勇者「えっ?魔王が>>2を使ってくるんですか?」 (59)

王「そうだ、だから>>3で対抗する」

勇者「えっ……誰がするんですか?」

王「お前に決まっているであろう、他に誰が居る」

勇者「えぇ……それでも>>3しなきゃいけないんですか……」

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熱血勇者道場

魔王「魔法など効かぬ!物理攻撃も元より効かぬ!今の我は最強なり!勇者よかかってこい!」

勇者「仕方ない、こうなった以上は熱血勇者道場を開くしか無い!」

勇者「えー熱血勇者道場を開きます、門下生になりたい方はどうぞご気軽に……と」

一般人「勇者直々に教えてもらえる道場!?参加しなきゃ!」

勇者「りぴーとあふたみー、ネッケツゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

門下生達「ネッケツゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

勇者「これはすごい、免許皆伝だ!魔王を物理で倒しに行くぞ!」

魔王「一撃に賭けては倒せぬと数を集めてきたか!」

魔王「しかし虫けらどもが何匹集まっても同じよ!」

熱い人達「ネッケツゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」

魔王「マ゛オ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛」

勇者「悪は滅びた!」

大臣「お疲れ様、だが次の魔王が出てきているらしい」

勇者「えっ」

大臣「なんでも次は↓1を使ってくるとか」

勇者「えっえっ」

大臣「対抗策として↓2を用意したから頑張ってね」

勇者「えぇ……」

勇者「次の魔王は核兵器を使ってくる!?」

勇者「しかも今入っている情報によるともう街が2つ滅ぼされているらしい……」

勇者「ええと何々……セマシマとミジカサキ……?聞いたこと無いな、どうせ辺境の街なんだろう」

勇者「それはそうとブラックホールを使うとは一体どういうことだ……?」

その時勇者に電流走る……!ブラックホールとは黒い穴……!つまり落とし穴のことであると……!

灯台下暗し……!大規模に破壊を繰り返す魔王に足元など見えているはずがない……!

勇者「そうと分かれば早速工事だ、魔王の侵攻ルートからすると……おっ丁度いい、ここが地盤が弱いな」

勇者「大臣!土木会社に連絡を」

大臣「とっくにしてある、あとは魔王が踏んでそのままお命頂戴って寸法よ」

勇者「さっすが大臣!」

大臣「そろそろ頃合い……お、丁度連絡が来たぞ、魔王は見事落とし穴にはまり仕込んであった竹槍に刺さり死んだそうだ!」

勇者「おおそうか!悪は滅びた!」

副大臣「それで、言いにくいのですが……」

勇者「まーた魔王?」

副大臣「あ、それはそうなのですが……」

勇者「で?今度は何使ってくるの?」

副大臣「あ、いえ、↓1でございます」

勇者「うーん……なら↓2をぶつけるか」

勇者「副大臣!大臣と王に伝達を!」

副大臣「は、はあ、畏まりました」

勇者「聖剣と伝説の勇者の鎧かぁ……旧王都が魔軍の手に落ちて早300年、まだ実在してたのかぁ……」

勇者「なんて感慨に浸っている場合じゃない、これに対抗するには……」

勇者「王家に伝わる技、最後の月牙天衝を使うしか……宮殿の霊力タンクには余裕がある、いけるか……?」

勇者「ええい悩んでても仕方ない、霊力タンクから霊力を受けてやってやるぞ!」

霊力「入るぞ」

勇者「おっ意外としっくり来た、これが勇者と認められた者の力かな?」

勇者「オリハルコンの剣を装備して、出陣!」

魔王「ほう……目には目を、歯には歯を、ということか……」

勇者「……何を言っているんだ?」

魔王「何を隠そう、お前が今お前の」

勇者「最後の月牙天衝!!!!!」

魔王「ゲボバッ!おいお前人が話してるときぐらい」

鎧「もう無理耐えらんない」

魔王「マ゛オ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛」

勇者「悪は滅びた!」

魔法使い「突然呼び出されたんですけど……なんですかぁ……?」

大魔導師「お前を呼び出したのは他でもない、魔王討伐のためだ」

魔法使い「えっ?じゃあ大魔導師様も来てくださるのですか?」

大魔導師「それはできない、私は勇者一行として認められておらんからな」

大魔導師「しかし勇者は今最後の月牙天衝を使った影響で療養中だ」

大魔導師「だから魔法使い、お前が行ってほしい」

大魔導師「しかし安心してくれ、魔王は↓1を使うという情報が入っている」

大魔導師「弱点となる↓2をぶつければいいだろう」

魔法使い「そういうことなら……仕方、ないです、私が行きます!」

魔王「徹底的な海上封鎖を実行!島国である王国は兵糧攻めに遭っているのと同義だ!」

魔法使い「風魔法……『風の噂』……」

一般人A「魔王ってワキガらしいねー?」

一般人B「えーまじー?しんじらんなーい」

一般人C「むしろワキガになったら魔王になっちゃうらしいよー?」

一般人A「えーうそー?こわーい」

友邦「物資を空中投下して支援しよう」

魔王「なんだこれは……部下が『ワキガのやつになんか仕えたくない』とか言い出して海上封鎖に穴が……!」

友邦「この隙を突いて海上封鎖の打破を狙うぞ」

魔王「あぁ……自軍は総崩れだ……もう自決する他ない」

魔王「マ゛オ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛」

魔法使い「……魔王が、自決した……?ありがとう、エルフ……」

魔法使い「悪は、滅びた……」

勇者「よーっす、俺が休んでる間に魔王が来てたんだって?」

魔法使い「うん、来てた……これまでで最大のピンチ……」

勇者「だーなっさけないなぁ!俺が復活したからにはそんなことには陥らせないぜ!」

魔法使い「……………」

勇者「まあとりあえず王城にでも行ってみるか」

勇者「あのー!王様ー!いませんかー!」

勇者「返事がない ただのホワイトハウスのようだ」

親衛隊長「勇者様!」

勇者「お、いるじゃん!」

親衛隊長「また魔王が現れました!↓1を使ってくるそうです!」

勇者「えっなにそれは」

親衛隊長「↓2での対処が適切かと思われます!」

勇者「この感覚久々だなぁ」

魔王「ワキガなど屁でもない!もっと強烈な臭いで上書きすればいいだけのこと!」

魔王「北欧の某国原産!室内で開けると一ヶ月は臭いが取れない!缶詰なのに放置すると爆発する!」

魔王「それを王国各地にばらまいてやる!忘れた頃に爆発し大惨事、また今開封し大惨事だ!」

勇者「そんなことはさせねぇ!すでに開封されているシュールストレミングの近くにはちくわパフェを置け!まだ開封されていないものはちくわの穴を覗いて探せ!」

兵士「こ、こんなことに効果があるのですか……?」

勇者「ゲテモノのそばにゲテモノを置いておけば相対的にあまりゲテモノじゃなくなるんだ!」

勇者「また視界を制限することでより特異的なものに気が付きやすくなる!」

兵士「あ、ありました!第一缶詰です!未開封です!」

勇者「よしよくやった!未開封品は詰めて魔翌領に送り返してやれ!」

魔王「ヴッ町中を歩いているとひどい臭いだ……一体誰がこんな悪逆非道なことを……」

魔王「マ゛オ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛………」

勇者「悪は滅びた!」

勇者「さーて凱旋凱旋……おーい王様ー?執務室開けますよー?」

勇者「……何もない」

勇者「いや、『何もない』がある!」

勇者「……言葉遊びしててもどうにもならんな」

勇者「じゃあ大臣の部屋にでも……」

勇者「……?おかしいな、こっちにも誰もいない」

勇者「副大臣の部屋も……?」

勇者「大魔導師、親衛隊長までいない……!」

勇者「ここには誰かいてくれよ……」

参謀長「おっ勇者じゃないか、どうしたんだ?」

参謀長「ちょうど良かった、魔王が現れたとの情報が入ってね」

参謀長「使ってくるのは↓1、↓2で対抗するように通達してあるから」

勇者「おう分かった!」

勇者「……あれ?何か大事なことを考えていたような……」

魔王「ホラホラホラホラ、勇者×国王のBL同人、見ろよ見ろよ~」

前線の兵士「ヴォエ!」

魔王「よしこれで兵士は戦意喪失した!あとは攻め込むだけだ、3万人に勝てるわけ無いだろ!」

王女「お待ちなさい!聖なる光!」

魔王「ああ!全部のページの局部という局部にぶっとい謎の光が!しかも顔にまで!」

前線の兵士「ありがたい!これなら意識しないで戦える!」

勇者「全軍突撃!」

魔王「マ゛オ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛」

勇者&王女「悪は滅びました!」

勇者「それにしてもおかしいな……国王はあんまり外に出ない上に肖像画とかもあんまりない、だから親しいものしかあんなのは描けないはず……」

勇者「それに国王達の謎の失踪……相次ぐ魔王の出現……これの意味するところはつまり……国王達が魔王になっている……?」

勇者「そこらへん王女様の視点からはどうなんでしょうか?」

王女「……」

勇者「王女様?」

王女「ククク、気づかれてしまっては仕方がない……」

勇者「王女様!?」

王女「と言いたいところだが私は関係ない、情報が提供できず申し訳ない」

勇者「なーんだ、びっくりさせないでくださいよ……」

王女「だが実態は私も知りたい、魔法使いを魔領に偵察に送ろう」

魔法使い「分かりました……行ってきます……」



魔法使い「戻ってまいりました……魔領では、国王が↓1、大魔導師が↓2をしているのが確認できました……」

勇者「なんと」

王女「国王がパン屋をやっているだと?今すぐ挙兵して連れ戻すのだ!溜まっている執務をこなすには二週間はかかるぞ!」

竜騎兵「はっ、何としてでも連れ帰ります」

勇者「大魔導師は新興宗教に傾倒している……?そんなはずはない、あの師だ、きっとトップに取り入って荒稼ぎとかに違いない」

魔法使い「私も……そう思う……でも……外野から見ると……傾倒しているようにしか見えなかった……」

魔道士「魔法使い様!我ら魔道士隊、いつでも出発の準備はできております!ここは殴ってでも大魔導師様を連れ帰るべきです!」

魔法使い「そうだね……書庫の整理……当番、さぼってる……やらせなきゃ……」

勇者「よーし、それじゃあ俺も!」

王女「勇者殿は王国でまっていてくだされ、防衛するものがいなくなってしまうのは侵攻の絶好の機会を与えるようなものだ」

勇者「そうですか、では王国で待機してます。いい結果を待っています!」

王女「では、全軍出撃!」

魔法使い「飛行魔法……」

勇者「いってらしゃーい」

国王「痛い痛い痛い痛い、そんなに耳引っ張らないで」

王女「国王ともあろうものが執務を放棄して、よりによって魔領でパン屋とは何事ですか!」

魔法使い「氷魔法……『霰』……」

大魔導師「痛い痛い、微妙な大きさの霰は普通に痛いからやめてやめて」

勇者「さて王様!なんでいなくなってたんですか!」

国王「イテテテ……勇者よ、お前が倒してきた数々の魔王がいたじゃろう?」

勇者「ああ」

国王「実はアレ同一個体」

勇者「えっマジ?」

国王「わしらが魔領へ向かって一々復活させていたのじゃ」

王女「!!なんてことを!それでも王だというのですか!?」

勇者「そーだそーだ!一々倒してた俺の苦労はなんだったんだ!」

国王「まーまー落ち着いてくれい、我が国は古くから魔軍と戦争をしておるじゃろ?」

魔法使い「記録によれば……1000年の昔から……」

国王「一度休戦に入ったことがあった、980年前のことじゃ」

国王「ガチ戦争で荒れに荒れた両国は重税を取り立てるほか国を再建する方法はない、しかして戦争で疲弊した国民にまた重税をかければ反乱が起こるのは確実……」

国王「そこで両国は戦争を再開するという名目のもと、悪意を互いの国に向けさせることで重税を取る、という方針を取ったのじゃ」

国王「しかしまたガチ戦争をすれば共倒れになる、というわけでプロレスじみた戦争状態が始まったのじゃ」

大魔導師「魔領も王国もとっくの昔に再建は終わっているが、こちらの国の事情で続けているぞ」

大魔導師「使ってくるものが筒抜けなのはそういうことだ」

勇者「……んで、毎回魔王撃退で終わるってことは」

魔法使い「……魔領の人達は……戦争を望んでいない……?」

大魔導師「ご明察。まあ本当にプロレスじゃな、そこまで重税取ってるわけでもなし」

勇者「でも核で崩壊した街があるって……」

国王「ゴメンゴメン、あれ嘘」

勇者「えぇ……」

勇者「……なら戦争を続ける理由は無いだろ?祭りにでもすればいいんだよ」

勇者「終戦祝いの大祝祭、これで両国の仲も取り持てて完璧だろ?」

国王「えぇ?祭りぃ?めんどくさい……あうっ」

王女「そんなこと言ってないで、とっととこれを国民へ知らせてください。別に実生活に害のない魔軍、たまにちょっとピンチになることはあれど基本的には大丈夫だと国民みな思っています」

王女「もう隠しておく必要はありません」

国王「そっかぁ……」

勇者「じゃあ、俺王都の皆に伝えてくるぜ!戦争は終わった、って!」

市民「え、まじ?戦争終わったん?」

勇者「マジマジ、大マジ」

市民「やったー!これでようやく婚約者に指輪が贈れる!」

魔法使い「大魔導師様……祭りの準備……それと書庫の整理……」

大魔導師「お安い御用!ほーれ!」

魔法使い「……何も起きてないです……ちゃんと体動かしてください……」

大魔導師「うぅ……現実は厳しいのう……」

~魔領にて~

大臣の部下「王国からの使者です!戦争終結のお知らせ、とのことです!」

副大臣「え、戦争終ったの?じゃあこの召喚材料どうしようかねぇ」

大臣「いーよいーよ、捨てちゃって。生肉とか焼いて食べよう」

親衛隊長「ほう……戦争終結を祝し祭りも行われるそうです、祭りの料理にしましょう!」

大臣「えっ?……じゃあこのA3ランク肉を……自分らはあっちでこの肉食べてくるんで……」

親衛隊長「はいはい全部持っていきますよ」

副大臣「そんな殺生なぁ~……」

魔族「え、祭り?肉食えんの?」

半獣「祭りの時間じゃー!」

人魚「……祭りって何するの?」

魔族「……さぁ?食って踊るんじゃないの?」

半獣「……むしろそれ以外がわかんないよ」

人魚「それなら安心ネ!祭り行くわよー!」

魔族半獣「オー!」

~祭り会場~

参謀長「え~本日はお集まりいただき云々、王国と魔国の友好のために云々」

参謀長「まぁそんなお堅いこと考えずに食べて踊れー!」

市民「ヒュー!さっすがぁ!」

魔族「人間もいいやついるねぇ!」

色男「そこの人魚さん、俺と遊ばない?」

人魚「あーら、舐めてかかると痛い目見るわよ?」

酪農家「はえ~すごいいい毛並みだぁ……触ってもいいかのう?」

半獣「俺の毛並みの良さが分かるとは!もちろんいいぞ!」

勇者「ほんと一瞬で仲良くなってるところ見てると今までなんのために戦ってたのか分かんなくなるなぁ……」

魔法使い「勇者……元気出して……食べ物も……沢山ある……」

勇者「そうだな、でも……」

魔法使い「でも……?」

勇者「戦争、終わっちまったんだな、って……」

魔法使い「勇者、戦争終わったら、↓1したいって言ってた……」

勇者「そういえばそんなことも言ってたような気が……じゃあ祭りが終わったら↓1でもするか!」

✝勇者の店✝

魔法使い「何、これ……?」

勇者「おういらっしゃい!おすすめの商品はこちらだよ!」

魔法使い「完全ヒップホップ大全……?全国温泉巡りマップ……?」

魔法使い「何、これ……?」

勇者「一つ目は俺の趣味。二つ目は、まぁ、魔法使いと一緒に行けないかな、って……」

魔法使い「人の、趣味には、口出ししない……けど、ちょっと何言ってるのか分からない……」

勇者「そこまで!?そこまで嫌!?」

魔法使い「今は夏……夏に温泉巡りなんて……狂気の沙汰……」

勇者「じゃあ冬ならいい、とは言ってないと。悲しいなぁ……」

魔法使い「冬なら……考えて……あげないことも……ない……」

市民「こんちわー、うっわなにこのレイアウト!勇者趣味推しすぎでしょ!」

男子「うわーすごい!空母オキナワのプラモデルだ―!でもちょっと高い……」

勇者「おう男の子よ、それがほしいとはお目が高い!持ってるお金まで値引きしてあげよう!」

男子「えと、90円……」

勇者(97%引き!?でも一度言ったからには……)

勇者「できらぁ!90円で売ってやる!」

男子「うわぁ!勇者さんありがとう!」

市民「お前……つくづく商売下手だねぇ……そこがいいんだけどさ」

勇者「ん?なんだい?大人には安く売んねえよ?」

市民「わかってるって、それで?魔法使いちゃんとはどうなんだい?」

勇者「どう、って……別にどうもこうもないよ」

勇者「って魔法使い撃つな撃つな!室内で雷を撃つな!」

市民「ひえーこっわ、じゃあな勇者!」

勇者「おう待たな!」

魔法使い「勇者……」

勇者「ん、なんだ?」

魔法使い「勇者が……旅館とかに行ったことを言えば……その旅館には確実に人が行く……」

魔法使い「だから……過剰に接待を受けるかもしれない……そのためにも……私が付いていく必要がある……」

勇者「ま、魔法使い?随分グイグイ来ますね……」

魔法使い「決まり……あと……勇者は……商売下手……だから……私が付いてないと……」

魔法使い「だから……ここに住む……」

勇者「分かった分かった、部屋は狭いけど我慢してな」

もうちょっと書きたいけど今日は眠いから落ち
明日気が向いたら魔法使いちゃんhshsするから

~冬~

勇者「うぅっ、さぶ」

勇者「本を多く置いてるから室内で薪を焚くのは怖いしなぁ……」

国王「そんなあなたにこれ!石造り暖炉!今なら1,000,000日本ドルで売ってあげよう!」

勇者「ぼったくりじゃねーか!というかいつ入って来やがった!」

国王「まあそれはそれとして、寒いなら魔法使いちゃんに温めてもらえばいいではないか」

勇者「あー、なんか冬は寒すぎて魔法に使う燃料?だかの効率が悪くて使いたくないんだって言ってたわ」

国王「いやいやそうじゃなくて、直接温めてもらえばいいだろうに」

勇者「は?」

国王「あーあもう勇者様は傲慢で我儘で困りますねぇ!」

国王「もう半年も一緒に暮らしてるんじゃ、肌を合わせるぐらいは許されてるだろうに」

勇者「そうか、じゃあ頼んでみるわ」


魔法使い「↓1」

魔法使い「結婚してから……」

勇者「そういやお前まだ18だったもんなぁ、普通に考えたら事案か」

魔法使い「あ、そうじゃなくて……」

勇者「それはそうと魔法使い、温泉巡りの日程どうしようか?個人的には年末年始が良いと思うんだけどな」

魔法使い「……それで、いい……」

魔法使い「でも、行き先も……勇者だけで選ぶのは、不安……」

勇者「わーかってるって、魔法使いも行きたいところとかあるだろ?」

勇者「じゃあとりあえずこの本の中から適当に選んでくれ、俺は↓1あたりが良いと思うんだ」

魔法使い「↓2とか……↓3とかも捨てがたい……」

勇者「俺は川越市あたりが良いと思うんだ、手頃な近さで小江戸とも呼ばれる町並みも楽しめる」

勇者「温泉巡りの第一目的地としてはかなり優秀だと思うな」

魔法使い「私は……ドラゴン温泉とか……ラピュタの温泉とかが良いと思う……」

魔法使い「ドラゴン温泉は……言わずもがな……ちょっと熱めに調整してある人気観光スポット……間欠泉もあるよ……」

魔法使い「ラピュタは……天空の城のがすごく有名だけれど……元々は……ガリバー旅行記に出てくる浮遊島……」

魔法使い「どっちにしろ……浮くためにものすごいエネルギーを使ってる……だから……当然熱が大量に出る……」

魔法使い「それを使った温泉……景色もすごくいいらしい……」

勇者(魔法使いの目がキラッキラしてる。すっげぇかわいい)

魔法使い「どう……かな……?」

勇者「分かった分かった、その3つで行こう。川越、ドラゴン温泉、ラピュタの順で。出発は来週。」

魔法使い「分かった……楽しみに……待ってる……」

~in川越~

勇者「さーて、とりあえず温泉に来たんだし温泉に入ろうぜ!」

魔法使い「待って……温泉に入るときは……私も一緒……」

勇者「そんな過剰になんか伝えないってのに、信用ないなぁ」

魔法使い「そういう方面では……信用ならない……」


勇者「じゃあここで一旦お別れだな、いいお湯を」

魔法使い「何、言ってるの……?温泉に入るときは……私も一緒……」

勇者「いやいやここ混浴じゃないしまずいでしょ」

魔法使い「そのための……勇者権限……予約したときに……この時間を貸し切りにしてもらった……」

魔法使い「ほら……入った入った……」

勇者「えっ!?まずいまずい、このままじゃ事案に」

魔法使い「謎の光も……完備……」

魔法使い「今が……魔法の使い時……!」

勇者「体が動かないんだけど……」

魔法使い「そのままで……大丈夫……勇者の勇者には……謎の光が当たってる……」

魔法使い「それでも……私と入るの……嫌……?」

勇者(退路が無ぇ!)

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