【咲安価】京太郎奇怪綺譚:拾捌巻目【都市伝説】 (915)

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                          ̄

・咲-saki-の安価スレです
・原作とは違う性格付け・設定付けをされたキャラが登場する可能性があります
・現実に実在する人物、団体とは一切関係がありません。ここ重要
・色んな意味で広い目で見てください
・何かおかしい事があればそれはフリーメイソンってやつの仕業なんだ


前スレ
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:拾漆巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369307670/)

有志の人の見るだけで彼女が出来るWIKI
http://www55.atwiki.jp/kikaikitan/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371484460


立て乙ー
彼女できるって本当ですか!!!

なお誰に彼女ができるかは明言していない模様

【事務所支部部室】



久「ああ、忙しく働き回っている人達を見ながら紅茶を飲みつつ、優雅にくつろぐ」

久「最高に、心が安らぐと思わない?」


ゆみ「最低だな」

智葉「クズが」

やえ「死ねと叫びたい気分だ」


久「いいじゃない、私推薦でさっさと決まっちゃったから暇なのよー」


「「「できるだけ苦しんで死んでくれ」」」



久「部室(ここ)、空調もあるし人も図書室ほど居ないし、勉強に最適なのよねー」

ゆみ「そうだな、だから私達も借りているのだし。くたばれ」

智葉「あの後輩に勧められ、ここまで助けられては恩を返さねば仁義に反するな。くたばれ」

やえ「他の三年もここに時々来ているんだったか? くたばれ」

久「もー、みんなツンデレねー……ん?」




京太郎「先輩方! 先輩方の金より貴重な今この時期の10分、俺に下さい!」

先輩方をください?(難聴)

久「……ふーん……?」

ゆみ「難儀だな。どう思う?」

智葉「一番簡単なのは壁に背を預けて鶴田を使う……という方法だが」

やえ「足を止めてどうする。正面から来られて一撃貰えばアウトだぞ?」

京太郎「すみません、この時期に」

智葉「なに、良い息抜きになる。気にするな」

ゆみ「私達とて、24時間勉強しているわけでも無いんだ」

やえ「ニワカは知らないだろう秘密の方法だが、一日15分で勉強は十分足りる進研ゼミというものがあってな……」

京太郎「えっ」




京太郎「つまり、方針としては『背後の空間を埋める』感じで?」

智葉「ああ。協力者は、今リストアップした分で十分だろう」

ゆみ「心もとないのには変わらないが、勝機はあるだろう」

京太郎「元々勝機なんてほぼ無かったんです。むしろ闘志が湧いてきたぐらいですよ」

やえ「その意気は買うが……ううん、久。何か無いのか?」

久「あら? 私に振るの? 話し振られないからてっきり無視されてるのかと」

やえ「そんな『私はこの件を面白おかしくするアイデアがあります』みたいな嬉々としたニヤケを見せられればな……」

京太郎「君子危うきに近寄らず」

智葉「右に同じく」

ゆみ「右に同じく」

久「もー、風評被害よー」

京太郎「これから俺に実害来そうですけどね……!」





久「————ってのはどうかしら?」

ゆみ「……相変わらず」

智葉「頭がおかしいとしか言い用のない発想だな。理にかなってる分、本当に手がつけられない」

やえ「だが、楽しそうだという点では同意だ。……どうだ、出来そうか? 須賀後輩」

京太郎「……行けます。最大の問題もクリアできてますし」

やえ「行けます、より勝って来ます! と言った方が男らしぞ!」



京太郎「……勝って来ます!」



やえ「うむ、その意気だ!」

智葉「頑張れ。私から言えるのはそれだけだ」

ゆみ「安全第一にな。無茶はするなよ」



久「演劇、楽しみにしてるわねー」

【情報ピース『秘策』を入手しました!】

【探索パート終了】

【情報ピース三つ。情報が完成しました!】

【第十八話の間、全ての判定にて判定値が+6されます!】

怪人アンサーの正体ってまさか赤ペン先生なんじゃ……

勝った!!第三部完ッ!!

進研ゼミってすごいよな
俺の友達進研ゼミのおかげで漫画家になるって言ってたし

そして、冬期演劇前日の夜。

新子憧は、部屋で一人『あの時』の事を思い出していた。

あの暮れる前の陽光の差す、教室での問いが答えられた瞬間を。



憧「……バカ」

憧「私、本当に……バカよね」



微睡みながら、彼女は記憶の海へと沈んでいく。








———……そんな場面で、手を伸ばす相手を選べってんなら、俺は……


———怜の方に、手を伸ばすと思う



憧「……そっか」



その時、どんな気持ちだったのか……今となっては、分からない。

私はその時途方も無い衝撃を受けていて、思考が纏まっていなかったから。

自分の知っている京太郎なら、ここで一人は選べない。

だから答えは出ないだろうと、そう思ってたから。

あるかもしれない程度に、怜。

それとちょっとだけ……本当にちょっとだけ、自分を選んでくれるかもしれない、なんて期待があった。

本当にちょっと。

考慮しなくても良いくらいに少し。

ほんのわずか。

ほんの少しだけ。少しだけだったはず。




だから、ガツンと金槌で殴られたみたいな衝撃が———どっから来たのか、私にはさっぱり分からなかった。

相棒=隣に立つトキ、対等=メリーの背中合わせ憧と考えると、前は照かすこやん
後ろはまほか。ライバルキャラは誰だ?

憧「へー、私は怜と比べたら要らないんだーへー」

京太郎「ちょっ、そんな事言ってねぇだろ!?」

憧「そういう事言ってんのよばーか」



けど、今はダメ。今はダメだ。

今ここでその衝撃に身を任せてしまったら……コイツに、心配をかけてしまう。

だから笑わないと。

笑えなくても、笑わないと。

笑顔作って、いつも通りに話して、何もなかったように振舞わないと。

今の質問もその答えも、なんでもなかったみたいに思わせないと。

いつもの私、いつもの私、いつもの私———

そう言い聞かせて、『新子憧』を演じる。



憧「だって私落ちちゃったじゃない」

京太郎「い、急げばなんとか……」

憧「こういうのは選ばなかった方は落ちちゃうもんなの。あーあ、私落ちちゃったー」



両方選ばれなければ、いつも通りの毎日が続いていく。
怜が選ばれれば、何かが大きく変わる。
私が選ばれれば……その先なんて、考えてなかった。

でもこの三つのどれだったとしても、私は『こう』はならなかった気がする。




京太郎「憧が落ちた? あー、そしたら」

 



そんな事、言われなかったら。




「そしたら俺も、飛び降りよう」




気づかないで居られたのかも、しれないのに。



 

何気に京太郎もヤンデレの素質あるよね

憧「は?」

京太郎「は? じゃないが」

憧「何? 助けようとでもするの? 無理よ、そういう問題じゃないもの」

京太郎「あー、助けられないかもな」

憧「怜はどうするのよ。置いてくの?」

京太郎「そこは『分かってくれ』と頼むしかねえなあ」

憧「じゃあ何よ、何なのよ。アンタ、なんで——」

京太郎「憧ならいいや。死ぬのは怖いし、未練も腐るほどあるけどさ」




京太郎「『憧のために死ぬ』ってんなら……後悔だけはしないような、そんな気がする」

京太郎「死ねって言われて死ぬわけじゃねえけどさ。きみのためなら死ねる、って言えるぐらいには」

京太郎「信頼してるし、特別なやつだよ。須賀京太郎にとっての新子憧は」




——心臓の鼓動が、止まった。

ほんの一瞬、だけど間違いなく。

その次の瞬間から心臓は早鐘のように加速して、すぐに苦しくなる。

苦しい? なんで?

……そこで、私は肺が仕事を放棄していたことに気付く。

息をしていなければ苦しいのは当然だ。

京太郎に気付かれないように、深呼吸。

ようやく身体が落ち着いて、数瞬遅れて思考が落ち着いてくる。

貰った言葉を噛み締めて、その意味を読み取って。

贈られた気持ちを感じて、その気持ちに感想を抱く。


ああ、なんだか、嬉————



憧「—————」



そして結論に至った思考が、氷結する。

上気していた体温が、一気に冷える。

浮ついていた気持ちが落下し、心臓がやけに冷たく感じる。



その時ようやく、私は自分の最大の『失態』に気付いていた。

>>51
前半読んでた俺→よっしゃ告白やんけ!
後半読んだ俺→えっ

>>52
なんだ俺か

なんで、なんで私は……『ただ一方的に助けてもらえるだけの立場に自分を置いている』?




京太郎「手を伸ばすとか言われたから選んだけどさ、普段なら真っ先にお前に聞いたと思うんだよ。俺」

京太郎「『どうすればいい?』ってさ。俺は、お前を頼ってるから」

京太郎「前提が何もない選択なら、俺はその時必ず怜を選ぶだろうけど」

京太郎「それでも、俺はお前を頼ると思う」

京太郎「その結果お前が理屈とかじゃない自己犠牲とか選んだら……まあ、俺も飛び込みコースだわな」



そうだ、私達は対等だ。

だから『一方的に助けられる』事もないし、『一方的に支える』事もない。

互いに出来る事出来ない事が違うから、だから相互に同じ事をしてやれなくても対等で居続けられる。

……なのに。

なのに。



憧「(なんで、怜と同じ立ち位置に……?)」

憧「(いや、そもそも。なんで、私は京太郎が言ってたような発想に至らなかった?)」

憧「(始まりからズレてる? いや、ズレた理由なんてわかってる)」

憧「………」

憧「(……なんで、今更、私……)」

新子憧は、誰しも己の人生という舞台の主役であるという信念を持っている。

役者がでしゃばってはいけないと、役割を投げ捨ててはいけないと、自分に相応しい役目を全うするべきだと思っている。

頭の良い彼女は、自分の実力以上に思い上がる事・自分を過小評価する事がどんなに愚かしい事か分かっていたからだ。



だから彼女は、己の人生という舞台の主役として『その役割』を全うしていた。

己を磨き、努力し、他人を蔑ろにせず、思い上がることも過小評価もなく、ただ誠実に自分らしく。

「新子憧という登場人物」を舞台の上で、ひたすらに演じ続けた。

「新子憧」は魅力的な役であり、役者であり、名演であった。

他の役者達が、彼女を映えさえようとするくらいには。



……しかし。



彼女は、『でしゃばった』。



分かっていたはずだった。

それは、「新子憧」の役割ではないと、知っていたはずだったのに。

その役目を果たすには彼女には力が足らず、周囲に迷惑をかけるだけ。

分かっていたはずだった。

その上で、やらかしてしまったのだ。

欲を張ってしまったのだ。



「あの場所に立ちたい」と、『憧れ』てはならない場所に『憧れ』てしまった。

それが彼女のやらかした、最大最悪の大失態。



誰も責めはしないけれど、彼女自身は別である。

彼女が裏切った、彼女の柱である信念は別である。

彼女が己の衝動に身を任せて裏切った———『人生の主役という言葉に甘えない』という信念は、別である。

かっこいいこと言ってるようで駄目な方向に狂ってんな

そして、そんな折れかけの彼女の心にトドメとなる一撃。

彼女が気づいてしまった、思考の果ての最悪の回答。

ここで、『新子憧が忘れかけていた信念を取り戻したという意味』。



この信念は、何か別の要因。


すなわち内部からの都市伝説の干渉。
精神面で不安定になっていたという点。

とある存在からの外部からの干渉。
都市伝説としての特性を後付けした、それが精神面の揺れを倍加させていたという点。


この両者によって彼女が少なからず『自分を見失ってしまっていた』という原因が、信念までも見失わせた。


そして。

それに気付かせてくれたのは、彼女に手渡してくれたのは、彼の言葉。

そんな『最悪』。



彼女が『落としてしまった信念』を、彼が『拾って』、彼女に『手渡した』という事実。


平時では褒められて然るべきの善行が……今この瞬間は、地獄へと彼女を突き落とすひと押しとなった。



拾ってはいけなかった。手渡してはいけなかった。気付かせてはいけなかった。

例えそれが、かつて遠い日に少年が少女に宣誓した信念の一角だとしても。

彼女だけには、その救いを与えてはいけなかった。


彼が、己の後ろを歩く彼女が落としたもの。それを拾い届けた事を知らしめてはいけなかった。



例え彼女の秘めた想いを知らなかったのだとしても、彼にはどうしようもなかったのだとしても。

たとえ無意識の行動だったとしても。

「もしあの時彼が」と、思うことは止められない。

この瞬間否定されたのは、彼の立ち位置における彼女の存在意義。




それは、彼女の選んだただ一つの居場所を否定する行為なのだから。

彼の後ろに彼女が居続ける、その意義と意味を否定する行為であるのだから。

彼女が揺らされ続ける内心で至った、『対等』という宝物が失われた事実。



彼女が秘めていた「彼にとって自分が要らなくなってしまったら」という、恐怖を後押しするトドメの一撃。

胃に畳み掛けてきますね(瀕死)

以上が、この事件の始まりとなった問いの真実。



憧「(……嫌)」


憧「(嫌)」


憧「(嫌、いや、イヤ、いやぁ)」


憧「やだよ、そんなの」


憧「やだよ、やだよ、やめてよ」


憧「お願いだから」


憧「おねがいだから、おいてかないでよ」



憧「どこかに、いかないで」



彼女が『堕ちた』、本当の理由。

そして、この物語……人生における演劇の一幕も、終幕へ。

かくして冬期演劇は始まり、役者達は舞台に上がる。


舞台という人生の一幕、そのタイトルは『ロミオとジュリエット』。


観客は大勢。

筋書きはありきたり。

だが役者は一流だ。


この人生という舞台を、一時足りとも手を抜かず懸命に演じ続けている。


きっとその観客は、共に人生を演ずる人間だけにとどまらない。


彼ら彼女らに幸あれと願う『何か』も、きっとその演劇を見届けている。

『何か』って俺らのことか

【金剛蔵王権現】



都市伝説ではない。コンゴウザオウゴンゲン、と読む。

神様仏様、それが人の世にて何かの役割を果たすための仮の姿『権現』と呼ばれる存在である。

原作咲世界における、高鴨穏乃の元ネタ。



奈良の吉野の地、金峯山寺本堂に本尊を構える。

奈良の地に数ある神格の中でも特に特異な位置づけと特性を持つ、破邪の神性。

その最大の特徴は、『日本で産まれた創作の仏尊である』という一点に尽きる。



かつて「役小角」という名の修験者が居た。

彼は願う。「人々をこの世のあらゆる痛苦より救う神よ、顕れ給え」と。

まずは弁財天が現れた。彼は「貴方では優し過ぎる。それでは全てを救えない」と断る。

次に地蔵菩薩が現れた。彼は「貴方では慈悲深すぎる。それでは全てを救えない」と断る。

そして最後に、蔵王権現が現れた。蔵王権現は憤怒の相を隠さぬまま、それを悪しき者に振るう権現。

役小角はその神に祈り、祀り、その神の恩恵にて人々を救わんとかの神の存在を同じ修験者達に広め始めた……と、言われている。



役小角は『高加茂氏』の直系であり、彼が開祖となった修験道の総本山の一つに建っているのが、高鴨神社。

原作咲世界において高鴨穏乃が行なっていた山籠りは修験道と似通っており、彼女が通っていた道も大峯奥駈道という修行道。

高鴨穏乃は退魔の神性・蔵王権現に祈り誰かを救おうとした勇者、かつての役小角の立ち位置に居る。



蔵王権現は日本独自の仏。

人からの身から救世主となった釈迦如来の化身であり、釈迦如来・千手観音・弥勒菩薩の合わさった存在とされる。

仏教ではなく神道のくくりでは、大己貴命に少彦名命に金山毘古命・国常立尊と日本武尊の五柱の神が合わさった存在とも言われている。


……はっきり言おう。ふざけてるのか!? と叫びたくなるほど突き抜けて凄まじい存在である。

少し詳しい人が見れば卒倒してしまいそうなほどの神々を複数掛け合わせた神。

一つ一つが神社仏閣を建てて祀られていてもおかしくない高位の神格を融合させた、最強と例えるのが相応しい存在。



そして何より、この神の存在理由と産まれた理由は「ただ人を救う事」のみである。

日本で創り上げられた、「ありとあらゆる苦痛から人々を救うためだけに存在するヒーローとしての神」。

1200年以上前にこの日本で生み出された、日本で最も古き『対抗神話』に近い存在。

強いて言うのなら……これは、寺生まれのTさんの祖先であり、同一の存在であると言えるだろう。

優しさでもなく慈悲でもなく、ただ戦い滅する破邪の存在として望まれているという点で、この両者は驚くほど一致しているからだ。



すなわち、蔵王権現に仕える巫女の家系。人々の幸せを願う修験者。誰かの「救って欲しい」という祈りを叶える存在。



この三者が出会い、支え合い、惹かれ合った事は……きっと運命のような、そんな素敵な何かだったのだろう。

本日の投下は終了。お疲れ様でしたー、次回を待て

このアコチャー回が支援絵の礼程度で思いついた初期案には完全になかったエピソードだとはリハクの眼以下略


割と眠いので今夜はこれにて。いつも通りレス返しと埋めは明日

なんだか支援絵の人が可愛いアコチャー描いてほしそうだったのでこれが精一杯

おやすみなさいませー

乙〜
やっぱ都市伝説と神様って何処か似ているんだよな
不特定多数が信じると言う意味でならば、ある意味都市伝説も信仰されているとも言えるし、ある人にとっては救いになり、ある人には戒めにもなるという。
決して良い事ばかりでは無いかもしれない、でも悪い事だけとは限らない。ある意味、人が生み出したもっとも新しい信仰なのかもしれんね

「では一つ、皆様私の歌劇をご観覧あれ」
「その筋書きは、ありきたりだが」
「役者が良い。至高と信ずる」
「ゆえに面白くなると思うよ」

ってマスカレイドさんがいってました

>>86のせいで脳内で憧に腹黒純情魔女ビッチ属性が定着しかけた





………………………………ありかもしれん

こんばん和久井さん無理すんな

鷺沢文香嬢を前にここで推していた>>1の眼を持ってしてもあの人気上昇ペースは見抜けなんだ・・・!


>>23
ああ、答え合わせってそういう

>>24
第四章なんですよねぇ

>>26
明らかに方向性を間違っている件

>>36
向き合うのは対等の相手を求める魔物達です。敵対してこそ寂しさを埋められる者達

>>57
都市伝説の影響で冷静さを僅かながら失っていたからこそですからねー

>>80
ですね。「助けてほしい」って祈りだけは未来永劫無くならないもんだと思いますよ

>>86
どっかの女神に通報しておきますね

>>90
ルサルカ可愛い! でもやっぱり悲恋じゃないですかやだー
「勃たねえんだよ、お前じゃ無理」とか一度は言わせてみたい台詞



まだ帰れるわけじゃないんですが、帰り次第始めようと思っている埋めネタが何も思いつかないどうしましょ

後は温存しておきたいネタしか無いんですよねぇ、はてさてどうするべきか

姫子に抱きついて夜の墓場の運動会すればいいじゃない

前よくやってたクロスネタを、リクでやってみるとか?

ザオウゴンゲンが破邪とか破魔って事は咲本編で穏乃が魔物達と戦ってるのも宿命って感じかな。無に還す力といい本当にTさんっぽい

そして帰れなさそうという。明日埋めて明後日かその次あたりに十八話ラストですかね。十九話はラブコメ回

なんで権現は仏なのに神社で祀ってるの? と思った方は前スレにかいつまんで書いておいたのでよろしくお願いします

あと穏乃が通っていて蔵王山神社がある場所は吉野じゃなくて熊野でした。書き間違えェ

なんか書いて欲しいネタとかがあればこのスレに適当に置いておくとピンときた>>1が拾って書くかもです
前に望まれたやえさんの件とか京怜竜セの相互印象とかもそのうち


>>99
人生の墓場直行ですがよろしいか

>>100
クロスってだいたいこのスレ立てる前のボツネタと思いつきなんですよね・・・

>>101
ですかねー、炎とかそのまんまですし
ちなみに京太郎の産まれた場所の寺も蔵王権現を祭ってる設定ですよ
京太郎が寺で産まれた設定とか忘れられてる可能性大ですが



http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51786121.html

もうやだこの国

ところでイッチは憧ちゃん死亡ルートも構想済み?

そういやいつか1000でとったラブひな的ラブコメマダー?

難しい事とかややこしい事は>>1に解説なり講義なり頼もう(丸投げ)

こんばんワルドさんのゼロ魔二次創作小説におけるラスボス率は異常。そこでエタる的な意味で

月のトライアングルの続きを待ち続けてもう三年・・・あばば

明日十八話ラスト投下ですー。何事もなければ

返ってきたら前スレ埋めます。適当に


>>106
そらありましたとも。最悪の道筋というのはあるもので
シティハンター→エンジェルハートとなった可能性も

>>108
ラブコメは次回やりますよー

>>117
・・・なんでやねん

この手の話は自分が面白いと思ったものをチョイスするのがベネですよーと言いつつ適当に>>1の見解を


日本における巫女さんは昔からそんな処女重視ではないです。神職の女性なんて世界的にそんなもんですが西洋で末永く処女信仰が続いていたのは「ウェスタの巫女」辺りが原因でしょうねー

伊勢物語とかやっばいですよ。今で言う薄い本ですよ

賢く知的な巫女が痴的に野外露出調教とかされるエロ小説が平安時代にあった国ですよ日本

とは言っても有名な「白拍子」しかり、そこまでエロエロで退廃的な職業であっても社会的地位は悪くなかったんですよ
今と違い、昔はそういう風俗関係の人間は下手な平民より高い地位にありつけていましたので

ただ、当時女性天皇であった称徳天皇陛下などが嫌悪感を示したりなど世間的からの視線が痛くなってきて規模が縮小し始めたわけです


で、そこでまたしても出て来ました『熊野』の巫女さん軍団。彼女らは宗派の兼ね合いや資金源確保のために全国行脚の修行やお祓いにエロエロな要素を加えたわけですな

彼女らは巫女さん派閥でも圧倒的多数でしたので、彼女らに流されて当時の巫女さん達の定住しない人達は『歩き巫女』としてエロエロ属性を固定されるハメに!

歩き巫女さんの大きな派閥は退魔やお祓いを主流とするものと宗教を広めるものの二つに分化。両方共根本的にはエロ的な意味で似たようなもんですが


ちなみにこの巫女さん達の活動のおかげと言っていいのか分かりませんが、性器信仰などが勢力を伸ばし始めます

性器信仰は道祖神のアーキタイプ。つまり塞さんエロエロです

こういう風に綿密に辿って行くとエロが主体というくだらない理由であっても色んなキャラにたどり着く辺り咲はオカルト話が根幹にあるんでしょうねー


じゃあ処女信仰とかってどういうことなのよ、ってことなのですが

巫女さんが処女じゃないとー、って風潮が出来たのが70年代。で、当時人気だったとあるスパイ映画で巫女さんが処女奪われたら力が使えなくなった展開があったそうです。なにそれ王道でエロい

じゃあそれで決まりじゃね? とか外国との文化交流で徐々に処女文化が流れ込んできたんじゃね? とかここで結論出してもいいのですがもう少し


戦国時代で有名な武田さんのNINJAのお話です。くノ一、というものが実際どういうものかご存知でしょうか

女忍者・・・というものが一般的なイメージでしょうが、大抵のくのいちというものは娼婦に化けたりして任務を遂行します。またエロエロです

今も昔もスパイの基本はハニトラです。なので日本史上最も有名といわれる、武田お抱えのくのいちもそういった属性を持っていました

他と違うのは、そのくのいち達が「歩き巫女」に扮して全国を渡り歩いていたという点でしょうか


つまり武田さんちのNINJAは女忍者と巫女さんというダブル属性のハイブリッド。すげえ! 属性過多!

さらにこの頃になるともう歩き巫女の方には血筋を保とうとするスタンスもなくなっていたので、やりたい放題

具体的に言うと全国で活動しつつ美人になりそうな村娘の幼女を金で買ったりして里に集め、里の中で鍛えた後有能かつ美人である17〜30歳の精鋭メンバーを抽出して外部で活動させていたと記録が残っています

女忍者+巫女+選別済み美人+年齢制限とかこれもうわっかんねえな

今も昔も変わらない、というかこういう風潮が付く理由なんて一つ



つまり、思いついた奴・広めた奴が「その方がエロいだろ」と、広めた・・・んじゃないかと思います。理由はどうあれ、根本的な原因はそこかと

理論立てて証明するより「その方がエロいだろ」の一言で説明出来ればそれが最高ですよね!ね!

ちなみに日本では30年ほど前まで神社で巫女さんのバイトを募集する時「処女」ってのを募集要項に書いてる所が多かったそうです

ですが男女雇用機会均等法などで女性差別になると偉い人達に言われ、なくなってしまったのだとか

今では女性であればだいたいオーケーらしいですね

・・・ただまあ、宗教上の理由で処女でなければいけない所も確かにありますので

そういう所の神社は「名門の女子校」「成績優秀」「髪を染めていない」などの募集条件で「お嬢様なら処女だろ作戦」などを展開している模様です。涙ぐましい



まあ少ない時間をやりくりして長々と長文書いて何が言いたかったのかと言えば、貴方達は憧ちゃんとか小蒔ちゃんとか巫女属性の子達をこういう話のあとで綺麗な目で見れますかHAHAHAという事

巫女さん大好きですよ。作品内で特に優遇してるわけじゃないですけど

山田風太郎のはやり過ぎとしてもくのいちなんてヤってナンボだからねえ
エロ本とかエロゲでくのいちが捕まって・・・的なのは正直ナンセンスだと思う

「名門の女子校」「成績優秀」「髪を染めていない」

それもう絶対セックスしてるよね、と思ってしまうくらいには夢のない人間になってしまったぜ

マスカレイドの正体が黒とかやべえ

ガタノゾーアとヴェノミナーガは邪神的なサムシングか?

ダイナマイト巫女がエロのがあらためてわかった

>>135
まあそれは分かるけどそのせいで
久は組織の壊滅を目論だ後に裏切られて殺されたり、
菫がマスカレイドにしょうがなくキスしたり、
玄がマスカレイドの腕の中で死んだりしそう

なんで咲さんやアコチャーがいないんだろうねぇ……

こうやってAAとか張られているのをみると、
京太郎のAAも最近爆発的に増えたから AAスレで奇怪忌綺憚をやってみたくなるぜ。

でもこういうのって怒られるんだろうか(汗

AAで話作るのってセンスいりそうだからな
場合によっては自作しなきゃいけんかも

ところでマスカレイドは他になかったのか
笑っちゃうだろ!

最近漸くスパロボzから再生までやりきったからこのスレの京太郎の精神コマンドを妄想してみた
集中、信頼、根性、努力、友情、勇気

アレハレみたいな感じで精神変わっちゃえばいいんじゃないの

次はスパロボスレをやろう(提案)

>>157
区別がつかないので教えて下さい

こんばんわけがわからないよ、後悔すべき毎日が消えてるわロマンISの人がエロ小説書き始めてるわ

リリ勘保存しておけばよかったーうわー

今夜21:30スタートです。今日中に終わればいいな



>>130
あの人は変態だから・・・

>>131
近年黒髪の清楚な女の子がビッチと呼ばれる風潮のことですね、分かります

>>134 >>139
やめーや
蘇芳ちゃん可愛いだけで二期は称賛します

>>137
さあどうでしょう

>>138
ですよねー

>>140-142
活躍する人全員は出していませんよー全員は

>>143
自分はかまいませんけどわりかし厳しいんじゃないでしょうか。何より表情差分がないのが痛い
やるなら聖杯戦争形でよく使われるウィンドウ+テキストボックス形式ですかね

>>146-149
タキシード仮面「ガタッ」

>>150
一昔前の攻略本ならボロクソに叩かれてますな

>>155
むしろスパロボJを

>>156
気が早いですよ!

>>158
現実で女子が高校選ぶ時の基準の一つ「可愛い制服」と、男子が二次元で惹かれる女の子の「可愛い制服」くらいの違い



http://lakatan.net/archives/28574067.html

やだ、ちょっと欲しい・・・

                /. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .\
               /. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .ヽ
            / : . / : . : . : . ,. : . : . : .i. : . : . : . : .ヽ . : ',
          , 'ニ/. : .:,'. : . : . : . :i . : . : . : |. : . : . : . :、. :! : ._{_}ミ ヽ
         // /. : . :i: .,' . : . ,':/! . : . : . : |. : . : . : . :.:i .|: イ:|  \: \
.      //  .,' /: . :| :| ./: . |/ | |:ノ: .ヽ、 |: . : . : . : .:.|: |r:{: .|   \: \
.    /:, '    /:/! : .:.| .|/| :|: | ,|イ : . : . : ト:、{ :i:.:| : i: |: |/| : |     \: `. 、
    /:/     !:| | :i . :!:.∧.斗匕 圦 : . ト : | ヽ`{:十t}: } :|: !: i |        ヽ: . :i
.   /:/     |:!|:| . |.:|:{x示�xミヽ\:{ ヽ{xテヤ示xV!: :!,'.: .| |        ヽ:.|
  ,' :i      {! .|∧: :! 圦 {トイ_刈`    ´{トイ_刈 灯:.:| : . :| |         |.::|
  | :|       |:i :ヾ|: :{c乂こソ      乂こソっ|: :!|. : . :l |          !: |
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  |: |      i| i!: :. :.|: |:.:ヽ.      __       イ:.|: |. : . : . :|: |        |.|
  | :|      l|:.:| : . : | :|: .|: > .  ´ `   イ:.:..!.:|: | . : . : . |: |         |.::|
  |: |     l|: . !.: . :..|: :i:.:|: . : r‐|`  -‐ ´ |入.:.|:.| :|. : . : . : l: |         !: |
  | :|       l|: : |: : . : !_ l:_| _/ \    /   \j :!: . : . : . :|: |       |:|
  |: |     |: : ,:|. : . : |ヽ{ |     /`Yバ      ノ/|. : . : . : . l: :|        ! :|
  | :|    |:, イl: . : . .|   ヽr──ミ、__彡──y'  |. : . : . : :/ヽ:!     |:|
  |: |   /  /. : . : .j    {    { }     } |: . : . :./   \      ! :|



ぼちぼちクライマックス。クライマックスフォームを差し置いてディケイドがライナーフォームを持っていったのは何故なのか

投下はっじめーるよー

【三尋木萬物店】



咏「君は、運命を信じるかい?」

京太郎「は?」

咏「今の世の中だと『決められた未来』だとか『打ち破るもの』みたいに言われてるけどねぃ。なんでだろうね?」

京太郎「少年漫画でさんざんそういうフレーズが使われてたからじゃないですかね」

咏「でもまあ女性が使う場合の運命ってのは、もうちょっと素敵なものかな」

京太郎「?」


咏「友人であれ恋人であれ、互いに引き合うから運命の相手とは出会うべくして出会う」

咏「たとえ離れ離れになっても、いつかまた必ず出会える」

咏「そんな人と人の間の『引力』みたいなのの肯定って感じ?」


京太郎「ああ、確かに女性はそういうニュアンスで使ってそうですね」

咏「君にも、私にも。そういう出会いってのはきっとある」

咏「得がたい相手だから、見つけたら生涯大事にした方が良い。はっはっは」

京太郎「……ですね、同意です」

咏「私もそんなノリで日々過ごしてるんだぜぃ」

京太郎「ではその運命の相手を助けに行くために道具買いに来たという設定を今思いついたんでまけて下さい」

咏「たとえ本当にそうだったとしてもその理由じゃびた一文まけないけどねぃ」

京太郎「ですよねー」




京太郎「ところでいい加減『君』じゃなくて名前で呼んで欲しいんですがそこんとこどう思います?」

咏「えー」

京太郎「えーじゃなくて」

咏「沢山買ってくれるお得意様ならお願い聞きたくなるかもなー、ちらっ」

京太郎「ちらって口で言ってどうすんですか」




咏「さてさて。それで、今日は何か買うかのかな?」

【所持金】
¥18000



【現在保有アイテム】

・秘薬『烈火の姫君』
効果:HPを150回復

・投網『スパイディ』
効果:使用した次のターン、相手の出す手が分かる



【商品】

・秘薬『クレイジーダイヤモンド』
効果:HPを50回復
¥8000

・秘薬『烈火の姫君』
効果:HPを150回復
¥20000

・カプセル『DCS』
効果:使用した戦闘中ATK+10、DEF+10
¥8000

・注射『ただのビタミン剤』
効果:任意のステータスを50上昇させる。
¥22000

・投網『スパイディ』
効果:使用した次のターン、相手の出す手が分かる
¥18000

・視鏡『爆砕点穴』
効果:現在戦闘中の相手の行動パターンを知る事が出来る
¥30000

京太郎「さて、何を買うか、それとも買わないか」


どうしますか?


>>185

買わない

【何も買いませんでした】



咏「好きなよーにやればいい。自己責任でね」

咏「NINJAも『青春ならやりたいものやったもん勝ち』って言ってるらしいし。知らんけど」

京太郎「忍たま乱太郎!?」

咏「サスケがさらっと戻ってくるのはなんか違うような気がする、お姉さんはそう思うよ」

京太郎「火影っすかサスケさんェ…とは皆思ってんじゃないですかね」

咏「ホカゲ=スレイヤーさんは犠牲になったのさ」

京太郎「うちは特有のヤンデレじみたアトモスフィア」

咏「経験値横取りしない分良心的なのかね」

京太郎「飛影はランカスレイヤーと呼ばれるようになったとか何とか」

咏「目線をつけると汚い忍者という風潮」

京太郎「知らんですよ。ウィザードリィは脱げば脱ぐほど強くなるんでしたっけ」

咏「やーん脱げなんていやらしい」

京太郎「言ってない言ってない」

咏「ま、私が脱いでも誰も喜ばんし需要無さそうだけど」

京太郎「俺に微妙に需要がある可能性が」

咏「はっはっは」




咏「ま、明日の演劇楽しみしてるよ。見に行くから」

京太郎「うへぇ……ありがとうございます。そんじゃ、また」

咏「今後ともご贔屓にー。次はなんか買いに来な」

割と常連なんだから割引してくれてもいいのに…

36クラスによる演劇。一日という期間。ならば一箇所で順繰りにやっていって終わるのだろうか?



無理である。無理である。大事なことだから二回言っておこう。

なので冬期演劇の演劇は数箇所の舞台をローテーション、一クラスにつき二〜三回の公演をもって構成されている。

各クラスのシフトはバランスよく構成されており、観覧者は望むクラスの演劇を制限なくチョイスして見る事が出来る。

……無論、一日という時間の制限はあるのだが。



自分達のやることをあらかた終わらせれば、その間隙は自由にして良いという学園祭方式である。



よってその日は一日まるごと自由に使える三年生と、自分達の劇がない時間をやりくりする一・二年生。

彼ら彼女らに加え外来のお客さんも加わり、まさに人の海といって差し支えない状態に陥ってしまう。

人の流れをある程度制御してはいるものの、根本的にはお祭りなのだ。

どんちゃん騒ぎは避けて通れない道である。



生徒会所属の者達は交代で受付を担当しつつ、各クラスで問題が起こっていないかの見回りも担当する。

善意のお手伝いも数人居るとはいえ、自分達のクラスの役割もこなしつつでは非常に激務である。

この中央高校の生徒会副会長である彼も、最初の公演を未だ消化していないにも関わらず学校をあくせく走り回っていた。

時刻はまだ朝。

しかし、既に校門をくぐろうとする人影は数えきれないほどの群れ。



冬期演劇———開催である。

「どれ見るー?」

「どれにしよっかー」



「なんだか、極端だね」

「ふざけてるっぽいのと真面目なのがあるね」



「『フランダースの犬』みたいなのもあるけど」

「『S(そいつは)A(赤く塗らないのかい?)O(王道物語) キリト・キュービーの戦火』」

「『魔法少女が絶望したら魔女じゃなくてマゾになった件』」

「『ドラえもん、ナンと化してよー! ナンと化したドラえもん』」

「『非道戦士ガンダム』、ここは……1-A組の『明日のナージャ』?」



「相変わらず愉快な学校だねー」

「ねー」



「まずはどこに行く?」

「私達、来年受験だからねー。もし受かった時のために付き合い長くなりそうな一年生のから見てく?」

「そうしよっか」

「興味が有るのも見たいけどね」



「あ、ここちょうど始まるみたい」

「ここは……1-B?」

「えーっと、このパンフレットによると……タイトルは」





ロミオとジュリエット、だってさ。

声優つながりで合ってるよな?
魔法少女のはちょっとクスっときた

「新子さーん、そろそろ準備してー」

憧「はーい」



1-B組。

最初の公演を10分後に控えた彼ら彼女らは、少し緊張した面持ちで舞台裏や舞台袖に控えている。

主演の登場人物は練習スペースや練度の問題で固定だが、それ以外の役割は二班に分けてローテーションである。



モンタギュー家の嫡男ロミオ、須賀京太郎。

キャピュレット家の令嬢ジュリエット、新子憧。

ロミオの親友マキューシオ、高鴨穏乃。

二人の愛を祝福する神父(シスター設定になった)ロレンス、園城寺怜。

その他大勢のキャスト。


幕が上がるまでには、もう少し。



「新子さんどう? 緊張してる?」

憧「んー、ちょい心地いいくらいかな。ちょうどいいカンジ」



緊張の特効薬は、気を紛らわせること。
それを実行する現状最も手頃で簡単な方法とは、すなわち近くにいる友人と小声でお喋りする事である。

新子憧、彼女も例に漏れず緊張でがちがちになったクラスメイトの話を右から左に受け流しているのだった。



「須賀くんと仲いいもんねー! この劇でこの配役だったのも運命だったんだよ!」

憧「あー、別にアイツは私とだけ仲いい訳じゃないわよ」

憧「私がアイツとだけ仲いい訳じゃないのと同じようにね。そんなモンよ」

「えー、でも小さい時からずっと仲良かったんでしょ? やっぱり特別だったりしないの?」

「運命的な『引力』とかはあるんだってば! ロマンでしょ!」

憧「あ、あはは……」

憧「……」




憧「運命、か」

もしも。

もしも、運命というものがあるとして。

運命というものが、人と人の間に存在する「引力」のようなものだとしたら。



憧「(引力って——普通『強い方』が強く引っ張ってくものよね)」



たとえば物語の中で、大切な人がモブより優先されるように。

たとえば物語の中で、親友が仲間よりも優先されるように。

たとえば物語の中で、恋人が友人より優先されるように。



たとえば彼女の中で、どこかの誰かが『相棒』を『対等』より優先してしまった事が蠢いているように。



本当にそうであるかは問題ではない。

ただ、「人と人の間の『引力』は、より強いもので上書きされる」。

そんな理論を彼女が頭の中で組み立て、それに納得してしまった事が問題なのだ。

普段のこんな談笑の内容、一笑に付している彼女がこんな様子であることが問題なのである。



「どったの?」

憧「ううん、なんでもない」



バカでも子供でもない、けれど大人っぽいだけで大人でもない彼女が被る『ポーカーフェイス』。

誰も気付かない。

観客も気付かない。

気付き、それをどうにかしようとしているのは彼(ロミオ)だけだ。

原因もまたロミオというのが、笑えそうで笑えない話なのだが。




憧「じゃ、行こっか」




かくして、お伽話の幕は上がる。

京太郎「このとーり! 頼むよ! 一回だけでいいから!」

「えー、でもなぁ……」

京太郎「無茶言ってんのは分かってる! 変えるのは一部の台詞だけだから全体の進行に問題はない!」

「ま、変えた後の台詞も問題ないレベルだけどさ。しっかし急だな」

京太郎「スマン、あのさ……」

「ああ、理由は言わなくていい。どうせまた『そういう事』なんだろ? 好きにしとけ」

京太郎「……ありがとな」

「学食一回おごれ」

京太郎「はっ、高く付きそうだな」

「当たり前だろ?」



脚本担当のクラスメイトと話を終え、開演まで残り僅かという時点で定位置へ。

これでいい。

ギリギリまで知らせなかったのは、憧にその変更の内容を漏らさないために。

変更した内容を知っているのは、京太郎と穏乃と怜だけだ。



京太郎「(……選択の、結果……か)」

京太郎「(憧の様子がおかしくなったのは、あん時俺が『選んで』から)」

京太郎「(なら)」


京太郎「俺のせい……なんだろうなぁ……」



相手を傷つけるかもしれない行動。
それでしか相手を救えない事実はいつもと変わらないが、平時のそれよりずっと思く感じられる。
少年は、その拳に常のそれとは違う重みを感じていた。



京太郎「……けど、やるしかないよな」

京太郎「たとえ傷つけてしまう可能性があったとしても、それでも」

京太郎「救うために、助けるために、その人のために、その選択を選ばなければならない時がある」

京太郎「お前が教えてくれたことだもんな」



仕込みは万全。

本当にいざとなれば、対策もある。

穏乃も気合十分で、後は彼だけだ。

後は、憧を傷つけるかもしれない行動に対する彼の覚悟だけ。



京太郎「……よし」

穏乃「お、気合入ってるね」

京太郎「穏乃」

穏乃「大丈夫だって。きっと上手く行く!」

京太郎「……おお、そうだな」



少年も、これまで常に平常心をもって全ての事件に挑めていたわけではない。

不安になった時もあるし、恐れを抱いた時もある。

だからそれを紛らわせてくれる相棒が大切で、今こうして勇気を分けてくれた親友が大切で。

いつだって後ろから激励してくれた彼女が、大切なのだ。



穏乃「憧も私も、京太郎だって変わってくかもしれないけどさ」

穏乃「身長とか、趣味とか、好きな食べ物とか」

穏乃「それでも……私達の友情だけは変わらないって、信じてる」

穏乃「こんなとこで終わるほどヤワじゃないでしょ? ウチらの腐れ縁は」



ニカッと笑って、わざわざここまで勇気付けに来てくれたこの親友を、大切だと彼は思うのだ、



京太郎「……お前、本当にカッコイイなぁ」

穏乃「女の子にそれどーなのよ」



もしも。

もしもの話だが、友情や愛情で『三角関係』が形成された時。

普通ならば、その関係は二人と一人・あるいは一人と一人と一人で終わる。

京太郎と怜と憧がもしガッツリと『そういう関係』で争った場合、それも二人と一人という結末で終わるだろう。

選ぶという事は、そういう事だ。

だが、もしも……「京太郎と穏乃と憧」であったなら。

おそらくそこには、三人で迎えられる結末がある。

一人を除け者にしなくても笑って終われる、そんな結末がある。



この三人は、そういう関係だ。



穏乃「じゃ、行こっか」



高鴨穏乃には、それが可能かもしれないと思わせる、そんな現実を切り開いていける力がある。

ここで、少しだけ脇に逸れた話をしよう。

京太郎の持つ武器は、全て三尋木咏謹製の特殊な仕様である。

非常に壊れにくいし、都市伝説持ちが振るう事で真価を発揮する特性もある。

法律には触れない仕様なのに、法を犯す武器より強力という反則武器だ。

その特殊な武器の製法は今は割愛する。

これらの武器は、三尋木咏以外の誰にも製作できない。



そんな彼女が、使う本人達に隠して仕込んでいた仕様が存在する。



都市伝説は人の精神、認識の根源から湧き出づる力。

そして彼女が創る武器は、その形成された力を容易に乗せられるシステムを基幹としている。

要するに、使う側の精神に密接な関係をもつ武器なのだ。

彼女が作った、彼のためだけに造られた兵装の数々は。

ましてや、想定外の形ではあるが武器の一つが『新生』したのであれば尚更。



須賀京太郎や高鴨穏乃が愛用していた事実。

今この瞬間、二人が微塵の誤差もなく同じ覚悟と決意を抱いていた事。

両者の精神の波長が共鳴し、穏乃の能力が方向性を確定させた。



武器に思考は無い。

けれど想いはある。


使い手を守らんとする、強い意志がある。

『使い手を選ぶ武器』というのは、そういうものだ。



忘れてはならない。

命を預けるその武器は、文句も言わず、何か考えもしないけれど。



己を振るう貴方の姿を、いつだって見守る仲間なのだから。

【バージョンアップ。高鴨穏乃により『フクツ』の機能が拡張されました】




『フクツ』【靴】
自身の判定値を+5する。


    ↓


『フクツ・ゼシキ』
自身のATK、DEF、判定値をそれぞれ+5する。
【高鴨穏乃】を格納して経過したターン数、この補正は重ねがけされる。

あ、うっかり修正前の書いてしまった



【バージョンアップ。高鴨穏乃により『フクツ』の機能が拡張されました】




『フクツ』【靴】
自身の判定値を+5する。


    ↓


『フクツ・ゼシキ』
自身のATK、DEFを+5、判定値を+3する。
【高鴨穏乃】を格納して経過したターン数、この補正は重ねがけされる。

演劇は始まり、そして進んでいく。

可もなく不可もなく、けれど高い水準の演劇だ。

やたら観客が多くてパンク寸前の会場は見ないで頂きたい。



久「順調ねえ」

智葉「発案者のお前がよく言う。どの口でほざいた」

久「やーねぇもう。人を諸悪の根源みたいに」



よく見ればチラホラと主人公の義姉やら私服で警察の人やらが見える。

他校生徒も多く、中学生の姿もまばらに見えている。

ある意味人徳か、ある意味では公開処刑か。

慕われていることだけは確かだが、その笑顔には素直に称賛できない色が含まれている。



智葉「……ふむ。考えては居るのか」

久「あら、気付いた? そろそろ予定のシーンだけど」

智葉「ここまでのリスクを背負って、そこが無頓着なら私がどうにかしてたさ」

久「姉御肌ねえ」



そして、物語も半ばを過ぎる。

ロミオが親友を殺され、ジュリエットの従兄弟を殺し、街を離れる前にジュリエットの元へと向かう場面。

二人が結ばれ、最初で最後の契りによる永遠の誓いを宣誓するシーンである。



久「濃厚にベッドシーンはやらないのかしら」

智葉「お前は何を言っているんだ?」

憧「(……あれ?)」

憧「(この後は、ジュリエットの部屋で会話シーンじゃなかったっけ?)」

憧「(なんでセットが、バルコニーのジュリエットをロミオが見上げる時のアレに?)」



一旦幕が下り、セットが組み直されている最中。
舞台袖からチラッと舞台を除いた憧は、そこに違和感を感じた。
何かセットに不具合があって、これで間に合わせようとしたのだろうか?

しかし、主演であるはずの自分に連絡がない。

皆忙しく走り回っていて、事情を知っていそうな奴も捕まえられない。

その内、舞台の幕が上がり始める。



憧「(仕方ない。事情は分かんないけど、京太郎とアドリブを合わせて……)」



どんなトラブルがあったとしても、物語の中核が自分と京太郎であるならば問題は無いと思っていた。

相談無しに話は合わせられるし、京太郎に合わせられる自信も、京太郎が合わせてくれるという確信もあった。

アドリブだけで一つの物語を成立させられると、そう考えていた。


それは間違い無く、頼り頼られる『対等』故の全幅の信頼。


彼女はそう考え、彼は彼女がそう考えると考えていた。

だからこそ、『この舞台』を用意した。

観客席で、人影が動く。



憧「(あ、居た)」



バルコニーから庭園を見下ろす憧。

庭園から、見上げる京太郎。

先程の少し気恥ずかしい愛を語らうシーンの焼き直しのようだ。



京太郎「おお、ジュリエット———」

憧「(いけないいけない。気を引き締めないと)」

ベッドシーンはよ、受験勉強できないやんか


違和感を彼女が抱いたのは、途中からだった。



憧「(……あれ?)」



会話の流れが、妙だ。

いくつかの台詞が無く、台詞の装飾が増えている。

台本にはなかった流れ。

これでは最後の部分の台詞が違和感のあるものになってしまうかもしれない。



憧「(何考えてんのよもう)」



視線で訴えかけるも、京太郎は何のそのだ。

舞台の上で掴みかかってここからの展開をすり合わせるわけにも行かない。

幸いアドリブで合わせるのが難しいほど逸脱してるわけではない。

憧は、演劇続行という名の保留判断を下す。



それに気付けていれば、彼女にとって幸となったか不幸となったか。

演劇に集中していた彼女が気付けなかったのは、当然だったのか。

都市伝説が彼女の冷静な判断力と俯瞰する視点を僅かながら奪っていただからだろうか。


どのような要因があれど、彼女が気付いたのは、



憧「(……あれ、これって、もしかして……)」



その決定的な言葉を放つ準備が、全て終わった後であった。

京太郎が考えたのは、この演劇中の決着。

その為に、可能な布石は可能な限り設置した。



そして、彼女の心を揺さぶる、本音を引き出すための言葉も用意した。



「私は愚か者だ、貴女の手を取らず、親友(マキューシオ)の手を取った」

「貴女と別の誰かを並べ、貴女を選ばなかったのだ。それは私の罪だろう」

「けれど、許して欲しい愛しい人よ」

「私はそれを罪だと断じても、間違っていたとは思えないのだ」



直感は彼に、それは彼女をもっと傷つけるかもしれないと囁いた。

直感は彼に、そうでなければ彼女と本当の意味で向き合えないとも囁いた。


理性は彼に、その遠慮と気遣いこそが彼女への最大の侮辱だと吠えた。

それは対等を否定する。そうではないと。

須賀京太郎と新子憧の関係は、そうではないと。



「やり直しなど、できない」

「過去に戻ることなど、出来ない」

「だからこそ、今この時」



須賀京太郎と新子憧ではなく。

ロミオとジュリエットとして。

あの日、間違えたのかもしれない問いの答えをもう一度。




「『モンタギュー家のロミオ』として貴女を選び、その手を取らせて頂きたい」




選ばなかった、選べなかった答えを、彼女に。


その右手を、バルコニーの上に立つ彼女へと、真摯に伸ばす。

憧「え、あ、あ、あぅ」



作り物のドレスを着こなした、普段より三割増しで美人に見える彼女がうろたえる。

その答えは残酷であり、優しげであり、望んでいたようで望んでいなかった答えであり。

諦めの向こうにあった答えであり。

何よりも誠実で、暖かな気持ちが込められていた。

観客がそのざわめきを止め、一瞬息が止まるような錯覚を感じてしまったほどに。



憧「あ、な、なんでよ……」



その表情は観客からは赤らんでいるようにも、顔色が悪いようにも、今にも泣きそうにも見えた。

バルコニーでうつむく彼女の表情は、今は京太郎しか見る事ができない。

京太郎だけのものだ。



憧「私なんて、要らないでしょ……?」

憧「アンタ、私が居なくてもやっていけるでしょ……?」

憧「なんで、なんで、なんで」



人影が動く。

少年が伸ばした右手の腕輪が鈍く煌めく。

少女が頭を抱えるように、うずくまる。

観客が息を呑む。



憧「なんで、そこまで——!」

憧「やめてよ! 優しくしないでよ!」



そして、『変わる』。




憧「今は、それが何よりも痛いのよ———!!」




中世のお姫様から、現代の怪異へと。

【須賀京太郎】


HP:540

ATK:35
DEF:35

・保有技能

『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。

『TTT(光)』
The Templehero T。
寺生まれのTさん。この世のありとあらゆる理不尽の天敵。
絶望を絶つ者。どこかの誰かの希望の具現。
心を照らし、絆を紡ぎ、希望を繋ぐ者。
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。


〈装備〉

E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。

E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15
DEF補正+15

・『真・オモイヤリ』【聖遺物】
ATK補正+30
DEF補正+30
ヒーローシフト中、行動判定で勝利する事で何かしらの「奇跡」を行使する。

・『フクツ・ゼシキ』
自身のATK、DEF、判定値をそれぞれ+5する。
【高鴨穏乃】を格納して経過したターン数、この補正は重ねがけされる。

・『シュクジュ』【盾】
ATK補正+5
DEF補正+20

・『カタキウチ』【遠隔武装】
ATK補正+25

・『ハリコノトラ』【針】
自身のATKを0に減少させ、その減少させた分の数値をDEFに加える。

・『ヒトノワ』【遠隔武装】
効果発動宣言ターン、自身のHPを1まで減少させ減少させた分の数値をATKに加える。

〈アイテム〉

・秘薬『烈火の姫君』
効果:HPを150回復

・投網『スパイディ』
効果:使用した次のターン、相手の出す手が分かる

【フォームシフト対象者】


【園城寺怜】

ATK補正+30
DEF補正+30

・保有技能

『未来余地』Ver.2
少し先の未来、時々遠い未来を認識する能力。
どんな未来でも、変えられる。
自身の判定値に+10する。
判定コンマで相手を上回った次のターン、相手の選ぶ選択肢を知る事が出来る。
奇襲・罠・不意打ちに類するものを無効化する。

『D&T』
「未来余地」の派生技巧。
命を削り、未来を識るくだんの本懐。
能力の使用を宣言する事で、それぞれの効果が適用される。
ダブル:MAXHPの1/4を消費して発動。戦闘終了・フォームシフト実行まで、自身の判定値を+10する。
トリプル:MAXHPの1/2を消費して発動。戦闘中、相手の選択した行動が常に表示される。

・適正武器
全て



【高鴨穏乃】

HP補正+200
ATK補正+10
DEF補正+10

・保有技能

『B2A(いともたやすく走り去るえげつないババア)』Spec.2<<高速機動>>
凡百の存在には至れない高速の世界。
何よりも速く、誰よりも疾く。
自身の判定値に+10する。
<<高速機動>>に属する技能を持たない者との戦闘時、自身の判定値に+10する。

『不倒不屈』Spec.2
決して諦めない姿勢が奇跡を起こす、彼女の精神性。
HPが0になった時、HP1で耐える事が出来る。
一戦闘につき二回まで。

・適性武器
【長物】【靴】

【国広一】

ATK補正+40
DEF補正+80

・保有技能

『メスメリック・マジシャン』Act.2
魔法も科学も技術も奇術も奇跡も、全て突き詰めれば同一の物となる。
技術の先の笑顔の魔法。奇術の先に紡ぐ魔法。
戦闘ダメージ以外で自身のステータスが変化した時、それを任意で無効化できる。
50以下のダメージを無効化する。
1000以上のダメージを無効化する。
ダメージ計算時、自身のDEFを二倍にする。


・適正武器
【盾】【針】


【鶴田姫子】

ATK補正+60

・保有技能
『発砲美人』Type.2<<遠隔攻撃>>
矢射(やさ)す優しさ、撃つ美しさ。
千発千中、一撃確殺。的確的射的中の業。
自身の判定値を+5する。
<<遠隔攻撃>>を持たない敵の判定値を-15する。
自身の判定値がゾロ目であった場合、自身の攻撃サイドを確定させる。

『リザベーション・バースト』
「発砲美人」の派生技能。
仲間の意思を継ぐ力。先行ダメージの余剰エネルギーを鎖状の拘束具として具現させ、炸裂させる。
能力発動ターン、攻撃サイド確定時のダメージにその戦闘中に与えた全てのダメージを加算する。
一戦闘一回のみ。


・適性武器
【遠隔武装】

【最終ステータス】

【須賀京太郎/Nexus】

HP:1110

ATK:264
DEF:244


・保有技能

『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。

『????』
????

『未来余地』Ver.2
少し先の未来、時々遠い未来を認識する能力。
どんな未来でも、変えられる。
自身の判定値に+10する。
判定コンマで相手を上回った次のターン、相手の選ぶ選択肢を知る事が出来る。
奇襲・罠・不意打ちに類するものを無効化する。

『ダブル&トリプル』
「未来余地」の派生技巧。
命を削り、未来を識るくだんの本懐。
能力の使用を宣言する事で、それぞれの効果が適用される。
ダブル:MAXHPの1/4を消費して発動。戦闘終了・フォームシフト実行まで、自身の判定値を+10する。
トリプル:MAXHPの1/2を消費して発動。戦闘中、相手の選択した行動が常に表示される。

『B2A(いともたやすく走り去るえげつないババア)』Spec.2<<高速機動>>
凡百の存在には至れない高速の世界。
何よりも速く、誰よりも疾く。
自身の判定値に+10する。
<<高速機動>>に属する技能を持たない者との戦闘時、自身の判定値に+10する。

『不倒不屈』Spec.2
決して諦めない姿勢が奇跡を起こす、彼女の精神性。
HPが0になった時、HP1で耐える事が出来る。
一戦闘につき二回まで。

『メスメリック・マジシャン』Act.2
魔法も科学も技術も奇術も奇跡も、全て突き詰めれば同一の物となる。
技術の先の笑顔の魔法。奇術の先に紡ぐ魔法。
戦闘ダメージ以外で自身のステータスが変化した時、それを任意で無効化できる。
50以下のダメージを無効化する。
1000以上のダメージを無効化する。
ダメージ計算時、自身のDEFを二倍にする。

『発砲美人』Type.2<<遠隔攻撃>>
矢射(やさ)す優しさ、撃つ美しさ。
千発千中、一撃確殺。的確的射的中の業。
自身の判定値を+5する。
<<遠隔攻撃>>を持たない敵の判定値を-15する。
自身の判定値がゾロ目であった場合、自身の攻撃サイドを確定させる。

『リザベーション・バースト』
「発砲美人」の派生技能。
仲間の意思を継ぐ力。先行ダメージの余剰エネルギーを鎖状の拘束具として具現させ、炸裂させる。
能力発動ターン、攻撃サイド確定時のダメージにその戦闘中に与えた全てのダメージを加算する。
一戦闘一回のみ。


<装備>
E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。

E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15 DEF補正+15

〈アイテム〉
・秘薬『烈火の姫君』
効果:HPを150回復

投網『スパイディ』
効果:使用した次のターン、相手の出す手が分かる

【フォームシフト指定】


【対象者】


【園城寺怜】【高鴨穏乃】【国広一】【鶴田姫子】【ヒーローシフト】


【戦闘開始時、格納する人物・展開するシフトを選択して下さい】



>>262

トキ

同時に、動いた。


何人か、暗く見えない席から舞台裏や舞台袖へ。

両の舞台袖から巫女服を着た者が『何か』を発動。

舞台へ向かわなかった人影は客席と舞台の間にいつでも割り込める位置に立つ。

舞台を見下ろせる照明が並ぶ梁の位置にも動く人影が見える。

客席の一番後ろからでも見える位置のナレーション用マイク室には、遠目にも誰かが乱入しているように見えた。



久「派手ねえ。ちょっと楽しくなってきちゃったわ」

智葉「お前の悪影響だろうに。全く」

久「あの子にそういう素質あったって事でしょ。巫女さん達で結界、まず戦闘領域を区切る」

智葉「アイツが恐れていたのは逃げに徹される事と奇襲される事だったからな」

久「この事件が長引く事も、よ。忘れちゃダメ」

智葉「……ああ、そうだったな」

久「観客の安全を確保しつつ、逃げと奇襲と長期戦を潰す」

久「手の空いてる友人に片っ端から声掛けて戦力確保」

久「そんでもって自分の劇を見に来てくれるだろう人達を無自覚の戦力化、か……強かになったもんだわ」

智葉「間違い無くお前の悪影響だ」

久「風評被害よ風評被害」

智葉「……まったく」



舞台の周囲はめまぐるしく動射ているにも関わらず、舞台の上の二人は動かない。

見つめ合ったまま、互いの視線が互いを射抜いているかのように。



『あー、てすてす。サキー、これちゃんと動いてる?』

「動いてる! 動いてるっていうか動いちゃってる! ああ、すみませんすみません!」

『あっさりマイク譲ってくれて感謝感謝、さすが我が親友のクラスメイト! えー、ではごほんごほん』



そこに始まりをもたらしたのは、スピーカーから漏れだした声。

先程までのナレーション役の少年の物ではなく、脳天気な声と平凡そうな声が流れ出ている。

そしてその声が、開幕の音頭となった。



『ロミオとジュリエットが愛を誓い合うとしたその時! なんと世にも不思議な出来事が!』

『ジュリエットの従兄弟ティボルトの亡霊がジュリエットに憑依し、彼女の体を操ってロミオへと襲いかかったのです!』

『絶体絶命かと思いきや! ロミオの耳に懐かしい声が!』

『その声の主はマキューシオ! ロミオの為に戦い、ロミオのせいで死に、ロミオを恨んで逝ったロミオの親友!』

『しかしその声は呆れを含んだ声色で、ロミオを激励します!』

『その声は「私の分まで幸せになれ」と囁き、ロミオに取り付き、彼に力を与えたのです!』

『友の力をその身に宿し、ロミオはジュリエットを亡霊から取り返さんと闘いを挑むのでしたぁーーーっ!!』

久「ぶっふぉっ!?」

智葉「ま、まさか……」

久「あ、あ、あはっはははははっははは!!」

智葉「『この設定』で、押し通すつもりか!?」

久「あはははは、お、お腹痛い! ひーっ、ひーっ、あはははっはははは!!」



設定担当、台本担当宮永咲。

咲のサポートを受けつつ、ナレーション兼ごまかし担当大星淡。

力のある者、自信のある者の『声』というのは、空間だけでなく心に響く。


大星淡は本来この星の最強種である星の神子。

その声に、『説得力』が乗らないはずがない。



現に観客はこの超展開に疑問も持たず、その目を輝かせている。



少年目当てに来た都市伝説関係者の視線は「またか」という呆れに満ちたものであったのだが。







【ちょい休憩兼中断。再開は01:00】

>>158
いくらイッチでも巫女に関しては妥協は許さへん。
緋袴、白衣、襦袢、(千早、掛襟、肌襦袢、腰帯、足袋、草履。
これら一式が規定の形で構成されたのが巫女装束。
コスプレやサブカルにある改造されたものが巫女服。
今更ゴメンネ、巫女フェチとしては妥協できないのよ

貼り忘れてたのでこれを


【新子憧/メリーさんの電話】


HP:250

ATK:333
DEF:0


・保有技能

『悪鴉』<<高速機動>>
心はガラスのように脆いから、それを割らずに開かせて欲しい。
憧(あくが)らす心は少女性、乙女の心。この世で最も恐ろしき刃。
少女が襲う、少女が襲われる、結末の無いその物語。
自身の判定値を+20する。
敵の攻撃サイドが確定した場合、以下の能力が発動。
・敵攻撃サイドを無効、自身の攻撃サイドに変更する。
・そのターン自分が受けるはずだったダメージをそのターン与えるダメージに加算する。
・その際のダメージ計算は敵DEF数値を0と扱う。
一戦闘三回制限。


『対抗神話耐性』
何者かによって付加されている、この都市伝説のものではない特性。
後付けの悪夢。希望の天敵の産物。塗りたくられ重ねられた穢れ。
【対抗神話】属性を持つ者に倒された時、一度のみHPを全回復し復活する。



皆さん新しいフクツは最初の判定に限っては以前のフクツより判定値補正下がってること忘れてるんじゃないですかね


>>274
あざーっす! >>1が面倒臭がったとか言ってはいけない
読者間でそういうの済ませていただけると助かりますですー


投下再開

背後を取られる。

しかし、それは既に『視ている』。

故にこの初撃のみは、かわせるのだ。



怜『……あー、なんかなぁ』



怜はだいたい察しが付いている。

憧の暴走の理由も、その原因も。

自分がその理由の一端であることも理解している。


……その上で、自分ではそれを根本的な部分でどうにも出来ない事を理解している。



怜『人間、めんどくっさいなぁ。ウチらも含めて。そうは思わへん?』


『シスター・ロレンスもいつの間にか亡霊の毒牙にかかっていたのでした!』

『しかし彼女も亡霊となって、ロミオに力を貸します! 二人がまた、共に笑い合える未来の為に!』


怜『……うん、せやな。今はそのために頑張っとこ』

怜『未来って、いい響きやもんな』



台本一発読み、事前に読むのも練習も無しという無理難題をこなした上で、熱く感情をも込めたナレーション。

そんなナレーションをバックに、両者は舞うような攻防をこなしていた。



憧「私、メリーさん」


片や、その声に大気を伝わるおぞましさを。


京太郎「……」


片や、その眼の奥に覚悟の輝きを。


憧「今、貴方の後ろに居るの」



両者の姿が一瞬ブレ、瞬きの後に空気が炸裂するような音がした。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・装備変更
・アイテム使用
・フォームシフト
・ネクサスシフト
>>281


メリーさん判定
>>283

穏乃
フクツ
防御
でいいのかな?

【#攻撃メリークリスマス】


防御VS攻撃


3+1+10+3+6+6=29

2+1+20=23


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

『悪鴉』、発動!

攻撃サイド反転、メリーさんの攻撃サイド確定!


333×2+130=796ダメージ!


『不倒不屈』発動!

京太郎&穏乃残りHP:1


『不倒不屈』残り回数一回

『悪鴉』残り回数二回

あ、書き忘れ。フクツ・ゼシキ発動でステータス上昇です

———すみません。『俺達』だけにして下さい

———そりゃ皆で一斉にかかれば有利かもしれませんけど

———『誰かの後ろ』が増えれば移動先の選択肢が増えて、逆に不利になる可能性もあります

———大丈夫ですよ

———信じて、任せて下さい



小蒔「(信じてます。だからその信頼を裏切らないで、無事に返ってきて下さい)」

小蒔「(……なーんて、ちゃんと言えたら良かったのになぁ)」

小蒔「が、頑張れー!」





穏乃『頑張れだってさ、どうする!?』

京太郎「そりゃ頑張るさっ!」



背後を確実に取られるということは、無防備な首を常に相手に晒しているのと同じ。

とうの昔に決着がついてもおかしくなかったその戦いを長引かせているのは、非常に簡潔な理由。

大切な友情、応援、生来の折れず曲がらず真っ直ぐな根性。


それらが二人の中にある、なけなしの意地をブーストしているのである。



京太郎「耐えろ穏乃。まだ見切れてない……!」

穏乃『根性見せろってんでしょ? いつものことじゃん!』

京太郎「違いねぇ!」



高速起動で背後の空間を固定させぬよう、二人は走る。



その視界に、絶対に取り戻すと誓った友の姿を捉えながら。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・装備変更
・アイテム使用
・フォームシフト
・ネクサスシフト
>>293


メリーさん判定
>>295

防御 ネクサス トリプル

ほい

【#攻メリーさん撃】


防御VS攻撃

ネクサスシフト発動!
HP全回復!

D&T、トリプル発動!
新子憧/メリーさんの電話は『フィボナッチ数列』から最初のゼロを抜いた数列を行動パターンに使っています

0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, …

ここから最初の0を除いた数列で、2の倍数なら必殺、3の倍数なら防御、それ以外は攻撃
と言ったパターンで構成されているようです。本体の頭がいい影響



7+6+35+6+6=60

0+9+20=29


京太郎:ネクサスの攻撃サイド確定!

『悪鴉』、発動!

攻撃サイド反転、メリーさんの攻撃サイド確定!


333×2+559=1225ダメージ!


『メスメリック・マジシャン』発動!

ノーダメージ!

ネクサス解除!


京太郎&穏乃残りHP:740


『不倒不屈』残り回数一回

『悪鴉』残り回数一回

あ、例えば144の場合などは必殺になります。先に書いてたほうが優先です

京太郎「『ネクサス』ッ!」



とうとう、少年は唯一無二の切り札を切った。

切ったのか切らされたのかは別として、その行動にメリーの動きが変わる。

それも当然だ。

今までの多くの敵とは違い、この都市伝説はその脅威と輝きをキチンと理解しているのだから。



鎖全方向展開、視覚多層化、防御特化。

有り余る力を全て『受け』に回す。

これだけの力の奔流を一切攻勢に使わず防御に回したのであれば、流石にメリーと言えど突破はできない。

そう、出来ないのだ。理由が、どうであれ。



京太郎「……良かった」



絆が、彼女の暴走を防ぎ止める。



京太郎「まだ、俺達の絆は」

京太郎「お前を、止められる」



一筋の光明。

命を握られるという限りなく無敵に近いカウンター能力。

それが憧と自分を隔てる大きな壁となっていると、少年は感じていた。

どうやってもビクともすらしない強大なその壁に、小さなヒビを見つけたかのような歓喜。

小さな小さな希望は、彼の心を再び奮い立たせ、傷を癒していく。



京太郎「来いよ憧」

京太郎「……あーいや、違うな。来てくれ、憧」

京太郎「俺の、『後ろ』に」



その言葉が皮切りか、四人同時格納が終わったのを見計らったのか。


再び時間は折りたたまれ、メリーさんは彼の視界から消失した。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>310


メリーさん判定
>>312

あ、今のナシ

出たな深夜特有のミスが増えてくるイッチ

安価なら攻撃。ネクサス後は穏乃フクツ状態だろうし

京太郎「『ネクサス』ッ!」



とうとう、少年は唯一無二の切り札を切った。

切ったのか切らされたのかは別として、その行動にメリーの動きが変わる。

それも当然だ。

今までの多くの敵とは違い、この都市伝説はその脅威と輝きをキチンと理解しているのだから。



鎖全方向展開、視覚多層化、防御特化。

有り余る力を全て『受け』に回す。

これだけの力の奔流を一切攻勢に使わず防御に回したのであれば、流石にメリーと言えど突破はできない。

そう、出来ないのだ。理由が、どうであれ。



京太郎「……良かった」



絆が、彼女の暴走を防ぎ止める。



京太郎「まだ、俺達の絆は」

京太郎「お前を、止められる」



一筋の光明。

命を握られるという限りなく無敵に近いカウンター能力。

それが憧と自分を隔てる大きな壁となっていると、少年は感じていた。

どうやってもビクともすらしない強大なその壁に、小さなヒビを見つけたかのような歓喜。

小さな小さな希望は、彼の心を再び奮い立たせ、傷を癒していく。



京太郎「来いよ憧」

京太郎「……あーいや、違うな。来てくれ、憧」

京太郎「俺の、『後ろ』に」



その言葉が皮切りか、四人同時格納が終わったのを見計らったのか。


再び時間は折りたたまれ、メリーさんは彼の視界から消失した。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>313


メリーさん判定
>>315

穏乃
攻撃
フクツ

>>312

しずの
攻撃
フクツ

【#必殺仕事人メリー】


攻撃VS必殺


6+9+10+9+6+6=46

5+9+20=34


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

『悪鴉』、発動!

攻撃サイド反転、メリーさんの攻撃サイド確定!


333×2+150+12=828ダメージ!


『不倒不屈』発動!

京太郎&穏乃残りHP:1


『不倒不屈』残り回数零回

『悪鴉』残り回数零回

共に、使用不能


フクツ・ゼシキ発動。ステータスアップ!

HP:1/740

ATK:80
DEF:80

総合判定値補正+28

京太郎「穏乃」

穏乃『あいよっ!』



ここだ、と彼と彼女はタイミングを見切る。



京太郎「全力っ!」

穏乃『疾走っ!』



二人は息を合わせると、かつてないほどの勢いでメリーさんへと向かう。

そのスピードはまさしく神速。

並大抵の者であれば、対応すら不可能な風の砲弾。



憧「私、メリーさん」



しかし、相手は並大抵の者ではない。

速度に力を注げば注ぐほど逆効果だ。

それは背後への注意力と防御力の低下を示しているのだから。



憧「今、貴方の———」



そんな事は彼らも分かっている。

ならば何故? と周囲の思考が移ったその瞬間。

彼と彼女は、



京太郎「悪いが」

穏乃『今私達の後ろに、空間はないよ!』



地面に背を向けて、跳躍した。

地面すれすれ、10cmも隙間のない高度を数十メートルの跳躍を可能とするジャンプ力で滑るように滑空する。

彼らの背後から、『人一人が入れるだけの空間』が消失した。



憧「————!?」

京太郎「メリーさん攻略の王道ってのはなぁ!」

穏乃『壁に背を預けて「私の後ろは壁だ」って言うことだっ!!』




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>328


メリーさん判定
>>330

必殺!でも[ピーーー]なよ

必殺
穏乃
フクツ

【#メリー防御】


必殺VS防御


2+3+10+12+6+6=39

3+4+20=27


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

80×2+12=172ダメージ!


メリーさん残りHP:178


フクツ・ゼシキ発動。ステータスアップ!

HP:1/740

ATK:85
DEF:85

総合判定値補正+31

勢いを殺さず、マット運動の後転の要領でノータイムで立ち上がる。

背後の空間は空いたが、立ち上がり攻撃姿勢に映るまでに一秒もかかっていない。

つまりメリーさんが、反応し能力を使う暇もない。


そのまま竹とんぼを思わせる空中回し蹴り。

メリーさんはそれをかろうじてガード、ガードで出来た一秒の隙を見逃さず能力発動。

京太郎達の背後を取る。


しかし、能力を発動する前にメリーさんはよく考えるべきだったのだ。


彼らがあえて威力の乗りにくい空中回し蹴りを選択した、その意味を。



京太郎「……やっぱお前、喧嘩向いてねえよ」

穏乃『憧っ!』



駆虫で回転する攻撃。

すなわち、背後を取ったばかりのメリーさんの目の前に彼の背中があったとしても。

次の一瞬には回転により、真正面から向き合う形となる。


コイントスの際、コインの表側だけをずっと見ていることが出来る人間がいないのと同じ事。

回転一つで、彼らはこの時を操作する能力を攻略した。

すかさず放たれる、急所を外したハイキック。


メリーさんは教本のような綺麗なガードで受け流すが、無視できないダメージと共に吹っ飛ばされ、両者間に距離が空く。



京太郎「無理だろ。……拳を振り上げる時に、相手の痛みを想像できちまうお前は」

穏乃『憧、優しいもん。だから、憧には』

京太郎「致命的なまでに、喧嘩は向いてない」



決定的な宣告。

それでも、立つ。

そんな言葉では折れない。

それほどまでに強い想いが、彼女を突き動かしている。



憧「私、メリーさん……」

京太郎「憧っ……!!」




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>339


メリーさん判定
>>341

防御

ほい

【#メ攻リ撃ー】


必殺VS攻撃


5+1+10+15+6+6=43

8+5+20=33


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

85×2+10=180ダメージ!


メリーさん残りHP:0

『対抗神話耐性』発動!

メリーさん残りHP:250


フクツ・ゼシキ発動。ステータスアップ!

HP:1/740

ATK:90
DEF:90

総合判定値補正+34

鮮烈な飛び蹴り。

綺麗に決まった、京太郎と穏乃のリザベーションとは違い何の効果もない必殺技。

しかしこの二人の代名詞と言えるような、華麗な飛び蹴りが炸裂した。



しかし。



京太郎「また、『これ』か……!」

穏乃『あれ!? これ悪皿の能力じゃなかったの!?』



ビデオを逆再生するように、ダメージが回復ではなく『無かった事に』なって行く。

京太郎の頑張りも、穏乃の食いしばりも、仲間達の協力も。

京太郎と穏乃に向けられた、憧の声なき叫びも。

人の心が持つ『善きもの』にカテゴライズされる事象が、根こそぎ消し飛ばされていく。



京太郎「……ざっけんなっ!!」



この能力を思いついたとしても、実際にどうこうする奴が居るなんて信じがたい。

それほどまでに強力だが、冒涜的な悪意そのもの。

善意で行われた事象を全て否定するそれを、おぞましきものと呼ばずして何と呼ぶのだろうか。



憧「あ、ぐっ……私……メリーさん……」

京太郎「止まれ、止まってくれ、憧っ!」

穏乃『もうやめてよ憧!!』

憧「私、メリーさん——」



それでも、彼女は止まらない。

彼女の口は止まらない。

彼女の唇は、彼女の本音と思いを紡ぐ。




憧「——貴方の、後ろに居たいの」




京太郎「あ」

京太郎「あああああああああああああああッ!!!」




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>350


メリーさん判定
>>352

攻撃

攻撃

ファッキューマッス

【#メリー必メリー殺メリー】


攻撃VS必殺


9+2+10+18+6+6=51

9+1+20=30


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

90×2+21=201ダメージ!


メリーさん残りHP:49


フクツ・ゼシキ発動。ステータスアップ!

HP:1/740

ATK:95
DEF:95

総合判定値補正+37

京太郎と穏乃が、完全に呼吸を合わせ走り出す。

大切な人を、大切な友達を、優しいあの娘を。

これ以上苦しませないために、一分一秒でも早く開放するために。

彼女を囚え苦しめる、悪しき悪夢を打ち砕く。



穏乃『後先なんて考えない、ここでありったけ全力全開!!』

京太郎「ああ、ここで俺達は終わってもいい。だから憧だけは———」

穏乃『あそこでまだ泣いてる、私達の親友だけは———』


『「———絶対にッ!!」』



もはや身体への反動など考えていない全力疾走。

彼と彼女が絶命寸前のダメージを受けて食いしばり、既にどれだけの時間が経ったのだろうか。

何度、彼らを助けようと周囲の仲間達が一歩を踏み出そうとしたのだろうか。

観客が目を逸らそうとして、それでも目を逸らしてはいけないという直感のままに見届ける覚悟を決めたのは幾度だろうか。


それでもなお……周りの人間が『信じて、任せよう』と決めたのは。

友の為に歯を食いしばる二人の背中に、応援を送るようになったのは、どのタイミングからだろうか。

静寂の中の、無言の応援。

それが京太郎と穏乃の背中を押し、悪夢を砕く力を与える。



京太郎「違うんだよ憧、それは違うんだ」

京太郎「俺は、役に立つから憧に後ろにいて欲しかったんじゃないっ!」



全力の疾走、同時に跳躍。

勢いはそのまま、跳躍の力が更に加わる前方空中回転。

回転する砲弾のような姿勢のまま、ミサイルのように目標へと突っ込んでいく。



それが、最後の攻防となった。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・フォームシフト
>>360


メリーさん判定
>>362

>>359

>>359

空中で、前方に回転している球体の背後とはどこだろうか。

上方? 前方? 下方? 後方?

どこだっていい。どこで背後を取った所で……結果は、決まりきっている。

穏乃の能力をフルに発動し加速空中回転。
京太郎が死ぬ気で集中力を切らさぬよう、その状態で空間把握。
短時間のみ一回のみという制限だが、完全に死角は存在しなくなる。


上方であれば両足蹴り。前方であればかかと落とし。下方であれば踏みつけ。後方であれば両手をついて反動蹴り。

回転の勢いをそのまま威力に加算できるのだ。

相手の動きを見てからでも間に合うカウンターへのカウンター返し。

つまり。



京太郎「憧……」



今この瞬間、都市伝説が粉砕され無傷の憧が出現したのも。

気を失っている憧を、京太郎が抱きとめたのも。

抱きしめて、真摯に言葉を紡いだ事も。


京太郎「力があるとか、能力があるとか、知恵があるとかそういう事じゃなくて」

京太郎「俺は、お前に俺の背中を見守ってほしいんだ。後ろに居て欲しいんだよ」

京太郎「対等じゃなくても良い。そばに居て欲しいって思うのはダメか?」

京太郎「そりゃ、対等が一番だけどさ」

京太郎「……お前が、俺がお前を置いてってるように感じたら」


京太郎「ずっと、待ってるからさ。さっさと来てくれよ?」


京太郎「お前の居場所は、誰にも渡さないように俺が守っておくからさ」


運命のような、素敵に決まりきった事。 ゆったりと、舞台に幕が下りていく。



『ふたりはー!! しっあわせなキスをして終了ーーーーッ!!』



ナレーションはそう言っていても、幕が下りた向こう側でどうなっているかなんて見えやしない。

幕が下りきってから、数秒の間の後。

観客は全容を理解したわけでもなく、話の流れを理解したわけでもなく。

『ただなんとなくよく分かんないけど凄いことがあったんだ』
『あの子らは頑張って、報われたんだ』
『滅多に見れないものを見た』
『感動した』

と、胸の奥からくる衝動に身を任せ。


鼓膜が破れるよううな歓声と、拍手の嵐を彼ら彼女らに向けた。



本気の想いは伝わる。

どんな形でも、どんな相手でも、どんな言葉でも。

このお話は、終始そんな感じだったのであった。

【#攻撃merry】


防御VS攻撃


5+4+10+21+6+6=52

4+9+20=33


京太郎&穏乃の攻撃サイド確定!

95×2+19=209ダメージ!


メリーさん残りHP:0


戦闘に勝利しました!

メリーさんは、京太郎の後ろに居ます。

後日談のような、数日後の話。

冬期演劇が終わった後も、戦いは終わらない。

すなわち男子女子の鉄火場、甘ったるい戦争の日!


バレンタインデーである!



京太郎「憧居るかー?」

「新子さん? えーと、居ないっぽいね。チョコ配ってるんじゃないかな」

京太郎「ああ、今日はアイツ忙しそうだったな……」

「あっれー? チョコの催促ー?」

京太郎「ちゃうわ。ニヤニヤしてるとこ悪いが、借りてたノート返しに来たんだよ」



クラスの女子とそんな会話を終わらせた後、再び憧の捜索に戻る。

この日、新子憧は多忙だ。

割と社交的というか世渡り上手な憧は女子やクラスの男子にも一応配るし、親しい相手には高いチョコを贈る。

こういった時の贈り物に使うのは無駄遣いの対局にある金銭の浪費だと、彼女は知っているからだ。

それはさておき、と。

探し続けて数分の後、京太郎はようやく憧を見つけた様子。



京太郎「おお、居た居た。憧ー」

憧「ん? 京太郎? 皆に配ってたチョコならあげないわよ?」

京太郎「違え!要件そっちじゃない! ってか俺だけピンポイントにくれないのかよ!」

憧「あったりまえでしょ。アンタにあんな高いチョコ買ってあげるわけないじゃない」

京太郎「お前どんだけ鬼畜外道なんだよ」

憧「はいはい。で、本当の要件は何?」

京太郎「いや、要件ってほどじゃないがこのノート———」



日々は戻る。

彼女は吹っ切れて、元の場所へ。

思い悩み苦しんだ過去は彼女を元の場所へ押し上げて、三人の絆をさらに強く育んだ。



そんなメリーさんの鞄の中には、手作りの包装紙に包まれた手作りのチョコ。

数は一つだけ。

この日、そのチョコが誰の手に渡ったのか———それは、貴方の想像に任せるとしよう。




十八話・完

【次回予告】



「十年前……じゃないな。正確にはだいたい十一年前か」

「凄いことになってしまった。過去に飛ばされて帰れませんとかドラえもん劇場版かよ」



「えーと、俺が今16歳。健夜さんが17歳。咏さんが14歳か……」

「敬語使った方がいいですよね」

「気持ち悪いから辞めて欲しいんですけど」

「俺からすれば咏さんの敬語の方が気持ち悪い」

「あ、そう? んじゃ好きな話し方にするねぃ」

「……」



「なにアレ怖い」

「今の日本は週間大怪獣襲来の危機の時代だから」

「なにそれ怖い」



「いあ いあ」



「正体を隠さないと未来がなんかアレになっちゃうかもなんですよ」

「なら、小鍛治さんもかな」

「(咏さんの小鍛治さん呼びすっげー気持ち悪い)」



「大怪獣を狩った経験は、そういや無かったっけか……!!」



「というわけで数年後に俺をよろしくお願いします。おやっさん」

「初対面のくせにやけに馴れ馴れしいなお前」



「また、会おう」

「うん」



「ずっと、待ってる」




第十九話前編:Song for You/うたをあなたに

本日の投下はこれで終了。マジでお疲れ様でしたー

明日平日なのに長引いてしまって申し訳ない。もうちょい短く劇的にまとめる腕が>>1にあればよかったのですが


Song for You/咏を貴方に、歌を貴方に、唄を貴方に
Song for U/咏への歌

Sの話は彼女の話


自分もいい加減明日のハードワークがありますので、これにて失礼します

今夜もお付き合い感謝。アコチャー回を支援絵の人の満足するクオリティで仕上げられたのか不安になる次第

まあ憧ちゃんは>>1も好きですし。幸せになってほしい

おやすみなさいませー

乙やで
song 4uってのもあってな
いい曲だと思う(こなみ)




初恋…ま、まさかこの時から伏線を…?

Song of SAYA?

各ヒロインのバレンタインの描写がないんですがそれは

各ヒロインのホワイトデーの描写も見てみたいかなーって

特に宥と竜華から貰うのは重要だな
二つ以上の意味で美味しそうだし

ちゃんと文句なしのハートフル   ラブ    コメディやりますよー
ラブ    ひな  物語ですよー


なんか忘れてると思ったら戦闘曲かけんの忘れてたという
どうでもいい理由ですけどこのスレで途中から曲が流れるようになったのは理由があるというのになんてこったい
気分的には>>263の辺りから
http://www.youtube.com/watch?v=zMeXxBwsipE
これが流れてる感じでしたがやってしまった自分ェ


フクツ・ゼシキは『不屈是色』あるいは『不屈是式』ですー

零式でありZ式(蔵王権現式)でもありますが

是色とは仏教の教えから産まれた用語で要は「この世全て」という意味です
是式とは「これしき」というよく使われる連語の語源で、諦めない意志や折れない意志を示す際に使われる言葉ですね


穏乃と憧の能力は対になってます。回数制限有りで、守りの穏乃と攻めの憧
人間関係でなんだかんだ色んな事を受け止められる穏乃とついつい刺々しくなる憧
能力を使い切った時一人でも次に繋がる何かを残せる能力か、一人ぼっちだと後が無くなる能力か
高速機動も合わせて似てるような似てないような親友同士のシンパシー



>>194
彼女はそこんとこ色々シビア

>>205
いえす

>>231
勉強せよ

>>310
ごめんね

>>386
元ネタがS4Uですのでー

>>387
ハハッ

>>388
いあ いあ

>>393 >>394
ではその内(やるとは言ってない)

>>395
宥さん料理出来ましたっけ・・・?



蔵王権現はもっと話に絡ませたかったんですが穏乃か巫女さんが絡まないと難しいんですよね、基本都市伝説のスレですし

どう考えてもハートフルボッコラブクラフトコメディじゃねーか本当にありがとうございました(白目)
ラブ ひな はなんでしょうか…

録画しておいたデビサバ見たらこのタイミングでザオウゴンゲン出て来てコーラ吹いた

閻魔とか悪魔とか天使とかまだ大丈夫かねぇ

霊能力者に超能力は都市伝説に入るんかね

【閑話その10・物語の影で】



士栗「あ、おっかえりー。おにーさんの演劇録画してきてくれた? そのカメラでさ」

マホ「もー、校門の前で待ってるくらいなら一緒に来ればよかったのに」

士栗「あはは、流石に私が行ったらバレるしさ」

マホ「変装すれば先輩も流石に気付かないんじゃない? こっちに気を払ってるわけでもないんだし」

士栗「あ、ううん。そっちじゃなくて、もっと怖いヤツのほう」

マホ「?」

士栗「なんか怖いのが居るんだよねー、私も入りたくないよ。この学校の敷地」




マホ「それでずっとここで待ってて、暇じゃなかったの?」

士栗「暇じゃなかったヨ? ゴキブリ居たし」

マホ「ご、ゴキブリ!?」

士栗「そそっ。私とおんなじ様にこの学校に入ろうとして入れなさそうだったゴキブリ」

士栗「一匹見たら三十匹は居るって言うよね!」

マホ「ひぃぃ」

士栗「まーそれで、入れないなら入れないで何かしようとしてたから一匹一匹プチプチ、とね」

士栗「鉈相手は初め……っとと」

マホ「……なた?」

士栗「ぬたーっだよぬたーっ! 踏みつぶした体液がぬたーっ! って! 気持ち悪かった!」

マホ「ひぃぃ、も、もう帰ろっ! 士栗ちゃん!」

士栗「はいはい」




士栗「そんじゃ帰ろっか。帰りにサーティーワン寄ってこうよ!」

マホ「なんでそんなに食っちゃ寝して太らないの?」

士栗「体重は増えてるよ?」

マホ「……ウエストは、変わってないよね?」

【閑話その11・技能と技術in精神世界】



京太郎「お前、憧の事……」

黒「知らん。俺の時は終始一般人だった」

京太郎「そっか」

黒「もう未来はとっくに俺が読み切れる段階じゃない。なんとかするのはお前だろ」

京太郎「まあ、確かにそうだな。ところで……」




京太郎「……なんで俺は、降ってくる雨粒の数を数える修行なんてやってんだ」

黒「今は集中力の底上げだけやると前に言っただろう。雨粒の数も降らす時間も徐々に増やしていくからな」

京太郎「これ地味にキツイというか死にそう」




黒「ところで『剛力彩芽』って犬夜叉が持ってる鉄砕牙の新形態に有りそうな名前だと思わないか? 金剛槍破の次あたりで」

京太郎「今話しかけんな! あっカウントミスった」

黒「ほれ最初からやり直し。集中力を簡単に乱すなよ」

京太郎「タンスに小指ぶつけて死ねばいいのに」

黒「よーしそろそろ休憩入れるか」

京太郎「……ぜ、はぁっ、ぎ……ぎ、ぐ、そうだ、な……」

黒「(キツイんなら真面目にやらず手抜けば良い話だってのに。若いなー)」




京太郎「……なあ、ちょっと相談があるんだが」

黒「恋愛相談か? 相手は誰だ?」

京太郎「ちっげーよ! 今そういう悩みは抱えてねーよ! そういうのじゃなくて!」

黒「つまんね」

京太郎「お前やっぱり俺の脳内から叩きだしてやろうか」




京太郎「俺のプランを聞いて欲しいんだよ。お前の経験と照らしあわせて」

黒「うん? お前が何か考えた案を使えるレベルまで形にして欲しいってことか?」

京太郎「いや、まずは聞いてくれるだけでいいや。実際ただの思い付きレベルだし」

黒「言うだけ言ってみ。何のために俺らに口と耳があると思ってんだ」

京太郎「……おう。そんじゃざっくり言うとさ、この前きっかけがあって思いついたんだけど」




京太郎「ネクサスのバリエーションについて」

黒「……正気かよ」




京太郎「やっぱ無理か?」

黒「無茶だが、無理じゃない。……しっかし、まあ」

黒「俺も考えた事無かったぞ? その発想は流石に」

京太郎「意外だな、『思い付いてたけど危険だから採用しなかった』くらいはあると思ったんだが」

黒「ねーよ」

京太郎「そーかい」

黒「……完成させたいんなら、ここで練度を挙げるのは無理だな。それはリアルでやれ」

京太郎「完成すると思うか?」

黒「半々。今までお前達が挑んできたことの中で一番成功率が高いミッションだろうさ」

京太郎「良いね。やる気が出てきた」




黒「……そろそろ、再開するか」

京太郎「あいよっ」

黒「基礎が終わったら次は理論、座学の時間だからな」

京太郎「うへぇ」

伏線を張るのは回収するためでもありますが自分に対してその展開を絶対やるという制約と誓約でもあります

>>405
いずれ分かるさ、いずれな・・・

>>406
ヤマトさん空気読みすぎ

>>408
その辺りは一部除いて微妙にアウト

>>409
ユリ・ゲラーの系統なら・・・


ローゼンメイデンの新アニメは過去作をどういう扱いにするのか、別世界の話にするのか

時系列の矛盾、タイム・薔薇ドックス、消えた薔薇推奨! というホモホモしい発想が何故か発生

原作の話の進まないっぷりも大概なもんですけどねー

>>450
意味だけでも教えて下さいオナシャス

>>451
京太郎の文字→「人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず」

怜の文字→「うちが今日まで、生きてきた意味は この人と、出会うために有った」

ただ今帰宅。予定通り明日投下できそうです

久しぶりにアニキャラの京カプスレを覗いてみたら京太郎のAAが無いとか話題が上がってましたね
なので手持ちのAA録に載ってない拾ったAAでもVIPでAAで書いてる作者さんの支援に上げようかと思ったんですよ

そしたら書き込めなかったという事態!
・・・あるぇー? 規制? と思って調べてみました

再々規制・・・? 巻き込まれ全板規制・・・? 規制解除は12月・・・?

ファッキュー

扉の向こう側に行けねー! なんてこったい!


さてどうしたものか。AAは手元にあっても書きこめな意味ないんですよねー

確か京太郎AAが物凄く増えてるから次の更新で追加されるんじゃない?

しかし時間移動か…
過去の事象があってこそなのでなにをしようがその出来事は起きる→タイムマシン(映画)タイプ
過去を変えることで未来も変わる→一番多いタイプ
過去を変えることで別のパラレルワールドにシフトする→リボーン、イナイレGOCC等のタイプ
基本未来も変わるけどでかいことは見張られててできない→[たぬき]タイプ
過去でなんやかんやして変えた気になってたけどその出来事諸々含めて今の世界ができていたので実際は変わってない→ハルヒ、夏のあらし、ターミネーター?タイプ
ぱっと思いつくのでこんな感じだな、タイムトラベルはSFの一大ジャンルだから解釈や設定も多種多様に別れてて面白いよな

新子憧んばんわ

紅蓮の弓矢フルってなんであんなに残念な出来なんですか・・・?

今夜も21:30からスタートします


>>460
まだmltで提出がないのと、今月の締め切り過ぎてるんで早くてもあの京太郎達が反映されるの8月からになりそうなんですよねー
はじめちゃんのAAもめがっさ増えているというのに反映なし

>>461
今回どうなるかは秘密です。現実だとジョン・タイターの世界線説が今は一番人気なんですかねー?



http://i.imgur.com/cp6wVSf.gif
http://i.imgur.com/ZaPJmGF.gif
このスレのやつらが人間やめてるような気がしましたけどよく考えたらアニメの穏乃とかも人間やめてる動きしてた件

何を言ってるんだ?
紅蓮の弓矢に二番なんてあるはずないじゃないか

シズは山に登ってるからな…
ここのシズが登山してるかは知らんけど

憧が背後に回って超カウンターかましてくる絵面はどうみてもニンジャ

滞空時間長すぎ&着地柔らかすぎなんだよなあ……
計ってみたら2.5秒くらいで自由落下とするとだいたい30m

大洗の軍神様も横に跳んでたな

凄い頻度で京太郎に借り出されてるけど、部活には出れてるのかね

女子高生フィーヒヒヒ!

その理論で行くと咲登場人物の大体が化物体力なんですが

>>463
アッハイ

>>464
穏乃は毎朝小さい山ではありますが日課として登っているようです。京太郎と士栗が最初に激突したあそことか

>>466
あれはすごかった

>>467
ちゃんと出てますよー。でも今二月ですしね

>>468
慈悲はない

>>472
きょ、京太郎は自動卓背負ってったりしたし・・・




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          !::j:::::::::レ':::ト=ュ、 `ー‐' 匕z彡'´ リ:::::::::::::! イ::::::!
          l::ハ::::::::メヘム jハ           ノ:::::::::::::j´:::::::iハ
             マ:::ヽ::个.マム_リ         /::ノ::::::::::i::::::::::ト、:\
            ヾ::::::`ト `¨マ、 ヽ  _   ィ:_イ:::::::::::::j:::::::::::l ヾ::`
          _ 、::::ハ   マ、 r ゚  ! /´ ノ:::::::::::::/:::::::::::::トー
         r人 ム マ::::ヽ.  マ、 ヽ ノ {! /::::::::::::/:::::_:::::::ヽ、     |
         マ ム.ム \:::::≧ュキ__  j:V:::::::::::::/イ z⌒{:::::::::ゝ、_
          マ ムム  >:::::::`ーゝ/_jイ::::::::::::::/      マトー-
           マ.ムム /イ>-=イ⌒ヽ )_:イ/⌒ ヾ _  ー、::ミー
              マムム    /:;:::::::::ノ´   イ     \   `ヾ::::
                マ.ムム   /イ::::::::/ ヽ /_   ヽ    \   `
             マムム   {:::::::{ / { 、ヾ    }     ヽ
             / マ jヽr/ )ヽ:::i   ヽ \ヽ /

              /.  ' ! リ /  `ー   人 ヽj/        \
            ;   j j ム≧=ァーr=−ミ /

            j   イ / /-〈 ./_j_    /
           /  ハ ゝ. ィァ`Yニニニニニ'
            j   l  ヽ ミィ_ノ ニニニニ/
          ノ  /   ≧=ュ、 マ、ニニ7

          /  イ        ミマヾニ′
        / ィ´             j7
         /´                /
      /                   {



投下はっじめーるよー

【三尋木】

大人が両腕を一杯に広げた左右の長さを『尋』という。

尋三つ分の大きさの木……というのが語源であると言われている。

多くの場合約180cmとして扱われるが、一説には約150cmであるとも。



【尋】

尋ねる。
特定の誰かを探し求める。


長さの単位。
人が抱きしめられる大きさ一つ分。


『左右を重ねて神の所在を尋ねる』という漢字の成り立ちを持つ。



【咏】

詩歌を作ること。

『クトゥルフ神話』、というものがある。

ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの手により産まれた、世界で最も新しく産まれた『神話』である。


創作の神、創作の神話、創作の信仰。

強いて言うのであれば物語に分類されるのだろうが、この神話は少し特殊な概念の上に在る。



口伝で広まる・広げた者が個人個人の解釈を加え語り継がれる度に変貌する。

現実と擦り合わせた、真実や現実を一欠片混ぜた現実感のある物語。

陳腐化していない、スタート地点で知名度が低かったという利点。



つまり、極めて都市伝説に近い特性を併せ持つのだ。

クトゥルフ神話の物語の中でも、しばしば怪異は『都市伝説』という形で噂となり、登場人物達の耳に入る。


この神話の始祖の一人であるオーガスト・ダーレスすら、「語り継ぐ度に物語を変貌させる」という都市伝説の条件の例外ではない。

ダーレスからこの神話を聞き物語を紡ぐ者達と、「友達の友達から聞いた話」を広める者達と、一体何が違うのだろうか?

ダーレスですら、ラブクラフトから神話を語り聞かされた「友達の友達」でしかないというのに。



そして、何より。



都市伝説も、クトゥルフ神話も。

それが広まった理由、それが定着した理由、それが人の心に強く刻まれた理由。



その根底には、『恐怖』がある。

>>1>>476の期待を裏切るまでに要した時間、約五分

京太郎「和紙はこんくらいで良いですかね」

小蒔「ですね。すみません、手伝ってもらっちゃって」

京太郎「俺も買い物のついででしたからお構いなく」



この街の一角、行けば大抵の物が揃えられる三階建ての大型スーパー。
そこで二人が出会ったのは偶然か、必然か、それとも神の悪戯か。

バッタリ出会った二人は談笑の後、肩を並べて買い物を続行。

京太郎は食材の買い出し、小蒔は霊装の素材の買い足し兼初めてのお使い。
片ややる気充分で、片や生活費を計算しつつのお買い物。

この時一緒に買物を済ませようと安易に考えてしまった京太郎の思考に、計算外の要素があったとすれば。



小蒔「京太郎さん京太郎さん! お店の人に食べてもいいって差し出されました! 食べて良いんでしょうか!」

京太郎「試食コーナーです神代先輩。食べて良いと思いますよ」

小蒔「京太郎さん京太郎さん! あそこの【広告の品】ってなんでしょうか!」

京太郎「今日の俺達には関係ない事です。行きましょう」

小蒔「ふきゃっ」

京太郎「おおう、神代先輩が棚に躓いて商品棚ナイアガラ……」



初めてのお使い、初めてのスーパー、田舎娘。

それらの要素が引き起こす結果を、予想できなかったということだろう。



京太郎「……そういえば、神代先輩お嬢様なんだけか」

京太郎「(同じお嬢様でも透華さんがやらかす姿が想像できないのはなんでだ?)」

京太郎「(……所帯染みてるからか。なんかお母さん臭がするんだよなあの人)」

京太郎はエコバッグ、小蒔はビニールの袋に買った物を詰めつつ帰路に着く。

まだ夕方という時間帯ではないが、帰宅までの時間を考えれば京太郎の方はそこまで余裕はない。
真面目な小蒔は言わずもがな。

なので二人とも寄り道せず直帰となるのだが、偶然にも途中まで別れること無く同じ道を歩いていける様子。

話しながら肩を並べて帰ることになると、さて困るのが尽きてくる最近の話題。

と、なると。必然、二人の話は少し互いに踏み込んだものとなる。



京太郎「霧島神境出身の女性?」

小蒔「はい。十数年前、私達が生まれる前にこの街で行方不明になった方らしいです」



その小話の途中で、様々な話題が流れる。

昔、この街に小蒔達と同じ場所から来た女性が居たのだとか。

修行のために遠方から鹿児島へ、修行を終えたら鹿児島からこの街へ。

成程、前例があったのならこんな遠方の地が彼女達の修行の一環を行う地として選ばれたのも頷ける。



京太郎「……もしかして、神代先輩達がここに送られたのも?」



ふと、もしやと京太郎は思い付いた事を聞いてみる。

バラけて五つの高校に転校させた理由。この街が彼女らの訪れる先として選ばれた理由。

それが表向きの理由だけではなく、別の理由もあったとするのなら?

それが個人の意志であれ、組織の意志であれ。



小蒔「石戸のお婆様……霞ちゃんのお祖母さんですね。その人が随分気にしていたようだったので、おそらくは」



旧知の間柄の者の安否を確認したいという気持ちに、何もおかしな所はない。

それが何かのついでであっても、望みを立つ結果にしかならないとわかってはいても。



小蒔「とは言ってももののついでだとは思いますよ? 十数年前の事ですし」

京太郎「そういえば、俺がガキの頃望さんが寺が一つ潰れるみたいな話してたような……」

小蒔「おそらくそれですね。神憑きの術を使う、蔵王権現の加護を受けた女性だったと聞いています」

京太郎「巫女さんなのに寺やってんですか」

小蒔「あはは、霧島神境(うち)は本当にごっちゃでしたから……」

京太郎「(豚汁みたいにごっちゃごっちゃなとこだなぁホント)」



なんにせよ、今の彼ら彼女らには関係ない、大人達の世界の話。

京太郎「行方不明者、か」

小蒔「どうしましたか?」

京太郎「いえ、昔はこの街じゃ珍しくなかったらしいんですよ。行方不明者」

小蒔「家出して盗んだバイクで走り出す方が多かったということでしょうか?」

京太郎「尾崎派がヒャッハー出来てるほど昔じゃないですねー」

小蒔「テレビに呑み込まれたりとか、死んだ顔が動画に出てくるって話、聞いたことあります!」

京太郎「アトラスはインなんとかさんが揺らいでる間は大丈夫じゃないですかねー」

京太郎「あの人らが崩壊させたくてたまらないのはだいたい東京ですし」

小蒔「むむむ」



京太郎達が小学校に上がるよりも前、義姉に拾われるよりも前、彼が孤児院に居た頃。

この街は約30年前から続く都市伝説による動乱、その最後の戦いに決着を付けた……と、聞いている。

無論世界中で差異はあるだろうが、日本に限っては10年前に完全に決着が付いたのだ。



小蒔「でも、平和ですよね? 来てすぐに、良い街だと思えましたし」



そう彼女が疑問に思うくらい、今の時代は平和である。

この街も十年前と今では治安が段違い……だったと、少年は聞いている。

何もかもが伝聞だが、それも仕方ない。

時代が時代であるし、実際に見聞きできた頃には彼は子供だったのだから。



京太郎「『大人』が頑張ってくれてたんだと思いますよ」

京太郎「俺達が平穏な世界に生まれて、生きてこれたのには理由があるんだってことかと」

良い街だよな。設定的には風都っぽいんだけど風都より良い街っぽく感じるのはやっぱり味方側の描写が豊富だからかなあ

ゲームで例えるのなら、『勇者が魔王を倒した後の世界』に彼らは産まれ、育まれてきた。

平和を誰かが勝ち取り、それを誰かが子供に分け与える選択を選んだ世界。

何よりも必要であったはずの空気のように、当たり前のように在る『平和の価値』が感じられなくなった世界。



京太郎「大体十年前? より前までは酷いもんだったらしいですし」

小蒔「私達が小学生くらいの頃でしょうか?」

京太郎「俺らがドライカレーマズいって言ってた頃よりかは後ですよ」

小蒔「私達があげぱん美味しいって言っていた頃よりは後ですか」

京太郎「デザートをじゃんけん争奪戦してた頃より後ですね」



昔戦争が有りました、と言われても子どもたちはピンと来ないだろう。

はだしのゲンでも読ませてた方が百倍実感を与えられると思われる。

なので平和な時代に産まれた子供達に在りし日の時代を言って聞かせても、どうにもピンと来させる事はできない。

いいとこ武勇伝、悪ければ大人の自慢話で終わりである。

子供達からすれば出来る事は実感のない感謝のみで、大人達からすれば誇らしくも痛みを伴う記憶がそこにあるだけ。

それだけだ。

過去に何があった所で、既に終わった事であるならば今の少年少女には関係ないのだから。



京太郎「まあ、その御蔭で神代先輩と出会えたとか考えると感謝するべきですかね。その行方不明さんに」

小蒔「……ふふっ。そうですね」



過去に終わった事件が、今更何かを変えられるのか?

悲惨であったとして、そんな過去が今この談笑を止めるのだろうか?

ない。できない。当たり前。


それが当たり前だ。


……当たり前、のはずだった。

小蒔「行方不明の人って、やっぱり行方不明になったまま戻ってこないんでしょうか……」

京太郎「うーん……たぶん、『戻って来た人』の方が圧倒的に多いと思いますよ。都市伝説で居なくなった人なら」

小蒔「? なんでですか?」

京太郎「『神隠し』ってあるじゃないですか」

小蒔「あ、知ってます。ジブリで言うトトロさんですよね」

京太郎「なんでそこで千と千尋が出て来ないのかは置いておいて、神隠しってのは都市伝説にも多いんです」

小蒔「そうなんですか?」

京太郎「未来に行ったり、過去に行ったり、異世界に行ったり……」

京太郎「都市伝説にはそういうエピソード多いんですけど、この街に限定すればそれで被害者が出る確率はゼロなんですよね」

小蒔「……? …… あっ」



過去や異世界へと突如跳躍する都市伝説。珍しくもない、メジャーな都市伝説だ。

更に言えばこの街では特に、なんでもない都市伝説の一つでしかなくなってしまう。

『とある人物』が、存在するために。



京太郎「実際、戦う力なんかよりよっぽど貢献してますよ。あの人は」

……ところで、余談だが。

『噂をすれば影がさす』というのは、ある意味都市伝説なのではないだろうか?

口は災いの元、とも言うが……実際、この瞬間起きた不運は、まさに奇跡的と言ってもいいタイミングであった。



京太郎「まーなので実際この街で行方不明とか言っても夜逃げか迷子の二択で———」



まるで『凡人のお前にそんな幸運ばっか続くわけねーだろ』と誰かが調整したかのような不運。

歩いている途中、会話の継ぎ目、二人の意識が一瞬宙に浮いたその瞬間。

京太郎の足元に突如物理的ではない不可思議な『穴』が空き。

ストン、ヒュー……と、彼は悲鳴一つ上げる間も無く落ちていった。



小蒔「迷子と言えば、本当に私迷子になりやすくて」

小蒔「すみません、迷子になるたびにお世話になって……この前も霞ちゃんに怒られてしまいました」

小蒔「この辺りは私もあまり来たことありませんし、私が一人で歩いてたら迷子になってたかもしれませんね、えへへ」

小蒔「ですから貴方が居てくれて……あれ?」

小蒔「……京太郎さん?」



振り返る小蒔。

そこには誰も居ない。



小蒔「あのー、どこですかー? 隠れてるんですか?」

小蒔「あんまりいじめないで下さい……泣いちゃいますよ?」

小蒔「……あれ?」



周囲を見回す。
誰も居ない。
気配も全く感じない。



小蒔「……え? え? え?」

小蒔「もしかして、まっくろくろすけ的に出て来てくれないんじゃなくて……」



少年の腕輪から結線される絆無線を使用。反応なし。
巫女さん特有の不思議術式起動。都市伝説の痕跡あり。

ならば行方は? さっぱり不明。



なんとも皮肉な事だが、事もあろうに須賀京太郎は、神代小蒔の目の前で。



小蒔「……え」



『神隠し』に、逢ってしまったようだ。



小蒔「……え、え、えええええええ!?」

気付けば少年は、見知っているようで見知らぬ場所に居た。

そこが自分のよく知る場所だと気付けなかったのは、例えるのなら親の子供の頃の写真を見て一瞬誰か迷ってしまうようなものである。

似ている所もあるが、『何か』が違う。そんな感覚。



京太郎「……」



どこか錆びて朽ち切った空き缶を思わせる嫌な空気。

その街には京太郎のよく知る活気は無く、陰気でじめじめとした風が時折吹いていた。

晴れない雲が、消えない悪夢が、世界を蝕み食んでいるような嫌悪感。

直感的に、彼は本能にその感覚を刻み込んだ。



京太郎「……なんてこったい」



少年は風に飛ばされている新聞を空中でむんずと掴み、その日付を確認する。

新聞は真新しい。日焼けもしておらず、おそらく今日の新聞だ。

つまりその上部の発行年月も間違い無く、今日この日の日付であるという事を証明している。

京太郎が高校に上がった日より、約十年前の日付を。



京太郎「十年前……じゃないな。正確にはだいたい十一年前か」

京太郎「凄いことになってしまった。過去に飛ばされて帰れませんとかドラえもん劇場版かよ」



過去に飛ばされる・過去を認識するという都市伝説は実に多い。
メジャーな都市伝説の一角である。

ただし自分が巻き込まれる側になるとは思いもしなかった……といった表情だ。

無論帰る方法もいくつか考えついてはいるが、確実というわけでもない。

一歩間違えれば時間難民一直線だ。
それだけは避けなければならない。



京太郎「まさか、俺がジョン・タイターもどきになるとはなぁ」



誰も自分の事を知らないこの時間の果ての地から、少年は帰還しなければならないのだ。

一度たりとも失敗が許されぬ、この切迫した状況で。



京太郎「……ん? なんだ?」

【ジョン・タイター】



ジョン・タイターとは、西暦2000年に現れた2036年からのタイムトラベラーを自称する男性。

またはその男性の残した未来の出来事の予言と、それらを総称した都市伝説としての呼称。

数ある時間跳躍を原典とした都市伝説カテゴリ、実在の人物をモデルにした都市伝説カテゴリのハイブリッド。



発現型ではタイムトラベル能力、現象型では未来を予言する男の怪異・突発的な人間の時間跳躍等となって発生する。



現実において「未来からやってきた」などという人間に対して、真面目に応対するものは居ない。

……ただし、何事にも例外は存在する。

その例外の一つが、この『ジョン・タイター』だ。



ジョン・タイターは多くの未来に起こるであろう事件を書き綴り、多くの情報を残していった。

その事実の一部が当たっていることもあるが、眉唾なそれらの要素の信憑性を高めているのは彼の提唱した理論そのものである。

世界線という概念を基軸としたその時間跳躍理論は、予言が外れたとしてもその信憑性を損なわない。


加えて時間跳躍の方法自体も突飛や陳腐なものではなく、それが説得力を増す。


その結果、十年以上も世界中で知られ愛され信じられる都市伝説へと姿を変えた。

そんなタイムトラベラーの都市伝説であり、実際の人物を題材にした噂のようなお話。


現代において、『シュタインズゲート』によって更なる知名度を獲得した。

暇な人は買ってやってみよう、面白いので。(ステマ)

現代において噂され、語り継がれ、どこかの誰かに信じられている以上、都市伝説としての要素は十分である。



これはあくまで、未だ確定していない結果であり推測に過ぎないが。

ジョン・タイターの語った未来と比べれば我々の世界線は非常に安定しており、平和で幸せな世界であると言える。

つまり、「ジョン・タイターによって平穏を勝ち取った世界」であると言っても決して過言ではない。

あくまで推測の上に成り立つ理論ではあるのだが。



未来からやってきた来訪者によって変わった今の世界、それを考えさせる都市伝説。

正直情報収集パートでも絆無線使えばもっと手広く手早く済ませるよな

おっと電話がかかってきたようだ…

京太郎の耳に届いた旋律、それが彼の足を止めた。



京太郎「歌……?」



それは歌だった。

透き通った透明感のある声、整った旋律、妙なる調べ、アカペラであることを忘れさせるような美麗さ。


聞くだけで精神が高揚し、走り出したくなる。

かつて無いほどに五感、特に聴覚が研ぎ澄まされ、目が冴えてくる。

意識していなければ息をすることすら忘れてしまいそう。

何を考えるでもなく、ただ自然に。

少年の意識がその美しさに飲み込まれ、染められていく。


それは例えるのなら澄んだ河川を流れる水。

感性の塊である子供を感動させ魂の底から虜にする合唱団と並び称されるような、そんな歌声。


気付けば京太郎は、その歌声の主の元へと歩いて行こうとしていた。



いつかの日に訪れた、この街の全てを見下ろせる高台の公園。

街の子供達に丘の上とも呼ばれる、夕暮れ時の空の下。



京太郎「————」



そこに、その歌声の主は居た。



詩を奏でる、少女が居た。

 


謳う丘/はじまりのうた


http://www.youtube.com/watch?v=d5d6S0sTczA


 

艶のある長い髪を風に靡かせて、流れ行く風に言の葉を乗せて。

奏でる音は重なって、調和して、響き合って、引き立て合って。

息の合った合唱団がそこにいるかのような錯覚すら産まれて来る。



京太郎「(———綺麗だ)」



丘の上に位置する高台の公園を見上げる形になっているため、その後ろ姿からでは誰なのかは分からない。

服装は中学生の学生服たるセーラー服。女の子のようだ。

無論、京太郎はそれが自分の知る誰かであるとは夢にも思っていない。

ただ単純に、思ったのだ。

『美しい』と。

少年はその歌声一つで、心から魅せられた。

ここまで歩いてきたのもその為で、せめてどんな人が歌っているのか確かめたかったのだ。



京太郎「(どんな人なんだろう)」



だからか、気付くのが遅れた。

彼女に魅せられていたから。その歌声に酔っていたから。

そんな事は言い訳にもならないが、平時において働き彼の命を守っていた直感が鈍っていた事だけは、確かである。



京太郎「—————ッ!?」



最初に気付いたのは、立ち込める腐臭。

次にぞろぞろと、歌声に引き寄せられるかのように粘液を引きずりながら歩く影。

そして、歌声のノイズとなる呻き声。

いや、おぞましき鳴き声だ。

悪夢を呼び込む、『クトゥルフの呼び声』(Call of Cthulhu)。



京太郎「こいっ、つらは!?」

それよりもフォークの用意を…

魚のアラから頭をそのまま持ってきたような顔面。

カエルのような唇、ギョロリとした焦点を合わせようともしない大きな目。

首の両側に肉が裂けた跡のようなエラ、全身を包む粘液まみれのウロコ。

灰に苔が生えたような灰色とも緑色ともつかぬ体色、魚のようなウロコのない白い腹部。

水かきの生えた手を掲げ、同じく水かきのある足を使い、跳ねるように歩いて行く。

気持ちが悪い。生理的嫌悪感しか感じない生物だ。


しかしそれらの要素の何よりも、嫌悪感を見る者に与えているのは。


……この地上で、この生物に最も似通っている生物が。


『人間』であるからに、他ならない。



京太郎「『ディープ・ワン』———!?」



かつて少年が、義姉に教えてもらった現代には既に殆ど存在しない死滅した怪物。

それらが歌声の主に向かい、寄生を発しながら歩み始めた。

【ディープ・ワン】



深きものども。

レッサー・オールド・ワン。

クトゥルフ神話における雑魚A。

武装し頑張れば人間にも倒せるレベルではあるが、数えきれぬほどの個体数が嫌悪感を誘う。



人体魚面のバケモノであり、生魚と海藻を混ぜ合わせて腐敗させたかのような悪臭を放つ。



父なるダゴンと母なるヒュドラに使え、大いなる海の支配者クトゥルフを崇拝する。

ひきつったカエルの鳴き声のような音を人間の声帯に似た喉から発し、その姿を知る者達から激しく嫌悪される。

外見からして人外であるが、人間との混血種は自分がそうであると知らず人間として生活していることもある。


『インスマス面』という醜悪な顔だけでなく、体の各所にも魚の痕跡が伺える。

にも関わらず水陸両方で生活・生存が可能。

インスマスと呼ばれる筆舌に尽くしがたく冒涜的な都市に住み着き、周辺の住民に恐れられ疎まれているという。


人間を母体として交配し繁殖も可能という、誰得な異種姦属性も持つ。


殺されない限り、絶対に死ぬことはない。




クトゥルフ神話、その怪異たる怪物の末端。

【須賀京太郎:小鍛治健夜より情報を取得済み】


【ステータス開示】


【ディープ・ワン】


HP:100

ATK:100
DEF:100


・保有技能
『いあ いあ いあ』
いあ いあ くとぅるふ ふたぐん いあ いあ
ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うがふなぐる ふたぐん
いあ いあ くとぅるふ ふたぐん いあ いあ

遠目に見ただけだが、あそこで歌っていた人物は確かに少女だった。

あの華奢な体躯では戦うどころか、逃げる事すら困難かもしれない。

……義姉から聞いていたディープ・ワン達の生態を思い出し、少年は身を震わせる。

捕まれば、特に女性の末路はどうなるか。

その認識が、激情が、彼の背中を強く押す。



京太郎「(ここで、全滅させる!)」



しかし、状況だけで言えば最悪だ。

仲間は居ない。当然だ、この時代にはまだ知りあってすら居ない。

武器が無い。普段なら遠く離れた場所からでも呼び寄せられるのだが、時代の壁はどうにも厚いようだ。

アイテムがない。あるのは腕輪とルーベライズのみ。

縛りプレイにも程がある。

今彼が振るえる刃は、『ヒーローシフト』ただ一つ。



京太郎「知るか」

京太郎「今は俺しか居ないんだ。逃げる理由になるか」



が、彼は性格上逃げられない。

眼前に迫るのは先駆けとなり跳ね走る三体のディープ・ワン。

なるべく短時間で倒し切り、出鼻を挫く。

そうしなければ数に圧殺されると、少年は今までの経験から知っている。



京太郎「来いよ、さかなクン?」

京太郎「早く来た奴から順番に、三枚におろして並べてやるよ」



腐臭を臭わせ、粘液を垂らし、奇声を上げ。


魚人達は、誰からというわけでもなく、少年へと飛びかかった。

なぜか瀬戸の花嫁のアジ三兄弟思い出したwwww

【ヒーローシフト後最終ステータス】


【須賀京太郎】

HP:832

ATK:98
DEF:98

・保有技能

『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。

『TTT(光)』
The Templehero T。
寺生まれのTさん。この世のありとあらゆる理不尽の天敵。
絶望を絶つ者。どこかの誰かの希望の具現。
心を照らし、絆を紡ぎ、希望を繋ぐ者。
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。

〈装備〉
E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。

E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15
DEF補正+15

 

いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ

http://www.youtube.com/watch?v=uMSRLCjbSh4

いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ


 

京太郎「(よし。正気は、保ててる)」



少年は義姉から聞いていたクトゥルフ系統の都市伝説が持つ厄介な特性を思い出し、少し胸を撫で下ろす。

そのおぞましさだけで人間の正気度を削る特性、恐怖で人の心を削る都市伝説と似た特性だ。

だが、少年には通用しない。

かの身は対抗神話そのもの、恐怖に抗う人の意志。

世界最強の都市伝説の天敵、寺生まれのTさんである。

その清浄なる浅葱色の光の膜は全身を包み、彼の心と身体を守る。



京太郎「(戦える)」

京太郎「(健夜さんの言を信じるのなら……旧支配者級が来ても、いくらか余裕が有るはずだ)」



彼の義姉はかつて天江衣の月の光を、『旧支配者のそれに匹敵する』と評価した。

人の心を砕き、歪め、そして自由に元に戻せる時点で格上の狂気であるとも。

ならばそれに未熟だった頃に耐えていた彼が、この程度の狂気に耐えられないはずがない。



京太郎「ぬるいんだよ、その程度じゃ。あんなに可愛い子にすら遠く及んでないぜ?」

京太郎「(健夜さんの話を参考にするならおそらく単一の行動……防御はしない、単細胞なはずだ)」

京太郎「恥ずかしくないのよ? オラ、かかって来い!!」



大声を出し、威圧すると同時に己の心と闘争心を奮い立たせる。


戦いが、始まった。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>560


ディープ・ワンA判定
>>562

ディープ・ワンB判定
>>563

ディープ・ワンB判定
>>564

攻撃

攻撃

攻撃

【#攻撃三体】


攻撃VS攻撃


6+5=11

1+4=5

1+2=3

4+4=8


京太郎の攻撃サイド確定!

113×2+100+(11-3)=134ダメージ!


ディープ・ワンB,撃破!

右斜め前から前後に重なるように二体。

左斜め前から一体。

ディープ・ワンが、跳ねるように迫ってくる。



京太郎「(———、いや、こっちだ!)」



左を落とそうかと思考一瞬、しかしそれを取りやめ、並んで走る二体の方へ。

前方を走る方へと体当たりでもするかのように跳躍。

そのまま前のディープ・ワンの両肩に両手を置き、勢いの向きを変える。

ハンドスプリングのように前のディープ・ワンを飛び越え、後ろのディープ・ワンの目前へ。



京太郎「破ァッ!!」



着地と同時にすかさず砲撃。

光の奔流にて胸に風穴を開け、残り二体に向き直る。



京太郎「(……よし、これでこっち向いたな)」



今京太郎は、ディープ・ワン達を飛び越えたことで少女と反対の方向に立っている。

これで万が一にも、ディープ・ワン達が自分と反対の方向(少女の方向)に向かって行くことはない。



京太郎「ほらよ、マジック2点灯だ」

京太郎「時間かけたくねーんだ。さっさとかかって来い」




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>572


ディープ・ワンA判定
>>574

ディープ・ワンB判定
>>575

防御

防御

防御

【#二体攻撃】


防御VS攻撃


8+9+6=23

5+5=10

8+7=15


京太郎の攻撃サイド確定!

113×2+100+(23-10)=139ダメージ!


ディープ・ワンA、撃破!

この時代でも宥さんなら旧き印くらいくれそうな気がするぜ

京太郎「ほんっとお前ら、気持ちわりぃ体してんな」



紫色の、見るからに毒がありますよとでも言いたげな爪。

ディープ・ワンは両手に生えたその長い長い爪を突き出し、京太郎の頭蓋を穴だらけにしようとする。

しかし、見え見えだ。

それでは多くの者達から教えを請うたこの少年に、当たるはずがない。



京太郎「おらよ、さっきの粘液込みでお返しだ!」



少しだけ身体を沈め、髪の毛の末端が切れる程にギリギリで爪を避ける。

爪を避ければ、そこはディープ・ワンの弱点とも言える柔らかい腹が晒されている。

隙だらけの懐に、京太郎は潜り込んでいた。。



京太郎「破ァッ!!」



そして両手を腹に当て、付着していた粘液ごと蒸発させる。

光を直接内部に注ぎ込まれたディープ・ワンは後方に吹き飛び、爆散した。

今この場で残るディープ・ワンは、あと一匹。



京太郎「オーラスッ!!」



足裏から光の放出。

スライドするように、滑るように、少年は離れた位置にいるディープ・ワンの正面へ。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>583


ディープ・ワンC判定
>>585

防御

えいやー

振るわれたその爪を後方に跳んで回避して、攻撃後の無防備な隙を狙う。

右手にためた光を開放する、そのフィニッシュは変わらない。

だがここで使うのは応用の範囲である破ァッのバリエーション。

いつもの砲撃形式(シューティングストライク)ではなく、もっと細く鋭く収束し、飛ぶ斬撃に変形させる。



すなわち、斬撃形式(スラッシュストライク)へと。



京太郎「破ァッ!!」



振り下ろされた手刀から飛んで行った斬撃は、最後のディープ・ワンを頭頂から股下まで一刀両断。

斬撃が通りすぎてから数秒後に、思い出したように身体が左右に分かれて倒れていく。



京太郎「灰は灰に、塵は塵にってな。魚は海に還ってろ」




【#攻撃ぼっち】


防御VS攻撃


9+7+6=22

0+1=1



京太郎の攻撃サイド確定!

113×2+100+(22-1)=147ダメージ!


ディープ・ワンC、撃破!

戦闘に勝利しました!




残り片付けるの面倒だな、と少年が振り返った時。



そこには、血の海があった。



人の血ではない、畜生の血。

ディープ・ワンの血液だ。

京太郎が三体のディープ・ワンを相手にしている間に、何者かが十数体は居たディープ・ワンを相手に無双したという事実。

そしてその無双した張本人は、その血の海の中心で佇んでいた。

服には汚れ一つなく、息一つ切らさず。

流れる髪が美しさすら感じさせる。

それは、その人は。



京太郎が先ほどまで守ろうとしていた少女、その人だった。

「えーと、アンタ誰……コホン、えー、貴方はどちら様でしょうか」


京太郎「———あ」



少年はその少女の顔を一目見て、気付いた。

むしろ何故気付かなかったのか。歌声という形で、声だって聞いていたのに。

彼女が現代において、少年の前で一度も歌ったことがなかったからか。

美しい歌声が少年の中の彼女のイメージと合致しなかったからか。

常に和服を着ていた彼女の、セーラー服姿が余りに新鮮だったからか。

容姿はほとんど成長していないのに、この距離で顔を合わせるまで少年は歌声の主が彼女だと気付いていなかった。

いや、それらは大した失態ではない。


今日この場で彼がやらかした、最大の失敗は。




京太郎「———咏、さん?」



咏「……何者? 私、貴方の事知らんけど」

京太郎「あ、やべっ」



彼女の本名をここで思わず口にしてしまった、その一点に尽きる。



学生時代は年上の異性には基本敬語であった彼女が、思わず素の口調に戻る事態。

やらかした、そう思った時点で後の祭り。

『タイムパラドックスを防ぐために極力過去の人間には身の上を明かさない』。

そんな時間跳躍のさいの注意事項、基礎の基礎をうっかりミス。

少年を見つめる少女の視線は、到底ごまかせるものではない。



咏「ちょーっとすみません。質問に答え……お答え下さい」




少女はいつの間にか手に持っていた、いや、違う。

『今ここで創った日本刀』を構え、京太郎の首筋に突きつけている。

下手な返答は、即首を刎ねられて終わるだろう。



京太郎「(やっちまったーーーーーーーーーー!?)」



須賀京太郎少年の明日はどっちだ!

【リンフォン】



正二十面体の奇妙なパズル、その都市伝説。

RINFONE(リンフォン)とは、すなわちINFERNO(インフェルノ)。

地獄と名付けられ、それをアナグラムによって隠蔽したものである。

原典において極小サイズの地獄の門、圧縮された地獄そのものと称される。

常識ではありえないような、人間には根本的に理解できない構造を成している。

構造を組み替える事でクマ、タカ、サカナと全くもって構造の異なる形状へと姿を変えていく。



現象型では人を不幸にするパズル、発現型では物質を組み替える能力として発現する。



凡人には毒にしかならない制御困難である都市伝説。

使い手を死に至らしめる特性を持つが、三尋木咏はこれを完全に制御下に置いている。


彼女はこの能力を用いて、『都市伝説によって創られた武器』を製造可能。

都市伝説製の武器は都市伝説による使い手と極めて高い親和性を持ち、都市伝説に対し効果的にダメージを与えることが可能である。

更に『組み立てる』という性質上、その武器の形状や能力をある程度製作者が自由に決定できる。



素材と材料さえあればどこからでも、何からでも創りだす事が出来る能力。

右と左という相反する性質のものを組み換え、組み立て、『尋』という字にするように。




組み換え組み立て組み合わせる、地獄の門の都市伝説。

なんだこの都市伝説まったく聞いたことが無いわぁ

説明だけ聞くと、開けると究極の快楽(苦痛)プレゼント パズルっぽいが。

リンフォンうたたんが持ってたのか……
熊→鷹→魚で地獄の門が開くだっけ

パズルタイムの始まりだぜ!
しかし尋が出るたび真ん中のエロが気になる

咏「ふーん……小鍛治さんの、義弟さん」

京太郎「あ、はい」



結局洗いざらい吐かされ、ルーベライズすら取られた上で彼と彼女は並んでベンチに座っている。

彼も抵抗はした。抵抗はしたのだ。

しかし彼女の勘の良さと、彼が嘘を巧みに操る人間ではなかったことと、首から下げたルーベライズが災いした。


覚えているだろうか? ルーベライズは宝石がセットされているフレーム部分が、三尋木咏謹製なのである。

よって彼女が見れば一目で分かる。

勘の良い彼女が『自分の作った覚えのない自分製の装飾品』を見つけたらどうなるのか?

答えは簡単だ。考えるまでもない。

彼女は京太郎が誤魔化す間もなく、真実へとたどり着いてしまったのだ。


真実に辿り着かれた以上、残る情報をひた隠しにしていては咏の性格上この先の行動が妨害される可能性すらある。

それを抜きにしても、彼女が頼りになる人物だという展望もあったのだが。

とにかく。よってある程度のリスクを覚悟で、少年は彼女を味方に引きこむこととした。


それが今の状況である。



咏「歳は? 年上に見えるけ……見えますけど」

京太郎「えーと、俺が今16歳。健夜さんが17歳。咏さんが14歳か……」

咏「あ、やっぱり年上」

京太郎「俺も敬語使った方がいいですよね?」

咏「気持ち悪いから辞めて欲しいんですけど」

京太郎「俺からすれば咏さんの敬語の方が気持ち悪い」

咏「あ、そう? んじゃ好きな話し方にするねぃ」

京太郎「……」



これである。

やっぱ十年前でもこの人は変わんねーなーと実感する京太郎であった。



咏「そっちも敬語はナシね」

京太郎「あ、はい。了解です咏さん」

咏「さん付け禁止」

京太郎「……」

咏「さん付け禁止」

京太郎「……う、咏……ちゃん」

咏「ま、今はそれで良しとしておこっかな」

>>612
つまりうたちゃんエロい!

咏→口永→永口→エイロ→エロ

やっぱり咏ちゃんエロい!

14歳咏ちゃんとか即ハメボンバーですわ

京太郎「正体を隠さないと未来がなんかアレになっちゃうかもなんですよ」

咏「なら、小鍛治さんもかな」

咏「大丈夫、私なんとなく口が固い気がするし」

京太郎「気がするだけ!?」

京太郎「(つか咏さんの小鍛治さん呼びすっげー気持ち悪い)」



未来の世界で仲のいい二人を知っているがゆえに、京太郎の中には果てしなく大きな違和感がある。

が、仕方ない。

そんな事を言ってもしょうがないのだ。



京太郎「とりあえず警察署に行きたいんだ。あの人にアポ取れるであろう咏ちゃんが居て、助かったよ」

咏「あーはいはい。確かに帰るならあの人が一番かもね」

京太郎「俺みたいな身元明かせない人間が行っても最悪門前払いされる可能もあったしさ」



何よりも優先すべきは、京太郎の考える最も有効な帰還方法。

警察署に勤務している、とある親父の時空跳躍能力である。

元の世界に戻るだけなら問題なく、時間の壁も越えられるはずだ。

このまま彼らが警察署に辿り着いていれば、そうなっていただろう、めでたしめでたしで終わっていただろう。



京太郎「……なあ」

咏「……なに?」

京太郎「あれ、なんだ?」



何事も、無ければの話だが。

京太郎「なにアレ怖い」

咏「今の日本は週間大怪獣襲来の危機の時代だから」

京太郎「なにそれ怖い」



彼が驚くのも当然である。
彼女が説明できないのも当然である。


彼らは数km離れた位置に存在する都市伝説を、『見上げて』いるのだから。


再び海から数え切れないほどのディープ・ワン。

まるで蟻の行列のように、魚人達は陸へと上がっていく。

そしてディープ・ワンに導かれるように、海の果てからその巨体は進行する。


波を掻き分け、海を掻き分け、その都市伝説は世界を揺るがすような咆哮。

100mを越える巨大な身体、黒く焼け焦げたかのような体色。

恐竜を思わせる格好良さと恐怖すべき洗練されたフォルム。



すなわち、その姿は————




京太郎「ご」



京太郎「ゴジラじゃねええええええええええええええかあああああああああああああああああッ!!!!!!」

セーラー服のアラフォーとか見てはいけないものでも見つけたか

マグロ喰ったゴジラか

デストロイアが好きでした

【南極ゴジラ】



西暦1985年2月13日に初めて発見された、南極の『ゴジラ』。

南極観測船・宗谷によって観測された、南極の巨大生物の都市伝説である。

何かの比喩や例えではなく、その姿は我々のよく知るゴジラそのものであったという。



大きさは計り知れず、その大きな頭部が確認できただけだという。

この怪物の発見情報の後、この生物は船長により正式に『南極ゴジラ』と命名。

白夜の中でただ一度だけ発見された、南の果ての大怪獣の物語。



北極南極には他にも『北極のヒトガタ』『南極のニンゲン』といった大怪物の発見報告が相次いでいる。

都市伝説の概念で言えば、北極と南極は大怪獣の生息地なのだ。

生物として強靭であるのなら、餌もある程度豊富であり楽園であるといえる。



今回顕現したゴジラは、限りなく本物に近いそれ。



日本で最も恐れられ尊敬される、『怪獣王』の都市伝説。

デストロイアさあああああああああん!!!

京太郎「やべぇ……!」

咏「待った。どこに行く気?」

京太郎「決まってんでしょ。やれる事、やるべきだと思うからですよ」

咏「やり遂げたあと死ぬ前提で? ばっかじゃないの、アンタの信念とか知らんけど」

京太郎「それは……」



何もしなければ大変な事になる。

けれど何かした所で、大変な事になる事自体は変わらない。

それほどまでに、隔絶した力の差がある。

素手で大怪獣に挑もうなど、その時点で頭がおかしいのだ。

そんな事、京太郎にだって分かっている。



京太郎「だったらどうしろってんだ。俺は、ここで指をくわえて見てるだけなんて……」

咏「指をくわえて見てるだけでいい」

京太郎「は?」

咏「私達が出るまでもない。何かする必要もない」

咏「……要らないんだよ、私達。黙って見てなってば」



その言葉に一瞬。ほんの一瞬だが、いつだって飄々としていた彼女の語調に。

いつだってヘラヘラとしてた彼女の表情に、ほんの少し。

悔しさと、怒りと、無力感と、忌々しさを混ぜこぜにした感情の欠片が顔を覗かせた事を、京太郎は見逃さなかった。

そんな彼女が心配になったものの、後に回して視線を前へ。

やがて、視線の先の風景に変化が生じた。



一人の少女が、無数のディープ・ワンとゴジラの進行線上に立ちはだかっていたのである。

南極ゴジラが怪獣王とは別ものだとは分かるが
芹沢博士とか以外に倒されると悲しいもんがあるなぁ

京太郎「ちょっ」

咏「ああ、良いよ。助けに行かなくて」

京太郎「でも、あれは!」

咏「後ろ姿で分かんない? それとも小鍛治さんが髪伸ばしてるから気付かないのかな」

京太郎「……え?」



その名前がトリガーとなったか、このタイミングでようやく気付いたのか。



京太郎「健夜、さん?」



京太郎はこの時点でようやく、知ったのだ。

『自分たちが要らない』という言葉の、その意味を。




———陰気だ。


今の彼女を一言で表すのなら、それだけで済む。

ヒマワリを思わせる咏の笑顔と同じ比率で、彼女は陰気な無表情を貫いている。

オカルト研究会にでも入ってそうな勢いで、彼女はネガティブオーラをまき散らす。

クラスでいじめられていそうな雰囲気を、彼女は纏っている。

そんな彼女が、視線をゴジラに向けたその瞬間。



ゴジラが塵芥にすぎない少女を、その視線で捉え、視線が交錯。

同時に、『何か』に怯えるようにゴジラは口内に急速にエネルギーをチャージ。

核にも迫るその火炎の放射熱線を、少女に向けて発射した。



———しかし、新たに放たれた光によって消し飛ばされる。



火にさらされたアイスのように。風に吹かれた埃のように。

核にも迫るそのエネルギーは、核を凌駕するエネルギーによって消し飛ばされた。

その光を放ったのは当然、立ちはだかっていたかの少女。

そこで、終わらない。

出力を狭めた白銀の光条が八つ、直線的な軌道で発射。

闇を切り裂く光のラインはそれぞれが的確にいくつもの魚人の頭蓋を貫通、砕いた肉を撒き散らしながら空の彼方で霧散する。


『彼女』はゆったりと伸ばした右手を降ろすが、そんな隙だらけの少女を好機と見た魚人達が殺到する。

体格から見れば誰がどう見ても接近された少女に勝ち目はない。

数分後には無残な肉塊が転がっている……そんな残酷な想像が、浮かんでしまうほどに。



けれどそんな想像は、数秒後には夢想でしか無かったのだと思い知らされる。



少女の握った拳を包むように、ドリル状に発生した光が高速で回転を始める。

足裏、膝、大腿部、腰部から微弱な光が放出されスラスターのごとく稼働。

まばたき一回にも満たない一瞬の後、少女は呆けている魚人の横、囲んでいた魚人の壁の開いた隙間に居た。



「雑魚にあんまり時間かけてらんないから」



全身各所、特に肩と肘から光の微小な放出。

ミサイルを押し出すブースターのように高速で拳を押し出し、かつ全身各所でそれを行うことでバランスを崩しすらしない。

ガオンッ! と空気が無理矢理引き裂かれる音がしているのに、少女の身体は恐ろしく綺麗な型をなぞる。

この制御も、美しい拳撃の型も、誰かに教わったわけではない。

彼女が無意識の内にこなす、限りなく自然に行われる一つの究極だ。



「……じゃあね」



そして拳が着弾。 同時に拳の螺旋を開放。

空間を力づくで捩じ切りながら、光が多くの魚人達を跡形もなく消し飛ばしていく。

螺旋は小さな暴風、小さな台風へと姿を変え、やがて空へと昇り消えていく。

だが螺旋が放たれ暴風へと変化する頃には既に、新たな螺旋を右手にセットし振り返る彼女の姿。

彼女の操る光の最大規模からすれば塵芥のような威力二連発。



それだけで、這い寄る虫けらを思わせた魚人の群れは痕跡一つ残さず蒸発していた。

「……よーい、しょっ」



少女が足裏から継続的な光の放出。

京太郎の知る『その方法』は制御が難しくなったからと両手から、それも収束した光の反動で吹っ飛ぶような飛行であったのに。

今遠方で飛行する少女は足裏から、それも完全に制御した光をうっすらと放出してホバリングすらこなしている。

その段違いとも言える制御力が、否応なしに少年に時代の流れを感じさせる。

『今の彼女』なら、誰かに負ける姿がそもそも想像できない。



「……ごめんね、日本に君が上陸すると困るんだよ」



バチン、と過剰に負荷をかけた電気回線が焼き千切れるような音。

祈るように合わせられた少女の両手の間から、あわや巨大な宝石かと錯覚しかける密度の光球が生成される。

光球は更に密度と熱量を増し、周囲の大気を根こそぎ飲み込み喰らい尽くしていく。

目を灼く輝きこそ無いものの、それは太陽そのものであると例える他に的確な形容は不可能である。

空に浮かべれば太陽が増えてしまうのではないか、そんな不安すら抱かせるほどに……ただただ、それは絶大だった。



「ばいばい」



そして放たれた光球は、形状を変えて光線へ。

車一つ飲み込んで余りある太さの光線は大怪獣の胸部に派手に風穴を空け、それでもなお止まらない。

斜め上の空中から撃ち下ろされた光線は大怪獣を貫通した後、その背後の海面スレスレで方向転換。

グイン、という効果音が聞こえてきそうな錯覚。

軌道を曲げた光線は大怪獣の右足を消し飛ばし、再度方向転換。


止まらず、止まらず、止まらず。何度も何度も曲がり、肉片一つ残さぬよう全身を消し飛ばし続ける。

遠方から見ればまるで獲物を逃さぬ光の檻、獲物を喰らい尽くそうとする光の蛇。

やがて海に静寂が戻った頃、光も大怪獣も、海の上にその残滓すら残してはいなかった。





京太郎「……」

咏「援護とか、要ると思う?」

京太郎「なん、つー……」

咏「『ああいうもん』なんだよ。何やってんのかさっぱりわっかんねーけど」

まるで光牙じゃないか
威力は桁外れに違うけど

「私達、要らないんだよ」

「もうあの人一人でいいじゃん」

「一人ぼっちでも、負けやしないんだからさ」

「足手まといだから仲間とか要らないとか思ってるんだって。絶対」



未来、京太郎の姉となる人物が地上に降り立つ。

身体の誇りを払いながら、何事もなかったかのように。

その足取りはまるで、コンビニ帰りの学生のようだ。

日常の一環、つまらないルーチンの一つ。

彼女は今の出来事を、そもそもその程度にしか感じていない様に見える。



「一番強い人がいるなら、弱い私達が頑張る必要なんて無いじゃんよ……」



世界を救うことすら、日常茶飯事。

それを鼻歌交じりにこなせるからこそ、『英雄』と呼ばれる人種は存在するのである。

彼女を見る周囲の視線は、まさしく英雄を見るそれだった。



「……わっるいね。今のはただの愚痴だった。行こっか」



人間という規格の外側に居る、誰が見てもそれを一目で納得させられる。

それほどまでに、彼女は、『小鍛治健夜』は。

京太郎とまだ出会ってすらいない彼の義姉は……人間を、辞めていた。



そして、少年の中に産まれた疑問が一つ。己に向かう、疑問が一つ。



「……どうっすっかな」

「俺、このまま『これ』放置して帰るべきなのか?」

キリがいいので本日はここまで。最近はいつものことですが前編が終わってません。テヘペロ

お疲れ様でしたー、平日に長引いた時のこの申し訳ない罪悪感に名前はあるんでしょうか

というか今日コンマ強過ぎぃ! ノーデンスあたりがなんかやらかしたんですかね!


レス返し等は明日。今夜もお付き合いいただき感謝です


ではでは、おやすみなさいませー

乙ー

さて、アラフォーの少女姿を見た皆さん、SANチェックです(10+1D100)

ttp://www1.axfc.net/uploader/so/2947007?key=kyo

すこやんもそんなに変ってない気がする
髪型くらいじゃないか

http://i.imgur.com/OAIpVR4.jpg

セーラー服にカーディガンっていいよね…

なめこんばんわ

味噌汁にはワカメと豆腐となめこが入っていればあとはどうにでも・・・

ディープ・ワンの姿が想像しにくい方はだいたい
http://i.imgur.com/Ad1DLhD.jpg
こういう生物を想像すればよろしいかと


>>479
なんでや! ちゃんとラブコメやん!

>>490
風都もAtoZのラストみたく町の人に支えられて力をもらってるヒーローだと思いますー

>>507
>>1の建前:告白だってメールで済ませる奴は嫌われるでしょう? 直接行くのが彼の誠意なのです
>>1の本音:その発想はなかったわ

>>522
まっひーはお帰り下さい

>>546
エロ澄さんはいい主人公でした

>>580
この時代の宥さんはまだ小学1年生ですよ

>>607
原典も読んでみてくださいな

>>608
ですね

>>612 >>614 >>615 >>616
テ ン シ ョ ン あ が っ て き た

>>621
食ってない食ってない

>>623
>>628
かっこいいですよね! 角ビームとか!

>>638
すみません、モスラがカマセになるようなものだと思ってスルーしていただけると嬉しいです
モスラ自分の映画だとあんなに強いのに・・・

>>648
威力的には「いでよ全ての獣魔!」でしょうな

>>620
>>664
なんでや!

>>669
なんだか見れないのは自分だけでしょうか

>>673
すこやんの方は少しだけ背も伸びたのかなぁと思います

>>683
あらやだかわいい
画像詳細kwsk



http://i.imgur.com/m8ZcEih.jpg
誰かスタンド能力とかではないジョジョ×咲クロスを書いてくださらないものか

なんやて工藤!
ありがとうございます!
支援感謝です!


咏ちゃん可愛いよ咏ちゃん

すこやんとあわあわが全力全開で戦ったらどうなるのっと

マンキンのクルマ天使のカッコよさはすごい

ジャスコんばんわ

黄昏のシンセミアの翔子ちゃんはなぜああも執拗にジャコスに行きたがるのか

今夜21:30再スタートです


>>711
どっちも最強の火力が相手の最強の防御を抜けなくて矛盾してるうちに地球がヤバイ

>>714
ゼルエルもっと活躍しても良かったですよね。スピード特化の天使!



また大量規制との噂。都市伝説ですよね・・・?


都市伝説じゃなかった!

そういやシンセミアのFD出てたんだったな

判明した伏線一覧とかもWikiにあると嬉しいなー

>>722
バン・・・ザド・・・?

>>724
特に何も考えず書いてる>>1が伏線とかそんな大層なものは




                __........-—-.........__
            ..:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
.          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
         /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
         ,':::::::::::::::i::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
    い    i::::::::i:::::::i`ト:;::」:::::::::::i i:::::i i:::::::::::::::::i     / ̄ ̄ ̄\
    や     |::::::::l:::::::「.「i::::i:::::::::::| |_;;」」::::::::::::::::::!   .|  わ  全 .|
    サ     i:::::::::!::::平テ'  ` '气テ芹 !:::::::::::::::::i    |  か  て  |
    ッ.    l:::::::::i::::::じ’    弋::::ソ |:::::::::::::::::i   <  ん  が  !
    パ     ハ:::::::|i::::|xx____ xxx, |::::::::::::::::;'    |  ね    .|
    リ    / i::::::|.!:::!  V   |  ,,;ィ=リ:::::;::::::::::i    .|  |       |
.       /   i:::::::i::::ト . ` -‐' /;;''イ:::彡イ:::::::i    \___/
      {   i:/i:::i:::i::::::::≧≦{:::i彡イ|:::|::::|:::::::ハ
.        !  ,リ .!::::i:i,イ::::ヽY´_!::i: . イリ!:::!::::!:::::乂
.      _nm /__ハ::::i{ {::::::::iイ: .i::i/ : ..i:リ. : ` < `ヽ
    (( .l |.| !!i´: . :ル': . :.>=ミ≧≠: . : . : . : . : . : . \
.    |  .リ: . : . :..:/: . : /: . : . : . : . : . : . : . : . .',



過去編だと和服着てない咏さん

投下はっじめーるよー

「明日来てね」

京太郎「えっ」

咏「えっ」

「んじゃ、そゆことで」



ゴジラ襲撃の後、談笑しつつの移動におよそ数十分。

警察署のカウンターで受付のお兄さんに二人が突き付けられた、無情なるシャットアウト。

お役所仕事というにはあまりに忙しそうなその青年の言に押しやられるように、二人は署の外へと歩み出していた。



京太郎「まさか門前払いとは、たまげたなぁ……」

咏「まーあんだけのデカブツと取り巻きが出てきたんじゃしゃーなしかもね」

京太郎「こういうのの後始末も、全部あの人達のやってくれてる仕事だしな。苦情喰らうのとかも」

咏「大人になんかなりたくねー! 社会の歯車とか無理だからー!」

咏「のんべんだらりと誰にも気兼ねなく暮らしたいー! 方法知らんけどー!」

京太郎「(だから自営業始めたのかこの人)」



大怪獣の襲撃、カウントが面倒になるほどの魚人群。

咏の話によれば、この規模だと流石に数ヶ月に一度レベルの大事件であるらしい。

それも当然。『たまたま近くに最強ユニットが居なければ』、どれだけの人死が出ていたか分からない程の事件だったのだ。

そしてその後始末に警察が奔走するのも、その為に圧倒的に人手が足りなくなっているのも。

緊急の事態でなければ彼女の案件が後回しにされるのも、目的の人物にアポがなかなか取れないのも当然だ。



厄介な時期に飛んできたもんだな……と、少年は考える。



咏「どーしよ」

京太郎「ま、今日は無理だろうなぁ」

咏「明日朝イチで来よっか。その頃にはあの人も徹夜明けの仮眠終えてるだろうし」

京太郎「……あー、やっぱそうなるか」

咏「どしたん?」

京太郎「金無い家無い戸籍無いの三重苦」

咏「トリプル役満だねぃ、あっはっは」

京太郎「笑い事じゃねー! 現状一ヶ月一万円生活より過酷な条件下だぞ俺!?」



京太郎は財布もない。働いて稼ぐあてもない。
せめて身分証明になるものがあれば生年月日の偽装という手もあったろうが、それもない。

ナイナイ尽くしの彼の人生だが、ここまで『ない』のは彼の人生の中でも初めてではないだろうか?

もっとも彼が今何よりも『ない』事を実感しているのは、仲間の存在なのだろうが。
内心、少々心細く思っているようである。

そんな彼の横顔を見て、内心の読めない表情を咏がコロコロと変え、ピコンと思いついたように笑顔を浮かべる。


そして、からかうように提案した。



咏「うちに泊まればいいんじゃね?」

京太郎「なるほど咏ちゃん家に泊まれば解決……ん?」

咏「うちの両親出張で来月まで居ないし。説明めんどくないしちょうどいいんじゃね」

京太郎「……ん? ん? え、いや待った」

京太郎「そのりくつはおかしい」

咏「えー、他に行く当てあんの?」

京太郎「いや無いけど! 実質今日初対面の年上の男泊めるとか無いだろ普通!」

京太郎「襲われたらどうすんだよ! 警戒心とか持てよ!」

咏「や、そんな事するゲスには見えんし。勘だけど」

咏「あと、夜這いかけた所で君が私を押し倒せるもんかね? と思って」

京太郎「(薄い本御用達の能力無効化格上キラースキル持ってますよとか言うべきなのかこれ)」

咏「ま、君がホームレス形式で一晩明かして補導されるリスクをどう捕らえるかによるけど。どうする?」



天使のような悪魔の提案。ないし誘惑。

京太郎は男女として引くべき一線という常識と、ぼちぼち冬が近い季節の屋外夜の気温を天秤にかけ。



京太郎「……」



常識に囚われるのと、考えるのを辞めた。

咏「あー、さっぱりしたー」

京太郎「風呂あがりに薄着で出歩くんじゃない! いい歳した女の子が!」

咏「中学生でこんなひんそーな体の私に欲情してんの? 『センパイ』ってもしかしてロリコン?」

京太郎「ロリコンちゃうわ! 普通に大きいのが好きだ!」

咏「あら残念」

京太郎「つか、『センパイ』ってなんだ」

咏「やー、なんだかんだこれがしっくり来てさ。年上だし?」

咏「かしこまるのも気安いのも、かと言って名前呼びも気が引ける。って事で」

京太郎「へいへい、お好きなよーに」



そして夜、三尋木宅。 どっちが年上か分からない……いや、二重の意味で分からない二人のやり取り。

仲が良い事だけは伝わってくるが、二人はそもそも本日昼が初対面だ。

距離感を互いに完全に測りきれてはいないというのにこの掛け合いが可能なのは、二人の性格が非常にフランクだからだろう。

要するに、『気が合った』のだ。



京太郎「……ちょっと待った。その髪はなんだ」

咏「うん? なんか変なことあっかな?」

京太郎「何故濡れたまま放置!? 髪痛むからそれは髪長い娘はやっちゃイカンだろ!」

咏「あー、今日はめんどくさいからパス」

京太郎「……」

京太郎「俺がやる」

咏「へ?」

京太郎「俺が簡単にやるよ。泊めて貰う礼代わりに。櫛とドライヤーとタオルはどこだ?」

咏「マジで! やっりぃ! にししっ」



髪は濡らしたまま放置しておくと痛むんだ、と一言呟き。

受け取った櫛を軽く入れて、髪を梳いていく。
髪を乾かす時は毛先から、ゆっくりと、けれど長引かせずに。

長い髪の手入れなら、少年は新子憧のそれで慣れている。


しばしの時間をかけ、少年は少女の髪を簡易に整えた。


髪の手入れの手間が省けた咏は、ソファーから立ちウキウキ気分でテレビのリモコンを拾いに行く。

首をコキコキと鳴らし、咏の後ろ姿を見送ってから、少年は特に特徴的な物もない三尋木宅の中を見回す。

先程まで彼女が座っていたソファーといい、テレビといい、テーブルといい、調度品におかしな点はない。

おかしなものがあるとすれば、一つだけ。

無造作にテーブルの上に放置された『それ』。

視界を動かしていた少年の視線は、やがて当然のようにテーブルの上に向き。



その視界に、ありえないものが映った。



京太郎「……は?」

いや、ありえないことではない。
今はあの時代より前の時代で、彼女は『これ』の製作者だ。

今ここに在ったとしても、何一つおかしくはない。



京太郎「いや、でも、こんな偶然……」

京太郎「……」

京太郎「……『運命』ってやつか? 引力、ってのはあるもんだな」



彼の眼の前にあるのは人の身長ほどもある長めの棒。

黒一色の柄を持つそれから感じる存在感を、長い間命を預けていた少年がまごう事はない。

それは何時の日か三尋木咏の手で完成の日を迎え、とある者の手に渡る事になる武器の素体。

受け継いだ、守ってくれた、失われた、大切なもの。



咏「んー? あ、それね。素材は良いけど素材が良すぎて形状変えられなかったんだよねぃ」

咏「適度に何かオプション付けるとして、でも基本は棒状かな」

京太郎「……へー」

咏「でも、銘が決まってないのさ。手間暇かけてから名前を付けてあげると、それだけで気持ち性能上がる気がするし」

京太郎「(ああ、名前が渡される時にもう決まってんのってそういう)」

咏「んー、どうしよっかな」



うんうん悩む少女。
別にここで本気で決める気はないのだろうが、きっと少年に何か案が無いかどうか促しているのだろう。
特にもったいぶる理由はないと、少年は告げる。

彼が告げる名前は、一つしか無い。



京太郎「『オモイヤリ』」

咏「うん?」

京太郎「オモイヤリ、って銘はどうかな」



彼にとっては懐かしい、彼女にとっては耳に新しいその名前。

いいセンスしてるねぃ、と少女は一言だけ告げて。

その命名案は、驚くほどあっさりと受け入れられた。

京太郎の嫁(無機物)!
京太郎の嫁(無機物)じゃないか!

オモイヤリに限らず、彼の命を綱渡りのような人生から守ってきた武具達。

それはほぼ全て、三尋木咏謹製のものである。

剣から誰かを守るには剣を執るしかないように、銃に抗うには銃を執るしかないように。

都市伝説を用いて都市伝説から人を守る戦いには、必須と言って良い存在だ。



そんな彼女がこの時代から見て未来に創る武器、そこには三つのこだわりが込められている。

一つ、ひたすら丈夫であること。

壊れにくい武器が何よりも使い手の命を守ってくれる事を、彼女は知っている。

一つ、京太郎との親和性を高めること。

京太郎が使えばただひたすらに強く、それ以外の誰が使っても置物にしかならない仕様に。

そして最後に、『手に入れる』仕様を組み込むこと。



彼女が武器に組み込むこの仕様は、彼女の武器を正当な方法で『手に入れた』者のみが十全に発揮できる。

この仕様を組み込まれた武器を『手に入れる』と、使い手がいつであろうとどこであろうと、念じるだけで武器が『手の中に入る』のだ。

「手に入れた武器を手に入れる事が出来る仕様」、とでも言えば良いのだろうか。

武器を弾かれようと、捨てようと、どこかに置き忘れようと、敵に奪われようと。

念じれば次の瞬間、『手に入って』いる。 そういうシステムだ。



この仕様は彼に彼女が与えた武器の全てと、彼が彼女から購入したアイテム全てに共通する仕様。

ちなみに加工費用は値段に加えていない上に原材料費ギリギリの値段であるので、咏視点からではあの商売は完全に赤字営業である。

これに加え絆無線の存在も有り、彼は無手の状態から一瞬でフル装備の戦闘形態へと移行が可能なのである。

……今は時代の壁により、全てが虚しい存在と化してしまっているのだが。




フォームシフトと並ぶ、彼の戦闘に多様性をもたせる為の実用的な仕様の一つである。

まあ、何が言いたいのかと言えば。

そんな武器の数々を瞬時に創り上げる彼女は、明らかに一人きりの京太郎より格上の戦闘者であり。



咏「やーんたっすけてセンパーイ」

京太郎「それは俺の三倍の数片付けつつ血の海の上でいう台詞じゃねーよなぁ……」

咏「あっはっは」



早朝に彼を駆り出して、仕事に付き合わせる必要無いんじゃないかと思います。

既に精神的な接し方が年下のそれになってきた京太郎と、計りかねていた距離感が固まりつつある咏。

近接格闘主体の彼と、中距離で武器をばら撒く彼女の戦闘共闘相性が非常に良かったとしても、だ。

明らかにオーバーキルな掃討戦が行われていることは、まったくもって事実なのである。



咏「しっかしねぃ、なんでだろうね」

京太郎「なんでだろうな」

咏「なんでセンパイばっか狙われるんだろうねぃ」

京太郎「なんで俺ばっか狙ってくるんだこいつら!」



咏より少し高い程度の身長。
甲殻類を思わせる形状の忌まわしき非生物的な桃色の体、冒涜的かつ蟲のような一対の翼。
三対の昆虫のような手足と潰れたカタツムリのカラのような名状しがたき楕円の頭部。
それらが組み合わさって小学生が蟲の死骸を集めて作った悪趣味なオブジェを思わせる。
節くれだった大切は虫に対する人の根源的生理的嫌悪を呼び覚まし、不快な羽音がそれを増長する。
虫が苦手な人間なら、見ただけで卒倒してしまうことは間違いない。




京太郎「お前ら『ミ=ゴ』はそんな好戦的な種族じゃないだろっ!?」

【ミ=ゴ】



ユゴスよりのもの。

ファンジャイ・フロム・ユゴス。

ディープ・ワンと同じく、神話の中の世界より這い出づる名伏しがたき神話生物。


甲殻類のような外見と、菌類に近い性質を持つ。

カビ呼ばわりされるのはご愛嬌。

約2億年前にユゴスと呼ばれる星から飛来し、『古きもの』との戦争の果てに地球の半分を支配下においていたという。

ユゴスとは近年太陽系でハブられた冥王星の外なる神々による呼称……らしい。



極めて高い知性と科学力を持つが、比例するように肉体は貧弱。

人間が武器の威力の割に弱々しい肉体を持つように、精密機械より猛獣の方が遥かに頑丈であるように。

その身は所詮は菌類。しかしその科学力は人間には理解できぬほど驚異的である。


徹底した秘密主義であり、人類の繁栄の陰で誰にも知られず資源の採掘を行なっているとされる。

写真には映らず、死後死体はすぐさま溶解し、その肉体に関する情報を得る事は不可能。

BETAのようにも見えるが確立した知性はそれらとは程遠く、邪神崇拝すら執り行っている。

人類には基本的に無関心であり、邪神崇拝や目を付けた人間の脳味噌を保管する癖がある以外は基本的に無害な存在である。



そんな彼らだが、唯一と言っても良い弱点がある。

犬。 犬である。 彼らは何故か、犬を恐れる。

彼らは自分達に過度に近づくものと、犬にだけは一切の容赦はしない。

かつて彼らの同胞が、犬に噛み殺された歴史があると言われているからだろう。

もしも「犬のような」、「どこかの誰かに犬と呼ばれそうな」人間が居たとしたら。

ひょっとすると、その人間を見つけ次第排除に来るかもしれない。



『犬』のような存在は、彼らを狩り尽くす天敵であるからだ。



クトゥルフ神話、その怪異たる怪物の末端。

???「わ、私は悪くないじぇ」

片岡優希ってヒロインが居ればバカ犬って呼ばれてた主人公がいたらしい

【須賀京太郎:小鍛治健夜より情報を取得済み】


【ステータス開示】


【ミ=ゴ】


HP:100

ATK:200
DEF:0


・保有技能
『いあ いあ いあ いあ』
いあ いあ がたのとあ ふたぐん いあ いあ
おんぐ だくた りんか ねぶろっど づぃん ねぶろっど づぃん おんぐ だくた りんか
よぐ=そとーす よぐ=そとーす
おんぐ だくた りんか おんぐ だくた りんか やーる むてん やーる むてん
いあ いあ がたのとあ ふたぐん いあ いあ

【ヒーローシフト後最終ステータス】


【須賀京太郎】

HP:832

ATK:98
DEF:98

・保有技能

『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。

『TTT(光)』
The Templehero T。
寺生まれのTさん。この世のありとあらゆる理不尽の天敵。
絶望を絶つ者。どこかの誰かの希望の具現。
心を照らし、絆を紡ぎ、希望を繋ぐ者。
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。

〈装備〉
E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。

E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15
DEF補正+15

京太郎「さて、と」



開けた公園の中央付近。
少年を囲むように位置していて、今処理すべきは三体のミ=ゴ。

一方向からかかってきたディープ・ワンとは比べ物にならない知性を彼は感じている。

数の強みを活かすのならば、確かにそう攻めるべきだ。

彼がかつて戦った、リゾートバイトのように。



京太郎「(健夜さんの話によれば、こいつらには知性はあっても知能がない)」

京太郎「(武器を持った打たれ弱いコンピューターのようなもの……だったっけか)」

京太郎「(単調かつ効率的な様子見、牽制、本命の攻撃を繰り返してくるはずだ)」



つまり、応用力がない。
戦術もなければ戦略もない。
人間が持つ、あの厄介な思考の多様性が存在しないのだ。

ならばいくらでも、戦い方はある。



京太郎「つまり撃たれる前に、先の先で討っちまえばいい話だな」

京太郎「幸い打たれ弱そうだ。速攻で行く」



咏が創った即席の武器程度なら、使うよりも殴った方が威力が高い彼である。

当然素手だが、それでも周囲に転がる使い捨てで撃ち出された弾丸代わりの剣を使わないわけではない。

剣を右手と左手でそれぞれ拾い、その場で一回転。

遠心力と腕力を乗せ、二体へ同時に剣を投擲する。



京太郎「らァッ!!」



当然避けるが、その瞬間が命取りだ。

連携を取れないその隙に、残り一体へと駆け出していく。

珍しく彼の先制攻撃から、その戦いは始まった。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>760


ミ=ゴA判定
>>762

ミ=ゴB判定
>>763

ミ=ゴB判定
>>764

必殺

せい

ほい

低コンマ

忘れたけど今日も旧支配者様を称える音楽をお聞き下さい



いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ

http://www.youtube.com/watch?v=uMSRLCjbSh4

いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ いあ



【#防御ミゴ】


必殺VS防御


5+0+6=11

5+8=13

4+7=11

4+0=4


ミ=ゴBの攻撃サイド確定!

200×2-113+(13-11)=289ダメージ!


京太郎残りHP:543

接近したのはいい。

だが、それは迂闊だったのかもしれない。

ディープ・ワンでこの手の敵が生物的な攻撃のみだと意識に刷り込まてしまっていたのか。

それとも、昆虫のようなその甲殻を破壊する術に意識を裂かれすぎたのか。



京太郎「———!?」



硬質的なおぞましきその触腕に付属した器具から放たれる、電撃のような怪光線。

一匹辺り六本放っているそれを紙一重でかわし、背後から撃たれないように位置取りに気を使う。

背後から撃たれた光線は、一人きりの今はどう足掻いたってかわせない。


今の彼には、未来を視る眼も、風より速い足も、鋼より硬い鎧も、俯瞰する視界と鎖もない。

油断が許されるほどの余裕はないのだ。

何よりも。



京太郎「俺が一人になった途端、戦いで何にもできなくなっちまったら」

京太郎「……あんまりにも、情けねえよなぁ。助けあいじゃなくて他力本願だったってことになるしよ」

京太郎「だから、一人でも気張らないとな!」



彼女らの友人だと胸を張って名乗るために。

胸を張れる自分でいるために、こんな所でこんな奴らに負けてられない。

そう自分を奮い立たせ、体制を立て直し、彼は再び駆け出した。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>772


ミ=ゴA判定
>>774

ミ=ゴB判定
>>775

ミ=ゴC判定
>>776

攻撃

ほい

いあいあ

それっ

【#ミ攻撃ゴ】


攻撃VS攻撃


8+5=13

8+5=13

8+5=13

5+1=4


特殊判定扱い

三者相打ち!


京太郎 200×2-113=287ダメージ!

ミ=ゴA、B 113×2=226ダメージ!


ミ=ゴA撃破!
ミ=ゴB撃破!

京太郎残りHP:256

京太郎「破ァッ!!」



浅葱色の閃光。

蒼き光の刃は直線的に放出・放出過程で分裂し、それぞれが性格にミ=ゴの触腕を潰す。

痛みに震えるミ=ゴではあるが、それは決定的な隙となった。



京太郎「破ァッ!!」



二連続発射。二発目は地面に放ち、砂埃を巻き上げる。

これで後方の一体の命中率は低下し、後は攻撃手段を潰された右を片づけ、振り向きざまに左を……



と、欲張ったのが失敗か。

それとも、土埃がわずかに彼の視界を奪っていたからか。

ミ=ゴに知能はなくとも知性はあるという点を一瞬失念していたからか。


カバーするように右のミ=ゴの側に居た左のミ=ゴに彼が気付いたのは、互いに目と鼻の先まで接近したその瞬間であった。



京太郎「———ッ!? 破ァッ!!」



三発目の浅葱色。

寺生まれの光と、ミ=ゴの電撃光線。

二つの攻撃が負傷したミ=ゴも含めた三者の中央で衝突し、膨れ上がり、そして。


爆音と共に、盛大に炸裂した。


その場に居た、三つの戦闘者を巻き込んで。




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>788


ミ=ゴC判定
>>790

攻撃

攻撃

【#必ミ=ゴ殺】


攻撃VS必殺


0+1+6=7

9+2=11


ミ=ゴCの攻撃サイド確定!

200×2-113+(11-7)=231ダメージ!


『真・ルーベライズ』発動!

京太郎残りHP:1

炸裂した光は音と衝撃波を撒き散らし、土を巻き上げ視界を塞ぐ。

これだけの大爆発。

命を奪うには十分過ぎる威力である。


巻き込まれた二体の同胞とあの犬は到底生きてはいまい……と、最後のミ=ゴが咏へと視線を移そうとした時。



爆炎の中から、爆風に押し出されるようにボロボロの少年が飛び出してきた。



京太郎「(宥さん、マジで俺の女神……!!)」



そう、砕けた。

今の爆発で砕けたのは、三つ。

二体のミ=ゴと、京太郎の首から下げたルーベライズ。

青いマフラー/ルーベライズは赤の伴侶たる青を守り、その生命を次に繋いだ。

ここまでされて決められなければ、男が廃るというものだ。



京太郎「いい女は男にとって勝利の女神になるんだってよ、知ってたか!?」



既に距離は至近。

一撃で、互いの命を奪える距離。

ミ=ゴの触腕の先と、京太郎の右手の先に光が宿る。

京太郎が捨て身で攻め立て、それをミ=ゴが受けて立つ形。



次の一瞬、どちらかが死ぬ。



京太郎「破ァッ!!」



放たれる、一つと六つで七つの閃光。



閃光の後、その場に立っていたのは———




京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・能力使用
>>804


ミ=ゴC判定
>>806

必殺

あっ

閃光は、六つが空振り。

一つが、甲殻の中央を貫いた。



京太郎「……俺の、勝ちだな」

京太郎「強かったぜ、お前」



倒れ伏す化け物と、勝者たる人間の視線が交差する。



この瞬間、何故だろうか。

理屈ではない。奇跡のようなものだ。

命をかけて戦い、鎬を削りあった者同士の奇跡。


言語が通じないもの同士でありながら、両者は眼と眼で会話を成り立たせていた。




———持って帰りたいから、脳味噌ちょうだい?

京太郎「嫌に決まってんだろ」

———残念。




そんな、互いへの敬意に満ちた会話。

ミ=ゴ達と一人の少年の激闘は、こうして幕を閉じたのであった。




【#ミ防=ゴ御】


必殺VS防御


0+7+6=13

4+7=11


京太郎の攻撃サイド確定!

113×2+(13-11)=228ダメージ!

ミ=ゴC撃破!

戦闘に勝利しました!

これ普段ならスライム扱いされるレベルの敵だよな…

休憩&怪我の手当てを終えて。



京太郎「あらかた片付いた、か」

咏「そんじゃそろそろ行ってみる? 警察署」

京太郎「……いや、その前にちょっと寄り道良いかな」

咏「別に良いけど、何かあるん?」

京太郎「ま……ちょっと、な」



この時代で何かしすぎた場合の未来への影響。
それを抑えるべきだという当然の思考。

未来がどうなるかの確証が持てないという不安。
いつだって不確定な未来を出来うる限りより良くしようとしてきた過去。

正体がバレた場合に発生する矛盾が嘘が苦手な『彼女』では咏の比較にならないこと。
ならば正体を隠せばいいのではないのかという思考。

未来は分岐するのだろうかという予測。
分岐せずこのまま地続きだという直感。

自分が何もしなくても、彼女は救われるのではないかという他人任せの楽観。

自分が何かして、それで発生するリスクの計算。

自分が何かした結果、未来が良い方向へと向かうかもしれないという願望。



なんでもいいから義姉の力になってあげたいという、それら全ての考えを凌駕する気持ち。


彼を動かす衝動は、果たしてどんな気持ちで構成されているのだろうか。

けれどもきっと、一つの気持ちだけで構成されては居ないだろう。



京太郎「正体隠す仮面みたいなのって作れないかな」

咏「えー、即席だと顔隠しつつ声ちょっと変えるくらいしか出来んよ? 後ちょっと他人からの認識弄るくらい」

京太郎「十分十分。要は俺だとバレなきゃいいのさ」

咏「数年でばれんじゃね?」

京太郎「十年バレなかったよ」

咏「うっはー、私が凄かったのか、小鍛治さんがダメダメだったのか。後者はないかな」

京太郎「後者だぜ多分」

咏「……まっさかぁ」

京太郎「マジでマジで」



どうにもうちの義姉は周囲からの神格化が過ぎる、と少年はこっそり独りごちていた。

未来のぐーたらな姉を知ってる彼からすれば、嬉しいのやら悲しいのやら。


だからこそ、何か出来る事をしようと思っていた。するべきだと思っていた。したいと思っていた。

少年は、少なくともここで彼女に言葉の一つもかけずに帰ってしまっては、彼女の義弟を胸を張って名乗れないと。


そう、思っていた。

ぱんつ被らないと

京太郎「失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した」

この街の北部には、あまり大きくはないが湖がある。

この時代から見て未来のにおいて、大星淡が愛用するやすらぎスポットの一つだ。
貸しボート屋なども有り、カップルのデートスポットとしても活用されている。

しかしまだ朝といっていいこの時間、この湖には誰も居ない。
彼女一人を除いて。



健夜「……」



何を見るでもなく、何をするでもなく、何を考えるでもなく。

小鍛治健夜は、ただぼーっとして無為に時間を過ごしていた。

何のためでもなく、誰のためでもなく、自分のためですらなく。



健夜「……」



疲れているわけではないと思っている。何か今の現状に不満があるわけでもないとも思っている。

ただ、時々無性にこうして時間を無駄遣いしたくなる時が、彼女にはあった。

そうやってまた明日から、彼女の戦いは再開してゆく。



健夜「……」



危険だとすら思えない事を淡々と、単調なゲームのように、楽しくもない事をやり続ける。

頼まれたからやっている事を、断る理由がないからという理由でただこなして行く。

苦しい訳でも、嫌な訳でも、辛い訳でもない事に、全力で打ち込む日々に戻る。



健夜「……」



過酷なようで無為なようで、それでいて何かを削る日々。

気のせいか、彼女の雰囲気が、少し痩せていく気がした。

健夜「……」



無言で、小石を投げる。

小石は特に何かに当たるわけでもなく、跳ねるわけでもなく、ちゃぽんと音を立ててから水底へと沈んでいく。

何も語らず、何も思わず、ただ水に沈んでいく小石を見て。

彼女はそれに、何を思ったのか。



健夜「……」



今の彼女ほど、『誰かの為に』という言葉が似合わない少女は居ないだろう。

人助けに好感を抱くわけでもなく、ただ頼まれたからという理由でこなして行く彼女は、ヒーローという単語からは程遠い。

初対面の相手に絶対に好印象を与えない陰気な無表情は、苦虫を噛み潰したという形容がよく似合う。

だから彼女の周囲には、誰も近寄ろうとしない。

彼女は誰にも歩み寄ろうとしないし、彼女には誰も歩み寄ろうとしないからだ。



健夜「……」



この日、この瞬間までは。



健夜「……?」



彼女が投げた小石が立てた波紋の上を、軽快に跳ね飛んでいく新たな小石。

1、2、3、4……と見ていて小気味いいほどにポンポンと跳んで行く。

湖を半ばまで進んだ所でようやく失速し、水底へと沈んでいった。



「おっ、久々にやったが結構飛んだな」

健夜「……誰?」

「と、すみません」



振り返る彼女の眼に映るのは、どう見ても怪しげな仮面で顔上半分を隠す男性。
本人の親しみやすい雰囲気と怪しげな仮面の雰囲気が相殺され、結果的にちょっとあやしい不審者程度の雰囲気に収まっている。

健夜が他人のそういう点に対して無関心な性格で無ければ、即通報コースでもおかしくはない。

そんな不審者は、彼女に対しこう名乗った。



「はじめまして……かな? 『須賀』と申します」

マスカレイド「仮面と言えば私の出番ですよね」

須賀と名乗ったその男性は、膝を抱える彼女の隣に少しの間を開けて座る。

それに何かを思うほど、彼女は彼に関心を抱いていない。

無関心。無関心だ。路傍の石ころに向けられる視線と、彼に向けられるそれに差異はない。



須賀「(……参ったな)」

須賀「(どーっすっかね)」



このままでは、壁に向かって独り言を呟くのと変わらない。

暖簾に腕押し、馬の耳に念仏だ。

思考を巡らす男の思考に、呆れたように響く声。
今回彼女より年上の人間っぽく振る舞うための偽装工作に一役買った黒い声が、宿主たる彼にアドバイス。

まず興味を引け、後はどうにでもなる、と。



須賀「(おっけー、サンキュー俺の脳内邪気眼男)」

須賀「昨日はお疲れ様でした。凄かったですね」

健夜「……ん? 貴方、昨日見てた……いや、どこかで戦ってたの?」

須賀「ええ、よく分かりますね」

健夜「ふーん……そうなんだ」

須賀「凄かったですね、ゴジラが一撃でしたよ」

健夜「……」

須賀「……どうしました?」

健夜「……他に、何か思った?」

須賀「え? いや、特には」

健夜「……」

健夜「貴方、嘘つき?」

須賀「え?」

健夜「象が近くに居て、踏み潰される事を恐れない蟻は居ないよ」

健夜「私が、怖くない?」



核心。と、言うより『真実』に近い言葉。

彼女の周りに普通の人が集まってこない理由の最たる物。
誰だって、何も用いずに容易に自分の命を絶つことができる存在は怖いのだ。

たとえこちらに銃口を向けていなくても、拳銃を持った人間と話し合う事が難しいように。
異端の力を持つ者知る人達は、自然と異端から距離を置く。

それが同類の異端であっても、いや、異端だからこそ分かる力の差というものもある。


彼女の『孤独』は望んで得た孤高ではない。
それを少年は知っている。 勿論、本人のコミュ力の問題だということも知っているが。

だからこそ。



須賀「いえ、別に」



返せる返事もある。 未来の『家族』として。

パピ!ヨン!もっと愛をこめて!

黒さんがゼルダで言うナビィのポジションに付いてる

>>833
ナビィは最後の戦いの後……あっ(察し)

健夜「ふーん……なんで?」



だが、これだけではダメだ。

この程度の世辞なら彼女は聞いた事があるだろうし、こう言った後に逃げ出した者達も彼女は見てきたはずだ。

彼の話に今必要なのは、『説得力』。

彼女が意識をこちらに傾けるだけの理由を、虚飾抜きで叩きつけること。

嘘なら見抜かれる。真実をぶつけるべきだ。彼の中にある、大切な人の存在をありったけの熱を込めて語る。



須賀「俺、知ってますので」

健夜「何を?」



脳裏に浮かぶのは、あの太陽のような眩しい後ろ姿。



須賀「貴女がどうあがいても絶対に勝てない相手」

須賀「貴女がこれからどんなに強くなっても勝てない相手」

須賀「貴女が何をしようと手も足も出ないであろう相手」

須賀「貴女に、『全部任せても大丈夫だ』と思わせられる相手」

須賀「その存在を、俺は知っている」



思い返すのは、義姉が引退を決意するほどの才。

『全部任せて大丈夫だ』と健夜に思わせるほどの、圧倒的な存在。

健夜と出会った当時中学生であり、最後に別れたその瞬間まで成長を続けていた少女。

その光に照らされ惹かれたのは義姉だけでなく、間違い無く自分もそうだ。

確信を持って、真実を以って語る。

その言葉の内包する意味合いは、キチンと彼女に伝わったようだった。



健夜「……へぇ、それは、ちょっと驚いたな」



驚いたように見えない無表情も、この時期表情を変えることが苦手だったというだけの事だと男は知っている。

その内心は、驚きに満ちているであろうことも。

そもそも彼女は、自分より強い『かも』といったレベルで強さを比べられることがなかったほどに隔絶した強さを持っていた。

なので「貴女より強い」と断言されるような事は初めての体験であり。

断言できる、つまり健夜を基準にしても隔絶している、そんな強者の存在を知ったことも初めての経験であり。

その陰気で頑なな心の隙間が、こじ開けられるような音がする。



到底信じられないようなその事実を、健夜は本当の事だと直感した。

人の理の外側に踏み出した者達特有の、真実に至る直感である。

京太郎的にパピヨンというよりはカズキの方が向いてるんですがそれは・・・

そこからはトントン拍子に……行ったわけでもない。

ポツリポツリと話題を出し、話が広がり、そして新たな話題へと。
終始会話は彼がリードしていたが、彼女も普段の彼女と比べ物にならないほどに饒舌になっていた。

彼女の常の姿を知るものからすれば、驚きで心臓が止まってしまうかもしれないほどに。

先程の強い人間の話、健夜が好みそうな話、何の意味もないような話。

それらを正体がバレないように気を付けて、彼は自然に話を回していく。



須賀「———って、感じなんですよ」

健夜「おぉ……ん、んっ」



背伸びをする彼女は、普段慣れない長話に興じた疲れが溜まっているように見える。

それでも変わらぬ無表情の下から、隠し切れない楽しげな気持ちが溢れていて。

少しづつ、少しづつではあるが。

須賀京太郎の知る小鍛治健夜の姿に、近付いていた。



須賀「疲れました?」

健夜「ううん、気にしないで。……その、ありがとう」

須賀「礼を言われるような事は、した覚えないですけど」

健夜「人とお話するのが楽しいって、私忘れてたから」

須賀「……」

健夜「だから思い出させてくれて、ありがとうって」

須賀「そんな事、意識してやったわけじゃないですし。俺は貴女と話したかったから話しかけただけですよ」

健夜「……んー? なんとなく、私の思ってる通りだと思うんだけどな」

須賀「(この勘、本当にヒヤヒヤするな)」



まったくもってその通り。

彼女が礼を言うのは妥当であり、その勘は確実に真実の方向へと向いている。

しかしそれを肯定すれば、自分の正体の暴露に繋がってしまう。

加えて言えばなんとなく恥ずかしい。

なので、彼は肯定できない。 否定するしか無いのである。



義姉との精神的距離が近いという認識がちょくちょく彼にピンチを招いている様子。

惚れた男が義弟でした(ラノベ風タイトル)

多分この時代はすこやんにとって黒歴史に近い

須賀「じゃ、そろそろ帰ります」

健夜「……あ、うん」



時刻はとうに昼を過ぎている。

あまりにも話が弾んだもので、二人共やや疲れが見え隠れしているようだ。

京太郎がミ=ゴと戦った後この湖まで移動する時間を差っ引いても、何時間話したのかは考えたくもない。



健夜「……あ、あのっ」

須賀「はい?」

健夜「また、会えますか」

須賀「……会えますよ、きっと。 ……いや、絶対に」

須賀「それは、俺からお願いしたいくらいですから」



そうだ。出会うはずだ。二人は、必ず出会う運命にある。

健夜が望んだ形でなくとも、いずれ必ず出会い、家族となる運命にある。

互いが互いの心を強く支える柱となる、そんな姉弟となる運命にある。



京太郎「もしも、何か貴方が困るような事があれば」

京太郎「その時は助けに来ますよ。『友人』の一人として」


健夜「—————!」


健夜「あ、あの、あり、あ」



興奮か、喜びか、急いで返そうとしたツケか。

ほんの少しだけどもりながらも、彼女は精一杯の返事を返す。



健夜「……ありが、とう」



誰にでも言える、多くの人が言わなかったりもする、そんな感謝の言葉を。

須賀「……礼を言うべきは、ホントはこっちの方なんですけどね」

健夜「え?」

須賀「いや、なんでもないですよ。では、また会いましょう」



そう言い残し、背中を向けて彼は歩き去っていく。

手を振って、彼女の心の中に心地いい余韻を残しながら。



健夜「……今日はもうちょっと、ここでゆっくりしていこっかな」


彼女の選択は、ほんの少しだけここで余韻に浸っていく事。

ほんの少し。ほんの、すこしだけ。


健夜「……ふふっ」



彼女は久方ぶりに、ほんの少しだけ幸せな気分になっていた。

おかしい、アラサーに萌えるなんて…

一応見た目だけなら黒髪ロングの女子高生だし

咏「……」

京太郎「あれ? 帰っても良いって言ったよな?」

京太郎「咏ちゃん、まさか何時間もここで一人で」

咏「知らなかった」

京太郎「はい?」

咏「あんな、人だったのか……知らんかった……」

京太郎「……ああいう人だよ、あの人は」



湖の入り口の外に居た咏と合流。

京太郎は三尋木宅で合流する腹づもりであったのだが、これは予想外に時間の浪費を抑えられそうだ。

いや、予想外の効果と言うならば。

今ここで複雑な表情を浮かべている咏の認識の変化こそ、喜ばしい予想外と言うべきだろう。



京太郎「いい友達になると思うぜ、二人は」

咏「はぁっ!? あの人と!? 無理無理無理だって!」

京太郎「本当に? 昨日聞いたら確かにそう答えただろうけど、もう一度今俺がそう聞いても断言できるのか?」

咏「……」

京太郎「ま、気の向いた時にでも話してやってくれな」

京太郎「友達ってのはなりたい奴となるもんだし、続けたい奴と続くもんだからさ」

咏「……ま、そだねぃ」

京太郎「俺らも友達だよな」

咏「いえす、友達!」


「「イェーイッ!!」」



パチンと鳴って笑顔を作る、軽快なハイタッチ。



咏「バカな事やってないでさっさと警察署行こっか」

京太郎「だな」



若者のテンションは熱しやすく、冷めやすい。

そして警察署。

今日こそは、京太郎を元に時代に戻せる人物に会えるのだと確信していた二人。

しかし、ドリフのお約束のごとく。



「明日来てね」

京太郎「えっ」

咏「えっ」

「んじゃ、そゆことで。あっ、三尋木さんとか都市伝説ボランティアの人達は自宅待機でお願いします」

「今夜詳細の連絡が個別で行きますので」



門前払い。
更に心なし、昨日より忙しく走り回っている人が増えたような気がする。

時間が経てば仕事が片付き署内も落ち着いていくのが当然の話だというのに、妙な話だ。

仕方が無いので、二人は再び帰路につく。



京太郎「おやっさん、仕事に集中してる時は携帯マナーモードなんだよな……」

咏「刑事なのに携帯マナーモードに出来るって空気読めてなくね?」

京太郎「お前は何を言ってるんだ。……あーっ、神様はそんなに俺の事が嫌いかよ!」

咏「邪神は嫌ってそうなもんだけど。さて、どうする? 帰る方法は私ほかに知らんけど」

京太郎「急いでるわけでもないし、他の方法模索は後でいいや。それよりも」

咏「それよりも?」

京太郎「晩飯の食材買ってこよう。今日は俺が作る」

京太郎「カップ麺とレトルトしかねーじゃねーかあの家! きつねうどん買いだめとか舐めてんのか!」

咏「98円は正直魅力的だった。カレーでお願いします!」

京太郎「よっしゃ特売目指していくぜっ! なんでも出来る卵もついでに買っておこう!」




その日の三尋木家の夕飯は、辛味の中から旨味が飛び出すチキンカレーに、まんまるとした目玉焼きが乗っけられていたという。

深夜にそういう料理描写はやめろ、やめてください

咏「ベッド一つしか無いんだ……一緒に、寝る?」

京太郎「昨日布団貸してくれたじゃねえか」

咏「アイツはもう消した!」

京太郎「なんで布団が消されてんだよ!」

咏「ベッド派閥も一枚岩ではないからな……」

京太郎「完全に一枚岩じゃねーか」



飯を食べ、風呂に入り、やがて就寝すべき時刻へと。

警察からの連絡は、早朝に警察署に集合との事だ。

何があるかはその時に説明される予定らしいが、電話の向こうはかなり慌ただしかったらしい。

京太郎も咏も、口にはしないが感じている。

『何か』が起こる、そんな予感を。それもとびっきり最悪なやつを。

なので体調を万全にするため、早めに布団に入ろうという事になったのだ。



京太郎「そういえばさ」

咏「うん?」

京太郎「あの歌、俺の時代で咏ちゃんに聞かせて貰った事なかったんだよ。なんでか検討付くか?」

咏「うげっ」

京太郎「……うげっ?」

咏「あちゃー、聞かれてたのか……そういえばあそこに居たんだっけ」

京太郎「あちゃー、って……はずがしがるようなもんじゃないだろ?」

咏「やめてくんな。私、あんまり『アレ』好きじゃないんだ」

京太郎「……理由、聞いてもいいか?」



姿勢を正して、こちらに背を向ける少女へ問いかける少年。



咏「……笑わん?」

京太郎「約束する」

まさかこいつら並んで寝ようとしている・・・?

えっなに当然のように同衾してるのこの子たち

同衾の事実を知ったすこやん、暴れる

咏「私の歌はさ、これも都市伝説の恩恵なんだよね」

京太郎「……もしかして、二重発現(ダブル)?」

咏「ピンポンピンポーン。何の都市伝説化すら分かってないんだけどねぃ」



今明かされる衝撃の事実。

リンフォンの存在は現代で聞いていたものの、もう一つの方は京太郎も初めて聞いた事だ。

二つ目の都市伝説で歌が上手くなっているというのなら、あの美声も頷ける。

穏乃が陸上の才能を持っていたように、京太郎が時々凄く間が良いように。

都市伝説は、そこにあるだけで人間の『能力』だけでなく『才能』を研ぎ澄ましていくのである。

勘違いしてはいけないのは、それは都市伝説に与えられたものではなく、元から人の中にあった才覚を目覚めさせるだけだという事だ。



咏「都市伝説で上手くなってる歌をひけらかすほど私は恥知らずじゃないってのが一つ」

咏「単純に、人前で歌うのが恥ずかしいってのが一つ」

咏「それと、最後に」

京太郎「最後に……?」

咏「……気付いてたかもだけどさ。私、小鍛治さんに劣等感感じてたんだ」

咏「『私、要らないじゃん』ってさ」

京太郎「……」

咏「でもさ、なんか今は違う気持ちになってるんだ」

咏「なんでだろ?」



身体をくるりと一回転。

向けていた背を翻し、少女は少年の視線をしっかりと受け止める。



京太郎「……俺から、図々しく言わせてもらうなら」

京太郎「人の悪口を言えるってのは、その人と付き合った事が無いからなんだと思う」

京太郎「人は知らない事に限ってなら、どこまでも無責任になれるからさ」

京太郎「よく知ってる人の事を無責任に罵れる人って、そうそう居ないんじゃないか」



咏「……だよねぃ」

出会って2日で同衾
……これなんかのタイトルっぽい

咏「ずっと、逃げてたのかな」

咏「無力感の八つ当たりの先が、良い人だって知るのが恐くて」

咏「……いつの間にか、苦しいから逃げてんじゃなくて、逃げてるから苦しくなってたのかな」

京太郎「咏ちゃん……」

咏「ま、これが最後の理由」

咏「なんでお前は戦う力じゃないのかって、能力にまで八つ当たりしてたんだよ。私は」



ケラケラと笑う彼女の、笑顔の端に。

夜でも映える、向日葵のような笑顔の端に。

少年は、一欠片の寂しさを見た。



咏「ま、そんな感じ。誰かに、聞いて欲しかったのかもねぃ」

咏「失望した? それならそれで、私は———」

京太郎「『この道を行けば どうなるものか』」

咏「へ?」



突然、会話の流れを無視した少年の発言。

呆気に取られる彼女を尻目に、少年は言葉を続けて紡ぐ。


「『危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし』」

「『踏み出せばその一歩が道となり その一足が道となる』」

「『迷わず行けよ 行けばわかるさ』」



咏「……何? それ。学のない私は知らんけど」

京太郎「とんちの一休さんのモデルになった人の言葉だ。坊さんのな」

京太郎「うだうだ難しい事考えて迷ってるくらいなら、先に進んでみろ」

京太郎「行き先が見えなくても、先が見えなくても、どうなるか分からなくても」

京太郎「とりあえず進んでみれば、やってみればどうにかなるだろって話さ」

咏「……あははっ、また乱暴な」

京太郎「でも、咏ちゃん好きそうだと思ってさ。どうかな?」

咏「……うん、ちょっと好きかな」

京太郎「その劣等感がどうなるかも、咏ちゃんがこの先歌を好きになるかもっと嫌いになるかも分からない」

京太郎「けどさ。何かしらやってみようぜ」

京太郎「やらないよりかは、ずっと満足できると思うから」



咏「……うん」

京太郎「とりあえず一曲歌でも歌ってみるか? そしたら、さっさと寝よう」

咏「……人前で歌うの恥ずかしいって言ったばっかなんだけどねぃ」

京太郎「慣れろ」

咏「即答一言!?」



ちなみにこの寝室はほぼ完全防音。
よそに音が漏れることはありません。

夜中の歌唱練習やリコーダー練習は近所迷惑になりますので絶対にやらないように。



咏「(……なんか私だけ恥ずかしいの不公平じゃね?)」

京太郎「咏は何にするか決まったか?」

咏「ちょいちょいこっちこっち」

京太郎「なんだなんだ」



彼女に手招きされるまま、彼は彼女の側へ。
惜しむらくは、少年が少女のいたづらっ娘な笑みを目に留められなかった事だろうか。

歩み寄る少年が近くまで来た途端、少女は本で読んだレベルの合気道を行使。
完全に油断していた少年は倒されて、二人は影が一つになるような形で転倒する。

そして、なんだかんだで。



京太郎「……なんだ、これ」

咏「膝枕。歌い終わるまでこうしてな、はっはっは」

京太郎「いやむしろ俺が聞きたいのはどうしてこうなったのか経緯と理由の方でして」

咏「私だけ恥ずかしい思いすんのは不公平じゃね? 流石に膝枕は恥ずかしいんじゃないかと思ってさ」

京太郎「うん恥ずかしい。離してくれ」

咏「やだ。歌い終わるまで大人しくしてなー」

京太郎「じゃあさっさと歌ってくれ!」

咏「……なんか私の方まで恥ずかしくなってきた。そっちももう一個恥ずかしさ追加しない?」

京太郎「さっさと歌え!」




ゴタゴタの後、静寂。 静寂の後、歌声。

歌声の後、旋律。 旋律の後、やすらぎ。

やすらかに眠りますようにと、善き夢を見れますようにと、包み込むような愛が込められた母の歌。

つまり、この世界で最初に産まれた愛のうた。

子守唄、である。




聆紗の子守唄/

http://www.youtube.com/watch?v=Vo0W7UsYs8o



彼女が歌うのは、安らかな夜を守るうた。

歌を聞くのは、安らかな夜を守るもの。

完全に一回戦目終わったあとですわ

沙耶の唄?(難聴)

健やかな夜が守られる、そんな素敵な街に響くうた。

聞く者を安らがせ、歌う者を落ち着かせ、世界を整える。

そんな素敵な、月夜を思わせる妙なる調べ。



        だが。



うたうものは、彼女だけではない。

遙か海の底、名状しがたき冒涜的な都市。

海の底に沈んでいるはずのその場所から、歌声が響き始める。



彼女が心を震わせるうたならば、そのうたは心を軋ませる。




「計測結果来ました!」

「推定浮上時刻はどうだ!?」

「18時間後です! 18時間後に、場所はバミューダ・トライアングル!」

「関係各所に連絡飛ばせ! 間に合わなかったらクビどころの話じゃねえぞ!」

「世界が終わる! 分かったな!」

「「「了解!!」」」

「こちら観測班、観測結果をそちらに送信します!」

「推定浮上時刻は18時間後、場所はバミューダ・トライアングル!」




「『ルルイエ』が、浮上します!」




うたが、せかいをながれていく。




END.
第十九話前編:Song for You/うたをあなたに

START.
第十九話後編:Songs of Distant Earth/遥かなる地球の歌

本日の投下はこれにて終了。お疲れ様でしたー

世界が滅びたらこの世界と京太郎の時代の世界も連鎖して滅びます(重要)

現代に帰ったらいあいあとか嫌なら勝ちましょう! 勝ちましょう!


ミ=ゴは気に入った人物の脳はお持ち帰りしちゃうある種のヤンデレ



今夜はこれにて。実は明日もそこそこ予定があるのでレス返し等は夜

お付き合い感謝。後編も多分一回の投下じゃ終わらんですよねぇ

では、おやすーです

乙ー

しかし最初ラブクラフトコメディだと思ってたら普通にラブコメしてますな
後輩ポジにうたたん、先輩ポジにすこやん、転校生ポジにディープワン、ヤンデレストーカーポジにミ=ゴ……なんだやっぱり>>1って言い奴じゃん!



まさか毎度入店時のファミマの曲はうたたんが歌っていたのか!

能力発動しなくても自然と影響あるってことは能力の素養があったから初代さんはもてなかったのかもてないからこそ能力が生まれたのか…

黒太郎はもうこの頃にはこの世界線にいたのだろうか
マスカレイドは普通にいたと思うけど

今さっきぞっとした事件のまとめみたいなのみたんだが
「お化けや妖怪よりも人間が一番こわい」っての都市伝説的なもんなのかね?

いいちこんばんわ

最近飲んでおりませぬ

http://i.imgur.com/Q38R8rr.png
人間に目を付けたミ=ゴはついついその人の脳を持って帰っちゃうの



>>751 >>752
ごめんよ・・・

>>814
ポジションと展開的にはいっかくうさぎ?

>>819
それは京太郎のおいなりさんであった

>>837
サンライトイエローですもんねぇ

>>870 >>871 >>872 >>874
本人達的には修学旅行の最終日に布団の中で駄弁ってるノリ

>>896
あれはその場のノリです。伏線とかそんなことはない!

>>897
その辺は二十話でもやりますよ

>>899
まだ居ませんねー

>>905
それは【禁則事項】の【禁則事項】なので、忘れないで居るといいかもですね



http://www.youtube.com/watch?v=A1A8LX3ttjw

SOUL'd OUT、良いよね・・・

そんな>>1のイチオシはコズミックトラベル

http://www.youtube.com/watch?v=ZZIur_FcAOw

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