシャーは?!)



「そこに居るのはわかってるのよ」



マヤノトレ「その声はダイワスカーレットか…」



ツインターボ「誰ぇ……うう…痛い……」



マヤノトレ「すぐに済む…少し待っていてくれ…」



ツインターボ「待ってる……うう…パンツが気持ち悪い……」



マヤノトレ(自称神についてのことだろう。ダイワスカーレットも巻き込まれた方だからな)



下2 このあとどうなったか

近くの公園にて



マヤノトレ「自称神の事だろう…アイツは多分消えた…」



ダイワスカーレット「……」



マヤノトレ「適当に言ってるわけじゃない…奴は世界を崩壊させた罰を受けたんだ…」



ダイワスカーレット「そんなのどうでもいいわよっ!私に興味がなかったのはロリコンだったからなの?!」



マヤノトレ「なに……?」



ダイワスカーレット「アンタは大きいのは嫌いなわけ?!」



マヤノトレ「いや、嫌いではないが…えぇ…?」



ダイワスカーレット「部屋の外で全部聞いてたわよ!随分とツインターボと楽しそうにしてたわね!」



マヤノトレ「全部聞かないでくれ…盗聴じゃないか…」

ダイワスカーレット「アタシが居なきゃアンタは存在できてない!その意味がわかってるの?!」



ダイワスカーレット「もう頭にきた!力づくでわからせてあげる!」



マヤノトレ「またこのパターンか?!」



ダイワスカーレット「つべこべ言わないで!」



マヤノトレ「言う!!ここは公園だ!外だ!」



ダイワスカーレット「そんなのアタシには関係ないのよ!」



マヤノトレ「ぐ……逃げー」



ダイワスカーレット「ウマ娘から逃げられると思ってるの?」ギロッ



マヤノトレ「……」



ダイワスカーレット「頭の中の声が無くなったんだから全部アタシのやりたいようにやるわよ!アンタのハジメテはアタシだって思い出させてやるんだから!!」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「やめてくれ!せめてするなら、家の中で……」



たゆんっ



ダイワスカーレット「なっ!!!」



マヤノトレ「柔らか……い…?」



「アンタがアタシのトレーナー?」



マヤノトレ「……」



マヤノトレ「そうか……そういうことだったのか……」



マヤノトレ「君は本来の世界でのチュートリアル…君と出会わなければ世界は始まっていなかったんだ…」



むにゅむにゅ



マヤノトレ「役目を終えた君は…因子で使われることもなく…」



ダイワスカーレット「いつまで触ってんのよこの変態っ!!」



バッシィィィンッ



マヤノトレ「オ"っ!!」

ダイワスカーレット「今更思い出しても遅いのよ!アタシの気持ちを考えたことあるの?!」



ダイワスカーレット「……はぁ?!どこ行ったのよアイツ?!」



ダイワスカーレット「この一瞬で消えるだなんて信じられない!いいわよアンタがそのつもりならこっちだって本気を出す!」



ダイワスカーレット「覚悟しておきなさいよトレーナー!!」



「……」



幼児「ママ~あそこの木になにか刺さってるよ~」



母親「あら本当ね」



マヤノトレ「」



幼児「助けた方がいいかなぁ?」



母親「自業自得な気がするから放っておきましょう」



幼児「世知辛いね~」



下2 このあとどうなったか

数分後



ツインターボ「トレーナー遅い……心配だぞ……」よろよろ



ナイスネイチャ「ターボじゃん!マヤノトレの所に行くって飛び出して心配してたんだからね」



ネイチャトレ「体調が悪いんですか?元気が無さそうですけど…」



ツインターボ「ん……」



ナイスネイチャ「アイツまさかターボのこと!」



カァーー



ネイチャトレ「公園にカラス…?」



マヤノトレ「」



ツインターボ「なんでぇ……?!」



ナイスネイチャ「そ、そんな状況ってある?!」

カァァァーーー



マヤノトレ「」



ツインターボ「マヤノトレ食べられる……」



ナイスネイチャ「木に引っ掛かってるのも意味わかんないし!カラスに狙われてるのも意味わかんない!」



ネイチャトレ「なにか武器になるもの……これは?!」



ナイスネイチャ「卑猥な棒をここで出すの?!」



ネイチャトレ「震えるヤツを投げる?!」



ツインターボ「これ知ってる……お風呂場に置いてあったヤツだ……」



ナイスネイチャ「やっぱりあのロリコンが手を出してた!!」



カァーッ



マヤノトレ「」ザクッザクッ



ツインターボ「頭突かれてる……食べられるぅ……」



ネイチャトレ「とりあえずコスプレを挟む?!」



ナイスネイチャ「逆バニーの服は関係ないから戻して!!」



ツインターボ「?っ!また……垂れてきたぁ……」



ナイスネイチャ「あのロリコン!!」



カァーーー



ネイチャトレ「早く助けないと!」



下2 このあとどうなったか

ナイスネイチャ「あんなの助けなくていいし!やっぱりロクな奴じゃない!」



ネイチャトレ「でも…」



ナイスネイチャ「ターボに手を出した挙句痛がらせるなんて最悪最低!あのまま食べられた方が学園とターボの為!」



ツインターボ「う……もう歩け……ない……」



ナイスネイチャ「よーしよし、ウチでちゃんと預かってあげるから」



(聞こえますか……トゥインクルスターの前にプレイヤーが死んでもゲームオーバーですよ)



カァーーー



(うるさい!少し静かにして下さい)



おっとごめんよ



(起きなさいロリコン!ターボを孕ませてゲームオーバーにしますよ!)



マヤノトレ「……この仕打ちも…主人公だからか……?」



(貴女が悪いんです。性癖を治しなさい)



マヤノトレ「主人公は……辛いものなんだな……」

今日はここまでです



ありがとうございました

病院



ゴルシトレ「ようタマ、経過は良好か?」



タマモクロス「見たらわかるやろ」



ゴルシトレ「悪くないってことは分かってる、じゃあいつものやるから脱いでくれ」



タマモクロス「……」



ゴルシトレ「経過が良くても焦るんじゃないぞ、一年で復帰できるかもってラインにいるだけだからな」



ゴルシトレ「歩く以上のことをしたら一発で終わりだ、時間かけて治すしかないからな」



タマモクロス「準備できたで」



ゴルシトレ「じゃ、パパっとやっちまうからな」

タマモクロス「ーーアンタも大変なんやな」



ゴルシトレ「そんなこと無いっての、マッサージは俺の得意技だ」



タマモクロス「コレやなくてアンタが大変やなって言うてんねん。競バのことで毎日大変なん知ってるで」



タマモクロス「いつもみたいにふざけんと要件だけをハッキリ言う。ほんまやったらウチに時間使うのも勿体無いやろ?」



ゴルシトレ「当たり前だろ」



タマモクロス「トレセン学園……無くなってしまうん?」



ゴルシトレ「ぶっちゃけ微妙。合併とか言ってやがるが競バにメリットが無い」



タマモクロス「ウチはアンタが面倒見てくれるんやったらどこにでも行く。できたらオグリのおる所に行きたいわ」



ゴルシトレ「オグリは地方に戻るかもしんねぇ。そうなるくらいなら競バに行けとは言ってある」



タマモクロス「そうなったら仕方ないわ…ウチがこうなったのは全部自業自得なんや。オグリについて行きたいけど…無理やんな?」



ゴルシトレ「死んでもいいなら止めないぞ」



タマモクロス「……」



ゴルシトレ「考え込んでんじゃねぇよバカ」



タマモクロス「ハッキリ言うてくれて嬉しいわ…ありがとうな」



下2 このあとどうなったか

ゴルシトレ「俺は合併の話を聞いた時、マヤノトレはブチギレていいと思った。アイツは散々学園やウマ娘に尽くして来たのに都合が悪くなってクビにされたんだよ」



タマモクロス「スズカとタキオンが強過ぎるからやんな…普通やったら裁判沙汰やで」



ゴルシトレ「アイツへの嫌疑は疑惑だったのを学園は知っててクビにしたからな。それなのに学園の都合が悪くなったら、アイツが改善した競バと合同でやろうなんて舐めてるだろ」



タマモクロス「理事長はなにを考えてたんやろ」



ゴルシトレ「学園の為だとは言ってたが正気じゃねぇよ。アイツは感謝されないわ嫌われるわ…それなのに他人の為に行動する。意味不明なんだよ」



ゴルシトレ「何から何までアイツ頼りじゃ駄目なんだよ、学園は残った奴らで何とかしねえとな」



タマモクロス「何とかって、この状況でできるん?」



ゴルシトレ「理事長をクビにする」



タマモクロス「な……なん、やて……?」



ゴルシトレ「これしか方法は無ぇからな。理事長クビで学園はライブ中心にしていくんなら、なんとかなる」

タマモクロス「アンタはそれをやろうとしてるんやね、凄いと思うわ」



ゴルシトレ「その為には時間が惜しいて……ってことで俺はもう帰る」



タマモクロス「そんな忙しくてもウチの所に来てくれて嬉しかったで」



ゴルシトレ「オグリトレはあんま責めてやるなよ」



タマモクロス「あんな奴もうええねん。ウチはアンタの世話になるから」



ゴルシトレ「まあパクパクは引退間近だし余裕はあるっちゃある」



タマモクロス「次に会いにくる時は解決した後やとええね」



ゴルシトレ「片付いたら真っ先にお前の所に来てやるから待ってろ」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園、トレーニング場



ゴルシトレ「確認しとくが競バには行かないんだな?」



オグリキャップ「競バは悪くない環境だがギャンブルというのが許せないんだ」



ゴルシトレ「引き留めてまで走れとは言わねえ。トレセン学園が残ってもライブ中心だから前みたいにガンガン走るのは無理だ」



オグリキャップ「そんな場所で走る意味がない、私は地元に戻る」



ゴルシトレ「お前が選んだんならそれでいい。大事なのは自分で決めることだからな」



オグリキャップ「その通りだと思う。変に引き留ようとしないのは嬉しいぞ」

オグリキャップ「私は…ここに来て良いとは言えなかった。タマと出会えたのは最高だったがそれだけだ」



オグリキャップ「出会うトレーナーが別人だったら…最初からゴルシトレに出会っていればと何度も思った」



ゴルシトレ「それは運だろ。レースでも必要な要素だな」



オグリキャップ「こんな結末になるのなら中央に来なければ良かった…かもしれない」



ゴルシトレ「…仕方ないな。元気出せよ」



オグリキャップ「有マは開催されるんだろう?それを私の最後の舞台にする」



ゴルシトレ(ぶっちゃけ有マも開催されるか怪しいんだよな。ま、有マが無くても別の舞台は用意してやる)



ゴルシトレ(オグリは不憫だったな、トレーナーに恵まれず…は言い過ぎか。だが奴は百点のトレーナーじゃなかった)



ゴルシトレ(地方に残ってれば伝説級だったろうな、それだけが勿体無いんだよ)



ゴルシトレ(怪物がこんなことで終わるとは…なんつーか運が無かったんだろうな)



下2 このあとどうなったか

某飲み屋にて



ゴルシトレ「今日はスペトレの奢りだから好きなだけ飲め」



スペトレ「ちょっとそんなこと聞いてないんだけど?!」



ゴルシトレ「ちっ、なんとかなると思ったんだけどな」



オグリトレは「……」



スペトレ「アンタはアンタで暗いわねぇ」



オグリトレ「オグリにもタマにも愛想を付かれた……忙しいことを理由に見舞いにも行けなかった…」



ゴルシトレ「タマの性格を考えればブチ切れするのは当たり前だな」



オグリトレ「俺はそんなこともわからなかった……全部自分が悪いのは分かってる…」



オグリトレ「イナリとクリークを育て終えたら、責任を持ってトレーナーを辞退するつもりだ…」



ゴルシトレ「しとけしとけ、自分で決めたんならそれが一番だ」

スペトレ「この状況で育て終えるってなにを根拠にしてるの?」



オグリトレ「……」



ゴルシトレ「責めるねぇ、ドSな女は嫌いじゃないぜ」



スペトレ「トレセン学園はライブ中心になっていく。ウマ娘がレースをするなら競バって選択肢になっていくのよ」



スペトレ「それなのに『育て終える』っていう終わりは無責任過ぎるわ」



オグリトレ「……」



ゴルシトレ「飲め飲め、全部忘れちまった方が楽になる」



スペトレ「ゴルシトレには悪いけど私たちは競バに行くから。というよりそれしかないのよ」



ゴルシトレ「こっちはこっちでやれることをやっとく。変に気を遣わずに好きなようにやれ」



スペトレ「貴方に言われなくてもやるわよ…全く」



下2 このあとどうなったか

夜、公園にて




マヤノトレ「…………」



マヤノトレ(ネイチャの言う通り俺が居ない方が良い存在なんじゃないだろうか)



マヤノトレ(俺が居なければウマ娘、学園、競バや周りの為なんじゃないか?)



マヤノトレ(俺が動いたからヤシマは闇競バを始め、ルドルフはルナトレに裏切られ、スズカやタキオンを育てたから学園に恨みを買った)



マヤノトレ「この世界に俺(主人公)は必要なのか……?」



マヤノトレ「俺が居ることで物語が進行してしまう…この物語がバッドエンドだとするなら…俺が消えればこれ以上悪化しない…」

ふらふら



マヤノトレ「酔っ払いか…そろそろここを降りたいし…助けてもらうー」



オグリトレ「……」



マヤノトレ「オグリトレか……?」



オグリトレ「…夢か……そこまで泥酔していたのか」



マヤノトレ「違う……木に引っかかっているんだ…」



オグリトレ「そうか、頑張ってくれ」



マヤノトレ「助けてくれ…頼む…」



オグリトレ「仕方ないな…」



下2 このあとどうなったか

公園、ベンチ



オグリトレ「タマがトレーナーを目指すと言っていたから資料もまとめていたが全部無駄になってしまった…」



オグリトレ「タマだけじゃなくイナリとクリークにも見捨てられそうで怖いんだ…二人にも失望されたら俺はもう立ち上がれない…」



マヤノトレ「担当とうまくいかないことくらいある…」



オグリトレ「全部俺が悪いんだ……俺のせいなんだ…」



マヤノトレ(泣き上戸というやつだなこれは。なんとか元気になって欲しいところだが)



オグリトレ「そもそもオグリの育て方も最善じゃなかった……俺がもっと彼女のことを考えていたら……」



マヤノトレ「そんなことはない…仕方ないことなんだ…」

マヤノトレ「元気を出すんだオグリトレ…」ポンッ



ぐにゃ



オグリトレ「な……なん…だ…………?」



マヤノトレ「これは…」



オグリトレ「世界が歪む……酒を飲み過ぎた……?」



マヤノトレ「ダイワスカーレットの時と同じだ…本来の光景が見えるのか…?」



オグリトレ「あの芦毛は…オグリ……?」



マヤノトレ「俺が見ているものも彼を見ているのか…」



下2 二人が見たものを

「トレーナーがつくるご飯は美味しい、お代わりはないのか?」



マヤノトレ「これは本来の世界のオグリキャップ…」



「勝負だタマ!」



オグリトレ「オグリがタマとあんなに楽しそうに走っている」



「……」



マヤノトレ「キタ……ハラ…?知らない名前だ…」
 


オグリトレ「このオグリは強い……トレーナーが違うんだ…」

マヤノトレ「ーー今のは」



オグリトレ「俺の後悔からくる幻影…そうだとするならどれだけ残酷なんだ」



オグリトレ「どの世界のオグリも笑っていた。俺はアイツを笑わせてやることはできなかった」



オグリトレ「どのレースも必ず勝つということではなかった。しかし走り終わったあとで笑っていたんだ」



オグリトレ「俺とオグリは出会うべきじゃなかった」



マヤノトレ「そんなことー」



オグリトレ「無いと言えるか?お前ならばオグリを満足させられていただろう」



オグリトレ「彼女は笑わなくなってしまった、勝てなくなってしまった。俺以外の誰かなら良かったんだ」



オグリトレ「出会いからやり直したい…そう思ったのは初めてだ。俺と出会っていなければオグリは笑っていただろう」



オグリトレ「俺はどれだけ彼女に謝ればいいんだろうか。彼女が走ることをやめてしまったのは俺が居たからなんだ」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「気持ちが分かると言うとおこがましいが…俺もマヤノに出会わなければ彼女が精神を病むことはなかった…」



マヤノトレ「ターボも傷付ける事もなく…ルナを皇帝のままいさせてあげる事も出来た…」



マヤノトレ「スズカとタキオンを育てなければ…平等な戦いが出来ただろう…俺が狂わせたんだ…」



マヤノトレ「俺はこの世界に存在するべきじゃなかった…すぐにこの座を誰かに渡したい…」



オグリトレ「今更か?」



マヤノトレ「そうだな……もう…遅い……」



オグリトレ「俺もお前も、後悔しても遅いということは共通しているようだな」



マヤノトレ「どうやらそのようだ…」

アグネスタキオン「こんな所に居るとはねぇ、探し回ってしまったよ」



アグネスタキオン「デジタル君が変な様子で君のことを話すから心配でねぇ。念の為に迎えに来てあげたのさ」



マヤノトレ「…………」



アグネスタキオン「酷い顔をしてるよ、いつものモルモット君に戻っておくれ」



ムギュッ



アグネスタキオン「私の身体では満足できないかな?君のお陰である程度は育ったはずさ」




マヤノトレ「…」



アグネスタキオン「思い詰めているみたいだねぇ、きっと学園の奴らに何か言われたんだろう?私は君に会えて良かったと思っているよ」



アグネスタキオン「君のせいで学園が危ないというのはある意味で事実だが私はモルモット君が悪いとは思わない」

アグネスタキオン「学園の事は残った連中でなんとかするべきだ。追い出された私達や君がする事じゃないよ」



アグネスタキオン「合併もこちらにとって良い話しではないだろう?あんな奴らを気にかけるなら私のことを考えてくれ」



アグネスタキオン「なし崩し的に君とは関係を持ったが嫌いな相手と身体を重ねるわけないだろう?」



アグネスタキオン「モルモット君が居なければ私はなにもできていないんだよ」



アグネスタキオン「……課題をすべてクリアして、はじめて『改良』といえる。トレセン学園は経営難という課題をクリアして改良しないといけないんだよ」



アグネスタキオン「モルモット君は私たちを育てることに集中するんだ」



アグネスタキオン「私の目を見るんだモルモット君」



マヤノトレ「……」



アグネスタキオン「君への気持ちはわざわざ口に出さずともわかるだろう?君のやることはたった一つだけなんだよ」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「俺の目標は担当を…マヤノ、タキオン、スズカ、ルナを育てる事だ…学園をどうにかする事じゃない…」



アグネスタキオン「ふぅん」



マヤノトレ「俺が動かないと潰れるようじゃ絶対に持たない…俺がいない方が学園の為だというなら奴らに任せる…」



マヤノトレ「目標はみんなを育てる事…そしてルナを競バで走らせることだ…」



アグネスタキオン「ルドルフ君を走らせるのは厳しいだろうねぇ。国営ギャンブルにするには彼女を走らせるなと言われたんだろう?」



マヤノトレ「そのまま走らせるとは言っていない…『ルナ』を走らせるんだ…」



アグネスタキオン「ふぅん、君も悪知恵が働くようだねぇ」

翌日、競バ場にて



シンボリルドルフ「これは何なんだ」



マヤノトレ「エルコンドルパサーのものを…参考にした…」



シンボリルドルフ「マスクを付けて走るというのか」



マヤノトレ「走るのは不正を働き走る夢が潰えたシンボリルドルフじゃない…汚れをしらないルナだ…」



シンボリルドルフ「こんなことで大人が納得するとは思えない」



マヤノトレ「納得させる…無理なら俺のクビを差し出す…」



シンボリルドルフ「そんなことを望んでいない」



マヤノトレ「俺が望むんだ…ルナをもう一度走らせたい…後悔なく現役を終えて欲しい…」



マヤノトレ「それが俺の願いだ…そしてやるべきことなんだ…」



下2 このあとどうなったか

ーー



実況「さあ本日のメインレースに謎のウマ娘が参戦!私も詳細は知らされていませんが一体誰がー」



ざわざわ



実況「え?あれはシンボリルドルフ…へ?ルナ?はぁ……」



実況「えーー…謎のマスクウマ娘、ルナが参戦…でいいんですよね?」



実況「彼女は走っちゃいけないんじゃ……本当にいいんですね?」




実況「わかりました…それでは気を取り直して参りましょう!」



実況「芝2200m、ウマ娘たちはどんなレースを見せてくれるのか?!まもなくレーススタートです!」

オオォォォォ……



ルナ「走ることはこんなに気持ちいいことだったんだ。一番大切なことを忘れてしまっていた」



ルナ「走り終えた後に歓声を浴びる。これこそがウマ娘の誇りなんだ」



ルナ「……」ポロポロ



ルナ「泣いてる…私は泣いているのか?そんなこともわからないくらいに感動している」



ルナ「トレーナー君には何と言えばいいんだろう。この気持ちを表す言葉を持っていない」



ルナ「……」ポロポロ



ルナ「ありがとう、ありがとう……ありがとう……」



ルナ「トレーナー君は私を救ってくれた。私の全てを彼に捧げてもお釣りがくる」



ルナ「ありがとう…ありがとう…………うぅぅ…」

サイレンススズカ「マスクを着けて走らせるなんて正気じゃないわ。けどこの走りを見れば観客も納得ね」



マヤノトレ「彼女はまだ走れる…それが証明された…」



サイレンススズカ「彼女……ルナの走りは競バの宣伝にもなる。私とタキオン以外にも看板が増えたわね」



サイレンススズカ「マヤノも安定すれば競バで走れる。ファンも鰻登りに増えていくわね」



マヤノトレ「そうだこれでいい…敵を増やすことになっても…お前たちの面倒をみるんだ…」



マヤノトレ「オグリトレから学んだ…担当ウマ娘のことで後悔はしたくないんだ…」



マヤノトレ「例え…全てを敵に回したとしても…」



ぐしゃっ



マヤノトレが握り潰したスポーツ新聞の一面に書かれていたのはトレセン学園の閉校についての記事。好調は競バとは対象的にトレセン学園は支持者が離れるばかり

彼の選択により一つの時代が終わろうとしている。彼は大多数に恨まれようともこの道を往くと決めたのだった

今日はここまでです



ありがとうございました

競バ場にて



アグネスタキオン「まさかトレセン学園が閉校とはねぇ」



シンボリルドルフ「新入生及び転校生の募集もせず、在校生の卒業または引退をもって完全に閉校される」



サイレンススズカ「いきなり過ぎるわサトノグループの援助があったんじゃないの?」



マヤノトップガン「全部理事長の独断で決まったって…」



アグネスタキオン「秋川理事長は役員会議で解雇が通達される予定だった。しかしそれは競バとの合併ありきの話しだったんだ」



アグネスタキオン「トレセン側と合意する手間まできてモルモット君が合併を拒否した。それで役員会議がごちゃついてしまったんだねぇ」



シンボリルドルフ「その隙を見計らったかのように理事長が退学の手続きを終わらせた。元々は内々で進めていたんだろう、退学までの流れがスムーズ過ぎる」

マヤノトップガン「トレーナーちゃんはなにか言ってた?」



アグネスタキオン「全てを敵に回す覚悟があると言っていたねぇ」



シンボリルドルフ「トレセン学園で働く全ての職員とウマ娘から恨まれても構わないとまで言っていた」



サイレンススズカ「合併を蹴った時点で覚悟は決まっていたのね」



マヤノトップガン「マヤたちがトレーナーちゃんを守る」



アグネスタキオン「モルモット君は命を狙われるくらい恨みを買ってしまった。どんな手を使っても守るしかない」



シンボリルドルフ「彼への気持ちを行動に移す」



サイレンススズカ「それとは別に競バも頑張る必要があるわね」



アグネスタキオン「ウマ娘が輝く舞台は競さんだけになってしまった。我々がその顔だと自覚する必要があるね」



シンボリルドルフ「競バもトレーナーも全てを守る。彼一人に全てを背負わせるわけにはいかない」



下2 このあとどうなったか

来訪者



ファルトレ「久しぶりだなサイレンススズカ!」



サイレンススズカ「うるさいわね」



スマートファルコン「トレセン学園が閉まっちゃうのは知ってる?!」



サイレンススズカ「あれだけ騒いでいたら嫌でも知ってるわよ」



ファルトレ「トレセン学園が無くなるのは時代の流れを考えればある意味必然!し、か、し!それとウマドル道は別!!」



スマートファルコン「ライブのセンターで踊ることに憧れたウマ娘は少なくないの!」



サイレンススズカ「私になにをして欲しいの?」



ファルトレ「新曲を用意してきた!逃げ切りシスターズとして活動をして欲しい!」



スマートファルコン「コンサート会場で歌って踊るだけじゃなくて、競バ場で歌って欲しいの!」



サイレンススズカ「ここにはライブの施設も何も無いから無理よ」

ファルトレ「そんなことはわかってる!機材はこっちでかき集めて舞台は…その…」



スマートファルコン「コンテナの上で踊るところからなの!」



サイレンススズカ「競バでライブをする意味が分からないわ」



ファルトレ「競バにライブ専門の部門を追加してもらえるようにマヤノトレと交渉済みだ!」



サイレンススズカ「……」



スマートファルコン「こっちは本気だってわかってくれたの!」



サイレンススズカ「彼はなんて言ってたの?」



ファルトレ「君の答えによる、と」



スマートファルコン「お願い!逃げ切りシスターズがウマドルの救いになれるように手伝って欲しいの!」



ファルトレ「頼む!君が居てこその逃げ切りシスターズなんだ!君の輝いている姿は全てのウマ娘の憧れになる!」



下2 サイレンススズカのセリフや行動、もしくは起こったこと

kskst

スズカ「分かったわよ、やらせて貰うわよ。断ったら彼の負担が増えそうだしね……ただし、前みたいに露出の高い服はNGよ。ただし彼を裏切るのも許さないわ」

渋々了承するスズカ。「マヤノトレに媚びて、味方しといて良かった!アイツと俺はもうマイフレンドだ!」
プライドはないのか?と思うくらい喜ぶファルトレ

サイレンススズカ「仕方ないわね…やらせて貰うわ」



スマートファルコン「ほんとに?!」



サイレンススズカ「断ったら彼の負担が増えそうなのよ。ただし、前みたいに露出の高い服は…」



ファルトレ「それは大丈夫だ!君の乳の輪が見えるような衣装はミーハーを釣るための餌だ!」



サイレンススズカ「見えるのがわかっててあの衣装を着せたの?」



スマートファルコン「その話しは置いといて!」



サイレンススズカ「置いておけるような話しじゃないのだけど」



ファルトレ「もうあんなことは無いから安心してくれ!」

サイレンススズカ「それともう一つ、彼を裏切るのも許さないわ」



スマートファルコン「そんなことしない!絶対しないから!」



サイレンススズカ「そう…」



ファルトレ「マヤノトレに媚びて味方しといて良かった!アイツと俺はもうマイフレンドだ!」



サイレンススズカ「媚びる……貴方にプライドは無いの?」



ファルトレ「無い!!ファル子とウマドルが活躍すればそれでオッケー!!」



サイレンススズカ「清々しいくらいにアレね…」



スマートファルコン「もちろん走りでも頑張るから!逃げシスの活躍の場は競バになるの!」



下2 このあとどうなったか

kskst

一方マヤノトレ、役人との会議でトレセンがやっていた有マと言った等のレースも競バのレースにする、これで三冠ウマ娘を目指してたウマ娘も競バに来ると話す。

そして、ルナが走った件についても話す。
すると役人が「今思えばシンボリルドルフの不正も学園が仕込んだ事かも知れませんね。いくら彼女の信頼が厚かったからって入学取り消しやタイム不正を職員側が見逃すわけないですし、彼女を生徒会長にしておく方が学園側にとって特だからわざと見逃してたんじゃ?バレたから責任を全て押し付けて知らんぷりしたのでは?」と自分の考えを話す役人さん

某所にて



役人「これはまだ仮の決定ですが、有マ等のレースも競バのレースとして開催することになりそうです」



役人「これで三冠ウマ娘を目指してたウマ娘も競バに来れますよ」



マヤノトレ「そうなりますね…」



役人「それとシンボリルドルフ…いえ新人のルナさんが走った件についてー」



マヤノトレ「その件の話しはしません…」



役人「認めないとは言っていません。あんな手を使ってくるとは思いませんでした」



役人「不正も無くあれだけ走れる彼女を競バで走らせない理由がありません。このまま『ルナ』として走ってください」



マヤノトレ「理解してもらえて感謝です…」

役人「今思えばシンボリルドルフの不正もトレセン学園が仕込んだ事かも知れませんね」



マヤノトレ「ええ…」



役人「いくら彼女の信頼が厚かったからといって、入学の取り消しやタイム不正をトレセン学園側が見逃すわけありませんよ」



役人「彼女を生徒会長にしておく方が学園側にとって特だからわざと見逃してたんじゃないでしょうか?」



マヤノトレ「自分もその可能性は考えていました…」



役人「彼女はそのことを知っていましたか?」



マヤノトレ「今になって思えば不自然だったと…バレた時に全ての責任を押し付けられるようにしてあったのでは…シンボリルドルフはそう言っていました…」



役人「あながち間違ってはいないと思いますよ。貴方のクビを切ったのと同じように、なにか理由が欲しかったんですよ」

マヤノトレ「学園の方は…どうなっていますか…?」



役人「一言で言えば地獄です。トレーナーさん達は職を失うことが確定してトレーニングどころじゃありません」



役人「ウマ娘も酷いことになっています。あれはもう近付くべき場所じゃないかもしれませんね」



マヤノトレ「自分は行きたくてもいけません…自分は学園を見捨てた側なのでで…」



役人「その選択は正しかったと思いますよ」



マヤノトレ「有マの件…ありがとうございました…」



役人「ライブに特化したアイドル路線も競バでやるんですよね?こちらでお手伝いできることがあれば話しを聞かせて下さい」



マヤノトレ「ありがとうございます…その時は頼らせてもらいます…」



下2 このあとどうなったか

地獄に陥るトレセン学園。校風も荒れまくりで散発的な暴力も数知れず。そんな中変態トリオとブラトレは例のアパートに避難し、競バへの脱走・編入を計画。バクトレ提案の4組バラバラに逃げてそれぞれの地方競バ場に逃げる作戦に出ることにする。

学園が地獄と化してるという事で、マヤノトレ自分に良くしてくれた桐生院や、シンパシーを感じたオグリトレ、変態トリオなどには競バに来ないか?来るならこっちで色々手続きすると手紙を送る。

サトノグループ本家にて



サトノダイヤモンド「この手紙を渡せば良いんですね?」



マヤノトレ「桐生院さんとオグリトレ…そしてニシノトレ達を競バに誘うつもりなんだ…」



サトノダイヤモンド「これは勧誘のお手紙なんですね」



マヤノトレ「桐生院さんは自分に良くしてくれた…オグリトレは自分と近いものを感じる…」



サトノダイヤモンド「預かった以上は必ず届けます。ご安心ください」



マヤノトレ「トレセン学園の様子は…どうなっているか知ってるか…?」



サトノダイヤモンド「私とキタちゃんは閉校が決まった日にここに逃げてきましたから詳しいことは知りません」



サトノダイヤモンド「けど……一日に何度も救急車が来たことは聞きました」



マヤノトレ「そんなことになっていたのか…」

サトノダイヤモンド「評判の悪かったトレーナーさんがリンチにされたり、ウマ娘同士で激しい喧嘩が起こったとも聞きました」



マヤノトレ「……」



サトノダイヤモンド「貴方のせいではありません、閉校を強行した理事長が悪いんです」



サトノダイヤモンド「貴方から頂いた宝石は競バの為に使わせてもらいます。ライブの件もこちらにお任せ下さい」



サトノダイヤモンド「大型トラックを改造した移動式ステージを各地方の競バに配備します。これなら柔軟に対処も可能です」



マヤノトレ「サトノグループの援助に感謝だ…」



サトノダイヤモンド「その代わりと言っては何かですが私とキタちゃんのことを宜しくお願いします」



マヤノトレ「君たちは競バでも活躍できる…なにも心配する必要は無いさ…」

マヤノトレ「申し訳ないが次がある…ここで失礼させてもらう…」



サトノダイヤモンド「随分とお忙しいんですね」



マヤノトレ「競バ場の改修工事をしたい…子供とウマ娘の入場料を無料にする手続きも必要だ…」



サトノダイヤモンド「休む暇はありますか?無理はしないで下さい」



マヤノトレ「心配ない…しようにもさせてくれないからな…」



「モルモットくぅ~~ん、一度家に帰ろうじゃないか~」



サトノダイヤモンド「そのようですね」



マヤノトレ「彼女らが俺を支えてくれているから頑張れるんです…」



下2 このあとどうなったか

桐生院は喜んで競バそして桐生院家は競バを支援する事を約束。
オグリトレ、イナリ達も今は神でも悪魔でもなんでもすがってると競バに行くのを決める。
イナリは「タマの奴もひでぇよな、見舞いに行けなかったのもタマの資料を纏めてたからなのによ、ゴルトレのマッサージぐらいで寝返るなんて」とタマに呆れているのも話した

バクトレ達は>>377で手紙が届かない

シュババッ



桐生院葵「マヤノトレさんからの手紙、確かに受け取りました」



サトノトレ「貴女たちはどうされますか?」



桐生院葵「喜んで競バに行きます。そして桐生院家も競バを支援することを約束すると伝えて下さい」



サトノトレ「そのようにお伝えしておきます」



桐生院葵「ミークも喜ぶと思います、感謝しているともお伝え下さい」



シュババッ



オグリトレ「俺なんかが競バに行ってもいいのか…」



スーパークリーク「いいと思いますよ」



イナリワン「タマモがもひでぇんだよ!見舞いに行けなかったのはアイツの資料を纏めてたからなのによ!」



オグリトレ「タマの性格を考えていなかった俺が悪い…申し訳ないことをした」



スーパークリーク「終わってしまったことは仕方ありませんよ」



イナリワン「あたし達は競バに行く!そう伝えておいてくれよ!」



サトノトレ「おまかせ下さい」

シュババッ



サトノトレ「ニシノトレさん、バクトレさん、ネイチャトレさんがどこにもいませんね」



サトノトレ「どこかに身を隠しているのなら良いんですが、もしもの時があります」



サトノトレ「個人情報なのでこんなものは見るべきではありませんが、仕方ありません」



サトノトレ「クレジットカードから買物履歴を辿って……」



サトノトレ「大人の玩具を…コスプレグッズを……ドスケべグッズを………」



サトノトレ「全てこのアパートに届けられているのいうことはここに隠れているみたいですね」



サトノトレ「全員ここに居るとみて間違いないでしょう。すいませんがお邪魔させてもらいます」



下2 どうなったか

アパートにて



ニシノトレ「邪な考えて借りたアパートが隠れ家になるとは思いませんでした…」



サトノトレ「案外、何が役に立つかわからないものですよ」



バクトレ「僕たちは喜んで競バに行きます」



サクラバクシンオー「私はどこでもバクシンします!」



ヒシアマゾン「アンタがいるなら別にどこでも…」



モブK「あのお前が随分と飼い慣らされたもんだな。そんなにコイツがいいのかよ?」



ヒシアマゾン「うるさい……!」



モブK「競バに逆戻りなのは癪に触るけどよ、来てくれって言うなら仕方なく行ってやるよ」



サトノトレ「そのようにお伝えします」

ニシノフラワー「私たちも競バに行きますけど…」



ナイスネイチャ「ターボを傷付けて、学園を崩壊させた奴の所には絶対に行かない」



ネイチャトレ「本当に無理かな?」



ナイスネイチャ「トレーナーさんがアイツの部下になる可能性だってあるんだよ?!そんことになったら…アイツ殺しちゃうから」



ブラトレ「無理に競バに行く必要はない」



サトノトレ「貴方たちは事前に誘われていないんですか?」



ブラトレ「俺はな……二回も助けてもらっておいて礼も満足に例も言わず…それどころか邪険に扱ってしまったからな」



ブラトレ「誘われなくて当然だ。無理をしてまで競バに行こうとは思っていない」

サトノトレ「貴女もそう考えているんですか?」



ナリタブライアン「三冠ウマ娘の夢が叶わなくなった時点で私の走る意味は半分以上無くなった」



サトノトレ「有マなどのレースは競バが主催で引き継ぐことになります。三冠ウマ娘は狙えますよ」



ブラトレ「ええ……考えておきます」



サトノトレ「貴方が担当しているハルウララさんとキングヘイローさんはどちらに?」



ブラトレ「キングの実家に避難しています。キングの母親は最近までドリームリーグで走っていました、そのツテを使えば二人の未来は開けるでしょう」



サトノトレ「貴方はそれでー」



ナリタブライアン「役目が終わったなら帰れ」



サトノトレ「…確かに手紙は届けて返事ももらいました。すぐにマヤノトレさんにお伝えします」



下2 このあとどうなったか

サトノトレの報告を聞くマヤノトレ一派。

タキオンが「ネイチャ君には残念だねぇ、ターボ君や自身のトレーナーが好きならこっちに来るのが得策だろうに。モルモット君の事が許せないという自分のプライドを優先するとは」
マヤノも続いた「ネイチャちゃんマヤ達に昔説教した癖に結局ネイチャちゃんも自分自身が好きだったんだね、ネイチャトレやターボの意見も無視してるんだろうね」

競バ場にて



サトノトレ「ーーという具合でした」



アグネスタキオン「ネイチャ君は残念だねぇ、ターボ君や自身のトレーナーが好きならこっちに来るのが得策だろうに」



アグネスタキオン「モルモット君の事が許せないという自分のプライドを優先するとは、中々よろしくない判断だ」



マヤノトップガン「ネイチャちゃん、マヤたちに説教した癖に結局、自分自身が好きだったんだね」



マヤノトップガン「ネイチャトレやターボの意見も無視してるんだろうね。あんなクズ放っておけばいいよ」



マヤノトレ「……」



シンボリルドルフ「その表情はなんなんだ?」



マヤノトレ「ターボを傷付けたのは事実だからな…この負い目はどうやっても消えない…」



アグネスタキオン「そこはモルモット君の反省する点だが、ネイチャ君は自分のことしか考えてないんだよ」

サトノトレ「ニシノトレさんたちのアパートにブラトレさんも居たんです。彼らに手紙を渡し忘れた、ということはありませんか?」



マヤノトレ「ええ…」



サトノトレ「承知しました。それではまたお会いしましょう」



シュババッ



シンボリルドルフ「あの身のこなしは忍者だな」



アグネスタキオン「ブライアン君は競バにとってマイナスじゃないが、誘わなくてよかったのかい?」



マヤノトレ「自分で道を決めるはずだ…こちらから誘うことはしない…」



シンボリルドルフ「もし競バに来たら拒否はしないのか?」



マヤノトレ「その選択をすれば…受け入れる…」



アグネスタキオン「彼らは走ることは諦めると思うよ、ブライアン君は担当の家庭に入るかもしれない」



アグネスタキオン「もちろん走るならそれで良い。研究のデータは多ければ多いほど正確になるからねぇ」



下2 このあとどうなったか

競バ場



実況「本日競バデビューのサクラバクシンオー!なんとサイレンススズカ相手に圧勝です!」



ウォォォォォ!



サクラバクシンオー「バクシン!!」



サイレンススズカ「悔しいけど短距離なら勝てないわ」



サクラバクシンオー「短距離に適正がないのにあの逃げは素晴らしかったです!」



サイレンススズカ「競バではこういうこともあるのよ。オッズがうまく荒れるし観客も盛り上がるの」



サクラバクシンオー「勉強になります!」



サイレンススズカ「今日は勝ちを譲るけど次はこうはいかないわよ」



サクラバクシンオー「いつでもお相手します!どんなレースでもバクシンです!」

控え室にて



バクトレ「競バは走りやすかったかい?」



サクラバクシンオー「はい!トレセン学園の頃と変わりません!」



バクトレ「変わったのは委員長じゃなくなった所かな」



サクラバクシンオー「……」



バクトレ「いきなり落ち込んでどうしたの?」



サクラバクシンオー「競バには学校が併設されていないので近くの普通校に通っているのですが…」



バクトレ「面白くないの?」



サクラバクシンオー「全く……真面目な授業ばかりでバクシンできないんです…」



バクトレ「それは仕方ないから頑張って授業を受けるしかないよ」



サクラバクシンオー「はい……」

マヤノトレ「君と同じようなことを言う子は…少なくない…」



バクトレ「そうなんですか?」



マヤノトレ「塾というには大袈裟だが…君たちが彼女たちと勉強できる環境は整えるつもりだ…」



サクラバクシンオー「トレーナーさんとなら頑張れます!」



マヤノトレ「トレセン学園では校舎内にトレーナーが居た…普通の学校には俺たちは入れない…」



マヤノトレ「トレーナーとなら…辛い勉強も乗り越えられるだろう…?」



サクラバクシンオー「バクシン!!」



バクトレ「そこまで考えていたんですね!」



マヤノトレ「トレセン学園にあってここに無いもの…そういうのを無くしていくのも俺の役目だからな…」



下2 このあとどうなったか

ksk

トレセン学園にて



ゴルシトレ「オグリトレの野郎は競バに行ったか。マヤノトレの野郎ぉ、俺には誘いなしかよ」



スペトレ「私はマヤノトレと関わりなかったし仕方ないのよ。アンタも前までマヤノトレのことディスってたんでしょ?なら当然よ」



ゴルシトレ「オグリトレの奴もマヤノトレは気に入らねぇって言ってたぞ~」



スペトレ「オグリトレと言えば何でアンタは彼にマッサージのやり方を教えなかったのよ?」



ゴルシトレ「俺のマッサージは一子相伝なんだよ」



スペトレ「タマモクロスにオグリトレが見舞いに行けなかった理由も言わなかったでしょ?」




ゴルシトレ「どう言ったってエセ関西弁は納得しねぇ」



スペトレ「私はアンタがタマモクロスを寝取ったようにしか見えないのだけど」



ゴルシトレ「ああそれは合ってるぞ」



スペトレ「……」

ゴルシトレ「だってよ食欲の化け物のこと見てたら勿体ねぇなって思ったんだよ。最初から俺が担当ならトムクルーズ並には育ってたぜ」



スペトレ「アグネスタキオン並とは言わないのね」



ゴルシトレ「持ってるもんが違い過ぎる。マッドサイエンティストと逃げ女は別格だ」



スペトレ「まさかアンタ、マッサージも変なことしたんじゃないでしょうね?」



ゴルシトレ「したぞ」



スペトレ「最低……」



ゴルシトレ「だからお前の寝取りって表現は間違ってないんだよ。脚とは全く関係ねぇ性的マッサージもしまくってたからな」



ゴルシトレ「エセ関西弁にとっては脚が良くなる実感があるわけだから怪しむことなんて無いってわけだ」



スペトレ「そこまでするの?!オグリトレは元カレなんでしょ?!」



ゴルシトレ「元カレだからなんなんだよ。レースにそんなの関係あるか?」



スペトレ「……」

ゴルシトレ「食欲が地方に帰るのは仕方ないがエセ関西弁は帰らせねぇ。あいつが担当のままなら絶対タマは終わってたぞ」



ゴルシトレ「俺たちはウマ娘の為のトレーナーだろ?」



スペトレ「……」



ゴルシトレ「返す言葉もないってんなら話しは終わりだ」



スペトレ「アンタはこれからどうするのよ」



ゴルシトレ「オグリの地元に競バを誘致できねぇかやってみる。レース場はあるわけだからなんとかなるかもな」



ゴルシトレ「アイツはもう走る気はないだろうがタマを持っていけば気が変わるだろ」



ゴルシトレ「オグリとタマは引き離すべきじゃねぇ。舞台が変わっても二人で走らせるのが良いんだよ」



スペトレ「なによそれ……そんなの…狡いじゃない……貴方ばっかり…」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレの元でトレーニングの勉強をするオグリトレ、ファルトレトレーニングのやり方を分かりやすく適切に教えるので

「そうか、こうすればイナリ達の脚の負担を減らせるのか!」
「やっぱり、優秀な奴に付いてくのが一番だな」

学園の頃よりもトレーナーレベルが上がり、担当達のタイムも延びていた

競バ場にて



オグリトレ「こうすれば脚の負担が減る……こうやれば疲労は溜まりにくくなる…」



オグリトレ「マヤノトレが連れてきたトレーナーは全員優秀だ。そいつらの教えを使えばこんなに分かりやすいのか」



オグリトレ「イナリワンとスーパークリークのタイムは上がってきている。やっていることは間違っていない」



オグリトレ「競バに来て正解だった、あのままじゃ俺は…」



オグリトレ「もう遅かったか…俺はオグリキャップという最高の素質を無駄にしてしまったんだ」



オグリトレ「イナリワンも凄いがオグリには勝てないはずだった。オグリが持っているものは特別だった」



オグリトレ「俺のレベルが上がったせいで以前のことがよくわかるようになってしまった。俺は愚かだったと言うしかない」

オグリトレ「オグリはもう地元に帰ってしまっている。今更やり直すこともできないし、ピークも過ぎてしまっただろう」



オグリトレ「俺ができることはイナリワンとスーパークリークを育て上げること。二人を競バで勝たせるしかない」



オグリトレ「タマはゴルシトレに預けて正解だった、今の俺は変わったと言えるがあのままじゃ喧嘩も多かった」



オグリトレ「ゴルシトレが競バに来ないのは残念だが奴にも考えがあってのことなんだろう」



オグリトレ「そうだ……そうなんだよな」



オグリトレ「俺がいるから来ないってことは無いよな?アイツが来たらヨリを戻すとかそんな…いいやそんなことは俺は考えていないぞ」



オグリトレ「無駄なことを考える暇はない、俺は日々勉強するしかないんだから」



オグリトレ「やるべきこと、最善を尽くしてやっていくんだ」



下2 このあとどうなったか

控え室にて



マヤノトレ「頼む…君たちだけでも彼の側にいてあげて欲しい…」



イナリワン「あたしらまでアイツから離れたら多分自殺、良くて引き籠もりにしかならないってとこだな」



スーパークリーク「オグリトレさんを見捨てるつもりはありません」



マヤノトレ「それを聞いて安心したよ…」



イナリワン「タマが離れたのはゴルシトレのせいだ!あのクソ野郎に一泡吹かせてやる!」



スーパークリーク「マッサージも今思えば彼がやる事じゃなく、専門の人かお医者さんがやるべきでした」



イナリワン「タマを手に入れる為にやってたに違いねぇ!」



スーパークリーク「あの人も中々悪人ですね」



マヤノトレ「そうとは限らない…彼のマッサージは本物ではあるんだ…」

マヤノトレ「だがタマに関しては…フェアじゃなかっただろう…」



イナリワン「それが腹立つってんだ!」



マヤノトレ「自由人は敵には回したくない…タマのことで競バには誘わない言い訳ができた…」



スーパークリーク「ゴルシトレさんは悪くないと言いたいんですか?」



マヤノトレ「悪人ではないが…善人でもない…彼は人間だよ…」



イナリワン「なんだよそれ!」



スーパークリーク「オグリトレさんを競バに誘ったのは彼を助ける為。そう知った時は納得しましたし感動もしました」



マヤノトレ「彼はまだ未熟だか…死なせるには惜しい…」



イナリワン「見てろよゴルシトレのやつ!目にもの見せてやる!」



マヤノトレ「その調子で彼を支えてやってくれ…」



下2 このあとどうなったか

サトノグループ本家



ゴルシトレ「なんだよ随分と大人しくなったんじゃねぇか?」



モブO「このマスクのせいで大人しくされてるだけ~刺されただけで気絶したお前とは違うよぉ~」



ゴルシトレ「てめぇ刺したあと抉りやがっただろうが!ふざけんじゃねぇ!」



モブO「けひゃひゃひゃひゃひゃ」



ゴルシトレ「で、走る気はあんのかよ」



モブO「お前の所では絶対に走らないよ~」



ゴルシトレ「チッ」



モブO「ここに残るのも有りだよね~サトノトレにはお世話になってるし~」

モブO「ディープインパクトとキングカメハメハは競バに戻ったし~あたしも戻ろうかな~」



ゴルシトレ「宝石も競バで走んのか?」



モブO「お前に教える義理はありませ~ん」



ゴルシトレ「ほんとクソガキだよなお前」



モブO「エセ魔法使いよりマシでしょ~」



ゴルシトレ「わかったわかった、クソガキは好きにしてろよ」



モブO「もう二度と来なくていいよ~」



ゴルシトレ(殺される心配が無いならそれでいいだろ。ゴルシとジャスタウェイもこれで安心するな)



下2 このあとどうなったか

モブO「……」



モブO「全部聞いてたでしょ~」



シュンッ



サトノトレ「もちろんです。彼は優秀なトレーナーですが誘いを断ってもよかったんですか?」



モブO「アイツは悪い奴じゃないけどいい奴でもないしね~ふざけた態度がゴルシみたいで話しててイライラするし~」



モブO「それに~欲しい物は何が何でも奪い取るって目してて気に入らないんだよね~」



サトノトレ「奪い取るというのは間違ってはいません。最近だと彼はタマモクロスさんを自分のモノにしたようです」



サトノトレ「彼にとってそれすら布石です、最終的にはオグリキャップも手に入れようとしているようです」



モブO「けひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、強欲過ぎ~」



サトノトレ「彼を縛るものは誰もおらず何も無い。その代わり孤独が付き纏います」



サトノトレ「彼ほど心が強くなければ真似できる生き方ではありません」



モブO「ムカつくけど面白いから~あの時殺しとかなくて正解だよね~」



サトノトレ「彼はトレセン学園が欲しいのでは無くその先にあるものが欲しかった。だから学園に残りながら動いているんですね」

今日はここまでです



ありがとうございました

コインランドリーにて



ブラトレ「よし……これで全部…」



ゴルシトレ「ああん?誰に断ってここ使ってんだ?」



ブラトレ「貴方のコインランドリーでは……いや、まさかメジロ家が運営している…?」



ゴルシトレ「冗談に真面目に返してんじゃねぇよ」



ブラトレ「……そうか」



ゴルシトレ「辛気臭せぇ顔しやがって。そんなんじゃサターンミニは発売されねぇぞ」



ブラトレ「ああ…すまない……」



ゴルシトレ「お前はそんなんだからそんなんなんだよ」

ブラトレ「……誰の洗濯物なんだ?」



ゴルシトレ「エセ関西弁の服とかだ。アイツの面倒は俺がみてるからな」



ブラトレ「そうか…」



ゴルシトレ「お前はなんでここに来てんだよ」



ブラトレ「部屋の洗濯機が壊れたんだ、ブライアンの分もあるからここを使うしかない」



ゴルシトレ「お前ら同棲してんのかよ、それで洗濯機が壊れるのは致命的だな」



ブラトレ「暫くはここの常連になりそうだ」



ゴルシトレ(俺がここを利用してんのはタマの変な液でドロドロになった服やタオルをバレないように洗うのが目的なんだが…まあコイツに見られた所で問題ないだろ)



下2 このあとどうなったか

帰り道二人でタマの話に
ゴルトレが「アイツが育てるより俺が育てた方がマヤノトップガンくらいにはなる」
ブラトレが「……本気で言ってるか?退院したばっかでタイムも全く落ちてないんだぞ?マヤノトレのトレーニングには勝てない」

帰り道



ゴルシトレ「エセ関西弁はよぉ、オグリトレが育てるより俺が育てた方がトムクルーズくらいにはなるぜ」



ブラトレ「本気で言ってるのか?マヤノトップガンは退院したばかりでタイムも全く落ちてないんだぞ。マヤノトレのトレーニングには勝てない」



ゴルシトレ「なんでそこでマヤノトレが出てくるんだよ」



ブラトレ「お前がマヤノトップガンを話題に出したからだ」



ゴルシトレ「俺とオグリトレの話しをしてんだよ。エセ関西弁は俺の担当だからな」



ゴルシトレ「ドリキャスを出した時のセガと同じなんだよ。負けると思ってやってないんだよ」



ブラトレ「よくわからないが……お前がそう言うならそうなんだろう」

ブラトレ「お前はトレセン学園に残り続けるのか?」



ゴルシトレ「その質問は俺もしたかった所だ。肉食は競バで走らせるんじゃないのかよ?」



ブラトレ「俺も本人も迷っている。ブライアンの精神状態が安定し続けるなら競バは悪くない」



ゴルシトレ「迷ってる時は答えが出てるらしいぞ」



ブラトレ「……知っている。心の中では決まっているというヤツだな」



ゴルシトレ「なんだよ知ってんのかよつまんねぇな」



ブラトレ「本当に五分五分なんだ。ブライアンと二人で暮らし続けるのも、競バで納得いくまで走るのも」



ゴルシトレ「ほぉーん」



ブラトレ「ブライアンが一番幸せになる選択肢を選ぶ、アイツが幸せならそれがいいんだ」



ブラトレ「トレセン学園には感謝しかない…ブライアンと出会えたことが何よりの幸福だった」



下2 このあとどうなったか

ksk

『ーーーー』



ゴルシトレ「お、この電機屋のテレビで競バの放送やってるぜ」



ブラトレ「競バのレースも放送するようになったのは凄いことだ」



『凄いレースでした!マヤノトップガンがレコード更新です!』



ゴルシトレ「あの根暗野郎ぉ、アイツは化け物だな」



『ーー改めて本日のレース結果です。第七レースではイナリワンが三連勝を飾りー』



ゴルシトレ「ああん?」



ブラトレ「イナリワンの担当はオグリトレだったよな?」



ゴルシトレ「アイツのトレーニングでどうやってエセ江戸が勝てるっていうんだよ」



ブラトレ「ウマ娘と同じく人も成長するんだ」



ゴルシトレ「まさか任天堂に支援してもらったか?だとしてもアイツは人の意見を聞く奴じゃないはずだ」



ゴルシトレ(タマはアイツの所に戻る気はないだろうが念の為にイかせるマッサージも追加しとくか)

ブラトレの部屋にて



『ーー競バは始まって歴史は浅いですが、マヤノトップガンのこの記録はそう簡単には破られないでしょう』



ナリタブライアン「マヤノがこんな走りを……私より深刻な症状だったアイツがこれだけ走れている」



ナリタブライアン「走ることしか考えていないからこうなる、そこが私と違う所だ」



ナリタブライアン「三冠ウマ娘という目標が無くなった時点で走る気持ちが切れかけていた。競バで再び目指せるかもしれないと言われても火がつかなかった」



ナリタブライアン「奴に勝ちたい、この気持ちを維持できるなら私は競バで走れる」



ナリタブライアン「だが………怖い…」



ナリタブライアン「この生活を失うことが何よりも怖い。ブラトレと過ごせるだけで私は幸せを感じるようになってしまった」



ナリタブライアン「私が競バで走るということは全てを投げ出すことと同じだ。私が走る先に未来があるか分からない」



ナリタブライアン「どうすればいい…どうするのがいいんだ……ぅぐ…気分が悪い……」



ナリタブライアン「私はどうしたらいいんだ……」



下2 このあとどうなったか

ブライアンの身体に眠る因子を渡した本来のブライアンが語りかける『迷うなら、1戦だけ競バとやらで走ってみろ。所属しなくても飛び入り参加は可能なようだ…なにか違うと思うなら走るのはやめればいいが。因子は返してもらう走らないお前には必要ないからな』

深夜



「起きろ、私」



ナリタブライアン(……消えたんじゃなかったのか)



「お前が走らないのなら因子の私は消える。お前には必要ないということだ」



「迷っているなら一度競バとやらで走ってみろ。飛び入り参加は可能なようだ」



ナリタブライアン(まともにトレーニングはしていない…)



「私とあろうものが言い訳するな」



ナリタブライアン(う……)



「競バが違うと思うなら走るのはやめればいい。走るというのなら引き続きお前の力となろう」



ナリタブライアン(わかった……ブラトレに相談して…)



「お前一人で走るんだ」



ナリタブライアン「……」



「やれ。お前もナリタブライアンならやるしか選択肢は無い」

翌日、競バ場にて



「飛び入りでのレースは中距離のみになります」



ナリタブライアン「それで構わない…」



「名前はどうされますか?匿名でゼッケン番号でも構いませんよ」



ナリタブライアン「それで頼む…」



「かしこまりました、それでは控え室にご案内しますね」



ナリタブライアン(体調は悪い…朝から吐いたしブラトレに心配もかけた。絶不調といったところだ)



ナリタブライアン(これで私の全てを決める。そのレースでこの体調は笑えるな)



ナリタブライアン(……勝つことが目的じゃない。どれだけ走れるか、何かを掴めるかを確かめるんだ)



「匿名で走られる方にはこちらのマスクを配布しております。お使いになられますか?」



ナリタブライアン「……ああ」



ナリタブライアン(私のたった一人の戦い。誰の為でもなく私は走る)



下2 このあとどうなったか

控え室にて



ナリタブライアン「……」カタカタ



ナリタブライアン(昨日私が出てきたのは運命か試練か。ここ数日でこんなに体調が悪いことは無かった…)



ナリタブライアン(走るなと運命がいっているのか……私はもう終わるべきなのか…)



マヤノトレ「やはりそうだ…」



マヤノトップガン「貴女ブライアンちゃんだよね?マスクしてるから一瞬わからなかった!」



ナリタブライアン「……」



マヤノトレ「酷い顔色だ、ブラトレはどうした?」



ナリタブライアン「一人で来ている…」



マヤノトップガン「飛び入りで走ろうとしたんだよね?今日はもう帰ったほうがいいんじゃない?」



ナリタブライアン「今日走ることに意味がある……」

マヤノトレ「なにか事情があるんだな…ならこれを渡そう…」



マヤノトップガン「カップケーキだよ!これを食べれば調子が良くなるの!」



ナリタブライアン「甘いものは……」



マヤノトレ「いいから食べるといい…効果は保証する…」



ナリタブライアン「……」



マヤノトップガン「あの苦いジュースはいいの?」



マヤノトレ「あれはダメだ…本当に本当の非常時の時だけだ…」



マヤノトップガン「ブライアンちゃんは調子が悪いだけだからカップケーキだけでいいんだね!」



ナリタブライアン「……」もぐもぐ

ナリタブライアン「……ぁ…」



マヤノトップガン「どう?」



ナリタブライアン「…さっきよりマシにはなった」



マヤノトレ「これである程度のパフォーマンスに期待できる…」



マヤノトップガン「ブライアンちゃん今ならお話しできる?」



ナリタブライアン「問題ない」



マヤノトップガン「今日は一人で競バに来たのって移籍しようか迷ってるからだよね?」



ナリタブライアン「迷うというよりこのレースで全てを決める。納得いけば競バに来る」



マヤノトップガン「納得いかなかったら辞めちゃうの?」



ナリタブライアン「ブラトレの生活を支えることに全てを捧げる」



マヤノトレ「勝ち負けではなく…納得するかどうか…」



ナリタブライアン「これは私の問題なんだ、ブラトレは関係ない。奴がやる気になっても私が走れないのなら意味はない」



下2 このあとどうなったか

レース場にて



マヤノトレ『君やブラトレに誘いの手紙を出さなかったのは…俺やオグリトレのように後悔して欲しくなかったからだ…』



マヤノトレ『君のトレーナーが劣っているからじゃない…君達なら自分達で道を切り開けると思った…』



マヤノトレ『このレースでどんな結果になっても…その道を進んで欲しい…』



マヤノトレ『走らない為の言い訳はいくらでもできる…走るというのはそれだけ辛い…』



マヤノトレ『君は既に幸せを掴んでいる…無理をしてまで走る必要は無い…』



マヤノトレ『悔いのない選択を…して欲しい…』



ナリタブライアン(奴に言われなくともわかっている。悔いを残さない為に私はここに来たんだ)

「さあ続いてのレースは恒例の飛び入りがーー」



ナリタブライアン(このレースで私の全てを出す)



ナリタブライアン(どれだけ走れるのか、どんな走りができるのか)



ナリタブライアン(非凡な走りしかできないのならそれまでだ。私はもう終わったウマ娘)



ナリタブライアン(レースからは離れて過ごす。普通校に転校して走らないウマ娘として生きていく)



「各バ、ゲートイン。あとはスタートの合図を待ちます」



ナリタブライアン「……いくぞ」



下2 コンマ
奇数 ○
偶数 ×
ゾロ目 ×××××××××××××

レース後



ナリタブライアン「…………二着か」



ナリタブライアン「勝てはしなかったがレースが楽しいものだと思える内容だった」



ナリタブライアン「私はまだ走りたがっている」



「そのようだな」



ナリタブライアン「また力を貸してくれ」



「走るというのなら因子となって力になる」



ナリタブライアン「私は……競バで走る」

夜、ブラトレの部屋にて



ブラトレ「競バに行くんだな」



ナリタブライアン「私はまだ走りたいと思えた。ブラトレと一緒に走りたい」



ブラトレ「ありがとう。ブライアンと一緒に走れるのは俺の誇りだ」



ナリタブライアン「ハルウララはどうするんだ?」



ブラトレ「競バに行くことは伝えるが二人で決めたことはあるかもしれない。話しをしてみて決めよう」



ナリタブライアン「キングはやっと歩けるようになったくらいだ、競バで走れるのはまだまだ先になる」



ブラトレ「キングはトレーナーを目指すとも言っていた、そういう学科がある学校に通いながら復帰を目指すのがいいかもしれないな」



ナリタブライアン「…連絡は明日にしてくれ。今日はお前とだけで過ごしたい」



ナリタブライアン「走る気にさせてくれたのはお前が居たからなんだ。それを噛み締めながら……」



下2 このあとどうなったか

病院にて



ゴルシトレ「いつものやるからとっとと脱げよ~」



タマモクロス「その前にええか。アンタ前にウチをマヤノトップガン並にするって言ったけどどの頃のマヤノトップガンなんや?」



ゴルシトレ「なんだぁ?」



タマモクロス「入学当初か?周回タイム二位の頃か?それとも中継のレコードを軽々叩き出した今のマヤノか?」



タマモクロス「それと最近、マッサージ変やない?脚を良くする以外もしてへんか‥‥?」



ゴルシトレ「血行良くしたりだとかその辺もやってるぞ。脚の感覚は良くなってるだろ」



タマモクロス「そうやけど……」

タマモクロス「まだあるねん、実家から連絡あって見舞い来なかった日はオグリトレが実家に行って謝ってたって聞いたで」



タマモクロス「アンタ……なんで教えてくれへんかったんよ」



ゴルシトレ「教えた所で意味ねぇと思ったんだよ。嘘言うなって俺まで罵倒してたに決まってるだろ」



タマモクロス「否定はできへん……オグリトレのこと、敵やと思ってしまったら…そうやと思い込んでしまうから…」



タマモクロス「頭に血ぃ昇ったらそれしか考えられへん…ウチの悪いところや…」



ゴルシトレ「俺はお前が欲しかった、だから俺の好感度が下がる選択はしなかったんだよ」



タマモクロス「……」



ゴルシトレ「俺は逃げも隠れもするタイプだが嘘は言わねぇ。他に聞きたいことがあるなら今のうちに言っとけ」



下2 タマモクロスのセリフや行動、その他

タマモ「…ここでアンタに怒るべきなんやろうけど、どうしてもその気になれへんわ」
ゴルトレ「感じるままに流されてハジけてしまえばいいんだよ。その方が小難しい事考えるよりも楽だぜ」

タマモクロス「この前イナリとクリークにゴルシトレのやってる事は快楽で従わせる洗脳やって言われたわ」



タマモクロス「……今思えばそうや、二人にオグリトレが来えへん日は深夜までウチのトレーナーになる為の勉強や資料纏めしてるって聞いた」



タマモクロス「あの時は嘘やってキレて二人を呆れさせてしもた…ウチはアホや、闇競バで助けてくれたんアイツやったのに」



タマモクロス「アンタには感謝してるけど洗脳される気はない。悪いけどウチは全部知ってる」



タマモクロス「それと質問しとこか、いつのマヤノにしてくれるか答えろや」



ゴルシトレ「周回タイム二位の時だな。今のマヤノにはどう足掻いてもなれねぇよ」



ゴルシトレ「言っとくが心肺停止までいったお前は普通なら引退だ。それを俺が走れるようにしてやるって言ってんだよ」



タマモクロス「走れるようにするんやなくてウチが欲しいんやろが」



ゴルシトレ「おうそうだな、パクパクも引退するし次のことも考えときたいんだよ」

ゴルシトレ「お前とオグリは競バで走らせてぇ。二人で走ってるのが見たいんだよな」



タマモクロス「オグリ……」



ゴルシトレ「アイツの地元にレース場があるだろ?そこを競バで使えないか交渉してよ、なんとかなりそうなんだよな」



ゴルシトレ「お前は走れて短距離だからオグリにも短距離を走らせる」



タマモクロス「オグリともう一回……走れる…」



ゴルシトレ「その為にはお前の脚を治す必要があると。わかったらさっさと脱げよ~」



タマモクロス「……」



ゴルシトレ(洗脳は言い過ぎじゃね?若干ムカついたからマシマシでマッサージしてやろ)



下2 このあとどうなったか

タマモクロス「いや、えぇわ………」



ゴルシトレ「あん?」



タマモクロス「ウチはオグリと走る資格はない……それにウチやオグリが思ってる程アンタはえぇ奴ちゃう」



ゴルシトレ「質問には前は答えたぞ?」



タマモクロス「アンタ………オグリに短距離の適正はないやろ。オグリを無理矢理走らせようとしとんの違うか?」



ゴルシトレ「無理なんかさせねぇよオグリはお前と走れるならー」



タマモクロス「言葉巧みで騙して走らせるんか?お前がやっとることはルナトレと一緒やぞ」



ゴルシトレ「アイツと一緒にすんなっての、アレはセガの風上にも置けねぇ」



タマモクロス「ウチにしたらどっちも一緒じゃボケ」

タマモクロス「二度と来るな、ウチの身体に触んな」



ゴルシトレ「おいおいもう走れなくなるぞ」



タマモクロス「トレーナーへの道がある、お前に心配してもらわんでええわ」



ゴルシトレ(どうすっかな~無理矢理にでもマッサージできれば勝ちなんだがな~)



ゴルシトレ(リスクが高いか?でも競バで走る食欲とエセ関西弁は見たいんだよな)



ゴルシトレ(タマの性格から考えるとここで出て行ったらマジで二度と会えないだろ。じゃあ多少強引でもやるか?)



ゴルシトレ(でもミスった時のリスクが半端ねぇ~どうする?どうしちゃうのよ俺?)



ゴルシトレ(どうするかは~~こうやれば決まる!)



下2 このあとどうなったか

ゴルシトレ「オグリには多少無理させるに決まってるだろ。オグリとタマが共に出るレースが見たいんだよ」



ゴルシトレ「もちろん俺は見たいがお前らと観客も満足するだろ?セガサターンの感動再びなんだよ」



ゴルシトレ「そこまでできるのは滅多にいねぇ、お前達ならそれができるってんだよ」



タマモクロス「……」



ゴルシトレ「オグリとタマに共通してんのはトレセン学園で不満なり後悔なりがあることだ。競バでそれを取り返してみろよ」



ゴルシトレ「なんか頭の中に浮かんできたことは全部言ってやった。嫌なら蹴り飛ばせ、マッサージしてやるからな」



下2 コンマ
奇数 ○
偶数 ×
ゾロ目 まさかの

タマモクロス『ーー心配かけてごめんやで』



イナリワン「いいってことよ!」



スーパークリーク「あんな手を使う人はまともなんかじゃありません」



イナリワン「タマの脚はなんとかなる!あんな奴に頼る必要なんてー」



タマモクロス『ぁん……』



スーパークリーク「どうしましたタマちゃん?」



タマモクロス『なんでも…無い……ンンっ』



イナリワン「おいまさか……嘘だろ?!心配かけたなっていうのはもう手遅れだから意味ないってことなのかよ?!」



タマモクロス『そうやなくて……ウチ……ひっ…いい………』



スーパークリーク「あんな人を信じてしまったんですか…?」



タマモクロス『ちょ……やめ………電話…して…………ぃ……イ…く……』



イナリワン「嘘だろタマモ……なんでなんだよ…」

イナリワン「切れちまったよ電話…タマ……なに考えてんだ…」



スーパークリーク「考えられるのはゴルシトレさんがオグリさんのことを話題に出したのかもしれません」



イナリワン「絶対まともな話しじゃねぇ!それなのに信じたのかよ…!」



スーパークリーク「オグリちゃんは彼女が唯一心を許していた人です。私たちも彼女のような仲になれていたら、タマちゃんはこの選択をしていなかったと思います」



イナリワン「諦めねぇ!タマモはあたし達が助けてやるんだ!!」



スーパークリーク(タマちゃんの後悔は家族とオグリちゃんのこと。家族と同じくらいオグリちゃんのことは大切だったんですよね)



スーパークリーク(一緒に走れると言われたらタマちゃんもそっちに傾いてしまうのは無理もありません)



スーパークリーク(私たちではオグリちゃんの代わりにはなれなかったんですね……)

タマモクロス「ぁ……ぉ…」ピクピク



ゴルシトレ「途中から気付いたと思うがイイ感じになるマッサージもマシマシにしておいたぜ!」



タマモクロス「……あんた…」



ゴルシトレ「ちゃんとしたマッサージもしてるから心配すんな。来週からリハビリだろうがもう走れるからな」



ゴルシトレ「オグリにも話しは通しておくからな……っと」ピリッ



タマモクロス「ぎゃんっ!!」ビクッ



ゴルシトレ「前貼り剥がしただけで跳ねるのはウケるがちょっとやり過ぎたな。次回からは抑えるから心配すんな」



タマモクロス(ごめん……ごめんなイナリ…クリーク……オグリと走れるって言われたら…ウチ……こっちを取ってしまうんよ…)



タマモクロス(この選択は絶対にウチにとってプラスやない…けど……ウチはオグリと走りたい……)



タマモクロス(悔いが無くなるまで……納得いくまでアイツと走りたい…ウチの生涯のライバルなんや……)ポロポロ



ゴルシトレ(やっべイッたあと泣いてるとかガチでやり過ぎたな。オグリとの話しは結構真面目にやらねぇと最悪殺されるなこれ…)

今日はここまでです



ありがとうございました

ブラトレの部屋にて



ハルウララ「私も競バに行く!」



ブラトレ「本当にいいのか?」



ハルウララ「もっとブライアンちゃんとトレーナーさんと一緒に走りたいもん!」



ナリタブライアン「キングはどうするんだ」



キングヘイロー「トレーナーさんのアドバイス通りトレーナーへの道を目指しながらリハビリをしていきます」



ハルウララ「トレーナーさんは私たちと走るのは嫌?」



ブラトレ「そんなわけないじゃないか走れて嬉しいに決まってる」



ナリタブライアン「ブラトレは競バへの移籍を強制させたくなかったんだ、だからこんな形で聞くことになった」



キングヘイロー「トレーナーさんのフォローも完璧ですわね」



ハルウララ「二人が別れるんじゃないかって少し心配してたんだよ」

ナリタブライアン「ブラトレと別れることはないが私が走るかどうかはギリギリまで迷った」



ブラトレ「ブライアンの返事によっては新しい仕事が必要だからな…色々考えたさ」



キングヘイロー「心配するだけ無駄だったようね」



ハルウララ「ブライアンちゃんとまた走れる!嬉しいな~!」



ブラトレ「競バへの移籍が決まったのならやることは山積みだ。必要な書類を整えていこう」



ハルウララ「そういうの苦手だからキングちゃん手伝って…」



キングヘイロー「ウララさんの為ならどんな作業も苦じゃないわ!」



ナリタブライアン「私もブラトレに丸投げしておこう」



ブラトレ「少しくらいは自分でやってくれよ」



下2 このあとどうなったか

ファミレスにて



ハルウララ「トレーナーさんありがとう!」



ブラトレ「まだ奢るとは言っていないんだが…」



ハルウララ「えっ?!にんじんハンバーグの大盛り頼んじゃったけどどうしよう…」



ブラトレ「いや奢るつもりではいたぞ。だが最初から…」



ナリタブライアン「担当に金を使わせるトレーナーは無いだろう」



キングヘイロー「私は自分のカードがありますからお気になさらず」



ブラトレ「いっておくが競バに行けばお前たちの方が稼げる可能性があるんだからな?」



ハルウララ「ご馳走になります!」



ブラトレ「やれやれ……まあたまにはいいだろう」

ハルウララ「競バに移籍する前に遊んでおくのもいいよね!」



ブラトレ「思ったより手続きもスムーズに進んだしな」



キングヘイロー「ブライアンさんは良かったの?二人でデートしたかったんじゃない?」



ナリタブライアン「夜にコイツと過ごせればいい」



ハルウララ「正妻の余裕だ……!」



ナリタブライアン「お前が妾になるのか?」



ハルウララ「トレーナーさんのことは好きだけどブライアンちゃんから取るつもりはないよ!」



ブラトレ「あまり遠出はできないがストレスも溜まっていたし遊びに一日を費やすのもいい」



ナリタブライアン「競バに向けて決起する目的でもある、それなりに楽しめればいい」



下2 このあとどうなったか

移動中



キングヘイロー(ウララさんわかってるわね?)ヒソヒソ



ハルウララ(ブライアンちゃんとトレーナーさんを二人だけにしてあげるんだよね!)



キングヘイロー(四人で出掛けるのもいいけどデートを楽しんで欲しい気持ちもある。私たちが空気を読めば解決するの)



ハルウララ(さすがキングちゃん!)



キングヘイロー(むふ……ウララさんと二人きりになれる時間がこれで作れるわ)



ハルウララ(なにか言った?)



キングヘイロー(いいえなんでもないわ)



下2 行き先や目的地

遊園地的な施設



キングヘイロー「ベタねぇ」



ブラトレ「他に思いつかなかったんだ…」



ナリタブライアン「この男が小洒落た場所なんか知るはずないからな」



ハルウララ「なんでそんなに毒舌なの?」



ナリタブライアン「デートと言いながらそれらしい所に連れて行かれたことがない」



ブラトレ「……」



キングヘイロー「トレーナーさんは勉強してもらうとして、今日はここで遊びましょう」



ハルウララ「ジェットコースターに乗ろーーー!」



ナリタブライアン「順番に乗っていくだけの時間はある、焦る必要はない」

観覧車にて



ナリタブライアン「アイツらが気を利かせて二人にしてくれたようだな」



ブラトレ「向こうも二人で楽しんでいるから遠慮はいらないな」



ナリタブライアン「……隣に座っていいか?」



ブラトレ「隣でいいのか?膝の上はどうだ?」



ナリタブライアン「……」



ブラトレ「ん、少し軽くなったな」



ナリタブライアン「筋肉が落ちている。またトレーニングの日々に戻ればすぐに体重も戻る」



ブラトレ「…ブライアンへの気持ちは改めて言葉にした方がいいか?」



ナリタブライアン「行動で示せば十分だ」



ブラトレ「ふ…そうだよな」



下2 このあとどうなったか

翌日、競バ場にて



マヤノトレ「えらくやつれているが大丈夫か…?」



ブラトレ「問題ない…………」



マヤノトレ「不本意だが俺が実質の地方競バのトップになってしまった…だから移籍について説明をする…」



ブラトレ「助かる………」



マヤノトレ「まずはこれを渡しておく…バイタルドリンク、蹄鉄ハンマー、アンクルウェイト、カップケーキ、お守りだ…」




マヤノトレ「今の上司的存在から送られてくる…使ってもいいし、使わなくてもいい…」



マヤノトレ「それぞれのアイテムをどう使うか…説明する…」

控え室にて



マヤノトップガン「いきなり走るって平気なの?」



ナリタブライアン「この前の感覚を忘れたくないんだ」ツヤツヤツヤツヤ



マヤノトップガン「あのさ…何回うまぴょいしたの?」



ナリタブライアン「五」



マヤノトップガン「そんなにできるんだ…すっごい……」



ナリタブライアン「トレーナーも私も寝てない。昨日の夜から朝までかかった」



マヤノトップガン「凄い匂いしてるもん…あてられそうだからマヤはこれくらいにしとくね…」



ナリタブライアン「お前は走らないんだよな」



マヤノトップガン「今日のメインレースだから…じゃあまた今度ね」



ナリタブライアン「体調は最悪だが調子は最高だ。臍下にアイツの感覚がまだ残っている」



ナリタブライアン「このレースが私の競バでの第一歩だ。私だけじゃなくブラトレの為にも走る」



ナリタブライアン「勝てば賞金が手に入るというがそれは二の次だ。誇りとブラトレをかけて私は走る」



下2 このあとどうなったか

モブA「ブライアン!」



ナリタブライアン「お前も競バに来ていたのか」



モブA「私も今日競バに来たんだけど、もしかしてブライアンもそうなの?」



ナリタブライアン「そうだな偶然にしてはー」



スペシャルウィーク「ここが競バ場の控え室なんですね」



エルコンドルパサー「どんとこいデエエエス!」



ナリタブライアン「……でき過ぎているな」



モブA「みんなこっちに来るタイミングを測ってたみたい」



ナリタブライアン「私の移籍をきっかけにされても困るがな…」

ビワハヤヒデ「私はお前が動くのを待っていた」



ナリタブライアン「その理由は何だ姉貴」



ビワハヤヒデ「ブライアンとブラトレが移籍するなら間違いないと思っていた。いかんせん私のトレーナーは決断力に欠ける」



ウイニングチケット「うわぁーーーん!頼りになる妹さんでよかったねぇ!!」



ナリタタイシン「うるさい…静かにしてて」



ビワハヤヒデ「体操服ということはこれから走るのか」



ナリタブライアン「体調は悪いがここで走る覚悟を決める為だ」



ビワハヤヒデ「ブライアンがどんな走りをするか見させてもらうぞ」



下2 このあとどうなったか

レース後



実況『競バに移籍したその日にレースに出るツワモノ、ナリタブライアン!惜しくも三着でしたが素晴らしいレースでした!』




ビワハヤヒデ「ブライアンの覚悟を見せてもらった」



ウイニングチケット「レースが終わった後に歓声を聞くなんて久しぶり!!」



ナリタタイシン「もっと早くこっちに来れば良かったかも」



グラスワンダー「みるからに体調が悪そうだったのに三着…」



セイウンスカイ「油断できない感じかな」



モブA「ブライアンの生き生きとした走り、良かったなぁ。こんなレースを見たのはいつ以来かな?」

競バ内にて



ナリタブライアン「これが賞金だ、三着でもこれだけもらえる」



ブラトレ「一着ならもっと凄いんだろうが…俺たちは金の為に走るんじゃない」



ナリタブライアン「三冠ウマ娘が目指せるならそれしかない。そうでなくとも常に全力でレースに取り組む」



ブラトレ「ブライアンには後悔させない現役を送ってもらう。トレーニングもこれまで以上にやる」



ナリタブライアン「お前とならどんなトレーニングでもやってみせる」



ブラトレ「俺たちはここでもやっていけるんだ」



ナリタブライアン「これからも頼むぞブラトレ…私のたった一人のトレーナーなんだからな」



下2 このあとどうなったか

競バ内、トレーニングルームにて



スペシャルウィーク「設備は最新のものじゃありませんけど凄く効率の良いトレーニングができてる気がします!」



イナリワン「このアンクルを付けるといい感じに負荷がかかるって聞いたが、明らかにおかしいんだよ」



ハルウララ「トレセン学園と同じかそれ以上に鍛えられそうだね!」



スーパークリーク「こんな便利なアイテムくれるだなんて、マヤノトレさんの上司は何者なんでしょう」



エルコンドルパサー「カップケーキやお守りは意味不明デス!」



グラスワンダー「変なアイテムじゃないわよね……?」



ハルウララ「その時はその時だよ!」



セイウンスカイ「それじゃ遅いとセイちゃんは思いまーす」

スペトレ「ほんとにあのアイテムは何なの?」



ブラトレ「奴の上司って事は俺達の上司にもなるのか?」



オグリトレ「マヤノトレはそうは言ってなかったぞ」



スペトレ「後から実は有料とかやめてよね…競バで賞金出てるから払えとか言われそうで怖いのよ」



マヤノトレ「そんなことは無い…」



ブラトレ「聞いていたのか、趣味が悪いぞ」



マヤノトレ「集まってくれていたのなら丁度いい…これからのことについて話す…」



マヤノトレ「トレーニングはここでもいいが…地方の競バ場にも施設を用意してある…」



マヤノトレ「全員がこの競バ場で走れるわけじゃない…誰がどの競バ場に行くかを話し合いたい…」



マヤノトレ「話し合いで解決すればいいが…しないのなら…」



オグリトレ「平和的な解決を頼む」



スペトレ「なにをさせようっていうのよ……」



下2 このあとどうなったか

某所にて



ゴルシトレ「話しってなんだぁ?」



マヤノトレ「それぞれの担当競バ場が決まった…それを知らせに来た…」



マヤノトレ「ブラトレは俺と同じ競バ場…スペトレはフナバシ…オグリトレはオオイだ…」



マヤノトレ「そして君が持ってきたカサマツとの合併だが…競バのグループに入れて…君に担当してもらう…」



ゴルシトレ「こっちの要望が通ったんならそれでいいぜぇ」



マヤノトレ「まだ話しはある…タマモクロスについて…先日のことで聞きたいことがある…」



ゴルシトレ「誰から聞いた?エセ関西弁が自分で話すわけないだろ」



マヤノトレ「俺にだけ聞こえる声…と言っておくか…」



ゴルシトレ「おいおいスピリチュアルは今時流行らねぇぜ?」



マヤノトレ「泣かせるほど…性的なことをするのはどうだろうか…」



ゴルシトレ「げぇーーーーマジかよーーーー」

マヤノトレ「タマモクロスは短距離に適正が全く無い…それなのに走らせようとしてるのか…?」



ゴルシトレ「マイル中距離なんか走れねぇよ、アイツのカルテ見たか?」



マヤノトレ「見てはいないが…知っている…」



ゴルシトレ「タマの内臓ボロボロだろ?このままじゃ五年で死ぬな。けどまあ短距離走れるくらいに鍛えてたら少しは寿命延びるだろ」



マヤノトレ「それを見越しての短距離か…」



ゴルシトレ「医者はタマがリハビリし始めてから言うって言ってたからもう知ってるだろ。自分の命がかかってんなら死ぬ気でやるな」



マヤノトレ「もし良くならず…絶望したらどうする…?」



ゴルシトレ「その時はその時だ。仕方ねぇってとこだろ」



マヤノトレ「君なりに考えがあるのはわかった…だがあんなマッサージ…いや洗脳はやめるんだ…」



ゴルシトレ「あ、それは無理。アイツのストレス発散目的であるし」



マヤノトレ「……」



ゴルシトレ「俺はエセ関西弁どころかウマ娘に興味が無いのは知ってるだろ?どっかの馬鹿みたいに襲ったりしねぇから安心してろって」



ゴルシトレ「今日は自分が死ぬって伝えられてサゲな感じだろうから、思いっきりイかせてやって忘れさせてやるよ」



下2 このあとどうなったか

(タマモクロスの死はモブAやモブOが死ぬのとはわけが違います、そして何よりタマモクロスは現実世界でも正規世界でも名を轟かす名馬を侮辱する発言感知……よって)

[ガイドライン違反]

と頭に響くがマヤノトレが止める「最終手段だ、これらのアイテムを使う…そして本来の彼女を呼び出して因子継承させる」
「タマモクロスは俺が治す、命を救ったら俺が預かる」 
マヤノトレはナンデモナオール、カップケーキ、ロイヤルビタージュース、目覚ましを取り出しマジギレ顔見せゴルシトレをビビらせる

(タマモクロスの死はモブAやモブOが死ぬのとはわけが違います)



(そして何よりタマモクロスは現実世界でも正規世界でも名を轟かす名馬を侮辱する発言、よって……)



マヤノトレ(待ってくれまだ手は残っている)



(どんな手段があるというのですか)



マヤノトレ(最終手段だ、アイテムを使えるだけ使う。そして本来の彼女を呼び出して因子を継承させる)



(そんなことをしても彼女は助かりません)



マヤノトレ(なんとしても助けるんだ)



(因子を継承に身体を治す効果はありません)



マヤノトレ(やってみなくちゃわからないだろう)



(逆効果な可能性だってあるというのに。いいでしょう、死んでしまえばそれまでということでこの世界を抹消するだけです、好きにしてください)

マヤノトレ「君はタマモクロスから手を引いてくれ…」



ゴルシトレ「え、嫌だけど」



マヤノトレ「タマモクロスは俺が治す…彼女を救ったら俺が預かる…」



ゴルシトレ「セガ的にもそれは認められないぜ」



マヤノトレ「いいから引け…」



ゴルシトレ「あー悪い、俺そういうの全く効かないんだよ。オルフェーヴルに刺された時も俺ってこんな感じだったし」



ブブブブ…



ゴルシトレ「お~噂をすればエセ関西弁から電話だわ。多分医者から身体のこと聞いたっぽいわ」



ゴルシトレ「そっちで動くのを止めはしないけどよ、俺から譲ることは絶対ないぜ~」



ゴルシトレ「俺をビビらせたきゃサターンミニでも持ってきな。じゃ、またな~」



下2 このあとどうなったか

ksk

マヤノトレ「口で言ってわからないなら…」



ゴルシトレ「あ~暴力もパスで。本気なら逃げるからあんま意味ないぞ」



マヤノトレ「……」グイッ



ゴルシトレ「なんだ腕を掴んでよ…ぉ………おっ?!重い……?!」



マヤノトレ「桐生院流の合気道だ…」



ゴルシトレ「これ合気道か?!何か別物だろ?!」



マヤノトレ「お前をここで殺してもガイドライン違反にならない…競バを出禁にしてお前のトレーナー免許を解任する事だって出来る…」



ゴルシトレ「ガイドラインはイミフ。けど免許取り消しはマズイ」



マヤノトレ「今の俺はメジロ家よりも権力を持ってる…この意味が分かるか…?」



ゴルシトレ「お前がマジだってのはわかったけどタマに拘る理由がわかんねぇ」



マヤノトレ「タマモクロスを死なせない為だ…」



ゴルシトレ「じゃあ一旦は譲ってやるが俺は簡単には諦めない…ってかタマが俺を呼ぶだろ。その時は文句なしな」



マヤノトレ「彼女は君を必要とはしなくなる…」



ゴルシトレ「行っちまいやがった…メジロ家でも治せねぇタマを治せるとは思わねぇ。けどアイツの顔がマジ過ぎたんだよな」



ゴルシトレ「ガチで治されたら負けだなこりゃ。そうならないように期待しつつ、次のネタでも探しとくか~」

今日はここまでです



ありがとうございました

タマの問題解決したら次はネイチャあたりか…

サトノグループ本家



サトノダイヤモンド「タマモクロスさんをこちらで預かって欲しい、ですか?」



サトノトレ「我々が運営している病院への転院の間違いではないんですね?」



マヤノトレ「最初はそれも考えたが…今の彼女はどんな病院に行っても同じだ…」



サトノトレ「多機能不全により余命三年半。どんなに良い病院でも余命を伸ばすことくらいしかできませんね」



サトノダイヤモンド「それでも永く生きてもらうのがベストではありませんか?」



マヤノトレ「最期の思い出作りでここに来させるんじゃありません…治す為に場所が必要なんです…」



マヤノトレ「なるべく人目につかない…閉じられた場所が…」



サトノトレ「そこでこの屋敷を借りたいというんですか」



サトノダイヤモンド「断る理由はありませんが治りもしないのに治ると希望を抱かせるのは酷ですよ」



マヤノトレ「大丈夫…必ず治る…」

サトノトレ「そこまで言うのなら止めることはしません。使っていない部屋はいくらでもありますから」



サトノダイヤモンド「タマモクロスさんにはすぐにでも来てもらって構いませんよ」



マヤノトレ「ありがとうございます…」



サトノトレ「彼女の様子はどうなんですか?」



マヤノトレ「……」



サトノダイヤモンド「受け入れられなくて当然だと思います。ここには娯楽品も沢山ありますからいい気分転換にもなりますね」



サトノトレ「走れるなら簡易レース場で走ることもできます。確かに気分転換にここは良いかもしれませんね」



マヤノトレ「彼女を…すぐにでも連れてきます…」



下2 このあとどうなったか

待ってた
ksk

サトノグループ本家に到着



タマモクロス「……………………」



マヤノトレ(酷い顔をしているが当然だろう。タマの気持ちがわかるだなんて軽いことは絶対に言えない)



タマモクロス(ウチの人生は何やったんや)



タマモクロス(変態トレーナーにパンツは取られて、闇競バで死ぬほど嫌がらせ受けて、無茶して入院。家族に迷惑掛けて挙げ句には心許した男に快楽洗脳)



タマモクロス(ほんで最終的には余命宣告やろ。ほんま呆れを通り越して笑えるわ)



タマモクロス(最後の思い出作りでここに連れてきたんやろうけど、もうそんなんええって)



タマモクロス(闇競バの金はまだ残っとる。遺書書いて金を家族に渡せる準備したらとっとと死んどこ)



タマモクロス(いまのウチには死ぬ自由しかない。生き恥晒す気はない、悪いけどここで死なせてもらうわ)

マヤノトレ「着いたぞ…降りようかタマ…」ポンッ



タマモクロス「……?」



「アンタはウチの家族や!」



タマモクロス(なんやこれ?ウチの偽物か?)



タマモクロス(この映像はなんや?ウチはなにを見てるんや?)



「見たか!これがウチの…!」



タマモクロス(やめてくれ…やめろ!!これはウチが見てる幻なんや!)



タマモクロス(こんな現実は起こってない!ウチは死ぬ!これが現実なんや!)



タマモクロス(ウチは死ぬことが怖いんやない!こんな後悔だらけの人生やったらさっさと終わらせる!)



ダダダッ



マヤノトレ「タマ…?!」



ふらふら



タマモクロス「ぐ……うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



タマモクロス「ウチは死ぬこともできへん!たった二、三歩も走られへん身体になってしもた!!」



タマモクロス「殺せ!誰かウチを殺してくれ!!」



マヤノトレ「……タマはなんとしても救うしかない」



下2 このあとどうなったか

「わたしと併走トレーニングよ」と
オグリキャップ。するとタマクロも
その気になって二人仲良く走った

>>536が無効なので下1お願いします

「アカン、同じうちやけどもう見てられへんわ……こいつはとにかくトレーナー運が無さすぎた。最初からアンタが担当しとけば…」
「因子継承しても治るか分からへんで……」

マヤノトレの前に幻のアプリタマモクロスが現れる

「アカン、同じウチやけどもう見てられへんわ……」



タマモクロス「あああああああああああああああああああああ!!」



「こいつはとにかくトレーナー運が無さすぎた。最初からアンタが担当しとけばこうはなってなかった」



マヤノトレ(それはオグリキャップにも言えることだ)



「アンタは因子継承でどうにかしようとしてるみたいやけど、しても治るか分からへんで」



マヤノトレ(治らなければこの世界は消える)



「他の方法を探す気は無いんか?」



マヤノトレ(あれば俺が知りたい)



「えらい勝手やな…まあウチができることは一つやからちゃっちゃとやってまうで」

「いくでウチ、準備はええか」



タマモクロス「うううううううううう……」



「情け無いとは言わへんよ。同じ状況やったらウチもそうなってる」



「けどアンタの性格がこの事態を招いたんや。キレやすくて思い込みの激しいのはアカン」



「その性格を直さないずれ不幸にはなっとった。これは不幸とは呼ぶにはちょっと可哀想やけどな……」



「因子継承で治らんでも身投げはすんなよ。アンタが死んだら世界が終わるんやったら、動けやんようになっても生き恥晒しとけ」



「甘い言葉に乗ったか知らんけど先に裏切ったのはアンタなんや」



「自分のやったこと…責任取り」



タマモクロス「あ"」



下2 このあとどうなったか

ドサッ



マヤノトレ「どうしたタマ…?!」



マヤノトレ「しっかりしろタマ…おい…!」



「心配せんでも成功したみたいやで」



マヤノトレ(本当か?!)



「せやけどすぐには起きられへんと思う。因子で使うはずのモンを全部使ってなんとかなったんや、暫くは眠ったままやね」



マヤノトレ(それでもいい、助かったらそれでいいんだ)



「ほなウチは消えるわ、いつまでもここにおる理由も無いし…こんな自分を見たくないっていうのもある」



「トレセンで走れてるウチがどれだけ恵まれてるとか、そういう次元やない。こんなもん地獄以下やろ」



「生き地獄を味わったウチ……想像したくないねん。アンタやったらわかってくれるやろ?」



マヤノトレ(それでも彼女を助ける手伝いをしてくれた、礼を言う)



「よっぽどのことがあっても次は無いで。これで懲りへんかったらもうなにをしても無駄やからね」

サトノグループ本家にて



タマモクロス「…………」



タマモクロス「ウチ……死んだ…ここ……天国…」



マヤノトレ「君はまだ生きている…」



タマモクロス「……もうええよ…早く殺して…」



マヤノトレ「気分はどうだ…身体の調子は…?」



タマモクロス「悪く…ない……身体の重さが無い…」



マヤノトレ「これは差し入れだ… 常軌を逸した苦さのジュースと…調子が上がるケーキ…」



タマモクロス「病人にケーキってええ度胸しとるね…」



マヤノトレ「もう一つある…」



ガチャッ



オグリキャップ「久しぶりだな、タマ」



タマモクロス「オグリ…」



マヤノトレ「二人で話していてくれ、俺は席を外しておく…」



下2 このあとどうなったか

オグリ、その場で泣き崩れる「ゴルトレにタマの余命5年だって言われて頭がパニックになった。しかもいつもの明るいノリで…もうトレーナーという存在は信用出来ない」と話す。
タマモも「今思えば適正ない病み上がりのウチが短距離に出てもオグリと一緒に走れるだけでいい勝負なんて出来るはずない、あのペテン師が」

オグリキャップ「タマ……タマ…ううぅ………」



タマモクロス「心配かけたな…ごめん」



オグリキャップ「ゴルシトレにタマの余命五年だって言われて頭がパニックになった………いつもの明るいノリで話すから……もうトレーナーという存在は信用出来ない…」



タマモクロス「その話しは嘘やなかったのがタチが悪いねん…しかも医者に言われたんは三年半やからね」



オグリキャップ「ううううう…!!」



タマモクロス「ごめんって…そんな顔せんといて」



オグリキャップ「タマと走れるなら短距離でも構わない…練習して走れるようになろうとしたんだ…」



タマモクロス「オグリはそこそこ短距離も走れるから苦労はせんやろうけど問題はウチやって」

タマモクロス「病み上がりのウチがレースに出てもオグリと一緒に走れるだけでいい勝負なんて出来るはずないんや。あのペテン師…絶対許さへん」



タマモクロス「そもそも短距離走れるようになるんかって話しや。絶対無理に決まってるやろ…」



オグリキャップ「タマ……抱いていいか…?」



タマモクロス「優しくやで。身体の調子はええけどアンタの力でー」



オグリキャップ「タマぁ!!」ギュゥゥゥゥ



タマモクロス「ぐぇ……」



オグリキャップ「タマが死ぬと聞いたとき…私……は…!」



タマモクロス「この力がアンタの気持ち……ぐぇ…やっぱキツイって…」



オグリキャップ「嫌だ!絶対にタマは離さない!」



タマモクロス「それはええけど…もっと優しく……」

サトノトレ「貴方はなにをしたんですか?多機能不全が全て治るだなんて医療を馬鹿にしていますよ」



マヤノトレ「あの宝石と…同じ秘密がある…」



サトノトレ「どうにかした相手は人智を超えたものなのは十分理解しています」



マヤノトレ「タマはもう暫くここで預かっていて下さい…いずれカサマツに送り届けるので…」



サトノトレ「それは構いませんが…」



マヤノトレ「これでタマモクロスは大丈夫だな…」



サトノトレ(彼を敵に回すと我々でも勝てない可能性が出てきました。宝石を渡すことで将来的に服従させようとしているのでしょうか)



サトノトレ(あまり親密になり過ぎてもこちらが危険になります。これからマヤノトレさんに協力するのは最小限にした方がいいでしょう)



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ、タマの復帰を目指すためにニシノトレにコンタクトを取る。ニシノトレはトレーナーとしては正直秀でたところも劣ったところもないが、「ウマ娘の気持ちに寄り添い、共有する」ことは何より得意。タマを預けるには最適と判断

これは無効になるな
ksk

無効があるので下1 お願いします

オグリに「君がタマを治したんだろ?すまない、礼を言うタマを治して私に君はオグリキャップだろと言ってくれた君はトレーナーで唯一信用出来そうだ…」礼を言われるマヤノトレ。その後は+>>552

なんで下2を募集してるのに一個前が荒らしだと無効になるの?

部屋の中にて



オグリキャップ「タマを治してくれたんだろう。すまない、礼を言う」



マヤノトレ「助かってよかった…それでいい…」



オグリキャップ「タマを治してくれたし、私に君はオグリキャップだろと言ってくれたマヤノトレはトレーナーで唯一信用出来る」



マヤノトレ「それは嬉しいが…俺が君たちの担当をするのは無理だ…」



オグリキャップ「マヤノトレしか信用できない」



マヤノトレ「俺が信頼できるトレーナーに任せるのはダメか…?」



オグリキャップ「一度ここに連れてきて欲しい。私がカサマツに帰る前に会っておきたい」



マヤノトレ「わかった…近日中に連れてこよう…」

地方競バ場にて



マヤノトレ「タマモクロスの復帰と…オグリキャップの担当をしてもらいたい…」



ニシノトレ「どうして僕なんですか?他にももっと優秀なトレーナーはいますよね?」



マヤノトレ「正直君はトレーナーとしては正直秀でたところも劣ったところもない…」



ニシノトレ「ですよね…」



マヤノトレ「だがウマ娘の気持ちに寄り添い…共有することは何よりも得意だ…タマを預けるには最適だと考えた…」



ニシノトレ「それは自信があります。だから僕はフラワーと…」



マヤノトレ「一つだけ注意することがある…守れないのなら最悪競バを去ってもらうようなことだ…」



ニシノトレ「な、なんですか……?」



マヤノトレ「タマとオグリと会う前は…絶対にニシノフラワーとうまぴょいしないでくれ…」



マヤノトレ「わけは言えないが…彼女らはうまぴょいに抵抗があると思ってくれていい…」



マヤノトレ「約束は守れるか…?」



ニシノトレ「ちなみにー」



マヤノトレ「尻ぴょいもうまぴょいに含まれる…」



ニシノトレ「…………わかりました」



下2 このあとどうなったか

『トレーナー契約破棄させて貰う、私とタマに二度と近づくな。…前に最初からお前に出会っていればと言ったが忘れろ。笠松に来たら[ピーーー]』
と言う留守電を聞くゴルシトレ一派。
「貴方のやった事を咎めるつもりはありませんが、イナリさんやマヤノトレさんのような第三者から見たら気分が悪くなるような事はやめなさい、スペトレさんの言ってたバチがあたりましたね」
とマックイーンに注意されるゴルシトレ。

ついでに因子ライスが「このお兄様には協力出来ない、ごめんねこっちのライス…」と因子を取り返され消える

トレーナー室にて



『トレーナー契約を破棄させて貰う、私とタマに二度と近づくな』



『前に最初からお前に出会っていればと言ったが忘れろ。カサマツに来たらお前をーー』



ゴールドシップ「やーい嫌われてやんの~」



メジロマックイーン「貴方のやった事を咎めるつもりはありませんが、イナリさんのように第三者から見たら気分が悪くなるような事はやめなさい」



ゴルシトレ「スペトレにはバチ当たったって言われたぞ。バチってよぉ」



ライスシャワー「ライスは当然だと思うな……」



ゴールドシップ「エロマッサージで理性奪うとか無いわ~ドン引き通り越してゴルシちゃん激おこだからな」



ゴルシトレ「だってよぉいきなり余命宣告なんか言ったら飛び降りてもおかしくないだろ?」



メジロマックイーン「方法を考えなさいと言っているのよ!」

ライスシャワー「お兄さまの好感度は下がる一方だよ…」



ゴルシトレ「そんなに悪手じゃないと思ったんだけどなぁ」



ゴールドシップ「わかっててやってたらぶん殴ってるからな」



メジロマックイーン「せめてもの救いは貴方がタマさんに対して性的暴行を加えなかった所です」



ゴルシトレ「それは犯罪者のやることだろ」



ゴルシトレ「エロマッサージの時点で犯罪だろうが!!」



メジロマックイーン「フォーメーションΩ!」



ライスシャワー「お兄さまは痛い目に遭わないとわからないもんね!」



ゴールドシップ「また病院送りにしてやる!ベッドで反省してろ!」



ゴルシトレ「なぜだ」



ライスシャワー「因果応報だよーー!」

ニシノトレの部屋にて



ニシノフラワー「オグリさん達と会う時はうまぴょい禁止…本当にそう言われたんですね」



ニシノトレ「理由は言われなかったけど何かあったんだと思う。だからバクトレがヒシアマゾンを誘って一緒に…みたいなことは無理なんだ」



ニシノフラワー「私のことを受け入れてくれたのはトレーナーさんだけでした」



ニシノトレ「会ったその日にうまぴょいだなんて凄く動揺したけど、君が望むならと思って受け入れたんだ」



ニシノフラワー「その反応をしてくれたからトレーナーさんを選んだんです。私の希望を叶えてくれるトレーナーさんと出会いたかった」



ニシノトレ「今みたいに毎日うまぴょいは二人を担当するなら無理になる。けど二人を担当して僕も成長したいと思ってるんだ」



ニシノトレ「二人を担当すること…認めてもらえないかな?」



下2 このあとどうなったか

安価が私怨塗れになってしまったのとゴルトレ好きはすまん
寝取りってそれくらい重罪なんだわ
安価下

カサマツにて



ニシノトレ「マヤノトレから話しは聞いてると思うけど改めて自己紹介させてもらいます」



ニシノトレ「トレセン学園ではニシノフラワーを担当していたニシノトレです」



ニシノフラワー「宜しくお願いします」



タマモクロス「えらい礼儀正しいけどこれくらいが普通なんかな?」



オグリキャップ「悪いがまだ信用できない。マヤノトレの紹介だからといってすぐに信頼はしない」



ニシノトレ「それで構いません、信用できないと思ったらすぐに担当を変えるようマヤノトレさんに言ってください」



オグリキャップ「遠慮なくそうさせてもらう」



タマモクロス「いきなりこんなんでごめんやで」



ニシノフラワー「事情は聞いていますから大丈夫です!」

ニシノフラワー(トレーナーさんとトレーニング中にうまぴょいできないのは残念ですけどそろそろ潮時だったので丁度いいです」)



ニシノフラワー(トレーニング中に隠れてシていたあのドキドキ感。思い出すだけで身体がふにゃ~ってなっちゃいます)



ニシノフラワー(これからはちゃんとトレーナーさんのお部屋でしっかりうまぴょいします!)



ニシノフラワー(カサマツで部屋を借りたって言ってたのでそこに私も突撃…いえバクシンします!)



ニシノフラワー(私に色々と教えてくれたバクシンオーさんには感謝ですね)



ニシノフラワー「トレーナーさん!カサマツでも頑張りましょうね!」



タマモクロス(コイツ…こんなナリでなに考えとるんや?ただ者やないな…)



下2 このあとどうなったか

kskksk

その頃
タキオンに「どうだい、ブライアン君今度私とレースしないかい?日本ダービーの借りを返しときたいんだよ。君の得意な長距離でいいよ」
最初は挑戦にビク付くが中距離じゃなく長距離なら今のスタミナがあれば行けるか……?と考えるブライアン

競バ場控え室



アグネスタキオン「私とレースでもどうかなブライアン君」



ナリタブライアン「お前と…」ビクッ



アグネスタキオン「どうしたんだい?」



ナリタブライアン「いや……」



アグネスタキオン「私から言い出したことだから君の得意な長距離で勝負しようじゃないか」



ナリタブライアン(長距離なら今のスタミナがあればいけるんじゃないのか?だが酷い負け方をすればまた私の心は……)



アグネスタキオン「ふぅん…気が乗らないのならそれでいいさ」



ナリタブライアン「いや……走る。長距離でなら…まだ…」



アグネスタキオン「なら決まりだねぇ、対決の場は今夜のメインレースにしようじゃないか」

ナリタブライアン(奴の走りを見て絶望したことは今でも夢に見る。それを打ち破るチャンスだ)



ナリタブライアン(勝てないまでもあの吐き気がするほどの負けを払拭できれば……)



アグネスタキオン(なにかを考えているようだが興味深いねぇ。長距離でなら勝てると思っているんだろうねぇ)



アグネスタキオン(上下関係をハッキリさせるわけじゃないが、オッズが彼女より下になるのは納得いかないからね)



アグネスタキオン(新人に人気を取られたとなるとモルモット君の評価が下がってしまう。そんなことは避けたいねぇ)



アグネスタキオン(悪いが圧勝させてもらうよブライアン君)



ナリタブライアン「五バ身……せめて七バ身差でゴール…」ぶつぶつ



下2 このあとどうなったか

レース終了



アグネスタキオン「ふぅん、十バ身も離せば十分だったかな」



ナリタブライアン「……」



アグネスタキオン「これで彼女のオッズは私より下になる。とても良いレースだったねぇ」



ナリタブライアン「……ぅえっ…」



ナリタブライアン「耐えろ……耐えるんだ…」



ナリタブライアン「私の得意な長距離で惨敗……」



ナリタブライアン「耐えろ!耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ……!」



アグネスタキオン「負けて悔しがっているのでは無さそうだねぇ…?」



ナリタブライアン「……っ!!」プルプル

ナリタブライアン「……げ……………」



ナリタブライアン「……んぐっ!!」



ナリタブライアン「耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ…」



アグネスタキオン(まさか体調が悪かったのかい?それでも私の挑戦を受けたというのか)



アグネスタキオン(ふぅん……勝ちはしたが負けた気分だねぇ)



ナリタブライアン(耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐え……ろ…)



ナリタブライアン(ここで吐けば終わる。もう二度と立ち上がれない。耐えろ耐えろ耐えろ!!)



ナリタブライアン「ぐ…………っ!!」ギリギリ



下2 このあとどうなったか

観客席からは「アグネスタキオンも相変わらず凄いが…すげぇぞ!ナリタブライアン!」「よく頑張った!」「これから応援するよ、ファンになった!」

と観客達から黄色い声援が飛び交う、それを聞き吐き気が止まるブライアン。
ブラトレからも「流石だ。ブライアン」と言われ感動するブライアン



それを見たタキオンが「勝ったのに負けた気分だよぉ、モルモット君お弁当作っておくれぇ」とマヤトレに甘える

「ーーーー!」



ナリタブライアン(観客の声……?)



「アグネスタキオンも相変わらず凄いが、ナリタブライアンも凄い!」


「よく頑張った!」


「これから応援するよ、ファンになった!」



ナリタブライアン「これは……」



ブラトレ「流石だなブライアン。お前の走りで観客を魅了させたんだ」



ナリタブライアン「私の走りがこの歓声を……」



ブラトレ「吐き気はどうだ?」



ナリタブライアン「…止まった」



ブラトレ「アグネスタキオンと走ると聞いて心配だったが、ブライアンの走りなら負けても大丈夫だと思ったんだ」



ブラトレ「勝ちにこだわることは大切だがそれ以上に大事なことがある。そうだろうブライアン?」



ナリタブライアン「やはり……お前をトレーナーにして正解だった。このまま一生面倒をみてもらうからな」



ブラトレ「任せておけ」

アグネスタキオン「モルモットくぅ~~ん、勝ったのに負けた気分だよぉ~」



マヤノトレ「あれは仕方ない…」



アグネスタキオン「モルモット君のお弁当が食べたいよぉご飯を作っておくれよぉ」



マヤノトレ「帰ったらな…」



アグネスタキオン「モルモットくぅ~~ん」



マヤノトレ(ナリタブライアンはトラウマを一つ乗り換えたようで良かった。これでまた一歩進めるだろう)



マヤノトレ(やるべきことが次々と出てくるが一つずつ片付けていけばいいんだ、焦る必要は無い)



マヤノトレ(競バはトレセン学園の代わりになれる。それを証明する為にも妥協だけはせず、確実に問題を解決していこう)

今日はここまでです



ありがとうございました


久しぶりにレースシーンあるかなと思ったがそんな事なかった
そろそろブライアン強化イベントあってもいいだろ、というかブライアン鬱が長いんよ

報告乙
質問有りなら聞きたいなんで急にタマの寝取られを書こうと思ったの?w一部からゴルトレが反感買ったが…

ブラトレ「マヤノトレが動いてくれたお陰で有マの開催が確定した。全てのウマ娘が出られるわけではないこのレースだが、うちからはブライアンとウララが出られることになった」



ナリタブライアン「私はともかくウララは当然だな。トレセン学園がごちゃごちゃしなければG1での連勝を伸ばしていただろう」



キングヘイロー「私の怪我のせいでもあります……」



ハルウララ「私は楽しく走れればそれでいいから気にしてないよ!」



ナリタブライアン「問題は私だ。鬱は随分と良くなったが有マに出られるほど活躍したと言えるか?」



ブラトレ「ファンが選んでくれたということはそういうことなんだ」



ハルウララ「タキオンちゃんも選ばれてたけど辞退するって言ってたね」



キングヘイロー「気を利かせてくれたのかしら…?」



ナリタブライアン「無いとは言えない。私の事情を向こうも知っているはずだからな」



ブラトレ「三冠ウマ娘を目指せるのは最低でも来年になってからだが、来年に全てのG1が開催されるかはまだわかっていない」



ナリタブライアン「私の夢は現役中に叶うかはわからない。それでも有マにかける想いは大きい」

ブラトレ「他にはメジロマックイーンやゴールドシップも出てくる。楽なレースでないことは確かだ」



ナリタブライアン「誰が出てきても一番の強敵はサイレンススズカには変わりない」



ハルウララ「スズカちゃんは有マでも逃げるのかな?」



キングヘイロー「そうだとしたら追いつくのは難しいわね」 



ナリタブライアン「大逃げで走るとしても関係ない。長距離ならば可能性はある」



ブラトレ「その通りだブライアンにもチャンスはある。最初から負けるつもりでは走らない」



キングヘイロー「ウララさんとブライアンさんは競バに出ながら調整しますのね」



ブラトレ「競バのルール的に走らざるを得ないがそこはうまくやるつもりだ」



ナリタブライアン「調整としてレースを走るのは悪くない。どの程度仕上がっているのかを確かめることもできる」



ハルウララ「スズカちゃんが逃げるなら私も逃げようかな?きっと楽しいよね!」



ブラトレ「競バを走りつつ有マに向けてトレーニングをしていこう。時間は限られている、効率的にやっていくぞ!」



下2 このあとどうなったか

トレーニング中



ブラトレ「アグネスタキオンと走った時、スタミナは問題無かった。伸ばすのならスピードだ」



ナリタブライアン「これは効くな…」



ブラトレ「アンクルウエイトはこういう時に使うんだ」



キングヘイロー「頑張ってブライアンさん!」



ハルウララ「キングちゃんのメガホンもかっこいいよ!」



ブラトレ「メガホンとアンクルウエイトは同時に使うことができる。これが一番効率が良いはずだ」



ハルウララ「私のスピードも上がっていくよ!」



ブラトレ「逃げるのならスピードが重要になる。有マまではスピード中心でトレーニングを続けていこう」

サイレンススズカ「どうして有マに出ないの」



アグネスタキオン「年末にかけて脚を休ませようかと思ってねぇ。競バは思ったより出走間隔が狭いんだよ」



サイレンススズカ「情けをかけたのね」



アグネスタキオン「どう思ってもらっても構わないよ」



シンボリルドルフ「私は来年なら『ルナ』として出られるチャンスはあるだろう」



マヤノトップガン「タキオンちゃんの分はマヤが楽しんでくるから!」



サイレンススズカ「誰が走っても同じ、私より速い子は居ない」



アグネスタキオン「レースでは何が起こるかわからないよ」



シンボリルドルフ「大逃げはレースの影響を受け辛いのは事実だ。彼女の有利は変わりないだろう」



アグネスタキオン「私はそうは思わないねぇ舞台が有マなら余計にそう思うよ」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



ルナトレ「周りは確かめましたが警察は居ませんでした」



ヤシマ「罠に嵌める気はないって?舐めすぎでしょ」



ルナトレ「ヤシマさんとだけ話したいというのは罠だと思いましたが、どうやら違うようです」



ヤシマ「まさかここを買い取れとか言ってくる?」



ルナトレ「二束三文で買ってあげましょうか」



ヤシマ「秋川は一生タダ働きさせてやるから!きひひひひ」



ルナトレ「私はこのまま警戒を続けます、何か起こればすぐに連絡いたします」

学園内にて



ヤシマ「来てやったぞクソガキ」



秋川理事長「待っていたぞベテラントレーナー」



ヤシマ「トレセン学園を閉校まで追い込んだその手腕は天才的だよね!本当に尊敬できる感じ!」



秋川理事長「私が海外へ行くからとお前を呼んだのが全ての間違いだった。そもそもあの海外での研修はお前が手を回したんだろう」



ヤシマ「今更気付くとか遅過ぎ!あたしがこの学園を乗っ取る為に仕込んだこと!」



ヤシマ「きひひひひ~~!乗っ取りは失敗したけど忌々しいここをぶっ潰せた!あたしの勝ちだ!!」



秋川理事長「こうなったのは私の責任である」



ヤシマ「そうだよクソガキ!!お前ごときにこの学園が運営ー」



チャキッ



ヤシマ「きひ……」



秋川理事長「お前を消すことが私の最後の仕事、せめてもの償いだ」



秋川理事長「私と共に黄泉に行こう」



下2 このあとどうなったか

ヤシマ「き…ひ………ひ…」



ヤシマ「冷静になったら……?お前がそんなことしても………」



秋川理事長「動くな」



ヤシマ「……命だけは…お願い……だから…」



秋川理事長「……」チャキッ



ヤシマ「こ………の…!殺される前に…やってやる!!」ガバッ



秋川理事長「お前のような奴に負けるわけがない!」



ヤシマ「黙れ黙れ黙れ!このクソガキがぁーーー!」

(その人は死んでも構いませんが貴女がやっていい事ではありません)


(私や世界〈貴女〉が許しても主が許しません)



秋川理事長(そんなことくらいわかっている。対策も完璧だ」



パァンッ



ヤシマ「ひっ!」



カンッ



ヤシマ「ガ、ガス管?!まさか…やめろ!やめてくれ!!」



秋川理事長(爆発四散すれば私の死体は確認されない。私が死んだという事実は生まれない)



(そんな……)



秋川理事長(なにを持って死となるのか。死という現象は死体があって初めて成立する)



パァンッ



ヤシマ「やめろぉーーーーー!ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



秋川理事長(私の死は永遠に確認されることはない。永久に行方不明になるだけだ)



カッ……



下2 このあとどうなったか

競バにて



マヤノトレ「秋川理事長とヤシマが行方不明…とんでもないことになってるな…」



アグネスタキオン「トレセン学園の旧施設が大爆発を起こしたことと関係してるんだろうねぇ」



サイレンススズカ「もしそこに居たのだとしたら死体なんか残ってるはずないわ」



シンボリルドルフ「施設跡がクレーターになってしまうほどの爆発だ…骨も出てくるか怪しい」



マヤノトップガン「理事長がヤシマを道連れにしたんだ…それしかない……」



(彼女の言っていることは間違っていません)



マヤノトレ(死体が出なければ死んだと認識されないということだな)



(死体が確認できない以上何もできません。ですが貴方もウマ娘を病ませても死なせない事を約束して下さい)



(こんなこと、二度は許しません)



マヤノトレ(思い付いてもやろうとはしない。理事長はよほど強い意志があったんだ)

アグネスタキオン「……速報だ、死体が出たそうだよ」



マヤノトレ「なに……?!」



アグネスタキオン「こちらは形が残っている…ふむふむ。男性でーー」



シンボリルドルフ「ルナトレだ…………」



サイレンススズカ「そういえば彼はヤシマの子分だったわね」



シンボリルドルフ「あの場に居たが施設の外で待っていた………だから死体が出てきたんだ…」



アグネスタキオン「外に居たと仮定してもなんとか性別がわかるくらいに黒焦げだ、余程の爆発だったんだね」



マヤノトレ(これでヤシマ連中は大人しくなってくれればいいが…ヤシマグループの動きに注意し続けておく)



マヤノトップガン(トレーナーちゃん怖い顔してる……)



下2 このあとどうなったか

マヤノトレの部屋にて



シンボリルドルフ「ルナトレは私を、学園を裏切った奴だが……だからといって……」



マヤノトレ「思う所があるのは当然だ…」



シンボリルドルフ「奴が死なずに済む未来もあっただろうか」



マヤノトレ「あっただろうな…」



シンボリルドルフ「そうか…………そうだろうな……」



シンボリルドルフ「私が奴の理想通りに動けばこんな結末ではなかっただろう。死んでしまえばそれまでだ」



シンボリルドルフ「奴は生き残ることに関しても上手かったはずだ、それなのに…まさか…………」



シンボリルドルフ「奴には憎悪しか抱いてないと思っていたが、この涙はなんなんだ」



マヤノトレ「好きなだけ泣けばいい…俺がいる…」



シンボリルドルフ「全てを忘れさせてくれトレーナー君」



マヤノトレ「ルナに辛い思いはさせない…」

地方競バにて



ゴルシトレ「理事長とヤシマが死ぬとかマジパネぇ」



ゴールドシップ「……」



ゴルシトレ「無視すんなよ~」



ゴールドシップ「うるせぇ黙ってろ」



ゴルシトレ「なんだよ俺はお前に何かしたか?」



ゴールドシップ「そんなこともわかんねぇのかこの野郎!!」



ゴルシトレ「お前がブチ切れるとか珍しいな」



ゴールドシップ「あたしがどんな目に遭ったのか忘れたのかよ!!」



ゴルシトレ「そっかお前、騙されて援助ーー」



ゴールドシップ「口にしてみろ!どうなってるかわかってんだろうな!」



ゴルシトレ「危ねぇな言うところだったじゃねぇか」



ゴールドシップ「もうお前来んな!トレーニングは一人でやる!」



下2 このあとどうなったか

街中で



マヤノトレ「お……ゴルシトレか…」



ゴルシトレ「猫なんか抱きやがって勝ち組気取りかぁ?お前のせいでこっちは大変なことになってんだ!」



ゴルシトレ「エセ関西弁とオグリが契約破棄にゴルシまで怒っちまったじゃねぇか!責任とれ責任!」



マヤノトレ「すまなかった…注意だけにしておこうとしたんだが…タマが死ぬのは不味かったんだ…」



ゴルシトレ「てめぇ~~!」



マヤノトレ「お詫びじゃないが…君に会いたいと言っていた子を連れてきた…」



モブJ「お久しぶりですねゴルシトレさん」

モブJ「ゴールドシップさんが性的なことについて拒否反応を示している理由は知ってますよね」



ゴルシトレ「前の前のトレーナーに援交させられてたんだろ」



モブJ「そんな彼女に性的なマッサージをしていたと知ったら怒るのも当然ではないですか?」



ゴルシトレ「あーそうか……そう言われたらそうだわ」



モブJ「女として尊厳を奪われる行為でもあるんですよ」



ゴルシトレ「その考えは無かったわ、うん」



モブJ「理解してもらえたら良かったです」



ゴルシトレ「いやー流石は令嬢だな言葉の重みが違うわ」



モブJ「メジロ家のお嬢様も担当なさってますよね?」



ゴルシトレ「アイツはパクパクだからなんか違うんだよ」



モブJ「同じですよ貴方が違うと思っているだけです」



ゴルシトレ「そうなのか……?そんな気がしてきたような…」

モブJ「貴方へのお話しはこれがメインではありません。ギャンブルというのはあまり宜しくありませんが、私を競バに入れて欲しいんです」



ゴルシトレ「月一くらいなら走れるんだよな」



モブJ「体調を崩さないよう様子を見ながら走れる。貴方はそうおっしゃいました」



ゴルシトレ「ああできるできる」



モブJ「私はまともに鍛えてもいませんが走らないまま一生を終えるのもどうかと思うようになりました」



モブJ「走る楽しさをゴールドシップさんと共有できることを期待しますね」



下2 このあとどうなったか

公園にて



ゴルシトレ「ーーってわけでゴルシに機嫌直してもらいてぇんだよ」



メジロマックイーン「それは構いませんがどうしてこんな場所ですの?」



ゴルシトレ「担当を部屋に連れ帰ったらお持ち帰りじゃねぇか」



ライスシャワー「それがわかるのにゴールドシップさんのはわからなかったの?」



ゴルシトレ「わかんなかったな」



メジロマックイーン「この人はそういう人なんです」



ライスシャワー「まずはお兄さまの考え方を変えないといけないかもしれないね…」



ゴルシトレ「俺から個性取ったらなにも残んねぇぞ」



メジロマックイーン「失礼なのは個性ではありません」



ゴルシトレ「そう言われればそうだな」

メジロマックイーン「この際ハッキリと言っておきますが貴方はーー」



ライスシャワー「それは言っちゃダメだと思うな」



メジロマックイーン「……」



ライスシャワー「お兄さまは人よりズレてるだけかもしれないでしょ?それに言われたことは守るんだからそんなことは言わない方がいいよ」



ゴルシトレ「ぶっちゃけ何が失礼とかよくわかんね。普通に会話してたら気付いたら怒る奴多すぎ」



メジロマックイーン「モラルも何もかもが人よりズレているだけ…それなら矯正はできますわね」



ライスシャワー「ジャスタウェイさんも来るならきっとうまくいくよ!」



メジロマックイーン「彼女を呼ぶにはゴールドシップさんとの和解が必要になりますが…」



ゴルシトレ「おん?」



メジロマックイーン「それができるのか不安ですわ…」



下2 このあとどうなったか

ゴルシトレ「ーーお前らが言いたいことはわかった。エセ関西弁もオグリトレと三人で話し合ってればエセ江戸に文句は言われなかった」



ゴルシトレ「食欲にもエセ関西弁の余命はもっと深刻に伝えるべきだったんだな」



メジロマックイーン「なぜそうしなかったんですか?」




ゴルシトレ「どうせ余命は覆らないだろ?」



ライスシャワー「だからっていつもの調子で言うことじゃないよ」



ゴルシトレ「お前らが言う通りなんだろうな~だとしたら全部説明できんだよ」



ゴルシトレ「わかったぞこれ、俺が思ったことと逆の事を言えばいいんじゃね?」



メジロマックイーン「例えば?」



ゴルシトレ「ノンパクパクは細い」



ライスシャワー「そうじゃない……そうじゃないよお兄さま……」



メジロマックイーン(私が細いのは当たり前とは言ってくれないんですね。知っていますからいいですけど)

メジロマックイーン「人を馬鹿にした態度も改めるべきです」



ゴルシトレ「馬鹿になんてしてないっての」



ライスシャワー「お兄さまはそこからだもんね…」



メジロマックイーン「思ったことをそのまま口に出すのはやめなさい!」



ゴルシトレ「無理に決まってんだろ小デブ」



メジロマックイーン「おおおおーーー!!」



ライスシャワー「抑えてパクパクさん!お兄さまもいい加減にして!」



ゴルシトレ「んなこと言われてもよ」



ライスシャワー「こうなったら最終手段だよ!お兄さまのことをゴキブリ以下だって言ってるブルボンさんに会わせる!」



ライスシャワー「お兄さまは痛い目にあわないといけないもんね!ブルボンさんにボコボコにされるといいよ!」



下2 このあとどうなったか

ミーティング中



ファルトレ「今日のミーティングはファンからの意見を参考にするぞ!」



マルゼンスキー「沢山きてて嬉しいわねぇ」



スマートファルコン「じゃあまずは…ブルボンちゃんへの意見から!新衣装が一部のファンから不満みたい」



アイネスフウジン「一部って変態な男性ファンなの、無視していいと思うの」



スマートファルコン「『新しいのも可愛らしいが前のがいい』、『食い込み衣装に戻して』、『食い込みと乳を返して』…うーん」



サイレンススズカ「私なんか乳輪見せてしか来てないわよ」



ファルトレ「その路線はもう終わりだ!これからは本来持っている可愛らしさを全面に出す!」



ミホノブルボン「あんな過激な衣装はもう二度と着ません」



スマートファルコン「そう言うなら仕方ないかぁ……」

ライスシャワー「たのもーーー!」



ファルトレ「逃げシス希望者か?!」



ライスシャワー「いきなりごめんなさい、ブルボンさんをお借りしてもいいですか?」



ミホノブルボン「ライスさんの頼みなら断りません」



ライスシャワー「よかった……入ってきていいよお兄さま」



ゴルシトレ「お、ハミ毛じゃん」



ミホノブルボン「×ね」



スマートファルコン「ウマドルがそんな言葉口にしちゃダメ!!」



ライスシャワー「こんな調子が続くならぼこぼこにしてもいいよ!お兄さまを矯正するにはこれしかないもん!」



ミホノブルボン「このゴミをサンドバッグにします」



ライスシャワー「ブルボンさんに許してもらうまで帰ってきちゃダメだからね!」



下2 このあとどうなったか

一分後



ゴルシトレ「ギブギブギブギブギブギブギブギブギブギブ!」



ミホノブルボン「……」



マルゼンスキー「止めないと背骨が折れるわよ!」



アイネスフウジン「止まる気がまるでないの!」



ゴルシトレ「折れる折れる折れる!」



ミホノブルボン「折るつもりです」



スマートファルコン「なんて力なの…!」



ファルトレ(待てよ…ゴルシトレとゴールドシップの組み合わせは面白いんじゃないか?このアイデアは…)



ゴルシトレ「おおおぉーーー!」



ファルトレ(いややっぱり止めとこう。なんか寝取ったとか聞いたから無視だなここは)



サイレンススズカ「付き合ってられないし私は帰ってるわね」

暫くして



ゴルシトレ「相手の気持ちを思いやって話せばいいんだろ…」



ミホノブルボン「本当に理解しましたか?」



ゴルシトレ「背骨折る気であんな技かけられたらな……」



ライスシャワー「約束守れなかったらまたブルボンさんの刑だからね」



ゴルシトレ「畜生め…」



ミホノブルボン「理解したのだと言うならゴールドシップさんと仲を直してきてください」



ゴルシトレ「それとこれとは違うだろぉ?」



ミホノブルボン「折りますよ」



ゴルシトレ「クソ……やるしかないってのかよ」



下2 このあとどうなったか

屋上



〈拾ってください〉



ゴールドシップ「……」



ゴルシトレ「見つけたぞゴルシ~」



ゴールドシップ「……」



ゴルシトレ「ふて寝するよりサターンしようぜ」



ゴールドシップ「……」



ゴルシトレ「おい聞いてくれよさっきブルボンに背骨折られかけたんだぜ。アイツ折るつもりだってふざけてるよな?」



ゴルシトレ「まあ俺がずっとハミ毛ハミ毛言ってたのが悪かったんだろうな。俺からしたらいいネタだと思ったんだがブルボンにとっては忘れたいことだったんだ」

ゴルシトレ「逃げシスの奴らにも散々言われたぞ。もう少し空気読めとか思いやれとかな」



ゴルシトレ「お前の前でエロマッサージだとか言ったのが悪かったんだな。ゴルシにとってエロは禁句みたいなもんだ」



ゴルシトレ「悪かったと思ってる、オラもう一度やり直してぇぞ」



ゴールドシップ「反省が足りねえもうちょい反省してから来い」



ゴルシトレ「だよな。とりあえずタマとオグリに謝ってくるわ」



ゴールドシップ「……」



ゴルシトレ「そのついでにオグリトレにも謝っとくか、元カレにしては扱い悪かったしな」



ゴルシトレ「有マに向けてもちゃもちゃやってくからストレッチとかしとけよ~」



ゴールドシップ「…うるせえ馬鹿」



下2 このあとどうなったか

競バにて



ブラトレ「理事長がヤシマと心中…………嘘だろう…」



ハルウララ「これで悪者は居なくなったけど理事長さんは心中する必要なかったのに」



キングヘイロー「そうしないといけないと思ったのかもしれません」



ナリタブライアン「一時的の理事長は明らかにおかしかった、その罪滅ぼしも兼ねているのかもしれない」



ブラトレ「だからといってこれは無いだろう……」



ナリタブライアン「それにこれで終わる奴らじゃない。まだ油断はできないぞ」



ハルウララ「ヤシマグループはまだ残ってるもん」



キングヘイロー「安心できるのはまだ先になりそうね…」

ヤシマグループにて



「これでこのグループは俺たちのモノだ!」



「ヤシマとルナトレが同時に消えたのは好都合だったな」



タマトレ「闇競バではクスリも使ってもっと過激にしたいですね」



ヒシアマトレ「それはお前がシャブ付けウマ娘とヤりたいだけだろ」



タマトレ「そうに決まってるじゃないですか!」



「やることは決まったがヤシマほどの力を持った奴は残ってないよな」



ヒシアマトレ「全員でやってくのは効率悪いぞ」



タマトレ「ならヤシマさんを生きてると仮定して動きませんか?」



「ヤシマの死体は出てないわけだから『ヤシマが言ってた』は通じるな」



タマトレ「爆発四散したのは逮捕を逃れる為の嘘だと言えばいい。ヤシマさんを恐れている人はごまんといます」



ヒシアマトレ「闇競バでクスリ漬けにしてAV行き。流れはこれでやっていくぞ」



「最終的に勝つのは俺たちだ、そういう風にできてるんだよ」



タマトレ「間違いありませんね」

今日はここまでです



ありがとうございました

トレセン学園にて



ネイチャトレ「ネイチャは有マを走る資格がある。数多くウマ娘がいる中で君は選ばれたウマ娘なんだ」



ナイスネイチャ「絶対出ない」



ネイチャトレ「今回の有マから新規定になるのは知ってるのね?競バに所属してないと出ることはできないんだ」



ナイスネイチャ「あんな男がいる競バになんか死んでも行かない」



ネイチャトレ「ターボを傷付けたことは僕も簡単には許せない。けどこのままじゃ有マを走れないんだ」



ナイスネイチャ「なにがあっても絶対に競バには行かないから」



ネイチャトレ「気持ちはわかるよ……わかってしまうから余計に…」

ナイスネイチャ「トレーナーもターボのことなんか性道具くらいにしか思ってないんだ」



ネイチャトレ「そんなこと言ってないよ!」



ナイスネイチャ「あの男がいる競バに行くっていうのはそういうこと!」



ネイチャトレ「違うよ!僕はただ有マを走る君の姿が見たいんだ!」



ナイスネイチャ「その為にターボを犠牲にしろって言うの?!」



ネイチャトレ「ターボは僕が守る…」



ナイスネイチャ「嘘は言わないで嫌いになるから。何人もウマ娘を侍らしてるあのクズからどう守るか言える?」



ネイチャトレ「それは……」



ナイスネイチャ「あたしは競バには行かないから。この話しは何回しても無駄だからね」



下2 このあとどうなったか

学園内にて



ナイスネイチャ「あの男だけは許せない……もしターボが妊娠でもしたらどうしてたの?」



ナイスネイチャ「まだキてないからって中に出すとか信じられない!」



「ーー!!」



ナイスネイチャ「うるさい………誰が騒いでるの?」



「ふんぎゃろふんぎゃろぉぉーーー!」



ナイスネイチャ「ああ……あの子達か」



「これは凄い結果が出ましたよーー!!」



「聞かせてくれたまえ占師よ!」



「覇王の美しさは変わらない!」



ナイスネイチャ「この一人たちっていつもこんな感じで疲れないの?」

「マヤノトレさんは人間のフリをした神の使いと出ました!」



「救いの神なんですか~?」



「タマモクロスさんの病気を治したという噂は事実だったんですね!」



ナイスネイチャ「タマモクロスって余命宣告された…あの…?治るわけなんかないじゃん」



「医者もビックリどころか誤算を疑うレベルだと聞いたねぇ!」



「人知を超えた存在なのかっ!!」



「凄いですねぇ」



「マヤノトレさんに敵対する人はもれなく不幸になるとも出ました!」



「僕たちには関係ない!」



「覇王には関係ない話しだ!」



「敵対してしまったら救いはありませんねぇ」



ナイスネイチャ「…ただの占いだから信じるわけないじゃん」



下2 このあとどうなったか

下2 お願いします

通信中



ネイチャトレ「ターボに手を出してどういうつもりだったんですか?」



マヤノトレ『その件に関しては言い訳のしようがない…』




ネイチャトレ「ネイチャが有マで走らないと言っていますが貴方のせいなんです。貴方がいる競バには絶対に行きたくないと言っています」




ネイチャトレ「このままだと辞退することになります……貴方は責任を取る気はないんですか?」



マヤノトレ『ナイスネイチャが自分に嫌悪感を抱くのは当然だが…責任を取るつもりは無い…』



ネイチャトレ「僕たちに諦めろと言うんですね」



マヤノトレ『競バにはまだ俺が必要なんだ…こんなことで辞めるわけには…』



ネイチャトレ「ターボにあんなことをしておいて『こんなこと』だなんて……」



マヤノトレ『それは……』

ネイチャトレ「僕は貴方に協力できそうにありません…敵対しようにも力も無いんです」



ネイチャトレ「ネイチャの引退と同時に僕もトレーナーを辞めます。貴方の部下にはなれません」



ネイチャトレ「僕は貴方が羨ましいですよ。力さえあれば好きなことがでるんですから」



マヤノトレ『そんなことは……』



ネイチャトレ「力もコネもない僕は貴方に消されるしかありません。これからも競バ発展の為に頑張って下さい」



ネイチャトレ「僕は…………ネイチャを愛しています。競バよりもネイチャを優先します」



ネイチャトレ「僕らが引退すればターボはそちらが預かることになるでしょう。貴方の思い描いた通りになりますよ」



ネイチャトレ「さようならマヤノトレさん…僕にとって貴方は闇競バと同じでした」



下2 このあとどうなったか

街中



ナイスネイチャ「…………」



メジロパーマー「ネイチャ一人でどしたの?」



パマトレ「とりあえず元気無さそうだし保護しとこっか」



メジロパーマー「私のことわかる?気分が悪いとかない?」



ナイスネイチャ「…………」



メジロパーマー「これは重症かも」



パマトレ「あたしの家近いからそこに行こ!」



メジロパーマー「ネイチャ~ゆっくり着いてきてね」



ナイスネイチャ「…………」

パマトレの部屋



パマトレ「ーーマヤノトレしか悪くないじゃん」



メジロパーマー「ターボにナカダシとか頭おかしいじゃん」



ナイスネイチャ「…………」



メジロパーマー「でも私たちは競バに移籍するけどね」



ナイスネイチャ「どうして…………」



パマトレ「あたし達はトレーナーとウマ娘だから」



メジロパーマー「戦わないでマヤノトレから逃げるのなんか負けじゃん」



パマトレ「ロリコンたちのウマ娘より速いことを見せつける方がいいじゃん!」

パマトレ「正直ロリコンの傘下に行くのなんか癪。けど嫌なことがあるからってすぐ逃げてたら無責任でしょ?」



メジロパーマー「私はもう逃げないって決めたから。逃げるって決めたのはメジロ家とレースだけ!」



ナイスネイチャ「……」



パマトレ「有マに出られるなら出た方がいいんじゃない?」



メジロパーマー「私も応援するから!」



ナイスネイチャ「……うん。トレーナーさんと相談してみる」



パマトレ「ネイチャはそうでなくちゃ!」



メジロパーマー「一緒にロリコン倒そう!」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて




ネイチャトレ「ネイチャが有マを走ってくれるなら凄く嬉しいよ」



ナイスネイチャ「でも、あの人の所に行くのは………」



パマトレ「ロリコンを倒した後で競バから追い出せばいいじゃん!」



メジロパーマー「学園と同じでターボは手出されたって言えばいい!」



ネイチャトレ「そうか……!その考えは無かった!」



ツインターボ「なあ……話しを…」



ナイスネイチャ「あんな奴この世から消えてもいいから、競バからも消えて当然だし」




ツインターボ「だから、ターボからマヤノトレに……」



ツインターボ「うう……誰も話しを聞いてくれないぞ…」

夜、街中にて



ツインターボ「ターボはいいって言ってるのになんで無視する…」



「お嬢ちゃん何かあったの?」



ツインターボ「みんなが話しを聞いてくれなくて……」



「そりゃ酷いなぁ、よかったら飴舐める?」



ツインターボ「うん……」



「どう?特製の飴だよ」



ツインターボ「甘くないけど…なんか不思議な感じ…」



「この中でいい感じになるクスリもあるけどどう?」



ツインターボ「薬は苦いから嫌だぞ…」



「苦くなんか無いって、トんじゃうくらい最高のヤツがあるよ」



ツインターボ「ん……」



「一緒に中に入ろうねお嬢ちゃん」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「なにをしている……」



「ゲッ!!お前はー」



マヤノトレ「俺を知っているということは…」



「ぎゃあっ!痛ってぇ!」



アグネスタキオン「私もぶっ飛ぶ薬を持ってるんだよぉ、試してみるかい?」



マヤノトレ「飲むとどうなる…?」



アグネスタキオン「物理的にぶっ飛ぶのさ」



マヤノトレ「コイツに飲ませておこう…」



「やめろーーー!うぉーーーー!」

キラッ



アグネスタキオン「彼は星になったようだねぇ」



ツインターボ「……」モゴモゴ



マヤノトレ「奴が持っていた飴…ターボに食べさせたのと同じだ…」



アグネスタキオン「……これは不味い。早く口から出させる必要がある」



マヤノトレ「やはり薬物か…」



アグネスタキオン「純度も高そうだ……こんなのが出回るとはね…」



マヤノトレ「その飴を出すんだターボ…」



ツインターボ「モヤモヤが消えていい気分だから嫌だ」



マヤノトレ「それは口にしてはいけないんだ…」



ツインターボ「……」モゴモゴ



アグネスタキオン「早く。多少強引な手を使っても仕方ないよ」



マヤノトレ「言うことを聞いてくれ…ターボ」



ツインターボ「ん……なんか…ふぁ~ってしてきた……」



下2 このあとどうなったか

ツインターボ「あ"、あ"、あ"」



アグネスタキオン「モルモット君急ぐんだ!」



マヤノトレ(薬物依存も引っ掛かりそうだ……これは目覚ましを使った方がー)



マヤノトレ(待て…………目覚ましは使えるのか?)



マヤノトレ(目覚まし時計は秋川理事長の力を分散したものだ。理事長が居ない今、使えなくなったんじゃないのか?)



マヤノトレ(知っておいて損は無い……)



マヤノトレ「待っていろツインターボ…」



ガシャーンッ



下3 コンマ
奇数 ○
偶数 ×

コンマ偶数 ×



マヤノトレ「…………クソ…やはり…」



アグネスタキオン「目覚まし時計なんか壊してる場合じゃないよ!」



マヤノトレ「すまんツインターボ……」グイッ



ツインターボ「んぅ…………ぇ…」



コロンッ



アグネスタキオン「病院に連れて行くべきだが、普通の病院ではターボ君が薬物を使用したことになる」



マヤノトレ「サトノグループに頼むしかないな…」



ツインターボ「ぇぁ…」



アグネスタキオン「焦点が合っていない、一刻も早い処置が必要だ」


病院にて



マヤノトレ「ターボがこうなったのは俺のせいだ…」



アグネスタキオン「モルモット君はなにも悪くない」



マヤノトレ「ターボを傷付けたことは事実だ…」



アグネスタキオン「彼女を放置したのはネイチャトレだよ」



マヤノトレ「そこは向こうに落ち度があっても…先に手を出したのは俺なんだ…」



マヤノトレ「俺さえ我慢していればこうはならなかった…ネイチャトレ達は競バに来てくれていた…」



アグネスタキオン「それでもモルモット君は悪くない」



マヤノトレ(目覚まし時計も使えなくなったいま、絶対にミスは許されない)



マヤノトレ(タキオン達だけじゃなく、競バも守りぬく。大変なのは知っているが俺がやるしかない)



下2 このあとどうなったか

某所にて



ネイチャトレ「ターボはマヤノトレに襲われたんです。それどころかまだ子供も作れないからと避妊もされませんでした」



ネイチャトレ「ターボに酷いことをした彼は競バから追放すべきなんじゃないですか?」



役人「なんらかの処分は考えますが、マヤノトレさんの今までの実績を考えるとクビは不可能です」



役人「それにツインターボさんのことは聞きましたよ。放ったらかしにして闇競バの人間に目を付けられたらしいですね」



ネイチャトレ「それは……」



役人「マヤノトレさんが公にならないように手を回したと聞いています。本来ならツインターボさんは薬物乱用で走ることは二度と出来ないんです」



役人「貴方はマヤノトレさんに比べると随分無責任じゃありませんか?担当のことを大事にできないのなら免許剥奪も考えなければいけません」



役人「それとナイスネイチャさんの有マ出走も取り消されるでしょう」



ネイチャトレ「そんなことって…………」



役人「貴方がやったこととマヤノトレさんがしたことを冷静になって思い返してみて下さい」

トレセン学園にて



ネイチャトレ「僕が悪かったのは認める……だけど………」



ナイスネイチャ「…フクキタルの占い通りになってる」



ナイスネイチャ「マヤノトレに敵対すると不幸になる……じゃあアイツの味方するしかないっていうの?」



ネイチャトレ「そんなの……」



ナイスネイチャ「けどあたし達このままだと幸せになれない…それも嫌……」



ネイチャトレ「…僕はネイチャが一番大事だ」



ナイスネイチャ「あたしはトレーナーさんが一番」



ネイチャトレ「…………」



ナイスネイチャ「トレーナーさんが言いたいことはわかるけど…ターボは無視できない」



ネイチャトレ「全てを投げ出して逃げるか……マヤノトレに頭を下げて競バに行くか」



ナイスネイチャ「どっちかしか残されてないなら……」



下2 このあとどうなったか

競バにて



ガシャーンッ



マヤノトレ「……この通りだ」



ブラトレ「時計で戻るという事は出来なくなったんだな」



ナリタブライアン「もうミスは出来ない」



サイレンススズカ「これはただのガラクタになったのね、残念だわ」



「にゃぁ~ん」



ハルウララ「猫!可愛い!」



キングヘイロー「理事長さんが頭に乗せていた猫ちゃんね。今はマヤノトレさんがお世話をしてるの」



「にゃっ?」



カチッ



マヤノトレ「いま……動いた……?」



ドタドタドタ



ネイチャトレ「居た!マヤノトレさん!」



ブラトレ「そんなに慌ててどうしたんだ?」



ネイチャトレ「本当に……すいませんでした!」

ネイチャトレ「ターボは自分のせいでああなったんです。ちゃんと話しを聞いていればこんなことにならなかった!」



サイレンススズカ「頭を下げる必要は無いわ」



ネイチャトレ「競バに移籍すると決めたんです!だからマヤノトレさんにー」



サイレンススズカ「ターボを抱いたのはこの人なんだから」



ブラトレ「は?お前…………」



ハルウララ「最低」



サイレンススズカ「しかもキてないのを知って避妊無し」



キングヘイロー「大人としてどうかと思います」



ナリタブライアン「男としても最低だな」



マヤノトレ「…………頭を上げてくれネイチャトレ。君が競バに来るというのなら歓迎する」



ネイチャトレ「本当ですか?!」



マヤノトレ「ナイスネイチャも呼んでツインターボのお見舞いに行こうじゃないか」



サイレンススズカ「わかりやす過ぎるわよアナタ」



下2 このあとどうなったか

病院にて



マヤノトレ「今回は全部自分が悪い…君達が俺を嫌って当然だ…」



マヤノトレ「有マ後は俺のいない競バ場に配属して貰うよう頼んでおく…そして俺はターボには近付かない…」



ナイスネイチャ「貴方はまだ許せないけどターボをほったらかしたこっちも悪いし、それなら許せる」



ネイチャトレ「ターボもそれでいいか?」



ツインターボ「ターボの話し聞いてくれるならなんでもいい…」



ナイスネイチャ「ごめんねターボ。嫌なことされたのはターボなんだからもっと話しを聞けばよかったよね」



ツインターボ「痛かったけど…嫌じゃなかったからいい…」



ネイチャトレ「えっ?!」



ツインターボ「あの飴を舐めたのと同じくらいふわぁ~っとして…変な感じで…」



マヤノトレ「もういいだろう?な?」



ナイスネイチャ「最後まで聞かせるに決まってるでしょ」ガシッ



ネイチャトレ「続けていいよターボ」



ツインターボ「それから…マヤノトレは赤ちゃんみたいにターボのおっぱいを……」



マヤノトレ「……」

今日はここまでです



ありがとうございました

競バにて



ブラトレ(有マという目標が決まったからには、そこに向けて全力でトレーニングに励むしかない)



ブラトレ(一度は諦めかけた有マで走れると決まったいま、モチベーションは最高のはずだ)



ナリタブライアン「ふう……よし」



ブラトレ(それなのにブライアンの調子が上がってこない。鬱はもうかなり良くなったと聞いているし、俺もそれを感じている)



ブラトレ(鬱ではなく別の何かが要因に違いない。だがそれが俺にはわからない…)



ブラトレ(毎日一緒に過ごしているのに分からない俺が悪いのか。言い訳できるならブライアンはそういったことを隠すことが得意ではある)



ブラトレ(有マまでに問題を解決したいが俺ではどうにもできない可能性もある。トレセン学園の閉校に関することならどうやっても無理だ)



ブラトレ(それ以外の問題ならば、まだなんとかできるかもしれない。俺から話しかけるべきなんだろうか……)



下2 このあとどうなったか

ブラトレ「トレーニングに集中できていないようだが、なに悩みがあるのか?」



ナリタブライアン「学園のことはずっと気になっている」



ブラトレ「やはりそうだよな…」



ナリタブライアン「レースやライブはなくとも、せめて教育の場としては残して欲しかった」



ナリタブライアン「それにまだテイオーやシリウス達が学園に残ってるのも気になる」



ブラトレ「トウカイテイオーは生徒会長として最後まで使命を果たすと言っていたな」



ナリタブライアン「その使命がなにを表すと思う?理事長のように極端なことを考えているかもしれない」



ブラトレ「あり得ないとは言えない」



ナリタブライアン「明日はトレーニングを休んでもいいか?」



ブラトレ「明日と言わずにこれから行こう。こういうことは早く解決しておくべきだ」

トレセン学園にて



ブラトレ「学園内の治安が悪くなったと聞いていたがこれは酷いな」



ナリタブライアン「校舎の至る所のガラスが割れている」



ブラトレ「生徒同士の喧嘩も相次いでいるらしい。教師やトレーナーは止めることができないからな」



ナリタブライアン「レース場も誰も走っていない…テイオーすら居ない」



ブラトレ「シリウスシンボリの姿も見えないのが気になる」



ナリタブライアン「これがあのトレセン学園なのか、ほんの数ヶ月前までの光景はどこにいったんだ……」



ブラトレ「底辺のヤンキー校となにも変わらないじゃないかこれは…」



下2 このあとどうなったか

理事長室



シリウスシンボリ「よくもまあこんなにあったもんだな」



ドサッ



シリウスシンボリ「これが全部皇帝の不正資料とはな。理事長は皇帝のやってたことに気付いてたってことだ」



シリウスシンボリ「皇帝を会長に置いておくのが学園の為ってとこだろうな。こりゃ閉校するのも当然だな」



シリウスシンボリ「これを公にすりゃ競バで名前を変えてる元皇帝は今度こそ終わりだ。アイツをいつでも終わらせることができるのは気分がいい」



シリウスシンボリ「まぁそれは一旦置いといてだ……遺書まで見つけるとは思わなかったぞ」



シリウスシンボリ「『私がいなくなったら、プレイヤーが私に一番近い存在になるだろう、そして目覚ましの力は……』書いてることは意味わかんねぇな」



シリウスシンボリ「プレイヤーが隠語で誰かを差しているなら、目覚ましも何かの隠語になる」



シリウスシンボリ「……まさかアイツか?この資料と一緒に入ってたってことはそういうことか?」

シリウスシンボリ「……」



シリウスシンボリ「よう久しぶりだな皇帝サン。今はルナって名前だったか?」



シリウスシンボリ「そんなことはどうでもいい。実は理事長の机から面白いモンが出てきたんだよ」



シリウスシンボリ「お前が不正をやってた時の資料だ。事細かに全部書いてあるぞ」



シリウスシンボリ「表に出てない不正も山盛りだ、これが表に出たら生きていられねぇだろうな」



シリウスシンボリ「…おいおいそんな声出すなよ、なにも金が欲しいって言ってるんじゃねぇ」



シリウスシンボリ「机の中には理事長の遺書も入ってたんだがプレイヤーだとかわけのわかんねぇ文章だったんだよ」



シリウスシンボリ「不正資料と一緒になってたってことはお前に関係するんだろ?無かったとしても関係ある奴を連れてこい」



シリウスシンボリ「断ったらどうなるかわかるだろ?一秒でも早く学園まで来いよ」



シリウスシンボリ「……電話でもあれだけ取り乱すのは愉快だな。さて…この遺書の謎はちゃんと解けるのかだな」



下2 このあとどうなったか

暫くして



シリウスシンボリ「マヤノトレも同伴してきたか」



マヤノトレ「遺書を見せて欲しい…」



シリウスシンボリ「ほらよこれだ」



マヤノトレ「……」



シンボリルドルフ(あれがメディアの目に留まったら今度こそ終わりだ)



シンボリルドルフ(試験の結果にレースの出走手続き。私が重ねた不正は一つや二つじゃない)



シンボリルドルフ(アイツから資料を奪って燃やしておきたい。パソコンも破壊しておきたい)



シンボリルドルフ(あれが出回れば終わる……ならいっそコイツを…)



マヤノトレ(理事長のあとを俺が引き継ぐ?そして目覚ましの力はあの猫が引き継いでいるのか?)



マヤノトレ(そうだとしても完全には引き継げていない。目覚ましを壊しても戻れないということは……)

シリウスシンボリ「どうしたよ皇帝サン?固まって言葉も出ないか?」



シンボリルドルフ「あぁ……」



シリウスシンボリ「まさかアンタを一生こき使える物が眠ってるとは思わなかったぜ」



シンボリルドルフ「私はお前に逆らえない」



シリウスシンボリ「聞き分けがいいのは良いことだ」



シンボリルドルフ「この資料が存在する限り」



シリウスシンボリ「…あん?」



シンボリルドルフ「これが公になれば私の全ては終わる。それは確定した事実だ」



シンボリルドルフ「ならばこの資料ごと葬ってしまえばどうだ?」



シンボリルドルフ「今の私なら理事長の気持ちがわかる。都合の悪いことどけを葬り去ろうなどと思わない」



シンボリルドルフ「私と心中してくれシリウス」



シンボリルドルフ「お前が断ろうとも答えは決まっているが…な」



下2 このあとどうなったか

シリウスシンボリ「なにをーーーー」



ぐちゃっ



マヤノトレ「ぐ……っ!!」



シンボリルドルフ「あ…あああああ!!」



シリウスシンボリ「手刀で私の喉を狙ったのか……それが庇ったコイツの目に………」



シンボリルドルフ「どうしてだトレーナー君!君を傷付けるつもりは無かったんだ!」



マヤノトレ「君がそんなことする必要はない……不正の件はなんとでもする……」



シンボリルドルフ「なぜだ……どうして…………!!」



マヤノトレ「君に汚点はもう要らない……ルナとして走り始めた君を止めたくない……」



シンボリルドルフ「嘘だと言ってくれ……君の目を…私は……潰すつもりなんて……」

シリウスシンボリ「目だけで済んでよかった方だろ。下手したら脳までイってたぞ」



マヤノトレ「生きていれば問題ない……シリウスシンボリ……その資料は……俺に……」



シリウスシンボリ「片目潰した奴に頼まれて断るわけないだろ」



マヤノトレ「ありがとう……」



シリウスシンボリ「お前ら……狂ってるよ。なんで目潰されたあとで礼が言えんだよ」



マヤノトレ「俺がトレーナーだからだ……」



シリウスシンボリ「…………」



バタンッ



マヤノトレ「これでもう心配はないからなルナ……」



シンボリルドルフ「うう、うっ……ううう……ごめんなさい…ごめんなさい……」



マヤノトレ「謝る必要なんか何も無いんだ……」



下2 このあとどうなったか

学園内



シリウスシンボリ「なんだよアイツ……庇う必要なんて無かったんだよ。それなのに…」



シリウスシンボリ「クソ……あの瞬間の画が消えなねぇ。なんなんだこれは…」



ナリタブライアン「おい、トウカイテイオーはどうした」



シリウスシンボリ「知るかよ………」



ブラトレ「やはり学園内には居ないのか?生徒会室は空だった」



シリウスシンボリ「だから知らねぇって言ってんだろ!」



ナリタブライアン「なにをそんなにイラついているんだ」



シリウスシンボリ「知るか!!私にだってわかんねぇんだよ!」

ナリタブライアン「会長が居ないのならお前に聞く、学園はどうなっていて、どうなっていくんだ?」



シリウスシンボリ「こんな泥舟あとは沈むだけだろうが!」



ブラトレ「君とトウカイテイオーが最後まで見守ってくれるのか」



シリウスシンボリ「うるさい!私に話しかけるな!」



ナリタブライアン「…普段と様子がかなり違っていた。アイツも悩んでいるということか」



ブラトレ「競バへの移籍のタイミングを逃したのか、彼女には何か考えがあったのか」



ナリタブライアン「できればテイオーと話したかったが居ないのなら仕方ない…現状を確認できただけマシだと思っておく」



下2 このあとどうなったか

後日、競バにて



マヤノトレ「……」



ハヤヒデトレ「あれどう思う?」



モブAトレ「不慮の事故らしいが、それにしてもな」



シンボリルドルフ「トレーナー君疲れていないかい?」



マヤノトップガン「マヤたちに何でも言ってね!」



ハヤヒデトレ「過保護過ぎるわよね?」



モブAトレ「片目が見えないのは思ったより疲れるのかもしれないぜ」



ハヤヒデトレ「常に誰か一人はアイツの側に居るわよ」



モブAトレ「別にいいだろ気にし過ぎるのも悪いだろ」

マヤノトレ「おっ……と…」



シンボリルドルフ「危ない!!!!」



マヤノトレ「すまない…まだ感覚が慣れていない……」



シリウスシンボリ「……よぉ」



マヤノトップガン「なにしにきたの」



シリウスシンボリ「様子…見に来ただけだ」



マヤノトレ「会いにきてくれて嬉しいぞ…」



ハヤヒデトレ「あのシリウスシンボリが……嘘でしょ…?」



モブAトレ「さすがはマヤノトレだな」

ブラトレ「ひょっとすると、シリウスシンボリも競バに来るかもしれないな」



モブAトレ「そしてトレーナーはマヤノトレだ」



ブラトレ「学園に出入りしているとは聞いていたが、目的は彼女だったんだろう」



ハヤヒデトレ「どれだけ担当を増やすのよ…」



ブラトレ「三人くらいならなんとかなるものだが、五人となるとほぼ無理だ」



モブAトレ「どうせ俺は一人しか担当できない不器用なトレーナーだ」



ハヤヒデトレ「せめて二人は担当しなさいよ」



モブAトレ「できたらとっくにしてんだよおらぁ」



ブラトレ「なんにせよ……アイツは現状で満足する気は無さそうだ。負けてはいられないが、勝とうとするのは無理だな」



下2 このあとどうなったか

控え室にて



ビワハヤヒデ「君はトレーナーといい関係なんだな」



モブAトレ「えっ?」



ウイニングチケット「トレーナーと一対一なのは君だけだもんね!」



ナリタタイシン「わかりやす過ぎ」



モブAトレ「う~ん…あの人ただただ不器用だから担当増やすの無理なだけだよ」



ビワハヤヒデ「確かに器用そうには見えない」



モブAトレ「でしょ?私一人だけでも精一杯って感じだから」



モブAトレ「それに嫌われないようにしようっていうのが凄くわかりやすいの」



ウイニングチケット「例えばどんなの?」



モブAトレ「そんなに汗かいてないのに着替えたり、やたらと歯磨きしてるし」

ビワハヤヒデ「君の実家はメジロ家並に有名だ、失礼のないようにしたいんだな」



モブAトレ「それも何回も言ってたよ。実家に失礼があっちゃいけないからって」



ナリタタイシン「ウザいなら担当変えたらいいじゃん。アンタの実家って何年かに一回トレーナー募集してるんでしょ」



ウイニングチケット「優秀なトレーナーさんと出会えるよ!」



モブAトレ「まぁ…うーん……考えとく」



ビワハヤヒデ(これはどう思う?)



ウイニングチケット(フラグは建ってるよ!)



ナリタタイシン(向こうにその気が無いパターンかも)



ビワハヤヒデ(可能な限り応援してやりたいな)



ウイニングチケット(あたし達は縁が無いもんねぇ!)



ナリタタイシン(……)



ビワハヤヒデ(なぜ黙り込む)



ウイニングチケット(もしかして春を見つけちゃったの?!?!)



モブAトレ(アイコンタクトで喋ってる…?凄い仲が良いんだなぁ)



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「……」ふらふら



モブAトレ「マヤノトレさん…やっぱりまだ歩くの慣れてないんだ。ルドルフさん達がずっと側に居たのに今は一人なんだ」



スペシャルウィーク「……」



モブAトレ「えっ?なんであの子がこの競バ場に?」



ビワハヤヒデ「……おいスペシャルウィーク!前を見ろ!」



ドガッ



マヤノトレ「う……」



ウイニングチケット「あああこけちゃった!」



ナリタタイシン「洒落になんないから早く起こして」



モブAトレ「あの、大丈夫ですか?」

マヤノトレ「……」



モブAトレ「あの…?」



マヤノトレ「………………」



ビワハヤヒデ「危ないじゃないかスペシャルウィーク、彼の怪我を知らないはずないだろう?」



ナリタタイシン「…居ないけど」



ビワハヤヒデ「消えた…?そんな馬鹿な」



マヤノトレ「この世界での主人公は俺……しかしスペシャルウィークは本来の世界の…」



ウイニングチケット「何か変なこと言ってるよー!」



シンボリルドルフ「トレーナー君!!一人でどこに行っていたんだ!!」



アグネスタキオン「危害は加えていないだろうねぇ」



ビワハヤヒデ「スペシャルウィークとぶつかってこけたはずなんだが、その彼女の姿が見えない」



アグネスタキオン「ふぅん…言い訳にしてはお粗末だね」



ビワハヤヒデ「信じられないのは当然だが……」



アグネスタキオン「くれぐれも気を付けてくれたまえよ」

マヤノトレ(あのスペシャルウィークは本来の世界の彼女だ。しかし俺はもっていなかったはずだぞ)



マヤノトレ(持っていなかった?何の話しだ?)



マヤノトレ(…気にするだけ無駄だ、俺の前に現れたということは何か意味があることなんだろう)



マヤノトレ(トレセン学園を潰した俺への復讐か、競バという存在の否定か。少なくとも応援している雰囲気では無かった)



マヤノトレ(この怪我もそうだが俺だけが被害に遭うなら構わない。彼女達を守り育てるのが俺の使命だ)



マヤノトレ(そして主人公としてやることは終わりに導くこと。その為には有マがキーになっていることは確実だ)



マヤノトレ(目覚まし時計が無いということはミスができない。コンテニューができない状況なんだ)



マヤノトレ(そのことを決して忘れず、慎重に行動をしていこう)

今日はここまでです



ありがとうございました

競バ場



ブラトレ「このレースは調整の意味も兼ねることになる。負けるなとは言わないが無理はしないでくれ」



ナリタブライアン「わかっている」



ブラトレ「いつもの所で応援してるからな」



ナリタブライアン「最終コーナーで待っていてくれ」



ブラトレ(有マに向けてこれが最後の競バになる。本来ならレース直前に走ることは控えたいが、競バに所属している以上出走は避けられない)



ブラトレ(走りながら調整するのも面白いと思っていたところだ、マイナスなことばかりでもない)



ブラトレ(このレースでブライアンがどれだけ仕上がっているのかも確認できるしな)

ブラトレ(今日のレースはマイル。ブライアンは走れないことはないが一番得意な長距離に比べると劣る)



ブラトレ(だが他に出走するのはマヤノトップガンにサイレンススズカ。このレースを調整に使ってくれという競バの配慮だな)



ブラトレ(オッズはブライアンは三番人気。一番はサイレンススズカで二番はマヤノトップガンか)



ブラトレ(ある意味当然と言える人気順だが有マではこうはいかない)



ブラトレ(サイレンススズカが有マでレコードを出すならそれを上回ればいい。ブライアンはそんな気持ちでトレーニングをしてきた)



ブラトレ(有マに向けてやれることは全てやってきた。あとは当日どうなるかだ)



下2 このあとどうなったか

レース中



サイレンススズカ「……」



ナリタブライアン(やはり圧倒的な逃げだな。しかし…)



サイレンススズカ(思ったよりも離せてない。けど先頭の景色は誰にも渡さない)



ナリタブライアン(更に逃げるか……化け物だ)



マヤノトップガン「隙あり!」



ナリタブライアン(な…………追い込み…だと…)



マヤノトップガン(油断したねブライアンちゃん!スズカだけじゃなくてマヤも走ってるんだよ!)



ナリタブライアン(マヤノの脚は自由自在……忘れるはずなかったのに……頭から消えていた……)

サイレンススズカ(来る……けど)



マヤノトップガン「届かないっ!!」



サイレンススズカ(……)一着



マヤノトップガン「スズカに勝てない……!」二着



サイレンススズカ「私に勝とうだなんて三年早いわ」



マヤノトップガン「リアルな数字やめてよ!」



ナリタブライアン「……」三着



サイレンススズカ「前に比べるとマシにはなってる。けどそれだけ」



ナリタブライアン「……あぁ」



サイレンススズカ「掛かれば冷静に走れないのは知っているでしょ」



ナリタブライアン「私は負けるべくして負けた」



サイレンススズカ「有マでは退屈させないで」



ナリタブライアン「……」



下2 このあとどうなったか

有マまで数週間も無いです



下1お願いします

トレーニング中



ナリタブライアン(奴の言う通りだ、掛かってしまえばレースには勝てない)



ナリタブライアン(予想外のことがあっても揺るがぬ心が必要だ。これを鍛えて隙を無くす)



ナリタブライアン(相手が誰であろうと悔いの残るレースだけは避けたい。この有マが最後になるかもしれないんだ)



ナリタブライアン(私は来年の今頃、こうやって走れているか分からない。私というウマ娘のピークは終わった後かもしれない)



ナリタブライアン(最初で最後かもしれない有マで悔いを残す?そんなことは絶対に有り得ない)



ナリタブライアン(最低でも自己ベストは更新する。有マと同じ距離を走ったことは何度かあるが、その記録は超える)



ナリタブライアン(その為には揺るがぬ心…多少強引でもいい、なんとか鍛えていくんだ)

ハルウララ「えへへ~トレーナーさーん!」



キングヘイロー「ううっ!!ウララさんがトレーナーさんに抱き付いてる…!!」



ナリタブライアン「よし……これくらいで動揺はしない…」



ハルウララ「私も有マに出るんだよ?私のことも見て欲しいな」



キングヘイロー「近いっっ!!二人の距離が!近い!!」



ナリタブライアン「……」



ハルウララ「ね?ちゅーしていい?」



キングヘイロー「あ"っ」



ナリタブライアン「おい待てピンク色」



ハルウララ「ブライアンちゃん!トレーニングに集中して!」



ナリタブライアン「クソ……」



ハルウララ「ね、トレーナーさん?隠れてちゅーしようよ」



キングヘイロー「これ私にも効くんですけど!!」



ナリタブライアン「これくらい我慢できなければ……ぐっ…」



下2 このあとどうなったか

有マ前日



ナリタブライアン(ハルウララを使った心を鍛えるトレーニングは良かった。大事なものを失いかけたが些細なことだ)




ナリタブライアン(やれることは全てやった。明日、全てを出し尽くすつもりでレースに出る)



「……」



ナリタブライアン「誰だ」



スペシャルウィーク「……」



ナリタブライアン「お前がどうしてここに居る?何をしにきたんだ」



スペシャルウィーク「……」



ナリタブライアン「なにか喋れ無言で近付くーー」



スペシャルウィーク「……」

ナリタブライアン「……今の感覚に覚えがある。本来の私の能力を受け継いだアレだ」



ナリタブライアン「因子継承……それがまた起こったのか?なぜスペシャルウィークなんだ?」



ナリタブライアン「奴と私は深い関係では無かったがそれはこの世界での話しだ。本来の世界では奴と私は相性が良いのか?」



ナリタブライアン「真相は分からないが……力が溢れてくるようだ。アレと同じことがもう一度起こったんだ」



ナリタブライアン「これはもしかすると………」



ナリタブライアン「奴に勝てる希望が出てきた。サイレンススズカに勝ち有マの栄光を手に入れるのは私だ」



ナリタブライアン「やってやる……覚悟していろよサイレンススズカ」



下2 このあとどうなったか

有マ記念レース当日



シンボリルドルフ「競バ初のG1レースとあってかなり盛り上がっているようだ」



アグネスタキオン「メジロ家の令嬢の引退レースという事もあるんだろうねぇ」



シンボリルドルフ「ウマ娘のファンだけではなくギャンブラーも盛り上がっているようだ」



アグネスタキオン「オッズも楽しいことになっているらしいねぇ」



シンボリルドルフ「一着になったウマ娘の賞金もとんでもないことになるだろう」



アグネスタキオン「車一台は軽く買えてしまうだろうねぇ」



シンボリルドルフ「この盛り上がりを見る限り競バは受け入れられたということだ。トレーナー君のお陰だな」

ナリタブライアン「……」



マヤノトレ(この歓声の中あれだけ集中できているのは凄い。この短期間に何かあったのか)



マヤノトレ(仕上がりも悪くない。これに全てをかけているメジロマックイーンよりも鬼気迫るものがある)



アグネスタキオン「モルモット君はどう思う?」



マヤノトレ「マヤノもスズカも…簡単には勝てないだろう…」



シンボリルドルフ「メジロマックイーンも不気味なものを感じる。引退レースの雰囲気じゃない」



アグネスタキオン「殺意にも似たなにかを感じるねぇ」



マヤノトレ「このレースは…何か起こる…」



下2 このあとどうなったか

ゲートオープン



ガチャンッ



メジロマックイーン「ぎっ!」



ゴールドシップ「よし!ゴルシちゃん直伝のゲート難発動だ!」



ライスシャワー「やぁぁーー!」



ゴルシトレ「米はスタートダッシュを決めたな」



ゴールドシップ「いいぞマックイーン!そのまま最後尾から全員追い抜け!」



ゴルシトレ「最後の最後、引退レースで追込みで挑むとは誰も考えないだろ」



ゴールドシップ「ゴルシちゃんの固有スキルも発動しちゃうぜ!」



ゴルシトレ「固有スキルってなんだ?」



ゴールドシップ「知らねー!」

ブラトレ「レースはやはりサイレンススズカが先頭か」



キングヘイロー「遅れてウララさん。その次にブライアンさん達、先行で走る皆さんが固まっています」



ブラトレ「ブライアンが先行集団の先頭か…このペースだとスズカに追いつけない」



キングヘイロー「ウララさんも離され始めてます…これが大逃げ……」



ブラトレ「サイレンススズカの大逃げは完成されている。レースが始まってから誰にも抜かれることが無い」



ブラトレ「だがブライアンなら……やってくれる」



キングヘイロー「…いいえ勝つのはウララさんよ!スズカさんもブライアンも引き離して勝って!!」



下2 レースの展開を

サイレンススズカ(やっぱり私の勝ちだったわね)



サイレンススズカ(先頭の景色は誰にもー)



ドドドドド…



サイレンススズカ(…追いついてきてる?)



ナリタブライアン(やってやる)



マヤノトップガン(逃げの私に追い抜くなんて!)



ハルウララ(ブライアンちゃん逃げじゃないよね?先行なのにこの位置にいるの?)



ナイスネイチャ(後ろからまとめて差す)



メジロマックイーン(この痛みともこれでお別れ。追込みで脚を壊して私の現役は終わりますのよ!)

サイレンススズカ「……」ゾクッ



サイレンススズカ(この感じ、久しぶり。これを求めていたのよ)



サイレンススズカ(もしここにタキオンが居たらこうはなってなかった。彼女と二人だけの争いだった)



サイレンススズカ(いえ…彼女が勝っていたかもしれない)



サイレンススズカ(悪いけど貴女達とは格が違う。このレースは私のものよ)



ナリタブライアン(負けるはずがない)



マヤノトップガン(まだ追いつける!)



ハルウララ(みんな早過ぎるよ~!)



下2 どうなるか

メジロマックイーン(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!)



メジロマックイーン(いつもなら投げ出すくらいの痛み…けどこれは私の引退レース)



メジロマックイーン(でもこの痛さは……!)



ゴールドシップ「マックイーン!!」



メジロマックイーン(ゴールドシップさん……)



ゴールドシップ「全部出し切れ!後悔なんかすんな!」



メジロマックイーン(後悔……そうですわ、このまま終わったら後悔しかありません)



メジロマックイーン(脚を壊すだなんてそんな生温い覚悟では勝てませんわ)



メジロマックイーン(命に換えてでも勝たせてもらいます!)

ライスシャワー(マックイーンさん……?様子がおかしいよ…)



メジロマックイーン「やああぁぁぁーーー!」



マヤノトップガン(出遅れてたはずのマックイーンちゃん?!)



ナリタブライアン(この勢い、追込みで走っていたのか)



ナイスネイチャ(あたしごと抜かしていくつもり?!そんなのさせないから!)



ハルウララ(スズカちゃん以外、みんな並んだ!)



サイレンススズカ(誰が来ても負けないわ)



下2 レース終盤

サイレンススズカ(最後の直線……これで…)



ナリタブライアン「……」



サイレンススズカ(まさか、追いつかれた?)



マヤノトップガン「勝つ…絶対に勝つ……」



メジロマックイーン「ああああああああああああああ!!」



サイレンススズカ(全員速さの向こう側に到達したのね)



サイレンススズカ(こうなったら最後、執念が強いウマ娘が勝つ)



サイレンススズカ(先頭は絶対に譲らない……!)



下2 コンマ
奇数 ナリタブライアン、サイレンススズカ
偶数 マヤノトップガン、メジロマックイーン
ゾロ目 まさかの

マヤノトップガン(スズカに勝つ!!勝ってトレーナーちゃんの一番はマヤなんだって証明するんだ!)



メジロマックイーン「……っ!!」



マヤノトップガン「まだ着いてくる……?!それどころか……まさか…!」



メジロマックイーン「命に換えてでも!!勝利を!!」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんの為にも負けない!!」



メジロマックイーン「勝つのは私!!」



マヤノトップガン「マヤは誰にも負けない!!」



下2 着順を
一着はメジロマックイーンかマヤノトップガン固定

決着



マヤノトップガン「最後どうなったの?!」



一着 メジロマックイーン
 ハナ
二着 マヤノトップガン
 クビ
審議 サイレンススズカ

審議 ナリタブライアン
 ハナ
五着 ナイスネイチャ



ナリタブライアン「審議……」


サイレンススズカ「恐らく同着よ。完全に貴女と同じだった」


ナリタブライアン「内で有利だったのはお前だ、そっちが優先されるな」



サイレンススズカ「同着で問題ないと思うけど」



ナリタブライアン「そうか、競バではライブが無い。無理に三着を決める必要が無いのか」



サイレンススズカ「……確定したわ。私たちは同着よ」

マヤノトップガン「一番じゃなかったけどスズカに勝てた!トレーナーちゃんは凄いトレーナーなんだって証明できた!」



ナリタブライアン「引退レースで勝つのは流石といったところか」



サイレンススズカ「……ねぇ、大丈夫なの」



メジロマックイーン「」



マヤノトップガン「倒れ込んだのは見てたけど……嬉ししくて泣いてるんじゃないの?」



ナリタブライアン「おい……」



メジロマックイーン「」



サイレンススズカ「息……してないわよ…」



マヤノトップガン「うっ!!膝が変色してる…!」



ナリタブライアン「途中で折れたにも関わらず走り続けたのか……なんという執念だ」



ナイスネイチャ「ぼーっと見てないで心臓マッサージして!あたしがお医者さん呼んでくるから!」



下2 このあとどうなったか

病院にて



ゴルシトレ「有マでこれだけ盛り上がれるなら競バは安泰ってとこだな。バ券も大荒れだったらしいし、ギャンブラーもハマるだろ」



ゴルシトレ「さてと……気分はどうだよパクパク」



メジロマックイーン「悪くありませんわ」



ゴルシトレ「大人しく引退してドリームリーグに行きゃいいのに、それを蹴って現役に拘った」



ゴルシトレ「まあ結果は有マで一着でお前の勝ちだ。でもよ、代償でそれは良かったのか?」



メジロマックイーン「命を賭けて走った結果ですのよ。生きているだけで満足ですわ」



ゴルシトレ「残り400mで膝砕けてたって…普通走れないからな」



メジロマックイーン「それでも私は走り切りました」



ゴルシトレ「あれが執念なんだろうな。俺見ながら引いてたぞ」

ゴルシトレ「お前は一生車椅子だ。歩くこともほぼ無理だとよ」



メジロマックイーン「膝だけでなく足首と太腿も砕ける感覚がありましたから当然ですわ」



ゴルシトレ「当然って言い切れるお前が凄ぇよ」



メジロマックイーン「私はこれで引退……ライスさんとゴールドシップさんは?」



ゴルシトレ「米はまだ走れる。有マでなんか掴んだみたいなこと言ってたしな。ゴルシはジャスタウェイが来るからまだ走るだろ」



メジロマックイーン「月に一度しか走れない方ですわね」



ゴルシトレ「やっぱオルフェーヴルしかないよな。けどアイツは俺のこと嫌ってやがるしな」



メジロマックイーン「以前のように焦らず状況を見極めて下さいまし。決してタマさんのようなことはしてはいけません」



ゴルシトレ「焦ってはないんだよ。ただまあタマ公みたいなことはもうしねぇって」

ゴルシトレ「手術終わりで俺と話すよりこれが欲しいだろ?」



メジロマックイーン「あぁぁぁぁ………このトロフィーが…私はどうしても欲しかったんです…………」



ゴルシトレ「死んでたら貰えなかったぞ~」



メジロマックイーン「その時は棺桶に入れてもらうつもりでした。一応遺書も書いてありましたのよ」



ゴルシトレ「覚悟決め過ぎだろ」



メジロマックイーン「私……有マで勝つ自信がありましたの。命をかけて走れば他の誰にも負けないと確信がありました」



ゴルシトレ「ほーん」



メジロマックイーン「もう思い残すことはありません……貴方とは契約を解除させてもらいます」



ゴルシトレ「最後の方は俺のせいでわちゃわちゃしたが許せ」



メジロマックイーン「仕方ありませんから…許して差し上げますわ」

今日はここまでです



ありがとうございました

競バ場控え室にて



キングヘイロー「この記事によるとメジロマックイーンさんは両膝の粉砕骨折に右足首の骨折、更に左太腿のヒビが入り、右太腿は骨折したと…」



ブラトレ「確認をとったが間違いなかった」



ナリタブライアン「走り終えた瞬間に心肺停止だ。あれこそが執念というものなのだろう」



キングヘイロー「あれは執念を超えてます……」



ハルウララ「私は有マで走れてすごく楽しかった!」



ナリタブライアン「私も結果は三着だがサイレンススズカと同着だったことに価値はある」



ブラトレ「絶望するほどの強さだったサイレンススズカに届き、並んだんだ。ブライアンはよくやってくれた」



ナリタブライアン「お前が居たから走れたんだ何よりも感謝している」

ハルウララ「でも意外だったのはパクパクちゃんはレコードじゃなかったんだよね」



ブラトレ「サイレンススズカがレコード並みのタイムで走れるはずなのに一着にすらなれなかった。これがレースなんだ」



ナリタブライアン「私たちの走りがスズカのペースを狂わせたんだ」



キングヘイロー「いくらスズカさんでもマックイーンさんのあの走りを見たら…感じるものはあるでしょう」



ナリタブライアン「命を削り、その場で使い果たそうという相手には勝てない。スズカはそんな相手と走ったことがない」



ブラトレ「サイレンススズカがマヤノトップガンに負けた理由も同じだろう。あの目もメジロマックイーンと同じものを感じた」



ナリタブライアン「学ぶことが多いレースだった。トレーナーのことも含め、ウマ娘の限界は簡単に語れないということだ」



下2 このあとどうなったか

その頃、笠松ではオグリ、タマが大井競バの中継を見ていた。イナリワンやスーパークリークが連続一着というのを叩き出していた。
タマは「イナリ達もオグトレも頑張ってるんやなぁ」と感心するがオグリ「今更改心しても、遅いんだ…」と寂しげに言う。

カサマツにて



タマモクロス「イナリの奴もやるようになったみたいやね。スーパークリークも絶好調や」



タマモクロス「二人して一着なんか中々やと思わんか?オグリトレも頑張っとるみたいやね」



オグリキャップ「今更……もう遅いんだ…」



タマモクロス「オグリは納得できへんやろね。自分のピークを潰されたあとで改心しとるんやし」



オグリキャップ「私が中央で過ごした日々に意味はあったのだろうか…」



タマモクロス「ウチも同じ気持ちや、あんなトレーナーに出会ってしまったから全てが狂ったんや」



タマモクロス「トレセン学園なんか行けへんだらよかったわ、心からそう思うで」



オグリキャップ「恨もうにもトレセン学園は無くなる……私は一緒このモヤモヤを抱えながら生きていくのか」

ニシノトレ「その気持ちも競バにぶつけてくれないかな?君たちならきっといいレースができると思う」



タマモクロス「それとこれとは違うんや。この気持ちはアンタにはわからんよ」



オグリキャップ「私はカサマツの皆んなを喜ばせたいと思って中央に移籍したんだ。皆んなを喜ばせるどころか評判を下げた」



ニシノトレ「そんなことない、オグリキャップは頑張ったよ」



オグリキャップ「頑張るだけなら誰でもできるんだ。結果を出す為に私は中央に…」



タマモクロス「そこまでにしとこ、これ以上話しても誰も幸せにならへんよ」



ニシノトレ(トレセン学園に居た頃はダートと芝を走れるオグリキャップの適正を活かしきれていなかった。オグリトレさんには悪いけど経過不足が原因だと思う)



ニシノトレ(仮にも僕が彼女のトレーナーなんだからちゃんと走ってもらいたい。そうすれば後悔も忘れてくれるんじゃないかな)



下2 このあとどうなったか

ksk

トレーニング中



ニシノトレ「タマモクロスはもう走ってもいいんだよね?」



タマモクロス「医者からはそう言われてるよ」



ニシノトレ「どうやって体を治したんだい?多機能不全なんかある日突然治るものじゃないよ」



タマモクロス「あのな、正直よく覚えてないねん。マヤノトレがなんかしたらもう一人のウチが現れてな…」



ニシノトレ「それって幻覚じゃないかな」



タマモクロス「見たもんはそうかもしれんけど、マヤノトレが何かしたのは確実やと思う」



ニシノトレ「あの人は不思議な人だからなぁ……」



タマモクロス「どんなことをされたんか知らんけど身体が治ったのは感謝やね」

ニシノトレ「マヤノトレさんって黒魔術とか使ってないよね?」



タマモクロス「なんでそうなんねん!」



ニシノトレ「片目を不注意で失明したって話しを聞いておかしいなって思ったんだ」



タマモクロス「は…あ………?失明……嘘やろ…?」



ニシノトレ「言ってなかったっけ?有マでマヤノトップガンと写ってた時も眼帯してたよね?」



タマモクロス「腫れ物か何かやと思っとった……失明って……」



ニシノトレ「目を失ったのはタマモクロスのせいじゃないと思うけど、自分の何かを犠牲に誰かを助けるって黒魔術みたいだなって」



タマモクロス「何かを犠牲にした……その考えはなかった…でも考えたら余命三年が簡単に治るはずないんや……」



タマモクロス「ウチ……マヤノトレにどんな貸しを作ってしまったんやろ……返せるんかな…」



ニシノトレ「そんなこと気にする人じゃないよ」



タマモクロス「あかん…返さなあかん……借金みたいに膨れ上がってしまってからやったら遅いんや…」



下2 このあとどうなったか

タマ、テレビ電話でマヤトレに謝罪と礼、アンタは命の恩人や恩は身体で払ってもええ!と豪語。「そういうのはしなくていい目と君の件は別、仮なら長生きをして、オグリキャップといい勝負して欲しいそれで満足」と
話を聞いていたオグリもこれにはニッコリ

通信中



タマモクロス「アンタに助けてもらった礼は何回も言うた。けどな、何かを犠牲にしてウチを助けてくれたっていう考えはなかったんや」



タマモクロス「その犠牲はウチにはわからんし、そもそもほんまにそんなことをしてるんか確信はない」



タマモクロス「けどアンタは例え何かを犠牲にしてても絶対に言わん。そういう人間やって知ってる」



タマモクロス「せやからな、この恩は身体で払ってもええ」



マヤノトレ『そういうのはしなくていい……』



タマモクロス「死にかけたウチの身体はいらんって言うんやな。確かに貧相な身体やけど感度はー』



マヤノトレ『見返りを期待してのことじゃないんだ…』



タマモクロス「アホ、見返りいらんのに目潰すバカはおらん」



マヤノトレ『目と君の件は別だ…』

マヤノトレ『長生きをして…オグリキャップといい勝負して欲しい…俺はそれで満足だ…』



オグリキャップ「やはりマヤノトレはまともなトレーナーだ」



タマモクロス「せっかくやからオグリも話しとくか?」



オグリキャップ「そうだな…もしもし」



タマモクロス「アンタは気付いたか」



ニシノトレ「ええ……」



タマモクロス「目のことは別やと言うた。それはほんまなんやろうけど、不注意で失明したんやなかったか?」



ニシノトレ「タマモクロスがあんなこと言うから動揺して嘘が言えなくなったんだ」



タマモクロス「黒魔術はハズレやろうけど、目を代償にしたのは間違いないな。マヤノトレは何者なんや?」



ニシノトレ「本当に人間じゃないのかも…」



タマモクロス「それやったら納得やわ。余命三年も治して当然やね」



ニシノトレ「マヤノトレさんは敵に回すべきじゃない。そんなつもりはないけど怒らせないように注意しないと」



タマモクロス「ウチとオグリの身体差し出しとくのは悪くないな。その時の動画隠し撮りしとけばアイツの弱味握れるやろ」



ニシノトレ「タマモクロスは逞しいね…」



タマモクロス「命の恩人でもいつ裏切られるかわからん。これがウチがトレセン学園で学んだことやからな」



下2 このあとどうなったか

ksk

街中にて



オグリキャップ「久しぶりだな」



「こっちに帰ってきてもずっと忙しそうだったもんね」



「それだけじゃなくて出戻りだから会い辛かったんでしょ?」



「ちょっと…」



オグリキャップ「その認識で間違ってない。皆んなと会うとは気まずいと思ってたんだ」



「そんなこと気にしないのに」



「オグリは気にしないとダメだよ、カサマツの星なんだからプライドを持たないと」



オグリキャップ「それも教えてくれたことは忘れない。カサマツの誇りをモツて私は中央に向かったんだ」



「その中央がああなるとは思わなかったけどね」

「オグリとは今日会ったけどトレーナーさんとは前に会ってるよ」



オグリキャップ「スカウトか?」



「オグリのこと教えてくれってさ。カサマツでどうだったかを聞きたかったみたい」



「レースの映像も見たいからっていうからいくつか見せてやったよ」



オグリキャップ「アイツがそんなことをしてたのか」



「目にクマできてたから理由聞いたらさ、夜中までトレーニングを考えてるって言ってたよ」



「実績はないけど必死に頑張るトレーナーっていいよね」



「でもアイツロリコンじゃない?飛び級で中等部に入った子と部屋入っていったよ」



「マジ?!」



「本物のロリコンだ!!」



オグリキャップ「ニシノトレとニシノフラワーはそういう関係だとは聞いている」



「オグリは大丈夫?」



オグリキャップ「そんな目で見られたことはない」

「ロリコンならタマモクロスに反応するんじゃ?」



オグリキャップ「タマもそう思ったらしく下着を見せたりしたらしいが無反応だったそうだ」



「純愛ならいい……いやダメだって。実質初等部の子じゃん」



オグリキャップ「ニシノトレがそんなに頑張っているとは知らなかった」



「努力は人に見せるもんじゃないとか思ってるタイプじゃない?」



「この場合は担当に見せるべきじゃないってヤツだ」



「今度のトレーナーは信用していいかもよ。レースに関しては真面目みたいだし」



オグリキャップ「少し、考え方を変えようと思う」



下2 このあとどうなったか

ksk

競バにて



アグネスタキオン「彼女は君好みだと思ったがねぇ」



マヤノトレ「何の話しだ…」



アグネスタキオン「タマモクロス君のことだよ。抱いてよかったというのに断ってよかったのかい?」



マヤノトレ「もう失敗は許されない…誰も抱くことはない…」



アグネスタキオン「ふぅん?」



マヤノトレ「あの感じは…俺をハメようともしてた…」



アグネスタキオン「ハメるのは君の方だがねぇ」



マヤノトレ「……」



アグネスタキオン「ふっ、冗談さ」

アグネスタキオン「その考えは素晴らしいが溜め過ぎるのも良くないよねぇ」



マヤノトレ「そんなことはない…大丈夫だから放っておいてくれ…」



アグネスタキオン「随分と冷たいじゃないか」



マヤノトレ「何も間違うことはできない…これまで以上に慎重にならなくてはいけない…」



アグネスタキオン「つまらないねぇモルモット君が狼狽える姿は好きだったんだよ」



マヤノトレ「残念だがーー」



アグネスタキオン「入ってきたまえ」



ガチャッ



ツインターボ「うう…寒いぞ……」



アグネスタキオン「季節外れの水着姿のツインターボ君さ!モルモット君の醜い部分を曝け出したまえ!」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ、何とか息子をコントロールしテント張りを耐える、第二プランとタキオンも脱ぐとターボと同じ水着をしていた。流石に二人の水着姿にはあえなくテント張り。


タキオンが「私達は君を愛しているんだ…誰も責めたりするものか」など耳元で囁かれ堕ちてしまい結局3Pぴょい。

マヤノトレ「…………」



アグネスタキオン「おやぁ?」



マヤノトレ「タキオンの思い通りにはならない…俺はそう簡単にはーー」



アグネスタキオン「第二プランだよ」



パサッ



ツインターボ「ターボと同じ水着だ、寒そう…」



マヤノトレ「……無理だ…」



ツインターボ「うわぁ……凄い…」



アグネスタキオン「私は君を愛しているんだ。誰も責めたりするものか」ボソボソ



ツインターボ「なんかえっちな技使ってる!」



アグネスタキオン「君の欲望を受け止めてやろうじゃないか。モルモット君も素直になりたまえ」

事後



ツインターボ「はぁっはぁっはぁっはぁっ…」



アグネスタキオン「んぅ……濃厚だったねぇ…」



マヤノトレ「俺はまた…」



アグネスタキオン「その目のこと。皇帝君からは聞いているよ」



アグネスタキオン「だからといって彼女に構い過ぎなんだよ君は。私もフラストレーションが溜まって仕方ない」



アグネスタキオン「責任を取ると言ったのは君だ。こういうこともふまえて責任なんだよ」



マヤノトレ「……そうか」



アグネスタキオン「ターボ君はおまけだったが随分と楽しそうだったね」



アグネスタキオン「……妬いてしまったよ」



アグネスタキオン「今夜は当然空いているね?二人だけで過ごすんだ」



マヤノトレ「こういう責任の取り方もあるのか……」



下2 このあとどうなったか

ksk

街中



マヤノトレ「精力剤を買うついでに買い物でも…」



「居ましたわーーーーーーー!」



マヤノトレ「なんだ…?」



「でやーーーっ!」



マヤノトレ「誰だ…離せ…!」



カワカミプリンセス「確保!確保ですわーー!」



マヤノトレ「君は…カワカミー」



カワカミプリンセス「このままキングさんの所に一直線ですわよー!」

ドドドドドドドドドドドドドド



マヤノトレ「俺をどうしたいんだ…」



カワカミプリンセス「タマモクロスさんの病気を治したと聞きました!病気が治せるならキングさんの脚も治せるはずですわ!」



マヤノトレ「それは……」



カワカミプリンセス「待っていて下さいましキングさーーーん!」



マヤノトレ(弱ったな同じ方法が使えるかどうか分からないし、治るかどうかもわからない)



マヤノトレ(カワカミプリンセスが破壊王と呼ばれている意味も知っている。もし彼女の機嫌を損ねれば俺の頭部は破壊される)



マヤノトレ(駄目だった時の言い訳を考えながら大人しく運ばれておこう…)



カワカミプリンセス「キングさんキングさんキングさーーん!!」



下2 このあとどうなったか

競バにて



ブラトレ「ーー確かにタマモクロスを治したというのならキングの脚を治せても不思議じゃない」



カワカミプリンセス「ですわよねっ!!」



キングヘイロー「どうなんです?」



マヤノトレ「やってみなくちゃわからない…」



ナリタブライアン「失敗すればどうなる」



マヤノトレ「失敗は無い…怪我が治らなくとも…彼女にとってプラスにはなる…」



カワカミプリンセス「もし失敗したら首を千切りますわよ!」



ハルウララ「カワカミちゃんのは冗談じゃないんだよね…」



ブラトレ「シェルターに穴を開けるくらいだからな」

マヤノトレ「手を出してくれ…」



キングヘイロー「構いません」



マヤノトレ「……」



「おーっほっほっ!一流の私にできないことはありませんわ!」



キングヘイロー(私……だけど私じゃない?この記憶は一体…)



「貴女の振る舞いは一流とは言えません」



キングヘイロー(私っ?!)



「頭の中を覗かせてもらいましたがドピンク色してますわね」



キングヘイロー(なぁっ!!)



「このまま怪我が治らなければずっとウララさんと密着できるだなんて考えは浅はか過ぎます」



キングヘイロー(私にとってウララさんは大事なのよ!)



「走ることよりも大事なの?」



キングヘイロー(それは……)

「完治まで一年というのは間違ってませんが、治そうという気持ちが貴女にありません」



「一流の私ならまず走ることを考えなさい。ウララさんをモノにするのはその後」



キングヘイロー(こんなに密着できる毎日が幸せなんですもの!)



「同じ私とは思えないくらい煩悩に溢れていますわね」



「仕方ないので貴女に力は与えますが、怪我が治るかどうかは貴女次第」



「治りたいと心から願えればその怪我は良くなります」



キングヘイロー(治ってしまえばウララさんと…でもこの機を逃せば一年待たなければいけない…)



「一流らしいところを私に見せてみなさい…いくわよ!」



下2 このあとどうなったか

キングヘイロー「…………んぅ」



ハルウララ「どうかなキングちゃん?」



キングヘイロー「歩けるような気がします…」



ブラトレ「まずは立つところからだ、ウララが支えながら手伝ってくれ」



ハルウララ「無理そうならすぐに座ってね」



キングヘイロー「あ…あ……!」



カワカミプリンセス「立ててますわよキングさん!」



ナリタブライアン「痛みは無いのか」



キングヘイロー「ありません……脚に力も入ります!」



ハルウララ「すごーい!本当に治っちゃった!」



ブラトレ「いきなり走るのは無理でも筋力トレーニングを積めば可能だな」

カワカミプリンセス「ありがとうですわーーーーー!」



マヤノトレ「ゆゆゆゆゆ揺らさないでくれれれれ」ぐわんぐわん



ハルウララ「治ったのは凄いけどこれってあんまり広めない方が良いよね?」



ブラトレ「タマモクロスの件が広がってしまっているからもう遅いかもしれないが、俺たちが広めるのはよそう」



ナリタブライアン「聞いていたかカワカミ」



カワカミプリンセス「テンション超ブチ上げですわーーーーーふぉーーーーー!!」



マヤノトレ「ぬあああああああああ」ぐわんぐわん



ブラトレ「目覚ましが無くなってもコイツがいれば大抵のことはなんとかなりそうだな」



「成功して良かったと一応言ってあげますが、ガイドラインがあるんですからピンクネタは控えなさい」



キングヘイロー(ピンクネタ?)



「性道具と玩具の処分。それとウララさんとの関係を見直すこと」



キングヘイロー(どうして?!)



「清く正しい交際をしなさいと言っているのよ」



キングヘイロー(ウララさんと清く…正しく…ぐぎぎぎぎぎ)



「この世界の私はどうかしていますわ」

今日はここまでです



ありがとうございました

競バにて



ブラトレ「俺宛に封筒が届いた。不審極まりないものだったが中身を見て驚いた」



ブラトレ「差し出し人は秋川理事長。消印を見る限り行方不明になる直前に出されたものだ」



ブラトレ「距離や適正に苦しみ重賞に出れず勝てず。逆にそれを有利としてきたウマ娘も居ることも事実」



ブラトレ「全てのウマ娘が平等に栄光を目指せるレース。URAファイナルズを開催する」



ブラトレ「書かれていた内容はこうだった。事前に競バとの打ち合わせがあったのかは分からないが、レースの準備はできているそうだ」



ブラトレ「有マの直後にまた走れとは言わない。だがこのレースを走ることに意味はあると思っている」



ブラトレ「理事長が最期に残してくれたものを受け取るのが礼儀なんじゃないかと思っている」

ハルウララ「私はもちろん走るけどダートにしようかな~?」



キングヘイロー「悔しいですが私は参加できません…」



ナリタブライアン「私は長距離で出るが…」



ブラトレ「疲労は回復しないだろう。長距離のレースは疲れが抜けにくいからな」



ナリタブライアン「距離は?」



ブラトレ「3600だ」



ナリタブライアン「……それでも走る」



ブラトレ「ブライアンならそう言うと思っていた。有マの雪辱を晴らすには良いチャンスだからな」



下2 このあとどうなったか

某所



「有マのように投票で選ばれたウマ娘だけでなく全てのウマ娘に出場権がある、素晴らしいですよ」



「競バのイメージアップにもなりますから許可する以外に選択肢はありません」



マヤノトレ「ありがとうございます…」



「費用も競バで用意できるというんですから止める理由もありません」



「有マからあまり時間は経っていないのが一つ気になりますが些細なことでしょう」



「貴方の手腕に期待しますよ」



マヤノトレ「期待は裏切りません…」

マヤノトレ(秋川理事長の名前は伏せて正解だ。ヤシマと共に行方不明になったというのはイメージが悪い)



マヤノトレ(費用は競バからとなっているが、俺宛の封筒にはカードと暗証番号が入っていた)



マヤノトレ(その金を使ってレースを開催してくれということだろうが、それだけじゃない)



マヤノトレ(競バからも金を出して賞金をつける。バ券の売り上げがどうなるかわからないが、有マ並みに賞金は出す)



「URAファイナルズ、これがこの物語の世界の終着点です」



マヤノトレ(そうだと思っていた。秋川理事長の行方不明は数年も持たない。一年以内に死んだことが証明されるだろう)



マヤノトレ(そうなれば世界は終わる。ならばそれまでにエンディングを迎えなければいけないんだ)



「どんな終着を迎えるのか楽しみにしています」



マヤノトレ(主人公らしく最後を迎えてみせる)



下2 このあとどうなったか

競バにて



マヤノトレ(物語の終着とはなんなんだ。それを迎えると世界や自分達はどうなるんだ)



サイレンススズカ「また難しそうな顔をしてるわね」



マヤノトレ「……」



サイレンススズカ「少しは休憩したらどう?」



マヤノトレ「……っ」ピクッ



サイレンススズカ「身体は反応してるわよ」



マヤノトレ「一つ教えて欲しい…何故目覚ましの力を知っていたんだ…」



サイレンススズカ「ある人に教えられたからよ。その人は貴方もよく知っている人」

サイレンススズカ「秋川理事長が目覚まし時計に時を戻す力があると教えてくれたのよ」



マヤノトレ「理事長から教わったのか…」



サイレンススズカ「脚を完成させラスボスとして立ちはだかって欲しい、そう言われたのよ」



サイレンススズカ「言ってる意味はよく分からなかったけど今ならわかるのよ」



サイレンススズカ「この世界は偽り。用意された舞台で駒が動いているだけなの」



サイレンススズカ「大抵の駒はそのことに気付くことはないけど私は気付いた。だから貴方の所に来たのよ」



サイレンススズカ「舞台が終われば駒は動かなくなる。死を迎えるのに等しいわ」



サイレンススズカ「それなら私の好きに過ごしたいの。貴方と身体を何度も重ねたのもそれが原因」



サイレンススズカ「貴方のことが好きなの。走ることと同じくらいに」



サイレンススズカ「こんな役割は私には求められていなかった。これは私のささやかな抵抗ね」



サイレンススズカ「抱いて……世界が終わる恐怖を忘れさせて。貴方にしかそれができないから」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「……」



サイレンススズカ「ぁん……」



マヤノトレ(ガイドラインを守ろうが結局世界は終わる。ならスズカの恐怖心を忘れさせてあげよう)



サイレンススズカ「ん……いいの…アレ……しないで…?」



マヤノトレ「ああ……」



サイレンススズカ「そうなのね……妊娠したとしても…それが分かるまでの間に……この世界は…」



マヤノトレ「今だけは忘れよう……」



サイレンススズカ「忘れさせて…お願い…………」

控え室にて



アグネスタキオン「私はファイナルズに出るよ」



マヤノトレ「脚を休めるんじゃなかったのか…?」



アグネスタキオン「君の顔を見ていればわかるさ、どうしても走らなければいけないんだろう?」



マヤノトレ「……」



アグネスタキオン「どんな思惑があるか知らないが君の為に走ってあげようじゃないか」



マヤノトレ「距離はどうする…」



アグネスタキオン「モルモット君に任せるよ。中距離でも長距離でも構わないよ」



マヤノトレ「考えておこう…」



アグネスタキオン「どんなレースを走ろうが勝つのは私さ。レコードを叩き出して君に勝利を捧げるよ」

別室



シンボリルドルフ「私に走る資格はない」



マヤノトレ「頼むから走ってくれ…」



シンボリルドルフ「断る…と言えば君が困るのか」



マヤノトレ「困りはしない…ルナに走ってもらいたいんだ…」



シンボリルドルフ「少し考えさせて欲しい」



マヤノトレ「考えている余裕は無い…」



シンボリルドルフ「……マイルだ。中距離や長距離を走ったところで…」



マヤノトレ「中距離や長距離じゃなくていいのか…?」



シンボリルドルフ「『ルナ』で走れるのなら中距離以降でも走る。最終的には君に任せるよ」

更に別室



マヤノトップガン「タキオンと同じ距離を走りたい!」



マヤノトレ「スズカに勝ったから次はタキオンか…」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんが凄いトレーナーだって証明するの!」



マヤノトレ「嬉しいよマヤノ…」



マヤノトップガン「なんだか今日はいつもより素直だね?」



マヤノトレ「そういう日もある…」



マヤノトップガン「タキオンに勝てばマヤが最強!レースの登録宜しくねトレーナーちゃん!」



下2 このあとどうなったか

例のアパートにて



ニシノトレ「マヤノトレさんはやはり人間じゃないと思うんです」



ゴルシトレ「そんなのセガ的にあり得ないだろ」



サトノトレ「タマモクロスさんの病気を治したのはマヤノトレさんです。あの人が何かした以外に考えられません」



ブラトレ「マヤノトレと繋がりを持つとプラスになることは確かなようだな」



ゴルシトレ「……ゴルシトレがオオイで好調なのはそれか?逆にアイツと敵対したからタマのことは上手くいかなかった」



ニシノトレ「やはり神か何かではありませんか?」



サトノトレ「神というのは大袈裟であり間違っていないのかもしれません。まるでキリストの再臨ですね」



ブラトレ「嘘だろう……いやそうだとしたら辻褄が合ってしまうぞ」



ニシノトレ「奇跡を起こすっていうあれですか?」



ゴルシトレ「なんだそれ?セガにそんな話し無いぞ」



サトノトレ「キリストは数々の奇跡を起こしているんです。病人を治したり目が見えない人が見えなくなったり」



ゴルシトレ「おま……アイツのやってることまんまじゃねぇか」

ブラトレ「キングの脚を治した時は手に触れただけだった。これを奇跡以外に何という?」



ゴルシトレ「……キリストって神だよな」



サトノトレ「そこは解釈が分かれる所ですね」



ニシノトレ「ウマ娘を救う為に現れた救世主とも捉えられますね」



ブラトレ「奴と知り合ったからモブOも安楽死を免れた。ウマ娘にとって救世主というのは間違っていない」



ゴルシトレ「ガチで人間じゃねぇのか?」



サトノトレ「その可能性は高そうです」



ニシノトレ「人間の形をした神さまか、この世に現れたウマ娘の救世主のどちらかでしょう」



ブラトレ「だが…救世主も万能じゃない。奴が育てたサイレンススズカとマヤノトップガンにメジロマックイーンは勝てた」



ゴルシトレ「セガのゲームにあった…神殺しの槍、ロンギヌス。神だろうが救世主だろうが弱点はある」



サトノトレ「URAファイナルズで勝つことは可能ということになりますね」



下2 このあとどうなったか

帰り道



ゴルシトレ「救世主とかマジでどうしろってんだよ」



ブラトレ「一番いいのは敵になることは無く適切な距離で居続けることだろう」



ゴルシトレ「そんなこと言われてもよ…」



「……」



ブラトレ「ちょっと待てなんだアレは」



ゴルシトレ「ウマ娘とトレーナーみたいだがなんか変だぞ」



テイオートレ「……ふひひひ」



ブラトレ「マズイ……」



トウカイテイオー「ひひひひ…」



ゴルシトレ「やっべ死亡フラグビンビンじゃん」

テイオートレ「終わっちゃった……全部。トレセン学園無くなっちゃう」



トウカイテイオー「ボクって何の為に頑張ったのかな?」



ブラトレ「逃げーー」



テイオートレ「どうして質問に答えてくれないんですか?」



トウカイテイオー「なんで質問に答えてくれないの?」



ゴルシトレ「目がイってるってコイツら」



ブラトレ「競バに所属して居ないのは知っていたが……まさかずっとこの様子だったのか?」



テイオートレ「ひ、ひ、ひひ」



トウカイテイオー「もう全部終わらせちゃおっか」



ゴルシトレ「武器は持ってねぇのかよ」



ブラトレ「あるわけ無い…戦うのか?」



ゴルシトレ「お前が持ってたら戦うつもりだったが…逃げるぞ!」



ブラトレ「ウマ娘相手に逃げれるわけがない!」



ゴルシトレ「いい感じの段差があるなら加速度溜めて逃げれんだよ!」



下2 このあとどうなったか

ゴルシトレ「…って街中に段差なんかあるわけねぇ!」



ブラトレ「おい!!」



メジロパーマー「待ちなよ二人とも!」



パマトレ「あたし達の前で暴力なんか許すわけないじゃん!」



トウカイテイオー「メジロのくせに中途半端なお前なんか目障りなんだけど」



メジロパーマー「いつまでも中央に固執して走らないあんたの方が目障りだし!」



トウカイテイオー「コロす」



パマトレ「待ちなよ!これが目に入らない?」



テイオートレ「」



トウカイテイオー「トレーナーに何をした!!」



パマトレ「こんな引きこもり女、あたしにかかれば余裕だし。さーてこれから警察行こっか?」



トウカイテイオー「ぐ……」

ブラトレ「狂いたくなる気持ちはわかる。トレセン学園を最後まで守ろうとしてくれていたのに理事長は行方不明になった」



ブラトレ「生徒会長である君は簡単に辞めることはできないし走ることもできない」



トウカイテイオー「この世界はボクに優しくない。だから全部壊すんだ」



ブラトレ「その理屈は間違っている。トレセン学園を捨てろとは言わないが競バに歩み寄ってもいいんじゃないか?」



ゴルシトレ「競バは走るだけだからトレセン学園が閉校するまで授業は受ければいいんじゃね?」



メジロパーマー「それでも全部壊すっていうんなら力づくでも止める!」



パマトレ「この子はどうなってもいいならね~」ギリギリ



テイオートレ「……か…っ……」



トウカイテイオー「やめろぉぉ!!!!」



パマトレ「なら大人しくするか警察行きか自分で選びなよ」



下2 このあとどうなったか

トウカイテイオー「トレーナーを返して」



パマトレ「ちゃんと諦める?」



トウカイテイオー「トレーナーより大切なものは無いから」



パマトレ「じゃ返してあげる」



トウカイテイオーテイオー「……ボクがなにもしなくても世界は近いうちに終わるから」



パマトレ「捨て台詞にしてはよくわかんなかったわね」



ブラトレ「とにかく助かったありがとう」



ゴルシトレ「貸し一つ作っちまったな」



メジロパーマー「世界は近いうちに終わるって…まさか無差別殺人とか考えてないよね?」



ゴルシトレ「うっそだろお前」



ブラトレ「あの様子だと無いとは言い切れない」



パマトレ「やっぱ警察走っとく?!」



ブラトレ「相談はしておいて損は無いだろうな」

パマトレ「警察走る前に一回家寄っていい?」



ブラトレ「…遊び帰りだったのか」



メジロパーマー「新作コスメとか買い漁ってきてさ!」



ゴルシトレ「化粧品って色違いだろ?一つ買えばいいじゃん」



パマトレ「これだから男は。化粧マジ舐めんなって」



メジロパーマー「作戦会議も兼ねてトレーナーの家に向かわない?」



ブラトレ「このまますぐ帰るのも危険だしな」



ゴルシトレ「待ち伏せとか考えたくねぇ」



パマトレ「あたしの部屋なら大丈夫だしとりま集まっとこ」



下2 このあとどうなったか

パマトレの部屋



ブラトレ「割といい部屋だな…」



メジロパーマー「けどもう少し掃除した方がいいんじゃない」



ゴルシトレ「随分スケスケでエロいの履いてんな~」



パマトレ「見てんなし!!」



ゴルシトレ「こんな所に放置してある方が悪いだろ」



パマトレ「っていうか男連れ込んでんじゃん?!ゴムとか無いけど?!」



メジロパーマー「え?知ってて連れ込んだんじゃないの?」



ブラトレ「ちょっと待ってくれそういう話しなら帰る」



メジロパーマー「シながらでも話しはできるかなって」



ゴルシトレ「おいおいメジロ家はどうなってんだぁ?」



メジロパーマー「あんなお堅いのって今どきどうかなって思ってるし」

ブラトレ「俺にはブライアンがいるんだ悪いがそういう話しなら帰る」



ゴルシトレ「俺は女相手だと勃たねぇ」



パマトレ「パーマー?あんた売りとか止めたって言ってたわよね?」



メジロパーマー「……冗談に決まってんじゃん。トウカイテイオーをどうするかの話し合いでしょ」



ブラトレ「冗談ならいいが…」



ゴルシトレ(嫌な予感するから帰らね?)



ブラトレ(今帰るのも危険だぞ、トウカイテイオーが待ち伏せている可能性もある)



ゴルシトレ(どっちみち詰んでるやつかよ)



下1 このあとどうなったか

会議中



ゴルシトレ「癪だけどやっぱマヤノトレに頼むしかねぇな。アイツ女好きだし、お前らが頼めばいけるんじゃね?」



メジロパーマー「3Pやっとく?」



パマトレ「そんな簡単に身体売ろうとしないで……けど実際効きそうね」



メジロパーマー「女好きならお金よりこっちだし!」



ブラトレ(マヤノトレに頼めば高確率でトウカイテイオーはまともになる。しかし彼女は何かを察ていたようだった)



ブラトレ(世界が終わると聞いて考えるは別の世界から来ているマヤノトレだ。奴からすればこの世界は異世界ということになる)



ブラトレ(奴が主人公だと言うのなら異世界から本来の世界に帰るのが当たり前だ。本来の世界で奴の物語は続くかもしれないが、この世界はどうなる?)



ブラトレ(……トウカイテイオーが言っていたのはこのことか?だとしたら俺たちにはどうしようも無いぞ)



ゴルシトレ「で、コイツは一人でなにを考え込んでんだ?」



メジロパーマー「今更ヤっとけばとか思ってたり」



パマトレ「やっぱゴム買ってくるしかないの…?」



ゴルシトレ「俺の分はいらねぇぞ~」

今日はここまでです



ありがとうございました

地方競バにて



ゴルシトレ「見てみろよURAファイナルズへの出場権だとよ」



ライスシャワー「好きな距離のレースを選んでいいんだね」



ゴールドシップ「でもよ~中距離のレースなら定員オーバーになるんじゃね?」



ゴルシトレ「人数が多くなったら複数のレース場で同時開催だとよ。競バだからできる荒技だよな!」



ライスシャワー「短距離から全部のレースが同時に開催されるって凄い」



ゴールドシップ「バ券の売り上げも考えてるってわけだな」



ゴルシトレ「プレミア付きのバ券も売り出すらしい。どんだけ金儲けしたいんだっての」



ライスシャワー「でも施設の維持にはお金が必要になるから仕方ないんじゃないかな」

ゴルシトレ「で、どうする?無難なのは中距離だが出ないって選択肢も有りだぞ」



ゴールドシップ「ライスは無理だな」



ライスシャワー「うん…凄く出たいけど有マを走ったばっかりで少し脚も痛むから」



ゴルシトレ「やろうと思えば出られるけどな。マッサージマシマシでマイルならワンチャン有だ」



ゴールドシップ「そこまでして出たいかってとこだな」



ライスシャワー「……出たい。パクパクさんの走りを見て心が燃えてるの!」



ゴルシトレ「じゃあ出るしかねえな。ゴルシはどうする?」



ゴールドシップ「聞かなくてもわかってんだろ」



ゴルシトレ「よーしじゃまずは米からだ!ワカメ濃い奴からやってくからな!」



ライスシャワー「そういう所だよお兄さま!!」



下2 このあとどうなったか

トレセン学園にて



ブラトレ(理事長と共に行方不明になったベテラントレーナーヤシマ。あの人は何かを知っていたのかもしれない)



ブラトレ(呪われるからと誰もやりたがらなかったヤシマの荷物整理をする代わりに色々と調べさせてもらおう)



ゴソゴソ



ブラトレ(これは日誌か。何か書いてあるかもしれないし持ち帰ろう)



ブラトレ(他には資料類も全部持ち帰ろう。何がヒントになるかわからないしな)



ブラトレ(残りはこのPCか…パスワードがわからなければどうにもできない)



ブラトレ(持ち帰ることはできないことは無いができればここで開きたいな)

ブラトレ(とりあえず起動させてみるか)



ブゥゥゥン…



ブラトレ(起動パスワード……分かるはず無いよな)



ブラトレ(『ヤシマ』なんかパスワードにしているはず無い。そもそもアルファベットか数字かも分からないんだ)



ブラトレ(数字…数字?)



ブラトレ(まさか……いや、試す価値はある)



ブラトレ(みなごろし)



ブラトレ(37564)



ログイン完了



ブラトレ(……中身を調べよう)



下2 このあとどうなったか

〈ぎひひひひひひひひ〉



〈あたし以外の誰かがコレを見てるのは知ってるから〉



〈あたしがタダで死ぬはず無いでしょ?〉



〈最後まで最悪の嫌がらせをしてやるから〉



〈この世界は八島が作った世界。本来の世界の劣化コピー、二次創作なんだよ〉



〈設定されていること以外に物語は作り込まれていない。地球の裏側はどうなってる?星の周期はどう変わってる?〉



〈答えは誰も知らない。そんな設定なんか無いから〉



〈お前も登場人物に過ぎない。この世界の主人公は『マヤノトレ』それ以外はただのモブ〉



〈お前も所詮モブなんだよブラトレ〉

〈この世界には終わりがある。エンディングを迎えれば世界は終わる〉



〈そのことに何人か気付き始めてるけど好都合。マヤノトレを殺せば物語は永遠に終わらない〉



〈ヤシマグループに遺したものを使えば主人公(マヤノトレ)なんか簡単に殺せちゃうよ?〉



〈ブライアンと永遠に一緒に居たいでしょ?〉



〈この世界が終われば二人も終わる〉



〈ナリタブライアンも死ぬ〉



〈そうならない為にはどうするべきだと思う?〉



〈殺せ〉



〈マヤノトレを殺せ〉



〈それしか方法は無い〉

ブラトレ「……そうなのか」



ブラトレ「信じられない……信じたくない」



ブラトレ「世界が終わるとはそういう意味なのか」



ブラトレ「俺たちが築き上げたものは一瞬で終わってしまう」



ブラトレ「マヤノトレが主人公の物語のモブ……それが俺」



ブラトレ「俺とブライアンはどうやっても幸せにはなれない。そんな結末は用意されていない」



ブラトレ「これが真実なのか……こんなことが…」



ブラトレ「ブライアンと幸せになるにはアイツを殺すしかないのか?」



下2 このあとどうなったか

競バにて



ナリタブライアン「……嘘だと信じたい話しだな」



キングヘイロー「もし本当ならば苦しむことも無く死ぬということなんでしょうね…」



ハルウララ「マヤノトレさんを殺しても意味ないよ」



ブラトレ「そうだと思う。エンディングを阻止してもその瞬間世界は止まる。終わることも続くことも無くなってしまうだろう」



ナリタブライアン「お前たちはヤシマの言うことを信じているのか?」



ハルウララ「キングちゃんの脚を治せるのは主人公だから。そうじゃなかったら説明できないよ」



ブラトレ「余命三年半のタマモクロスさえ治しているんだ。この世界の為に用意された能力なのかもしれない」



ハルウララ「怪我で走れなくなったり不慮の事故でウマ娘が死んでも物語は終わっちゃう。それを阻止するための力なんだよ」

キングヘイロー「何をしても無駄だというのならウララさんとずっと過ごしたい。そうすることでしか恐怖は消えないの…」



ハルウララ「ブライアンちゃんも同じかな?」



ナリタブライアン「……」



ブラトレ「俺たちの役目はマヤノトレのライバルだろう。ライバルが居なければ物語は正常に終わらないかもしれない」



ハルウララ「うん…」



ブラトレ「レースには出よう。それ以外の時間は…悔いのないように過ごそう」



下2 このあとどうなったか

街中にて



パマトレ「テイオーとそのトレーナーがマジパナイんだって」



メジロパーマー「タダで協力しろとは言わないからさ」



マヤノトレ「……」



メジロパーマー「私もトレーナーもピル飲んでるよ」



パマトレ「現役ウマ娘とトレーナーの3Pはそそるでしょ?」



マヤノトレ「俺になにをさせたいんだ…」



メジロパーマー「それは楽しみながら話そうよ」



パマトレ「三人で入れるホテル予約してあるから行っちゃお~」

ホテルにて



メジロパーマー「トレーナー生きてる?」



パマトレ「」ビクンビクン



メジロパーマー「ウマ並みってこういうのを言うんだ。私もあんなの初めてだった」



マヤノトレ「……話しを聞こう」



メジロパーマー「トウカイテイオーを無力化して欲しいなっていうお願い。貴方ならできると思うんだけど」



マヤノトレ「そう最初から言ってくれれば…こんなことをしなくても…」



メジロパーマー「こうすることに意味があるんだよね。とりあえず今回の分はちゃんと働いといてね」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ「…分かった」



メジロパーマー「ありがと、頑張ってね」チュッ



マヤノトレ「……」



パマトレ「あんなでかくて……逞しいの初めて……」



メジロパーマー「また何かお願いがある時はホテルに呼び出していい?」



マヤノトレ「……」



メジロパーマー「拒否しないってことはオッケーってことね!何も無くても呼び出すかもだけど、その時は楽しも!」



パマトレ「また近いうちに……はぁぁまだ余韻が……」

ホテル外



マヤノトレ「もう終わりだからとハメを外し過ぎたか……」



マヤノトレ「彼女らと会うことはもう無いだろう…URAファイナルズが終わればこの世界は終わる…」



マヤノトレ「トウカイテイオーも急ぐ必要は無い…もう数日後にはURAファイナルズだからな…」



マヤノトレ「エンディングを迎えあと…この世界は消える…これはどうしようも無い…」



マヤノトレ「せめて苦しむことは無く…皆んなには最後を迎えて欲しい…」



マヤノトレ「俺にできることは何もないに等しい…」



マヤノトレ「主人公にできるのは物語を終わらせることだけだ…」



下2 このあとどうなったか

マヤノトレ(…聞こえているか。エンディングを迎えた後この世界はどうなる?)



「貴方とハルウララ、そしてダイワスカーレットの魂が元の世界に戻るだけです」



マヤノトレ(この世界はどうなるかと聞いている)



「貴方とハルウララ、そしてダイワスカーレットの魂が元の世界に戻るだけです」



マヤノトレ(世界が終わるわけではないんだな)



「貴方の居ないこの世界は存続できません。全てが消え去ります」



「多くの人は消えたことにも気付かないでしょう。しかし世界の終わり(死)を認識している人は違います」



「地獄のような苦しみを伴いながら消滅するでしょう」



マヤノトレ(それこそガイドラインに違反しているんじゃないのか)



「私の裁きが下る前に世界は消え去ります。苦しみはこの世界に気付いた罪なのです」



「たかがモブが世界を自覚するなどという罪には罰が与えられるのです」

「そんなことを気にするより目の前のあの子を救いなさい」



ダイワスカーレット「なんなのよアンタら!」



「武器を使えばウマ娘だって捕まえられんだわ」



「ちゃっちゃと捕まえてシャブ漬けにしとこうぜ」



「コイツ中々上モノだぞ」



マヤノトレ「ダイワスカーレット…こんな時に出会うとは…」



ダイワスカーレット「あ……」



マヤノトレ「…助けるさ。話しはそれからだ」



下2 このあとどうなったか

ネイチャトレ「出たな闇競バの連中!」



バクトレ「ヤシマグループは必要としていません!」



ニシノトレ「こんな街中で武器なんか使って正気ですか?」



「どこから湧いてきやがった?」



「仕方ねぇな引き揚げるぞ」



「諦めるには惜しい女だったな」



マヤノトレ「……なぜだ」



ネイチャトレ「色々思うところはありましたけど、やはり貴方が悪い人だとは思えなません」



バクトレ「協力できることはなんでも言って下さい」



ニシノトレ「大丈夫ですかダイワスカーレットさん」



ダイワスカーレット「……向こうで話しましょう」



マヤノトレ「そうだな…」

移動後



ネイチャトレ「マヤノトレさんとダイワスカーレットは違う世界から来ている…凄い話しですね」



バクトレ「嘘ということは無いんでしょう。でもそんなことが本当にあるだなんて」



ニシノトレ「この前フクキタルさんが騒いでたのはこれだったんですね」



マヤノトレ「そんなことがあったのか…」



ニシノトレ「この世界の終わりだと転がり回っていました」



ダイワスカーレット「それ、間違ってないから」



マヤノトレ「なんとかこの世界を残せないだろうか…」



ダイワスカーレット「できたとしてもあたしもアンタも二度と帰れなくなる。そんなの絶対に嫌」



マヤノトレ「この世界が嫌なのか…?」



ダイワスカーレット「あたしのモノにならないアンタなんか見たくない」



バクトレ「マヤノトレさんは色んな相手がいますよね?彼女もその仲間に…」



ダイワスカーレット「はぁぁぁ?!」



バクトレ「あ、いえ…なんでも無いです……」



下2 このあとどうなったか

ネイチャトレ「スカーレットさんとマヤノトレさんのことはともかく、世界の終わりのことが先決です」



マヤノトレ「そうだな…だが君たちに何かできることがあるのか…」



バクトレ「それは……」



ネイチャトレ「……」



ニシノトレ「できることが無くとも、大切なのは担当のウマ娘が幸せになれるよう、足掻き続けることじゃないですか?」



マヤノトレ「足掻く……ならやることは一つだ…」



マヤノトレ「スカーレット、URAに…」



ダイワスカーレット「それを言うのはあたし。URA出るわ、トレーナーはアンタよ」



マヤノトレ「始まりの君が俺の最後の担当だ…」

競バにて



アグネスタキオン「まぁた担当を増やしてきたよこの男は」



マヤノトップガン「浮気はしてもいいって言ったけど…」



マヤノトレ「彼女が最後だ…」



シンボリルドルフ「少し信用は無いんじゃないか」



サイレンススズカ「それがエンディングのシナリオなのね……」



ダイワスカーレット「出るのは長距離、アグネスタキオンと同じレースだから」



アグネスタキオン「ふぅん……?君は私のことをもっと親しく呼んでいなかったかい?」



ダイワスカーレット「コピーの貴女は本物じゃないのよ」



アグネスタキオン「よく分からないが、ライバルと馴れ合うつもりは無いということだね」



サイレンススズカ「終わる…終わるのね……本当に…終わってしまう…」



マヤノトップガン「URAに向けて頑張ろー!」



シンボリルドルフ「私はマイルだな、やれることは全てやるさ」



下2 このあとどうなったか

トレーニング中



マヤノトレ「最後……これで終わりなんだ…もう彼女たちのトレーニングを…」



サイレンススズカ「泣いてる……やめてよ…つられるじゃない…」



マヤノトレ「すまない皆んな……せめて俺は…」



サイレンススズカ「う…うううぅ……」



マヤノトップガン「どうしたのスズカ?」



シンボリルドルフ「体調が悪いのなら休むべきだ」



アグネスタキオン「各種薬は揃えてある」



ダイワスカーレット「ふん……」



マヤノトレ「目に焼き付けて…忘れないようにしよう…」

ブラトレ「……気持ちのいい光景じゃないな」



ナリタブライアン「私たちの立場がよくわかる」



ハルウララ「主人公からしたら感動のシーンかもしれないけど、この世界の人たちから見たら全然違うもんね」



キングヘイロー「アニメや漫画の裏側を見ているみたいね」



ブラトレ「この涙は決意の涙だ…なんてことを思っているんだろう」



ナリタブライアン「こっちは世界が終わると知っていてできることは何もない」



ハルウララ「こんなに辛いことってないよ」



キングヘイロー「……」



ブラトレ「奴に巻き込まれた結末がこれだ。せめて最後に奴に一泡吐かせてやろう」



ナリタブライアン「アグネスタキオンを倒す」



ハルウララ「頑張ってブライアンちゃん!スズカちゃんと同じくらいの実力はあるんだからきっと勝てる!」



キングヘイロー「私たちの意地を見せてやるのよ!」



下2 このあとどうなったか

URA前日、飲み屋にて



ブラトレ「お前に一泡吹かせる。俺はただのモブじゃない」



マヤノトレ「一泡でも二泡でも吹かせて欲しい…それができるのはお前たちだけだ…」



ブラトレ「勝負から逃げ絶望することはしない。お前が負けるエンディングになっているんだ」



マヤノトレ「ブライアンになら負けるかもしれない…あの小さな体で長距離を…」



マヤノトレ(何故ブラトレのナリタブライアンは小さいんだ?他のウマ娘は変わりはないのに何故彼の担当だけが?)



マヤノトレ(それに自分が物語に関わり始めたのはリトルココンとビターグラッセの監禁事件からだった。彼はそれより前に活動していた)



マヤノトレ「まさか……お前か…?」



ブラトレ「何がだ」



マヤノトレ「この世界は俺が主人公だ…だが主役は別にいる…」



ブラトレ「なにを言っているんだお前は、どっちも同じだろう」



マヤノトレ「違う……主人公と主役は別だ…俺(主人公)の行動がエンディングに必要だが…それを阻止できる人物が存在する…」



マヤノトレ「それがお前(主役)だ…」



ブラトレ「俺はお前みたいに特殊能力も持っていない、ただのモブに過ぎない」



マヤノトレ「力を持っていなくとも…立場はそうなんだ…」

マヤノトレ「オリジナルの世界と唯一違うのがナリタブライアン…彼女の見た目は大きく違っている…」



マヤノトレ「身長は低く胸も小さい…こんな違いは彼女だけだ…」



マヤノトレ「そんな彼女を担当しているお前が…モブであるわけがない…」



ブラトレ「俺が…主役」



マヤノトレ「思い返してみるんだ…ただのモブにできないことをしてきたはずだ…」



ブラトレ「……ヤシマのPCのパスワード。あれは閃きのようなものを感じた」



ブラトレ「それにあのメッセージは俺に宛てたものだった。俺が主役だと言うのか?」



マヤノトレ「ヒロインはナリタブライアン…彼女の為にお前は俺を…」



ブラトレ「仮にURAて倒したとして世界はどうなる?」



マヤノトレ「主人公が勝つエンディングでは無く…主役が勝つエンディングを迎えるだろう…」

ブラトレ「…俺にこの世界がかかっていると言いたいのか?」



マヤノトレ「俺たちでもあり…彼女たちでもある…」



ブラトレ「走り出してしまえば俺たちにできることはない」



マヤノトレ「できるとすれば…祈ることだ…」



ブラトレ「理事長はこのことに気付いて欲しかった。だからURAファイナルズという名前に全てを込めたのか」



マヤノトレ「これが最後だ……正真正銘全てが決まる」



ブラトレ「世代最強のアグネスタキオンを倒す。どんなゲームのラスボスより勝てる気がしない」



マヤノトレ「それだけじゃなくダイワスカーレットも走る…彼女も巻き込まれてしまったからな…」



ブラトレ「それでもやるしか無い。ブライアンとこの世界を守る為に」



マヤノトレ「俺は与えられた役割を全うする…そして元の世界に戻る…」



ブラトレ「絶対に負けない」



マヤノトレ「主人公が負けるはずがない…」



ブラトレ「主人公を唯一倒せるのは…主役だ」

今日はここまでです



ありがとうございました

URAファイナルズ当日



ブラトレ「長距離を走るブライアンの最大のライバルはアグネスタキオンだ」



ナリタブライアン「マヤノトップガンも出る。リベンジにはうってつけだな」



ブラトレ「他にも強力なライバルが出場する。全てをぶつけるつもりで頑張ってくれ」



ナリタブライアン「これが最後のレースだからな…」



ブラトレ(このレースの結果によってエンディングは分岐する。そんなことを彼女に伝えてもプレッシャーになるだけだ)



ブラトレ(ブライアンなら勝ってくれるはず。俺はそう信じている)



下2 このあとどうなったか

レーススタート



ナリタブライアン(やはりタキオンがトップか)



アグネスタキオン(少しは楽しませて欲しいねぇ)



マヤノトップガン「タキオンにも勝つ!」



ダイワスカーレット「……」



アグネスタキオン(なんとか食らいついているという所かな。ではこれはどうだい)



ナリタブライアン(更にペースを上げた?)



マヤノトップガン(逃げじゃないのにこのハイペース!)



ダイワスカーレット「速さが1200でカンストしてる。普通なら勝てる相手じゃないけどこの世界は別」

ダイワスカーレット「逃がさない」独占欲



アグネスタキオン「……ん?」



ナリタブライアン(ペースが落ちた?)



マヤノトップガン(それでもまだ速い!)



ダイワスカーレット(できることは全部やってやるわ)



アグネスタキオン(ふぅん対策はバッチリということかい。なら別のプランに組み換えようか)



ナリタブライアン(化け物め……だが負けない)



下2 このあとどうなったか

ナリタブライアン「おおおおおお!!」



アグネスタキオン(来るかい)



マヤノトップガン「絶対負けないから!!」



アグネスタキオン(君たちはついて来れているだけで奇跡だよ)



アグネスタキオン(だが勝つのは私だ。そう決まっているんだよ)



下2 コンマ
奇数 ナリタブライアン
偶数 アグネスタキオン、マヤノトップガン
ゾロ目 まさかの

コンマ偶数 



マヤノトップガン「タキオン!捕まえた!!」



アグネスタキオン「ブライアンではなく君が来るとはね」



マヤノトップガン「うああああああ!!」



アグネスタキオン「ふふふふ、これこそクライマックスだね」



アグネスタキオン「勝つのは私に決まっているだろう!」



下2 着順を
一着はアグネスタキオンかマヤノトップガンで

決着



マヤノトップガン「勝った…勝った!!勝ったよトレーナーちゃん!!」



アグネスタキオン「負けただけではなく君と同着とはね」



ナリタブライアン「またしても届かなかったか……」



ダイワスカーレット「あんた達の速さは以上よ。マヤノトップガンだけじゃなくて上位三人が全員レコードタイム出してるんだから」



アグネスタキオン「私は当然としてマヤノ君の速さは見事だったねぇ」



マヤノトップガン「トレーナーちゃんへの気持ちを込めたから!」



ナリタブライアン「私の最後は二着……一着が遠い人生だった」



ナリタブライアン「これで終わりなのは私らしいか。ここまでやれて上出来なのか」



ナリタブライアン「もっと走りたかった……トレーナーと二人で…」



下2 これからどうなったか

プレイヤー「これーーをーーーー」



「目覚まし時計に意味はありません。この世界の神であった秋川やよいは既に死亡しています」



プレイヤー「そんなことはーー知ってーーー」



にゃあん



「!!」



プレイヤー「彼女からーー力をーーー託されたーーーーこのーー」



「待ちなさい!」



プレイヤー「待つものかーー俺はーー」



「貴方は二度と元の世界に戻れなくなるんですよ!」



プレイヤー「戻りたいなどとーー願った覚えはないーー」

「本来の世界で貴方の帰りを待っている人がどれだけいると思っているんですか?!」



プレイヤー「確かにーーそれはーー」



プレイヤー「だがーーーこの世界をーーー壊すことはーーー



にゃあ~~



プレイヤー「やってーーくれーー」



にゃっ!



「やめなさい!!」



「そんな結末があると最初知っていれば俺は…」



ガシャーンッ



下2

ギュウゥゥゥゥゥン…



「まさか二週目をスタートするつもりですか?では好きにー」



?「誰が二周目だと言った?」



にゃあぁ~ん



カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ



「時間が……進んでいる?」



?「このまま戻ればヤシマの干渉は免れない。ならば最初から無かったことにする」



?「エンディングをスキップし強制的に二周目に入る」



?「その世界ではヤシマも自称神も存在しない。トレセン学園も潰れず全員が納得する最後を迎えてみせる」



「結論の先延ばしに過ぎません」



?「俺はエンディングの中身を知っている。これほど強い武器は無い」

「ならば自由に生きなさい。しかしガイドラインは守ること、それが二次創作のルールです」



?「嫌というほど知っている」



「スタート地点に選んだのは…ここですか」



?「俺はマヤノトップガンと出会い、彼はナリタブライアンと出会った結末はこれだ。ならばお互いに担当を変えるしかない」



「そんなことをすれば不幸になるウマ娘が生まれます」



?「全員救えばいいんだろう。ここは現実ではなく劣化したコピーの世界だ」



?「誰も不幸にならず都合の良いハッピーエンドが許させる世界なんだ」



下2

トレセン学園にて



ナリタブライアン「ふん、お前が私のトレーナーになるというのか」



「やはりそうだ…俺が担当すればナリタブライアンは本来の姿をしている…」



ナリタブライアン「なにをブツブツと言っている。根暗な奴はお断りだ」



「いいや…気にしないでくれ…」



ナリタブライアン「その喋り方はどうにかならないのか」



「これはアイデンティティだ…これが無いと分からないからな…」



ナリタブライアン「ワケの分からないことを言ってる暇があれば効率的なトレーニングを考えろ」



「そうだな…俺はナリタブライアンを担当する…トレーナーなんだからな…」



ブラトレ「さあ…二周目を始めようじゃないか」

二周目に突入します



まだ少し時間があるのですぐにスレを建てましょうか?
それとも明日以降の方がいいでしょうか

やります



少しお待ちください

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom