野原しんのすけ「この素晴らしい世界にオラだゾ!」(114)

しんのすけ「おっ、ここはどこだゾ?」

ジャイアント・トード「」

しんのすけ「おぉ、でっかいカエル!」

ジャイアント・トード「」アーーーン

しんのすけ「オラを食べる気ぃ~?」


?「あ、危ない!? ン狙撃ッ」パシュ

ジャイアント・トード「」

?「危ないところだった。大丈夫か?」

しんのすけ「?」キョロキョロ

?「いや、俺はお前に言ってるんだけどっ!?」

?「ちょっとぉ、カズマぁ!!」タッタッタ

しんのすけ「っ!」

アクア「いきなり走らないでよ!? 水の女神アクア様に無茶させる気ぃ~?」

カズマ「あのなぁ、ジャイアント・トードに襲われそうになってる奴を見つけて助けようとしたんだぞ!一々お前一人を考える暇はないんだよ」

アクア「なんですってぇ!?」


しんのすけ「おおおぉぉぉぉーーーーーーっ!!!/////」

カズマ・アクア「「っ!!?」」

しんのすけ「ねぇねぇ、おねえさんは納豆にネギ入れる、それとも入れない~?///」デレデレ

アクア「な、なによ、こいつ、誰っ!?」

カズマ「…………」

しんのすけ「ねぇねぇ、おねいさぁ~ん///」クネクネ

アクア「ちょっ、寄るなぁっ!!?」

カズマ(うむ、こいつは……。)

…………………

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ、5歳。血液型はガタガタ、好きな花言葉は不燃ごみだゾ」

カズマ「後半気になる所もあるが、ひとまずおいといて。俺は佐藤和真、冒険者だ。よろしくな、しんのすけ」

アクア「そして、私は水を司る女神アクアよ。この世界でとってもえら~いアクシズ教の麗しきご神体でもあるのよ」

しんのすけ「ほぉほぉ、カザマにアクマかぁ~」

カズマ「カザマじゃなくて、カズマな!?」

アクア「アクマじゃなくてアクアよっ!? まったくこのアクア様を悪魔呼ばわりするなんて、失礼なガキね!!!」

しんのすけ「ガキじゃないゾ。オラは野原しんのすけ…」

アクア「もういいわよ! 二度同じ自己紹介しなくt」

しんのすけ「通称ジョニー。」

アクア「って、さっきの自己紹介と全然違うじゃないのっ!?」

カズマ「しかもジョニーって、なんでジョニーなんだ……」

【カズマの屋敷】

しんのすけ「おおぉーー、広い」

アクア「当たり前よ。この私の素晴らしい除霊のおかげで得た屋敷だからね」ドヤッ

カズマ「ほんとの事でも子供相手にドヤ顔すんな!」

アクア「で、しんのすけ、あんた子供の癖にあんな場所に居てなにしてたのかしら?」

しんのすけ「どこもしませんなぁ~」

アクア「答えになってないわよ!?」

しんのすけ「ほぉほぉ」

アクア「相槌はいいから、私の問いに答えなさい」

しんのすけ「ほぉほぉ」

アクア「っ!!」ブチッ

アクア「このぉ~、私が大人しくしてたらふざけた事ばかr」クワァーー

カズマ「おい、子供相手に止めろ。でだ、アクアの代わりに聞くが、しんのすけはどうしてジャイアン・トードの生息地に居たんだ?それも無防備で??」

しんのすけ「う~ん。オラもよく分からないゾ……気が付いたら居たというか、居なかったというかぁ~」

アクア「ここ来る前に女神に会わなかったの?」

しんのすけ「メガネ?」

アクア「女神よ!? さっきからボケかまして楽しいの?!」

しんのすけ「さぁ~?」

アクア「」ブチッ

アクア「ねぇ、カズマさん。こんな変な子、もう放っておいていいかしら?」

カズマ「そう言うなって。相手は5歳、つまり幼稚園児だ。おふざけが過ぎる年頃なだけだ」

アクア「まったく、いつも面倒事なんて嫌がる癖に、今回はヤケに面倒くさがらないわね?」

カズマ「俺だっていつも面倒くさがる訳じゃない。たまには人の為にやる男だ。」

カズマ(まっ、俺がしんのすけに感心を持つ理由は別にあるけどな…。)

……………………

カズマ「成る程。つまり、寝た直後に目を覚ましたら、この世界に居たって訳だな?」

しんのすけ「そういう事、こういう事、どういう事~!」

アクア「そういう事だけで十分よ。でも、しんのすけは現実で寝ただけなのに、いつの間にこの世界に居たって所が気になるわね」

カズマ「確か、異世界に転生するには一度死なないとダメだしな」

しんのすけ「えぇーー、オラ死んじゃったの~!」

アクア「あり得るわね。小さな子供でも突然死っていうパターンもあるし」

カズマ「だけど、それで死んだなら女神に会うはずだろ? 俺が死んでアクアと出会った時みたいに」

アクア「プークスクス。そういえば、カズマさんって、勘違いによるショック死、いやむしろ無駄死にだったわねww」クスクス

カズマ「今、それを言う事じゃねぇだろ!? ってか、トラウマなんだよ、思い出させんな!!」

しんのすけ「なにそれ?」

アクア「しんのすけも聞きたい? 実はそこにいるヒキニートhカズマ「わああぁぁーーー、幼稚園児に余計な事伝えるなぁ!?」

アクア「まぁ、とにかく女神に会わずにここに来たって事は、しんのすけはきっと何らかのミスでこの世界に来た、と考えるしかないわね」

しんのすけ「ほぉーほぉー」

カズマ「で、どうすんだよ? 死んでもいない子がここに居たらマズイだろ?」

アクア「癪だけど、エリスに伝えるしかないわね。ミスって分かれば、何かしらの処置でもしてくれるでしょうし…」

カズマ「それで頼むわ。じゃあ、その処置が施されるまでしんのすけはこの屋敷で大人しく待ってろよ?」

しんのすけ「ほーい」

?「ただいま~」

カズマ「お、帰ってきたな。」

?「戻りましたよ。あれ、カズマだけですか? アクアは?」

カズマ「さっきまで居たけど、ちょっと用事だって外れたよ。」

?「そうですか。ところで……」チラッ

しんのすけ「おっ?」

?「その子は一体、誰なんですか? 見ない顔ですが?」

カズマ「あぁ、この子は訳あって預かった、親戚の子だよ(ありのまま言っても信じて貰えねぇだろうし、とりあえず誤魔化すか)」

?「ほぉー、カズマの親戚ですか…。ですが、顔は似ていませんね?」

しんのすけ「当たり前だぞ。だってオラ、カズマと初m……もがっ!」

カズマ「あ、ははははっ。とにかく、親戚の子なんだ。よろしく頼むぞ、めぐみん」

?「?」

しんのすけ「よっ。オラ、野原しんのすけ。5歳。」

しんのすけ「で、そっちのチビッ子は誰?」

?「チビッ子って言わないで下さい!? 大体、貴方の方が明らかに私よりもチビッ子じゃないですか!?」

カズマ「まぁまぁ。それより、めぐみんも自己紹介しろ」

めぐみん「分かりました。我が名はめぐみん、紅魔族随一の魔法の使い手にして爆裂魔法を操る者…」

しんのすけ「めくりん?? 変なお名前ですなぁ~」

めぐみん「めくりんではなく、めぐみんです!?」

めぐみん「って、おい、私の名前に文句があるなら聞こうじゃないか」

カズマ「年下に文句をぶつけるな! 相手は5歳だぞ。」

?「ただいま~」

めぐみん「おや、この声はアクアではありませんね。という事は」

カズマ「来たか。おい、しんのすけ。せっかくだから、もう一人紹介しt……ってあれ?」

めぐみん「どうしましたか、カズマ?」

カズマ「いや、しんのすけがいつの間にか居なくなってんだよ! どこにいったんだ?」

めぐみん「トイレじゃないですか?」

カズマ「だったら、一言ぐらい声を掛けるh?「な、何者だ、貴様は!?」

カズマ「って、今度はなんだ?!」

めぐみん「廊下から聞こえますねぇ?」

カズマ「あ、まさか!?」ダッ

バタン

カズマ「おい!」

?「あ、カズマ、良く来てくれた! 実hしんのすけ「おねいさぁ~ん、お風呂上りは牛乳、それともフルーツ牛乳~///」デレデレ

カズマ「やっぱ…ここに居たか」

?「カズマ、この子は一体なんなのだ!? 私が屋敷に入った途端、急に私の前に現れたから、びっくりしたぞ!?」

しんのすけ「あっは~ん♡ おねいさぁ~ん///」クネクネ

カズマ(うん、ダクネスが現れた事で確信したわ。アクアの時といい、しんのすけは美人に弱いんだな。)

…………………

?「そうか。カズマの親戚の子だったのか…。」

カズマ「あぁ。(とりあえず、誤魔化せた)」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ、5歳。好きな物はおねいさんです。第一印象から決めていました」キリッ

?「ははは。良く子供の相手をしているから子供に懐かれる事はあるが、ここまで好きだとはっきり言われたのは初めてだな」

カズマ「とりあえず、しんのすけも自己紹介したし、お前も自己紹介しろ」

ダクネス「あぁ。私はダクネス、クルセイダーだ。よろしくな、えぇと…しんのすけ?」

しんのすけ「はい! ダクネスおねいさん!!」キリッ


めぐみん「私の時よりも目がキリっとしている所が気に入らないのですが…」

カズマ「だからって、怒ったりはするなよ。子供のやる事なんだしな」

ダクネス「ところで、アクアはどうした?」

カズマ「あー、アクアなら用事で外してるよ。多分、もう少ししたら戻ってくると思うがな」

アクア「お待たせ!!」バタン

カズマ「お、戻ってきたな」

めぐみん「どこに行ってたんですか?」

アクア「あ、めぐみん、それにダクネスも。帰って来たんだ」

ダクネス「あぁ。ところで、私もめぐみんと同じ疑問だが、どこに行ってたんだ?」

アクア「しんのすけが帰れるかどうかをエリスに聞きにいってたのよ」

めぐみん「?」

ダクネス「おい、アクア、今エリスって言わなかったか?」

しんのすけ「エロスっ//」ニヤリ

ダクネス「え、エロスではない、エリスだ!?///」

アクア「えぇ。確かに言ったわよ。テレパシーで天界のエリスと話をしたのよ」

ダクネス「おい、いくら自称女神でもこういう嘘はよくないぞ。エリス様と話が出来るとされるのは、エリス教を最も信仰してる者だけ。お前はアクシズ教だろ?」

めぐみん「そうですよ。エリス教のご神体に失礼な嘘は罰が当たりますよ、アクア」

アクア「ちょっとぉ、私は本物の女神なんですけど!?」

ダクネス・めぐみん「「という夢を見たのか…」」

アクア「なんですよおおおおおぉぉーーーーーー!?」

しんのすけ「ほぉほぉ。アクマは浣腸眼鏡かぁ~」

カズマ「それを言うなら、アクアは自称女神な。ってか、子供からも馬鹿にされてるみたいだな…アクア」

アクア「まぁ、それはおいといて。喜びなさい、しんのすけ。貴方の死はやはり天界のミスで、しかもまだ子供という事もあって元の日本に戻れることになったわよ」

カズマ「やっぱり、そうだったか。良かったな、しんのすけ」

しんのすけ「え~~~」

カズマ「なんだ、嬉しくないのか? 元の日本に戻れるんだぞ…親の元に帰れるんだぞ?」

しんのすけ「だってオラ……」



しんのすけ「ダクネスおねいさんと離れたくないゾ///」ガシッ

アクア・カズマ「「ええぇーーーっ!?」」

ダクネス「子供に離れたくないと言われるのも初めてだな」

しんのすけ「えへへへ~///」デレデレ

めぐみん「それにしても、ダクネスは懐かれているというか、しんのすけの方がダクネスにデレデレのような気がしますが…」

カズマ「なんだ、嫉妬か?」

めぐみん「ち、ちがわい。私はただ、年下なのにませてる感じが気になっただけですよ」

しんのすけ「もぉー、めぐみんちゃんもそうじきじゃないなぁ~」

めぐみん「ちゃ、ちゃん!?」

カズマ「しんのすけ、そうじきじゃなくて、正直な!」

めぐみん「おい、年下の癖して私をちゃん付けする訳を聞こうじゃないか」

しんのすけ「なんとなく」エッヘン

めぐみん「理由になってませんよ!?」

アクア「ってか、そこでふんぞりかえる意味も分からないんですけど…」

ダクネス「あはは。見ていて分かったが、しんのすけもカズマに似て中々見どころがありそうじゃないか♡」ゾクゾク

しんのすけ「いやぁ~、それほどでも」テレテレ

カズマ「褒めてないぞ、それ」

ダクネス「そういえば、しんのすけは帰ると言っていたようだが、もう帰るのか?」

しんのすけ「うぅん。オラ、ダクネスおねいさんの傍にいるゾ」キリ

めぐみん「後、私をおねいさん扱いせず、むしろダクネスだけおねいさん扱いという理由も聞こうじゃないか」

しんのすけ「オラ、ロリっ子には興味ないから~」

めぐみん「ろ、ロリっ子!?わ、我が……ロリっ子………」ズーン

カズマ(この光景、なんかデジャブを感じるな)

アクア「しょうがないわね。じゃあ、半日だけアクセルの街を巡ってしんのすけが気に入ればここでの永住決定、逆に帰りたいと言ったら元の世界に戻るってことでどうかしら?」

カズマ「お、おい、勝手にそんな事決めていいのか?!」

アクア「だって、本人が戻りたくないって言っているのを、無理に帰そうとするのはよくないでしょ?」

カズマ「だけど、動機がダクネスを気に入ったから離れたくないって言うのがどうもな…。それにまだ幼稚園児だ、このまま異世界で暮らさせるってのも、俺からしてどうかと思うがな…」

アクア「だからこそよ。半日だけ猶予を与えて、異世界で暮らすか、日本に戻るのかを本人に決めさせるのよ」

しんのすけ「おおぉぉーーー、オラそれにする!」

アクア「じゃあ、半日だけのアクセル体験ツアー開始ね」

カズマ「勝手にツアーにすんなよ」

めぐみん・ダクネス「「?」」←アクアとカズマの会話の内容を理解できない二人

カズマ「んじゃあ、どこから巡るんだ?」

アクア「おっと、その前に……ねぇ、しんのすけ?」

しんのすけ「な~に?」

アクア「貴方、アクシズ教に入信しなさい」

カズマ「おい、おま、なに勧誘してんだよ!? 大体、しんのすけがまだ異世界に暮らすとは限らねぇしよ!?」

アクア「別にいいじゃないの。ほら…今、入信すれば名誉アクシズ教徒として迎え入れてあげるし、幸せも何もかも手に入るわよ」

アクア「さぁ、アクシズ教に入るのよ、しんのすけ」

しんのすけ「オラ、アシクサなんて、臭そうなの、嫌だゾ」

アクア「なっ!?」

カズマ「ぷっ!」

アクア「失礼ね、臭くないわよ!? 大体、アシクサじゃなくて、アクシズよ、アクシズ!!?」

カズマ「ぷっ、くくくっ…///」プルプル

~ギルド~

アクア「まずはアクセルの街の活動拠点となる「ギルド」からよ」

しんのすけ「おぉ~、キルト、キルト!」

カズマ「ギルド、な」

めぐみん「というか、小さい子を連れてアクセルの街を案内するなんて、初めてですね」

ダクネス「仕方ない。カズマとアクア曰く、「しんのすけはアクセルに来るのは初めて」とのことだ」


ウェイトレス「いらっしゃ~い」

しんのすけ「おおおおおおぉぉぉぉーーーーーーーーーー!!!!!!/////」ダッダッダッダッダッダッダッダ

めぐみん・ダクネス「「!?」」

アクア「うわっ、びっくりしたぁ!?それに、小さいのに足速っ!!」

カズマ(あー、いきなり大声出して走ったのは、あれか)

しんのすけ「おねいさぁ~ん、オラにおねいさんのハートを一つ~~///」デレデレ

ウェイトレスA「あら、ボク、見かけない子ね? ここには観光で来たのかしら~?」

しんのすけ「はい。眼光で来ました」キリッ

カズマ「眼光じゃなくて、観光な」

ウェイトレスB「そうなの。ふふ、良く見たら可愛いわね♪」ニコリ

しんのすけ「おねいさんの方こそ、お美しいゾ」キリッ

ウェイトレスC「あら、嬉しい事言ってくれるじゃないの、ボウヤ♡」ナデナデ

しんのすけ「えへへぇ~っ///」デレデレ


カズマ「今度は綺麗なウェイトレス達に…。しかも小さな子供だから可愛くてモテモテとか羨ましいぞ、しんのすけ!!」

ダクネス「こらこら、小さい子に嫉妬してどうするんだ、カズマ」

アクア「プークスクス。小さい子相手に嫉妬とか、ちょーウケるんですけどww」クスクス

めぐみん「まぁ、カズマはカズマですから…」

荒くれ者「おい、ボウズ」

しんのすけ「おっ?」

荒くれ者「さっきから騒がしいが、もう少し静かに出来ないのか?」

しんのすけ「アンタ、だれ?」

荒くれ者「あぁん、アンタだとぉ?」


アクア「ちょっとぉ、カズマさん、しんのすけがあのおじさんに絡まれるわよ」

カズマ「う~ん。特に根は悪い人じゃないから大丈夫だとは思うけど、一応間に入るか」スタスタ

カズマ「悪い。俺の知り合いが迷惑かけたみたいだな」

しんのすけ「あ、カズマおにいさん」

カズマ「ちゃんとお兄さんと呼んでくれて良かった。お前のボケからてっきり「おじさん呼ばわり」されるかと思ったが」

荒くれ者「なんだ、お前の知り合いだったか」

カズマ「ほんと悪かったな」

荒くれ者「あーはは、気にしてないさ。むしろ、初対面の俺にアンタ呼ばわりするその度胸、なかなかのガキだと思ってな」

しんのすけ「カキじゃないぞ、オラは野原しんのすけ。好きな花言葉は、可燃物だゾ」

カズマ「カキじゃなくて、ガキな。後、そんな花言葉も無いからな」

荒くれ者「あーはっはっは、面白いガキだ。気に入った……おい、ボウズ」

しんのすけ「なぁ~に?」

荒くれ者「お前、将来なかなかの大物になるかもしれないな」

カズマ「えっ?」

しんのすけ「おー、おじさん怖いけど、中身は優しいゾ」

カズマ「おい、しんのすけ、一言余計じゃないか!?」

荒くれ者「あーはっはっは、正直でいいじゃないか。ますます気に入ったぞ、ボウズ」

しんのすけ「おじさんこそ」

荒くれ者・しんのすけ「「あーはっはっはっは」」


カズマ「どうやら、大丈夫のようだな…。」

カズマ「次はここだ。」

~ウィズ魔道具店~

アクア「ちょっと、なんでここなのよ!? 巡る場所なんて他にあるでしょ?」

カズマ「俺たちが良く出入りする所を巡るのが一番だろ。だったら、ウィズの店だって当てはまるだろ」

アクア「よりによって、なんでクソアンデットの店なんか…」

しんのすけ「おー、なにここ?」

ダクネス「ここは、魔道具を売ってるお店だ。」

めぐみん「特に、男たちがかなり訪れるって事で評判ですよ」

しんのすけ「ほっほぉ~、男共が訪れるという事は……綺麗なお姉さんの店員がいるという訳ですなぁ~」ニヤニヤ

カズマ「あぁ、その通り。それもとびっきりな!!」

ガチャン

?「いらっしゃいませ♪」

しんのすけ「おおおおおぉぉぉーーーーーーーーー、おねいさぁ~~~んっ/////」デレデレ

?「えっ、えぇっ!?」ビクッ

しんのすけ「ねぇねぇ、おねいさんは、納豆にネギは入れるタイプ、それとも入れないタイプ~?」デレデレ

?「えっ、えっと!!? あのぅ…その…なっとうとかねぎ、というのは一体なんなんですか!?」アタフタ


アクア「しんのすけの奴、あんなクソアンデットにデレデレしちゃって…。」

カズマ「なんだ、怒ってんのか?」

アクア「怒ってないわよ! ただ、あいつが子供とかに好かれてるのが気に食わらないだけよ!!」

……………………

………………

…………

?「そうでしたか。カズマさんの親戚の方だったんですね」

カズマ「悪かったな。いきなり自己紹介もせず、しんのすけが失礼したよ」

?「いいえ、大丈夫ですよ。」

カズマ「ほら、しんのすけ、挨拶しろ」

しんのすけ「初めまして、オラ野原しんのすけ、5歳。趣味は人に優しく出来ること」キリッ

めぐみん「それは趣味とは言いませんよ。むしろ、長所です」

ウィズ「そうですか…しんのすけさんですね。私はウィズと言います、よろしくお願いします」ニコリ

しんのすけ「おぉーーー、ウィズおねいさん、よろしくだゾ///」デレデレ

カズマ「そういえば、バニルはどうした?」

ウィズ「バニルさんは商品の仕入れに行ってます」

カズマ「そうか。せっかくだから、バニルにもしんのすけを紹介してやろうと思ったが、留守ならしょうがないか」

アクア「なっ、ちょっとぉ、カズマァ!!?」

カズマ「なんだよ?」

アクア「なんでクソアンデッドに会わせるのも嫌なのに、今度はクソ悪魔にしんのすけを紹介するなんてどういうつもりよ?」

カズマ「別に。せっかく寄ったんだ。居たら、紹介するのが当たり前だろ」

アクア「まったくこれだからヒキニートは…」

カズマ「関係ないだろ!?」


アクア「まっ、あいつが居なかったのはちょうど良かったし。それにウィズに紹介出来たのなら、もういいわよね」

アクア「ほら、しんのすけ。こんなお店おさらばして、さっさと次の所に行くわよ」

ウィズ「こ、こんなお店……」ガーン

しんのすけ「えぇ~~、オラ、ウィズおねいさんとまだまだ居たいぞ!!」

アクア「はぁっ!?」

ダクネス「ははは、しんのすけは本当に美人に弱いのだな。まるで変態のカズマを見てるみたいで、退屈しない」

カズマ「おい、誰が変態だ!? 俺は鬼畜だが、変態じゃないぞ!!」

めぐみん「おや、いっつもスティールで女性のパンツを盗っているのは、どこの誰でしょうか?」

カズマ「うん。これ以上、何も言えない…。」


しんのすけ「ウィズおねいさぁ~~ん/////」ニヤニヤ

ウィズ「なんだか、よくは分かりませんが、懐かれているみたいですね。」

アクア「くぅ~~」プルプル

アクア「しんのすけ、いつまでもこいつにデレデレしてると、必ず襲われてアンデッドにされちゃうわよ!!」

しんのすけ「おっ?」

ウィズ「ええええぇぇーーーーーーっ!!?」

ダクネス「お、おい、アクア。いくらウィズがアンデッドの王リッチーだからと言ってもそれは言い過ぎじゃ…」

アクア「甘いわよ、ダクネス。このアンデッド、絶対に今まで美貌でたぶらかしてきた男共を裏でアンデッドにしてるに違いないわ」

ウィズ「ひ、酷いですよ、アクア様!? 確かにリッチーだから疑われても当然でしょうが、私は断じてそのような行為はしていません、それに私は人だって襲いませんし、アンデッドにする程の力も使えませんよ」

アクア「どうかしら~?」ジトーーー

ウィズ「うぅ……」ポロッ

しんのすけ「っ!」

アクア「まっ、どのみちアンデッドは穢れた存在だし、そこのクソアンデッドだって見た目と言動は綺麗でも、どうせ心の中は穢れてるわよ。あぁ~、汚らわしい…」ジトーー

ウィズ「…………」グスッ

めぐみん「あ、アクア…いくらなんでも言い過ぎでは…」

しんのすけ「アクアちゃん!」ドン

ウィズ「っ!」

めぐみん「っ!!」

アクア「な、なによ……?(あ、アクアちゃん…ですって……!?)」

しんのすけ「ウィズおねいさんは悪くないゾ。何も悪い事してないのに、なんで酷い事言うの!!」

カズマ「おっ!」

ダクネス「これは…」

アクア「な、なに、しんのすけ…貴方、こんな奴、庇うの? 貴方は知らないかもしれないけど、こいつアンデッド…つまり、貴方の世界で言う「ゾンビ」と同じ存在なのよ」

アクア「それもこいつは、アンデッドの王で、リッチーなのよ!?」

しんのすけ「ゾンビでもトンビでも、オラには関係ないゾ!! ウィズおねいさんは綺麗で、美しい。オラには分かるもん……ウィズおねいさんは心の中も綺麗で、優しいって事が」

ウィズ「っ!///」

アクア「初対面なのに、どうして分かるのよ!?」

しんのすけ「綺麗なおねいさんは皆、そうだから」

アクア「根拠になってないわよ!!」

カズマ「いや、でもしんのすけの言う通りだ。いくらウィズがアンデッドとはいえ、偏見はよくないな」

ダクネス「そうだな。誰もやらない墓地の除霊を自ら進んでやったり、仲間の為に人間を捨ててリッチーにまでなった。ウィズの場合は、優しいところだらけじゃないか」

アクア「あ、アンタたちまで…。まるで私が悪者みたいじゃないの」

めぐみん「もはや、そうとしか見えませんけど…」

アクア「なんですよおおおおぉぉーーーーー!? アンデッドが悪い存在だって事は確かなのにーー!?」

しんのすけ「人の悪い部分だけしか見ない人は駄目な奴だって、とうちゃんも言ってたゾ」

しんのすけ「アクアちゃんも、おんなじ。だから、見た目は良くても、中身はダメダメなんでしょ?」

アクア「なっ!!?」ガーン

カズマ(ぷっくくっ…/// まさにその通りだww いいぞ、しんのすけ…良い事言った、ナイスだ!!)

アクア「うぅ………」ズーン

めぐみん「アクアが落ち込んでしまいましたね」

ダクネス「はぁー、しょうがない。もうおいとましようじゃないか」

カズマ「そうだな。もうしんのすけに紹介出来たし、行こう」

しんのすけ「えーーー」

カズマ「いいから、ほら行くぞ、しんのすけ」

しんのすけ「ほーい。まったく我が儘ですなぁ…」

ウィズ「しんのすけさん」

しんのすけ「おっ///」

ウィズ「私を庇って下さって、ありがとうございます。」

しんのすけ「いやぁ~、それほどでも///」テレテレ

ウィズ「また来て下さいね♪ 今度は、お礼にうちのお店の商品をぜひ」ニコリ

カズマ(ゲッ、ヤバッ!?)

しんのすけ「今度とは言わず、今からでもウィズおねいさんの愛の商品をオラn///」

カズマ「ほら、し、しんのすけ、さっさと行くぞ!?」グイッ

しんのすけ「あ~ん、ウィズおねいさぁ~ん!!」ズルズル

ウィズ「あ……」

カズマ「じゃあな、ウィズ。また来るぞ!!」

バタン

カズマ「ふぅ~。さて、次はどこn?「あれ、ダクネス?」

ダクネス「お、クリスじゃないか」

クリス「久しぶり。で、こんなところで一体、何しているんだい?」

ダクネス「あ、いや、ちょっとな」

クリス「んっ?」

アクア「………」ズーン

クリス「うわっ、どうしたのさ、アクアさん?! なんだかいつもと元気がないようだけど?」

カズマ「なに、大したことないさ」

めぐみん「どうせ、すぐに元気になりますよ」

クリス「いや、余計気になるんだけど…んっ?」チラッ

しんのすけ「………」ジイイィーー

クリス「もう一つ気になったけど、その子だれっ!?」

カズマ「あぁ、こいつはしんのすけと言って、俺の親戚の子なんだ」

クリス「えっ、君の親戚?」チラッ

しんのすけ「よっ!」

クリス(もしかして、アクア先輩がテレパシーで言ってた、異世界に迷い込んだ子って、この子……)ジイィーー

しんのすけ「ところで、お兄さん、だれ?」

クリス「お、お兄さん!!?」

ダクネス「ははは、たまに男に間違えられる事があったな、クリスは」

クリス「もう、ダクネス笑わないでよ!? それと君、あたしはクリスと言って、お兄さんじゃなくてお姉さん。ちゃんとした女性だよ」

しんのすけ「ほぉほぉ。という事は、女装した人と同じですかぁ」

クリス「話を聞いてたかな!? あたしは本当に女性だよ!? というか、女装した人ってだれの事かな?」

しんのすけ「じゃあ、オカマ?」

クリス「オカマじゃないって!?」

しんのすけ「もぅ~、クスリお兄さんはいちいち注文が多いゾ…」

クリス「クスリじゃなくて、クリス! それとお兄さんじゃなくて、お姉さん。しかも注文じゃなくて、訂正を促しているだけだからね!?」

カズマ「クリスがしんのすけに相手に振り回されるよ」

ダクネス「私もあそこまでツッコミを入れるクリスを、初めてみたぞ」

めぐみん「これは、しんのすけ恐るべしと言うべきでしょうか…」


クリス「とにかくあたしは正真正銘の女性だよ。」

しんのすけ「ほぉほぉ」

クリス「で、職業は義賊だよ」

しんのすけ「きそく?」

クリス「義賊! 子供には難しいかもしれないけど、金持ちから金品を盗んで貧乏な人に分け与える盗賊…はやい話が、泥棒みたいなものかな」

しんのすけ「おぉ、クリスちゃんって悪い人なんだ!」

クリス「いや、クリスちゃんって、どうしてちゃん付け? それと、悪い人かもしれないけど、あくまでも正義な泥棒って訳で…」

しんのすけ「なんで悪いのに、正しいの? ねぇ、なんで?」

クリス「あ、いや、それは……」ダラダラ

ダクネス「自分から説明しておいて、後から別の説明に困ってどうするんだ…」

クリス(ちょっと面倒な子かも…。アクア先輩の言う通り急いで、しんのすけ君を元の日本に戻す手筈を整えないと…)

クリス「あ、あたし今から大事な用があるから、これで。またね、ダクネス」ダッ

しんのすけ「あ……」

カズマ「おい、あれって…」

ダクネス「あぁ、100%逃げたな」

めぐみん「………」

ダクネス「どうした、めぐみん?」

めぐみん「いえ、ダクネスの知り合いと会ったという事は、私もなにやら何かに会うような予感が……」


?「あーー、めぐみん!!」

めぐみん「!?……やっぱり」

ダクネス「んっ、この声は…」

カズマ「まさか…」


?「やっぱりめぐみん。ここで会う時は偶然ね。さぁ、今回も私と勝負しなさい」

めぐみん「はぁー、またですか、ゆんゆん」

ゆんゆん「何よ、その露骨に嫌な態度は!?」

しんのすけ「おっ!」

カズマ「ゆんゆん、久しぶりだな」

ダクネス「久しぶりだ」

ゆんゆん「カズマさん、それにダクネスさんに…」

アクア「……」ズーン

ゆんゆん「アクアさん、どうして落ち込んでいるんですか?」

カズマ「まぁ、訳アリってヤツだ。余り、気にするな」

ゆんゆん「そうですか…」


しんのすけ「ほぉほぉ。見た目は幼いけど、そこはボインボインですなぁ」

ゆんゆん「ひゃあ、な、なに!?」

カズマ「やっぱびっくりするか、いきなり現れれば」

……………………………

………………

………

ゆんゆん「そうなんですか。カズマさんの親戚の…」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ、5歳。気軽にしんちゃんと呼んでもかまわないゾ」

ゆんゆん「そうなの。あ、私はゆんゆん。そこにいるめぐみんのライバルよ。よろしくね、しんちゃん」

めぐみん「まったく、誰が貴方みたいなぼっちを、ライバルなんかと…」

ゆんゆん「酷いよ、めぐみん!?」

めぐみん「酷くありませんよ。貴方は所詮ぼっち、ぼっちにライバルは不要でしょ?」


しんのすけ「えぇー、ゆんゆんちゃんって、びっちなの?」

ゆんゆん「しんちゃん!? び、びっちじゃなくて、ぼっちだよ、ぼっち!!」

ゆんゆん「って、私…ぼっち、じゃないよ!?」

カズマ「ノリツッコミが、凄いな」

めぐみん「しんのすけが間違えたビッチに、ピッタリですよ、ゆんゆん」

ゆんゆん「なんでよ?!」

めぐみん「これですよ。このいやらしい脂肪の塊ですよ!!」バンバン

ゆんゆん「ひゃあ!?」バイン、ボイン

カズマ「おっ!」

しんのすけ「うん。やっぱり、ゆんゆんちゃんって顔は幼いけど、お胸はたまりませんなぁ~」

めぐみん「ほら、そこの二人も興奮していますよ。やっぱり、ビッチですよ、ゆんゆんは」

ゆんゆん「違うから!? もう、自分にはないからって、八つ当たりは止めなよ!!」

めぐみん「生意気ですよ、ボッチの癖に」ビシッ

ゆんゆん「ひゃあ!?」

ゆんゆん「ぼっちじゃないから、私だって友達がいるんだから」

めぐみん「じゃあ、言ってください、誰ですか?」

ゆんゆん「え、えぇと…」

めぐみん「やっぱりいないじゃないですか」

ゆんゆん「いや、だから……」


しんのすけ「しょうがない。ゆんゆんちゃん、オラが友達になってあげるぞ」

めぐみん「えっ?!」

ゆんゆん「しんちゃん!?」

しんのすけ「なんだか、ゆんゆんちゃんが毛の毒に見えるから」

カズマ「それを言うなら、気の毒な!」

しんのすけ「そうとも言う~、サンキューフォーユ~」

ゆんゆん「しんちゃん…ありがとう。」ジーン

めぐみん「な、なんですか、これは!?」

ダクネス「しんのすけ、優しいじゃないか」

しんのすけ「えへへ~/// ゆんゆんちゃんと友達になっておけば、将来きっと…///」ニヤニヤ

カズマ「そういう事か…。しんのすけって案外、打算的なのか?」

ゆんゆん「どう、めぐみん? 私だってしんちゃん、という立派な友達がいるんだよ」

めぐみん「ふん。面白くありませんね」

ゆんゆん「負け惜しみかしら、めぐみん?」

めぐみん「いつから勝負みたくなったんですか!!」

ゆんゆん「気分がいいから、今日はこれで勘弁してあげるわよ」ダッ

めぐみん「あ、こら!?」


ダクネス「だが、友達と言っても、普通は同年代だろ? しんのすけは年下だから、どう考えても…」

カズマ「言うな。ゆんゆんは、しっかり喜んでるとこだろうし!」

?「サトウカズマ!!」

カズマ「この声は…!」

ダクネス「この無性に殴りたくなるような嫌な声は…!」

めぐみん「爆裂魔法を撃ちたくないような声は…!」


?「今、見つけたが、アクア様に何をしたんだ!?」

カズマ「お前か…カツラギ」

ミツルギ「カツラギって誰だ!! 僕はミツルギだ、御剣響夜(ミツルギ キョウヤ)!」

カズマ「別に何もしてねぇよ…」

ミツルギ「嘘をつくな。アクア様が、目の前で元気がないじゃないか!!」

アクア「………」ズーン

カズマ「大したことはない。以上」

ミツルギ「終わらせられるか!?」グイッ

ミツルギ「大体、君は……んっ?」

しんのすけ「ほぉー……」ジイイィィーーー

ミツルギ「だ、誰なんだい?」

カズマ「あぁ。そいつは俺の親戚の子で、しんのすけって言うんだ」

しんのすけ「よっ!」

ミツルギ「親戚? もしや、この子も僕や君と同じく転生者なのかい?」

カズマ「まっ、そんな感じだ!」

しんのすけ「………」ジイィィィーーーー

ミツルギ「え、えぇと…ボウヤ、僕の顔に何かついてるのかな?」

しんのすけ「お兄さん、ひまが好きになるタイプかも」

ミツルギ「へっ?」

カズマ「ひ、ひま?」


?「たあ~///」キラリ

?「たたたたたっ///」ペタペタペタ

カズマ「んっ、なんだ?」

ミツルギ「な、何か小さなものが、こっちに…」

しんのすけ「お~、あれは」

?「たーやー///」ガバッ

ミツルギ「なっ!?」

カズマ「子供…いや、赤ん坊!?」

しんのすけ「おー、ひま!」

ひまわり「へへっ///」ギュウゥ

ミツルギ「な、なに一体?!」


ダクネス「なんだ、どうしたんだ?」

めぐみん「よくは分かりませんが、あの可愛い赤ん坊が、スカした男にしがみついているようですね…。」

カズマ「一体、どこから…。ってか、しんのすけ今、ひまって言ってたけど、お前の関係者なのか?」

しんのすけ「そうだゾ。ひまは、オラの妹。野原ひまわりだゾ」

カズマ「えっ、この子、お前の妹なのか!?」

しんのすけ「うん」

ひまわり「へへっ///」ギュウゥ


クレメア「キョウヤーーー!」

フィオ「どうしたの、いきなり走り出して?」

カズマ(ゲッ、嫌な女共だ!!)

ひまわり「たーやーっ///」ギュウゥ

ミツルギ「あ、いや、これは!?」

クレメア・フィオ「「えええぇぇぇーーーーーーーっ!!?」」

クレメア「なに、その子は!?」

フィオ「まさか、キョウヤの…!?」

ミツルギ「違う。この子はいきなりきて、僕にしがみついただけで、僕も何がなんだか…」

ひまわり「へへっ///」

クレメア「あ、その子、顔が赤いわ!」

フィオ「も、もしかして、キョウヤのカッコよさに惚れて…」

クレメア「大変。ちょっと、キョウヤに触らないでよ!?」ガシッ

ひまわり「たあー!!」

フィオ「そうよ。私のキョウヤなのよ!赤ん坊でも容赦しないわよ」

ひまわり「たいやい!!」

ミツルギ「ちょ、ちょっと二人とも!? 相手は赤ん坊だよ、赤ん坊は流石に優しくしないと…」

カズマ「なぁ、お前の妹も手違いでここに来たのか?」

しんのすけ「知らないゾ」


クレメア「離れなさ~い」グイッ

フィオ「う~ん」グイッ

ひまわり「たあーーー!!」スウゥーー

クレメア・フィオ「「きゃあ!?」」ドサッ

ミツルギ「えっ!?」


カズマ「!?」

しんのすけ「おー…」

カズマ「なぁ、お前の妹も手違いでここに来たのか?」

しんのすけ「知らないゾ」


クレメア「離れなさ~い」グイッ

フィオ「う~ん」グイッ

ひまわり「たあーーー!!」スウゥーー

クレメア・フィオ「「きゃあ!?」」ドサッ

ミツルギ「えっ!?」


カズマ「!?」

しんのすけ「おー…」

クレメア「う~ん…って、あれ、今の赤ん坊?」キョロキョロ

フィオ「え、どこ? さっきまで居たのに!?」キョロキョロ

ミツルギ「い、今、目の前で消えた…ような……」


カズマ「どうなってんだ!?」

しんのすけ「さぁ~?」


ミツルギ「あぁ、もしかしたら、僕は疲れているのかもしれない」

クレメア「キョウヤ…」

フィオ「大丈夫?」

ミツルギ「帰ろう。あ、サトウカズマ」

カズマ「んっ?」

ミツルギ「今回はこれで引き下がるけど、次またアクア様の機嫌を損なうのを見ようなら、また来るから」

カズマ「あー、分かった分かった。」

めぐみん「何だったのでしょうか?」

ダクネス「さぁな」

カズマ「なんか、今日は色々な奴に会うな。」


?「お、カズマじゃないか」

?「クエストの帰りか?」

カズマ「この声は、ダストにキースだな」

ダスト「おう。気分はどうだ?」

カズマ「まぁまぁだよ」

キース「お前も最近、大変らしいな?」

カズマ「あぁ、そうなんだよ」

ダスト「どうだ? 今回も例のあそこ、行ってみるか?」

カズマ「おぉー、いいねぇ♪」

キース「あそこは男の楽園だからな」

しんのすけ「男の楽園……えへへ、なんだかやらしい響きですなぁ~///」ニヤニヤ

ダスト「うおっ!?」ビクッ

キース「な、なんだ、誰だ!?」ビクッ

カズマ「おい、男同士の会話にいきなり割って入るのはよくないぞ!」

しんのすけ「オラだって、男だゾ!!」

カズマ「た、確かにそうだけどよ」

ダスト「お、おい、カズマ?」

カズマ「どうした?」

キース「こいつ、お前の知り合いなのか?」

カズマ「あぁ、こいつは……」

ダスト「なんだよ、カズマの親戚のガキかよ…」

キース「預かってるのか?」

カズマ「あぁ」

ダスト「だったら、しょうがないねぇが、ひとまずガキが居るとあそこには行きにくいんだよな」

キース「そうだな。俺らの歳は許されるが、年下の子供はアウトって話だからな」

カズマ「どうするんだよ?」

ダスト「しょうがねぇ。今日は諦めるわ。悪いな、カズマ」

カズマ「いいよ。また、今度一生行こうぜ」

キース「あぁ。その時は今日楽しめなかった分の倍、楽しめるようにしよう」

しんのすけ「えぇーー、やらしそうな場所に行かないの~? 綺麗で、セクシーなおねいさんに会えるって想像したのに~」

ダスト「カズマの親戚のガキも悪いな。だが、ガキがいずれ俺らと同じ歳まで成長したら、その時は一緒に連れてってやるよ」

しんのすけ「ほんとおおぉーーーっ///」フンス

キース「もちろん。カズマの親戚なら、尚歓迎だ。それに同じ男同士って事もあるし、それまでお楽しみにしておくといい」

しんのすけ「お兄さんたち、ふともも~♪」

カズマ「それを言うのなら…太っ腹!」

カズマ「いいのかよ、そんな約束して?」

ダスト「いいんだよ。男の楽しみは、男同士で共有するのが一番だしな」

キース「それに同志が増えるって事も嬉しい事だからな」

カズマ「それもそうか。じゃあ、いっか」

しんのすけ「ほほーい、じゃあ、男どうしのお約束しようよ」

ダスト「はぁ?」

キース「んっ?」

カズマ「なんだ、男どうしのお約束?」

しんのすけ「こうやるんだゾ」

しんのすけ「男どうしのお約束」クイッ

ダスト「あはは、なんだそりゃ」

キース「だが、案外悪くないかもな」

カズマ「ポーズが変だけど、男どうしのお約束って言葉はいいな」

しんのすけ「ねぇ、やろうよやろうよやろうよぉーー!!」

カズマ「どうする?俺は構わねぇが?」

ダスト「まっ、たまにはガキに乗ってやってみるのも悪くないな」

キース「俺もいいぞ」

カズマ「んじゃあ、決定だな」

しんのすけ「おーー!!」

しんのすけ「では…」


しんのすけ・カズマ・ダスト・キース「「「「男どうしのお約束!!!!」」」」クイッ


ダクネス「…………なんなのだ、あれは?」

めぐみん「カズマたち男共が考えてる事は、女性の私にはさっぱりですよ…」

………………………………………

…………………………

………………

カズマ「それにしても、しんのすけってユニークというか、面白いよな。さっきのダストとキースも気に入ったって言ってたし、案外凄い奴なのかもしれないな、お前は」

しんのすけ「いやぁ~、それほどでも~///」テレテレ

カズマ「で、アクアはまだ落ち込んでんのか?」

アクア「………」

めぐみん「えぇ。さっき程から声を掛けてはいるのですが、まだ立ち直らないようでして」

ダクネス「まったく、あれぐらいで、長く落ち込むとは…メンタルが弱いにも程があるぞ」

アクア「仕方ないじゃないの!? それによって、子供のしんのすけからも怒られるし!!」ムクッ

ダクネス「お、立ち上がったな」

めぐみん「ようやくですか…」

カズマ「それくらいの勢いがあるなら、もう歩いても大丈夫だろうさ。行こう…」



?「カズマさぁーーーん!」

カズマ「この声は…」チラッ

?「はぁはぁ。ようやく見つけましたよ、カズマさん及びパーティメンバーたちの皆さん」

カズマ「ルナさん、どうしてここに? 普段はギルドの中だけなのに?」

ルナ「いや、それがですnしんのすけ「おおぉぉーーー、おねいさぁ~ん///」デレデレ

ルナ「えっ!?」

しんのすけ「ねぇねぇ、おねいさんってお風呂上りはフルーツ牛乳、それともコーヒー牛乳?///」

ルナ「え、えぇと…カズマさん、この子は一体…?」アタフタ

カズマ「あぁ。実はですね……」カクカクシカジカ

ルナ「成る程。親戚の子供さんでしたか…。」

カズマ「はい」

ルナ「事情は分かりました。それで、カズマさん達にお話しというのは他でもありません……。」



ルナ「実は……」

~高原~

アクア「まったく、クエストでもないのに、どうしてジャイアント・トードの討伐なんか…」

カズマ「仕方ないだろ。急にジャイアント・トードが目覚めて、一斉に暴れるようになったって訳アリみたいで、そんで討伐に定評のある俺らが駆り出されたって訳だしな」

めぐみん「ですが、クエストとは関係なしに特別報酬は出るみたいですし。カエルは苦手なのですが、まぁやりましょう…爆裂魔法の為に!」

ダクネス「あぁ……/// ずっと出来なかった念願のジャイアント・トードの討伐が出来る日が来るとは、こんなにも嬉しい事はないぞ…いや、早く粘膜まみれに、攻撃も…///」ハァハァ

アクア「そういえば、しんのすけは?」

カズマ「子供は危ないから、ギルドnしんのすけ「呼んだ?」

カズマ「っ!?……って、うわぁ、なんでお前、ここに居んだよ!!?」

カズマ「ギルドで大人しく待ってろって言ったはずだろ!?」

しんのすけ「カズマお兄さんたちだけで、ずるいゾ!! オラも面白そうな、エンストってものをやってみたいゾ!」

カズマ「アホ。エンストじゃなくて、クエストだ! 大体、面白いもんじゃねぇよ!!!」

しんのすけ「やりたいゾ!」

カズマ「ダメだ。小さい子供には危険すぎる!!」

しんのすけ「オラ、子供じゃないもん!ちゃんとした大人だゾ…ほら、あそこだって…」スッ

カズマ「脱ぐなよっ!? ってか、子供が大人って言っても何も変わらねぇし、子供は子供はだろ、お前は!!」

めぐみん「というか、しんのすけはなぜ、そこまでジャイアント・トードの討伐に加わりたいのですか?」

しんのすけ「もちろん、ルナおねいさんに褒めて貰いながら、頭を撫でて貰いたいからだゾ///」ニヤニヤ

カズマ「やっぱ、そういう魂胆かよ!!?」

しんのすけ「やりたいやりたい~!」バタバタ

カズマ「ダメだ!今からでも間に合う、街に戻れ!」

しんのすけ「やりたいやりたいやりたいやりたい~~!!」ジタバタ

カズマ「うるさい。しつこいぞ!!」


アクア「ねぇ、カズマさん…」

カズマ「なんだ?」

ダクネス「今、しんのすけを街に戻しても間に合わないかもしれんな…」

カズマ「な、なんでだよ?」

めぐみん「う、後ろ……」スッ

カズマ「後ろ?」クルッ


ジャイアント・トード「…」ドン

カズマ「うわあああぁーーーー!?」

アクア「カズマの後ろだけかと思ったけど、今度は見てよ…周りを!」

ジャイアント・トードたち『………』ゾロゾロ

カズマ「うわあああぁーーー、いつの間にこんなに!!?」

めぐみん「恐らく、先ほどのしんのすけとカズマの大きな声に反応をして寄ってきたようですね」

ダクネス「にしても、この数…期待できるじゃないか///」ゾクゾク

しんのすけ「おぉーー、おっきなカエル! 最初に見た時とおんなじのだゾ!!」

カズマ「仕方ねぇ、このまま討伐するぞ。めぐみん、爆裂魔法の準備だ。ジャイアント・トードの足止めは俺とアクアでなんとかしておく。ダクネスはしんのすけを守れ!」

めぐみん「分かりました」

アクア「さぁ、やってやるわよ」

ダクネス「しんのすけ、私から絶対に離れるなよ」

しんのすけ「ほい、ダクネスおねいさん!」キリッ

アクア「食らいなさい。私が最近、身に付けた…片手にゴッドブロー、もう片手にゴッドレクイエム!!」ゴオオォォォーーーー

カズマ「一遍に発動できるのか……って、待てぇーー?! その両方は、ジャイアント・トードには!?」

ジャイアント・トード「………」パクン

アクア「ふぎゃ!」

カズマ「やっぱりか。以前、両方の技はジャイアント・トードには効果が無かったからなぁ…。」


しんのすけ「おー、アクアちゃんって意外に弱いのですなぁ…。」

めぐみん「エクスプロージョン!!」

ドオオオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

しんのすけ「おおおぉぉーーーー、凄い凄い!!」キラキラ


めぐみん「フッ。子供から喜ばれた…今回もナイス爆裂」ガクッ

しんのすけ「あれ、めぐみんちゃんは、なんで寝てるの~?」

めぐみん「よくぞ、聞いてくれました、しんのすけ。私は、爆裂魔法が絶大な魔力を消費する故、発動後はこうして力を使い切って倒れてしまう訳です」

ジャイアント・トード「………」パクン

カズマ「あ~ぁ、また食われたよ」


しんのすけ「おー、やれやれ。めぐみんちゃんも凄いのやら凄くないのやら、分かりませんなぁ~」

ダクネス「カズマ、まだジャイアント・トードがいるぞ」

カズマ「分かってる。アクアとめぐみんも食われたまんまだ。助けないと……って、おい、ダクネス!?」

ダクネス「なんだ?」

カズマ「近くにジャイアント・トードが迫ってるぞ!?」


ジャイアント・トード「………」ズン

ダクネス「なんと、これはめぐみんを食べた奴ではないか!?」

しんのすけ「ほほーい。大きなカエルだぁ~」スタスタ

ダクネス「あ、しんのすけ!?」

ジャイアント・トード「………」カパッ

しんのすけ「おっ…」

ダクネス「危ないっ!?」ダッ

ヒュン、ビシッ

ダクネス「にゃあぁっ!?///」ドサッ

カズマ「ダクネス!?」

しんのすけ「ダクネスおねいさぁーん!?」


しんのすけ「ダクネスおねいさん、大丈夫?」

ダクネス「あぁ、大丈夫……だが」

ダクネス「イイ~ッ♡///」ゾクゾク

しんのすけ「おっ!?」

ダクネス「イイぞ/// これがジャイアント・トードが使う舌の威力か……中々だ///」ドキドキ

カズマ「あ~ぁ、これはこれで、ダクネスの悪い病気が始まったぞ、また」

ジャイアント・トード「………」カパッ

カズマ「ヤバい、また来るぞ!?」

ダクネス「うぅ…///」

しんのすけ「ダクネスおねいさん、危ないゾ!」ダッ

ヒュン

カズマ「危ない!?」

しんのすけ「」フゥーー


ダクネス「あ……あぁん…!?♡♡/////」ビクッ

ブンッ

スパッ

カズマ「っ!?」

ダクネス「ハッ、なんなんだ…今、耳に温かい息が…///」ゾクゾク

ジャイアント・トード「!!」ピクピク

カズマ(舌が切れて、ジャイアント・トードが苦しんでる……今、ダクネスの剣の攻撃が舌に当たったのか!?)


ジャイアント・トード「…」カパッ

カズマ「今度は飲み込む気か!?」


ダクネス「うぅ…///」

しんのすけ「」フゥーー

ダクネス「あ……あああああぁぁぁぁん……♡///」ゾクゾク

ブンッ

スパッ

ジャイアント・トード「!」グラッ

ドサッ

ジャイアント・トード「」

カズマ「ええええぇーーーーっ!?」

ダクネス「こ、こら…し、しんのすけの、仕業か!?/////」ビクッ

しんのすけ「うん」

ダクネス「いきなり耳に息なんか吹きかけて……癖になったらどうする!?///」ゾクゾク

しんのすけ「だって、ダクネスおねいさん、震えて緊張してたみたいだから、ロレックスしてあげようかと」

ダクネス「ろれっくす??」


カズマ(それを言うなら、リラックスな)

カズマ(それより、今度はダクネスの攻撃がジャイアント・トード本体に当たって、ジャイアント・トードを倒した。)

カズマ(まさかダクネスの攻撃が当たる日が来ようとはな。いや、これはしんのすけのおかげか…。)

カズマ(普段のダクネスは剣を握る時に力が入って、攻撃する時も集中的だった。だけど、しんのすけがダクネスの耳に息を吹きかけた事で力も集中力も緩み、喘いだ勢いで振った剣の攻撃が自然に当たったって事か!)

ジャイアント・トード「」

ダクネス「って、いつの間にジャイアント・トードが倒れてる!? 一体誰が!?」

カズマ(気が付かないとはいえ…お前だよ、ダクネス)

めぐみん「」ズルズル

カズマ「おっ、めぐみんが出て来た…。じゃあ、後は…」クルッ

ジャイアント・トードたち「」

カズマ「アクアを食べた一体と、残り2、3体だけだな」

しんのすけ「ほほ~い」スタスタ

ダクネス「あ…」

カズマ「って、また勝手にジャイアント・トードに近付きやがって!?」


ジャイアント・トード「」カパッ、シュルシュルシュル

ダクネス「ヤバいぞ、ジャイアント・トード達の舌が一斉にしんのすけに!?」

カズマ「逃げろおおおぉーーー!!」


しんのすけ「ほい」ケツダケ

カズマ・ダクネス「「っ!?」」

しんのすけ「ぶりぶり~、ぶりぶり~、ぶりぶり~」チョコチョコチョコ

ダクネス「な、なに!?」

カズマ「えっ、なんで尻を出した!?」

しんのすけ「ぶりぶり~、ぶりぶり~」ヒョイヒョイヒョイ

ダクネス「げ、下品だが、ジャイアント・トードの攻撃を全て交わしてるぞ!?」

カズマ「な、なんちゅう、身のこなしだ…。身軽というか、なんというか…」


しんのすけ「おっ!」ズルッ

カズマ「あっ?!」

ジャイアント・トード「」シュル

カズマ「しんのすけ、危なぁーーい!?」ダッ

カズマ「よっ!」キャッチ

カズマ「いってぇ!?」ズザーーー

しんのすけ「おー、カズマお兄さん」

カズマ「まったく、お前は手を焼かせやがるぜ。大丈夫か?」

しんのすけ「うん、平気平気~」

カズマ「そうか。それより、しんのすけ?」

しんのすけ「ほい?」

カズマ「一応お前に渡しておいてやる。」スッ

しんのすけ「なにこれ?」

カズマ「短剣…つまりは、短めの剣だ。さっきから危ない目に遭ってるからな。危なくなったら、これを使え」

しんのすけ「おぉーー、つまりはオラもやってもいいって事?///」キラキラ

カズマ「違う。これは、あくまで護身用で……」

しんのすけ「ほほ~い」スタスタ

カズマ「って話を聞けよ!? ってか、ジャイアント・トードに立ち向かうな、戻ってこーい!?」

ジャイアント・トード「」

しんのすけ「むぅ~」チャキ

ダクネス「子供でも無茶だ!? 離れるんだ、しんのすけ!!」

しんのすけ「大丈夫。さぁ、来い……シャイニング・コード」

カズマ「ジャイアント・トードな!! って、おい…本気なら止めろ!?」


ジャイアント・トード「」シュル

しんのすけ「おわっ!?」カキン

ダクネス「ジャイアント・トードの舌で、剣が宙に舞った!?」

カズマ「本当にヤバいぞ!!」

しんのすけ「大丈夫。」ケツダケ

短刀「」ヒュンヒュン

しんのすけ「ほい!!」キャッチ

カズマ「し、尻で短刀を!?」

ダクネス「キャ、キャッチした、だと!?」

ジャイアント・トード「」シュル

しんのすけ「ほい!」ガキン

ジャイアント・トード「」シュル

しんのすけ「はい!」ガキン

ジャイアント・トード「」シュル

しんのすけ「とお!」ガキン


ダクネス「なんと、ジャイアント・トードの舌の攻撃を、余裕で跳ね返しているぞ!!」

カズマ「さっきのといい、しんのすけは尻を出すと強いのか!?」

しんのすけ「オラ、お尻の力には自信があるゾ」ガキン

ダクネス「ほぉ、お尻の力か…。それはそれで凄いな!!」

カズマ「って、感心するなよ!?(でも、まぁ、小さいのに大した奴だよ…しんのすけ)」


しんのすけ「もう飽きた。これでおわりね」ムンズ

ダクネス「?」

カズマ「なんで鼻をつまむんだよ?」

しんのすけ「ほい」スッ

靴下『』ムワーーーーーン

カズマ「なんだ、いきなりポケットから靴下が!!」

しんのすけ「あ、鼻をつまんでて!」


ダクネス「なぜd………!?」ムンズ

カズマ「ぐおおおぉぉーー、くっせぇ!!?」ムンズ


しんのすけ「くらえ。父ちゃんの激臭靴下攻撃!」ポイッ

靴下『』ムワーーーーーーーーーーン


ジャイアント・トード「っ!!!」バタバタバタ

カズマ「じゃ、ジャイアント・トードが苦しそうに暴れてるぞ…!」ムンズ

ジャイアント・トード「」フラッ、フラッ、フラッ

ドサドサドサ

ジャイアント・トード「」


ダクネス「見ろ。一気にジャイアント・トードが全滅したぞ」

カズマ「まさか、しんのすけが出した、あの靴下の嫌な激臭がやったのか!?」

しんのすけ「えっへん。やったゾ///」

ダクネス「なぁ、しんのすけ」

しんのすけ「なぁ~に、ダクネスおねいさん?」

ダクネス「ポケットから出した、あれは一体なんなんだ? 今まで嗅いだ事のない、凄い臭いだったが…」

しんのすけ「お~、これのこと~?」ムンズ、スッ

靴下『』ムワーーーーーーーーーン

ダクネス「ぐおっ!?」ムンズ

カズマ「がああああぁぁーーー、くっせぇ!? 頼むから、早くポケットにしまってくれえぇーーー!?」ムンズ

しんのすけ「いまのは父ちゃんの靴下…嗅いだら絶対に気絶する程の凄い臭い付きだゾ」

カズマ「父ちゃん、つまりは父親のか。でも、なんでポケットの中に父親の靴下があるんだ?」

しんのすけ「知らない。気が付いたら、いつの間にか入ってたの」

カズマ「なんだそりゃあ…」


ダクネス「なぁ、今、嗅いだら絶対に気絶する程の凄い臭いって言っていたが、どれくらいなんだ?」

しんのすけ「う~ん、たくさんの人かな? うぅん、きっと世界が終わるくらい恐ろしいゾ」

ダクネス「なんとっ!?」

カズマ「世界が終わるって……確かにあの臭いはかなり強烈だけどよ、靴下の臭いだけで世界滅亡ってどんだけだよ!?」

ダクネス「それならば、ぜひ私も試してみたい…///」

カズマ「はぁっ?!」

ダクネス「さぁ、私に向かって、その凄い臭いの物を投げろ/// それで、私をボロボロにしゅりゅんだあああぁぁーーーーーっ////////」ゾクゾクッ

カズマ「止めろ! お前の場合、無茶して気絶じゃ済まなくなる…むしろ、命とられそうで怖いぞ!?」

………………………………

………………………

………………


めぐみん・アクア「「う~ん」」パチッ

カズマ「おっ、起きたか」

ダクネス「二人とも大丈夫か?」

しんのすけ「よっ!」

めぐみん「カズマにダクネス、それとしんのすけ。えぇ、なんとか無事です」

アクア「あれ、ジャイアント・トードは?」

カズマ「もう倒したよ」

めぐみん「カズマとダクネスで、ですか!?」

カズマ「あぁ」

アクア「ふぅ~ん、やるじゃないの。まっ、女神を助けるのは当然の事だし、次はなるべく早く救出をお願いね」

ダクネス「なぁ、カズマ…」ボソッ

カズマ「なんだ?」ボソッ

ダクネス「私とカズマじゃなくて、ほぼしんのすけがやった事だろ。」ボソボソ

カズマ「あぁ、確かにそうだけど、まさか年下の小さな子供が討伐して、助かったのはその子のおかげなんて分かったら、多分アクアもダクネスもショックを受けるだろうし…」ボソボソ

カズマ「ひとまず、しんのすけには悪いが、本当の事は黙っておこうぜ」ボソボソ

ダクネス「…………………あぁ、分かった」ボソッ


しんのすけ「?」ジイイィィーーーー

カズマ「おい、アクア。」

アクア「なに?」

カズマ「そろそろ、というか、もう半日経ってるし、しんのすけに例のアレを…」

アクア「あ、そうね。もう時間ね」


アクア「ねぇ、しんのすけ?」

しんのすけ「な~に?」

アクア「中途半端だったけど、貴方はアクセルを巡って半日だけツアーをしたわ」

アクア「これを元に貴方にはこれからを決めてもらうわよ」

しんのすけ「これから?」

アクア「忘れたの? ここにずっと住むか、このまま元の世界に戻るかって事よ。」

しんのすけ「おーーー、こってり忘れてたゾ」

カズマ「こってりじゃなくて、すっかりな!」

アクア「さぁ、選びなさい。この世界に住む、それとも元の日本に帰る?」

しんのすけ「う~ん……………」

カズマ「………」ゴクリ

めぐみん・ダクネス「「??」」←アクアの言葉の内容が理解できない二人

しんのすけ「じゃあ、ここで…」

カズマ「えっ?!」

アクア「そう。じゃあ、このままで異世界で暮らすって事で」

しんのすけ「と思わせて…やっぱ、カスカベに帰りたいゾ」

アクア「あらっ!?」ガクッ

カズマ「おっ!」

アクア「ち、因みに聞くわ。理由は?」

しんのすけ「う~ん。たしかにここは綺麗なおねいさんばっかでいいし、住みたいと思った。けど、やっぱりオラ、父ちゃん母ちゃんひまわりシロとまだ一緒にいたいし、皆ともまた遊びたいからだゾ」

しんのすけ「後、ななこおねいさん…とも…まだ……///」ニヤニヤ

アクア(ななこおねいさん?)

カズマ「しんのすけ、お前は偉い!」

しんのすけ「おっ!」

カズマ「そうだ、それでいいんだよ。家族に友達、大事な存在と離れたくない、一緒にいたくて遊びたい…お前は、自分の欲望よりも家族や友達を最優先した」

カズマ「それにお前はまだ生きてて、死んではないんだ。せっかく俺と違って元の世界に戻れるっていうのに、このまま死んだ事にして異世界に住むなんて、有る命を捨てるような勿体無い事はするな」

カズマ「いいか。日本に戻ったら……まず一生懸命現世を生きろ、家族や友達との大事な時間を大切にし、また絆も大事にしろ、辛くても前向きになれ……分かったか、しんのすけ?」

しんのすけ「う~ん、分かるようで、分からないゾ」

カズマ「なんだそりゃ!」ガクッ

アクア「ぷっ、カズマさんって、柄にもない事言うわね。もしや、同じ日本だから、重ねてるの?」クスクス

カズマ「まぁな。しんのすけはまだ幼稚園児でも、将来なにが起こるか分からない。だけど…」

カズマ「俺みたいに友達でくじける、家族を困らせるような……一生懸命生きるのを辞めたり、時間を無駄にし、絆もない、辛いからって逃げることしか考えない、人間にはなってほしくないからな」

カズマ「それと、最期まで情けない俺みたいに……な。」

アクア「ふぅ~ん。まぁ、その気持ちだけなんとなく分かるわ」

カズマ「えっ?」

アクア「勘違いしないでよ!? 私はあくまでしんのすけが、アンタみたいなヒキニートになってほしくないからって考えで同意しただけだから!?」

カズマ「おい…」

アクア「でも、まぁ、たまに柄にもない事言うアンタも、たまには立派に見えるわよ、カズマ」

カズマ「アクア…」

アクア「じゃあ、しんのすけ。エリスが日本に返す為の手筈、整えてくれたから…今から貴方を日本に戻すわね」シュパ

しんのすけ「おぉーー」スウウゥーーー

めぐみん「えっ、しんのすけがやや透明に!?」

ダクネス「どういう事だ!?」

カズマ「………」

アクア「さぁ、汝、野原しんのすけ。元の世界に戻り、引き続き今後の人生を謳歌してください」パアアァァーーー

しんのすけ「おぉ、オラ…」スウウウウゥゥーーーー

めぐみん「消えます、消えていきますよ!?」

ダクネス「しんのすけええぇーーー!?」

カズマ「しんのすけ、帰れて良かったな…。日本に戻っても、頑張れよ。そして、俺の分まで…長く生きてくれよ!!」


しんのすけ「カズマお兄さん、ダクネスおねいさん、めぐみんちゃんにアクアちゃん……」

しんのすけ「バイバイだゾ…」


スウゥゥゥーーーー………

?「の………すけ………」

しんのすけ「う~ん」

?「しん………の……すけ」

しんのすけ「う~ん…」

?「しんのすけ……」

しんのすけ「う~ん……」



みさえ「しんのすけ!!」

しんのすけ「ハッ!」パチッ

みさえ「やれやれ、やっと起きたか」

しんのすけ「あれ、かあちゃん?」

みさえ「そうよ、ママよ」

しんのすけ「ここは?」

みさえ「ここは、じゃないわよ。寝ぼけてないで早く起きなさい。バスが来ちゃうでしょうが…」

<みさえーーー、ちょっときてくれ!

みさえ「なによ、もう? ほら、しんのすけ…ちゃんと着替えるのよ」スタスタ


しんのすけ「…………オラ、戻ったの…春日部…に」

しんのすけ「かあちゃんー」

みさえ「なによー?」ヒョイ

しんのすけ「オラ、高原が広がっててモンスターが居て、よろいみたいなの着てる人とか魔法を使える人とかが居る世界に行ったゾ」

みさえ「あっそ。夢の話がいいから、早く着替えなさい」ヒョイ

しんのすけ「むぅ~」プクーーー

しんのすけ「……う~ん。夢だった、のかな」スッ

コツン

しんのすけ「んっ、何かあるゾ?」ゴソゴソ、パッ


短刀『…』ドーーン

しんのすけ「おっ!」

しんのすけ「これは…カズマお兄さんから貰った……」プルプル

しんのすけ「うおおおぉおぉぉーーーー、夢じゃなかったああぁーーーーー!!!」

みさえ「なによ、うるさいわね?」ヒョイ

しんのすけ「あっ、かあちゃん。やっぱり、さっきのオラの話、夢じゃなかったゾ」キラキラ

みさえ「あっそ。もういいわ、夢の話は…。それより……」


みさえ「さっさと着替えなさい!! もうバスが来ちゃうじゃないの」

しんのすけ「だから、オラの夢は本当にあって、夢なんかじゃなかったゾ」

みさえ「しんのすけ! いい加減にしなさい。これ以上、お着替えしないで夢の話ばかりするなら、ママからおしおきよ!!」シャアアアァーーー

しんのすけ「ひいいいいぃぃぃーーーー、本当なのにぃぃぃーーーー!!!」


短刀『…』ピカッ

野原しんのすけ「この素晴らしい世界にオラだゾ!」



おしまい

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