【ガルパンSS】沙織「名探偵ニシズミ?」 (92)

みほ「....」

沙織「....」

みほ「....沙織さん」

沙織「....」

みほ「私はあの時、どうすればよかったのかな」

沙織「....」

沙織「....そ」

みほ「ごめんなさい、意地悪な質問でした」

沙織「....」

みほ「今更何を言ったって過去は変えられない」

沙織「....うん」

みほ「どこで道を誤ったんだろう」

沙織「....」

みほ「どうして止められなかったんだろう」

沙織「....」

みほ「あの痛ましい事件を」

~一週間前~

みほ「じゃあみんな、また来週」

沙織「またね~」

華「それでは」ペコリ

優花里「!」ビシッ

麻子「じゃ」

テクテク

みほ「はぁ~今日も疲れた....」ガチャリ

優花里「お帰りなさいませ西住殿」ニコニコ

みほ「優花里さん....」ハァ

みほ「みんなと別れた後こっそり先回りして」

みほ「勝手に鍵をピッキングして部屋に上がるのやめてって言ったでしょ?」

優花里「お風呂沸いてますよ」

みほ「勝手にお風呂沸かすのもやめて!」

優花里「洗濯物取り込んでおきました」

優花里「明日の制服にはアイロンかけてそこに置いてあります」

優花里「あと郵便受けに手紙が入っていたのでそれも同じところに」

みほ「」

みほ「さっきまで一緒だったのにどうやったらそんなにできるの....」

優花里「じゃあ私はこれで失礼します!」

優花里「おやすみなさいであります!」

みほ「まだ寝る時間じゃないんだけど....」

カチャ カチャ ガチャリ

みほ「ピッキングで鍵締めないで!」

みほ「はぁ....」ポス

みほ「優花里さんのストーカーっぷりも困っちゃうなぁ....」カサ

みほ「?」

みほ「優花里さんの言ってた手紙ってこれかな?」

みほ「えーっと....差出人は....書いてない?」

みほ「....」

みほ「なんだろう?」

ビリビリ

みほ「....」ジー

みほ「....これは!?」

~翌日~

みほ「ってことが昨日あってね」

麻子「それがわざわざ休日の朝早くに呼び出した理由と関係あるのか」

華「麻子さんはさっきまで私の背中で寝ていたじゃないですか」

優花里「西住殿のためならたとえ火の中水の中です!」

沙織「....」

沙織「ごめんみぽりん、さっきの話色々聞きたいことが多すぎて本命の話題がどれなのかわからないんだけど」

みほ「最後に出てきた手紙のことなんだけど....」

沙織「(ゆかりんのことじゃないだ)」

みほ「話すより読んでもらった方が早いかな」ガサゴソ

沙織「?」

麻子「なになに....」

華「『西住ちゃんたちにはさー、普段から迷惑かけてるしこういうの用意しちゃったよー』」

華「『無人島でのバカンスにごしょうたぁ~い』」

優花里「『かいちょーより』?」

みほ「この手紙と一緒に飛行機のチケットと、ある無人島へのフェリーのチケットが5枚ずつ入ってて....」

沙織「えー!?バカンス!それ本当!?」

沙織「南の島でバカンスだなんてきゃー!ついに私にも夢のか、彼氏がっ!?」

麻子「いや無人島って書いてるだろ」

華「そもそも今ってバカンスの時期でもないような」

優花里「でもなんだか、この捻った感じが会長っぽい気もしますね」

みほ「それはそうなんだけど....」

みほ「これ、信じて大丈夫なのかな....」

沙織「適当感からみて間違いなく会長からじゃないの?」

みほ「....ちょっと失礼かもしれないんだけど」

みほ「会長さんが素直に私たちの労をねぎらうなんてことあるのかなって....」

華「言われてみれば....」

麻子「そもそも労をねぎらうといっても中途半端な時期だな」

麻子「大きな大会の直後というわけじゃない」

優花里「さすがにこんなに大がかりなことやっておいて罠ってこともないんじゃないですか?」

沙織「そうだよね!チケットだってもう用意してあるんだし!」

みほ「う、うーん....」

みほ「じゃあ一応行ってみる?」

沙織「さんせいさんせーい!」

華「ではこれから荷造りを済ませたうえでもう一度集合ということで」

みほ「それなら大丈夫」

みほ「優花里さんっ」パチン

優花里「こちらに」ピラーッ

沙織「わわわわたしの下着ぃぃぃ!?!?!?」

華「私の褌も!」

麻子「西住さんも秋山さんを使いこなしてるな」

みほ「じゃあ用意もできたし行こっか」

4人「おー!」

~数時間後~

華「これはフェリーというより....」

麻子「どちらかというと漁船だな」

沙織「バカンスっぽくなーい!」

優花里「まあこの揺れは戦車に通じるものがあって心地よいじゃないですか~」

みほ「あはは、三半規管は鍛えられるかも」

船長「しかしお嬢ちゃんたちも変わってるねぇ、あんな何もない島に行くなんて」

みほ「そうなんですか?」

船長「そうだねえ、あの島は貸別荘があるくらいで他は広い砂浜くらいしかないから」

船長「夏にそこを借りた客を乗せてくくらいでな」

船長「もうそろそろ冬になろうって時に行く人なんて初めてかもしれないなぁ」

華「(大丈夫なんでしょうか....)」コソコソ

麻子「(不安だ....)」コソコソ

船長「あんたたち送るのを頼まれた時も『変なチケットを持った5人組が来たら迎えに来てくれ』なんて言うし」

優花里「このチケットオリジナルだったんですね~」

沙織「なんで無駄に凝ってるだろ....」

船長「なんて言ってたら見えてきたな」

船長「あれがあんたたちの行く『黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島』だ」

沙織「なんて!?」

麻子「『黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島』か、初めて聞く名前だ」

華「さすが麻子さん」

沙織「え?なんかとんでもなく殺伐とした名前が聞こえたんだけど!?」

優花里「地名の由来なんて様々ですからね~」

沙織「そういうので片づけられるレベルを軽く超えてない!?」

みほ「あー楽しみ~」

沙織「最初は一番乗り気じゃなかったのによく楽しめるねみぽりん!?」

船長「よーし到着」

みほ「ありがとうございました」ペコ

船長「いやいや、お代はもらってるからお安い御用よ」

船長「じゃあ3日後に迎えに来るからな!」

ブーン

5人「....」

華「会長さん、いませんね」

麻子「ん、何か建物が見えないか」

優花里「あそこにいるんですかね?」

みほ「ここにいてもしょうがないし行ってみよっか」ニコ

沙織「う、うん....」

テクテク

優花里「これが船長さんの言ってた別荘、でしょうか?」

麻子「別荘というか大きなお屋敷だな」

沙織「立派だけど古めかしくてなんか怖いよ~....」

みほ「会長~!」ガチャガチャ

華「さすがみほさん、知らない場所でも一切躊躇いがありません!」

優花里「会長~!!」ピンポンピンポンピンポン

ガチャリ

杏「おーやっときた」

柚子「みんな遅かったね」

みほ「みなさん、今日は招待してくれて」

桃「主賓を待たせるとはどういうことだお前ら!!!」ガミガミ

みほ「え?」

杏「?」

みほ「会長さんたちも私たちと同じような手紙をもらいここに来た、ということですか?」

杏「そうなんだよね~」

杏「最後のところが『あんこうチームより』ってなってたくらいかな違いは」

みほ「....」

みほ「なるほど....」

みほ「つまり私たちは、謎の人物によってこの島に集められたんですね....」

沙織「みみみみぽりんヤバいよ....」

沙織「これ絶対殺人事件が起きるやつだよ....」

麻子「落ち着け沙織」

優花里「そうですよ!いくら名前が黒髑髏骸骨躯極悪非道煉獄地獄島で」

優花里「本土からかなり離れたところにある無人島で」

優花里「謎の人物から謎のお屋敷に集められ」

優花里「迎えが来るのは3日後で」

優花里「電波がないから助けを呼べないからってそんなわけないじゃないですか!」

沙織「デカ盛りグルメかな?」

華「デ、デカ盛り!?どこですか沙織さん!!!」ダラダラ

沙織「ちょっと華!例え!例えだからよだれ引っ込めて!」フキフキ

柚子「でも、秋山さんの言う通りよね....」

杏「だね~」

桃「か、かいちょぉぉぉぉ....」

杏「....」

杏「とりあえず私たちはこのお屋敷で数日間暮らして助けを待つしかない、だよね」

杏「西住ちゃん?」

みほ「それしかありませんね....」

柚子「さっき冷蔵庫を確認したら食料は問題ないどころか1か月分はあったわ」

柚子「もちろん五十鈴さん用に専用の冷蔵庫ももう一つ」

麻子「至れり尽くせりだな」

みほ「そう、ですね....」

優花里「ご飯美味しかったですね!」

沙織「だって材料が凄かったんだもん!あんなの使ったらそりゃ美味しくなるよ!」

みほ「沙織さんの腕があったからこそだよ?」ニコ

沙織「も、も~みぽりんったら~///」

杏「しかし今のところ何も問題ないね~」

華「見た目は古いように見えましたが、中は隅々まで手入れが行き届いていますし」

華「私たちをもてなしてくれているとしか思えません」

桃「風呂も露天風呂やサウナまであったな!」

柚子「桃ちゃんは湯船に入るとおしっこしちゃうクセは早く治さないとね?」

桃「ごめんよ桃ちゃぁ~ん....」

みほ「でも犯人がここまでする理由ってなんなんだろう....」

優花里「案外誰かがサプライズで私たちを驚かせようとしているんじゃないですか?」

麻子「西住さんや会長は交友関係がとても広いし、このおおがかりな仕掛けでも平気でやりそうな人も多いな」

沙織「仮に私たちに危害を加えようって人がいたらこんなまどろっこしいやり方はしないか~」

杏「まあでも一応、寝る時くらい用心はしとこう」

みほ「そうですね、幸い寝室のドアや窓には鍵が付いてるみたいだし」

みほ「夜間は開けないように、不要不急の外出も控えましょう」

全員「はーい」

桃「に、西住っ!」

みほ「なんですか?」

桃「トイレはどうするんだ!夜中に1人で行くと、その、危ないかもしれないだろ!」

沙織「(ただ怖いだけなんじゃ....)」

みほ「うーん....確かにそうかもしれません....」

みほ「一応部屋から出るときは、スマホで連絡して隣の人を起こしてから一緒に行ってください」

柚子「桃ちゃん、みんなを起こすのは申し訳ないからその時は私にしてね?」

桃「柚子ちゃぁ~~~ん」ギュッ

杏「かーしまも大丈夫そうだしそろそろ寝よっか」

柚子「みんな、おやすみ」

華「おやすみなさい」

麻子「眠い」ウトウト

沙織「も~麻子~」

優花里「西住殿、布団と枕を懐で温めておきました」サッ

みほ「優花里さん....」ハァ

~翌朝~

キャーーーーーーーー!!!

沙織「んがっ」

沙織「....?」

バタン

優花里「た、武部殿!早く来てください!」グイグイ

沙織「えっ!?」

部屋のドアは開いていた

私の目の前に広がっていたのは
床に飛び散った透明な液体と
その中心で股間から体液を流しながらぐったりと倒れている

麻子の姿だった

第一章 事件発生 完

第二章へ続く

※元々Rに投稿するつもりがないまま強制移転されてしまったので今後エロ展開はほぼありません
ご了承ください

沙織「ま、麻子!?」ダッ

みほ「沙織さん、触らないでください!」

沙織「えっ!?」

みほ「こういう時は極力現場の状態を保たなければいけません!」

沙織「で、でも....」

みほ「麻子さんは大丈夫です、気を失っているだけで命に別状はないと思います」

沙織「本当?」

杏「まーここには専門的な医療器具はないし、知識を持った人もいないから一概には言えないけどね」

沙織「そっか....」

華「とにかく、なるべく現場を荒らさないように麻子さんを別の場所へ運びましょう」

沙織「そだね....」

沙織「麻子は?」

柚子「まだ眠っているみたい」

みほ「麻子さんには小山先輩が付いてくれてるから安心して」

沙織「....うん」

みほ「じゃあ私たちは麻子さんの部屋に行こっか」

優花里「....」

優花里「それは....捜査ということですか....?」

みほ「....」

みほ「....」コクリ

みほ「少なくともあと2日はこの島にいなければならない状況で、この件を放置するのは危険だと思います」

桃「その通りだ」

桃「このままでは第二第三の被害者が出てもおかしくない」

華「解決とはいかなくても、少しでも状況を把握しないといけません....」

沙織「麻子にあんなことするなんて....」

沙織「私たちで絶対犯人を見つけないと....!」

~麻子の部屋~

みほ「....」

桃「この水たまりはさておき、部屋の中は私たちと特に変わらないな」

優花里「備え付けの家具はどの部屋も同じみたいですし」

優花里「昨日来たばかりなので荷物もそんなにありませんね」

沙織「キャリーバックくらいだねー、まだ中身も入ったままだし」

みほ「....」

みほ「部屋に唯一ある窓の鍵がかかってる....」

一同「?」

みほ「最初に華さんが来たときドアの鍵は?」

華「かかっていました」

杏「どうやって入ったの?」

華「いくら呼びかけても返事がないのでみほさんを呼んで、蹴破ってもらいました」

優花里「さすが西住流です」

みほ「....」

みほ「密室....か」

沙織「密室?それってドラマや映画でよく見るやつだよね?」

みほ「うん、まさか自分たちがそれを体験することになるとは思わなかったけど....」

杏「でもさ、密室殺人....じゃなかった、密室....」

杏「ん?これはなんて言えばいいんだろ?」

優花里「冷泉殿はただ気絶していただけなんですよね?」

優花里「あれ、そういえばなんだか格好がおかしかったような?」

みほ「....」

みほ「みなさん、落ち着いて聞いてください」

全員「....?」

みほ「麻子さんはただ意識を失っていたんじゃありません」

みほ「何者かによって」

みほ「絶頂させられていたんです」

全員「!?!?!?!?!?!??!??!」

沙織「」

沙織「ぜ、絶頂って....///」

沙織「そりゃ最初からおかしいと思ってたよ!?」

沙織「怪我してるとかならまだしも水浸しで床に転がってるだけだったし」

沙織「みんなの雰囲気に流されちゃってたけど!」

みほ「....沙織さん」

みほ「これはただの絶頂事件じゃないの」

沙織「(まず『ただの絶頂事件』がよくわからないとは言えない)」

みほ「この床に麻子さんの体液で書かれた文字を見て」

沙織「?」

沙織「えーっと....」
 
GF '99

沙織「?」

優花里「こ、これは!?」ビクン

桃「なんてことだ....」ワナワナ

杏「まさかこんなところでお前にかかるとはね....」ガクガク

沙織「ちょっとみんなおいてかないで」

みほ「これは今、日本中を恐怖の渦に巻き込んでいる大犯罪者の犯行声明」

沙織「えぇ....」

みほ「その事件では」

みほ「被害者は必ず、極めて短時間で幾度となく絶頂を繰り返させられた後、体内から排出された多量の水分の影響で脱水症状に陥ってしまう」

みほ「誰にも顔を目撃されず、犯行の方法すら判明していない」

沙織「いや犯行方法は大体見当つくでしょ」

みほ「恐ろしいのはその速さ」

みほ「目にも止まらぬ早業で、被害者は絶頂したことすら気づかないまま意識を失ってしまう」

沙織「人間じゃないよね?」

みほ「わかっているだけでも被害者数は数十人、関連の疑われている事件を含めれば百件をゆうに超えると言われてるの」

みほ「そして犯行現場には、必ず自身の名前を残していく」

沙織「ただのセクハラ野郎なのに自己顕示欲高すぎない!?」

みほ「....」

みほ「その名は」

ゴールドフィーンガー '99
G F

沙織「....」

沙織「それ大丈夫なやつ?」

沙織「どことは言わないけど訴えられたりしない?」

桃「奴が勝手に名乗っている名前だぞ?どうしようもない」

沙織「いやいやいやいや」

沙織「犯行方法からしてGFはまだわかるよ!?」

沙織「でも'99はダメでしょ!」

沙織「確信犯だよ絶対!」

優花里「武部殿どうしたんですか?そんなに燃えているように怒って?」

沙織「それ以上まずいから!」

華「そうですよ沙織さん、この緊急事態に不埒なリズムで胸をギラつかせないでください」

沙織「言いたいだけでしょ華!」

杏「お~A CHI CHI A CHIだねぇ」

沙織「....」

沙織「つかれた」

みほ「ということなんです」

沙織「まとめが強引」

みほ「つまり」

みほ「私たちは奴によってこの島に集められたターゲット」

みほ「ということになります」

沙織「そんな推理漫画みたいな展開ある?」

沙織「いやそもそもフラグ乱立してたし今更か....」

桃「あぁ....」フラッ

桃「....なんてことだ」

杏「まさかこんなことになるなんてね....」

優花里「私が『罠じゃない』なんて言わなければ....」

華「それを言うなら私だって止める機会はいくらでも....」

みほ「....」

みほ「みなさん落ち着いてください」

みほ「今はとにかく、全員で協力して残り2日間を乗り切ることが大切です」

全員「....」

華「みほさんの言う通りです」

華「今はこれ以上被害が広がらないようにするしかありません!」

みほ「華さん....」

桃「西住!今回も隊長らしくみんなをまとめてくれ!」

みほ「元生徒会広報先輩....」

杏「西住ちゃん、力を合わせて頑張ろう!」

みほ「会長....」

優花里「西住殿ペロペロ」

みほ「....」

沙織「謎の青春群像劇」

~リビング~

みほ「みなさん、安全のことを考えて」

みほ「何かルールを考えた方がいいと思います」

優花里「ルールですか....」

杏「とりあえず単独行動は絶対に控えなきゃねー」

柚子「なるべくこの部屋から出ない、出るときは誰かと一緒にかな」

華「幸いベッドも広いので眠るときも2人以上がいいですね」

みほ「そうですね、今出たことは厳守するようにしてください!」

一同「....」コクリ

沙織「そういえばさみぽりん」

みほ「なに?」

沙織「GF'99だっけ?」

沙織「今は麻子が寝てるからアレだけど」

沙織「起きてから聞けばもっと細かいことわかるんじゃない?」

全員「....」

沙織「何この雰囲気!?」

みほ「沙織さん、GF'99に襲われた相手は」

みほ「深刻な脱水症状に陥って三日三晩目が覚めないの」

沙織「それ本当に命に別状ないの!?」

華「『初心者でも安心!サルでもできる点滴セット』が常備してあったので問題ありませんでした」

沙織「呼びつけただけあって用意周到だなGF'99!!!」

みほ「そして被害者は....」

みほ「あまりの絶頂ぶりに記憶がすべて飛び、衣服も弾け飛びます」

沙織「やっぱり人知を超えてる」

みほ「そして目覚めてからも、生半可な絶頂では満足できない体になってしまうんです」

杏「惨すぎる....」

沙織「絶頂に程度ってあるんだ....」

~夜~

華「何事もなくこの時間まで来ました....」

杏「さすがにあれだけ集団で行動してたらGF'99も手を出しようがないんだろうね~」

桃「アッハッハ!私たちを見くびっていたようだな!」

桃「こっちにはなんてったって全国大会優勝を成し遂げた西住がいるんだぞ!!!」ガハハ

桃「お前なんて恐れるに足らずだ!!!!!」ガハハ

沙織「あ、あの桃ちゃん先輩」

桃「桃ちゃんと呼ぶな!」

沙織「あんまりフラグを立てない方がいいと思うんですけど....」

桃「フラグぅ!?お前は何を言っているんだ!」

桃「そんなに弱気だと奴に付け入る隙を与えるぞ!」

沙織「(桃ちゃん先輩の方が隙だらけのような....)」

柚子「ごめんなさいね武部さん」

柚子「桃ちゃん、その、頭の出来がちょっとよろしくないの」

沙織「あ、はい!知ってます!」

柚子「でも桃ちゃんは私が一緒に寝るから心配しないで」ニコ

沙織「はい!」

沙織「(そうだよね!いくらポンコ....アホ....バカ....桃ちゃん先輩でも小山先輩がいるし!)」

桃「なんだか今凄く失礼なことを言われたような気がした」

【柚子寝室組】

柚子「じゃあ桃ちゃん行こっか」ニコ

桃「桃ちゃん言うな!」

【リビング組】

杏「こんなに広いところで寝るってなかなかないよね~」

優花里「なんだかワクワクしますね!」

みほ「すみません、2人とも付き合わせてしまって....」」

杏「しょうがないよ、冷泉さんと2人で寝かせるわけにはいかないし」

優花里「冷泉殿はまだ目覚めませんから、それでは西住殿が危険です!」

みほ「私は大丈夫なんだけどなあ」

杏「いやいや~西住ちゃんだってか弱い乙女なんだから用心するに越したことはないって~」ニヤニヤ

みほ「ありがとうございます」

【華寝室組】

華「それでは私たちも行きましょうか」

沙織「うん!」

第二章 捜査 完

第三章へ続く

正しくはこうですね、申し訳ありません

>>16

優花里「ご飯美味しかったですね!」

沙織「だって材料が凄かったんだもん!あんなの使ったらそりゃ美味しくなるよ!」

みほ「沙織さんの腕があったからこそだよ?」ニコ

沙織「も、も~みぽりんったら~///」

杏「しかし今のところ何も問題ないね~」

華「見た目は古いように見えましたが、中は隅々まで手入れが行き届いていますし」

華「私たちをもてなしてくれているとしか思えません」

桃「風呂も露天風呂やサウナまであったな!」

柚子「桃ちゃんは湯船に入るとおしっこしちゃうクセは早く治さないとね?」

桃「ごめんよ柚子ちゃぁ~ん....」

みほ「というわけで河嶋先輩が第二の被害者になってしまいました」

沙織「あれぇ!?」

優花里「なんということでしょう....」

沙織「展開早くない!?」

華「展開も何も一晩経ったんですから別におかしくはないと思いますけど...」

沙織「いやそれはそうなんだけど....」

杏「河嶋をこんな目に合わせやがって....!」

柚子「ごめんね桃ちゃん....私のせいで....」グスン

みほ「....」

みほ「みなさん、悲しんでいる暇はありません」

みほ「このままただ座っているだけでは犠牲になった河嶋先輩が浮かばれません」

沙織「(まるで殺されたみたいだぁ....)」

柚子「....そうよね」

柚子「桃ちゃんがああなってしまったのは私のせいでもあるんだから....」

柚子「だったら私が一番頑張らないと....」

みほ「....」

みほ「小山先輩、『私のせい』というのは?」

柚子「....だって、私は桃ちゃんと同じ部屋で寝てたのよ」

柚子「しかも、昨日の冷泉さんの事件を受けてみんな警戒していた、もちろん私だってそのつもりだったわ」

柚子「でも事件は起きてしまったってことは」

柚子「そんな立場にいて止められなかった私のせいでもあるんじゃないかって....」

みほ「....」

みほ「....」

みほ「そんなことありません」

柚子「....西住さん」

優花里「その通りです」

柚子「秋山さん....」

華「この事件で悪い人なんて1人しかいません」

柚子「五十鈴さん....」

杏「GF'99、奴だけだ」キッ

柚子「会長....」グスン

沙織「....」

沙織「....ぷっ」クスリ

沙織「(みんな真剣に話してるのに犯人の名前が出ると笑っちゃいそう)」クス

みほ「落ち着きましたか?」

柚子「うん、ごめんね、先輩の私がこんなで....」

みほ「いえ、仕方のないことです」

杏「よし、じゃあちょっと状況を整理していこうか」

みほ「事件が起こったのは明け方の五時頃です」

柚子「私はまだ眠っていたんだけど、突然けたたましい水音と猛烈な水しぶきを体中に浴びて目が覚めたの」

華「人間は体の6割以上が水分だといわれていますから....」

沙織「にしても多すぎでしょ....」

柚子「そしたらベッドから何メートルか離れた部屋の中心、ちょうど冷泉さんが倒れていたあたりに桃ちゃんが倒れていたから」

柚子「桃ちゃんの様子を確認した後すぐ会長を呼びに行ったの....」

杏「つまり、1人部屋が2人部屋になった以外には前回とほとんど状況が変わってないってことだね....」

みほ「鍵はどうでしたか?」

柚子「ごめんなさい、気が動転していたから自分が開けたかどうか覚えてないわ....」

みほ「そうですよね....」

みほ「すみません、一応確認はしておきたくて」

杏「となると....」

杏「今回も密室の可能性があるってことか」

優花里「毎回同様の手口で事件を起こしているところから」

優花里「GF'99は確固たる犯罪美学を持っているとみて間違いなさそうです」

杏「1つのミスも許さないプライドの高い完璧主義者、か....」

沙織「それでいてやるのがあんなことなんだ」

みほ「....」

みほ「犯人に繋がる証拠はあまりなさそうですね....」

一同「....」

優花里「しかし、犯人はどうやって犯行まで行きついているのでしょうか?」

華「というと?」

優花里「だっておかしいじゃないですか!」

優花里「昨日のことがあって無警戒になるほど私たちはバカじゃありません」

優花里「むしろ警戒しすぎなくらいに様々な対策を講じていました」

優花里「それをこうも易々と突破するなんて....」

華「その狡猾さがあるからこそ、たくさんの女性を手にかけても未だばれていないんじゃないですか?」

優花里「確かにそうかもしれませんけど....」

杏「....」

杏「いや、やっぱりおかしいよ」

沙織「?」

杏「散々犯行を重ねてきたのに、今回に限ってこんな手間のかかる方法をとってることとか」

杏「適当な相手を通り魔的に襲うこれまでのスタイルの方が圧倒的にばれるリスクが小さいのに」

杏「わざわざ閉鎖空間に私たちをおびき出していることとか」

沙織「確かに!」

沙織「私たちはこの島から出られないけど、逆に犯人も閉じ込められたままなんだ!」

杏「....そして」

杏「あまりにも私たちのことが知られすぎてる」

一同「!!!!!!」

みほ「....」

みほ「知られすぎてる、というのは....」

杏「....」コクリ

杏「私は」

杏「この中の誰かが奴、GF'99っていう可能性もあるんじゃないかと思ってるよ」

杏「もしくは、奴の名前を借りることで自分から疑いを晴らす模倣犯とかね」

沙織「(なんかタイトル詐欺みたいになってきたなあ)」

沙織「(って今更か)」

華「いくら会長さんの言葉でもそれだけは同意できません!」

杏「私だってこの可能性はあまり考えたくないよ」

杏「でもさ、この狭い島や広いとはいっても全員でやれば数時間で全てを調べられるこのお屋敷に」

杏「何日もばれずに潜伏して、さらに1人ずつ誰かを襲っていくなんて」

杏「あまりにも難しすぎると思わない?」

華「それは....」

優花里「会長さんの言っていることが正しいかはさておき」

優花里「それならば犯行の難易度も格段に下がりますね」

華「優花里さんまで!」

優花里「あくまで可能性の話です五十鈴殿」

優花里「ただ本当にそうだとすれば」

優花里「私たちの全てを見ているかのように巧みな動きで、一切の証拠を残さず2人を闇に葬る」

沙織「葬ってはいないから」

優花里「このハードルは外部の人なら相当高い、というかほぼ無理です」

優花里「それこそGF'99のような怪人にしかできないかもしれません」

杏「でもそれが身内なら?」

みほ「....」

杏「それほど超人じみた奴じゃなくても可能かもしれない」

沙織「いや2人ともあんな排出量の絶頂させられてるんだから仮に別人だとしてもほぼ超人だよね!?」

柚子「で、でもそんな、それなら桃ちゃんは....」

杏「それはわからない」

杏「ただ、これまでみたいに外だけを警戒して安心してるようじゃダメかもしれない」

柚子「そんな....」

杏「ってことで私は」

杏「犯人がいるかもしれないところになんかいられるか!」

杏「私は部屋に帰らせてもらう!!!」

タッタッタッタッ

一同「....」

一同「!?!?!!!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!!!?!?!?」

沙織「こ、これサスペンスものでよくあるやつ!?」

みほ「急いで連れ戻さなきゃ!」

タッタッタッ

優花里「あれは出てきそうにないです....」

華「先ほどまであんなに冷静だったのにどうして....」

柚子「....」

柚子「会長にもきっと何か考えがあるのかも....」

優花里「それにしても『部屋の前に水と食料だけたくさん置いてくれ』『部屋だけじゃなく部屋の前にも絶対近づくな』って」

優花里「これじゃまるで襲ってくれって言ってるようなものですよ....」

沙織「まさか会長が体を張った大ボケかますなんて....」

みほ「....」

みほ「会長がああ言ってる以上私たちは何もできないし」

みほ「とりあえず、部屋のある2階に行くための階段が常に見えるように

みほ「リビングのこのドアは開けておくようにしましょう」

華「そのくらいしかできませんね....」

柚子「あとは言われた通りご飯とお水をたくさん持って行ってあげないとね....」

沙織「....」

沙織「このフラグ建てまくりな感じ前にも見た」

第三章 波乱 完

第四章へ続く

~翌朝~

杏「」ビシャビシャ

柚子「会長ぉぉぉぉぉぉ~~~~~~!!!!!!」

沙織「知ってた」

みほ「まさか会長がやられるなんて....」

優花里「普段はおちゃらけてても頭はキレるあの会長が....」

華「もう終わりです!私たちはここでみんな死ぬんです!」

沙織「いや予想できたでしょ、あと死なないから」

優花里「被害はもうなさそうですね」

沙織「なんで?」

優花里「だってもうすぐ迎えが来ますよ」

沙織「あっ、そういえば....」

華「もう3日経ったんですね....」

柚子「色々ありすぎて忘れてたわ」

みほ「そうですね....」

沙織「バカンスのつもりで来たのに全然休めなかったよ~」

優花里「犯人も結局捕まえられないままですね~」

華「被害者の皆さんの無念を晴らしたかったんですが....」

柚子「しょうがないわ、私たちの手に負える相手じゃないもの....」

??「マッターーーーーーーッ」

優花里「この劇場版で大洗連合と大学選抜が試合前に礼をする緊張の一瞬を大胆に遮ったなんとなく気が抜けるような独特の魅力を持った西住殿の姉まほさんの『待ったーーーーっ』風の声は!?」

沙織「ツッコミが長い!」

華「ツッコミなんでしょうかこれは」

杏「私が来た!」

柚子「か、会長ぉ!?」

沙織「来たっていうか最初からそこで寝てたでしょ」

優花里「会長さん!起きて大丈夫なんですか!?」

杏「うん....」クラ

柚子「寝てなきゃだめですよ!」ガシッ

杏「大丈夫....」クラクラ

杏「いやーしかし奴のテクニックは凄いね」ヘラヘラ

杏「気付いた時にはもう背後を取られてたよ」

みほ「....」

みほ「会長はやっぱり囮になろうとしていたんですか?」

杏「とーぜん」ニヤリ

柚子「ええっ!?」

杏「奴に近づくにはこれしかなかったんだよ~」

優花里「でも自分で被害にあってまで犯人の手がかりをつかもうとするなんてすごいです」

華「探偵の鑑ですね」

沙織「タイトルがどんどん詐欺になるなぁ」

柚子「そうですよ!そんなに危ない橋を渡るなら私に相談くらいしてくれても....」ウルウル

杏「....小山」

杏「お前を巻き込みたくなかったんだ(イケボ)」

柚子「がいぢょぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっっっっ」プシャーッ!!

沙織「せっかく被害に遭わなかったのにこれじゃあ一緒じゃん!」

華「まあまあ沙織さん、感動の再会に水を差してはいけませんよ」

沙織「長く見積もっても半日ぶりくらいだからなあ....」

みほ「....会長」

杏「どしたの?」

みほ「どうしてもう目が覚めたんですか」

優花里「そうですよ!GF'99の被害者は三日三晩目覚めないんですよ?」

優花里「現に他の被害者は例外なく目覚めていません!」

杏「ふふっ」

杏「来るとわかっているなら対策は簡単だよ」スッ

華「なんでしょう、会長が突然謎のペットボトルを取りだしました!」

優花里「ば、馬鹿な....信じられん!!!!あの伝説が本当だったとは!!!!!」

柚子「知っているのか秋山!」

優花里「うむ....」

みほ「なるほど....」

優花里「あれは.....!!!」

優花里「経口補水液ッッッ!!!!!」バーーーーン

沙織「水分を失った時に行うべき極めて普通の対策!」

優花里「げに恐ろしい飲み物よ....」

沙織「ただの電解質濃度の高い水だと思うんだけど....」

杏「今回も、それ以外の被害者も」

杏「奴は常に突然だったからこんなに簡単な対策も許さなかったんだ」

華「自分から囮になり、先手を取ったことで可能になったんですね!」

沙織「えぇ....」

沙織「でも、それはGF'99だってわかってたことじゃないの?」

柚子「あんなにたくさんの事件を起こして捕まっていないくらいのキレ者だもんね」

杏「まあ何をするかまではわからなかったと思うけど」

杏「何かをやってくるってのは絶対気づいてただろうね、奴は私たちの情報も逐一把握してたわけだし」

華「ではどうして会長を襲いに行ったんでしょうか?」

杏「私は」

杏「奴の高いプライドを利用したんだ」ニヤリ

杏「昨日の状況で自ら1人きりになるってのは奴にとっては据え膳と同じ」

杏「元々の高いプライドに加えて、今回は入念に下準備したであろうこの舞台」

杏「そこでの自身を舐めているかのような私の態度」

杏「策に気付いていたとしても逃げることはできなかったんだろうね」ニコ

みほ「....」ニコ

優花里「なるほど、ここでも先手先手を取っていたんですね....」

柚子「さすが会長!」

杏「そしてなにより、私の策なんてあったところで犯行には影響しない自信しかなかったんでしょ」

沙織「....」

沙織「カッコいい雰囲気醸し出してるけどこれイったイかないの話だよね?」

優花里「いえ会長は普通に犯されているので」

優花里「めちゃくちゃ盛大にイったのは確定です」

沙織「そっかぁ....」

華「現場の水量凄かったですね」

柚子「他の2人と比べてもダントツだったわね」

杏「そっ、それは水をたくさん飲んでたからで....///」アセアセ

華「それで犯人の正体は....?」

杏「....」

杏「あの場ではわからなかった」

優花里「やはりGF'99は人知を超越していますね....」

柚子「これだけ策を張り巡らせていた会長でさえも....」

華「そんな....強すぎます....!」

杏「....あの場では、ね」

一同「!!!!!」

杏「奴に襲われる直前、大量の経口補水液を飲んでいた私は」

杏「一瞬で体中の水分をほぼすべて失っても」

杏「数秒間だけ、辛うじて意識を保つことが出来たんだ」

みほ「....」

杏「....そして私は奴の足首を掴んで爪を食い込ませた....」

優花里「ということは....」

杏「今ここにいる全員の」

杏「足首をみせてもらう!!!!!」バーーーーーーーーーン

一同「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

沙織「....」

沙織「続くの!?」

第四章 完

第五章へ続く

みほ「....」

杏「どうしたの?西住ちゃん」

みほ「....」

杏「ほら、足をだして」ニッコリ

みほ「....ふふふ」

一同「!?」

みほ「会長、お見事ですよ」ニッコリ

杏「....」

杏「....案外あっさりしてるんだね」

杏「たとえ足に傷や痕が付いていたとしてもいくらでも言い訳はできるのに」

みほ「誰か一人でも正体に気付いた時点で」

みほ「私の不敗神話は終わりなんです」

みほ「逃げたところで私の敗北は決まっているんですから」ニッコリ

柚子「え?え?ど、どういうこと?」

華「....」

優花里「一連の連続絶頂事件の犯人....」

優花里「GF'99の正体は....」

優花里「西住殿だったということです....」

柚子「えぇっ!?」

沙織「タイトル要素消えた」

みほ「会長はどこで分かったんですか?私が犯人だって」

杏「正直確信はなかったよ」

杏「西住ちゃんが自白したから良かったけど、もしシラを切っていたらこの場で追い込むのは難しかっただろうね」

みほ「疑いを持ったのは?」

杏「2度目、河嶋がやられた後くらいから」

優花里「私は西住殿の振る舞いに不自然さは見受けられませんでした....」

華「私もです....」

杏「私が被害者河嶋が発見された後、推理を披露したよね」

沙織「『犯人はこの中にいる!』ってやつですか?」

杏「うん、あれはただ推理を披露しただけじゃなくて」

杏「それを言った後のみんなの反応を見るためでもあったんだ」

柚子「カマかけってこと?」

杏「そそ」ニィ

優花里「恐ろしい人です....」

杏「もちろんその時みんなは驚いてた」

杏「西住ちゃんを除いて」

みほ「....なるほど」

杏「西住ちゃんだけは『みほ「....」』だったからね」

沙織「それどうやって発音してるんですか!?」

杏「そこから西住ちゃんに疑いを持った私は」

杏「この話が始まってからの西住ちゃんの『みほ「....」』の回数を調べたんだ」

沙織「第四の壁を軽く超えないでください!」

杏「その結果は....」

杏「第四章終了時点で24回」

杏「他全員の『「....」』を合算した数が25回という点からもその数の異常さがわかるよ」

沙織「もうツッコみきれない」

優花里「確かにいわれてみると西住殿はやたら沈黙していた気が....」

華「事件が発生しても常に冷静沈着でした....」

柚子「でも信じられないわ....私たちを導いてくれていた西住さんがそんなことを....」

杏「それも西住ちゃんの策略だったんだよね?」ニコ

みほ「はい」ニッコリ

柚子「えぇっ!?」

みほ「だって、まさか探偵役が犯人だなんて思わないですよね?」

華「それはそうですよ....」

みほ「自動的に犯人の候補から外されるうえに全員の意思を好きな方向へ操れるなんて完璧!」

みほ「と思ったんだけどなぁ....」ニッコリ

杏「やー結局私がわかったのは西住ちゃんがうっすら犯人っぽいってだけだからね」

杏「結局、なんで西住ちゃんがGF'99のフリをしたのかも」

杏「私たちにこんなことをしたのかも」

杏「密室トリックの謎も」

杏「何もかもわからずじまいさ」

みほ「私GF'99本人ですよ?」

杏「えぇ....」

華「で、では今回以外の一連の事件は....?」

みほ「みんなを絶頂させるための事前準備だよ?」

みほ「まさかあんな大事件になるとは思わなかったよ」

みほ「結果架空の大悪党をみんなに意識づけられたんだから成功かな」

沙織「用意周到で計画が壮大すぎる」

みほ「可愛い女の子なら別に誰でも良かったけど」

みほ「やっぱり身近な人を理性のない獣みたいに喘がせたり焦点の定まらない瞳や紅潮した頬荒い息で激しく上下する胸を見てると興奮と背徳感が合わさってたまらないんだよ」

沙織「性癖が罪深すぎる」

優花里「言っていただければ私がいつでも相手をしたのに....」

みほ「優花里さんのはもう見飽きた」

優花里「」

沙織「ストーカーやってるゆかりんが悪い」

優花里「そんなぁ....」

杏「えーっと....密室は?」

みほ「あの部屋の鍵つまみを回すだけの簡単な鍵なので」

みほ「鍵の外側にある溝にコインを入れて外から施錠しました」

杏「」

沙織「意味深にあったキャリーバッグはミスリード....?」

沙織「いや予想を遥かに超える結末じゃない今回の場合ミスリードじゃないのかな....?」

柚子「冷泉さんの時はさておき、警戒が強くなった桃ちゃん以降はどうやって部屋に入ったの?」

みほ「みなさんがこの島にくる前の週の週末に泊まり込みでこのお屋敷を改造して」

みほ「私の部屋のクローゼットから全ての部屋のクローゼットに通じる隠し通路を作っていたので簡単に入れました」

柚子「....」

沙織「さすがみぽりん、やることがえげつない」

優花里「ミステリーらしさを捨てた個性的な戦法、西住殿らしいです!」

沙織「いやそれらしいトリックが思いつかなかっただけでしょ....」

みほ「みなさん気が済みましたか?」ニッコリ

杏「うん、もうなんか考えるだけ無駄なんだなって」

みほ「じゃあ私もやるべきことを済ませますね」

優花里「!」ハッ

優花里「ダ、ダメです西住殿!」

優花里「自ら命を絶つなんてそんなこと....」

華「そうですみほさん!」

華「あなたは犯した罪を償って....」

華「そして私たちのもとへ帰ってこなければならないんです!」

みほ「え?迎えが来る前にみんなを絶頂させておこうと思って」シュバ

柚子「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っっっっっっっっっ!!!!!!!!!」ブシューーーーーーーーーー

沙織「極限まで達するとこんなに色気のかけらもない声になっちゃうんだ」

杏「西住ちゃん、君はここで私たちを行動不能にした後」

杏「警察から逃げるつもり?」

みほ「いえ、戦いに負けた敗者は敗者らしく警察に行きます」

みほ「でも全員を絶頂させられなかったことに悔いが残るので全員に手を出してから行きます」ニッコリ

杏「私2度目なんだあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛んんんんんん!!!!!!!!!!」ブシューーーーーーーーーーーーーーー

みほ「点滴はセットしてから行くので安心して下さい」ニッコリ

華「ん゛ん゛ん゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!」ブシューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

沙織「見事な噴水ショー」

沙織「高級ホテルかテーマパークかな?」

優花里「」ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

沙織「ゆかりんは触れてもいないのになぜか終わってるし」

みほ「沙織さん」

沙織「うん、どうせ逃げられなさそうだしどうぞ~」

沙織「(実はちょっと興味がないこともないし)」

みほ「じゃあ遠慮なく」スッ

みほ「あ、そうだ」

沙織「何?」

みほ「3日間ツッコミお疲れさま!」シュッ

沙織「....」

沙織「オチがそれぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛...............」ブシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~一週間後~

みほ「....」

沙織「....」

みほ「....沙織さん」

沙織「....」

みほ「私はあの時、どうすればよかったのかな」

沙織「....」

沙織「....そ」

みほ「ごめんなさい、意地悪な質問でした」

沙織「....」

みほ「今更何を言ったって過去は変えられない」

沙織「....うん」

みほ「どこで道を誤ったんだろう」

沙織「....」

みほ「どうして止められなかったんだろう」

沙織「....」

みほ「あの痛ましい事件を」

沙織「....」

沙織「どう考えてもみぽりんが己の欲望を堪えられなかったのが原因だよね!?」

沙織「何シリアスな顔して『自分のせいで....』みたいな空気出してるの!?」

沙織「そうだよ100%みぽりんのせいだよ!!!!」バンバン

みほ「てへ☆」

留置担当官「そろそろ時間」

みほ「あ、そういえば私」ジッ

留置担当官「あへぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」ビクンビクン

みほ「相手を見るだけで絶頂を操れるようになったから今からここを出てそっちに行くね?」

沙織「....」

沙織「(考えるな、感じろ....)」

みほ「沙織さん?」

沙織「おっけー!みんなにメールしとくね!」

みほ「うん!」

みほ「私たちの冒険は!」

沙織「これからだ!」

【完】

最後までお付き合いいただきありがとうございました
初めてRでSSを書きましたが色気は皆無の作品になってしまい申し訳ありませんでした
私に本格派ミステリは無理でした

過去作ともども、これからもよろしくお願いします

このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです

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