ワタシノ ヲ姉チャンハ カンムストイウ奴ニ殺サレマシタ (16)

子供が泣いていた

その小さな肩を落とし、シクシク シクシクと


北方棲姫(以下ほっぽ)「コナイデッテ…イッテルノニ……」

レポーター「では一方的に襲い掛かってきたと?」

ほっぽ「……ハイ」

ヲ級と港湾棲姫の遺影を抱え、たどたどしく答えるその姿はあまりにも……愛らしかった

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評論家「でもね 世間ではあなたがたこそが襲う側 侵略者であるとの風潮があるよね」

ほっぽ「…チガウ」

レポーター「なにか証拠になるようなものはありますか?」

レポーター「正直言って… 深海棲艦が被害者という貴方の主張は…その…にわかには受け入れ難く」

ほっぽ「コクハクシマス…」

ほっぽ「ワタシタチハ 本気デ戦ッテハイマセン」

評論家「はっ あの強さでか?」

評論家「嘘をつく「ワタシタチは演習弾ヲツカッテマス」

評論家「……えっ?」

ほっぽ「タイキュウ…1…ノコル…ヨネ?」

レポーター「では普段の戦闘は……威嚇射撃であると」

ほっぽ「…ハイ」

評論家「ば、馬鹿な!? 」

ほっぽ「テジュン… フム」

レポーター「提出された書類によると一度目は演習弾にて警告」

レポーター「そしてそれでも進撃してくるような相手にのみ…実弾を使うとのことですが」

ほっぽ「二回目モ… 警告スルトキモアル」

レポーター「耐久1でも見逃す場合もあると」

ほっぽ「……ゲンバハンダン」

ほっぽ「コトヲ…荒立テタクナイ」

評論家「嘘だっ?」

評論家「貴様ら残忍な鬼畜米英がそのような人道的措置をとるわけが」

レポーター「しかし 常に耐久が1残る 演習弾を使っているということに疑いの余地は?」

評論家「…うう」

レポーター「そして 敵に対して演習弾を使う理由が他にありますか?」

ほっぽ「…メソメソ」

ほっぽ「コンナニ… コナイデッテ… イッテルノニ…」

取り出されたのはさらなる遺影

「空母棲姫」 「駆逐棲姫」 「軽巡棲姫」 そしてお互いの手を握り合う「深海双子棲姫」


評論家「だが… だがそんな そんなわけが」

レポーター「そして次の資料」

レポーター「ここ4年間の艦娘轟沈率は… 200隻を超える鎮守府でも平均して年0,4隻」

レポーター「しかしながら大破発生件数は年数百、数千にも及んでいます」

ほっぽ「コロシタクナンテ… ナイカラ」

レポーター「そんなことがあり得ると?」

評論家「…ありえない」

評論家「すまなかった」

評論家「今まで私たちは こんないじらしい幼女になんて…なんてひどいことを」

ほっぽ「ワカッテクレタ?」

評論家「ああ、謝罪と あとなにか私たちにできることは…なにか」

ほっぽ「……ヲ姉チャン達にマタアイタイ」

評論家「それ…は」

ほっぽ「アイタイ アイタイヨォ」

レポーター「みなさん 私たちはいったい何のために戦っていたのでしょうか」

レポーター「さぁ 我ラの力でこの戦いを終わらせましょう」

レポーター「抗議の電話は内閣府または軍本部まで」

評論家「また 彼女たち遺族への募金窓口は 0120-〇〇〇-4949(シクシク)」

評論家「ご利用になるクレジットカードをお手元にご用意のうえ、カード番号、有効期限、ご寄付金額をお伝えください。」

ほっぽ「ミナサン ヨロシクオネガイシマス」




提督「な、なんじゃこりゃーーーーーーーーー!!」


明石「提督! テレビをテレビを壊さないで~」

提督「これを地上波で流す気なのか! これを地上波で流す気なのか!」

レ級「DVDニ焼イテ マスコミ各社に送付準備ズミダ」

明石「数多の兵器を改修してきた私にも見抜けなんだ」

明石「情報こそが最強の武器であった…とな」

提督「かっこつけてる場合じゃねえよ!」

提督「だいたいさ!」

提督「演習弾使ってるのはこっちもだろ!!」

ほっぽ「ホッポ ヨクワカンナイ」テヘッ

提督「白々しいわ!!」

提督「お互い演習弾でなぁなぁに戦う決まり」

提督「じゃなかったら演習の時、普段使う弾薬減らない!」

提督「あとゲージ破壊ってなんだよ! 1戦目に撃破したら2戦目なんてないわ!」

大淀「暴露しないという暗黙の了解に甘えたことが間違えです」

提督「持ちつ持たれつが日本の心」

レ級「放送サレタクナケリャ ケケケ コノ契約書ニサインシナヨ♪」

提督「…レカス」

レ級「アァン? アー文春シナイナー」

提督「か、かわいいかわいいレ級様」

レ級「ソレデイイ」

ほっぽ「デハ… エグサタイノスイセイ…イワモトタイト…Spitfire Mk.Iオイテケ…」

提督「持ってないっす」

ほっぽ「ボクジョウ…ランカー…ガンバレ」

提督「くっ」

大淀「提督 ご決断を」

明石「戦争継続のためには戦ってくれる敵が必要 やるしかないです」

大淀「全員失業させる気ですか」

明石「頑張って…頑張って改修で作れるようにしますから」

提督「やむなし……か」

レ級「ケケケ アリガトサン」

ほっぽ「キニイッタ ウチニキテアネヲファックシテイイゾ」

提督「ではここに契約を締結する」

1 鎮守府(以下甲とする)は港湾棲姫側(以下乙とする)に出撃時、事前に時間と人数を通知するものとする
2 上記戦闘は演習用模擬弾によって行われるものとする
3 甲は乙にゼロ3機・甘味1トン・酒30升などを所定量、1月に1度供与するものとする

提督「さらにこれに加え 今回の内容を隠匿する代償として」

提督「彗星など3機を贈与するものとする…」

レ級「動カス 燃料モダロカス」

提督「くっ、くそっ…」

ほっぽ「テツケ… レップウ… ツケトケ…」

提督「お前ら…幼女の皮を被った…鬼か」

ほっぽ「イイエ ヒメデス」

おわり

外見は愛らしい幼子の妖怪=拾って育てたところ結局本性は妖怪だったので喰われました
みたいな昔話が好き

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