優花里「西住殿がコンビニでパチンコ雑誌を食い入るように読んでる・・・」 (20)

優花里「うう、最近一段と冷え込むな~。そうだコンビニで温かい飲み物でも・・・」

優花里「(おや、あれは西住殿。雑誌コーナーで立ち読みですか、コンビニにいる姿を見ると戦車道での凛々しさは想像できないものがありますな)」

優花里「(まあ、その辺のギャップも大変魅力的なのでありますが。それでは早速をご挨拶を・・・)」

優花里「(と思いましたが何やら真剣に読み込んでいるようなのでお邪魔しない様にいたしましょう。それにしても何の雑誌でしょう?)」

優花里「(ここから表紙が見えますかね。えーっと、パチンコ常勝ガイド!?西住殿が何故パチンコの雑誌など?)」

優花里「(いや、早とちりはいけません。コンビニ好きな西住殿の事、コンビニ探索の一環としてたまたま目に付いた雑誌を手に取っただけかもしれません)」

優花里「(ってレジにて持っててそのまま買った?)」

優花里「(これはいったいどういうことなのでしょうか・・・西住殿がパチンコを?)」

優花里「(パチンコといえばうちの床屋の待合室にあった漫画でパチンコで借金膨らませた女性の話が・・・)」

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ほわんほわんほわん

みほ「お願いします。あと3万円、いえ1万円だけ貸してください!あと少しで当たりが来るんです!当てさえすれば勝つんです!」

ウシ○マくん「駄目だね。返せる当てのない奴に貸す金なんてない。今朝貸した分の利子も含めて身体できっちり払ってもらうよ」

ウシジ○くん「その顔なら口だけでも稼げそうだな。場所はこっちで用意してやるからせいぜい丁寧にご奉仕するんだな、オラァこの女連れてけ!」

みほ「ううっ・・・誰か助けて・・・」

ほわんほわんほわん

優花里「(西住殿のご奉仕・・・ゴクリッ・・・)」

優花里「(いやいやいや、何妄想で話を飛躍させてるんだ私は。)」

優花里「(そもそも、学生がパチンコなんてしてる時点で大問題じゃないですか!?)」

優花里「(どっかのメジャーリーガーも昔それで大バッシングされてましたし、下手したら廃校話がまた持ち上がりかねません!)」

優花里「(事が事なだけに誰かに相談して下手に話を広げる訳にも行きませんし・・・)」

優花里「(ここは真相を探るべく、オッドボール三等軍曹、追跡任務遂行であります)」

次の寄港日兼休日大洗女子学園寮前

優花里「(というわけで作戦決行の日であります。)」

優花里「(ちなみに学園艦には所謂パーラーは景観と教育上の問題から存在しません)」

優花里「(まあ、住人のほとんどが学生なので有っても商売あがったりでしょうが)」

優花里「(西住殿の寄港先での行動を監視し真相を確かめるであります)」

優花里「(西住殿が寮から出てきました。おお、ワンピースにボレロと大変可愛らしい組み合わせで実に西住殿に似合っております)」

優花里「(普通あんな格好でパチンコ打ちに行きますかね?入ったことないので雰囲気知りませんが・・・)」

優花里「(とにもかくにも、西住殿が本日外出することは確定です。これより追跡任務開始)」

優花里「(陸に着きました。西住殿は上陸後繁華街に向かったようです。足取りも軽く実に楽しそうです)

優花里「(む、足を止めました。目の前には大型のパチンコ店が・・・やはり西住殿は・・・)」

優花里「(ってあれ、反対側のファンシーショップに入っていきました)」

優花里「(・・・どうやらお目当てはご当地ボコのグッズのようです。大変幸せそうにショッピングを楽しんでおります)」

優花里「(私は何をやっているのでしょう・・・西住殿を疑うばかりかこんなストーカー染みたことをする始末・・・)」

優花里「(西住殿の幸せそうな笑顔が胸に突き刺さります)」

優花里「(帰りましょう。西住殿の友人だと胸を張れなくなる前に)」

優花里「(謎は残りましたがそもそも全てを知ろうとすること自体が)あ、痛」

優花里「すみません。ぼーっとしてしまいました」

エリカ「いえ、こちらこそ・・・ってあんたは大洗のⅣ号に乗ってた・・・」

優花里「ああ、これは黒森峰の逸見殿。そちらも本日寄港日だったのですね」

エリカ「そうみたいね。まあ、珍しいことでもないわ。ちゃっと前見て歩きなさいよ。それじゃあね」

優花里「あの~逸見殿。今からお時間あります?」

エリカ「はっ?」

某ファミレス店内

エリカ「ビーフハンバーグセット一つ」

優花里「私は魚介のスープスパゲティセットを」

エリカ「で、あの娘の事で相談って何よ?」

優花里「実はですね―――」


優花里「というわけなんです」

エリカ「ふーん」スマホポチポチ

優花里「(口が固そうだし、西住殿と長く一緒にいた逸見殿なら何か分かるかと思いましたが、途中からスマホ弄りだすし人選ミスだったでしょうか・・・)」

エリカ「呆れた話ね、仲間のあんたが真っ先に不祥事疑ってどうすんのよ。安っぽいゴシップ誌じゃあるまい」

優花里「ぐっ」

エリカ「あんた達の場合、廃校絡みでその辺敏感になるのも分からなくないけど、最低情報収集と状況分析くらい済ませてから結論出しなさいよ」

エリカ「私はもう答え見つけたわよ」スマホクルー

優花里「えーっと、”パチンコ常勝ガイド独占!CRアナザーボコ~奴隷の焼印~稼働記念 原作者ロングインタビュー”」

エリカ「あの娘のお目当てはその記事よ。ボコとかいう変なキャラの事になると見境なしなのは相変わらずみたいね」

優花里「ボコってパチンコ台になってたんですか・・・」

エリカ「むしろそっちの世界だと大人気らしいわよ。マイナーで人を選ぶ内容なのに未だに放送が続いてるのはパチンコメーカーがスポンサーなお陰だって」

優花里「言われてみれば確かに何で打つ切りにされないか謎でした・・・」

優花里「ははは。いやー、よかったー。私の取り越し苦労だったんですね」

エリカ「だいたい、自分の身を投げ打って人を助けるようレベルのお人よしのあの娘がバレたら出場停止モノの行為するはずないでしょ」

優花里「うう、お恥ずかしい・・・逸見殿は流石、西住殿の事をよくご存じですね。何だか羨ましいです」

エリカ「そりゃ、曲がりなりにも4年も顔合わせてれば嫌でもそうなるわよ」

エリカ「・・・でも4年一緒にいてあんた達といる時ほど楽しいそうな顔見た憶えが無いわ」ボソッ

優花里「最後なにかおっしゃられました?」

エリカ「何でもないわよ。せっかくの料理が冷めるわ。疑惑も晴れたし早く食べましょ」

優花里「ここは私が払います。お時間頂いて答えまで出していただきましたから」

エリカ「そう、じゃあこれで貸し借り無しって事にしましょう。ご馳走様」

店員「ありがとうございました」


優花里「本日はありがとうございました」

エリカ「ええ、次は戦車道の試合で会いましょう」

みほ「あれ?エリカさんに優花里さん!?何で二人が一緒に?」

優花里「こ、これは西住殿。えっと、偶然そこで出会いましてね。折角なので親睦を深めようと食事にと」

エリカ「あんたの事で相談があるって呼び止められたのよ」

優花里「い、逸見殿!?」

エリカ「この際、本人から答え聞いた方が確実よ。どうせ予想の通りでしょうし」

みほ「???」

優花里「えーっと実はですね―――」

みほ「あははは。買うところ見られてたんだ。やっぱり疑われちゃうよね」

みほ「でも逸見さんの言う通り、インタビュー記事目当てで買ったんです。意外と重要な設定の話が載ってたりして侮れないんです」

エリカ「それをこいつが、早とちりして出場停止だの廃校だの騒いでたのよ」

優花里「お恥ずかしい限りです」

みほ「流石に私でもホールでは打たないかな。でも不安にさせてごめんね優花里さん」

優花里「いえ、西住殿は何も悪くありません。少しでも疑った自分が悪いのです」

みほ「ちゃんと本体ごと買って演出だけ楽しむようにしてるよ」

エリカ「本体って、パチンコ台そのものを買うっての!?」

みほ「はい、撤去された台が下取りに出されるのでそこで。パチンコでしか見られない映像が毎回盛りだくさんなので重要なコレクターアイテムの一つです」

優花里「毎回って・・・今まで何台位購入されたのですか・・・?」

みほ「今までで10台位かな?実家にも置く場所が無くなりそうでお母さんがいい加減捨てろって言われちゃってます」

みほ「そうそう、基本的にボコが負けると大当たりなんだけど、演出の都合上外れだと、ボコが相手の攻撃耐えたり避けたりしちゃうんです」

エリカ「詳しくはわからないけど普通は逆よねそれ・・・」

みほ「でも今回のインタビューで監督が明言してくれたんです」

みほ「"あれはたまたまボコが負けていない場面が映ってるだけで、その後ボコは負けてる。何があってもボコは絶対に負けます。"って流石ボコの原作者って感じですよね!」

みほ「他にも私のお気に入りの演出は保留のボコに大量の釘が刺さるやつで・・・」

優花里「逸見殿・・・連絡先交換しません?今後も相談したいことがある気がしまして」

エリカ「敢えて何の件でとは聞かないわ。その提案には賛成よ」

優花里&エリカ「想像よりずっと業が深かった」

おわり

ボコが人気なさそうなのに放送続いてるのは何でだろうって考えてて思いついたネタ。
台作るために新作が作られている某特撮シリーズが元ネタ

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