【神様になった日】ひな「天から陽に還る日」【AB】 (37)

ひな「ん…」パチ

ひな「ここは…」


ひな「わしは一体どうなったんじゃ…」

ひな「確か陽太と別れて、それで…」


ひな「そうか、わしはもう…」

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ひな「それにしても、ここはどこじゃ?」

ひな「おそらくあの世だとは思うが…」

ひな「まるで学校じゃな…」


ひな「死んでも学校に行かねばならんとは…」










??「…子供?」

??「ちょっと、そこのあなた」

ひな「ん?なんじゃ?」


??「あなたはどうしてここにいるの?」

ひな「わからん、それよりお主は何者じゃ」

??「失礼、私はこの学校の生徒会長よ」



天使「一部の人は、天使って呼んでるけど」

ひな「天使じゃと?という事は神の使いか?」

天使「そんな大それたものじゃないわ、勝手にそう呼ばれてるだけ」

ひな「でもそう呼ばれてるからには訳があるんじゃろ?」

天使「そうね、例えば…」



天使「ガードスキル、ハンドソニック」ボソ


シャキン


ひな「て、手から刃物が…」

天使「これで信じてもらえたかしら?」

ひな「う、うむ…」

天使「それで、あなたは?」

ひな「わしは全知の神オーディンじゃ!」

天使「神…」

ひな「驚いたか?そなたより上じゃ!」

ひな「最も、その力も失われてしまったがな」

天使「そう、だからここに来たの?」

ひな「というかここはどこなんじゃ?」

天使「ここは…」





天使「死後の世界よ」

ひな「やはりそうか…」

天使「本来は学生時代に未練を残して死んだ人が来る所なんだけど…」

ひな「じゃあわしはどうして来たんじゃ?」

天使「修道服着た子供が来るなんて未だかつてないわ、私の知る限り」

ひな「何か特例が働いたのかもしれんぞ」

天使「そうかもしれないわね、差し障りなければ話して貰っていいかしら?」


天使「貴方がここに来るまでの経緯を」

ひな「ああ、構わんぞ」

ひな「…それで、何で食堂に来たんじゃ?」

天使「お腹空いたから」

ひな「そうか…」

天使「麻婆豆腐でいいわね」

ひな「ああ」

ひな「さて、どこから話せばよいか…」

天使「覚えてる範囲でいいわよ」

ひな「そうじゃな、わしは病に侵されててな…」



ひな「じいじがわしを助けてくれて…」



ひな「その後陽太という奴に会ってな…」

ひな「野球やったり、ラーメン食べたり、麻雀やったり…」

天使「・・・・・」

ひな「映画撮影したり…」


ひな「楽しかった、陽太達と過ごす夏は、楽しかった…」


ひな「でも、わしは…」


ひな「その楽しい夏を、終わらせてしまった」

ひな「じいじはわしを救うために、世界の禁忌に手を出してしまった」

ひな「その力でわしは陽太達を助けてきたが…」

ひな「世界はその存在を許さなかった」


ひな「だからわしは、世界に終わらされた」

ひな「世界が終わるのは、わしだけじゃった」

天使「・・・・・」

ひな「わしは受け入れてるつもりだったんじゃが…」

ひな「あそこでわしがわがままを言えば、どうにかなったのかもしれん」

ひな「もっと陽太と、一緒にいられたのかもしれん」

ひな「わしは陽太の事が、大好きだったから…」

ひな「皆や、陽太と一緒に世界に挑めば、あの夏を続けられたのかもしれんのに…」グスッ


ひな「陽太ぁ…」ポロポロ

天使「・・・・・」

天使「泣いてるの?」

ひな「泣いとらんわい!この麻婆豆腐が辛いんじゃ!」

天使「そう?私には丁度いいけど」

ひな「お主の舌死んでないか?」

天使「死んでるけど…成程ね」

ひな「何か解ったのか?」


天使「あなたの周りでも野球ってやるのね」

ひな「は?」

天使「いえ何でもないわ」

天使「聞く限りだと、あなたはまだ完全には死んでないようね」

ひな「じゃあ何故ここにいるんじゃ?」

天使「それは私にもわからない、でも…」

ひな「でも?」

天使「もしかしたら、神様は本当にいて…」


天使「私とあなたを会わせたかったのかもしれないわね」

ひな「何のために?」

天使「さぁ、気まぐれかもしれないわね」

ひな「わしはこれからどうなるんじゃ?」

天使「それはあなたが決める事よ、というか…」


天使「もう、答えは出てるんじゃない?」

ひな「そうじゃな…わしは」



ひな「陽太に、会いたい…」

パアア…

ひな「体が…消える…?」

天使「どうやらお別れみたいね」

ひな「戻れるのか?わしは…」

天使「そうね、でも向こうでどうなるかは私にもわからない」

天使「過度な期待はしない方がいいわ」

ひな「うむ、わかった」

ひな「お主はまだここにおるのか」

天使「ええ、私もあなたと同じ…」


天使「誰かに助けられた身だから、その人にお礼を言うまではね」

ひな「そうか、会えるといいな、色々世話になった」

天使「どういたしまして、あなたもお元気で」

ひな「そうじゃ、まだ名乗ってなかったな」

ひな「わしは佐藤ひな、お主は?」


天使「立華…かなでよ」

ひな「そうか…来世で会えるといいな、かなで」

かなで「そうね、楽しみにしてるわ、ひな」

フッ

天使「行っちゃった…」

天使「さて、私も…」


イタ!テンシダ!


カクゴシロー!




天使「あの人に会うまで、ここにいないといけないわね」


天使「ガードスキル、ハンドソニック」シャキン

陽太「ふぅ…今日もいい天気だね、ひな」

ひな「・・・・・」ニッ

陽太「こんな日は散歩が一番…」



ひな「…!」


タタタ…


陽太「ちょっ…どこ行くのひな!?」

ガシッ

少女「?」

ひな「まーぼ!まーぼ!」

少女「あら、可愛いお嬢さんね、何か用かしら?」

少女「でも何でこの子私の好物知ってるのかしら…」

陽太「ハァハァ…ひないつの間にこんなに走れ…」

陽太「いたいた…って」

少女「あら、この子の保護者?」

ひな「よーた!」

陽太「すみません、ひなが何かご迷惑を?」

少女「大丈夫よ、この子とてもいい子だもの」

ひな「~♪」スリスリ

少女「どうせ人を待たせてるし、いい暇つぶしになったわ」

陽太「人って、もしや…」

ひな「かなで、すきなひと~?」

少女「ええ、その通りよ」

陽太(彼氏持ちか…)


かなで(あら、私名乗ったかしら…?)

??「おーいかなでー!」タタタ…

かなで「あら、来たみたいね、結弦」

結弦「スマンスマン、遅れ…って」


ひな「・・・・・」ニコニコ

陽太「は、ハハハ…」

結弦「この人達は?」

かなで「さっき知り合って意気投合しちゃったのよ」

結弦「そうか、俺は音無結弦だ」

陽太「あ、僕は成神陽太です、こっちは佐藤ひな」

ひな「・・・・・」ペコ

結弦「そうか、よろしく…」スッ

ひな「!」ビク

かなで「大丈夫よ、この人はとてもいい人だから」

ひな「ほん…と…?」

かなで「ええ」

結弦「ところでお2人はご姉妹で?」

陽太「いや、なんというか…」

ひな「ひな、ようたすきー!」ギュッ

陽太「ひ、ひな///」


かなで「どうやら私達と同じみたいね」

結弦「そうだな」

かなで「さて、そろそろ行きましょうか結弦」

結弦「本当に行くのか…?」

かなで「当たり前じゃない、最近密かに有名な…」


かなで「堕天使麻婆ラーメンを食べるまではね!」

結弦「本当に大丈夫か…?」

陽太(あれ?それって神宮司さんが最近開発したラーメンでは…)

陽太「あ、あの…」

結弦「ん?」





ピピピ…



2人「「おっと電話が…」ピッ



陽太「どうした阿修羅?」

結弦「おお日向か、どうした?」

陽太「えっ!?」

結弦「気晴らしに来たバッティングセンターで意気投合した奴と野球の試合することになっただと!?」



日向『そーなんだよー!ユイの奴もヒートアップしちゃってさ…』

阿修羅『杏子ちゃんがすげーやる気になっちゃってさ、とりあえず人集めてくれ!頼む!』


結弦「はぁ、まったく…」

陽太「大変なことになったね…」

結弦「というわけだかなで、麻婆ラーメンはちょっとお預けだ」

かなで「仕方ないわね」

陽太「まぁ頑張ろうよ、それに…」


陽太「そのラーメンの製作者と僕知り合いですし」

かなで「あらそう、じゃあお昼はみんなで麻婆ラーメンね」

かなで「ひなも野球やる?」

ひな「やるー!」

かなで「フフッ、じゃあ沢山ホームラン打たないとね」

ひな「うつー!」




陽太「おーい!」

結弦「2人共行くぞー!」

かなで「ええ」

ひな(また会えたの、かなで)


かなで(しあわせそうにしてるみたいね、ひな)



~おわり~

これで終わりです

色々大変でしたがみんな幸せそうで良かったです(鈴木組はどうなったかわかりませんが)

でもあの世界高松…高城君いるんですよね…

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