提督「艦娘との一年」 (682)



キャラ崩壊有り。
イチャラブ・ほのぼの主体。

合わないな、と思ったらそっ閉じ推奨です。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383317023



長門と1月



長門「────提督」

長門「大事な話があるんだが、いいか?」

提督「何だよ藪から棒に……」

提督「というか、本当に大事な話ならコタツでみかん食いながらするなよ」

長門「……仕方の無いことなのだ。大目に見てくれ」

提督「いや、お前が我慢してコタツから出れば済むことだろう?」

提督「最大限譲歩して、みかんを食うのを止めるだけでもいいし」

長門「それは出来ない」

提督「即答か。もうなんか清々しいな」

長門「考えてもみてくれ」

長門「目の前に便利な物があって使わない奴がいるか? いないだろう?」

長門「そして私の目の前にはコタツがある。つまり使うという選択肢しかない」

長門「そして次にみかんについてだが────」

提督「明日コタツしまうわ」

長門「それだけは! 何卒! ご勘弁を!」

提督「だからコタツから出て言えよ!」

提督「俺のことすら見てねえじゃねえか!」


長門「む、すまない」

長門「みかんのこの白いのを取るのに夢中だった」

提督「……俺の優先順位ってその白いのよりも下なんだな」

提督「ちょっと傷つくわ」

長門「どうしたいきなり落ち込んで……」

長門「みかん一つ食べるか?」

提督「いいのか?」

提督「…………って、本当に一つじゃねえか」

長門「私が剥いたんだ。私が配分を決める」

提督「9:1はひでえよ」

長門「男ならつべこべ言うな」

長門「ほら、あーん」

提督「あー……んっ……」

長門「どうだ?」

提督「……美味い」

長門「それは良かった」

長門「それではこれを……」

提督「……は?」

長門「ただで食べれると思ったのか? 世間はそんなに甘くないぞ?」

長門「それを剥いて早く私に食べさせてくれ」

提督「後出しは狡い……」

長門「ほらほら、早くしないと私の口の中が乾いてしまうじゃないか」

長門「ああ、でも白いのもちゃんと取るんだぞ?」

提督「分かってるよ」

提督「何年一緒にいると思ってるんだ」

長門「ふふっ、それもそうだな」











提督「────そういえば大事な話って結局なんだったんだ?」

長門「おお、忘れるところだった」

長門「提督、今年の私へのお年玉────」

提督「さーて仕事しますかー!」

長門「ああっ、待て! 逃げるな!」



長門と2月



長門「────ああ、提督。丁度いいところに」

提督「どうかしたのか、長門?」

長門「ほら、チョコだ。受け取れ」

提督「おっと……」

提督「……投げるなよ。落としたらどうするつもりだったんだ」

長門「どうもしない」

長門「仮に割れたとしても、食べる分には困らないしな」

提督「なんかいろいろと台無しだな……」

提督「……一応聞くけど、本命?」

長門「本命に決まってるだろう」

長門「私は提督一筋だぞ?」

提督「……ま、この近くに男が俺一人しかいないから素直に喜べないけどな」

長門「…………馬鹿者」

提督「……照れ隠しだよ」

提督「言わせんな恥ずかしい」

長門「ああ、知ってる」

提督「…………ああもう笑ってんじゃねえよっ」

提督「それにそこの角! 見えてんぞ青葉ァ!」

青葉(退散!)


提督「ちっ、逃げやがったな……。後で覚えてろよ青葉ァ……」

長門「この程度のこと、今更ではないか?」

提督「恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよ」

提督「……それに顔赤いのはお互い様だろ?」

長門「っ!? ……はっ!?」

提督「お前も恥ずかしかったんじゃねえか。すました顔で誤魔化そうとするなんて可愛いじゃないの」

長門「ぐっ……!」

長門「……気が変わった」

長門「それを返せ。私が食う」

提督「もう貰ったから俺の物だ」

長門「うるさいっ、いいから返せっ!」

提督「ちょ、馬鹿! 無理矢理引っ張るな! 破れるだろうが!」

長門「返せえええぇぇぇぇ!」

提督「返すかあああぁぁぁぁ!」


────────
──────
────
──

長門「はぁ……はぁ……」

提督「ぜぇ……ぜぇ……」

長門「無駄なことに体力を使ってしまったな……」

提督「全くその通りだよ……」

長門「…………ふぅ」

長門「私はもう部屋に戻る」

長門「ちゃんと味わって食べろよ?」

提督「……言われなくともそうするさ」

長門「感想は今度頼む……」

長門「またな」

提督「………………」

提督「……長門」

長門「…………ん?」

提督「……ありがとよ」

長門「…………ふんっ」

長門「ホワイトデー、期待しているぞ」

提督「おう、任せとけ」



こんな感じで1艦娘につき12+α個書いていきます。

とりあえず
長門 鈴谷 時雨
を予定しています。

それではまた。



投下開始します。

E2攻略と平行するのでペースは遅いです。

雑談等もご自由にどうぞー。




長門と3月



長門「…………私は確かに、『期待している』と言った」

提督「ああ、言ったな」

長門「それに対して提督は『任せとけ』と言ったな?」

提督「……ああ、言ったよ」

長門「私はもちろん期待した。この日をずっと楽しみにしていた」

長門「だがこれは予想外だ。喜べばいいのか分からん」

長門「『過ぎたるは猶及ばざるが如し』……」

長門「意味はもちろん知っているだろう?」

提督「度が過ぎるのは足りないのと同じくらい良くない、って意味だったっけ?」

長門「その通りだ」

長門「物事には限度がある」

長門「大人にもなればその分別くらいは付くはずだ」

長門「……だからこそ問いたい」

長門「提督…………」

長門「このクッキーの山は……何だ?」

提督「……バレンタインデーのお返しです」


長門「ほう、提督はバレンタインデーのお返しで山を築くのか」

長門「この鎮守府の食堂の4分の1が、クッキーに占められているという現状をどう思っているのか……。小一時間問いつめてやりたいぞ、私は」

長門「……ほら、あそこの席が見えるか?」

提督「……はい、見えます」

長門「あの赤城が食べることを拒否しているんだぞ?」

提督「……はい」

長門「今度はあの隅っこだ」

長門「クッキーを食べさせられ過ぎて、大和がガタガタ震えているぞ? 」

提督「…………」

長門「それに見ろ、あの間宮さんの顔」

長門「青筋立てて怒っている姿なんて初めてだ」

提督「……後でちゃんと謝ります」

長門「仏の顔も三度までとは言うが、生憎私達は仏ではない」

長門「…………次は無いぞ」

長門「いいな?」

提督「……肝に銘じます」

長門「分かればいい」

長門「……さあ、食べようか」

長門「間宮さん曰わく、全部食べるまで食事は作らないらしいからな……」

提督「……精一杯頑張ります」


────────
──────
────
──

長門「しかしこれだけの量……一人で作ったわけではないな?」

提督「ああ、その道の人に手伝ってもらった」

提督「クッキー焼くのは初めてだったし、失敗作を長門に渡すわけにはいかないからな……」

長門「……女か?」

提督「女だけどババアだぞ?」

提督「…………もしかして嫉妬した?」

長門「……デタラメ言うな」

長門「………………」

長門「……だがまあアレだ」

長門「次は私を頼れ。今回みたいに暴走されては困るからな」

提督「長門……」

長門「……約束だぞ?」

間宮「そういうのはいいですから早く食べて下さいね?」

長門・提督「「あっ、はい」」



長門と4月



提督「長門、今日は何の日か知ってるか?」

長門「ふむ……?」

長門「いや、さっぱり分からん」

提督「俺も初めて知ったんだが」

提督「なんでも今日は『大志を抱く日』という日らしい」

長門「……何だそれは。何を記念した日なのか分からんぞ」

提督「クラーク博士という人が日本から故郷であるアメリカに帰国した日なんだとよ」

提督「『少年よ、大志を抱け』」

提督「この言葉、知ってるだろ?」

長門「誰かと思ったがその言葉を残した人か……」

提督「まあ、帰国後に詐欺罪で訴えられたりしてるけどな」

長門「待て、それは初耳だぞ!?」

長門「この言葉に対する私の見方が……、立派な人だと思っていたのに……」

提督「言葉に罪はない」

提督「とにかく、そのことは今はどうでもいいんだ」


長門「…………それで?」

長門「今日がその『大志を抱く日』だということは分かった」

長門「まさかそれにあやかって大志を抱こうというわけじゃ……」

提督「察しが良いな。その通りだ」

長門「…………理由が単純とはいえ、大志を抱くということ自体は悪くないと思う」

長門「だがよく考えてみれば掲げる目標が無いぞ?」

長門「つい最近封鎖が解除された海域も、早々に攻略が完了してしまった」

長門「提督が目標にしていた大将昇格も、その功績が認められて決定済み」

長門「目標という目標が無いように思えるが……」

提督「……さて、長門」

提督「この鎮守府にいない艦娘は現在何人だ?」

長門「ん? 4、5人だろう?」

提督「その内建造出来る艦娘は?」

長門「それは……陸奥、だな」

長門「…………おい、まさか」

提督「ここに宣言する!」

提督「陸奥が! 来るまで! 建造するのをやめない!」

長門「正気か!?」

提督「ああ、もちろん正気だ」

提督「なあに、資源も資材もたっぷりある」

提督「つまり俺の勝利は確定も同然!」

提督「待ってろ陸奥! 今迎えに行くぜぇ!」

長門(………………)
















提督「何故だ…………何故来ない…………」

長門「知ってた」


長門編3分の1終了。

鈴谷編書いてきます。



鈴谷と2月



鈴谷「提督ぅー、入るよー?」

提督「……入ってから言うな」

鈴谷「いーじゃんいーじゃん」

鈴谷「細かいコトは気にしない方向で、ね?」

提督「…………はぁ」

提督「……で、こんな夜遅くに執務室に来た理由は何だ?」

鈴谷「えーっと、提督に会いたくなったから?」

提督「よし、部屋に帰って寝ろ」

鈴谷「うわっ、ひどっ!」

鈴谷「てゆーか冗談だってば!」

鈴谷「ちゃんと理由あるし!」

提督「……俺だって暇じゃないんだ」

提督「用件は手短に頼む」

鈴谷「はいはい、それじゃ早速見せるけど────」

鈴谷「──じゃじゃーん♪」

鈴谷「頑張ってる提督に夜食作ってきましたー♪」

提督「…………カレーか」

提督「まぁ何となく匂いで分かってたけどな」

鈴谷「驚かし甲斐が無いなぁ……」

鈴谷「一応バレンタイン仕様なんだよ?」

鈴谷「隠し味にチョコ入れたりね♪」

提督「言ってる時点で隠れてないぞ?」

鈴谷「もー、いいからつべこべ言わずに食べる!」

鈴谷「ほらほら、こっちのソファー座ってよ」

提督「まったく……」



鈴谷「────さ、どうぞ召し上がれ♪」

提督「…………いただきます」

鈴谷「………………」

提督「………………」

鈴谷「………………」

鈴谷「…………どう?」

提督「……美味い」

鈴谷「でしょー!」

鈴谷「それにいつもと一味違う感じしない?」

提督「ああ」

提督「いつもより味が深いというか、コクがあるというか……」

提督「とにかく美味い」

鈴谷「えへへー♪」

鈴谷「そんな褒めないでよー」

鈴谷「あー、でも頑張った甲斐あったわー」

提督「……ところで、鈴谷は食べなくていいのか?」

提督「カレー、この一皿分だけってことは無いだろう?」

鈴谷「んー、私はいいよ」

鈴谷「味見の時少し食べたし、これからもう一回よそいに行くのメンドいし……」

鈴谷「だから、ほら────」

提督「…………」

鈴谷「…………」

提督「……お前の胃袋は欲しがっているみたいだが?」

鈴谷「あ、あはは……」

鈴谷「……一口貰っていい?」

>>25とか言ってたら5-2ボスからむっちゃん来たぜ畜生
















鈴谷「あ、どうせなら食べさせてよ」

鈴谷「あーん♪」

提督「…………はいよ」

鈴谷「…………んー、美味いねー」

鈴谷「よーし、それじゃスプーン貸してー」

鈴谷「今度は私が食べさせてあげる♪」

投下中に悪いが駆逐駆逐軽巡重巡戦艦戦艦でボス前まで直通ですぞ


>>28
ホロで贅沢を言ってはいけない(戒め)

ほら、餌にはなりますし……。



ちょっとE2行って来ます。
潜水旗艦は節約出来るけどイライラが溜まる……。



>>30
投下中とかそういうの気にしなくていいですよー。
雑談は推奨です。

一応編成は
潜 戦or重 駆 駆 雷 雷
で、ボス前までは直通です。
ただボス前の敵重巡のカットインor二連撃が痛いです。

おかげで9出撃でボス到達は1回のみですし。

数重ねて頑張ります。

資源節約なら連撃仕様の捨て重巡か捨て戦艦のがいい気がする
夜戦だからレベル1でもフラ以外には十分ダメージ通るしボス前大破ぐらいなら進軍すりゃ良いし
ただボス沈めるのは厳しいが

加賀さんのもみたいなー 壁|∀・)チラッ


>>33
アドバイス感謝です。
ですが捨て戦法は心に来るのでちょっと……。

応急が5個余ってますので最悪それで強行します。

>>34
12月分でなくてもいいのなら……。
行事か記念日指定してもらえれば書けます。
クオリティはお察しですけども。



鈴谷と3月



鈴谷「提督、いつもありがとね」

提督「…………誰だお前」

鈴谷「うわー、ひどーい……」

鈴谷「流石の私も傷付くしぃ……」

提督「…………むぅ、すまん」

提督「少し、言い過ぎた」

鈴谷「ホントだよもー……」

鈴谷「素直に日頃の感謝を伝えることも出来ないって有り得ないっしょ」

提督「……鈴谷に『素直』って言葉ほど当てはまらない言葉はないからな」

提督「今日は一体どうした?」

鈴谷「実はさー、今日って『ありがとうの日』らしいよ」

鈴谷「何でも『ありがとう』って伝える日なんだって」

提督「……それであんなことを言ってきたわけか」

鈴谷「あんなことって言っちゃう?」

鈴谷「やっぱひどいわー……」

提督「……すまん、失言だった」


鈴谷「いいよいいよ、謝らなくて」

鈴谷「てゆーかむしろ私の寛大な心に感謝して欲しいかな?」

鈴谷「『ありがとうの日』なんだし、さ」

提督「ふむ…………」

提督「思い返してみれば、俺はあまりお前に感謝したことが無いな」

鈴谷「え? そう?」

鈴谷「んー…………」

鈴谷「……ホントだ。そういう思い出無いや」

提督「ありがたく思っていない訳ではないのだがな……」

提督「……まあ、良い機会だ。たまには鈴谷に言葉で伝えよう」

鈴谷「よーし、いつでもいいよ!」

提督「……鈴谷」

鈴谷「────ふぇ?」

鈴谷(え? ちょ、私)

鈴谷(抱きしめ────)




提督「いつもありがとう……」


















提督「……どうだ」

鈴谷「……マジ恥ずかしい…………」

提督「そうか」

鈴谷「でも悪くない……かも?」

提督「…………そうか」


投下終了です。

後2つ鈴谷編やって、時雨編に移行します。
時雨編4つやったらまた長門編に行きます。



E2?
猫りましたよ……。

>>35 捨てってのは使い終わった後補給しないで改修or解体に回すってことで沈めるって意味ではないからね
捨てでも大破進軍しなけりゃ良いだけだしどの道資源は節約できる


>>42
勘違いしてました。すみません。

ちょっとレベリングがてら拾ってきて試してみます。

猫が撤退してくれたらですけどね……。


また猫っちゃいました……。
遠征は出せたので明日頑張ります。

バケツ1000個あればなんとかなるでしょう(慢心)


金剛型・陸奥60ちょい
正・軽空母50後半
軽・重30ちょい
駆逐30ちょい
イムヤ70
雷コンビ80ちょい

資源各18000
バケツ1030

E4まで行けますかね?


アドバイス感謝です。

とりあえずこの連休でE3までクリアして、後はレベリング移行、可能そうならE4挑戦してみます。


それではまた明日。



投下開始します。

雑談等はご自由にどうぞー。




鈴谷と4月



鈴谷「────提督っ! 大変だよっ!」

提督「……ドアは静かに開けろ」

提督「……それで、どうした?」

鈴谷「それがさ、扶桑さんが宝くじ当てたんだって!」

鈴谷「凄くないっ?」

提督「………………」

提督「そうだなー、凄いなー」

鈴谷「ちょっ、提督のそこまで感情こもってない声初めてなんですけど……」

提督「そうかー」

鈴谷「もー、それやめて!」

鈴谷「なんか悲しくなるしぃ……」

提督「…………はぁ」

提督「……嘘をつくにしてももっといい題材があるだろうに」

鈴谷「私も最初は○○さんが轟沈したー! とか言おうかなって思ってたんだけど……」

鈴谷「ちょーっと調べてみたらエイプリルフールにはちゃんとルールあるみたいでさー」

提督「……初めて聞くな」

提督「一体どんなルールなんだ?」

鈴谷「えっとねー……」

鈴谷「嘘をついていいのは午前中だけで午後にはしっかりネタばらし」

鈴谷「どういう結果にせよ相手を不幸にさせる嘘は禁止」

鈴谷「この二つだよ」

提督「…………ほう」


鈴谷「一部の地域限定らしいけどねー」

鈴谷「なるほどなー、って思っちゃったし、今年はルール守ってくスタンスで行こうと思ってさぁ……」

提督「……鈴谷は変なところで律儀というかなんというか」

鈴谷「それ、褒めてる?」

提督「まあ、素直なのは良いことだ」

鈴谷「…………むー」

鈴谷「なんか馬鹿にされてる気がするぅー」

提督「そんなことはない」

提督「…………ああ、そうだ」

提督「鈴谷、週末は暇か?」

鈴谷「んー? 暇だけど?」

提督「総司令部に用事があってな」

提督「ついでではあるが街に寄れる」

提督「……来るか?」

鈴谷「ホント!? 行く行く!」

鈴谷「提督とデートとか久しぶりだなぁ……」

鈴谷「……嘘じゃないよね?」

提督「相手を不幸にする嘘は駄目なんだろう?」

提督「……分かったら手伝え」

提督「そもそもこの書類を片付けないと総司令部に報告に行けないからな」

鈴谷「はいはーい! 鈴谷、頑張りまーす!」


────────
──────
────
──

鈴谷「────そういえば提督はせっかくのエイプリルフールなのに嘘つかないの?」

提督「立場があるからな」

提督「無用な嘘は混乱を招く」

鈴谷「提督も難儀だよねぇ」

提督「……それに、嘘をつくのは苦手なんだ」

鈴谷「えー? どうして?」

提督「生まれてこのかた嘘なんてついたことがないからな」

提督「勝手が分からん」

鈴谷「あはは、それはダウトー」



鈴谷と5月



鈴谷「……提督ー?」

鈴谷「今日が何の日か……知ってる?」

提督「……いや、知らん」

提督「今日も何かの記念日なのか?」

鈴谷「あー、うー…………そっか……」

鈴谷「それじゃこの話は無かったことでよろしくぅ」

提督「待て、そこまで言ったなら教えてくれ」

提督「気になるじゃないか」

鈴谷「えっと、でも……」

鈴谷「自分から言うのは恥ずかしいかも……」

提督「……そんな恥ずかしい記念日を俺に言わせようとしたのか」

鈴谷「うぅー…………」

鈴谷「……提督、耳貸して」

提督「ん?」

鈴谷「その……今日は────」

鈴谷「────キス、の日なんだって……」


提督「…………」

鈴谷「……提督?」

提督「……俺は今、驚いている」

提督「鈴谷がキスごときで恥じらうような乙女だとは考えもしなかったからな……」

鈴谷「……あのさぁ、提督の私に対するイメージってどうなってるの?」

鈴谷「この際だし教えて欲しいんだけど」

提督「……そうだな」

提督「いろいろひっくるめて『可愛い奴』だと思ってるぞ」

鈴谷「……ホント?」

提督「前に言ったと思うが、俺は嘘をつくのが苦手だからな?」

鈴谷「……えへへ」

鈴谷「まったくもー、提督は素直じゃないなぁー」

鈴谷「要するに私のことが大好きってことじゃん」

鈴谷「そうでしょ?」

提督「あぁ、大好きだ」

提督「愛してるぞ、鈴谷」

鈴谷「────っ!?」

鈴谷「な、ななっ……!」

鈴谷「…………もう、何よいきなりぃ……」

鈴谷「不意打ちは狡いってばぁ……」

提督(……相変わらず可愛いな、こいつは)


────────
──────
────
──

提督「そろそろ落ち着いたか?」

鈴谷「そりゃ落ち着いたけどさぁ……」

鈴谷「…………ねぇ」

鈴谷「……さっきのってホント……なんだよね?」

提督「もちろん」

鈴谷「そ、そう……」

鈴谷「その、だったらさぁ……」

鈴谷「行動でも示して欲しいかなぁ、なんて……」

鈴谷「…………駄目?」

提督「…………」

提督「……一回だけだぞ?」

鈴谷「お、お手柔らかにお願いします……」

提督「……眼、閉じろ」

鈴谷「うん……」




鈴谷「…………んっ」




鈴谷編終了。
時雨編書きつつE2行ってきます。


E2攻略完了!
アドバイス等いろいろとありがとうございました!

参考になるかは分かりませんが、一応書いておきます。

最終的な出撃回数・消費量などは
出撃16 ボス到達6 ボスS勝利5
油約2000 弾約3000 鉄約500 バケツ6

編成は
168 71 五雷 四雷
摩耶 31 20.3m×2 電探 応急
雪風 34 12.7m×2 応急
島風 27 同上
大井 80 20.3m×2 応急
北上 89 同上
の夜戦のみで終わらせる仕様。

応急は結局未使用です。
そもそもこの編成だと大破進撃したらボスが倒せないということに終わってから気付きました。

ポイントは168に回避アップ系を載せないことです。
ボスがかばわれまくるので168に十分な火力を持たせないとボスが無傷で終わる可能性が大きくなります。
このくらいのレベルだとフラ軽以外は避けまくりますので問題ありません。
また、最初のマスで168が中破しても進撃してください。
3マス目の最初のフラ軽さえなんとかなれば大丈夫です。



最初はお風呂が短いということで19を使ってたのですが、あまりに大破するので途中から168に変えました。

168に変えてから安定し始めたので、やはりレベルは大事みたいです。

ちなみにラストアタッカーは編成を見ても分かるとおり北上様。

駆逐が残っていたにも関わらずボスを撃ち抜いてくれた北上様マジ北上様。流石うちのエース。


とりあえずこんな感じです。

メリットとしては鉄消費・バケツ消費が少ないというくらいですし、昼戦を考えた編成の方がいいかもしれません。


それでは時雨編書いてきます。

だが問題のE4ボスには雷撃当たらないらしいな、スーパー組が雑魚狩りにしか使えん
夜戦MAPじゃなけりゃそれでも余裕なんだが事故多すぎなんだよなぁ……


>>78
なん……だと……

やはり重巡育てるしかないんですね……。
鳥海さんと摩耶様頑張って育てます。


とりあえず時雨編1つ投下します。



時雨と11月



時雨「────失礼します」

提督「おう、おはよう時雨」

時雨「おはよう、提督」

時雨「……コタツ、出したんだね」

提督「今日から十一月だしな」

提督「寒さも厳しくなってきたし丁度いいだろ?」

時雨「確かに良い判断だと思うけど……」

時雨「仕事したくなくなっちゃうんじゃないかな?」

提督「その時はその時だ」

提督「ほら、いつまでもそんなとこで立ってないで、時雨も来いよ」

時雨「それじゃあお言葉に甘えて……」

提督「あー、違う違う」

提督「時雨が来るのはここ」

時雨「……え?」

時雨(……提督の膝の間、か)

時雨「……本気で言ってる?」

提督「本気に決まってるだろ」

提督「俺も寒くなってきたから早く早く」

時雨「…………はぁ」

時雨「分かったよ、今行くから」


提督「……どうだ時雨? 暖かいか?」

時雨「うん、とても暖かいよ」

時雨「……でもいいのかい?」

時雨「僕が間に入っている分、提督はコタツに入れてないみたいだけど……」

提督「時雨が寒くないならそれでいい」

提督「それに……」

時雨「んっ……」

提督「こうすれば俺も暖かいしな」

時雨「ふふ、そうだね……でも」

時雨「ちょっと苦しいかな……?」

提督「うおっ、すまんっ」

提督「強く抱き締めすぎたか?」

時雨「ううん、別に謝らなくてもいいよ」

時雨「提督を傍に感じられて嬉しかったしね」

提督「……っ!」

提督「ああもう、時雨は可愛いなぁ!」

時雨「ふふ、だから苦しいってば……」


────────
──────
────
──

時雨「……今日はやけに積極的だったね」

時雨「何かいいことでもあったのかい?」

提督「いや、無いぞ?」

時雨「……じゃあどうして?」

提督「実は今日は『犬の日』といってな……」

提督「犬を可愛がる日だということで可愛いがってみた次第だ」

時雨「…………」

時雨「……僕が改二になってから、やたらと犬扱いするようになったよね」

提督「だって時雨って子犬みたいなんだもん」

時雨「……まぁ、提督なら良いけどさ」

提督「流石時雨。心が広いなぁ」

時雨「……一応言っておくけど」




時雨「『提督だから』、良いんだよ?」

時雨「そこのところ……間違えないでね?」





今更な補足ですが一部の例外を除いて提督は一人一人違う設定です。

次書いてきます。

いいねぇ
以前も艦これで何か書いてたりしました?


>>87
艦これなら

艦これ ショートショート
艦これ ショートショート 改

というSSを書いたことならあります。



時雨と12月



提督「────ここにいたのか……」

時雨「……提督?」

時雨「どうしたんだい? こんな寒い夜に外に出るなんて……」

提督「それはこっちの台詞だよ」

提督「時雨こそこんな夜更けに天体観測か?」

時雨「ふふ、ちょっと違うけど……」

時雨「もしかしたら見れるかも、って思ってさ」

提督「……何を?」

時雨「……ここにこのまま居たら、もしかすると一緒に見れるかもね」

提督「そうか……」

提督「隣、いいか?」

時雨「もちろん」


時雨「……それで、提督はどうしてここに?」

提督「ん? 俺か?」

提督「……実はお前にプレゼントする物があってな」

時雨「ああ、そうか……」

時雨「そう言えば今日は、クリスマス・イヴだったね」

時雨「すっかり忘れていたよ」

提督「ということは……アレか」

時雨「うん、ごめんね……」

時雨「僕からのプレゼントは……無いんだ」

時雨「本当に…………ごめん」

提督「謝らなくていいって」

提督「お前ら艦娘は俺と違って自由が利かないし」

提督「用意したくてもそう簡単に出来ないってことはちゃんと分かってるから」

提督「だから気にするな」

提督「……な?」

時雨「…………うん」


提督「────よし」

提督「それじゃ早速渡すぞ?」

提督「一日早い……クリスマスプレゼントだ」

提督「メリークリスマス、時雨」

時雨「ありがとう……提督」

時雨「……開けてみてもいいかい?」

提督「ああ、もちろんだ」

提督「……それに丁度いいしな」

時雨「……丁度いい?」

時雨「一体何が────あっ」

時雨「これ…………マフラー?」

提督「その通り」

時雨「確かにこれは……今の状況に丁度いいね」

提督「一応時雨に似合いそうなのを選んできたつもりなんだが……」

提督「……どうだ?」

時雨「……うん、とても気に入ったよ」

時雨「ただ……」

時雨「これは長過ぎないかな?」

提督「あー……すまん」

提督「時雨の背丈を考慮するべきだったな……」

提督「せっかくの────」

時雨「────待って提督」

時雨「……ほら、見てよ」

提督「あっ……」

時雨「やっぱり今日だったんだ」

提督「雪、か……」


時雨「どうやら今年はホワイトクリスマスになりそうだね」

提督「……綺麗だな」

時雨「ああ、とても……綺麗だ」

時雨「────そうだ」

時雨「提督、もうちょっと僕の方に寄ってくれるかい?」

提督「どうした? 寒いのか?」

時雨「うん、寒い」

時雨「だからこのマフラーを使って……」

時雨「……二人で暖め合おう」

提督「……確かに、これは暖かい」

提督「でもこれじゃ時雨から離れられないな」

時雨「だったら……離れなければいい」

時雨「来年も、再来年も、またその次の年も……」

時雨「一緒に居ようよ」

時雨「冬になったらまたこうやって暖め合って、さ……」

提督「ああ……そうだな」

提督「時雨と俺は、ずーっと一緒だ」




時雨「……うん」

時雨「僕と提督は、ずーっと一緒だ」




遅くなってすみません。
お詫びの気持ちを込めて長めにしました。

本日の投下はこれにて終了です。

さーて明日はE3頑張るぞー……。


それではまた。


皆さんこんにちは。

時雨編投下してからE3行ってきます。



E4攻略に関しては三式が5つ、46も論者積み出来る数あるので、装備は大丈夫です。
問題は重巡のレベルだけなんですよ……。



時雨と1月



提督「──すまん、時雨」

提督「少し遅れた」

時雨「おはよう、提督」

時雨「まだ大丈夫だから安心して」

提督「そうか、良かった……」

提督「…………それにしても」

提督「結構皆居るな……」

時雨「僕も初日の出を見る人がこんなに居るなんて思わなかったよ」

時雨「……それで、どうする?」

提督「どうするって……何が?」

時雨「その…………マフラー……」

時雨「皆、見てるけど……」

提督「何言ってんだ」

提督「鎮守府の皆にはもうバレてるんだから今更恥ずかしがる必要もないだろ?」

提督「ほら、一緒に巻くぞ」

時雨「う、うん……」



「朝からラブラブですネー」

「熱いねぇ、痺れるねぇ」

「私達お邪魔っぽい?」

「時雨ちゃんの顔が真っ赤なのです」

「電、それは言わないのが情けクマー」

「あー……インタビューしたいですねぇ」


時雨「うぅ…………」

提督「顔真っ赤にしちゃって時雨は可愛いなぁ!(お前ら……あまりからかうんじゃない)」

時雨「あぅ」

時雨「…………そ、その、皆……」

時雨「も、もう勘弁してくれないかい……?」

時雨「お願いだから、さ……」


(((((……なにこの子可愛い)))))





提督「言っておくが時雨は俺のだ」

提督「お前らといえど手を出したら許さん!」

時雨「も、もうやめてってば!」





時雨と2月



提督「────時雨ー!」

提督「おはよう!」

時雨「おはよう、提督」

時雨「今日はやけに元気だね」

提督「だってほら今日は特別な日だし?」

提督「もう昨日から楽しみで楽しみで……!」

時雨「あはは、なんだかそこまで期待されると腰が引けちゃうね……」

時雨「……でも、嬉しいよ」

時雨「はい、チョコレート」

時雨「提督の口に合ってくれると嬉しいな」

提督「ありがとう時雨!」

提督「……早速開けてみてもいいか?」

時雨「うん、いいよ」

提督「ふふーん♪ 時雨の手作りチョコレート……♪」

提督「いざ、オープン!」

提督「────っ!」

提督「……………………」

提督「ハート型……だと……!」

時雨「……僕の気持ちをそのまま形にしてみたんだ」

時雨「……どうかな?」


提督「……凄い嬉しいよ」

提督「何だかんだ言って時雨の俺に対する愛情表現って遠回しだしな」

提督「ハートとかの直接的な表現は新鮮だ」

時雨「…………まさかと思って思い返してみたけど……」

時雨「確かに僕ってそういうのはしたことが無いや」

提督「だろ?」

提督「実は『好き』って言われたこともないんだぜ?」

時雨「…………」

時雨「提督、チョコレートを渡してくれないかい?」

提督「……えっ?」

提督「か、回収するのか……?」

時雨「違う違う」

時雨「いいから早く」

提督「あ、ああ……」

時雨「…………ふぅ」

時雨「────よしっ」

時雨「提督」

提督「な、何だ?」




時雨「────大好き」

時雨「僕の気持ち……受け取ってくれる……?」




────────
──────
────
──

提督「もう……死んでもいい……」

時雨「いつまで言ってるのさ……」

提督「あぁもう、録音しとけば良かったぁ……」

時雨「やめてよ、青葉さんに渡ったらどうするんだい?」

時雨「…………そ、それに」

提督「それに?」

時雨「ふ、二人きりの時なら、何度だって言ってあげるから……」

時雨「……それで良いだろう?」

提督「…………し、時雨ー!」

時雨「わぷっ!?」

提督「俺も大好きだぞー!」

時雨「…………ふふっ、提督ってば……」

時雨「恥ずかしいから程々に頼むよ?」


時雨編終了。
次の投下は長門編です。

それでは行ってきます。

耳から角砂糖が……


E3突破完了!

嬉しい! でもそれよりも

初風ドロップ超嬉しい!! ひゃっほーい!

アドバイス等ありがとうございました!

>>102
亀レスだが、皆の艦娘だし皆の時雨だ。皆で愛でるものだろうと思うし、他にも時雨は俺の嫁という方もいるだろう。
そういう風に考えると一人で独占しようとも思えんさ。それでも、人が嫁宣言したものをNTRという手段を使って
奪い取ろうとするゲスな提督はいない信じているがね…


編成や消費資源などです。

出撃8 ボス6
油3000 弾5000 鉄500 ボーキ1000
バケツ20

支援は射撃2つ

金剛 70 46 46 21号 三式
北上 90 20.3 20.3 甲標的
大井 81 同上
赤城 62 彗甲 流改 烈風 彗星
加賀 59 同上
千歳 58 烈風 彗星 彗星 彩雲


 


道中カスダメしか貰わなかったので、いちいち修理せずに出撃。
疲労が溜まったら修理→出撃で一時間かかりませんでした。

さーてE4のためにレベリングしますかー……。

レベリング&長門編書きやってきます。

ハイパーコンビは雷撃仕様で良かった気がする
E3金剛姉妹と大井さんしか落ちなかったしE4やるよりE3周回かな


>>118
長門 微糖
鈴谷・時雨 甘々
で書いているつもりです。

>>121
総司令部の計らいにより提督同士がそれぞれの鎮守府を交換。艦娘に見送られ交換相手の鎮守府へと赴く提督、しかし目の当たりにしたのは身体も心もぼろぼろになった艦娘達。提督の尽力により次第に回復し心を開いていくが、その一方で提督が居た鎮守府は交換でやってきたブラック提督により壊滅寸前となるのだった。

いろいろあって期間終了後にブラック提督は逮捕されるけど心に深い傷を負った艦娘達はヤンデレ化。ブラック提督の下にいた艦娘達も提督の鎮守府へと配属されるけど同じくヤンデレ化。
提督は胃に穴が空きそうになる毎日を送る。


何だかこんな感じの電波が飛んできました。
NTRは苦手ですけど、直前で提督に助けられて依存するようになるのは良いと思います。

ええ、はい。
ヤンデレが大好物ですとも。


>>124

道中の敵が先制雷撃でオーバーキル出来るので途中から砲撃戦用に火力優先にしてみました。

E4はちとちよに艦爆満載で行くと大ダメージ期待できるという新情報が出たと聞く
是非とも>>1に試してもらいたいものだな

>>126 砲撃なら15.5副のが良くないか?
開発結構めんどいけども


>>127
鉄とバケツが余っていたので行ってみました。
金剛 榛名 北上 大井 千歳 千代田です。

1回目 1マス目 千歳1残し大破
2回目 3マス目 千代田1残し大破
3回目 3マス目 ちとちよ1残し大破

仲がよろしいようで(白目)

というかこれクリア出来るんですかねぇ?
行ってみて分かりましたが攻撃要員が減るので重巡の方が良いかと。


>>128
盲点でした。
アドバイス感謝です。


長門編ですが、ちょっと今日は投下出来ないかもしれません。

11時までに投下されなかったら今日は無いものと思って下さい。

すみません。

>>137
猫とかでロスした時間を合わせなければ8時間くらいかな。羅針盤運がなくてね・・・
最初は潜水艦使ってなくて、重4金剛型2だったんだけど、修理コストがアホみたいにかかるので潜1駆1雷1重1金剛型2に変えた。三式弾は3つ。(元々2つ所持、開発60回まわしたのに1個しか出なかった)


>>138
装備とレベル教えて頂けますか?
参考にしたいので……。

>>140
確か金剛型はLv60前後で46砲46砲三式ダメコン。潜水艦はLV80くらいで艦首魚雷5連装魚雷。重巡はLV60後半で20.3砲15.5副砲15.5副砲ダメコン。雷巡はLV80後半で15.5副砲15.5副砲ダメコン。駆逐はLV50後半で12.7砲B型10長砲ダメコン。
もし潜水艦を使うつもりなら潜水艦だけキラ付けた方がいいかも。


>>143
ありがとうございます。
やっぱりレベルですね……。
重2ではなく重1駆1で行けるよう頑張ってみます。


>>144
最終的には霧島さんがとどめを刺しちゃったので、いかに自艦がボスを狙ってくれるかだな
まあ運ゲーってやつですww

>>145
うーん、捨て艦戦法が通じることからもわかるように、運がよければLV50、40でもいけないことはないと思うんだよね
LVが高くても簡単に大破しちゃうから本スレの方も愚痴の嵐になってるわけだし・・・まあ高いに越したことはないんだけど
駆逐使うんだったら夕立改2がおすすめかな。ここのボスには魚雷が効かないからね。E5では魚雷カットイン仕様の雪風が活躍したけど

>>125
oh、まさか作者さんがそっちの属性持ちとは…
まぁ自分もヤンデレや鬱(バッド)エンド否定派ではありませんが、
むしろ場合によっちゃバッドエンドの方が余韻が長く残るので、そっちの方が好きな時もある。

でもせっかくこんなラブラブで甘々な話を描いてるんだから、
せめてそれが終わるまではほのぼの路線で行きましょうや(行くつもりですよね?)


>>148
私が好きなのはソフトなヤンデレで流血表現とかはリアルでも苦手です。
ダメージ受けるのでバッドエンドも嫌いですよ?
稚拙でもハッピーエンドが一番です。

個人的なツボに来るのは1対1のヤンデレで、周りが異常だと感じる中2人だけ平然としているとかそんな感じのやつですね。

このスレに関してはこの路線で行くのでご心配なく。
台詞の捉え方によってはヤンデレに見えるかもしれませんが、ちゃんと純愛で書いているつもりですので。


>>147
夕立ですか……。
あと21レベル頑張ります。

ちなみに重巡のオススメはありますか?
特に何でも良さそうなら摩耶様使おうと思っているんですけど……。

夜戦に支援あるの?ってか雑談しすぎじゃまいか…さっさと書くヨロシ>>1


アドバイス感謝です。

>>159
雑談は推奨ですので……。
黙々と投下するような内容でもありませんしね。
それと今日は長門編の投下なしです。すみません。

ただ番外編投下します。
それでご勘弁を。



長門と鈴谷と時雨



長門「────ん?」

時雨「────あっ」

長門「おお、誰かと思ったら時雨じゃないか」

長門「久しぶりだな、いつ以来だ?」

時雨「お久しぶりです、長門さん」

時雨「多分去年の夏以来かと……」

長門「半年も前か」

長門「ふむ、それにしても……」

時雨「えっと、どうかしました?」

長門「いや、随分と様変わりしたものだと思ってな」

長門「それが最近噂の『改二』とやらか」

時雨「はい」

時雨「つい先日改造して貰いました」

時雨「……僕、結構変わりましたよね?」

長門「……正直に言ってもいいか?」

時雨「……どうぞ」

長門「犬っぽい」

時雨「……やっぱりそう見えます?」

時雨「実は提督にもそう言われたんですよね……」

長門「……まぁ、そう気を落とすな」

長門「それはそれで可愛らしいぞ?」

鈴谷「────あれ?」

鈴谷「長門さんに時雨じゃん」

鈴谷「こんなとこで何やってんの?」


長門「鈴谷か」

長門「お前も久しぶりだな」

時雨「お久しぶりです、鈴谷さん」

鈴谷「久しぶりー♪」

鈴谷「二人も提督の会議待ち?」

長門「ああ、そうだ」

時雨「そうですけど……ということは鈴谷さんも?」

鈴谷「うん、私も提督待ち」

鈴谷「もうそろそろ終わる頃合いだと思うけどねー」

長門「む……確かにそうだな」

長門「そろそろ部屋に戻るとしようか」

鈴谷「えー? もうちょっとお話しようよー」

鈴谷「……良いネタあるんだよ?」

長門「……何だそれは」

鈴谷「聞きたい? それじゃ耳貸して」

長門「……どうせつまらないことだろうがな」

鈴谷「あははっ、あのさ────」


鈴谷「────────」

長門「────はっ?」

長門「ま、待て!? 何故それをお前が知っている!?」

鈴谷「さぁ? 何でだろねー?」

鈴谷「いやー、女のネットワークって怖いよねー?」

長門「ぐぬぬ……」

長門「……他言するなよっ」

時雨「長門さんが顔真っ赤になるなんて……」

時雨「一体何を言ったの?」

鈴谷「んー?」

鈴谷「こうゆう系のネタだよ?」

鈴谷「時雨の場合は────」

鈴谷「────────」

時雨「────ふぇ?」

時雨「ちょ、ちょっと待ってよ!」

時雨「何でそれを知ってるのさ!」

鈴谷「だから、女のネットワークだって」

時雨「あうぅ……」

時雨「……誰にも言わないでおくれよ?」

鈴谷「ちなみに他の子のもあるよー」

鈴谷「──────とか、──────とか」

鈴谷「ああ、あと────────とかね♪」

長門「……ほ、ほんとか?」

時雨「うわぁ……うわぁ……」

鈴谷「そうそう、そう言えば──────」



────────
──────
────
──





提督「ただいま、長門」

提督「……どうした? 顔が真っ赤だぞ?」

長門「……平気だ」

提督「いや、でも────」

長門「う、うるさいっ! 詮索するなっ!」

長門「早く帰るぞっ!」

提督「お、おう……」

提督(一体どうしたんだ……?)






提督「ただいま時雨!」

提督「────って、どうしたっ?! 熱でもあるのかっ?!」

時雨「だ、大丈夫だよ……これくらい平気さ……」

時雨「…………ねえ、提督」

時雨「僕、提督がどんな性癖でも受け入れるからね……」

提督「本当にどうしたっ?!」






鈴谷「────提督ー……」

鈴谷「お腹すいたー……」

提督「……仕方無い」

提督「たまには外食するか……」

鈴谷「やたっ♪」

鈴谷「私カレーね!」

提督「……そう言うと思った」

鈴谷「ホント?」

鈴谷「それじゃあこれって以心伝心ってやつじゃん?」

提督「……ああ、そうかもな」

鈴谷「……あはっ」

鈴谷「提督といしんでんしーん♪」




本日の投下終了です。

それではまた。

更新乙!
重巡はどれも大差ないと思う。好みの娘を使ってあげてね



聞きたいんだが、中破進軍で轟沈したことある提督いる?

>>1ありがとう、このスレのおかげで疲労待ち退屈せずにE5突破できました!

時雨スキー提督の俺得スレ


>>170
アドバイス感謝です。
摩耶様育ててきます。

>>172
私は今のところ無いですね。なので中破なら基本的に進撃してます。
ただHPがギリギリで中破の時は撤退するようにしています。

>>174
おめでとうございます!
これからもご贔屓にー。

>>175
残念なことに時雨編は週末になるかもしれません。
すまぬ。


本日の演習相手
北上 大井 8 19 58 168

しかも全艦高レベル。
……どう勝てと?

こうじゃなくても潜水艦4隻はほとんど勝ち目無いですよね。
駆逐・軽巡揃えても雷撃で吹き飛ばされますし……。


本日の投下は夜9時頃からになります。

>>176
後々演習でも陣形選択できるように、運営のタスクに入ってるらしいですよ
色々な面で難しいのですぐにという訳にはいかないようですが


>>177
運営の忙しさが落ち着いた頃に実装されると予想。
……来年かな?(白目)


話ちょっと変わりますけど運営はもっと陣形に遊び入れても良いと思います。
全能力ダウン→レア艦ドロップ率アップ
とか、
被弾率アップ→経験値アップ
とか。

現状だと縦・横・複縦くらいしか使わないですし……。


それとすみません。諸事情で投下遅れます。
11時前には2つ投下するつもりですのでお待ち下さい。


諸事情が長引きました。

急いで投下開始します。



長門と5月




「て、提督……」


 か細く、不安と緊張を混じらせた声が部屋に響く。
 その声は寝間着へと着替え終わり、意を決して部屋に入ってきた提督の耳に届いた。


「…………大和?」


 部屋の主たる照明はすでに消されており、代わりに灯されたベッドサイドランプが、隙間無く詰められた二組の布団と、声の主である大和を闇に浮かび上がらせている。

 その大和の姿と、布団という『和』に対するランプの『洋』というあべこべな組み合わせに、提督から思わず笑みが零れ落ちた。


「な、何故笑うのですかっ……」

「何故と言われても……そんな姿で居られたら誰でも笑うと思うぞ、大和?」


 提督の視線の先、そこには羽織るようにして布団に身を包み、それによって形成された小さな空間から顔だけを覗かせる大和が居た。
 端から見れば布団の塊にしか見えないだろう。提督が笑いを禁じ得なかったのも無理はない。

 そしてその唯一晒されていた顔すらも、提督の指摘により瞬く間に朱へと染められ、布団の内部へと引きこもってしまう。
 提督の視界にはもう、うず高く盛り上がった布団しか見えなくなった。


「…………もしかして、裸なのか?」

「………………」


 少し考え、大和の行動の理由に思い至った提督が、声をかける。
 そこから生まれた沈黙を肯定と捉えた提督が、呆れを滲ませた声で続けて言う。


「考えてもみろ。お前が大破する度、俺はお前のあられもない姿を何度も目にしてきたんだ。今更恥ずかしがることもないだろう?」



ぎゃあああああ!

間違えました! 上のは忘れてください!
投下しなおします!



長門と5月



長門「むむむ……」

提督「……どうした、長門?」

提督「さっきから難しい顔して唸ってるみたいだけど……」

長門「……ちょっとした悩み事だ」

長門「私は今、とある二択を迫られているのだが……」

長門「どちらを選ぶべきなのか……一向に分からんのだ」

提督「長門が悩み事とか珍しいな」

提督「お前猪突猛進するタイプだし、悩みとかとは無縁だと思ってたぞ?」

長門「ほう、喧嘩なら買うが?」

提督「ファイティングポーズやめぃ」

提督「それにしても、長門が悩み事ねぇ……」

提督「……俺で良ければ相談に乗るけど?」

長門「……本当か?」

提督「ああ、もちろん」

長門「ありがたい、感謝するぞ提督」

長門「それで、悩みなんだが……」

長門「『ミカンのアイス』と『メロンのアイス』、どちらを食べるべきだと思う?」

提督「…………下らなっ!」

長門「私は真剣だ」

長門「提督にとっては下らない問題かもしれないが、私にとっては重大な問題だぞ?」


長門「……しかしその反応を見るに、提督は知らないみたいだな」

提督「……何をだよ」

長門「実は今日は『アイスの日』という記念日らしい」

長門「そしてそれに因んで間宮さんが今日限定のアイスを作ってくれた」

提督「へぇ、そりゃ初耳だ」

長門「限定アイス、それはいい」

長門「……しかし、しかしだ!」

長門「限定アイスは二種類あるというのに一人一つまでとは一体どういう了見だっ!」

長門「どちらか一つしか味わえないではないか!」

提督「俺に怒鳴るなよ……」

提督「文句なら間宮さんに言ってくれ」

長門「……間宮さんにはもちろん聞いた」

長門「材料の関係上、一人二つずつは作れなかったらしい……」

長門「……間宮さんにあんな申し訳無さそうな顔をされては、さしもの私も引き下がるしかなかった」

長門「…………だが、どうにも諦めきれん」

長門「何とかして二つ味わう術は無いものか……」

提督「…………はぁ」

提督「味わう方法なら……あるぞ?」

長門「何っ?! それは本当かっ?!」

提督「本当だって」

長門「……もし嘘だったら次の出撃で寄り道&無駄打ち、それに加えて大破してきてやるからな」

提督「ボーキ以外が大変なことになるからやめろマジで」

提督「…………でもまあアレだ」

提督「量が少なくなるのは我慢しろよ?」


────────
──────
────
──


長門「────舌に溶け込み口一杯に広がる濃厚な甘味」

長門「だがしかし絶妙なバランスで整えられた食感が、まるでくどさを感じさせない」

長門「────美味い」

長門「この『メロンアイス』は美味いぞ提督!」

提督(……満面の笑みで食ってやがる)

提督(こういう無邪気なとこは可愛いんだけどなー……)

提督「……それはようござんした」

提督「俺が貰ってきた『ミカンアイス』、冷蔵庫に入れとくぞ?」

長門「ん? 今食べないのか?」

長門「こっちのアイスは既に半分になってしまったし、そちらを食べたかったのだが……」

提督「ああ、俺も半分ずつ食うってやつだけど…………」

提督「やっぱりいらん」

提督「メロンもミカンも全部食っていいぞ」

提督「俺は美味しそうに食ってるお前見てるだけで満足だわ」

長門「むぅ…………」

長門「いや、それでは私が納得いかん」

長門「少しだけでもいいから食べろ」

長門「…………美味いぞ?」

提督「………………」

提督「……それじゃ一口だけ」

長門「ああ、それでいい」

長門「……ほら、口開けろ」

提督「あー……んっ……」

長門「…………どうだ?」

提督「…………美味いな」

長門「だろう?」

長門「遠慮せずにもう少し食べろ」

長門「……こういうのは二人で食べた方が美味しいからな」



長門と6月



長門「────ふふふん、ふふーん♪」

長門「………………よしっ!」

長門「出来た!」

提督「鼻歌まで歌って……上機嫌だな」

提督「一体何を書いてたんだ?」

長門「これか?」

長門「……仕方ないな、見せてやろう」

提督「どーも、っと……」

提督「どれどれ…………」

提督「…………はぁ?」

提督「おいまさかこれって────」

長門「────そう」

長門「見て分かる通り『日記』だ!」

長門「提督は知らないと思うが今日は『日記の日』と呼ばれる記念日でな……」

長門「それにあやかって書いてみた次第だ」

提督「…………よし」

提督「ツッコミ所はいくつかあるけどそれは置いておく」

提督「日記付けるのは良いことだからな」

提督「ただ三日坊主にはならないように気を付けろよ?」

長門「ん? 何を言っている?」

長門「日記を書くのは今日だけだ」

提督「……は?」


長門「『日記の日』は今日だけだろう?」

長門「…………でもそうだな」

長門「来年の今日になったらまた付けるのも良いかもしれん」

長門「まぁ、私が覚えていればの話だがな」

長門「あっはっは」

提督「…………ふぅ」

提督「人間って怒り通り越すと呆れるんだな」

提督「それって『日記』じゃなくて『年記』じゃねえの、とか」

提督「そういう細々としたツッコミはこの際どうでもいい」

提督「俺が一番ツッコミたいのはここだ」

提督「……長門」

提督「今何時?」

長門「午前10時だな」

長門「それがどうした?」

提督「────今日の日記を朝に書いてんじゃねぇよ!」

提督「朝の出来事だけならまだしもまだ起こってない午後の事まで書いてるし!」

提督「じゃあ『予定帳』かな、って思ったら『総司令部からの急な呼び出しにより提督と共に鎮守府を出発した』とか書かれてるし!」

提督「何お前未来予知でもしてんのっ!?」

長門「…………ふふっ」

提督「……何で笑ってんだよ」

長門「提督、思えば私と提督は長い付き合いだ」

提督「……それがどうした?」

長門「……だからこそ問いたい」

長門「私が提督の言動を予想出来るとは思わなかったのか、とな」


提督「────ま、まさか……」

提督「…………っ!」

提督「あ、あった……!」

提督「『提督が、何お前未来予知でもしてんのっ!? と、言った。そしてそれを予期されていたことに驚く』だと……!」

長門「ふははははっ!」

長門「どうだ提督! これが私の力だ!」

長門「私にかかれば提督の思考回路なんて手の平の上なのだよ!」

提督「…………くっくっく」

長門「……何が可笑しい?」

提督「『日記の日』はアンネ・フランクがかの有名な日記を書き始めた日だということは知ってるか?」

長門「…………っ!」

長門「『日記の日』を知っていた……だと……?」

長門「ま、まさか……!」

提督「そのまさか、だ!」

提督「俺がお前をどれだけ見てきたと思っている!」

提督「お前の行動パターンなぞ手に取るように分かるんだよっ!」

提督「この、俺が今日の朝一番に書いた日記を見ろぉ!」

長門「よ、寄越せっ!」

長門「…………わ、私の今までの言動や振る舞いが事細かに記されているっ」

長門「……私が、この私が、負けたのか……?」

長門「…………くっ!」

提督「お前が知略で俺に勝とうなんて甘いんだよぉ!」

提督「出直しなっ!」

長門「こ、この雪辱は必ず晴らしてやるからな……!」

長門「覚悟しておけよっ!」



────────
──────
────
──


「加賀さん、提督達少し騒がしいですよね?」

「そうですね」

「……つまるところ、二人ともお互いの思考が分かるくらいずっとお互いを見てきたっていうことで良いんですよね?」

「そうですね」

「それを聞いた私達は、盛大なのろけ話を聞かされたということですよね?」

「そうですね」

「……何だか慣れてません?」

「赤城さんもすぐに慣れますよ」

「そうですか……」



本日の投下終了です。
このスレの長門は長門とながもんが合体した感じです。やけにノリが良い長門だとでも思ってください。

それと最初のアレは急いでいてコピペ間違えたことによる産物です。
忘れて下さい。お願いします。


それではまた。


以前のスレの大和安価も書いてるようで。今から次回作に期待
もちろんこのスレも楽しんでるからのんびり続けてくれ

大和のどこに投下するつもりなの?


>>198 >>199
確かに前に書いていたスレの大和安価ではありますが、
新妻な大和ってなんだ?→裸エプロンか?→上手く書けない。
新妻な大和ってなんだ?→ご飯にする、(以下略)→上手く書けない。
新妻な大和ってなんだ?→初夜でいいや。
という深夜テンションで書いたもので、途中までで終わっているため投下するかは分かりません。
見ての通り稚拙な文章ですし……。

投下するとしたらお察しのように続作で投下しますけど、これが投下される可能性は低いとお考え下さい。

では。

今更ながら予定の艦娘書き終わった後は安価で書いてほしい艦娘を募集するとかってあるのでしょうか?


>>202
リクエストは取るつもりです。
ただ少数を12月分書くか、多数を2、3月分書くかは未定です。

皆さんはどちらの形が良いですか?


どっちでもいいんだが選べというのであれば後者

どっちかというと多数を二三ヶ月かなーって


>>205 >>206
それでは後者にします。
残り4ヶ月分ずつくらいになるまでお待ち下さい。


雑談はウェルカムです。
前も書きましたが黙々と投下する内容でも無いので。

ただなるべく艦これに関することで、喧嘩などはしない程度にお願いします。


本日の投下も9時頃を予定しております。


すいません、急用が入ったため今日は投下出来なさそうです。

明日には投下出来ると思いますので……。

本当に申し訳ないです。

鰻がなんだって?

中破になるのが耐久値の半分からだから残り耐久値が半分に近けりゃ進軍
もう少しで大破なら撤退って感じが一番だな

大破は残り耐久3割以下だっけ?2割?


>>220
鰻といえば土用の丑の日。
鳳翔さんが提督の夏バテ防止のために料理を作ってくれるというネタもいいかもしれません。
でも鰻だけじゃ寂しいですしもう2、3品足しましょう。ニンニクとか山芋とかニラとか納豆とかを使った料理で提督も元気(意味深)になるでしょうね!

>>221
25パーセント以下、つまり2.5割以下で大破ですね。


初めて千代田航改二が中破しました。
なにアレえろい。

でもこの子って千歳お姉大好きっ子なんですよね。
提督とイチャラブさせるとしたら、

千代田「千歳お姉は渡せないから私で我慢してよねっ!」

こんな感じですかね?


本日の投下は9時頃を予定。
明日から鈴谷編に入れるよう頑張ります。

慢心といえば、さっき取引先に問い合わせの電話したら「⚪︎⚪︎?いえ、知らない子ですね。」と言われてしまった。
型番間違えた俺も悪いが、ビジネスでその返しはないだろwwwwww。吹き出した時点でバレたなorz


>>205
それでバレたら向こうも提督。
さあ、もう一度電話して嫁談義でもしましょう。

ところで皆さん軽巡ならどの子好きですか?

私は由良が好きです。
あの「────ね。ねっ」の破壊力は異常。
もっと皆好きになって欲しい。


間違えました。
>>205ではなく>>225です。

北上か球磨かさんざ悩んだあげく夕張を取る

夕張ちゃんはお胸みかんかわいい
もっとみんな好きになってほしい

序盤の主力でその後も赤城給…もとい遠征で頑張ってくれている天龍ちゃんかな。


>>229 >>230
回答どうもです。

何故こんなこと聞いたかというと、ちょっと考えてる別作に登場させる軽巡に迷っていたからです。
ということで夕張と天龍は出演決定。
…………投下時期は未定ですけどね。


投下時間早めて今から投下開始します。



長門と7月



長門「今年も祭りの季節が来たな……」

提督「そうだな……」

長門「……さて」

長門「皆思い思いにはしゃいでいるようだが、それはまだまだ幼いからだ」

長門「そして大人である私達は、あの子達がケガをしたりトラブルに巻き込まれたりしないよう、しっかりと見守らなければならん」

長門「ちゃんと理解しているか?」

提督「…………ああ」

提督「長門」

提督「そのセリフは両手に持った林檎飴と綿飴を食べ終えてから言ってくれ」

提督「説得力が無い」

長門「むっ……」

提督「それに……その頬」

提督「綿飴付いてるぞ?」

長門「ん、本当か?」

長門「すまんが取ってくれ」

長門「ご覧の通り両手が塞がっている」

提督「はいはい」

提督「…………よし、取れたぞ」

長門「感謝する」

提督「……んー、甘い」

提督「何だか懐かしいな……」

長門「たまにはこういうのも良いものだろう?」

長門「そうだ、こっちの林檎飴も食べるか?」

長門「……私の食べかけだがな」

提督「……今更そういうの気にする仲でもないだろ?」

提督「ありがたく貰うぞ」

長門「三百円」

提督「金取るのかよっ!?」


長門「本来なら金など取らないのだが……」

長門「如何せん、今は金が無い」

長門「私が他の食べ物を買うために、この飴を買ってくれ」

提督「食い過ぎなんだよお前……」

長門「そうか?」

長門「空母の奴らに比べたら可愛いものだろう?」

提督「視界の奥に見えるあいつらのことは気にするな」

提督「俺には屋台の店主達の悲鳴も何も聞こえない」

長門「……よし、この話は止めにしよう」

提督「そうしてくれ、頼むから」

長門「しかしそうなるとどうやって金を調達すればよいか……」

提督「………………」

提督「あそこに見える『型抜き』でもやるか?」

提督「上手くできればお金貰えるぞ?」

長門「やるっ!」

提督「即答か」


────────
──────
────
──


長門「これが『型抜き』か……」

長門「絵のようなものが描かれているな」

提督「その絵に沿って余分な所を切り取れれば景品が貰えるシステムだ」

提督「ここみたいな地方のお祭りだと景品じゃなくて現金だったりもする」

提督「型の難しさによって値段は上下するんだが…………ここのは千円が最高だな」

長門「…………まあ何にせよ」

長門「この針でこの型通りに切り抜けばいいわけだろう?」

提督「…………言うほど簡単じゃないぞ?」

長門「────ふっ、私を誰だと思っている?」

長門「ビッグ7の力、侮るなっ!」

────パキッ────

長門「なぁっ!?」

提督「フラグ回収早いなおい」

長門「…………いや、もう一回だ」

長門「今ので百円を消費してしまったが、この五百円の型を成功させれば収支はプラス……!」

長門「いざっ!」

────パキャッ────

長門「ああっ!?」

長門「い、いや、まだだっ!」

長門「この三百円を成功させれば…………!」

提督(あー……ドツボに嵌まったなー……)


────────
──────
────
──

長門「一文無しになってしまった……」

提督「途中で辞めないお前が悪い」

長門「ううぅ…………」

提督「…………はぁ」

提督「食べたいの、有るんだろ?」

提督「…………今回だけ奢ってやる」

長門「────っ!?」

長門「ありがとう提督!」

提督「ちょ、やめっ、抱きつくなっ!!」

提督「ってか空母組! ニヤニヤしてんじゃねえっ!」

長門「とりあえず焼きそばとフランクフルトとクレープとかき氷を所望する!」

提督「お前も遠慮ないなっ!」



長門と8月



長門「夏もそろそろ終わりだな……」

提督「そうだな……」

長門「……思い返してみると特別なことはあまりなかった気がする」

提督「ほとんど毎日出撃してたからだろ?」

長門「深海棲艦に夏休みは無いのだろう」

長門「おかげでこっちも大忙しだ」

提督「一段落はしたけど……今の時期だと夏のイベントはもうほとんど終わってるし……」

提督「これじゃ思い出作ることも出来んな」

長門「来年に持ち越しか……」

長門「……ああ、そうだ。来年は海に行きたいな」

提督「あー……いいな、それ」

提督「堂々と皆の水着姿見れるし」

長門「……変態め」

提督「今更だろ?」

長門「それもそうか」

長門「……あとは…………そうだな」

長門「鎮守府の全てを余すことなく使用した流しそうめん大会とかはどうだ?」

提督「却下」

提督「うちには流す前に食い尽くす奴らがいるだろ」

長門「失念していた……」


長門「………………」

提督「……どうした長門?」

長門「……提督、やはり何か思い出を作りたい」

提督「……どうして?」

長門「このまま夏が終わってしまうのは勿体ないし、このままでは秋が来るまでダラダラと過ごしてしまいそうだからだ」

長門「そうならないためにも最後に何か一つ思い出を作り、それでスパッと気持ちを入れ替えようと思う」

提督「思い出、ねぇ……」

長門「何か参加できそうなイベント、もしくは開催できそうなイベントはないか?」

提督「うーん……」

長門「何でもいいんだ」

提督「………………」

提督「………………」

提督「…………ないなぁ」

長門「そこまで溜めたなら一つくらいはあるだろう……」

提督「無茶言うな」

提督「なんならいっそ、長門の一生に残るような思い出を刻んでやろうか?」

提督「……性的な意味で」

長門「…………」

提督「……すまん。調子に乗った」

提督「その家畜を見るかのような冷たい眼差しはやめてくれ」

長門「まったく……」

長門「…………もっとこう、ムードとかあるだろう……初めてなんだし……」

提督「あ? 何か言ったか?」

長門「……何も言ってない」

提督「そうか? ならいいんだけど」

提督「あーもう、何か丁度いいのねえかなぁ……」




長門(………………馬鹿)




本日の投下終了。


なあ……信じられるか……?
この長門と提督、設定上ではキスすらしてないんだぜ……?


明かすタイミング無いので明かしちゃいますけど、この提督と長門は上記の通りキスしたことありません。

長門は最初は毅然とした態度で接していたけど、提督に流されているうちに悪友みたいな関係に。互いに恋心を抱いた頃には時すでに遅く、どちらも素直になれないという状況になってます。

つまり長門の『あーん』や『間接キス』云々は長門なりの必死のアピールです。

提督が軽く流しちゃうから長門も複雑な心境のまま流すしかないという事態。

もし素直に打ち明けたらクッソ甘い糖度バツグンのお話になる模様。


それでは次回は鈴谷編に戻ります。

おつおつイイネ
いつか打ち明けるんだよな?な!?

難聴系提督


>>243
長門の誕生日には打ち明けるかも?


>>244
難聴というよりは、長門の好意を本気と受け止めてない感じです。
長門か提督、どちらかが素直になればらーぶらーぶになります。


皆さんこんばんは。
本日は投下はありませんのでご了承下さい。

明日鈴谷と出来れば時雨も4ヵ月分投下して、早めにリクエスト取るつもりです。
クオリティはご覧の通りではありますが、この艦娘が見たい、と思う方はぜひどうぞ。


さーて4-3で夕立のレベリングじゃー。

翔鶴さんお願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!11111

能代頼みます。今回のイベでかなりツボったわ
まだ阿賀野と武蔵はいないわけだが。E4クリアしたならE5余裕だよね(慢心)

ゴーヤがいいです

不知火愛してるぅ!

どうか長月を…


皆さんこんばんは。
鈴谷編は書けましたが時雨編は4ヶ月分は無理そうです。
とりあえず書けるとこまで書いて、10時頃に投下します。
投下後にリクエスト取りますのでどうぞご参加下さい。


>>247 >>248 >>249 >>250 >>251
早過ぎぃ!
リクエストを取るのは今夜ですので……。

見てる人あんまり居ないと思うので、割と楽に取れると思います。
リクエストは3人分取る予定です。



鈴谷と6月



鈴谷「提督? 今日が何の日か知ってる?」

提督「ふむ…………」

提督「……分からんな。何かの記念日か?」

鈴谷「もー、今日はめちゃくちゃ大事な日なんだよ?」

鈴谷「知らないとかマジ有り得ないしぃ……」

提督「……すまん」

提督「……それで、何の日なんだ?」

鈴谷「仕方ないなぁ……」

鈴谷「いい? 今日はね────」

鈴谷「────『カレー記念日』だよっ」

提督「…………そうか」

鈴谷「あ、ちょ、ちょっと待ってよっ」

鈴谷「仕事に戻るのはまだ早いってば! 私の話聞いてっ!」


提督「…………はぁ」

提督「で、それがどうかしたのか?」

鈴谷「あのね、せっかくの記念日なんだし……カレー食べようと思うんだけど」

鈴谷「…………どう?」

提督「どうもなにも…………」

提督「鈴谷はほぼ毎日カレー食べてるし、今更な感じがするが?」

鈴谷「そうだよねー、ただカレー食べるだけじゃいつもとおんなじじゃん?」

鈴谷「だからさ、今日は自分で作ろうと思うわけよ」

鈴谷「というわけで提督、一緒に作ろ?」

提督(……キラキラした瞳が眩しい)

提督(……たまにはいいか)

提督「……いいぞ」

鈴谷「ふぇ?」

提督「何だ? そのキョトンとした顔は?」

鈴谷「あー、うん。提督なら断るかなー、って思ってたから……」

提督「……やめるかな」

鈴谷「う、嘘嘘っ! 提督なら乗ってくれるって信じてたしっ!」

鈴谷「ほら、行こっ!」

鈴谷「間宮さんの許可ももう取ってあるから!」


────────
──────
────
──


鈴谷「な、何だかさ、こうやって並んで料理してると…………し、新婚みたいだよねー……」

提督「…………ふむ」

提督「さしずめこれは俺と鈴谷の初の共同作業か?」

鈴谷「きょ、共同作業っ!?」

提督「……手、切るなよ?」

鈴谷「手元狂うから動揺させないでっ!」

提督「……ふったのはお前だろう」

鈴谷「う、うるさいっ!」



鈴谷と7月



鈴谷「────提督? もー、遅いっ」

提督「すまん、仕事が長引いてな……」

提督「……他の奴らはどうした?」

鈴谷「まだお祭り楽しんでるよ」

鈴谷「……だからここにいるのは私と提督の二人だけ」

鈴谷「…………」

鈴谷「襲っちゃう?」

提督「……するか馬鹿」

鈴谷「あはは、知ってた」

鈴谷「提督ならそう答えるよねー」

提督「はぁ……」

提督「……それにしても」

提督「こんな所よく見つけたな?」

鈴谷「すごいっしょ? 私」

鈴谷「いわゆる隠れた名スポットてやつだよねー、ここ」

鈴谷「去年この祭りに参加したとき、偶然見つけたんだけどさ……」

鈴谷「ここで花火見たら綺麗だろうなー、ってずっと思ってたんだ」

提督「確かに……」

鈴谷「うん。だからさ、今日ここに来ること出来て…………本当に嬉しい」

提督「そうか……」

鈴谷「しかも提督と一緒だよ? ……まるで夢みたい」

提督「…………そうか」


鈴谷「……もう少しで時間だね」

鈴谷「…………ねえ、提督」

鈴谷「その、もうちょっとだけ……そっちに寄ってもいい?」

提督「…………」

鈴谷「────あっ」

鈴谷(提督の手……あったかい……)

提督「こういう時は遠慮するな」

提督「……俺も遠慮しないから」

鈴谷「……えへへ」

鈴谷「不器用だなぁ、もう……」

提督「……ほっとけ」

鈴谷「でも……ありがと」




鈴谷「提督のそういうとこ────」

鈴谷「────大好き♪」
























鈴谷「────来年も一緒に来ようよ、ね?」

提督「……仕事が早く終わったらな」

鈴谷「うん、楽しみに待ってる」

鈴谷「…………そ、それとさ」

提督「……どうした」

鈴谷「手……もうちょっとこのままでもいい?」

提督「……好きにしろ」

鈴谷「えへへ……♪」



鈴谷と8月



鈴谷「てーいーとーくー……」

提督「……何だ」

鈴谷「暑いんだけどぉー……」

鈴谷「まだクーラー直らないのー……?」

提督「……修理不可能らしい」

提督「新しいのは明後日届く」

鈴谷「えー……」

鈴谷「我慢出来ないぃー……」

提督「耐えろ」

提督「暑いのはお前だけじゃないんだから」

鈴谷「うぅ……」

提督「…………」

鈴谷「…………」

提督「…………」

鈴谷「……提督、みてみてー」

鈴谷「たれスズヤぁー……」

提督「……突っ伏するとテーブルに汗が付くからやめろ」

鈴谷「はーい……」


提督「……おい」

鈴谷「……あ、ゴメン」

鈴谷「汗、付いちゃった……」

提督「付けた、の間違いだろう……」

提督「……それにしてもすごい汗の量だな」

提督「まあ俺も人のこと言え────っ!」

鈴谷「……提督?」

提督「…………鈴谷」

提督「自分の体、見てみろ」

鈴谷「えっ……?」

鈴谷「それってどう────っ!?」

鈴谷「な、ななな……!」

鈴谷(し、下着、す、透け────)

提督「…………」

鈴谷「……見た、よね」

提督「不可抗力だ。許せ」

鈴谷「うぅ…………」

鈴谷「エッチ、馬鹿、変態……」

提督「すまん……」




鈴谷「もう……恥ずかしぃ……」





鈴谷と9月



鈴谷「うぅー…………」

提督「唸り声をあげても雲は晴れないぞ?」

提督「こればっかりは仕方ないから諦めろ」

鈴谷「でもぉ……」

鈴谷「せっかくお団子一緒に作ったのにぃ……」

鈴谷「主役の月が見えないんじゃ『お月見』の意味無いじゃん……」

提督「……昔の人は見えない月を思い描いて『お月見』を楽しんだらしい」

提督「……俺達もそうしようじゃないか」

鈴谷「現代っ子にはむーりぃー……」

提督「まったく……」

提督「それじゃあそこでずっと唸っていろ」

提督「俺は団子を食う」

鈴谷「あっ、それはずるいっ!」

鈴谷「私も食べるしっ!」

提督「だったら何時までも窓際にいないでこっちに来い」

鈴谷「……はぁい」


────────
──────
────
──

提督「────ごちそうさま」

鈴谷「ゴチでーす♪」

鈴谷「いやー、美味しかったねー」

提督「……最初の不機嫌はどこに行ったのやら」

鈴谷「お団子食べたらどうでもよくなっちゃった、あははっ」

提督「……まあ、楽しめたようで何よりだ」

鈴谷「あれ? 提督は楽しくなかった?」

提督「俺の楽しみはここからだからな、っと……」

鈴谷「うわ、お酒だ……」

提督「本当なら月見酒と洒落込みたかったがな……仕方ない」

鈴谷「何か高そう……」

提督「たまには贅沢もいいだろう?」

鈴谷「ふーん……」

提督「ということで鈴谷、お前はもう寝てろ」

提督「ここからは大人の時間だ」

鈴谷(……いつまでも子供扱いされるわけにはいかないよね)

鈴谷「…………ねえ、提督」

鈴谷「これ、私もちょっと飲んでみたいかも」

提督「……何?」

鈴谷「ね、お願い! ほんのちょっとでいいから!」

提督「……ちょっとだけだぞ?」

鈴谷「やたっ♪」

鈴谷「えへへ、初めてのお酒ー♪」

提督「念のためにコップ二つ持ってきておいて良かった」

提督「ほら、お前のだ」

鈴谷「ありがとー♪」

提督「…………よし。それじゃあ────」




提督「────乾杯」

鈴谷「かんぱーい♪」




────────
──────
────
──

鈴谷「ていとくー……」

鈴谷「すずやのことぉ、ぎゅっ…………ってしてー……」

提督「…………」

提督(鈴谷は飲むと甘えるようになる、と……)

提督(次からは飲ませられんな……)

鈴谷「ていとく……だめ?」

鈴谷「すずやのこと……きらい?」

提督「……分かったから泣くな」

提督「…………ほら」

鈴谷「……えへへ」

鈴谷「しあわせぇ……」

提督(…………可愛いなちくしょう)


鈴谷編終了。

時雨編2つ投下する前にリクエスト取ります。


10時30分に近いレス3名で3ヶ月分書きます。
長門・鈴谷・時雨を選んでも構いません。
ただ、どの月を書くかはこちらで決めますのでご了承下さい。


ではその執念に免じて。
伊勢 比叡 榛名 翔鶴 不知火
の5名了解です。

それでは時雨編2つ投下します。

 



時雨と3月



提督「────時雨、今日も一日お疲れ様!」

時雨「提督こそお疲れ様」

時雨「この後は何かある?」

提督「えーと……何もないな」

提督「今日はもうあがっていいぞ?」

時雨「分かった」

時雨「それじゃあまた明日だね」

提督「ああ、おやすみ」

時雨「おやすみ、提督」

提督「────って、ちょっと待ってくれ!」

時雨「ひっ!?」

時雨「い、いきなり大きな声を出さないでおくれよ……」

時雨「心臓に悪いじゃないか……」

提督「す、すまん」

提督「でも急に思い出してな……」

提督「危うく渡し損ねるところだった」

時雨「渡し損ねる……?」

時雨「……ああ、なるほど」

時雨「僕もすっかり忘れていたよ」

提督「ということでこんな遅くなっちゃったけど……はい、これ」

提督「バレンタインのお返しだ」

時雨「ふふ……ありがとう、提督」


時雨「無粋だけど、中身は何かな?」

提督「ああ、クッキーだ」

時雨「へぇ……」

時雨「もしかして、誰かに手伝ってもらった?」

提督「まあな。知り合いにクッキー作るのが趣味の人が居たから、その人に手伝ってもらった」

時雨「………………」

時雨「…………女性?」

提督「気の良い婆さんだけどな」

提督「…………嫉妬した?」

時雨「ち、違うよっ」

時雨「気になっただけだってばっ」

提督「ふぅん……そうかー」

提督「そうかそうかー」

時雨「うぅ……」

時雨「い、イジワル……」

提督(真っ赤になっちゃって……)

提督(可愛いなぁ……)

時雨「し、嫉妬なんかじゃ……うぅ……」


────────
──────
────
──

時雨「────あ、美味しい」

提督「本当か?」

時雨「うん」

提督「いやー、時雨の口に合ったようで良かったよ」

提督「吐き出されたら立ち直れない自信があるからな」

時雨「そんなこと絶対しないけどね……」

時雨「ところでチョコを使ってないみたいだけど、何か理由があるの?」

提督「ん? 犬にチョコは駄目だろ?」

時雨「そうやってすぐ犬扱いする……」

提督「時雨が可愛いからだよ」

時雨「もう……」

時雨「いつか手痛いしっぺ返しが来ても知らないからね?」

提督「はいはい」

時雨「……覚悟してね、提督」



時雨と4月



提督「そういえば今日は『忠犬ハチ公の日』だな、時雨」

時雨「あたかも僕が知っていて当然かのように言わないでおくれよ……」

時雨「……でも、そうだったんだ」

提督「ちなみにハチ公が亡くなったのは3月で、この記念日自体は銅像が建てられた日なんだぞ」

時雨「へぇ……」

提督「時雨はハチ公のことは知ってるよな?」

時雨「飼い主が亡くなった後も、駅で主人の帰りを待ち続けた犬だろう?」

時雨「すごいよね……感動するよ……」

提督「ああ、本当すごいよな……」

提督「………………」

提督「ちなみに時雨はそんなことする必要はないぞ?」

時雨「……えっ?」

提督「仮に俺が何らかの病気にかかったり不意の事故に逢ったりして死んでも、時雨は俺の死に縛られる必要は皆無だ」

提督「普通の女の子に戻るもよし、他の提督を見つけて艦娘を続けるもよし」

提督「時雨の自由にして良いからな?」

時雨「………………」

提督「ああ、でもたまに線香くらいは────」

時雨「────嫌だ」

提督「────え?」

提督「し、時雨? どうした?」



時雨「…………提督」

時雨「嘘だとしても……冗談だとしても……」

時雨「例え話でも……もしもの話でも……!」

時雨「死ぬだなんて言わないでくれ……!」

時雨「僕を……僕を独りにするつもりかい……?」

時雨「そんなの…………嫌だよ……」

時雨「約束、したじゃないか……」



提督「時雨……」

提督「ごめん、心配させるようなこと言って……」

時雨「……本当だよ」

時雨「僕、悲しかったんだからね……?」

提督「ごめん……」

提督「……前に約束した通り、俺と時雨はずっと一緒だ」

提督「絶対に死んだりなんてしない」

提督「時雨を悲しませるようなこと、絶対しないから……」

時雨「………………約束、だからね」

提督「ああ、約束する」

時雨「提督……」

提督「時雨……」


────────
──────
────
──


提督「………………」

時雨「………………」

提督「……落ち着いたか?」

時雨「……うん」

時雨「……冷静になったんだけどさ」

時雨「僕達朝から何やってるんだろうね、これから皆と出撃したり演習したりするのに」

提督「俺もそう思った……」

時雨「感情が爆発するとこうなるんだってよく分かった。今度からは気を付けるよ」

提督「俺も発言に気を付けるよ」

提督「……で、どうする?」

提督「もう少し抱き合ってるか?」

時雨「………………」

時雨「そうしてくれると助かるかな……」



時雨「今の僕の顔は、提督にはちょっと見られたくないから……」


今日に限って帰宅が12時前とはツイてない
能代はまた今度だな


本日の投下終了です。

それではまた。


>>290
出来れば取りたいのですが一度に6人以上はちょっと……。
書き終えたらまたリクエスト取りますので……。
申し訳ないです。


俺提督E4ひとまず撤退を決意。

三時間(途中キラ付け含む)で3分の1しか削れないとかなんなんですかー。

資源も4分の1使っちゃいましたし、週末再挑戦を考えてここは退きます……。
帰ろう、帰ればまた来られるから、ってやつです。

書いてる暇なかった&パソコンに張り付き過ぎて目がチカチカして眠いので、今日は投下ありません。
申し訳ないです。

それではまた。

俺はE4突破9時間かかったわ。各資材17kくらい
そしてE5は余裕と聞いたのに5時間で燃料鋼材15k減ってノーダメとか……
陣形とか編成ミスるとどんだけ凸っても無駄だから注意だぜ

削りは駆逐艦入れてダメコン積んだキラキラ高レベ潜水艦入れてやれば資源消費は抑えられる
止めは潜水艦抜いて資源垂れ流しでやることになるだろうけど

昨日、6時間くらいでE4クリアしたので参考になれば
資源は各15kくらい、バケツは100
陣形は夜道中戦向きの斜めのやつで、ボスは単縦
体感的には夜戦時のダメージが単単縦と同じくらいで、被ダメは少なく済んでる(カットインが少ない?)気がする
編成は初めは58夕立改二摩耶様熊野霧島比叡でやってたが、お仕置き部屋に5回中3回行ったので、out 58夕立 in ハイパーズで行ったら撃破まで2、3回しかお仕置き部屋に行かなかった
平均レベルは60くらいで、三式弾は各1つで
装備はまとめブログのまま、副砲積んで行った
支援は航空支援つかったが、費用対効果は微妙と言わざるをえなかった
ただ、あるのとないのとでは地味に差がつくので、あったほうがいいと思う
撃破には摩耶様長門陸奥霧島比叡大和を使った決戦艦隊で挑んだけど、浮翌遊が簡単に溶けて昼にならなかったので3回挑む羽目になった
野戦マップに限って、浮翌遊のパターンは撃破にとってマイナスにしかならない

いつの間にE-4攻略スレになってるんですかね
もがみんの攻略はまだですかね?


>>297 >>298 >>300
アドバイスありがとうございます。
週末頑張ります。

>>301
雑談はOKですので。
リクエストで取ればもがみん書きますよー。


今日は早めに投下します。



時雨と5月



提督「ハッピーバースデートゥーユー♪」

「「「「ハッピーバースデートゥーユー♪」」」」

提督「ハッピーバースデー、ディア時雨ー♪」

提督「ハッピーバースデー……」

「「「「トゥーユー♪」」」」

提督「時雨、誕生日おめでとー!」


「おめでとうデース!」

「おめでとうなのです!」

「ひゃっはぁー! 酒だ酒ー!」

「うむ、今宵は宴じゃな!」


時雨「皆……」

時雨「僕なんかのために、ありがとう……」

時雨「すごく嬉しいよ……」

提督「ほら時雨! ローソク消して!」

時雨「……うん!」

時雨「すぅ……」

時雨「ふぅー……!」


「「「「「いぇーいっ!!」」」」」



────────
──────
────
──



提督「────よっ、時雨」

提督「楽しんでるか?」

時雨「……楽しいよ」

時雨「楽しすぎて、夢みたいだ」

提督「ははっ、そうか」

提督「でも夢じゃないんだなー、これが」

時雨「ふふっ、そうだね……その通りだ……」

時雨「………………夢なんかじゃ、ない」

提督「………………」

時雨「…………ねぇ、提督?」

提督「……どうした?」

時雨「この幸せが、ずっと続けばいいと思わない?」

提督「……時雨」

提督「『続けばいい』じゃない」

提督「『続ける』んだ」

時雨「…………」

時雨「……提督ならそう言うと思った」

時雨「僕、頑張るよ」

時雨「だからまた、来年もこうやって皆で祝ってくれる?」

提督「……ああ、もちろんだ」

提督「誰も沈ませたりなんかしない」

提督「また皆で祝ってやる」

提督「そんでもって来年はもっと盛大にしてやるから覚悟しておけよ?」

時雨「……うんっ」


提督「さーて、湿っぽい話はこれで終わりだ」

提督「時雨、何食べる?」

時雨「もう沢山食べたんだけどね……」

時雨「あっ、デザートってもう出来てる?」

提督「さっき間宮さんが持ってきてたな……」

提督「ちょっと取ってくる」

時雨「お願いするね」

提督「おう、任せとけ」







時雨「……あれ?」

時雨「僕のコップってどっちだったっけ?」

時雨「………………」

時雨「……入ってるのは同じみたいだし、どっちでもいいかな?」

時雨「…………んっ」

時雨「──────っ!?」

時雨「けほっけほっ……」

時雨「これってまさか……」

時雨「……初めて飲んだけど結構美味しいんだね」

時雨「もうちょっとだけ……」


────────
──────
────
──


提督「────すまん、時雨」

提督「空母組と戦艦組が全部食べたらしい」

提督「今、間宮さんが追加で作ってるらしいから、出来るまで待ってて────」

提督「────時雨?」

時雨「ふふふ、どうしたんだい提督?」

時雨「僕がどうかした?」

提督「……い、いや、何も」

時雨「そうかい? 変な提督だなぁ……」

時雨「まぁいいや」

時雨「僕の隣、座って?」

提督「あ、ああ……」

提督(な、何だこの感じ……)

提督(時雨の目が……何というか『トロン』としてる)

提督(それは見ようによっては眠たそうにも見えるけど……)

提督(その実全く隙がない……!)

提督(むしろ隙を見せたらこっちが食われそうな雰囲気すらあるぞこれ!)

提督(…………もしかして)


提督「な、なぁ時雨?」

時雨「何?」

提督「あのさ……酔ってる?」

時雨「────ははっ」

時雨「分かるかい?」

提督「誰だ飲み物に酒混ぜた奴……!」

時雨「……それにしても、嬉しいなぁ」

提督「な、何が?」

提督(ち、近い近い!)

提督(酒のせいか体も凄い熱いし、これ以上はちょっと……!)

時雨「提督はさ、僕が酔ってること……すぐに分かったでしょ?」

時雨「それってつまり……僕のことをしっかり見てるってことだよね?」

提督「ま、まあな」

提督「時雨のことなんて丸分かりだ」

時雨「……そう?」

時雨「じゃあさ────」

提督「──────っ!?」

提督(し、時雨の両手が俺の両頬に!?)

提督(それに何だこの力!? 全く動けない!?)

時雨「────僕が今一番欲しいもの……分かる?」

提督「え、えーと……」



「Wow! 時雨ってば大胆ネー!」

「み、見ない方が良いっぽい?」

「はわ、はわわわ……!」

「あ、あら、あらあら……」



提督(見てないで助けろよっ!!)



提督「そ、そうだなあ…………」

提督「で、デザート……?」

時雨「………………」

提督「た、誕生日プレゼントとか……」

時雨「………………」

提督「あー、そのー、えーっと……」

時雨「────残念、時間切れ」

時雨「僕が一番欲しいものは────」



時雨「────提督」

時雨「んっ────」

提督「────っ!?」



「Oh……、な、何だか私までドキドキしマース……」

「ひゅー♪ 時雨も結構やるねぇ……」

「ふ、深いのです、長いのです……!」

「小さい子は見ちゃ駄目クマー」

「い、何時まで続くのね……?」

「やれやれ、場所くらい弁えて欲しいものじゃな」





時雨「──────ぷはっ」

時雨「……ふふふっ」

時雨「提督────」






時雨「────ごちそうさま♪」





時雨と6月



提督「────お、時雨か?」

提督「工廠に居るなんて珍しいな」

時雨「て、提督?」

時雨「何でここに……」

提督「新しい装備が開発できたらしくてさ、それを見に来てたんだよ」

提督「時雨こそどうした?」

時雨「ぼ、僕はちょっと用事があってね……」

時雨(まさか提督が居るなんて……)

時雨(夕立……僕を騙したな……!)

時雨「もう用事も済んだから、今帰るところだよ」

提督「おっ、そうか?」

提督「じゃあさ、俺も丁度帰るとこだし、一緒に帰らないか?」

時雨「えーと、その……」

提督「それに見たところ……」

提督「傘、持ってないだろ?」

時雨「え?」

提督「外だ外。気付かなかったのか?」

時雨「────あ……」

時雨(雨……)


────────
──────
────
──


提督「────雲行きが怪しかったからな。念を入れて持ってきて正解だったよ」

時雨「う、うん……」

提督「そういえば今日は『傘の日』らしいぞ?」

提督「そんな日に雨降らすなんて神様も分かってるよなー」

時雨「そうだね……」

提督「…………はぁ」

提督「時雨、まだあの事気にしてるのか?」

時雨「………………」

提督「あれは不慮の事故みたいなものだから気にするなって、何度も言っただろ?」

時雨「で、でも、あんなことしちゃって……」

提督「……俺はむしろ嬉しかったけどな」

提督「積極的な時雨はアリかナシかでいえば断然アリだね」

時雨「…………その」

時雨「……幻滅とか、してない?」

時雨「はしたない奴だとか、思ってない?」

提督「してないし思ってない」

提督「……ただアレだ」

提督「あの姿見せるのは俺の前でだけな?」

提督「それと出来れば二人きりの時で」

時雨「…………変態」

提督「男は誰しも変態だ」

時雨「ははっ……」

時雨「……うん、僕ってば難しく考え過ぎていたみたいだね」

時雨「今までの自分が急に馬鹿馬鹿しくなってきたよ」

提督「心の整理は着いたか?」

提督「出来たならもっと寄ってくれ」

提督「俺の左半身がそろそろヤバい」

時雨「ず、ずぶ濡れじゃないか!」

時雨「そういうことは早く言ってよっ!」


提督「夏前だからまだまだ雨は冷たいな……」

時雨「ご、ごめん……」

時雨「僕に気を遣わせちゃったせいでこんなことになって……」

提督「……謝らなくていい」

提督「ただ暖めて欲しいなー……」

時雨「………………」

時雨「それだけ言えるなら大丈夫みたいだね」

提督「…………時雨のいけず……」

時雨「はいはい」

時雨「風邪ひいちゃうからさっさと歩く」




時雨「部屋に着いたらちゃんと暖めてあげるから…………」




本日の投下終了。
次から長門最終編入ります。

最近艦これスレが増えて嬉しい限り。
でもネタが被ってお蔵入りするものも多くて少し残念です。

『艦これ×モバマス』とか『深海これくしょん』とか『艦これ長編』とか『艦これギャルゲー』とかたくさん設定は作ったけど時間がががが。

とりあえずはこのスレ頑張ります。
早く投下が終わりましたので質問とかあればすぐにお答えしますよー。

ブラボー!!ブラボー!!

乙です

時雨スキーの俺提督感涙

ありがとう


モバマスSSでやってるお題ネタなんかはこっちでも流用できそうだよね
長編は短編じゃ表現しづらい俗に言うデレがないって言われてる子が心開くまでの過程書いた物とか読んでみたいなぁ
山城とか曙を見てると幸せにしてあげたくなる


>>318 >>319
今回時雨のキャラ崩壊激しいので不安でしたが、気に入ってもらえたようで何よりです。


>>320
考えてるモバマスクロスは晶葉博士の実験で次元を超えた出逢いが実現という感じです。

のあ「ガトー級潜水艦の7番艦、『アルバのあ』よ。よろしく」

とか、そんな感じの緩い短編集。


長編は詳細はネタバレになっちゃうので言えませんが、主役艦は
不知火
那珂
摩耶
山城
扶桑
鳳翔
の予定です。

深海これくしょん気になるwwww提督いないから艦娘描写だけなんかな
沈んだらまた海の底に帰ってくるからギャグに使えそうだ


>>322
提督は出ます。
深海棲艦が提督や艦娘とほのぼのしたりする物語です。
それにしても沈んで戻って来るネタを当てられるとは……。

ちなみにこんなキャラ付けです。


ヲ級 臆病・引っ込み思案
カ級 毒舌・めんどくさがり
リ級 普通・常識人
ヨ級 無口・世話好き
チ級 多弁・おちゃらけ
タ級 元気・悪戯好き・姉
ル級 清楚・苦労人・妹
飛姫 天然・世間知らず
戦艦姫 我儘・お嬢様
南方3姉妹 女帝 女王 王女
双子泊地 暑がり姉・寒がり妹
双子装空 ホット姉・クール妹



輸送ワ級がないじゃないか(憤慨)

うおネタ潰ししちまったかスマン。気にせず書いて頂きたい
というかこのスレで深海棲艦で安価狙えばいいんですかね?


>>324
しゃ、喋れそうに無いし?
でも出るとしたらいじられキャラですね。
腕が固定されてるから抵抗しようにも出来ませんし。


>>325
ネタに関してはお気になさらず。
狙っても書きませんよー。
ヲ級とクリスマスとか需要ないでしょう?
『深海これくしょん』では普通に喋る設定ですけど、このスレだと「ヲッ」しか喋りませんし……。


それぞれ最終編は、最後まで書き終えてからの投下になりますので、少し遅くなるかと思われます。
予めご了承下さい。

それではまた。


E4攻略完了しましたー!

削り3時間トドメ6時間の計9時間の長丁場でした……。

消費資材などは
油14000 弾12000 鉄12000 ボ3500
バケツ120 ダメコン1
です。

ダメコン消費・ラストアタッカー共に榛名。
流石は我が鎮守府初めての戦艦、惚れる。

ドロは舞風しか良いのなかったですけど、とにかくめちゃくちゃ嬉しいです!

思わず妹とハイタッチしてしまいましたよ、ええ。


あ、それと投下の方ですがもうしばしお待ち下さい。
長門編のラスト4ヶ月が長くなりすぎまして……。

現在、文量だけなら6ヶ月分を軽く超える勢いで書いております。
早ければ明日には投下するつもりです。

よかおめ
あと液晶の扱いは丁寧にな

E2で137回出撃したからもう良いかなって

おめでとー!

楽しみにしてますよー


>>345
もしかして液晶破壊された提督ですか?

>>346
もういい……休め……! 休め……!

>>347
ありがとうございます!


投下開始します。

妹とハイタッチ = ディスプレイの向こう側の妹とハイタッチ
という事だろうと思ってた


>>349
リアル妹ですよー。
なおようやくパソコンを交代出来ることに喜んでいただけの模様。
ちなみに時雨が可愛いってさ。



長門と9月



長門「提督、夜遅くにすまんが失礼す───」

長門「────何だこれは……」

提督「おう、長門」

提督「見ての通り布団だけど?」

長門「…………ふむ、どうやら新しいのを購入したようだが……」

長門「何か良いことでもあったのか?」

提督「いや別に」

提督「強いていうなら今日が『寝具の日』だったからかな?」

提督「……ああ、それと着任当初から一度も変えてなかったから、というのもあるかもしれん」

長門「そうか……」

長門「……こっちの古い方は捨てるのか?」

提督「使い道無いしなー」

長門「………………」

提督「そんなに見つめてどうした? 欲しいのか?」

長門「違う」

長門「いろいろと思い出してるだけだ」


提督「ははっ、布団で思い出すエピソードなんかあるか?」

長門「ほう、覚えてないのか?」

長門「ならば思い出させるためにまた添い寝してやろう」

提督「……あれはもう言わない約束だろうが」

提督「って、おい。なんで布団に入ってんだっ」

長門「ん? どれほど心地良いか確かめてるだけだが?」

提督「俺の布団だろ……」

提督「ちくしょー……俺が最初に味わいたかったのに……」

提督「……で、どうだ?」

長門「…………一言で言うと」

提督「言うと?」

長門「欲しい」

提督「マジか。そんなに良いのか」

提督「長門、ちょっと端によけろ。俺も入る」

長門「んっ……」

提督「………………」

提督「…………おおっ……」

提督「俺が今まで使ってた布団は布団じゃなかったんだな……」

長門「だろう?」

提督「お前がどや顔で言うなよ」


長門「…………提督」

提督「……何だよ急に抱きしめて…………」

長門「ふふっ、なんとなくだ」

長門「……でも、こうしてると……まるであの日みたいだな」

提督「だから忘れろって……」

提督「あんなかっこ悪い様なんてさ……」

長門「そう考えると提督は随分と立派になったなぁ」

提督「…………はぁ」

提督「……俺はもう寝る」

長門「……恥ずかしがり屋め」

長門「過去の失敗も大事な財産だぞ?」

提督「……うっさい。寝るって言ってるだろ」

提督「帰る時、電気消してけよ……」

長門「……ああ、了解した」

長門「ただもうちょっとだけ……こうしててもいいか?」

提督「………………」

提督「好きにしろ」


────────
──────
────
──


長門「────電気よし、と」

長門「……提督? もう寝たか?」

長門「………………」

長門「もう寝たみたいだな……」

長門「…………」

長門「ね、寝てるんだな……?」

長門(……起きてたら絶対出来ないし、たまにはいいだろうか?)

長門(……いや、いいはずだ)

長門(思えば私は私なりのアプローチをする努力をしてきた)

長門(ここ最近はそれが顕著だったにも関わらず未だ成果が出ていないのは明らかに提督のせいで……)

長門(おかげさまで私は随分と『おあずけ』をくらっている)

長門(そう、言わばこれは私へのご褒美!)

長門(私の努力に対する正当な対価!)

長門(だから少しだけ────)

長門「て、提督…………」




長門「んっ……ちゅ……」





長門「…………ふふっ」

長門「本音を言うならコソコソせず、そして私からではなく提督からして貰いたかったのだがな……」

長門「ともあれこれでしばらくは頑張れそうだ」

長門「……それでは提督────」



長門「────良い夢を」















提督(………………)

提督(夢、なんかじゃないよな……)

提督(…………俺も覚悟決めないと)



長門と10月



長門「────提督、今日は何の日か知っているか?」

提督「あー、確か『リクエストの日』だったか?」

長門「その通りだ」

長門「ドイツのベルリンのラジオ放送で、リクエスト番組が始まった日を記念して制定されたらしい」

提督「そうらしいな」

提督「……で、それに因んで今日はどうするんだ?」

提督「どうせ何か考えてきてるんだろ?」

長門「流石は提督。察しが良いな」

長門「ということで今日はこんな物を作って来てみた」

提督「…………何だこの赤と青の二つの箱は」

提督「見たところ抽選箱のようだが……」

長門「抽選箱、というのもあながち間違ってはいない」

長門「この箱の名は『リクエストボックス』」

提督「『リクエストボックス』?」


長門「ルールは至って単純」

長門「私と提督がそれぞれ相手にして欲しいことを紙に書いてこの箱に入れる」

長門「そして互いの箱から紙を引き、そのリクエストに答えるというものだ」

長門「言わば暇つぶしのゲームだな」

提督「………………」

提督「お前、暇だろ?」

長門「当然だろう。暇だからこんな物を作るんだ」

提督「それもそうか」

提督「…………よし」

提督「少しだけ付き合ってやる」

長門「そうこなくてはなっ」

提督「で、何枚書いて何枚取るんだ?」

長門「実は他の者に協力してもらったおかげで、既に七枚ずつ入っている」

長門「ということで、三枚入れて三枚取るのはどうだろう?」

提督「それでいいぞ」

長門「ではこの赤の箱にリクエストを書いて入れてくれ」

長門「私は青の箱に入れよう」

提督「……他の奴らが変なの入れてないだろうな?」

長門「あまり過激なものは入れないでくれと頼んだが……」

長門「青葉とかは嬉々として書いていたな」

提督(……引きたくねぇ)

長門「ただ男女の配慮はしてくれたらしいから、この青の箱に入っているのは男の提督でも『頑張れば』出来ることらしいぞ?」

提督「その一言が怖いんだよ……」



────────
──────
────
──




『ポッキーゲーム』


提督「誰だこれ書いた奴!」

提督「長門だけじゃなく俺もするタイプのリクエストじゃねえか!」

長門「そ、その、提督……」

提督「……何だ?」

長門「こ、『小枝』しか……無い」

提督「……マジか」

長門「ほ、ほうふふ?(ど、どうする?)」

提督「小枝くわえてやる気満々だなおい……」

提督(全く、こんなの出来────)

提督(────いや、待てよ)

提督(こういう踏み込んだやつを避けてきたから、こんな感じになっちまったんだよな………)

提督(いやしかし今これをやったからといって何が変わるわけでも……)

提督(…………ええい、覚悟決めろ俺!)

提督「やるぞ長門……!」

長門「…………ふぇ?」

提督「問答無用!」

長門「────────っ!?」



『膝枕』


提督「これって普通ならお前が俺にするやつじゃないか?」

提督「俺がやるのは何か違う気がするが……」

長門「そう言うな」

長門「これはこれで気持ち良いぞ?」

提督「マジか」

長門「ああ、書いた甲斐があったよ」

提督「これ書いたのお前だったのかよ……」

提督「……まぁ変なのリクエストされるよりはマシか」

長門「そうだろう?」

提督「…………それにしてもお前」

提督「髪、綺麗だな」

長門「そ、そうか……?」

提督「やけに嬉しそうだな」

長門「髪にはかなり気を遣っているからな。誉められれば嬉しいのは当然だ」

提督「へぇー、意外」

提督「……触って良いか」

長門「…………強く触れないのなら」

提督「それじゃお言葉に甘えて……」

提督(うおっ、すげえサラサラ!)

提督(男の俺とは根本的な何かが違う上質な手触り……)

提督(………………)

提督(あ、何か止まらない)

長門(こ、こそばゆい……)



『ハグ』


提督(あいつら……絶対楽しんでるだろ……)

長門「よし、それではいくぞ」

提督「おう」

長門「んっ」

提督「………………」

長門「…………なぁ、提督」

提督「ああ、俺もおそらくお前と同じ気持ちだ」

提督・長門「「何とも思わない」」

提督「感覚が麻痺してるんだろな」

提督「恥ずかしさが感じられねえ」

長門「大破している時に抱きついたりしてたからな……」

長門「ちゃんとした服のまま正面から抱き合うのはハードルが低すぎる」

提督「あと一分くらいでやめるか?」

長門「……そうだな」

提督「………………」

長門「………………」

提督(……でもやっぱり)

長門(……それにしても)



((落ち着くなぁ……))




『恋人つなぎ』


長門「また私のリクエストだ」

提督「二連続か」

提督「それにしてもえらく簡単そうな奴だな……」

提督「ほら、手ぇ出せ」

長門「うむ、いつでもいいぞ」

提督「…………こうだっけ?」

長門「……提督、片手とはいえこれではまるで取っ組み合い寸前だ」

長門「正面から恋人つなぎをする奴が何処にいる?」

提督「……初めてだからやり方分かんねえんだよ」

長門「……はぁ」

長門(初めて、か……)

長門(……それなら許そう)

提督(………………)

提督(長門の手、柔らかいな……)

提督(むにむにしてるというかもちもちしてるというか……)

提督(これはこれで新鮮な感じ……)

提督(………………)

提督(やーらけぇ……)

長門「────て、提督……」

長門「な、何故執拗に揉むのだ……?」

提督「す、すまんっ!」

>>355
添い寝とか野戦イベントあったっけ?
手も繋いでいないぐらいの関係だったと思ってたが



『早口言葉』


提督「リクエストというか……罰ゲーム?」

長門「楽勝だな」

提督「へぇ……」

提督「生麦生米生卵」

長門「生麦生米生卵生麦生米生卵生麦生米生卵」

長門「どうだ?」

提督「おお……!」

提督「お前のこと見直したかもしれん」

長門「この程度で見直されるとは……」

長門「普段の私は一体どんな評価だというのか……」

提督「まあまあ、次いくぞ、次」

提督「お綾(あや)や親にお謝り」

長門「お綾や親にお謝りお綾や親にお謝りお綾や親におやあまり」

提督「……ん?」

長門「……言えてるだろう?」

提督「そ、そうか、じゃあこれで最後な」

提督「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、合わせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ」

長門「かえるぴょこぴょこみぺこぺこっ!?」

提督「…………」

長門「…………あ、合わせてぴょこぺこむぺこぺこ」

提督「何故続けた」



『添い寝』


長門「……これも私だ」

提督「マジか」

提督「三回中三回自分のリクエストが通るのって確率低いよな」

提督「書いたお前が凄いのか、引いた俺が凄いのか……」

長門「そんなことはどうでもいい」

長門「……このリクエストは通るか?」

提督「まあ、今までのリクエストも全部やってきたし、これだけやらない訳にはいかんだろ」

提督「昼寝?」

長門「いや、出来れば先月のように頼む」

提督「よし、分かった」

提督「それじゃあ寝る時間になったら俺の部屋に来てくれ」

長門「ああ、楽しみにしてる」

長門「それでは夜に」

提督「おう、また後でな」


提督「…………ん?」

提督「長門の奴、自分のだけ持って俺の箱は置いて行きやがったな……」

提督(……そういえばこれ、俺が長門の書いたやつ三つとも引いちまったから、残りは全部他の奴らが書いたのなんだよな)

提督(……あいつら何書いたんだ?)

提督「どうせろくでもな────」



『自分の想いを正直に伝える by大和』

『素直になる by加賀』

『愛の告白 by赤城』

『夜戦(意味深) by青葉』

『抱き締めて告白、からのキス by夕張』

『いい加減くっつきなさい by叢雲』

『長門さんの想いに応える by最上』



提督「あいつら……」

提督(ご丁寧に名前まで書きやがって……)

提督(………………)

提督「分かってるっつーの……」



長門と11月



長門「────提督、ここにいたのか」

提督「……長門か」

提督「……主役が抜け出してくるのってどうなんだろうな?」

長門「なに、問題ないだろう」

長門「既にただの飲み食いの場と化しているからな」

提督「そうか……」

提督「で、長門は何でここに?」

長門「それは私の台詞なのだが……まあ先に答えよう」

長門「……提督からまだ祝いの言葉を貰っていない」

長門「だから貰いに来た」

提督「そんなことか……」

長門「むぅ、私にとっては重要だぞ?」

提督「悪い悪い、そう怒るなって」

提督「………………長門」

提督「誕生日、おめでとう」


長門「……ふふ、やはり提督に言われないとしっくり来ないな」

提督「今年で祝うのは何回目だ?」

提督「長門がこっち来てからだから……」

長門「四年、いや五年だな」

提督「そんなになるのか……」

長門「ああ、早いものだ……」

提督「……………………」

長門「……………………」

提督「長門」

長門「……何だ?」

提督「俺がここにいた理由だが……」

提督「ここならお前と二人きりになれると思ったからだ」

長門「……ふむ」

長門「私が提督からの言葉を貰いにここに来ることを予想していたというのか?」

提督「もちろん。長い付き合いだからな」

長門「ふむ。…………それで?」

長門「私と二人きりになってどうする?」

長門「まさか愛の告白でもするつもりか?」

長門「ははっ、流石にそれはな────」

提督「その通りだ」

長門「────えっ……」

提督「……いろいろと言いたいことはあると思う」

提督「だが、先にこの想いを伝えさせてくれ」




提督「……好きだ、長門」

提督「いつものようにふざけるつもりはない。嘘を吐くつもりもない」

提督「これが、俺の正直な気持ちだ」

提督「…………もう一度言う」

提督「長門────」






提督「────好きだ」




長門「………………」

長門「…………ははっ」

長門「誕生日に愛の告白とはなかなかやるじゃないか」

長門「どうした?」

長門「いつものふざけた雰囲気は何処に行った?」

長門「そんな真剣な表情をされては本気に思えてしまうぞ?」

長門「……嘘だと白状するなら今のうちだが?」

提督「……嘘じゃない」

提督「好きなんだよ」

長門「…………そうか」

長門「……ふふっ」

長門「………………」




長門「馬鹿者…………!」

長門「どれだけ待ったと思っている……!」

長門「わ、私が、どれだけ……!」




提督「……すまん」

長門「お前は、お前は……本当に……!」

提督「……泣くなよ」

長門「うるさいっ、見るな!」

提督「………………」

提督「……ほら」

長門「……あっ…………」

提督「こうやって抱き締めてればお前の顔、見えないから」

提督「思う存分泣いちまえ」

長門「……くっ、ふふっ」

長門「何を偉そうに……」

長門「誰のせいだと思っているんだ……」

長門「………………ああ、もう……」




長門「最高の気分だ……!」




────────
──────
────
──

提督「……泣き止んだか?」

長門「……まあな」

提督「……じゃあそろそろ離れないか?」

提督「向こうに見えるあいつらの視線が恥ずかしいんだが……」

長門「それくらい我慢しろ」

長門「言っておくがこれからはもっと恥ずかしい思いをするハメになるからな?」

提督「……マジか」

長門「当然だ」

長門「こんなに待ったんだ」

長門「提督にして欲しいこと、一緒にしたいこと……たくさんある」

提督「……一つ一つこなしてくか」

長門「……ふふっ、覚悟しろ」

長門「なにせ────」




長門「────提督の一生をかけて叶えてもらうつもりだからな……」




長門と12月



長門「メリークリスマス、提督」

提督「メリークリスマス、長門」

長門「……他の皆は?」

提督「……空気読んで席を外してくれたよ」

提督「『お二人の邪魔をするわけには……』だと」

長門「……ふむ」

長門「見てても見せつけるだけだがな」

提督「……思考回路凄いな」

提督「俺は普通に恥ずかしいぞ」

長門「ふふっ、提督は可愛いな……」

提督「お前ほどじゃないよ」

長門「そ、そうか……?」

提督「あ、ああ……」

提督(何かあれ以来いじりにくくなったな……)

提督(いや、そもそもいじろうとすること事態が駄目なんだけども)

提督(……徐々に直すしかないか)

長門「と、とにかく、仕事は一旦終了しろ」

長門「良い物を持ってきたんだ」

提督「それは……ケーキか」

長門「ああ、私特製チョコケーキだ」

長門「せっかくのクリスマスなんだ。一緒に食べないか?」

提督「それは構わん」

提督「……フォークが一つしか無いみたいだが?」

長門「言わずとも分かるだろう?」

提督「……ですよねー」


────────
──────
────
──


提督「────ごちそうさま」

提督「流石長門、美味かったぞ」

長門「ふふ、提督に喜んでもらえたようで何よりだ」

長門「バレンタインでもチョコケーキを作るつもりだから楽しみにしててくれ」

提督「バレンタイン、ね……」

長門「どうかしたか?」

提督「いやー、その……」

提督「……どうせなら体にチョコクリーム塗って、『私を食べて』とかやって欲しかったなー、って思ってさ」

長門「なっ……!」

長門「そんなこと出来るわけが…………!」

長門「いや、でも……」

長門「えっ、と……その……」

長門「……て、提督が望むなら吝かでは……ない」

提督「……………………」

長門「……………………」

提督「…………お願いしていいか?」

長門「り、了解した……」


提督「………………」

提督「何て言うかさ……」

提督「……俺達の関係ってあんま変わってないよな」

長門「……そうだろうか?」

提督「一線を越えた感じはするんだけどなぁ……」

提督「それでも何か今までの延長線上にいるだけの気がするんだよなぁ……」

長門「……提督の言わんとしていることは分かる」

長門「だが私は今の方がずっと良いと断言できるぞ」

提督「へぇ……どうして?」

長門「……提督との間にあった見えない壁が消えて、触れ合える距離に近付いた気がするからだ」

長門「────こういう風に、な」

提督「────っ!?」

提督「…………いきなりキスするなよ」

長門「チョコの味がするかと思ったが……」

長門「提督の味がするな」

提督「……こっちこそ長門の味がしたよ」

提督「…………あー、もう……」

提督「……もう一回していいか?」

提督「今度は俺からで」

長門「もちろん────んっ」




長門「……来年はもっと楽しくなるな」

提督「……俺も、そんな気がするよ」




長門編、これにて終了です。


>>367
提督が着任したての頃、失敗続きの提督を慰めるために添い寝したことがあるという設定です。もちろん恋心なしの行為です。
分かりにくくてすいません。


鈴谷編・時雨編はここまで長くなりませんので投下も早くなると思います。

週末までにリクエストの方に入りたい所存。


それではまた。


本日、鈴谷編投下します。

投下までしばらくお待ちを。



投下開始します。




鈴谷と10月



鈴谷「提督、チーッス」

鈴谷「ちょっと失礼するねー」

提督「……こんな夜遅くにどうした?」

提督「それにその荷物は一体……」

鈴谷「いいからいいから」

鈴谷「提督はとにかく見ててって」

鈴谷「……ね?」

提督「………………」

鈴谷「沈黙は肯定とみなしまーす♪」

鈴谷「よいしょ、っと……」

鈴谷「……んっ、くっ……!」

鈴谷「このっ……ふぎぎっ……!」

提督「……おい」

提督「……ハサミ、使うか?」

鈴谷「あっ、使う使う!」

鈴谷「いやー、ありがとー」

鈴谷「ここと、ここ切って……」

鈴谷「………………よしっ!」

鈴谷「じゃじゃーん!」

鈴谷「準備完了しましたぁー!」

提督「…………それは……」

鈴谷「見たことあるよね?」

提督「……見るのは久し振りだがな」

提督「……懐かしい」

鈴谷「えへへー」

鈴谷「お察しの通り、コーヒーメーカーでーす♪」


提督「何だ? 振る舞ってくれるのか?」

鈴谷「もち!」

鈴谷「提督最近眠たそうだし、だからって『寝よ』って言っても聞かないでしょ?」

鈴谷「こりゃもうお仕事早く終わらせられるようにするしかないなー、って思ったわけ」

提督「それでコーヒーをチョイスしたわけか……」

鈴谷「……もしかして苦手だった?」

提督「いや、嫌いではない」

提督「………………」

鈴谷「あれ? 何で黙っちゃうの?」

鈴谷「…………もしかして」

鈴谷「ブラック…………飲めないとか?」

提督「…………悪いか」

鈴谷「…………ぷっ」

鈴谷「あは、あははっ!」

提督「…………」

鈴谷「────ひー……ひー……」

鈴谷「あーもー、お腹痛ぃ……」

提督「…………」

鈴谷「そんなに睨まなくてもいいじゃん」

鈴谷「ミルクたっぷり入れてあげるから許して?」

鈴谷「ね?」

提督「…………はぁ」

提督「出来たら教えてくれ」

鈴谷「はいはーい♪」

鈴谷「…………ふふふーんふふーん♪」

鈴谷「コーヒーが飲みたいネー♪」

提督(…………似てる)


────────
──────
────
──


鈴谷「────いやー、我ながら美味しいねー」

鈴谷「提督、どう?」

鈴谷「砂糖にミルク、多めにしてみたけど」

提督「…………美味いよ」

提督(……苦い)

鈴谷「えへへ、そう?」

提督「ああ、ありがとう鈴谷」

鈴谷「褒められたら照れるしぃ……」

提督「お礼に俺も振る舞ってやろう」

鈴谷「え? 本当?」

提督「本当だ」

提督「…………鈴谷」

提督「今日お前がコーヒーを作ってくれたのは、今日が『コーヒーの日』だからというのも理由にあるだろう?」

鈴谷「……へぇ」

鈴谷「提督、知ってたんだ」

提督「……だが知ってるか鈴谷?」

提督「今日は『コーヒーの日』であると同時に────」




提督「『日本酒の日』でもあるということを」























鈴谷「ていろくー……」

鈴谷「すずやのことぉ、ぎゅってしてぇー……」

提督(…………笑われた腹いせとは……)

提督(俺もずいぶん子供っぽくなったものだ)

鈴谷「てーいーろーくー……」

提督「……ほら、こっち来い」

鈴谷「えへへ……」

提督(……よし。録音完了)

提督(明日になったら聞かせてやろう)



鈴谷と11月



提督「誕生日おめでとう、鈴谷」

鈴谷「ありがとー!」

鈴谷「…………それで」

鈴谷「今年の誕生日プレゼントは何かなー?」

提督「…………」

鈴谷「…………へ?」

提督「その……何だ……」

提督「非常に申し上げにくいんだが……」

鈴谷「ま、まさか……」

提督「……忙しくて、買ってない」

鈴谷「がーん……」

鈴谷「ううう……楽しみにしてたのにぃ……」

提督「本当にすまん……」

提督「……代わりといってはなんだが、こんな物を用意してみた」

鈴谷「んー?」

提督「これだ」

提督「好きに使っていいぞ」

鈴谷「……紙?」

鈴谷「えーと、なになに…………『鈴谷のお願いを叶える券』?」

提督「プレゼントについて龍田に相談したら、それで我慢してくれるだろうと言われてな」

提督「ということでそれで我慢してはくれないか?」

鈴谷「……へぇー、龍田さんがねー……」

鈴谷「………………」

鈴谷「まぁいいや、これで我慢する」

提督「そう言ってくれると助かる」

鈴谷(龍田さん────)

鈴谷(────グッジョブ!)


鈴谷「────さーて」

鈴谷「早速使ってみようかなー?」

提督「言っておくが俺に出来る範囲かつ他の人に迷惑がかからないものしか叶えないからな?」

鈴谷「もー、それくらい分かってるって」

鈴谷「んーとね、それじゃあ……」

鈴谷(キス……は、勿体無いよね。頼めばしてくれそうだし)

鈴谷(お姫様抱っこ……は、そんなにして欲しいわけでもないし……)

鈴谷(…………うーん……)

鈴谷(してもらいたいことはたくさんあるけど、一つだけってなるとなぁ……)

鈴谷「………………」

提督「………………」

鈴谷「…………あ」

提督「あ?」

鈴谷「後で使う!」

提督「……何だ。結局今は使わないのか」

鈴谷「ここぞって時に使う方が賢明でしょ?」

提督「……好きにしろ」

提督「使うも使わないも鈴谷の自由だからな」

鈴谷「ふふーん♪」

鈴谷「凄いのお願いしちゃうから、覚悟しててね!」

提督「……お手柔らかに頼む」





















鈴谷「────そっちのケーキも美味しそうだねー」

提督「……素直に食いたいと言え」

提督「ほら、口開けろ」

鈴谷「あー……んっ♪」

鈴谷「やっぱり美味しー♪」

提督「そりゃ良かった」

鈴谷「お礼に私も一口あげるね」

鈴谷「ほら、あーん♪」



鈴谷と12月



提督「────これで全部か?」

鈴谷「えーと、ちょっと待ってね……」

鈴谷「食材よし、飲み物よし、お酒よし、お菓子よし……」

鈴谷「…………うん、全部買えてるよ」

提督「そうか」

提督「すっかり日も落ちてしまったし、早く帰るとしよう」

鈴谷「皆待ってるだろうねー」

提督「ああ、どこかの誰かさんが寄り道ばかりするせいでな」

鈴谷「そ、それは謝ったじゃん……」

鈴谷「私だって久し振りの街だったんだから、少しくらいはしゃいでも良いでしょ?」

提督「……庇わないからな」

提督「皆からの不平不満は受け止めろよ?」

鈴谷「うへぇ……」

鈴谷「提督の薄情者ぉー……」

提督「好きに言え」

提督「──────むっ……」

鈴谷「──────さ、寒っ!?」


鈴谷「もうこんな寒くなってるとか……」

鈴谷「有り得ないしぃ……」

提督「雪まで降っているな……」

提督「……仕方ない」

提督「鈴谷、これを使え」

鈴谷「ふぇ?」

鈴谷「……これ、提督の手袋?」

提督「少しサイズが大きいが……そこは我慢しろ」

鈴谷「嬉しいけど……」

鈴谷「提督は寒くない?」

提督「平気だ」

鈴谷「……………………」

鈴谷「提督、一つ返すね」

提督「……片方でどうしろと?」

鈴谷「もー、鈍いなぁ……」

鈴谷「余った方の手は…………ほら」

鈴谷「こうやって手を繋げばいいじゃん?」

提督「…………確かに」

提督「これは暖かいな……」

鈴谷「でしょー♪」


────────
──────
────
──


鈴谷「────ふふふーん♪」

鈴谷「えへへ……」

提督「……どうした」

提督「やけに上機嫌みたいだが……」

鈴谷「なんだかさー、こうやって並んで歩いてると、いろいろ変わったんだなーって思って」

鈴谷「私が提督と会った最初の頃とか覚えてる?」

提督「あー……」

提督「……思い出してみるといろいろひどいな」

鈴谷「提督ってば歩く時はズカズカ先行くし、話しかけても『ああ』とか『うん』とかしか言わないし……」

鈴谷「正直言うとあんまり好きじゃなかったんだよねー」

提督「……そうだったのか」

鈴谷「だってそうでしょ?」

鈴谷「いつも難しい顔して事務的な態度しかとらないし、ノリも悪いし、人の気にしてることズバズバ言うし……」

鈴谷「挙げるとキリがないなー」

提督「…………悪かったな」

鈴谷「…………あー……でも、さ」

鈴谷「……何時の話だったかは忘れちゃったけど」

鈴谷「提督が私達のことをちゃんと考えてくれてるって知ってからは……ちょっと見方が変わった」

鈴谷「それで今は…………」

鈴谷「…………今は……」

鈴谷「…………うん」




鈴谷「……大好きになった」




提督「………………」

提督「目上の人に対する無礼な態度」

提督「後先の事を考えない計画性の無さ」

提督「気分によって行われる問題行動の数々」

提督「これらはほんの一例に過ぎないが……」

提督「……思えばいろいろと手を焼かされた」

提督「………………」

提督「……俺も変わったものだな」

提督「無礼な態度を容認し、先のことよりも今を大切にし、そればかりか問題行動に加担さえしてしまっている」

提督「今の俺を昔の俺が見たら、一体何と言うだろうな?」

提督「…………ああ、そうだ」

提督「変わったのは全てお前のせいで…………」

提督「…………全てお前の『おかげ』だ」

提督「……今は何もかもが楽しい」

提督「そう思えるように、そう感じられるようにしてくれて……感謝している」

提督「……ありがとう鈴谷」




提督「……俺も大好きだ」





鈴谷「………………あー……もー……」

鈴谷「こうやってずっと、手を繋いで歩いてたいなぁ……」

提督「……そうだな」

提督「もっと、ゆっくり歩いて行こう……」




鈴谷と1月



鈴谷「────うぅ……寒い……」

提督「俺だって寒い……」

提督「初詣をしたいって言ったお前を恨むぞ……」

鈴谷「こ、こんなに寒いなんて思わなかったんだから仕方ないじゃん」

鈴谷「それに提督だってノリ良かったくせにぃ……」

提督「…………くっ」

提督「……こんなとこで喋っていても仕方無い」

提督「……早く済ませて帰るぞ」

提督「新年早々風邪をひくわけにもいかんしな……」

鈴谷「さんせーい……」

鈴谷「待ってて私のオコタ&みかん……」

提督「……あれは俺の物だろうが」


────────
──────
────
──


鈴谷「────はあぁ…………」

鈴谷「生き返るぅ……」

提督「鈴谷、もう少し足をよせろ」

提督「俺が入りにくい」

鈴谷「りょーかーい……」

提督「全く……」

提督「…………それで」

提督「初詣はどうだった?」

鈴谷「うーん……どちらかと言えば楽しかったかな?」

鈴谷「御守りとか、買えたしね」

提督「……何を買った?」

鈴谷「あ、ちょっと待ってね」

鈴谷「……んしょ…………っと」

鈴谷「はい、提督の分」

提督「『健康祈願の御守り』か……」

提督「まさか俺の分まで買ってくれてるとは思わなかった」

提督「ありがとう、鈴谷」

鈴谷「どーいたしましてっ」

鈴谷「……ちなみに私はこれにしました」

鈴谷「『子授けの御守り』でーす♪」

提督「………………」

提督「おみくじはどうだった?」

鈴谷「うわっ、スルーとか酷くない?」

鈴谷「もしかしたら必要になるかもしれないじゃん?」

提督「……いいから答えろ」


鈴谷「むー……」

鈴谷「……『吉』だったよ」

提督「……そうか。俺と同じだな」

鈴谷「おお!」

鈴谷「いやー、提督と私ってば似た者同士だねー」

鈴谷「相性バツグンって感じ?」

提督「………………」

提督「……そうだと嬉しいがな」

鈴谷「…………えへへ」

鈴谷「何だかさ、素直な提督って可愛いよね」

鈴谷「もっとそういうの出してよ」

提督「…………」

鈴谷「あれ? 顔赤いよ?」

提督「……からかうな」

提督「あの音声が響き渡ることになる」

鈴谷「よしっ、この話終わり!」

鈴谷「だからあれだけは勘弁してお願い提督!」

提督(それほど嫌か)


提督「…………さて」

提督「そろそろ休憩は終わりだ」

提督「仕事、始めるぞ」

鈴谷「うー……」

鈴谷「元日くらい休みたいよねぇ……」

提督「そういう愚痴は深海棲艦に言え」

鈴谷「はいはい、ちゃんと仕事しますよー…………って言いたいとこだけど」

鈴谷「提督、ちょっといい?」

提督「……何だ?」

鈴谷「んーと、さ……」

鈴谷「実は私、絵馬を書いてきてないんだよね」

提督「……ふむ」

提督「願うことが無かったのか?」

鈴谷「そういうわけじゃないよ」

鈴谷「…………ただ」

鈴谷「神様に願うよりもずっと、現実的な方法があったからね」

鈴谷「そっちに頼ることにしたんだ」

提督「あー……もしかして……」

鈴谷「提督は察しが良いねー♪」

鈴谷「ということで、はい」

鈴谷「『鈴谷のお願いを叶える券』使っちゃいまーす♪」

提督「やはりか……」

鈴谷「あはは、そんなに身構えなくていいよ」

鈴谷「願い事、とっても簡単だから……」




鈴谷「────提督」






鈴谷「これからもずっと、私と一緒にいて下さい」




提督「………………」

提督「何が来るかと思えばそんなことか……」

鈴谷「……いろいろ考えたけど、提督の隣に居られるのが一番幸せだと思って」

鈴谷「…………ねぇ提督?」

鈴谷「鈴谷のお願い、叶えてくれる……?」

提督「………………」




提督「……もちろんだ」

鈴谷「…………あはっ♪」






提督「────よろしく、鈴谷」

鈴谷「────よろしくね、提督!」




鈴谷編終了です。
時雨編は金曜日もしくは土曜日に。

それではまた。


本日11時頃より時雨編投下します。


あ、長門がようやく建造で出ました。
書けば出るんですねー。



時雨と7月



提督「────どうした時雨?」

提督「もうお腹一杯か?」

時雨「……提督」

時雨「これでも僕、結構食べたんだけど……」

提督「うーん、そうか?」

提督「……せっかくのお祭りなんだ。俺に遠慮なんかしなくていいからな?」

時雨「あはは、気持ちだけ受け取っておくよ」

時雨「……それにほら、今日のメインがもうそろそろだし、食べてる暇なんて無いんじゃないかな?」

提督「…………確かにそうだな」

時雨「ね?」


『──これより花火の打ち上げを開始します──』

『──御来場の皆様、どうぞお楽しみ下さい──』


提督「……始まるな」

時雨「……うん」






提督「────おおー……」

提督「やっぱり大玉花火は豪快だなぁ……」

時雨「鎮守府で皆とやる小さい花火も確かにいいけど、大きい花火は見応えがあるね……」

提督「…………うーん」

提督「……砲塔を上手いこと改造して打ち上げ出来ないかな?」

時雨「あはは、それが出来たら面白いと思うよ?」

提督「おっ、そうか?」

提督「それじゃ試作品が出来たら、時雨が打ち上げやってくれる?」

時雨「………………それは」

時雨「嫌、かな……」

時雨「だってほら、僕が打ち上げをやったら────」

時雨「────提督と一緒に見れないじゃないか」

提督「なっ────」

時雨「…………ふふっ」

時雨「顔が赤いけど、大丈夫かい?」

提督「へ、平気だから気にすんな」

提督(何だか最近、時雨が積極的になったな……)

提督(それは喜ばしいことだ…………でも)

提督(からかわれてるだけじゃ男が廃る!)


提督「────なぁ、時雨」

時雨「何だい提督?」

時雨「急に改まっちゃって……」

提督「確かに花火は綺麗だ」

提督「多種多様の模様を空に描き、夜の闇を様々な色彩で飾り照らす」

提督「その輝きに、見た者の心が奪われ、魅了されてしまうのも無理はない」

提督「……でも」

提督「俺にとっては時雨の方が────」

提督「────ずっと綺麗で、ずっと魅力的だぜ?」

時雨「………………」

時雨「……ねぇ、提督」

時雨「その台詞……恥ずかしいよ?」

提督「俺が一番分かってるよ……!」


時雨「大の大人があんなこと言うなんて……」

提督「うん、さっきの俺はどうかしてた」

提督「発言は全部忘れてくれ、頼むから」

時雨「言ってる間も花火見てばっかりだし、僕の方を見て言えないくらい恥ずかしいって、途中で気付いてたよね?」

時雨「……何で止めなかったの?」

提督「……男には退いちゃいけない場面があるんだよ」

提督「そういうことにしといてくれ」

時雨「…………あのね」

提督「────ぬおっ!?」

時雨「────こうやって僕の方をちゃんと見て、眼も合わせて……」

時雨「それで『綺麗だ』って言ってくれた方が……僕は嬉しい」

時雨「………………どう?」

提督「………………き」

提督「綺麗だ……」

時雨「…………ふふふっ」




時雨「ありがとう、提督……」




























提督「…………なぁ、時雨」

提督「周りの皆がキャーキャー言ってるの……気付いてる?」

時雨「…………うん」

時雨「流石にちょっと…………恥ずかしいかも……」

時雨「僕の顔……赤いでしょ?」

提督「……気にするな。俺もだから」

時雨「……あはは」

時雨「それじゃあ僕……」

時雨「…………提督とお揃いだね」

提督(………………)

提督(もうなんか抱きしめたい)



時雨と8月



提督「────お疲れ様、時雨」

時雨「提督、お疲れ様」

時雨「…………それって麻雀卓だよね?」

時雨「急にどうしたの?」

提督「……今日は何日だ?」

時雨「えーと、8月1日だけど……」

時雨「それがどうかした?」

提督「8月1日、つまり8(パ)1(イ)の日ということで、今日は『麻雀の日』という記念日らしい」

提督「ニュースでそれを見て懐かしくなって、昔使ってたこれを引っ張り出してきたってわけだよ」

時雨「へぇ…………」

時雨「提督、麻雀出来るの?」

提督「それなりにな」

提督「……時雨はどうだ?」

時雨「さっぱりだよ」

時雨「…………でも、そうだな……」

時雨「せっかくの機会だし、教えてくれないかい?」

提督「おお、いいぞ!」

提督「それじゃちょっとこっち来て────」


────────
──────
────
──


提督「────というのが大体のルールだけど……」

提督「どうだ? 分かったか?」

時雨「うーん……、大丈夫……だと思う」

提督「そうか」

提督「それじゃちょっとやってみない?」

時雨「あはは……」

時雨「お手柔らかに頼むよ……?」

提督「大丈夫大丈夫」

提督「俺も手加減するから、な?」




提督(……これだ)

時雨「えーと、ロン……だったかな?」

時雨「提督の教えてくれた通り、3つずつ揃えてみたけど……」

時雨「どうだい?」

提督「…………す、凄いな」

提督(四暗刻単騎待ち……だと……!)

提督(い、いや、これはまぐれに違いない)

提督(次だ次!)






時雨「………………」

提督「どうした? 時雨の番だぞ?」

時雨「……うん、やっぱり揃ってる」

時雨「ツモ、でいいんだよね?」

提督「…………ふぇぇ」

時雨「提督っ!? どうしたのっ!?」

提督(清一・二盃口・断ヤオ・面前・赤1・ドラ2……とか漫画の世界だよぉ……)






時雨「提督、最初から揃ってるんだけど……」

提督「よしっ、もうやめにしよう!」





提督「………………はあぁ……」

時雨「……げ、元気出してよっ」

時雨「今回はたまたま運が良かっただけだって!」

提督「………………」

時雨「…………うぅ……」

時雨「ごめんね提督……」

時雨「僕のせいで提督は全然楽しめなかったよね……」

提督「…………そんなことはない」

提督「時雨がアガった時の嬉しそうな顔、それが見れただけで俺は満足だ」

時雨「提督……」

提督「……すまない、時雨」

提督「ショックで放心していたがもう大丈夫だ」

提督「…………時雨さえ良ければ、もう一度打たないか?」

時雨「うん……!」

提督「よし、じゃあ今度は4人で打とう」

提督「そうだな……。この部屋に入ってきた先着2人を加えるってのはどうだ?」

時雨「僕は構わないよ」

時雨「……誰が来るか楽しみだね」




「司令、雪風ただ今戻りました!」

「てーとく、遊びに来たでち!」



時雨「あ、あはは…………」

提督「アカン」





時雨と9月




提督「『妹』というのは『姉』とは大きな違いを持っている」

提督「その最たるものが『呼ばれ方』だ」

提督「考えてみれば容易に分かることだが、『姉』からの『呼ばれ方』はバリエーションに乏しい」

提督「それに対してどうだ?」

提督「『妹』からの『呼ばれ方』は『お兄ちゃん』『にぃに』『兄さん』『兄様』『兄上』『おにぃ』などなど多種多様!」

提督「即ち『妹』は『姉』よりも優位な存在なんだよ!」

時雨「ふーん……」

時雨「でも『姉』なら『お姉ちゃん』とか『おねぇ』とか『アネキ』とか呼べるよね?」

提督「それも実際捨てがたいけどな!」



時雨「……はぁ」

時雨「たまにこうやって暴走するけどさ……」

時雨「相手が僕だから良いものの、相手が相手なら大変な事になるんだよ────」

時雨「────『兄様』?」

提督「────はうっ!」

時雨「そもそも『妹の日』って本当にあるの?」

提督「き、今日がその日だというのは本当だ……」

時雨「…………うーん」

時雨「まぁ、『にぃに』が言うことなら信じるけど……」

提督「────おぅふっ!」

時雨「…………あのさ」

時雨「ちゃんと僕の話聞いてる?」

時雨「────『お兄ちゃん』」

提督「────ごはぁっ!」

時雨「……………………」

時雨「どれが一番良い?」

提督「…………」

提督「『にぃに』です」

時雨「じゃあ今日は一日それで呼ぶよ」

時雨「『にぃに』、嬉しい?」

提督「ありがとうございます! ありがとうございます!」


────────
──────
────
──


時雨「────それにしても、呼び方ってたくさんあるんだね……」

提督「あだ名とかはともかく、特定の地位や身分を指す人の呼び方は本当に多いぞ?」

提督「家族に限定しても『オトン』『オカン』『ジジ』『ババ』……」

提督「もちろん他にもあるが、地方独特のものを合わせるとキリがないだろうな……」

時雨「家族、か…………」

時雨(提督が『兄』なら『にぃに』……)

時雨(……じゃあもし僕が『姉』なら?)

時雨(し、『時雨お姉ちゃん』とか……?)

時雨(…………いや、それも確かに良いけど)

時雨(やっぱり────)

時雨(────『お前』『あなた』で呼び合うのが良いなぁ……)

提督「時雨ー? どうしたー?」

提督「顔が赤いぞー?」

時雨「な、何でもないよっ!!」



時雨と10月



提督「────時雨ー!」

時雨「────提督ー!」



『トリック・オア・トリート!』




────────
──────
────
──


時雨「────それにしても鎮守府総出のハロウィンパーティーとか、よく考えたよね」

提督「たまにはこういうのも息抜きになっていいだろ?」

時雨「ふふっ、確かに……」

時雨「……提督はミイラ男で合ってる?」

提督「おう! ……まぁ、悪ノリしたやつが包帯をキツく巻いたせいで少々動きにくいけどな!」

提督「そういう時雨は狼人間か?」

時雨「まぁね」

時雨「……どう?」

提督「可愛いぞ」

提督「……ただ、新鮮味は無いけどな」

時雨「……うん、それは皆に言われたよ」

時雨「いや、確かに狼も犬科の動物だけどさ……」

時雨「犬扱いはひどくないかな?」

提督「……いや、仕方ないだろう」

提督「時雨のイメージって『忠犬』だし」

時雨「…………はぁ……」


提督「はははっ」

提督「溜め息を吐くと幸せが逃げるぞ?」

時雨「………………」

時雨「……それは、大丈夫だよ」

提督「へぇ、どうして?」

時雨「ふふ、だって今の僕は、こんな小さな溜め息じゃ吐き出しきれないくらい、幸せだからね……」

時雨「……もちろん提督のおかげだよ?」

提督「…………何だよ、照れるじゃないか」

時雨「……でも、これが僕の本音なんだ」

時雨「今までの僕ならここからずるずると暗い空気にしちゃうけど、今日はそんな日じゃないし、そんな空気にするつもりもないから、短く纏めるよ?」

時雨「……提督」

時雨「……今までありがとう」

時雨「こんな僕で良ければ、これからもよろしくお願いします」

提督「……もちろん!」

提督「俺の方こそよろしくなっ!」

時雨「……うん!」

提督「…………よっしゃ時雨! 間宮さんのとこにお菓子ねだりに行くぞ!」

提督「付いて来い!」

時雨「わっ、ちょっ、提督!」

時雨「待ってってば!」



────────
──────
────
──




提督「────うぅ……頭痛い……」

時雨「お帰り、提督」

時雨「こんな遅くまで何処行ってたの?」

提督「お、時雨か……」

提督「いや、実は……年配組に捕まって酒飲まされてな……」

提督「あいつら加減ってものを知らないから……」

時雨「それは災難だったね……」

時雨「でも、提督も同じ目に遭うなんて、やっぱり僕達ってば似たもの同士なのかな?」

時雨「……ふふ、提督と一緒は嬉しいなぁ……」

提督「…………時雨?」

提督「酒……飲んだのか……?」

時雨「んー…………」

提督「お、おい……何でこっちに歩いて────うおっ!?」

提督(し、しまった! 包帯が絡まって────)

時雨「ねえ提督? そうだとしたら────」

時雨「────どうする?」

提督(ま、マウントポジション……!)

提督「……よし、時雨」

提督「とりあえずそこから避けないか?」

提督「……な?」

時雨「……………………」

時雨「トリック・オア・トリート?」

提督「…………お、お菓子ならそこに……」

時雨「……欲しいのは提督だけだよ」

提督「…………あー……」

提督「その、何だ……?」

提督「俺が言う台詞じゃないんだけどさ……」

提督「……優しく、頼む」

時雨「………………」

時雨「今日は無理かも」







時雨「────いただきます♪」



































提督「時雨ー、そろそろ部屋から出て来いよー」

時雨「あ、合わせる顔がないよ……」


時雨編終了。

次からリクエストの方やります。

それではまた。



時雨は可愛いですもんねー。


E5突破完了しましたー。

油11000 弾8000 鉄6000 ボ5000 バケツ80
ボス14 お仕置き3 撤退8 9時間30分
めぼしいドロは夕雲と阿賀野です。

ゴーヤ掘りがメインだったのに出ないとは……ぐぬぬ……。

矢矧は今回諦める予定ですので、E6・E7の人達より一足先にレベリングに戻る所存。


本日の投下はありませんが、突破記念としてリクエスト増やします。

今日の夜7時に近いレスから2人取りますのでどうぞお書き下さい。

書いてない艦娘・すでに書いた艦娘、どちらでも大丈夫です。


時雨と隼鷹了解です。

次の投下の後にもまたリクエスト取りますので今回取れなかった方、ぜひご参加下さい。

それではまた。


言い忘れていたことがあったので。

このリクエストの方はストーリーとかドラマとかそんな高尚なものは存在しません。

ただただ好感度Maxの艦娘と駄弁ったり馬鹿やったりイチャイチャしたりするだけのお話になります。

ご了承よろしくです。


提督の皆さん秋のイベントお疲れさまでした。


最後の最後のE1鈴谷掘りにてようやく鈴谷をゲットしました。
これだけ鈴谷を書いておきながら鈴谷持っていなかったので感無量です。
今なら鈴谷のみでスレ立て出来そうな気さえします。


それで投下の方ですが、すいません。
リアルの用事が立て込んで伊勢と比叡しか書けてません。

二人分だけ投下するのもアレなので、週末にまとめて投下します。
その際リクエストも取りますのでぜひご参加下さい。


本日の夜、5人分投下します。

投下後にリクエスト3人分取りますが、リクエスト合計が10人とキリが良いので、おそらく最後のリクエストになると思います。

ぜひご参加下さい。


リクエストは
伊勢
比叡
榛名
翔鶴
不知火
時雨
隼鷹
の七名です。


えー、非常に申し訳ないのですが急用が入りました。

今から出ないといけないので投下出来そうにないです。

リクエスト2人分増やすのでどうかお許しを……。


ということでリクエストだけ取っておきます。

今日の夜9時に近いレスから5人分リクエスト取ります。

すでに取られてある艦娘でも構いません。
量二倍にして少しストーリー付けて書きますので。

それではまた明日。


北上様から榛名まで了解です。

榛名がダブったのでちょっと書き直します。
なので本日の投下は昨日投下するはずだった分から榛名を引いた4人分です。

投下まで少々お待ちを。



伊勢とゴミの日



提督「……………………」

提督「……これは何だ?」

伊勢「あ、あはは……」

伊勢「…………私の部屋よ?」

提督「……部屋? はは、面白い冗談を言うな」

提督「床が見えないくらい敷き詰められたゴミ袋の数々」

提督「使わずにホコリが積もった家電製品」

提督「そして立ち上る悪臭」

提督「どこからどう見てもゴミ置き場だ」

伊勢「り、理由があるのよっ。ちゃんとした理由がっ」

提督「……言ってみろ」

伊勢「えーと、その……日向が捨てさせてくれなくて…………」

提督「……実は日向から先に話を聞いている」

提督「お前、自分の部屋を欲しがったくせに、日向の部屋に入り浸っているそうだな」

伊勢「っ!?」

提督「買ってきたスイーツやお菓子、その他生活品の諸々を日向の部屋に持ち込み、それらを日向の部屋のゴミ箱に捨てようとしては怒られ、自分の部屋に持ち帰っていると聞いた」

提督「……そして持ち帰ってから自分で捨てるのをめんどくさがった結果がこの惨状」

提督「違うか?」

伊勢「仰る通りです……」


提督「…………はぁ」

提督「日向と同室だった間はこんなことが起きていなかった」

提督「……随分と日向に面倒をかけていたんだな」

伊勢「うぅ……」

提督「……しかし分からん」

提督「面倒だと分かっていながら何故一人部屋の申請を出したんだ?」

伊勢「それは、その…………」

伊勢「……いつまでも日向に頼るわけにはいかないし」

伊勢「……………………それに」

伊勢「一人で生活するくらい簡単に出来ないと、提督との生活なんて夢のまた夢かと思って……」

提督「………………」

提督「……いきなりハードルを上げ過ぎだ」

提督「今までずっと他人に頼ってきた奴が、急に誰にも頼らずに生きていける訳がないだろう」

提督「…………さっさと片付けるぞ」

提督「俺はゴミの上に寝るつもりは無いからな」


伊勢「…………えっ?」

伊勢「ね、ねぇ、提督?」

伊勢「それってその、私と一緒に居てくれるってことでいいのかしら……?」

提督「……そういう解釈で構わん」

提督「生活のイロハを叩き込んでやるから覚悟しろ」

伊勢「…………ふふっ」

提督「……笑っている暇があったら手を動かせ」

伊勢「────了解っ」

伊勢「さぁ、ちゃっちゃと片付けるわよっ!」



















提督「…………このよれよれのハンカチは……」

伊勢「提督に貰った物ね」

伊勢「もう使ってないんだけど、捨てるに捨てられなくて……」

提督(……ゴミはともかく)

提督(俺が買ってやった物ばかりだな……)

提督(……………………)

提督「…………捨てるぞ」

伊勢「えっ、ちょ、ちょっと!?」

提督「……これくらいいくらでも買ってやる」

伊勢「……私に似合うやつ、また提督が選んでくれる?」

提督「……ああ」

伊勢「……ふふ、楽しみだわ♪」



伊勢とポニーテールの日



伊勢「『ポニーテールの日』?」

提督「ああ、今日がそうらしい」

伊勢「ふーん…………」

伊勢「……うん。正直に言うと『それがどうかした?』って感じなんだけど?」

提督「まぁ今日が『ポニーテールの日』だというのはキッカケみたいなものだ」

提督「今日がそんな日だと知った時ふと思ったんだが……」

提督「お前がポニーテールにしてるのは何か理由があるのか?」

伊勢「理由、ねぇ…………」

伊勢「んー…………」

伊勢「……ほら、私って日向と似てるじゃない?」

伊勢「だから区別しやすくなるようにポニーテールにしたんじゃないかしら?」

提督「自分のことだというのに随分と曖昧だな……」

伊勢「思い出せないくらいずっと前からポニーテールにしてるからね」

伊勢「理由なんて正直覚えてないわよ?」

提督「……そういうものなのか」

伊勢「そういうものよ」


伊勢「…………ところで提督」

伊勢「提督は好きな髪型とかってあるの?」

提督「…………何だ? 言えばその髪型にしてくれるのか?」

伊勢「もちろんっ」

伊勢「さ、好きな髪型を教えてちょうだい?」

提督「…………ふむ」

提督「そうだな…………」

提督「……強いて言うなら」

伊勢「強いて言うなら?」

提督「伊勢のポニーテールだ」

提督「……俺はそのままの伊勢が好きだからな」


伊勢「──────へ?」

伊勢「えっ、あ、ちょ…………うぅっ……」

伊勢「そ、そういう不意打ちやめてよねっ」

伊勢「びっくりするじゃないっ」

提督「……すまん」

提督「『提督は分かりにくい』と常々言われるものだから、素直に自分の気持ちを伝えてみたのだが……」

提督「どうも上手くいかないな」

伊勢「もう、だからそういうのじゃ…………」

伊勢「…………」

伊勢「……ね、ねえ提督?」

提督「何だ?」

伊勢「さっきの言葉、もう一回言ってくれない?」

提督「……俺は」

提督「そのままの伊勢が好きだ」

伊勢「…………ふふっ」

伊勢「悪くない気分だわ♪」



伊勢と休日



伊勢「────毎度毎度思うけど」

伊勢「提督って本当に仕事人間よね」

提督「そうか?」

伊勢「だって今日は久しぶりの休日でしょ?」

伊勢「それなのに執務室で仕事って……」

伊勢「まるで仕事に取り憑かれてるみたいだわ」

提督「……急な仕事が来ただけだ」

提督「俺だってこの仕事が無ければ……」

伊勢「無ければ?」

伊勢「趣味も何もない提督が、久しぶりの休日をどう過ごす予定だったの?」

提督「………………」

提督「ふむ、新しい油田が見つかったか……」

伊勢「あー! 今逃げたわねっ!」

伊勢「答えられないからって逃げるのは卑怯よ!」

提督「これは戦略的撤退だ」

提督「……それに同じく暇を持て余してる伊勢に言われたくない」

提督「お前だって何をするでもなくソファーに座ってるじゃないか」

伊勢「そ、それは、その……」

伊勢「たまには何もしないのも良いかなぁって……ね?」

提督「………………」

伊勢「………………」

提督「……仕事終わったら何処か行くか」

伊勢「良いわね、それ」



比叡とカレーの日



提督「────よし」

提督「比叡、準備はいいか?」

比叡「いつでも行けます!」

提督「良い返事だ」

提督「もう一度言っておくが俺は手取り足取り教えたりはしない」

提督「比叡が自分の思うようにカレーを作り、その途中で見過ごせないミスがあればその都度注意する」

提督「……いいな?」

比叡「はい! 大丈夫です!」

提督「それじゃ開始してくれ」

比叡「気合い! 入れて! 行きます!」

比叡「まずは材料を────」

提督「──────待て待て待て待てっ!」

比叡「ひぇっ!?」

提督「何だその材料の数は!」

比叡「ざ、材料?」

比叡「こ、こっちは隠し味用なんですけど…………」

提督(ざっと見ただけでもにんにく、りんご、ハチミツ、ヨーグルト、コーヒー……)

提督(こいつ……全部ぶち込んで作ってたな!)

提督「……比叡、今回は隠し味無しだ」

比叡「ええっ!? それじゃ比叡カレーになりませんよ!?」

提督「いいから無しだ!」

比叡「うぅ……」

比叡「分かりました……」

提督「ふぅ…………」

比叡「………………」

比叡「…………ウスターソースくらいなら」

提督「駄目」

比叡「ひえぇ……」


────────
──────
────
──


提督(……最初はどうなることかと思ったが)

比叡「ふふふーん♪」

比叡「えーと、次は────」

提督(調理手順は完璧だし、手際も悪くない)

提督(比叡は典型的なアレンジで失敗するタイプだったか……)

提督(アレンジ癖さえ直せば他の料理もなんとかなりそうだな)

比叡「────よしっ」

提督「……後は煮込むだけか?」

比叡「いえ、その前に一つあります」

提督(……またアレンジを加えるつもりじゃない……よな?)

提督(……そうなら止めるけど)

比叡「むむむむむ…………!」

提督「……………………」

提督「…………比叡」

提督「何をやっている? かめはめ波でも放つつもりか?」

比叡「ち、違いますよ!」

比叡「料理に愛情を込めてるんです!」

提督「そ、そうか…………」

比叡「むむむむむ…………!」

比叡「司令……大好きですよー…………!」

提督(可愛い)

────────
──────
────
──


比叡「ど、どうですか……!」

提督「…………美味い」

比叡「本当ですかっ!?」

比叡「頑張った甲斐がありました……!」

提督「どんな料理でもまずは基本を忠実にすること」

提督「……今回ので理解したな?」

比叡「はいっ!」

提督「……良い返事だ」

提督(……それにしても美味いな)

提督(……………………)

提督(……そうか)

提督(愛情たっぷり入ってるもんな)

比叡「────司令」

比叡「付け合わせ要りますか?」

提督「ああ、頼む」



比叡とコタツ解禁日



比叡「────司令、見て下さい!」

比叡「雪ですよ、雪!」

提督「……そうだな」

提督「寒い……」

比叡「司令も一緒に体を動かしましょう!」

比叡「そうすれば暖かいですよ!」

提督「いや、遠慮する……」

提督(あんなにはしゃいで……)

提督(……飼ってた柴犬を思い出すな)

提督「滑って転ぶなよー……」

比叡「あはは、そんなことしま────」

比叡「────あ痛ぁっ!?」

提督「言わんこっちゃない…………」


────────
──────
────
──

提督「────よし」

提督「準備できたぞ」

比叡「今年もついにコタツ解禁ですか……」

提督「今年は去年よりも少し早い解禁だな」

提督「…………比叡、分かってると思うが────」

比叡「大丈夫です! 仕事もちゃんとやりますから!」

提督「────ならいい」

比叡「それじゃ早速入りましょう!」

比叡「比叡、一番乗りです!」

提督「………………」

比叡「………………」

比叡「………………司令」

比叡「寒いです……」

提督「そりゃ電源入れたばかりだからな」

比叡「ひえぇ……コタツなのに暖かくないなんて……」

提督「少しすれば暖かくなる」

提督「それまで我慢しろ」

比叡「そんなぁ…………」

比叡「………………」

比叡「……司令」

比叡「寒いので隣に行っても……?」

提督「……いいぞ」

比叡「えへへ……」

比叡「……それでは失礼しますっ」

比叡(司令の隣は落ち着くなぁ……)

提督(比叡の隣は落ち着くな……)



比叡と休日



比叡「────司令、出来ました!」

提督「……今日も美味そうだな」

比叡「今日の料理は和風キノコパスタです!」

比叡「冷めないうちにどうぞ!」

提督「…………」

提督(比叡に料理を教えて早三ヶ月……)

提督(随分上達したな……)

比叡「…………司令?」

比叡「キノコ、苦手でしたか?」

提督「…………ん」

提督「すまん、ちょっと考え事をしていた」

提督「キノコは大丈夫だから心配するな」

比叡「そ、そうですか?」

提督「ああ」

提督「…………それにしても」

提督「これなら何時でもお嫁にいけるな……」

比叡「よ、嫁っ!?」

提督「今の比叡なら男の胃袋を鷲掴み出来ること間違い無しだ」

提督「……俺が保証する」

比叡「………………」

比叡「し、司令……その……」

比叡「私の料理は司令の胃袋も鷲掴み出来ているでしょうか……?」

提督「……………………」

提督「まぁ、な……」

比叡「────っ!」

比叡「………………えへへ♪」

比叡「それならいいんです♪」



不知火と木曜日



不知火「──────ふう…………」

不知火「もうこんな時間ですか……」

不知火「キリもいいですしここで一度休憩にしましょう」

提督「やった! 5時間ぶりの休憩!」

提督「不知火ってば俺を忙殺する気なのかと思ったよ全く……」

不知火「仕事の割り振りは上層部が決めたものです」

不知火「よって不知火に落ち度はありません」

提督「そ、それはそうなんだけど……」

不知火「でしたら問題有りませんね?」

提督「…………はい……」

不知火「………………」

不知火「……司令」

不知火「コーヒーとお茶、どちらが良いですか?」

提督「……不知火が淹れてくれるの?」

不知火「…………まあ、頑張っていたようですし」

不知火「流石の私も労います」

提督「不知火……!」

提督「それじゃコーヒーよろしく!」

提督「味は不知火に任せた!」

不知火「……了解しました」


不知火「────どうですか?」

提督「ん?」

提督「もちろん美味しいよ?」

提督「不知火が淹れてくれたコーヒーが不味い訳ないじゃないか」

不知火「……本音で」

提督「な、何のことかな?」

不知火「………………」

提督「あー……、白状しますので睨まないで下さい」

提督「…………ちょっと甘いです」

不知火「……すいません」

不知火「取り替えます」

提督「ちょ、そこまでしなくていいから!」

不知火「……そうですか」

提督「………………あのさ」

提督「不知火って基本的にブラック派だよね?」

提督「なんで俺のは甘くしたの?」

不知火「……司令がお疲れのようでしたので、甘い方が良いかと思いました」

提督「つまり俺のことを想って作ってくれたわけか……」

提督「ありがとう、不知火」

不知火「………………」

不知火「次は、失敗しませんから」

提督「おう、楽しみにしてるぞ」

提督「────さ、仕事に戻るか」

不知火「────はい」



不知火と土曜日



提督「────もう、限界だ!」

提督「何だよこの仕事の量!」

提督「上は何考えてるんだコンチクショー!」

不知火「……司令」

不知火「明日は休みですし、ここで踏ん張りましょう」

不知火「司令だけでなく不知火だって頑張っているのですから……」

提督「た、確かにそうだけど……」

提督「ひたすら書類に向かっているのはもう飽きたんだよ……」

不知火「…………クイズでもしますか?」

不知火「少しは気が紛れるかと」

提督「しりとりは昨日やったしな……」

提督「よし、乗った!」

不知火「では、言い出した不知火からいきます」

不知火「深海棲艦で現在確認されている潜水艦の名称は?」

提督「……不知火らしい問題だな」

提督「カ級とヨ級だろ?」

不知火「正解です」

提督「よし、それじゃ次は俺か」

提督「鎮守府における────」


────────
──────
────
──


不知火「────正解です」

提督「俺の番か……」

提督「………………」

提督「土を掘り起こす農具は?」

不知火「…………」

不知火「……鍬(クワ)」

提督「……正解だ」

提督(そっちじゃないんだよなー)

不知火「────ですが、司令にとってはこっちの方が良いでしょう」

不知火「…………鋤(スキ)」

提督「……バレてたか」

不知火「……こんな回りくどいことをしなくても、これくらいなら何度でも言います」

提督「ははっ、そうか」

提督「でもそれは明日に取っておくよ」

不知火「……分かりました」

提督「さーて、ラストスパート頑張るぞ!」



不知火と休日



提督「────んっ……」

不知火「……おはようございます、司令」

提督「……おはよう、不知火」

提督「……とりあえず離れてくれるか?」

提督「抱きつかれてちゃ布団から出られない」

不知火「…………嫌、です」

不知火「もう少し……このまま……」

提督「…………うー……」

不知火「…………駄目……?」

提督「…………くっ」

提督「あーもう好きにしろ!」

不知火「フフ……♪」

不知火「それでは不知火の好きにします……♪」

提督「…………はぁ」

提督(仕事とプライベートでこんなに態度が違うんだもんな……)

不知火「一週間頑張ったかいがありました……」

提督(…………)

提督(可愛いからいいか)

不知火「司令……大好きです……」

提督「……俺も大好きだぞ」

不知火「…………フフ♪」



翔鶴と恋人の日



提督「────翔鶴さん」

提督「今日が何の日か知ってます?」

翔鶴「今日、ですか…………?」

翔鶴「………………」

翔鶴「……いえ、分かりませんね」

翔鶴「何の日なのでしょうか?」

提督「それがですね」

提督「今日は『恋人の日』という日でして……」

翔鶴「『恋人の日』……?」

翔鶴「……残念なことに私と提督には関係の無い日のようですね」

提督「…………どうして?」

翔鶴「うふふ……。提督、分かってて言ってますよね?」

翔鶴「……私達は『恋人同士』なんかじゃないでしょう?」

提督「ははっ、そうですね」

翔鶴「この回答でご満足ですか────」

翔鶴「────あ・な・た」

提督「……大満足です」

翔鶴「うふふ」

翔鶴「それなら良かったです♪」


翔鶴「────さて」

翔鶴「それでその『恋人の日』がどうかしたのですか?」

翔鶴「急に言い出すなんて、提督のことですから何か考えがあったのでしょう?」

提督「流石は翔鶴さん」

提督「実はこの『恋人の日』、お互いの写真を送りあう日らしくて……」

翔鶴「写真、ですか……」

翔鶴「それで先程からカメラを持っていらしたのですね」

提督「青葉から借りてきました」

提督「ということで、これで撮りませんか?」

翔鶴「もちろん構いません」

翔鶴「…………ただ」

提督「ただ?」

翔鶴「お互いを撮りあった後────」

翔鶴「────2人で撮りましょうね?」

提督「…………もちろん」


────────
──────
────
──

提督「翔鶴さん、次はソファーに一緒に座って撮りましょう」

翔鶴「提督、後ろから抱き締めてもらえますか?」

提督「うーん……違うなぁ……」

翔鶴「服を変えてみましょうか?」

提督「いいですねそれ!」

翔鶴「青葉さん、ちょっと待ってて下さいね」



(……………………)

(早く終わらせて帰りたい……)



翔鶴とくしの日



提督「翔鶴さんの髪、やっぱりさわり心地良いですね……」

翔鶴「髪は女の命ですから……」

翔鶴「毎日の手入れは欠かしていません」

提督「ふむふむ……」

翔鶴「……それに」

翔鶴「さわらせてあげるのは提督だけなんですよ?」

提督「ははは、それは嬉しいですね」

提督「それならより大切に扱わないと……」

翔鶴「うふふ……」

提督「…………ところで翔鶴さん」

提督「髪型は変えないんですか?」

翔鶴「あら……」

翔鶴「変えた方がよろしいですか?」

提督「………………」

提督「……いえ、やっぱりそのままでお願いします」

提督「考えてみたら翔鶴さんはそのままが一番綺麗ですし……」

翔鶴「うふふ、お褒めの言葉ありがとうございます」

翔鶴「……でも」

翔鶴「変えてみるのも新鮮で良いかもしれませんよ?」


提督「そうですか?」

翔鶴「ちょっと失礼しますね……」

翔鶴「例えば……こう……」

翔鶴「ポニーテールとか」

提督「あ、良いですねそれ」

提督「何というか、活発さが増した気がします」

翔鶴「後はそう……おさげとか」

提督「ははっ、何だか学級委員長みたいですね」

翔鶴「カールやウェーブにしてみるのも面白いかもしれません」

翔鶴「…………そして最後は」

提督「まぁ、ツインテールですよね」

翔鶴「どうでしょうか?」

提督「……瑞鶴にとても似てます」

提督「でも翔鶴さんの方がずっと可愛いです」

翔鶴「……うふふ」

翔鶴「瑞鶴には悪いですけど────」

翔鶴「────提督にそう言ってもらえると嬉しいです♪」



翔鶴と休日



翔鶴「────提督」

翔鶴「朝ですよ、起きて下さい」

提督「んー…………」

提督「あと五分……」

翔鶴「そう言っていつも起きないじゃないですか」

翔鶴「せっかくの休日が勿体ないですよ?」

提督「休日こそ休む日だから……」

翔鶴「……た、確かにそうですけれども」

提督「だから」

提督「……翔鶴さんも一緒に寝ませんか?」

提督「まだ着替えてないみたいですし」

翔鶴「……提督の布団でですか?」

翔鶴「……私は、その…………」

提督「…………翔鶴」

提督「ほら、入って入って」

翔鶴「…………もう」

翔鶴「……五分だけですよ?」

提督「はは、いらっしゃい」

翔鶴「それでは失礼します……」

翔鶴「────んっ……!」

翔鶴「そ、そういうのは夜にして下さいっ!」

提督「ごめんごめん」

翔鶴「もうっ…………」


本日の投下終了。

それではまた。


皆さんこんばんは。

簿記論落ちて悲しみに暮れてたけど建造で58が出てちょっと元気出ました。
おりこうさんになって来年リベンジします。


ここ最近私事が忙しくて書けてませんでした。
申し訳ないです。

書き溜めがあと扶桑さんで最後なので、もう少々お待ち下さい。
明日の夜投下します。


夜に投下すると言ったな。
あれは嘘だ。

はい、すいません。寝落ちしてました。
遅くなりましたが投下開始します。



時雨とみかんの日



提督「────ただいまー」

時雨「お帰り、提督」

時雨「昼休み終了ギリギリに来るなんて珍しいね」

時雨「外にでも出ていたのかい?」

提督「ああ、今日は外で食べたくなってさ」

提督「────あっ、そうそう」

提督「安かったから買ってきたんだけど、時雨も食うか?」

時雨「これは……みかん?」

提督「飯食った帰りに見つけてな。あまりにも安かったから大量に買っちまった……」

提督「ちなみに食堂に箱で置いてきてある」

時雨「買いすぎだよ……」

提督「……まあ、あそこに置いておけば皆適当に食うだろ」

提督「……で、時雨はどうする?」

時雨「……そうだね」

時雨「せっかくだし、一つくらい貰おうかな?」

提督「おう、食え食え」

提督「ほら」

時雨「────っと……」

時雨「……提督」

時雨「食べ物投げるのはどうかと思うよ?」

提督「細かいことは気にすんなって」

時雨「…………はぁ……」


────────
──────
────
──


提督「みかん美味いな」

時雨「確かに美味しいね」

提督「こうやってみかん食べてるとコタツ欲しくなるな……」

時雨「ははっ、それは気が早いよ」

時雨「まだ11月に入ったばっかりなんだからね」

提督「それもそうか……」

提督「……………………」

提督「…………あっ」

提督「……みかん無くなったな」

時雨「…………それでなんで僕の方を見るのかな?」

提督「…………何となく?」

時雨「……そう」

時雨「それなら僕も気にしないことにするよ」

提督「………………」

時雨「………………」

提督「………………」

提督「………………時雨」

時雨「……何だい、提督?」

提督「みかんくれない?」

時雨「…………最初からそう言えばいいのに」

時雨「ほら、提督」

時雨「あーん」

提督「あー、んっ……」

時雨「……これでいい?」

提督「……いや、もう一個頼む」

時雨「仕方ないなぁ……」

























時雨「────ひゃっ!?」

時雨「て、提督っ!?」

時雨「僕の指ごと食べないでよっ、びっくりするじゃないかっ」

提督「うーん…………」

提督「……時雨の指の方が甘いなー」

時雨「────あううっ…………」

時雨「か、からかわないでおくれよ…………」

時雨「恥ずかしくて顔が熱くなっちゃうじゃないか…………」



時雨と姉の日



提督「────そう言えば今日は姉の日らしいな」

時雨「へぇ、そうなんだ」

提督「………………」

時雨「………………」

提督「時雨、この書類なんだけど────」

時雨「ちょっと待って提督」

時雨「それだけ? それだけなの?」

時雨「この前の妹の日なんてあんなに語ったじゃないか」

提督「そんなこともあったな」

提督「今回は改めて語る必要が無いと思って自重したんだけど……」

提督「…………聞きたいの?」

時雨「……いや、そういうわけじゃないんだけどさ」

提督「だろ?」

提督「それに語るとしても俺の場合は前回の『呼ばれ方』と違って『呼び方』になるし……」

提督「…………ところで時雨」

提督「時雨は自分が姉だったら妹あるいは弟になんて呼ばれたい?」

時雨「ぼ、僕かい?」

時雨「…………うーん、そうだね……」


時雨「姉さん、は他人行儀な感じがして嫌だし……」

時雨「親しみやすい『お姉ちゃん』が良いかなぁ……」

提督「弟も妹も?」

時雨「うーん、基本的にはそうなんだけど、弟が成長したら『時雨ねぇ』とかも良いかも」

提督「……近所の子供たちからは?」

時雨「『お姉さん』って呼ばれたいかな。大人な女性って感じがするし」

提督「………………」

提督「……結構ノリノリだな」

時雨「い、いいじゃないか偶には僕だって!」

提督「怒るなって『時雨お姉ちゃん』」

時雨「っ!?」

提督「…………どう?」

時雨「……新鮮な感じがする、かな?」

提督「────よし、じゃあ今回は俺が今日一日時雨のことを『お姉ちゃん』って呼ぶわ」

提督「いいよな? 『時雨お姉ちゃん』」

時雨「な、何だかむず痒いよ……」

時雨「………………でも」

時雨「悪くはないかな……」





























提督「時雨お姉ちゃんの膝は柔らかいなぁ……」

時雨「ふふっ…………。お姉ちゃんの膝枕は気持ち良いかい?」


「提督ー! 私何だか暇っぽい!」

「だから遊びに──────」


提督「あ」

時雨「あ」


「────お邪魔したっぽい!」


時雨「────ま、待ってよ夕立!」

時雨「頼むから理由を聞いておくれ!」



時雨と休日



時雨「…………んっ」

提督「────んん……」

時雨「…………おはよう、提督」

提督「…………おはよう、時雨」

提督「……いつ起きた?」

時雨「ついさっきだよ。起きてすぐに提督に声をかけたからね」

提督「じゃあほとんど俺と同時か……」

提督「時間は…………まだ早いなぁ……」

時雨「せっかくの休日だっていうのに体はいつも通りの時間に起きちゃうんだね……」

提督「…………二度寝するか?」

時雨「……うん」

提督「……ほら、もっとこっち来い」

時雨「…………うん」

時雨「提督はあったかいね……」

提督「……時雨もあったかいよ」

時雨「ふふっ、おやすみ……」

提督「ああ、おやすみ……」



隼鷹と禁酒の日



隼鷹「────なぁ、提督?」

隼鷹「あたし、もう限界なんだけどさぁ……」

提督「…………」

提督「……駄目だ」

隼鷹「そんなっ……提督……どうして…………」

隼鷹「……お願いだよ提督」

隼鷹「一口、一口だけで良いからさぁっ」

提督「……駄目なものは駄目だ」

提督「我慢しろ」

隼鷹「そんな殺生な……!」

隼鷹「うう……あんまりだぁ……」

提督「…………隼鷹」

提督「禁酒はまだ三日目なんだが……」

隼鷹「飲みたいものは飲みたいんだよう……」

隼鷹「……本当に駄目?」

隼鷹「ちょっと、ちょーっとだけで良いから!」

隼鷹「なっ? なっ?」

提督「駄目」

隼鷹「…………けち」


提督「ケチと言われてもなぁ……」

提督「禁酒を言い出したのは隼鷹じゃないか」

隼鷹「時間を戻せるなら三日前のあたしをぶん殴ってやりたいよ……」

隼鷹「……甘かった。お酒はあたしにとって身体の一部も同然だったんだね」

隼鷹「今は半身が存在しないようにすら思えて寂しい……」

提督「……そうか」

提督「湿っぽく言っても駄目なものは駄目だがな」

隼鷹「提督の分からず屋ー!」

隼鷹「あたしのことがそんなに嫌いなのかよぅ!」

提督「……好きに決まってるだろ」

提督「隼鷹のことが好きだからこそ、こうやって厳しく接してるんだ」

提督「……たまには禁酒するのも身体に良いと思ってな」

隼鷹「………………はぁ」

隼鷹「ずるいなぁー……」

隼鷹「そう言われちゃったら反論できないじゃん」

隼鷹「……もうちょっと頑張ってみるよ」

提督「ああ、頑張れ隼鷹」

提督「俺も出来る限りの範囲で協力するからな」

隼鷹「にひひっ♪」

隼鷹「頼りにしてるぜぇ?」


────────
──────
────
──


隼鷹「────だあぁっ!」

隼鷹「無理! もぉー無理!」

提督「さっきの頑張る宣言から三時間しか経ってないぞ」

提督「我慢だ我慢」

隼鷹「うぅ……!」

隼鷹「──うわああああんっ!」

隼鷹「禁酒なんてもう嫌だぁっ!」

提督(このやりとり、今日だけで三回目だな……)



隼鷹と禁酒解禁日



隼鷹「んふふー♪」

提督「おい、ちゃんと歩け」

提督「流石の俺でも肩を貸す以上は無理だぞ」

隼鷹「分かってるって。平気平気」

提督「……それにしてもやけに上機嫌だな」

隼鷹「んー?」

隼鷹「そりゃあ提督、久し振りにお酒飲めたんだからこうもなるよ」

隼鷹「…………提督は機嫌悪いみたいだけどねぇ」

提督「…………真夜中に電話で起こされて、飲み屋に迎えに来させられたら誰だって機嫌が悪くなるだろう」

提督「しかも店主への謝罪付きと来たもんだ」

提督「……そこの所、何か思うことはないのか?」

隼鷹「いやー、ごめんごめん」

隼鷹「迷惑かけるねぇ」

提督「……お前、絶対懲りてないだろ」

隼鷹「…………提督は優しいから」

隼鷹「どうせあたしがまた騒いでも、迎えに来てくれるんだろ?」

提督「…………程々にしろよ」

隼鷹「…………うんうん」

隼鷹「提督のそーいうトコ、あたし好きだなぁ……」

提督「…………」

提督「……今日は行けなくてすまなかったな」


隼鷹「…………」

隼鷹「いいよいいよ」

隼鷹「急な仕事だったんだろ?」

提督「……それでも約束を破ったことには変わりない」

提督「怒らないから正直に言って良いぞ」

隼鷹「あー……、そっか…………」

隼鷹「………………やっぱさ」

隼鷹「一人で飲む酒っつーのはあんまり美味しくないよなぁ……」

隼鷹「…………うん」

隼鷹「…………寂しかった」

提督「……すまない」

隼鷹「いいっていいって」

隼鷹「提督に明日でも良いって言っときながら我慢できなかったあたしにも非はあるんだしね」

提督「…………」

隼鷹「もうこの話は終わりにしようぜ?」

隼鷹「……なっ?」

提督「……そうだな」


────────
──────
────
──


隼鷹「────歩いてたらアルコール抜けてきたなぁ……」

提督「普通は運動すれば回るものなんだがな……」

提督「……俺の部屋で飲み直すか?」

隼鷹「おっ、それ良いねぇ♪」

隼鷹「明日は休みだし朝まで行っちゃう?」

提督「……俺は仕事だぞ」

隼鷹「気合いでなんとかなるって」

隼鷹「…………駄目?」

提督「……善処しよう」

隼鷹「さっすが提督!」

隼鷹「そうと決まればテンションも上がって来たぜぇ!」

隼鷹「────ひゃっはぁー!」

提督「近所迷惑になるからやめてくれ……」



隼鷹と休日



隼鷹「────提督ー、お仕事お疲れさん♪」

隼鷹「…………お酒、飲む?」

提督「……俺の記憶が正しければ昨日も飲んだはずだが?」

隼鷹「お酒は毎日飲むもんだからねぇ」

提督「まったく……」

提督「構わんがツマミはもう無いぞ」

隼鷹「あー、平気平気」

隼鷹「提督と一緒ならお酒も進むってもんよ」

隼鷹「提督もそうだろ?」

提督「…………何だ?」

提督「隼鷹を『食べても』いいのか?」

隼鷹「────ばっ、馬鹿っ」

隼鷹「素面の時にそんなこと言うなよっ」

提督(……………………)

提督(素面じゃなければ良いのか……)

隼鷹「────あーもう、そんなことよりほら」

隼鷹「こっち来て早く飲もうぜ?」

提督「……ああ、分かったよ」

隼鷹「よーし、今夜も飲み明かすぞぉ!」



北上とよい風呂の日



北上「────提督」

北上「ちょっと温くなってきたかも」

提督「そうか? ちょっと待ってろ。今薪足すから」

北上「りょーかーい」

北上「いやー、それにしてもこの『ドラム缶風呂』っていうのも結構良いもんだねぇ……」

提督「俺は労働ばっかりで楽しくないけどな……」

提督「というかそんなに良いのかドラム缶風呂」

提督「景色とかだってうちの露天風呂とそう変わらんだろ?」

北上「うーん、何て言うかな……」

北上「提督が私のために頑張ってくれてるっていうのが、私は嬉しいんだと思う」

北上「うん、きっとそうだよねぇ……」

提督「お前は誰に向かって言ってるんだ」

提督「……まぁ、そう言われると悪い気はしないけどな」

北上「でしょ?」

北上「だからほら、もっと頑張ってくれると私は嬉しいかなー?」

提督「おう、任せとけ!」

提督「…………分かってると思うけど次は俺が入るんだからな?」

北上「……良い湯ですよー」

提督「おい、ちょっと待てお前」


北上「提督、私思うんだけどさ」

北上「せっかくお風呂入ったのに、汗かくようなことをするのはどうかと思う」

提督「ほほう、じゃあ汗をかいた俺はどうしろと?」

北上「…………うちには露天風呂があるよねー」

提督「おいぃ……」

提督「…………まっ、いいや」

提督「何となく俺は入れない気がしてたし、北上に喜んで貰えたならそれで満足だ」

北上「…………むぅ」

北上「そういうこと言われると返答しにくくなるよね」

北上「………………」

北上「…………あのさ、提督」

北上「せっかくだし、一緒に入っちゃう?」

提督「は?」


────────
──────
────
──


北上「…………私の方から誘っといて何だけどさ、こっち見ないでね?」

提督「分かってるって」

提督「…………背中くらいはくっつけてもいいよな?」

北上「まあ狭いしねー……」

北上「……うん、いいよ」

提督「それじゃお言葉に甘えて……」

北上「おおっ……」

北上「提督の背中、結構かたいわー」

提督「……北上は柔らかいぞ」

北上「セクハラ」

提督「ひでぇ!」

北上「あはは、ジョーダンジョーダン」

北上「何か意外と平気なもんだね」

北上「今度は普通のお風呂で一緒に入ろっか?」

提督「……大井が許すと思うか?」

北上「……あー、大井っちねー…………」

提督「………………」

北上「……この話は無かったことに」

提督「賛成」



「大井さん、どうかしたのですか?」

「……いえ、何でもないわ」

「それより遠征もこれで終わりですし、そろそろ帰投の準備に入りましょう」

「了解なのです!」

「………………」

(北上さんに呼ばれたような気が……)

(……気のせいよね)




かき氷の日



北上「かき氷って何気にわびさびよねー……」

提督「毎回思うんだけど、肉体労働は俺が全部やる羽目になるのか?」

北上「ほらほら、口よりも手を動かす」

北上「氷削るペース落ちてるよ?」

提督「……はい」

北上「…………んー、そろそろ良いかな?」

提督「ん? まだ少ないみたいだが良いのか?」

北上「一度にたくさん食べたら頭痛くなるし、色んなシロップかけてみたいしね」

提督「お前俺に何個作らせるつもりだ」

北上「まぁまぁ、提督にも一口あげるから」

北上「ね?」

提督「……お前が食ってる間に作っとくよ」

北上「さっすが提督、愛してるよ♪」

提督「いいからさっさと食え」

北上「はいはい」

北上「まずはシンプルにイチゴだよねー」

北上「────んー、美味しい♪」

北上「ほら、提督も。あーん」

提督「んっ…………美味い」

北上「最初にシャーベット状にしてしまってから食べるのが私のジャスティス」

提督「それもうシャーベットと変わらなくないか?」

北上「細かいことは気にしちゃダメですよー」

北上「はい、あーん」

提督「あーん…………」


────────
──────
────
──


北上「…………不覚」

提督「まぁあんだけ食べればそうなるわな」

北上「頭いたーい…………」

北上「提督ー、撫でてー……」

提督「……痛いところ撫でるのってこういうのじゃないと思うんだけど」

提督「…………ほら、どうだ」

北上「んっ…………」

北上「…………落ち着いてきたかも」

提督「マジか」

北上「……でももう少しこのままで頼むね」

提督「はいはい」

北上「んふふー……♪」



北上と休日



提督「北上こんなと────」

北上「提督、静かに…………」

提督「おお、すまん……」

提督(響に電に暁に雷……)

提督(みんな北上のそばでお昼寝か……)

提督「……ハーレムか?」

北上「あんま嬉しくないよ」

北上「特に暁のせいでこの体制から動けないしね……」

提督「……何というかアレだな」

提督「端から見ると母親みたいだぞ?」

北上「あははっ」

北上「それじゃ提督がお父さん?」

提督「四人もだなんて北上はずいぶん頑張ったな……」

北上「あのさぁ……」

提督「すまんすまん、冗談だから許せ」

北上「まったくもう……」

北上「…………提督、こっち来て肩貸して」

北上「私も眠くなってきたから」

提督「おやすいご用だ」

提督「…………これでいいか?」

北上「んっ、おっけー」

北上「この娘達起きたら起こしてね?」

提督「了解」

提督「……おやすみ、北上」

北上「おやすみ、提督……」



能代とうどんの日



能代「────か、カレー以外ですか?」

提督「ああ」

提督「能代の作ってくれるカレーは確かに美味しいんだけど、こう毎日だと流石に、な……」

提督「だからそろそろ新しい料理に挑戦してみるのもいいんじゃないかと思ったんだが……」

能代「そ、それは確かに提督の言い分に一理有りますけど……」

能代「私はカレー以外を作ったことは……その……」

提督「誰だって最初は上手くいかないものだって」

提督「それに失敗しても俺はちゃんと全部食べるからさ」

提督「……駄目か?」

能代「うぅ……」

能代「…………分かりました」

能代「────能代、頑張ります!」

提督「よーし、その意気だ。楽しみにしてるからな?」

能代「────あ、でもですね」

能代「自由に作っていいと言われるとむしろ何を作ればいいのか分からなくなるので、提督から何か条件を出して欲しいのですが……」


提督「それもそうか」

提督「えーとそれじゃあ…………」

提督「主食がご飯じゃないもので頼む」

能代「はい、ご飯以外ですね…………他には?」

提督「肉を使ってて」

能代「はい」

提督「野菜もそれなりに入ってて」

能代「はい」

提督「ガッツリ食べれそうなので」

能代「…………以上ですか?」

提督「まぁこれくらいかな」

能代「了解しました」

能代「それでは早速メニューを考えて、今日の晩ご飯にでも作ってみますね」

提督「無理はするなよ?」

能代「心配無用です」

能代「夕食、楽しみにしてて下さいね!」




能代「────提督っ、出来ました!」

能代「能代特製『カレーうどん』ですよ!」

提督「…………結局カレーかよ!」





能代と模様替えの日



提督「────ということで今日は執務室の模様替えをするぞ」

提督「手始めに掃除だ」

能代「……今まで気にしていませんでしたが、よくよく見てみると必要の無いもので一杯ですね」

能代「このダンボールの山とか、中に何が入っているんですか?」

提督「ああ、それはもう中身無いぞ」

提督「入れてあった資料とか全部棚に移したしな」

能代「じゃあ片付けましょうよ…………」

能代「何で未だに捨ててないんですか…………」

提督「いつか物入れるのに使うかと思って」

能代「……阿賀野姉ぇみたいな発想ですね」

能代「そういうのって大抵使わずに終わりますよ?」

提督「今まさにそうなってるな」

能代「…………提督、これは?」

能代「金剛さんのティーセットですよね?」

提督「金剛が部屋に淹れに戻るのが面倒くさいからって」

能代「……本人に戻しておきます」

能代「……掛け軸、執務室にはいらないですよね」

能代「掛けるなら提督の部屋に掛けましょう」

提督「能代がいると掃除が捗るなぁ……」

能代「もう、提督もちゃんと働いて下さいね」

提督「分かってるよ」

提督「────おっ、この資料懐かしいな……」

能代「見るのは後にして下さいね」

提督「ああっ!? 読んでる途中なのにっ!?」


────────
──────
────
──


能代「────あれ?」

能代「この箱、底が二重に────」

提督「の、能代! それは駄目────」

能代「────────っ!?」

提督「────あぁ………………」

能代「て、提督……その……あの……」

提督「……言うな。頼むから」

能代「…………て、提督も男性ですし、し、仕方無いですよね?」

提督「もうやめて」

提督「フォローがむしろ辛い」

能代「は、はい…………」

提督「………………」

能代「………………」

能代(表紙の女性、私に似ていました……)

能代(…………つまり、その……そういうことで良いんですよね?)

提督(…………見られたのが箱で良かった)

提督(棚のカバー内部を見られたら一巻の終わりだったからな……)





























能代「でも処分します」

提督「能代、後生だ! やめてくれ!」



能代と休日



能代「────提督、失礼します」

提督「能代?」

提督「阿賀野と一緒に食べに行ったんじゃ無かったのか?」

能代「そのはずだったんですけど……」

能代「阿賀野姉ぇが『たまには提督と一緒に食べたら?』って…………」

提督「……阿賀野が気を遣っただと…………?」

能代「言い方が大分酷いですけど、私も同感です」

提督「……まぁ、良い機会だ」

提督「たまには俺が作ろう。リクエストはあるか?」

能代「……私も手伝って良いでしょうか?」

提督「もちろん、助かるよ」

提督「で、何作る?」

能代「…………カレー?」

提督「ですよねー」



瑞鳳ととある春の日



瑞鳳「────提督」

瑞鳳「そっちが終わったらこっちもお願いね?」

提督「りょーかーい」

提督「…………しっかし艦載機の整備っていうのは思った以上に大変なんだな」

提督「かれこれ二時間はやってるのにまだ半分もいってないぞ……」

瑞鳳「いつもならもう少し早く終わるんだけどね……」

瑞鳳「今年の冬は出撃少なかったから、エンジンの周りとかが心配なのよ」

提督「つまりいつもより念入りなのか…………っと」

提督「よし、艦攻はこれで全部か?」

瑞鳳「うん」

瑞鳳「私は今艦戦の方やってるから、提督はこっちの艦爆の方よろしくね」

瑞鳳「私も終わったら手伝うから」

提督「はいはい……」

提督「────うおっ、数多いな……」

提督「…………ん? この艦爆だけ形が違うぞ?」

瑞鳳「あっ、それは私のお気に入りだからたまに整備してるの」

瑞鳳「それだけは私がやるから寄せといて」

提督「へぇ……」

提督「お気に入りって言うと、これが瑞鳳の言ってた九九式艦爆ってやつか」


瑞鳳「あれ? 提督見たこと無かったの?」

瑞鳳「私達の装備も管理してるし、知ってるものだと思ってたんだけど……」

提督「俺が見るのは資料に書かれた性能に関する数値だけだからな」

提督「艦載機に関わらず装備全般で見た目が分からないやつは結構あるんだ」

提督「それにほら、九九式艦爆より彗星の方がうちでは主流だし……」

瑞鳳「た、確かに性能では劣るけど、九九式艦爆にはそれを補う可愛さがあるからっ」

提督「…………可愛い?」

提督「いやいやいや」

提督「艦載機に可愛いも何も無いだろ?」

瑞鳳「そんなことないよ!」

瑞鳳「ほら、見てよこの脚!」

瑞鳳「この丸っこい部分が可愛いでしょ!」

提督「…………いや分からん」

瑞鳳「そ、そんなぁ…………」

瑞鳳「えっと、ほら、他にも────」


提督(………………)

提督(一生懸命な身振り手振りが可愛い)


瑞鳳「────提督? 私の話聞いてる?」

提督「────ああ、うん」

提督「瑞鳳は可愛いなぁ」

瑞鳳「ふぇっ!?」

瑞鳳「そ、そんな話してないからっ!」

瑞鳳「ううぅ…………、私の話、ちゃんと聞いてよぉ…………」

提督(可愛えぇ)



瑞鳳ととある夏の日



瑞鳳「提督ー、スイカ持って来たよー」

提督「お疲れ瑞鳳」

提督「お前もこっちに来い」

瑞鳳「うん、それじゃ隣座るね?」

瑞鳳「んしょ…………っと」

瑞鳳「はい、提督の」

提督「サンキュー」

提督「いやぁ、夏はやっぱりスイカだよなぁ」

瑞鳳「そうよねー」

瑞鳳「でもこうやって外で食べるのは久しぶりかも」

提督「え? そうなの?」

瑞鳳「……どうして意外そうな顔をするのよ」

瑞鳳「スイカは室内で食べるのが普通でしょ?」

提督「確かにそうだ」

提督「でも俺のイメージだと、瑞鳳は種を飛ばすのに夢中になるタイプなんだ」

提督「それで室内で飛ばすわけにもいかないから、わざわざ外に出て食べてると思ったんだが……」

瑞鳳「あはは、それは無いわよ」

提督「そうか…………プッ」

提督「おっ、結構飛んだな」

瑞鳳「……結局提督がやるの?」

瑞鳳「……………………ぷっ」


提督「……お前もやるのか」

瑞鳳「ちょ、ちょっとやりたくなっただけよっ」

瑞鳳「でもほら見て。私の方が遠くまで飛んでる!」

瑞鳳「私の勝ちね!」

提督「……ほほう、俺の本気を見せてやろう」

提督「────プッ!」

瑞鳳「っ!?」

提督「…………どうだ?」

瑞鳳「や、やるわね……」

瑞鳳「でも今度は私が越すからっ」

瑞鳳「…………すぅ」

瑞鳳「──────ぷっ」

瑞鳳「────あっ」

提督「んー? 届いてないぞぉ?」

瑞鳳「い、今のは練習!」

瑞鳳「次が本番だから!」

提督「はいはい、そうですね」

瑞鳳「くっ……! み、見ててよね!」


────────
──────
────
──

瑞鳳「────だから私の方が遠くに飛んでるじゃない!」

提督「それはバウンドしたからだ」

提督「着弾点で判断するのが普通だろう」

瑞鳳「何それ! そんなの言ってない!」

瑞鳳「………………ふーん」

瑞鳳「そこまでして勝ちたいんだ?」

提督「…………何だと?」

瑞鳳「私は良いよ。勝ちを譲ってあげても?」

提督「……あー、言ったな?」

提督「こうなったらトコトン勝負して決着つけようじゃないか」

瑞鳳「望むところよ!」

瑞鳳「ケチョンケチョンにするからね!」

提督「俺だってギッタギッタにしてやる!」
























「────ちゃんと掃除して下さいね」

提督「はい……すいませんでした……」

瑞鳳「鳳翔さんごめんなさい……」



瑞鳳と休日



瑞鳳「────提督ー」

瑞鳳「オヤツ持ってきたから一緒に食べよ♪」

提督「…………瑞鳳」

提督「玉子焼きはオヤツとは言わない」

瑞鳳「むぅ、細かいことは気にしなくていいのっ」

瑞鳳「ちゃんと甘めの味付けにしたのよ?」

提督「そういう問題じゃないんだけどな…………」

提督「…………まぁいいか」

提督「ありがたく頂くぞ」

瑞鳳「そうそう、それでいいのよ」

瑞鳳「はい、提督。あーん♪」

提督「あー、んっ────」

提督「…………うん、美味い」

瑞鳳「えへへ、良かった……」

瑞鳳「いっぱい作ってきたから、遠慮せずにたくさん食べてね♪」



扶桑ととある秋の日



扶桑「────提督、おはようございます」

提督「おはようございます、扶桑さん」

提督「朝から掃除ですか?」

扶桑「はい、落ち葉が散らばっていましたので……」

提督「へぇ……結構ありますね……」

提督「これだけ落ち葉があるなら、せっかくですし焼き芋でもしましょうか?」

扶桑「焼き芋……ですか……」

扶桑「……面白そうですね」

提督「でしょう?」

扶桑「サツマイモはどうします? 買いに行きますか?」

提督「いえ、一昨日のことなんですが、間宮さんがサツマイモを余らせていると零してました」

提督「まだ余ってると思いますし、それを使わせてもらいましょう」

扶桑「そうですか……」

扶桑「じゃあ、とりあえずは落ち葉を集めることに専念すれば良いのかしら?」

提督「俺も手伝いますね」

扶桑「ふふっ、ありがとうございます……」

扶桑「箒はそこの陰に置いてありますから……」

提督「了解です」

提督「2人でぱぱっと終わらせちゃいましょう」

扶桑「………………」

扶桑「……せっかく2人きりなんですし、ゆっくりやっても…………」

提督「────っと、これかな?」

提督「扶桑さん、今何か言いました?」

扶桑「……いえ、何も言ってませんよ?」


────────
──────
────
──


提督「────よし、これでほぼ終わりですね!」

扶桑「お疲れ様です……。間宮さんのところ、私が行きましょうか?」

提督「いや、俺が行きますよ」

提督「扶桑さんに重いもの持たせるわけには行きませんしね」

扶桑「…………それは不幸にも転んだりして、床にばらまいてしまうかもしれないからですか?」

提督「ち、違いますよっ」

提督「俺はただ女性に────」

扶桑「────ふふっ」

扶桑「ちょっとからかってみただけです♪」

提督「…………扶桑さんも人が悪い」

扶桑「提督ほどではありませんわ」

提督「あはは、それじゃここで待ってて下さい」

扶桑「はい、お待ちしております」

























扶桑「────て、提督……」

扶桑「ええと、そのぉ……」

扶桑「提督が居なくなった途端、強風が吹き始めまして…………」

提督「あ、あはは…………」

提督「…………もう一回2人で集めましょうか?」

扶桑「…………はい!」



扶桑ととある冬の日



扶桑「────雪……」

提督「初雪ですか……」

提督「雪が降ると冬が来たんだなぁって感じしますよね」

扶桑「………………」

提督「…………扶桑さん?」

扶桑「…………私、冬ってあまり好きじゃなかったんです」

扶桑「雪の冷たさが、夜の暗さが…………海底を思い出させるから……」

提督「あっ……」

提督「……その、すみません…………」

扶桑「ふふっ、謝る必要なんてありませんよ?」

扶桑「それに私、言ったじゃないですか」

扶桑「『好きじゃなかった』って……」

提督「ええと、今は好きなんですか?」

扶桑「好きですよ?」

扶桑「だってほら────」

提督「────────っ」

扶桑「────この寒さも、提督の手を握る理由になってくれますから……」

提督「扶桑さん……!」


扶桑「……ところで提督?」

扶桑「提督は冬はお好きですか?」

提督「…………俺は」

提督「寒くて指はかじかむし、雪かきは大変だし、移動にも余計な時間がかかるし、正直好きじゃありませんでした」

提督「……でも」

扶桑「でも?」

提督「扶桑さんのおかげで好きになりました」

扶桑「……ふふっ」

扶桑「提督も私と一緒ですね……」

提督「はい、一緒です」

扶桑「………………」

扶桑「……提督の手、とても暖かいです」

提督「扶桑さんだって暖かいですよ……」


────────
──────
────
──


提督「────まさか初雪が大雪になるとは……」

提督「さ、寒い……」

扶桑「ストーブとかの冬の備え、まったくしてませんでしたしね……」

扶桑「…………あ、あの、提督……」

扶桑「寒いのならこちらに来ますか……?」

提督「…………い、いいんですか?」

扶桑「………………はい」

扶桑「提督なら…………構いません」

提督「…………………………」

提督「し、失礼します……」

扶桑「…………ふふっ♪」



扶桑と休日



提督「今年も賑わってるなぁ……」

扶桑「こんなに寒くても皆来るんですね……」

提督「あはは、それ俺達にも言えることですよ?」

扶桑「それは……確かにそうですけど……」

提督「あ、そういえば扶桑さん。おみくじ、今年はどうでした?」

扶桑「…………それを聞くかしら?」

提督「はい」

扶桑「…………凶でした」

扶桑「……提督、どうして笑顔なんですか?」

提督「どうして?」

提督「……これ、見て下さい」

扶桑「────あっ」

提督「似たもの同士、ってやつですかね」

扶桑「ふふっ、そうかもしれませんね……♪」



榛名とホワイトデー



提督「榛名、これバレンタインデーのお返しなんだけど……」

提督「……受け取ってくれるか?」

榛名「わぁ……!」

榛名「ありがとうございますっ」

榛名「榛名、とっても嬉しいです!」

提督「ははっ、榛名が喜んでくれて俺も嬉しいよ……」

提督「お返しはいろいろ考えてみたんだけど、今年はマシュマロにしてみた」

提督「…………マシュマロは嫌いだったか?」

榛名「いえ、榛名はマシュマロ大好きですっ」

榛名「…………ここで食べてみてもよろしいですか?」

提督「どうぞどうぞ」

提督「榛名のために買ってきたんだからな」

榛名「それでは一つ…………」

榛名「…………んっ」

榛名「────甘くて美味しいですっ」

提督「……それは良かった」

榛名「……提督もお一ついかがですか?」

提督「俺?」

提督「…………それじゃ一つ……」

榛名「それでは……あーん」

提督「あー……んっ……」

提督「────うん、甘い」

提督「……今度は俺の番な」

榛名「そ、そんな……」

榛名「…………い、良いのでしょうか……?」

提督「もちろん」

提督「……ほら、口開けて?」

榛名「あ、あーん……」

榛名「────んっ」


────────
──────
────
──

榛名「────一つだけ余っちゃいましたね……」

提督「榛名が食べろよ」

提督「俺は十分食べたからさ」

榛名「で、でも……」

榛名「一個ずつ交互に食べてきたのに、最後は私だけが食べるというのは気がひけてしまいます……」

提督「んー……って言われてもなあ……」

榛名「…………て、提督」

榛名「……半分こにしましょう」

提督「榛名がそう言うならいいけど……」

提督「千切る? 切る?」

榛名「い、いえ────」

榛名「────ほうやっへはへはへんは?(こうやって食べませんか?)」

提督「………………」

提督「誘ってきたのは榛名だからな?」

榛名「────んっ」

榛名「…………ちゅ……ん……」

榛名「んんっ…………!」

提督「────ぷはっ」

提督「………………どうだ?」

榛名「………はい」

榛名「とっても甘かったです……」



榛名とカクテルの日



提督「……榛名?」

提督「おーい、大丈夫かー?」

榛名「ふぁ、ふぁい!」

榛名「はるなはらいじょうふれす!」

提督「よーし、駄目なのは分かった」

提督「店出るぞ」

榛名「は、はるなはまだ……!」

提督「はいはい」

提督「ほら、肩貸すから立て」

榛名「ううぅ…………」

提督「御馳走様でしたー」

────────
──────
────
──


榛名「────提督」

提督「おっ、酔いから覚めてきたな」

提督「気分悪かったりはしないか?」

榛名「いえ、それは大丈夫です……」

榛名「……すみません提督」

提督「おいおい、何で謝るんだ?」

榛名「提督はお酒を飲むのを楽しみにしていらしたのに、無理言って着いて来るばかりかあまつさえ介抱まで迷惑をかけてしまう始末……」

榛名「本当に申し訳ないです……」

提督「いいっていいって」

提督「俺としても榛名といろいろお喋りするの楽しかったから問題無い」

提督「……もしかして榛名は楽しくなかった?」

榛名「そ、そんなことありません!」

榛名「とても楽しかったです!」

提督「じゃあ気にするな」

提督「俺も榛名も楽しかった。ほら、何も問題無い」

提督「だからまた一緒に来よう、な?」

榛名「……はい!」

榛名「楽しみに待ってます!」















榛名「────提督ー♪」

提督「……榛名、歩きにくいから今は抱きつくな」

榛名「榛名は離しませんっ」

提督「まだ酔ってるな……」



榛名と休日



提督「……えーと、買い忘れは無いな?」

榛名「はい、これで全部です!」

提督「それじゃ帰るか。皆待ってるだろうし」

榛名「……………………」

提督「榛名?」

榛名「っ!? な、何でしょうか?」

提督「……たい焼き、買うか?」

榛名「は、榛名は食べたくて見てた訳では────」

提督「………………」

榛名「………………うぅ……」

提督「……お腹、鳴ったな」

提督「買ってくか」

榛名「あ、ありがとうございます……」



榛名とキスの日



提督「キスの種類ってたくさんあるんだな」

榛名「そうなんですか?」

提督「ああ、何でも場所によって意味が違うらしい」

提督「例えば────」

榛名「んっ…………」

提督「今みたいに髪にするのは『思慕』の意味合い、つまりあなたを恋しく思ってますよっていう意味になる」

榛名「何だかこそばゆかったです」

榛名「……他にもあるんですか?」

提督「もちろん」

提督「変わり種だと────」

榛名「んっ……!」

提督「喉とか────」

榛名「ひゃっ……!」

提督「腰とか────」

榛名「んんっ……!!」

提督「腿とか」

提督「二十個くらいあるな」

榛名「……はぁ……はぁ……」


榛名「その……提督」

榛名「提督は何処にするのが一番好きなんですか?」

提督「うーん……」

提督「……榛名と同じだと思う」

榛名「…………そ、それでは」

榛名「こ、答え合わせをしましょう!」

榛名「せーのでいいですよね!」

提督「……ああ」

榛名「せ、せーの────」

榛名「────んっ」

榛名「んんっ……んっ……ちゅっ…………」

榛名「────っはぁ……」

榛名「…………やっぱりここが一番落ち着きます」

提督「……俺もだ 」

榛名「…………あ、あの」

榛名「もう一回だけ……よろしいでしょうか?」



榛名と釣りの日



榛名「釣れませんね……」

提督「おかしいな……そろそろ一匹くらい釣れてもいいと思うんだが……」

提督「……でもまぁアレだ」

提督「釣れないっていうのもまた釣りの醍醐味みたいなもんだし……」

提督「気長に待とうか」

榛名「はい、榛名も待ちます」

提督「……すまんな榛名」

提督「初めてのお前にはぜひとも釣りの楽しさを知ってもらおうと思っていたのに、こんなことになっちまって……」

提督「正直退屈だろ?」

榛名「……そんなことありません」

榛名「提督のおそばに居られるだけで、榛名はとっても幸せですからっ」

提督「……そうか。それは嬉しいな」

提督「……もうちょっとこっち来るか?」

榛名「ぜひ!」

────────
──────
────
──


提督「……榛名」

榛名「…………んっ……」

榛名「……すぅ……すぅ……」

提督「………………」

提督(……寝たか)

提督(……しかしこう肩に寄りかかられては、もしも釣れた時に動けないんだが……)

榛名「…………むにゃ……」

榛名「……提督…………」

榛名「大好きです…………ふふっ……」

榛名「……………………すぅ」

提督「………………」

提督(別にいいか)



榛名と祝日



提督「────これで最後か」

榛名「提督、お仕事お疲れ様でした」

榛名「お茶をどうぞ」

提督「ありがとう榛名」

提督「それにしてもせっかくの祝日なのに急な仕事が入るとは……」

提督「ツイてないな……」

榛名「提督、午後からはどういたしますか?」

提督「そうだなぁ……」

提督「予定は特に無いけど榛名と一緒に居るよ」

提督「……榛名は?」

榛名「そうですね……」

榛名「予定は特にありませんが、提督と一緒に居たいです」

榛名「……よろしいでしょうか?」

提督「……もちろん」

提督「榛名と一緒ならそれだけで嬉しいし楽しいからな」

榛名「……ふふっ」

榛名「────榛名も同じ気持ちです!」


これにて全投下終了です。

後ほど依頼出しておきます。


依頼出してきました。

皆様ここまでお付き合い頂きありがとうございました。


それではまたどこかで。

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