童話少女野崎くん~眠れる森の若松編~ (17)

とある国でヒロタカという名の王女が産まれました。

ヒロタカ「バブー」

そして妖精達もお祝いにやってきました。

妖精A(漫画家)「可愛いな」

妖精B(リボンをつけてる)「そうだね!! ……あれ?」

妖精A「どうした?」

妖精B「妖精Cがいない……」

妖精A「そういえば……」









妖精C「ギャルゲーが溜まっててお祝いパーティどころじゃねえ!!」ピコピコ

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ヒロタカ「バブー」

妖精A「そうだ、お祝いとしてこの子に魔法をかけよう」

妖精B「そうだね!!」

ヒロタカ「バブ!?」

妖精A「将来トーン担当として優秀になる魔法」パアアアア

妖精B「中学で野崎くんの後輩になってちゃんと野崎くんを支える魔法!!」パアアアア

ヒロタカ「ええ……」

ユヅキセント「やっほー」

妖精A「!! お前は……魔女・ユヅキセント!!」

ユヅキセント「なんで私呼ばないの? ひどくね?」

妖精A「お前がいたら何するか分からないだろう」

ユヅキセント「うわっ、なんか頭にきたんだけど」

ユヅキセント「もういいよ、こいつに魔法かけるから」

パアアアアア

妖精A「!! しまった!! ヒロタカ王女が!!」

妖精B「な、なんの魔法をかけたの?」

ユヅキセント「こいつが16になった時にバスケットボール大量に顔面に喰らって死ぬ魔法」

妖精A「!!!?」

ユヅキセント「魔法かけたお陰でスッキリしたわ。 じゃーねー」

妖精A「ま、待て!!」

妖精B「野崎くん……どうしよう……」

妖精A「困ったな……あと、俺は野崎じゃない、妖精Aだ」

妖精C「わりーなお前ら、遅れた」

妖精B「あっ! 妖精C!!」

妖精A「!! 丁度良かった。 お前の魔法でなんとかできねえか?」

妖精C「? なんだよ急に」










妖精C「成る程、そういうことか」

妖精A「頼めるか?」

妖精C「いや……それがもう魔法を使っちまって」

妖精B「えっ!?」

妖精C「ギャルゲーの新作がどうしてもほしくってよぉ!!」

妖精A・B「」

ユヅキセントの魔法が実現しないようにヒロタカはとある森で妖精と暮らすことになりました。

妖精A「妖精Bはここにベタを、妖精Cはここに花を頼む」

妖精B「うん!!」

妖精C「おう」

妖精A「ヒロタカ姫はここにトーンを」

ヒロタカ「はい!!」

ヒロタカ姫はアシスタントと化しました。

そしてヒロタカ姫が16歳になる頃……ヒロタカ姫は妖精の加護を離れて城で暮らすことになってました。

妖精A「今日の日没に城に戻るんだったな」

ヒロタカ「はい! 今までありがとうございました!!」

妖精A(お別れする前に誕生日パーティを祝おう)

妖精A「最後の頼みだ、イチゴを摘んできてくれないか」

ヒロタカ「いいですよ!!」

ヒロタカ姫はなんの躊躇もなくイチゴを摘みに行きました。

妖精C「お前、何考えてんだ?」

妖精A「この間に誕生日パーティの準備をする」

妖精B「!! そっか、サプライズだね!!」










数時間後……

妖精A「……帰ってこないな」

妖精C「様子を見に行った方がいいんじゃねえのか?」

妖精A「……そうだな」

妖精A「ヒロタカ姫!! どこだ!!」

妖精B「……あ!! いた!!」

妖精A「何!?」









若松「……」

妖精B「倒れてる!!」

妖精C「……!! おい、近くにバスケットボールがあるぞ!!」

妖精B「もしかして……外に出たからユヅキセントに気づかれて……魔法が実現しちゃったの!?」

妖精A「馬鹿な!! 魔法が実現しないように国中のバスケットボールはヒロタカ姫の父が処理したはず!!」











マユファン王「……」

マユファン王は処理が面倒くさくてしてませんでした。

妖精B「どうしよう野崎くん!! ヒロタカ姫が……」

妖精A「いや、一つだけ助かるかもしれない方法がある……あと、俺は野崎じゃない」

妖精C「助かる方法……? なんだよ?」

妖精A「ユヅキセントのかけた魔法は魔法が実現してから1時間以内だったら運命の相手とキスをする事で取り消しができるんだ」

妖精B「そうなの!?」

妖精C「運命の相手って誰だよ?」

妖精A「恐らく……全国民に好かれてるカシマ王子だろう」

ホリバート王「うちのカシマが?」

妖精A「はい、運命の相手かもしれないんです」

ホリバート「だろうな、うちのカシマはイケメンだからな」

妖精B(親バカだ……)

ホリバート「よし、姫の元に行くぞカシマ」

カシマ「はい!! お父さんの言うことならなんでも聞きます!!」






ヒロタカ「……」

妖精A「これがその人です」

カシマ「……今、悪夢から解放してあげるよ。 僕だけのお姫様」チュッ

シーン……

カシマ「……あれ?」

ホリバート「おい!! うちのカシマのキスで目覚めないわけねぇだろ!!」

妖精A「お、落ち着いてください」

妖精B(親バカだ……)

妖精C「どうやら運命の相手は俺だったみたいだな」

妖精A「妖精C」

妖精C「……起きな、ヒロタカ姫」

妖精C「お前は今から……素敵な妖精のキスで目覚めるのさ☆」チュッ

シーン……

若松「……」

妖精C「///」

ホリバート「やっぱうちのカシマのキス仕方の方がイケメンだな」

妖精A「恥ずかしがってる妖精C……今度のマミコが恥ずかしがるシーンに使えるな」スラスラ

妖精B「起きなかったのになんで嬉しそうなの二人とも」

妖精B「あっ!!」

妖精A「どうした妖精B」

妖精B「どうしよう野崎くん!! もう1時間経っちゃった!!」

妖精A「何っ!? あと何回も言うが俺は野崎じゃない!!」

ヒロタカ「うーん……」

カシマ「あっ!! 起きた!!!」

ヒロタカ「いやー……つい寝ちゃってた……」

妖精C「は? 寝てた?」

ヒロタカ「あれ、なんで皆さんここに……?」

妖精A「ヒロタカ姫、今お前は死んでたんじゃ」

ヒロタカ「ええっ!? そうなんですか!?」

妖精B「うん、赤ちゃんの時にかけられた魔法が実現しちゃったの」

妖精C「バスケットボール、ユヅキセントにぶつけられたんだろ?」

ヒロタカ「いや、ぶつけられてないですけど……」

妖精A「何っ!?」

カシマ「えっと……じゃあどうして倒れてたのかな?」

ヒロタカ「俺、ローレライさんの曲を聴くと寝ちゃうんですよ」

ヒロタカ「それでつい……」

妖精B「じゃ、じゃあバスケットボールはなんで……」

ヒロタカ「イチゴ狩りが速く終わったんで帰るついでにバスケしようと思って!!」

妖精A「じゃあ……ユヅキセントの魔法が原因じゃないのか?」

ユヅキセント「いやー魔法失敗したわ」

妖精B「あっ!! ユヅキセント!!」

ホリバート「失敗ってどういうことだよ」

ユヅキセント「私さ、まだあの時魔法ちゃんと使いこなしてなかったからさ、違うやつに魔法かけちゃったんだよね」

妖精A「違うやつに……?」

ユヅキセント「うん、お前に不幸が起こる魔法」

妖精A「俺がか!!?」

妖精B「……あっ!! 野崎くん、そろそろ剣さんが来る時間……」

妖精A「! そういえば……だから野崎じゃあ……」

前野「こんにちは!!」

妖精A「!!?」

前野「宮前くん、急に倒れちゃったんで僕が代わりに担当になる事になりました!!」

妖精A「!!!?」

前野「あと、この森もタヌキばっか住ませるようにさせます!!」

妖精A「!!!!?」

前野「流石僕!! ナイスアイデア!!」

妖精A「う……」

妖精A「うわああああああああ!!!」













野崎「……っは!!!」

野崎「……」

野崎「……夢か」

野崎「本当に夢でよかった」

ピンポーン

野崎「! そういえば剣さんが来るんだった」

野崎「はーい」ガチャッ

宮前「担当変わることになりました」

前野「よろしく☆!!」

野崎「あああああああああああああああ!!!!」

~終わり~

キャスト

ヒロタカ姫・若松博隆
妖精A・野崎梅太郎
妖精B・佐倉千代
妖精C・御子柴実琴
マユファン王・野崎真由
カシマ・鹿島遊
ホリバート・堀政行
ユヅキセント・瀬尾結月

読んでくださりありがとうございました。

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