【咲-saki-】咲「麻雀学園?」【安価】 (764)


咲「ここは……」ウーン

頭がズキズキする。

「到着したのよー!起きるのよー!」ジャンジャン

銅鑼の音が寝起きの頭に鳴り響く。

咲「ううっ……」ムニャムニャ

「いい加減起きるのー!」

目をうっすら開けると、目の前に女の人が立っていた。

由子「そんなんじゃ今日からの学園生活が思いやられるのよー……15分後に所長からの訓示があるから身だしなみを整えておくのー」

そう言い残して、女が部屋から出た。

改めて部屋を見渡すと、高校の教室ほどの広さの窓のない部屋。扉は女が出ていった1つだけだった。

泉「のんきなやっちゃな~」

そして1人だけ、私と同い年くらいの、見知らぬ高校の制服を着た女の子が部屋にいた。

泉「ウチ、二条。二条泉や。あんたと同じ新入園者やな。よろしゅう頼むで。あんたは?」

咲「私、咲……ええっと……宮永、咲です」

泉「国はどこや?見たところ、東京言葉話しとるみたいやけど」

咲「ええっと……」

頭がぼんやりする。記憶が曖昧だ。


泉「ウチは大阪やねん。地元で二条泉言うたらそこそこ名、通ってるで。ウチ、全国の猛者と勝負したくてこの学園来たんや。アンタもここに入園するって事はそこそこ打てるんやろ?」

咲「打つ?」

由子「準備ができたのよー、早く部屋出るのー」

慌ただしく、私達2人は部屋から出され、『所長室』と書かれた部屋に通された。

由子「今月の入園希望者2名、連れてきました!」

「どうぞ」

由子「粗相のないようにするのー所長は怖いのよー」ボソッ

咲「はぁ」


由子「それでは失礼します!」ガチャ

広い部屋に10人程の職員が直立不動で立ち、その奥の席に黒い軍服を着たこの部屋の主が座っていた。

異様な緊張感に、思わず唾を飲み込む。

赤阪「おっ、おぉ~~遠路はるばるよ~来たなぁ!咲ちゃんに、泉ちゃん!」

泉「ホッ……なんや、気さくな人やん」

赤阪「ウチ、この麻雀学園の責任者の赤阪郁乃や~~2人ともこれから新しい環境で、麻雀を打つことになるんやけど、困ったことあったらなんでも相談して~~」

赤阪「ここ麻雀学園はご存知、麻雀の専門的で高度な教育をモットーにしているんやけど~~何より大事なのは仲間との絆や~~」

赤阪「それにいち早く目をつけた前任の善野所長は全寮制をこの学園に導入して、麻雀学園は日本屈指の麻雀高等教育機関として認知され、世界的にも有名な数多くの雀士を排出してきたんや~~」

赤阪「多いときは、毎月の入園希望者が100人を超えて、選抜試験なんてのもやってた時代もあるんやで~」

赤阪「ま、今は時代の波に飲まれて、たった2人しか入園希望者がおらんけど~~決してウチが所長になったせいではないので、そこのところ勘違いしないように~~」

赤阪「2人共、おばさんの長話は嫌やろ~~、これにて訓示終了~~真瀬ちゃん、この2人、早く園内に案内しといて~~」ニコニコ

由子「はい!それじゃあふたりとも、こっちについてくるのよー」

泉「はーい、咲、優しそうな人で助かったなぁ~~正直、ずっと怖い人想像してたけど」

咲(なんだろ……所長さんの……二条さんは気がついていないのかな……あの禍々しいオーラ……)


案内人に連れられ、私たちは廊下を延々と歩いた。迷路のような作り。階段を登って下って、10分ほどで私たちは入り口についた。

屋内に大きな門があった。「麻雀学園」という看板が横に設えられていた。

由子「改めて自己紹介するのよー。私の名前は真瀬由子、この学園であなた達の教育係を担当するのー」

由子「この門の先は、あなた達と同じく、麻雀を極めんと日々研鑽に励む同志が約100人、昼夜を問わず麻雀に励んでいるのよー」

由子「寮は大きく3つにわけられて、あなた達は第1舎に入寮するのーこの第1舎の責任者が私なのよー」

泉「せんせー質問がありまーす」

由子「なーに?」

泉「その第1舎ってのは、1番レベルの高い寮ってことですかー?」

由子「そういう訳ではないのよー便宜上1、2、3で番号を振っているけど、数字の序列はないのよー」

由子「序列は麻雀でつけるのよー毎月、寮対抗で麻雀大会を開いてるのーそこで決めるのよー」

由子「それじゃあこの門の先が麻雀学園なのー歓迎するのよーお二人ともー」

二条さんは希望に満ち溢れた顔をしていた。でも、私は恐ろしい不吉な予感に襲われていた。

ギギギ……バタン。

門が閉じた。この先に私の……がいる。


門を超えた直後に小さな部屋に通され、そこで服を脱ぐよう命令された。

由子「脱いだらそこに四つん這いになるのー」

泉「は?嫌やわ、なんでそんな」

由子「命令なのよー」

泉「っ……!!ウチ、帰る!訴えたるからな、覚えとき!」

由子「仕方ないのよー……ロン!」パンッ

泉「へ?」ドサッ

1撃で二条さんは吹き飛ばされ、床にうずくまった。

咲(今、真瀬さんが一瞬、銃を撃ったように見えたけど……そんな道具は持っていないのに……)

泉「はぁ……はぁ……あんた、ウチの体に、何した!」ガタガタ

由子「いまのは1000点。それでも生身の体には大きな負担になるのー」

由子「あんまり手荒い真似はしたくないのー外からイカサマの道具を持ち込まれると、私の責任になるから困るのよーだから事前に調べておくのー」

由子「咲はどうするー?とりあえずウチは泉に教育せなあかんから、先に済ませてくれると助かるんやけどー」

最初、私はこの人のことを優しい近所のお姉ちゃんくらいに思っていた。でも、この人は慣れている。二条さんを撃つとき、一切の躊躇いがなかった。暴力に慣れた人間は、怖い。

↓1
①裸でよつん這いになる
②断る


咲「はい……」ヌギヌギ

暴力を躊躇わない指導教官。この学園は私が想像していたとおり、危険な香りがする。

泉「咲……!あんたにプライドってモンはないのか!」

この部屋には真瀬さんだけでなく、職員が5人程。いくら二条さんと私が暴れても、腕っ節ではかなわないだろうし、先程真瀬さんが見せた奇妙な技の正体も掴めない。

これからの学園生活のことを考えると、逆らわないのが吉だ。

私は裸になって、服を床においた。

由子「ふーん……綺麗な体なのよー、おい」クイ

真瀬さんが顎を出すと、他の職員が私の制服を床から拾い上げた。

由子「それじゃあ四つん這いになって、お尻を天井に突き上げるのよー犬のようにー」

咲「ううっ……」

由子「従順な子犬には優しくするのー」ズブリ

咲「あっ!」


指を、股の奥に入れられた。ビリっと敏感な粘膜をえぐる痛みが私を襲う。

由子「処女なのよー」

時間にして数秒。それでも痛みは引かない。

由子「一応お尻も見ておくのー。咲、力を抜くのよー」

咲「えっ……あぁ~~……」

そのまま、お尻の穴に指を入れられ、奥を撫でるように探られた。

由子「異物なしなのー。一応口の中チェックしておいてーそれじゃあ咲、この扉の向こうに服を用意しているから、晴れて歓迎するのよー、麻雀学園へようこそ……!」

二条さんはあっけに取られていた。これじゃあまるで刑務所だ。私は恥ずかしさに顔を真赤にして、逃げるように部屋を出た。

別室で待つこと30分。

目を真っ赤に腫らした裸の二条さんが出てきた。股の間から、血がタラタラ流れている。

指で無理やり奥の奥まで執拗に探られたのだろうか。

ホッと胸をなでおろした。抵抗したら、私も同じ目にあっていたかもしれない。

由子「それじゃあ気を取り直して寮を案内するのー」


泉「ううっ……!なんや、ここは……!」

二条さんは、学園内の風景を見て絶句していた。

鉄条網付きのコンクリートの高い壁で囲まれ、監視塔まで付き、各塔の上には2人ほどの兵隊が睨みを利かしている。

由子「あそこが校庭なのよー」

宿舎から壁までの広い空間は、校庭と称されたが、それは学校のグラウンドではない。

何人かの学生が、畑を耕していた。

由子「ここは基本的に自給自足が大原則よー秋には美味しいサツマイモやじゃがいもがたくさん収穫されるのよー農作物をみんなで作ることで絆の力を高めるのよー」

泉「何が絆や……!こんなの体のいい強制労働……!ウチは麻雀できると聞いて、この学園に来たのに…!」カタカタ

由子「二人が今回入寮するのは第1舎なのー。第1舎は現在、25名の雀士が日々切磋琢磨して麻雀を打っているのよーそれじゃあ麻雀室に案内するのよー」

真瀬さんは私達を木造の古い建物の中に案内した。


由子「ここが麻雀部屋やー」

泉「ええっと、確か25人おるって言うたよな?」

由子「……そういや、昨日事故で1人卒園したらしいから、24人かもー」

泉「そういう問題ちゃうわ!なんで雀卓が1個なんや!って話や!それに誰もおらんやん、何やっとんねん、麻雀学園!」

由子「それには説明が必要なのー第1舎は第1-3舎のうち最弱の寮だからなのよー」

由子「麻雀学園はその名の通り、概ねすべてのことが麻雀で決まるのー基本的には寮内では仲良くしてもらうんやけどそれじゃあ競争心が育まれないってことでー」

由子「各寮対抗で毎週末に麻雀大会があるのよー。そこでその週の寮の予算を分け合ってるのー」

由子「雀卓を維持するのにも、毎日のご飯を食べるにも予算がいるのよー」

由子「こと、お金という意味では第1舎は最低ランク…!満足に麻雀もできず、毎日畑ばかり耕している日々なのー」

由子「それでは二人を仲間たちのもとに紹介するのよー」


真瀬さんが集合をかけると、校庭に20数名の第1舎の学友が集合した。

皆、ねずみ色の作業着を着て顔に生気がなかった。

由子「注目!今日からみんなの仲間になる二条泉ちゃんと宮永咲ちゃんなのよー」

由子「ここ数週間の第1舎の麻雀成績は最低……!日々の暮らしにも困窮するほど、ということで赤阪所長特別のはからいで強力な新戦力の投入なのよー」

由子「ほら、自己紹介するのー」バシッ

泉「は、はい!二条泉、大阪から来ました、これでもインターミドルではトップの成績を残してるんでー皆さんの力になれると思いますーよろしくおねがいしますー」

ざわ……ざわ……

咲「宮永咲です。ううぅ……よろしくお願いします」ペッコリン

ざわ…ざわ…

由子「ほな、仲良くしてあげてー。それじゃあ二人はオリエンテーションの続きで、残りのものは各々の作業に戻るのよー」

その後、私たちは日が暮れるまでこの寮の掟について真瀬さんからレクチャーを受けた。


由子「……というわけで、寮には規則がいっぱいなのよー規則を破るときつい罰が待ってるから気をつけるのー」

由子「それじゃあ二人を部屋に案内するのー。泉ちゃんは1-C部屋で、咲ちゃんは1-A部屋なのよー」

寮生は4-5人の大部屋で寝食を共にする。

由子「それじゃあ咲ちゃんはこの部屋やからー仲良くするのよー」

3人ほどの女子学生が私の方をじっと見ていた。

由子「というわけで、和ちゃん、よろしくなのよー。咲ちゃんとってもいい子なのよー」

和「……」

咲「宮永咲です、みなさんよろしくおねがいします」ペッコリン

咲(わわっ、おっぱい大きい子だな~~……髪もこんな環境なのにつやつやしていて……)

これが私と和ちゃんの出会いだった。和ちゃんは無表情でジロッと私の眼を見ていた。

憧「私、新子憧。よろしくね~~一応この部屋の副長」

穏乃「私、高鴨穏乃!わからないことあったら何でも聞いてよ!」

咲(意外と、アットホーム……なんだ……)

和「よろしくおねがいしますね、咲さん」ニコッ


晩御飯の時間まで、私は部屋の隅っこで、様子を伺っていた。

人見知りの私から話を切り出せる訳もなく、他の3人は各々本を読んだりメイクをしたり、筋トレしたり好き勝手な事をしていたから。

部屋に配膳があり、食事が始まった。

和「それでは、頂きます」

憧「いただきまーす」

穏乃「いただきます」チラッ

配膳は3人分だけ。

憧「突然だったし、ごめんねー宮永さん。事前に申請しないとご飯来ないのよー。来週から宮永さんの分も申請しておくからー」

3人とも白米に塩鮭、お味噌汁に肉じゃが、ほうれん草のおひたし、と質素ではあるもなかなか美味しそうなご飯を食べている。

あとで知ったことだ。原村さんは第1舎の寮長で、この部屋の室長。この寮の予算配分などに関して権限を持っているため、ここの食事は特別らしい。他の部屋は白米無しで芋の煮付け+ごぼうまたは白菜の日々のようだ。

咲(……今日は昼からご飯たべてないしお腹へったな……)グルル…

咲(お腹鳴っちゃった、恥ずかしいよぅ……///)

穏乃「……」チラチラ

咲(どうしよ……誰かにご飯、分けて貰おうかな……)

↓1
①和にお願いする
②憧にお願いする
③穏乃にお願いする
④武士は食わねど高楊枝にする


咲(でもおかしいよ……いくら私が入園するのが突然わかったからといって)

咲(ご飯を用意していないなんて)

憧「うーん、このわかめの味噌汁美味しいなぁー」モグモグ

咲「ううっ」ゴクッ

穏乃「……」チラッ

和「……」モグモグ

咲(ここは我慢……物乞いみたいなことする必要なんてない!)

ピロリン!精神力が1アップした!

★ステータス★
雀力 1/10 精神力 2/10 体力 5/5

和「ごちそうさまでした」

咲(結局食事抜き……お腹減ったよぉ)

憧(ふーん、ご飯いらないんだ……)

和「憧。明日から宮永さんの分の食事も、真瀬先生に言って用意して上げてくださいね」

憧「はーい」

咲「ありがとう、原村さん」

和「お気になさらずに」

憧「チッ……」


夜……

麻雀学園の消灯時間は21時。

電気が消えると、鉄格子付きの窓の外から差し込むのは、月の光だけである。

耳を澄ますと遠くで波の音が聞こえる……

ここは何処か、私は思いを馳せる。

眠れやしなかった。私がここに来た意味。3年前にこの学園に入ってから連絡が取れなくなった姉の消息を辿るため。

明日から戦いの日々が始まる。今日はそれに備えて、眠らなきゃ……


次の日。

真瀬「朝なのよー!」ジャンジャン

廊下でけたたましく鳴る銅鑼の音で目が覚めた。

まだ外は薄暗い。時計は朝4時25分を指している……

咲「ふぁぁ…」ムニャムニャ

憧「新入りはお寝坊さんねぇ」テキパキ

穏乃「宮永さん!早く布団から出て!布団畳んで着替えて5分後に校庭集合だよ!」

咲「ふぁぁい……」モゾモゾ

麻雀学園の朝は早い。

4時30分に校庭に集合して、朝の体操のあと、早朝のランニング。

私は夕ご飯抜きだったので、ヘロヘロだった。

合計10kmのランニングのあとは6時まで休憩。当然、早く走れる人の方がゆっくり休めるわけで、私がランニングを終えたのは時間ギリギリ。

ヘトヘトになりながら、朝ごはんのための食堂へ向かう。

朝ごはんは、打って変わって質素で、食パン1枚に芋煮だった。

食事を終えると、6時45分から仕事が始まる。

穏乃「じゃ、私達の畑はここだから。一緒に頑張ろうよ、宮永さん」

まずは穏乃さんに畑仕事を教わる。

穏乃「ダメダメ、もっと鍬振り上げないと。あと、こういう硬い岩あったらあっちに避けておいて」

朝方の仕事はまだいい。太陽が登った日中からの畑仕事は地獄だった。

咲「ふひぃ~~もう腕上がりません……」ゼーゼー

穏乃「宮永さん、頑張って!辛いの最初だけだから」

咲「もうっ……だめっ」フラフラ

穏乃「ふー……じゃあちょっと早めに休憩する?」


穏乃「はい、水」

咲「ありがとうござます」ゴキュゴキュ

日陰で小休憩だ。まだ時間は11時前。もう体が悲鳴を上げている。

咲「勝手に休憩して……怒られないんですか?」

穏乃「ずっと監視してる訳じゃないし、一応自由時間に自主的に私達が畑耕しているって形になってるから、いいんですよ」

咲「あれ?原村さんと新子さんは?」

穏乃「あの二人は免除。寮長と副長ってことでーー各室長も畑仕事は免除されてるよー」

咲「じゃあ、私が来るまで穏乃さんが一人で、畑耕していたんですか…?」

部屋毎に耕すべき畑の面積の割合がある。原村さんの部屋の畑は他の部屋より当然小さかったが、それでも一人で耕すには広すぎる。

穏乃「まー趣味みたいなもんだよ。あっ、あと昨日はごめんっ!」

咲「え?」


穏乃「憧のバカが、意地悪しちゃって……夕ご飯抜きで、さ」

咲「いえ、いいんですよ……何も高鴨さんが謝らなくても」

穏乃「でも我慢したのは立派だったよ。私だったらぶん殴ってたなー」

咲「あはは……」

穏乃「じゃあ私、畑仕事の続きやるから!落ち着くまでそこで休んでなよ」

咲「あのっ……ありがとう……ございます」ペコリ

穏乃「困ったときはお互い様……でも宮永さん。ここで長生きするにはコツがいる。大きな流れに乗ること。流れに逆らったら溺れてしまう。どんな理不尽も、静かに耐えるんだ。そうすればいつか目が出るから、さ……」

高鴨さんはそんなことを言い残して、畑仕事に戻っていった。


真瀬「新入園者を歓迎して、今日のお昼ごはんはおにぎりなのよー!」

校庭で泥だらけの寮生の間で歓声が沸いた。

妹尾「うまっ……白米とかいつぶりだろ……うまうまっ……」モグモグ

文堂「くぅ~~!甘いっ……お米ってこんなに甘かったんだぁー!」ポロポロ

咲(塩おにぎり1個でこの喜び……でも気持ちはわかるかも……空きっ腹に程よい甘塩のおにぎりは犯罪的……!犯罪的な美味しさだよっ……!)

校庭では寮生たちがそれぞれおにぎりに舌鼓を打ちながら、休憩していた。

そんななか、私はおにぎりに手をつけようとせず、うずくまっている一人に目がいった。

泉「…………」

咲「二条、さん……」


泉「咲ぃ~~」

泉「ここ、もういややわっ……!お家、帰りたいっ…!」

泉「聞いてや、ひどいねん、うちの部屋……夕ご飯も用意してもらえず……」

泉「そのことに文句言うても、シカト決め込んで……」

泉「で、消灯してから……」カタカタ

泉「……やばいねん、ウチの部屋……」カタカタ

咲「何があったんですか?」

泉「……」カタカタ

二条さんは青ざめていた。

泉「軽く、リンチされたねん。生意気や言うて、腹殴られるわ、背中踏まれるわ……これ以上は口にも出せんわ……」カタカタ

泉「咲のところは大丈夫かいな?」


原村さんも高鴨さんも少なくともそういうことをするタイプには見えない。

泉「当たりやな……1-A室言うたら、原村寮長のところやん……やっぱ優しいんやなぁ」

泉「ウチのとこの室長、大星言うんやけど、あら、頭のネジ2本くらいトンでるで……絶対人、ピーしたことある」カタカタ

泉「どないしよ、咲ぃ~~……ウチ、あんなとこいたら1週間以内に死ぬ……」

泉「なあ咲、一緒に逃げへん?」

咲「逃げるって言ってもどうやって……」

見渡すかぎり、高い壁で囲まれ、とても逃げられそうな雰囲気はない。

泉「アホ!大脱走ちゃうねん、脱獄しようって訳やない……オリエンテーションの時あったやん、退寮申請っての……あの紙捨ててないやろ?リンチされたし、理由は十分やん、こんなん大問題やで、今時相撲部屋かて暴力にうるさいんやぞ」

泉「一緒に逃げよう、咲。こんなとこおっても麻雀なんて強くなれっこないわ」

↓1
①話に乗る
②断る
③真瀬さんに報告する


誰が乗るか……!見え見えの泥船……!

それに私にはここに来た目的があるッ!

咲「ごめん、二条さん。私はここに残る」ヨッコイショ

泉「でも咲ぃ~~……」

咲「辛いことはたくさんあるだろうけど、お互い頑張ろうよ!どうしても困ったら、また相談してくれていいから、さ。愚痴聞くくらいなら私にだって出来るから……」

ピロリン!精神力が1アップした!

★ステータス★
雀力 1/10 精神力 3/10 体力 5/5

午後も畑仕事。16時まで休憩をはさみながらひたすら畑を耕した。

聞いた話では、第1舎は獲得予算が少ないせいで、毎年食事はこの畑で取れた芋で賄っているらしい。今の私達の食事は昨年収穫した芋の残りのようだ……


和「それではいただきます」

憧「いただきまーす」

18時。夕ご飯の時間だ。

今日のご飯はヒレカツ定食。ホカホカの白米に、揚げたてのカツ。シャキシャキのキャベツに、瑞々しいプチトマトまで載っている。それにデザートにはケーキ!

憧「今日は、咲の歓迎会だから、和が特別サービスだって!」

咲「あのっ……これ、いいんですか?」

聞いた話では、他の部屋は毎日芋煮らしい。

和「今日は特別ですよ。咲さんの歓迎会ですから」

今頃、二条さんのところもこういう特別食が振る舞われているのだろうか。

穏乃「宮永さん、食べなよ。冷えちゃうよ」モグモグ

咲「……はい」

咲(旨いっ……!労働の後に、この肉は染みるっ……アミノ酸が全身に広がっていくのがわかるよっ…!)

咲(いい肉使ってるなぁ~~!)

憧「ウチの寮、畑だけじゃなくて、豚も育ててるのよ。そこの黒豚。自分たちで育てて、食べる豚は格別よね~」

咲「普段、新子さんは牧場の方で豚の世話をしているんですか?」

憧「は?そんなの1-D部屋の仕事じゃん」

和「でも、憧は家畜小屋の責任者なんですよ。だから、今日も一番いいお肉が手に入りました」

あとで知った話だ。新子さんが管理している家畜小屋の肉は、私達第1舎の人間の口に入ることはない。肉は概ね他の寮に輸出され、原村さん達は利益を得ているらしい。だから、夕食も他の寮の給食を自費で購入している。

こんなふるまい、他の部屋から見たら顰蹙ものだけれども、原村さんは麻雀が強く、第1舎の家畜小屋の利権や畑の利権など麻雀で獲得し、他の寮との交易で利益を上げている。

職員にも賄賂を渡し、この寮の女王として君臨している彼女に対して他の部屋は不満こそあれ、表立っては逆らえないのだ。

新子さんと高鴨さんは原村さんの側近らしく、特に新子さんは原村さんのそばに常にいる。

この部屋に入れたメリットは非常に大きく、例えば休憩時間などに新入りは大抵、先輩にいじめられ、理不尽な仕打ちを受けるのだけれども(二条さんみたいに)、私はそういうのとは無縁で、他の部屋からの攻撃は一切ない。

生意気な二条さんは、毎日激しいいじめにあって、随分と精神がやられてしまっているようだ。

それを横目に私は精一杯畑を耕した。

しかし麻雀学園と言いながら、私達が牌を握れる機会は

この1週間、一度もなかった。


しかし、転機は突然訪れた。

夕食後の自由時間。私は部屋でウトウトしながら過ごしていた。

気がつくと、原村さんと新子さんがいない。

穏乃「明日は、各寮対抗の麻雀大会だから、室長会議だよ」

高鴨さんが教えてくれた。

各寮の代表者が、麻雀学園の中央にある試合場に集まり、卓を囲む日。

勝負の模様はテレビで全寮生に中継され、その週の予算や各々の資産を賭けての5半荘の勝負。

ここで勝利しなければ、食べるものにも困窮する。

穏乃「ウチは弱っちいからねー……昔は雀卓とかもいっぱいあったんだけど、負けが込んで今じゃ1個しか雀卓ないし、食事も困るようになって、畑仕事ばかりしてる。だから、ますます弱くなるって悪循環なんだよ」

咲「原村さんで勝てないんだ……」

穏乃「いやいや、和は勝つよ。ウチの学園のトップランカーの1人だし。でもこの勝負は団体戦で、さらに言えば同じ選手は2週間続けて登録できない仕組みなの」


憧「ただいまーいやー、疲れた疲れた」

穏乃「おつかれさん」

咲「お疲れ様です」

和「今日の会議は長引きましたね」

憧「1-Cの大星、うるさいっちゅーの!こっちは各部屋の事情を考慮してバランスよく決めてるのに」

和「まあまあ、憧。あっ、こちら、オーダーです」

原村さんが見せたオーダー表を見て、私は驚いた。

先鋒 片岡(室長)
次鋒 文堂
中堅 岡橋
副将 原村(室長)
大将 宮永

咲「あの……これって、私が大将……ですか?」

和「ええ。咲さん。期待していますよ。私達の寮は基本的に新入寮生の実力を測るため、まずは試合に出てもらいますので。二条さんは来週ですね」

穏乃「……」

この寮対抗麻雀大会の話を聞いたとき。私が試合に出れるのは当分先だと思っていた。

お姉ちゃんは、同じ寮にいない。でも、私が強くなれば、そこでお姉ちゃんと会える。お姉ちゃんと卓で語り合える。私はそのためにここに来たんだ!

手が震えるのがわかる。こんなに早くチャンスが来るなんて。早く牌を握りたい。早く、麻雀がしたい!


試合当日。選手控室の空気はひりついていた。

先鋒の片岡さんが2着につけ、回した貯金は次鋒で大きく失われ、さらに中堅も手酷いミスが重なり10万点あった点数は4万点近くまで減っていた。

初瀬「うっ……ううっ……」ポロポロ

中堅の岡橋さんは、ひと目も憚らず泣いていた。

控室はお通夜みたいな雰囲気。

3つの寮の代表者と、調整役の職員サイド、今日は真瀬さんが5半荘を打ち、40万点分の予算を分け合う。

職員側は概ね10万点前後でフィニッシュするため、3つのチームでの点の奪い合い。

ここまでのところ、圧倒的に強いのは第3舎の面々だった。

文堂「さすが第3班。先鋒辻垣内に中堅竹井は流石に安定していますね。副将の江口セーラはウチの寮長に対するメタでしょうか」

優希「第2班の副将の船久保も侮れない相手だじょ。和ちゃんオカルト相手にはめっぽう強いけど、デジタルや流れ論者相手には大勝ちできないんだじぇ」

文堂「今月はなんとか8万点はほしいですね……」

優希「だじぇ…」

4万点スタートで始まった副将戦だが、原村さんはやはり強かった。ジリ貧の状況から粘って跳満を連発し、7万5000点近くまで収支を戻してフィニッシュ。

それから大将戦のコールがかかった。

ここまでお姉ちゃんは出場していない。まさか、こんなに早く……胸が高鳴る。

和「それでは咲さん。あとは頼みます」

和ちゃんとハイタッチを交わして、私は勝負の卓へ向かった。



向かった先に、姉はいなかった。

由子「咲ちゃん初参加なのーご祝儀ルールでいいかなのよー」

憩「ええですよーぅ」 第2舎 寮長 荒川憩 学園ランキング第2位

竜華「まあええやろ」 第3舎 3-C室長 清水谷竜華 学園ランキング第6位

咲「ご祝儀ルール?」 第1舎 1-A室員 宮永咲 学園ランキング 圏外

由子「初参加特典なのー。和了れば咲ちゃんだけ点数倍付けなのよー。全くただのご祝儀なのー」

咲(ハンデをくれるって訳ですか……)

竜華「なつかしいなーウチも昔、ガチガチに緊張しとったねん。ま、咲ちゃんリラックスリラックス。負けても余裕あるんやろ、第1舎は」

憩「警戒ですよーぅ、新人をいきなりこの卓に付かせるとか、何かあるかもしれませんよーぅ」

咲(オーラでわかる……!この三人、相当打てる……!でも、私だって、麻雀にはそこそこ自信があるんだ!)

★ステータス★
雀力 1/10 精神力 3/10 体力 5/5

咲は怯まなかった。

由子(なかなかいいオーラ発してるのよー咲ちゃんも……でも和ちゃんも人が悪い……この卓は心だけで勝てるほど甘くないのよーせめて雀力5は必要やねーまともに打つには……)

↓1
勝敗コンマ
ゾロ目:プラマイゼロ
他:コンマ分敗北


憩「ロン。24000。」

竜華「ロン!12000やな~~ごっつあんですー」

竜華「ツモ。8000-4000。あっ、咲ちゃんごめんなぁ、親っかぶりで」

憩「ロン。3900ですよーぅ」

憩「ロン。7700ですよーぅ」

瞬く間に溶ける貯金……!わずか1半荘で咲は87000点を失った……

由子「はい、ツモ。500-300。今日はここらへんにしておくのよー」

咲「う、嘘……」カタカタ

憩「なんや、ただの初心者やんーこんなんボーナスステージですよーぅ」

竜華「咲ちゃん高い授業料になったなーぁ。この卓に付くにはまだ早いで……麻雀は奥が深い……ウチら、ここで極めるために修行してるねん……」

87000点を失い、咲のチームの合計収支は-12000点であった。

咲「……」カタカタ

震えが止まらない。3人と卓を囲んでいる間、ずっと寒気が止まらなかった。

精神力が-1になった。体力が-1になった。

強者との対戦経験を積み、雀力が+1になった。

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 2/10 体力 4/5


控室に帰ると誰もいなかった。

私は、寮に帰ることができず、ずっと控室の脇のトイレで吐いていた。

泣き疲れた頃、真瀬さんが来て、追い出されるように第1舎に帰った……


和「……」

寮内の講堂に、第1舎の寮生全員が咲の帰りを待っていた。

重苦しい空気。

大星「どう落とし前つけるの?」

咲が戻ると、2-Cの室長の大星淡が声を荒げた。

咲「あ、あうぅ」

初瀬「前代未聞だよ、前代未聞!マイナス8万点超えなんて!それで10万点切って、借金!?」

初瀬「ただでさえ、ウチの台所事情は苦しいのに!」

咲「……」カタカタ

莉子「明日から食費の支給もないしー……昨年の備蓄食料で食いつなぐしか……」

泉「また芋の日々ですか……」

南浦「芋も貴重品……1日2食に制限しないと」

ざわ……ざわ……

思わず、原村さんの方を見た。原村さんは中央の席で腕を組んで目を瞑っている。


由暉子「皆さんのお気持ちはわかりますが、まずは総括が先ではないでしょうか?」

2-Bの室長の真屋さんが、紛糾する場を収めた。

皆の注目が私に集まる。チームの大将として、敗戦の弁を述べろということだろう。

泣き疲れて、涙も枯れていた。感情が麻痺していたのは、少し私に有利に働いた。

冷静に考えられる。いくら原村さんの部屋で庇護があるとはいえ、このままじゃ私の立場は明日から最悪なものになるだろう。見えない形での嫌がらせに加えて、職員の目の届かない建物の影での暴力沙汰は日常茶飯事だ。

咲(でも落ち着いて考えると、負けたのは確かに私だけど、初心者を大将に据えた方に問題が)

咲(前日の室長会議で決めたっていうけど、誰が私を大将に押したんだろ……)

咲(こんなの、私のせいじゃなくて、そいつに責任があるんじゃ)

大星「……」イライラ

咲(ここで私の取る1手は……これだ!)

↓1
①泣きながら土下座で謝る。 精神力-1 体力+1
②淡々と反省を述べる。 精神力+1 体力-1
③私を任命した人間が悪い!と責任転嫁する。 精神力+2


咲「ううっ……」

この場を収めるにはこの方法しか思いつかなかった。

床に膝をついて、辺りを見渡した。私に対する激しい怒りのオーラが、少し和らいだのがわかった。

多分、皆わかっている。本当に悪いのは私じゃあない。

あの卓に、新人が付いて勝てるわけがないのだ。

それを分かっていて、大将に命じた人間が一番悪い。そんなのみんな分かりきっている。

でも、その人物に怒りを向ける事ができないから、仕方なく私に怒りを向けているんだ。

唇を噛みながら床を見た。

屈辱。恥辱。そして私の中に激しい怒りの炎が静かに灯った。

咲「申し訳ありませんでした」

頭を床に擦り付け、敗北を謝罪した。自然と涙がこぼれた。

咲「うっ……ううっ……」

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

10分。15分。それくらい長い沈黙。講堂には私の嗚咽だけが響いている。

淡「頭上げなよ、咲」

大星さんが口を開いた。

淡「正直、咲一人に謝らせても何も解決してないんだよねー」

皆の、怒りのオーラが和らいでいた。


淡「ウチラの第1舎の予算はとっくに火の車、そこに更にこんな自体になったら、色々責任問題になるんじゃないかなー」

和「……」

大星さんはもう私の方を見てはいなかった。

淡「ユキ、私、昨日口酸っぱく言ったよね!第2舎からは荒川が大将で来そうって確かな情報があったから、大将は少なくとも室長クラスを出そうって!」

ユキ「確かに、言ってましたね」

淡「私とユキは前の週出たから、和かシズ、どっちか大将で出ろって何度も言ったよね!?優希も聞いてたでしょ?」

優希「のどちゃん…」チラッ

和「……」

憧「でも、大星さん。その情報は昨日の時点では信憑が低かったでしょ!荒川が来るなら、先鋒濃厚じゃない、第3舎が先鋒に辻垣内を置くんだから!」

淡「でも結果として大将に荒川が来たじゃん。腰巾着は黙ってろ!」

憧「ぐっ…殺したろか……」

淡「和、これどう落とし前つけるの?」


ここぞとばかりに大星さんが勢いづいていた。他の寮生達も、何も言わない。ただ、殆どの寮生が大星さんの側についているのは明白だった。

和「うーん……困りましたね」ポリポリ

和「私としては、咲さんの今後のいい経験になると思って、大将に推したんですが」

和「確かに私にこの敗戦の大きな責任はあります」

ざわ……ざわ……

和「ですから私が払いましょう……!今週の負け分……!予算は10万点、しっかり勝ったということにして、咲さんの負けは帳消し…!」

文堂「本気ですか…?週10万点あれば、ひょっとして御飯は白米付き……とか?」

南浦「もちろん借金返済分もありますし、雀卓の投資にあてる、とかも考えないといけませんが」

莉子「ご飯は3食必須…!ここは譲れぬライン……!」

春「余った予算で黒糖の補充を…」

ガヤガヤ……

和の一言で一気に場が浮足立った。

和「これでよろしいでしょうか、大星さん。落とし前、と言うのは」

淡「……チッ」

和「それでは総括は終了です!各々、部屋に帰って、来週の試合までの研鑽に励みましょう!」


「太っ腹だよねー原村さん」
「10万点も勝つの、久しぶりじゃない?」
「やっと芋生活も終わりだよー」
ざわざわ

私は、床でうずくまっていた。

原村さんの一言で、お通夜みたいな空気は一変、まるで勝利のあとのように空気が緩んだ。

穏乃「負けたのに、ね」

咲「ふぇ?」

穏乃「さ、帰ろう、咲。また明日から畑、耕さないと」

激動の1日が終わった。

部屋に戻っても、眠れやしない。

手も足も出なかった……!相手はお姉ちゃんじゃない。そんな相手に、好き放題嬲られて、死ぬほどの屈辱を味あわせられた。

いろいろな事が、頭をぐるぐる回る。

長い夜は更けてゆく……

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

To be continued…


それから1週間後。

私は講堂で麻雀大会の映像中継をみんなと見ていた。

今週の第1舎のオーダーは、先鋒南浦さん、次鋒二条さん、中堅新子さん、副将真屋さん、大将大星さん。

割りと隙がなさそうな布陣に見えたけれども、結果は芳しくなかった。

大星さんが最後に一人気を吐いて、なんとか総合得点を6万点台に抑えたが、皆苦戦していた。

想像以上に他の寮の層は厚い。結局プラス収支は新子さんと大星さんだけ。

そして、今週の大会もお姉ちゃんは試合に出ていなかった。

総括の中身も、獲得した6万点分の予算をどう分配するかにのみ焦点が置かれていた。

私は、部屋の隅っこで紛糾する議論を横目にぼんやりしていた。

麻雀学園なのに、この寮で麻雀の練習はまともに行わていない。

指導教官を自称する真瀬さんは朝のランニングや畑の指導をするくらいで、放置している。

それからさらに2ヶ月が経過した。


高鴨さんに付き合って畑仕事ばかりしたせいで、すっかり日に焼けてしまった。

あれから試合に出るチャンスは1度もなく、麻雀牌を触らせてさえくれない。

そして第1舎はこんな有様だから、基本的には強い人達だけで毎週試合を回しているらしい。

主力が原村さん、新子さん、真屋さん、片岡さん、大星さんの5人。それにプラスアルファして、滝見さんや南浦さんを加えつつ、その時々で適当に残りを埋めているようだ。

初瀬「自分はあんまり試合出たくないかな。マイナス3万点超えたらあるんだよ、イジメが。宮永さんは原村さんのオキニだからないんだろうけどさ」

上柿「あたしゃ強いチームメイトに任せてますよ」

試合にほぼ出ない面々はそんなことを言いながら畑を耕したり、豚の世話をしたり、雨の日は工場で働いたりしている。

咲(でも麻雀しないと錆びついちゃうよ……)

忸怩たる思いで日々を過ごす。この前、手酷い負けを喫したためか、私にチャンスは回ってこない。

泉「オーダーは原村さんが決めとるみたいやけど、実際は室長がそれぞれ自分の部屋から1人推薦して決めてるみたいやなー」

咲「部屋4つだよね」

泉「残り1枠は原村さんが指名して決めてるみたいやでー」

咲「あの、1個だけある雀卓は……?私、練習させてもらえないんだけど!」

泉「ああ、あれ。あれの権利持ってるの大星さんやから、大星部屋の連中か、大星さんの仲いい奴しか使えんのや。ウチも大星さんのとこやけど、新入りは触らせてすらもらえんで……」

咲「いつも原村さんや新子さんはどこで練習してるんだろ…?」

泉「しらんがな。あ、休憩終わりみたいやな……サボってると思われたらかなわん、仕事戻るでー」

二条さんとは新入り同士、時折話をする仲になっていた。

咲(試合に出たい……このまま黙っていてもチャンスはないと思う)

咲(私の、この寮での立ち位置は、最初に8万点失点して泣きながら土下座をした負け犬という扱い)

咲(原村さんが庇ってくれたから、ひどいイジメにはあっていないけど、私のことをよく思わない娘も多い)

咲(試合のオーダーは室長推薦……誰かに相談して、なんとか試合出してもらわないと……)

↓1 誰に相談しますか?
①和
②ユキ
③淡
④優希
⑤その他自由


淡「はぁ?試合に出たい?」

大星さんは目を丸く見開いて私の方を見た。

咲「はい。この前は、負けちゃったけど、私がここに来た理由。色々あるけど、麻雀が強くなりたくて。麻雀で、語り合いたい人がいるんです」

淡「和に頼めばいいじゃん。同じ部屋なんだし、和は咲のこと気に入ってると思うよ」

咲「原村さんに頼んでも……原村さん、部屋で麻雀の話しませんし」

咲「大星さんなら、きっと私の気持ち、汲んでくれると思って……!毎日、空いてる時間でここで練習していますよね?だから……」

寮に1台しかない雀卓を囲み、麻雀の練習をしている大星さんを私は訪ねた。

淡「……場所変えようか。泉!私の代わりに入っていいよ。咲と大事な話、してくるから」

泉「はい」チラッ

南浦「……」

ユキ「それじゃあ次の半荘、入りましょうか」

春「ポリポリ」

大星さんが練習しているのは、寮の中でも実力派の面々。もし、私が大星さんに認められたら……ひょっとしてここで練習するメンバーに加われるチャンスもあるかもしれない。

そんな打算もあった。


淡「で、本気なの?」

咲「はい」

まっすぐ、大星さんの目を見る。

淡「基本的には同じ部屋の人を推薦するのがここのしきたり。私だって、室長としての立場があるし、ウチの部屋は結構やる気ある娘多いから」

淡「他の部屋の人、推薦するにはそれなりの理由がないと、多分納得してくれないんだよね」

淡「それに、咲はいいの?和に許可はもらってないんでしょ」

大星さんは心配そうに私の顔を覗き込んだ。

咲「ううっ」

原村さんのことは心配だ。でも、原村さんに麻雀の話をしても取り合ってもらえない。新子さんは、私のことを疎んじている。高鴨さんは試合に興味がなさそうだ。

でもこのままじゃ、腐ってしまう。牌も握らせてもらえず、お姉ちゃんに会うための足がかりもつかめず……

淡「あと現実的な話をするんだけど」

淡「もしアンタを推薦して、前みたいにマイナス8万点なんてされたら、私の立場もなくなるの!」

淡「咲が前みたいにボロボロに失点したら、結局推薦した私が馬鹿見るだけ。最悪、前の和みたいに、咲のケツ持たなくちゃいけない」

咲「ううっ……」

大星さんの話は理にかなっている。彼女から見たら、私は麻雀下手くそな生意気な新入りに過ぎない。

でも、どこかでこの評価を覆さないと未来が見えないのもまた事実。幸い、この前の勝負で大負けはしたけれども、麻雀に関して掴めたところもある。

淡「どうしても出たいってなら、条件があるかな」

咲「条件?」

淡「負け分、自分で払うって言うなら推薦してあげる。それなら、他の室長にも話通せるし、他の寮生も納得するよ」

淡「でもこの条件で打つには保証金がいる。2万5000点が自分の持分。最低限の金がないと、とりっぱぐれるからね。とりあえず、2万5000点は私が貸すから」

淡「試合後は3万点返し。勝った分は咲の取り分だから。咲が自分の責任で、自分の負け分は払うって条件で試合に出るなら、誰も文句はない。昔はそういう寮生が多かった。和だって最初の頃は自分でリスクを追って金稼いでたよ。」

大星さんの提案した条件を飲むしか、私が試合に出れる道はない。

To be continued…


大会前夜。

いつもこの時間は室長会議が行われている。

新子さんと原村さんはおらず、部屋では高鴨さんが腕立て伏せをしていた。

本当に大星さんは私を推薦してくれるのだろうか。

不安が募る。そして、更にオーダーの事も気がかりだ。誰が出るかは室長推薦が重要らしいけれども、どういうオーダーにするかは原村さんの専権らしい。

エースが固まる先鋒、安定感の求められる中堅、そして試合を決する大将には各チーム有力選手を投入する。

狙い目は次鋒と副将。中でも次鋒は各寮の暗黙の合意もあって、育てたい若手の枠になっているみたいだ。よほどのことがない限り、各寮は室長クラスを投入しない。

次鋒であれば、今の私にも十分勝機はある。以前、大将でてひどい負けを喫した。だから、今回起用されるとしたら副将か、いや、おそらく次鋒。そんな考えでいた。

憧「ただいまー」

穏乃「おかえりー」

憧「いやー、疲れた疲れた。またあの馬鹿のせいで会議長引いたわ」

穏乃「あの馬鹿?」

憧「大星淡。あーあ、何あの推薦。信じられないんだけど!」

咲「……」ドクン

和「まあまあ、憧。どういう取引があったかはわかりませんが、いいじゃありませんか。負け分は個人が払う、と言うのであれば」

憧「筋通せっちゅー話なのよ!私がいいたいのは…」

穏乃「で、どういうオーダーなの?」

和「今月のオーダーはこうですね」

先鋒 片岡(室長)
次鋒 滝見
中堅 新子
副将 真屋(室長)
大将 宮永

咲「えっ……」


憧「おめでと、宮永さん。試合出たかったんだよね?」

咲「で、でも、私、この前……」

憧「会議紛糾したわよ。でも、負け分払うって言うんだから、そこまで言うならってなって」

憧「正直、ウチの団体戦は副将までで、あとはどれだけ負けても寮全体の損失にならないなら、まあ他の寮生の納得も得られるでしょ?」

憧「私達としては、他の寮の大将に室長クラスぶつけなくていいから、負担軽くなるし、win-winなのよねー」

原村さんは素知らぬふりをしている。でも、これは意趣返しなのは明白だった。大星さんを頼って、裏口から試合に出ようとした私に対する制裁。

和「宮永さん?顔青いですけど、大丈夫でしょうか?そうそう、他の寮の情報もあるんですが、第2舎は今回は天江さん、第3舎は石戸さんらしいですよ。」

和「憧、牌譜はありますよね?宮永さんに貸してあげて下さい。私、応援していますから」

憧「オッケー。試合明日だけど、参考にしてよ」

新子さんは牌譜を渡し、私の耳元でこう呟いた。

憧「負けて死ねよ」


控室。私はひとりぼっちだった。朝ごはんもまともに喉が通らず、土気色した顔で会場入り。

部屋でも隅っこで、他の寮生の試合を見ていた。誰も私に話しかけない。

これは個人戦だ。私が、大星さんから借りた2万5000点で、私は私の責任で卓に付く資格を得た。

今日は片岡さんが波に乗って3万点稼ぎ、次鋒の滝見さんと新子さんが手堅く守って真屋さんが稼いで副将終了時点で15万点弱。穴のない布陣でしっかり稼ぎ、大将の私にバトンが回ってきた。

大将戦のコールがかかった。

もう第1舎の団体戦は終わったんだ。ここからは私一人。

借金してまで卓についた。ひょっとしてこれが最後のチャンスなのかもしれない。

そんな悪い予感が、昨日の夜からずっと頭にこびりついていた。

ここで負けたら、多分終わる。震えが止まらない。


末原「それでは大将戦を始めます。職員側の調整役の末原です。初めての方はよろしく」

衣「ククク……今宵は満月……刻は来たれりぃ!」

霞「あらあら、怖い怖い……満月の衣ちゃん相手なら手堅くいかなくっちゃねぇ」

咲「ううっ……」オドオド

咲(対面のおっぱいさんの威圧感もすごいけど、この子のオーラも……近い……かも。昔見た、お姉ちゃんのオーラに……こんなのに今の私が勝てる?)

咲(否!まともに相手したら、多分、15万点あっても箱割れるかも…)

咲はすっかり萎縮してしまっている。

末原「それじゃあウチがサイコロ回すでー」コロコロ

末原(単純な雀力の強さだけで言えば天江が図抜けとるな、この卓は。第3舎も満月の天江とまともにかち合いたくないから、老獪で大負けしないこのおっぱいオバケが大将なんやろ?)

末原(一方、第1舎の大将は……感じるものは確かにある!素質は十分や。でもまだこの卓で打つのは早すぎや……せめて雀力5は必要やねん)

末原(ウチの仕事はバランサー……本来であれば15万点でトップの第1舎の一人勝を抑制する仕事やけど、こら、宮永がトバんように気ぃつけなあかんかもな)

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 1/10 体力 5/5

咲(起家は私……配牌を取る手が震える……)カタカタ

↓1
勝敗コンマ
ゾロ目:プラマイゼロ
他:コンマ分敗北


衣「一切合切飲まれよ……!海の底に…!奥義・海底撈月!」

咲「うっ」

咲(強い……こんな小さい子が、なんてパワー……!牌をツモるたびに息が苦しくなる)

咲(でも、負けられない…!こんなところで死ぬわけには……私は、お姉ちゃんと戦う為にここに来たんだ!)

咲「光の届かぬ海の底でも……花は咲く!嶺上開花!」ゴッ

衣「なにィ!?」

霞(この子、強い!衣ちゃんのフィールド下で、和了できる子はウチの寮でもそう多くない……ましてや、嶺上開花なんて大技決めるなんて)

霞「ふんふむ。敵は一人だけじゃあ、ないようですね」

末原(杞憂やったか。しかし末恐ろしい。雀力2で、天江衣と互角に打ち合うとは……)


~~第1舎・講堂~~

初瀬「あれ…?宮永さんってあんな強かったっけ?」

ざわ……ざわ……

テレビで観戦する第1舎の面々に広がる動揺。誰もが、宮永咲の惨めなまでの大敗北を疑っていなかった。

幸い、副将戦まで15万点の勝ち。咲がいくら負けても、大星淡がケツを持って負け金を補填する条件で、咲の出場は認められた事は周知の事実。

そんな物見遊山気分で、咲の大敗を肴に勝利の美酒に酔う予定の寮生達は、自分たちの明日からの充実するご飯の事も忘れてテレビに釘付けだった。

1半荘。終わって見れば、-15000点。第1舎の合計で見ても12万5000点近いプラス収支。

誰も文句はない。この中で、天江衣と打って、失点を5万点以内に抑えられる人間の方が少ないのだ。

憧「……チッ」

淡「へぇ……あのクソ子供相手に、雀力2の癖に-15000点に抑えるんだ。やるぅ!」

和「……」

ある者は感心し、ある者は嫉妬し、またある者は……。

誰が見てもこの結果は、宮永咲の勝ちだった。

強敵との互角に近い戦いを経て、雀力が1アップした!精神力が2アップした!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 3/10 体力 5/5


咲(ううっ……マイナス15000点……大星さんに借金は返せないよぉ)

咲(でも、夢のような半荘だったなぁ)

咲(また私、強い人と打ちたいよ!やっぱり、麻雀が好き。それを再認識出来た)


咲「ただいま、戻りました……」

講堂でみんなが無言で私を一瞥したあと、原村さんが口を開いた。

和「それでは、本日の総括ですがーー」

和「第1舎の結果は5万点の黒字です!黒字はおよそ半年ぶりの快挙です」

寮生達から歓声が上がった。

文堂「ひょっとして明日から白いご飯も食べれるんじゃ…!?」

莉子「お芋生活も卒業!」

優希「久しぶりにタコスを所望するじぇ!」

春「それより黒糖の購入を……」

優希「いや、タコスだじぇ!」

憧「静粛にー静粛にー。獲得した予算は寮生に公正に還元しますからー」

和「それでは本日の総括を終了します。みなさん、各自来週の大会に向けて鍛錬に励んで下さい」


私の結果には誰も触れない。誰も私と目を合わさなかった。

咲「ううっ……」

総括が終了したあと、私は大星さんのところに行った。

咲「ごめんなさい……私、負けちゃって……」

淡「……まあ、3万点返しのとこ、残り1万点じゃお金返せないよね」

咲「あううっ……」

せっかく試合に出て、掴めたものも大きかったのに。私は負けてしまった。もう二度と、牌を握れない程取り返しのつかない敗北かもしれない。

淡「とりあえず、相談しよっか、今後の事」


大星さんは私を寮の自室に招待した。

人払いして、大星さんと私は二人きり。大星さんは椅子に腰掛け、私は立っていた。

淡「約束は約束だから。2万5000点貸しーの、3万点返し。結局、咲が負けた15000点分は、私が補填したんだよ?だから、和も5万点の黒字って言ってたでしょ」

咲「ごめんなさい」ペッコリン

淡「頭下げたら金返ってくるの?次は土下座する?前みたいに」

咲「あうっ」

血の気が引いた。大星さんの考えが読めない。勝負のあとの熱が体から引いていくのがわかる。

淡「どうやって、お金返すつもりなの?それをまず教えてよ」

喉が乾いて、声がでない。針の筵のような時間。負けるとはこういうことだ。

私には待つことしかできない。次の、大星さんの一言を。


長い沈黙の後。

淡「咲、顔あげなよ」

咲「はい」

淡「意地悪言ってごめんね。勘違いしないで欲しいんだけどさ、寮のみんなも咲の結果は認めてる訳」

咲「へ?」

淡「今回咲の収支を含めても3万点の浮き。それに正直、咲が天江衣の相手をしてくれた、これが大きい……!」

淡「もし咲がチームメイトとして次鋒で出ていたとしたら、今回誰かがあの化物の相手をしないといけなかった。はっきり言って和が打ったとしても、-1万点じゃ済まなかったかもしれない。それくらいの相手と咲が打ってくれたから、副将までで稼げたんだよ」

淡「自信持ちなよ、咲」

咲「あっ……ありがとうございます」

大星さんは突然機嫌が良くなった。もしかしたら、私を推薦したことで、彼女の株も上がったのかもしれない。

何よりうれしかった。私の頑張りを認めてくれて。


淡「でも負けは負け!負け分はしっかり払ってもらわないと」

淡「ごめんね、咲。もし私が咲一人からも取り立てられないなんて評判広がったら、明日から私、この部屋の仕切りすらできなくなるんだよね」

咲「でも、私、お金になりそうなものなんて持ってません……」

淡「相場は1回1000点……口だけでいいから」


そう言って大星さんはスカートを下ろした。

咲「あっ……」

大星さんの股に、目を背けたくなるようなモノがついていた。

淡「咲ひょっとして初めて?和の部屋にいて手を出されないとかラッキーだったね~~それとも、和もひょっとして、こういうタイミングを狙っていたのかも」

淡「これ、iPS棒って言って、雀力の応用技術。女の私もこれで他の娘たくさん泣かせてきたよ」

淡「そして雀力が高いほど、この棒も太く大きく固くなる……自慢じゃないけど、私のかなり立派な方だよ」

大星さんの、ソレは作り物とは思えないほどの肉感があった。

見ようによってはまるっきり男性器。小さい頃、お父さんのは見たことがあるけど

それより2回りほど大きく見える。


淡「咲のことは最初見たときから気に入っていた」

淡「はっきり言って、好みの顔。昔、私が世話になった人に似てるんだよねー……私、その人の事大好きだった」

淡「それは、もう、犯してやりたいくらいに……!でも、その人は麻雀強くってさ、チャンスがないまま会えなくなっちゃった」

淡「咲、負け分の2万点は体で払ってもらうよ」

淡「何したらいいかわかるでしょ?跪いて、ほら、こっち来なよ……」

淡「借金払い終わったら、麻雀の練習仲間にも入れてあげる。和が推薦しなくても、私が時々推薦して試合出してあげるから」

ゾッとした。大星さんの顔は欲望に歪んでいた。こんな事が許されるはずがない。誰か、助けて……!

悲鳴をあげようにも、ここは大星さんの部屋。外に人が立っているのがわかる。大星さんの部屋の人だ。余計な邪魔が入らないよう見張っている。

大星さんには負い目がある。試合に出させてもらった。負けた分を代わりに払ってもらった。借金もした。

1回1000点。それでも、私には超えるべきハードルが多すぎる。

淡「どうする、咲」

↓1
①受け入れる
②拒否する


でも今の私には、受け入れるより他なかった。

床に跪いて、大星さんの足の間に顔をゆっくり近づけた。

近くで見ればみるほどグロテスクなリー棒だった。この持ち主の精神を反映しているのかもしれない。

歪んだ欲望の具現。溢れ出る雀力の象徴。このiPS棒は邪悪なオーラを纏い、たしかにそこにあった。

淡「手使わないで、口だけね」

言われたとおり、お辞儀気味のリー棒を恐る恐る口に入れた。

暖かい、肉の塊の感触が、徐々に硬さを帯びてきた。

淡「歯たてたら殺すから。ほら、さっさとしゃぶって」

言われたとおり、口の中で舌を絡ませ、頭を動かした。

淡「あの咲にここまでやらせたんだ……ああ~~これ、和に見せてやりたいな~」

口の中で、リー棒が反り立って、口を動かすたびに上顎を頭がグリグリ刺激した。

じゅぽ、じゅぽっ、と淫靡な粘液が交じる音がたち、恥ずかしさと屈辱で私は顔を真赤にしていた。

目をつむりながら、無我夢中で、この時間を早く終えようと必死に奉仕する。

ほどなくして、大星さんは限界に達した。

どくっ、どくっ、どくっと生暖かい液体が口の中に注がれる。

淡「あぁ~~いい!」

咲「じゅぽっ、おえっ、ケホケホ」

とても飲み込めない、粘っこくて苦い液体を口の脇から零した。

白くてダマになった、大星さんの液、私の口に一度ぶちまけられたのが床に垂れた。

淡「咲、上手だったよ」ナデナデ

大星さんは満足げに、床にへたり込んで放心気味の私の頭を撫でた。

試合に出て、この日私は多くのものを得たに違いない。しかし、その代償は大きくて。

本来、競争して戦わなくてはいけない相手の股に顔を入れて、奉仕をさせられた。

この楔は簡単に外せるものじゃない。大星さんは、私に力関係をしっかり体で教えたんだ。

衣ちゃんには勝てなかった。でも負けた訳じゃない。

しかし、この日、私は大星さんに負けたのだ。

精神力が-2になった。(※②を選んだ場合、体力-2イベントが発生していました)。

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 1/10 体力 5/5

To be continued…

おつー
あと14回か
和に泣きついてもここまで展開一緒だったんじゃないですかねぇ

和に泣きついた場合は見せしめ大将にはならなかったと思う
その代わりにips棒が試合前になってたかもしれないけど

難易度高すぎて嫌だな

>>77 
・和に頼んだ場合、概ね>>78の通りになっていました。次鋒で割りと平等なコンマでプラス収支もありえました。その代わり、和の情婦ルートでした。
・ユキに頼んだ場合、淡からも嫌がらせを受けるルートでした。具体的には普通に大将戦で見せしめにされ、負けた場合は総括の場でリンチされて体力-4でした。回避はプラマイゼロしかありませんでした。
・優希に頼んだ場合、和から推薦を握りつぶされて精神力-1ルートでした。一番被害は少なかったかもしれません。ただし雀力は上がりませんでした。

>>81
和「難易度を下げるためにはもっと原村さんと仲良くした方がいいと思います」


咲「オエッ、オエッ……」

咲「ガラガラ……ペッ、ペッ」

咲「ウッ……ウウッ……オエッ」

大星さんの部屋から開放されたあと、私はすぐにトイレに向かって、何度も吐いて、口を洗った。

それでも、口の中に生々しい感触が残って、あの青臭い液体の匂いが鼻の奥にこもっている。

自室に変えると、原村さんも新子さんも私とは目も合わせなかった。私も目を合わせられなかった。

穏乃「宮永さん、明日はランニング終わったら畑仕事手伝ってよ。いやー最近雑草多くてさー」

高鴨さんは耕した畑に芋の他、いろいろな野菜を植えていた。それぞれ芽が出て、仕事量も手入れくらいになったので、最近私は共有の畑の仕事を手伝ったり、工場で軽作業をしたりする時間が増えていた。

咲「ごめんなさい、明日、工場の仕事の予定があって」

ごめん、高鴨さん。真っ赤な嘘。明日は大星さんに麻雀に誘われているの。

穏乃「ううん、いいのいいの!暇になったらまた手伝って!」

消灯時間を過ぎて、私は一人、声も上げずに布団の中で枕を濡らした……明日からの憂鬱な日々を思うと、消えてしまいたくなる。


日課のランニングの前。

「へぇ……そんなことがあったんすか」
「ほんと!?あの宮永さんが、ねぇ……口で……」
「宮永さんが?うそーぉ!」
「結構な腕前だったらしいよ……ウブなのが逆にいいのかも」

ざわ……ざわ……

校庭に集まった寮生たちが、私の方を好奇な目で見て、昨日の噂話で盛り上がっていた。

閉鎖社会だ。人の耳に戸は立てられない。

私はトマトみたいに顔を真赤にして、一人でうつむいていた。

昨日の麻雀大会のことより、私の下世話な話で、みんな盛り上がっている。

ランニングを終えると、朝ごはん。今日は白米に味噌汁、紅鮭に納豆。

寮生たちは大喜び。この1週間は、毎食この学園の普通の給食が出るらしい。

朝ごはんを終えると、各々自分の仕事へ向かう。

淡「咲ー!『麻雀』いこっ!」ニヤッ

大星さんに大声で呼び止められた。周りの生徒から失笑が漏れる。

私は、目を伏せて、大星さんに付いて行った。あと19回。あと19回で終わる……


地獄の日々。

毎日、大星さんの気が向いた時に呼び出された。

大星さんの部屋、麻雀部屋、校庭の物陰、トイレ……大星さんの赴くままに口での奉仕を強要される。

1回1000点。大星さんが達した後、点棒をもらう。30000点貯めるまで、この日々が続く。

咲「じゅぽっ、じゅぷじゅぷっ、んっ、くっ、じゅぽじゅぽじゅっぽ」

咲「んちゅっ、ちゅっ、あむっ……ちゅぷちゅぷ……ちゅっちゅ……じゅぷっ」

今日は使われていない物置部屋(大星さんは「ヤリ部屋」と言っていた)に連れ込まれ、朝から奉仕させられている。

時間は平均30分かかる。最中に大星さんが萎えてしまうとそこでお開き。お金も貰えない徒労に終わることも多い(そこで請求できないのも、私の立場の弱さだ)。

30分近く口の中で硬いままだと、だいたいそのままフィニッシュに持ち込めるから一安心。

咲「んっ…」

上目遣いで、大星さんの顔を見た。満足そうに私を見下ろしている。

私は全裸だった。その方が興奮するから、と大星さんの思いつきで脱がされて、マットに座る大星さんの股に、四つん這いになって顔を埋めている。

ここまで頑張って24000点貯めた。ここを頑張ればあと5回。ここ最近は3回連続でフィニッシュに持ち込んでいるから、そんなに時間もかからないはず。


テクニックも仕込まれた。舌を使って、刺激を与えながら、口をすぼめたり、喉の奥の方で咥えこんだり、タマ袋の方を舐めたり……

咲「んっ……じゅっぽじゅっぽじゅぷじゅぷじゅぷっじゅるるるっ」

大星さんのリー棒の頭が固くって、一層熱を帯びてきて限界が近いのがわかる。

そんな時、また上目遣いで物欲しそうにチラッと見ると、どぷっ、と濃いのが口の中に注がれた。

零さないよう口の中にためて、ストローでコップの底のジュースを吸い上げるようにすすりながら口を離すと、大星さんが満足してくれる。

これが大事。最初の頃は、吐き出していた。3回目までは可愛げがあって良かったかもしれないけど、4回目以降は露骨に大星さんは不機嫌になって、5回目からはなかなかうまくフィニッシュに持っていけなくなって、苦労した。

ムード作りも大事。ドブのような味がする液体だけど、ごっくんと飲み下すようになって見えてきたものがある。

大星さんが満足して終わった次の仕事は結構楽だ。逆に、満足させられないと、次の奉仕のとき、口の中で大星さんのリー棒が元気がないのまでわかってしまう。そうなると、イかせるのに苦労する。

そんなことまでわかるほど、この1ヶ月、大星さんのiPS棒に向き合ってきた。


淡「あー、咲、上手になったねぇ」

射精に導いた後も、口でお掃除する。掃除している時、頭をぽんぽんと撫でられた。

淡「そうそう、咲に頼みがあるんだけどぉ」

咲「ふぁい?」チュプチュプ

淡「実はこの前、麻雀の席で咲のこのテク自慢したら、みんな食いついてきてさー」

淡「その中の一人がどーしても、咲の口奉仕受けたいってうるさくて」

淡「もちろん断ったよ?でも、何度も何度も頼まれるし、きちんと1000点払うって言うから」

淡「つい、引き受けちゃったんだよね。私もその人とはこれからもうまくやっていきたいし」

淡「これ、悪い話じゃないよ!逆に考えたら返済ちょっと早くなるんだから」

淡「いいよね、咲。その人にも奉仕してもらって」

咲「あっ……」

1000点稼ぐために、大星さん以外の人に奉仕させられるなんて……

この1ヶ月、大星さんのをしゃぶる度に、「プライド」と表現されるような、私の心の大事な部分が削られて、もうとっくに大星さんの犬、いやひょっとしたらそれ以下の存在に成り下がっていた私だけど。

お金のために、命じられて他の人のを咥えさせられるのは……久しぶりに、胸の奥に熱い何かがこみ上げてきた。

大星さんはそんな私を見透かすように、見下ろして……

心の中を整理して、答えを出すのに、時間がかかった。

↓1
①引き受ける
②断る


強い心で淡の最低の要求を拒絶し、精神力が1アップした!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 2/10 体力 5/5

淡「は?もう一回言ってよ」

咲「それは、出来ません」

淡「どういうこと?」

咲「……」

無言で抵抗した。

淡「ふぅー……ふーん、そういう事言うんだ。へー……」カチャカチャ

大星さんはスカートを上げてベルトを締めた。

淡「ほら、咲。今日のお金。」ジャラッ

そう言って大星さんは床に100点棒を6本出した。

咲「え?」

淡「これで3万点溜まったよね。あとで返してよ。そうすれば、借金返済だから。おつかれさん」

咲「いいんですか?」

淡「いいよ。イカなかった時も含めたら30回以上しゃぶらせてる訳だし、サービスサービス」

淡「それにさー、もうこんな生意気いう口でして欲しくないんだよねー、今までありがとね、咲」

その日の夕方、大星さんに3万点を返し、私の借金地獄はあっけなく幕を閉じた。

あの時、受け入れていたら……


次の日から、私に待っていたのは、地獄だった。

咲「なに、これ……」カタカタ

皆が集まる朝の食堂の入り口に、私が星さんの股に顔を埋めている写真が、たくさん貼り付けられていた。

水村「やっちまったみたいだな、宮永さん」

莉子「もう終わりかもー」

写真の前に人だかりができている。

その写真はいろいろな角度から取られていた。隠しカメラが仕込まれていたんだ。

大星さんの顔は一切写っていない。私がいろいろな場所で奉仕している、あられもない姿が……

絶句したあと、われに返って張り出された写真を大慌てでかき集めた。

変な汗が止まらなかった。


工場での仕事も手につかない。この寮の工場では麻雀牌を丹精込めてみんなで作っている。

私は索子に緑の塗料を筆で塗る仕事。午前中に仕上げられたのはたった3牌だった。

初瀬「宮永さーん、元気ないけど大丈夫ー?」

お昼の休憩中、珍しく岡橋さんに声をかけられた。

初瀬「噂で聞いたんだけどー、お金出せばヤラせてくれるんっしょ?これからどう?」

卑猥なジェスチャーを交えて、私を貶める。

車井「やめなよ初瀬。結構お高いらしいから。ウチら庶民には手出せないかもー」

初瀬「で、いくら?10点くらい?」

これはまだ可愛い方だ。


咲「あっ…」

仕事場に戻ると、私の作った牌に卑猥な落書きがされていた。

咲「きゃっ」ドカッ

堂山ゆかり「ごめんごめん、小さくて見えなかった」

筆で繊細な作業をしているとき、背中を蹴られて、品が台無しになった。

咲「……」カタカタ

工場の自分のロッカーを開けると、中にカラスの死骸が吊るされている。

中身は台無しだ。

全てが大星さんの差し金じゃない。大星さんの部屋以外の人も私を中傷する。


そんな日が何日間か続いた。時間が解決してくれると思って、私は耐え忍ぼうとしていた。

でも、大きな間違いだと気がついた。

工場から帰る途中、突然後頭部を鈍器で叩かれた。当たりどころが良かったのか、狙いが外れたのか、幸い、気を失わず、よろけるように倒れ込んだ。目がチカチカする。

??「うわっ、やべっ気失ってないっすよ」

??「まずいでー!恵ちゃん、もう一発!」

覆面をかぶった二人組に襲われた。

咲「あわっ、あわわっ」

鈍器と思っていたのは、工場の箒だった。

手足がもたつく。逃げなきゃ。逃げなきゃ、やられる。

??「覚悟してくださいよ、おらっ!」ブンッ

咲「ぐっ!」ガシッ

柄を顔の前で組んだ腕で止めて弾いた。腕がじんじん痛む。

大勢を立て直し、私は駆け出した。幸い、それ以上追って来なかった。


咲「はぁ、はぁ、はぁ……」ガチガチ

部屋に戻って、部屋の隅で布団に包まって震える。

このままじゃ時間の問題だった。早晩、物陰で襲われて、名前も知らないモブの慰みものにされる。

それならまだいい。下手したら、殺される。誰も守ってくれない。

この麻雀学園で、雀力がない人間が、後ろ盾なしで生きていくことなんて出来やしない。

憧「ん?あれ、帰ってたんだ」

咲「あ、新子さん……」

そうだ、この人なら。この寮の副長。同じ部屋の新子さんなら…

憧「宮永さん、そういえば今日はトイレ掃除の当番でしょ。何サボってんの?」

咲「え?きょ、今日は私じゃ……」

憧「いや、食堂前の掲示板の仕事表、さっき見たらあんたの名前になってたわよ」

トイレ掃除当番。形上、分担制ということだけど、昼過ぎに、一番の下っ端に名前が書き換えられる仕組み。

昨日までずっと二条さんだった。

憧「トイレ掃除サボるなよ、大星のはサボらずしゃぶったんでしょ?」


和「ただいま戻りました」

憧「おかえりー、和」

和「どうしましたか?」

憧「いやー、こいつがトイレ掃除の仕事サボってんの!」

咲「は、原村さん……」

和「それはよくありませんね。宮永さん。そういえば、共有トイレの前で何人かたむろしていましたけれども、もしかしたらトイレ掃除をするのが初めての宮永さんを手伝おうと待ってくれているのかもしれません。早く行くべきです、先輩を待たせるのは非礼ですよ。」

憧「ひゅー!宮永さんってば人徳あるねぇ。泣けてくるわ、人徳ありすぎて」

咲(間違いない。リンチ。リンチされる。ひと目につかないトイレで……)

憧「宮永さん、しっかり舐めてきなよ。多分、大星のアレよりは上等な味だと思うよー」

寒気がする。部屋を追い立てられ、私はもう……

大星さんから切られて、原村さんからも相手にされず、このままだと麻雀の試合に推薦どころか……

咲(どうしよ……ダメ元でも、誰かを頼らないと……このままじゃ、死ぬ、殺される!)

↓1
誰を頼りますか?


咲(謝ろう。大星さんに、誠心誠意、謝ろう)

咲(間違いだった!あそこで受け入れておくべきだったんだ)カタカタ

穏乃「咲?顔青いけど……体調悪いならトイレ掃除手伝うよ?」

廊下で畑帰りの高鴨さんとばったり会い、話しかけられた。

頭が真っ白になっていた。

咲「ご、ごめんなさいっ!だ、大事な用事ある、から…!」

リンチされる。リンチされる。リンチされる!

私はトイレと反対の方へ駆け出した。

部屋に大星さんはいた。

淡「あれ?咲、どうしたの?もう掃除終わった?」

咲「ご、ごめんなさい」

恥も外聞も書捨てて、私はその場で土下座した。

淡「突然謝られても困るんだけど」

咲「申し訳ありませんでしたっ……許して……なんでもしますから」

咲「トイレ掃除だけは……勘弁して下さい」

淡「ふーん……現金なやつ。あの時、咲に断られたせいで、私、あの人に頭下げなきゃならなかったんだよ」

淡「それがどういうことかわかる?」

私は土下座している。なんて答えていいのかわからない。ちっぽけなプライドが邪魔をしたせいで、私は窮地に陥った。今なら、もう、なんでもする。大星さんに許してもらうためなら。

淡「まいったな、これじゃまるで私が悪者じゃん」

土下座したまま固まった私の頭を大星さんは足で踏みつけた。

咲「な、なんでもします」

それしか言えない。

淡「ふー……そこまで言うなら……」

咲「……」カタカタ

淡「しっかり落とし前をつけてもらおうかな。咲、これから私を満足させてよ。粗相あったらそれで終わり。口だけじゃなくて、全部使って」

生き残るために、私はすべてを捨てる事に決めてしまった。


恐怖のあまり心が折れて、一番頼ってはいけない相手のところに行ってしまった……

精神力が-2になってしまった……

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 5/5

To be continued…

咲「あっ、あうぅ……んちゅっ……ちゅっちゅっ……あむっ」

大星さんのiPS棒に口づけして、裏から先端まで舐め上げたあと、口に咥える。

それまで平常状態のiPS棒を口に含み舌で転がすと、どんどん口の中で固く熱くなっていくのがわかる。

咲「んっ、じゅっ、じゅぽっじゅぽっ」クポクポ

必死でしゃぶり、すがりつくように奉仕する。

咲「んっ、んんっ、ぷはぁ」

一度口から出すと、目の前に大星さんの立派に反り立った、iPS棒があった。

咲「ちゅっ…」

忠誠を誓うように口づけしたあと、舐めてしゃぶりあげる。

咲「……じゅぽっ、じゅぽじゅぽじゅぽっ、じゅぷっ……んっ、んちゅっ……ちゅっ」

淡「……」

大星さんは無言で私の奉仕を受けていた。これを萎えさせたら終わり。私は必死に舌と口を使った。

20分くらいひたすらしゃぶった。一向に終わる気配がない。大星さんは、私の口の中でiPS棒を固くしたまま。

焦りが出てくる。ここで大星さんを満足させられなかったら……

咲「ぷはっ……」

心なしか、反り勃ったiPS棒の角度が少し下がっていた。

淡「チャンス1回だけだから。だめならトイレ掃除行ってもらうよ」

咲「あっ……」カタカタ

口だけじゃ無理。そう直感した。

何かを得るためには、犠牲を払わなくちゃいけない。一度失った大星さんの信頼を取り戻すために……

淡「私のために、どれくらい咲は尽くしてくれるの?」

↓1
体力 5/5
どれくらい淡に尽くしますか?体力を消費して頑張る(1~5の数字で選択)
淡の満足度=コンマ×消費体力 90以上で満足


咲「……少しお待ち下さい」ヌギヌギ

服を脱いで、大星さんの前で裸になった。

淡「……」

それから床に寝転がって、私は……足を開いて……

咲「大星さんの……舐めて、私のあそこ、こんなに濡れています……」

咲「もう逆らわないので……許してください……」

咲「お詫びに、私の初めて……で……贖います……ください、大星さんの、それ……」クチュッ

まるっきりの淫売だ。裸で、お腹を出して股を開いて、競争相手にこんなお強請りして……

お姉ちゃんの影が遠ざかっていくのがわかる。大星さん程度に、負けているようじゃ会えない。

わかっている。わかっているんだけれども、どうしようもないの。

弱い私が悪い。不器用で、人見知りで世渡り下手で、麻雀しか取り柄がなかったから、この麻雀学園に来たのに。

そこで、私は思い知らされた。

大星さんが私の上に乗ってきた。

太くて硬い、私の新しいご主人様が、私の中に入ってくる……


咲「はぁ~~~……あぁ~~~……やぁ……」ビクッ

咲「んっ♡」ビビクン

咲「あっ、あんっ♡」

咲「あっ、あっ、あっ……あぁ~~♡」ジュポジュポ

大星さんは私の上で腰を振った。破瓜の痛みをこらえながら、私は必死に喘ぎ声をあげた。

咲「あっ、あっ、あんっ♡いやっ、あっ、そこっ♡」ヌチュヌチュ

大星さんは無遠慮に私の奥を一突きして、それから、自分の太くて自慢のiPS棒を私の膣になじませるようにゆっくり動かした。

咲「あっ、だめっ♡んっ…‥あんっ♡」

淡「乳首勃ってるよ咲……前、裸でしゃぶらせた時も乳首立ちっぱなしだったよねぇ……小さいおもちだけど感度は良いみたい」クリクリ

咲「あっ、いわないでっ♡ひゃうっ♡」

淡「ふぅ~~」じゅっぽじゅっぽ…コリコリ…

大星さんは器用に私のコンプレックスの胸をいじり、乳首をつねり上げたり、口で吸ったり、揉みしだく。

咲「あっ、あぁ~~っ!やっ、あっ、あっ、あっ♡」

刺激を与えられるたびに私はあられもない声を上げる。それに大星さんはすっかり気を良くしていた。

そして、お股からは止めどもなく粘液が出て、それが擦れる音が室内に響いている。

痛みをやわらげるための本能か、大星さんを受け入れて喜ばせるための反応か、自分でも恥ずかしいほど濡れて感じていた。

咲「あぁ~~~っ♡ああぁ~~~♡イクッ、イクゥ~~~」ビビクン

大星さんの腰に足を回して、私の腰が跳ね上がった。

淡「私もっ……うっ!」

どっ、どっ、どっ……びゅっ

激しい拍動とともに、膣内に出された。幾度となく、口で受け止めた、あの大星さんの体液が、私の一番奥に注がれる。

咲「はぁ~~……はぁーっ…」

放心状態で、天井を見て、軽い気だるさと暴力から解放された安堵に身を委ねていた。


咲「うぅ……うっ♡」ずぽんっ

たっぷり中身を出して、少しやわらかくなった大星さんのiPS棒が抜かれた。

咲「咲に恵みありがとうございますぅ……んっ……ちゅぅ」チュプチュプ

汚れたら口で舐める。これからはそうしないと。大星さんを悦ばせるためだ。

私の健気な奉仕が効いたのか、また大星さんのiPS棒が硬くなったのがわかった。

淡「咲……またいい?ほら、後ろ向いて、四つん這いに」

言われるがまま、犬みたいにお尻を突き出した。

淡「いいおしりだね~~それじゃ、2回戦いくよっ!」ズプズプッ


献身的な奉仕に加えて、体を許して淡を満足させることに成功した!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 2/5


それからピタリと嫌がらせは止んだ。

初瀬「……」ギロッ

咲「なんですか、岡橋さん」

初瀬「なっ、なんでもないわよ」

そう言って、私の嫌がらせに加担した人たちは距離を取ってきた。

初瀬「チッ、女使って取り入るとか最低のビッチだな」

聞こえるようにイヤミの一つや二つは言ってくるけれども、直接的な暴力にさらされる心配はこれでなくなった。

淡「咲~~今から暇?そろそろ工場の一息つけそう?」

突然後ろから大星さんに声をかけられた。

咲「はい……」

受け入れる以外の選択は私にはない。

淡「あと岡橋~~今なんつった~?聞こえなかったからもう一回いいなよ」

初瀬「あっ……ご……ごめんなさい」

淡「私じゃなくて咲に謝れよ、あ?」

初瀬「うっ……宮永さん、ごめんなさい」ペッコリン

咲「あ、あの、いいんです、もう……」

淡「じゃ、部屋行こっか」

腰に手を回され、私は大星さんに体を預けて一緒に部屋へ向かった……


借金のために奉仕していた頃と違ってこの隷属に終わりは見えない。

淡「はい、ローン!」

水村「大星さん調子いいですね」ジャラ

淡「そうねー、淡ちゃん絶好調!」

大星さんはここのところ麻雀の調子もいい。学園ランキングもベスト10入りしたと聞く。

文堂「いやー、さすがですねえ。このままこの第1舎でのトップも狙っちゃって下さいよぉ」

麻雀が強ければ、必然取り巻きも増える。大星さんは毎日のように自分のシンパと代わる代わる麻雀を打っていた。

私も最近はその会に誘われている。ただ、練習相手じゃなく、大星さんの女として。

目立ったことはせず、大星さんが気持ちよく打てるよう他の人の和了牌を鳴いてずらしたり、サポートに徹していた。

もちろん、他の取り巻きも大星さんに目立って逆らう様子はなく、ただの接待麻雀だ。

淡「狙っちゃおうかな~~どう思う、史織」

水村「あっ、いや~~私はもちろん、大星さんは相応しいと思いますよ!麻雀も強いし、私達のような下々のものも練習に誘ってくれるし」

淡「そっかー!嬉しいなー!実際、どうよ、文堂、今の寮長」

文堂「あっ…」

太鼓持ち発言が裏目に出て、文堂さんが固まった。

この人達は完全な大星さんの子分という訳ではなくて、大星さんを持ち上げておけば日常生活で色々な便宜を図ってもらえるので付き合っている仲に過ぎない。

表立って原村さんの批判をする訳にはいかないし、大星支持が強くなりすぎると、下手をしたら原村さんからの見えない形での制裁があるかもしれない。

多くの寮生は今、二人とバランスを取って付き合っているにすぎないのだ。

咲「私は淡ちゃんが寮長になって欲しいな~~あっ、ツモっちゃいました。1000・2000ですけど」

淡「うわっ、やるじゃん、咲ぃ~~見てよ、私、一向聴。惜しかった~あと1巡回ればリーチかけられたのにぃ」

文堂(サンキュー、宮永さん)ペコリ

大星さんのそばで、私は勉強させてもらっている。



南浦「実際のところ、文堂と水村は選挙になったら支持しますかね」

淡「文堂はもうちょっと削らないとだめかも。春の方はどう?」

春「真屋さんはこっちの支持に回ると思う……原村が立場を利用して私腹を肥やして、積極的に寮対抗試合で予算獲得に動かないことに業を煮やしている……あと黒糖で買収しておいた」ニッコリ

南浦「原村には動き、ありますか?」

夕食後の麻雀卓は打って変わって大星派の側近会議だ。

咲「特に何も……」

春「あの原村が、宮永さんの前で動きを見せるとは思えない。完全にこっち陣営なんだし。」

南浦「まあそうですね……」

淡「シズは何か言ってる?」

咲「高鴨さんですか?」

あの人が選挙に興味があるようには思えない。寮長の任期は2年。半年後には寮長選挙だ。寮生は1人1票、多数決で決める極めて民主的なシステムだ。

咲「いつも畑いじりばかりしてますけど」

淡「ならいいの。じゃあ今週の試合は誰推薦しよっかな~数絵、いいアイディアある?」

南浦「森垣が試合出たがってました。副将希望とのことです」


淡「森垣かー……前、先鋒でマイナス4万3000だったよね。うーん、次の編成はユキが副将枠で出す順だし……他の寮中堅誰出そう?」

春「第3舎は江口セーラという噂が。第2舎は岩館か吉留濃厚で捨ててるらしい」ポリポリ

淡「森垣じゃ江口には勝てないなー。一人勝ち止めるには、こっちも寮長級出さないと」ブツブツ

南浦「……案外、宮永さんとかでいいんじゃないでしょうか?」

咲「え?」

南浦「最近一緒に麻雀打っていて、わかりますけど、宮永さんなら江口セーラ相手でも、大崩しないと思いますよ」

春「……ポリポリ」

咲「わ、私が??で、でも……」

淡「咲を?」

南浦「事前に原村側と折衝すれば、中堅なら通せるかと。以前みたいにわがままばかり言えない立場になってます。こちらも十分力はあるわけですし」

淡「咲はどうなの?試合出たい?」

ふって湧いたようなチャンス。

毎日のように大星さんの溢れる欲望を私は一身に受けていた。私で発散できるせいか、大星さんの他の寮生への攻撃性は少なくなって、麻雀の調子も上がり目で最近は支持拡大の傾向にある。

いつのまにか、私もこうやって側近会議にお呼ばれするようになった。

あくまで大星さんの女。その分は弁えないといけないけど、私を推す南浦さんの目は本気だった。

↓1
①試合に出たいです
②やめておく


会議のあと、私は大星さんに居残りを命じられた。

咲「あっ……あっ……♡」

淡「咲ぃ~~さっきは随分生意気な口利いたじゃん」クチュクチュ

大星さんに抱かれ、お股を弄られている。

咲「ごっ、ごめんなさいっ♡」

淡「下の口はこんなに素直なのにねえ、ん?」クチュクチュ

咲「あっ、ああっ、んっ♡」ビクンッ

淡「ほら、イッちゃえ!」グチュグチュクリクリ

咲「ううぅ~~!イクゥ!んっ♡」ビビクン

手足に電気が走って、足が突っ張った後、頭の中でドーパミンが爆発した。

咲「あっ、あっ、あぁ~~~」ピュッピュ

淡「ハハハ、咲ってば吹きやすいねぇ、ゆるゆるだけど大丈夫?そんなんで試合で江口相手に放銃されたらたまらないよ~」

大星さんは最近私に潮吹きさせるのにハマっている。

乳首と膣内を巧みに刺激して、私はものの数分でイカされる。

淡「よいしょっと、それじゃ挿れるよー」

マットに仰向けに転がされ、大星さんが上に乗った。

淡「頑張りなよ、咲。次の麻雀勝ったらまた使ってあげる」ぬちゅっぬちゅっ

咲「あっ♡」

淡「でもさ、私の顔にドロ塗ったらわかるよね」じゅぷっじゅぷっ

咲「ううぅ~~♡ああんっ♡」

淡「きついお仕置きしてあげるから、ねっ、咲!」

咲「お仕置きっ♡やだぁ!んっ、あんっ♡やっ」ビクッ

淡「あちゃー、これじゃあ罰にならないかもっ!咲、期待して締め付けすぎぃ!」ぐちゅっぐちゅ

咲「ううぅ~~♡」

大星さんはそんなことを言いながら私をいじめるけど、実際負けたら、逆鱗に触れかねない。

今は体で大星さんを満足させて、お尻の穴まで舐めるくらい従順しているから、寵愛もされているけれども。

大星さんは使えないとわかったら容赦なく切る。

期待に答えなくちゃ。


室長会議では、私の中堅での出場が決定した。

新子さんは、苦虫を噛み潰したような顔で部屋にいる私を見た。

私は極力、部屋にいないようにしている。この部屋には居場所がない。

原村さんは表面上、私に何もしてこない。大星さんの寵愛を受けているうちは安心だ。

でも、もし寵愛を失ったら……

泉「大星さんもヤバイが、原村和はもっとヤバイ」

泉「前なあ、第1舎の寮生一人卒園させとるねん。ウチらが来る直前の話やなあ、ちょうど原村の部屋の娘らしかったんやけど」

泉「おとなしめで、胸が控えめな女の子だったらしいで。原村にえらい気に入られたみたいでなあ」

泉「借金とか、暴力とかで色々縛り付けて慰みものにしとったらしいけど、耐えかねて真瀬先生にチクったらしい」

泉「上位ランカーと職員、ズブズブやからな、すぐに原村に報告行って」

泉「壊して卒園させたんや。事故ってことになっとるけど、原村の仕業ってのがもっぱらの評判やで」

泉「隠蔽のために色々画策したらしい、他寮の長達にも相当金流して職員も買収」

泉「それからは割りとおとなしくしとるらしいけど、咲のことで相当ストレス溜まっとるみたいや」

泉「……この前の、あんたがトイレ掃除やると決まったとき。トイレにおったのみんな原村の息のかかった連中やったで」

泉「咲、気ぃつけてや。もしあんたが大星さんの庇護を失った瞬間、待ってるのは」

地獄。その二文字。

泉「ほな、ウチそろそろ仕事戻るで。大星さんによろしゅう頼みますわ」

生き残るには、大星さんを頼るしかない。


中堅戦。

ここまで先鋒、次鋒ともに失点し、68000点で迎えた折り返し。

副将は東横さん、大将は対木もこさんだ。

大星さんいわく、後半に追い上げるための型らしい。

私の目標は、なんとか現状維持以上でバトンを繋ぐこと。中堅で8万点以上ないと、厳しい戦いになるらしい。

プレッシャーが掛かる。

対する第3舎の中堅は江口セーラ。

江口「あんた、確か前天江相手に互角に打ってたダークホースや」

咲「あ」

江口「確か名前は宮永……宮永、咲やろ。ふーん……」ジロジロ

江口「どこか、あいつに似とるな、雰囲気」

咲「え?」

揺杏「お二人さんで盛り上がらんでくださいよ~よろしくおねがいしますね、江口先輩♪」

江口「おっ、来たな。ほないっちょ揉んだるでー」

由子「それじゃあ中堅戦はじめなのよー久しぶりの登場の真瀬由子なのー一応第1舎の教育責任者やから忘れないでほしいのよー」

咲(緊張する。でも、大将戦のあのムードに比べて、全く勝てないって感じじゃない!)

確かに咲は成長している。それに江口セーラは強敵相手こそ燃えるタイプ。格下相手の試合で、わずかに緩みがある。咲がつけるとしたらその間隙か。

↓1
コンマ 50以上 勝利(コンマ-50分プラス)
コンマ 50未満 敗北(コンマ分マイナス)
ゾロ目 プラマイゼロ


江口「ツモッ 8000オールの1本付!」

揺杏「うわっ、えぐっ!ちょっと真瀬先生、なんとかして下さいよ~」

由子「職員は局外中立なのよー」

江口「止まらんでー今日は稼いでこい言われとるからなー30%くらい本気や」

咲「……カン!」

江口「そのカン成立せず。チャンカンごっつあん。ビデオ見たでー対策ばっちしや!」

奢らずに格下相手にも研究を怠らない。強者とはそういうものだ。江口セーラは間違いなく強者の部類だった。

咲「あっ……ああっ…」カタカタ

揺安「とりあえずロン。宮永さん、1300で店じまいさせてもらいます。あー、焼鳥は回避できたー!」

江口「志が低いねんって」

咲(み、みんなの点棒が……)カタカタ

咲(マイナス、20000点で、残り5万点切った……)カタカタ

由子「早く席立つのー宮永さん、次は副将戦の時間なのよー」

咲(期待に答えられなかったっ……)ポロポロ

咲(このままじゃ、私、もう二度と、ここに帰って来れないっ……)ジワァ

揺安「ん?アンモニアくせーなぁ」

咲「ううっ……シクシク」チョロチョロ

由子「こいつ小便垂らしているのよー!」

無様すぎる。腰が抜けて立ち上がれず、ショックのあまり、おしっこを漏らしてしまった……

咲(大星さんやみんなに合わせる顔がないよぉ…)

これから待っているのだ。地獄のような総括が。

To be continued…


結果は副将と大将がなんとか粘ったものの、合計は67000点。惨敗だった。

試合を終えて戻ると、講堂には重々しい空気が流れていた。

文堂「ああっ、これでまた明日から芋生活だ」

莉子「芋どころか3食も危ないの…」

ざわ…ざわ…

和「さて。今回は負けてしまった訳ですが……次回に向けて改善するべき点などあればご意見を」

しーん……

大星さんは腕を組んで、私と目を合わそうともしない。

和「大星さん?何かご意見はありますか?」

淡「……」

和「今回の試合のターニングポイントはやはり、中堅戦だったと思いますが」

咲「ううっ」ズキン

和「先鋒は第3舎が辻垣内さん、第2舎が荒川さんの状況でマイナス35000点は織り込み済み」

和「次鋒の安福さんは、-2000点でうまく試合をまとめてくれたと思っています」

和「勝てるとすれば、中堅戦だったのではないでしょうか?大星さん、どう思います?」

ざわ…ざわ…

原村さんが珍しく批判をした。私はいたたまれない気持ちになる。消えてしまいたい。

春「待ってほしい。原村さんは、推薦した大星さんを批判しているようだけど、最終決定権は寮長の自分にあることを忘れないで欲しい」

すかさず滝見さんが反論する。

憧「最終決定権は和にあるけど、この件に関しては大星さんからの「強い」要請があったから、和も断れなかったのよね~」

初瀬「質問いいですか?実際のところ、試合のオーダーはどういう形で決まってるんでしょうか?寮長の専権事項と聞いてますけど。その話を聞くと、水面下で何らかの交渉が常に行われているんでしょうか」

岡橋さんがわかりきった事を質問した。

南浦「その件に関しては」

憧「ちょっと南浦さん、質問は副寮長の私が答えます。寮長が各選手の力量を適性に評価した上で決定するという建前を取っていますけど、試合のオーダーに関しては室長間での水面下交渉や室長会議で9割型決まっているのが現状です」

小さなざわめきが起こる。それは今まで公然の秘密だったはず。あえて、新子さんがこの場で認める意味もない。

初瀬「じゃあ、実際には、部屋の間の政治的な事情で、私達の日々の糧となる週間予算のための大事な試合のオーダーが決まっている、という訳ですか!」

憧「その通り」

上柿「全くひどい話ですよ。私らは強い人に任せて、常に勝てるベストなオーダーで試合に挑んでくれるのが理想なんですけどね」


何かがおかしい。

春「ベストメンバーだけで試合を回していると、他の寮を刺激する。各寮の内部事情もあって」

初瀬「はぁ?それが政治的って言ってんのよ!私達、麻雀学園の学生は、純粋に麻雀を強くなるためにここにいるんでしょ?それらの事情を廃して、常に勝つという気概で挑まないと、勝てるものも勝てないわよ!」

大星さんも原村さんも沈黙したままだ。しかし、大星さんが推薦した私が負けた場、というのもあって、原村派の声が強くなっている。

初瀬「憧!その件に関して、副寮長としての説明は?」

憧「改革が必要、という認識よ」

大きなざわめきが起きる。


憧「まだ具体的には決まっていないけれど、室長推薦をなくして公正に寮内試合を経てメンバーを決定するとか、そういう案を検討し」

南浦「異議あり!麻雀は単純に強さだけじゃなく、相性の側面もあるし、公平に機会を与える意味で、寮内の雀力の順位付けを明確にすることは、他の寮への情報戦という観点からも下策です」

憧「一つの案として言ったまでよ。それに公平に機会を与える?今の室長推薦が、公平とはとても思えない。例えば、今日の大星さんの推薦なんて、もろに縁故推薦じゃない」

初瀬「どういう、ことですか?」

憧「今日の中堅の今までの戦績。-87000、-15000で二連敗よ!大事な試合の中堅を任せるに足りるかしら?」

南浦「どちらも大将戦でトップランカー相手、それに2戦目の相手は第2舎の天江相手に敢闘したことを踏まえての推薦です!それに、最終決定をしたのは寮長で……」

和「大星さんの強い推薦とあっては、断れませんよ」

私が負けたせいだ。批判の対象は私じゃなくて、私の主人の大星さんに向かっている。

優希「その件で大星さんに確認したいことがあるじぇ」

憧「どうぞ」

優希「宮永さんと、大星さんが特別な関係にあるという噂だじょ。ただの友情という枠を超えて、愛人関係になっていると」

優希「一応、麻雀学園は不純同性交際は禁止されているじぇ!規律違反もさることながら、自分の愛人を、大事な寮対抗試合に、室長権限を用いて出場させた、というのが事実であれば」

優希「道義的な責任があるじぇ」

春「……ポリポリ」チラッ

滝見さんも大星さんの顔を見た。大星さんは腕を組んで目をつむったままだ。

「愛人を寮対抗試合に…?」「へぇ…」「室長としての資質が…」「というか、規律違反で懲戒じゃね?」

狙ったようにざわめきが起きる。

優希「その件に関して、私は大星さんからの直接の説明を求めるじょ」

憧「大星さん、1-D室長からの質問ですよ」

淡「……自分の愛人を、室長権限を用いて試合に出場させた、という認識はなく、その解釈は多くの誤解に基づいているもの、と思います」

認める訳がない。ただ、大星さんが苦境に陥っているのは事実だ。


和「安心しました。そのような事実があるのであれば、残念なことですが、寮長として、麻雀学園の理事会にて査問にかけなければならないところでしたから」

泉「理事会?」

ユキ「所長と各寮の教育責任者3人、各寮長3人の合計7人で構成される麻雀学園の最高意思決定機関の事です。

規律違反を起こした学生はその場で査問にかけられ、室長や寮長に対する処分としては軽い順に譴責→厳重注意→懲戒→罰金→禁錮→退寮となります。

職務に当たっていない個人学生に対しては、懲戒処分が抜けます。

毎月1回定例で開かれますが、緊急な審議が必要な際は所長権限または寮長3人全員の合意を持って臨時理事会の開催を要求する事ができます」

大星さんとしては、理事会にかけられるのは何があっても阻止しなければならないところだろう。

何らかの処分が下った時点で、今の室長という立場を失いかねない。

譴責であっても、寮内で辞任要求が高まるのは必死。少なくとも、大星さんの現在のこの寮内での権力は大きく削がれる。

そうなれば、今まで我が物顔で寮内で力を奮っていた大星さんの末路は想像するに難くない。

原村一強体制下で、それまで対抗していたライバルは冷や飯を食わされるだろう。

和「大星さんは否定するわけですが、事実確認はしないといけませんね」

和「宮永さん」

咲「へ?」


和「先日、匿名で寮長の私宛に投書がありました。大星さんが宮永さんに室長の権限を利用し、肉体関係を強要しているという報告を受けています。この話が事実だとすれば、極めて重大な問題です」

春「待った。それは、事実無根の誹謗中傷だし、今回の総括と関係がない」

憧「関係大アリよ!室長権限を乱用しての縁故推薦は私達の寮、ひいては麻雀に対する裏切り行為だし、今後の寮対抗戦に大きな影響がある。さらに、室長権限で肉体関係を迫るなんて、事実だとしたら、重大な規律違反!」

和「今の話は本当でしょうか?宮永さん、答えて下さい」

私に注目が集まる。滝見さんも、南浦さんも、厳しい目つきで私を見ていた。大星さんは目を合わせようとしない。

咲「あ……」

和「安心してください。たとえ、大星さんの不利になる証言をしたとしても、私は寮長の責任で、宮永さんの安全を保証します。宮永さんの証言があれば、直ちに大星さんの理事会への査問について検討もします」

私が負けたこと。それで潮目が変わった。大星下ろしだ。私が、ここで事実を証言すれば、大星さんは失脚する。


虎視眈々と、原村さんや新子さんはこの時を待っていたんだ。

最近の大星さんの権力増大に一番不快感を抱いていたのは彼女たち。選挙も近いこの状況で、一気にライバルの大星さんを追い落として、再選をもくろんでいる。

ここで大星さんが失脚したら、原村さんの再選は盤石なものになるだろう。

和「戻ってきていいんですよ、宮永さん」

証言すれば原村派に移れる。そうすれば、大星さんからの苛烈な性的ないじめから逃れられる。原村1強体制下で、私も安全を買える。

一方、事実を否定することは大星さんに大きな貸しを作る。この話は大星さんのアキレス腱だ。今回の試合で負けはしたけど、大星さんから無下に切られるということもないだろう。

いろいろな思いが錯綜した。原村派に移るか、大星派に残るか。重要な選択だ。

私はじっくり考えた……

↓1~ 先に3票得た方
①事実を証言する
②上記の話を否認する


咲「そんな話はありません。私が、大星さんと仲良くしているのは」

咲「大星さんが麻雀の練習に付き合ってくれるからです。決して、さっきの週刊誌の低俗なゴシップみたいな、愛人関係だとか、肉体関係だとか、そういうのはありません」

ざわ…ざわ…

寮生たちは顔を見合わせていた。

和「……ぐっ」

南浦「咲ちゃん…!」

咲「原村さんは、私の部屋の室長でもあるけど、麻雀の練習にも付き合ってくれないんです」

咲「私は、大星さんの下で勉強したいです」

憧「宮永ぁ~~」ギリギリ

和「……」カタカタ

淡「じゃあ次の試合に向けて各自練習に励みましょう。試合のオーダーの改革案に関しては、室長会議で審議して、素案を次回の総括の場で提起するということで」

淡「いいよね、和」

和「……はい」



咲「んっ……んちゅっ、ちゅぷっ、ちゅぷちゅぷ」

総括が終わった後。南浦さんから肩を叩いて労われ、滝見さんからは黒糖を分けてもらった。

大星さんが失脚する危機は脱した。私が証言しなければ、理事会にもかけられない。

あの場で、原村さんはすっかり面目を失っていた。

咲「ちゅっ、ちゅぷ、れろっ、あむっ」

講堂から帰るその足で私たちはいつもの物置部屋に入った。

試合には負けて、大星さんからはもう切られるかと思っていたけど、原村さんの陰謀のおかげで

部屋の扉を締めたあと、無言で熱い口づけをされた。

それから、ふたりとも裸になって、ベッドの上で、お互いの体を貪りあった。

口で、大星さんの自慢のiPS棒に奉仕する。いつもより大きく、熱く、脈打っていた。

咲「あっ……♡んっ……んっ……♡」

私は、すっかりこの立派なモノの虜になっていた。

さっきの原村さんからの提案のとき。原村さんの方へ行くのが正しい選択だと頭の中では思っていた。いくら大星さんが強いといっても、寮長の権力にはかなわない。

でも、決断のとき、私の頭に過ぎったのは……


咲「挿れてっ……もうっ、限界♡」クパァ

大星さんの指でトロトロに溶かされて、指で広げておねだりする。

淡「咲……!行くよっ!」ズプズプ

咲「んっ……んんっ!おおきいぃ…♡」

お腹の奥にずっしりとハマる安心感。

咲「あっ…♡あんっ、あっ、くっ、あっ♡」

じゅぽ、じゅぽ、じゅぽじゅぽ

淡「さっきは、ありがと、咲」ズッポズッポ

体をしっかり抱きしめながら、大星さんは耳元で囁いた。

彼女にとってもあれはピンチだった。そのピンチを引き起こしたのは私だけど、それを救ったのもまた私。

淡「もう、私達、一蓮托生だよ」ズチュズチュ

咲「んっ……んんっ!あっ、んっ、はいっ、あっ、あっ…♡」

腰のストロークが一層早く、激しくなる。

色々あった一日だった。負けて全てを失ったかと思えば、私は大星さんの一層の寵愛を手にした。

咲「あぁ~~♡イクぅ~~~♡」

淡「一緒にイクよ、咲!」ジュプジュプ

咲「んあっ♡」ビクンッ


消灯時間を過ぎても、何度も何度も、私たちはまぐわい、慰めあった。

もう身も心も大星さんに忠誠を誓わされているんだ。

あの時、あの判断を迫られたとき、大星さんのこの立派なiPS棒のことが頭をよぎって

この快感から逃げられなくて、大星さんを選択した自分を……

この夜、私は認め、大星さんの腕の中で眠ってしまった……


体力が2回復した!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 4/5

To be continued…

寮長選挙まで2ヶ月を切り、大星さんやその支持者は何やら慌ただしく動いていた。

立候補資格は寮生である事と、他の寮生3人以上の推薦。

選挙は完全記名で一人一票。2/3以上の寮生の支持を持って、晴れて寮長となる。

寮長には理事会へ出席、寮対抗麻雀大会のオーダー権、獲得予算の使用、室長任命権など様々な特権を有する。

その権力は、寮の王といっても過言ではなく……原村さんはその力を使い、この2年に渡り、第1舎を支配してきた。

しかし、その手法に疑問を抱く寮生も多いのもまた事実。

大星さんの台頭によって、原村さんの再選には黄色信号が灯っていた。


淡「今の情勢はどう、数絵?」

南浦「全寮生26人中、大星さんの支持を明確にしているのが、私達4人に加えて4人の合計8人。一方、原村支持は原村、新子、片岡の3人を含めて11人。態度を保留しているのが残り7人」

淡「チッ…すでに2/3の獲得は厳しいか」

南浦「逆に言えば1回で2/3の獲得は阻止できる情勢です」

春「無党派の取り込みと、原村派の切り崩し……特に、2-B室長の真屋さんを落とせれば、一気に支持を拡大できる」

南浦「真屋さんは自分の雀卓を欲しがっていましたね」

淡「それは今、上に掛け合ってるから。結構金かかるんだよね」

咲「……」

南浦「真屋さんを落とせれば、2/3を獲得できなかった時の麻雀の試合も有利になりますね!」

選挙は候補者の誰かが2/3以上の票を獲得するまで1週間毎に繰り返される。

1回で決まらなかった場合、得票数1位と2位の候補者同士でエキシビションの麻雀を次の投票まで1回行い、寮生に対してどちらが麻雀を強いか示す機会が与えられる。

当然、オヒキは重要だ。

淡「じゃあ引き続き、それぞれの担当に当たるってことで。まだ公示まで1ヶ月もあるし気を引き締めていこー!」

一同「オー!」

淡「咲、大事な話あるから残ってね」

咲「はい」



淡「勝てると思う?私」

咲「……はい」

大星さんにしては弱気な発言だな、と思った。

淡「やっぱり今の寮長の権力は強い。私がいくら便宜図っても、できることに限度があるし」

淡「一度でも原村に遅れとったら、一気に支持者離れちゃうんだよね」

淡「みんな選挙後のことを考えている。最後には、絶対、勝者の2/3の側でいたい。みんなそう思っている。もしかしたら、数絵や春でさえ」

淡「咲は裏切らないよね?」

咲「はい」

淡「……あっ、ごめんごめん。ちょっと淡ちゃんらしくなかったかなー!」


淡「実際、勝負は1回目の投票のあとの麻雀なんだ。間違いなく、原村と私以外に立候補する人もいないから、私と原村の一騎打ち」

淡「お互い、1/3以上の票は確保するから一発で決まらない。そのあと、私と原村は1半荘打つことになるんだけど」

淡「多分、そこで勝てば、選挙戦を圧倒的に有利に戦える。もしかしたらその次の投票で決まるかもしれない」

咲「はぁ」

淡「その時、私と原村で打つわけだけど、当然パートナーが重要。原村は多分、片岡と新子と打つ」

咲「じゃあこっちは真屋さんなら…!」

淡「ユキは票は入れてくれるかもしれないけど、麻雀は一緒に打ってくれないよ。少なくとも、私の勝ちを確信するまでは。そこまで一緒に行動したら、もし原村が勝った後大変だからね」

咲「そう、ですか」

淡「数絵も春も、麻雀は下手じゃないけど、どうしても、ね……私の負担が」

大星さんは苦しんでいた。今の大星さんの陣営で室長クラスの強者は大星さんだけだ。


淡「2人とも、悪くないんだけど……」

そう言って大星さんは私を見た。

淡「咲。お願いがある。強くなって私を支えてほしい」

咲「私が、ですか?」キョトン

淡「うん。咲は今、どうしようもなく弱っちいけど、ポテンシャルだけで言えば、新子や片岡なんて問題にならないくらい高い。だから和も欲しがっていたんだと思う」

淡「選挙戦までになんとか雀力5に……そうすれば、私にも目がでる。」

淡「原村のやつ、私の隣に成長した咲がいれば、絶対動揺すると思うし!」

大星さんから、そんな評価を受けていたとは意外だった。

咲「でも強くなるなんて、どうやって……前のことがあったから、推薦で対抗試合出れないし」

強くなるには練習だけでは限界がある。強者との対戦経験を積まないといけない。

淡「それに関してはいいアイディアがあるの」

淡「選挙戦のための軍資金も稼げる、一石二鳥のアイディアが」 ニヤッ


咲「うわわっ、ここが第3舎…」

大星さんは私を連れて、第3舎の寮に来た。

私達のような木造のボロ寮じゃない。1階にはきれいなレストラン、コンビニがあり、温泉施設やフィットネスクラブまで充実した、コンクリートの大きな建物だった。

別の寮に入るには、その寮の寮長の許可がいる。

あえて私達のところに来る他寮の生徒はいないから、他の寮の人と直接会う機会は対抗試合しかなかったけど。

淡「部屋数も多いから、ここの寮生は希望すれば個室もある。」

淡「でもっ、どうしてあの少ない予算で」

私達の予算は、対抗試合で勝っても食べるのが精一杯だった。

淡「寮のランクによって換金レートが違うんだよ。あと、予算稼ぐ手段は対抗試合だけじゃないし」

淡「原村は、自分のためにしか他の手段使ってないけど」

エレベーターまである。私達の寮がまるで捕虜収容所だとしたら、ここは最先端の麻雀練習所だ。

練習室には10台ほどの全自動卓があり、5台ほどの卓が常に練習のために稼働している。

ここはまさに麻雀学園という風情だった。

淡「おじゃましまーす」

??「あ、いらっしゃい」

大星さんは、建物の4階にある部屋を訪ねた。まるでホテルのスイートルームのように広い個室だ。


淡「つれてきたよ、久。麻雀打とうよ」

久「あなたが宮永さんね。私、竹井久。一応、ここの寮長よ!」

名前は聞いたことがある。寮対抗試合でも時々、見かける。

第3舎のトップ。大星さんから事前に情報は聞いていた。麻雀の腕は、そこそこらしいけど、その手練手管で強者揃いの第3舎をまとめ上げる猛者。

久「大星さんも大変ねぇ、和とガチンコで選挙するんでしょ?」

そう。大星さんがここに来たのは軍資金を稼ぐためだ。

選挙戦には金がいる。無党派の取り込み、原村派の切り崩し……

寮生からの様々な陳情に対応するために、寮長としての権限がない大星さんは、真瀬さんら職員に賄賂を払ってこれらの問題を解決しているのだ。

第1舎には、お金を稼ぐための手段がない。

だから、大星さんは第2舎や第3舎で開かれる賭場に定期的に出向いて金を稼いでいるらしい。


咲「よろしくおねがいします、宮永咲です」ペッコリン

久「へぇ~~」ジロジロ

久「かわいい顔ねえ、合格!それじゃ、打ちましょっか。おーい、智美ー!入ってー」

智美「よろしくな、ワハハ」

淡「へぇ、美穂子じゃなくていいんだ」

久「美穂子、うるさいのよね、色々……そこは察して欲しいわ」

智美「今日もみっぽが出張の日に選んだんだぞーワハハ」

咲「……」ゴクッ

対面の竹井さんはともかく、隣の人はそこまで強いオーラを感じない。

竹井さんも強いオーラは発しているけれど、大星さんが勝てない感じは全くない。

確かに、これは私が経験を積むにはいい卓かもしれない。

久「それじゃ、3半荘で収支多いほうが総取りね。智美、ほら」

そう言って竹井さんは指を3本立てた。


智美「持ってきたぞー」ワハハ

テーブルの上に、蒲原さんは札束を3つおいた。

久「思ったより可愛いいし、弾ませてもらうわよー」

咲「大星さん、これって」

淡「300万円。予算は点数ってぼかしているけど、裏で打つ時は全部現金だよ」

咲「……」ゴクッ

久「じゃ、打ちましょー!」

大星さんはお金をテーブルの上に置かなかった。選挙戦で出費の多い大星さんがこんなレートの博打を打つはずがない。大星さんがテーブルに置いたのは……


久「前々から噂は聞いてたわよ、宮永さん。そんなウブそうな顔して口でするの得意なんでしょ?あ~~楽しみ~~」

負けたら、目の前の人に、大星さん以外の人に1晩好きにされる約束。

淡「咲、勝つよ。300万円あれば、かなり選挙も有利になる」

そして負ければ私は……300万円の中には、口止め料も含まれているらしい。

何をされても、文句は言いっこなし。壊して原状回復が不能な状態で返しても大星さんは何も文句が言えない契約のようだ。

咲(負けるわけにはいかないよー!)

大星さんとのコンビ打ち。それに相手は第3舎の強者。実戦経験としては申し分ない。

勝てば雀力アップ&軍資金獲得。でも負ければ……私は……

↓1 
コンマ 40以上で勝利!


久「麻雀は奥が深い」

久「いくら大星さんとはいえ、雀力3の子羊を庇いながら私相手にプラス収支を取るのは厳しいんじゃない?」

久「ロン!18000!」

咲「あっ、あうぅ……地獄単騎…」

淡「くそっ…!咲、気をつけて!この女、相当ひねくれてるよ!」

竹井さんは執拗に私からの出和了りを繰り返した。

寒気がする。裸で南極のブリザードをまともに受けているような感覚。ダメージは大星さんのオーラが緩和してくれているけど、まともに自分の持ち味なんて活かせない。

これが強者の麻雀……!

私達は負けてしまった……

久「それじゃおつかれ~咲は一晩借りるから~」

淡「……」バタン

大星さんが部屋をあとにして、私は、一人、第3舎の寮に取り残された。

久「それじゃ、咲、ベッド隣の部屋だから、いきましょっか」

腰に手を回された。もう、このひとの言いなりになるしかない。

負けたんだ。今からごねても仕方ない。ここで私を守ってくれるものは何一つ存在しない。

震えが止まらなかった。この麻雀学園に来てから、4連敗。心を折られ、体まで……

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 0/10 体力 4/5


久「それじゃ、さっそく満足させてよ、ほら」

ベッドに腰掛けた竹井さんは足を広げた。

私は床に跪いて、竹井さんのスカートをおろした。

咲「わわっ…」

久「どうよ~私のiPS棒」ボロン

咲「……ゴクッ」

大きくて、太い。カリは高くて、亀頭は黒光りしている。

久「大星さんのと比べてどう?」

咲「あっ……い、言えません!」

大星さんのも立派だけど、この人のは、まるで年月をかけて雨風で鍛え上げられた巨木の幹みたいなオーラを放っていた。

久「iPS棒は雀力の応用だからね~~あと強く発現させる為には相応の精神力が必要。これ見れば、雀士の格がわかるでしょ」

久「ほら、咲。頑張りなさいよ。期待しているんだから。満足させないと、ひどいわよ?」

咲「あっ、あううぅ……」

今から、私は大星さん以外の人に奉仕します。ごめんなさい、大星さん……

↓1
体力 4/5
どれくらい久に尽くしますか?体力を消費して頑張る(1~4の数字で選択)
久の満足度=コンマ×消費体力 
60以上で満足
   150以上で大満足 ※麻雀のコツを教えてくれて雀力1アップ!


咲「それでは失礼します」

顔を股に入れて、iPS棒に口づけし、咥えた。

咲「んっ……ちゅぷっ、ちゅぷちゅぷっ、ぐぷっ、ぐぽぐぽっ」

咲(大きいっ…うまく咥えられないっ…)

咲「ぐっぽぐっぽっ、んぷっ、ぷはっ……はぁ、はぁ……んっ、れろれろっ」

咲(なにこれぇ……竿のところに真珠?ごりごりしてるしっ……)

久「んー?早く勃たせなさいよ」

咲「っ……はいっ、んっ、ぐぽぐぽっ、じゅぷじゅぷっ」

咲(咥えるだけで精一杯だよぉ!)

久「へぇ~~大星さん、こんなので満足できるんだ~」

咲「んっ、ぐぷっ、ちゅっ、れろっ、あむっ、ちゅぷちゅぷっ……」

久「まあその程度の器ってことねぇ。こんなんで満足できるんじゃ、寮長なんて厳しいんじゃない?」

咲(私のせいで、御主人様まで馬鹿に…)

久「もう口はいいから。ほら、早く脱いで尻出しなさいよ」

咲「ぷはっ……はい……」ヌギヌギ


咲「あっ、あぁ~~~!」

久「んー」パンパン

床に四つん這いにされて、私は犯された。

硬くて凶暴な勝者の剣が私の中を犯す。

咲「んっ、んんっ~~~!あぁ~~~!」

それに情けない声で応じることしかできない。

久「ほら、もっと締め付けなさいよ」グチュグチュパンパン

屹立して巨大化したiPS棒は、半分ほどしか咥えこめない。

咲「ひぃ~~!あっ、やっ、んんっ、ああんっ、やぁ、あぁ~~~!」

久「ふ~」ズポッ

咲「ひゃっ」

満足しないまま、抜かれた。

久「イマイチよねぇ。んー、こっちの穴でも使ってみる?」クチュッ

咲「ひっ」ゾッ

普段は使わない、後ろの穴に、iPS棒をあてがわれる。


咲「痛い、痛い、痛いです!んっ!」

久「文句言わないの、満足させないともっと痛いわよ?」メリメリ

咲「あっ、あぁ~~~!やだぁ~~!」ポロポロ

涙が溢れる。乱暴に、お尻の穴を押し拡げられて…

久「ふぅ、ふぅ」グググッ

痛みで頭が悲鳴を上げる。あんな太いのを、初めての穴に挿れられて、粘膜が裂けるような痛みが私を襲う。

久「いい締め付けね~、ほら、動くわよぉ」パチュパチュ

咲「ううぅ~~~!んんっ!」

久「ほらほら、しっかり声出して、私を悦ばせなさい!」パンパン

咲「やだっ、やだぁ!痛いよぉ!」

久「こっちの穴の使い方は大星さんに教わてないの?」パシーン

咲「ひぎぃ!」

力強く、お尻を叩かれた。そして、後ろからのしかかられて、ひたすらお尻の穴を犯された……


咲「はぁ……はぁ……」

久「ふぅ~~」ずぽっ

咲「あうぅ…」ヒクヒク

腰が抜けて起き上がれない。だらしなく、お尻の穴を緩めたまま、私は床に転がっていた。

久「300万円賭けた価値はなかったわねぇ」

咲「はぁ、はぁ……」ピクピク

久「ちゃんとお尻の穴、閉じなさいよ、汚わね」

咲「はぁ、はぁ、はぁ……」

痛みと、疲れで息をするのもやっと。

これでも、満足させられなかった。


久「じゃあもうちょっとハードなのいくわよ」グイッ

髪の毛を引っ張られて、体を起こしあげられた。

久「知ってる?フェラの時、歯がないと気持ちいいのよね~」

咲「あっ、ああ……」カタカタ

久「満足させるまで、って約束だから、抜くわよ、咲」

咲「やめて……」チョロチョロ

久「うわっ、漏らした!汚いっ!」

咲「もう、やめてぇ……許してください…」

泣きを入れてしまった。ここから先は暴力だ。この人の気が済むまで壊される。

恐怖のあまり、おしっこも漏らして、私は泣いた。それがこの人の嗜虐心を刺激するとも知らず。

久「いいわねぇ、咲……」

久「じゃあもっと、あなたにふさわしいお仕置きを与えましょうか」

咲「ううぅ……ううっ…」


久「これからあなたに2つの選択肢を与えます」

久「1つ目は救いの道。こちらを選べば、そのままあなたはこの部屋を出て、元のところに帰ることができる。ただし、代償は払わないといけない。」

久「淡のこと、全部教えなさい。あなたが知ってる大星淡の癖、弱点、選挙戦略、選挙費用、参謀、その参謀たちの弱み、支持者……色々ベッドの中で聞いているんでしょ?」

咲「あっ……」

でもそれを言ったら。もちろん私が知らないこともある。でも、内情はかなり詳しく知っている。

竹井さんは政敵じゃない。でも、それを教えてしまえば……

久「高く売れるのよ、情報は。ほら、淡の事、知りたがってる人いるじゃない、あなたの寮に」

久「それで、私、満足させてくれなかった分を補填するわ」

原村さんに、大星さんの情報が流れる。間違いなく、大星さんの選挙は不利になる。

久「もう1つは苦難の道。大星さんを裏切らず、私の責を一身にその身に受ける」

久「こっちはかなり辛いわよぉ。もう遊びじゃなくなる」

久「その身を削って、私を満足させることになるんだからね」

久「この麻雀学園で生きる人間にとって一番大事な雀力。これを失ってしまうくらい、過酷な責め」

久「基本的に雀力は滅多なことがないと下がらないけど、あと6時間。地獄を見せてあげるわ、咲。雀力は多分-1になる。それくらい過酷な責よ」

久「雀力を手に入れるには相当大変だって、今まで骨身にしみてるわよね?」

雀力を失うこと。それは、お姉ちゃんから遠ざかること。私が麻雀学園に来た目的から遠くなるという、こと。それは死ぬより辛いこと。

久「選びなさい、咲。救いの道か、苦難の道か」

↓1
①情報を話す  
②情報は話さない 雀力-1


咲「あぐっ、えぐっ……」ヨロヨロ

淡「咲!大丈夫?今、シャワーの準備と着替えも用意したから」

ボロボロの姿で寮に帰ると、大星さんが出迎えてくれた。

咲「……」ポロポロ

枯れ果てたと思っていた、涙が、とめどなくこぼれた。

日が登るまで、私は竹井さんに責められた。

淡「怪我ない?咲、由子に頼んで医者の手配もしたけど……」

咲「大丈夫、です」

体は壊されていない。でも、口にだすのもおぞましい責を受けた。

体中を洗いたい。口も、お股も、体の中まで全部。

泣いても、叫んでも竹井さんは許してくれなかった。

責から解放された時、私の中で大切なものが一つ、壊れた音がした。

もう取り戻すこともできないのかもしれない。それくらい、大事な私の一部。

お姉ちゃんの姿は、もう私の目には見えなくなっていた。


雀力が-1になるような地獄の責めを経験した。

★ステータス★
雀力 2/10 精神力 0/10 体力 2/5

To be continued…

竹井さんに負けて雀力を失ったあと、私は抜け殻みたいに何もする気が起きなかった。

大星さんは選挙の為の金策で奔走している。

毎日のように、他寮の賭場に出かけ、麻雀を打っている。

私の相手もする暇がないくらい、忙しそうにしていた。

大星派は苦戦していた。あの時、300万円勝っていたら、多分情勢は違った。

私は、大星さんの力になることができなかった。

憧「今日のご飯はシチューよ~」

和「ここの寮のシチューは絶品ですね」

夕食のシチューが振る舞われる。選挙が近くなり、原村さんは寮生全員に豪華な食事を提供していた。

穏乃「んっ、うまっ!いい野菜使ってるねー」モグモグ

咲「……」

憧「ほら、あんたも食べなさいよ」

施しを受けるようで嫌だった。

咲「……」モグモグ

でも、生きていればお腹は減る。私はシチューをすすった。優しい味がした。

憧「どう?美味しいでしょ?第3寮のシェフに無理言ってウチラの寮の分まで作ってもらったのよねー」

咲「……」

憧「ねえ咲、あんたなんか好きな食べ物ないの?次は咲のリクエストに答えちゃうわよ~!」

咲「……ありません」

憧「ノリ悪いヤツ!もー、同じ食卓囲んでるんだから、もっと話しましょうよ。選挙の事も忘れてさあ」

新子さんは、最近妙に馴れ馴れしい。

憧「咲、もうちょっと化粧とかしたら?素材はいいんだから、もっとおしゃれしないと駄目よ。ほら、今度私のコスメ貸してあげるから」

穏乃「憧、おかわりないの!?」

憧「あんたは色気より食い気ね~~それより、シズあんた誰に入れるか決めた?」

穏乃「和に入れるよ。一応、ウチの部屋のリーダーなんだし」

咲「え……」

憧「シズ……?なんか変なもの食べた?どういう風の吹き回し?」

穏乃「私は、どっちなっても別にいいから」

憧「シズぅ……!信じてたわよっ!」ギューッ

穏乃「やめて、やめてよ憧」

憧「ほら、これからおかわり持ってきてあげるから。咲もおかわりいるよね!?」

新子さんはご機嫌で部屋を出ていった。


和「意外でしたね、穏乃が私の味方になってくれるなんて」

穏乃「勘違いしないでよ?票は入れるつもりだけど、肩入れする訳じゃない。票集めとか麻雀とか頼まれてもやらないから」

和「大星さんは悲しむと思いますけど。あなたの票が得られなくて」

穏乃「もう大星さんには伝えてるよ。あっそ、だって」

和「ときに咲さん」

咲「へ?」

和「来週の寮対抗試合、出てみませんか?」

原村さんはこともなげに、そんな提案をした。

咲「どういう、つもりですか」


和「私の選挙公約は【全員麻雀】。今での室長の推薦で決まっていたオーダー制度を廃して、全員がまんべんなく、寮対抗試合に出れるようにしたいんです!」

和「もちろん、それぞれ雀力は違う。でも、己の適したポジションで試合を積む制度を作りたい。それが、第1舎の雀力底上げにつながると、私は信じています!」

和「咲さんは、大星さんに協力している。それは、咲さんの自由。私は何も言いません」

和「でも、今の咲さんの雀力では、大星さんの力になることは残念ながら叶いません」

和「それはフェアじゃない。だから、私は咲さんに機会を与えたいんです」

和「次の寮対抗戦。次鋒で咲さんのことをオーダーしたいと思います。今まで、大将や中堅などの負担の大きなポジションばかりさせていたことの、せめてもの罪滅ぼしをさせてください」

和「他の寮も、今回は次鋒は見劣りする面々です。これなら安全に勝って、勝利を経験したことで雀力が1アップしますよ」

和「どうです、咲さん、受けてくれますか?」


話に嘘はなさそうだ。

でも、裏はあるはず。怪しすぎる。選挙が近いこの時期、寮対抗戦で手軽に経験を積める次鋒のポストは、寮内でくすぶっている底辺雀士の釣り餌としてはかなり魅力的なものだ。

それを、大星派の私に差し出すなんて……

次鋒で試合に出れば、勝てるかもしれない。取り戻せるかもしれないんだ。雀力を。

しかし、罠の可能性は高い。私を嵌めようともくろんでいるかも。

私は疑心暗鬼になり、じっくり頭の中で考えた…

↓1
①次鋒戦に出る
②和の提案を断る


時遡る事数日前

月のない夜だった。

穏乃「選挙、苦戦してるんでしょ?」

淡「まぁね。想像以上に和の権力の根は深い。投票日まで、1/3確保がやっとってとこ」

淡「シズは決めたの?」

穏乃「和に票いれるよ」

淡「あっそ。じゃあこれから私たちは敵同士だ」

穏乃「でも、タダで和に票をやる気はない。取引したんだ、和と」

穏乃「1票投じる代わりに、咲にチャンスを与えて欲しいって」

淡「はぁ?そんなことしてあんたになんの得があるってのさ」

穏乃「このままじゃ和の勝ち。仮に私が大星さんの味方をしたって、大きな流れは変わらない。」

穏乃「それじゃあつまらないだろ?私の大事な一票。それは誰かを活かすために使いたいんだ」

淡「フンッ。好きにすれば?あんたは何言っても言うこと聞かないでしょ」

穏乃「ああ。種は蒔いた。」

穏乃「あとはどう育つかは彼女次第。大星さん。私は待つよ。果実がゆっくり熟れるのを」

……


原村さんは約束通り、私を次鋒で選出した。

依藤「よろしくおねがいします!」 

浅見「よろしくー!」 

咲「よろしくお願いします」ペッコリン

末原「それじゃあサイコロ回して頭も回すで~」コロコロ

咲(圧倒的モブっ……!!モブでメンツ出来てるよ…!)

咲(何と言ってもオーラがないよ……でも、今の私には十分)

咲(ここまで4連敗……そろそろ勝って、自信つけなきゃ!)

咲(流石に、勝てる、よね…?)

↓1
コンマ10以上で勝利!
ゾロ目はプラマイゼロ


咲「カン!カン!カン!三槓子嶺上開花!」

咲「あっ、それカン!」

咲「カン!からの~~カン!嶺上開花!」

咲「そこ、カン!追加ドロー!……ぬるりと来たよー!嶺上開花!」

咲(気持ちいい~~~!今まで地獄みたいな卓ばっかりだから、ここは天国だよ~~!)

咲(決まるわ決まるわ……!カンのゴールドラッシュだ~~!)

依藤「……」

浅見「……」

末原「……」

咲「それ捨てました?カンしていいですか?他に鳴く人~~?末原さん、チーしなくていいですか?」

咲「それじゃあ遠慮なく、カン!」

モブ卓で咲は水を得た魚のように麻雀を楽しんだ。

勝利を経験したことで、雀力が1上がった!精神力が1上がった!体力が1回復した!

★ステータス★
雀力 3/10 精神力 1/10 体力 3/5

寮長選挙まで残り1ヶ月を切った。立候補の締切が終わり、第1舎では現寮長原村和に新人・大星淡が挑む構図が確定した。

これから2人の運命を賭けた長い1ヶ月が始まる。

To be continued…


春「原村陣営は真屋由暉子に室長ポストを約束するらしい」ポリポリ

南浦「対木さんと接触していますけど、なかなか日本語が通じず苦労してます」

春「あと大星さん、森垣を落とすために追加で50万必要」

淡「森垣の奴、がめついわね……」

がやがや…

咲「……」

立候補が終わり、2週間が経過した。毎晩のように、大星さんは参謀たちと会合を持っている。

それが終われば、他の支持者の話を聞いたり、他の寮に出向いて選挙資金を調達している。

この選挙は大星さんにとって大きな勝負だ。負ければ2年間、勝った原村さんの下で暮らさないと行けない。

当然、次の人事で室長降格。絶対的な権力を持った原村さんの前に、負けた大星さんはありとあらゆる嫌がらせを受けるだろう。

賢いのは真屋さんや森垣さんのようにどちらにも組みせず立ち回ることだ。予想外の激しい選挙戦になったことで、彼女たちは賄賂やいろいろな便宜で多大な利益を得ている。

ただそれも弁えなければ、どちらかが勝ったあと、苦しい立場に追い込まれるかもしれない。狡猾に立ち回り、最大限の利益を得ながら勝ち馬に乗り、選挙後も寮内で有利なポジションを得ようとする。そういう寮生は多い。そういう意味で彼女たちもまた戦っている。

ただ、大星さん以上にリスクを負ってはいない。本当の意味で戦っているのは大星淡と原村和、この二人しかいないのだ。

私はその姿を美しいとさえ思う。雀士たるもの一度は頂点に憧れる。

所詮、26人の小さな集団。寮長なんて山猿のボスと冷めた目で選挙を論じる人もいる。

しかし、この集団でトップを取れない人間が、果たして麻雀の世界の険しい頂きに立てるのだろうか……


先日の寮対抗試合で勝利を収めた私だけれども、大星さんの陣営で私はただ座っているだけだった。

他の寮生との交渉は南浦さんや滝見さんの仕事、そして一番肝心な金集めは大星さんの仕事。

私はこの2週間椅子に座っているだけ。南浦さんや滝見さんからの視線も厳しくなっている。

私は大星さんのお気に入りのペット。この場で私の存在意義はそれだけだった。

雀力3では、おそらく投票後の麻雀で、大星さんが当初期待していた役割は演じられそうもない。

前みたいなことがあったし、大星さんは忙しいからもう私に経験を積む機会は与えてくれそうもない。

このまま選挙が終わって、大星さんが勝った時。私の居場所は果たしてここにあるのだろうか。

大星さんが飽きるまでは隣に座っていられるかも知れない。でも、彼女の意に沿わないならまた切られて、惨めな目に合わされる。

それだけはゴメンだった。私がこの学園に来た意味。お姉ちゃんに会うこと。お姉ちゃんともう一度、話がしたい。こんなところで躓いているようじゃ、辿り着けそうもない。

このチャンスを活かすんだ。私も、大星さんの勝利に貢献して、ポジションを掴むんだ!

みんな戦っている。私も、負けるわけにはいかない。


淡「はぁ?手伝いたい?」

二人きりになったとき、大星さんに意を決して頼み込んだ。

咲「はい」

淡「で、何を私にしてくれるの?何ができるの?」

咲「……」ゴクッ

突き放された気がした。

淡「前は私も甘かったよ。咲の面倒見ながらでも久に勝てるかもなんて思っちゃって。そのせいで咲にひどい目合わせたのは謝るよ。でも、もうここから先は私、一手のミスも出来ないんだよね」

淡「勝って勝って勝ち続けないと、金も票も集まらない。一度でも負けたら、噂が立つ」

淡「金とか便宜で買収に近いことしてるけど、結局はみんな、最後には強い人間を選ぶんだよ」

咲「でもっ……私だって……大星さんの力に、なりたいんです。なんでもします。ですから、私に、チャンス、下さい」

淡「……力になってくれるの?」

咲「はいっ!」

淡「ふーん……そこまで言うなら、まあ」

大星さんは何やら思案していた。

淡「それじゃあ咲。手伝ってよ、お金集め」


第2舎の建物は、第3舎ほど設備は整っていない。もちろん、私達の寮に比べたら、豪華な作りだけど。

ごくごく平凡な高校の寮、といった風情だ。

私は大星さんに連れられて、第2舎に来ている。

淡「雀荘あるんだよね、ここ」

咲「いいんですか!?そんなことして!規則違反じゃ」

淡「上納金払ってれば上も文句ないんでしょ。まあウチの寮の力じゃできないけど」

地下につながる階段を降りる。薄暗い照明だけが頼りだ。それはまるで深海へ通じる道。

ネオンの看板が扉の上にあった。

雀荘・海底撈月

私はここで一晩勝負する。勝てば天国、負ければ地獄。麻雀とはそういうものだ。


一「大星さん、いらっしゃい」

入り口でボーイさんが声をかけてきた。

一「あれ?見ない顔だけど。ウチ初めて?」

咲「はい」

淡「いいよね、私の紹介。それじゃ先入って打ってるから。一、説明は任せたよ」

大星さんは、ボーイさんに札束を渡し、点棒を受け取ると扉の奥へ消えていった。

咲「宮永咲です」ペコリ

一「ふーん……いいの?」

咲「はあ」

一「雀力的に……まあお客さんが遊ぶのに水差したいわけじゃないし、入場料払ってくれたら文句ないけど」

咲「入場料?」キョトン

一「ほんとに何も聞いてないんだ……一応、身分保障としてお得意さんの紹介ないと打てないんだけど、最初は卓に付くために点棒買ってもらうことになってるの」

一「1000点4万円で、25000点分。つまり、100万円。それがウチのレート。25000点1セットで販売していて、1セット購入ごとに1000点分マージンで店が貰ってるの。あとの点棒のやり取りはお客さんの自由。還元率いいから評判なんだよ、ここ」

咲(これが大星さんの、資金調達手段……)

一「で、1セット買ってくれたら紹介客なら文句なしで中通すけど」

咲「えっ」

一「今大星さんから貰ったの、100万円しかないよ」

何も聞いていなかった。お金なんて、私が持っているわけない。この学園に来てから、現金に触れる機会なんて一度もなかったし。

咲「……私、お金持ってません」

一「じゃあここで大星さん終わるの待ってる?」

でも、それじゃあ何のために私はここに連れて来られたんだろう。

私は意味を考えた。

大星さんが私に100万円を貸してここで打たせる。それはある種、大星さんのリスクだ。

私が負けた分は、結局大星さんが持たないといけない。選挙で資金繰りがカツカツの大星さんに取ってそんな馬鹿な話はないだろう。

100万貸して稼がせるにしても、滝見さんあたりにさせた方がまだ効率はいいはずだ。

私を連れてきた意味。本当の意味で、私が大星さんの力になるということは、私自身がリスクを払って、私の力で大星さんのためのお金を稼ぐ。それができなきゃ、意味がないんだ。

私が、大星さんの力になるっていうのはそういうこと。そして、それが出来れば選挙の後の見返りはしっかり用意されるだろう。

咲「あるんですよね?お金なくても打てる方法」ゴッ

一「……おすすめは、しない」

一「一応、1回目だけは胴が100万円分貸すこともできる。」

一「でも、五体満足で外に出たかったら、100万円、きっちり耳そろえて返さないといけない」

一「みたところ、お客さん初めてだよね?」

一「このレートは痺れるよ。1半荘打てばわかるさ。まるで牌を握る手が、自分の腕じゃなくなる」

一「頭で考えているのとまるで別の牌を切りはじめるんだ」

一「そうなったら止まらないよ。25000点は少なすぎる。やめときなよ、まだ君には早い」

逆効果だ。今の私は燃えている。次鋒戦で、取り戻した雀力を試したい。強い人と打ちたくて、実はあの試合のあとからずっとウズウズしていた。

もちろん、リスクは高いのは百も承知。でも、リスクなしで得られる勝利になんの価値があるの?

大星さんは戦っている。負ければ、今の立場を失うのを覚悟で、ギリギリの戦いをしている。

そんな大星さんの隣に立つために、ここで私が、リスクを恐れて大星さんの帰りを待つ?

そんなことするくらいなら死んだほうがマシだよ。


咲「100万円貸してください。打ちます。もう腹は決まっています」

一「はぁ。言っても止まらないんだろうね。雀士って人間は……」

一「ほら、24000点。1000点分、マージンで抜いてるから。帰るとき、25000点返してね。プラス分は1000点4万円で返すから。それじゃあ、海底撈月にようこそ……」ギギギ

扉が開いた。更に階段が下へ続いている。その底から、打牌の音が、パチッ、パチッと聞こえてくる。

一「中にはお忍びで、こういうとこに顔出せない立場の人も打ってるから、お面で顔隠して。中での事は他言無用だよ」

そう言って一さんは私にひょっとこのお面を貸した。

一「一名様B卓案内しまーす!」

胸が高鳴る。勝負の前の高揚感。嫌いじゃない。

咲「よろしくお願いします」ペコリ

上家「よろしくなのよー」

対面「……」

下家「ちょー楽しみだよー!よろしくねー、あ、国広さんいいとこに。もう残り5000点しかないから、2セット追加で買うよー」

一「お買上げありがとうございます」

上家「随分景気いいみたいなのよー」

下家「いやいや、そうでもないよー。でも、ひょっとこさん、強そうだから念のためー」

仮面のせいで相手の正体はわからない。何処かで聞いたことがある声も聞こえるけれども、ここじゃ関係ない。立場を忘れ、一人の博徒として向き合う、そういうことなんだろう。

上家「それじゃあサイコロ回すのよー」コロコロ

私の長い夜が幕を開けた。

大星さんのために。何となく100万円(25000点分)くらい稼げば認めてくれそうな気がする。

↓1 1半荘目
所持点数:24000点(借金-25000点)
コンマ50以上:プラス収支 (コンマ-50)×1000点分 プラス
コンマ50未満:マイナス収支 コンマ×1000点分 マイナス

ゾロ目は上記数字の倍付け
00は一晩でプラス10倍の大勝利確定


1000点4万円。リーチ一つで4万円。

手が震える。

上家「ロン!なのよー。3900なのー」

咲「あっ」

東発で振込。3900ってことは……1点40円だから、ええっと、15万6000円!?

咲(私の、不用意な北切り一つで16万円弱っ…嘘っ…!)カタカタ

対面「リーチ」

咲(ダメだっ……慎重に行かないとっ…!このレートで満貫なんて振り込んだら大変っ!)

咲(せっかくの親でカン材もあるけど、ここでカンして嶺上開花できなかったら……ドラだけ増やす愚行っ‥…慎重に守るんだっ…波は必ず来るんだから!)

咲「ここはベタオリ(神を試みてはならない)!」パシッ

下家(あらら……せっかく強そうなオーラだったのにすっかり萎縮しちゃってるよー)

対面「リーヅモ裏裏」

咲(ぐっ……親被り……不運だけど仕方ない……なんとか振込は避けたと考えれば)

咲、ベタオリ!親でリーのみ相手に、圧倒的ベタオリ…!

咲「一応、カンドラ確認します。うわっ、危なかった……カンしたらドラ4だったよ……」

上家(そんなクソみたいな麻雀してたら、来る運も来ないのよー)

上家「ロンなのー12000」

上家(そしてそういうカモがここじゃ狙い目なのよー)

咲「あっ…」クラッ

咲、1半荘で溶かす……!最初の24000点……!加えて、いきなり箱割れ……マイナス2000点でフィニッシュ…!


一「お客さん、ちょっと裏に来て」

足りない2000点分は店が負担して払った。

1半荘終わったあと、私は雀荘の奥の事務所へ連れて行かれた。

純「で?返す宛あんのか?」

咲「あっ……あううぅ」

さっきまでの優しいボーイさんとはうって変わって、強面のお兄さんが出てきた。

純「最初によ~、100万円分借りたよな~?国広くんに念押されただろ、返す宛なきゃ借りるなってよぉ~」

咲「ひっ…」

純「合計、マイナス2000点だぁ?え?結局、108万円俺達が貸してるんだぞ、あ?」

純「どこの寮だ、言えよ」

咲「……」カチカチ

腹の底から寒気がして、歯が鳴り始めた。

大星さんのためにと意気込んで、自分の雀力を過信して、結果がこれ。1半荘で、トビ。これが私。これが宮永咲。

悲しくて、涙が出てくる。惨めで、悔しくて、でも、どうしようもなくって……

一「第1舎の宮永咲さんだって」

純「1舎ぁ?あぁ?あの貧乏寮かよ、ほら、電話貸してやるから寮長呼べや、負けたんで金出してください~ってよぉ!お?」

呼べるわけがない。原村さんに払う責任も義理もない。


一「あんまり脅しちゃだめだよ、純くん。まあ、実際返す宛あると思うよ。紹介してくれたの大星淡だし。今、D卓で打ってる。結構勝ってるみたいだねー、ま、帰るときそこから出して貰えばいいでしょ」

私のせいで、大星さんが100万円近く余分な出費を強いられる。この大事な時期に。彼女だって、ここで稼ぐには相当なコストを払っているはずだ。

一瞬の気も抜けない強者相手に100万円の浮きを確保するのが、どれだけ難しいか、容易に想像がつく。

一「じゃ、大星さん終わるまで、ここで待ってて」

咲「待ってください!」

一「ん?」

咲「大星さんは、関係ありませんから」

純「あ?」

場が凍りついたのがわかった。

純「関係ないってどういうことだコラ」

咲「私は、私の責任でお金借りて打って負けた。大星さんは関係ないです」

純「そんなことしらねーよ!俺達はお前に貸した金が返ってくるかどうかだけが問題なんだよ、あぁ!?」

咲「それに、大星さんは私の負け分は払わないと思いますよ」

それはハッタリでも何でもない。多分、本当だ。大星さんにとって、こんなところで足を引っ張る使えない女に大事なお金を払う義理はない。

純「……ふぅ。どうする、国広くん」

声を荒げていたノッポの人が静かな声で隣のボーイさんに尋ねた。

一「宮永さん、本当にそれでいいの?」

咲「え?」

一「お金で払ってくれるのが、一番お互いのためだと思ったから……純君も脅したんだけど」

一「あ、勘違いしないでね。ボク達はいいんだよ、別に。100万円はお金として返って来なくても」

一「でも、100万円、お金で払った方が宮永さんの為だと思うな~」

一「どうする?」


①大星さんには迷惑、かけられません
②やっぱり怖いから大星さんに頼むことにします


大星さんには何があっても迷惑はかけられない。負けたけれども、これが私の矜持。

一「じゃあ、案内するよ……」

しばらく待たされたあと、事務所の奥の部屋に通された。

西洋のお屋敷の応接間のようだ。

一「とーか、連絡していた娘」

透華「あらあら、ようこそ。私、龍門渕透華と申しましてよ。この雀荘のオーナーですの。さあさあ、そちらのソファにおかけして」

咲「はい」

透華「一から話は聞きましてよ。なんでもお金が足りない、だとか」

咲「……はい」

透華「困りましたわね。そこまで高いレート設定の日ではなかったと思うのですが」

一「日によってレートが違うんだよ。25000点セットが1000万円設定の日もある」

透華「で、いくら負けたんですの?」

咲「108万円です……」

透華「まあ、たったそれだけ。おほほ、一から連絡を受けた時はどれだけ負けたのか、と心配したんですが」

透華「それくらいでしたら、お気になさらず。すぐに返済できますわ。純!レート表を」

純「はい」

強面ののっぽさんが紙を机の上に広げた。


爪 1万円
歯 5万円
足指 10万円
耳 30万円
手指 50万円(※右手の親指は時価)
左腕 100万円(※指5本付きは500万円)
右腕 500万円(※指5本付きは時価)
眼 500万円
性器 1000万円
心臓 1000万円

その他要相談

透華「私、雀士1人の値段は総じて約5000万円と考えておりますの」

透華「もちろん、格というものはありますわ!そりゃ、私だって、強い雀士の右手の親指などを手に入れたときは、もう、天に昇る思いっ…!」

透華「しかし、どんなへっぽこ雀士でも、一度は頂点を目指してこの学園に来たわけでしょう?」

透華「その人の人生が詰まった体の一部、というのであれば、私、等しく価値を見出しますわ」

透華「破格の値段でしてよ。学園外で値をつければ、これの1/100以下なんですから」

透華「一、見積もりを」

一「108万円返済に最適なプランは、左手小指1本+歯4本+足指2本+爪18本が一番麻雀への後遺症が少ないと思うよ」

一「でも、小指ないのが見てくれ悪いんだったら、歯を6本ほどに加えて、足指6本+爪18本ってプランが外見への負担は少ないかな。足の指減らしすぎると歩きにくくて大変だよ」

一「それとも、前の方の歯を20本抜いて、残りを爪でってのもいいかもしれない。入れ歯にしたら、そこまで目立たないと思うし、口で奉仕するとき喜ばれるかもよ?」


よくみると、部屋に標本のように、人体の一部がいくつも並べられている。

透華「あ、こちら気になります?これは7年ほど前、当時の第3舎の寮長とお互いの眼をかけて一晩打った時の戦利品ですわ~これはお気に入りでしてよ、綺麗な蒼眼、まるでサファイア。やはり自ら狩った獲物と言うのは忘れられませんわ~」

透華「数年前から誰も私と麻雀打ってくれなくなりましたので、ここでほそぼそと雀荘を開いておりますの。時々、このようにして前途洋々の雀士が私に会いに来てくれますわ」

透華「お金困っていたら、上記の値段で買い取りますわ!一発逆転狙いの若い娘が昔はよくここに来ましてよ。今はそこまで豪気な子も少ないですわねぇ。私の一番の思い出は、寮長になるために左腕を……」

一「とーか、話長い。それじゃあ選んでよ。どういう組み合わせで返す?」

咲(嘘だよね!?ドッキリだ、ドッキリでしょ?)ドクンドクン

透華「昔は私、とっても目立っていましたのに……今じゃ、こんな地下の屋敷暮らしですわ……寂しいですわねぇ」

一「早く選んでよ、どうするの?」

咲(でもこの人のオーラを見れば)

咲(私には分かってしまう。この話が与太話でもなんでもなくて)

咲(おそらく、体の一部を削らないと、この部屋から出しては貰えなくて)

咲(痛いのは絶対やだ!それに、体傷つけるなんて……耐えられないよ、私の今の体力じゃ)

※咲は痛みに弱めなので、上記の国広プラン実行のためには体力-5消費するのだ!

咲(しかし私の体にこんな値段が付くんだ)

この時、私の中にある悪魔的なアイディアが思いついた。

咲(もし、私の体を担保にお金借りれたら……大星さんの力になれる…かも…)

咲(だけど、もし大星さんが選挙に負けて返す宛がなくなったら……私は)

咲(どうしよう。大事な選択な気がする)

私はじっくり考えた。

↓1 先に3票得たものになります
①泣いて土下座して靴を舐めて許しを乞う(精神力-1)
②体を担保に選挙資金調達の交渉をする
③大星さんに泣きつく

咲「あのっ、お願いがあります!」

透華「はぁ」

咲「お金の返済、今はちょっと待って欲しいんです」

純「あ?」

咲「返す宛が、あります」

私は説明した。第1舎の寮長選挙のこと。大星さんが立候補していること。大星さんを支援する側に回っていること。勝てば、大星さんからの見返りがあり、確実に借金返済の目処が立つこと。

咲「私、淡ちゃんの側近ですから……!今日来たのも、資金調達のため……!そうでなければ紹介しますか?あの大星淡が、自分の行きつけの雀荘を!」

咲「今回は不運が重なり、負けてしまいましたが、返す宛はあるんです…!」

純「だけどよぉ~~それはあくまで大星が選挙に勝てば、だろ?負けたらパーじゃねえか」

咲「はい。おっしゃる通り…!負けたら水泡…!ですが、勝てば問題ないっ…!あと一息。あと一息、お金があれば、揺るがないっ……!大星淡の勝利……!」

透華「で、何が言いたいんですの?」

咲「私の体、担保にします。選挙資金貸して下さい、龍門渕さん」

龍門渕さんは目を丸く見開いて、私を見た。


一「馬鹿げている!とーか、騙されちゃだめだよ!確かに今第1舎で大星と現寮長の原村が選挙しているけど、大星有利の話は全く聞かない」

一「大方、資金がショートして苦し紛れに雀荘に来て、負けただけ…!」

透華「はらむら…?はらむらって、原村和のことですの?」

咲「はぁ」

透華「原村和が寮長……!きぃ~~~!!!なぜ教えませんの、一!!」バシバシ

一「痛い痛いっ…!聞かれなかったから言わなかっただけだよぉ!原村が寮長になったの、2年前だしっ!第1舎のことなんて、興味ないでしょ…!」

透華「原村は別ですわ……!寮長ですと、私より目立っているじゃあありませんか……!阻止っ…!原村の寮長当選断固阻止っ……!一、立候補はどうしたらできるんですの?私が直々に出馬いたしますわ…!赤阪先生に連絡すればよくって?」

一「えぇ~~……」

純「とーかは、寮が違うからどうやっても無理だろ……」

透華「あら?そうですの?……宮永咲、と言いましたわね?いいですわ。あなた体を担保に、選挙資金出しましてよ!その代わり、原村の当選は阻止するんですわ!」

咲「ありがとうございます…!」


透華「で、いくらあれば勝てますの?」

咲(会議を聞いていた話だと、あと2000万円あれば1回目の投票まで乗り切れるって。大星さんは私財を投げ売って戦うつもりらしいけど)

咲(額が大きければ担保が……)

のっぴきならない臓器や、雀士の命としての指が含まれたレート表を一瞥した。

咲(最低でも、今の自分の借金をとりあえず先送りして、大星さんから認められるために200万円は必要だろうけど)

咲(ここでりゅーもんさんにたくさん借りておけば、勝つ確率は当然上がるわけで)

咲(どうしよう……)

↓1 いくら借りますか?
200万円以上で自由安価(上限設定はあります)


咲「とりあえず500万円で…」

透華「500万?それっぽっちで勝てますの……?純、去年竹井久が借りに来た時はいくらでしたっけ?」

純「7億円だったぞ」

咲「な、7億!?」

透華「もしかして、私ぼったくられたんですか?」

純「あの女ならやりかねないな」

透華「制裁っ……!今すぐ、竹井呼びつけなさいまし!一!」バシバシ

一「痛い痛いっ!ちょ、華の第3舎の寮長選挙とミソッカスの第1舎じゃ色々違うんだよ、多分…!」

透華「そうですか……それじゃあ500万円お貸ししますけど勝ってくださいね、宮永さん」

透華「選挙ポスターには龍門渕透華協賛と大きな文字で書いてくださいまし。あ、私と握手している写真でも使います?」

咲「あはは…」

透華「それで、担保の件ですが、500万円分ですか。108万円分を差っ引いて、差し引き392万円現金でお貸しする訳ですが」

透華「とりあえず、服、脱いでくださいまし」

咲「えっ……」


私は部屋の中で裸にされ、龍門渕さんに品定めをされた。

透華「出ているところは出ていませんわねぇ」

透華「もうちょっと脂肪分を取ったほうがよろしくってよ」

透華「指はキレイですわね~~でも、爪は少し栄養不足……鉄分足りてますか?」

透華「処女じゃないのですね。うーん、判断に悩みますわねぇ」

透華「顔立ちは整ってますわね」

透華「雀力は3ですか。まだまだ右の親指の価値は上がりそうですけれどもねぇ」

透華「歯並び見せて。あーん……きちんと28本生えそろってますわね。親知らずは抜いてしまったんですか?」

透華「体は若いだけあって健康ですわね」

透華「眼は……ん?……似てますわね、昔、打ったあの方に……懐かしい……」

透華「よろしくってよ!右眼1個担保に、500万円!詳細は、一に任せますわ!」

透華「選挙に勝てばゆっくり返済してくださいまし。でも、負ければ……その日に私のところに来て眼玉をくり抜いて欲しいんですの」

透華「もし来てくれないと、同じ寮の方々に多大な迷惑がかかることになりますわ。それじゃあおやすみなさいまし~」

一「今の話、脅しじゃないよ。透華は普段こんなボケボケだけど、麻雀打たせたら大変なんだから」

一「第1舎への食料の供給止めるくらい訳ないよ」

一「隠れていても他の寮生にボコボコにリンチされてボク達のとこに引きずり出される結果になると思う」

一「それじゃあこの契約書にサインしてよ。命拾いしたね、宮永さん。」

純「目玉一個はきついな~~と言うか、ほんとそれっぽっちで勝てるの?俺なら1億借りたぜ」

一「1億円だと担保が大変でしょ。人体模型は置き場に困るし……」

リスクを最小限にして、ベネフィットを得る。賢い選択を自分ではしたと思う。

それが正しい選択であったかどうか、それがわかるのは選挙が終わったあとなのだ。


春「392万円……すごい」ポリポリ

淡「これで大分、楽になったよ、ありがとね、咲」ポンポン

南浦「予定より資金調達量が増えたことで、大星さんの負担が軽くなりましたね。これで政策について、寮生に個別で訴える機会も増やせます」

私が稼いだ392万円は評判になった。

参謀たちからの評価も上がり、大星さんも私を褒めてくれた。

大丈夫。多分、これで勝てば、私にも美味しい蜜が回ってくれる……

でも負ければ……私は……ゾクッ

選挙前日。不安で寝れなかった。大星さんの支持は浸透している。私の努力もあって、なんとか原村さんんと拮抗するくらいの票は集めきった。

でも、2/3の確保には至っていない。ここは開票後の麻雀で決着がつく。大星さんが勝って、強さを寮生達にアピールできれば、次の投票で決まるかもしれない。

一方、そこで負けたら……世論は一気に原村有利に傾く。そうなれば、雪崩を打ったように支持が離れ、次の投票では……

泣いても笑っても明日。あとの私の仕事は大星さんに1票投じるだけだ。

To be continued…

寮長選挙当日

由子「それじゃあ寮生は1人1票、所定の投票用紙に候補者の名前を書いてこの箱に入れるのよー」

教育責任者立会のもと、投票が始まる。

完全記名投票。全員が投票した直後に、真瀬さんが誰が誰に投票したか、一人ずつ読み上げていく。

由子「二条泉は大星淡なのー」

由子「片岡優希は原村和なのー」

……

一票入るごとに、ざわめきが起きる。今日は寮生にとって、原村和か大星淡、どちらかを選びどちらかを捨てる、踏み絵の日。

もしこの日、投票で勝敗が決するなら、負けた方に票を入れた人は明日からどんな顔をして次の寮長の下で暮らさないといけないのだろう。

由子「宮永咲は大星淡なのー」

和「……」

由子「26票全て有効、原村和13票、大星淡13票なのー、同数、よって1週間後再投票なのよー」

一層ざわめきが大きくなる。

今日で決まらないのは既定路線。それでも、苦戦が予想された大星さんが、原村和と同数まで票を伸ばした事は、寮生達にも予想外のことだった。

南浦「真屋さんを落とせたのが大きいです。2年間の独裁で、潜在的にアンチ原村の寮生は多数を占めている。ただ、原村の強さを知っている寮生はなかなか大星さんの側にはつきにくい」

南浦「そこに、真屋さんが大星さんへの支持を表明したから、原村圧勝ムードがなくなり、票数は伸びた」

南浦「ここで、大星さんが、原村を麻雀で下せば、一気に時勢は変わる」

淡「いくよ、春」

春「わかった」ポリポリ

投票後の1半荘のエキシビションマッチ。どちらがより寮長にふさわしいか、力を示す場。

和「行きましょうか、憧」

憧「勝つわよ、和。絶対」

どちらもナンバー2をオヒキに、勝負の卓に座る。ふたりともわかっている。この麻雀は勝負のすべてを決めかねない。


どれだけお金を使って買収しても、結局、自分たちの船の舵取りは、一番強い人に任せたいという寮生の根底に流れる思想は変えられない。

大星さんが勝てばそれでよし。でも負ければ……ここまでの選挙戦で、大星さんは私財のほぼすべてをこの勝負に投じている。一方、原村陣営はさほどお金は使っていないようだ。

新子さんを中心に、支持固めをしていたようだけれど、さほど熱心に買収はしていなかったらしい。

卓につく、原村さんの顔には余裕があった。ひょっとして、最初からこの麻雀は受けるつもりだったんじゃ。

嫌な予感がする。原村さんが、その気になれば。寮長としての権力や、巨大な資金力を背景に選挙戦を戦えば、大星さんは1/3の票を集められるかどうか、という戦いになったはずだ。

麻雀をせずに1回目の投票で勝負を決する事も目指せた。でも、それをしなかった。

ということは、自信があるんだ。麻雀で、大星さんに勝つ。いや。むしろ、麻雀で勝って、どっちが強いか天下に知らしめ、さらに2年間、強固な独裁体制を敷くために。

泉「大星さんVS原村和。同じ寮同士でガチンコで麻雀する機会なんてあらへんし……実際、どっちが強いんやろ」

水村「純粋な雀力は5分ってところか。勝敗を分けるのは、おヒキの力かぁ?」

文堂「とすれば、原村サイドに分がありますね。新子さんは、原村さんがまだヒラの寮生だった頃から彼女を支えていたらしい。一方、滝見さんが大星さんを支援し始めたのは、2年前から」

上柿「絆の力の差ってわけですかい」

咲(頑張って……!大星さん)

私の運命も、ここで決まる。勝てばすべてが上手く回り始めるはずだ。でも大星さんが負けたら。

右目を失う。それに、原村さんの下で2年間、いじめられて試合に出る機会さえ与えられず、不遇をかこつしかなくなる。


憧「まさか、あんたが和に牙向くなんてね。2年前、室長に抜擢してあげた恩を忘れたんだ?」

淡「なってくれって頼まれたから、あの時は引き受けただけ。私はあんたみたいに誰かの腰巾着で終わるつもり、ないから」

憧「相変わらず生意気な奴!」

淡「和~~今すぐ、その余裕な仏頂面、引剥してやるからな!」

和「……それでは、親決めのサイコロを。大星さん、どうぞ」

サイコロが回った。歓声が起きる。親は、大星さん。泣いても笑っても1半荘。ここで大星淡、原村和、どちらの格が上か、はっきりする。

↓1
コンマ
50以上:淡勝利
50未満:淡敗北

数字が大きければ大きいほど大勝
数字が小さければ小さいほど大敗


淡「ダブルリーチッ!」バシッ

泉「出よった……!これが、大星淡の必殺ッ!」

東発、いきなりのリーチ。あの原村さん相手でも、大星さんの麻雀は通用するッ!

憧「チッ……」トン

和「……」トン

春「……」トン

淡「カン!……そしてツモッ!ダブリーヅモ裏4!6000オール!」

咲・泉「うおおおおっ!!!」

歓声が沸き上がる。派手な和了だ。大星さんに投票した人たちは声を上げ、原村さんに投票した人たちはため息をついた。

泉「これが大星さんの能力っ!絶対安全圏&ダブリー、そしてカン裏もろのせ!防御型高火力スタイル!決まっていくぅー!」

淡「止められないみたいだね、和」

和「……」

淡「それじゃあ、1本場、行くよっ!見せてやる、麻雀学園100年生の実力っ!」


淡「ダブルリーチっ!」バシッ

和「……まるで成長していない」ボソッ

淡「あ?」

和「いえ、なんでもありません」

淡「カン!」

和「……」

淡「からのぉ~~ツ…モ…」

大星さんの表情が固まった。小さなざわめきが起きる。

大星さんは最後の山の直前でカンをした直後は必ず和了る。これまで、大事な試合は必ずそうしてきた。

それが、崩れた。

和「和了牌でないのなら、捨てて下さい」

淡「……」トン

大星さんの手が震えていた。

和「ロン。8000」

会場は、静まりかえっていた。

私は見た。原村さんの後ろに、天使がいるのを。


憧「あれれ~~大星さん、得意のダブリーはどうしたの~?」

東2局。大星さんのダブリーは不発。

和「こちらにツキが回ってきたみたいです。リーチ」バシッ

泉「絶対安全圏、までも……!」

ざわめきは大きくなる。

和「ツモ。ダブリー一発、ドラ3です。裏は残念!なしでした。役無しドラ3良形、リーチですね」

淡「うそ……」

和「能力に頼りすぎですよ、大星さん。あなたが今まで戦ってきた相手はそれで良かったのかもしれませんけど」

和「2年前、あなたを室長に抜擢したのは、光るものがあったからです」

和「その不敵な態度、強さへの飽くなき執念。私は買っていました」

和「2年後、強くなったあなたと、この卓で命を削る勝負をしたかった」

和「残念でなりません。もう少し、食べごたえがあると思っていたんですが」

和「ロン。18000!ダブリー頼りの麻雀は、捨て牌読みも苦しいときの立ち回りも何も育たない」

和「ですから、こうしてそれが通用しない相手には、手も足も出ない……」

和「麻雀は奥が深いです。一つの能力のみで頂点に立てるほど、甘くありませんよ?」


雌雄は決した。原村さんの圧勝。格付けは済んだ。

原村派の面々が、歓喜に包まれている。大星さんに投票した人たちは一人、またひとりと静かに会場をあとにする。

最後の方は見ていられない。原村さんによる一方的な蹂躙。

試合が終わり、原村さんが席をたっても、大星さんはうなだれてそこから一歩も動けなくなっていた。

春「……っ、先、帰ります」

一緒に打っていた滝見さんは顔を赤くしていた。

咲「大星さん……」

淡「一人にして……お願いだから……」

大星さんの全てを賭けた勝負。それは終わったんだ。


次の日、大星さんの作戦会議室。

南浦「真屋さんが、原村さんの部屋を訪ねたそうです。1回目の投票行動に関して、新子さんは不問に付すと、明言していて……昨日大星さんに投票してくれた人たちと話し合いを持とうにも、私ではのれんに腕押し」

春「……」ポリポリ

南浦「明日から新子さんと交渉しましょうか?」

淡「……」

南浦「大星さん!……負け方、というのも大切です。あと1週間時間はありますから、なんとか良い形を……例えば、原村さんを全会一致で選出する、という華を持たせるとか……」

春「……報復は、ある」ポリポリ

南浦「それはわかってますって!だから、それを最小限にしようと……滝見さん、さっきから大事な話しているのに、もの食べるのやめろ」

春「……」ポリポリ

南浦「クソっ…!」

淡「数絵、春、咲。ここまでありがとう」ペコリ

そう言って大星さんは立ち上がって私たちに深く頭を下げた。

淡「3人共、早く和のところに挨拶に行った方がいい。選挙は、あと私一人で頑張るから、さ」

春「言われなくてもそうする」ガタッ

滝見さんが席を立った。

南浦「…‥それでは、失礼します」

南浦さんも立ち上がり、部屋をあとにした。

これで大星さんの逆転の目はなくなった。いや、もうあの試合に負けた時に、そんなものはなかったんだ。


ここまで大星さんを支えた二人を待つのは過酷な運命。勝てば官軍、負ければ賊軍。

それでも降伏は早いに越したことはない。大星さんに見切りをつけた二人は、原村さんがたっぷり利用するはずだ。

明日には、二人の口から大星さんの悪口や裏話が寮生の間に伝わることになるだろう。

大星淡の権力は、もうない。それを決定づけるために。徹底的に利用されるはずだ。

次の選挙の結果は悲惨なことになる。誰も、大星さんに票は入れないだろう。

そこから先の大星さんの運命は……

淡「咲も行きなよ。まだ、咲には目があるんだから」

でも、右目まで担保に大星さんに賭けたのに!私は、私は……

↓1 先に3票の方
①最後まで一緒です
②今までお世話になりました


咲「最後まで一緒です、大星さん」

淡「咲ぃ~~」ポロポロ

大星さんは泣いた。私の胸の中で、大粒の涙をこぼした。


咲「あっ……」

それからどちらともなく、キスして、ベッドで……

大星さんのiPS棒は小さく、可愛らしい大きさにしぼんでいた。

iPS棒は雀力の象徴。文字通り、すべてを賭けた戦いに破れ、大星さんの魔力に近い雀力はすっかり失われていた。

多分、もう二度と取り戻せない。私みたいな未熟者は何度負けても立ち上がれるけど

一度、完成した後に、激しく壊れてしまっては、もう元には戻らないだろう。

淡「ごめんね、咲」

咲「んっ、いいの。あむっ」

大星さんのを口に含む。柔らかくて、ぶよぶよしている。

咲「ちゅっ、んっ、んぷっ、ぬちゅっぬちゅっ」

唾液でたっぷり濡らしながら、舌で扱くと少しだけ硬くなった。

淡「んっ、咲……もう」

咲「いいよ、淡ちゃん」クチュッ

股を広げ、淡ちゃんのを手で導く。これが最後。多分、もう二度と、大星さんのiPS棒は……

淡「咲ぃ~~ありがとっ、うううぅ~~」ヘコヘコ

咲「あっ……ああっ……」

情けないくらい、力なのない腰振り。あれだけ逞しかった淡ちゃんの、私のご主人様はもう、私をイかせることもできない。

淡「あぁ~~」ピュッピュ

程なくして淡ちゃんは私の中で果てた。

淡「ごめんねっ、ごめんねっ……私のせいで、咲まで」

咲「いいの、いいの。よしよし、よしよし」

抱き合いながら、私たちはお互いの傷を舐めあった。

夜空で星がまた一つ流れ落ちた。かつては煌めく一等星。でも暗闇の中に消えたあと、誰も夜空の星が1つ消えた事に気付かなかった。

To be continued…


泉「あぁ~~!どないしよ!うち、大星さんに票入れてまった……これで終わりやわ、ウチの人生!」

大星支持派の悲鳴がそこかしこで聞こえたのもつかの間。

新子さんが、時期室長に真屋さんを内定させたと発表、真屋さんも原村さんへの忠誠を誓う声明を出したことで、流れは決定的になった。

最初の投票後2日間で原村さんは、私と大星さん以外の全寮生から支持を得た。

憧「和は次期寮長として、腐敗のはびこる第1舎を改革する所存」

憧「今回の選挙戦を機に、第1舎の膿を出し切ります!これはそういう選挙!」

大星派が原村さんに挨拶に行くと必ず求められるもの。

①次回投票の確約②大星淡が関与した規律違反の証拠③原村和への忠誠

すでに、滝見さんと南浦さんは証拠の提供と供述を競うように行っていると聞く。

選挙後、大星さんは理事会で査問される公算だ。すべての規律違反が立証されれば卒園もあり得るらしい。

泉「あー、ウチも入寮したての頃、殴る蹴るの暴行加えられたからな、それ証言させてもらいましたわ」

泉「やっぱり原村さんの方が優しいな~~ウチのようなあとから来た人も、優しく受け入れてくれたで」

泉「なあ、咲。意地張っとる場合ちゃうで」

泉「昨日の原村寮長の演説、あんたと大星以外の寮生全員来とったよ」

泉「その中で言うてたわ、原村さん。ベストは全員の支持を得て寮長になること。それが敵わない自分の至らなさを恥じていますって。なんて謙虚なんや~~!」

二条さんのこの行動は誰も責められない。南浦さんや滝見さんの行動も、私は責めたくない。

彼女たちは、大星さんの負けが決まるまで、精一杯彼女を支えていた。

負けてしまったら、それを受け入れて前に進まなくちゃいけない。

それは、大星さんも同じ。


次の投票までの期間、大星さんはほとんど第1舎を空けていた。

淡「なんとか話つけてくるから。私と咲の転寮の件」

大星さんは片っ端から外部の有力者たちと会っている。

そんな大星さんは寮内で裏切り者のレッテルを貼られていた。

選挙はすでに盤外戦。原村さんも抜かりなく、2回目の投票前日には大星さんの転寮防止に関して寮長会議で荒川憩と竹井久の合意を取り付けたらしい。

大星さんはもう逃げられない。他の寮長としても、選挙で大敗してすべての権限を失った雀士の亡命を受け入れることは、次期寮長との今後の関係を考えたらできないのだろう。

もう大星さんの戦いは詰んでいる。あとは原村さんにしゃぶり尽くされるだけだ。

反抗した報復は見せしめとして徹底的に行われるだろう。

もう二度とここの寮生は原村さんに逆らえなくなるくらい、徹底的に。

大星さんのことばかり気にしていられない。私も、負けたんだ。

大星さんの女としていい思いしてきた、その代償は払わされるだろう。それに最後まで大星派に残り続けたのだから、私もしっかり見せしめにされる。

もう二度と、試合には出してもらえないだろうし、ありとあらゆるイジメを受けるだろう。

その時守ってくれるご主人様はもういない。

陰鬱な気持ちで講堂へ一人、向かう。


「咲さん」

廊下で原村さんとばったり出くわした。

咲「失礼します」ペコリ

合わせる顔なんてない。私は、原村さんの敵。そして負けたんだ。

和「これから投票ですが、どちらの名前書くか決めましたか?」

咲「どっちでもいいでしょ。どうせ原村さんの勝ちだよ」

和「咲さん。龍門渕さんのところで負けたらしいじゃないですか」

右目がズキンと疼いた。この目で見る光も今日が最後。

和「目は……しんどいですよね、これから先、不便しますよ」

和ちゃんには関係ない!そう怒鳴りたかったけど、涙をこらえるので精一杯だった。

和「咲さん。私の話を聞いてよく考えてください」

和「この投票が終わったあと、私は支持者のために働かないといけません。それが選挙で選ばれた者の務め。最初の仕事は規律を示すことです」

和「負けた側は粛清しなければいけません。そうでなければ、溜飲が下がらない……私も、群れの長として力を示さなければならない」

声がでない。足の震えは止まらなかった。


和「でもっ、それは私の望むところじゃないんです!」

和「覚えていますか?私の選挙公約は、【全員麻雀】。今までのいがみ合う風習を廃して、全員が一丸となって高みを目指す体制をつくりたいんです!」

和「……今、この時間。憧が大星さんの説得にあたっています」

咲「えっ……」

和「大星さんと咲さんから1票ずつ貰えば、私は全会一致で寮長に選ばれます。それが理想じゃありませんか?」

和「他の支持者の手前、大星さんには室長のポストは与えられませんが、私としては正直、室長を続けてほしいと思っているくらいです。彼女ほど雀力が高い雀士は大切です」

和「大星さんには、副室長か寮対抗試合対策本部次席のポストを…と思っています」

和「悪い話じゃない。開票のあと、壇上で私と大星さんは握手し、和解を演出します。そうすれば、大星さんとしても、この選挙が終わったあとの、いろいろな禊もなく、また楽しく寮生活を送れると思いますよ?」

和「その時、咲さんにも協力して欲しいんです。咲さんのポテンシャルは、私が誰よりも評価しています。たくさん試合に出て、第1舎のために勝利をもたらす女神になって欲しい」

和「よく考えてください。咲さん。上のことが成る為には、咲さんが私の名前を書いて投じる事が前提です」

和「ここ数日、大星さんとの交渉は憧にまかせていましたが、手応え的には9割がた……大星さんも私の名前を書くと思います」

和「開票の時点で、大星さんの名前を書いているのが、咲さんだけ、ということになれば、馬鹿を見ますよ?」

和「あと右目の件です。投票終わったら、私の部屋に来てください。500万円でしたよね?それくらいでしたら、なんとか私が工面します」

和「咲さん。原村和に清き一票を」ペコリ


私は呆然と、講堂へ向かう原村さんの後ろ姿を見つめていた。

原村さんに票を入れれば、過酷なリンチはなく、麻雀の試合も出られ、右目も失わなくていい。

一方、大星さんに票を入れたら……何も得られず、右目を失う。

大星さんが原村さんに票を入れるとは彼女の性格を考えると信じがたいけど、彼女が選挙後に失うものの大きさを考えたらありえない話じゃない。

理事会で査問されれば、厳罰は必至だ。それを回避して、今までのように、とは行かないけれども、そこそこの寮生活は送れる。それに、大星さんのことだ。再起を狙うかもしれない。

再起するためには、ここを生き残らないと行けない。理事会で厳罰に処されたら、その道も断たれる。

私が大星さんだったら。泥水を啜ってでも、どんな屈辱を受けても、再び立ち上がる道を選ぶかもしれない。

その判断を大星さんがした時、大星さんに私だけが票を投じることの意味。

私だけが一人、原村さんにノーを突きつけるという、最悪な結果に陥りかねない。

事前に大星さんの話を聞きたい!

私は講堂に駆けつけた。

大星さんは腕を組んで後ろに座って目をつむっていた。憔悴しており、いつものふわふわの髪の毛は、へたっていた。

由子「それでは投票を始めるのよー一人ひとり並んでこの箱に名前を書いた紙を入れるのー」

ざわめきの中で、寮生たちは「原村和」と自分の名前が書かれた紙を箱に入れる。

裏切りは許されない。

大星さんは私に、目も合わせず、紙を箱に入れた。彼女の行動には、注目が集まっていた。

ここで私が話しかけられる空気じゃない。

由子「全員投票したー?」

咲「わわっ、ま、まだです……」

由子「はやくするのー!」


手が震える。どっちらの名前を書くか。
生き残るためには原村さん。
それでも、ここまで信じて尽くした大星さんを裏切るような行為を
私の中の譲れない部分が許してくれるだろうか?

↓1 先に3票得た方
どちらの名前を書きますか?
①大星淡 Ending
②原村和 To be continued...


由子「開票するのよー」

由子「二条泉は原村和なのー」

由子「滝見春は原村和なのー」

由子「真屋由暉子は原村和なのー」

原村さんの名前が読み上げられていく。10人読み終わり、全員原村さん。

和「文堂星夏は原村和なのー」

18人目の票が読み上げられ、原村さんの当選が確定すると、拍手が沸き起こった。

まだ私も大星さんの票も読み上げられていない。

負けたんだ。私の心の中で何かが閉じていく音がした。

由子「宮永咲はーー」

会場が水を打ったように静まり返った。

私は私の信じたものに殉じる。それでいい。その結果、どんな苦難が待っていようが、譲れない部分ってのはあるよー!

由子「大星淡!」

会場にどよめきが起きた。


大星さんの眉が、ピクリと動いた。

皆、私の顔を見る。ある人は怪訝な顔で、ある人は心配そうに、またある人は憤り、ある人は嘲り笑う。

大星さんが原村さんに投じてもいい。これが私の選択だ。

原村さんの顔は見えない。でも、最後にしてやったりだ。思い通りにならない人間もいるんだよ!

由子「静粛に、静粛に」

由子「開票続けるのよー」

由子「大星淡は」

会場がかたずを飲んで、二の句を待った。

由子「大星淡なのー」

大星さんは目をつむって腕を組んだままだ。でも、口が笑っていた。

そうだ。彼女は大星淡。誰よりも負けず嫌いで、曲げられない女。

負けたらそこで死んでもいい。それが雀士だ。頂点に立てないのなら、せめて真っ直ぐ、死のう……!


透華「選挙、負けたらしいですわね」

咲「はい」

透華「ということは、原村が寮長っ……!制裁っ…!と、言いたいところですが」

透華「聞きましてよ。最後に原村の顔に泥を塗ったとかなんとか。おっほっほ、それは愉快ですわ!」

透華「あなたの票が読み上げられた時の原村和、ふぁみれすに入ったら隣の客がワキガだったときのような顔と伝え聞いておりますわ!」

透華「で、実際はどんな顔でしたの?どういう選挙でしたの?おきかせ下さいまし」

咲「ひどいんですよ、原村さん。最後の大星さんの説得の下りは全くの嘘。大星さん、最後まで新子さんとは顔も合わせなかったって」

咲「で、結局、500万円を餌に、私を屈服させて、アレをしゃぶらせようとしてたって」

咲「べーっ、って感じだよ、原村さんの、しゃぶるくらいなら死んだほうがマシ」

透華「おーっほっほ、痛快、愉快ですわっ!原村の思い通りにならないと、スカッとしますわね~」

一「とーかも散々辛酸舐めさせられてきたからねぇ」

咲「りゅーもんさん、何かあったんですか?昔」

透華「そりゃ、もう、彼女が入園してきた時からのライバルですの、私達!あの頃は私もまだ表舞台にいましたから、そりゃ色々ありましたわ。通算では私が勝ってますのに、美味しい場面でことごとく…!」

純「役者が違うんだろー」

一「違うのは胸のサイズもだけどね」

透華「制裁っ…!一、制裁ですわ…!それは一線超えてましてよ!」バシバシ

咲「あはは」

一「笑いごとじゃないよぉ~~痛い痛いっ!」

選挙の話。りゅーもんさんと原村さんの過去。それで小一時間私たちは盛り上がった。


透華「あら?もう時間ですの?せっかく第1舎からいらしたんですから、もう少しゆっくりしていけばいいものを」

咲「美味しい紅茶、ありがとうございました。そろそろ門限もありますし」

一「じゃあね、咲ちゃん。達者で」

純「頑張れよ~」

咲「そうそう、りゅーもんさん。大事なもの忘れていました」

透華「なんですの?」

やっぱり震えるなぁ。

手が、柔らかいところに触れるとこらえがたい激痛が走る。

骨の硬い部分に指を滑らせるように、眼球の周りに付着した肉を剥がし、奥をつまむようにして、引っ張った。

ぼちゃっと右目が抜ける音がした。

咲「500万円、返せそうもありません。私の右目で勘弁してください。」

血が滴り落ちる。右目が真っ暗だ。左目から、涙が洪水のように溢れ出ていた。

透華「受け取りましたわ。咲。これは私のコレクションの中でもとびっきりの思い出になりましてよ。一、簡単な手当をして、第1舎へ案内を」

一「無茶するなぁ。ほら、きれいなガーゼ突っ込んでおくから。あと、こまめに取り替えなよ、バイキン着いたら大変。」グリグリ

国広さんは慣れた手つきで、ガーゼを丸めて私の目に突っ込んで、眼帯をくれた。それでも血が滲んで来るのがわかる。

りゅーもんさんは宝石でも愛でるみたいに、血だらけの私の右目をうっとり見つめていた。

私の禊は終わった。あとは大星さんの番だ。


選挙のあと、室長が任命され、室員の入れ替えも行われる。

原村さんは私の顔も見たくないのか、片岡さんの部屋に移された。

片岡さんの部屋は劣悪な大部屋で8人部屋だ。私はそこの平の室員。

当初、かなりエグいいじめも覚悟していたけど、私の目を見ると、誰もが目をそらした。

「ゾクッ」とするらしい。

私の仕事。それは、今までの二条さんの仕事の引き継ぎだ。

寮の一番下っ端の仕事はトイレ掃除だ。



掃除に向かうと、個室から新子さんが出てきて目があった。

憧「いつもごくろうさん。明日も使うからキレイにしておいてね♪やっぱりウォシュレット付きはいいわよね~」

新子さんは上機嫌だ。副寮長として、現在実質、この寮を取り仕切っているのは彼女だった。

原村さんは選挙のあと、ほとんど公の場に顔を出さなくなったらしい。

彼女にとっても、この戦いは勝利ではなかった……そういう見方は穿ちすぎだろうか?

そして大星さんは

咲「淡ちゃん」

共有便所の奥の個室で、裸で首に鎖で壁に繋がれている。

和式便器の隣に、裸で床に座っていた。

淡「はぁ……はぁ……」カタカタ

咲「待っててね、今、体洗うから」

咲「シャンプーと石鹸、私の支給品で、こっそり余ったの持ってきたの」

淡「体と髪は後でいいから、口、先にお願い」

咲「うん」


水道からホースを繋いで、綺麗な水で大星さんの口を濯いだ。大星さんが満足するまで、何度もうがいをさせる。

それから髪と体に水をかけて、気持ちばかりのシャンプーと石鹸で髪と体を念入りに洗った後、また水で流す。

これじゃ、せっかくのキューティクルは台無しだけど、仕方ない。トイレにシャワーはないんだから。

その後、濡れ鼠の大星さんを、雑巾で拭いて乾かす。

その間、他のトイレ掃除の仕事をする。

週3回の水洗いの日はついでに床掃除も。


理事会の査問に大星さんはかけられず、寮内で処遇が決められることになった。

寮生の自主性を尊重する真瀬さんの意向(自分の寮から懲罰者が出ると教育責任者は責任を問われる)と、長年の大星淡への恨みつらみを自らの手で晴らしたい人たちの強い希望により、そうなった。

大星さんの人権は剥奪され、罪を贖うために、極刑に処されている。

こんな事をされてしまうくらい、大星さんは多分今まで恨みを買ってきたんだ。因果報応と誰かが言った。

確かにそうだ。これまで大星さんが行ってきた、自由奔放な振る舞いは他人の自由を厳しく制限するものでもあったのだから。

負けたら払う。それまでのツケを。それだけの事。

咲「ほら、ご飯だよ淡ちゃん」

淡「んっ」

掃除を終えたあと、今日の給食を持ってくる。

淡「ごめん、食欲ない」

この1ヶ月ですっかりやせてしまった。

淡「トイレにカレーはセンスないよ、咲……うっ」

大星さんはえずいた。

咲「ご、ごめん!」

淡「はぁ、はぁ……」カチカチ

大星さんは震えて、歯を鳴らしていた。

そんな大星さんを私は、気がついたら抱きしめていた。


こんな仕事、長く持つわけがない。この1ヶ月で衰弱しきって、かなり危険な状態なのが私にもわかる。

それにあまりにも悪趣味で、度が過ぎている。今では、大星さんを使用するのは新子さんや一部の大星さんに相当な恨みを抱いている寮生だけに限られていた。

それでも、全員1度は使用を義務付けられ、大星さんは全員のを舐めさせられた。

解放の条件は、寮生の全員の合意のみと寮内裁判で決められた。

決定に当たっては、これまで大星さんが関与した暴力沙汰、リンチ、わいせつ行為、収賄、恐喝などが過去の大星さんの部屋の同僚や仲間たちによって証言され、新子裁判長の元でこの刑が決まった。

原村さんは、裁判に欠席し、それを追認しただけ。

そしてある噂がある。大星さんをおとなしく便所の備品にさせているのは、新子さんと大星さんの間である取引がなされている、ということ。

それはつまり、私の安全保障だ。

最後まで大星さんに票を投じた私を、大星さんは身を挺して守っている。

今の新子さんがその気になれば、私にだって同じような罰を与えることだってできる。

でも、それをしないのは、大星淡の魂を踏みつけにして、従順にさせておくため。

咲「大星さん。もういいんですよ。もうっ……」

涙はとっくに枯れていたと思っていたけど、右眼の穴から血がたらっと垂れてきた。

淡「咲……もう、私、疲れたよ……そろそろ、いいかな……ごめん、私がいなくなったあと……咲が私の代わりに…」

咲「大丈夫ですよ、大星さん。言ったじゃないですか。最後まで一緒です」

淡「咲……」


ガチャ。

咲「!」ビクッ

トイレの戸が開いた。

淡「……お迎え、きたのかな……」カタカタ

穏乃「よぉ」

咲「高鴨さん……」

淡「なんだ、シズか……どう?使ってみたくなった?私の生意気な口」

穏乃「宮永さんに用があってね」

咲「え?」

穏乃「トイレ掃除の仕事、これから私がするよ」

咲「で、でもっ!」

穏乃「時間かかってごめん。なんとか、取り付けてきたから」

そう言って高鴨さんは一枚の書類を出した。

咲「転寮届け……?じゃ、じゃあ!大星さんのこの仕事は終わり…!」

高鴨さんは悲しそうに首を振った。


淡「そりゃそうだよ。私は負けたんだから。もう目はないって、言ったでしょ?3寮長合意はいくらシズでもひっくり返せないって」

穏乃「宮永さん。ここはあなたのいるべき場所じゃない。第2寮か第3寮。どちらかに好きな方に行くといい。赤阪先生の判付きの白紙委任だ。宮永さんの名前なら、各寮長は飲むしかない」

咲「でもっ、大星さんが…!」

穏乃「大星さんは私が看取るから。早めにしたほうがいい。憧に感づかれたら、転寮は妨害される」

淡「行ってきな……そして見せてよ!高い山の頂に咲き誇る宮永咲を」

咲「ううっ」

淡「咲。最後に。嬉しかったよ。最後まで、私のそばにいてくれて。そしてごめんね。」


荷物もまとめず、私は第1舎の出口まで来た。

あとは託すしかない。高鴨さんに。今の私にできること。大星さんの側で一緒に倒れることじゃない。

大星さんの思いを受け継いで、目指すんだ!頂きを!それが、私の愛した人に報いる唯一の道。

この扉の先に新しい私の舞台がある。

咲「お世話になりました」ペッコリン

由子「転寮届け……本物の赤阪所長のサインなのー……どこで手に入れたのよー!」

咲「言えませんよ」

由子「これが出回るのは5年ぶりなのー。本物なら通すしかないのよー、でも私の教育方針のどこが不満だったのか教えてほしいのよー」

咲「あはは…」

由子「それじゃあ、第2舎、第3舎、好きな方に行くのー」

ふと振り返る。木造の、第1舎の建物。色々な思い出が頭をよぎる。

この寮では原村さんとの戦いだった。それももう終わり。

この時、私はそう思っていた。でも違うんだ。この物語は頂点を目指す少女達の物語。

頂きは1つしかないのだから、私たちは必ず何処かでまた出会うことになる。


和「行きましたか……咲さん。待ってますよ、私。いつまでも、いつまでも」

戦いは終わらない。生きている限り。

第1部 カン!


咲「これは……」ゴゴゴゴゴ

今まで漠然としか見えなかったオーラの流れが見える。

末原「それが雀力や。雀力5になれば、相手のオーラの流れも見え、自分のオーラのコントロールも可能になる……ほな、行くで、咲」

末原さんのオーラが指先に集まって行くのがわかる。

末原「ロンッ!3900!」ドンッ

咲「うっ」

オーラが指先から弾丸のように私の体めがけて放たれた。

末原「これが雀力や、咲。今までのあんたやったら、これを食らったら一撃で気を失っていた。満貫クラスの直撃やったら、骨は折れ肉が爆ぜる」

末原さんの放銃を、私はしっかり自分のオーラで受け止めていた。

咲「これが、雀力……」

末原「全く、驚きやな。たった半年でものにするなんて。できない生徒やと、5年かかってもまだ雀力3あたりでくすぶっとるのに」


末原「ほな、咲。今度は私を目がけてオーラを打つんや!手加減抜きや!今のあんたの全力で来いや!」

失ったものが大きいほど、雀運はついてまわる。

あの時、私は負けた。誇りも、希望も、全て失って、逃げ出した。

屈辱の日々を思い出せ。全てはここから這い上がるために。

咲「いいんですね、末原さん。全力で打って」ボッ ボッ ボッ

末原(なんちゅう練り込まれたオーラッ!たった雀力5の小娘が、ここまでッ……!)

思い出せ。負けて土下座した。負けて小便を垂らした。負けて慰み者にされた。負けて右目を失った。負けて、大切な人を失った。

末原「おっ……おおっ……」カタカタ

咲「……」

やっと手に入れた。勝つための力。もう私は負けない。

見てて、大星さん。待ってて、おねーちゃん。今こそ、飛翔の時!


ゴッ!


末原「ひっ……生きてる……?」

咲「嫌だなぁ、末原さん。恩人は打てませんよ。ありがとうございます。着の身着のままでここに逃げてきた私を拾ってくれて」

末原(コンクリートの壁にこんな大きな穴を……相当なポテンシャル……ウチの目に狂いはなかった……が)カタカタ

咲「レッスンはこれで終わりですよね?」

末原「あ、ああ……ウチが教えられるのはここまでや。戦うための武器は渡した。あとはあんた次第」

咲「それじゃあお世話になりました」ペッコリン

末原(教育係として、雀力は授けたが……ひょっとして私はとんでもない化物を……)カタカタ


敗北を糧に、末原恭子の元で修行を積み、雀力と自信を取り戻した!
★ステータス★
雀力 5/10 精神力 5/10 体力 5/5


亦野「ヨォ。どうやらその様子だと、雀力を得たみたいだな」クチャクチャ

末原さんの道場を出て、部屋に戻る途中、この寮の先輩に声をかけられた。

咲(見えるっ!この人の体に纏った、雀力のオーラの流れ……)

亦野「これでお前も晴れて麻雀学園のステージに登れるって訳だ。でもその前に、先輩として礼儀を教えておかなきゃらなないか」ゴゴゴッ

咲「はっ」ビクッ

咲(釣り竿のビジョンが……あの釣り竿は危険だよ……私の直感が言っている)

亦野さんと距離を取る。これも雀力がなければわからなかった事だ。今まで私がこの学園で負け続けていたのは当然だ。
この力を知らずに、強者と戦うなんて、竹槍で現代の戦争に出かけるような行為。

尭深「やめなよセーコちゃん……今日は用があって来たのに」ズズズ

咲(いつの間に後ろにッ!)

亦野「フッ……安心しな、宮永。私たちにはひよっこをいじめる趣味はない」スッ

咲「用ってなんですか?」

亦野「長が会いたがっている。私たちは歓迎するよ。雀力を身に着けた人間は、ね」


どこの世界もそうだ。生きるためにはどこかに属さなければならない。

第2舎は、比較的安定した秩序を保った寮だった。しっかり毎日給食は出るし、畑仕事や工場での労働などの雑事もない。それぞれが麻雀の研鑽に励み、各々の修行を積んでいる。

基本的に雀力5になるまでは、教育責任者の末原塾で修行することになるが、私は瞬く間に雀力を身に着け、卒業した。

この世界で雀力を得たら一人前。第2舎には大きな派閥は1つしかない。現寮長の荒川憩が率いる主流派グループ。ここが寮対抗戦や寮の運営などをすべて取り仕切っている。

あとは地下の雀荘を取り仕切る龍門渕グループなどはあるが、お互いに対立している様子はない。

表は荒川、裏は龍門渕。それで秩序を保っている。

雀力5になれば、当然こういう勧誘はある。選択は2つだ。主流派に属するか、一匹狼になるか。

尭深「私達と一緒に、麻雀の高みを目指すなら、付いてきて」

咲「……」ゴクッ

何かに属するのは嫌な思い出しかない。雀力も身についたし、あとは一人でもやっていけそうな気がする。

でも、群れの中にいなければ、人は生きて行けないのかもしれない。

↓1 どうしますか?
①二人に付いていく (荒川ルート)
②拒否する (龍門渕ルート)

咲「ごめんなさい、私間に合ってますんで」

亦野「あ?せっかくの誘いを断るってのか?」

咲「あんまりいい思い出ないんですよ、そういうのに属するのって」

亦野「……痛い目見せないとわからないのか」

尭深「誠子ちゃん!」

亦野「うっ」

ぬるい。舐めきった上級生の喉元に、オーラを突きつけた。

咲「この場で……やりますか?」

亦野「チッ……いい気になりやがって……雀力を身に着けたばかりのひよっこが…!」

尭深「ごめんなさい。私達、無理強いする気はないんです。それが宮永さんの選択なら。これから私たちは別々の道を歩む。それだけのこと」

咲「ふーっ……話がわかって助かります」

尭深「でも勘違いしないでね……麻雀は奥が深い。一人で勝ち抜けるほど、ここは甘くないよ」

そう言って二人は目の前から消えてしまった。

これでいい。私はもう属さない。


ぱちぱち。ぱちぱち。

物陰から拍手が聞こえた。

一「お久しぶり、咲ちゃん。あの頃とは見違えるようなオーラだね」

咲「一ちゃん……最初からいたんだ」

国広一さんと私はただならぬ縁がある。彼女のボスが運営する雀荘で、私は一度麻雀を打った。

そして、負けた。その代償は右目。今はぽっかり空いた右目の穴には安物の義眼を入れている。

一「改めて、ようこそ第2舎へ。それにしても良かったの?荒川さんの誘い断って」

咲「うん……私、もうこれからは一人で生きて行こうと思って」

一「色々あったんだねー」

私がこっちに来てから、程なくして風のうわさであの人は卒園したと聞いた。

一「でも、咲ちゃん。一人だと色々大変でしょ。まず寮対抗試合に出れないから経験値も積めないしさー」

咲「そこら辺は末原さんに相談していたんですけど、雀力5あればアレに出れるって聞いたから」

一「あれ?ああ、タイトル戦ね。エントリーするんだ」

咲「はい」

雀力を身に着け、各寮の教育責任者の印可を得たものが登録し、戦うタイトルマッチ。厳しい戦いが予想されるけど、そこで勝ち続ける者がこの麻雀学園の頂点に立てる。


一「次のタイトル戦は確か、雀聖戦だよね?頑張りなよ、咲ちゃん」

咲「ありがとう、一ちゃん」

一「そうそう、透華から、これ預かっているんだよね、渡すよ」

そう言って一さんは懐から封筒を出した。

咲「うわわっ……これっ」

封筒の中には100万円が入っていた。

咲「う、受け取れません!確か、100万円は指2本!」

一「嫌だなぁ、ただのご祝儀だよ。純粋な透華の好意さ!一人前の雀士になったら、色々お金もかかるからね、受け取っておきなよ」

咲「ほんと、タダですか?」

一「タダだよ、タダ!タイトル戦出るのもお金かかるでしょ?」

咲「ううっ……それじゃあお言葉に甘えて」

一「お金足りなくなったらウチの雀荘に遊びにきなよ。咲ちゃんは大歓迎さ……」

国広さんから100万円を受け取った!
★ステータス★
雀力 5/10 精神力 5/10 体力 5/5
所持金 100万円


私達麻雀学園の生徒は全員参加資格のある寮対抗試合のほか、タイトル戦や順位戦での戦績でランキング付される。

上位ランカーとなると、学園側から棒給も与えられ、様々な特権も付与される。

特に麻雀学園の主要な3タイトル。雀聖、雀鬼、名人の位は尊敬され、年に一度、それらのタイトルホルダーと前年度の雀王の4名での雀王戦こそが、この学園の頂点を決める戦いだ。

末原「ほーん、で、咲はエントリー希望するんやな?」

咲「はい」

末原「雀聖戦は純粋な雀力勝負で、そこまで危険もないし、まあ登竜門にはちょうどええやろ」

末原「ほな、参加費10万円やで」

咲(お金もらっておいてよかったよー!)

末原「予選は4試合。ラス取らないようにしっかり立ち回るんやで。予選の上位3名と、前年度タイトルホルダーで決勝戦やからな。入賞したら賞金も出るで~」

咲「はいっ!」

私は末原さんに10万円払って、タイトル戦にエントリーした。

ようやく、舞台に立てる。私は、喜びに打ち震えていた。

★ステータス★
雀力 5/10 精神力 5/10 体力 5/5
所持金 90万円


ルールはシンプル。収支が上位の3人が予選突破。

1試合6半荘、同じメンツで1晩麻雀をする。予選は4試合で、1週間に1試合。最大合計24半荘の長丁場だ。

ただし、特別ルールがあって、1試合の最低収支の者はその時点で予選敗退。

厳しいルールだ。

咲「よろしくお願いします」ペッコリン

ゆみ「よろしく」

胡桃「よろしくお願いします」

亦野「よろしく……まさかいきなりお前と当たるとはなぁ」

咲(ううっ……みんないいオーラ発してるよぉ)

亦野「見せてやるよ、麻雀の奥深さを!」

咲(でも負けられないよっ……!信じるんだ、今までの私の歩んできた道を…!)

↓ 雀聖戦 予選D卓
コンマ 50以上で3位以上
コンマ 50未満で4位 予選敗退


亦野「ポン!ポン!チー!」

亦野「3副露からの……ツモッ!ホンイツのみ!」

亦野(これが私の麻雀!鳴きからの速攻!)

咲「ぬるいっ!ポンポン鳴いて火力低いっ……!カンッ!」カシャ

亦野「なにッ!?」

咲「そしてリーチッ!」

胡桃(暗槓でドラを増やしてリーチ?なかなか荒い麻雀するねぇ)

ゆみ「……」

咲「そしてカン!リーチツモ三暗刻嶺上開花!これが私の麻雀だ!」

亦野「ぐっ……なかなかやるな……カンの嵐で海が時化ってやがる…!」

激闘6半荘……私はなんとか総合収支で3位を確保した。

亦野「あんた、強いんだな」

咲「先輩こそ」

亦野「よせや、結局イキっても4位で3年連続1回戦脱落……やっぱり壁は厚いなぁ」

亦野「応援してるよ、宮永さん。頑張りなよ」ギュッ

咲「はいっ!」

予選1回戦を突破した!

To be continued…


一「いやー、おめでとう。1回戦突破おめでとう、咲ちゃん!」

試合場を出ると、一ちゃんが出迎えてくれた。

咲「ありがとうございます」

一「でも惜しかったねー、あそこで加治木さんの槍槓がなければ1位もあり得たよ」

惜しかった。あと一息でトップも狙えたのに。でも、昔みたいに戦えない訳じゃない。今はビジョンが見えている。

一「次の試合は1週間後だね。それまで何するの?」

咲「とりあえず修行かなぁ」

一「えぇ!?修行?そんなんじゃだめだよ、咲ちゃん」

咲「へ?」

一「たまには息抜きしないと。修行なんてしてもめったに雀力上がらないよ?」

咲「どういうことかな?」

一「雀士たるものよく遊びよく発さないと!初心者の咲ちゃんにボクが色々遊びを教えて上げるよ!」

咲「遊び……?」

一「とってもいいお店知ってるんだ。今日は祝勝会さ!パーッといこうよ、パーッと……」

勝ったあとは気分がいい。3位を勝ったと言うのもなんだけど……なんだか今日は一ちゃんに付いて言ってもいい気分だった。


咲「ここって」

一「第3舎。来たことある?」

一ちゃんは私を第3舎につれてきた。通行券があって、一さんと一緒ならフリーパスだ。

第3舎の寮のハズレに、そのお店はあった。

一「女将さ~ん、2人いい?」

宥「あ、一ちゃ~ん、ようこそ~」

【松実館】とネオンの怪しげな看板が出た店に入ると、受付の小さなカウンターに女将さんがちょこんと顔を出していた。

足元でストーブを炊いて、暖かい格好をしている。まだ季節は夏なのに……

咲「一ちゃん、一ちゃん、ここなんのお店?」

一「大人のお風呂屋さんだよ。咲ちゃんせっかく初戦突破したんだし、今日はボクの奢りさ!」

咲「ええっ!?大人の……お風呂……」

一「女将さん、この子、初めてだから。いい娘つけてあげてよ」

宥「ウチの娘みんないい娘だよ~今は3人空いてるかなー指名料かかるけど、どうする~?」

そう言って、女将さんは顔写真を見せた。ドレス姿で、みんな顔を手で隠している。


咲「わ、私っ……聞いてないよ、一ちゃん!」

一「咲ちゃん、女は度胸さ。せっかく雀力手に入れたんだし、楽しみなよ」

咲「ううっ……」

宥「①いちごちゃん。お客さんついてるね~~この娘、うちのナンバーワンだよ~」

宥「②ゆあんちゃん。この娘はサバサバ系だけど、テクニックすごいよ~」

宥「③はるちゃん。最近入った新人さんだね~おもちはばちこりあるよ~」

一「誰にする、咲ちゃん」

突然、こんなお店に連れてこられて心の準備はできていなかったけど……今の私なら、雀力をiPS棒に変えられる……気がする。

↓1 誰にしますか?
①いちご ②ゆあん ③はる ④断る(精神力-1)


咲「じゃあ……この娘で」

宥「お目が高いね~~いちごちゃんはウチのナンバーワンだよ~~」

宥「時間は60分コース、アリアリでいい?」

咲「アリアリ?」

宥「前戯あり・本番ありだよ~ウチの標準コース~一応女の子の嫌がる行為禁止ね~」

一「それじゃあ、咲ちゃん、ボク終わるまで適当に外ぶらぶらしてるから。楽しんできなよ」

10分くらい、狭い待合室で待っていた。

宥「お客さん、準備できました~どうぞこちらへ~」

女将さんに声をかけられ、店の奥のカーテンを開けると、女の子が三つ指ついて待っていた。

いちご「ご指名ありがとうございます」

宥「それじゃあごゆっくり~」

いちご「ほいじゃ、お部屋あっちじゃけぇ」

咲(わわっ……かわいい人だなぁ……ふわっとして、柔らかそう……)

私は店の奥に通された。


部屋はそこそこ広くて、大きなバスタブにマット、奥にはベッドもあった。

いちご「お客さん初めてじゃろ~ちゃちゃのんにおまかせでええかな~」

咲「あっ……はい」

いちご「それじゃ……まず体洗おうかのぉ」ヌギヌギ

咲「ううっ」キョロキョロ

いちご「……お客さん、恥ずかしがらんで~ほら、脱いだ脱いだ」ヌガセヌガセ

いちご「はぁ~~案外おっきいなぁ」

咲「あっ……私の……」

気がついたら、股の間に、おぞましい棒がついていた。無意識に発現させていたらしい。iPS棒。雀力の具現。力の象徴だ。

いちご「それじゃあ失礼して……んっ…んちゅっ…ちゅぷっちゅぷっ」

咲(いきなり口でなんて汚いよっ!)

いちご「ぷはっ……お客さん相当麻雀打てるじゃろ……久しぶりにしゃぶりごたえあるiPS棒じゃけぇ……」

いちご「んっ…れろっ、ちゅっ、ちゅぷっ、んちゅっ」

咲(うっ、なんか変な感じ……今まで、奉仕する側だったから……こうして見下ろしながら、舐めさせるのって)

いちご「ええ感じになってきたなぁ……そいじゃ、次はちゃちゃのんスペシャル……お体洗いますね」


風呂場でシャワーを一緒に浴びたあと、マットの上に横にされた。

いちご「んっ……んっ……」ヌチュヌチュ

それから、いちごちゃんはヌルヌルのローションを自分の体に塗って、私の体に塗り込むようにこすりつけてきた。

いちご「ふぅ~~ふぅ~~~んっ、痒いところありませんか?」

咲「大丈夫です…」

咲(うわわっ……なんだか変な気分だよ……)

いちご「……もう、こっちは準備万端じゃけぇ」ニギッ

咲「ひゃっ!」

いちご「それじゃあ失礼しますね……」

いちごちゃんは、すっかり硬くなった私のiPS棒を握り、私の上に跨った。そして、それを自分の股にあてがい……


宥「お疲れ様でした~~お連れさん、お店の外で待ってますよ」

咲「……」ポケー

一「どうだった、咲ちゃん」

溶けるような時間。女の子の、中があんなに気持ちがいいなんて。知らなかったよ。

体の上で腰を振られて、程なくしてフィニッシュに導かれた。その後、体をまたシャワーで洗い流して、ベッドの上で2回戦。

今度は私がいちごちゃんの上に乗り、腰を振った。

一「ちゃちゃのん、数の子天井って評判だよ!ボクはシたことないけど、純くんは月1で指名してるって。元アイドルをバックから犯すのが最高なんだってさー」

咲「アイドル?」

一「知らないの?ちゃちゃのん、この学園に来る前は結構有名な麻雀アイドルだったんだよ。麻雀の修行ってことでこの学園に来てね……ま、どの世界にも上には上がいるってことでさ」

一「ボク達の雀荘で負けたら文字通り体で払ってもらう事になるんだけど、それ以外のところで借金したらだいたい宥さんのお店で働くことになるかなぁ」

一「標準コースは60分5万円。割りとリーズナブルだけど、指名料2万だから、そこそこ高級だと思うなー。でも、このお店、色々オプションあるからね。お金払えば何でもできちゃう。咲ちゃん、頑張って稼ぎなよ!次は自分のお金で、ね……」

夢見心地だった。あれが女の子の体……これは別次元の快楽だ。

弱かった頃は犯されるのが当たり前だった。体を使って、強い人に媚を売って、可愛がってもらう。

でも今は違う。私が犯す側だ。私が強者だ。私が支配する側なんだ!

いちごちゃんもあんなに可愛いのに、お金を稼ぐ為に体を売っている。昔は結構強かったんだろう。でも、もうその面影はない。

雀力は微塵も感じなかった。這い上がれないほどの枷を背負わされ、死ぬまで牌も握れず、金主のために体を売らされる……それが、彼女の結末だった……


女の子を抱いて精神力が1アップした!
★ステータス★
雀力 5/10 精神力 6/10 体力 5/5
所持金 90万円


1回戦突破し、一さんの奢りで宥さんのお風呂で楽しんだ後……

私は悶々とした日々を過ごした。

気がつけば、iSP棒が勃っている。

手頃な相手で発散したいけれども、相手がいないので我慢の日々だ……

修行に集中なんてできやしない。

次の試合。また勝ち抜いたら、一さんに言って連れて行って貰おう。

そう心に決めて、布団の中で一日中いちごちゃんとの事を思い出しながら過ごしていた……

2回戦。

美穂子「よろしくお願いします」

船Q「よろしく」メガネクイッ

灼「よろしく……お互いベストを尽くしたいと思…」

咲(対面の片目のおねーちゃんは要注意……なかなかいいオーラ出してるね)

咲(眼鏡でいかにもデータ麻雀してきそうな上家も侮れないよ!)

咲(下家はグローブ!?www??ボーリングのオーラを纏っているけどこれはひょっとしてギャグかな?)

咲(負けられないっ…!全員ゴッ倒す!)

↓ 雀聖戦 予選2回戦
コンマ 50以上で3位以上
コンマ 50未満で4位 予選敗退

To be continued…


船Q(宮永咲……第1舎から第2舎へ転寮した異色のキャリアやな)

船Q(寮対抗戦は3回しか出場経験がなく、1勝2敗)

船Q(その後わずか半年で雀聖戦の予選に出場できるまで雀力を身に着け)

船Q(1回戦では辛くも3着をもぎ取った)

船Q(注目すべきはその脅威のカンの割合……そして、カンをした時の嶺上開花の率は50%を超えている)

咲「カン!嶺上開花だよ!」パタッ

船Q(しかし、カンをする割にカンドラが乗りませんなぁ。制約にしては軽すぎる気もするけど)

咲「今日も絶好調~!カンのノリがいいよ~!」

船Q(せっかくやし、今日はデータ取りに徹させてもらうで……)

咲「カンカンカンカンカンカン!気持ちいい~~!」

美穂子「……ツモ。6000・3000です」

咲(一着は対面のおねーさんか……昔ならボコボコにされていたんだろうけど、今はそうは行かないよ!)

予選2回戦の収支は2位でフィニッシュした!

……

船Q「要チェックやな……宮永咲。すでに福路美穂子と互角に打ち合うレベルか」

灼「偶然だと思……雀力は大きな開きがある」

船Q「見かけの雀力だけに囚われていたら足元掬われるで。強能力持ちは侮れん。それにまだ伸びしろもありそうや」

灼「ボスに報告する?」

船Q「ああ。すでに【データ】は手に入れた」

……


一「すごいね、咲ちゃん!2位だよ、2位!」

咲「えへへ~」

一「このまま行けば本卓出場もあり得るよ!初出場で雀聖戦本卓につくのは、荒川憩以来の快挙じゃない!?」

咲「荒川さんって確か」

一「第2舎の寮長だよ。学園ランキング2位のトップランカー。そして現・雀聖位タイトル保持者!」

咲「強いの?」

一「スピード・パワー・テクニック、全てが1流の麻雀打ちさ。学園内でも数々の才能を発掘して雀力開花のサポートをしたり、上層部からの信頼も厚いよ」

咲「能力は何なんですか?」

一「咲ちゃんもう荒川とやる気満々だねー……荒川憩は表で打つときは能力使わないんじゃないかな……素で打って雀聖、それが荒川憩。衣の遊び相手だし、とーかも一目置いてるよ」

そう遠くない将来。このままいけば最短で2試合後。私はこの学園の頂点に最も近い女と卓を囲むことができる。こんなに早くチャンスが来るなんて。震えが止まらない。

一「そんなことより咲ちゃん。今夜はどうする?」

咲「ううぅ……行きたいです」モジモジ

勝利したあとから、昂りが収まらない。1週間お預けを食らった分、発散したくてたまらなかった。


宥「いらっしゃい~~あっ、今週も来てくれたんだ~」

咲「勝った自分へのご褒美です……今日はいちごちゃん来てますか?」

宥「ちゃちゃのんお店出てるよ~」

咲「うーん、他には?」

宥「今日はこの娘達がいるよ~」

①いちご 10万円
②ゆあん 5万円
③はる 5万円

咲「代わり映えしないね。あとお金取るんですか!?」

宥「当たり前だのクラッカーだよ~指名するたびに値段上がってくシステムだから要注意~もちろん指名するたびに好感度も上がるよ~」

咲「ううぅ、聞いてないよぉ」

宥「じゃあ帰る?」

咲「もう、宥さん意地悪!」

↓1
誰を指名しますか? 所持金90万円


咲「このはるちゃんって娘、おもち大きいなぁ」

宥「でしょ~?最近新しく入った娘なんだけど、私の一押しだよ~」

咲「じゃ、この娘で」

宥「はーい、それじゃあ呼ばれるまで待っててねー」

……待合室……

咲(まだ緊張するなあ)ウズウズ

咲(暇だし、おいてある漫画でも読んでよっと)

咲(うわわっ、ウシジマくん(コンビニ版)置いてあるよ!なんか嫌な気分だな~)ペラペラ

咲(これ読んでると闇金とか消費者金融からお金借りちゃだめだって再認識できるよ~)ペラペラ

宥「それじゃあ少しお待ち下さい~」

咲(わわっ、別のお客さん入ってきたよぉ!知らん振り知らん振り)ペラペラ

久「あら?咲じゃない。何やってんのこんなとこで」

咲「あっ……竹井さん……」


咲(待合室で知り合いに合うとか最高に気まずいよー!それに、前ボロボロに負けて、エグいお仕置きされちゃったし……)カタカタ

久「聞いてるわよー!雀聖戦、勝ってるんだって?」

咲「はい(小声)」

久「やっぱ光るもの持ってるのねー」

咲「竹井さんは雀聖戦の調子どうなんですか?」

久「私?面倒くさいからエントリーしてないわよ」

咲「面倒くさい?」

久「荒川憩に勝つのが。私、一応第3舎の寮長やってるから、荒川と打つなら絶対勝たなきゃならないのよねー、雀聖戦で荒川に勝つには仕込みも入れて半年は研究しないと。でも、そんな暇ない訳」

咲「竹井さんでも勝てないんだー……」

久「むっ」

咲「わわわっ、ごめんなさい!荒川さんと白黒付けるの怖くて逃げたなんて誰も思ってませんから!」


久「そうそう、はる指名したのあなたなの?」

咲「ええ。おもち大きいですよねー」

久「分かってるわねぇ、そそるわよ、あの娘は。まだ開発し甲斐あるし。今日も私、春抱きたくて来たのに先に指名されたって聞いてがっくりきたわ。それがまさか咲とは!」

咲「私のあとでいいんですか?」

久「いやよぉ、仕方ないから揺杏で我慢したわ。揺杏にテクニック仕込んだの私だから。今度、遊びに来たとき指名しなさいよ!サービスするよう言っとくわ」

咲「竹井さん仕込みですかー……」

久「何よ、露骨にテンション下がってるじゃない」

咲「そんなことないですよ!」アワアワ

久「咲もここで働くことになったら色々教えてあげるわよー!私、ここの常連なの」

咲「縁起でもないこと言わないでくださいよ!もう今の私は、昔とは違うんですから」

久「ふーん」ニヤニヤ

宥「はるご指名のお客様、おまたせしました。どうぞこちらへ」

咲「じゃ、行ってきます」

久「いい夜過ごすのよ~」


春「不束者ですが、よろしくお願いします」ペッコリ

咲「よろよろのよろ……ってあれ?」

カーテンの奥で三つ指をついて頭を下げている女の子に見覚えがあった。

春「あっ……」

咲「滝見さん…」

昔の話だ。私たちは一時期、同じ寮にいた。一緒に、あの人を支え、あの過酷な選挙を戦っていた。


春「……」

とりあえず一緒に部屋まで入ったけど。

咲「……」

気まずい。気まずすぎる。

選挙で負けが決まったとき、滝見さんは真っ先にあの人を見捨てて原村さんの陣営に乗り換えた。

その後何があったのかは私はよく知らないけど。こんなところで働いているとは相当苦労しているのだろう。

やはり負けた側に相応の報復はあったのだ。

春「……」

滝見さんは呆然と立ったまま、嬢としての仕事をすっかり忘れている。

私もどう接していいのかわからない。仮にも一度は同じチームメイトだったのに。方や雀聖戦2回戦突破の期待のルーキー、方やお水で体を切り売り。

世の中は残酷だ。

咲(そして後先考えず120分コースを指名してしまった私の気分たるや!)

咲「チェンジとかできない…かな?」

咲(今からでもちゃちゃんのんで!)

春「できない。どうしても、というなら黒服呼ぶ」

咲「……」

↓1 どうしますか?
①普通に奉仕させる
②あのあと何があったか、はるるの話を120分間聞く


春「とりあえず、体洗う?」

咲「ふー……なんだか今日はそういう気分じゃないな」

春「ごめんなさい」

咲「いいのいいの、たった5万だし!私、お金も結構余裕あるよ~」

春「……」

咲「それより色々話聞かせてよ。私がいなくなったあとの第1舎の事」

~~~

春「あの人には本当に悪いことをしてしまった」

滝見さんの話は懺悔から始まった。

春「色々お世話にもなっていたのに。でも、そうしなければ、次は私の番。そういう恐怖に屈してしまった」

春「まだ宮永さんがいた頃。あの人が責を受けていた頃は、私も、南浦さんも……いや、他の寮生達も皆普通の暮らしを送れていた」

春「あの人一人に十字架を背負わせていたから」

春「でも、あの人が星になったあと」

そこで滝見さんは俯いた。

春「私達の地獄が始まった」

それからぽつり、ぽつりと滝見さんは120分かけて言葉を紡いだ。

春「独裁を誰も止められなかった」

春「そして掲げたスローガンは、打倒第2舎。そのための雀卓などの設備投資金の財源として、寮生は雀力のランクに応じて月当たりの上納金が設定された」

春「私や南浦さんは、雀力A+ランクに設定され、月あたり100万円以上の上納金の義務を課せられた」

春「Cランクでも月10万円。寮生たちは阿鼻叫喚に陥った」

春「そこで副寮長はいった。一人当たり1000万円の融資をした上で、第3舎の雀荘を紹介する。そこで金を稼ぎなさい、と」

春「私も、黒糖貯金がつきかけたとき、賭けに出ざるを得なかった。上納金が払えなかった場合、トイチの新子銀行からお金を借りないといけない」

春「座して死を待つよりは……でも、麻雀の神様は、自分の首も回らなくなって金借りて打つ雀士には微笑まない」

春「身をもってわかった。私のこの学園での運命。自分の限界。」

春「今は、借金を返済するため、ここで働いている。時々、お客さんが黒糖を分けてくれたりする。それで十分幸せ……」ポリポリ

春「たくさん話したから今日はもう終わり。次来るときは黒糖をお土産に持ってきてくれると嬉しい」ポリポリ

滝見さんのオーラは往時の輝きはなく、豊満なボディとは裏腹に、消えかけのろうそくのように薄くなっていた。

春「第1舎は今蠱毒の壺の渦中。血を流した分だけ強くなる。気をつけた方がいい。原村和はまだ諦めていない」

何を?

最後に思わせぶりな事を、滝見さんは呟いた。

2時間かけて得られた情報はそれだけ。意味があったのか、なかったのかが分かるのは遠い未来のことだ。

複雑な気分。かつて、私達を迫害した連中は、今地獄に喘いでいる。

私はそこから逃げ出して、環境に恵まれ、輝くスポットライトの下に座っている。

雀聖戦 予選 3回戦

まこ「よろしくのぉ」

玄「よろしくお願いします!」

由子「よろしくなのよー」

咲「ゲーッ!オメーは!」

由子「なんて目で見るのよー!まるで道端に散らばった生ゴミ袋の中身を見るような目なのー!」

咲「職員も出ていいんですか?」

由子「特に制限ないのよー!第1舎はみんな優秀だから教えることなくて暇だから私も趣味の麻雀を楽しんでるのー!文句は言わないでほしいのよー!」

まこ「あんたここまで2位-1位じゃろ……大人気ない。もし雀聖戦本卓に出ることになったらコトじゃぞ」

由子「あとは適当に負けておくから大丈夫なのよー」

咲(見せてやるんだ。このひとに、今の私の実力を!)

★ステータス★
雀力 5/10 精神力 6/10 体力 5/5
所持金 85万円

↓ 雀聖戦 予選3回戦
コンマ 50以上で3位以上
コンマ 50未満で4位 予選敗退


咲「カン!嶺上は……乗らず!」

玄「!!」

咲「カン!来い来い来いっ!嶺上……開花ならず!」パシッ

玄「わっ、それロンです」

咲「えっ、張ってたんだ……タンヤオドラ3かーちょっと痛いなー」

玄「ドラ3じゃなくてドラ9ですよ」

咲「ええっ!?」

まこ「カンドラもろ乗りじゃけぇ……」

由子「なのよー」

咲「ううっ…カン!」パシッ

咲(今日は嶺上牌の機嫌が良くないよー……花が咲かない……寒い……)カタカタ

由子「リーチツモ!カンドラ・カンウラ乗って合わせてドラ7!ドラ祭りなのよー!

まこ「ばっかもーん!リーチのあとに無意味なカンする奴がおるか!」ボコー

咲「うわわっ、ごめんなさい!」

ボコボコにされて、予選敗退となってしまった……

咲「とは言っても、あの頃と違って負けて失うものはあまりないから気楽だよ……悔しいけど」

負けたあとは一ちゃんのお出迎えもない。薄情なヤツ。

一人ぼっちで部屋へ帰る途中……私はこの寮で初めて出会った。

まず背筋がゾワッとして、後ろを振り返った。

怪物。こんな気味の悪いオーラ、見たことない。

憩「試合見てましたよーぅ、咲ちゃん。ナイスファイトやなー!」パチパチパチ

咲「あっ……ああっ……」カタカタ

私は一度、この人と寮対抗戦で戦った事がある。あのときは惜しくも負けた。

否!相手にさえされていなかったのだ!雀力を身に着けてわかる境地がある。

麻雀学園学内ランキング2位。現・雀聖位は伊達じゃない。

オーラの色もさることながら、量に底が見えないのだ。

荒川憩がいる空間に、すべてを飲み込むような、深い深い穴がぽっかり空いているようにも見える。


憩「結果だけ見れば惨敗やけどー、惜しかったですよーぅ。私には見えてますよーぅ」

憩「少しのタイミングの違い。僅かな事象の揺らぎ。そして、まだ磨かれてすらいない咲ちゃんの、圧倒的なポテンシャル!」

憩「それに初めてのタイトル戦でここまで来るのってのも相当やでー!大体1回戦敗退やからなー!自信持ってー」

そう言いながら、荒川さんは距離を詰めてきた。

動悸が止まらない。

憩「ほな、今回の咲ちゃんの頑張りを祝って、一席設けようと思うんやけどー、これから暇ー?」

咲「あっ……あうっ」カタカタ

憩「決定ー!ほな行きましょー!レストラン予約しとるねん」

断ろうと思ったけど、声が出なかった。それくらい圧倒的なオーラ。深い底なし沼に足を取られてしまったように、私は連れて行かれた……


第2舎は給食用の食堂の他に、現金で利用できる特別なレストランがある。

外から一流のコックを雇っているらしい。

今日は貸し切りだった。

私と、荒川さん二人きり。てっきり、荒川さんの派閥の連中に囲まれて、プレッシャーをかけられるんじゃないかと覚悟してたけど。

憩「あくまで一人で戦いたいんやろー?ウチも昔そうやったからよーわかるでー!」

前菜に手をつけながら、荒川さんはそんな事を言った。

咲「はい。わかってくれて助かります」

そう。ここに来た最初、亦野さんに勧誘されたっけ。それを断ったから、何か制裁があるのではないかと構えていたけど、ほっとした。

そして食事が始まると、あの不気味で真っ暗なオーラは引っ込んで、和やかな雰囲気になっていた。

憩「別にあんたに仲間になれーとかいうつもりは全くないですよーぅ。むしろ、敵であって欲しいとさえ思ってますよーぅ」

咲「え?」


憩「今では寮長なんて引き受けちゃったからー、色々しがらみ出来て、さもウチがサル山のボスみたいになってしもうてるけどー」

憩「ウチら、ただ戦いたいだけやねん。強い相手と戦いたい。その結果、取り巻きは増えるわ、面倒な仕事も増えたりするわ、よーやってられないことも多いですよーぅ」

咲「その口ぶりからすると、あまり寮長にはなりたくなかったんですか?」

憩「そうですよーぅ!ウチがなったのは6年くらい前やけどー、龍門渕さんがやめる言いはって、他に誰も引き受けなかったからウチにお鉢が回って来たんですよーぅ」

咲「あれ?選挙は?」

憩「誰も立候補せんからやむなくウチが続けとりますーぅ!咲ちゃん、次の寮長とかどうやろ?」

咲「あはは……」

原村さんとはまた違ったタイプだ。堅苦しい感じがしない。泰然自若としていて、言葉の節々に余裕がある。これが真の強者。我々の長。


憩「でも、一応寮長として寮生活や麻雀指導には乗りますよーぅ。咲ちゃん、次はどういうプラン考えとるん?ひょっとして寮対抗戦出たい?」

咲「そりゃ、まあ……」

憩「あんなんやめとき、やめとき!雀力の使用もかなり制限されとるし、予算獲得のため渋々持ち周りで執行部中心にやっとるだけやからー。あと新入りさんの練習の場やねー」

憩「RPGでいうとレベル50になってから始まりの街近くの平原でスライムプチプチ潰すようなもんで、大して経験値にもならへんわ」

咲「え?」

憩「つまり、あんな点のやり取りしても痺れんのですよーぅ!それは雀聖戦にも言えるでぇー」

咲「……」

憩「負けたら破滅……そんな勝負をウチら求めとるねん。窒息寸前まで、水の張った洗面器に顔突っ込んで……そこから吸う空気は何より美味いんや……今はどうやってその空気を吸うための勝負をするか、そんなことばかり考えている」

憩「強くなると、そんな勝負誰も引き受けてくれなくなって退屈になりますよーぅ」

咲「なんでそんな話を、私に」

憩「強くなったらウチとそういう勝負をして欲しい。それだけですよーぅ。で、話を咲ちゃんの今後の成長プランのことやけど」

憩「次のタイトル戦は雀鬼戦やから、出るとええんちゃうかなー」


咲「でも勝てますかね。雀聖戦で結構経験値はつめたと思うんですけど、成長した実感がなくて」

憩「……せやなぁ、雀力5じゃあちと雀鬼戦戦い抜くのしんどいかもな」

咲「はぁ」

憩「それでもし、よかったら、の話なんやけど」

そう言って荒川さんはテーブルの上に、小さなカプセルをおいた。

憩「コンマ1-50で雀力1アップ、コンマ51-99で雀力2アップっていう世にも珍しいオクスリや」

憩「雀力6あればまあまあ互角に戦えるし、雀力7あればすでにトップランカーに片足突っ込んでいるといっても過言じゃないで」

憩「雀力7なら、よっぽど不運じゃなければ雀鬼戦で好成績納められると思いますよーぅ」

憩「これ、飲んでみますかー?」


咲「ど、ドーピング!?今、厳しいんですよ!荒川さん、まずいですよ!」

憩「バレへん、ベレへんって。まず麻雀学園に薬物検査の概念はないでぇー!ウチが入寮したての頃は、ヒロポン打ってガン牌しながらみんな徹夜で麻雀打ってたしー」

咲「それにしてもほんと、これ飲むだけで麻雀強くなるんですか!?」

憩「ロン・オブ・モチ!ですよーぅ!」

咲「……」

机の上のカプセルは、一見ただの風邪薬にも見える。ただ、目を凝らすと、念が込められているのが視える。確かにこれはただの薬じゃない。

荒川さんが、寮生の能力開花に何らかの関与をしているという噂を思い出した。信憑性はありそうだ。

咲「リスクは?」

憩「1/10の確率で、大怪我しますーぅ!雀力-1、体力-4。ほぼ瀕死の大怪我ですよーぅ!せっかく手にした力も失う。」

咲「そういうことは先に言ってくださいよ!」

憩「どうする、咲ちゃん。飲む?飲まない?」


ハイリスク・ハイリターン……確かにこのまま漫然とタイトル戦を続けても、雀力を1上げるのには時間がかかるだろう。

それくらい、雀力を1つ上げるというのは大変なことだ。

でも、もしハズレを引いたら……再起不能な程の重症を負う。せっかく末原さんに鍛えてもらった雀力を失うんだ。

咲「で、見返りはなんですか?お金?荒川派の尖兵となって戦う?それとも体ですか?一晩相手しろってことですか!」

憩「お金は困っとらんし、戦うならウチが自分でやるから結構ですよーぅ!それに、そんな貧相な体でよく胸張って体が見返りなんて言えますよーぅ!

憩「見返り言うたら……強い娘増えたら嬉しいやん、寮長として。それだけやでぇ」

裏はなさそうだ。

私は、目の前のカプセルを見て、慎重に考えた……

↓1 飲む?飲まない?
先に3票。

飲まない場合、誘惑を振り切る強い心判定により精神力1アップ!
飲む場合、決定した安価のコンマで判定。

コンマ1-50 雀力1アップ!精神力1アップ!
コンマ51-98 雀力2アップ!精神力2アップ!

コンマゾロ目 雀力-1 体力-4 入院


何かを手に入れるためには差し出さなければならない。

安全で長い道を行くか、短くても危険な道を行くか。それだけのこと。

私は頂点を目指している。おねーちゃんに会うために。原村さんと決着をつけるために。大星さんの魂に報いるために!

どっちも頂点につながる道なら、私は近道を選ぶよ。

カプセルを飲んだ。

咲「おっ……おおっ!!」ピキピキ

体中の筋肉が躍動するのがわかる。古い細胞が、どんどん死に、新しくて力強い細胞に入れ替わっていく。

頭がスッキリする。時間がゆっくり流れたみたいに、錆びついた車輪に油をさしたように、頭がよく回る感覚。

今まで私は眠っていたんじゃないか。そんな気分。

世界がこんなに鮮やかだったなんて。体の奥の泉からとめどなくあふれるオーラを抑える事が難しい。

憩「見違えるようやな、咲ちゃん」

咲「これが……私……」

目の前の、荒川さんがはっきり見える。あれだけ不気味で、触れることさえできなかったオーラも、今でははっきり直視できる。

私の奥の眠れる雀力を叩き起こした!頂点が近づいた。あとは勝つだけだ。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 5/5
所持金 85万円

To be continued…


一「あれ?咲ちゃんどうしたの?」

荒川さんの薬を飲んだあと、私はその足でりゅーもんさんの雀荘を訪れた。

咲「打てますか?」

試したい。手に入れた力を。

一「いいけどさぁ……咲ちゃんお金ある?」

咲「85万円ありますよ」

一「チップセット100万円だよ?」

咲「そこは15万円貸して下さい!お願いします!」ペッコリン

一「うーん……」

純「まあまあいいじゃねーか、国広君。負けたら体で。とーかも宮永の体の一部なら満足するだろ」

一「わかったよ……泣いても許してあげないからね」

咲(稼ぐぞー!今の私、悪いけど負ける気しないよ!無警戒の雀荘で荒稼ぎしてやる!)

私は一さんに雀荘の中に案内された。


上家「よろしくだし!」

下家「よろしくお願いしますよー」

対面「よろしく……」

仮面のために相手の素性はわからない。でも、勝てない相手じゃない。レート設定が緩めの日だ。圧倒的な強者は不在。

トップランカークラスだと、このレート設定の日は入場をお断りされたりするらしい。

私は極力オーラの出を抑えていた。

まずは稼がないといけない。頂点に立つために必要なもの。

金・地位・雀力。すでに雀力は手に入れた。あとはお金と地位だけだ。

まずは手始めにこの雀荘を食い荒らしてやる!

咲「よろしくお願いします!」ゴッ

能力は開花している!すでに真の強者以外には圧倒的な確率で勝てるぞ!

↓1 収益
所持金(85万円)×コンマ×0.1(例えばコンマ72だったら、所持金×7.2倍)
ただしコンマゾロ目の場合、そのままの倍率(例えばコンマ77だったら77倍。00は0倍)


咲「カン!嶺上開花ドラ4!」

咲「カン!もういっこカン!嶺上開花ドラ8!」

上家「ファッ!?なんだこのクソ能力は!」

咲「キモティー!!王牌をめくればカンドラが乗るこの感覚ッ!」

咲「カンの追加ドローのスピードに加えて、カンドラの超火力!」

咲「これが覚醒した能力だ!」

咲「カンカンカン!オラァ!三槓子嶺上開花ドラ12!数え役満じゃい!」

同卓者から金をむしり取った!

85万×7.5倍=637.5→638万円獲得した!


一「ちょ、ちょっとお客さん、そろそろ……」

勝ちすぎて卓が割れたタイミングで、たまりかねてお店のスタッフが出てきた。

咲「ええぇ~?まだ打ち足りないよ!今まで負けた分、しっかり取り返さなきゃ」

一「咲ちゃん、頼むよ~、ね、あんまり一方的に稼がれちゃうと、困るんだよ……ウチだって客商売なんだし」

一「それにいつの間にそんなに強くなったのさ!今日、雀聖戦でボコボコに負けたばっかりなのに……」

咲「今はもう負ける気しないんだよねー……続き、打たせてよ」

一「咲ちゃ~ん、今日これから宥さんのお店いこ?それで、パーッと打ち上げしようよ!これ以上はほんとやめて」

一ちゃんは困り顔だった。雀荘を取り仕切る責任者としての立場もあるのだろう。勝負はフェアでなければならない。

賭場はそういう前提で成り立っているのだ。例えば、この雀荘に毎回荒川さんや原村さんみたいな強者が入り浸っていたら、平均的な雀士達は全く寄り付かなくなる。

一さんの仕事は、その調整も兼ねている。

そういう強者用のレート設定、1箱(2万5000点)1000万円の日もあるらしいけれど、1箱100万円がこの店のスタンダードレート。

それをわずか2半荘で圧倒的雀力で7倍にもされたら、同卓者としてはたまったものじゃない。一ちゃんとしては、このまま放っておくと、今日の客が食い尽くされる、という懸念もあるのだろう。

そういう危機感を抱かせるほど私は強くなっていた。

そして、この店は一度打ち初めたら客が満足いくまで勝負の舞台を提供するという義務がある。

だからこその一ちゃんのお願いだった。

咲「うーん……どうしようかな」

↓1
①一ちゃんの顔を立てて大人しくここら辺で引き上げる
②チャンスは逃さない……!倍プッシュだ!賭け麻雀続行


咲「ま、ここらへんで勘弁してやるよ!」

一「いや~、話がわかるお客さんで助かったよ~でも、咲ちゃんほんと強くなったね」

咲「そう?」

一「うん。オーラがまるで別人。なんか危ない薬でも使ったの?」

咲「そ、そんなことないよ!さあさあ、一ちゃん。約束だよ、早く宥さんのお店連れていってよ」

溢れ出た雀力は勝負の途中でお預けをくらって、行き場を求めていた……

一(ふぅ。お互い命拾いしたってところかなぁ。これ以上勝たれたら衣呼ばないと行けないところだったよ……衣も負けたら……ううん、絶対衣は負けないんだけど……今の咲ちゃんには、そう思わせるだけの気迫がある!)

一「仕方ないなぁ。それじゃ、あと純くんに引き継いでおくから、行こっか」

……


第3舎にある宥さんのお店には通行券のある一さんと一緒じゃないと行けないのだ……

宥「いらっしゃ~い、今日はこの娘達がお店出てるよー」

①いちご 10万円
②ゆあん 5万円
③しろ 5万円

咲「あれ?滝見さんは?」

宥「今日はおやすみ~代わりにしろちゃん出てくれてるよ~マグロで有名だけど、イカせたら希望するお客さんには記念撮影の上、待合室に記録として飾っておくよ~」

咲「なんですかその大食いチャレンジみたいな企画は」

宥「意外と人気だよ~~イカせた回数で月別にランキングもあって、競ってるコアなお客さんもいるくらいだよ~」

咲「うーん、地雷くさい」

宥「そんなこと言わない~誰にする~?」

↓1 誰にしますか?

To be continued…

揺杏「ご指名ありがとうございます~」

華やかなドレスを着た、きれいな女の人だった。

揺杏「宮永さんでしょ?久さんから聞いてるよ。今日はサービスしてあげる」スリスリ

咲「お願いします」

揺杏「じゃあ裸になろっか、宮永さん」

揺杏さんが、私のスカートをおろした。

揺杏「どれどれ。宮永さんのアレはどんな感じかなー……って、えっ……」ゾクッ

荒川さんの薬を飲んでから、昂りが抑えられない。

麻雀で勝ちたい。勝って支配したい。犯したい、犯したい、犯したい!

薬の副作用かもしれない。かつての私からは考えられないほどの攻撃性だ。脳の奥で、ホルモンがドバドバ出るのがわかる。

私は勝ったんだ。でも、不完全燃焼。あの雀荘で、一ちゃんも、衣ちゃんも、りゅーもんさんも……一晩で全員喰らい尽くしてやっても良かったのに!

揺杏(ウッソだろ!?久から聞いた話だと、ヒヨッコで、私のテクで骨抜きにしろって言われたのにっ!)カタカタ

揺杏(太い……そしてカリがエグいくらい反り返っていて……こんなの聞いてないぞ……)

iPS棒は雀力の具現。私のそれは、雀力7、精神力8の、力に相応しい形貌を備えていた。

咲「満足させてくださいよ、揺杏さん。高いお金払ってるんですから」

揺杏「ははっ……どうやら本気を出さないと駄目みたいだねー……」

↓1 
コンマ70以上で咲ちゃん満足

揺杏「んっ、んっ…」グポグポ

咲「……!」

咲(なにこれっ!口の中で舌がうねってるっ!例えるなら洗濯機っ!)

揺杏「んっ、んんっ、んっ」じゅぽっじゅぽっ

揺杏「んんっ~~」

じゅぽじゅぽジュルルルゥ~じゅぷっ、ぐぽぐぽっ、ぐっぷぐっぷ

咲「ああっ……待って!」

咲(これはまずいよっ。刺激が絶え間なくっ……!脳より先に脊髄反射でイカされるっ…!)

揺杏「ぷはぁ!宮永さんはどこでイキたいの~?」シュコシュコ

揺杏さんは手で私のをしごきながら、挑発的な眼差しを向けてきた。

唾液と、私の汁で口の周りがねっとりテカっている。

お世辞にもおもちではない、貧相なボディ。でも、すらっとした曲線。

程よい肉付きのお尻。そして、竹井さんの趣味なのかは知らないけど、下の毛は剃られてパイパンだった。

咲「ううっ……最後まで、いいかな?」

挨拶代わりの口でこれだけ……一体どんなテクで私を楽しませてくれるんだろう……

揺杏「オッケー♪じゃあ私のフルコースで満足させちゃいますかー!」

……


咲「はぁ……はぁ…はぁ…」

咲「ううっ……もう時間?」

揺杏(げっろ……120分かけてなんとか鎮めたけど……やべぇな……私も腰に来てるぜ…)カタカタ

咲(すごいテクニックだった……天国見えかけたよ……)

揺杏「一応聞くけど延長するー?」

咲「延長できるんですか?」

揺杏「60分で基本料金の2倍。プラスアルファで、こんなオプションもあるよ」

1. コスプレ 10万円  2. 大人のおもちゃ 30万円 3. オナニー鑑賞 50万円
4. AF 100万円 5. 生本番 200万円 6. お薬プレイ 時価
など(アイディア適宜募集!)

咲「ぼ、ぼったくり!」

揺杏「ひどい言いようだなー……満足したでしょ、宮永さんも……オプションつけてくれたらもっと私頑張っちゃうからね~」

咲「あれ以上の快感……」ごくり

揺杏「今日はどうするー」スリスリ

咲「今日はもう満足したからいいよ…」

揺杏「それじゃあまたのお越しを~」

揺杏さんのテクニックで昇天し、雀力の暴走は防がれた。


末原「気付かなかったで……まるで別人やな、咲」

雀鬼戦に出場するために、私は末原さんのところを訪ねた。

末原(一体どれほどの修行を積めばここまで短期間でこれだけの力を…!)

咲「次のタイトル戦。雀鬼戦と聞いています。出場できますよね?」

末原「まあ今のあんたほどの雀力があれば……戦い抜くことはできるやろ」

末原「雀鬼戦予選は5回。今回はラス抜けなしで、合計5回のリーグ戦を同じメンバーで戦い、総合収支トップ者が本卓へ進む。そこで他のリーグのトップ者2人、前雀鬼位と決勝卓を囲み、勝ったものが次の雀鬼や」

末原「参加費は10万円。ただし、試合の性質上、各寮の教育責任者による厳選を経て、予選出場者12人が決定する。

末原「ウチの持つ推薦枠は4枠。すでにこの寮からは、荒川憩、神代小蒔という圧倒的強者からも届け出があった。この2人は経歴・雀力ともに文句なし。残り2枠。これが悩ましい」

末原「それに咲。雀鬼戦はかなりシビアな戦いや。1試合ごとに相当体力が奪われる。力の足りない雀士は、予選を戦い抜くことさえ難しい……まあ、あんたはその要件をクリアーしているのはわかる!」


末原「でも、それでも各寮からトップクラスの選手が出場する雀鬼戦は、荒川の威光で出場者が限定される雀聖戦よりはるかにシビアな戦いを強いられるで?」

末原「すでに第3舎からは江口セーラ、獅子原爽、清水谷竜華、福路美穂子、石戸霞の出場がほぼ内定。さらに、現寮長の竹井久も出場の方針や。残り2枠を巡って、今第3舎内では出場選抜のリーグ戦が行われていると聞く……洋榎は実力主義やからなぁ」

咲「第3舎からは7人ですか……ということは残り1人は」

末原「第1舎の責任者の由子が推薦権を持っとるで。この推薦権は寮の間のパワーバランスによって決する。昨年の雀鬼戦には、大星が出とったな。目覚ましい活躍やったけど、惜しくも本卓出場はならず。それほどシビアな勝負や。今年は誰がでるんやろか」

咲「大星さんが……目指したタイトル……」

俄然、欲しくなる。頂点へ登るには、私にはタイトルが必要だ。

末原「で、ウチも今回は洋榎に習って、これまでの荒川の推薦選手をそのまま登録させるのではなく、残り2人!麻雀で決めようと思うねん。つまり予選の予選や!ここで勝てへんやつが、雀鬼戦を戦い抜けるわけあらへんからな!」

末原「勝ってつかめや、雀鬼戦の切符!」

咲「はい!」

戦わなければ手に入らない。勝つための道具は手に入れた。あとは果実にありつくだけだ。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 5/5
所持金 633万円

第2舎からは荒川さんと神代さんの出場が決定。

残り2枠。出場希望届けを出した中で、雀力上位4人のうち2名が出場する取り決めで公開で寮内戦が行われることになった。

寮生のほぼ全員が集まり、末原道場で試合を見学する。

「あの宮永さんって最近第1舎から移ってきた子?」
「ちょっと格落ちじゃない?」
「でも末原先生推薦の一人なんでしょ?」
「天江さんはまた例によって出ないんだ」
「本命は鶴田さん、対抗松実さんってところかな?」
「カナちゃんも侮れないし!」

ざわざわ……

一「咲ちゃん集中集中。雑音気にしちゃだめだよ。誰も君がすでに強者の域に達したことを知らないんだから。見せてやれ!高い山の上にも花は咲くってところを!」

咲「うんっ!」


姫子(ぶちょー……まっとって下さいね……必ず私が雀鬼になって……)

玄(あ~~優勝賞金確か1億円だよね~~おねーちゃんのお店何回いけるだろう?最近入ったはるちゃんのおもちを飽きるまで揉みしだきたいよ~~)

池田「強いヤツに勝って最強を証明する!それだけだし!」ウニャアア!!

咲(対面の鶴田さん……際立った能力はなく技で戦う職人タイプの雀士!寮内では本命視されているみたい)

咲(上家の松実さんは、ドラ爆というシンプルかつ強力な能力だ!不用意なカンは慎まないといけない……逆にカンドラを増やして手を殺すってのもありだね)

咲(下家の池田!説明不要!)

咲「それじゃあよろしくお願いします!」ゴッ

末原(勝って証明しろや、咲!寮生達に、あんたの実力を!)

↓1 結果
コンマ
00-10 ラス
11-30 3着
31-50 2着:本戦出場!
51-99 1着:本戦出場!


咲「カン!嶺上開花ッ!」

玄「やるねぇ……少しは成長したみたいだけど。おもちの方はまだまだですね!ロン!タンヤオドラ3!」

咲「」ピクッ

咲「カン!もう一個カン!嶺上開花ッ!大明槓は責任払いですよ?」

玄「ふんっ……ラッシュの突き比べってところか……ドラドラドラドラドラァ!」

咲「カンカンカンカンカン!オラァ!もう一個カン!さらにカン!カンカンカンカンカン!」

玄「ぐっ……手配からドラがあぶれて……ドラは捨てられないのにっ……」

咲「甘い!甘すぎるよ……私なら切るね!勝つためなら親の形見だろーが、大切なお家だろうが関係ない!麻雀は何かを『捨てる』ゲームだよ……絆を捨てられない甘さ……それがオメーの敗因だァー!!カン!」

玄「ぐはっ!」

姫子「聞き捨てならんばい……捨てないという強さもある。ツモっ!8000・4000!」

咲(この人……私のカンラッシュを掻い潜って……)

姫子「絆の力……それが私に力をくれるばい!ばってん、あんたの麻雀は……」

咲「な~にが絆の力だ!一人で戦えぬ弱さを隠す方便にすぎないよ…!カン!」

咲「カンカンカン!どうした~!?早く見せてよ!絆の力って奴をさぁ~?オラッ!もう一発カン!」

姫子「ぐっ……ぐぅ~~」ヨロヨロ

姫子(ぶちょー……力を貸して下さい。今の私では……)ガクッ

咲「2丁あがりっと。さあ次は」クルッ

池田「準備運動は済んだようだな……久しぶりにカナちゃんも本気を出せそうだし」

咲「フンッ!足が震えてるぞォ!池田ァ!!見せてやる!私のカンを!」ゴッ

池田(あっ……これ……速……避……否!死!)ガクガク

カンカンカーン!

末原「試合終了、終了や!さっきの鶴田からの和了でオーラスやぞ!」

池田「ふー……宮永。お互い命拾いしたみてーだな……あのままカンしてたら私の槍槓があんたの喉笛、掻き切ってた未来もあったし!」

末原「1半荘1本勝負!トップの宮永咲、2着の池田華菜を雀鬼戦本戦の出場決定とする!」

歓声が沸き上がった。


圧倒的勝利。これが私のあるべき場所だよ。戦って勝つ。勝って栄冠を手に、もう一度……おねーちゃんと話がしたい。

そのためなら全員倒す!決めた。頂点に立つのは私だ。まずは手始めに……

憩(強くなったな、咲ちゃん。ビンビンに殺気立たせて私の首狙う気マンマンって視線、素敵ですよーぅ……)

憩(まあええやろ。次の雀鬼戦……あんたが勝つなら、勝負や。何がほしい、咲ちゃん。寮長の椅子?そんなんでええなら、何度でも勝負、受けたるでぇー)

成香「すごいです!宮永さん!どうやってこんな短期間に強くなったんですか?」

花田「すばらな嶺上開花でしたねぇ」

亦野「お前はやる奴だと思っていたよ」

咲「わわっ、ちょっと」

多くの寮生が勝った私をねぎらいに、集まった。私はこの麻雀で示したのだ。

すでに強者であること。そして、この寮内で、荒川憩、神代小蒔に次ぐナンバー3の雀士としての力を。

第1舎のときとは違う。私はこの寮内で確固たる地位を手に入れる足がかりを掴んだのだ……

To be continued…

寮内試合で勝利し、私はタイトル戦への挑戦権を手に入れた。

一「雀鬼への挑戦権獲得おめでとう」

一「現雀鬼位は辻垣内智葉。学園ランキング3位の百戦錬磨の武闘派だよ。削り合いの麻雀においては荒川憩を凌ぐ実力ともっぱらの評判さ。」

一「ただ、彼女に挑戦する前に乗り越えるハードルは高い」

一「荒川、神代は共に歴戦の猛者。神代小蒔はかなりギャンブルな能力なせいで安定しないけど、爆発すれば荒川と辻垣内が2人がかりでさえ押さえ込むので精一杯なほどの実力!」

一「あと第3舎からも強者ぞろいの選出……彼女たちを押しのけて本戦に出場するってのは、並の雀力じゃ難しいよ」

咲「第1舎からは誰が出るんだろ……私いた頃はタイトル戦の話なんて誰もしてなかったよ」

一「結局タイトルは個人戦だからね~底辺連中にとっては日々のご飯のほうが大事なのさ……で、第1舎から誰が出るかって?」

一「タイトル戦に自ら出るのは3年ぶりらしい。これで雀鬼戦は実質的にこの学園の現在のトップを競う戦いになった」

一「第1舎寮長にして、iPS麻雀においては最強との呼び声も高い、原村和が参戦だよ!」

咲「覚悟はしていたよ。避けては通れない」

もうあの頃の私とは違うもん。闘う為の力は手に入れた。あとは屈辱を倍返しだ!

一「おおっ……咲ちゃん燃えてるね~それじゃあ景気付けにに宥さんのお店、行く?」


宥「らっしゃーい~~咲ちゃん雀鬼戦出るんだって~」

宥「雀鬼戦はかなりハードだから、お店でゆっくり英気養って~」

宥「私は辻垣内-荒川の鉄板に200近くお金突っ込んだよ~」

咲「私達で賭けてるんですか!?」

宥「うん!第3舎には麻雀新聞もあって、各選手のデータが事細かに記されているんだよ~」

宥「咲ちゃんの短評は……宮永咲(第2舎)。急成長著しい期待の大型選手。能力①嶺上開花(B+)。体力は低め。トップ選手との対戦経験は少ない。予選で好成績を収め、自信を深めて次のタイトル戦へ望みたいところ」

宥「咲ちゃん期待されてるね~それじゃあ今日の女の子選んでよ~」

①いちご 10万円
②はる  10万円
③しろ  5万円

咲(揺杏さんはいないのね…連続指名はできない仕様らしい)

宥「指名するたびに基本料金アップだよ~」

咲(うーん、誰にしよう)

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 5/5
所持金 623万円(タイトル戦出場で-10万円)

↓1 誰にしますか?

春「またのご指名ありがとうございます」ペッコリン

咲「前はお話だけだったからね~今回は、しっかり楽しませてよ!」

春「……はい」

~~~

春「んっ!あんっ!あっ、あぁ~~!」

じゅぷじゅぷっ ぱんぱん

春「あっ!あっ、あんっ!ああぁっ!んっ!」

ぬちゅぬちゅっ じゅぽっじゅぽっ

ベッドの上で、滝見さんは股を広げて喘ぎ声を上げていた。

膣の滑りは程よく、おもちを揉みしだきながら、私は滝見さんの体を堪能した。

咲「ふぅ~~」パンパン ズポズポ

春「っ!っ!」ビクッビクンビクン

咲(あぁ~~いいからだしてるなぁ~南国育ちは!)

~~~


咲「すごいボリュームのおもちだね~」モミモミ

春「……」

100分近くで合計2発出して、残りはベッドでイチャイチャした。

咲「伸びるよ~」ウニョーン

春「痛いからやめてほしい…」

咲「最近どう?第1舎」

春「また卒園者が出た……今月は2人目」

咲「私の知ってる人?」

春「名無しのモブ……雀力のない寮生は飢えている……私も、借金を返しながら日々の食事が精一杯…黒糖を買うお金もない…」

世界は残酷だ。富めるものは富み、貧しいものはより貧しくなる。

春「宮永さんにお願いがある……10万円恵んで欲しい……」

そう言って滝見さんはじーっと私の顔を見つめてきた。

↓1
10万円渡す or 渡さない

私は懐から10万円を取り出して、春ちゃんの胸の間に挟んだ。

春「ありがとう……恩に着る……」

咲「困った時はお互い様でしょ。また指名するからそのときはよろしくね」

春「はいっ……」

所持金623万→613万円

私にとってははした金だ。でも、今の第1舎の生徒にとっては、命をつなぐための金。

春ちゃん、目を爛々と輝かせて10万円を見つめていた。

あの頃とは立場が違う。私が恵む側だ!春ちゃんはこれから、私にお金を恵んでもらうためにどんなことでもするだろう。

部屋を出る前の服の着用も、春ちゃんはいそいそと手伝ってくれた。

最後に別れのキスをせがまれ、思い切り胸を鷲掴みにしながら、熱い口づけを交わした。

~~~

一「咲ちゃん!予選の組み合わせが決まったよ!」

Aリーグ
 原村和 神代小蒔 姉帯豊音  福路美穂子
Bリーグ
 荒川憩 池田華菜 獅子原爽  清水谷竜華
Cリーグ
 竹井久 宮永咲  江口セーラ 石戸霞

咲(ほっ……原村さんとは別リーグだ…)

一「各寮長をバラけさせて、他、実力が拮抗するよう教育責任者会議で決定されたらしい」

一「下馬評ではA卓が穴がなくてシビアな予選になりそうだってさ!Bは穴があって、Cはそこそこ拮抗しているけど、やっぱり雀力で落ちる人が1人いると楽だよね~って話」

咲「それって私のこと?」

一「うん。まあどうしても初参加は仕方ないよ。雀鬼戦の空気に飲まれるし……予選5回戦戦い抜けたら御の字さ」

池田「B卓の穴ってのは誰のことだ」

一「そりゃ見ればわかるでしょ……って池田さん!?」

池田「宮永ー!決勝で会おう!この前の借りはそこで返すし!」

咲「あはは……まっ、私も挑戦者。全力で挑むだけだよ」

一(頑張りなよ……雀鬼戦は雀力・精神力・体力そして盤外戦も……己の雀士としての全てが問われる、極限の戦い……もし、ここで咲ちゃんが予選を突破するようであれば)

一(資質はあるかもしれない。それまでボクは見学させてもらう……がっかりさせてくれるなよ、咲ちゃん!)


雀鬼戦 Cリーグ 初日

咲(緊張する……この前とは違う、全員強者、戦う相手すべてが格上の戦い……)

江口「宮永かー!もうここまで登ってくるとは要注意やなー!」

霞「素質はあると思っていましたが……良い師を得たのですね」クスッ

久「泣きながら私の足舐めてたのがもう遠い昔よねー」

咲(ううっ……江口さんにも、石戸さんにも、昔の寮対抗試合ではボコボコにされたし……)

咲(竹井さんに至っては、大負けした上、トラウマ植え付けられたからやりにくい……)

咲(でも、ここで勝って克服してやる!勝つしかないんだ!待ってなよ……次はあなたが私の足、舐める番だよ!)

精神力8、闘志は十分だ!

江口「それじゃあサイコロ回して頭も回すでー」

↓1 試合結果
コンマ
75-99 1位
50-74 2位
25-49 3位 体力 -1
00-24 4位 体力-2


咲「先手必勝!カンッ!」

久「通らないな、ロン。槍槓ごっつあんでーす。タンヤオ三色ドラドラ槍槓でーす」

咲「あっ……」クラッ

咲(だめだっ……安易にカンが通じる相手じゃあない…!でも、私には……)

咲「カンしかないんです!カン!」

セーラ「だからヌルいっちゅうねん。そこでカンしたらこーなるやろ、ロン!8000!」

咲「がっ……がぁ~~~!」

霞「あらあら、私もちょうど同じ待ちでした。ダブロンありですよね?ロン、12000!」

セーラ「くぅ~!手の高さで負けたぁー!でもここからやで、石戸さん!」

霞「受けて立ちますよ♪」

咲(駄目だっ……通用しないよっ……なんで!?なんでこの人達にはカンが通じないの!?)

初日、私は経験の差を思い知らされた……

1人凹みにより、体力が-2となった……

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 3/5
所持金 603万円


1日あたり、4半荘で収支を決める。

1週間後に再度、同じメンツで卓を囲み、5回戦。

初日、私は最悪のスタートダッシュとなった。

戦いの痛みが体に残っている。オーラのぶつけ合いで、負ければ消耗する。それが雀鬼戦。5回戦い抜くのも、強者でなければ叶わぬのだ。

一「おつかれ、咲ちゃん。はい、お水」

咲「…ごくごくっ……ぷはっ」

一「どうだった?1回戦」

咲「まだ1回負けただけ。あと4回ぶちのめせばいいんだから、焦ることじゃあないよ」

弱みを見せるわけにはいかない。タフな戦いになりそうだ。

一「さすが咲ちゃん!それじゃ、今週も一発行く?宥さんのお店?」

咲(行きたい!負けて、私の中でグツグツ煮え立っているものを全部吐き出したい!)

咲(でも、そんなことしている暇ないんじゃ……)

一「何時になく真剣だね~他の選択としては病院に行くと情報を買うってのがあるよ!」

咲「病院?情報?」

一「病院に行けば体力回復できるかも。情報は、闇市があるのさ……対戦相手のデータを買うことで、次の試合の勝率を上げられる」

一「どっちも結構お金かかるけど、ね」

咲(どうしよ……)

↓1
①宥さんのお店に行って慰めてもらう
②病院に行って体力回復を図る
③情報屋のところに行き、次の試合に備える


負けたことは忘れて、一旦リセットしないと。

宥「いらっしゃ~い、咲ちゃん1回戦見たよ~ボコボコだったねー」

咲「……」

宥「まあまあ、辛いことは忘れて忘れて!ウチでパーっと遊んで行きなよ~」

宥「今日は以下の女の子が出てるよ」

①いちご 10万円
②ゆあん 10万円
③しろ  5万円

宥「誰にする~?」

↓1
誰にしますか?

咲「じゃあこのシロちゃんで」

宥「わ~~!久しぶりの挑戦者さんだ~~あったか~い」

宥「イカせたら希望者には写真撮影してお店に飾るからね~それじゃあ頑張って~」

……

白望「よろしく……はぁ」グテー

咲「お願いします」

白望「じゃあ適当に体流しますね」ヌガセヌガセ

咲(何なんの!?この人!やる気がないし、客商売舐め腐ってるよ!)

咲(でも肌真っ白できれいだなー……おもちも上品な感じだ。今時の奇乳とは違うんです。)

白望「はい、シャワーでーす……」ジャー

咲「うわっ!いきなり冷たいっ!」

白望「あっ……そのうち暖かくなるから…」ジャー

咲(こういうのは普通、手で温度確認してから客に浴びせるでしょ!?気遣いが大事なのに!)

咲「怒りますよ?」

白望「はぁ……だるっ……チッ、すみませんっしたー……」

咲「……」ピキピキ

白望「はい、タオル。体拭いてて……あと歯ブラシそこにあるから適当に磨いて、ベッドはあっち。先行ってるから。ベッドでいいよね?5万円だし……マットプレイだるい…」


ベッドに行くと、シロさんは仰向けで寝っ転がっていた。

雰囲気もあったもんじゃない。

シロ「残り100分だね……タイマーかけておくから適当に使っていいよ……はぁ…」

シロ「無理やり入れられたら痛いから、ローションで濡らしておいたから……」

咲「あのー、宥さんに聞いたんですけど、シロさんイカせたら何かあるんですか?」

シロ「うん。一応、本日の代金タダ。あと、好きなお客さんには記念撮影応じてるよ……ボーナスで精神力1アップもあるらしい……」

咲「ふーん……」

ベッドの上でだらしなく横になっているこの女を、無性に屈服させて見たくなった。

すでにiPS棒は臨戦態勢になっていた。

咲「それじゃあ、挿れますよ、シロさん」

↓1コンマ
高ければ高いほど感じる(80未満は反応なし)


咲「見せてやるよ!雀力7、精神力8のiPS棒の凄さを!」

咲「んんっ~~!」ズポッ

咲(下付きで縦深な感じ……中はしっとりしていて、程よい締り……)

咲「動きますよ」ズポッ ズポズポ

シロ「……」

咲「ふぅ、ふぅ……」スポズポ

シロ「……」

咲「どうだ、どうだ!ここいいでしょ!?」ズポズッポ

シロ「……」

咲「ちょっと、顔見つめられると緊張するんで、四つん這いになってくださいよ、後ろからしますから」

シロ「わかった……なら、スマホでも弄ってていい?」

咲「……」ピキピキ


~~~

咲「はぁ、はぁ、はぁ」パンパンパン

咲(リズミカルに、緩急をつけて、のの字を描くようにグラインドして!)パンパン

咲(どうだ!シロさん!)パンパン

シロ「……Zzz」

咲「……」パンパン

~~~

咲「はあ、はぁ、はぁ……」ズポズポズポ

咲「クソッ!ダメだっ!手応えがないよっ!」パンパンパン

ピピピピピ

シロ「時間でーす……それじゃあ、お客さん、抜いて」

咲「ええっ!?私も1回もイッてないのに!」

シロ「時間あったでしょ……」

咲「ううっ……シロさんと一緒にイきたかったから……」グスッ

シロ「……60分追加は10万円。どうしますか、お客さん」

↓1 追加しますか?(その場合再度コンマ判定チャンス!)


咲「仕方ないな、延長するよ!」

シロ「あっ、もしもし、店長?延長60分入りましたー」

咲「それじゃあ、覚悟してくださいよ……絶対イかせてやるんだから!」

咲の闘争心に火がついた!

シロ「頑張ってね……」

咲(宮永咲はここからが強い!あと60分……全力だ!)

↓1 コンマ 高ければ高いほど感じる(80未満は反応なし)


咲「ぐっ、ぐっ、ぐぅ~~~!」パンパン

がっ、駄目っ……!

シロは反応せず……徒労の腰振りっ……!

咲「はぁ、はぁ……」

3時間近く腰を振り続けていたせいか、宮永咲に疲れも見える。そのせいか、腰のキレは悪くなっていた……

咲(ピクリともしないなんて!私の自慢のiPS棒が……自信を粉々に打ち砕かれた気分だよ……)

ピピピピ……!

ここで鳴る……!60分の時間を告げるアラーム……!

咲(ちくしょー!なんて日だ……試合に負けて、女の子1人満足させられないなんて……)

咲「ごめんね、シロさん……抜きますね」

シロ「ちょいタンマ」

咲「え?」

シロ「……なんか、ちょっと良かった……かも」

咲「えっ、ええぇ~~!?」

シロ「うまく表現できないけど……そんな気がする……延長、する?次は60分20万円」

咲「でもっ、80は無理ゲーだよ!」

シロ「意味がわからないけど……そういうときはオプションを使うといい……」

咲「オプ……ション?」

ざわっ……

シロ「私を感じやすくする錠剤が1粒5万円。10粒買えば、大体コンマ10近く感度を下げられる…!」

咲「最初から言え…!そんな便利なものがあるなら…!」

シロ「どうしますか、お客さん」

↓1 延長しますか?(その場合オプション安価&再度コンマ判定チャンス!)

ここまでシロさんに投じた金は15万円……こんなマグロ相手に……

シロ「でもイカせたらタダですよ、お客さん……」

そう。イカせれば何も問題はないのだ!

シロさんもよく見ると、額から汗を垂らして、物欲しそうに私の目を見つめている。

咲(そんなにイかせてほしいなら……!受けて立つよ、この勝負!)

咲「じゃあ延長で…」

シロ「もしもし。60分延長入りましたー」ガチャ

シロ「で、オプションはどうする?」

咲「はぁ」

シロ「感じやすくする錠剤、何粒買いますか?一応、50粒まで取り揃えている……」

咲「うーん…どうしよう」

↓1 何粒買いますか?1粒5万円。1粒毎に感度-1

咲「それじゃあ10粒……」

シロ「もしもーし、10粒50万円、追加のオプション入りましたー」ガチャ

咲(トータルで85万円も投資しちゃったよ……あれ?なんでこんなマグロに……)

気づけば泥中……!咲、引きずり込まれるっ……!

この小瀬川白望という女は、マグロであることを逆に利用して客から金を引き出す異端の感性を持った女……彼女にハマった雀士は気づけば、毎月数百万単位で彼女に貢ぐこともあるという……!

シロ「それじゃあ頑張って……」

咲(絶対にイかせてやるんだから……!その無表情が、快楽に歪むところを……見ないと今日は眠れないよっ!)

↓1 コンマ 高ければ高いほど感じる(70未満は反応なし)


咲「ふぅ、ふぅ」パンパンパン

シロ「ん~~」ピクッ

咲(ちょっと反応あった!?ここかな?)ズポズポズポ

シロ「……」

咲(だめみたい……)パンパンパン

咲(さっきから腰振りっぱなしでいい加減痛いし、もうっ……出そう!)

咲「イくよ!シロさん!膣内で!」

シロ「ゴムつけてるけどね……どうぞ」

咲「ううっ!うっ」ドピュッドプドプドプ

シロ「……」

咲「はぁ、はぁ……はぁ…」ズポッ

咲(結局イかせられなかったけど、一応出せたし、まっ、いいか……)

シロ「……少しだけ、良かったよ」

咲「えっ……今なんて?」

シロ「感度下げる薬の効果は次回も継続だから……」

シロ「それじゃ、またのお越しを……」

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 3/5
所持金 518万円(-85万円)

雀鬼戦 予選Cリーグ 2日目

咲(この1週間シロさんを次はイかせるために色々本やビデオで研究していたけど)

咲(すっかりこの戦いの事を忘れていたよ!)

久「咲、顔色悪いけど大丈夫~?」

咲(相手は全員強者。でも負ける訳にはいかないよー!勝って証明するんだ!最強を……!前回4位だから、予選突破のためにもここは連続4位は避けないとね)

咲(できれば、トップを取ってあとの戦いを楽にしたいけど…!)

霞「それじゃあ2回戦、はじめましょう!」ポヨン

↓1 試合結果
コンマ
75-99 1位
50-74 2位
25-49 3位 体力 -1
00-24 4位 体力-2


セーラ「ロンやっ!18000!」パタッ

久「おおっ……いい火力ね~」

セーラ「ウチの麻雀はパワー is パワー!チマチマ和了るのは性に合わんのや~!」

霞「ふんふむ……なら、ここはツモッ!」ポヨン

咲(パイで牌を倒すなっ……!マナー違反!……誰か注意しろっ…!)

咲(だがこの卓は石戸さん以外は全員貧乳……ここで指摘すれば、完全に負け犬の遠吠えになってしまうっ…)

咲(我慢、我慢…!)

咲「カン!嶺上開花!」

咲(そしてなんとか食らいつくんだ!こんなところで負ける訳にはいかないよっ!)

必死の闘牌により、なんとか3位を確保した!

消耗して体力が-1になった……

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 2/5
所持金 518万円


一「頑張ったね、咲ちゃん。はい、お水」

咲「ありがとうございます、一さん……」ゴキュゴキュ

咲(思ったより厳しいよ……雀鬼戦……体力も結構減ってきたし)

一「Aブロックはなかなかの激戦みたいだね~今のところトップは小蒔ちゃんだけど、原村さんは2位-3位で来て、相変わらず安定しているみたい」

一「Bブロックはやっぱり荒川強し!2冠挑戦に期待がかかるね~」

一「咲ちゃんもそろそろ勝たないと、予選突破厳しくなるんじゃないかな~」

咲「そんなことわかってるよ!」

苛立って、一ちゃんに当たってしまう。

一「ごめん、ごめん。それじゃあ今週は何する?また宥さんのお店行く~?」

咲(今週は……)

↓1
①宥さんのお店
②病院 (お金払えば体力回復! レートは100万円で体力1アップ!)
③情報屋(お金を払えば対戦相手のデータをくれるぞ!額によって情報の価値が違う……100万円で大体10%くらい勝率アップだ!)


勝つために……私は一さんの仲介で情報屋に合うことになった。

船Q「毎度毎度おおきに……で、宮永……雀鬼戦のための情報が欲しいんやろ」

胡散臭い情報屋さんは、同じ寮の船久保浩子さん。

船Q「麻雀は情報やねん……如何に相手の癖や弱点をついて勝利をものにするか……だけでなく、如何に自分の強さを隠して立ち回るか……そういう情報戦や」

船Q「ヒッヒッヒ……ウチはこの学園で、この10年間、公開されている全ての対局データを頭に入れとりましてなぁ」

船Q「今でも、ここや第3舎の強者を多数顧客に抱えてまんねん……」

船Q「ウチの情報は高いでぇー……でも間違いなしや。金さえ払えば、誰がどこで誰と会って何をしているか、全て丸裸……ヒッヒッヒ……それじゃあ今日の商品は↓やな」

①石戸霞の能力 100万円 4位になる確率10%ダウン 2位になる確率10%アップ
②竹井久の能力 300万円 3位になる確率10%ダウン 1位になる確率10%アップ
③情報プロテクト 400万円 雀鬼戦の期間中、勝率が下がらなくなる

船Q「もっとお金あれば、もっとええ情報もぎょうさん取り揃えてますんで……」

咲(高すぎるよ!でも背に腹は代えられない……何を買おう?)

↓1
どれを買いますか?

船Q「おおきにおおきに。それじゃあ石戸霞の情報を教えるで……耳の穴かっぽじってよう聞きや……」

石戸霞さんじゅうななさい。能力は守備タイプ

雀力は 7 精神力は 9 

本気で打てば、神を下ろす? 他家を絶一門にするらしい

神代と何らかのつながりが噂されている

祖先は巫女らしい

バストサイズは学園ナンバーワン。


咲「情報が漠然としてますね」

船Q「100万円で教えられる情報はこんなもんや」

咲「いい商売ですね~~クソの役にも立たないよ!」

船Q「でも勝率は上がるはずやし……ウチかて、100万円丸儲けって訳じゃないんで」

船Q「こんな因果な商売してたら、ケツモチ必要やろ、そこに実際90%はあがり取られてるんや……せやから堪忍してや……」

咲「でー、船久保さんはこの学園長いんですよね?」

船Q「ああ、10年前から在籍しとります」

咲「ひょっとして、お姉ちゃんの事もーー」

↓1 姉の事を聞く or 聞かない


船Q「お姉ちゃん?」

咲「ううん、なんでもないの」

咲(口滑ったよ……この胡散臭い情報屋に私の大事な事を聞いても、絶対利用されるだけだ!)

咲(どうせ、情報料は払えないだろうしね……でも、手がかりは手に入れたかも知れない)

咲(私が、第2舎で権力を握れば、船久保さん脅してお姉ちゃんの情報も聞き出せる)

咲(そのためには勝つしかない。雀鬼戦で勝って、強さを証明すること。それ以外に私がお姉ちゃんに近づく方法は、ないよ!)

船Q「…?」

咲「それじゃ、ありがと、船久保さんっ!またよろしくね!」

船Q「あっ、ああ……おおきに~」



雀鬼戦 予選Cリーグ 3日目

咲(ここまで4-3位。そろそろ浮きとっとかないと、本戦出場厳しいかもっ!)

久「咲~?大丈夫かしら、体力の方は」

咲「お気になさらず。勝てば問題なかろう」

久「体力0になったら麻雀しばらく打てなくなるからねっ……当然リタイアー……5回戦まで打てなかったら恥ずかしいわよ~それに違約金も発生するし~結構面倒なのよねー」

咲「いっ、違約金!?」

久「あれ?聞いてないの?違約金は1000万円よ!払えなかったら私が都合つけて上げるけど……返すまで宥さんのお店決定~」

霞「あらあら」

咲(そういうリスクは早く言ってよ!)

咲(でも今日は見えている……霞さんの死角がっ…!勝てる、気がするよー!)

セーラ「ほな、はよサイコロ回してーな」

↓1 試合結果
コンマ
75-99 1位
50-74、15-25 2位
25-49 3位 体力 -1
00-14 4位 体力-2


もしここで4着を取ることがあれば。

私の体力は0。次の試合は打てず、違約金の支払いを迫られる。

そうなれば、頂点への道は遠のく。おねーちゃんと話す事もできず、大星さんの遺志に報いる事もできず、ただ強者の慰み者にされる?

そんなのゴメンだ!

でも、そういうリスクがあってこそ。

咲「燃えるよ……」ボッ

竹井さんの挑発で火がついた。

思い出せ。第1舎で何度も負けて味わったあの屈辱を!

頭の中で0.01秒で再生しろ!負けて、土下座した。負けて小便を漏らした。負けて、足を舐めた、負けて股を開いた。

もう二度と、あんな事がないようにっ……!手にした力を使えっ!宮永咲!

咲「ツモッ!2000・1000ですっ!」

久「何ィー!?咲がカン以外の方法で和了りを…!」

セーラ「そう来るかァ~!?宮永咲!」

霞「ふんふむ……」

咲(末原さんの教え。無理してカンにこだわらず、カンさえ捨て駒にして和了れ!)

咲(私に取ってカンは、頂点に花を咲かせるための大切な技。でも、カンで決めるのは最後だけでいい。最後に華を咲かせるために……!今はカンの捨てるよっ!)

咲「ロンッ!12000!」バタッ

霞「くっ……(私の死角……読まれている……次の試合までに修正が必要みたいね)」

この日、私は大勝した。

雀鬼戦 3試合目にして、ようやく掴んだ大勝利だった。


★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 2/5
所持金 418万円

一「いやー、咲ちゃんすごいじゃないっ!」

咲(やっと勝ったんだ……!あのメンツ相手に、トップ!)

一「今日の麻雀新聞の1面だよっ!期待の超新星・宮永咲、見えた雀鬼への道!」

一「今日はパーッと打ち上げ、行っちゃう?」

一「それとも、この勢いでウチの雀荘で打って、お金稼いでおく?試合に勝ったその日はかなり勝率高いよ!」

一「あとは次の戦いに備えて病院で治療するとかかなー」

一「情報屋さんは今週は他の仕事で忙しいみたいでアポ取れないね……(今頃みんな咲ちゃんの情報買ってるんだろーなぁ)」

一「どうしよっか」

↓1 何をしますか?
①宥さんのお店で打ち上げ
②雀荘でお金を稼いでおく
③病院で治療


咲(何をするにしてもお金が必要みたいだね……)

私は雀荘に繰り出した……

純「おおっ、未来のスーパースター!ようこそ、雀荘・海底撈月へ!」

純「今日は特別レートだぞ~」

純「いくら賭けるか自分で設定して、下のコンマで判定だ!」


コンマ
偶数 掛け金×コンマ×0.1(例えばコンマ60だったら 6倍) プラス
奇数 掛け金没収

咲(リスクは比較的少なめかな……没収されるだけで、マイナス収支になって体で払わされるわけじゃないし)

咲(いくら賭けよう)

所持金 418万円

↓1
掛け金(万単位、最低額100万円)

↓2
コンマ判定

咲(期待値はかなり高いよね、これ……)

咲「じゃ、200万円で!」

純「いいねぇ~それじゃあお客さん、こちらの卓へどうぞ~」

咲(絶対勝つよっ!ここで勝って、次に繋げるんだ!)

……

一「咲ちゃん大丈夫?」

咲「……」チーン

一晩で200万円をスッてしまった……

一「まっ、まあこういうこともあるよ!ほら、もう少しタイミング違えば200万円が8倍で1600万円だったんだよ!どんまい!」

咲「だから悔しいんだよっ!もうっ、話しかけないで……」

私は1週間近く寝込む羽目になった……


試合前……

咲(今日は4日目……ここでもトップ取ったら、いよいよ見えてくるかもっ!雀鬼戦本卓への道!)

咲(雀鬼になれば、私もいよいよ挑める……!この学園の頂点に!)

咲(頂点を決めるための雀王戦への出場資格。雀聖・雀鬼・名人の各タイトルホルダーのみが有する、特別な資格。ここを逃せば、残りは名人の位だけになる…)

咲(さあ、今日も勝つよー!)

成香「あのー……」

意気込んで試合に向かう道中。私は声をかけられた。

咲「あなたは……」


彼女の名前は本内成香。第2舎のごく平凡な寮生で、2年前に入寮してからずっと末原道場で鍛錬をしているらしい。今の雀力は4。

成香「折り入って頼みがあります」

そう言って成香さんは頭を下げた。

成香「お金、貸して下さい…!」

成香さんの話を要約すると、どうやらもともとの幼なじみで第3舎にいる桧森誓子さんという人が麻雀で借金をこさえて、その返済に迫られて、成香さんを頼っているらしい。

成香「今月の利子の、50万円だけでも、払えないと……チカちゃんは大変な目に合わされるんです……私が、出したいのは山々なんですけどっ……まだ半人前の私に、お金を稼ぐ手段なんてないからっ……」

成香「お願いしますっ……50万円……」

咲「でも、その話じゃ成香さんから私が返して貰える手段もないんじゃ……」

成香「そこはチカちゃんが稼いで……とにかく、今すぐ50万円ないと不味いんです!」

成香さんは深々と頭を下げてきた。

強くなるとはこういうことだ。少し気分が良かった。もし、ここで彼女に借りを作っておけば、後々私のために働いてくれるかもしれない……

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 2/5
所持金 218万円

↓1 
50万円を成香に貸す or 貸さない

咲「わかったよ、はい。50万円」ポンッ

成香「わわっ!素敵です!」

咲「これで先輩、助かるといいね」

成香「ありがとうございますっ!このご恩は一生忘れませんっ!」ペッコリン

成香「それでは、この50万円は、雀鬼戦が終わる頃までには絶対お返ししますからっ!」

成香「応援しています!頑張ってください、宮永さん!」

~~~

一「後ろで見てたけどさあ、咲ちゃん」

咲「わわっ、一ちゃん、いるなら声かけてよ!」

一「そんなポンと50万円も貸して大丈夫なの?」

咲「うーん、ちょっと出費だけど……強者の務めだよね?なんたって、私、予選で1位取っちゃったし!」

一「あのねぇ……ボクが言いたいのは、今の咲ちゃんに、本内さんからお金を回収する手段があるか!ってことなの!」

咲「うーん……いざとなれば麻雀でボコボコにしてやるよ!」

一「はぁ……甘いなぁ……本内さんは一応主流派グループに籍を置いているんだよ。自分の身を自分で守れない寮生達は、荒川憩に安全保障を買っている。そこに咲ちゃんが喧嘩売ったら、報復されるに決まってるじゃん」

咲「えっ、でもお金!」

一「荒川憩と対等に交渉する力、ここで言うと暴力(つまり雀力)がないと主流派に金なんて貸しても帰ってこないよ!」

咲「ウソッ!成香さんの目、あんなにキラキラしてたのに…!」

一「はぁ……でも、まあ予選くらい突破すれば、本内さんもビビってお金返しに来ると思うけどさあ……」

咲「ねえ、一ちゃん。そういうことは今度から早めに言ってよ……」

一「ボクは咲ちゃんのマネージャーじゃないんだよ!」

咲(そうだったんだ……)


雀鬼戦 予選Cリーグ 4日目

久「この前はやってくれたわねぇ、咲ぃ~?」

久「今日はボコボコにしてやるわよ!」

咲「へー、出来るんですか!カンだけでなく、普通の和了も出来る私相手に!」

霞(私も仕方ないから情報収集させていただきましたよ。先週の倍返しです!)ポヨン

セーラ「俺はそういうセコセコした手は性に合わんから、いつもどおり打たせてもらうでー」

久(さーて、船Q情報で咲をごっつあんさせてもらうわよー!)ペロリ

咲「……」ゾクッ

咲(死角を見られているような気がする……)

咲(でも関係ないっ!ここで勝って証明するんだ!私が最強だってことを!強者には情報など不要!パワーで押し切らせてもらうよー!)


↓1 試合結果
コンマ
90-99 1位
60-89 2位
30-59 3位 体力 -1
00-29 4位 体力-2

To be continued…


空気が薄い。ツモるたびに酸素が薄くなっていくのがわかる。

セーラ「ロン。18000」パタン

久「ツモ!8000・4000!」バシッ

霞「ロン。8000」ポヨン

連日の闘牌は想像以上に私の体を蝕んでいたようだ。

咲「はぁ……はぁ……」

樹林限界を超え、私は岩稜を歩く。

咲「っ……」ハァハァ

息はとっくに上がっていた。

この先に花は咲くのか?草木一本生えていない死の山だ。

久「ロンッ!32000よ!」

咲「あっ」

意識が途切れる……ここはどこだっけ。南2局……

あとすこしだったのに……


一「咲ちゃん!咲ちゃん!」

咲「あっ……一さん……」

目が冷めたら病院の簡易ベッドの上だった。

咲「雀鬼戦は!どうなったの!?」

そう。私は戦っていた。雀鬼戦予選4回戦。トップを取ってから、折り返しの4回戦。

一「……予選は終わったよ。咲ちゃんは途中で意識を失って、ここで1週間以上、生死の境目を彷徨っていた」

腕から点滴の管が伸びて、心臓の音を拾うモニターの音がピコピコ鳴っている。

咲「……負けたんだ、私」

一「うん」

咲「……」ポロポロ

涙が溢れてきた。どんな理不尽にも耐え、どんな屈辱も忍び、姉のいるであろう頂へ向かう途中で……また……

一「席外すね」ガタッ

私は負けた。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 0/5
所持金 168万円


どれだけ泣いただろう。目を真っ赤に腫らし、呆然とベッドの上に横になっていた。

丸1日、泣いて、あの日の出来事を必死に思い返して、負けたときのことを思い出そうにも、記憶が曖昧だ。

どうやったら勝てるか、そんなビジョンも見えない。

一「落ち着いた?」

咲「うん……」

でも受け入れないといけない。まだ生きているのだから。それだけが私の救いだ。

生きている限り戦い続けられる。これからどんな艱難辛苦が待ち受けてようと、再起の可能性はあるんだ。

精神力8なので心は折れなかった!


一「雀鬼戦予選途中リタイアかー……末原先生は、池田さんと宮永さんの2人もリタイア出したせいで、教育責任者解任だって」

咲「末原さん……」

悪いことをしてしまった。

一「宙に浮いた教育責任者の後任は、赤阪先生のコネでどっかのプロでも拾ってくるんだろうけどね」

一「そんなことより、咲ちゃんも代償は払わないといけないよ」

一「リタイアのペナルティは1000万円」

咲「そんなに私、お金持ってないよ!」

一「だろうね。支払い期日は1週間後。雀鬼戦決勝戦の日までに用意できないと……」

一さんは目をそらした。

咲「どうなるの?」

一「違約金は、学園に支払わないといけない。払えないとどでかいペナルティ……懲罰房だよ……借金1000円あたり1日収容。1000万円だと、1万日だね。およそ27年さ」

咲「……」

絶句した。


一「麻雀も打てない。人間の心と身体を、時間でゆっくり削る懲罰だよ。15年の刑で出所してきた人が昔いたけど、すっかり雀力も精神力も0になっていて、自由になった翌日に、寮の庭で……首……って……」

また泣きそうだ。せっかくここまで努力して手に入れた雀力を……0にされる。それがどんなに辛い事か。

一「それはゲームーバーだよ、咲ちゃん。でも、多分、咲ちゃんは大丈夫じゃないかな」

咲「え?」

一「懲罰にかけられる前に、学園側が人主を募るのさ。まあ有り体に言えば、咲ちゃんは競売にかけられる訳。そこで不足分の違約金を払ってくれる人主が出れば、懲罰は免れられる」

咲「でも、そんな人いるかなぁ」

一「ひょっとしたら1000万円以上の根がつくかもよ?オークションだからね」

一「かくいうボクも昔、この学園で、払えない額の借金負ってね……危うく懲罰房だったところをとーかに拾ってもらって、今もこうして仕えてる訳」

咲「そうだったの!?」

一さんは衝撃の事実を口にした。

一「とーかが拾ってくれなかったら、ボクは今頃、この世にいなかったから感謝はしている。でも、もうボクに自由なんてない。買われたら魂に大きな枷を嵌められるんだ。ボクはとーかに逆らえない。」

一「咲ちゃんの事を、誰が買うことになるかはわからないけど……ボクは一人知っている。咲ちゃんの魂を買う為に、金に糸目を付けないヤバイ奴を一人知っている。」

咲「あっ……」

震えがした。それは生命の根源的な恐怖に対する反応に近かった。


一「競売にかけられないように努力しなよ、咲ちゃん。残り時間はあと少ししかないんだから」

そう言って一さんはいなくなった。意識を取り戻したから私はすぐに病院を追い出された。

時間がない。残り932万円。何があっても調達しないと行けない。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 168万円

どうしますか?行動できるのは1度だけだ……
私は慎重に考えた。 先に3票得た選択……

①成香に金を借りに行く
②久に金を借りに行く
③透華の雀荘で打つ



雀荘・海底撈月。第2舎の地下にある、麻雀学園最大の賭場。

まだ希望はある。ここで勝てば。違約金の1000万を返して、再起を図れる。

一「やっぱり来たね、咲ちゃん」

咲「うん。死ぬなら卓の上で。それが宮永家の家訓だよ」

最後のチャンス。私がもう一度、頂きを目指すために。勝つしかない。勝たなきゃ地獄だ。

一「164万円全部賭けるよね?」

もちろん。1000万円稼がないと終わり。

金をすべて点棒に変えて私は扉をくぐった。

深くて暗い海の底だ。何度もここで打った。一度負けて、右目を失った。

傷が疼いた。

泣いても笑っても、これが最後のチャンス。負けたらすべて失う。

↓1
コンマ
偶数 164万円×コンマ×0.1(例えばコンマ60だったら 6倍) プラス
奇数 掛け金没収(所持金0)


……

一「おかえり、咲ちゃん」

咲「一ちゃん……私っ、勝ったよっ!」プルプル

一「164万円×7.2倍=1180万円の勝ち。Congratulations…!生還、おめでとう!」

深い海の底から、窒息寸前のところで私は浮き上がれた。

一晩、息が詰まるような闘牌で、辛うじて1000万円を超える収支。

生き残ったんだ。私は、助かったんだ!

安堵で腰が抜け、一ちゃんに支えられた。

一「大丈夫、咲ちゃん?お金払ったら打ち上げ行こうよ!宥さんのお店!」

咲「うんっ!」

……

雀鬼戦リタイアの違約金1000万円を支払って、180万円残った。

……

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 180万円


宥「試合おつかれ様~お金ないなら私のお店で働く~?」

咲「お金ならありますよ、ほら!」

宥「わわっ!よく持ち直したね~」

一歩間違えたら、このお店で体を売らされていた。

いや、下手をしたら今頃……あの人の奴隷で……

忘れよう。勝ったんだから。

でも、頂点への道が遠のいたのは事実だ。タイトル戦で途中リタイアという恥を晒し、私は寮内で権力を握るための足がかりを失い、宙ぶらりんの状態だった。

でも、今晩は忘れていいだろう。

また明日から戦いだ。這い上がらないといけない。次のタイトル戦は名人戦だけど、それまで時間はある。

宥「今日出てる嬢はこの娘達だよ~」

↓1 誰にしますか?
①はる 20万円 (3回目)
②ゆあん 10万円 (2回目)
③まいる 5万円 (初回)

To be continued…


哩「それでは失礼します」

哩「んっ、んっ」スリスリ

哩「はぁっ、んっ」スリスリ

哩さんはマットの上で、私の体に奉仕した。私の腕を自分の股に宛てがって擦った。

慎ましい哩さんの毛が擦れる感じが心地よい。

哩「んっ……指、失礼します」ビクンッ

咲「おおっ~~」

哩「うっ、あっ、んっ」ビクッ

それから私の指を中に一本一本挿れながら腰をくねらせ、締め付けた。

哩さんの壺の中は濡れていた。

哩「それじゃあお体、お洗いしますね……んっ……」ヌリュヌリュ

体を密着させ、ヌルヌルのローションでいやらしく、私の体に塗りつけるよう5-6回体を擦り付けた。

それから……

哩「挿れますね……あっ」ズポッ

マットの上で仰向けに寝る私のiPS棒に跨り、哩さんは腰を上下に振った。

白水哩に腰を振らせながら、私は宥さんとの会話を思い出した。


宥「哩ちゃんはオプションあるよ~1翻 10万円。2飜20円、3翻39万円 、4翻77万円、5翻80万円、6-7翻120万円と、お金を出せば縛れるの~」

宥「縛れば縛るほど感じるし、喜ぶ変態だよぉ」

宥「咲ちゃんにとっても白水哩を縛っておくのは大事だよ~」

咲「どういう事ですか?」

宥「翻数分だけ白水哩の魂を縛る鎖の鍵を貰えるんだ~~これ集めると、第2舎の姫子ちゃんと勝負出来るよ~」

咲「それに何の得あるんですか?」

宥「姫子ちゃん言いなりに出来るかも~そうしたら私のお店で働かせて安定収入にできるよ~そうなれば咲ちゃん自身が危ない麻雀勝負でお金稼ぎしなくて良くなるよ~」

宥「世の中お金だよ~タイトル戦にも集中できるし、対戦相手のより高度な情報買って勝率上げたり、寮内で派閥作ったりできるようになるよ~病院でも体力一気に2以上回復できるくらいお金余るようになるよ~」

宥「ここのお店で働いている嬢、みんなオーナーいるんだ~稼ぎの80%はオーナーに還元で、10%が私、残り10%が嬢の取り分だよ~」

宥「姫子ちゃんは稼げると思わない?哩さんとセットで売り出したいんだよね~」

……


哩「んっ、んっ、んっ」ズッポズッポ

哩さんは私の腰の上で一心不乱に腰を振っていた。

でもどこか物足りなさそうな顔をしている。

この女は生粋のドMだ。キツく縛られて支配されないと感じないんだろう。

白水哩が、心の奥底に抱えた破滅願望は、姫子さんの愛では満たせなかったらしい。

雀鬼・辻垣内智葉とお互いの全財産以上の額を賭けての壮絶な闘牌は後日聞いた。

哩さんは数億円の借金を抱え、辻垣内さんに支配される道を選んだ。それで、今このお店で働かされている。

姫子さんは、そんな愚かな最愛の人を取り戻すために辻垣内智葉と戦おうとしていた。それは私によって打ち砕かれる事になったのだが……

私は思うんだ。姫子さんも、哩さんと一緒にこの地の底に沈んだ方が幸せじゃないか?

中途半端な雀力で、第2舎ではそこそこ強者として通っているが、この麻雀学園の上位の怪物達には歯が立たない。

そんな雀士はゴマンといる。彼女たちは、皆搾取されている。支配されている。

支配するという、強い意志も持たない弱者達!

宮永咲は違う。生まれついての強者だ。私が、支配する側だ!

哩「あっ、あぁ~~!んっ……んっ……」ズポズポ

情けない声を上げながら腰を振る哩さんを眺めながら、私は決意を固めていた……この学園の頂点に再び挑む決意を……



★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 175万円

↓1 何翻縛りにしますか?
1翻 10万円
2飜 20万円
3翻 39万円
4翻 77万円
5翻 80万円
6-7翻120万円
8-10翻180万円
11翻以上は購入不能

↓2 コンマ 50以上で縛り成功!ゾロ目で13翻キーゲット!

4翻縛りに成功した! 所持金 175万円→98万円

哩「あっ!なんばしよっと、こん鎖っ…!」ガシッ

哩さんを首環と手枷足枷で鎖につなぐ。

咲「やっぱ哩さんは縛って屈服させるに限るな~」

咲「ほら、四つん這いになって」グイッ

哩「んっ…!」

頭を押さえつけて、床の上に這いつくばらせた。

咲「挿れるよっ!」ズポッ

哩「んんっー!!」ビクンッ

咲「さっきより感じてる?哩さん?」

哩「そげなことなか……うっ」

咲「嘘ぉ?拘束されてからの締め付け、ぜんぜん違うよ~」ズッポズッポ

哩「んんっーっ!あっ、あっ♥」パチュパチュ

哩「あっ、あんっ♥やっ、やめっ、引っ張らんと……ああんっ♥」ジュプジュプ

首輪に繋がった鎖を引っ張り上げ、体を起こしたあと、胸を乱暴に揉みしだきながら後ろから哩さんを犯した。

哩「イクッ!イクイクイクッ!!!あっ、イクッ」ビビクン


咲(中、うねって……!)

咲「私もっ……もう限界っ……!カンッ」ドピュツ

哩「あっ♥」プシャッ

iPS棒を引っこ抜くと、哩さんはみっともなく潮を吹いた。

その後、哩さんの穴から、小さな鍵がポロッと落ちた。

哩「はぁーっ、はぁーっ……その鍵っ……返してっ……」

鍵には数字の「4」と書いている。

咲「……」

目を凝らすと、哩さんの体に普通の人には見えない鎖が巻き付いているのが分かった。

咲「へぇ……不思議な力ですねぇ」ジロジロ

哩さんの心を支配する鎖。数字の数だけ、哩さんに命令できる力があるようだ。

哩「ううっ……使わんといてぇ」

咲「うーん、どうしよ」

↓1 試しに1つ使ってみますか? 1つ命令するたびに鍵の数字1個減る 現在「4」
①使わないで取っておく
②靴を舐めさせてみる
③姫子さんの悪口を言わせてみる
④自由安価

To be continued…

せっかく手に入れた哩さんの弱みだ。こんなところで無駄打ちは出来ないよ。

一「白水さん、昔はすごい強かったのになぁ。いっつもタイトル戦の上位に残って、学園ランキング1桁だった時期もあるんだよ!」

咲「そんな人がどうして?」

一「うーん……第2舎の鶴田姫子と懇ろな関係になってから、腕がなまったのかなぁ」

一「それとも、辻垣内さんと戦わないといけない理由があったとか。辻垣内さん、黒い噂多いからね~」

辻垣内さんは前に宥さんのお店でケツ持ちをしていると聞いた事がある。辻垣内さんの暴力の後ろ盾がなければ曲者ぞろいの麻雀学園で、お風呂屋さんなんて出来っこない。


第2舎に戻り、私はしばらくおとなしくしていた。

本内さんは私から50万円を借りたこともすっかり忘れているみたい。

名人戦のエントリーの日までは時間がある。傷を癒やし、次の戦いに備えなきゃ。

今シーズン最後のタイトル戦だ。頂点に挑むには、ここは絶対に勝ちたいところだ。でも、私には足りないものが多すぎる。それを痛感した、雀鬼戦だった。


★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 98万円
アイテム リザベーションキー「4」

↓1 今週は何をしますか?
①成香に50万円返してもらいに行く 
②姫子を挑発しに行く
③宥さんのお店に遊びに行く


鶴田姫子。

第2舎では、主流派の荒川グループに籍をおいているものの、荒川憩とは比較的距離を保っている。

荒川さんがそういうのに大らかなお陰で、姫子さんのように他の寮の有力者を慕っている寮生が意外と多いのも第2舎の特徴だ。

咲「姫子さん。話があります」

姫子「何と?」

咲「この鍵、見覚えありますか~?」

姫子「……っ!どこでそれをっ……!」

姫子さんの顔色が変わった。一瞬青ざめ、それから顔を真赤にして、怒気を纏ったオーラを発していた。

咲「哩さんの大事なところからですよぉ」レロォ

鍵を舌で舐った。

姫子「んっ」ビビクンッ

咲(やっぱりこれ、哩さんの能力は姫子さんとセットか……ジョイント型の能力者は珍しいって末原先生が前教えてくれたっけ)

姫子「返せっ……!それはアンタのような下衆が持っていいもんじゃなかと!」ゴッ

咲「おっと、暴力はだめですよぉ、姫子さん。あなたの愛しい先輩のこと、どうなってもいいんですか?」

姫子「っ……!」プルプル


咲「4翻で縛ってやったら、いい声で鳴いてましたよ~最後にこれ、ポロッって落としちゃうくらい、ヨガってヨガって大変だったんですから~」

咲「怖い顔しないで下さいよぉ。先輩の心を縛る枷の大事な鍵は私が持ってるんですから……命令したら、哩さん、私のためなら便器も舐めちゃうくらい従順になってるんですよ?」

姫子「殺す」ボッ

咲「わわっ」

姫子さんの殺気を纏ったオーラが私の目の前に突き立てられた。

咲「安心してくださいよ……4翻縛りって言ったじゃないですかぁ。鍵の数字は「4」。一回も命令してないですから」

姫子「そがな命令しとったら今、首ふっ飛ばしてたばい」

咲(ひえぇ~~!あの時変な命令しなくて正解だったよぉ!首ふっ飛ばされはしないだろうけど、ダメージは負っていたかもね……体力1だから慎重にいかないと……)ゴクッ

咲「ふー……じゃあ姫子さん。この鍵賭けて麻雀しましょうよ」

姫子「……よか」

咲「話、早くて助かります」

姫子「ばってん私は何ばかければよかとよ?」

咲「私は姫子さんの鍵が欲しいなぁ」

姫子さんはより怖い顔で私を見てきた。


リザベーション能力は哩さんが縛りを成功させると、姫子さんに鍵が渡る仕組み。

姫子「私は縛れる趣味はなか」

咲「うーん……シンプルに言うと、負けたら何でも言うこと聞けってことですよ。そういう誓約かけて勝負しましょうよ」

ありえぬ破格の条件。私は負けても失うのといえば、お金払えばいくらでも吐き出させられる哩さんの鍵。そして、姫子さんには全てを賭けろというのだ。

私なら降りる。でもこの鶴田姫子という女は。

姫子「そいじゃ、その条件で1半荘……受けて立つと!」

咲(馬鹿だなぁ。大好きな先輩のためなら、どんなリスクのある勝負でも、受けざるを得ないなんて)

咲(でもまずは金づる手に入れないとね!お金がないと体力も情報も買えないよぉ)


↓1 翻数4のキーを賭けた!
コンマ60以上で勝利! (※基本的には翻数×10%の勝率になるぞ)


姫子さんとは一度、雀鬼戦前の寮内予選で格付けは済んでいる。

あの時は格の違いってのを見せつけてやったのに。

姫子「絶対に勝つばいっ!待っとってください、ぶちょー……宮永も、辻垣内も……全員私が倒して……いつか助けに」ゴッ

咲(健気だなぁ。相手がどんな強者でも、先輩のためなら戦うんでしょ?)

咲(確かに哩さんとセットだったら今の私でも手を焼いたよ……)

咲(でも単品じゃ、ただの無能力者。雀力7で強能力持ちの私の敵じゃないよ!)

咲「カンッ!嶺上開花追加で8000点!」

姫子「ぐっ……」ヨロッ

咲「ほらほらどうしましたか~?私に勝たないと大事な先輩がひどい目に合っちゃいますよ?」

姫子「負ける訳にはいかんっ……リーチっ……!」


咲(ああっ…!圧倒的な実力差を見せつけても立ち上がってくるその目!いいねぇ!)

咲「カン!もう一個カン!18000!」

姫子「ぐっ……」ガクッ

咲「ほらほら、どうしたんですか?絆のパワーは……見せてくださいよ、プロでも破れないて自慢の能力を!」

姫子(ぶちょー……力ば、貸してください……苦しいときこそ……力を)

咲「その大事なぶちょーは今頃、宥さんのお店でお客さん取って喘いでますよ……姫子さんも、どうですか?哩姫コンビは大ヒット間違い無しだと思うんですよね!」

姫子「はぁ……はぁ……」カタカタ

咲「それじゃオーラス……トドメと行きますか……カンッ!カンカンカンカンッ!もう一発カンッ!」

姫子「あぁ~~~!」ガクガク

勝負はついた。

姫子さんの心が負けを認め、口から鍵を吐き出した。姫子さんの心のマスターキーだ。

咲(これで姫子さん、言いなりだよ……意識失っちゃったし、とりあえず介抱しておくか……)

勝負に勝って鶴田姫子の所有権を手に入れた!

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 98万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー


一「すごいね、咲ちゃん!鶴田さんなかなかの強者だよ!」

咲「うーん、たしかに強かったですけど、雀鬼戦で打った第3舎の強者達と比べると、楽な相手でしたね」

一「第3舎は最初にできた寮だからね……ベテランも多いよ。そこに第2舎が対抗できているのはほぼ荒川さん1人の力だからね」

一「咲ちゃんがこれからこの寮でのし上がるためにはそんな怪物とうまく付き合って行かないといけない。お金もいるし、仲間も多分必要」

咲「私には一ちゃんっていう頼もしい仲間が」

一「ボクを仲間にしないでよ!一応、ボクはとーか派なんだから!今は面白いから咲ちゃんのサポートとかしているけど、いずれ咲ちゃんがこの寮で力をつけて、とーかと戦う時が来たら」

一「ボクは鬼になるよ。容赦なく、咲ちゃんの首を取る」

一ちゃんの目は冷たく深く沈んでいた。そう。一ちゃんは今はお情けで私のサポートをしてくれているだけだ。ひょっとしたら、透華さんのスパイの可能性まである。

でも今はわかっていても一ちゃんの力を借りるしかない。

咲「いつか透華さんに勝って一ちゃんの所有権もゲットするからねっ!」

一「言うようになったねえ、咲ちゃんも……」クスッ

それが冗談にしか聞こえないほど。

私と、この寮を支配する怪物連中とは実力の差がある。

金、雀力、権力……頂点に行くにはその全てが必要だ。


一「で、咲ちゃんは鶴田さんをどうする?」

咲「どうって……お店で働かせる以外にも選択あるんですか?」

一「そりゃ、もちろん!宥さんのお店で働かせたらお金は稼いでくれるけど、一緒のパーティーで戦ってくれないよ」

一「あとは自分の愛人にするとか……愛人いれば癒やされて、体力オートで1回復するようになるよ。色々使いみちはあると思うよ、姫子さんは」

咲「へぇー……」

一「慎重に考えなよ……一度決めたらなかなか変えられないんだから」

姫子さんはベッドの上ですやすや眠っていた。

この人をどうするか。

短期的な利益を考えたら、金を稼がせるのが極めて重要だ。お金がないとまず話にならない。

中期的には、愛人にして体力ゼロのリスクを減らすのも必要になるかもしれない。

そして長期的には。荒川憩を超えて、この寮を支配し、頂点を目指すためには強い仲間が必要だ。

↓姫子をどうしますか?
①宥さんのお店で働かせる :宥さんのお店に行くたびに稼いだ金を貰える(コンマ×10万円判定)
②愛人にする :To be continued…の度に体力が1回復していく
③仲間にする :一緒に協力して戦ったりしてくれるかも?

大事な選択だ。先に3票得たもので。


咲「とは言ってもお金大事ですよねー」スリスリ

横になって眠っている姫子さんの太ももをなでた。むっちりしていて、いい肉付きだ。

咲(将来的には愛人も囲わないと行けないだろうけど、今は金だよ!この体は金になるよ!)

咲(仲間も欲しいけど、姫子さんよりもっと強い人いるし……)

咲「姫子さんを宥さんのお風呂で働かせて下さい」

一「わかったよ。血も涙もないね、咲ちゃん」

姫子「ぶちょー……激しかですよぅ……」ムニャムニャ

姫子さんは寝言を言った。夢の中で愛しの先輩と幸せな高校生活でも送っているのだろうか。

でもこれが彼女にとっても幸せなのだ。

哩さんと一緒に働けるのだから。

……

宥「咲ちゃん、ありがとう!哩姫コンビは大人気だよ!あったか~い」

姫子さんを宥さんのお店に紹介して、1週間たった。私はお金回収がてら、様子見で宥さんのお店を訪ねた。

宥さんは上機嫌だ。私も依頼されたものを納品できて鼻が高い。

宥「また欲しい娘いたら、咲ちゃんに依頼するね~あっ、そうそう、お金だよね」

所持金は100万円切っていたからありがたい。

宥「初回特典だよ~↓1~3のコンマの合計×10万円の還元だよ~!」


合計147=1470万円

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 1568万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー


宥さんは札束をカウンターに置いた。

咲「うわっ!こんなにいいんですか!?」

宥「最初だし色つけたよ~あとは姫子ちゃんの努力次第かな~たまに様子見てあげて~オーナーは料金タダだよ~」

咲「今日は指名できないんですか?」

宥「哩ちゃんとセットで別のお客さんに奉仕してるとこ~ごめ~ん、でも今日は下の嬢が出ているから遊んでいって~」

↓1 誰を指名しますか?
①いちご 10万円 (2回目)
②ゆあん 10万円 (2回目)
③しろ  10万円 (2回目)

咲「代わり映えしないメンツですね」

宥「供給少ないから~今、クエスト貼ったりして女の子集めてるんだ~~憧ちゃんとか是非欲しいんだけど、ブロック固いよ~」

宥「でも結構厳しいから姫子ちゃんの加入はあたたかかったよ~」

咲「うーん、誰にしよ……」

白望さんには前、100万円近くぼったくられたっけ。

でも今は違う。今日は絶対にイかせてやる!金は十分手に入ったんだ。

宥「シロちゃんご指名はいりましたー!それじゃあ頑張って~」

……

シロ「よろしく……」グター

咲(相変わらずやる気ないなぁ)

シロ「お客さん、前オプション10錠つけてくれたよね……あれ一応継続だから」

咲「どんな薬ですか……前指名したの1ヶ月くらい前ですよ」

シロ「コンマ70以上出してくれたらワンチャンスあるけど……多分ムリだと思うから」

咲「ムッ」

シロ「先にオプションの話するね……1錠5万円で私を感じやすくする薬、あと40錠買える……どうしますか?」

たしか1錠でコンマ1感度を上げることができる魔法の薬だ。

↓1 何錠薬を買いますか?
所持金:1568万円


咲「全部!全部買うよ!」

シロ「お買上げありがとうございました」ポリポリ

40粒で200万円払った。所持金1568→1368万円。

これは覚悟だ。今日は絶対にシロさんを満足させる。前の汚名を濯ぐんだ!

シロ「それじゃ、お客さんどうぞ……」

錠剤をポリポリ食べたあと、シロさんは裸でベッドの上に横になった。

私のiPS棒は既に臨戦態勢だ。このマグロをイかせる準備は整った。

私はシロさんの上に乗っかった……

↓1 コンマ30以上でシロ感じる


咲「どうだっ!シロさんっ!」パンパンッ

シロ「……」

咲(胸おっきいな~白いおもちにぷっくらピンクの乳首が勃って……)チュパチュパ

咲(顔も整ってるし、スタイルもこんなだらけてるくせに抜群!寸胴な私とは大違いだよ…‥)

咲(そして何より、膣内の具合、これがいいっ!奥が深くて、いい感じの締め付け……)ズプズプ

咲(でもっ……無表情……!がぁ~~!なんでっ!こんなに頑張って腰振ってるのにっ!)パンパン

シロ「ふあぁ……あと10分……」

咲「ねえ、本当にあの薬意味あるんですか?」

シロ「ある」

咲「全部飲ませたのに全然感じてないじゃないですか~!もうっ!」

シロ「そんな文句言われても。それは宮永さんが下手っぴなだけじゃ……」

咲「くそぉ~~!」パンパン

徒労な腰振りっ…!無為に過ぎていく……最初の60分コース……!

ピピピピッ……!

シロ「時間でーす……60分追加は20万円。」

咲「はぁ、はぁ……(薬使ったのにイカせられる気がしないよー!)」

シロ「更に追加オプションがある。私の中に直接塗り込むタイプの媚薬。効果は次回まで持続しないけど、一回使えば必ず感じる……と思う」

咲「そんなのがあるなら最初から出せっ…!」

シロ「高いからあまり勧められない。1回100万円。どうする?私をイカせたら自信がついて精神力+1のボーナスもある……」

咲「うっ……」

↓1 追加しますか?
↓3 追加する場合はオプションを購入しますか?


20万円で延長した。オプション:媚薬を100万円で購入した!

所持金1368万円→1248万円。

咲「で!本当にこの薬効果あるんですよね?」

シロ「さっきの感じやすくするビタミン剤はアマゾンで購入した安物だけど……この媚薬は荒川さんのところで買ったから本物だと思う……だるいから塗って」

見た目は白いワセリンという感じだ。

指につけて、シロさんの膣内に塗りたくった。

咲「ん?」ヌリヌリ

指でわかる。何度も、軟膏を塗るために指を出し入れしていると、だんだんシロさんの中が熱くなって、ねっとりしてきた。分泌物もたくさん出ている。

シロ「……」

相変わらずのポーカーフェイスだけど、さっきより息が僅かに荒い。

咲「それじゃっ、シロさん……2回戦、始めますよ~!」

期待に胸もiPS棒も膨らみ、膣内に差し込んだ……感触はさっきとぜんぜん違う。

あとは、イかせるだけだ!

↓1 コンマ
50以上でシロ絶頂


咲「んんっ~~」ズププ

シロ「……」ビクッ

シロさんの膣は奥までずっぽり私のを咥え込んだ。

咲「じゃあ動きますよ」ズプズプ

シロ「ッ……」

最初はゆっくり、iPS棒のカリの部分でシロさんの中をひっかくように。

それから入り口の浅いところを何度も攻めてから、奥を思いっきり突く!

シロ「……」プルプル

あくまでポーカーフェイス。でも、中の感じ方が今までと全然違う。

腰を振るたびに、こらえきれずに、潤滑油がたっぷり溢れてくる感じ。

咲「感じてるでしょ、シロさんっ!」ジュップジュップ

シロ「そんなこと……ないっ……」

咲「ふぅー、その余裕がいつまで持つか……まだまだ時間はありますからねっ!」ズンッ

シロ「あッ」ビクッ

一番奥を思いっきり突いたタイミングでシロさんが小さい声を上げた。

シロ「……」

咲「あれ?ここ、好きですか?」ズッポズッポ

シロ「~~~っ!っ!」ビクビク

シロさんのポーカーフェイスが崩れ、声をあげないよう、口を抑えた。

咲「駄目ですよ、口抑えるの禁止」

シロ「……この体位じゃイケないから後ろ向くね」

咲「駄目です、シロさんの顔、しっかり見ながら楽しみたいな~」パチュパチュ

シロ「んっ……くっ……んっ……はあ……」ビクッビクッ

感度100倍だ。もうシロさんもスイッチが入ったみたい。眉間に皺を寄せながら、悩ましい声をだすシロさん。



普段がマグロなだけに征服感はひとしおだ。

咲「ふぅ~!ふぅ~!」パンパン

シロ「ふぅ、ふぅ~~っ!あんっ♡」

咲「あれ?シロさん、今可愛い声出しましたね?」

シロ「出してないっ…‥んんっ!」

咲「ぷはっ……美味しい唇、頂きました~それじゃっ、こっからもっと楽しもうよ!」パンパンパン

シロ「んんっ~~っ!!あんっ♡ちょっ、タンマっ、あんっ♡あっ、あっ♡」

咲「はぁ~~!」ヌッポヌッポ

シロ「んっ♡んんっ♡うっ、あっ♡」

咲「やっぱりここかな~シロさんの弱点っ……」ゴリゴリ

シロ「っ~~!ダメッ、やんっ♡あと何分っ!?」ビクッ

咲「まだ始まって10分くらいですよ~あと40分はありますから……」クニュクヌ

シロ「ああんっ♡」


中に出し入れしながら、おもちを揉みしだき、感じてぷっくら硬く膨らんだシロさんの乳首を弄った。

シロ「ううぅ~~♡あっ、やっ!んんっ♡」ビビクン

咲(あと一息でイキそう……一発イカせとくか~!)じゅっぷじゅぷ

全力で腰を振って、シロさんの感度MAXの中を擦り上げた。

シロ「ッ~~~~!!!!」ガクンッ

咲「ほらっ、イケ!」ジュプジュプパンパン

シロ「あぁァ~~~!!!」ビクンッビクンッギューッ

シロさんは痙攣したかと思うと、思いっきり私に抱きつきながら、膣を締め付けてきた。

咲「うっ……でるっ!」ドピュッドプドプッ

脊髄反射のように、私も絶頂に達した……



咲「はぁ……はぁ……」

シロ「はぁ…はぁっ……」

咲「ふーっ……それじゃっ、抜きますね……」ズポッ

シロ「あっ♡」ビクンッ

まだ余韻が残っている。このマグロ女の絶頂させた感触。絶品の名器だった。イクときはそれまでの黙っていた反動みたいに、思いっきり膣内がうねり上げてくる感じだ。

咲「シロさんっ、いいイキっぷりでしたよ?」

シロ「……」ピクッピクッ

シロさんの性器は充血し、白味が混じった粘液をとろっと出していた。

シロさんをイカせた。これで今日の代金はタダ。さらに精神力も……

咲「シロさんイカせたら記念撮影ですよね?今の写真とっていいですか?」

シロさんは放心状態で、ベッドの上で岸に打ち上げられて死ぬ直前の魚みたいになっていた。時々、ピクッと体を震わせ、ぼーっと宙を見ていたが……

シロ「イッてない……」

咲「え?」


シロ「うん……イッてないから……勘違いしないで」

咲「えっ、ええぇ~~!あれだけ、善がって、最後には抱きつきながら跳ねるように痙攣して、私の体にしがみついて来たのにっ!そしてこんな気持ちよさそうに口半開きにして、おまんこヒクつかせてるのに、これでイッてないなら何なのさ!?」

シロ「一応、絶頂したかしてないかの基準は私の自主申告だから……」

咲「ファッ!?」

シロ「説明の看板にもそう書いているはず。書いてなかった?いや、説明文の枠の模様がアラビア語で、そう説明している」

シロ「自己申告制にしないと、ちょっと反応しただけで絶頂させたと勘違いするお客さんが増えて困る。今の宮永さんみたいに。」

咲「……」ピクピクッ

シロ「というわけで、今日はつかれたから、もう寝る……おやすみ」

咲「ちょっとシロさん。まだ時間30分近く残ってますよ?20万円払ったんだから……」

頭と、iPS棒に血が上った。この女はお金惜しさに認めない。自分が私にイカされて、絶頂を味わったこと。

約束を反故にするシロさんにはお仕置きだ。残り30分。何回でもイカせてやる。そして認めさせるんだ!

シロ「ちょっやめてっ!んっ!あっ♡」ビクッ

イッたばかりのシロさんの中に無理やりねじ込んだ。宣言させてやるっ!シロさんに!それが真の勝利だ!

↓1 コンマゾロ目でシロ認める
本日の代金330万円返金 & 精神力1アップ &小瀬川白望の所有権ゲット!


シロ「あぁ~~♡あっ、あんっ、あぁぁっ♡」

じゅぷじゅぷっ、ぬちゃぬちゃっぱんぱん

シロ「んんっ♡いっ……♡んっ、あっ、くぅ♡」ビクンッ

シロさんの膣内がうねりを上げる。そして、私のからだにしがみつきながら、あられもない声を上げている。

シロ「ううっ~~♡んっ♡」ビビクン

咲「ほらっ!またイッたでしょ!」

シロ「イッて……ないっ……イッてないからぁっ!」

咲「説得力ゼロの顔しちゃって……ここがいいんでしょ、シロさんっ!」

シロ「あっ♡」ビクッ

感度が良くなってわかってきた。シロさんの弱点。シロさんの呼吸のリズム。ここをこのリズムで、この強さで突けば反応する。イカせられる……

次は媚薬なしでもイカせられそうだ。あとの問題はシロさんが認めるか、どうか。

シロ「あぁ~~っ♡」ピュッピュ

シロ「イッてないっ、イッてない~~」プシャァ

咲「シロさんは潮吹いても認めないんだ……」

ベッドはシロさんの汁でぐちゃぐちゃだった。60分の時間を知らせるアラームが鳴った。

シロ「はぁーっ……はぁーっ……」

咲「延長していい?」

シロ「今日はもう駄目っ……もう上がりの時間だからっ……」ピクピク

咲「わかりましたよ。次は自白剤のオプション用意しといてね、シロさん」

シロ「そんなものはない……」


あと一息で白望さんは落とせそうだ。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 1248万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー

To be continued…


憩「雀鬼戦は残念やったなー」

咲「お恥ずかしい限りです」

私は荒川さんに誘われて、また二人でテーブルを囲んでいる。

咲「でも荒川さんも惜しかったですね」

憩「タイトル戦全然出なくなったから久しぶりに打ったけどー」

憩「数年前とは別人ですよーぅ iPS細胞が覚醒しつつあるでぇー」

雀鬼戦。本卓で勝利し、新たな雀鬼のタイトルを得たのは原村さんだった。

辻垣内さんと荒川さん、2人を相手に原村さんは終始優勢を保ち、勝利を収めていた。

憩「原村がタイトルを確保したことで、寮の中のパワーバランスもこれから激変しますよーぅ」

憩「咲ちゃん。次の名人戦。終わったら、原村和は動き出すでー」

憩「ウチの読みやとー、この寮に喧嘩売ってくるのは間違いないですよーぅ」

憩「ここには原村の欲しいものがあるからなー」

背中に冷たい汗が流れた。原村さんがどんな手を使ってくるかは読めない。ただ、次の一手はしびれを切らして直接取りに来るかもしれない。

憩「ウチも寮長やし、他の寮生の生活を守るために非情な決断をくださなあかんときもある」

憩「双方の寮長が合意すれば、寮生のトレードが成立する場合もあるし、時には有力な戦力を獲得するために寮生を賭けて試合をすることもある」

憩「寮長同士で麻雀を打つ訳やけどー正直言って、今の原村とサシで打って勝てる自信はありませんよーぅ」

憩「原村の慰みものにされたくなかったら、咲ちゃん自身がもっと強くなることやなー」

憩「寮長になれば、自分の身は自分で守れるようになるでぇー」


一「荒川がそんなこと言ったの?」

咲「うん……」

名人戦が終わったあとは半年間のオフシーズン。そこで次のタイトル戦まで各々が研鑽を積む時期。

寮の力を増強するためにトレードの交渉なども昔は活発に行われていたらしい。

ただ、ここ近年は寮の間で力の拮抗が生じ、めったにトレードは生じていなかったようだ。

しかし、原村さんがタイトル戦に勝った事で均衡は崩れた。

第1舎に分配される予算は増大するし、それに見合った設備や利権、雀士を獲得する方向に動くのは間違いない。

その時に私が立ち回りを誤れば……またあの地獄に逆戻りだ。

一「咲ちゃんがなっちゃいなよ、寮長に。荒川さんが言いたいのはそういうことさ」

咲「でもっ……私、選挙に勝てる気しないよ……」

一「第2舎の選挙は毎回無投票。一番強い奴が長を務める、シンプルなルールさ。とーかが寮長降りたのも、当時の荒川憩が、とーかより強かった。それ以外の理由はすべて言い訳なんだ」

一「とーかは禅譲した。でも、荒川憩は禅譲する気はないと思う。咲ちゃんは他の寮生を納得させられるだけの実績は残していないしね。となれば、咲ちゃんが長になるためには、荒川さんに勝つ、これ以外ない」


一さんは教えてくれた。寮長になる方法を。

一「寮長の座を賭けて麻雀を打つ事を、この学園ではリコールという」

一「リコールのための卓につくために必要なのは3つのうち1つ」

一「1つ目は人。学園の生徒の5人の白紙委任状。これを用意できれば卓につける」

つまり、心のマスターキーがあと4本必要だ。

一「2つ目は金。リコール請求に必要な金は10億円。卓越した業前なしには成せない額だよ」

これは難易度が高そうだ。りゅーもんさんの超高レート卓で勝つか、姫子さんに頑張って稼いでもらうしかなさそう。

一「3つ目は位。雀聖位、雀鬼位、名人位のいずれか1つを卓の上に置く。この学園の頂点に近い雀力が求められる」

残るタイトルは名人位。これを死ぬ気で手に入れないといけない。

一「どれか用意できたら声かけるから。権力の道は険しい。ただ、強さだけでは頂点には立てないよ咲ちゃん」


頂点に立つために。私には敵がいる。

戦うためには雀力も権力もどっちも必要だ。

負けられない戦いが、今始まる。

To be continued…


★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 1/5
所持金 1248万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー

咲(寮長になれば原村さんと対等に戦えるし、おねーちゃんの情報も手に入るかもしれない)

名人戦までまだ時間はある。

今は力を蓄える時期だ。

何をしよう?

↓1
①宥さんのお風呂に行く
②病院に行く
③仲間を増やしに行く


咲「まずは体力を回復しないと!」

一「正解だね、咲ちゃん。ここから仲間を増やすにせよ、名人戦で戦うにせよ、
体力は必須……体力ゼロになったらペナルティはきつめだからね」

……

憩「いらっしゃーいですよーぅ」

咲「荒川さん!?ナースコスで何やってるんですか!?」

憩「ウチ、一応病院経営しとるねん。傷ついた雀士たちを癒やしていますよーぅ」

寮内の病院で出迎えてくれたのは、荒川さんだった……

憩「治療は下記のプランを用意しとるでー」

↓1
①体力1回復:100万円(定額)
②体力全回復:所持金の50%(最低価格:1000万円)
④体力基礎ゲージ1アップ+体力1回復:精神力-1

咲(ふんふむ……100万円で1回復が基本なのね……所持金が増えれば増えるほど、全回復は選びにくい……でも強者と長期戦をするなら体力ゲージは重要かも)

咲「どうしようかな~」

↓1 どのコースにしますか?

精神力はまだ余裕がありそうだ…

憩「ほな治療しますよーぅ」チクッ

咲「痛っ」

憩さんは私の腕に針を刺して点滴の管を繋いだ。

憩「7日連続でこの点滴すれば体力1回復&基礎ゲージ1アップやで!」

咲「お金は払わなくていいんですか?」

憩「まだ治験中のお薬やねん……いろんな副作用あるからタダやな~」

咲「大丈夫なんでしょうね!」

憩「多分大丈夫ですよーぅ」

……


夢を見た。

家が燃えた。みなも。いなくなったおかーさん。遠い国からやってきたおばーちゃん。

ボッ ボッ ボッ

まだ燃えている……おねーちゃん……どこへ行くの?

高い山の頂に花は咲くの?

ボッ ボッ ボッ

燃えている……

火葬場に黒い服を着た姉が立っていた。

真っ白い骨。

ぐっしゃ ぐっしゃ ぐちゃぐちゃ……ぐしゅっ……

……



咲「ううっ……」ズキンズキン

一「大丈夫!?咲ちゃん!」

咲「うん……」

頭が痛い。

一「うなされていたよ!悪い夢でも見たんじゃ」

咲「久しぶりに見たよ……嫌な夢」

憩「この薬やっぱ副作用強いですよーぅ……使い続けたら心持たんかもー……心の奥に蓋した記憶まで取り戻してまうかもなー」

7日間連日の点滴で体力は回復したけれども、連日、心を削るような夢を見た。

精神力が-1になった!

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 7/10 体力 2/6
所持金 1248万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー


咲「ところで一さん、どうやったら仲間増やせるんですかね?」

一「そりゃまず顔見知りになって、一緒に麻雀何回か打ったり、ご飯一緒に食べに行ったりして仲良くなったあと、お互いを認め合うようなイベントを経て、時間をかけて絆を育んでいくんじゃないかな?」

咲「そんな時間ないですよ。それに、私が欲しいのはそういう仲間じゃなくて、なんでも言うこと聞いてくれるドラクエのパーティーみたいな仲間が欲しいんです!」

一「方法は3つあるかな」

一「①は相手の弱みを握って直接対決で制する方法。そこそこリスクはあるけど、強者を仲間にするにはこれしかないんじゃないかな。この前、姫子ちゃんを手に入れた方法さ」

一「②は仲間にするための条件を満たして、心のマスターキーを奪い取る方法。条件を探る為には1度接触しないと行けないし、超ハイリスクな人も多いからあまりおすすめ出来ない」

咲(今、白望さんにやってるのと同じ方法ね……たしかに白望さん、お金かかって仕方ないよ……)

一「③は割りと手っ取り早いし、リスクは小さい。お金に困って競売に掛けられた人を買い取るのさ。寮内で競りがあるから、この中で一番安い人を買えばいい。でも、安物はすぐ壊れるから気をつけてね」

咲(もし雀鬼戦の違約金払えなかったら私もここで売られていたんだ……)ブルッ

一「さて、今週はどうする?咲ちゃん。連続して同じ行動は出来ないよ」

↓1
①宥さんのお店に行く
②仲間を増やしに行く(雀士のブラック・マーケットに出かける)

宥「咲ちゃんいらっしゃーい」

すっかり私もこのお店の常連だ。

宥「今日は誰にする~?」

咲「まずお金。姫子さん、稼いでるでしょ?」

宥「あっ。ごめ~ん、忘れていた訳じゃないよ?ええっと、姫子ちゃんの売上の80%還元だよね?今帳簿確認するからちょっと待ってて~」

宥「ええっと、咲ちゃんの取り分は↓1のコンマ×10万円だね」


宥「はい、咲ちゃん」ドンッ

宥さんはお店の金庫から、札束を取り出し、私に渡した。

咲「あったか~い!」

690万円の収益。まさにドル箱。金のなる木だ。

所持金 1248万円→1938万円

宥「大人気だよ~!舞姫で3Pコースでガッポガッポだよ~!」

咲「今日は指名できますか?」

宥「リザべコンビのリザベーションは1ヶ月待ちとなっております」

咲「そんなぁ!」

宥「でも今日は姫子ちゃんピンでお仕事してるから、指名できるよ~オーナーはタダだよ!たまには労ってあげたら?」

宥「誰にする~?」

↓1
①はる 20万円  :第1舎の動向を知ることが出来る
②ゆあん 10万円 :他の寮生の弱みを教えてくれる
③ひめこ 無料   :叱咤激励をして、次回の収益を増やす事が出来る

咲「最近どう?そっちの寮は」ズッポズッポ

春「んっ……あっ…原村さんがっ……ああっ!雀鬼になってぇ……」

咲「知ってるよ、そんなこと。名人戦出そうなの?原村さんは」モミモミ

春「出ない……と思うっ……んっ…あっ…」

咲「根拠は?」ヌッポヌッポ

春「名人戦っ…終わったら、全面戦争っ……んあっ!」ビクッ

咲「どこと?」ギュッ

春「荒川憩とっ……第2舎の全てを手に入れるためのっ……!んんっ!」ビビクン

春「はぁ…はぁ……今、原村さんは力を蓄えている……名人戦での消耗は回避すると思う……」

咲(荒川さんが懸念している事が起きるのは回避できないみたいだ……)

寮同士の戦争は、麻雀学園の規則でも認められている。

お互いの利権、財産の全てを卓の上に置いて麻雀を打つ……どちらかが降伏するか、講話が成立するまで……

咲「原村さんの弱点は?」

春「そんなの知ってたら、今頃、大星さんが寮長になっていた……」

咲「そうだよねー……」

懐かしい、あの日々が頭を過る。

春「原村の弱点はわからないけど、側近たちの弱みなら……まず今の原村の側近は2人いて、片岡と新子。特に片岡は隙きが多い」

春「片岡はめっぽうタコのつくものに弱くて、頭も弱い。試合前に縁起担ぎにタコスを食べる」

咲「タコスは誰が用意してるの?」

春「第2舎のシェフに調理させている……タコスを食べるのは、この寮では彼女しかいない……」

咲「へぇ~……」

これはいい事を聞いたかも知れない。片岡さんを無力化する手段はありそうだ。あとは荒川さんに頼めば「薬」は手に入るだろう。

春「頑張って欲しい。原村を倒して私達を解放できるのは、大星さんの意志を継ぐ宮永さん以外いないと私は信じている……」

タコスの弱みを手に入れた!

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 2/6
所持金 1918万円
アイテム リザベーションキー「4」、姫子のマスターキー、タコスの弱み


一「へー!原村さん、本気で第2舎と戦争する気なんだ!」

咲「実際、どうですか?私達、勝てますかね?」

一「戦力差があるよ。こっちには荒川だけじゃなくて、神代もいるし、もし荒川ととーかの間で条件の折り合いが付けば、衣もとーかも出る。そうなればいくら原村和とはいえ厳しいんじゃないかなー」

咲「でも、荒川さん、警戒してましたよ!」

一「うーん?そこまで恐れる程かなぁ?」

一さんは楽観視している。原村さんの恐ろしさを直に味わっていない人はこれだから。

一「それじゃあ今回は何する?」

↓1
①病院に行く
②雀士のブラック・マーケットに出かける
③情報屋に行く(仲間になってくれそうな人の弱みを買えるぞ)


ブラックマーケットは定期的に第3舎の地下で開かれる。

主宰は辻垣内智葉。彼女の持つ、麻雀学園指折りの暴力が取引を担保している。

咲「みんな仮面かぶっているけど……」

会場には10人程のギャラリーがいた。

一「どれも各寮で強力な影響力を持つ大物たちだよ」

見知った顔もよく見ればある。原村さんは出ていないようだけど、第1舎からは新子さんが出ていた。

スポットライトが壇上を照らした。

咲「あっ」

思わず声を漏らした。私は知っている。この人を知っている。

初美「レディース&ジェントルメーン!麻雀学園の最深部、他言無用のブラックマーケットへようこそですよー!」

元気のいい巫女さんの進行。

初美「今日の競売品は1品。たった1品ですけど、皆さん注目の1品ですよー!第1舎出身・最強のルーキー!二条泉ちゃんですよー!」

初美「最低入札額は500万円から!どうぞー!」

泉「……」

二条さんは裸で鎖につながれて、俯いていた。

二条さんとは思い出がある。最初に一緒にこの学園に入学した同期。生意気で、先輩たちからいじめられてたっけ。

それでも明るく、この学園で生き抜いていたと思ったのに。

咲「売られたらどうなるの?」

一「宥さんのお風呂がスタンダード・コースかなぁ。500万くらいの借金だったら、1年くらい頑張れば返済できるから悪くないと思うよ」

一「でも、質の悪いオーナーに買われたら大変。誰とは言わないけど、生きたまま皮を剥いで悲鳴を奏でさせるのが大好きな拷問狂いや、新鮮なパーツを集めている人体蒐集家もいるからねぇ」

一「ちなみにボクもトーカの命令で毎回出席してるんだけど、生きのいい雀士いたら買い付けるように言われているよ」

一「トーカに買われるのは結構不幸な部類に入るんじゃないかなぁ」

咲「あの娘は買うんですか!?」

一「雀力2くらいしかないでしょ?それに結構虐げられてきたのか、精神力も1、体力も1しかない。死に損ないの雀士は買わないよ」


久「600!」

竜華「620!」

久「650!」

初美「650以上出せる方いますかー!?」

650万円。それが二条さんの値段。ここまで必死にお互い戦ってきたと思う。でも、二条さんは成れなかった。

頂点に立つ資格もなく、この学園で強者達に死ぬまで搾り取られる。それが、負けたものの定めだ。

二条さんの値段が頭をよぎった。700万出せば買えそうだ……

↓1 二条泉を買いますか?

to be continued…

泉「ここに来た理由?」

泉「地元じゃ負け知らずやったからな、ウチ」

泉「小学生の頃から大人相手にも勝っとったし」

泉「気に食わんやつがいたら麻雀でボコボコにねじ伏せて」

泉「ウチが最強やと信じていた」

泉「そんなとき、この学園の噂を聞いた」

泉「麻雀を極めるために国中の才能が集められる施設がある」

泉「そこで最強になれば、この国で一番強いと証明できる、と」

泉「それでこの学園の門を叩いた」

泉「最初は衝撃やったわ」

泉「苛烈ないじめ、理不尽な暴力、劣悪な環境」

泉「それでも麻雀ならウチが負け訳あらへん」

泉「最初はそう言い聞かせとった」


泉「麻雀で何度か負けるたびに見えてきた。麻雀は奥が深い」

泉「ウチはまだまだ修行が足りん。地元のパンピー共をのしていい気になってただけやって」

泉「そう自覚できたことにまず感謝した」

泉「その時、ウチは思っていたんや。なら修行すればええ」

泉「修行すれば勝てる。ウチが最強や。この環境で修行すればすぐに今ウチより強い奴らに追いつける」

泉「大星淡や原村和にすぐ追いつき追い越したるから」

泉「今に見とれと闘争心を心の中で燃やしながらいじめを堪えて、ドブさらいしながら励んでいた」

泉「でも負け続けて」

泉「ある時思い知ったんや。ウチは最強なんかじゃない」

泉「どれだけ鍛えても、超えられない壁はある」


泉「世の中には綺麗事を言うやつがおる。努力すれば必ず報われる、と」

泉「でも努力だけで100mを9秒台で走れるか?」

泉「長い年月をかけてもっとも効率的な訓練をして、最高のコンディションを整えて挑んでも」

泉「超えられない壁はあるんや」

泉「それを認めたとき、ウチは」

泉「牌を切るたびに手が震えるようになって」

泉「何度か振り込んだあと」

泉「牌を捨てる事が出来なくなった」

泉「それでおしまい。借金返済の見込みなしと判断されて、こうして競売にかけられる羽目になったんや」

泉「これが二条泉の」

泉「麻雀学園での、雀士としての最後」

泉「ああ悔しい……」


700万円を払って、二条泉の所有権を獲得した!

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 2/6
所持金 1918→1218万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


初美「700万円以上ありますかー?なければ落札ですよー!」

ステージの上で裸で鎖に繋がれた二条さんは震えていた。

誰に買われたのかわからない恐怖。

これからどんな地獄が待っているのか。

あの頃の生意気な二条さんはもういない。


別室で契約書にサインしてお金を払ったあと、薄墨さんは奥から二条さんを引っ張ってきた。

初美「ほら、あの人があなたの支払い不能となった負債を請け負って下さったご主人様ですよー」

泉「あっ……あのっ……」

二条さんは慄いていた。顔面は蒼白で、床の一点を凝視している。

噂は聞いているのだろう。

雀士の体を集める蒐集家、生きたまま皮を剥ぐ拷問狂、女の体を改造して見世物にする変態、人体実験の検体を買い付ける闇医者……

そういう連中が、堕ちた雀士を買う。

自分を買い戻す方法はない。誰もが願うらしい。一番楽に卒園させてくれるところがいいと。

咲「顔を上げなよ、泉ちゃん」

泉「えっ……咲?」

二条さんは言いようのない表情で私を見た。不安、恐怖、安堵が入り混じっている。

二条さんの体を見た。栄養不足で痩せ気味だ。あまり女性的な魅力もない。

それでも女の体は金になる。宥さんのお風呂で私の為に死ぬまで働いてもらう。

昔最強を自称してはばからなかった生意気な二条さんのプライドをへし折って、このままペットにするのもいいかもしれない。

それとも愛人にする?今の二条さんの精神力じゃ、私のiPS棒なら簡単に屈服させられる。その上でたっぷり甘やかして女にするのもありかもしれない。

仲間にするのはなしかな。雀力1のゴミじゃ役にたたないよ。

↓1
①宥さんのお店で働かせる :宥さんのお店に行くたび稼いだお金をもらえる(2人目を働かせると倍率2倍にアップ!)
②愛人にする :To be continued のたびに体力が1回復する
③ペットにする :精神力1アップ!


咲「とりあえず鎖外してあげるね」カチャカチャ

咲「裸はまずいから、私の部屋行こ?」

泉「う、うん!」

第2舎は雀士にそれぞれの個室が与えられている。

部屋の大きさはもちろんグレードがあって、この寮で権力のない私のは最も質素な部屋だが、かつて二条さんが生活していた第1舎の雑居房と比べると天と地の差がある。

咲「私の服だけどサイズ合うかな~」

咲「服きたらシャワー浴びて来て。部屋出て角曲がったとこに共用のシャワー室あるから」

泉「何から何まで……ほんま、おおきに」

二条さんはとりあえずの人間的な扱いに安堵して、目に涙をためていた。

咲「気にしないで。困ったときはお互い様だよ」

でも二条さん、私と大星さんが負けて地獄を見ていた時、あなたは何をしてたの?

心の奥で憎しみは煮えたぎっていた。


体をきれいにしてきた二条さんは何度も私に感謝を述べた。

そして、第1舎で起こった出来事を教えてくれた。

泉「咲が引っ越してからやねん、原村のやつが本性表したのは」

泉「寮生に上納金を課したり、訓練と称して殺し合い紛いの麻雀をさせられたり、寮対抗戦でマイナスだった寮生を袋にしたり」

泉「やつは暴虐の限りを尽くした。5人の寮生が卒園になって、心を壊されて牌を握れんようになった寮生もぎょうさんおるで」

泉「体を売らされたり、ウチみたいにブラックマーケットに売り払われたり……」

泉「あそこは地獄や、教育責任者の真瀬もそれを野放しや!あの腐れ外道め!」

二条さんの愚痴が小一時間続いた。でも、それって弱いあなたの責任だよね?

徐々に見えてきた。第1舎で何が起きているのか。原村さんは弱い寮生達を贄に力をつけている。

もう誰も原村さんには逆らえないようだ。

泉「ほんま、原村に投票したのは失敗やったわ……あの時、大星さんに投票してればなぁ」

それをあなたが言うの?勝ち馬に乗ることや己の保身しか考えず、目先の利益ばかり追求して。

負けたあとの大星さんや私が一番苦しかった時期に、原村さんの足元で美味しいおまんまを食べていたあなたが!

ううん。二条さんに悪気はない。今も前と同じことをしているだけだ。

今のも、二条さんにとっては、あの時大星さんを裏切った罪悪感を薄めるための贖罪と、最後まで大星派だった私への媚へつらい。

弱者はこう振る舞う。かつては最強だと思い上がっていた同期がここまで惨めな弱さを出してくると、煮えたぎる怒りのあとに得も言われぬ優越感が私を襲った。


泉「あー……これからどないしよ。どうしたらええかな?咲?」

咲「泉ちゃんはもう麻雀しなくていいよ、安心して」

泉「ああ、まあ……しばらくは牌も握りたくないけど」

二条さんは目をそらした。

泉「それでも、ウチ、咲の力になりたいねん。あの地獄から救ってくれた訳やし、ウチにできる恩返しといえば、麻雀くらいしか」

咲「あはは、冗談が過ぎるよ~」

泉「え?今なんて」

咲「こっち来て」グイッ

二条さんを股の間に座らせたあと、ズボンを下ろした。

泉「あっ……」カタカタ

二条さんは絶句した。私の股に聳え立つ、おどろおどろしい大きさのiPS棒。

これからの二条さんの仕事は、私のコレを、私が好きな時にいつもでも、私の好みの方法で満足させること。

咲「ほら、咥えて?」

泉「いやや……咲の……友達やろ……」

自分が、かつて同じ立場だった同期(むしろ二条さんは私のこと、下に見てたっけ)に買われたことの意味を理解して、彼女は絶望していた。

救いを求めるように上目遣いで私の顔を見た。

咲「二条さんはこれから私の為に生きるの。外で戦って疲れた私をその体で癒やしてね。そのために買ったんだから」

二条さんはたっぷり1分は躊躇っていた。拒否はできない。彼女の所有権は私が握っている。

従わなければいけないことは、二条さんの体が一番わかっていた。それでも動かないのは彼女の理性が最後の抵抗をしているんだろう。

こういうときは再度命令をすると邪魔な理性を焼き切って命令を遂行させることもできるんだけど

私は待った。時間はある。私の股の間で葛藤する二条さんを見下ろし、私は優越感に酔いしれた。

やがて、意を決したように二条さんがゆっくりと口を開いて、私のを咥えこむように顔を近づけてきて



泉を愛人にして心と身体を癒やした。体力が全回復した!

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 1918→1218万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


一「咲ちゃんどう?あの娘の具合は?」

咲「まだ仕込んでいる最中ですけど、中の具合はきつく締まっていて上々ですよ!」

一「まだ生意気なこと言ったりしてる?」

咲「言いはしませんけど、目つきが生意気な時は泣きながらごめんなさい言わせるまでベッドの中で犯してます」

咲「泉ちゃん、第一舎でリンチされたのがトラウマなのか、暴力振るうとすっごい怯えるんですよ」

咲「だから少し乱暴にするだけで、すぐ折れるんです。そして許しを乞うように中を濡らして媚びながらいい声で鳴くんですよ」

一「しっかり使いこなしているみたいだね。で、これからのことだけど」

一「次のタイトル戦は名人戦。学内ランキング8位以内の強者で競い合うリーグ戦だよ」


咲「あれ?私の学内ランキングって何位ですか?」

一「ランキングは各種タイトル戦や寮対抗戦、寮内試合などの成績と教育責任者が割り当てるポイントを勘案して、所長の判断で月1回更新されるけど」

一「咲ちゃんのランキングは18位だね。まあ中堅ところって感じかな」

咲「18位……」

頂点への道のりはやはり険しい。

咲「というか、私、名人戦出れないですよね!?8位以内じゃないと!」

一「まあまあ。8位以内の雀士にはタイトル戦前に招待券が送られるから。」

一「実はこの招待券があれば名人戦出れるよ、順位にかかわらず」

咲「でもどうやって手に入れるんですか!」

一「方法は大きく分けて2つかなあ。直接8位以内の雀士に招待券賭けて試合を挑む方法。これが手っ取り早いけど、学内ランキング1桁の連中なんて怪物揃いだからね、難易度は高い」

一「もう一つは売りにだされた招待券を買う方法。名人戦に出ない上位ランカーもいて、それが毎回売りに出される」

一「相場は1000万円。名人戦は雀鬼戦と違って体力削られることもないし、負けてペナルティはない。」

一「純粋な麻雀の腕の競い合いだから、中堅ランカーで経験積むために出たい雀士はこれを買うことになるかな」

咲「ふんふむ」

一「どっちの方法で名人戦出る?」

↓1
① ランキング8位以内の雀士に勝負を挑む
 これを選択した場合は8人の名前が開示されてその中から可能な選択肢で選ぶことになる
 費用0円 難易度=リスクA+~SSS

② 招待券を購入する
 費用1000万円 試合に出ればノーリスクで経験つめて雀力が上がりやすい



★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 1218万円→218万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


咲「上位ランカーとかまだ早いんじゃない?」

一「咲ちゃんの雀力と精神力はもうすでに上位クラスだよ。ランキングが低いのは、実績がないから」

咲(実績……私いつも肝心なところで負けるからなぁ)

咲「とりあえずお金あるし、出場権買うよ」

一「了解」

1000万円を払って、私は名人戦のチケットを手に入れた。


出場登録を終えて数日後に、参加者一覧が張り出された。

    A          B
・ 新子 憧 (1) ・ 片岡 優希(1)
・ 神代 小蒔(2) ・ 宮永 咲 (2)
・ 池田 華菜(2) ・ 姉帯 豊音(3)
・ 獅子原 爽(3) ・ 弘瀬 菫 (3)

一「今年は例年に比べてレベル低いなぁ」

咲「Bブロックが私の卓ですね」

一「毎週1回卓が立って、4回試合あるよ。その結果でAとBの上位1人とそれ以外でポイント一番高い人が決勝卓に行ける。そこで今の名人も交えて試合して一番強い人が今年の名人ってわけさ」

咲「長丁場ですね」

一「負けても体力もお金も減らない。経験を積むのにはもってこいの場だよ!おそらく決勝まで行ければ雀力+1、タイトルとったらさらに+1だよ!」

咲(雀力8あれば、上に行ける……さらにタイトルがあれば、荒川さんに寮長の座をかけて勝負も挑める……頂点への最短ルート!)

池田「でも解せないぜ。なんで寮長クラスや学園上位の江口セーラや清水谷、辻垣内は出ないんだ?」

一「うーん、噂によると近々始まる戦争の為に手の内を見せないため……って池田さん!?」

池田「おい宮永!別リーグになっちまったけど、決勝で待ってるぜ!雀鬼戦のリベンジだ!」

咲「首洗って待ってなよ!」

咲(どうせ池田さんは予選落ちだろうからほっといて……新子さんに片岡さんも出るんだ……原村さんは出ないんだね)

第1舎で虐げられた事を思い出す。怒りがふつふつと湧いてきた。

一「燃えてるねぇ、咲ちゃん」

咲「負けられないよ、あの二人には」ゴッ

一「それじゃあ試合まで何する?」

↓1
① 宥のお店に行く (姫子の稼ぎ回収)
② 船Qのお店に情報を仕入れに行く (お金で勝率アップ!)
③ 荒川病院に行ってドーピングしておく (精神力を犠牲に勝率アップ!)


宥「咲ちゃんお久しぶり~最近何してたの~」

咲「愛人ゲットしたおかげでコッチには困らなくなりましたからね、今日は姫子さんのお金回収に来ました」

宥「はいはい、えっと……今月は500万円だね。今後はコンマ関係なく一律500万円だよ~」

咲「いろいろ事情があるんですね」

宥「そう、人生色々~女もいろいろ~」

宥「それじゃ、今日は誰にする?」

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 218万円→718万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉



↓1 誰にしますか?
①しろ(3回目)  20万円  :イッたのを認めさせたら所有権がもらえる
②ゆあん(2回目) 10万円 :他の寮生の弱みを教えてくれる
③ひめこ 無料        :叱咤激励をして、次回の収益を倍に増やす事が出来る

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 718万円→708万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


揺杏「お、宮永さんお久しぶり。名人戦出るんだって?すごいじゃん!」

咲「うん。今日はそのための英気を養いに来たの」

……

揺杏さんの名器をiPS棒で堪能した……

咲「あぁ~気持ちよかったぁ」

揺杏「はぁっ、はぁ(宮永咲の……前より凶悪になってやがるっ……)」

咲「あと30分……もう一回しようよ」グイッ

揺杏「ちょ、ちょっとタンマ!(これ以上相手してたら腰壊れるっ)」

咲「駄目?お金払ってるのに」

揺杏「駄目じゃないけど……うっ……そう言えば宮永さんの名人戦の対戦相手の姉帯豊音」

咲「姉帯さん?」ピクッ

揺杏「第3舎の情報とか、アンタの寮で流れてないだろ?教えてやるよ……せっかくだし」ハァ

片岡さんとは同じ寮だったからスタイルは知っている。東場にめっぽう強くてタコス好き。

弱点も持っているし、何とかなりそうだけど、姉帯さんの情報はほぼ皆無だ。

揺杏「耳の穴かっぽじってよく聞けよ……」

揺杏「姉帯豊音 197cm 能力者 能力は1種類だけじゃない 裸単騎は要警戒 

   全体効果系の能力もある? 黒づくめ 小瀬川白望と何らかの関係あり」

咲「うーん、いまいちわかりにくいけど」

揺杏「これで勝率あがったはずだぜ。私が知ってるのはそんなとこだ」

咲「どこで知ったの?」

揺杏「それは言えない。宮永さんも私から聞いた事は言わないでほしいな~これ漏れたらお互い不幸になるよ、私宮永さんを信用して言ったんだからな」

揺杏さんはこんな仕事してるし、お客さんとして来るのかもしれない。それか彼女の飼い主の竹井さんからいろいろ聞いているのかも。

咲「ありがとう、揺杏さん」

揺杏「名人戦頑張れよ」

揺杏さんから思わぬ情報を手に入れて、私は名人戦の卓へと向かった。

頂点に立つのにはタイトルが必要だ。タイトルさえあれば、金も人も権力も集まる。そして姉に近づける。

負けられない戦いが始まる……


タイトル戦は各寮の中心にある中立地帯で行われる。

名人戦のリーグ戦は毎週あり、1日10半荘、合計40半荘のトータルを競い合う。

取り決めもあり、なんでもありに近い雀鬼戦と違って、試合中に対局者の肉体と精神へのダイレクトアタックは禁止されている。

要するに純粋な麻雀の腕の競い合いだ。

豊音「よろしくおねがいしますー」

菫「よろしく」

優希「よろしくだじぇ」ゴッ

咲「よろしくおねがいします」ペッコリン

咲(ゆーきちゃん張り切ってるなぁ。最近イキってるみたいだしぶっ飛ばしてやる)

咲(対面の姉帯さん……背高っ!裸単騎は要注意だし、揺杏さんの情報から能力の系統もだいたい推測できる……初見であたったらまずい相手だったかもね)

咲(下家の弘世さん。この人の情報はないけど……そこまで強いオーラは感じない)

咲(ま、相手が誰だろうと全員ゴッ倒す!そのプランに変更はないよー!)

↓1 第1日目 結果
コンマ
60-99 1位
30-59 2位
10-29 3位
00-09 4位


咲「嶺上開花!6000・30000!」

咲「カン!もう一発カン!きたきた、嶺上開花です」

咲「あ、それカンします。ん~~ヌルリと来たよ、嶺上開花!」ドンッ!

優希「ぐっ……咲ちゃん強くなってるじぇ」

咲「もう負けないから。ゆーきちゃん、原村さんに伝えてよ。こそこそしてないで自分でかかってこいって」

咲「淡ちゃんの敵は私が取るから。ほら、そこ、カン!大明槓は責任払い!」

豊音「うわ~宮永さんちょー強いよー」

菫(さすがはあいつの妹ってところか……だがまだ温い……序盤から飛ばしすぎだ……マークがきつくなればこの先厳しいぞ?宮永!癖は掴んだ。後は狙うだけだ)

名人戦1日目、私は圧勝し、好スタートを切った。



一「おめでとう咲ちゃん!絶好調だね!特に姉帯さんの能力をことごとく封じていたけど……知ってたの?」

咲「それは秘密。でも思ったより手応えなかったなぁ。名人戦って麻雀学園で最も格式あるタイトルの一つでしょ?」

一「咲ちゃん、調子乗っちゃ駄目だよ。まだまだ先は長い。トップは狙われやすいし、この卓に着く以上、一筋縄じゃいかない相手だよ」

咲「心配性だなぁ、一ちゃんは」

一「咲ちゃんはすぐ調子乗って負けるからなあ。それじゃ、次の試合まで何する?」

↓1 何をしますか?

↓1
① 泉を可愛がる (精神力アップチャンスあり)
② 船Qのお店に情報を仕入れに行く (お金で勝率アップ!)
③ 荒川病院に行ってドーピングしておく (精神力を犠牲に勝率アップ!)


咲「ただいまー」

泉「おかえりなさいませ、ご主人様」

寮内の自室に帰ると二条さんが三つ指をついて私の帰りを迎えてくれた。

咲「いやー勝った勝った。大勝利。ゆーきちゃん半泣きだったなぁ」

泉「片岡さんに?それはすごい!」

咲「東発の親番を嶺上開花で蹴ってやったときのあの顔!忘れられないよ」

泉「片岡優希言うたら、原村和の右腕やん!カーッ!痺れますわ、ご主人様、もうイケルんちゃいますか?原村超え」

咲「……泉ちゃん、ご飯」

泉「はいっ、食堂から持って来ましたわ、A定食。こんな豪華な食事、第1舎じゃ味わえへんかったわ、ご主人様様様や~」

最初にひとしきり虐めると、二条さんは従順な愛人になった。

食事のテーブルでも、ベッドの中でもひたすら私のご機嫌取りをしてくる。最初は生意気な二条さんがペコペコする姿が気分良かったけど、ここまで露骨だと逆に萎えるものがある。

咲「時に泉ちゃん。さっき、私が原村さん超えてるって言ったけど、実際どう思う?」

二条さんの箸が止まった。

咲「原村さんが、大星さんを倒したの覚えてるよね。今の私、多分あの頃の大星さんといい勝負出来るくらいには強くなったと思うけど」

咲「間近に最近まで原村さんを見ていた経験を踏まえてどう?私と原村さん。どっちが強いの?」


泉「そ、それは……」

二条さんの目が泳いでいた。

咲「答えなよ」

泉「ご主人様……の方が……強い、思います」

咲「うわっ。泉ちゃん見る目ないねぇ。節穴だよ、節穴。自分が一番わかるもん。まだ私は原村さんには勝てないって」

大星さんを倒したときの原村さんの後ろには天使が見えた。あれだけ強かった大星さんもたった一半荘で心が折られ、雀力を失った。

この学園を支配する上位ランカー達は人の皮をかぶった怪物だ。

人間のままでは勝てない。

泉「すみませんでしたっ」

泉ちゃんはすかさず椅子からおりて土下座した。

泉「節穴で、すみませんでしたっ」

私が怒っている気配を察したのか、泉ちゃんは平身低頭、私の許しを乞う。

咲「いや、泉ちゃん。私が怒ってるのは違うの。あなた、嘘ついたでしょ」

泉「……すみませんでしたっ」

咲「何にすみませんなの?」

泉「嘘ついて、すみませんでしたっ」

咲「嘘ついた事は認めるのね」

泉「嘘ついて、すみませんでしたっっ!!」カタカタ

泉ちゃんが震えている。いつもならここらへんで許して、ベッドに連れ込むけど、今日はそうはいかない。

きっかけは何でも良かった。今日はこうするつもりだったから。


咲「泉ちゃんは愛人、向いてないなぁ」ゲシゲシ

床についた二条さんの頭を踏みつけた。

咲「おべっか使うならもっとうまく使ってよ。ほら、頭つかいなよ、飾りなの?」ドカドカ

何度か頭を蹴っ飛ばす。

咲「うーん、やっぱり脳みそつまってない。スカスカだね」

泉「すみませんでしたっ、すみませんでしたっ」

咲「心から言ってる?内心、ムカついてるんじゃない?同い年の相手にこんな頭ふみふみされて、意味の分からない理由で土下座させられてるんだよ?」

泉「すみませんでしたぁ!ムカついてないです!すみませんっ、すみませんっ」

咲「ほら、また嘘ついた。ムカついてるでしょ。私も昔そうだったからわかるよぉ。麻雀の試合で負けて、みんなの前で土下座させられてさあ」

咲「死ぬほどムカついてたんだよ、あの時。二条さん、笑ってたよね?」

泉「すみませんっ、すみませんっ」

咲「ふー……」


これは儀式だ。人間から怪物へ成るための儀式。二条さんの心をへし折れれば、私の精神も一歩高いステージに行ける気が……する。

ここまで土下座させても、二条さんの心は折れていない。

なんだかんだ言って、二条さんは麻雀の素質はあるし、負けん気の強い性格だ。今はへーこらしてるけど、いつか私に逆襲するチャンスを待っているんだろう。

どうやって二条さんの心を折ろう……

↓1 二条泉の心のゲージ 3/3

① 犬として扱うことにする
② 忠誠の証明として体の一部を提供させる
③ 今日は謝ってるし許して上げる
④ 自由安価

to be continued…

咲「ほら泉ちゃん、頭上げて」

泉「……」カタカタ

咲「そんなに怯えないでよぉ。目見て話そ?」

泉「ヒッ」

私の右目は飾り物だ。昔麻雀に負けて、そのカタとして右目を抉られた。

安物の義眼をはめているけど、未だに痛む。

麻雀で負けた晩は特に……痛くて眠れないほど……

咲「きれいなお目々だね、泉ちゃん……私は一個で我慢してるのに……」

咲「奴隷の分際で生意気だよ……そうだ!いいこと考えた」

咲「泉ちゃんの目、欲しいなぁ」

泉「あっ……うそ……」カタカタ

咲「新鮮な右目あれば……荒川さんならくっつけてくれるかも」

泉「いやいや、いくら荒川でも無理やっ!目の移植なんてっ!拒絶反応もあるし、視神経くっつけるなんてBJでも無理やったやろ!」

咲「試してみなきゃわからないじゃん。泉ちゃん、私の奴隷で所有物だよね?」

咲「ほら、このアイスクリームディッシャーで……右目くり抜いて私に頂戴」

泉「うそや……うそやろ……無理ぃ!」カタカタ

泉「すみませんっ!勘弁してくださいっ!これから靴でもなんでも舐めますっ!目だけはっ!目だけは堪忍してくださいっ!」

咲「はぁ……みっともないなぁ」

咲「【命令】だよ?」ニコリ

泉「咲ぃ~~~!!!」


ずぶっ ぬちゃ 




二条泉の心のゲージ 2/3

二条さんの絶叫が部屋に響いた。

血でたらたら濡れた右目が、忠誠の証として私に差し出された。

彼女の心のマスターキーは私のものだ。今日はそれを再認識させてやった。

今までが甘すぎた。今後は少しでも逆らったり、気に触ること言ったら体を削らせてやる。

それはそうと、この新鮮な右眼球の使いみちだ……

試してみる価値はある。



私は二条さんの眼を持って荒川病院へ向かった。

憩「こらまたとれたてホヤホヤの眼球やなー」

咲「これ、私の目に入れる事できないですか!?」

憩「眼球移植は難易度高いですよーぅ……安全にオペやるなら相場は5000万円やなー」

咲「高いっ!500万円の担保だったのに……」

憩「5000万円で右眼くっつくなんて破格の安さなんやけどなー」

咲「そうだとしても、そんなお金ありましぇーん!」

憩「5000万円ない咲ちゃんにはこっちの50万円プランがあるけどー」

そう言って荒川さんは薬を机の上においた。

憩「このおくすり飲んで取り出した右眼を自分の眼の穴に入れるだけや」

憩「だいたい50%の確率でうまく馴染んで右眼がまた見えるようになるでー」

憩「右眼が見えるようになったら負けた時の経験を克服して精神力+1くらいになるんちゃうかなー」

咲「で、リスクは?」

憩「失敗したら、右眼のドナーの残留思念が視神経介して咲ちゃんの脳みそに流れ込んできてー」

憩「精神力-1になりますよーぅ」

憩「どうしますかー?」

↓1 荒川憩の治療を受けますか?
① 受ける コンマ 50以上で成功! 精神力+1 
      コンマ 50未満で失敗! 精神力ー1
② 受けない 特に何も起こらない


咲「いや、そんな危ない薬使えませんよ」

憩「それじゃあその眼どうするんや?」

咲「憩さんいりませんか?500万円で売りますよ」

憩「ウチ人体収集の趣味ないですよーぅ……生きた雀士で無能力者なら100万円くらいで買うけどー」

咲「何に使うんですか?」

憩「こうやって咲ちゃんに売る薬のデータ集めやなーちなみに能力者は時価ですよーぅ」

憩「咲ちゃんもお金困ったらウチのとこ来てー……能力者向けにいろいろ試したいおくすりあるねん」

憩「治験はリスクに応じて1回100万円から出しますよーぅ」

咲「あはは……遠慮しておきますよ」


次の試合もある。力を落とすリスクは避けた方がいい。

それに二条さんの眼はもう一個あるから……試したくなったらまた来よう。


名人戦 2日目

初日の収支は1位だった。ここでまた1位を取れれば本卓出場に一気に近づく。

咲「よろしくお願いします」ペッコリン

優希「よろしくだじぇ!今回はタコスパワーマックス充填だじょ!咲ちゃん、覚悟はいいか?」

豊音「この前の借りは返すよー」

菫(さて……お手並拝見と行くか)

心なしかマークされている……


↓1 第2日目 結果
コンマ
70-99 1位
40-69 2位
20-39 3位
00-19 4位



優希「ロン!ゴッパーだじょ!」

咲「ぐっ……!」

咲「ならばリーチ!(リーチからの暗槓→嶺上開花→ドラ4倍攻撃でぶっ飛ばしてやる!)」

豊音「おっかけるどーリーチ!」

咲「ふんっ……ベタ足でのインファイトって訳ですね……受けて立ちますよ!」パシッ

豊音「ロンっ!12000!」

咲「がはっ……リーチ直撃っ……」

咲(まずいっ……これ以上消耗したらトップ目が……!)

咲「ならカンで流れを変えるっ!カンッ!嶺上……」

菫「槍槓」ドシュッ

咲「えっ?」

菫「甘いな宮永。この卓が相手へのダイレクトアタック禁止でなければ今ので死んでいたぞ」

咲「あっ……ああっ……」

心臓に矢を撃ち抜かれた感覚……油断していた……相手は皆、この学園の強者達

対策なしで勝てるほど甘くはないのだ


一人凹みで、2日目の成績は4位だった……


一「見事な負けっぷりだったねぇ、咲ちゃん」

咲「泉ちゃん可愛がってる暇なんてなかったよ……」ガックリ

一「まー、本気で勝ちたいなら勝率上げるべきだったよね」

咲「うーん、今週はどうしよう」

↓1
① 宥ねえのお店でストレス発散しておく (ついでに姫子の稼ぎ回収)
② 船Qのお店に情報を仕入れに行く (お金で勝率アップ!)
③ 荒川病院に行ってドーピングしておく (精神力を犠牲に勝率アップ!)


一「いいの?次の試合に向けて情報買うかドーピングしておいた方が……」

咲「うるさいなぁ!でもこのままじゃ今日眠れないよ、私!発散しないと!」

咲(それに前みたいに、宥さんのお店なら安上がりに情報ゲットできるチャンスあるもんね)

咲(分の悪い選択じゃないよー)

宥「毎度いらっしゃーい、咲ちゃん見事な負けっぷりだったね~」

宥「名人戦の予選も勝ち残れないんじゃこの学園の頂点は厳しいんじゃないかな~」

咲「宥さん、お金。姫子さん稼いでるでしょ?」

宥「はい、500万円」

咲「ほんとお金のなる木だよね」

宥「それじゃあ誰指名する~?」

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 718万円→1218万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉

↓1 誰にしますか?

①しろ(3回目)  20万円 
②はる(3回目)  20万円  
③ひめこ 無料        

いちご(2回) はる(2回) まいる(1回) ゆあん(2回) しろ(2回) 

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 1218万円→1198万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


シロさんの弱点はもうわかっている。

シロ「あっ♥そこだめっ♥」

シロさんを組み敷いて、膣奥深くをiPS棒で穿つ。

出し入れする度に、シロさんの中からとめどなく粘っこい愛液があふれてくる。

シロ「あっ♥はぁ~~~♥んっ、ちょいタンマ♥」ビクッ

咲「ほらほらここがいいんでしょ~?はやくイっちゃいなよ!」ズプッ

シロ「んんっ~~~♥」ビビクン

5分もしない内に、シロさんは達した。

シロ「はぁ……はぁ……ふぅ」

咲「イッたでしょ今」

耳元で確認を取ると、シロさんは真っ赤になって何も答えなかった。

まだ膣内で固くなっている私のを、軽く痙攣しながら咥え込み、シロさんは顔をそむけた。

咲「今日は認めてくれるまでやめないから」ズッポズッポ

シロ「んっ♥やめてっ♥ああぁ~~~♥」



咲「ふーっ、ふーっ」パンパン

シロさんの大きなおしりを掴みながら、後ろから突く。

雪のように真っ白な背中に、玉の汗が吹き出て、シロさんはまた限界に近くなっていた。

咲「気持ちいでしょ?認めてよ、これまでいくらあなたにつぎ込んだと思ってるの?」

シロ「ダメッ……イッてないからっ……あんっ♥やだっ♥」

咲「まだあと30分以上あるよ?いつまで耐えられるかな~」パンパン

シロ「あっ、やっ……くるっ……♥」ビクッ

シロ「ごめんっ……認めたらっ……お仕置きされるからっ……もうやめてっ」ビビクン

咲「んん~?」ズッポズッポ

シロ「トヨネにっ……禁止されてるのっ……!イッちゃ駄目って!!ああっ♥」

咲「トヨネって、姉帯さんですか?」

シロ「んっ♥あっ、そうっ……!トヨネっ……私の今のご主人様っ……!」

姉帯さんは名人戦の予選で鎬を削っている相手だ。

咲「シロさんは、姉帯さんに命じられてこんな仕事やってるんですか?」

シロ「そうっ……!トヨネのためにっ……お金稼いでっ……ああんっ♥」

咲「でも、イッたの認めたら私のものになるんですよね?」パンパン

シロ「そうっ♥だから駄目なのっ♥」

咲「乗り換えちゃおうよ、シロさん。気持ちいでしょ?姉帯さんのじゃ、こんなに乱れられないでしょ?」パンパン

シロ「んっ♥」ビクッ

そう問いかけると、シロさんは膣をきゅっと締めてきた。

咲「シロさんに認めてほしいな、私」

↓1 コンマゾロ目でシロ認める


シロ「……」

シロさんは何も答えなかった。

わかっている。もしシロさんが私に所有権を渡した事が姉帯さんにバレたら、彼女は必ずシロさんに報復する。

その時、シロさんを守れる庇護者になれるだけの力を私はまだ証明できていない。

シロさんを落とすには、私が姉帯さんより強いことを示さないといけない。

咲「シロさん、私勝ちますから。名人戦予選で姉帯さんより強いこと……示したらまた来ます」

咲「その時は素直に私のものになってくださいね」

咲「でもそのためには……シロさんの知ってる姉帯さんの情報、教えてほしいな」

シロ「……言えない」

咲「教えてくださいよぉ……私達の中じゃないですか」ヌプッ

シロ「あっ♥わかったからっ!動かないでっ♥今、敏感になってるから……」

咲「で、姉帯さんの情報は?」

シロ「500万」

咲「え?」

シロ「……500万円で……手を打つ」

咲「た、高すぎるよ!」

シロ「情報屋も知らない豊音の弱点だから……それくらいする」

シロ「買えば、次はラス回避出来る……勝率も当然上がる」

シロ「どうする?」

↓1 シロの情報を買いますか?

シロ「咲……抱きしめて」

咲「こうですか?」ギュッ

シロ「一度しか言わないからよく聞いてね」

シロさんは私の耳元で囁いた。


姉帯豊音 能力は6つ 六曜をモチーフにしている

先負 おっかけ立直一発 友引 裸単騎

大安は全体バフ能力 仏滅は全体デバフ能力 

赤口は中盤に注意 先勝は序盤の短期決戦用


シロ「これ、私の口から聞いたことは秘密にして……」

咲「当たり前じゃないですか」

シロ「予選通過したら……また来て。その時は……認めます」

咲「勝ちますよ、シロさんのためにも」チュッ

口づけを交わして私はお店を出た。

シロさんを手に入れるためにも、負けられない戦いになる。

★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 1198万円→698万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉

名人戦予選 Bブロック 第3日目

折返し地点を超え、ここまで私は1位-4位。平均して2位以上でなければ、予選通過の目は厳しい。

ここで、1位なら予選通過は固くなる。3位であれば、一歩遠のく。

豊音「宮永さーん、噂で聞いたけどー」

咲「なんですか?」

豊音「シロにぞっこんなんだってー?」

咲「はぁ」

豊音「中々イかないでしょ、あの娘。ちょー名器だけどー私ので慣れちゃってるからねー」

豊音「私のiPS棒ちょーすごいよーシロの顎、一回外れちゃったもんねー」

咲「大きければいいってものじゃないでしょ」

豊音「でも小さすぎたらイカせられないでしょ?シロ、大っきいの好きだしーあっ、ごめん」

豊音「宮永さん、一回もイかせた事なかったよね?シロの事」

咲「……」

菫「おしゃべりはそこまでだ。サイコロ回すぞ」

優希「タコスうまー」モグモグ

姉帯さんの能力はわかっている。注意すべきは東場のタコ野郎と未知の能力を持つ弘世さんだけだ!


↓1 第3日目 結果
コンマ
60-99 1位
30-69 2位
01-29 3位

名人戦予選 Bブロック 第3日目

折返し地点を超え、ここまで私は1位-4位。平均して2位以上でなければ、予選通過の目は厳しい。

ここで、1位なら予選通過は固くなる。3位であれば、一歩遠のく。

豊音「宮永さーん、噂で聞いたけどー」

咲「なんですか?」

豊音「シロにぞっこんなんだってー?」

咲「はぁ」

豊音「中々イかないでしょ、あの娘。ちょー名器だけどー私ので慣れちゃってるからねー」

豊音「私のiPS棒ちょーすごいよーシロの顎、一回外れちゃったもんねー」

咲「大きければいいってものじゃないでしょ」

豊音「でも小さすぎたらイカせられないでしょ?シロ、大っきいの好きだしーあっ、ごめん」

豊音「宮永さん、一回もイかせた事なかったよね?シロの事」

咲「……」

菫「おしゃべりはそこまでだ。サイコロ回すぞ」

優希「タコスうまー」モグモグ

姉帯さんの能力はわかっている。注意すべきは東場のタコ野郎と未知の能力を持つ弘世さんだけだ!


↓1 第3日目 結果
コンマ
60-99 1位
30-69 2位
01-29 3位

to be continued....

咲(姉帯さんの対面で先制リーチはしない)

咲(姉帯さんが鳴いたら防御力が下がった所に速攻で立直)

咲(序盤に牌が良い時は素直にまっすぐ、逆に悪い時は流れに逆らうような打ち方)

咲「カン!嶺上開花!」

豊音「んー?なんか読まれている?」

咲「能力に頼り切った雑魚は対策するだけでいいから楽だよー」

豊音「……」

優希「咲ちゃん辛辣だじぇ」

菫(今日は隙がなかった……集中していたな)

姉帯さんを狙ってトップを確保した!

ここまで1→4→1位とトップラス麻雀を展開した。

次2位以上で予選通過!3-4位ならコンマ判定だ。


一「咲ちゃんやるじゃん!名人戦の本卓出場まで後一歩だよ!モチベーションあがったみたいだね」

咲「うん。ここでタイトル取れば、挑戦できるし」

一「……荒川憩に?」

咲「心のマスターキー5本か、10億円か、タイトルのどれかをテーブルにおけば」

咲「いつでも荒川さん、寮長の座を賭けて勝負の卓につくって公言しているよね?」

咲「今の私にとって難易度的には、マスターキー5本<タイトル<10億円なんだよね」

咲「でも、今のとこ一番はやく手に入りそうなのがタイトルだし」

一「まあタイトル取れれば、他の寮生も認めてくれやすいしね、新しい寮長になった時も」

咲(荒川さんを超えれば……寮長として、和ちゃんと戦える。頂点まであと一息だ!)

一「それじゃ、次の試合まで何をする?」

↓1 
① 地下の雀荘にお金を稼ぎに行く
② 船Qのお店に情報を仕入れに行く (お金で勝率アップ!)
③ 荒川病院に行ってドーピングしておく (精神力を犠牲に勝率アップ!)


★ステータス★
雀力 7/10 精神力 8/10 体力 6/6
所持金 698万円
アイテム リザベーションキー「4」、タコスの弱み
所有権 姫子、泉


咲(大事な最終日のために準備が必要だね)

船Q「ヒッヒッヒ……ようこそいらっしゃい……船久保浩子のデータショップへ……」
 
咲「早速だけど、手っ取り早く勝率上げられる情報ちょうだい」

船Q「はいはい……名人戦予選Bブロックやな……」

船Q「勝率上げるにはこんな情報がありまっせ」


↓1
① 弘世菫の能力 500万円  1位・2位になるが確率70%になる
② 片岡優希の能力 400万円 1位・2位になる確率が60%になる

咲「うーん、いまいちしょっぱいなぁ」

船Q「何もしなかったら勝率50%くらいやな……他の人たちも必死に対策してるんやし」

船Q「ん?宮永、その情報は……【タコスの弱み】!今なら700万円で買い取りまっせ……ヒッヒッヒ」

咲(データやアイテムを売ることも出来るんだね。ここでは情報の価値が高いみたい)

↓1
③ 【タコスの弱み】を売る 700万円+
④ 【リザベーションキー「4」】を売る 100万円+

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年09月08日 (土) 20:15:07   ID: 4Lk2OGxo

せっかく復帰したのに板が落ちてんのか…

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