伊織「なんで私が罰ゲームで美希と漫才をやらなきゃいけないのよ!」 (25)



生っすかのコーナーで漫才(罰ゲーム)を披露するという設定です



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チャンチャラチャンチャン♪ チャンチャラチャンチャン♪


美希「どうもなの~」ニコッ

伊織「私たち≪おにぎり☆らびっつ≫って言いますぅ~。よろしくお願いしま~す」

美希・伊織「「……せーの」」

伊織「ぴょんぴょん♪///」 

美希「……」

伊織「って、アンタもやりなさいよ!///」

美希「あはははは! もうデコちゃんってばぁ~」



美希「普通に恥ずかしいからヤなの」

伊織「言い出しっぺはアンタでしょうが」

伊織「ったく…」

美希「ねぇねぇデコちゃん」

伊織「デコちゃんいうな! そう呼ばれるのは嫌だって言ってるでしょ!」

美希「あ、ごめんおデコちゃん。それでねそれでね」

伊織「その解釈すごいわね」

美希「ミキね、おデコちゃんに相談したいことがあるの」

伊織「なんかもう面倒くさいから素直に聞き入れるわ」

美希「ホント!? わーいありがとう!」

伊織「良きに計らえ」

伊織「で、改まって私に相談って何かしら?」

美希「実はミキね。将来はオニギリ屋さんになるのが夢なの」

伊織「えっそうなの?」

美希「うん! だから、こんなアイドルの仕事なんかとっとと辞めt」

伊織「ターイム!」

美希「えっ」

伊織「いきなりアンタが爆弾発言するから周りのお客さんが悲鳴上がっちゃっているでしょ!」

美希「あ、いいのいいの。どうせ2,3年もしたら他のアイドルの子たちに夢中だし」ニコッ

伊織「えっヤダなにこの子。満面の笑みでなんちゅーこと言うの」

美希「という訳で」

美希「ミキは今すぐにでもオニギリ屋さんを始めたいから、おデコちゃんには接客の練習に付き合ってほしいの」

伊織「絶対に嫌」

美希「わーい! ありがとう!」

伊織「なんで!?」

美希「それじゃミキは店員さんの役をやるから、おデコちゃんはお客様としてお店の中に入ってきて」

伊織「いやだから! 私は」

美希「やったー! ついに念願のオニギリ屋さんが完成したのー!」

伊織「って、人の話を最後まで聞きなさいよっ!!」

美希「あぁ早くお客様来ないかなぁ~」

伊織「……」

美希「あ、でも! お客様が1人も来なかったらどうしよう…」

伊織「……」

美希「うぅ…そしたら絶対に嫌だけど、もう一度アイドルで媚びを売る毎日をやr」

伊織「あっ! こんなところにオニギリ屋さんがあるわね! 入ってみようかしら! がらがらがら!」

美希「がらがらがら」

伊織「えっ。なんで閉めたの?」

美希「いやだって、急にお店の中に変な人が入ってきたから」

伊織「アンタがお客役で店に入ってこいって言ったんでしょうが!」

美希「はっ! そうだったの! ごめんください!」

伊織「いきなりどこの家にお邪魔しちゃったかしら」

美希「あっ! ごめんなさいでした!」

伊織「でしょうね」

伊織「そういうのはいいからちゃんと店員役をやって!」

美希「はいなの」

伊織「がらがらがら」

美希「いらっしゃいませ!」

伊織「へぇ。こんな所にオニギリ屋さんがオープンしたのねー」

美希「本日オープンしたばかりなの! こちらのカウンター席へどうぞ」

伊織「ありがとう。それじゃせっかくだから今すぐ何か握ってもらおうかしら」

美希「合点承知!」ギュッ

伊織「違う違う」

美希「えっ」

伊織「誰も私の腕を握れなんて言ってないから」

美希「でも、今すぐ何か握れって言ったから…」

伊織「いや話の設定で何を握るかくらいわかるでしょ?」

美希「あ、そっか! もしかしてこっち(首)だった?」ギュッ

伊織「ぐえっ!?」

伊織「殺す気か!!」

美希「そんな! 大切なお客様を生かす気なんてこれっぽちもないよ!」

伊織「殺す気満々じゃないの!!」バシッ

美希「あいたっ」

伊織「私はオニギリを握れって言ってんの! ここはオニギリ屋なんでしょ!?」

美希「えっ。もしかしてミキにオニギリを握ってもらいたいの?」

伊織「そうね! できればそうしてもらえると助かるんだけど!」

美希「はぁ…もーワガママなお客様なの。今回だけだからね」

伊織「いや毎回作りなさいよ。なにその顔」

美希「へいお待ち!」

伊織「やっとオニギリが食べられるわ…」

美希「新鮮な食材を使ったミキオリジナル特製オニギリなの!」

伊織「へぇ美味しそう。それじゃいただきまーす。あーん」

美希「どう? おいしい?」

伊織「うーん。なんか変わった味がするオニギリね…」

美希「あっ!! ごごごごめんなさいお客様!!」

伊織「うっさいわね。今度はなによ?」

美希「えっと…!」



美希「あれ? なんだっけ」


伊織「へっ?」

伊織「……」

美希「……」

伊織「……な、なんで握った本人が知らないのよ」バシッ

美希「たしかに」

伊織「いや確かにじゃなくて…」

美希「……」

伊織「えっ。ちょっと待って美希。アンタもしかして…」

美希「どどどどうしようデコちゃん…!」



美希「セリフが全部とんじゃったの!」


伊織「このおバカァァァァァ!!」(泣)

伊織「まだ尺が残っているのにどーするつもりよ!」

美希「全然わかんないよぉ! どーしようデコちゃん!」

伊織「デコちゃんいうな! 漫才中はおデコちゃんって呼ぶ設定でしょ!」

美希「そそそそうだったの! ごめんおデブちゃん!」

伊織「誰がおデブちゃんだゴラァ!」

美希「えっあれ!? なんて呼べばいいんだっけ!?」

伊織「おデコちゃん!」

美希「おデコちゃん!」

伊織「そう、おデコちゃん!」

美希「えっと! そ、それじゃ今からおデコちゃんが面白いショートコントやります!」

伊織「ちょ!?」

美希「ショートコント。ミミズ」

伊織「お願いだからそういう無茶ぶりするのやめてぇぇぇぇ!!」(泣)

伊織「もういいからとりあえず無理やりにでも本筋に戻すわよ!!」

美希「ふぇ!? ちょ、ちょっと待ってほs」

伊織「うーん。なんか変わった味がするオニギリね!」

美希「ごごご、ご、ごごごごめ、ごごごめんなさ」

伊織「ごごごごごごウルサイ!!」

美希「えっと! あの! そ、それは!」

伊織「それは!?」

美希「待ってデコちゃん! ミキほんと無理なの! なんにも思い出せないんだってばぁ!」コソコソ

伊織「この際なんでもいいから適当に面白いこと言いなさいよ!」コソコソ

伊織「ほら! このオニギリは何が入っていたの!?」

美希「えっと! こ、このオニギリの中身は新鮮な…」

伊織「新鮮な!?」

美希「生ゴミなの!」

伊織「きったなっ!」

伊織「よりによってなんで生ゴミ!? バカじゃないの!?」

美希「だってそれしか思い浮かばなかったんだもん!」

伊織「あーもう! 生ゴミでいいから次行くわよ!」

伊織「げほっ! げほっげほっ!」

美希「風邪引いたの?」

伊織「むせてる芝居をしてるんでしょうが!!」

美希「ちょっとなに言ってるかわからないの」

伊織「なんでわからないのよぉ!! どうにかして漫才を続けようとしt」

美希「あふぅ…」

伊織「諦めるなぁぁぁ!!」(泣)

伊織「あーもうやってられない!」

美希「はっ!」

伊織「こんなオニギリ屋、二度と来ないから!」チラッ チラッ

美希「この流れは間違いなくオチに持っていく流れなの!」

伊織「相方のフォローを自ら壊していくスタイルやめて!///」

美希「あれ違った? だったらミキもうお手上げなの。諦めよ? デコちゃん」

伊織「合ってるわよ!! だから早く次のセリフを言って!! お願いっ!!」

美希「待ってよお客様!」

伊織「なによ!?」

美希「他にも美味しいオニギリがたくさんあるから食べていってほしいの!」

伊織「誰がこれ以上アンタの握るオニギリなんて食べるもんですか!」

美希「いやいや。握るのはお客様自身なの。なんでミキが握らなきゃなr」

伊織「帰る」

美希「待って待って帰らないでお願い待って」ガシッ

伊織「ちょ!? 生ゴミ握った手で触らないでよ!」

美希「たぶんお客様はずっと勘違いしてるの!」

伊織「はぁ!? この私がいったい何を勘違いしてるって言うの!! 言ってみなさいよ!!」

美希「ミキのお店、オニギリを握るのはセルフサービスだよ?」

伊織「いや初めにそれを言いなさいよ。いい加減にして」

美希・伊織「どうもありがとうございました(なの~)」


チャンチャラチャンチャン♪ チャンチャラチャンチャン♪


――――
――

ちょっと美希! なに途中でセリフ飛ばしてんのよ! バカじゃないの!?
アンタのせいで後半の漫才がメチャクチャになっちゃったじゃない!

むぅ…! そんなに怒らないでほしいの! ミキだって頑張ったよ!

私はその百倍頑張ったわよ!! 台本だって私がほとんど書いたし!!

ミキだってちゃんと手伝ったよーだ

はぁ!? アンタはただ横でよだれ垂らしながら寝ていただk

あふぅ…

いやだから人の話を最後まで聞きなさいよぉぉぉ!!(泣)



春香「舞台裏で揉めてないで早くこっちに戻ってきて二人とも! 生放送だよ!?」

千早「まだ漫才が続いているのかしら? ふふっ」


- おしまい -

以上です
最後までありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年12月21日 (木) 14:18:18   ID: __a2u0-H

面白かった!みきいお最高。

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