【ガルパン】杏「いや、簡単な話でね」【杏みほ】 (79)

このお話の出演は



麻子

そして、みほ



でお送りいたします。







殺伐系だぜ、みほの足が取れたりお腹が膨らんだりするけど許してくれよな

あとこんな話書きたいわあ~っていう雰囲気だけで書いてるから考証とか辻褄を求めないでくれよな

割と尻切れトンボっぽい終わり方だぜ

ではGO



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1478450983

杏「いや、簡単な話でね」

杏「名目上は安全で安定している東欧某国へのPKO派遣」

杏「実際は戦端が開かれる秒読み段階」

杏「そこに"偶然居合わせて"、"血を流した実績"が欲しい政府」

杏「そこそこ有能でありつつも胸を痛めず使い捨てられる戦車乗りが欲しい陸自」

杏「防衛省に恩を売りたい文科省」

杏「そして文科省に借りがある西住家」

杏「西住流から人を出したい」

杏「でも西住流はあくまで武道の流派だから、一門から本物の殺し合いに参加した人間を出すわけにいかない」

杏「そこにちょうどよく、16まで西住流の薫董よろしきを得て育ち、二年連続で弱小中の弱小校を全国優勝まで導いた実績を持ち、なおかつ、既に西住姓を持たない女がいた」

麻子「それが、角谷みほ」

杏「今日は来てくれてありがとうね」

麻子「気にするな。私も世話になったし、沙織のたっての希望だ」

麻子「弁護は任せろ」

杏「うん」

杏「みほは西住家から打診が来たときにはもう心を固めてたように見えたな」

杏「家のために何もできなかったけど、今ようやく力になれると静かに喜んでた」

杏「今にして思えば、みほの大洗への転校とか、私との結婚とか、すべてこういう事態に備えて外部の人間を作りたかったからなんじゃないかとも思うね」

杏「みんな、みほは死ににいくようなものだと思ってた」

杏「けど話を知ってて止めたのは私だけで、みほは結局行っちゃった」

杏「いくら報道や広報で安全地帯だと言っていても、戦車乗りが、それも格闘戦のエキスパートが別枠で必要とされる戦場なんて、そう、まさに戦場でしかない」

杏「そんなの、戦車乗りなら誰でも知ってる」

杏「現地まで役1ヶ月、船と陸路の道程」

杏「そして現地での任期半年のうち半分までは、ひたすらVIP扱いを受けたらしいよ」

杏「隊員たちや上官たちとも仲良く、訓練や哨戒を繰り返しつつ、和やかに生活したそうだよ」

杏「西住流の技や考え方が、現代戦車でも通用して良かったと、周囲からもちやほやされて嬉しかったって」

杏「手紙にも書いてあったよ」

杏「そして例の日が来る」

杏「世間的になにか大きなことが起きた日は9.11とか3.11とか名前がつくけど、この日には付いていないね」

杏「報道もしばらくは触れていたけど、まあ、あんなもんだよね」

杏「1人死んでも100人死んでも、まあ、その程度じゃ関係ない」

杏「ましてや海の向こうのそのまた向こうのことだもんね」

杏「まずは制空権が怪しくなったそうだよ」

杏「だからすぐに撤退するかどうかが指令本部に投げられて、話し合われている間に戦端が開かれた」

杏「すぐに撤退戦に移行して、みほの車両も隊列中央くらいで後退していたらしい」

杏「そこでアンブッシュしていた人員がみほの車両から後ろをきれいに吹き飛ばした」

杏「後退している後ろから攻められたんだから、つまり挟撃だね」

杏「みほはまず後方の歩兵を一通り踏み潰す命令を出したんだって」

杏「みほの感触ではおそらくここで5、6人は轢き殺したと言ってた」

杏「みほが"初めて"人を殺した瞬間だね」

杏「次に味方の歩兵と確認し合って安全そうな遮蔽物に身を隠して、残っていた車両の確認を図ったそうだよ」

杏「この時15両が撤退できずに残ってた」

杏「みほはすぐ暫定的に指揮権をもらって、撤退戦を指揮することになった」

杏「本当はみほの上にもう何人かいたんだけど、2人はもう死んでて、残りは別のグループで撤退し切ってたんだね」

杏「でも、みほは、自分はこういう時のためにそこに来たんだとわかっていたから、落ち着いて指揮を執れたそうだよ」

杏「結果的に逃げ切れたのは14両だった」

杏「みほの車両だけは、撤退戦の最中に擱座してしまったそうだ」

杏「あんまりみんなが残ろうとするものだから、人生で初めて喉から血が出るほど命令を叫んだそうだ」

杏「ほとんど悲鳴のような、というのはこういう声なんだなあと、心のなかではやたら冷静だったらしい」

杏「みほの車両は最終的にRPGか何かが側面から刺さってしまって、この時に砲手の上半身とみほの足を両方吹っ飛ばしたそうだ」

杏「みほは操縦手におぶられて脱出した」

杏「脱出後、めちゃくちゃの銃弾飛び交う中をおぶられたまま移動して、まああんまり移動できないうちに操縦手も撃たれて死んだらしい」

杏「その後、一緒にいた歩兵にバトンみたいに渡されながら進んだんだけど、結局みんな死んだそうだね」

杏「で、そこに取り残されたみほは、生還した隊員や上官に救出作戦までたててもらったんだけど、本国の命令ですべてキャンセルされた」

杏「晴れてみほは記念碑の中身になった」

杏「まあ、なんせ予想通りの結果だったからね」

杏「みんな言葉もないよ」

杏「ところがまあその何ヵ月か後に事態は急変というか」

杏「結論から言うとみほは生きていて、人質になっていた」

杏「政府は人質交渉の呼びかけを2回は断っていたそうだよ、多分死んでて欲しかったんだろうね」

杏「でも与党の揚げ足を引っ張りたい野党が頑張ってその形跡を発見して、一生懸命交渉し直して、みほは日本に戻ってくることになった」

杏「私も西住の人も成田まで行ったんだけど、そしたらびっくりというか、むしろ当然というか」

杏「帰国したときみほは妊娠していた、足はないし骨と皮みたいに痩せてたくせに、お腹だけがめちゃくちゃ大きかった」

杏「父親は候補が多すぎてわからないし、名前はもっとわからないそうだ」

麻子「・・・なるほど」

杏「ま、私もあんまりよくわかってないことが多いんだよね、みほの話は断片的だし、あんまり無理に聞けないし」

杏「周りにいたはずの隊員たちは、多分口止めされてんだろうね、全然話が聞けなかったし」

杏「一番そばにいた人たちは全部死んだみたいだし」

杏「とにかくそんなわけでね」

杏「まず、帰国から病院直行でいろいろ検査したり治療したりカウンセリングしてもらったりして、そしてもうさすがに中絶できなかったから、とりあえず出すもん出すことになってね」

杏「何色だかよくわかんないのがね。出てきたよ」

杏「で、入院しっぱなしのみほと話し合った」

杏「これは誰の子なのか」

杏「これはみほの子なのか」

杏「そしたら、みほは自分の子ではないとね」

杏「はっきりそう言ったんだ」

杏「これは私の子じゃないって」

麻子「だから殺したのか」

杏「そうだよ、あの子が見ている前で、私が息の根を止めた」

杏「ばれないようにしたと思ったんだけども、西住の人が勘づいちゃったんだね」

杏「それで一人でも直系の子供が欲しかった西住家は怒っちゃったのかな」

杏「それとも文科省や防衛省との密約が、みほの生還で反故になりかけるから怒ったのかな」

杏「みほの口から、戦地での状況が語られると、指令本部が意図的に情報を伏せたのがばれる」

杏「とかね」

杏「まあ、結局今に至るまで裏がとれなかったからよく知らないんだけど」

杏「とにかく、かわいそうに私は留置場というわけだよ」

麻子「・・・なるほど」

麻子「そろそろ時間だ、明日また来る」

杏「うん。聞いてくれてありがとう」

杏「みほにも会っていってちょうだいよ、まだよく喋れないけど」

麻子「ああ、話を聞きに行かなくてはならないからな」

杏「ねえ、最後に」

杏「私のこと軽蔑する?」

麻子「・・・とにかく任せろ。具体的な証拠はない。弁護どころか不起訴で出れる」

杏「うん」

杏「ありがとう」

麻子「全部終わって、みほさんの体が癒えたら、うちの沙織と一緒に、温泉にでも行こう。長めに」

杏「うん」

杏「ありがとう。ありがとうね」

麻子「こんにちは、角谷さん」

みほ「・・・・・・」

麻子「まだ、うまく喋れないときいているよ」

麻子「喉にも傷が?」

みほ「・・・ううん・・・」

みほ「ただ・・・喋るのがすごく億劫で・・・」

みほ「ごめんね・・・」

麻子「いいんだ。元気になってから、たくさんお喋りしよう」

みほ「・・・・・・」

麻子「今日、杏さんに会ってきたよ」

麻子「話はすべて聞いた」

麻子「証拠はなにもないし、おそらく今後も出てこない」

麻子「杏さんは不起訴処分ですぐに出てくるよ」

麻子「逆にこれから慰謝料を踏んだくって、温泉代に当てよう」

麻子「さっき杏さんとも話してたんだ、温泉に行こうって・・・」

みほ「・・・・・・」

麻子「・・・・・・?」

みほ「こっちに来て・・・」

麻子「何か、話したいことがあるんだな」

みほ「耳を近づけて・・・」

麻子「うん・・・」

みほ「私が殺したの」

麻子「・・・・・・」

みほ「杏さんは、私の身代わりに・・・」

麻子「・・・・・・」

麻子「・・・どちらにせよ、・・・証拠はなにもない」

麻子「すぐに終わる」

麻子「すぐに終わるよ」

麻子「足も、今の再生医療なら金さえかければ元通りになるし」

麻子「ああ、その金を慰謝料ふんだくって作ろう」

みほ「・・・・・・」

麻子「じゃあ・・・、また来るなからな」

麻子「ゆっくり休んで・・・今はなにも考えないで・・・」

麻子「じゃあ・・・」

みほ「・・・・・・」

みほ「・・・・・・」

みほ「・・・・・・」


みほ「・・・・・・」

みほ「・・・・・・」

みほ「・・・・・・」



みほ「・・・・・・」

みほ「・・・・・・」



みほ「・・・・・・」



みほ「・・・・・・」

おしまいです

連投すまんかった
HTML化依頼出してきます

すまんのう
でももう俺の中ではオチがついちゃってて書くことが無いのよ
自己満足ですまんのう

方々でたたかれててすまんのう、これでもまこさおの時と同じくらい一生懸命書いたし気に入ってるんだけど、タコやゴミや糞と言われるほどとは思ってなくてびっくりですまんのうすまんのう

例の自衛隊の駆けつけ警護の訓練動画を見て、あー実際のところ結構やばいのかなあと思ったのがきっかけなんだすまんのう

朝日日本DIGITAL 駆けつけ警護訓練、武器使用場面なし 「世論配慮か」
http://www.asahi.com/articles/ASJBS5SLRJBSUTIL04W.html

補足や語らいはしてもいいししたいけど、物語的にはもう終わっているからホントに書くことないのだすまんのう

家と世の中に巻き込まれて心身ともに大ダメージのみほちゃんはきっと杏と一緒に静かに余生を送るぜ、多分どこからも金は出ないだろうけど杏がキッチリ稼いでくると思うよ

方々でたたかれててすまんのう、これでもまこさおの時と同じくらい一生懸命書いたし気に入ってるんだけど、タコやゴミや糞と言われるほどとは思ってなくてびっくりですまんのうすまんのう

例の自衛隊の駆けつけ警護の訓練動画を見て、あー実際のところ結構やばいのかなあと思ったのがきっかけなんだすまんのう

朝日日本DIGITAL 駆けつけ警護訓練、武器使用場面なし 「世論配慮か」
http://www.asahi.com/articles/ASJBS5SLRJBSUTIL04W.html

補足や語らいはしてもいいししたいけど、物語的にはもう終わっているからホントに書くことないのだすまんのう

家と世の中に巻き込まれて心身ともに大ダメージのみほちゃんはきっと杏と一緒に静かに余生を送るぜ、多分どこからも金は出ないだろうけど杏がキッチリ稼いでくると思うよ

誤爆ってすまんのう・・・

俺は気になる人だから遅かれ早かれまとめのコメントも見るから、ここにでもあっちにでも気にせず書いてくれよ

パト2や蛸壷は大好きだぜ、でもやっぱりガルパンおじさんはパトレイバー好きな人多いんだな、直前の2本のSSには別の某漫画のエッセンスがけっこう入ってるけどそっちは誰もコメントで触れてないみたいだから

今回は内容が嫌いだという感想だけでなく、「続きが読みたい」ではなくて「中途半端でつまらない」という感想が多い辺り、ガルパンでこちらに振ることそのものがアウトなのかな? そういう問題でもないのかどうなのか

とりあえず次があればまた別の世界線のものにするからよろしくな

あまり反応するべきではなかろうがちょっとびっくりするほど評判悪いのでとりあえず挨拶だったぜ、長くてすまんのうすまんのう

あ、あと、

皆様、最後までお読みいただきありがとうございます。ご感想ありがとうございます。恐縮です。

そうなのか、めんどくさいな

じゃあ続き物を終わらせ次第、順次切り替えていくよ、アドバイスありがとうね。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年11月08日 (火) 01:58:39   ID: Kn1rBJhr

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