【ガルパン】まほ「今日はエリカの誕生日なのか」 (37)


まほ「今日はエリカの誕生日なのか」

小梅「はい!だからサプライズパーティーをしようと思いまして。隊長にもぜひ来てほしいんです」

まほ「それはありがたいが、良いのか?こういうのは同級生だけでワイワイとやりたいだろう。私が来るとやりにくいんじゃないのか」

小梅「そんなことありません!隊長は絶対に必要です」

まほ「絶対なんてことないだろう。主役はエリカで私はただの参加者のひとりなんだから」

小梅「いえ、隊長は参加者じゃなくてプレゼントですので」

まほ「ん?」

小梅「副隊長、泣いて喜びますよ~!」

まほ「待ちなさい」


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小梅「え?」キョトン

まほ「きょとんとするな。こっちがきょとんとしたいんだ本来は」

小梅「だって、それが一番喜ぶプレゼントだから……」

まほ「仮に!仮にだ、エリカが一番喜ぶとしてもだ」

小梅「すごい自信ですね」

まほ「赤星が言ったんだろう!仮にそうだとして、私の権利はどうなる」

小梅「まあいいじゃないですか。もうすぐ卒業だし」

まほ「卒業した後も人生は続くんだ」


小梅「わかりました。ならプレゼントは諦めます。はぁ、プレゼント無しなんて可哀想」

まほ「私しかプレゼント候補無かったのか!?」

小梅「だって副隊長の喜ぶものなんて隊長くらいしか」

まほ「もっと普通のプレゼントを用意すればいいだろ」

小梅「何かありますか?他に喜ぶものって」

まほ「はん

小梅「言うと思った!それならパーティの料理として用意してますから!」

まほ「まだ二文字しか言ってないのに」

小梅「有名ですからね」


まほ「それならエリカの好きなお菓子はどうだ」

小梅「好きなお菓子?」

まほ「いつだったか、話してたじゃないか」

小梅「あーー、そういえば言ってたような。なんでしたっけ?」

まほ「ちょっと待て。もうここまで来てる、あ、あ」

小梅「あ!あで始まるドイツの……」

まほ「そうなんか、あ、アインシュタインみたいな……」

小梅「アインシュタインは無いでしょうwwww」

まほ「方向!そんな方向ってこと!」


小梅「まあ言いたいことはわかりますよ、ドイツ語っぽいなんかわけわからない感じの……」

まほ「あい、アイスバインじゃなくて」

小梅「ちょっと離れてません?」

まほ「アインシュタインのほうが近いか?あ……そうだ思い出した!アイアシェッケだ!」

小梅「アイアイ?あーっ!アイアシェッケですね!私も思い出しました!」

まほ「アイアシェッケ……アイアシェッケ (Eierschecke)は、ドイツのザクセン地方、特にドレスデンの地方菓子。ベイクド・チーズケーキ。(wikipediaより)だそうだ」

小梅「へー。美味しそうですね」


まほ「エリカもよくこんなお菓子知ってるな」

小梅「それにしても、本当ですかね?」

まほ「どういうことだ」

小梅「だって、アイアシェッケを食べてるの見たことありますか?」

まほ「……ないな」
小梅「もしかして、カッコつけるために……」

まほ「……」

小梅「……」

まほ「よし、良いことを思いついた」



数時間後


エリカ「ふう、ただいま」

ガチャ

バーン!

エリカ「!?」

モブ達「ハッピーバースデー!!」

パンパンパン!

エリカ「えっえっ」

小梅「おめでとうございます!」パチパチ

まほ「おめでとうエリカ」パチパチ


エリカ「えっここ私の部屋なんですけどっどうやって入ったんですか!?
ていうかそもそも」

まほ「良いじゃないかそんなことは。とにかく祝おう」

小梅「料理もたくさんありますからねー!あ、ケーキケーキ!」

ヤクパン「はーい今ろうそく立てまーす」

マウス「17本っと。副隊長もやっと17歳かー」

ツェスカ「ノンアルコールビールたくさん買い出してきました~」ガチャ

Ⅲ号「おっ!待ってました!乾杯しよう!」

ワイワイ ザワザワ

エリカ「あ、あなた達……」


まほ「初めて会った時は色々と心配だったが、今ではこんなに同級生と後輩に慕われて。
これなら来年も立派にやっていけるな」

エリカ「ありがとうございます……でも」グスッ

Ⅲ号「あれ?副隊長泣いてる?」

エリカ「泣いてないわよっ!!」ブンブン

ヤクパン「ケーキの用意出来ましたー」

小梅「はいじゃあ歌いましょう!ハッピバー……」

エリカ「」フーッ

シュッ

小梅「ちょっと!?歌う前に火を消さないで!」


エリカ「いいでしょ別に」

まほ「照れてるんだろう」

エリカ「たっ隊長!」

まほ「エリカに私からプレゼントを用意した」

エリカ「そっそんな!恐れ多いです!」

まほ「遠慮するな。プレゼントはこれだ」

スッ

まほ「私が3年間使ってきた略帽だ」

小梅(えっお古の帽子を……?さすがのエリカさんでもそれは……)

エリカ「良いんですか!!?!?!大切にします!!!」パァァアア

小梅(めっちゃ喜んだ)


まほ「ただし!プレゼントを渡すには条件がある。みんな頼んだ」

マウス「はい副隊長ちょっとじっとしてて」

ツェスカ「目隠ししますからねー」ギュッギュ

エリカ「何?何が始まるの?」

Ⅲ号「例のもの準備オッケーです!」

まほ「エリカはアイアシェッケが好きらしいな」

エリカ「あっ、は、はい好きですけど」

まほ「それが虚偽なのではという疑いが出ている」

エリカ「ふぇ!?」



まほ「これから目隠しした状態で3種類のお菓子を食べ比べてもらう。
ひとつは高級スイーツ店で買ってきたアイアシェッケだ」

まほ「残りのふたつは秘密だ……くくっwww」

小梅「クフッwwwちょっと隊長www」

まほ「す、すまない、ついっ……ンフッwww」

エリカ「何を笑ってるんですか!?ものすごく不安なんですけど!!」

まほ「こほん、ここまで言えばわかるだろう。見事アイアシェッケを当てることが出来たらプレゼントゲットというわけだ」

エリカ「……わかりました。私も西住流として勝負からは逃げません。始めてください!」

まほ「食べる順番はエリカが決めていい。A、B、Cから好きなものを選べ」


エリカ(いきなり心理戦とはさすが隊長ね……良いわよ受けて立つわ!まず隊長は私が何を選ぶと予想するか……
おそらく隊長は私の負けず嫌いな性格的に最初のAを選ぶと考えるはず!
そしてそれは間違っていない。私も本来ならAから堂々と食べていきたい。
だけどあの面白がってた感じ、きっと変なものが選択肢にあってそれを食べさせたがってうずうずしてるわ。
となるとAからは危険!残るはBかC、より私が選ばなそうなCが正解と見たわ!1発で正解してやる!)

エリカ「Cでお願いします」

まほ「ぷふぅっwwwわ、わかったCだな」

エリカ「えっちょっと待ってなんですか今の笑いは」

小梅「はい、あーんして」

エリカ「あ、あーん」

パクッ モグモク


エリカ(甘い……とりあえずお菓子ではあるわね)

エリカ(うーん、ふかふかしてて甘い、これか?でもあの笑いは……)

エリカ(それにチーズケーキの風味が無いような……案外こんなものなのか?)

エリカ(ここは保留ね)

エリカ「ごくん……次お願いします」

まほ「何にする?」

エリカ「Aで」


まほ「わかった」

エリカ(今度は淡々としてる……よくわからない)

小梅「はいあーん」

エリカ「あーん」

パク モグモグ

エリカ「!!」ビクッ

まほ「……ぶっ」

小梅「ふふっwww」


エリカ「こ、これは違うでしょう確実に!」

小梅「ごめんなさい、つい」

まほ「3択あるから1択は遊んでみたくなってな」

エリカ「遊びすぎです!!」

まほ「で、何かわかったか?」

エリカ「何ってこのネバネバした豆みたいな……納豆!!!」

まほ「正解!!」


エリカ「せめてハンバーグでしょうこういう時は!!なんで納豆!!」

まほ「自分で言うのか」

小梅「今日びハンバーグだともう面白みが無いかなってことになって逆に納豆に」

エリカ「何の逆よ!ていうか口が!臭いが!続行出来ないわよこれ!」

小梅「あ、うがい用に水は用意してあるので」

ツェスカ「はい、お口開けてください」

エリカ「もがっ」ゴクゴク

ツェスカ「くちゅくちゅっぺっしてくださいねー」

エリカ「」クチュクチュペッツ

ツェスカ「よく出来ましたー!」ナデナデ

エリカ「やめなさい!」


まほ「では最後にBを食べてくれ」

小梅「あーん」

エリカ「あーん」

パク モグモグ

エリカ(甘い……だけどCよりは甘さ控えめね。それで結構弾力がある。ん……ちょっと歯に引っかかるわね。繊維みたいなのがある?うーん……よし、これなら正解はたぶん!)

エリカ「」ゴックン

エリカ「わかりました」

マウス「おお!」

ヤクパン「さすが副隊長!」


ザワザワ

まほ「よろしい。では正解は?」

エリカ「最初に食べたCです!!

まほ「……」

小梅「……」

みんな「……」

エリカ「ど、どうなんですか!」

まほ「ふふ、引っかかったなエリカ」

エリカ「!」


まほ「まずAは納豆、Bは干し芋!そしてCはどら焼きだ!」

エリカ「アイアシェッケないじゃないですか!!」

まほ「そうだ。これは罠だ。消去法で選んだだろう?」

エリカ「そうですけど……」

まほ「本来ならどら焼きなんて消去法でも選べない!つまりエリカはアイアシェッケを食べたことが無い!」バーン

エリカ「うっ!!」

小梅「いやー、隊長もえげつない作戦考えますねー」

まほ「はっはっは。まあ騙して悪かったな。プレゼントはちゃんとあげるから……」

エリカ「うっ、うっ……」ポロポロ

小梅「あの、なんか様子が……」

エリカ「うあぁあああぁん!!」ポロポロ


まほ「!!」

小梅「泣いちゃった……」

まほ「えっエリカ」オロオロ

エリカ「そうですよぉ、アイアシェッケなんて、ひっぐ、食べたこと無いけどぉ」グスグス

エリカ「ちょっと気取っただげでずよぉおおっ、うえぇえ」ポロポロ

小梅「あの、ごめんなさい調子に乗っちゃって」

まほ「あ、ああすまなかった。せっかくの誕生日にちょっと意地悪しすぎたな」

小梅「き、気を取り直して誕生日パーティを続けましょう!」

エリカ「うぅううぅ、ひっぐ、そもそも、ひっぐ」グスッ


エリカ「私の誕生日、昨日ですからぁあああああ!!」ウエエエン


まほ「え!?」

小梅「あっ!?」

まほ「そうなのか?」

小梅「間違えちゃいました」

まほ「なんてことを!」

エリカ「うえぇええええん」ポロポロ

小梅「い、一日くらい許してもらえな、いですよね……ごめんなさい」

エリカ「ぐすっ、う、ううん……ありがと……気持ちは嬉しかった」

小梅「エリカさん……」


まほ「今後は気をつけるんだぞ、赤星」

小梅「隊長は知ってたんですか?」

まほ「そもそも3月にあることすら知らなかった」

エリカ「うわぁぁぁあああん!!!」ビエエエ

小梅「今のは隊長が悪い」

まほ「今のは私が悪いな」


エリカ「ううっ、くすん、もう帰る」

まほ「ここがエリカの部屋だぞ」

エリカ「……じゃあ帰って」

まほ「エリカ」

ギュ

エリカ「えっ///」

小梅(急展開!?)

ヤクパン(キャー!)

ツェスカ(ごくり)


まほ「責任を取って私をプレゼントしよう」
エリカ「ほへっ」

小梅(一気に泣き止んだ)

まほ「今日はエリカの言うことをなんでも聞く。だから許してほしい」

エリカ「何でもですか?本当に何でもですか?」


マウス「ちょっと!駄目!私たちの前だから!」

ヤクパン「しーっ!!」

ツェスカ「何を想像してるんですか」


まほ「私にできることならな」

エリカ「じゃあ、卒業しないでください……」


Ⅲ号「健気ーーー!」

マウス「いかがわしいこと考えた自分が恥ずかしい」

小梅「エリカさん……」


まほ「悪いが、それは無理だ」

エリカ「……わかってます」

まほ「そうだな、そのかわりに来年の優勝を私にプレゼントしてくれ」

エリカ「隊長……!」

まほ「誕生日おめでとう、エリカ」

エリカ「ありがとうございます、隊長///」


スーガチャ バタン

小梅「え、これで解決したの?」


隊長とエリカさんは手を繋いで部屋を出ていきました。
やっぱり1番のプレゼントは隊長だったんですね。
残された私達はケーキと料理をムシャムシャと食べて解散しました(小梅)


おしまい

誕生日記念短編でした。読んでくれてありがとうございました

まほ「エリカ、肩車をしてほしい」
カチューシャ「ノンナー!」まほ「エリカー!」
まほ「みほとエリカが仲直りできて本当に良かった」
エリカ「これが私の戦車道」
エリカ「これが私の戦車道」Kapitel II
エリカ「ばっばばぶうぶう!」まほ「!?」
逸見エリカ怒りの短編集
みほ「お姉ちゃん、エリカさんから荷物が届いてるよ」
沙織「ねえ、オッドボール軍曹」
まほ「安価でみほエリSSを書くぞ」
みほ(あ、車内なのにオナラが出そう)
そど子「すずきさん!」
まほ「みほが返信してくれない」
まほ「しりとり」
みほ「大戦車競争です!」
ケイ「バミューダアタックカウンターよ!」
まほ「お前を私のティーガーに乗せることは出来ない」
まほ「赤星小梅はチャーハンが好き」
まほ「エリカ、たにゃばた」
みほ「記憶喪失のふりをしよう」
ダージリン「私が愛しているのは貴女だけよ」
赤星小梅「この袋に金とチャーハンを詰めろ!」
マホガミー
イレカワリウォー
タイムドラッヘ
ダージリン「ペコの様子が変なの」まほ「エリカの様子が変なんだ」

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