TP「VRモバP?」  ちひろ「はい!」 (63)

加蓮「VRってあれだよね。ゴーグルみたいなの着けるやつでしょ?」

奈緒「仮想現実ってやつだな」

ちひろ「はい、その通りです!」

凛「それで『モバP』っていうのは何なの?」

ちひろ「その名の通り、VR空間でプロデューサーさんと色々な体験ができるゲームです!」

TP「!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1570434134

奈緒「な、なんでそんなものを・・・」

ちひろ「この『VRモバP』はいわば試作品でして、これを基にゆくゆくは皆さんアイドル達と疑似体験のできるゲームを作って一儲k・・・会社に貢献できたらなと思っているんですよ!」

凛「ふーん・・・でも何でプロデューサー?」

ちひろ「ちょうど暇そうにしてたんですよね」

奈緒「仕事しろよ・・・」

ちひろ「良かったら遊んでみませんか? ちょうどデモプレイをしてくれる方を探していたんですよ」

奈緒「えぇ・・・なんか怪しそうだなぁ」

ちひろ「アヤシクナイヨ」

加蓮「あたしやってみたーい」

奈緒「加蓮!?」

ちひろ「本当ですか! ありがとうございます♪」

奈緒「本気か加蓮・・・?」

加蓮「だって面白そうじゃん」

奈緒「そうかもだけどさ・・・凛からも何か言ってくれよ」

凛「プロデューサーと疑似体験・・・・」ブツブツ

凛「私もやる」キリッ

奈緒「凛まで!?」

ちひろ「ありがとうございます♪」

加蓮「あ、でも私ゲーム機とか持ってないよ? パソコンもノートパソコンだし」

凛「私も」

ちひろ「ノートパソコンでも問題ありませんよ! 容量など細かい所は諸々大丈夫な事になっているので♪」

奈緒「適当だな」

加蓮「それじゃあ私と凛の二人だけで遊ぶって事でいいのかなー?」チラッ

奈緒「っ・・・!」

奈緒「あ、あたしもやるよっ!///」

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ちひろ「ではこちらがVRゴーグルとコントローラーになります。持ち帰って頂いても構いませんので」

奈緒「え、いいの?」

ちひろ「はい。あまり人前でやるような物でもありませんしね」

奈緒「まぁ確かに人前ではやりづらいか」アハハ・・・

加蓮「じゃあ一日交替でいいよね。順番はどうしようか?」

奈緒「じゃんけんでいいんじゃないか?」

凛「うん、それでいいと思う」

加蓮「オッケー、じゃあ行くよ。じゃーんけーん―――――
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~凛の部屋~

凛「これで準備はできたのかな?」カチャカチャ

凛「・・・よし、取りあえずゴーグルを着けて起動してみよう」ポチッ

『VR モバP』パァァァァ


凛「あ、良かった。できたみたい」


『名前を入力してください▼』


凛(『渋谷凛』っと)

『シチュエーションを選んで下さい▼』

【遊園地デート】【学校の教室で】【部活の顧問と生徒】


凛(デモ版なのに結構種類があるんだ・・・ん?)


【新婚生活】


凛「新婚生活・・・」

凛「ふーん・・・ま、これでいいや///」ポチッ

『【新婚生活】 で開始します。 ゴーグルのマイク機能をONにしてください▼』

凛(そう言えばマイクで会話もできるって言ってたっけ)



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ちひろ『ゴーグル横にマイクが付いているのでこれを使って会話もできるんですよ♪』

奈緒『会話!?』

加蓮『すごーい!』

凛『今時のゲームって進んでるんだね』

奈緒『いや、たぶんこのゲームだけだと思う・・・』
==========================

凛(どんな感じなんだろう)ドキドキ

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NOW LOADING・・・

~二人の自宅~

凛『始まった・・・わっ、すごくリアル。本当にその場にいるみたい』

凛『プロデューサーは・・・』キョロキョロ

モバP(以下、P)『凛、どうした?』

凛『あ、プロデューサー』

P『は?』

凛『いや・・・何でもない』


P『なんだよ、おかしなやつだな』フフッ

P『俺もソファ座るからもう少し詰めてくれるか?』

凛『あ、うん・・・』

凛(返答もしっかりしてる)
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ちひろ『しかもプロデューサーさんのデータを基に作られたAIが搭載されてるので、ゲーム内でのプロデューサーさんの返答はほぼ本人と同じものになるんです!』

加蓮『楽しみ~♪』

凛『今時のAIって進んでるんだね』

奈緒『ちひろさんって何者?』
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P『しかし懐かしいな』

凛『え?』

P『プロデューサーって呼び方』

凛『・・・あ、そっか』

P『まだ抜け切れてないのか。まぁそっちの方が長かったもんな』アハハ

凛『そうみたい』フフッ


P『じゃあ練習しようか』

凛『練習?』

P『Pって呼んでみてよ』

凛『えっ? い、いいよ・・・そんな改まらなくても』

P『いいじゃんか、ほらほら~♪』

凛『はぁ・・・・P///』ボソッ

P『はい、よく言えました』ナデナデ

凛『もうっ、からかわないでよ・・・!///』

P『ごめんごめん』アハハ


テレビ『世界の衝撃映像SP! まず初めは~・・・かわいい赤ちゃん動画BEST.5!』


P『お、始まった』

テレビ『お昼寝中の子猫。その先にはなんと―――――』


P『~♪』

凛(二人ソファに座って一緒にテレビを観て・・・結婚生活ってこんな感じなのかな?)

P『子猫可愛いな!』ニコニコ

凛『・・・』

凛『うん、そうだね』フフッ

凛(悪くないかも)


テレビ『双子の赤ちゃん、お父さんが歌を歌うと・・・!』


凛『わぁ、一緒に踊ってる』

P『双子だとやっぱ動きもピッタリになるんだな』

凛『赤ちゃん可愛いね』ニコッ

P『・・・』

P『あのさ、凛』

凛『ん?』


P『やっぱ凛も赤ちゃん欲しいか?』

凛『えっ!? な、なに急に・・・』

P『結婚して半年になるし凛はどう思ってるのかなってさ』

凛(どうって言われても、まだ15だし考えたこともなかったよ・・・)

凛『私は・・・いつかは欲しいかな。うん・・・』

P『そうか・・・』

凛『・・・』

凛『Pは欲しくないの?』

P『そんな事ないけど、ただ最近色々と忙しくてさ。正直子供をつくる余裕がないというか・・・凛には悪いと思ってるよ、お義父さんたちの期待もあるだろうし』

凛(なんだか大人の話になってきちゃった・・・)

凛『だ、大丈夫だよ。もう少し落ち着いてからでも全然遅くないし・・・それよりPが無茶して身体を壊さないかが心配だな』

P『凛は優しいな・・・ありがとう、俺は大丈夫だから』

凛『そっか、なら良かった』


P『凛』ギュッ!
凛『!?///』

凛『ど、どうしたの・・・!?///』

P『愛してるよ凛』

凛『え!?/// あ・・・う、うん。私もその・・・』

凛『・・・あ、愛してます///』キュッ・・・



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― 翌日 ―
~事務所~

加蓮「凛、どうだった!?」

凛「想像以上だった・・・///」カァァァ

加蓮「ちょっと~、何したの~?」ニヤニヤ

奈緒「そ、そんなに凄いのか・・・?」ゴクリ

加蓮「じゃあ次は私の番だね♪」

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~加蓮の部屋~


『シチュエーションを選んでください▼』

加蓮(色んなシチュエーションがあって迷っちゃうな・・・・ん?)


【アイドルプロデューサーと】


加蓮(うーん、これだけは無いかな。普段と何も変わらないし)

加蓮(・・・いや、待った)


加蓮(確かゲーム内のPさんの言動って本物とほぼ一緒なんだったよね?)

加蓮(敢えて同じ環境で色々やってみるっていうのも面白いかも・・・)

加蓮「うん、これにしよう。決定!」ポチッ

『【アイドルプロデューサーと】 で開始します。 ゴーグルのマイク機能をONにしてください▼』

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NOW LOADING・・・


~事務所~

加蓮『わぁ、凛の言う通り結構リアル~!』キョロキョロ

P『おーい加蓮。今度のライブの打ち合わせするぞー』

加蓮『あ、Pさん! うん、分かった』


P『じゃあそっちに座ってくれるか』スッ
加蓮『はーい』スッ

P『・・・ん?』

加蓮『どうしたの?』

P『いや、何で隣に座るのかなって』

加蓮『だってこっちの方がお互い資料見やすいでしょ?』

P『だったら加蓮側に資料向けるぞ』

加蓮『いいじゃん、一緒に見ようよ』


P『いや、しかしだな・・・』

加蓮『もしかして私が隣に座ったら迷惑だった・・・?』

P『そんな事一言も言ってないだろ!?』

加蓮『じゃあいいよね?』ニコッ

P『うっ・・・・はぁ、分かったよ』

加蓮『やった♪』

P『で、次のライブの話だけど――――』
加蓮『うんうん』


加蓮(ふふっ、Pさんの反応面白い! もうちょっと攻めてみようかな?)

P『―――で、全体曲の次に・・・・ん?』

加蓮『』ブルブル

P『どうした、寒いのか?』

加蓮『少しだけね』アハハ・・・

P『少し冷房の温度を上げるか』

加蓮『ううん、こうすれば大丈夫だから』ピトッ

P『!?』


P『な、何してるんだ・・・?』

加蓮『くっついてるんだよ? ふふっ、Pさんあったかい♪』

P『ダメだ、離れなさい!』

加蓮『いいじゃん少しくらい』ギュッ!

P『抱き着くなよ!?』


P『なんだ!? 今日の加蓮おかしいぞ!?』

加蓮『そう? 普段通りだけど』

加蓮(やっぱ怪しむかー。調子に乗って少し飛ばし過ぎたかな?)

P『加蓮なりのスキンシップなのかもしれないがそういう事をむやみにするんじゃない! 中には誤解するような男だっているかもしれないんだぞ!?』

加蓮『・・・』

加蓮『それってさ、つまりはPさんも誤解したってこと?』


P『は?・・・・・い、いやいや!? 俺は大人だし、こんなので誤解するわけないだろ?』

P『俺の事はどうでもいいんd―――加蓮『誤解してもいいよ?』

P『・・・え?』

加蓮『だってこんな事するのPさんにだけだから』

P『それって・・・』

加蓮(ゲームの世界だもん。いいよね・・・?)

加蓮『うん、私Pさんの事が好き』

P『!』


P『加蓮・・・』

加蓮『』ドキドキ

P『・・・』

P『ごめん、その気持ちには応えられない』

加蓮『!』

加蓮『そっか、突然ごめんね!』アハハ・・・

P『加蓮、俺は・・・』

加蓮『大丈夫、気にしなくていいから!』


加蓮(あはは・・・見事にフラれちゃったなー。ゲームとはいえ結構キツいかも)

加蓮(でも良かった。もしこれが現実だったら――――)


ちひろ『―――プロデューサーさんの返答はほぼ本人と同じものなんです!』


加蓮『あ・・・』

加蓮(そっか、現実でも私とPさんは・・・)

加蓮『・・・そう、だよね』ウルウル

P『最後まで話を聞けって!』

加蓮『え?』

P『俺はプロデューサーだから、アイドルと付き合うことなんてできない』

加蓮『うん、分かってるよ・・・』

P『でも―――』

加蓮『?』

P『加蓮がアイドルを卒業して、それでもまだ俺の事を想ってくれているのなら・・・その時は俺と付き合ってくれないか?』

加蓮『!』


P『今はこんな返事しかできないけど、俺も加蓮の事が好きだから』

加蓮『Pさん・・・!』

P『まぁでも加蓮の卒業なんてまだまだ先の話だし、俺なんかよりもっと魅力的な男性が現れるかもしれないけどな』フフッ

加蓮『じゃあ私今すぐ卒業しちゃおうかな』

P『お、おい!?』

加蓮『ふふっ、冗談♪』


P『冗談でも止めてくれよ。心臓に悪い』

加蓮『私そんな軽い女じゃないよ? 仕事でも恋愛でもね』

加蓮『私が好きなのはPさんだけだから。これまでも、きっとこれからもずっと』

P『加蓮・・・』

加蓮『だから待ってて、私が必ず迎えにいくから』

P『そういうのは男の言うセリフなんだけどな』

加蓮『ふふっ、そっか♪』


NOW LOADING・・・
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― 翌日 ―
~事務所~

加蓮「・・・///」ポー・・・

奈緒「あぁ! 加蓮まで!」

凛「今日一日ずっとあんな感じだね」

奈緒「・・・なんかプレイするの怖くなってきたんだけど」

凛「大丈夫だよ。ただのゲームなんだから」

奈緒「本当にただのゲームって言えるのかコレ?」
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― その日の夜 ―
~奈緒の部屋~


『シチュエーションを選んでください▼』


奈緒(シチュエーション選択か・・・どれにしよう)


【青春ラブコメ(部活の先輩ver.)】


奈緒(深夜アニメとかにありそうな設定だな)


奈緒(でもこれなら取っ付きやすいかも。これにするか)ポチッ

『【青春ラブコメ(部活の先輩ver.)】 で開始します。 ゴーグルのマイク機能をONにしてください▼』

奈緒(よ、よし・・・! 気合い入れろ、あたしっ!)ペチペチ!
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NOW LOADING・・・

~部室(空き教室)~

奈緒『おぉ、本当にリアルだな』キョロキョロ


奈緒『空き教室が部室って事は文科系の部活なのかな・・・ん?』


【~学校支援活動部(支援部)~  部員募集中!】


奈緒『ありがちだなぁ』


ガラガラ


P『おっ神谷、もう来てたのか』

奈緒『う、うん!』


P『今日は部員募集のビラを作るぞ。理事長が許してくれているとはいえ、いつまでも部員が二人だけってわけにもいかないからな』

奈緒(こういう設定もあるあるだよな~)

P『それと神谷に話があるんだ』

奈緒『ん、何?』

P『好きだ。俺と付き合ってくれ』

奈緒『』



奈緒『えぇぇぇぇぇぇぇ!!???』


奈緒(何これ急展開すぎるだろ!? まだ始まって5分も経ってないんだけど!)

P『返事聞かせてくれるか?』

奈緒『えっ、今言うの!?』

P『神谷、好きだ!』

奈緒『そ、そんなの無理に決まってるだろっ!?』

P『!』


P『そ、そうか・・・無理か』

奈緒『・・・え? あっ、今のはそういう意味じゃ!―――P『・・・ありがとな神谷。自分の気持ちが言えてスッキリしたよ』

奈緒『いや、だから!―――P『これからも同じ部員としてよろしくな』ニコッ

奈緒『・・・っ』


― 二日目 ―
~教室~

奈緒(まったく、ああいう早とちりな性格は本物とそっくりだな!)

奈緒『・・・』

奈緒(でもその後すぐに訂正しなかったあたしも悪いよなぁ)ハァ・・・


『あれ、中庭にいるの奈緒の部活の先輩じゃない?』

奈緒『?』チラッ


~中庭~
P『―――、――――』
女子『―――///』


奈緒『え・・・』

『あれってもしかして告白!?』キャー!
奈緒(嘘、だろ・・・)
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― 放課後 ―
~部室前~

奈緒(入りづらい)

奈緒(昨日の件もだけど、中庭のアレ・・・まさか本当に)

ガラガラ

奈緒『!?』

P『じゃあ俺飲み物買ってくr・・・うぉっ!? か、神谷!?』

奈緒『そ、そんな驚く事ないだろ・・・』プイッ


P『いや・・・もう二度と来てくれないものだと思ってたから』

奈緒『なんでそうなるんだよ!? 部員としてよろしくって言ったのはPさんじゃんか!』

P『そ、そうだよな。すまん』アハハ・・・

『どうしたのP君?』

奈緒『?』

P『あ、いやっ・・・』

女子『お客さん?』ヒョコッ

奈緒『!?』


奈緒(なんでこの人が部室に!?)

奈緒『Pさん・・・?』チラッ

P『あ、あのな神谷? これには事情があってだな・・・!』

奈緒『!』

奈緒(・・・そっか、そういう事か)

奈緒『あたしはもうお払い箱って事なんだな』ボソッ


P『神谷・・・?』

奈緒『』ダッ!

P『お、おい!?』ガシッ

奈緒『離してくれ!』

P『いきなりどうしたんだよ!?』

奈緒『っ! あたしはもう邪魔者なんだろ!? これからは彼女と二人で仲良く活動すればいいじゃんかっ!!!』

P『・・・はぁ?』
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―――――――――


P『アハハハハ!』

奈緒『もういいって!///』

P『はぁ~、ごめんごめん・・・あの娘は依頼人だよ。両想いの男子が中々告白に踏み切ってくれないっていうんで嘘の告白現場を見せつけて焚きつけさせようとしてたんだ』

奈緒『そんなのあたし聞いてないし』

P『同じクラスの娘で俺に直接依頼をしてきたからさ。それに俺一人でやるような内容だったし』

奈緒『だとしても話くらいしてくれてもいいだろ!』

P『だからごめんって』


奈緒『今度からはどんな依頼でもお互い共有する事! 分かったな!?』

P『あぁ分かったよ』

奈緒『まったく、Pさんは・・・』ブツブツ

P『・・・しかし神谷があんな大声で怒るなんてな』フフッ

奈緒『あれは、その・・・///』

P『あ、もしかして嫉妬してたとか?』

奈緒『は・・・はぁ~っ!?///』


P『そんなに取られたくなかったのか』ニヤニヤ

奈緒『べ、別にそんなんじゃ・・・』

P『そんなんじゃ?』ニヤニヤ

奈緒『~~~~~っ!///』

奈緒『あぁ、そうだよ! 誰にも渡したくなかったんだっ!  これでいいかっ!?///』

P『そうかそうか、そんなに取られたくなかったのか』



P『副部長の座』




奈緒『・・・』

奈緒『なんて?』


P『年上が入ってきて自分の副部長の座を取られると思っていたんだろ? 心配するなって誰が入ろうと神谷の副部長の座は揺るがないよ』

奈緒『・・・』

奈緒(この鈍感さは青春ラブコメなのか、それとも本人の・・・・・いや、どっちもだな)

P『どうした?』

奈緒『何でもない』


P『俺の隣を任せられるのは神谷だけだよ』

神谷『!』

P『だからこれからもよろしくな』ニコッ

奈緒『・・・』

奈緒『当然っ! Pさん一人じゃ何かと心配だからな』

奈緒『これからも副部長としてあたしがしっかりとサポートしてやるよ♪』ニッ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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―――――――――――――
―――――――

奈緒「―――って感じだったかな」

凛「え、それで終わり?」


奈緒「もうちょっと続いたけど特に進展はないよ」

加蓮「付き合ったりとかはしなかったんだ」

奈緒「うーん、そういうチャンスは何回かあったんだけど敢えてそのままの関係で終わった方がラブコメっぽいかなと思ってさ」

凛「そういうものなの?」

奈緒「ま、十分楽しめたからいいんだ♪」ヘヘッ

加蓮「意外、こういうの奈緒が一番取り乱すと思ってたのに」
凛「奈緒が一番大人だったみたいだね」
―――――――――――――――――――
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―――――――


ちひろ「みなさん、ご協力ありがとうございました♪」

加蓮「ねぇねぇ、ちひろさん。これもう少し貸して貰ったりとかできないかな?」

凛「うん、可能ならもう少し遊んでみたいな」

ちひろ「すみません、実はもう次の予約が入ってるんですよ」

奈緒「そっか~、それじゃあしょうがないよな」

ちひろ「・・・」

ちひろ「そんなに気に行ってもらえたのならレンタルという手もありますけどね・・・」ボソッ

凛・奈緒・加蓮「レンタル?」


ちひろ「はい。ゲーム一式を一か月間レンタルできるサービスです」

加蓮「それいいじゃん!」

ちひろ「ただしその場合レンタル料の方が発生してしまうんですよね・・・・まぁ数千円くらいですけど」チラッ、チラッ

加蓮「でも一か月間遊び放題なんでしょ? 私借りたい!」

凛「私も」

奈緒「あ、あたしも!」

ちひろ「そうですか・・・じゃあ明日持ってきますね♪」

凛・奈緒・加蓮「やったー!」




― 一か月後 ―

P「うーん・・・」

ちひろ「どうかされましたか?」

P「いや、なんか最近TPの三人の様子がおかしいんですよね」

ちひろ「おかしい、ですか?」

P「凛が僕の事をたまに名前で呼んでくるんですよ。それとやたら距離が近くなった気もするし」

ちひろ「それだけ仲が良いってことじゃないですか」


P「でも逆に加蓮は少しよそよそしくなったというか、あまり目を合わせてくれなくなったんですよね」

ちひろ「まぁ、難しいお年頃ですからね」

P「奈緒は・・・・・奈緒は特に変わってないか」

ちひろ「それはそれで良い事ですね♪」

P「そっか、年頃の女の子だもんな・・・あまり気にしすぎない方がいいのか」ウーン


ちひろ「あ、そうだプロデューサーさん。TPと言えば・・・じゃん♪」

P「VRゴーグルってことは・・・もしかして『VR346』ですか!?」

ちひろ「はい♪ 今回のアップデートでTPの三人を追加しましたよ!」

P「おぉー! 前回のP.C.Sも凄かったから楽しみですよ!」

ちひろ「ありがとうございます♪」


P「でもこのAI凄いですよね。言動が本人達そっくりなんですもん」

ちひろ「今回は学習データを多く入手する事ができたので更に本物に近づいていると思いますよ♪」

P「へぇ~・・・その学習データっていうのはどういうものを使ってるんですか?」

ちひろ「えっ・・・そ、それはアレですよ。その・・・DVDとか出演番組とかからAIに学習させてるんですよ!」

P「おぉ! 詳しくないので良く分かりませんが最近のAIって凄いんですね!」

ちひろ「はい、凄いんです!」


P「じゃあ今回も一か月レンタルで」

ちひろ「かしこまりました! では5万円は給料から差し引いておきますので♪」

P「よーし、今日は寝ずに遊ぶぞー!」

ちひろ「もう、プロデューサーさんったら」フフッ




ちひろ「・・・単純なんですから」ニヤリ


終り

以上になります! 
最後までご覧いただきありがとうございました

書いてる時は気にしてなかったけど
改めて読み返したら奈緒のところはもうVRの域を超えてますね
それだけちひろさんの技術が凄いという事にしておいて下さい!


↓前作になります。暇な時にでもどうぞ

奏「ご褒美にキスでもして貰おうかしら?」 モバP「わかった!」ブチュー!
奏「ご褒美にキスでもして貰おうかしら?」 モバP「わかった!」ブチュー! - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1569157149/)




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