飛鳥「ボクのエクステ家庭菜園」 (32)

スレタイが「僕のヒーローアカデミア」と同じ文構造で良いですね

はじめます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1478755847

飛鳥((ボクがエクステをつけるようになったのは、中学に入って間もない頃))

飛鳥((多少は収入がある今ならともかく、当時はただの中学生。色とりどりのエクステを揃えることは難しかった))

飛鳥((そこで目をつけたのがエクステの自家栽培だ))

飛鳥((エクステの自家栽培も簡単ではない。肥料や日光、土壌のpH………多くの要素が複雑に絡み合い、色ツヤや食感に影響を与える))

飛鳥((それとは別に、今事務所では家庭菜園が流行っている))

飛鳥((事務所の裏手、日当たりのいい一角を誰かが使い出したのを切欠に、今ではほとんどのアイドルが何らか育てている))

飛鳥((もちろんボクもその一人だ。家のバケツに水を張って育てるのには限界がある。TPOに合わせたエクステを用意するため、事務所での大規模水耕栽培は必須だ))

飛鳥((そして今日は収穫の日。夏の間に植えたエクステの苗は、今最高の状態にある))

飛鳥「…と、言うわけさ」

茜「なるほど!よくわかりました!」

飛鳥「それで、エクステの収穫は結構な力仕事でね。できれば手伝ってもらえないか」

茜「わかりました!今日は午後からレッスンがあるだけなので、それまでは大丈夫です!」

飛鳥「ありがとう。今の季節なら茜が畑に入っても大丈夫だろう」

茜「そうですね!念のため防火コートを着てから行きます!」

飛鳥((そう。茜が畑に入ることができるのは春秋の季節だけ。本人もそれを了承している))

飛鳥((夏は体温超上昇、冬は乾燥で火災の危険があるからだ。一度それで事務所が焼けている))

飛鳥「着いたよ」

茜「おお~!春とは比べ物にならないほど大きくなっていますね!」

飛鳥「ああ。この半年で利用者がずいぶん増えたからね。面積も4倍近く広がっているよ」

茜「これはなんでしょう?」

飛鳥「裕子のスプーン畑だね」

茜「おお!よく見たら銀色の芽が出ていますね!かわいいです!」

飛鳥「この周辺はアイテム類を植えるエリアだね。エクステは頭髪類だから少し奥に行ったところにある」

茜「この猫耳畑はみくちゃん、ぴにゃこら太は穂乃香ちゃん……これは出生届?誰のでしょうか」

飛鳥「留美さんさ。今はまだ出生届だが、もう少し熟すと婚姻届になるんだ」

茜「すごいです!」

飛鳥「さて、ここは普通の植物を植えるエリアだね。クローバーや色々な花、その奥に植えてあるのは小麦だよ」

茜「小麦ですか?」

飛鳥「みちるやかな子、法子が率先して育てているんだ。法子はすごいよ。サトウキビやアブラナも育てていて、一からドーナツを作るつもりらしい」

茜「ほぉー!このナスは?」

飛鳥「茄子さんが気まぐれで植えたものだよ。食べるとしばらく運勢が上がる」

茜「朋ちゃんが喜びそうですね!」

飛鳥「一回ほたるが持ち帰ろうとしたんだけどね。横殴りの植木鉢にやられてダメだった」

茜「ほたるちゃん…」

飛鳥「着いたよ。頭髪エリアだ」

茜「うわああー!ものすごいですね!ものすごい風景です!」

飛鳥「ああ。加蓮のコロネ、乃々の縦ロール、フレデリカの片側だけやたら長い横髪…」

茜「髪の毛だけ地面からニョキニョキ生えてると、すごいシュールです!」

ガサガサ

飛鳥「おっと、そこにいるのは…?」

あやめ「おっと、見つかってしまいましたか」

茜「あやめちゃん!あやめちゃんも家庭菜園していたんですね!」

飛鳥「何を育てているんだい?クナイ?」

あやめ「いえ、あやめが育ているのはあれです!」

茜「アホ毛、でしょうか?」

あやめ「いえ。1本抜いてみれば分かるでしょう!ニンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

飛鳥「おお」

茜「なるほど!ここは珠美ちゃん畑なんですね!」

あやめ「いかにも!いざという時のために備えているのです!」

(※フレデリカの片側だけやたら長い横髪)
http://i.imgur.com/1hyucJW.jpg

茜「私も1本抜いてみていいでしょうか?」

あやめ「どうぞ!この列はもうどれも収穫できる頃合いでしょう!」

茜「それでは…ムン!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「これは…すごく楽しいですね!」

あやめ「そうでしょうそうでしょう!」

茜「もう1本いいですか!?」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

あやめ「まだまだたくさん用意してあるので、お好きなだけどうぞ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

茜「ムンッ!」ズボッ

珠美「あやめ殿ーッ!」

_____________________________________________

飛鳥「すごい数になったね。30人くらいかな」

茜「飛鳥ちゃん、なんだか懐かれてませんか?」

あやめ「珠美殿は、引き抜かれた直後に見た人間を親だと思い込んで付いていくのです!」

飛鳥「なるほど。それでボクのことを」

あやめ「収穫した珠美殿は日没と共にどこかに行きます。今日1日はお世話してあげて下さい!」

飛鳥「ああ」
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飛鳥「着いたよ。ここがボクのエクステ畑だ」

茜「畑というより田んぼですね!そして思ってたより大きいです!」

飛鳥((そう。成長したエクステはボクの背丈ほどの大きさがある。家ではこうはいかない。日光をたっぷり浴びてこそ実現することだ))

飛鳥「ああ。鎌を持ってきたから、これで刈り取っていこう」

茜「ジャージを着てきて正解でしたね!」

飛鳥「地面から上5センチくらいを残して、あとは全て刈ってしまっていい」

茜「わかりました!頑張りましょうね!」

飛鳥((エクステの栽培を始めてから1年と少し。最近はかなり質も安定してきた))

飛鳥((予想よりずいぶん水色に近い。…最近気温が低かった影響かな))

飛鳥((暖色系は夏のうちに随分用意できたから問題ないだろう。虫食いもなく直毛。ツヤもボクの地毛に見劣りしない。いいエクステだ))

飛鳥((収穫後、生エクステのうち最も柔らかい先端30cmほどを熱処理して3昼夜干す。するとエクステの完成だ))

茜「飛鳥ちゃーん!こっちはだいたい終わりました!」

飛鳥「ああ、こっちももうすぐ終わりだ。一人だと丸一日収穫も、32人でやるとあっという間だね」

珠美「ですぞ!」

珠美「ですぞ!」

珠美「ですぞ!」

珠美「ですぞ!」

珠美「ですぞ!」

飛鳥「さあ、戻ろう」

茜「あの、さっき有刺鉄線で囲まれた畑を見つけたのですが、あれはなんでしょう?」

飛鳥「あれはちょっと特別な畑でね。小学生以下は立ち入り禁止になっている」

茜「特別というと?」

飛鳥「土に砕いたスタージュエルが混ぜてあってね。だいたいなんでも育ってしまう」

茜「??」

飛鳥「百聞は一見に如かず。せっかくだし少し覗いていこうか」

ギィ ギギギギギ__________________

茜「確かにこの辺りだけ地面がキラキラしています!ジュエルの光ですね!」

飛鳥「ここの土は本当になんでも育ててしまうから気を付けてくれ。一回巨大な生八つ橋に挟まれて死にかけた」

茜「怖いですね!気を付けます!」

飛鳥「おっと これは…」

茜「なんでしょうか?ピンク色のかわいらしい木です!」

飛鳥「待った。花から何か聞こえないか?」

ガンバリマス! ガンバリマス! ガンバリマス!

飛鳥「………?」

ガンバリマス! ガンバリマス! ガンバリマス!

茜「卯月ちゃんの声ですね!」

飛鳥「『頑張ります』という概念そのものが木になったのか?」

ユーックリデモイイヨ デモアルキツヅケルンダ

茜「s(mile)ingが聞こえます!そうみたいですね!」

飛鳥「スタージュエルの土……。まさか概念を育てるとはね」

茜「そうして見ると結構分かってきますよ!あれはカワイイの木、その奥のはセクシーの木です!」

飛鳥「これは…何の花だろう?前見たときからつぼみのままだ」

茜「つついてみましょうか?」ツンツン

チイサナー ヒカリヲー ムネニダーイーテー

飛鳥「これは…クソ譜面だね」

茜「クソフリックがウジャウジャ出てきました!これは『つぼみ』の木なんですね!」

飛鳥「おや、この小爆発を繰り返すヒマワリ、もしかしてボンバーが育ったものじゃないか?」

茜「かもしれません!私のボンバーが風に乗って花を咲かせたんですね!」

飛鳥「本当に懐の深い土壌だね」

茜「あっ!あそこだけ空き地です!隣には立派な木があるのに……もったいない!」

飛鳥「いや、あの空き地には一応持ち主がいるんだ」

茜「?」

飛鳥「あそこはRock the Beatの畑でね。ロックが植えられている」

茜「では、あの立派な木は夏樹ちゃんの?」

飛鳥「その通り。李衣菜も同時期に彼女のロックを植えたはずなんだが…」

茜「………」

飛鳥「………」

茜「そっとしておきますか!」

飛鳥「そっとしておこうか」

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この後しばらくジュエル入り畑を散策して帰った。
途中ゾンビに襲われ死にかけたが、珠美を投げつけ事なきを得た。

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飛鳥「さて、エクステの仕込みをしようか」

茜「毛先30センチだけを切るんですね?」

飛鳥「その通り。ミョウバンを溶かしたお湯に潜らせてアク抜きしたら、あとは天日干しだ」

茜「他のところは捨てちゃうんですか?」

飛鳥「いや、真ん中付近の部分はまだ使い道がある。とっておいてくれ」

茜「わかりました!」

ガチャ

響子「あっ!飛鳥ちゃん!」

飛鳥「ああ、丁度いいところに。いつものヤツ、やってもらっていいかな?」

響子「うんっ!」

(BGM: https://youtu.be/cy3eznufCKE )

【イガラシ 3分クッキング】

響子「まずはエクステのアク抜きをしましょう!エクステをザルに入れ、上から熱湯を

茜「流しかけたものがこちらになります!」

響子「次に3cm間隔で

茜「刻んだものがこちらになります!」

響子「フライパンにごま油を敷き、炒

茜「炒めたものがこちらになります!」

響子「s

茜「最後に酒と醤油で味を整え、鰹節を加えたら」

響子「エクステ炒めの完成です!」

響子「炊きたてのご飯の上に載せて…どうぞ!」

茜「うわーっ!すごくおいしいです!もっといただいていいですか!えっ!?おいしい以外の感想ですかっ!?ええっと…じゃあ…うまーい!」

響子「白いごはんに青いエクステが映えてきれいですね♪」

飛鳥「この時期つい余らせてしまうエクステも、こうすれば有効活用できる訳だね」

響子「さっと湯がいたエクステをめんつゆでいただくのも良いですよ!」

【イガラシ3分クッキング 次回もおたのしみに】

茜「ごちそうさまでした!」

飛鳥「ごちそう様。美味しかったよ」

響子「ありがとう!お粗末様でした!」

茜「お腹いっぱい食べたら力がわいて来ました!レッスンの時間まで走ってきますね!」

響子「いってらっしゃーい!」

茜「ビバ!家庭菜園、ですね!」

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この後茜の体温上昇により発火。事務所は全焼した。
事務所のタネを蒔いたら2週間足らずで元どおりになった。
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茜「もう家庭菜園は……

(茜の顔以外を黒い背景が取り囲む)

こりごりです~!」トホホ~

(画面が黒い背景で埋め尽くされる。右下に「おしまい」の文字)

fin.

いじょうです

以前『未央「しまむーが1.5倍になっちゃった!」水無月「頑張ります!」ブイッ』を書いた者です
ふじともの名前が間違っていました
「藤居朋」が正しいです 失礼しました

ミリオンの茜ちゃんもかわいいので知ってください
http://i.imgur.com/X4amKPD.jpg
http://i.imgur.com/9UnU09x.jpg

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