桂馬「エルシィ、僕はプロデューサーになるぞ」エルシィ「へっ?」(神のみ×モバマス) (93)

【安価有り】
「神のみぞ知る世界」と「アイドルマスターシンデレラガールズ」のクロスSSです
簡単に説明すると、


※神のみぞ知る世界
主人公(桂馬)が新悪魔(エルシィ)に脅され、旧悪魔(駆け魂)の復活を阻止する為、
ギャルゲーの知識で女子を落とすことに。
最近は女神落として世界救った。

このSSの中では、神のみのキャラはあまり出ません。


※モバマス
プロデューサーがアイドルをプロデュースする。


少し安価が入ります。
それでも良い方は見ていって下さい!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376183997

夏休み初日


夕食中

桂馬(今日一日で天理、すみれを攻略した。
    ……うっぷ、らーめん吐きそうだ……)ポチポチ

ヒョイパクヒョイパク

エルシィ「にーさま……
      ラーメンを53杯食べたのに、よく食べられますね……」

麻里「体に作業として染み付いてるんじゃない?」

桂馬「……!
    と、トイレ……!」


ダダダダッッッ!!

オエェェェェ……


エルシィ「……」

麻里「……あの息子は見なかったことにしたいわ……」

ガチャッ!

桂馬「……喉が痛い……」

桂馬(PFPも一台パーになったし、散々だ……)


麻里「そういえば、親戚の友人で、会社を立ち上げた人がいるのよ。
   で、その人が昔から桂馬を気に入ってくれてね……」

エルシィ「へぇ~」


麻里「是非、桂馬に会社に就職しないかって来たのよ~」


エルシィ「へぇ~……それって凄いことなんですか?」

桂馬「まぁ、普通に考えたら凄いことだな。
    今の時代、大卒でも就職が難しいのに……ってえぇぇぇぇ!!?」

エルシィ(反応遅いですよ~……)

麻里「で、早速泊まり込みで働くことになったから」

桂馬「何勝手に決めてるんだ!?」

麻里「じゃ、エルシィちゃん。
    後は頼んだわ!」

桂馬「冗談じゃない!
    僕は絶対に行かないぞ!」

__○○プロダクション__


社長「いやー、よく来てくれたね!」

桂馬「……お久しぶりです……ハハ」

桂馬(羽衣でエルシィに拉致された……)

エルシィ「……?」ニコリ

※羽衣
凄い布。空を飛んだり、服にすることが出来る

ちひろ「あの、この少年は?」

社長「今日からここのプロデューサーとなる桂木桂馬くんだ!」

桂馬(おいぃぃ!もう就職決まってるじゃないか!)

ちひろ「……大丈夫なんですか?
    桂木さんは何歳ですか?」

社長「16……かな?」

ちひろ「ま、まだ高校生じゃないですか!それなのに……」


桂馬(この様子だと、すぐ帰れそうだな。
    ゲームも全て取り上げられたし、早く家に帰らないと……)


社長「桂馬くん、目標を達成すれば、理想のギャルゲーを作ってあげよう」ボソッ

ちひろ「しゃ、社長!?」



桂馬「エルシィ、一生ここで働くぞ」キリッ

エルシィ「は、はい!」


社長「……」ニヤリ

ちひろ「……まったく、もう……」

桂馬(簡単に話を纏めると、アイドルを育成してトッポアイドルにすれば良いらしい。
    だが……問題は、そのアイドルが1人もいないことだ)

桂馬(事務員はいるんだが……まぁ、こんなパターンはギャルゲーでもあったから、大丈夫だろ)


桂馬「さて……街を徘徊するか」



桂馬(まずは出会いがないとな……)

エルシィ「あ、あの人はどうですか!?」

↓2「……」


モバマスのキャラのみ。それ以外は安価↓

とときん

縺励?繧翫s

すみません、さっきのはしぶりんです。

その点アイドルって凄いよな、最後まで可愛さたっぷりだもん

中までチョコたっぷりなアイドル

興味深いスレですヨネ

基本的に投下するのは書き溜めしてからです。
今日は無理かもしれませんが、投下するときは一気に投下しますので、待って下さい

訂正

桂馬の一人称

僕→ボク

モバマスで分かるのがこれだけしかいない・・・・・・・

輿水幸子


キノコ
しまむら


※SSの中に少しオリ設定が入ります(アイドルの過去等)

今日は投下無理なんですけど、少し質問です。


①神のみを知っている(モバマス知らない)
②モバマスを知っている(神のみ知らない)
③どちらも知っている

皆さんはどれですか?

どっちも

3だから見にくるでな……!

3だけど神のみはアニメ組

神のみのアニメ2期までのみ知っている

>>19と同じ

有難うございます。
明日くらいに投下出来ると思いますので、少しお待ち下さい

この>>1は原作読んでるのか?
理想のギャルゲーがどういうものかというそもそも論は一話丸々使って脳内議論して
しかも結論は出なかったというのに

>>23
でも最近の話で、もし5億あったら1億は買うのに使って、残り4億でゲームを作るって言ってるぐらいだから、理想は固まっていなくても作りたいという願望はもっているのでは?

>>23
このSSは夏休み入って間もないころという設定です。
その話は夏休み終わり近くに起こった話なので、全く問題無いはずです

いざ作るってときに夏休みの二の舞になるわけか。

かけたまはでるのかな、やっぱり。

単行本何巻だっけ?

八巻です

>>25
問題は桂馬には「理想のゲーム」というワードに反応して
「そもそも理想のゲームとはなんぞや?」という疑問が湧き上がって
原作と同じ流れになる因子が存在してるってことだろ

ちょっと話が逸れたか
ようするに理想のゲームってのは桂馬を動かす起点として安直すぎないかと
もともと腰の重いキャラなんだし物語の起点くらい凝ればいいのにって話

まぁ黙って見てみようや

>>30
確かにそうですね…少し起点が雑でした

凛「……」


桂馬(ルックスやスタイルは悪くないな……)

エルシィ「可愛いですねぇ~……さっそく勧誘しましょう!」

桂馬「まぁ待て」ガシッ

エルシィ「へ?」

桂馬「よく見てみろ」


凛「……ふぅ」


エルシィ「何だか憂鬱そうですね」

桂馬「……ボクの経験上、あの女子は絶対に
    駆け魂持ちと断言出来る!」キリッ

エルシィ「ナ、ナンダッテー!」

桂馬「この調子だと、もしやスカウトした全員駆け魂持ちなんてことも……」ブツブツ

エルシィ「でも、どうしてそう断言出来るんですか?」


桂馬「溜息ついてる女子は、何かと問題を抱えてるんだ。ゲームではな」


エルシィ「はぁ~……」

エルシィ(にーさま、変わりませんねぇ……)

エルシィ「だったら早速捕まえましょうよ!」

桂馬「嫌だ」

エルシィ「ど、どうしてですか!?」

桂馬「大抵、アイドルの勧誘は一手間かかるんだ。
   駆け魂がいると、勧誘に成功してキスしても、
   もし地獄によって勧誘の記憶自体を消されたら身も蓋もない」

桂馬「例えば、勧誘の段階にまで戻るとか」

エルシィ「それなら、地獄の記憶消去を少し変えてもらうように、私が頼みますよ!」

桂馬「お前は頼りにならないんだよ!
    ……まあ、簡単に言えば面倒」

ヒュゥゥゥ……

桂馬「って、エルシィ?」キョロキョロ



エルシィ「すみませーん」

凛「?」

桂馬(このへっぽこ悪魔めぇぇ!!)

ドロドロドロ!!

エルシィ「わっ……!」ピッ

エルシィ(ほ、本当に駆け魂がいました!
      さすがにーさま!)


※駆け魂センサー
駆け魂がいることを、音で知らせてくれる



凛「どうしたの?」

エルシィ「えぇっと、そのぅ~……アイ ムグッ!」ジタバタ

桂馬「いや、ちょっと道に迷ってね」


桂馬(こうなったら、この子を攻略するしかない……)

凛「どうしたの?」

エルシィ「えぇっと、そのぅ~……アイ ムグッ!」ジタバタ

桂馬「いや、ちょっと道に迷ってね」


桂馬(こうなったら、この子を攻略するしかない……)


桂馬「エルシィ、ボクらがアイドルの勧誘をしていることは絶対に秘密だ」ボソッ

エルシィ「え?どうしてですか?」

桂馬「彼女は、恐らく何度もアイドルの勧誘を受けていると思う。
    だから、ただ勧誘するだけじゃ、直ぐに断られるはずだ」

エルシィ「はぁ……」

桂馬「ある程度親しくなってから勧誘した方が、成功確率が飛躍的に向上するからな」

エルシィ「あぁ~、なるほど」

桂馬(それに、攻略には出会いが重要だ。
    せめて知り合いくらいにはなりたいが……)

凛「……道案内、しましょうか?」

桂馬「あいがとう。
   確か、○○屋っていうフラワーショップだったかな……」

凛「!」

桂馬「ん?」

凛「……そこ、母さんが働いてるんだ」

桂馬「あぁ、なるほど……君も?」

凛「」コクリ

桂馬(やっぱり……)



凛「……」テクテク


エルシィ「にーさま、どうして花屋に用があるんですか?」

桂馬「そこで働いてるみたいだからな。
    あの服はどうみても作業服だろ?」

エルシィ「あぁ……って、よくその花屋だって分かりましたね」

桂馬「昔、この近くの商店街で見たんだよ」

エルシィ「ほぇ~……」

凛「……着いたよ」

桂馬「ありがとう」


ヒュゥゥゥゥ……


エルシィ「な、なんだか不気味ですね……」


桂馬(以前この辺りに来た時は、まだ少し活気があったけど……大半の店が潰れたか)

凛「お母さん、お客さんだよ」

凛母「え?あ、いらっしゃい」


桂馬「……」ジー

凛「」

桂馬「いい花ばかりですね。とても綺麗です」

凛「あ、ありがとう」

桂馬「これと、これと、これ下さい」

凛母「はい。……円です」

チャリン

凛母「ありがとうございました」

凛「また、来てね」

エルシィ「はい!」

___
__
_



桂馬「さて、相手の働いている場所は分かったし、夏休みでもあるから
    場所固定キャラと考えていいだろう」

桂馬(問題は、どの立場で通えばいいか、だ……)

エルシィ「じゃあ、早速あそこでアルバイトをしましょう!」

桂馬「それが無理だから考えてるんだ」

エルシィ「無理?どうしてですか?」


桂馬「……あそこは、昔それなりに栄えていたが、
   今は寂れてほとんどの店が潰れている」

桂馬「あの店だって、恐らくもうすぐ潰れるだろう」

エルシィ「えぇ!そんな……いい人達でしたけど」

桂馬「そんな時に、誰もバイトを雇おうとはしないよ」


桂馬(となると、やはり常連客として通うのがベストか……
    ただ、それだと、かなり時間をとられるんだよな)


桂馬「まぁ、そんなに急いでも無いから、地道にフラグを建てるか……」

エルシィ「にーさま頑張って下さい!私は、その間女子寮で待ってますね~」

桂馬「堂々と休もうとするな!お前も少しは役に立て、このバグ魔め!」

エルシィ「は、はいぃ~!」

渋谷 凛

身長165cm
体重44kg
8月10日生まれ15歳
フラワーショップのアルバイト(?)





桂馬「ってことは、ボクより年下か」

エルシィ「はい。それと、あのお店のことですけど……
     やっぱり、潰れかけみたいですね」

桂馬「凛の交友関係は?」

エルシィ「それなりに広いみたいです。特に仲が良い女子が二人で、
     彼氏についての情報は皆無でした」

桂馬「……お前はへっぽこなのか優秀なのか、よく分からない時があるな」

エルシィ「えへへ~、それほどでも♪」

桂馬(仲の良い友達がいるってことは、少なくてもそれ以上に信頼される必要がある。
    これはきついな……)

桂馬「まぁいい……社長がある程度の援助をしてくれたから、
   あそこへ通えるが、心のスキマが何なのか、ただの客に話してくれるのか……?」

エルシィ「ゲームでそういうのは……?」

桂馬「無い……わけでもない……」

エルシィ「……にーさま、珍しく自信がありませんね」

桂馬(くそっ、久々にゲームをやっていないせいか、何か徐々に自信が無くなってきた……)

エルシィ「にーさま?」

桂馬「ゴチャゴチャ考えても仕方ない。とにかく、毎日あの子に会いに行くんだ!」

今日はここまでです。

かのんちゃんとまゆちゃんに追いかけられたりしませんかね……

幸子を抱き締めたい

凛母「あなた、もうお酒をやめてちょうだい!」

凛父「うるせー!そんなに飲んでないだろ!」

凛母「身体を壊すわよ!」

凛父「黙れ!」


ギャーギャー


凛「……ごめんね、相談してくれたのに」

??『別にいいよ。私だって、解決して欲しいんじゃなくて、愚痴を聞いて欲しかっただけだから』クスリ

凛「解決したくないの?」

??『んー……まぁ、いつか直るかなって、気楽に考えてるから。
  人並みには元気になりたいけどね。』

凛「……」

ギャーギャー

??『どうしたのー……って、何かあったの?怒鳴り声が聞こえるけど……』

凛「ッ!……い、いや、何でもない……それじゃ」

??『あ、うん』

ピッ


凛「……」

凛(相談……か……)

桂馬「おはようございます!」

凛母「あら、こんな早くから待っててくれたの?」

桂馬「はい!ボク、ここの花に心底惚れてしまいまして……」

凛母「うふふ、ありがとう」


桂馬(とにかく、凛のことを知るには、まず情報を集めなければならない!
   そのために、凛の母親と知り合いレベルにはなりたいが……)


凛母「……」ニコニコ

桂馬「あー、これも良いなぁ……」ジー


桂馬(こ、このままじゃ、何もしないまま一日が終わる!
    強制的に会話イベントを発生させなければ……!)

凛「……昨日の人?」

桂馬(うおっ!?)ドキッ

凛母「あら、早かったわね。どうだった?」

凛「どうだったって……ただのお見舞いだから」

桂馬(……お見舞い?)

凛「ついでに相談もされたけどね」

凛母「信頼されてる証拠よ。そう言えば、凛はあまり相談とかしないの?」

凛「うん……」


バタバタ



桂馬(……これは良いことを聞いた)

エルシィ「へぇ~……それのどこが良いんですか?」

桂馬「少しは考えろ!
    ボクが心配していたのは、『相談する相手がいる』ってことだ」

桂馬「ボクが駆け魂を出すためには、凛の一番信頼出来る人にならないといけない。
   凛に親友がいた場合は、そこが難しいんだ」

桂馬「でも……凛は、相談はされても、相談することはほぼ無い」

エルシィ「どうしてそう断言出来るんですか?」

桂馬「そうじゃないと、ボクが攻略出来ないからだ」

エルシィ(……何だか、今回は失敗しそうな予感が……)

桂馬「恐らく凛は、親友とは思っているけど、相談出来ない事情や、性格上の問題があるんだろう」

エルシィ「性格上の問題?」

桂馬「相手の口が軽いとか、相手に心配をかけたくないって所だろう」

エルシィ「なるほど……」


桂馬「とにかく、駆け魂を出す日が予定よりグッと近くなった!」

エルシィ「わーい!……でも、名前を教えてないんですよね」

桂馬「……それを言うなよ」

凛母「いらっしゃい!いつもありがとうね~」

桂馬「いつもって言っても、たった二日ですけどね」

凛母「ふふふ……」

ガシャン!

桂馬「!?」


 「お父さん、もうやめてよ……!」

 「うるせぇ!早く酒を買ってこい」


凛母「あ、あら……少し、待ってて下さいね……!」


 「___!___!」

 「____!___」



桂馬(な……何が起こった?確か、凛の声が聞こえたけど……)




ガチャッ!


凛「ッ……!」ポロッ


タッタッタ……


凛「ハァッ……ハァッ……!」

凛(お父さんの馬鹿……!)



凛「……昔は良かったのになぁ……」




 『凛は、大人になったら何になりたい?』

 『え?……あんまり考えたこと無いけど、アイドル……かな』

 『やっぱり女の子はアイドルよね……私も昔、アイドルに憧れたもの』

 『うーん、お父さんとしては、収入の安定した仕事の方が……』

 『凛に何てことを言うの……』

 『でも、現実を考えるとなぁ……』
 
 『小さな子供に現実は教えなくてもいいの。
  いつか、分かることだから』

 『?』

 『はい、晩ご飯出来たわよー』

 『……美味しそう……!』

 『良かったな。今日は凛の大好物ばかりじゃないか!』



 『あむっ……ん~♪幸せ……』




 『会社が倒産……!?ほ、本当なの?』

 『あぁ。これで俺も無職か……』

 『大丈夫よ!貯金もそこそこあるし、
  この店もあるから、アナタは心配しないでちょうだい』

 『……そうだな』



 『くそっ!』グビグビ

 『アナタ、昼間からお酒なんて……』

 『飲んでねぇと、気が済まないんだよ!』ブンッ

 『きゃっ……!』

 『お母さん!』

 『ちっ……胸くそ悪い』イライラ

 『うっ……うっ……』



ガララ…

 『あ……おばさんの所も潰れたの』

 『そうみたいねぇ……
  最近、お客さんも減って、周りは殆ど潰れちゃったし……そろそろこの店も……』

 『……私、他の店でアルバイトしようか?』

 『そんなことはやらなくてもいいわよ。
  大丈夫。凛を一人前にするまで、この店は潰さないから』

 『……』

凛(……夢を見て、お父さんも優しくて……
  幸せだった、あの頃に戻りたい……)


ポタ……ポタ……


桂馬「どうしたんだ?」

凛「!?」




凛「あ、アンタ、店によく来てた……」

桂馬「……少し、喧嘩が聞こえて」

凛「……」

桂馬「何かあったのか?」

凛「……まぁ、色々と」

桂馬「ふぅん、そうか……」


凛母「凛ー!」


凛「あ……」

凛(帰らないと……)

凛「……失礼しました」ペコリ

桂馬「桂木桂馬」


凛「……え?」

桂馬「ボクの名前」

凛「あ……私は渋谷凛」

桂馬「ん」

凛「じゃあ……」

スタスタ…


桂馬(相談するように誘ってみたが、結果は×
    当然だな)

桂馬(本当はメルアドの交換や携帯番号を教えて貰いたかったけど、
    まぁ、名前を知られただけでも良しとするか……)

___
__
_



凛「え?」

凛母「少し用事が入ったのよ。
   だから、今日は店番よろしくね」

凛母「っていっても、来るのはあの子だけだろうけど……」

凛「あぁ、桂木さん……」

凛母「……いつの間に、知り合いになったの?」

凛「昨日、ばったり会って……」

凛母「へぇ……そのまま、桂木くんに惚れたとか?」

凛「なっ、ちが____」

ダンッッ!

凛父「……凛、好きな人が出来たのか?」

凛「ち、違うって!」

凛父「本当か?」ギロリ

凛「本当!まず、そんなに話したこと無いから……」

凛父「……そうか……」

凛母「じゃ、よろしくね~」

凛「……」

凛(お母さんがいないって珍しいな……
  まぁ、いざとなればお父さんがいるから、何も問題ないけど)

凛「……暇だ」


桂馬「あれ、凛?」

凛「!?」

桂馬「今日は、渋谷さん居ないのか?」

凛「う、うん」

凛(いきなり呼び捨て……?)

桂馬「ふぅん……」

凛「ゆっくり見ていってね……」


桂馬(二人きりのチャンス、逃すわけにはいかない……!)

凛「……」ポチポチ

桂馬(既に凛はスマホを弄っているが、そんなこと、ボクには関係無い!
    ギャルゲーで鍛えられたコミュ力を、今こそ発揮する時だ!)

桂馬「なぁ、凛って____」

___
__
_

凛「ってことがあって」

桂馬「そ、それ本当なのか!?」

凛「うん……!それで、その後____」


桂馬(やっぱり。話を聞くのが上手いヤツは、基本話をしようとしない。
    だから、あえて強引に話を聞けば、結構喋ってくれる)

セク魔(それに、少し大げさにリアクションを取ると、結構喜んでくれる。
     「コミュ症脱出!」をやって正解だったな。内容はクソだったけど)

凛「あ……もうこんな時間……!
  ごめん……」

桂馬「いや、こっちも話が出来て、楽しかったよ。
    ありがとう」

凛「こちらこそ……そうだ」

ガサゴソ……

凛「私と、携帯番号交換しない?」

桂馬「ん、いいよ」

ピッピッ

桂馬「はい。ついでにメルアドも交換しないか?」

凛「あ、うん……」

ピッピッピ

凛「打つの、早いね」

桂馬「ゲームで慣れてるからな」

凛「ゲーム?」

桂馬「……あ……!そう言えば、花買うの忘れてた……!」

桂馬「えーと……これとこれを下さい」

凛「○○円だよ」

チャリン

桂馬「はい」

凛「ありがとうございました」



桂馬「また明日、来るよ」


凛「……絶対に来てね。約束だよ?」


桂馬「うん」コクリ

タッタッタ…


凛「……ふぅ」

凛(……こんなに楽しい気持ちになれたのは、久し振り……)

凛(今日は、良い一日になりそうかな……)


凛「桂馬くん……か」ボソリ

桂馬(進行は極めて順調。全く問題無し、だな)

桂馬「問題点を強いて言うなら……」チラリ


エルシィ「えぇー!これを買うと、そんなにお得に!?」

ちひろ「はい。しかも、飲めばたちまち回復するスタドリが五本セットです!」

エルシィ「お得……お得過ぎです……」フラフラ


桂馬「このへっぽこ悪魔!良い加減にしろ!」ポコッ

エルシィ「あうぅ!で、でも~、お得ですよ」

桂馬(……コイツは、生涯何度騙されることになるのか楽しみだな……)

ちひろ「ほら、桂木さんもどうですか?」

桂馬「結構です」

桂馬(そんな得体の知れない物、誰が買うか!)

ちひろ「今ならPFP付きで、何とお値段50000モバコイン!」

桂馬「今すぐ買います!買わせて下さい!」

チャリン♪



ちひろ「毎度あり~♪」





桂馬「くそっ、PFP本体だけであることに気が付かなかった!
   これだと、ギャルゲーが出来ない……」

エルシィ「にーさまも私と大差無いですね」

桂馬「それより、攻略の話だ。そっちはどうだ?」

エルシィ「あ、はい!
      何とか社長さんと協力して、レッスンの準備等は出来ましたよ!」

桂馬「そうか。後は人だけだな……」

桂馬(電話番号、メルアド、場所が分かってるんだ。
    後は出会ってイベントを起こすだけだ……!)

今日はここまでです。

※桂馬が持っている金は、
 モバコインと社長から勧誘用に渡された日本円ということにして下さい

攻略できるのは知ってる、桂馬くんだし。

なのに、なぜいつも安心して見ていられないのかね彼は。

先に謝っておきます
ごめんなさい。

一応書き留め分投下

凛母「あなた、もうお酒をやめてちょうだい!」

凛父「うるせー!そんなに飲んでないだろ!」

凛母「身体を壊すわよ!」

凛父「黙れ!」


ギャーギャー


凛「……ごめんね、相談してくれたのに」

??『別にいいよ。私だって、解決して欲しいんじゃなくて、愚痴を聞いて欲しかっただけだから』クスリ

凛「解決したくないの?」

??『んー……まぁ、いつか直るかなって、気楽に考えてるから。
  人並みには元気になりたいけどね。』

凛「……」

ギャーギャー

??『どうしたのー……って、何かあったの?怒鳴り声が聞こえるけど……』

凛「ッ!……い、いや、何でもない……それじゃ」

??『あ、うん』

ピッ


凛「……」

凛(相談……か……)

桂馬「おはようございます!」

凛母「あら、こんな早くから待っててくれたの?」

桂馬「はい!ボク、ここの花に心底惚れてしまいまして……」

凛母「うふふ、ありがとう」


桂馬(とにかく、凛のことを知るには、まず情報を集めなければならない!
   そのために、凛の母親と知り合いレベルにはなりたいが……)


凛母「……」ニコニコ

桂馬「あー、これも良いなぁ……」ジー


桂馬(こ、このままじゃ、何もしないまま一日が終わる!
    強制的に会話イベントを発生させなければ……!)



凛「……昨日の人?」

桂馬(うおっ!?)ドキッ

凛母「あら、早かったわね。どうだった?」

凛「どうだったって……ただのお見舞いだから」

桂馬(……お見舞い?)

凛「ついでに相談もされたけどね」

凛母「信頼されてる証拠よ。そう言えば、凛はあまり相談とかしないの?」

凛「うん……」


バタバタ



桂馬(……これは良いことを聞いた)

エルシィ「へぇ~……それのどこが良いんですか?」

桂馬「少しは考えろ!
    ボクが心配していたのは、『相談する相手がいる』ってことだ」

桂馬「ボクが駆け魂を出すためには、凛の一番信頼出来る人にならないといけない。
   凛に親友がいた場合は、そこが難しいんだ」

桂馬「でも……凛は、相談はされても、相談することはほぼ無い」

エルシィ「どうしてそう断言出来るんですか?」

桂馬「そうじゃないと、ボクが攻略出来ないからだ」

エルシィ(……何だか、今回は失敗しそうな予感が……)

桂馬「恐らく凛は、親友とは思っているけど、相談出来ない事情や、性格上の問題があるんだろう」

エルシィ「性格上の問題?」

桂馬「相手の口が軽いとか、相手に心配をかけたくないって所だろう」

エルシィ「なるほど……」


桂馬「とにかく、駆け魂を出す日が予定よりグッと近くなった!」

エルシィ「わーい!……でも、名前を教えてないんですよね」

桂馬「……それを言うなよ」

凛母「いらっしゃい!いつもありがとうね~」

桂馬「いつもって言っても、たった二日ですけどね」

凛母「ふふふ……」

ガシャン!

桂馬「!?」


 「お父さん、もうやめてよ……!」

 「うるせぇ!早く酒を買ってこい」


凛母「あ、あら……少し、待ってて下さいね……!」


 「___!___!」

 「____!___」



桂馬(な……何が起こった?確か、凛の声が聞こえたけど……)




ガチャッ!


凛「ッ……!」ポロッ


タッタッタ……


桂馬(……)


凛「ハァッ……ハァッ……!」

凛(お父さんの馬鹿……!)



凛「……昔は良かったのになぁ……」




 『凛は、大人になったら何になりたい?』

 『え?……あんまり考えたこと無いけど、アイドル……かな』

 『やっぱり女の子はアイドルよね……私も昔、アイドルに憧れたもの』

 『うーん、お父さんとしては、収入の安定した仕事の方が……』

 『凛に何てことを言うの……』

 『でも、現実を考えるとなぁ……』
 
 『小さな子供に現実は教えなくてもいいの。
  いつか、分かることだから』

 『?』

 『はい、晩ご飯出来たわよー』

 『……美味しそう……!』

 『良かったな。今日は凛の大好物ばかりじゃないか!』



 『あむっ……ん~♪幸せ……』




 

 『会社が倒産……!?ほ、本当なの?』

 『あぁ。これで俺も無職か……』

 『大丈夫よ!貯金もそこそこあるし、
  この店もあるから、アナタは心配しないでちょうだい』

 『……そうだな』



 『くそっ!』グビグビ

 『アナタ、昼間からお酒なんて……』

 『飲んでねぇと、気が済まないんだよ!』ブンッ

 『きゃっ……!』

 『お母さん!』

 『ちっ……胸くそ悪い』イライラ

 『うっ……うっ……』



ガララ…

 『あ……おばさんの所も潰れたの』

 『そうみたいねぇ……
  最近、お客さんも減って、周りは殆ど潰れちゃったし……そろそろこの店も……』

 『……私、他の店でアルバイトしようか?』

 『そんなことはやらなくてもいいわよ。
  大丈夫。凛を一人前にするまで、この店は潰さないから』

 『……』




凛(……夢を見て、お父さんも優しくて……
  幸せだった、あの頃に戻りたい……)


ポタ……ポタ……


桂馬「どうしたんだ?」

凛「!?」


凛「あ、アンタ、店によく来てた……」

桂馬「……少し、喧嘩が聞こえて」

凛「……」

桂馬「何かあったのか?」

凛「……まぁ、色々と」

桂馬「ふぅん、そうか……」


凛母「凛ー!」


凛「あ……」

凛(帰らないと……)

凛「……失礼しました」ペコリ

桂馬「桂木桂馬」


凛「……え?」

桂馬「ボクの名前」

凛「あ……私は渋谷凛」

桂馬「ん」

凛「じゃあ……」

スタスタ…


桂馬(相談するように誘ってみたが、結果は×
    当然だな)

桂馬(本当はメルアドの交換や携帯番号を教えて貰いたかったけど、
    まぁ、名前を知られただけでも良しとするか……)



___
__
_



凛「え?」

凛母「少し用事が入ったのよ。
   だから、今日は店番よろしくね」

凛母「っていっても、来るのはあの子だけだろうけど……」

凛「あぁ、桂木さん……」

凛母「……いつの間に、知り合いになったの?」

凛「昨日、ばったり会って……」

凛母「へぇ……そのまま、桂木くんに惚れたとか?」

凛「なっ、ちが____」

ダンッッ!

凛父「……凛、好きな人が出来たのか?」

凛「ち、違うって!」

凛父「本当か?」ギロリ

凛「本当!まず、そんなに話したこと無いから……」

凛父「……そうか……」



__○○プロダクション女子寮(予定)__

チュンチュン…



ガバッ

桂馬「くぁ~~……ふぅ」

桂馬(ここ、なかなか良い場所だな。ボクの部屋とよく似ている。
    ゲームが無いことが大きな違いだが……)

桂馬「ゲーム……げーむ……」ブツブツ

ガチャッ!

エルシィ「にーさま、おはようございます!」

桂馬「ん……」

エルシィ「朝ご飯出来てますよ~」

桂馬「分かった……」



ガチャ


エルシィ「頑張って下さーい!」

桂馬「ん」

テクテク

桂馬「久し振りにゲームやりたい……家に帰りたい……」ブツブツ


エルシィ(わー、にーさまホームレスになってますー……)※ホームレス× ホームシック○





__街__

桂馬「こ、これは……!『楽園のまた向こうのそのまた向こう』!」

桂馬(今頃家でやっていたはずなのに……!)

チラッ

桂馬「この財布の金を使えば……」


桂馬(……いや、これは攻略の為に用意された金だ。
    使ったら駄目だよな……)


桂馬「はぁ……ん?」  


凛「……」ジー


桂馬(凛?何を見てるんだ?)


凛「……はぁ」

タッタッタ…

桂馬「……?」

スタスタ…


桂馬(さっき、凛が見てたのは、この広告だな……)チラッ


桂馬「……これは……」



トボトボ…

凛(はぁ……出来るわけないけど、やっぱり憧れるな……)

凛母「あ、おかえり」

凛「ただいま」

凛(……もう、アレのことは考えないようにしよう。結局、無理なんだから……)


桂馬「おはようございます」


凛母「いらっしゃい!」

凛「……!」

凛(桂馬くん……!)

桂馬「あの、今日は少し、凛さんと話があるんですが……」

凛母「えっ!?り、凛と?」

桂馬「はい。よろしいですか?」

凛母「凛が良いなら……」


凛(桂馬くんが、私に話……?)

凛「別に良いけど……」

桂馬「じゃ、近くの喫茶店で」

凛「……うん」コクリ




__喫茶店__



桂馬「じゃ、ボクはコーヒーで」

凛「私も」

店員「かしこまりました」

スタスタ


凛(何の用だろ……?)


凛(もしかして……告白……!?
  い、いや、もし、そんなこと言われても……!)ブンブン


凛「そっそそれで、話って一体何なの?」


桂馬「……今日、街で凛を見たんだ」

凛「!?」

桂馬「そのとき、凛はこの広告を見てただろ?」

ピラッ

凛「……!!」



桂馬「『アイドル募集中!』……凛、もしかして、アイドルになりたいのか?」

凛「……うん」


桂馬「何故?」

凛「何故って……昔から、憧れてたから。それだけだよ」

桂馬「ふぅん……」


凛(どうして、突然こんなことを聞いてきたの……?)


桂馬「なら、アイドルになれば良いじゃないか」

凛「……ッ!」




桂馬「顔もスタイルも十分だろ」


凛「……それだけで、アイドルになれないことぐらい分かってるから」


桂馬「なら、一度でも、行動を起こした事があるのか?」

凛「……だって、無理だよ……
  私、愛想無いから、アイドルに向いてない……」


凛「お金も無いし、花屋だって手伝わないと。
  それに、家にはお父さんがいるから……」


桂馬「つまり、凛はその問題があるから、アイドルになれない……」

凛「……うん」
 

 
凛「私には、どうすることも出来ないからね」


桂馬「ボクなら簡単に問題解決出来るぞ」

凛「ほ……本当!?」



桂馬「大雑把に考えると、三つの問題を解決する必要があるな……」


桂馬「①お金②花屋③父親……なんだ、以外と簡単じゃないか」

凛「か、簡単って……」


ガチャッ



桂馬「……ボクは、今からあるイベントを起こす。
    凛も、着いてきてくれないか?」


凛「……分かった」

凛父「……」ボー


ガラララ…

凛父「凛、おかえり」

凛「ただいまー」

桂馬「ただ今、お義父さん」

凛父「!?」


桂馬「昼食の時間にすみません。少し、お話がありまして」


凛父「な、な、なんだお前は!?」


桂馬「お宅の凛さんを『口説いている』者です」サラッ


凛「え、え……//」カァァ…

凛父「」

桂馬「で、今日は宣言をしようと思いまして」

凛父「な、何の宣言かなぁ……?」ゴゴゴ…


桂馬「今日からボクは毎日、凛さんと会い……2日後には、お義父さんに認めてもらいます!」


凛父「」

凛「な、なな何を言って……!//」カァァ…



凛父「き、き、き……」


凛父「貴様にお義父さんと呼ばれる筋合いはなあぁぁぁい!!!」

ブンブン!

凛「お父さん!花瓶を振り回さないでよ!」

桂馬「また明日、お邪魔しますね」ヒョイヒョイ


バタンッ



凛父「二度と来るな、バーーッカ!!」

凛「父さん……」


凛「お父さん。あの、明日のことなんだけど……」

凛父「アア゙ッ!?」ギロッ

凛「私、店に出るけど、あの人が来るか心配なんだ……だからお父さん。
  一緒に店番やってくれない?」

凛(これで良いんだよね……)



桂馬『今から凛の父さんに会いに行くけど、
   ボクは、あえて嫌われようと思う』

凛『え?どうして……』

桂馬『理由は後で分かる。
   とにかくボクが去った後、ワザとこう言って欲しいんだ』



凛父「良いとも良いとも!あのクソガキをぶっ潰せるならなぁ……!」


凛(桂馬くん、死なないか心配だよ……)

次の日



凛父「ふぅ、それにしても、店番なんて何年ぶりか……」

凛「お客さんは、桂馬くん以外来なかったけどね」

凛母「そうねぇ~」

凛父「あのメガネ……計画的だったのか……!?」メキメキ…

凛「お願いだから、店の壁を壊そうとしないで」


凛母「ってあら?お客さんが来たみたいね」

凛父「なんだとぉ!?」


客A「これ下さい」

凛母「はい」


凛父「何だ、アイツじゃないのか」ホッ

凛「そんなに目の敵にしなくても……」


客B「すみませーん!」

凛「あ、はーい!」


凛「今日はお客さんが多いね」ボソ

凛母「どうしてかしら……?」

「すみませーん!」

「あの、この花って一体いくらなんですか?」「彼女にあげる花は何が良いですか?」
「これ下さい!」「だれか来て下さーい」「すみません!」


凛「お父さんも手伝ってよ」

凛父「え……!?わ、分かった」


___
__
_

ゴクッ…ゴクッ…ゴク

凛父「ぷはぁ!
   仕事終わりのビールは旨いなぁ!」

凛「ふふっ、お父さん、顔に泡がついてるよ?」

凛父「ほ、本当か?」


凛母「でもよかったわね~……」

凛父「ん?ああ、そうだな。あの馬鹿は結局来なかったし、見張った甲斐が____」


凛母「そうじゃなくて、アナタよ」

凛父「……ん?俺か」

凛母「久し振りに働いて、どうだった?」


凛父「……俺は、二人に甘えすぎていた。 
   だから、あんな自堕落な日々を過ごしていたんだと思う」


凛父「……明日から、キチンと働くよ」


凛「……っ!」

ポロ…ポロ…


凛父「お、おい!凛、泣くなよ……」

凛母「良かったわね。昔の父さんが、やっと戻ってきたみたい」

凛「お父さん……ッ!」


凛(昔の、あの優しかったお父さんが帰って来てくれた……!)



桂馬『ボクが、変えてやる……!凛のお父さんも、凛自身も……』



凛(本当に、桂馬くんが変えてくれたんだ……)



エルシィ「ふぅぅ~~!羽衣で人々を操るのは疲れます~~」

桂馬「って言っても、二人変装 二人操作の合計四人が限界だったけどな」

エルシィ「うー、酷いです~」


桂馬「ま……今日はよく頑張ったな。ありがとう」


エルシィ「……にーさま……!」キラキラ




桂馬(さて、凛の方は上手くいったかな……)


エルシィ「そう言えば、凛さんは大丈夫ですか?」

桂馬「ん?大丈夫だ」


桂馬「もう、エンディングは見えてるからな」


__公園__


桂馬「で、どうだった?」

凛「……ありがとう……!」


ギュゥゥ……


桂馬「!?!!? //」ボッ

凛「桂馬のお陰で、お父さんが元に戻ったんだ……本当に、感謝してるよ……!」

桂馬「わ、分かったから、離せー!」ジタバタ

凛「あ……ごめん」

桂馬「全く……」


桂馬「で、アイドルになるって気持ちはどうなんだ」

凛「……っ」ビクッ

桂馬「ボクが言った問題点の内、まずは父さんはクリア」

桂馬「そして、お金のことなら、心配ない……と思う。
    娘の夢を親が応援するのは、当たり前だからな」


凛「……でも、私は花屋を継がないと……」

桂馬「それは凛の意志じゃない。
   凛が勝手にそう思い込んでるだけだよ」

凛「……」


桂馬「凛……君は、本当にアイドルが夢なのか?」





凛「……夢、だよ」


凛「でも、私じゃ無理……アイドルの子達みたいに可愛くないし、
  目つき悪いし、愛想ないし……」


凛「多分、アイドルになっても、売れないまま消えていくから……」


桂馬「それは違う!」

凛「え……?」

桂馬「凛は、自分への評価が低すぎる。ボクから見れば……十分、可愛い」

凛「そ、そう……かな」

桂馬「それに、愛想がないアイドルなんて、いっぱいいる。
    『ラブアイドル!』の美樹とか、『アイ勝つ』の綾香とか」

凛「?」


桂馬「つまり、凛だってアイドルになれるんだ。それも、トップアイドルに……!」


凛「……ありがとう。
  やっぱり、私、アイドルになる」


凛「ねぇ……もし、私がアイドルになったら、応援してくれる……?」


桂馬「当然だ」



凛「ふふっ……約束だよ」


桂馬「……アイドルになりたいのなら、良いところを紹介する」

凛「?」

桂馬「○○プロ。まだ誰もアイドルがいないけど、トップアイドルに導く自信がある」



桂馬「だって、ボクがプロデューサーだから」



凛「……!」


桂馬「明日、ご両親を連れて、○○に来てくれ。
   具体的な話をするから。後、コレが名刺だ」スッ


凛「え……?」


桂馬「あ、それと、
   この話を断ってもいいけど、その時は事前に携帯に連絡をいれるんだぞ」

凛「え?え?」オロオロ

桂馬「じゃ、また明日」

タッタッタ…


凛(桂馬くんがプロデューサー……?)

凛「ふふっ……良いことばっかりだね……」



凛「……桂馬くんが誘ってくれたのに、断るわけないよ……」




桂馬「ふぅ……これで一旦、落ち着いたか」

エルシィ「何がですか!駆け魂がまだ出ていないのに~!」

桂馬「一応スカウトに成功したんだ。後はどうにでもなる……
   それより、今は両親の方が重要だぞ」



コンコン

「失礼します」


ガチャッ

桂馬「まず、このプリントから____」


凛父「……」

凛母「……」

凛「あ……」


桂馬(二人は険しい顔だが、必ず、了承してくれる)

桂馬(何度でも良い。チャンスはいくらでもある)



桂馬(絶対、凛をアイドルにするから____)


___
__
_


ウワァァァァ……!


桂馬「お疲れ様」


凛「桂馬くん……!
  本当にトップアイドルになるなんて……」

桂馬「想像出来なかった、か?」

凛「ううん。桂馬くんが約束してくれたから、信じてたよ」

桂馬「そうか……」



凛「……これ、今までのお礼」


チュッ





終わり


今まで見て下さって有り難うございました!

おつ
面白かったよ








>>90で一人攻略ってことはこのスレであと十人できるな
続きはよ

乙なんだ…乙だから乙なんだ乙乙…


続きを所望したいんですが構いませんねッ!?

すみません……orz
終わりは終わりなんです

いや面白かったよ
次は年上の楓さんだね(ニッコリ

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