灯里「その煌く舞台で」 (57)

太陽さんさん、日差しがじりじり、水面に差込みきらきらぴかぴか

ネオヴェネツィアに夏がやってきました!


灯里「はわー……」

藍華「ちょっと灯里ー!?何ボーっとしてるのよ!」

アリス「灯里先輩?何を見てるんですか?」

灯里「水面に太陽の光が反射してすごく綺麗だなーって」

藍華「確かに綺麗なんだけど、眩しくて堪らないのよね」

灯里「なんだか、まるでこの海全部が素敵な宝石箱みたい…」

藍華「そこ!恥ずかしいセリフ禁止ッ!」

灯里「えぇ~!?」

アリス「でっかいいつも通りです…」

藍華「さっさと練習に戻るわよ!このままじゃ比較的涼しい朝から練習を始めた意味が無くなっちゃうんだから」

灯里「はーい」

アリス「…ふわぁ」

藍華「でも、おこちゃまな後輩ちゃんにはちょっと辛かったかしらー?」

アリス「ム…おこちゃまじゃないです」

藍華「イヤイヤおこちゃまな後輩ちゃんの事を考えなかった私のミスだから、気にしなくていいのよ~?」

アリス「おこちゃまじゃないです、藍華先輩でっかい思い違いです」ムッ

藍華「にょほほほほほほ」

アリス「ムムムムムム」

ピュウッ


灯里「気持ちいい風…」

灯里「…夏だなぁ」


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藍華「ウマッ!?」

灯里「おいしー!」

藍華「冷パスタなんて初めて食べたわ!」

灯里「冷え冷えでトマトとの絡みも絶品だねー」

藍華「やっぱり暑いときはこういう物を食べないとやってられないわよ」

灯里「今度はアリスちゃんとも来たいね」

藍華「後輩ちゃんは学校あるから中々ねぇ」

店員「お待たせしました、アイスティーです」

灯里「わぁ、ありがとうございます」

店員「冷パスタのお味は如何?」

灯里「はい!とってもおいしいです!」

店員「そりゃ良かった!灯里ちゃんのお墨付きなら間違いなさそうね!」

灯里「そんな、私なんかのお墨付きじゃお店の評判が…」

店員「あっはっはっはっ!灯里ちゃんは謙虚だねぇ!おいしいって言ってくれるだけでいいのさ!」

灯里「それだったら大丈夫です!すっごくおいしいです!」

店員「なら良かった!それじゃあごゆっくり」

灯里「はい!」

藍華「……ちょっと灯里、今の店員さん知り合いなの?」

灯里「ふぇ?えーっとね、ここはこの前初めて来たお店でね、その時少しお喋りしたの」

藍華「少しお喋りってアンタ……あの人なんて名前なの?」

灯里「えーっとね……名前聞いてないや」

藍華「アンタは相変わらずというか……大物になるわよ」

灯里「えーっ?」

藍華「でも、アンタのその幸せレーダーのおかげでこの冷パスタを食べられている訳だから、そこは褒めてしんぜよう」

灯里「ふふふ」

藍華「何笑ってんのよ」

灯里「知らない場所が知っている場所になって」

灯里「知っている場所に知っている人と知らない物を見つけるって……なんだか不思議で素敵だなぁって」

藍華「はい、そこ恥ずかしいセリフ禁止」

灯里「えぇ~!」

藍華「ランチの時ぐらいお淑やかになさい!」

灯里「はーい……」

藍華「そうだ、灯里この後の予定って何かあるの?」

灯里「今日は午後からアリシアさんが貸切のお客様のお相手してるから、会社は閉めてるし」

灯里「アリア社長も出かけちゃってるから何も予定はないよ?」

藍華「ならちょうどいいわ、灯里、アンタ夏の扉って知ってる?」

灯里「夏の扉?」

藍華「このあいだ、姫屋の資料室で古い本を読んだんだけど」

藍華「このネオヴェネツィアの街の中に夏の扉っていうのがあって」

藍華「それをあるタイミングに開いていくと不思議な事が起きるらしいのよ!」

灯里「不思議って何?」

藍華「それを調べに行くんでしょうが!どう?気にならない?」

灯里「藍華ちゃん!」

藍華「あ、あによ?」

灯里「すっごい気になる!」

藍華「でしょう!?この夏の扉の謎を解けたらプリマへの道が近づくかも知れないわ!」

灯里「それでそれで、その夏の扉はどこにあるの?」

藍華「それがいくつか在るらしいのよね……」

藍華「だからその本のページを持ってきたわ」

灯里「藍華ちゃん!?本を破っちゃったの!?」

藍華「人聞きの悪いセリフ禁止!古い本だから破れてたのよ!」


藍華「ともかく、これに載っている夏の扉を探すわよ!」

灯里「おー!」

藍華「……そのまえにランチを済ませちゃいましょ」モグモグ

灯里「おー」モグモグ

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『一の扉 紫陽花カッレ』

藍華「最初は……ここ紫陽花カッレでいいのかしら?」

灯里「多分……そのページの地図と変わっていないと思うからここだと思うけど……」

藍華「では灯里!探すのよ!私達のプリマの扉を!」

灯里「藍華ちゃん、夏の扉でしょ」

藍華「そうともいう!」


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灯里「無いよぉ、藍華ちゃ~ん」

藍華「はぁ……結局ガセだったのかしら」

藍華「私のプリマの扉ぁ……」トスッ

ギギギギ

藍華「うぇっ!?うぇっ!?」

ドテーンッ

灯里「藍華ちゃん!?大丈夫!?」

藍華「あいたたた……寄りかかったらなんか壁が動いて…?」

灯里「藍華ちゃん……あれ……」

藍華「……扉だ」

灯里「スゴいよ藍華ちゃん!本当に扉があったよ!」

藍華「あ、あははは!やったわ!ついに見つけたわよ!」

灯里「どうしよう藍華ちゃん!?開ける?」

藍華「落ち着きなさい灯里!まずはこの扉を調べるのよ!」

灯里「ハイ隊長!」

灯里「うーん……鉄で出来てるのかな?」ペタペタ

藍華「苔が結構付いてるわね……」パッパッ

灯里「ひんやりしてて気持ちいい……」

藍華「ん?苔の下から文字が……?」

灯里「Ⅰ……一番目ってことかな?」

藍華「ということは本の通りまだ扉はあるってことになるわね……」

灯里「そういえば……開けるタイミングっていつなの?」

藍華「えーっと、本によると最後の扉をほにゃらららに開けるべしとあるわ」

灯里「ほにゃらら?」

藍華「……インクが滲んで読めないのよ」

灯里「これじゃ肝心な部分が分からないね…」

藍華「でも逆に言えば最後以外の扉は開けてもいいってことよ!」

灯里「……」

藍華「……あによ?」

灯里「はひ~、なるほど」

藍華「アンタ……本当に分かってる?

灯里「わ、分かってるよー!」

藍華「ま、とにかく開けてみましょ」

灯里「はーひ」

藍華「……」

灯里「……」

藍華「こりゃ灯里、はやく開けなさいよ」

灯里「えぇ~?藍華ちゃんがあけるんじゃないの?」

藍華「まず最初に開ける権利をアンタに譲ってあげるわ」

灯里「いいよー、藍華ちゃん開けてよ」

藍華「いやいや」

灯里「はひはひ」

藍華「いやいや」

灯里「はひはひ」

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藍華「じゃ、じゃあ二人で開けるということでいいわね」ゼェゼェ

灯里「う、うん」ゼェゼェ

藍華「……いくわよ、灯里」

灯里「……うん」

灯里・藍華「「せーの!!」」


ギィィィィィ

藍華「……」

灯里「……何も起きないね」

藍華「壁に扉がくっついてるだけ?扉があっても部屋が無いじゃない!」

灯里「じゃあどうして扉を作ったのかな?」

藍華「えぇい!まだよ!次!次にいくわよ!」

灯里「あっ!待ってよ藍華ちゃーん!」

『Ⅱの扉 ひまわりカンポ』

灯里「わぁー!一面黄色の絨毯みたい!」

藍華「灯里ー見とれてないで探しなさいな」

灯里「あっ!あったよ!」

藍華「早っ!?」

灯里「ほら、ひまわり畑の中に」

藍華「地面に扉が付いてるとは予想外ね…」

藍華「じゃあこの扉も開けておきましょ」

灯里「はーひ」

ギィィィィ

藍華「ここも何も無いわね、地下室でもあるかと思ったのに」

灯里「ますます不思議だね」


『Ⅲの扉 カフェフロリアン裏路地』

藍華「……ホントにこんな所にあるのかしら」

灯里「コーヒーの良い匂いがするね~」

藍華「お気楽な娘ねまったく……」

ミャァ

タタタタタ

灯里「あっ、猫さんだ~」トットット

藍華「ちょっと待ちなさいよー!」

灯里「……あれ?」

藍華「ちょっと灯里!勝手にどこか行くの禁止!」

灯里「藍華ちゃん、ここどこだろう?」

藍華「どこって……カフェフロリアンの……」

藍華「……え?」

灯里「……この路地ってこんなに広かったっけ?」

藍華「ど、どうなってんのよぉ…」

灯里「あ、あそこにあるのって」

藍華「扉……?」

ニャァン

灯里「あなたが連れてきてくれたの?」

タタタタタ

灯里「行っちゃった……」

藍華「灯里!ちゃっちゃと扉を開けて戻るわよ!!」

灯里「う、うん」

藍華「うりゃっ!」

ギィィィィ

灯里「あれ?先があるよ」

藍華「今までは開けても壁と地面だったから新たな展開ね……」

灯里「ど、どうする?藍華ちゃん?」

藍華「……ここまで来たら行くしかないわ!いざプリマの為に!!」ズンズン

灯里「藍華ちゃん待ってよー」トテトテトテ

藍華「あったわ!あの扉がきっと出口よ!」

ギィィィィ

浮き島 


灯里「ふぇぇぇぇ!?」
藍華「ぎゃーーす!!」

藍華「な、なんで私達浮き島にいるのよ!?」

灯里「わ、わかんないよー!」

「あっ、やっぱり灯里ちゃん達なのだ!」

灯里「この声は……ウッディさん?」

ウッディ「やっほーい、なのだ」

灯里「ウッディーさーん」ブンブン

ウッディ「二人ともこんな所で何をしているのだ?」

藍華「何って、私達通路を歩いていて、そこの扉から出てきて……」

ウッディ「あっはっはっはっ!藍華ちゃんが冗談を言うなんて珍しいのだ!」

藍華「ちょっ、冗談じゃッ」

ウッディ「だってそこの倉庫は僕が子供のころから使われていないのだ」

藍華「……え?」

ウッディ「中を見てみれば一目瞭然なのだ」

灯里「藍華ちゃん……中……通路じゃなくなってる……」

藍華「」サァァァ

ウッディ「しかし浮き島で水先案内人の制服はよく目立つのだ、遠くからでもすぐにわかったのだ!」

藍華「……灯里ィ、い、行きましょう」スタスタ

灯里「そ、そうだね……じゃぁウッディさんまたです」スタスタ

ウッディ「あ、バイバイなのだー」ブンブン

藍華「あは、あははははは」スタスタ

灯里「はひ、はひぃ」スタスタ


ウッディ「……あの二人何してたのだ?」

『サン・マルコ広場』

灯里「びっくりしたねぇ、藍華ちゃん」

藍華「誰かに話しても信じてもらえそうに無いわね……」

灯里「どうする……まだ続ける?」

藍華「当然よ!次で最後!ここまで来たら最後までやり遂げるしかないわ!!」

灯里「おぉ!藍華ちゃんでっかいやる気だね!」

藍華「後輩ちゃんのマネっこ禁止!」

灯里「えへへへ」

藍華「じゃあ行くわよー!」

灯里「おー!」




藍華「でもその前にティータイムにしましょう」

灯里「わーひ」

『閉鎖された水路』

灯里「藍華ちゃん……ここなんだか不気味だね……」

藍華「もう使われていない水路だからね……入植当時に廃棄された物もちらほらあるわね」

灯里「そういえば前にも似たようなことがあったよね」

藍華「アリア社長を追いかけたときでしょ?あの時も中々なスリルだったわね」

灯里「今度はちゃんと帰れるかなぁ……」

藍華「大丈夫よ!……多分」

灯里「多分!?」

藍華「いいからどんどん漕ぐー」

灯里「はひー」

藍華「ここを右」

灯里「はひ」

藍華「ここはまっすぐ」

灯里「はひ」

藍華「こんどは左」

灯里「はひ」

藍華「三回まわってワン」

灯里「わひ!」

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藍華「ついに見つけたわよ…最後の扉!」

灯里「水上の扉?」

藍華「問題は開けるタイミングなのよね…」

灯里「最後の扉をほにゃにゃにゃに開けるべし…だったっけ?」

藍華「そうなのよ…肝心の部分がわからないのよね~」

灯里「なんだろう…なめらかにとかかな?」

藍華「滑らかに扉を開けるってどういう状況よ…」

灯里「えぇ~じゃあ藍華ちゃん考えてよ~」

藍華「いいわよ~…えーっと…」

灯里「……」ワクワク

藍華「…もみあげで?」

灯里「」ガーン

灯里「これもみあげじゃないよー!それに"で"じゃなくて"に"開けるだよ!?」

藍華「わかった、わかったゴメンって灯里」

灯里「もう……で、どうするの?」

藍華「う~ん……わからないわ……」

灯里「う~ん」グギュルルルル

藍華「……灯里?」

灯里「……おなか空いちゃった」ポッ


藍華「……もう帰りましょ」

灯里「えぇー!そんな投げやりにならないでよー」

藍華「もういいわよ、私もおなか空いてきたし十分不思議は体験したわ」

灯里「でもプリマの近道って……」

藍華「いいのよ、やっぱ自分の力でアリシアさんみたいな華麗なプリマにならないといけないのよ!」

灯里「そっか……じゃあ帰ろう?」

藍華「でも折角だから扉は開けていきましょう」

灯里「あっ……そこは開けるんだ」

藍華「あによ!もしかしたら何か起きるかもしれないのに勿体無いじゃない!」


灯里「じゃ、じゃあ開けるよ?」

藍華「……ゴクリ」

灯里「んっ……」

藍華「……ドキドキ」

灯里「んんっ……」

藍華「……ワクワク」

灯里「ッん……」

藍華「あの~灯里さん?何をしてるのですか?」

灯里「藍華ちゃーん、硬くて開かないよ~」

藍華「水で錆びちゃったのかしら?」

灯里「手伝って~」

藍華「任せんさい」

藍華「いくわよー」

灯里「うん!」

藍華・灯里「「せーの!!」」

ギッ

藍華「んにゃー!」

灯里「んひー!」

ギッ

藍華「うんにゃぁー!!」

灯里「うひぃー!!」



ギィィィィィィィィィィ

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

灯里「うひぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

藍華「うんにゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」


ドボォォォォォン


春香「わっぷ!ちゅめたボボボ!溺れッ!?」バシャバシャ

藍華「え!?え!?」

灯里「はひぃ!?」

春香「たすゴボボボ!誰かッ!」バシャバシャ

灯里「あ、藍華ちゃん!」

藍華「は!、あ、灯里!助けるわよ!!」

灯里「掴まって!」

春香「はぁ……はぁ……」ガシッ

藍華「引っ張るわよー!」グイッ

ザバァ

春香「ゴホッ!ゴホッ!」ポタポタ

藍華「な、何が起きたの!?」

灯里「大丈夫ですか!?」

春香「は、はい……大丈ゴホッ!ゴホッ!」ポタポタ

藍華「とにかく体を拭かないと、このままじゃ風邪ひいちゃうわね……」

灯里「ここからならARIAカンパニーに戻るのが早いよ!」

春香「うぅ……一体何が起こったの?」ポタポタ

灯里「逆漕ぎで行くね!」

藍華「あなたしっかり掴まっていたほうがいいわよ!」

春香「ふぇ……?掴まる?」

灯里「水無灯里いきます!」ギュン

春香「あわわわわ!?」

ザァァァァァァ

藍華「流石、逆漕ぎだけは速いわね!」

灯里「藍華ちゃんひどいよー!」

春香「速い……」

藍華「大丈夫?」

春香「す、すごーい!風になったみたい!!」

藍華「さっきまで溺れていたと思えない反応ね……」

春香「は、は、は、」

藍華「は?」

春香「ハックション!!」

藍華「灯里ー、急いであげなさーい」

灯里「はひー」ギィギィ

ARIAカンパニー


藍華「灯里の服キツくない?」

春香「あ、うん、ちょっとだけ胸が……」

藍華「……中々立派なモノをお持ちのようね」

春香「あ、あははは」

灯里「濡れた服は洗濯しちゃいました」

春香「あ、ありがとうございます!」

藍華「さて……アンタ何者よ!?」ビシッ

灯里「藍華ちゃん、いきなり過ぎだよー」

春香「あ、私、天海春香っていいます!」

灯里「私は水無灯里っていいます!」

藍華「なんでアンタまで張り合ってるのよ」

灯里「ホラ!藍華ちゃんも!」

藍華「仕方ないわねぇ……藍華・E・グランチェスタよ」

春香「グ、グランチェスタさん…?」

藍華「藍華でいいわ」

灯里「ところで春香ちゃんはどうしてあの扉から出てきたの?」

春香「それは……ってそういえばここは?」

灯里「ここはARIAカンパニーだよ」

春香「ア、アリア……?」

藍華「天下のARIAカンパニーを知らないなんて、アンタさては地球から来たおのぼりさんでしょ?」

春香「マ、マンホーム?」

藍華「何よ……おかしな反応ね?」

ピロリン

灯里「あっ、メールだ」ピッ

ブォン

春香「うわっ!?画面が浮き出てきた?」

藍華「なに驚いてるのよ?灯里は古い型のパソコンよ?」

灯里「これ10年前に出たタイプだからねー」

春香「10年前?2009年にそんなのあったっけ……?」

藍華「だから新しいの買えって言ってるじゃない」

灯里「だってこの子気に入ってるんだもーん」

春香「あの……今って何年ですか……?」

灯里「ふぇ?」

藍華「何年って……2319年に決まってるじゃない?」

春香「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」

寝るので一旦休憩ですん
再開は夜か日付超えた辺りを予定してます
トリップ付けときますね~

今になってARIAのSSが読めるとは思わんかった
アニメ時系列だと一期か二期くらいの頃かな
そこにはるかっかが参加してどうなるか楽しみ

キ-ンコーンカーンコーン

夕刻 ネオヴェネツィア市内

アリス「学校も終わったし、自分ルールを実践しながら帰りましょう」

「あら……?あれは」

アリス「今日のルールは……」

オレンジぷらねっと職員「こんにちはアリスちゃん」

アリス「……こんにちは」

オレンジぷらねっと職員「今帰り?」

アリス「はい、急ぐのでコレで」テテテテ

オレンジぷらねっと職員「あら……行っちゃった」

アリス「……今日のルールはなるべく人に会わないで帰ること」

アリス「アテナ先輩はおっちょこちょいですから早く帰らないと心配です」

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灯里・藍華「タイムスリップ!?」

春香「うん……多分……」

藍華「そ、そんな事信じられるもんですか!ねぇ灯里!?」

灯里「すごい!春香ちゃんタイムスリップ出来るの!?」

藍華「あー…こやつはこういうタイプだった…」

春香「いや……私も何がなんだか…」

藍華「仮にタイムスリップが本当だとしたらいつの時代からから来たのよ?」

春香「2019年から……」

藍華「2019年!?300年前じゃない!?」

灯里「300年前!?」

春香「うぅ……私もわけが分からないよぉ……」

ガチャッ

「ただいまー」
「お邪魔しますー」

灯里「あ、アリシアさんお帰りなーさい」

藍華「アリシアさんお帰りなさいませ!……そちらの方は?」

春香「あ!」

アリシア「うふふ、こちらの方はね」

あずさ「初めまして、私、三浦あずさと申しますー」

春香「あずささん!?」

あずさ「あらあらー?春香ちゃんじゃない?」

春香「あずささーん!私倉庫からいきなり飛ばされてッ!」ギュッ


あずさ「あらあら、春香ちゃんったら甘えんぼうさんね」

アリシア「あらあら、うふふふ」

藍華「なんか……」

灯里「アリシアさんが二人居るみたい……」

アリア社長「ぷいにゅ」

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アリシア「そう……そんなことがあったのね」

灯里「アリシアさんはどこであずささんと?」

藍華「やけに馴染んでますけど……春香と違って?」

あずさ「アリシアさんに助けてもらったのよ」

アリシア「あらあら、助けたなんてそんな大層なことはしてないですよ?」

春香「なんか……想像つきます……」

灯里「え?」

藍華「どういうことよ?」

あずさ「あの時にね…」


数時間前 

あずさ「えーっと、楽屋はこっちだったかしら?」テクテク

あずさ「……この扉の先……だった気が」ガチャッ

あずさ「路地……?流石に外ではなかった気がするわ……」クルッ

あずさ「……あら?扉が無い?」


あずさ「……?ここは何処かしら?」

あずさ「私ったらまたやっちゃったのかしら……?」テクテク

ガヤガヤ

あずさ「スタジオの近くにこんな広場なんてあったかしら?」


キャッキャッ

あずさ「あれは……人形劇かしら?可愛らしいお人形さんねぇ」フラフラ

ニャァン

あずさ「あらあら?かわいい猫ちゃんね迷子になっちゃったの?」

ニャン テテテテテ

あずさ「あらあらー何処に行くのー?」トテトテトテ

ブォッ

あずさ「きゃっ!」

あずさ「凄い風……びっ……くり……」

あずさ「綺麗……黄昏に染まった海……」

あずさ「猫ちゃん、もしかして私にこの景色を見せるために?」

ニャァン テテテテテテ

あずさ「……行っちゃった」

あずさ「歩き疲れちゃったし、少し座ってのんびりしようかしら?」スッ

あずさ「……」ボーッ

ギィギィ

アリシア「……あら?」

あずさ「らんらんら~♪」


アリシア「こんにちは」ニコッ

あずさ「あら?こんにちは」ニコッ

あずさ「綺麗なゴンドラですねぇ」

アリシア「うふふ、ありがとうございます」

アリア社長「ぷいにゅー!」ピョイン

あずさ「あらあら!?」ギュッ

アリシア「あ!アリア社長?」

あずさ「大きい猫ちゃんねぇ」ナデナデ

アリア社長「にゅっにゅっ」

アリシア「すみませんウチのアリア社長が……」

あずさ「いえいえ、いいんですよ、貴方社長さんなの?」

あずさ「白いのにすごいのねぇー」ナデナデ

アリア社長「にゅっにゅっ」グイグイ

あずさ「あらあら?どうしたの?」

アリシア「ゴンドラですか?」

アリア社長「ぷいにゅ!」

あずさ「そんな勝手にお邪魔は……」

アリシア「私は構いませんよ?貴女のご都合が悪くなければ是非……」

あずさ「そうですか?じゃあ……お言葉に甘えちゃおうかしら?」

アリシア「ではお手をどうぞ、お客様?」ニコッ

あずさ「……はい、ありがとうございます」スッ

アリシア「では出発しますね」ギィ

あずさ「……」ジーッ

アリシア「本日お相手させて頂きます、アリシア・フローレンスと申します。」ペコ

あずさ「あ、三浦あずさと申しますー」ペコッ

アリア社長「ぷいにゅ!」

アリシア「こちらは弊社の社長、アリア社長です」

あずさ「アリア社長って言うのねー」ナデナデ

アリア「ぷいにゅー」

アリシア「何処か行かれたい場所などはございますか?」

あずさ「えーっと……」

アリシア「……」ニコニコ

あずさ「その……ここ……どこなんでしょう?」

アリシア「あ、あら……?」

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-

あずさ「という訳なのよー」

春香・藍華「いや!どういう訳ですか!?」

灯里「はひー……」

アリシア「あらあら」

あずさ「あらあら」

藍華「他人を意に介さないこの感じ……晃さんが見たら絶叫しそうね……」

灯里「二人共雰囲気が似てるね……」

春香「と、とにかくあずささん!早くスタジオに帰りましょう!」

あずさ「そうねぇ……確かに収録もあるし帰らないとだけど……」

春香「そうですよ!急いで元の時代に戻らないと!」

灯里「ということはさっきの扉のところまで戻らないとだけど……」

藍華「残念ながら、もう日が暮れるからさっきの水路は使えないわ」

春香「そ、そんな!?」

藍華「この町の水路は潮の満ち引きによって通れる時間帯が違うのよ」

藍華「夜の間は侵入できないわ」

春香「うぅ……」

あずさ「仕方ないわ春香ちゃん、ここは明日まで待ちましょう」

アリシア「果報は寝て待てっていうし、春香ちゃんはここに泊まっていって、灯里ちゃんお世話よろしくね」

灯里「あ、はい!」

アリシア「三浦さんは、よければ私の家にいらっしゃいませんか?」

あずさ「あら、いいんですか?」

アリシア「えぇ、流石にここで三人は窮屈ですし」

あずさ「すみません……じゃあお言葉に甘えさせて貰いますね」

アリシア「はい」ニコニコ

春香「あ、あの……」

あずさ「春香ちゃん、気持ちは分かるけどここは焦らないで……ね?」

春香「うぅ、わかりました……」

アリシア「うふふ、それじゃあお夕飯にしましょう」

アリア社長「ぷいにゅー!!」

藍華「あのー……」モジモジ

アリシア「藍華ちゃんもよかったらどう?」

藍華「はい是非ご一緒させてください!!晃さんに連絡しまーす!!」

藍華「……ってあれ?晃さんからメールがきてる」

藍華「えーと、人探し?歳は12歳、黄色の服に右のサイドテール……」

春香「それって……」

あずさ「もしかしなくても……」

藍華「あー……察しがついたわ、とりあえず場所は分からないけど知ってる人がいる事を返信しちゃいましょ……」カタカタ

頭が回らないので休憩です……
連休中には完結予定ですのでどうぞよろしくお願いします。

>>30
時期は片手袋の頃ですが、お話の都合上原作と噛み合わない部分が出てくるかもしれないです……

連休中に終わらせるといったのにこの体たらく^q^
ちゃんと書き溜めてからスレ立てするべきですね・・・
一応全体の大まかな流れは考えついてるので少しづつ書いていきます、目標は週末完結
連休明けの仕事が思ったより疲労感、マシマシだったので続きは明日から書き始めますです。

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ガチャ

晃「おう、邪魔するぞアリシア」

「お邪魔します」

アリシア「いらっしゃい、晃ちゃん」

アリシア「それと……そちらの方は?」

律子「あ、私は……」

ヒョコッ

藍華「晃さんお早いお着きで」

灯里「こんばんはー」

春香「こ、こんばんは」

春香「あ」

律子「あ」

「「えぇぇぇぇ!?」」

律子「なんで春香がここに居るのよ!?」

春香「どうして律子さんまでここに!?」

「「あらあら~」」

律子「あ、あずささんまで!?」

晃「……おいアリシア、なんかお前に雰囲気がソックリなヤツがいるんだが」

アリシア「あらあら?そうかしら?」

晃「あらあら禁止!!」すわっ

アリシア「うふふ~」

晃「うふふも禁止!!」すわっ

ギャーギャーギャー

藍華「あの~、少し落ち着きましょ?ね?」

アリア社長「にゅっ!」

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律子「えぇと、改めまして秋月律子です。」

アリシア「よろしくね、律子ちゃん」ニコニコ

律子「はい、よろしくです」

律子「しかし……本当にあずささんに雰囲気が似てるわね……」

アリシア「あらあら?」

あずさ「そうかしら?」

晃「やめんかお前ら」

春香「律子さんはどうしてここに?」

律子「って…そうだった!二人共亜美見てない!?」

春香「亜美?見てないですけど……まさか?」

律子「あぁ……私のせいよ……」

収録スタジオ 第2倉庫

亜美「なんか面白いものないかなー」ガサガサ

真美「テレビ局だよ!絶対おもしろい物あるに決まってるYO」ゴソゴソ

亜美「おやおやー?真美隊員!なんか木箱がありますぞ?」

真美「よーし!開封せよ亜美隊員!」

亜美「イエッサー!」カパッ

真美「これは……」

亜美「……甲冑だね?」

真美「かっちゅーの(はぁと」

亜美「いや~ん!せくちー!」クネクネ

真美「すごい!刀もあるYO!」

亜美「ここて゛そうひ゛していくかい?」

真美「いや~……なんか、呪われそう……」

亜美「うん……一度装備したらバーサク状態になりそう……」

真美「刀とか振り回しそうだよね……」

亜美「ね」

真美「これは封印しておこう」カポッ

亜美「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」

真美「こっちの小箱は?」

亜美「ホイきた!」パカッ

亜美「……おしゃぶり?なんで?」

真美「見なかったことにしよう」

亜美「え?なんで……?」

真美「……放送事故になるから」

亜美「うん……なんかよくわかんないけど猛烈に嫌な予感がするから元に戻しておこう」カポッ

亜美「いや~やはりテレビ局の倉庫はいろいろ面白い物がメジナ押しですな~」

真美「んっふっふ~!不思議がいっぱいですなぁ~」

真美「んっ……真美ちょっとお花摘みに行ってこようかな」

亜美「はいはーい、いてらー」

タタタタタ

律子「あれは真美……?」

亜美「おっ?これはもしかして地下室への扉ってやつ?」

亜美「倉庫の地下とか面白いに決まってるじゃーん!」

ギギギギギ

亜美「思ったより軽かったけど……こりゃ真っ暗で底が見えないYO……」

亜美「真美が戻ってきたら灯りを探さないとd」

律子「コラぁ!!ウロチョロするなって言ったでしょーが!!」

亜美「うわぁぁ!?」ビクゥゥ

律子「他所様に迷惑をかk」

亜美「あわ、わわわわ」フラッ

律子「ちょっ!?亜美!!」

亜美「うわああぁぁぁぁ!?」

律子「亜美!!」ダッ

律子「そんな……亜美!聞こえる!?大丈夫!?」

「……」

律子「落ちちゃった……どうしよう……誰か呼んで……でも怪我でもしてたら……」ブツブツ

律子「……覚悟を決めるのよ、秋月律子!!」

律子「今行くわよ亜美!!」

律子「だあぁぁぁぁ!!」ピョン

ちょっとだけの更新でした
また明日

おつんこっこ

ひまわりカンポ

律子「あぁぁぁぁぁ!!」ドサッ

律子「痛たたたた……ここは?」

律子「ひまわり畑……?」

律子「私、地下室に飛び降りたはずじゃ……」

律子「そうだ、亜美……亜美は!?」

律子「亜美ー!どこにいるのー!?」

律子「返事は無し……でも、必ず何処かに居るはず……」

律子「考えるのよ……亜美の性格上どういう行動をとるのか」ブツブツ


ブツブツブツ

晃「……なんだ?アレは?」

律子「あの子のことだから一点でジッとしているとは考えられないし……」ブツブツ

晃「おーいそこの人、なにか問題でも?」

律子「でも……意外とナイーブな部分もあるし……」ブツブツ

晃「聞こえてないのか?おーい!」

律子「いや逆に……」ブツブツ

晃「すわっ!!」

律子「うひゃあ!?」ビクゥ

晃「なんだ聞こえるじゃないか」

律子「え!?人!?」

晃「当たり前だろ、私が猫にでも見えるのか?」

律子「あ、あの!!」

晃「あ、あぁ……なんだ?」

律子「女の子見ませんでしたか!?」

晃「女の子?」

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律子「それで、晃さんに事情を説明して亜美について知ってそうな人に連絡を取ってもらったの」

あずさ「律子さん、大変だったのね……」

春香「晃さん、律子さんを助けていただいてありがとうございます!」

晃「ん?ああ」

灯里「みんな過去から来たなんてすごい不思議だね……」

藍華「晃さん、そんな過去から来たなんてよく信じましたね……」

晃「いや、正直信じてなかった」

灯里・藍華・春香「「ええぇぇぇ!?」」」

アシリア「うふふ……でも、困ってる人をほっとけなかったのよね?晃ちゃん」

晃「うるさいぞアリシア、私はプリマ・ウンディーネとして当然の事をしたまでだ」

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