モバP「引っ越ししたらまゆがいた」 (21)

P「どうしてこうなった……」

まゆ「うふふ、引っ越し先が同じ家だなんて、奇遇ですねぇ、Pさん♪」

P「そんな奇遇があってたまるか」

まゆ「まゆの荷物を運び込むために、先に入って待たせてもらいましたよ」

P「住む気満々だね君。ていうか誰にも言ってなかったのに何故ここがわかった?」

まゆ「盗ちょ…………盗聴の結果です♪」

P「言い直さないんかい」

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まゆ「Pさんたら、どうしてまゆに何も言わず引っ越そうとしたんですかぁ?」

P「何度鍵を付け替えてもまゆが俺の家に入ってくるからだよ」

まゆ「晶葉ちゃん製の鍵を付けたときにはPさんの本気を見ましたね」

P「偶然、すべてのセキュリティが停止して鍵が開きやがったけどな」

まゆ「服も靴も下着も茄子さんと交換した甲斐がありました」

P「だからあれもこれもぶかぶかだったのか……よく茄子も協力したな」

まゆ「……報酬ははずむ、ということで話をつけました」

P「それあの日ごっそり俺の下着なくなったことと関係ある?」

まゆ「安心してください、半分はまゆのものですから」

P「安心できる要素どこ?」

P「一応聞くが、どうしてここにいる?」

まゆ「Pさんがお引越しするなら、いい機会なのでまゆもそうしようかと♪」

P「寮はどうした寮は」

まゆ「菜々さんに譲ってあげました」

P「……菜々さんに?」

まゆ「シンデレラガールになってから朝から晩までお仕事いっぱいで、毎日ウサミン星から行き帰りしているのが辛そうだったので……」

P「それはあるかもしれないが……じゃあ菜々さんは今女子寮暮らしなのか」

まゆ「同じアイドルのお友達のために、まゆは泣く泣く住処を譲り……」ヨヨヨ

P「いや、女子寮なんか腐るほど空き部屋あったはずだが」

まゆ「……」

P「いつ誰をスカウトしてきてもいいように無駄に増築してあるはずだが」

まゆ「……キャハッ☆」

P「出てってくれる?」

まゆ「でも、もう荷ほどきもしちゃいましたし」

P「そうだね、見渡す限り二人分だね」

まゆ「今ここを追い出されるとまゆは宿なしです」

P「女子寮に帰りなさい」

まゆ「まゆの荷物は全部ここにもってきちゃってますし」

P「かな子の部屋にでも泊めてもらえ」

まゆ「まゆはPさんと暮らしたいです」

P「駄目だ、寮に戻れ」

まゆ「……わかりました、Pさんも女子寮に住むということで手を打ちましょう」

P「譲歩するふりをして背負い投げしないでくれる?」

まゆ「我ながら名案だと思うんですよぉ」

P「迷案でしかないが」

まゆ「そうですか?」

P「俺がいたらアイドルにも迷惑だろう」

まゆ「死ぬほど喜ぶと思いますけど……」

P「ええ……」

まゆ「Pさんが来たらまゆも幸せ、他のアイドルも幸せで平和な世界ですね♪」

P「俺の平和が守られてない上にそもそも"女子"寮に俺は入れません。ちひろさんにレアメダルにされるわ」

まゆ「もしもし、志希さんですか? お薬……ええ、女体化の……」

P「解決しようとするな」

まゆ「Pさん、お茶ですよぉ」コト

P「うん、ありがとう、お茶淹れてゆっくりしてないで帰ってほしいけど」

まゆ「Pさんはまゆのいる生活はご不満ですか?」

P「いっしょにいるのが嫌なことは決してないが」

まゆ「うふふ♪」

P「毎日男の部屋に入っていくところなんて誰かに見られたら二人してクビだぞ? 打ち首だよ打ち首」

まゆ「それは、困りますねぇ。まゆはまだアイドル続けていたいです」

P「ほら、だから諦めて……」

まゆ「見られた時には確実に始末しないとですね」

P「担当アイドルが凶悪犯罪者になるのは勘弁願いたいなあ」

まゆ「なら、見られないように努力します」

P「ちひろさんだってなんて言うか……」

まゆ「ちひろさんは……」

ちひろ『鍵代も浮くしいいんじゃないんですか? あ、上がった、利確利確……』カチカチ

まゆ「って」

P「もう少し金銭以外にも興味もってくれないかなぁあの黄緑」

まゆ「だいたい、まゆはいつもPさんの家に遊びにきてますし、そんなに変わらないと思うんですよぉ」

P「遊びにっていうか不法侵入なんだけど。だいたい、毎日一緒に暮らすのとはわけが違うだろ、不法侵入の頻度だって……」

月曜日まゆ『まゆですよぉ♪』

火曜日まゆ『まゆですよぉ♪』

水曜日まゆ『まゆですよぉ♪』茄子『カコですよー♪』

木曜日まゆ『まゆですよぉ♪』かな子『おじゃましまーす……』

金曜日まゆ『まゆですよぉ♪』しゅがみん『酒を出せぇぇぇ!』

土曜日まゆ『まゆですよぉ♪』

日曜日まゆ『まゆですよぉ♪』

P「毎日だこれ」シロメ

まゆ「案外気づかないものなんですねぇ」

P「なんか他のもいっしょにきてるし……」

まゆ「うふふ、にぎやかですよねぇ」

P「しかし、ここに住まわせるつもりはない」

まゆ「だめ、ですか?」ウルッ

P「上目づかいで見ても駄目なものは駄目」

まゆ「お願いします」ベター

P「五体投地するな。もう少しプライドを持って?」

まゆ「今日はもう寮の門限過ぎてますから、追い出されると困るんです……」

P「……今晩だけ」

まゆ「うふふふふ♪」

P「もうそれでいいから、風呂いっておいで」

まゆ「先にシャワー浴びてきなってやつですね、わかりましたぁ」

P「違うんだけど」

まゆ「覗いちゃだめですよ?」

P「うん」

まゆ「……覗かないでくださいね?」

P「覗かないって」

バタン

シャアアア…

ダダダ!

まゆ「覗かないでくださいっていってるんですよ!?」バアン!

P「覗かないって言ってるんですけど!?」

まゆ「お風呂、上がりました」

P「ああ」

まゆ「隣、いいですか?」ポスン

P「いいんだけど返答の前に座ったら意味なくない?」

まゆ「うふふ」ピッタリ

P「近いなあ、隣にもう一人分スペースあるのになあ」

まゆ「お邪魔ですか?」

P(湯上りの姿が艶めかしくて心拍が、とは言えん)ドキドキ

まゆ「おやすみなさい、Pさん♪」モゾモゾ

P「当然のように同じ布団に入ってくるね」

まゆ「ベッドが一つしかありませんから」

P「床で寝ようかな」

まゆ「ならまゆも床で寝ます」

P「……」

まゆ「うふふ、幸せです♪」

P(まあ、明日には寮に帰るだろうし、我慢しかないか……)ハァ…

ちひろ「で、もう一週間も同棲してるんですか」

P「……」

ちひろ「なんて意志の弱いPさんでしょう」

P「うるさいですよ」

まゆ「抵抗感はだんだん薄れていくものですから、初日さえ押し切ってしまえばこっちのものです♪」

ちひろ「まあなんて策士。これは意志薄弱なPさんじゃ勝てませんね」

P「ぐ……」

まゆ「うふふ♪」

かな子「Pさん!」バアン!

茄子「まゆちゃんを!」

心「返してもらうぞ☆」

まゆ「え?」ガシッ

P「急にどうしたアイドルども」

かな子「やっぱりお友達がいなくなるのは寂しいかなーって……」

心「ママゆのご飯が食べられないのがしんどくなってきた☆」

茄子「単純に同棲が羨ましいので♪」

まゆ「え、ちょ……」

P「つまり?」

かな子茄子心「「「まゆちゃんは連れて帰りまーす!」」」

P「……よろしく」

菜々「あのー、じゃあナナはウサミン星に帰った方がいいでしょうか……」

心「パイセンははぁとのところに泊まればいいだろ☆ んじゃ運ぶぞー☆」

かな子茄子「「おー!」」

菜々「はあ……」

まゆ「え、ええ? そ、そんなぁー!」

P「……仲が良くてよろしい」

ちひろ「そういうことですか? あれ」

以上です

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