【ウマ娘】ウマっ娘(小)話~スぺグラお出かけ大作戦!ぜよ!! (114)

"スズカ渡米"の一件は、スペシャルウィークを始めとした黄金世代のクラスメイト達に多大なるダメージを残した。それを危惧したハルウララは、1つの策を講じるのだが…。

・12R~EXの合間のお話?
・健康優良不健全SS
・いよいよもってキャラ崩壊
・競馬成分皆無
・何番せんじ感の集大成

では、よろしくお願い致します。


前々作:【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
?【ウマ娘】ウマっ娘(小)話 - SSまとめ速報
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前作:ウマっ娘(小)話~リギル前史
ウマっ娘(娘)話~リギル前史 - SSまとめ速報
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スペ 「拝啓、皆ちゃん。スペシャルウィークです。突然ですが、スズカさんが渡米してしまいました!…分かっていた事なんですが、私の心はポッカリ大きな穴が開いたよう…。今はそのショックで、ご飯も2回しかお代わりできない位なんです…」

オグリ 「?!」ハラハラ

スペ 「あっ!オグリキャップさんは心配しないで下さいね?」

オグリ 「…!」コクコクモグモグ


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グラスワンダー「…皆様ご無沙汰しております、グラスワンダーです。…スズカさんが渡米してから、スペちゃんは心ここにあらずといった感じで、毎日ずーっとボンヤリしています。私が何を話しかけても、遊びに誘っても生返事ばかり…。スズカさんがいない今だからこそ、私に正面から向き合って欲しいのにな…」


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エル 「ハァイ?ユーのアイドル、エルコンドルパサーデースッ!
スペちゃんが落ち込んでマスが、ミー達がついてるから全く問題ナッシーング!…バーット?グラスの落ち込み具合の方が、ミーには気になりマース…何だか、面白くありマセーン…」


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ハルウララ 「…ウーラッラーウーラッラーハールウッララー♪ウーラッでーウーラッでーオラオラよーっ…♪」


「…皆元気にしてたかな?ハルウララだよっ♪相変わらずの高知巡業、まだ1度も勝ててないけど、ワタシはますます絶好調!…何でかって?それは応援してくれるみんなのお・か・げ!」

「最近テレビで取り上げられて、注目度が急上昇!頑張るワタシに勇気をもらったって、グッズの売上がグッと上がったからなんだー!」

「船便や深夜バスでのほとんど日帰りコースだったのが、今は高速移動&宿泊セットのレース参戦と大きくランクアップ!疲れも貯まらず、特訓のスペシャルメニューも組めるようになったの!」

「…最近は成績も上がってきた気がするし、まずは一勝を目指して、ますます意気揚々なワタシなのですっ!」


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--トレセン学園 教室


ハルウララ 「という事で、久々の母校に凱旋(?)帰校だよっ?…みんなー、たっだいまーっ!


ガラァッ!!


おっ久しぶりーっ!!…って、な、な、な…何じゃコリャー?!」


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スペ 「…スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん…」ボーーッ

グラスワンダー「…スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん…」ブツブツ

エル 「…グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ…」グスグス


セイウンスカイ 「…せえうーん♪それはー、きみがーみたひかりー♪ぼくがー、みーたー、きぼおー…♪」アハハー

キングヘイロー「…キーンッグッ、キーンッグッ、キッンッグッヘーイロー♪さがすっのさーいーまーこーこでっ…♪」ウフフー





ハルウララ 「…ウーラッラーウーラッラーハールウッララー♪こっのっよは、わたしのっ、たっめにっあ、るっ♪」ウーッ♪


ハルウララ 「…って、しぇからしかーっ!!(※)」ドンガラガッシャーン!!


※…土佐弁で、やかましいわ。の意。


セイウンスカイ 「ウーララー?!よくぞ…よくぞ戻ってきてくれたわねっ?!!」グスッ

キングヘイロー「わ、私たちが…どれ程アナタの帰りを待ちわびていた事かっ!!」ウルウル


ハルウララ 「ふ、二人ともっ?!私が高知に行ってる間に何があったの?前はこんなんじゃなかったよねっ?!」


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--トレセン学園 廊下


ハルウララ 「…そっかー。スズカさんがアメリカに行っちゃって、でスペちゃんが落ち込んじゃって、グラスちゃんがそれ見てまた落ち込んじゃって…」

キングヘイロー「ウララさんと違って、エルさんってナンチャッテムードメーカーでしょ?皆が調子良い時はノリがいいけど、グラスさんが落ち込んだ途端に元気を無くしてしまって…」

ハルウララ 「辛辣だー?!…まあ、エルちゃんて意外と空気読めちゃう娘だから…」

セイウンスカイ「ウララも大概かと思うけど…で、どうしようもないから私とキングは歌ってその場を凌いでたんだー」

ハルウララ 「ちょっとは努力しよーよ?」

キングヘイロー「何もしなかった訳じゃありませんのよ?でも、一番の原因のスペちゃんがあの有り様では…」

ハルウララ 「…そこでちょうど100戦目を迎えた、このハルウララの出番って訳だね?」

セイウンスカイ 「わー桁違いの参戦数。ほんと、タフだよねえ…まあ話の流れとは一切関係ないけど」

キングヘイロー「何か策がお有りのように見えますけど…」

ハルウララ 「うん。1つスペちゃんに提案してみたい事があるんだー…ま、ここは大舟に乗ったつもりで、このハルウララにまかせときんしゃいっ!!」ドンッ!




キングヘイロー(あ、あの…ちなみにウララさんって、アッチ方面の素養って…)ヒソヒソ

セイウンスカイ (んー?全くといって無いんじゃないかな…)ヒソヒソ

キングヘイロー(スペちゃんはともかく、グラスさんにはむしろアッチ側の機微が必要なのでは?私たちがどうにも出来なかったのはそこに気を使ってたからですし…)ヒソヒソ

セイウンスカイ (だからこそ、私は小細工を一切仕掛けないウララのストレートな説得力に期待したいかなー?)ヒソヒソ

キングヘイロー(ふうっ…まあ、問題があるようなら、その場で私たちがフォローすれば良いですしね?)ヒソヒソ

セイウンスカイ (うん。でもグラスに気付かれないよう、あくまでも然り気無くね?ああ見えてあの娘、プライド高いから…)ヒソヒソ


ハルウララ 「?…何はともあれ、まずはスペちゃんと話をしないとねっ!!」


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--トレセン学園 広場


セイウンスカイ 「…スペちゃん?おーい、スペちゃーん!ねえったらーっ!!」ペチペチ

スペ 「スズカさ…は、はえっ?あ、み、みんな?ど、どうしたの?」ハッ?!

キングヘイロー「どうしたも何も、2週間以上も皆と離れてたウララさんが戻って来たんですよ?」

スペ 「あ…そ、そういえばそうだったね。ご、ごめんね?ウララちゃん」タハハ…

ハルウララ 「こりゃ聞いてた以上に深刻だねえ…。ねえスペちゃん。スズカさんは向こうではどんな感じなの?」

スペ 「スズカさん?!新しい環境に慣れるのは大変だけど、毎日を楽しんで頑張ってるって!!」フンスッ

ハルウララ 「スズカさんは夢を叶えて、更にその先に行こうとしてるんだよね?じゃあ、スペちゃんはどう?」

スペ 「う…トレーニングに身が入ってないって、トレーナーさんに怒られてます…」

ハルウララ 「しかも話を聞いてると、全くスズカさんと連絡が取れてない感じでもないよね?」

スペ 「ほ…ほぼ毎夜電話でお話してます…」

ハルウララ 「ますます仲良しっと…こう言っちゃ何だけど、スズカさんが怪我した時に比べたら格段に状況は良くなってるよね?」

スペ 「う、うん…」

ハルウララ 「だったら次に会った時、スペちゃんもスズカさんの頑張りに答えないといけないんじゃないの?」

スペ 「分かってはいるんだけど…やっぱり私、寂しくて…」

ハルウララ 「…今まで一番、頼りにしたりされたりしてた相手がいなくなっちゃったから、どうしていいか分からなくなっちゃったんだね?」

スペ 「そう…なのかな?そうかも…」



ハルウララ 「うん。そこでスペちゃん?今度は冷静になって、スズカさん以外に目を向けてみようよ」

スペ 「…え?」

ハルウララ 「…私たちだって、スペちゃんを頼りにしたりされたりしてるよね?」

スペ 「も、もちろん!だって大切なお友達同士なんだよ?」

ハルウララ 「そこで問題です!…その大切なお友達の中で、今とても元気の無い娘がいます。スペちゃん、何か心当たりは無いかな?」チャラーン♪

スペ 「あ…そ、そういえばグラスちゃん全然元気無かった…あ、あとエルちゃんも!」

エル 「スペちゃんはやっぱり優しいデース!」ワーン!

セイウンスカイ 「って、エルいたの?!」

キングヘイロー「全く気が付きませんでしたわっ!」

エル 「…何をしてもグラスが反応してくれなくて…居たたまれなくなって出てきちゃいまシタ…」グスッ

ハルウララ 「スペちゃん正解っ!…でも鳥の件は、今はとりあえず置いとこう?」

エル 「ヒドイ扱いデース?!」ガーン



ハルウララ 「エルちゃんですらこの調子だからこそ…グラスちゃんを元気に出来るのは、スズカさんを復帰させたスペちゃんしかいないと私は思うんだよっ!!」ババーン!

スペ 「?!そ、そんなぁ…わ、私なんて大した事してないし…あれはスズカさんが頑張った結果であって…」アセアセ

エル 「ううっ。悔しいですが反論の余地がありマセーン…」

ハルウララ 「大切な友達同士としてのお願いなんだけど…スズカさんと同じように、今度はグラスちゃんを元気付けてあげてくれないかな?」

スペ 「!!…そっか…"今度は"グラスちゃんを…うん、そうだね。分かったよウララちゃんっ!」

ハルウララ 「スペちゃんならそう言ってくれると思ったよ!…そうだねー。まずは気分転換に、どこかお出かけしてみるってのはどうかなー?」

スペ 「あ、それ良いかも!私が落ち込んだとき、スズカさんもよく連れ出してくれてたし」

ハルウララ 「スペちゃん?私たちの前ではともかく、グラスちゃんの前では出来るだけスズカさんの事は口にしちゃダメだよ?」

キングヘイロー「え"?!」

セイウンスカイ (まさかウララからその言葉を聞くとは…)

ハルウララ 「グラスちゃんは、スペちゃんがスズカさんと離れ離れになって悲しんでいる事を知っています。少しでもスズカさんの話をしたら、逆にグラスちゃんがスペちゃんに気を使っちゃうと思うのですっ!」


キングヘイロー(ああ…なるほど。素直な意見ですわね…)

セイウンスカイ (実際は"また私じゃなくて、スズカさんばっかり…"ってなっちゃうからなんだけどね)

スペ 「?よく分かんないけど、分かったよウララちゃんっ!…でも何で、グラスちゃん元気無いんだろ?」


クラスメイツ+α ((((お前のせいだよっ!!))))





ハルウララ 「…高知に行ってたウララにはよく分からないけど、スペちゃんに誘われたらグラスちゃんはきっと喜んでくれると思うよっ?」

キングヘイロー(そして然り気無く自分の身をを安全圏内に?!)

セイウンスカイ (私たちも、スペちゃんに聞かれた時の答えを今から準備しておかないと!それにしても巧くやったわね…ウララ)


スペ 「うんっ!こうしちゃいられないっ、早速グラスちゃんの所に行かないとっ!」ソワソワッ


ダッ!


ハルウララ 「ああっスペちゃん?私たちも一緒に…うわ、もうあんな遠くに…」




セイウンスカイ 「…グラスが元気が無かった理由を、敢えて言わなかったね?」テクテク

ハルウララ 「負い目からの親切なんか意味無いもん。第一スペちゃんらしくないし」テクテク

エル 「…あくまでも純粋な親切心で当たる事、その結果どちらも元気になる事こそが大事…デスね?」テクテク

ハルウララ 「うんっ。そうすれば、スペちゃんにとっても、グラスちゃんにとっても、どちらの救いにもなると思うのですっ!」テクテク

キングヘイロー「更に欲を言えば、今回の過程で自然にスペちゃんがグラスちゃんの想いに気が付いてくれるのが理想的、ですが…」テクテク

セイウンスカイ 「…それにしてもやるねえウララー?正直見直しちゃった!要はスズカさんの代わりをグラスに見立ててあげたんだよね?(…言い方は悪いけど)」

ハルウララ 「えへへー♪…元々スペちゃんは面倒見の良い優しい娘。きっと元気の無いグラスちゃんを放っておけないはず!だからそこに気が付いてさえくれれば、全て丸く収まるって思ったんだー!!」


キングヘイロー(ですが…今思えば、私たちはスペちゃんのスズカさんへの想い…いえ"献身"を、余りにも軽く考えていたのかもしれません…)

セイウンスカイ (うん…ウララの無邪気な提案が、まさかあんな騒動に発展するなんて…この時は全く思いもしてなかったんだよね…)


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--トレセン学園 教室内


グラスワンダー「…あ、スペちゃ…みんな、どこに行ってたんですか?気が付いたら私だけで…」オロオロ…

エル 「ちょっと席を外してただけデース!心配ナッシングネ?」

セイウンスカイ 「グラスの方こそ、誘ったの気が付いて無かったでしょー?」

グラスワンダー「ご、ごめんなさい…」シュン…

ハルウララ (そ、それにしても薄幸の美少女っぷりがより強調されて…)

キングヘイロー(ううっ、何かズルいですわっ…)

スペ 「?!(…本当にグラスちゃん元気無い…こんなになるまで気がつけなかったなんて…私ったら自分の事ばっかり!)」ギュウッ…

グラスワンダー「?…あ、あのスペちゃん?ど、どうしましt」

スペ 「よーしっ!グラスちゃん?今度のお休み、私と一緒にお出かけしようっ?!」



グラスワンダー「…え?(あ…いつもの元気なスペちゃん!)…は、はいっ!それじゃあ皆でっ!!」パアアッ!

エル 「あ、ワタシもー…ムグウッ!」ジタバタ

ハルウララ 「え、エルちゃんちょっと待って?!」ガシイッ!

セイウンスカイ (…アッチ方面のセンサーがヤバさを感じ取ったかな?)ガシイッ!

スペ 「ううんっ、違うよっ?私とグラスちゃんの二人だけでお出かけしたいのっ!!」

キングヘイロー「…あらま♪///」

グラスワンダー「…え、ええっ?わ、私とスペちゃんの、ふ、二人きり?って…」ジワッ…

スペ 「ふえっ?!ぐ、グラスちゃんどうしたのっ!そんなに私とじゃイヤだっt」アセアセ

グラスワンダー「違いますっ!!…わ、私っ…う、嬉しくって…」ポロッ…

スペ 「はわわーっ?!ど、どうして泣いちゃうのっ?どこか痛いんじゃ?」ワタワタ


グラスワンダー「だっ大丈夫!大丈夫ですから…っ…(ま、まさかっ…今まで何度となく、時に然り気無く時には勇気を出して大胆に誘ってみるものの何時もツレない態度の憎いアンチクショーでも大好きっ♪なあのスペちゃんの方から、ふ、二人っきりのお誘いだなんてっ…?!)」グルグル

エル 「?!普段の冷静かつ落ち着いたグラスからは想像もつかない程の舞い上がりっぷりデース?!」

スペ 「ま、また今度にした方がいいかな…」

グラスワンダー「いっ、いいえっ?!ふっ、ふつつか者ですがっ、こんどの休みと言わず今すぐにでもご一緒させて頂きたい所存でっ…!」アセアセ

キングヘイロー「この千載一遇のチャンスを逃すまいと必死の食い付きですわっ?!」

セイウンスカイ 「明らかに元気出たでたみたいだし、もーこれでいーんじゃないかなー」




グラスワンダー「…はっ!ふ、二人きりって事は…これってもうデデデっ…デート?う、うふふ…(一日中スペちゃんと一緒。っ…き、期待してもいいんですよねっ?た、例えば、スペちゃんと手をつないでみたりとか…?キャーッ!!)」ジタバタ


ハルウララ 「ふっしぎー!グラスちゃん見てるだけで何考えてるか手に取るようにわかるー」ターノシー!

キングヘイロー「と言いますか、これはもう1人芝居の領域では…?」

セイウンスカイ 「共通ビジョンが見えるもんねー」



グラスワンダー「す、スペちゃん?ふ、二人きりって事は…もっ、ももうこれってデ、ででっ…デートって事ですよねっ?!」オミミピコピコ

スペ 「?うん、二人きりでお出かけだよ!」


グラスワンダー「…ん?」クビカシゲ

スペ 「…んん?」クビカシゲ


グラスワンダー「でっ、ですからっ!…誰もいない状況で私達だけで行くわけですから、これってでで…デートっ、ですよねっ?!」オミミピコピコ

スペ 「?あ、うん。行くのは私たち二人だけだよ?」


グラスワンダー「…ん?」←何とか公私共にデートだと認識付けたい

スペ 「…んん?」←そもそもデートの意味が分かってない




エル 「…恐ろしい程に全く会話が噛み合っていない事にすら気付いてまセーン…人の弱味を執拗に突いてくるグラス本来の姿から大きくかけ離れてマース!」

グラスワンダー「…エールー?」ゴゴゴッ…


グギュオッ!


エル 「ぎゃほぉおおんっ?!し、しっぽ尻尾!これが本来のグラスデース!!」イタイイタイ

キングヘイロー「ええ。すっかりいつも通りですわね?」

ハルウララ 「うんうん。良かった良かった♪」

セイウンスカイ 「それじゃあ後の事は若い二人に任せて、私たちは一旦席を外そうかー」


エル 「あんまりな仕打ちデース?!」ガーン?!



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今回はここまでです。

ゲームは冬なんです…待ちきれずSS書いて凌いでます。
では続きです。


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--トレセン学園 廊下


エル 「…何か、色々ヒドイデース…」グスッ…

セイウンスカイ 「だからごめんってばー…でもまずはグラスが元気にならないと、エルは振り向いてもらえなかったと思うよ?」ヨシヨシ

エル 「…でも心配デース…」

キングヘイロー「ですから、私たちも様子を見守る事にしましょう?!」

ハルウララ 「うんっ!名付けて"スペグラお出かけ大作戦"ぜよっ!!」


ザシャア…ッ!!


????????「話は聞かせてもらったわ!!」




キングヘイロー「どこからともなく高い崖がっ?!」

セイウンスカイ 「ここ一応トレセン学園内廊下の設定なんだけどっ?!」

ハルウララ 「そして黒ベタのシルエットキター?!」

キングヘイロー「これはいわゆる車田●美的登場シーン?!1970年代後半"リングに●けろ!"で確立された、超古典的演出ですわーっ!!」

ハルウララ 「1970年代といえばこのウマ娘!それは紛れもなくヤツさ?!スーパーカー マルゼンスキー先輩、ここに降臨っ!!」

????????「ハウディーヨー♪ワタシもいマース!」

エル 「ダイキシャトル先輩まで何してるんデスかーっ?!」

マルゼンスキー「あの…やっぱ古かったかしら?勝負服イラストのジョ●ョ立ちポーズの方がナウかった?」オロオロ

ハルウララ 「あれ●ョジョ立ちだったんだ?!」

セイウンスカイ 「そしてやっぱりセンスが古いっ!」




キングヘイロー「そ、それであの…今日はどういったご用件ですの?」

マルゼンスキー「話せば長くなるけれど…リギルのママ。いえ!お姉さんとして、グラスとエルの落ち込み具合に、私は心痛める毎日だったの…」

ダイキシャトル「ミートゥー…ここ最近の二人のテイタラークぶりは、目を覆いたくなるほどデーシタから」

マルゼンスキー「そしてもちろん、こんな私に憧れの目を向けてくれるスペちゃんの事もね?…そんな私たちは、チームリギルとして、トレセン学園の先輩としての責任が大いにある…だからっ!」


キングヘイロー「だ…だから?」ゴクリッ…


マルゼンスキー「私も行きますっ!!」ワックワク!


セイウンスカイ 「やっぱりかーっ?!」ワーッ!

キングヘイロー「マルゼン先輩たち、ただでさえ目立ちますのに…」

マルゼンスキー「変装するからっ!」ワクワクッ!

キングヘイロー「ちょっと!大丈夫なんですのっ?!」

ダイキシャトル「ソーリー?許してあげてほしいデース…マルゼン姉さん、この手の友情イベントにとんと縁がなかったデスから…」ホロリ…

エル 「学生の楽しみを取り返そうと、ハードなリギルのトレーニング後、散々色んな所に引きずり出されたものデース…」ホロリ…


ハルウララ 「ど、どうしよう…」ハラハラ

セイウンスカイ 「パーティーのポンコツ度合いが更に増したような気がするねえー…」ハーッ…


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--トレセン学園付近 総合娯楽施設


グラスワンダー「…ど、どこかおかしくないですか?ちゃんと可愛くキレイになれてますか?私…」ミダシナミサッサッ

スペ 「…グラスちゃーんっ!!」フリフリ

グラスワンダー「…あ、スペちゃん!は、早かったですね?まだ時間あるのに…」フリフリ

スペ 「それを言うならグラスちゃんの方こそ…まだ20分も時間あるのにもう来てたんだね?」ハッハッ

グラスワンダー「だって楽しみで楽しみで…ああっスペちゃん?汗かいちゃってますよー」フキフキ

スペ 「あ、ありがとう!それじゃ行こっか?今日は全て私に任せてっ?!」フンスッ

グラスワンダー「…はいっ!エスコート、よろしくお願いしますねっ♪」


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ハルウララ 「はいっ!という事で、超極秘ルートで入手したスペちゃんとグラスちゃんの今日のお出かけルートでーす!!」

セイウンスカイ 「極秘も何も、グラスが舞い上がっちゃって全部喋っちゃってるんだけどね?」

エル 「今日に向けてのコーディネートやらシミュレーションにまで付き合わされて、モー散々デース…」グッタリ

キングヘイロー「プラネタリウム→お食事→お買い物→スパリゾート。名付けて"スペちゃん癒しの第4コース"だそうですが…どうかしました?」

セイウンスカイ 「うーん…何だろ?このらしくなさと言うか、そこはかとない違和感は…どうも不安が拭いきれないんだよねー…」


ダイキシャトル「オウ?!移動開始しましたヨ?サーチされないようにバックにつきマース!」

マルゼンスキー「フフフ…どうやら私たちの変装も完璧に馴染んでるみたいじゃない?さあ、楽しくなってきたわよー♪」


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--総合娯楽施設~プラネタリウム内


…~♪

ナレーション 『…ケンタウルス座のα星"リギル・ケンタウルス"は、太陽から4.4光年と最も近い恒星として有名ですが…』


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グラスワンダー(…満天の星の煌めきが、逸る私の心を穏やかに静めてくれます…そして隣には、当たり前のようにスペちゃんが…)チラッ


スペ 「ほえ~っ…」キョウミシンシン


グラスワンダー(ふふっ…何てロマンチックなんでしょう。まるで宇宙に二人きりで浮かんでるみたい…)



スペ 「…ねえ、グラスちゃん?」ヒソヒソ

グラスワンダー「どうかしましたか?スペちゃん」ヒソヒソ

スペ 「…私ね?小さい時、よく田舎でこうやって寝転んで星を眺めてたの。それで、他のウマ娘さんの事とか、レースの事とか…お友達のこと想像してたんだー…」

グラスワンダー「スペちゃんのお家は…確かご近所さんから何キロも離れてて…」

スペ 「うん。近くに一緒に遊べるお友達もいなかったから…こうやってお友達と遊んだり…本気で走り合うことに憧れてて…」

グラスワンダー「そうだったんですよね…」

スペ 「ここに来てから毎日が楽しくて…時々辛いこともあるけど、そんな時はこうやって星を見上げて…そうすると、また元気になれるような気がするの」

グラスワンダー「スペちゃん…」

スペ 「だからね?グラスちゃんも星をみたら元気が出るんじゃないかって思って…真っ先にここに連れてきたかったんだ…」




グラスワンダー「そ、そんな事言われたら…わ、私っ…」グスッ…

スペ 「ああっ?!…ご、ごめんねグラスちゃん。私、変なこと言って…」オロオロ

グラスワンダー「そんな事ありません…ありがとうございます、スペちゃん。お陰さまで私、元気百倍ですよっ♪」ニコッ

スペ 「ふふっ、良かったあー…ふわ、あ。安心したら何だか眠くなって…色々準備してたから…あまり寝られなくて…」コシコシ

グラスワンダー(スペちゃんたら…そんなに楽しみにしてくれてたんだ…)

グラスワンダー「…いいですよスペちゃん?私起きてますから少し寝た方が…(興奮しちゃってそれどころじゃないし…それに)出るときは起こしてあげますから、ね?」

スペ 「ん…じゃあ…ちょっとだけ、休ませてもら、うね…?」スウッ…

グラスワンダー「ふふ…(…やった!スペちゃんのレアな寝顔が見れました!場内撮影禁止なのが惜しいけど)…え?!」





スペ 「すう…すう…」zzz…


…ギュウッ


グラスワンダー(キャーッ!キャーッ!い、いきなり第一目標の手を繋ぐが現実のものにっ?こ、これって…今日は人生最良の日ではっ?!)ドキドキ

スペ 「くう…くう…」ピコピコッ

グラスワンダー(お耳ピクピクして柔らかそう…だ、大丈夫かな?良いよね…起こさない程度に、そーっと…髪も一緒に…)


ナデナデ…


スペ 「…んっ…えへへっ…」zzz…


グラスワンダー(し、幸せ過ぎますぅ~っ!…柔らかくてあったかい…こっ、これだけで来た甲斐がありました…)


スペ 「…んんっ…」スウ…スウ…


グラスワンダー(って、ううっ近い近い…吐息が触れて…ハッ?す、スペちゃんの唇?ツヤツヤしてスベスベして…あ、これって…ちゃ、チャンスなんじゃ?!)

グラスワンダー「ご、ごめんねスペちゃん?で、でももう私我慢が…って?!」ハァハァ…





ガシイッ!


グラスワンダー「はわっ、はわわっ…(な、なんて熱いハグッ?!左足以外ガッチリホールドされて…み、身動きが出来な…)」ワナワナ

スペ 「…むにゃむにゃ…」ンンッ


ぎゅううううっ…


グラスワンダー(キャーッ!キャーッ!で、でも全身でスペちゃんの柔らかさと体温と鼓動を受け止められて…し、幸せ過ぎて死んじゃう?私もう死んじゃうんですかーっ?!)


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


マルゼンスキー(まあっ♪今の娘たちって進んでるのねー…)ドキドキ


ダイキシャトル(ベリーエキサイティングデース!)ワクワク


エル (ぐっ、グラスぅ~っ…)ハラハラ


キングヘイロー(…そこですわっ!そう、一気に押し倒して…こうっ!)ワクワク


セイウンスカイ (お嬢様は抑圧されてる分ムッツリって本当だったのねー…マックイーンちゃんとか)←ヘンケン


ハルウララ 「ムニャムニャ…もー食べられないよー…」zzz…


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では本日分です。


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--総合娯楽施設


フラフラ…


グラスワンダー(ま…まさか予想していたホンワカ路線が、アッチ路線になるとは…嬉しい誤算でした…)ゴフッ

スペ 「だ、大丈夫?グラスちゃん…(…しまった!スズカさんが怪我してる時、怪我してる足に負担をかけまいと添い寝してあげてたからつい無意識に…)」ガタガタブルブル

グラスワンダー「ど、どうかしましたか?スペちゃん」

スペ 「ご、ごめんね?せっかくのプラネタリウムだったのに…私田舎者で…親しい友達とはこうするって…全然違うよね?バカだよね、私って…」グスッ…

グラスワンダー「いっ、いいのよスペちゃんっ?遊園地のどんなアトラクションよりも熱く、どんな動物園や水族館よりも可愛く、どんな映画よりも感動的で、もー完っ璧に癒されましたからっ!!」

スペ 「プラネタリウムってそんなにスゴかったのっ?!…でも、それなら良かったっ!」パアアッ!

グラスワンダー「ふふっ…私は、この笑顔のために生きてきたんですねえ…」ボタボタ


クラスメイツ+α ((((まずはその鼻血を止めてーっ?!))))


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--総合娯楽施設内 某洋食店内


スペ 「ジャーン!こちらが今日のメニューとなりまーすっ!!」

グラスワンダー(女の子らしい軽いオシャレな洋風パスタセット…スペちゃんは相変わらずの量ですけど。それは、それは良いんですがっ…)


デデーンっ!


グラスワンダー(こ、この…吸口が2つあるハート型のストローは…漫画とかドラマでよく見るアレ?!ほ、他に飲み物らしき物もこのテーブルには見当たりませんがっ…)キョロキョロ


・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・


ガタッ?!


マルゼンスキー「あ…あれは!全国のカップル垂涎伝説のデートアイテム"アベックストロー"?!」

ハルウララ 「え?アレってそんな名前なんですかっ?!」

キングヘイロー「…漫画とかドラマで良く見るシチュエーションですが、探してみると意外と取扱店の無い幻のアイテムがなぜこんなところにっ?!」

セイウンスカイ 「探した事あるんだ…」

マルゼンスキー「…アレの真の嬉し恥ずかし恐ろしい所はね?片方から吸っても飲めない…すなわち、同じタイミング同じ呼吸で無いと、飲むことが出来ないって事なのっ!」

エル 「ノーッ?!という事は、これがほんとの人生初の共同作業って事じゃないデースかーっ?!」ガッデム!

ダイキシャトル「ヒューッ?!今日はスペちゃんの大胆さに当てられっぱなしデースっ!!」ヤリマスネー?!

キングヘイロー「ちょっ…大胆といえば、あの二人ごく当たり前のように食べさせ合いっこ始めたんですけどっ?!」キャーッ!

セイウンスカイ 「…いやー。グラスの方は大分混乱してるみたいだけどー?」


ハルウララ 「…うん、この焼き具合がまた…」モグモグ

オグリ 「…」コクコクモグモグ


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


グラスワンダー(だ…ダメっ!アレが気になりすぎて、味が全く分からな…え?)


スペ 「はいっ!あーん…?」


ガタあッ?!


グラスワンダー「すっ…スペちゃん?!そ、それは…?」ワナワナ

スペ 「ん?グラスちゃん食べないの?おいしいよー?ほらっ、お口開けて?あーんって」

グラスワンダー(ごく自然に食べさせ合いっこですかーっ?!ちょっ…ちょ)

スペ 「?」

グラスワンダー「あ…あ~んっ…(ああもうっ。ああっ、もうっ!屈託の無いスペちゃんの笑顔見てたら、疑問や困惑の生じる時間すらもどかしくなっちゃいますっ!!)」

スペ 「はいどーぞっ…ふふっ、おいしい?」

グラスワンダー「はっ…はいっ!(味なんか全然分かりませんがっ!)」



スペ 「…あ、それおいしそー。グラスちゃん、少しもらってもいい?」

グラスワンダー「あ、はいっ。もちろんっ!さ、どうz」

スペ 「うんっ。ありがとうグラスちゃんっ!…あーん…?」


ガタあッ?!


グラスワンダー(そりゃそーなりますよねーっ?!…落ち着きなさい?落ち着くんですよ、グラスワンダー…)フーッ,フーッ…

スペ 「?」

グラスワンダー「は、はい。す、スペちゃんっ?…あ、あ~んっ…」ブルブル

スペ 「あーん…もぐもぐ…うんっ!おいしーね、グラスちゃんっ?!」

グラスワンダー(ほんのり上気したスペちゃんの柔らかほっぺが、可愛くモグモグしてるーっ?!…で、でもっ)

スペ 「ん?…グラスちゃん、どうしたの?」

グラスワンダー「あ、あのっ…(げ、限界ですっ…)のっ、飲み物、欲しいかなーって…」アハハ…

スペ 「あ、うんっ!ごめんね、気がつかなくて…ヨイショっと!!」


デデーンっ!


グラスワンダー(ううっ。やっぱり…やっぱり、コレなんですね~っ?)シクシク



スペ 「こうやってねー?一緒にー、同じタイミングでー…そうそう。最初はゆっくりー…」

グラスワンダー「こ…これでいいんですか…っ?」ドキドキ

スペ 「そうそう。じゃあ、行くねー?」


ざわざわ…


グラスワンダー「ん…んんっ…(み、みんな見てますよぉ~っ?///)」


ち…チューッ…


グラスワンダー(の…飲み物と一緒に、スペちゃんの甘いほのかなミルクのような甘い香りがーっ?で、でも…これって本当にスペちゃんの匂いなのかしら…いえ、風味っ?!)グルグル


スペ 「グラスちゃん、上手上手!」


グラスワンダー(?!ちょっ、ちょっと待って?!こ、これってひょっとして…飲み物を通じて伝わるスペちゃんの味…ってゆーか、既にさっきの食べさせ合いっこで、かっ、間接ディープキs)ドッキドキ


グラスワンダー「ごふうっ?!…ゴホゴホッ…」

スペ 「ぐ、グラスちゃーんっ?!だ、大丈夫?」フキフキ



グラスワンダー「はあっ、はあっ…い、意外とむ、難しいんですねっ…!(主に心の平常心を保つのがっ!)」

スペ 「そうなの…あ!(…しまった!スズカさんが怪我してる時、いつもご飯を食べさせてあげてたから、つい無意識に…)」ガタガタブルブル


グラスワンダー「ど、どうかしましたか?スペちゃん」


スペ 「ご、ごめんね?せっかくの楽しいお食事だったのに…私田舎者で…親しい友達とはこうするって…全然違うよね?バカだよね、私って…」グスッ…


グラスワンダー「…いいえ、その通りです!まったく違わないですよ?スペちゃんっ!!」ババーンッ!


クラスメイツ+α ((((その通りな訳あるかーっ?!))))


スペ 「あ、ありがとうグラスちゃんっ!…でも、やっぱりもう1つ飲み物頼んでこようk」

グラスワンダー「さ、さあ?!スペちゃんもう一度挑戦させて下さいっ!!」ババーンッ!


クラスメイツ+α ((((まだやるんかーいっ?!))))


スペ 「うんっ、さすがグラスちゃんっ!それじゃあ行くよーっ?!」ババーンッ!


クラスメイツ+α ((((もう止めてあげてーっ?!))))


オグリ 「…」コクコクモグモグ


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今回はここまでです。


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--総合娯楽施設内 水着売り場


スペ 「ごめんね、グラスちゃん?今度は私のお買い物に付き合わせちゃって」

グラスワンダー「全然構いませんよ。ちなみに何を買う予定なんですか?」

スペ 「もうすぐ夏だよね?私、学園指定の水着しか無いから自分用の買っておきたくて…グラスちゃんに見立ててもらえたらな、って」

グラスワンダー「ももももちろんっ!…そ、そうだっ、わ、私のも見立ててもらえますか?そうしたら、今度皆でプールとか海に遊びに行けるじゃないですかっ?!」

スペ 「うんっ、そうだねっ。せっかくの夏だし、皆で遊びに行こうっ!」

グラスワンダー(…やった!やりました!スペちゃんを私好みの水着にコーデ出来るだけでなく、然り気無く夏の水着回への約束も取り付ける事ができました!)

スペ 「~♪(スズカさんと約束した、夏休みに一緒に海に行く時…私の水着見たら驚いてくれるかなー?)」




グラスワンダー「…(エスコートをお任せしているといえ、今日はスペちゃんにペースを握られっぱなしです!今度は私から…)…それじゃあ、まずは…これっ!」

スペ 「え、えー…ぐ、グラスちゃん?こ、これ紐みたいでっ…ほとんど布の部分が無いんだけどっ…」モジモジ

グラスワンダー「ダメですよ、スペちゃん?まず身体の線を確認してからでないと良い水着選びは出来ませんっ!ほら?手で隠さないでっ?!」

スペ 「しゃっ、写真は恥ずかしいよぅ…///」テデカオオオイッ

グラスワンダー「ダーメーでーすっ!肉眼では誤魔化されても、写真判定はシビアに結果を示してくれますから。はいっ?顔隠さないで、笑顔笑顔!」パシャーパシャー

スペ 「あ…アハッ?こ、こう、かなっ…///」…ハズカシッ!


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エル 「ぐ、グラス…目が血走ってマース」

マルゼンスキー「何言葉巧みに自分の欲望の赴くまま行動してるの、あの娘はっ?!」

セイウンスカイ 「火薬庫で火遊びしてる感が半端ないんですけど…」


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グラスワンダー「…ふうっ。今日のオカzもとい、体型チェックは充分ですね。では、それを踏まえて…コレとかコレ、後コレなんかはいかがでしょう?」

スペ 「あっ、カワイー♪で、でも私なんかに合うかなあ…?」テレテレ

グラスワンダー「もちろん!スペちゃん可愛いですからね。絶対似合うと思いますよ?」

スペ 「ありがとうっ!グラスちゃんに水着選んでもらえて良かったよ…ちょっと恥ずかしかったけど…」

グラスワンダー「ウフフ、こちらこそ~…どういたしまして 」win-winネッ!

スペ 「それじゃあ、早速試着してみるねっ?!」

グラスワンダー「はい。しっかりチェックさせてもらいますね~♪」

スペ 「…♪(これ見てスズカさん何て言ってくれるかな…可愛いねっとか?えへへ…)」


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ダイキシャトル「スペちゃん、どの水着もカワイーデース!」

キングヘイロー「…自分の欲と好みは切り離して、ちゃんとスペちゃんの魅力が引き立つものを選んでますわね…らしいといえばらしい。意外といえば意外…」

ハルウララ 「ねーねー!私たちも今度、水着買いに来よーよー?!」


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グラスワンダー「ふうっ…少し興奮し過ぎてしまいました…でも、満足♪」

スペ 「それじゃー今度はグラスちゃんの番だねっ!私が選ぶのはー…んーと、コレとかコレ、後コレなんかはいかがでしょー?」

グラスワンダー「スタンダードなの、可愛いの、それに…あっ。ちょっとセクシーなのも選んでくれちゃいましたねー?…全くもう、スペちゃんったら…」クスッ

スペ 「えへへっ、ちょっとした仕返しですっ♪…さ、グラスちゃん。着てみよっ?」

グラスワンダー「はいっ。それじゃあちょっと試着室に入りますねー…んしょっ、と…」


シャッ…。


グラスワンダー「ふうっ…さ、まずはどの水着からにしましょうか?この可愛いのからにしようかなー…♪」

スペ 「うんっ分かった。それじゃあ脱がせていくねー?」


グラスワンダー「…は?」


スペ 「…え?」


グラスワンダー「きゃ…きゃあああああーーーッ?!す、す、す、スペちゃーんっ?!」


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ガタァーッ?!


セイウンスカイ 「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってよっ?!」

ダイキシャトル「マジデスかっ?!」

マルゼンスキー「えらいスムーズに更衣室に入ってったからツッコむ隙も無かったわっ?!」

キングヘイロー「どっ、どどどどうなってんですのっ?スペちゃんの中の常識ってヤツはっ?!」

ハルウララ 「 」←余りの事態に思考停止中


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スペ 「…あ。(…しまった!スズカさんが怪我してる時、着替えさせてあげてたからつい無意識に…)」ガタガタブルブル?


グラスワンダー「…す、スペちゃんっ?!」?


スペ 「ご、ごめんねっ?私、またやっちゃった…ほんと私って田舎者で…親しい友達とはこうするものだとばかり…っ…」グスッ…


グラスワンダー(…さすがにこうなったら、ハッキリと言うしかありませんね…っ!)

クラスメイツ+α ((((言ってやって、言ってやってっ?!))))?


グラスワンダー「…まったく!問題ないですよ、スペちゃんっ?!」ババーンッ!?


クラスメイツ+α 「「「「問題だらけだわーっ!!」」」」ババーンッ!?


スペ 「…うんっ!それじゃあ、お洋服全部脱いでっ?」

グラスワンダー「えっ…で、でも、それだとぜ、全部、見えちゃいますよっ…」

スペ 「?でも脱がないと水着着れないよー…?」


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マルゼンスキー「…ど、どうなのコレっ?更衣室の中がまさに今、ドッタンバッタン大騒ぎになってるけどっ…?!」

ダイキシャトル「え…えらいモノを見せつけられてる気がシマース…」

セイウンスカイ 「…あ、出てきた。満足げなスペちゃんと、息も絶え絶えなグラスの対比が、何とも…」

エル 「グラス、店員さんに全部お買い上げ宣言デース」

キングヘイロー「あ、あんな状況で…濡らしちゃったんですのね、グラスさん…三着、全て」


クラスメイツ+α「……///」カアッ…


ハルウララ 「 」←思考停止中


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--総合娯楽施設内


クラスメイツ+α「……」テクテク


セイウンスカイ 「…唐突なんだけどさ?ウマ娘として2018春アニメに格別の思いがある私の中で、今2つの台詞がフラッシュバックしているんだよね…」テクテク

キングヘイロー「…本当に唐突ですわね…」テクテク

セイウンスカイ 「…いや、ごめん。さっきのスペちゃんを見てちょっと混乱してて…私なりにこの気持ちを整理してみようかと」

キングヘイロー「まあお気持ちは分かりますけど…で、お話の続きは?」

セイウンスカイ 「うん。…1つは"ゴール●ンカムイ"。歴戦の勇者が言い放つ"年寄りを見たら生き残りと思え"」

キングヘイロー「…年寄りだからってなめるな、むしろお前何かよりはるかに強いぞ?っていう、凄みのあるセリフですわね…」

セイウンスカイ 「そしてもう1つは"ひな●つり"。これまた歴戦の極道が言い放つ"おいおい、瞬殺だよ…(笑)"」

キングヘイロー「…それも自分の組長に向かって言う、イカれた方のおっしゃるセリフですわね…で?その二つがどうしたんですの?」

セイウンスカイ 「今のスペちゃんを言い表す言葉」

キングヘイロー「…と言いますと?」

セイウンスカイ 「田舎者(スペちゃん)を見たら?…おいおい、瞬殺だよ(こっちが)」




ハルウララ 「田舎者がただの危ない人になっちゃってるじゃんっ?!」イナカヲバカニスンナッ!

セイウンスカイ 「まあそれは冗談として…今までのグラスに対するスペちゃんの行動って、多分スズカさんにしてた事だよね?」

エル 「…舞い上がってるグラスは全く気が付いてないと思いマース…それを知ってたら荒れるに決まってマスから…」

マルゼンスキー「…どうやらスペちゃんの行動に違和感を感じていたのは、私だけじゃ無かったみたいね?」

ハルウララ 「?」←記憶が飛んでる

ダイキシャトル「ノープロブレム。心配ナッシングネー?」ナデナデ

マルゼンスキー「皆、先に行っててくれる?…私、ちょっと確認しておきたい事があるから…」

セイウンスカイ 「…この正体不明な違和感と、その理由・そして原因の裏付けを…直接、容疑者に問い正そうと言うんですね?」

ダイキシャトル「…イエース。情報は後で必ず共有しマース!」

キングヘイロー「…分かりましたわ。合流時はスマホに連絡を。ですが既に第三コーナーの大欅を抜け、最後の直線を迎えんとする所…余り時間がありません。お急ぎを」


マルゼンスキー「解ってる。このイヤな予感が正しければ…」

エル 「…このままでは、グラスのウマ娘生命がスペちゃんの手で潰されてしまいマース!!」


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--同時刻 米国~某ウマ娘宿舎


Prrrr…カチャッ←例のウマ娘用長電話


??? 「ん…もしもし?こっちはまだ夜中の2時過ぎなんですが…」


マルゼンスキー『…お久しぶりね、サイレンススズカ。そっちの調子はどう?』

スズカ 「スマホから国際電話なんて…幾らかかるか知りませんよ?」

ダイキシャトル『マルゼン姉さんが全額一括で支払うのでノープロブレムデース。それよりもスズカ?ユーに聞きたいことがありマース!(※)』


マルゼンスキー『え"?!』


※…ウマ娘なのでスマホはスピーカーモード。ハンズフリー通話により複数での同時会話が可能。



スズカ 「…なるほど。スペちゃんとグラスさんのお出かけ中に…」

マルゼンスキー『スペちゃんの正体不明な違和感。一見普通に見えながら行き過ぎた感のある行動力…あれは一体何なの?』

ダイキシャトル『スズカなら…何か事情を知ってるんじゃないデスか?』

スズカ 「その原因と理由が私にある…と思われたのですね?」

マルゼンスキー『あんなハレンチな行為…おっ、おかーさんは許しませんよーっ?!』プンプン

スズカ 「誰がおかーさんですか…」

ダイキシャトル『エッチなのはイケないと思いマース!おネーチャンだって許しまセーン?!』プンプン

スズカ 「だから誰がおネーチャンですか…第一それは誤解です。私ですら、その対象の一つに過ぎないのですから」

ダイキシャトル『ホワッツ?!』

マルゼンスキー『どっ…どういう事だってばよ』

スズカ 「無理に古いネタをねじ込んでこなくても、実状はお話します…かつて同じリギルのチームメイトとして、共に走った仲間なのですから」

マルゼンスキー『実状?…一体、あなたどこまで…』

スズカ 「この問題は、私と同じスピカのチームメイトしか知りません。スペちゃんのクラスメイトに至っては、その一端しか知らないはずです…」

マルゼンスキー『チーム単位での問題?これってそんな大ごとなのっ?!』

スズカ 「はい。…まずスペちゃんは、トレセン学園に来て初めて同世代の友達を得た、アッチの世界の存在を知らない純粋培養の無垢な天使。…そこに異論はありませんね?」

ダイキシャトル『イグザクトリー!』

マルゼンスキー『実状を話す前に、まずは現状確認って訳ね?…当然じゃないのっ!』フンスッ

スズカ (…しまった。このメンツ突っ込み不在だわ)



スズカ 「そう…その天使は、ただ下界のオーバルコースをグルグル回るためだけに存在する私たちウマ娘と仲良くなるために…」

マルゼンスキー『卑屈?!ヒクツすぎるわっ!!』

ダイキシャトル『私の知っているスズカとだいぶ違いマース…』

スズカ 「人は変わるのです…いえ。正確には元に戻ったというべきか」

マルゼンスキー『そ、そこは元に戻らないで欲しかったわね…』

ダイキシャトル『スピカぇ…』

スズカ 「そんな彼女は、いずれ来るであろう友達との楽しい日々を過ごすために、下界の仕来たりを一生懸命学んでいたんです…"彼女なりに"」

マルゼンスキー『…"彼女なりに"…?』

スズカ 「そう。問題は"彼女なりに"、という点にあります。…ここからは、最も身近で最も長くスペちゃんとお付き合いしてきた私なりの妄想…いえ。あくまで想定上でのお話なのですが…」

マルゼンスキー(然り気無く、自分が最もスペちゃんに近いんだっていうアピールを捩じ込んできたわね…)


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--●年前 北海道の片田舎の一軒家 納屋


ダイキシャトル(ワォ…これは一体?)

スズカ ("魂のオープン回線"、"VR妄想ネット"とでも言いましょうか…まあ細かい事はお気になさらず)

マルゼンスキー(スゴく気になるんだけど…)

スズカ ("…ネットは、広大ね…")

マルゼンスキー("攻殻●動隊"の"●子"?"素●"なのねっ?)

スズカ (今後、私の事は"グリーン・ゴースト"とでもお呼びください)

ダイキシャトル(サムタイム、中二病染みたセリフを…)

スズカ (…これからあなたの目は、あなたの体を離れ、 この不思議な時間の中に入って行くのです…)

マルゼンスキー("ウ??トラQ"?"ウル??ラQ"なのねっ?)

ダイキシャトル(昔の事は本当によく知ってマスね?スーパーカーおばあちゃん)

マルゼンスキー(人を安直に"コンピューターおばあちゃん"みたいに言うの止めてくれない?ていうか誰がおばあちゃんよ。せめてボディコン姉ちゃんって言いなさい)

スズカ (時代考証バッラバラ…穴だらけだわ、このSS)




幼スペ 「…ユキちゃーんっ(仮)!」

白子ヤギ「メェ~」


ダイキシャトル(ちっちゃいスペちゃん、かわいーデース)


幼スペ 「あーっ、ダメだよユキちゃん(仮)!勝手に納屋の中に入っちゃ…あれ?いつもはお母ちゃんがカギ閉めてて入れないのに…」

白子ヤギ「メェ~」

幼スペ 「…わあっ!マンガ本がいっぱーい!!」キラキラ


ダイキシャトル(…ド●ベン、●丁目の夕日、ス●ムダンク、美●しんぼ、エ●イカより愛をこめて、釣り●カ日誌…)

マルゼンスキー(何で田舎の納屋の中って、床屋にあるような長編マンガしか無いのかしら…)

スズカ (田舎あるあるですね)


幼スペ 「むーっ、難しそうなのばっかり…あっ?ユキちゃん(仮)の食べようとしてるご本、見ーせてっ?」

白子ヤギ「メッ!」サッ


マルゼンスキー(だっ、ダメよスペちゃんっ!それは大人が読むご本よーっ?!)

ダイキシャトル(さっきのラインナップの中に蛍光印刷が映える大人向けマガジンがあれば、お子さまの興味を引くのは当然デース!)

スズカ (そうでなくてもお子さまは、見て欲しくない方へ引き寄せられますからね)




幼スペ 「いーっぱいお勉強してるから、漢字だって平気だもんっ!えーっと…"●●くーん、これ一緒に飲もっ?" "ばっ、バッカお前、こ、こんな恥ずかしいの飲めるかよっ…"」


ダイキシャトル(お願いですから、お行儀よく立って声に出してリーディングしないでくだサーイッ!)


幼スペ 「"えっ?わ、私、せっかく●●くんと仲良く飲みたくて準備したのに…しくしく" "ばっ、バカ泣くなよ?…こ、これでいいのかっ?"…わあーっ。仲良しさんって、こーゆーので一緒にジュース飲むんだあ♪」


マルゼンスキー(ぶふぉっ?!…こ、これって…さ、さっきの"アベックストロー"じゃないのっ?!)


幼スペ 「"うんっ!へへっ…お、おいしーね?●●くんっ!どきどき" "お、おうっ…どきどき"」




バターンッ!!


お母ちゃん「しまったーっ!つい油断してカギを閉め忘れ…って、す、スペーっ?!」

幼スペ 「…あっ、お母ちゃんっ?私ねー、こーんなに漢字が一杯あるご本も読めるようになったよっ!」ニコニコ

お母ちゃん「?!あ、あれは若い身空の一人の女として、つい嗜んでしまった大人向け雑誌の一冊っ…こ、これはマズいわっ!!」

幼スペ 「?お母ちゃん、どうしたの?」

お母ちゃん「あーっとごめんねースペお母ちゃんついうっかり手が滑っちゃったーっ!!」


バリイッ!


幼スペ 「おかーちゃーんっ?!」

マルゼンスキー(ページ破っちゃったーっ?!)

お母ちゃん「乱丁本はお取り換えしまーす!…ユキっ(仮)?!」バッ!

白子ヤギ「メッ!」サッ


ムシャムシャ。


ダイキシャトル(白ヤギさんたら読まずにイートーっ?!)

マルゼンスキー(さっきのページの中身はなーにっ?!)

スズカ (ぶっちゃけると、大人向けのガチなエッチシーンです)

マルゼンスキー(ですよねーっ?!)





お母ちゃん「はあっ…はあっ…す、スペ。ごめんね、ビックリした?ほーら続きだよー。読んでみなっ?!」サッ

幼スペ 「う、うんっ…。…"●●くん…スゴかったよ?" "お、おう…あのさ?" "ん?" "オレ…もっともっと強くなって…お、お前を守ってやるからなっ?" "うんっ…や、約束だよっ?" "お、おう…!" "おしまいっ"」

ダイキシャトル(イッツ、ミラクル!一転、良かった感しか残らないフレンドリーワールドにっ?!)


幼スペ 「…わあーっ!!お母ちゃん、二人とも仲良しで良かったねーっ?!」

お母ちゃん「お…おうっ!よ、よかったねースペ?」ナデナデ

幼スペ 「えへへっ…」ニコニコ




スズカ (俗に言うイチャラブ系と呼ばれる内容だったみたいですね…)

マルゼンスキー(…ロボット物で言えば、"出撃(きっかけ)"からいきなり"締め(賢者タイム)"になっちゃってて、肝心要な"変形合体(絡み)"と"必殺技(フィニッシュ)"が無くなってるじゃないのっ?!)

スズカ (…このように、好奇心旺盛なスペちゃんと、それを阻止せんとするお母ちゃんのイタチゴッコは、トレセン学園に入るまで続きました…)

マルゼンスキー(そっ、そんなに長くっ?!)

スズカ (…大自然に囲まれたこの環境の下、歪なまでの健やかさでスペちゃんの心体は育まれていったのです…。では何故このような事になってしまったのか?その後のお母ちゃんの様子をご覧ください…)


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今回はここまでです。

ありがとうございます&すいませんでした。
以降タイキシャトルに直しますね。では続きです。


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--数年後 北海道の片田舎の一軒家内


お母ちゃん「うぃーっ、ヒック…」


タイキシャトル(豪快に酒(アルコール)と踊(ダンス)っちまってマース…)


お母ちゃん「…確かにスペは良い娘に育ったわ?出来れば、いつまでも一緒にいたい…」フッ…


スズカ (その気持ち、痛いほど分かりますよ?お母ちゃん)


お母ちゃん「でもねっ?…さすがにスペも多感なお年頃…まさか私の愛読書を隠れて読みだしたのは大きな誤算だった…」フウッ…


タイキシャトル(ヤングメンのリビドーにリミッターはナッシングデース)


お母ちゃん「…ぶっちゃけね?教育上良くないとは分かっててもさ、身を持て余す事ってあるじゃない?大人向け雑誌の十や二十は嗜むわよー…だって私、実際は結婚すらしていない、若い独り身の女なんだよーっ?!」ゴロゴロ


マルゼンスキー(確かに事情は察するけど、正直お母ちゃんはっちゃけ過ぎ)


お母ちゃん「そんな独り身の若い女に…この難題は重すぎるよ…」グスッ…


<子供の性教育本


マルゼンスキー(マルちゃんの叫び、わお。)


お母ちゃん「お子ちゃまの"赤ちゃんはどこから来るのー?"問題なんて、神が人に与えたもうた、永遠に答えの出ない無理難題じゃーんっ?!」ジタバタッ!


スズカ (純粋無垢なスペちゃんを自ら汚すような事は、極力排除したかったんですね…)



お母ちゃん「…今までみたいに、近場に人がいないからって手頃なパブやキャバクラに連れていく訳にも行かないし…良い人ばっかりだから、大層スペを可愛がってくれたけど」…ヒック。


タイキシャトル(ヤングメンの地方離れは深刻な社会問題デース…)


お母ちゃん「…さすがに通信教育じゃあ"保健体育"までは教えてくれなかったわ…そこはまあ、トレセン学園のお友達に任せるか…」フッ…


マルゼンスキー(結果的に丸投げじゃないのっ!この人っ?!)



トントンッ


スペ 「入るねっ?…もうっお母ちゃんたら、またこんなに呑んじゃって…はい、お水」

お母ちゃん「ううっ…スペー?いつもすまないねぇ…」

スペ 「ふふっ。それは言わない約束でしょーっ?」


お母ちゃん「…スペ?トレセン学園の推薦、絶対に取るよ?!」


スペ 「…うんっ、お母ちゃん!」ニコッ!


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--現在 米国~某ウマ娘宿舎


マルゼンスキー『ま…まさかこんな理由でスペちゃんがトレセン学園に送り込まれて来たなんて…』ガックリ

タイキシャトル『正直、知りたくありませんデシた…』ガックリ

スズカ 「まあまあ。一番の理由はもちろんスペちゃんの夢を叶えるためですから」ポンポン

マルゼンスキー『…そういう事なら、もうちょっとチームとしての責任を果たせなかったの、スピカはっ?!』

スズカ 「お母ちゃんですら踏み込めなかった枠外案件ですよっ?!トレーナーはセクハラ防止で最初から棄権、後輩は先輩を説得するに至らず、普段は傍若無人な先輩もこの件に関してはノータッチ!」

タイキシャトル『オ、オウ…』

スズカ 「むろん私もスペちゃん担当として、幾度となく挑戦してきましたよ?でも結局アッチの世界を知らないままっ!私の苦労こそ知ってほしいっ!!」


マルゼンスキー『…た、大変だったのね…』

タイキシャトル『な、何かソーリー…』



スズカ 「ぐすっ…いえ。ここまでお話しすればお分かりかと思いますが…皆さんが感じていた"違和感"とその"原因""理由"とは…」


マルゼンスキー『…この"歪なまでに健やかな環境"で育まれた"無邪気な誠意"。そして、ここで初めて得た"友情への執着心"…』

タイキシャトル『これこそが…スペちゃんの"行き過ぎた献身"の正体だったのデース!』


スズカ 「お二人には、グラスさんがくれぐれもアッチに転ばないよう、厳重な警戒・監視と…いざとなった場合は、全力阻止をお願いします」


マルゼンスキー『スペちゃんの方は何もしなくていいの?』

スズカ 「スペちゃんは恐らく大丈夫…というより、心配しても何をしても無駄でしょう…」

タイキシャトル『なぜなぜホワーイ?』


スズカ 「私自身とお母ちゃん、その他の流れを見るに…どうも彼女は、清純な立場を絶対的に維持する"異能者(※)"なのでは?という考えに至ったからです」

※…世の理を越えた、常人が持たない能力を持った人物のこと。詳しくは「むせる」「ウドの珈琲は苦い」を検索。

スズカ 「"天使" 、"触れえざる者"…ふふ。まさに"異能者"その者では無いですか?」フフフ…


マルゼンスキー『…ごめんなさい。あなたが何を言ってるのか、ちょっと本気でよく解らないわ…』

スズカ 「ちなみに…スペちゃんの献身レベルは、こんなもんじゃありませんからね?覚悟しておいてください…」


ガチャッ…ツーツーツー…


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--総合娯楽施設内


キングヘイロー「…確かに言われて見れば、今日のお出かけルートって男性向成人雑誌の定番ばかりですわ…」

セイウンスカイ 「どーも女の子っぽさとか、スペちゃんらしさに欠けるって思ってたんだよねー…」

ハルウララ 「ちなみに、今のスペちゃんの性知識レベルは?」


タイキシャトル「キャベツ畑に仕込まれた高性能地雷か、コウノトリによる高々度爆撃でしかゲット出来ない高レアSSR。それがベイビー!…と信じて疑わないレベルデース」


セイウンスカイ 「お母ちゃんの…期待が重い…」

エル 「フレンズにだって、出来ないこと位ありマース…」


マルゼンスキー「この件に関しては黄金世代に任せるとして…すんなり合流出来たけど、何で皆ここで留まってるの?」

キングヘイロー「あれですわ。さっきからお二人で何か話し込んでまして…」

タイキシャトル「…ん?お話というか、何か揉めてるように見えマース…」

ハルウララ 「一緒にトイレに行くか行かないかで揉めてるみたいだねー?」

マルゼンスキー「そんなの、女の子によくある連れションじゃ…ハッ?!ま、まさか…」

キングヘイロー「…スペちゃん、グラスさんのご用足しまで面倒を見る気満々じゃないですかっ?!」

ハルウララ 「ちょっ、ちょっと待って?こんなの絶対おかしいよっ?!」

セイウンスカイ 「…無邪気な誠意と、友情への執着心による…スペちゃんの行き過ぎた献身がこれほどの物とはっ…!」

エル 「ぐ、グラスぅっ?!頑張って、何とかスペちゃんを振り払って下サーイっ!!」

ハルウララ 「ここ以外、グラスちゃんと接触する機会は無いもんねっ?!」


ダッ…!



マルゼンスキー「私たちもいくわよっ?」

スズカ 『…待って下さい』

タイキシャトル「スズカっ?!直接ブレインに話しかけてくるなんて…」

マルゼンスキー「…ついに直接来たわね。グリーン・ランタン」

スズカ 『グリーン・ゴーストです』

マルゼンスキー「やかましいわよ、緑の光を放ちながらふわふわ浮いちゃって…やっぱりあなた、ランタンだわ」

スズカ 『正直、毎回電話描写入れるのが面倒で…いいじゃないですか。国際電話代もバカにならないですし』

マルゼンスキー「メタいわね?!」

スズカ 『こちとら現地時間で既に深夜3時を回ってるんです。私の心はトレーニングでヘトヘトの身体を抜け、直接貴女達の心に話しかけています…』

マルゼンスキー「幽体離脱って事?」

タイキシャトル「魂だけ来れるなら、もう直接スペちゃんの所に来ればいーじゃないデースかー?」

スズカ 『……』

タイキシャトル「あ。これサムタイム来てるパターンデース」

マルゼンスキー「…覗きに利用してるわね?」

スズカ 『スペちゃん?私はいつでも貴女を見守っているわ』

マルゼンスキー「やめてやめて。ナーバスなネタを押し通さないで。…で、何しに来たのよ?」

スズカ 『一つ、伝え忘れていた事がありまして…』


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--●年前 北海道の片田舎の一軒家内


幼スペ 「…おかーちゃんっ?今日こそコレを教えてほしいのっ!」

お母ちゃん「そっ、それは…マッサージにかこつけ、泡の出るお風呂的な技術を駆使して、先輩男と後輩女が熱い絆を高め合う本っ?!」

幼スペ 「…厳しいウマ娘のトレーニング後は、筋肉が硬くなるからきちんとほぐさないとダメなの!そのために入念なマッサージがかかせないんだって!!」

お母ちゃん「す、スペ?それは違うマッサージで…」

幼スペ 「?じゃあこのご本のマッサージは何をしているの?」

お母ちゃん「ぐうっ?!そ、それは…」

幼スペ 「…ねえお母ちゃん、お願い。いずれ同じウマ娘の友達が出来たとき、私もマッサージしてあげたいのっ!!だから…ダメ、かな?」ウルウル…

お母ちゃん「…よっしゃスペ!今からお母ちゃんが、2丁目でソーp…マッサージしてるヨシコ(仮名)直伝の技を伝授しちゃるっ!!覚悟して来いやーっ?!」

幼スペ 「わーいっ!さすがお母ちゃんっ。行くよ、ユキちゃんっ(仮)?!」

白子ヤギ「メッ!」コクリ


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--現在 総合娯楽施設内


スズカ 『…このような止むに止まれぬ事情により、お母ちゃんはついに無邪気で無敵な献身マシーンを生み出すに至ってしまったのです…』

タイキシャトル「ハート・ボディにテクニックを加え、心技体全てを兼ね揃えたスペちゃんは…まさに無敵デース!」

マルゼンスキー「な、何て達の悪い…これは本格的にマズイわよっ?!ってゆーか、あんた絶対わざと黙ってたでしょっ?!」

タイキシャトル「あ、もう消えてマース」

マルゼンスキー「こ…この事実を知らず、このままグラスが終わりの無いディフェンスを続けていたら…っ」

タイキシャトル「スタンダップトゥザロージング…格ゲーで言えばユーローズしちゃいマース!!」


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--総合娯楽施設内 ウマ娘専用トイレ


グラスワンダー「はあっ…はあっ…な…何とかトイレだけはプライベートを死守しました…」


バターンッ!


キングヘイロー「…はあっ…はあっ…あ、あらグラスさん、偶然ですわねっ?」

グラスワンダー「…偶然じゃ、仕方ありませんね…」

ハルウララ 「偶然なら良いんだ」

エル 「もはやラブラブ具合を世間に見せつけたい、リア充思考な無敵っぷりデース…」


バターンッ!


マルゼンスキー「…はあっ…はあっ…あ、あらグラス、偶然ねっ?」

タイキシャトル「無理あり過ぎデース」


ギュウギュウ。


セイウンスカイ 「狭い狭い」


グラスワンダー「スーパーカーおばあちゃんまで…」

マルゼンスキー「…("逃げて差す"のは何もスズカだけの専売特許じゃないのよ?物理的に刺してこの場から逃げてやろうかしら…)」




タイキシャトル「それはともかく、グラス?今からでも遅くありまセーン!」

マルゼンスキー「…あなた、今すぐここからお逃げなさい?」


グラスワンダー「…どういう事ですか?」


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グラスワンダー「…そう、ですか…無邪気な誠意と友情への執着心が、この行き過ぎた献身の正体、と…。それにしても、長い前振りでしたね?」

マルゼンスキー「冗談ではないのっ!…人には幸せの許容量、持って生まれた格や器というモノがある!!今のあなたには、残念ながらスズカ程のモノがあるとは…」

グラスワンダー「…いえ。私、逃げませんっ。やりますっ!」

マルゼンスキー「また(色んな意味での)レースに出れなくなるわよっ?!下手をすれば、あなたのウマ娘生命も…」

グラスワンダー「そうしたら…今度こそ正々堂々と、スペちゃんに面倒を見てもらえるじゃないですか…」ニヤリ

マルゼンスキー「?!…グラス?あ、あなた…強くなって…」ブワッ

セイウンスカイ 「…正々堂々?」




グラスワンダー「ありがとうございます。今まではその関係が崩れる事を恐れて躊躇してきましたが…スペちゃんが本気なら、私も全力をもって受けて立つ事が出来ますっ!」

マルゼンスキー「フッ…忠告はしたわよ?」ニヤリ

エル 「…は?」

タイキシャトル「イエース。そこまで言うのであれば仕方ありまセーン…」ニヤリ

エル 「え?…グラスを止めるんじゃ…」

ハルウララ 「…当人がその気じゃしょーがありませんっ!」←説得諦め思考停止

エル 「…え?」

セイウンスカイ 「…もちろんあなた達の邪魔をしないレベルで…こっそりと居させてくれるかな?私たちも」ニヤリ

キングヘイロー「お二人の勝負の行く末を…私たちが見届けさせてもらいますわっ!」ニヤリ

エル 「え…え?」

グラスワンダー「皆…ありがとう!私、スズカさんを越えて見せます。そしてスペちゃんを我が手に!!」

エル 「ぐ、グラスーっ?!」

グラスワンダー「心配しないでエルっ?私…スペちゃんと幸せになりますからっ!!」

エル 「…もーっ、もーっ!だから根本的に心配してるポイントが違いまーすっ?!私はグラスの事がっ…」

マルゼンスキー「この一世一代の戦い…ここは一つ、盛り上げていくわよーっ?!」


クラスメイツ+α 「「「「オーーーーッ!!!!」」」」


エル 「だっ、誰かヘルプミーッ?!ここにいるのはバカばっかデースっ!!」ワーンッ!


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今回はここまでです。

お読み頂きありがとうございます。

・ルドルフをコブラ、スズカをフェニックス一輝としたら、スペちゃんはキリコだなあ…。と思ってました(例えが古くて申し訳ございません)。
最強ではないが、最後まで戦場に立ち続ける根強さという、他キャラにない魅力を感じます。

・中のキャラクターの年齢差が分からなくて困ってます。まめにかくにんはしてるのですが…。

では続きです。


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--総合娯楽施設~スパリゾート内


スペ 「…グラスちゃん!まずはここにある幾つかの施設で、充分に疲れた体を温めようねっ?!」

グラスワンダー「分かりましたー…ふふっ、スペちゃん、張り切ってますねー?」

スペ 「うんっ!じゃあ私に付いてきてねっ?」


・・・・・・・・・・・・・・・・


〈ジャグジー〉


コポコポコポ…


スペ 「あわわわわ…っ…」


グラスワンダー「あ~…っ…ふう。思わず声が出ちゃいますねえ~…」


・・・・・・・・・・・・・・・・


〈電気風呂〉


シュワシュワシュワ…


スペ 「ビリビリ~…っ…」


グラスワンダー「あ、あんっ。こっ、これは…効きますね~っ…」



・・・・・・・・・・・・・・・・


〈打たせ湯〉


ドドドドド…ッ


スペ 「…修行っ!」ニンッ!


グラスワンダー「うふふ。スペちゃんたら…」


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・・・・・・・・・・・・・・・・


〈岩風呂〉


スペ 「…で、これがここの最大の売り、岩風呂ですっ!」

グラスワンダー「…良くある岩で出来た湯槽では無くて…石で出来た平らなベットみたいな所に、頭から脚に向かってお湯が流れてるんですね~…」

スペ 「うんっ。ここでは寝転がったまま、体を洗うことが出来るの。…で、石鹸を流すのにお湯が足らなかったら、すぐ脇の貯め湯を掬えば大丈夫!」


パシャパシャッ!


スペ 「それじゃあ…まずは、ここにうつ伏せに寝てくれる?グラスちゃん」ニコニコ


クラスメイツ+α ((((す、スペちゃんっ?!つ、ついにキターッ!!))))


グラスワンダー「…親しいお友達同士、体の洗いっこなんて当たり前ですものね?よろしくお願いします」


クラスメイツ+α ((((そして何の躊躇もなくグラスが受けてたったーっ?!))))


スペ 「うんっ!体を洗いながら、マッサージもしてあげるからねっ?!」パアアッ


グラスワンダー「ありがとうございます…私が終わったら、次はスペちゃんの番ですからね?」


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


キングヘイロー「…さあ、ついにこの時がやって参りました!実況は私キングヘイロー、」

セイウンスカイ 「解説は私セイウンスカイ!演出ツッコミその他を愉快な仲間達でお届けするよー?」

キングヘイロー「…さてスカイさん。この勝敗は一体どのような形でつくのでしょうか?」

セイウンスカイ 「そーですねー…"勝者敗者は存在しない。ただ降りたか降りなかっただけ…だが、当人同士とそれを見届けた者だけがそれを知る…"」

キングヘイロー「首都高バトルに見せかけたポエム合戦漫画"湾岸M●DN●GHT"の一節ですね?」

セイウンスカイ 「はい。見た目大変分かり辛い勝負ですが、まずは当然のように先行をマウントしたスペちゃんの"献身的行為"を、グラスが理性を持ったまま受けきれるかどうか?…そこに勝敗結果の7割がかかっているといっても過言ではありません」

キングヘイロー「その位、この勝負の先行のターンは圧倒的に有利だという事ですね?ですが、グラスさんはそれを知ってて尚勝負を挑みました…それはなぜでしょう?」

セイウンスカイ 「この"献身的行為"を受けきる事で、この後のターン…"場の圧倒的支配権"を、グラスがごく自然な形で享受する事ができるからです。のほほんとしたいつものスペちゃんなら組み易し…そう、判断したのでしょう」

キングヘイロー「しかし、とある情報筋によりますと、スペちゃんはかなりの技術を擁しているとの話もありますが…」

セイウンスカイ 「そうは言っても…というのが、グラスの本音でしょう。この予想が勢いとなるか油断と出るか?既に自身のターンの事で頭が一杯なようですから」



キングヘイロー「つまり、このような展開ですわね?んんっ…」

セイウンスカイ 「おおっ!やっちゃいますー?」


キングヘイロー『…フフ、スペちゃん?とても気持ち良かったです~。今までの疲れがすっかり取れちゃったみたい…』」←グラスの物真似

セイウンスカイ 『えへへ~。そう言ってもらえると嬉しいなあ…』←スペの物真似

キングヘイロー『…じゃあ次はスペちゃんの番ですね。さ?横になって下さい』←グラスの物真似

セイウンスカイ 『え、え~?…何だか恥ずかしいよお~///』←スペの物真似

キングヘイロー『わっ…私だって、相当恥ずかしかったんですからッ!…さ、さあ?早くっ』←グラスの物真似

セイウンスカイ 『う、うん…っ…』←スペの物真似


キングヘイロー『それじゃあ、ゆーっくりほぐしていきますねー…えいっ♪』←グラスの真似

セイウンスカイ 『キャッ?!…も、もうっ…グラスちゃんたらあ…ンッ、んんっ…』←スペの真似


キングヘイロー『す、スペちゃん?…もっと奥深い所にいくけど…怖くありませんから、ね?』←グラスの真似

セイウンスカイ 『う、うんっ…い、痛くしないで、ねっ?グラスちゃんっ…』←スペの真似


キングヘイロー『ん、んんっ…こ、ここをっ…こうっ…』←物真似風

セイウンスカイ 『んっ、そ、そんなとk…ああっ?!』←物真似風


キングヘイロー『はぁっ…はぁっ…だ、大丈夫、大丈夫ですからっ…~…!』

セイウンスカイ 『はっ…はっ…だ…ダメだっ…てばぁっ…ぁ、っんーっ…♪』



ハルウララ 「ツバキのはなボトーッ!!(※)」←思考停止中

マルゼンスキー「まあ、ビックリ。」

エル 「ぐっ、グラスぅーっ?!」ワアアアンッ


※…椿は咲き誇った状態でいきなりボトリと落ちるため、椿の落ちるさまを貞操にかけた、無常観を表す演出となっている。詳しくは「つげ●春」「高橋 ●美子」で検索。


キングヘイロー「…と、とまあ、このような展開を狙っている、と…」コホンッ

セイウンスカイ 「う、うん…そ、そういう事になるかなー?」アハハー


キングヘイロー「……」モジモジ

セイウンスカイ 「……」モジモジ


エル 「照れるくらいなら最初からやるんじゃネーデース」←荒んでる


キングヘイロー「……」ア,アノスカイサン?アトデチョットオハナシガ…

セイウンスカイ 「……」グ,グウゼンダネ?ジツハワタシモ…


エル 「何デースか、この間は」←荒んでる

マルゼンスキー「キック●フ(※)?キックオ●なのねっ?」


※…お父さんお母さんに聞いてみよう。


タイキシャトル「時事ネタはすぐ風化しマース」

マルゼンスキー「…ご飯だけでも、美味しいわ?」

タイキシャトル「やかましいデース」


キングヘイロー「さあ、スタートしましたっ!」

セイウンスカイ 「果たして事態は、グラスの妄想…もとい、希望通りに運ぶのか?現場の状況はっ?」


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パシャっ…


グラスワンダー(…グラスワンダー?スペちゃんの献身の悦びに理性を失ってはダメですよ…ゴールの先にある更なる幸せにレディーゴーするためにも、余裕のある包容力が試されています…)


スペ 「よいしょっ、よいしょっ…どこか痒いところはありませんかー?」

グラスワンダー「フフッ…大丈夫ですよー?(スペちゃんたら、一生懸命に私の身体を…)」

スペ 「疲れている所があったら、遠慮なく言ってくださいねー?」ヨイショ,ヨイショ

グラスワンダー「はーい♪(中々やりますね?でもこの程度なら…でも、な、何て愛しいんでしょう…っ)」


ブワァ…ッ!


グラスワンダー「…スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん…」


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マルゼンスキー「…って、何ウマっ気(蒼の闘気)だしてんのあの娘はっ?!」

キングヘイロー「あ、あれはっ…本気の走りを見せる時にごく一部のウマ娘が放つと言われる、伝説の闘気(オーラ)?!」

セイウンスカイ 「…グラス選手、早くも高い集中力(?)を見せておりますっ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


グラスワンダー(…私がスペちゃんの行為全てを受けきれるかが勝負。そうすれば次は自然な形で私のターンに入れる…そうなれば、スペちゃんの全てを手に入れる自信は、正直ある…)


グラスワンダー「実は私…これら全てがスズカさんに行われていた事に最初から気付いてました!私の中に存る"グリーン・ゴースト"が常にささやきかけてくるんですっ…」


脳内スズカ『貴女に、スペちゃんの圧倒的な愛(献身)を受け止める事が出来るかしらー?!』デキルカシラ-…デキルカシラ…←エコー


グラスワンダー「くっ…私、負けたくありませんっ!だからこそ私は、スペちゃんの献身的行為の全てを全力で受け止めるつもりっ!!」


ドク…ンッ…!


グラスワンダー「って…え、え?す、スペ…ちゃん?」ビクビクゥッ!


スペ 「あれえ?グラスちゃん、凝ってますねー…尻尾の付け根ー?…お耳の辺りー?…あ、お胸もかなっ?」


ゾクッ、ゾクゾクゥ…ッ!


グラスワンダー「すっ…スペちゃんっ?!」


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


…パシャ…ンッ…!


エル 「す、スペちゃんの走り方が変わったっ?!…グラスの余裕が、いつの間にか無くなってマースっ!!」


セイウンスカイ 「…ピッチ走法で山を小刻みに駆け昇るっ!…かと思ったら、ストライド走法でなだらかに平地を馴らすように引き返す…ああんっ。こ、これは堪らないっ!…あ、競バの走り方のお話ですよ?」


キングヘイロー「…まずはスポンジ部分を端から切り崩し、クリームと共に丁寧に両端から頂きます。そしてイチゴは、愛おしむように最後まで弄び…焦らしっ、そして一気に摘まんでっ。お口の中で転がすようにして、押し潰すっ!…え、ええ。これぞ正しい、ショートケーキの食べ方ですわっ…」


マルゼンスキー「アアンッ…い、今時の子はこんなことまでっ?!」ハラハラ


タイキシャトル「あ…あの二人がっ、スペシャルでワンダーなだけデースっ!!」ドキドキ


ハルウララ 「すてぃーびーわんだー?」←思考停止中


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


パシャンッ!


グラスワンダー(で、でもこれは…普段の温厚なスペちゃんからは予想も付かない荒々しい責め…いえ、違う。これは…これは、本気のスペちゃんの追い込みその物っ?!で、でもまだ堪えられないレベルじゃ…)


ゾクウッ…!


グラスワンダー「すっ…スペちゃんっ?!こっ、この"光"はっ…」


ユラア…ッ…


グラスワンダー「ふ、フフッ!やっと…やっと正面から本気で向かい合ってくれましたね、スペちゃんっ!!待っていましたよ?この時が来るのをっ…!」ユラァッ…


・・・・・・・・・・・・・・・・

>>89
>マルゼンスキー「キック●フ(※)?キックオ●なのねっ?」

>※…お父さんお母さんに聞いてみよう。

なぜここで「詳しくは『ち●拓』
で検索」と書けないんですか?


・・・・・・・・・・・・・・・・


ハルウララ 「…って、いつの間にか妖しげなお店のライティングみたいになってるーっ?!」←正気に戻った

マルゼンスキー「スペちゃんのは、ごく初期のプロモゲーム映像でしかお目にかかった事ないのにっ?!」

セイウンスカイ 「…何でドリームトロフィーでも見せなかった"ピンクの闘気"を、こんな所で発揮しちゃうかなー…」

キングヘイロー「グラスさんはレースじゃなくても本気で来られて、超嬉しそうですけどね…」

エル 「ノーッ!グラスを…グラスを止めないとーッ?!」


ガシィッ!!


タイキシャトル「エールー?タイマン勝負に手を出すのは野暮ってもんデース!!」ワックワクッ

エル 「あんた達、絶対楽しいダケネーっ?!グラスぅーーーっ!!」ワアアアンッ!


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


パチャッ…


スペ 「…グラスちゃん。グラスちゃん?次は仰向けになってくださいね…」イケボ

グラスワンダー「…えっ?は、ハイッ♪(って!…ぶ、ブロワイエと対峙してた時のイケメン顔の凛々しいスペちゃんに見とれて、つ、つい仰向けになっちゃいましたけど…)」


パシャ…ッ…


グラスワンダー(…気がつけば…スペちゃんの献身につい無意識に身をよじりすぎて…水着がずれて"こより"みたいになっちゃってます…)

グラスワンダー「か、かろうじて引っ掛かってるこの頼りない"こより"だけが、私の中へ介入する"点と線"を隠していますけど…」

グラスワンダー(…さ、さっきの水着購入時は、硬く閉ざしたツボミのようなモノでしたが…今は献身のために完全に咲き誇った状態に…もはや"点と線"というには、あ、余りにも…っ…)カアッ///

グラスワンダー「はだけた瞬間、私がかろうじて隠してきた私の中身…臭くて汚ならしいモノが、見るも無惨にスペちゃんという白日の下にさらけ出されてしまいますっ…」

グラスワンダー(それは、私という存在が幻滅・嘲笑と共に地にまみれた最低の存在に叩き棄てられるに等しい…)モジモジ…


スペ 「邪魔だから取っちゃいますねー」バッ

グラスワンダー「…って、そんなあっさりーっ?!」






カアア…ッ…


グラスワンダー「見、見られたっ?!…い、一度挫けた心は、二度とっ、二度とは…っ?!///」…カアアッ!

スペ 「………」…アレー?アトカラアトカライーッパイデテクルヨー?…ツカレチャッテルンダネー…

グラスワンダー「ああっ…周りの音もスペちゃんの声も、どこか別の世界のように遠くなります…っ…」ブルブル…

スペ 「………!」…ハズカシクナンカナインダヨ?デトックス?ッテイウンダッテ!

グラスワンダー「…ハッ?!いえ…似てるけど違う…私、自身のスペちゃんへの執着心で見えてなかった…これは、スペちゃんの、スズカさんへ見せた執着心その物っ?!」


…バッ!!


スペ 「…グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん…」ユラアッ…!


グラスワンダー「ひ…ヒィッ…!あ、圧倒的なまでの無邪気な誠意…これはもはや、献身という名の暴力っ?!貴女はこれに翻弄されていたというのっ?スズカさん…マ・ズ・い…っ!!」


パシャンッ!


グラスワンダー(…わ、私が求められてるんじゃない!私はただの…攻略対象?ただの獲物っ!こ、このままでは…じゅ、蹂躙されてしまいますーっ?!)


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


ヒィィーーッ…ガクガク…ベチャアッ.


マルゼンスキー「ああっ?!力なく倒れた」

ハルウララ 「うまれたてのこじかみたいですねっ!」←思考停止中

エル 「ぐ…グラスぅ、おいてかないで下サーイっ…」グスグス


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


パチャ…ッ!


グラスワンダー(寄せては返す波のように、ヤワな小舟の私を翻弄する、むず痒い快楽のうねり…)

スペ 「………?」…アセトイッショニ,カラダノナカノワルイモノ,ゼーンブダシチャオ-?

グラスワンダー(あまりにも猛威を奮う絶望的な、圧倒的な力の差に…むしろ、いっそ身を任せメチャクチャにされたい気持ちが頭をもたげてきます…)

スペ 「………♪」フフッ…グラスチャンノナカカラデテキタモノダモン.キタナクナンカナイヨ…トッテモ,キレイ♪

グラスワンダー(…わ、僅かで小さな私の弱みを確実に捉え…そこを起点にあっさりと、見るも無惨に裂かれていくんですっ…スペちゃんに勝つためだけに鍛え上げたはずの、私の、心身が…っ!)


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


ヒァァーーッ…ガックンッガックンッ…


マルゼンスキー「ん、んんーっ?暗くてよく見えないわねー」

ハルウララ 「のけ反ったままヘッドバンキングしてますねっ!」←思考停止中

エル 「ぐ…グラスの心が…吸われてイキマース…」エグエグ


・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・


ピ、チョン…ッ…!


グラスワンダー(…ッ…何?この恐怖を上回る、絶望のどん底にオリのように溜まり混んでいた澱んだ快楽は…)


スペ 「………?」…ダカラ,イーコ,イーコ…ココ?ウン,イーヨー?チカラヲヌイテー…?


グラスワンダー(…甘く気だるいオリが、一糸まとわぬ剥き出しの私の心身を、内から外から暴力的な優しさで容赦なく侵していきます…ッ…)


スペ 「……?…」…サ,ゼーンブ,ダシチャイマショウネ?…スコシコエオサエテ,ネ?イイコダカラ…シー,シーッテ…


グラスワンダー「こ、こんなの、初めてッ…す、ステキよスペちゃんっ?…壊してッ、いっそ私をメチャクチャにしてッ!!スペちゃーーー…ッn」


従業員 「…あのー…お客様?公共の場でこのような行為はご遠慮頂けませんと…」


スペ 「…ハッ?!///」

グラスワンダー「す…スペちゃ…」…チーン.


スペ 「は、恥ずかし…っ!」テデカオオオイッ!


・・・・・・・・・・・・・・・・

今回はここまでです。
次回で終わりとなります。

忘れないうちに。

※印に関しましては、三回までは繰返しギャグとして認めてもらえそうですが、5回目ともなるとクドクなるかと思い、あえて外してみました。では。

お読み頂きありがとうございました。
では最後のパートです。


・・・・・・・・・・・・・・・・


キングヘイロー「勝利を確信したスペシャルウィーク!よもやウィニングランまで決めかねない勢いでしたが…」

セイウンスカイ 「従業員の判定により、グラスワンダーの逃げ切りが決まりましたっ!」

マルゼンスキー「かろうじて逃げ切ったわね…ま、勝利者なんて誰もいないけど」フウッ


トントン


タイキシャトル「恐るべし、日本総大将…」

エル 「やな日本総大将デース…」


トントン


ハルウララ 「 」←思考停止中


トントン


マルゼンスキー「…って、さっきから何よトントントントンうるさいわね…っ…」


ズーン…


ルドルフ「…ここで何をしている?」

マルゼンスキー「ギャフン。」



ブライアン 「ここの従業員から、ウチの生徒らしき集団が騒がしいってクレームが来たんで…」

ヒシアマゾン 「来てみりゃ、まさかアネサン含めてリギルの面々だったとはな…」

マルゼンスキー「ご、後生よっ?ルドルフっ…も、もう終わったからっ、今回は見逃してっ?!」アタフタ

ヒシアマゾン 「あー…悪ぃが、そりゃムリだ。アネサン」

マルゼンスキー「どっ、どうしてっ?!」

ブライアン 「おハナさんとエアグルーヴから、リギルの関係者だったら即刻"お説教"だって言われてる」


エル 「ひっ…!」

タイキシャトル「ヒィイイーーーッ!!」

グラスワンダー「 」チーン.←意識不明


セイウンスカイ (い、今のうちにっ…!)

キングヘイロー(あっ?!ちょっ、ちょっと!何一人で逃げようと…っ…)


ズーン…


ルドルフ「…お前たちも、だ。トレーナーには話を通してある」


キングヘイロー「ひっ…!」

セイウンスカイ 「ヒィイイーーーッ!!」

スペ 「は、恥ずかし…っ!///」テデカオオオイッ!

ハルウララ 「 」←思考停止中


マルゼンスキー「もう…もうっ、お説教はこりごりだぁーいっ!」

タイキシャトル「あ…アイルビーバックねーっ?!」


ルドルフ「やかましい。いくぞ」


ズルズルズル…


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--数時間後 トレセン学園 美浦寮への道


カァーッ、カァーツ…


グラスワンダー「んっ…えっ?こ、ここは…」ハッ!

エル 「あ。気が付きましたカー?」テクテク

グラスワンダー「わ、私をおぶって?ご、ごめんなさいエル!すぐに降りて…あっ…」カクンッ

エル 「無理しないでいいデース…腰に力が入らないデショー?」テクテク


グラスワンダー「う、うんっ…エル?私…スペちゃんに、勝てなかったよ…」


エル 「…うん。見てまシタ」テクテク


グラスワンダー「バカですよね?私って…エルがあんなに、私のために忠告してくれてたのに…っ…」グスッ…


エル 「もう、いいデース…最後にこうやって、ちゃんといつものグラスが戻ってきてくれマシタ。私は…それだけで」フフッ


グラスワンダー「うん…グラスにこうやってオンブしてもらうの、私が足をケガして以来ですよね…?」

エル 「…あの時は本当に心配で…無事走れるようになって、ホッとしまシタ」スタスタ

グラスワンダー「あの時もエルは、私がどんな状態の時も明るく笑顔で接してくれましたよね?…イライラしてヒドイ事も言ったのに…っ…」グスッ…

エル 「そういう時もありマースよ…だから、あまり泣かないでクダサーイ」ニコッ

グラスワンダー「ぐすっ…エルー?いつも一緒にいてくれて、ありがとうございますっ」ニコッ

エル 「…アハッ!こちらこそ。これからもヨロシクネー?」スタスタ


グラスワンダー「…はいっ!」ニコッ


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--夜 トレセン学園 美浦寮内


ヒシアマゾン 「…体調、大丈夫か?」

グラスワンダー「ええ…エルのおかげで、何とか」

ヒシアマゾン 「そっか。あまり遅くまで話すんなよ?」フリフリ

グラスワンダー「はい、ありがとうございます。…もしもし?来ると、思っていました」


スズカ 『今日はお疲れ様…とでも、言っておこうかしら?』

グラスワンダー「ええ。…正直、あの行き過ぎたスペちゃんの献身。今回はそれに恐怖した私の完敗です…」


スズカ 『…あの時本気でスペちゃんにぶつかって来てくれた貴女と、トレーナーさんのおかげで…私は何とかスペちゃんを振り払うことが出来た。そして今がある…とても感謝しているわ?』

グラスワンダー「…でも時間が立つと、再び彼女の庇護のもとに立ち、今度こそ献身に全てを委ねたくなってしまう。これこそがスペちゃんの本領・真価だったんですね?」

スズカ 『ふふっ…スペちゃんは言わば"真冬のおコタ"その物よ。ダメと解っていても抗う事すら敵わない。ましてや、管理下におこうなど…』

グラスワンダー「それでも…貴女は諦めていない。それは私も同じです」


スズカ 『…一回デートした位で同じ立場に立ったとでも?貴女はまだ、あんなこんなのスペちゃんを知らないのに…』

グラスワンダー「今はまだ…でも、負けませんから。必ず貴女に追い付きます。そして…勝ちます」ユラァッ…

スズカ 『フフ…私に、追い付けるかしら…?』ユラァッ…


チン…ッ…


グラスワンダー「私は、あの娘(ひと)に勝ちたいっ。負ける訳には…いかないっ!!」


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--米国~某ウマ娘トレーニング場


プツ…ッ…ツーツー…


スズカ 「…グラスちゃん?私のいない間に、ついにスペちゃんとの間に踏み込んできたわね…予想はしていたけれど。これは何か対策を打たないといけないみたいね…」


海外ウマ娘「…ヘイッ?!スズーカ、カモーンッ!!」


スズカ 「ふうっ…結局徹夜。今日の夜のスペちゃんとの電話は、少し抑えないとね…」


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--午前7時 トレセン学園 美浦寮内


ドッタン…バッタンッ!


エル 「…ん~っ。学校に行くこんな朝早くからどうしましたか~…って、ぐ、グラスゥっ?な、何でいきなり荷物まとめてるんデスかーっ?!」

グラスワンダー「…あ、エルっ?今までお世話になりましたっ!…私、栗東寮のスペちゃんのお部屋に引っ越します!!」

エル 「き、昨日のやり取りは一体何だったんデスかっ?一晩で何があったデスカーっ?!」

グラスワンダー「…グッバイ。そして、アディオスです?」

エル 「だ…誰か、グラスを止めてーっ?!」ワーンッ!


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--午前8時20分 トレセン学園 栗東寮内


スペ 「…うふふ。もー食べられないよー…」ムニャムニャ



おしまい。


-----------------

以上となります。
ありがとうございました。

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