ルルーシュ「君の名は」 (210)

駄文失礼します、ギアスと君の名はのクロスです
ギアス側の時系列は、アニメ1期4話(クロヴィス殺害の容疑をかけられたスザクをゼロが助ける)の直後です。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477576457

ウィーーーーン


ルルーシュ「はぁ・・・・」

C.C「随分とお疲れのようだな」

ルルーシュ「!?」

C.C「何を驚いている、初対面でもあるまいし」

ルルーシュ「お前は確か新宿にいた・・・・いや、しかしあの時死んだはず」

C.C「あの程度の事で私は死なん」

ルルーシュ「あの程度?銃で撃たれ、かなり出血していたはずだが・・・お前何者だ?」

C.C「私の名前はC.Cだ、以後そう呼べ」

ルルーシュ「シーツ―?まぁいい、何故お前が俺の部屋にいる?どうやって入った?何が目的だ?」

C.C「何故いるのか、他に行くところがないから。どうやって入ったか、他の部屋の窓が開いていたから。戸締りはきちんとしとけよ」

ルルーシュ「チッ、目的は!?」

C.C「経過観察と言ったところだ、共犯者たるお前のな」

ルルーシュ「経過観察?共犯者?」

C.C「ギアスの事だ、その様子では既に何度か使用しているようだな。」

ルルーシュ「なるほどな、やはり俺にこの力を与えたのはお前だったのか」

C.C「そういう事だ、気に入ってくれたかな?」

ルルーシュ「・・・共犯者とはどういう意味だ?これだけの能力、何かこちらにリスクがあってもおかしくはないと思っていたが」

C.C「あの時言ったはずだ、これは契約。お前はギアスという王の力を得る代わりに私と契約したんだ」

ルルーシュ「確かにそんな文言を微かに覚えているような気もするが・・・で、契約の内容は?」

C.C「それに関しては今言うつもりはない」

ルルーシュ「内容も伝えず契約?ふざけてるのか?」

C.C「最終的に契約を了承したのはお前だ」

ルルーシュ「あの状況下ではそうする他道がなかったんだ」

C.C「契約内容については時期が来たらきちんと話すつもりだ」

ルルーシュ「その必要はない」

C.C「なに?必要がないとはどういう意味だ?」

ルルーシュ「あのような危機的状況下での契約など意味をなさない。俺には選択する自由がなかったんだからな。拒めばブリタニア軍に射殺されていた」

C.C「契約自体を無かった事にしたいということか?正気か?せっかく手に入れた力を、王の力を手放す事になるんだぞ?」

ルルーシュ「ギアスとか言ったか?絶対順守、確かに王の力と言えるだろう。この力があれば個人の幸せは勿論地位や名誉を手に入れる事など朝飯前だろうな」

C.C「だったら」

ルルーシュ「だが、この力は卑劣だ。人の思考を捻じ曲げ、思い通りにする。まるでブリタニアじゃないか、俺は好きじゃない」

C.C「の割には随分と使用しているようだが?クロヴィスを殺したのも、先程テレビでやっていたあれの正体もお前だろう?」

ルルーシュ「お見通しか」

C.C「ゼロとか言ったか?あの仮面を被りこれからブリタニアと戦おうというのであれば、ギアスは必須の能力だと思うが?」

ルルーシュ「誰がブリタニアと戦う等と言った?あれは古い友人を助ける為に施した演出に過ぎない。勝手な妄想は止めてくれないかな?」

C.C「ブリタニアとは戦わないと?」

ルルーシュ「考えてもみろ、世界の三分の一以上を占める超大国相手に、一人で何ができるというんだ」

C.C「ギアスを使えば、短期間で多数の兵士を作り上げる事も可能だろ」

ルルーシュ「それが卑劣だと言っているんだ」

C.C「一度も使用していないならともかく、使用歴のある者の口から出ても説得力に欠けるぞ」

ルルーシュ「何とでも言え。新宿で使用したのはあの場から逃げる為、今日使ったのは友人を助ける為。大義名分はある」

C.C「本当にそれだけが目的ならばクロヴィスを殺す必要はなかったはずだが」

ルルーシュ「・・・・・・・」

C.C「最後にもう一度だけ聞く、本当にブリタニアと戦う意思はないんだな?」

ルルーシュ「今はな。今後その感情が出てきたとしても、俺は己の知恵と力だけで行動を起こす。ギアスなど必要ない」

C.C「了解した、まさかここまで腑抜けた男だとは思わなかったぞ」

ルルーシュ「大きなお世話だ」

C.C「契約の解除自体は可能だ、お前にその気がないのなら意味はない。今日この時間をもって契約を解除する。手を出せ」


ルルーシュが差し出した右手にC.Cは包み込むように両手を重ねた


C.C「・・・・・・終わりだ。おめでとうルルーシュ、これでお前は晴れて普通の人間に戻ったぞ」

ルルーシュ「どうもありがとう・・・・って、何でお前俺の名前を知っている?まだ名乗っていないはずだが」

C.C「些末な事だ、気にするな」


そう言い終えるとC.Cはやれやれと言った様子でルルーシュのベッドに横たわった


ルルーシュ「おい、人のベッドに勝手に寝るな!」

C.C「男は床で寝ろ」

ルルーシュ「いや、そういう事じゃなくて、もう何の関係もないんだからとっとと出ていけ!」

C.C「言っただろ、私は行くところがないんだ。だから暫くはここにいさせてもらう」

ルルーシュ「そんな自分勝手な道理が通じるとでも思っているのか」

C.C「意味をなさないとまで言った契約の果てに得た能力をお前は何回も使用している。しかも使うだけ使っておいて契約解除ときたもんだ。これはその手数料と思ってくれていい」

ルルーシュ「何が手数料だ、おい寝るな!人の話を」

C.C「おやすみ、ルルーシュ」

ルルーシュ「くっ・・・・・何なんだこの女は」



強烈な理不尽を覚えつつも、仕方がないのでその日ルルーシュは床に布団を敷いて眠った。



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ピピピピピピピピピピピピッ


三葉「う・・・・・・・ん、アラーム?」


ピッ


三葉「何で携帯のアラームなんか・・・いつも起きれるから設定していないのに」

三葉「(ん?何だこの高い声は?鼻と喉に違和感がある、風邪か?というかここは何処だ?)」


ルルーシュは座った状態のまま頭だけを動かし周囲を見渡す


三葉「俺の部屋じゃない・・・(やっぱり声が変だ!後何だか胸の辺りが重い)」


ゆっくりと自分の胸元に視線を落とすと、そこには明らかな膨らみが存在していた。


三葉「(・・・・・何だこれは?)」


それをきっかけに自身の身体の異常に気付いたルルーシュは腕や脚、目視できる全ての範囲を確認した。


三葉「(俺は決して体格の良い方じゃない、寧ろやせ型だ。しかし、これ程細くはないし、華奢でもない。髪の長さもおかしい、さっきから肩から背中にかけて
物凄く違和感を感じる・・・・・このパジャマも、完全に女性の物だ、俺のじゃないし、ナナリーの物でもない。いったいこれは何なんだ!!?)」


ルルーシュは急いで立ち上がり、先程周りを見渡した際に視界の隅に捕えた鏡台の下へと歩を進めた。
違和感からか短い距離にも関わらず途中何度も転んでしまいそうになる


三葉「(クソ、歩きにくい)」


何とか鏡台の前へと辿りつき、ルルーシュは鏡に映った全身を見てその場に崩れ落ちた


三葉「誰だこれは・・・・・・・」

四葉「お姉ちゃん、何しとるの?」

三葉「!?」


四葉「何でそんなところにへたり込んどるの?」

三葉「お姉ちゃん?」

四葉「寝ぼけとるの?ご・は・ん、はよきない!!」


四葉は襖を勢いよく閉めその場を後にした


三葉「・・・きない?」


一呼吸置いた後、膝に手を当てゆっくりと立ち上がり、改めて鏡に映る自分と周囲を見渡した


三葉「(何が何だか分からない、いったいこれはどういう・・・)」

(居間)


一葉「四葉、ちゃんと起こしにいったんか?」

四葉「お姉ちゃん珍しく今日はもう起きとったよ」

一葉「それなら何で降りて来んのやろか?」

四葉「また二度寝・・・」

一葉「それやな、もう一回起こしてきない」

四葉「はぁ、毎朝世話のかかる人やなぁ」



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長い思考の末、ルルーシュは現在起きている奇怪現象について自分なりの答えを導き出した


三葉「(目が覚めたら全く知らない場所にいて、おまけに自分ではない誰かの体に入れ替わっている・・・こんな事ができるのはあの女しかいない!
C.C、俺が契約を破棄した事に対しての腹いせか何かか?これが奴のギアスだとすると、俺が使っていた物とは違う意味でタチが悪いな)」


依然絶望的な状況には変わりないが、全ての原因をC.Cに押し付ける事によってルルーシュは少し気が楽になった。

三葉「(このままヘタレていたらあの女の思う壺だ。現状に至る経緯さえ理解できれば特に怖いものではない。あえてこの状況に適応し、奴を驚かせてやる)」


三葉は再度辺りを見渡す


三葉「(まず必要なのはパーソナルデータだ、この女が何処の誰なのか。今一番必要な情報はそれだ。妹と思しき者がいるのは分かったが、家族構成も知っておかなくてはな
目線がいつもよりかなり低い、身長は150後半から160前半といったところか。ハンガーに学生服がかかっている、中学生にしては大人びているし、年齢は俺と同じくらいだろう、つまり高校生。となれば)」


三葉は部屋の隅にあるタンスを一つ一つ開けていき、程なくして目的の物を見つけ出した。


三葉「(学生が学生証を入れるとしたら、まぁ財布の中だろう。現金は殆ど入ってないな、今時の女子高生がこれで生活できるのか?)」


財布の中身の寂しさに疑問を抱きつつ、学生証らしき物を発見し手に取る


三葉「(必要な情報を一度に得るにはやはりこれだろう。宮水三葉、やはりイレヴンか。岐阜疎開、糸守地区にある糸守高校の二年生。
俺より年上か、岐阜はまだしも糸守?聞いたことのない地名だな)」


求めていた情報を得た三葉は「フッ」息を吐き笑い出した


三葉「フハハハハ、面白い!他人になりきるなど容易い。見ていろC.C、お前の思い通りにはいかんぞ!」


僅かに開いた襖の隙間から不信を絵に描いたような瞳が三葉を見つめていた


四葉「(・・・お姉ちゃん、いよいよヤバイわ)」


三葉&四葉「いってきまーす!」

一葉「気を付けていっておいで」




四葉「お姉ちゃんがいつも以上にモタモタしとったから遅刻しそうや」

三葉「(宮水四葉、この女の・・・宮水三葉の年の離れた小学生の妹。身長はナナリーと同じくらいか?)」

四葉「お姉ちゃんまたボーッとしてる」

三葉「え?いや、ボーッとなんてしてないわよ」

四葉「わよ?」

三葉「・・・してないよ」

四葉「何かさっきから言葉おかしない?」

三葉「(俺からしたらお前達の言葉の方がおかしいが・・・しかし、女言葉というのはなかなか難しいな。一人称さえ間違わなければ後はいつも通りでいいか)」

四葉「おーい」

三葉「おかしくないよ、いつも通りいつも通り」

四葉「だったらいいけど。じゃ、しっかり勉強しておいでぇ」


右手を振りながらそう言い残し四葉はルルーシュとは別方向へと走り去った

三葉「(フッ、小学校はあっちなのか。それにしても、なかなかしっかりとした娘だな)」

三葉「(高校の位置は先程地図アプリで確認済み、一人でも簡単にたどり着ける。クラス番号も確認済みだ。
それにしても、田舎にも程があるな。これだけ何も無いと高校の場所など調べるまでもなくたどり着けたかもしれないな)」


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(糸守高校)


キーンコーンカーンコーン


勅使河原「あれ?三葉の奴今日は休みか?」

早耶香「何の連絡もきとらんけど」


ガラガラッ


三葉「遅くなりました」

勅使河原「お、噂をすればや」

早耶香「三葉が遅刻なんて珍しいなぁ」

先生「宮水さん遅刻ですよ」

三葉「すいません、以後気を付けます」

先生「ホームルームを始めるから席についてね」

三葉「(フッ、遅れてきたのは計算の内。クラス番号までは分かっても、流石に席が何処かまでは調べようがなかったからな。始業のチャイムの後に登場すれば
俺以外のクラスメイトは既に全員揃っている道理。つまり、一つだけ開いているであろう席こそ俺の、宮水三葉の席という事になる・・・・筈なんだが、マズい!空席が3つもある!)」

先生「宮水さん、どうかしたの?」

三葉「(可能性としては十分ありえたが、まだ9月上旬だというのにもう風邪を引いて休んでいる奴がいるのか!3分の1、今ある情報から答えを導き出すしかないか
まず1つ目の席、片方に女物というよりはどちらかと言うと男寄りのデザインを施した手提げ袋がかかっている。引き出しの中からは僅かに教科書が飛び出している
いわゆる置き勉というやつか。この女は、宮水三葉は置き勉などしない。その証拠に今日授業で使用するであろう教科書の類の物は全て鞄に入った状態で部屋の隅に置いてあった
恐らく昨日の夜に準備したのだろう、俺が準備をする手間が省けたのである意味感動したエピソードだ。妹同様なかなかしっかりしている)」

先生「宮水さん聞こえてますか?」

三葉「(残る2つは特変なしか。ならば、周りの連中の視線から読み解くか。遅刻してきた上に教師の呼びかけにも応じず立ち尽くしているクラスメイト
みなが俺を不思議そうに見つめているが、この場合、席の近い者程関心が高く、そうでない者程関心が低い筈。つまりより強い視線の先が正解というわけだ)」

早耶香「(三葉何しとるん、はよしない!)」

三葉「見えた!あのお下げ髪女子の送る強い視線、あそこが答えだ!」


ルルーシュは何の迷いもなくスタスタと歩き出し中央前から3番目、早耶香の近くの席に腰を下ろした。


三葉「(さぁ、ホームルームでもなんでも初めろ)」

早耶香「三葉なにしとるの?そこ田中さんの席やよ?」

三葉「へ?」



「あはははは」   「宮水さん何それウケルー」

「宮水さんってそういう一面もあるんだー(笑)」




先生「宮水さん、後で職員室に来てください」

三葉「(こ、こんな屈辱は生まれて初めてだ・・・)」



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(休み時間)


三葉「(さっきはやらかしてしまった・・・仕方ない、職員室に行くか)」

勅使河原「遅刻とは珍しいこともあるもんやなあ」

三葉「え?」

勅使河原「寝坊でもしてまったんか?」

三葉「(この馴れ馴れしさ、宮水三葉の友人か・・・まぁ学校に来れば当然こういう事も起こるか)」

勅使河原「三葉?」

三葉「(ファーストネームで呼んでいる、まさか恋人か?いや、そんな感じではないか。できればクラス名簿を入手し、全員の顔と名前を暗記した後に
関わりを持ちたかったが、先手を打たれてしまっては仕方ない。極力怪しまれないようこいつの名前を聞き出さなくてはな)」

勅使河原「何か今日のお前ちょっと変やないか?」

三葉「いや、いつも通りだよ。ところでさ、名前なんだっけ?」

勅使河原「え?名前って、俺の?」

三葉「そう、ど忘れしちゃって」

勅使河原「何か三葉朝からボケまくりやさ、勅使河原だよ勅使河原」

三葉「(この坊主頭は勅使河原っと)いやそれは流石に忘れないよ、私が聞いてるのは下の名前」

勅使河原「え?何だ下か、そりゃそうやな、すまんすまん!克彦だよ克彦。てか、下でも普通忘れんやろ付き合い長いんやから」

三葉「あーそうだった」

勅使河原「もう忘れんなよ。ところで三葉、職員室行かなくてええんか?」

三葉「あぁそうだった!じゃ、また」


お下げ髪の女の子がこちらに向かってくるのを視界の隅に捕えた三葉は足早にその場を後にし職員室へと向かった


三葉「(流石に同じ手を何度も使うわけにはいかないからな、名簿を見る必要もあるし職員室に呼ばれたのは寧ろ好都合だ)」

(昼休み)

ルルーシュは早耶香、勅使河原と一緒に校庭の隅で弁当を食べていた


早耶香「三葉大丈夫やった?」

勅使河原「遅刻してきた上に小ボケかましてもーたしなぁ、怒られたやろ?」

三葉「大丈夫だったよ、ちょっと注意を受けたくらいで済んだ」

早耶香「そんなら良かったわぁ。あんまり変な事せんでよ、心配するから」

三葉「(生徒名簿は確認済み、クラス全員の顔と名前は既に暗記した。これ以上失態はしない)」

早耶香「三葉聞いとるの?」

三葉「聞こえてるよ、ありがとう名取さん」

早耶香「な、名取さん?」

三葉「(しまった、流石に友達同士で苗字にさん付けはないか)・・・・あぁ間違った、ありがとう早耶香」

早耶香「早耶香?」

三葉「(なに!?苗字にさん付けでも名前の呼び捨てでもないのか?となると残された選択肢は・・・)じょ、冗談冗談!ありがとう名取!」

勅使河原「プッ、あーっはっは」


早耶香「三葉、まだ小ボケ続いとるの?」

三葉「(くっ・・・・・・・・・)」

勅使河原「いっつもサヤちんサヤちん言うとるのに急に名取やもんなぁ(笑)」

三葉「(サヤちん?なるほど、イレヴンがよく使うあだ名という文化か。しかし、それぞれにあだ名が存在するとしたら、生徒名簿で暗記した名前の意味が・・・)」

早耶香「三葉?」

三葉「あ、あはははは。そうそう小ボケだよ小ボケ、絶賛小ボケ大売出し中」

早耶香「そんなん大売出しせんでいいよ、ちょっと面白かったけど」

勅使河原「三葉、もしかしてお前お笑い芸人でも目指しとるんか?」

三葉「(誰が目指すか!)」

早耶香「朝は田中さんの席座ってまうし」

三葉「(お前が紛らわしい視線を送るからだろ!)」

早耶香「ていうか三葉、今日は髪まとめてないんやね」

三葉「髪?」

勅使河原「家にいる時以外はだいたいいつもまとめとるもんな」

三葉「(そうなのか・・・おのれ妹何故それを言わん)」

早耶香「寝坊して時間無かったんやね。でも髪下ろしてても美人やから心配いらんよ三葉」

三葉「あ、ありがとう・・・サヤちん(は、恥ずかしい)」

勅使河原の呼び方についても早耶香の時同様のミスをし、再び笑いが起こった
その後も小さなミスを山ほど重ねながらも入れ替わり1日目の学校生活は無事?終了した。



勅使河原「じゃあねー三葉」

早耶香「また明日ね!」

三葉「う、うん」


二人と別れ、ようやく訪れた一人の時間、ルルーシュは大いに疲れていた



三葉「(最初は簡単だと思ったが、やはり他人になりきって他人の人生を歩むというのは難しいものだな。心労が尋常じゃない
C.C、これが俺を苦しめる為の策だとするならば大成功だ褒めてやる・・・・・・・クソッ、いつまで続くんだこの現象は)」


フーッと息を吐き、夕暮れ時の空を見上げながらルルーシュは小さく呟いた


「というか、終わるんだろうな?」



帰宅後ルルーシュは自室にこもり本日得た情報を全てノートに書いてまとめた。本当はPC上でまとめたかったのだが
生憎宮水家にそんなものは置いてなかったようである。丁度まとめ終えた頃に四葉がやってきて、三葉が本日の夕食当番である旨を伝え去っていった



三葉「夕食か、確かに腹が減ったな」

(台所)


三葉「(冷蔵庫にある食材はなかなか充実しているな。これだけあれば三人分くらい朝飯前だ)」

四葉「お姉ちゃん今日は何作るの?また前みたいに常備菜にご飯とみそ汁だけじゃ嫌やよ?」

三葉「そうだな・・・ビーフストロガノフにボルシチ、デザートは久しぶりにブリヌイにでもするか」

四葉「え?何で全部ロシア料理なん?ていうか久しぶりも何もそんなもん食べた事ないけど・・・」

三葉「30分もあれば出来るから、四葉は宿題でもやってなさい」

四葉「宿題はもう終わっとるけど、30分て・・・絶対無理だと思うけど」



毎日ナナリーに料理を作っているルルーシュにとって夕食を作る事など本当に朝飯前だった
目にも止まらぬスピードで作業をこなすその姿をストップウォッチ片手に四葉が背後で見守っている


三葉「出来たよ、持ってきな」

ピッ

四葉「凄い、本当にジャスト30分や・・・・お姉ちゃんそんな才能あったんやね」

三葉「(わざわざ測ってたのか)」

四葉「お婆ちゃんこんなん見たらビックリしてひっくり返るで!早く持っていこっと!」

三葉「(ひっくり返るのを見たいのか?)」

三葉「(そういえば、まだ確認できてない事が一つだけ残ってたな)四葉!」

四葉「なに?」

三葉「今日は9月5日だよね」

四葉「そうやけど」

三葉「西暦は今何年だったっけか?」

四葉「ん?-------年でしょ?」

三葉「え?ごめん聞こえなかったからもう一回お願い」

四葉「だから、-------年やよ!冷めちゃうから持ってくよ!」


四葉は料理を持って一葉の待つ居間へと向かった


三葉「(何だ、肝心な所だけ声がまるで聞こえなかった。スマートフォンのアプリを見ても、ネットで検索しても何故か具体的な数字はそこだけ文字化けして分からなかったし
いったいこれは・・・・・・・・まぁいい、日付は合っているし気にするほどの事でもないだろう、今日はもう考える事を止めよう、疲れた)」



夕食を終え自室へと戻ったルルーシュは風呂に入ろうなどとは微塵も考えず簡単に布団を敷き
朝目覚めていた時に来ていたパジャマを目を瞑ったまま器用に着替え横になった。


三葉「(・・・・・・・・・・・・・・・C.C、次会ったら殺す)」

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ルルーシュ「ん・・・・・・朝か・・・・・・はっ!!」


ルルーシュは飛び起き辺りを見回し


ルルーシュ「・・・・・・・・・俺の部屋だ。か、身体は!?」


鏡の前に立った



ルルーシュ「俺だ、宮水三葉じゃない。ルルーシュ・ランペルージだ・・・・良かった、それにしても昨日のあれは一体何だったんだ?夢?夢にしてはリアルすぎる気がするが・・・」


コンコンッ


ナナリー「お兄様起きてますか?」


ルルーシュ「あ・・・あぁ、起きてるよ、すぐに行くから大丈夫」

ナナリー「分かりました!フフ、今日はちゃんと起きれたんですね」

ルルーシュ「え?俺はいつも早起きな方だと思うけど」

ナナリー「フフ、そうですね!お待ちしています!」

(アッシュフォード学園)


ルルーシュ「(何だか今朝のナナリーと咲世子さんは少し変だったな、今日は早起きだとか制服をちゃんと着ているだとか
そういえばベッドに寝ていたはずのC.Cの姿が見えなかったが、まさかあいつが現れたところから夢だったのか?)」

リヴァル「よっ、ルル子ちゃん!」

ルルーシュ「何だリヴァルか・・・・ルル子?」

リヴァル「何だはないでしょ何だは」

ルルーシュ「そういえばリヴァル、この間の貴族との賭けチェスの件、今日の放課後なら大丈夫だぞ」

リヴァル「マジ!?恩に着るよルルーシュ、今月バイト代だけだと厳しくてさ」

ルルーシュ「ちゃんと5割渡せよ」

リヴァル「分かってるって!ていうか、今日はいつものルルーシュみたいだね!」

ルルーシュ「はぁ?何を意味の分からないことを」

シャーリー「おはようルル」

ルルーシュ「おはようシャーリー」

シャーリー「ねぇルル、昨日のあれのやり方もう一度教えてくれない!?あの後何回練習しても全然できなくて!」

ルルーシュ「昨日のあれ?」

リヴァル「今日はルル子じゃなくていつものルルーシュだから駄目だよシャーリー」

ルルーシュ「おい、さっきから何のことだ!?」

シャーリー「昨日私のエプロンを縫って直してくれたじゃない」

ルルーシュ「俺が?」

シャーリー「うん」

ルルーシュ「記憶にないが・・・まぁ裁縫くらいならできるし、教える事もわけないだろうけど」

シャーリー「本当、ありがとう!!このハリネズミがなかなか上手くできなくて!」

ルルーシュ「ハリネズミ?」


シャーリーは机の上にエプロンを広げた。


シャーリー「本当凄いよルルは、ただ縫うだけじゃなくてこんなデザインまでいれちゃうんだもん!」

ルルーシュ「この原っぱとハリネズミの刺繍のことか?これは購入した時点で入ってたものじゃないのか?」

シャーリー「何言ってるのルル、昨日ルルが縫ってくれたじゃないの」

ルルーシュ「昨日・・・俺が?そりゃある程度はできるが、こんな事までは無理だ」

シャーリー「私の目の前でやってたじゃない」

ルルーシュ「(・・・・・な、何の事だ)」

リヴァル「そーいえばルルーシュ、あんまり昨日の転校生とは関わらない方がいいぞ!」

ルルーシュ「転校生?転校生が来たのか?」

リヴァル「はぁ?何か今日のお前変だぞ。まぁ昨日も別の意味で変だったけど」

ルルーシュ「転校生など俺は知らん!」

シャーリー「昨日ルルずっと喋ってたじゃない」

ルルーシュ「その転校生とか?」

シャーリー「そう」

ルルーシュ「(何なんだこの噛み合わない会話は)」

リヴァル「あんまり仲良くしてると、愛国心の強い連中に何されるか分からないからさ。冤罪だったとはいえ一時はクロヴィス殿下殺害の容疑者になったくらいだし」

ルルーシュ「なに、まさか!」


ウィーーーーン


リヴァル「噂をすればだ、枢木スザク。まぁ忠告はしたからね」

シャーリー「ルルは優しいから放っておけないのよね」

ルルーシュ「(な、何故スザクがこの学校に・・・・・)」

(昼休み 屋上)


スザク「ふぅ・・・・」

ルルーシュ「スザク」

スザク「ルルーシュ」

ルルーシュ「驚いたな、まさかお前がこの学校に転校してくるなんて」

スザク「その台詞は昨日聞きたかったよ」

ルルーシュ「その事なんだが、お前が転校してきたのは昨日で間違いないのか?」

スザク「そうだよ、それなのに君ときたら再会の感動もなく、まるで初めて会ったみたいな接し方で」

ルルーシュ「転校の理由は?」

スザク「偉い人の計らいでね、その年なら学校に通わないとダメだって言われちゃって」

ルルーシュ「そうだったのか」

スザク「次は僕から質問してもいいかい?今日は昨日よりもルルーシュっぽいし」

ルルーシュ「何だ?」

スザク「新宿の事だよ、よく無事に逃げられたね。あの時一緒にいた女の子も無事かい?」

ルルーシュ「いや、途中で離れ離れになって、その後の事は分からない」

スザク「そうなんだ・・・」

ルルーシュ「偉い人の計らいとは言うが、実際有難迷惑じゃないのか?お前が転校してきたと知った時から薄々嫌な予感はしていたが」

スザク「まぁ、嫌がらせや虐めに関してはある程度覚悟してるから大丈夫だよ」

ルルーシュ「そんなもの覚悟してても辛いだけだろ。俺は今生徒会の副会長をしている、何とかして現状を変えられないか会長に」

スザク「気持ちは嬉しいけど、友人である君に迷惑をかけるわけにはいかない。僕の問題だから、僕自身で解決できるよう努力するつもりだ」

ルルーシュ「そうか・・・」

スザク「僕と一緒にいる事自体、正直君にとってはプラスにはならないはずだ。生徒会の副会長なら尚更ね。だから校内では極力関わりを持たない方がいいよ」

ルルーシュ「・・・」

スザク「まぁ昨日は何度そう言ってもしつこいくらいに話しかけてきてたけど。でも・・・嬉しかったよ、ありがとう」

ルルーシュ「(また俺の知らない記憶だ・・・)」




(生徒会室)


ミレイ「え?昨日?」

ルルーシュ「えぇ、昨日の俺、会長の目から見てどんな風に映りましたか?」

ミレイ「どういう風にって言われてもなぁ、とにかく風変りっていうか、ルルーシュっぽくないっていうか、男っぽくないっていうか・・・」

ルルーシュ「具体的には?」

ミレイ「何か挙動不審だし、若干内股だし、よそよそしかったし、話し方もいつもと全然違くて、一人称なんてたまに「私」になってたわよ」

ルルーシュ「(なるほどそれでルル子か)」

ミレイ「一番びっくりしたのはシャーリーのエプロンを縫ったあれだけど」

ルルーシュ「(C.Cが俺の部屋に来たのが9月4日、そして今日は9月6日。昨日、つまり9月5日に関する記憶がそこだけ抜け落ちている
あれが夢でないとするならば、俺は9月5日は宮水三葉という女の人生を歩んでいた事になる。では9月5日の俺本体は何処で何をしていた?
部屋でただ寝ていただけ?違う、クラスメイトや生徒会のみんなのリアクションがそれを否定している。昨日、9月5日も間違いなく俺の体は活動していた
問題は何処の誰が俺として行動していたかという事だが・・・・・・・ま、まさか!!)」



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生徒会室から猛ダッシュでクラブハウスまで戻ったルルーシュは
部屋に戻るなり机の上にあるノート類を片っ端から開け始めた



ルルーシュ「(もし本当にそうだとするならば、昨日の俺のように何かしら足跡を残しているはずだ!)」

ルルーシュ「これは」


『謎の東京生活1日目!最初は何が何だか全然意味が分からなかったけど、学校は綺麗だしみんな優しいし凄く楽しかった!
シャーリーちゃんとの仲も順調だし、二人が結ばれる日も近い??あと転校生のスザクくん、めっちゃイケメン!あんな子糸守にはいないよなぁ
また会えるといいなぁ。。。我ながら物凄く良く出来た夢、また見れるといいなぁ!  三葉』



ルルーシュ「三葉・・・間違いない、やはり俺とあいつが入れ替わっていたのか」


ウィーーーン



C.C「ん?早いな、もう帰ってるのか」

ルルーシュ「シ、シィィィィィツゥゥゥゥ!!!!」

C.C「な、何だその顔は」

ルルーシュ「昨日今日はさぞかし楽しんだことだろうな、そんなに俺が慌てふためく姿を見たかったのか?なかなか良い趣味をしてるじゃないか!」

C.C「おい、何の話だ」

ルルーシュ「とぼけるな魔女!こんな非科学的な芸当お前以外にできる者などいないだろう!!」

C.C「その様子だと今日はお前で間違いないようだな」

ルルーシュ「白々しい、全部お前の仕掛けだろう!」

C.C「何を勘違いしているのかは知らんが、昨日起きた事象に私は一切関係ないぞ」

ルルーシュ「昨日何かが起きた事は分かっているようだな」

C.C「お前ではない誰かがお前の体で生活を送っていたようだな、私にはそこまでしか分からん」

ルルーシュ「その間俺はどうしていたと思う?」

C.C「私の知るところではない、寧ろこちらが聞きたいくらいだ」

ルルーシュ「・・・・・・本当にお前の仕業じゃないのか?」

C.C「そうだと言っているだろ、昨日に関しては私もかなりビックリしたんだ。急に起き出したかと思えば鏡を見て大騒ぎして
ベッドに寝ていた私を叩き起こすなり意味不明な事を泣きながら何度も何度も・・・・顔を見た瞬間に分かった、中身はお前ではないとな」

ルルーシュ「それで今日は朝早くから退散していたとうことか」

C.C「退散というより、昨日の夜はここに帰らなかった。少々恐ろしくてな」

ルルーシュ「これがお前の仕業ではないとして、他に何か心当たりはあるか?これも誰かのギアスなのか?」

C.C「心当たりなどないな。起きている事象自体は、確かにギアスでもない限り起こりえない事だろうが」

ルルーシュ「また入れ替わる可能性はあるのか?」

C.C「私に聞かれても困る」

ルルーシュ「・・・まぁいい、転ばぬ先の杖だ。C.C、万が一また俺と宮水三葉との間に入れ替わりが起きた場合、お前にはあの女の監視と
入れ替わりが起きているという事実を伝えてもらう。この文面を見る限り、どうやらこの現象を夢だと認識しているようだからな」

C.C「ほう、あの娘はみつはというのか」

ルルーシュ「それと、生活を送る上での禁止事項をまとめておく、それを熟読させ順守させるようしっかりと教育してくれ」

C.C「面倒だな、好きにさせてやればいいじゃないか」

ルルーシュ「そうはいかない。シワ寄せは全て俺に回ってくるんだからな。お前は当事者以外では唯一入れ替わりを認識できる存在のようだからな、適任だ」

C.C「心配しなくても、もうそんな奇怪な現象は起こらないと思うがな」

ルルーシュ「お前の仕業だからか?」

C.C「しつこい男は嫌いだ、私ではないと言っているだろ」

ルルーシュ「フン、とりあえず今はそういう事にしといてやる」



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(糸守)


四葉「お姉ちゃん、今日も昨日のやつ作って!」

三葉「昨日のやつって、何の事?」

四葉「ほら、昨日作ってくれたロシア料理!」

三葉「何言っとるの?昨日の夕食当番はお祖母ちゃんでしょ、それに私ロシア料理に何があるかも分からんのやけど」

四葉「えぇ?昨日の当番はお姉ちゃんやよ!見たことない料理作ってビックリさせてくれたやない!お祖母ちゃんなんてひっくり返ってまったのに」

三葉「夢でも見てたんやない?そもそも私の当番は今日やし」

四葉「今夜の当番は私やけど・・・何か今日のお姉ちゃん変やよ、昨日の事なのに」

三葉「サヤちんとテッシーには昨日の方が変やったって言われたけど」

四葉「・・・・まぁ確かに昨日も変やったけど」

三葉「はいはい、どーせ私はいつも変やさ。分かったからお子様は宿題でもやってきな、お姉ちゃん今からご飯つくるでね」

四葉「うーん、おかしいなぁ」

三葉「(夢といえば、昨日の夢は面白かったなぁ、妙にリアルやったけど)」

四葉「お姉ちゃんほら、これが証拠」

三葉「え?何それ?」

四葉「昨日の残りやよ!ビーフストロガノフ!」

三葉「な、何その武器の名前みたいな料理」

四葉「お姉ちゃんが作ったんやよ!」

三葉「知らんって何度も言うとるでしょ、はよ宿題しな」

明後日になると思いますがまた投稿します!

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(翌日)


ナナリー「お兄様、お兄様起きてください、遅刻しちゃいますよ!」

咲世子「ルルーシュ様、朝ですよ」

ルルーシュ「ん・・・・・・うーん、朝ぁ?」

ナナリー「お兄様、朝ですよ」

ルルーシュ「えっ?おにい・・・・・・・もしかしてまた!?」

ナナリー「また?」

ルルーシュ「い、いや何でもない、何でもないよ・・・・・えっと、ナナリー(だったっけか名前)」

ナナリー「フフ、変なお兄様!今日の朝ご飯は咲世子さんが作ってくれましたよ、向こうで待ってますね」

咲世子「では失礼します」


ウィーーーン


ルルーシュ「・・・・・・・・・・はぁビックリした。また同じ夢を見るなんて」

C.C「私もビックリしたぞ、まさかまた入れ替わるとはな」

ルルーシュ「きゃあ!」

C.C「その声でキャーは止めろ」

ルルーシュ「あっ・・・・・えっと(この前もいたけどこの人名前なんて言うんやろ)」

C.C「私の名前はC.Cだ」

ルルーシュ「シーツゥー?(やっぱり外人さんなんやね)」

C.C「お前に伝えなければならないことがある、宮水三葉」

ルルーシュ「えっ?私の名前知ってるんですか?」

C.C「まぁそういう事だ。伝えなければならない事が結構多いので、順序立てて少しずつ」

ルルーシュ「その前に質問!」

C.C「何だ?」

ルルーシュ「C.Cさんとルルーシュくんはどういう関係なんですか?一緒の部屋にいるし恋人?もしかして夫婦とか!?」

C.C「(何だか面倒くさい女だな)私はただの居候だ、それ以上の関係はない」

ルルーシュ「ふーん・・・」

C.C「何だその目は」

ルルーシュ「あ、こんな事してる場合じゃない、早いところ学校行かんと遅刻してまう」

C.C「おい、まだ私の話が残っているぞ」

ルルーシュ「大丈夫ですよ、夢の中だからって変な事はしませんから!それに標準語?も話せるようになっとるし」

C.C「言ってるそばから訛ってるぞ」

ルルーシュ「話はまた夜にお願いします!四葉、じゃなかった、ナナリーちゃんが待ってるから行きますね!」


ウィーーーン


C.C「行ってしまった、忙しい女だな。説明は・・・・・まぁ後でいいか」



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(アッシュフォード学園)


女子生徒「おはようルルーシュくん」

ルルーシュ「おはよう(はぁ、やっぱりええなぁ都会の学校は。校舎は綺麗やし、近くにコンビニやカフェもあるし)」

リヴァル「おはようルルーシュ、遅くなってごめん、これ昨日の取り分ね!」

ルルーシュ「おはよう!えーーーっと(この人名前何だっけ)」

リヴァル「どうしたの?」

ルルーシュ「え?いや、何でもないやさ」

リヴァル「やさ?」

ルルーシュ「な、何でも・・・ないです。えーっと、取り分って?」

リヴァル「昨日の賭けチェスの取り分!いやぁ本当助かったよ、ただ次やる時はもう少し手加減してあげたら?いくらなんでも叩きのめしすぎ」

ルルーシュ「か、賭けチェス!?(ルルーシュくんって不良やったんや)」

リヴァル「はいよこれ」

ルルーシュ「そ、そんなお金受け取れんよ」

リヴァル「あ、おいルルーシュ!行っちゃったよ、今日はルル子モードなのかな?」

ルルーシュ「(全く何考えとんのやろ賭けチェスなんて!それに比べて・・・)」


スザク「・・・・」


ルルーシュ「(スザクくんはいいなぁ、イケメンやし、何より性格がいいよね!絶対賭けチェスなんてせんもん)」


スザク「・・・・」


ルルーシュ「(そやけど何でスザクくんいつも一人ぼっちなんやろか?まさか虐め!?都会の学校にもあるんやなぁやっぱり。可哀想だし私が何とかしてあげないと)」

ルルーシュ「スザクくんおはよう!」

スザク「ル、ルルーシュ!?」

ルルーシュ「今日も良い天気やね・・・・だね」

スザク「ルルーシュ、学校ではなるべく話さない方がいいって何度も言ってるじゃないか(小声)」

ルルーシュ「え?何で?」

スザク「何でって、それは昨日あれほど」

ルルーシュ「せっかく同じクラスなんやから、仲良くした方がええでしょ!」

スザク「そ、それはそうだけど・・・・ルルーシュ何か今日もまた訛ってない?」

ルルーシュ「(ま、またやっちゃった///)」


女生徒A「何かルルーシュくんまたあの人と喋ってるよ」 ヒソヒソ

女生徒B「知り合いなのかな?副会長の知り合いならそんなに怖い人じゃないのかも」 ヒソヒソ

男子生徒「でも軍人だし、クロヴィス殿下の件があるからなぁ」 ヒソヒソ


リヴァル「あーあ、あれほど言ったのにまたやってるよ」

シャーリー「ルルは本当に優しいなぁ///」

(昼 生徒会室)


ミレイ「転校生を?」

ルルーシュ「はい、スザクくんを取り巻く周りの環境が悪すぎるから何とかしてあげたいと思いまして」

ミレイ「気持ちは分かるけど・・・・なかなか難しい問題なのよねぇ」

ルルーシュ「それがいまいちよく分からんのや・・・ですけど、何で難しいんですか?スザクくんが何かしたわけでもないのに」

ミレイ「え?アンタ本気で言ってるの?まぁ結果的には冤罪だったわけだし、確かに何もしてはいないんだろうけど」

リヴァル「会長、今日はルル子モードだから駄目ですよ」

ミレイ「そういえばどことなく内股ね」

ルルーシュ「冤罪?」

リヴァル「クロヴィス殿下暗殺の疑いかけられて、一度は処刑されるような立場だったでしょーが」

ルルーシュ「クロヴィス殿下って、あのクロヴィス殿下?」

リヴァル「そう」

ルルーシュ「あの人が亡くなったなんてニュース見た事ないんやけど」

リヴァル「ね、これですもん」

ミレイ「訛りといい記憶の欠落といい完全にルル子ね」

ルルーシュ「とにかく、どんな理由があっても虐めを見逃すなんて良くないです!生徒会なら何か対策をとるべきだと思います!」

カレン「私もそう思います」

ルルーシュ「(えーっとこの人は何て言う人だっけ)」

カレン「何だか日本人だから避けてるような感じが人種差別みたいで凄く嫌です」

ルルーシュ「(あぁ、この人は良い人だ!イレヴンって言わないでちゃんと日本人って言ってくれとるし)」

シャーリー「私も賛成、やっぱりああいうのは良くないと思います!」

ミレイ「うーん・・・・よし分かったわ、生徒会としてできる事をやってみましょう!」

ルルーシュ「ありがとうございますミレイさん!」

ミレイ「う、うん・・・御礼はいいんだけど、ミレイさんってのは止めてくれない、アンタに言われるとくすぐったいから」

ルルーシュ「分かりましたミレイさん」

ミレイ「・・・・」

リヴァル「でも具体的にどうするんですか?」

ルルーシュ「歓迎会か何かを開くっていうのはどうでしょうか?」

ミレイ「いいわねそれ、お祭りみたいで!」

シャーリー「あぁ、会長のイベント魂に火がついちゃった」

リヴァル「いやな予感が」

ミレイ「転校生の歓迎会、いえ、歓迎パーティを開いてみんなの壁を取り除くのよ!生徒会が歓迎してるっていう事実も付加してきって良い方向に進むわ!」

シャーリー「学内の生徒会支持率驚異的ですもんね。主に会長とルルの人気票だけど」

カレン「良い考えだと思いますけど、いつやるんですか?」

ミレイ「思い立ったが吉日、今日の放課後にやりましょう!」

シャーリー「今日ですか!?」

リヴァル「また急ですね・・・」

ミレイ「クラブハウスを丸ごと使って盛大にやるわよ!そうと決まったら今から宣伝活動ね、リヴァル!」

リヴァル「わ、分かりましたよ。じゃあ適当にポスター作って印刷して校内にばら撒くとしますか」

ミレイ「よろしくぅ♪」

ルルーシュ「(す、凄い行動力やなぁこの会長さん、綺麗やし憧れる)」

ミレイ「何呆けてるの、言い出しっぺなんだからアンタにもきちんと働いてもらうわよ!」

ルルーシュ「は、はい」


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スザク「え、生徒会が僕の歓迎会を?」

ルルーシュ「うん!」

スザク「そんな事して大丈夫なのかい?その、君たちの立場とか・・・」

ルルーシュ「大丈夫やよ、会長さんは物凄く人望が厚い人みたいやし」

スザク「ルルーシュ、訛りが朝よりきつくなってるけど」

ルルーシュ「そんなことどうでもいいから、放課後空けとってよね!」

スザク「は、はい(何か可愛いな)」



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(その日の夜 ルルーシュの部屋)


ウィーーン


ルルーシュ「はぁ~、楽しかったぁ。スザクくんもみんなと打ち解けた感じやったし、パーティーなんて初めて、やっぱり都会の学校は違うなぁ」

C.C「ようやく帰ったか、待ちくたびれたぞ」

ルルーシュ「あ、えっと・・・ただいまC.Cさん!」

C.C「随分と嬉しそうだな、今日はそんなに楽しかったのか?」

ルルーシュ「もう最高やよ!こんなに楽しかったの初めてかもしれんもん!」

C.C「それは何よりだ。では朝言いそびれた話を聞いてもらうぞ」

ルルーシュ「ごめんなさい、その前に今日の日記だけ書いてもいいですか?」

C.C「日記?」

ルルーシュ「本当はスマホに残しておきたいんやけど、ルルーシュくんのこのスマホロックがかかっとって解除できんのよね。C.Cさん解除方法知ってます?」

C.C「私が知るわけないだろ」

ルルーシュ「やっぱ前みたいにノートに書くしかないんやね」

C.C「おい、私の話は」

ルルーシュ「楽しい思い出はちゃんと記録として残さんとねぇ♪」

C.C「・・・・・・ま、別に今日じゃなくてもいいか」


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(翌日 糸守高校)


三葉「ふわぁ~、ねむっ」

早耶香「みーつーは」

三葉「おはようサヤちん」

早耶香「今日はいつにも増して眠そうやね、昨日夜更かしでもしたん?」

三葉「夜更かしはしとらんのやけど、何か疲れる夢見てまって」

早耶香「あぁ、たまにあるよねそういうの」

三葉「サヤちんもあるんや!何か妙にリアルなんやよね!」

早耶香「リアルかどうかは分からんけど、怖い夢とか見ると凄く疲れる」

三葉「うーん、怖くはないかなぁ。寧ろ凄く楽しかった」

早耶香「それなら疲れんやろ」

三葉「まぁそう言われればそうやなぁ」


イケテル男子「あの、宮水ちょっとええか・・・」


三葉「え、なに?(うわ、苦手なイケテルグループ三人組・・・私この人ら苦手やぁ)」

イケテル男子「昨日はすまんかった、お前があんまりにも核心を突くもんやから、つい熱くなってしもーて」

イケテル女子2名「ごめんなさい」


三葉「え・・・・いや別に気にしとらんけど(何の事言っとるのこの人ら?)」


イケテル男子「そうか、すまんな」


イケテル三人組は自分の席に戻った


早耶香「凄いやん三葉、あの三人が謝ってくるなんて信じられんことやよ!?」

三葉「え?今謝ってたの?」

早耶香「すまんかった言うとったやないの」

三葉「よく分からんのやけど、そもそも何であの三人が急に私に謝るん?(まぁ日頃から嫌な思いはさせられとるけど)」

勅使河原「そりゃやっぱり昨日のあれが効いとったからやさ」

三葉「テッシーおはよう。昨日のあれって何のこと?」

早耶香「三葉覚えとらんの?」

勅使河原「昨日の三葉は髪下ろしとったからな、狐憑きモードやから覚えとらんくても仕方ないやろ」

三葉「え?髪はいつも縛っとるけど・・・・狐憑き?」

早耶香「昨日は下ろしとったよ、髪。制服のリボンも忘れとったし」

三葉「えぇ、そんなはずないけどなぁ」

勅使河原「昨日例によってあの三人組が町長選絡みでお前に陰口言うとったんよ」

早耶香「陰口っていうか、聞こえるくらいの大きさでやね」

三葉「(またか)でもそんなのいつもの事やよ」

勅使河原「いつもの事なんやけど、昨日のお前はいつもと違かったんやさ」

早耶香「あの三人の前に立ってやれ地方自治がどうとか、助成金がどうとか、景気がどうとか法律やブリタニアがどうとか言うて黙らしてもうたんよ」

三葉「わ、私が!?」

勅使河原「そらもう凄い迫力やったで、まくし立てるように詰め寄っとったからな」

早耶香「三人とも反論する気力もないって感じで俯いとったしね」

勅使河原「さっきの謝罪はその流れがあってのことやさ」

早耶香「これでもうあの三人が陰口いう事はなくなるだろうし、良かったなぁ三葉」

三葉「う、うん(な、何よそれ・・・・・全然記憶がないんやけど)」

早耶香「そーや、三葉ちょっとノート貸してくれん!?今日忘れてまって」

勅使河原「ノート忘れるって、お前それ全然やる気ないやないか」

早耶香「準備しようと思って忘れてまったんやよ」

三葉「ちょっと待ってね。えーっと、はいこれ」

早耶香「ありがとう!」

三葉「そのノートあげるよ、まだ買ったばかりで何も書いとらんし」

早耶香「後でちゃんと一冊返すからね!」

勅使河原「お、先生来た!戻ろうぜ」

早耶香「また後でね」

三葉「うん」



(一限目終了後)


早耶香「みーつーはー」

三葉「どうしたのサヤちん?」

早耶香「借りといて何なんやけど、このノート何かめっちゃいろいろ書いてあるで」

三葉「そんなはずないけどなぁ、買ったばかりやけどなぁ」

早耶香「だって見てよ、このページからこのページまでギッシリ書いとるよ。何か私やテッシーの名前も出とるし。日記帳?」


早耶香が広げたノート一面にはルルーシュが入れ替わり生活で得た情報や出来事等が事細かに記載されていた。


三葉「え?な、何これ?」

早耶香「とりあえず返しとくでね」

三葉「うん・・・・(何これ、誰が書いたんこの文章)」



(授業中)


先生「えー、つまりこの方程式は」

三葉「(当たり前だけど私の字じゃない・・・何か家系図に血液型まで書いてあるし何なんよこれ?)」

先生「で、あるからして」

三葉「(この文章、さっきサヤちんとテッシーが言ってた昨日の事じゃ。あ、四葉が言ってたビーフストロ何とかの事まで書いとる、これって・・・)」

先生「じゃあ次の問題、宮水さん」

三葉「は、はい(もしかして私あの男の子と!)」

(ルルーシュの部屋)


ルルーシュ「はぁ?説明しそこねただと?」

C.C「何度もトライしたんだがな、なかなか忙しい女で取り付く島もなかったんだ」

ルルーシュ「忙しい?(糸守での生活で得た宮水三葉の性格イメージとはだいぶ異なっているな、よっぽどこっちの生活が楽しいのか?)」

C.C「まぁでも昨日の出来事はメモに残していたようだぞ、それを読んでおけばとりあえず今日は問題ないだろう」

ルルーシュ「これの事か・・・・・・・・・・・・・・スザクの歓迎会?シャ、シャーリーとデートの約束だと!?おのれあの女勝手な事ばかり!C.C、お前監視は!?」

C.C「説明すること自体は構わんが、監視までするつもりはない。私はブリタニア軍に追われている身だからな、あまり動き回りたくはないんだ」

ルルーシュ「ちっ、次こそはちゃんと説明しろよ」

C.C「はいはい」

ルルーシュ「監視が不可能ならば、禁止事項は修正が必要だな」

C.C「さっきからお前、入れ替わりが次も起こる事前提になってるぞ・・・」



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明日か夜にまた投稿します。

(数日後 ルルーシュの部屋)


ナナリー「お兄様、お兄様」

ルルーシュ「うーん・・・」

ナナリー「朝ですよお兄様、遅刻してしまいます」

ルルーシュ「ん?あぁ、よつ・・・・ナナリーか」

ナナリー「お兄様、朝ですよ!朝ご飯用意してあるので早く来てくださいね」

ルルーシュ「う、うん・・・」

ナナリー「何だかお兄様最近たまにお寝坊さんになりますね」

咲世子「きっと疲れてるんですよ、学校も生徒会とか大変なんでしょうし」


ウィーーーン


C.C「全く、毎度毎度お前は自分の力で起きる事ができないのか?」

ルルーシュ「朝は苦手なんやよ、ふぁ~あ」

C.C「今日こそは私の話を聞いてもらうぞ、でなければ流石に今度こそ怒られそうだからな」

ルルーシュ「あの、その前に聞きたい事があるんやけど!」

C.C「もうその手には乗らんぞ、まずはこちらの話を先に」

ルルーシュ「もしかして私とルルーシュくんって入れ替わってるんですか?」

C.C「・・・何だ気付いていたのか、まぁ2回も3回も繰り返していれば無理もないか」

ルルーシュ「や、やっぱりそうなんだ・・・じゃあ今私の体はルルーシュくんが動かしてるって事なんですか?」

C.C「そういう事なんだろうな。私は見ていないから分からないが」

ルルーシュ「はぁ~、そう考えるとめっちゃ恥ずかしい///変なことしとらんやろなあの子!」

C.C「そういう事をするタイプではないと思うが、まぁあいつも男だからな、可能性は0ではない」

ルルーシュ「も、ももももし何かしとったら許さんからね!!」

C.C「私に言っても仕方ないだろ。そろそろこちらが話をしてもいいか?」

ルルーシュ「はぁ~・・・・どうぞ」

C.C「入れ替わり生活をお互いにトラブルなく円滑に進めていく上での禁止事項と約束事をまとめたようでな、その説明を任されている」

宮水三葉へ

【禁止事項】
・学校へは行くな、仮病を使って休み部屋で大人しくしていろ
・来客の対応は咲世子さんに任せろ、お前は出るな

【約束事】
・夕食はナナリーの分も含めて作ってもらう、メニューはこちらで組んであるから確認するように
・流石に風呂に入れとまでは言わんが、一日の終わりくらいせめて髪だけでも洗ってくれ。次の日臭うからな。
・一日の出来事の詳細はその日の寝る前に文章でまとめておけ、これはお互いの生活を守る上で絶対必要な事だ。
手書きだと面倒だろうからスマホかパソコンを使え、ロックの解除方法はC.Cに伝えてある
・とはいってもスマホやパソコンをそれ以外の目的で使用することは許さない、これは禁止事項に書くべきだったな・・・
・部屋にいる時は何をしていても構わんが、俺の身体に害を成すような行為は慎むように。あと俺の部屋にいる女ともあまり仲良くしすぎない方がいい、これは善意で言っている。





ルルーシュ「な、なんやのこれは!!」

C.C「禁止事項及び約束事だそうだ、さっきそう言っただろ?」

ルルーシュ「そーやなくて!部屋から出るなとか学校休めとか何様なんこの人!!」

C.C「あぁ、そういう意味か」

ルルーシュ「こんなの守れんわ!私は今日も普通に学校に行きます(スザクくんに会いたいし)」


ウィーーーン


C.C「やはり逆効果だったか。全く、女心というやつが分からん男だなあいつは」

(翌日)


ルルーシュ「なに!?学校へ行っただと!?お前ちゃんと説明したんだろうな!?」

C.C「したと言ってるだろ」

ルルーシュ「あの女、禁止事項を守らないとはどういうつもりだ・・・」

C.C「流石に学校に行くなではな、守る気もなくなるだろう」

ルルーシュ「無用なトラブルを防ぐ為だ!」

C.C「じゃあお前はどうなんだ?入れ替わった時は学校を休んでるのか?」

ルルーシュ「あいつが禁止とするなら俺は迷わず従うつもりだ」

C.C「せっかく入れ替わったのに、それでは楽しくもなんともないだろう」

ルルーシュ「俺はこの状況を楽しむつもりはない!お前は他人事だからそんなことが言えるんだ」

C.C「せっかく異性の体と入れ替わったんだ、男なら楽しみ方くらい山ほどあるだろ」

ルルーシュ「な、なんて下品な女だ・・・俺はそんな事はしない」

C.C「変なところで真面目だなお前は」

ルルーシュ「とりあえず学校へ行く前に昨日の日記を読んでおくか」

C.C「昨日はスマートフォンに書いてたぞ」

ルルーシュ「・・・・学校での生活はまずまずだな、これといって問題行動は起こしていない。しかし・・・」

C.C「しかし?」

ルルーシュ「こいつ恐らくスザクに好意を寄せている、明らかに行動がおかしい」

C.C「行動?」

ルルーシュ「教科書を忘れたのでスザクに見せてもらう、一緒にお昼ご飯を食べる、放課後二人でカフェへ行く・・・これじゃ俺に変な噂が立ちかねない」

C.C「なるほど、あいつが毎回楽しそうに学校へ行く理由はそれだったのか」

ルルーシュ「自分が男になっているという事を完全に忘れているのか、分かったうえでやっているのか、いずれにしても俺にとってはマイナスでしかない」

C.C「禁止事項に追記が必要だな」

ルルーシュ「ん?最後に何かメッセージが・・・」



P.S 学校に行くなとか君何様!?束縛する男は器が小さいって祖母ちゃんが言ってたよ!!
あとナナリーちゃんのメニュー表、あんな横文字だらけの料理無理!メニュー組むなら肉じゃがとかそういう日本料理にして! 



ルルーシュ「何が束縛だ!!何もわかっていないようだなあの女は・・・」

C.C「そういえばあいつから伝言を授かってるぞ」

ルルーシュ「伝言?」

C.C「左の手の平を見て、だとさ」

ルルーシュ「手の平?」



ルルーシュの手掌には油性マジックで大きく「アホ」と書かれていた

(糸守高校)


三葉「えっ・・・・何これ」

早耶香「えぇ、ちょっと三葉何なんよこの点数は!?」

勅使河原「何を驚いとるんや、三葉の成績が良いのは今に始まった事じゃ」

早耶香「だってテッシーこれ、全教科100点やよ!」

勅使河原「そんな漫画みたいな点数・・・ってマジやないか!!いつかやるんじゃないかと思っとったけど、お前遂にやってまったな!!」

早耶香「本当に凄いわ、今回のテスト結構難しかったのに!三葉、東大行けるで!」

三葉「(ルルーシュくんって私より学年下やよね?)」



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三葉「え!?更衣室で着替えとったの!?」

早耶香「何驚いとるの?いつもそうやし、今だってそうやよ?」

三葉「いや、それはそうやけど・・・(あの変態!私も禁止事項まとめないと!!!)」

ルルーシュくんへ
・身体はみない、触らない、つまりお風呂にも絶対に入らない(四葉に聞けばすぐにバレます)
・夕食に横文字料理作るの禁止。次の日四葉がうるさいし、お祖母ちゃんがひっくり返るから心配
・クラスメイトに説教しないで、私そんなキャラじゃないんだってば
・テストで本気出さないで!オール100点とか私そんなに頭良くないから(平均80点くらいでキープして)
・テッシーと仲良くしすぎないで、あの子はサヤちんとくっつくべきなの
・サヤちんに聞いたんだけど女子更衣室に入ったんだって?変態、次やったら君の体に報復するよ!




「誰がお前の身体なんて見るか!できる事なら触りたくないし、興味もない!平均80点キープ?悪いが俺はそこまでレベルを下げて
テストに臨む事などできん。そもそもあの程度のテスト全て満点とれなくてどうする、お前が勉強して俺に寄せろ」

「いっつもいっつも君本当何様!?女に興味がないなら男の子が好きなの?フーン、ルルーシュくんってそっち系なんだぁ」

「おい三葉、何度も言っているがスザクにくっつきすぎだ!お前のせいで最近本当によからぬ噂が流れ出してるんだぞ」

「全国模試で1位って何よぉ~!遂にサヤちんだけじゃなく先生まで東大東大言い始めてるんだけど!?オール80!!!」

「組紐に神楽舞い、これらはまだいい。伝統工芸に伝統芸能、歴史があるんだろうしやってみると案外手に馴染むからな
だがあの口噛み酒というやつは何だ!?公衆の面前で噛み砕いた米を吐き出す等下品にも程がある!」

「いつまで賭けチェスなんてやってんの!今日もリヴァルがお金持ってきたから受け取ってコンビニの募金箱に入れといたから!」

「勝手な事をするな、大事な資金源だというのに!だいたいお前は金が無さすぎる、今どき1000円札も持ち歩いていない女子高生など聞いた事がない」

「ちょっと、何で勝手にバイトの面接とか受けてんの!しかも受かってるし、神社の娘がそんなことできるわけないでしょ!」

「俺の体重がここ一か月あまりで4kgも増えてる、心当たりはお前しかいない。夜な夜なC.Cと一緒にスイーツ三昧だそうじゃないか
お前がそのつもりなら、俺もお前の身体で夜な夜なスイーツ三昧と行かせてもらうが?」

「それは本当に勘弁してくださいすいません。もしそんな事をしたら一生呪います」




そんな入れ替わり生活は隔日で一か月以上続いた



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(11月5日)
ピピピピピピピピピピ



三葉「・・・・アラーム音、今日は三葉の日か」

四葉「お姉ちゃん朝やよ!」

三葉「起きてるよ、今行くから下で待ってて」

四葉「今日お姉ちゃん朝の当番やよ、はよ来ない」

三葉「何気に朝当番の日は初だな・・・四葉、何か食べたいのある?」

四葉「ビーフストロ」

三葉「横文字料理以外ね、君のお姉ちゃんに怒られるから」

四葉「? 何言うとるのお姉ちゃん?じゃあ焼き魚でいいやさ」

三葉「フッ、御安い御用だ」

(登校途中)


四葉「お姉ちゃん焼き魚やと5分で作ってまうんやね」

三葉「魚を焼くだけだからね。今日の夜の当番は・・・」

四葉「お祖母ちゃんやよ」

三葉「じゃあ安心だね」

四葉「どういう意味やさ?」

三葉「四葉はまだ小さいからね、これからもっと上手くなっていけばいいよ」

四葉「うーん、料理は難しいんやさ」

三葉「ん?あれって」

四葉「お父さんや」

三葉「(宮水利樹、三葉の父親か。現職の糸守町長。最近はよく見かけるな、きたる町長選へ向け選挙活動中ってわけか。ん?横にいるのは・・・)」

四葉「お父さんの隣にいるの、あれ外人さんやよ!」

三葉「そうだね(ブリタニア人か、この町で見るのは初めてだな。身なりから察するに庶民ではなさそうだが、どういう関係だ?)」

利樹「おい三葉!」

三葉「(声かけられるのは初めてだな、三葉からの約束事に父親とは喋らないでと書いてあったが)」

利樹「ん?今日は胸張って歩けてるようだな」

四葉「お姉ちゃん、お父さん呼んどるけど?」

三葉「(あいつに怒られるから無視を決め込むとするか)」


ブリタニアの研究員「おや、こちらは宮水さんのお嬢さんなのですか?」


利樹「えぇ、長女の三葉と次女の四葉です」

ブリタニアの研究員「おぉ、つまり宮水の血を受け継いだ女性ということですか!」


三葉「(何なんだこいつは?)」

ブリタニアの研究員「是非お近づきになりたいですねぇ、宮水の女系には代々不思議な力が受け継がれていると耳にしました。実に興味深い」

利樹「止めろ!娘達をそういう目でみるのであれば、今の話は無かった事にしていただきますよ!」

ブリタニアの研究員「冗談ですよ冗談!」

利樹「全く・・・・三葉、四葉、早く学校に行きなさい!」

三葉「・・・・いくよ四葉」

四葉「あ、うん」

また明日投稿します!

(糸守高校)


三葉「(あのブリタニア人の言っていた事、少し気になるな。宮水の女系には代々不思議な力が受け継がれる・・・前に一葉も言っていたが
まさかその力とやらがこの入れ替わり現象を引き起こしているのか?もしそうだとしたら、その力はギアスである可能性もある)」

早耶香「みーつは」

三葉「なにサヤちん?」

早耶香「今日放課後勉強教えてもらってもいい?数学全然分からんくて」

三葉「いいよ、どっちでやる?」

早耶香「じゃあ三葉ん家で!」

三葉「りょーかい」



「えっ?本当に?」   「本当やって、ぞろぞろと偉そうな連中が見たことない車で来とったもん」

「怖っ・・・何でこんな田舎に来るん?」   「何かの調査みたいやさ」



三葉「何だろう?」

早耶香「何かザワザワしとるね」

勅使河原「そらザワつくやろ!」

早耶香「テッシー!」

勅使河原「もう朝から町中で噂になっとるんやさ!ブリタニア軍が糸守に来たってな」

三葉「ブリタニア軍が!?」

早耶香「えぇ!?何でこんな田舎に!?何しに来とるの?」

勅使河原「家の親父が三葉の親父に聞いたそうなんやけど、どうやら宮水神社を調査するのが目的みたいやさ」

早耶香「三葉の神社を!?何で?」

勅使河原「そこまでは分からん」

三葉「(となると、朝宮水利樹の横にいた男も軍人である可能性が高いな。宮水神社の調査、どうのような目的でそんなことをするつもりなのか知らんが
軍がわざわざこんな所にまで出向いている時点で無視できるものではないか・・・・何より、あそこは三葉や四葉にとって大切な場所だ)」

早耶香「ま、まさか戦争やないよね?」

勅使河原「アホ、戦争なんてもうとっくの昔に負けとるのに今更糸守で何か始めるはずないやろ」

早耶香「そうならいいけど・・・心配やさ」

三葉「テッシーの言う通りそんな事はまずありえないだろうけど、ただの調査に軍人が介入してるってのはちょっと気がかりだな・・・」

勅使河原「お、流石狐憑きモードの三葉やな!俺もそう思っとったとこやさ!」

三葉「調べよう放課後、俺達で」

勅使河原「賛成!」

早耶香「三葉、一人称おかしなっとるよ・・・」


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(放課後)


早耶香「で?調べるって具体的に何するん?聞き込みとか?」

三葉「宮水神社の何を調べているのかを知りたいから、まずはブリタニア軍がどんな調査をしているのかを調べよう」

早耶香「どうやって?」

勅使河原「そら近づくのは不可能やし、遠くからウォッチングしかないやさ」

三葉「それが一番安全且つ的確だね」

勅使河原「双眼鏡なら学校のやつがあるでね」

三葉「宮水神社を上から見下ろせる場所は・・・」

早耶香「裏山は?」

勅使河原「それやな!よっしゃ、そうと決まれば出発やさ」


イケテル男子「止めといた方がいいと思うで」


勅使河原「ん?何で?」

イケテル男子「これもあくまで噂やけどな、軍と一緒にクロヴィス殿下も来とるらしいんやさ」

三葉「・・・は?」

勅使河原「クロヴィス殿下が!?」

早耶香「クロヴィス殿下って、皇族やよね?」

勅使河原「だ、第三皇子やさ・・・エリア11現総督」

三葉「(現総督はコーネリアだぞ勅使河原)」

イケテル男子「そんな奴がおる時に何か下手でも打ったら捕まるどころか殺されてまうで?悪い事言わんから止めとけ」

早耶香「皇族やもんなぁ、アカンよねぇ・・・」


三葉「それは本当にただの噂だと思うよ」


早耶香「何でそう言い切れるん?」

三葉「クロヴィスなんて一か月以上も前にゼロに殺されたじゃない。ここにいるはずがないよ」

早耶香「へ?そうなん?」

勅使河原「何言っとるんや三葉?そんなニュース見た事ないぞ・・・あとゼロって何やさ?」

イケテル男子「クロヴィス殿下が殺されたなんてありえんやろ、もし本当やったら世の中大騒ぎしとるぞ」


三葉「(実際未だに大騒ぎしてるだろう・・・・これほどまでに田舎だと一か月以上経っていてもクロヴィスの死すら伝わらないのか?情報過疎地にも程があるな
ゼロの存在も伝わっていないらしい、今やある意味ではブリタニア皇帝よりも有名になっているというのに)」


イケテル男子「とりあえず忠告はしたで!ほんじゃな」

早耶香「ど、どうするん?」

三葉「問題ないよ、クロヴィスなんているわけない」

勅使河原「調査開始やな」




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(宮水神社石段の下)


勅使河原「ここまでが限界やさ」

三葉「予想通り調査中は部外者の立ち入りを禁止しているようだ」

早耶香「あの人ら本当に軍人なの?何か服装とか普通やよ?」

三葉「そこも含めて調査しよう」

勅使河原「早く裏山へ行こうぜ」

(裏山)


三葉「ハァ、ハァ」

早耶香「もぉーいつまで登るんやさ!体力の限界やよ!」

勅使河原「もう少しやから辛抱せぇ!」

早耶香「三葉なんてもう完全にバテてまったのに、歩かせすぎ!」

三葉「ぜぇ、ぜぇ」

勅使河原「三葉ってそんなに体力なかったっけ?」

早耶香「女の子なんだから当然やよ!」

三葉「・・・・」

勅使河原「この先に神社を丸ごと見下ろせるスポットがあるんや、あと少しやから」

早耶香「もぉ~無理ぃ」



勅使河原「お、おい!ま、前から変な奴等が」

早耶香「はぁ?変な奴等って・・・・な、何あれ・・・・み、三葉も見ないよあれ!」

三葉「(俺は今疲れてそれどころじゃ・・・)あ、あれは!?」

勅使河原「ぜ、全身黒ずくめに仮面ライダーみたいな仮面・・・」

早耶香「絶対関わったらアカン人らやよ、道譲らな!」

勅使河原「そ、そやな!おい三葉!」

三葉「え?あ、うん」



三人は道脇に立ち勅使河原曰く変な奴等をやり過ごした



早耶香「も、もう大丈夫やよね?」

勅使河原「おぅ、完全に行ってもーた。それにしてもなんちゅー格好しとるんやあの連中」

早耶香「もしかしてあれもブリタニアの人らなんやない?」

勅使河原「ありえるな、ブリタニア人は分けわからんで」

三葉「コスプレ好きの人達なんじゃない?人気を避けてゼロのコスプレをして楽しんでたんでしょう」

勅使河原「ゼロ?さっきも言っとったけど三葉、ゼロって何やさ?」

三葉「(本当に知らないんだな)」

早耶香「何でもいいから早く行こうよぉ」

(勅使河原の言うポイント)



早耶香「うわぁ、絶景やなぁ」

勅使河原「そやから言うたやろ?ここからなら神社も丸見えやさ」

早耶香「ちょっと遠すぎやけどね」

三葉「双眼鏡があるから問題ないよ、ここは観察するには最高の場所だ」

勅使河原「とは言っても特に変わった様子はないなぁ」

三葉「人の数はいつもと比較にならないくらい多いよ、それにやっぱり何か資料を読みながらウロウロしてる」

早耶香「やっぱり軍人には見えんよね?軍人って迷彩服着てるような人らやろ?」

勅使河原「いや、軍人って言っても年中迷彩服なんざ着んやろ」

三葉「(確かにパッと見は軍人とは程遠い身なりだ。ただの研究チームか?)」

早耶香「何か慌ただしくなっとるよ?」

勅使河原「みんな石段の方見て頭下げとる」

早耶香「偉い人でも来たんやない?」

勅使河原「ク、クロヴィス殿下や!!」

三葉「(ば、馬鹿な!!?)」

早耶香「やっぱり噂は本当やったんやさ」

三葉「(ありえない、あいつは俺がこの手で殺したはず・・・・何故こんなところに!?)」

勅使河原「ブリタニア皇族がこの糸守にいったい何の用があるって言うんや」

三葉「(似ているだけで別人か?いや違う、間違いなく本物だ・・・何故だ、何故生きている!?)」

勅使河原「三葉、皇族が関わっとるんならこれ以上は危険やさ」

早耶香「見つかったらヤバイよぉ」

三葉「そ、そうだね・・・撤収しよう」



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(その日の夜)


三葉「(どういう事だ、いくら検索をかけてもクロヴィス死亡の記事がヒットしない・・・あいつは確かに俺が殺し、大々的にニュースにもなったはず、なのに何故)」

四葉「お姉ちゃん、ご飯やよ」

三葉「四葉、昼間神社にいた連中は今どうしてる?」

四葉「もうとっくに引き上げとったよ、さっき掃除してきた」

三葉「もう一回行くぞ!」

四葉「え?何で?」

三葉「掃除!」

四葉「掃除はもうしたんやけど・・・」



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(宮水神社)


三葉「(確かにここにクロヴィスがいた・・・連中何が目的でこんなところまで来たんだ)」

四葉「もう帰ってご飯食べようよぉ」

三葉「(何かヒントが隠れているかもしれない・・・・・・・・ん?)」

ガサガサッ


四葉「お姉ちゃん、あそこ何かおるで!きっとタヌキやよ!」

三葉「そこにいるのは誰だ!!」

四葉「タヌキに話しかけてどーするん?」



??「・・・・・・・」



四葉「あ、タヌキじゃなかった。外人さんや」

三葉「お、お前・・・何でお前がこんな所にいるんだ!?」

四葉「お姉ちゃん知り合いなん?こんな綺麗な人糸守にもおったんやね」

三葉「お前が何故ここに・・・・しかもその格好」

四葉「お姉ちゃんとどういう関係なん?」

??「・・・・私に関わるな!」

三葉「お、おい待て!!」

四葉「行っちゃった」

三葉「(な、何がどうなっているんだ!)」

(三葉の部屋)


三葉「とにかく、この事を三葉に伝えなければ・・・」


ノートいっぱいにこの日の出来事の詳細を書いてルルーシュは眠りについた



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クロヴィス「逃げられただと!!」

バトレー「も、申し訳ありません我が君、現在総動員で捜索にあたらせております」

クロヴィス「当たり前だ!今回の調査にあれの存在は不可欠なのだぞ!一秒でも早く見つけ出せ!」

バトレー「イエス・ユア・ハイネス」

研究員「しかし殿下、あれが逃げたという事は、この町の人間にその姿を見られてしまう可能性があるということ。あれは皇帝陛下にもまだ知らせていない
いわばエリア11における最高機密です、それを軍の研究機関以外、それもイレヴンに見られてしまうというのはかなりまずいのでは?」

クロヴィス「確かにそうだが、ではどうしろというのだ?」

研究員「あれをみつけ次第、何らかの対処をとる必要があるでしょう」

クロヴィス「対処?まさか目撃した可能性のある人間全てを殺せとでもいうつもりか?」

研究員「場合によってはその決断も必要かと、何せ逃げ出したのはあれなのですから」

クロヴィス「全く厄介な・・・・しかし、あれを皇帝陛下へ献上する事ができれば、私は後継者争いの中で優位に立つことができる。こんな所で頓挫させるわけには」

バトレー「しかしあれはパッと見ただけではただの女、見られたところでそれほど重大な事には」

研究員「取り扱っているのは不老不死の案件、油断は禁物です。もしあれが他の者の手に渡りでもしたら」

クロヴィス「それだけは絶対にあってはならない!!」

研究員「その通りでございます」

クロヴィス「明日までに必ずあれを見つけ出せ!身柄を確保した後、この地を、糸守地区を壊滅させよ!!」

バトレー「イ、イエス・ユア・ハイネス」

また夜に投稿します!

(ルルーシュの部屋)


ウィーン


ルルーシュ「はぁ・・・・疲れたぁ」

C.C「おかえりルルー・・・・三葉」

ルルーシュ「ルルーシュでいいですよ」

C.C「随分と遅いじゃないか、またあの男とデートか?」

ルルーシュ「禁止事項やからしませんよ、生徒会のお仕事です」

C.C「それは大変だったな、妹の夕食はどうしたんだ?」

ルルーシュ「途中一度だけ学校を抜けてご飯作ってから、また学校へ行って・・・」

C.C「それは御苦労だったな」

ルルーシュ「ルルーシュくんは毎日これをこなしてるんやよね?」

C.C「あいつの場合涼しい顔でやってるから大変そうだという印象は全くないがな」

ルルーシュ「この子凄いんやねぇ、ちょっと見直した」

C.C「東京生活はもう懲り懲りか?」

ルルーシュ「誰もそんな事言ってません、糸守での生活に比べたら全然マシやよ!」

C.C「無いものねだりだな、あいつは向こうでの生活も悪くないと言っていたぞ」

ルルーシュ「そうなんや、何だか意外。実際に会ったことはないけど、田舎生活とか小馬鹿にしそうなタイプやと思ってたから」

C.C「お前に感謝もしていたぞ、枢木スザクの件でな」

ルルーシュ「私感謝されてるんだ、もっと意外やよ」

C.C「人間性なんてもんは実際に関わってみないと分からんもんだ」

ルルーシュ「そうやね・・・・うーん、会ってみたいなぁルルーシュくんと。冬休みにでも来てみようかな、東京」

C.C「それは良い考えだ、本当のお前の顔を見てみたいと思っていたところだからな」

ルルーシュ「うっ・・・こんなに美形やないよ?」

C.C「フッ、楽しみにしてぞ」



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(翌日 ルルーシュの部屋)


ルルーシュ「・・・・・・・・・・朝か。ふぅ、今日はいつも通りのようだな」

C.C「おはようルルーシュ、昨日の糸守ライフは楽しかったか?」

ルルーシュ「昨日の・・・そうだC.C、クロヴィスは間違いなく死んだんだよな!?」

C.C「今更何を言っている、お前が殺したんだろ」

ルルーシュ「確認だ!間違ってはいないな?」

C.C「私に聞くよりもネットか何かで調べた方が早いんじゃないか?」


カタカタ


C.C「ほら、山ほどヒットしたぞ。奴が死んだという事実は間違いない」

ルルーシュ「・・・そうか、それなら良かった」

C.C「いったい何がどうした?」

ルルーシュ「糸守にクロヴィスがいたんだ、人違いではなく、間違いなく本物の」

C.C「夢でも見ていたんじゃないか?流石にそれはありえんだろう」

ルルーシュ「夢?はは、そうか・・・夢か(いったい何処からが夢なんだ!?)」

C.C「そういえば、冬休みになったらあの女がここに来ると言っていたぞ」

ルルーシュ「何だと!?いったい何をしに!?」

C.C「生身で我々に会う為だろう、それ以外に何がある」

ルルーシュ「実際に会うとなると、それはそれでかなり恥ずかしいものがあるな・・・何というか、もうあいつに関しては他人とは思えないし」

C.C「私はあいつの本当の顔を見るのが楽しみで仕方ない」

ルルーシュ「なかなか整った顔立ちだと思うが」

C.C「ほう、お前のタイプというわけか。ますます楽しみになってきた」

ルルーシュ「誰もそんな事は言っていない・・・」




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その後入れ替わりが起きないまま一か月が経過した

ルルーシュ「・・・・・・」

C.C「物悲し気だな、そんなに糸守が恋しいのか?いや、恋しいのはあの女の方か」

ルルーシュ「黙れ魔女」

C.C「そもそも入れ替わり等という現象自体通常はあってはならないものなんだ、それが無くなったのならば寧ろ喜ぶべきだろう」

ルルーシュ「別に悲しんでなどいない。だが、喜ぶ事もできない」

C.C「やはり恋しいのか?」

ルルーシュ「違う!気がかりなだけだ」

C.C「気がかり?」

ルルーシュ「クロヴィスと、宮水神社」

C.C「またその話か、クロヴィスに関してはもう答えが出ただろう」

ルルーシュ「どうしてもあの時の奴の姿が頭から離れない・・・・いったいあいつはあそこで何を調査していたんだ?」

C.C「最後の入れ替わりから一か月か、そんなに気になるのであれば実際に行ってみればいいだろう」

ルルーシュ「え?」

C.C「岐阜疎開だったか?それほど遠いわけでもないし、日帰りでも十分な距離だ」

ルルーシュ「しかし、実際に行くとうのは・・・」

C.C「フン、そんなにあの女と会うのは恥ずかしいのか?見た目によらず純朴だなお前は」

ルルーシュ「くっ・・・・」

C.C「いつまでも気がかりを引きずったままでも仕方ないだろう、行って解決した方がスッキリするんじゃないか?」

ルルーシュ「・・・確かにお前の言う通りだ。よし、行くか、糸守へ」

C.C「お土産楽しみにしているぞ。できれば甘い物がいい」

ルルーシュ「何を寝言言っている?お前も一緒に行くんだ」

C.C「は?何故私が?」

ルルーシュ「行けと言ったのはお前だ、だからついてこい」

C.C「フン、一人で行くのが怖いのか、全く仕方のない坊やだ」

ルルーシュ「(クロヴィスが死んだのは紛れもない事実だ、しかし胸騒ぎがする。実際に行ってこの目で確かめてる)」




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(翌日 岐阜疎開)


ルルーシュ「ふぅ、やっと着いたか」

C.C「ここからはどうやって行くんだ?」

ルルーシュ「今まで通り電車だ、乗り換える」

C.C「三葉とお前の話を聞いただけだが相当な田舎なんだろう?駅なんてあるのか?」

ルルーシュ「それは入れ替わりの時に確認済みだ」

C.C「何だ、電車が通っているなら都会じゃないか」

ルルーシュ「お前の中の都会の定義はどうなってるんだ」

C.C「私が昔いた町や村は電車どころかバスも無かったぞ」

ルルーシュ「そんな文明から取り残されたような場所、エリア11にあるわけないだろ」

C.C「糸守へ行くには何線に乗ればいいんだ?」

ルルーシュ「路線図を見れば分かるだろう・・・・・・・・・ん?」

C.C「どうした、見つからないのか?」

ルルーシュ「おかしい、糸守で見た時には確かこの路線上にあったはずなんだが」

C.C「駅員にでも聞いてみたらどうだ?」

ルルーシュ「すいません、ちょっとお聞きしたいのですが・・・」

駅員A「は?糸守?聞いた事ないですねぇ」



ルルーシュ「すいません、糸守へ行きたいんですが」

駅員B「えーっと、何処の地区ですか?」




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ルルーシュ「あの連中本当に職員なのか?誰に聞いても知らない分からないとは、プロとしての自覚が無さすぎる」

C.C「田舎すぎて認知度が低いのかもな」

ルルーシュ「馬鹿な」


?「アンタらか、さっきから糸守糸守言うとったのは?」


ルルーシュ「ん?(こ、この人は!?)」

ルルーシュ「お祖母ちゃん!」

C.C「初対面でお祖母ちゃんはないだろ」

一葉「ほほほ、そう呼ばれるのは久しぶりやなぁ」

ルルーシュ「(しまった、つい)」

一葉「おや、アンタ何処かで・・・・」

ルルーシュ「(まさか気付いているのか?)いや、気のせいじゃないでしょうか。あの、俺達糸守へ行きたいんですが?」

一葉「はて、どういった理由で?」

ルルーシュ「知り合いが・・・友達がいるんです」

一葉「それはありえんやろ」

ルルーシュ「何故そんな事が言えるんです?糸守には確かに友達が」

一葉「今の糸守には誰一人おらへん、友達がいる言うのはアンタの勘違いやさ」

ルルーシュ「はぁ?(何を言ってるんだ)」

一葉「百聞は一見に如かず、ワシも今から墓参りにいくでね。ついてくるかい?」

ルルーシュ「是非」

一葉「ほほ、旅は道ずれ、道中退屈せんで済むわ」



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(糸守)



ルルーシュ「な、何だこれは・・・」

一葉「これが今の糸守やさ、人が住める環境やない」

C.C「おいルルーシュ、ここが本当に糸守なのか?」

ルルーシュ「中央の糸守湖に、あの山、間違いなく糸守だ・・・・馬鹿な、何故こんなことに。まさかブリタニアが!?」

一葉「その通りや、ブリタニアが暴れまわった結果がこれや」

ルルーシュ「クソ、この一か月の間にそんな事が・・・俺がもっと早く来ていれば」

一葉「ブリタニア軍がこの町を襲ったのは三年前の事や、昨日今日の事やない」

ルルーシュ「三年前?三年前だと?そんなはずはない、現に俺は一か月前までこの糸守に・・・・」

一葉「夢でも見とったんやないか?町のもんの殆どは死んでもうた、生き残ったんわワシみたいな年寄りだけやさ」

ルルーシュ「じゃあ三葉や四葉も?」

一葉「アンタ三葉と四葉を知っとるんか?二人共自慢の孫やった、三葉は生きとったら今年で成人やったなぁ」

ルルーシュ「そんな・・・・死んだ?三葉が・・・・」

C.C「ブリタニアがこの町を襲った理由は?」

一葉「表向きはレジスタンスの本拠地を攻撃した言う事になっとるけど、そんなもんここにはありゃせんかった。本当の理由は違う」

一葉「三年前、ブリタニア軍は宮水神社の調査をしとった。その時軍にとって大事な何かが無くなってまったんやさ」

C.C「・・・・・・」

ルルーシュ「大事な何か?」

一葉「ブリタニアはそれを見つける為か、或は隠す為にこの町を襲ったんやさ」

ルルーシュ「そんな身勝手な理由で町一つを壊滅させたとうのか・・・」

一葉「それがブリタニアいう国や。クロヴィスを倒したあの仮面の御人はきっと昔糸守にいた誰かやとワシは思っとる」

ルルーシュ「・・・・」

一葉「三葉と四葉を知っとる人に会えるとはなぁ、これもまた結び。一緒に墓参りしていくかい?」

ルルーシュ「・・・・・・えぇ、お願いします」



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(その日の夜 隣町の民宿)


ルルーシュ「・・・・・・」

C.C「・・・・・・・」

ルルーシュ「・・・・最初から違和感はあったんだ。どうも俺と糸守に住んでいる人達の間には認識のズレが生じていた
クロヴィスが生きているのも、みんながゼロを知らないのも当たり前だったんだな。あれが三年前だとするならば」

C.C「ルルーシュ、お前に言わなくてはいけないことがある」

ルルーシュ「分かっている。お前、糸守に来た事があるんだろう?」

C.C「あぁ」

ルルーシュ「最後の入れ替わりの時、宮水神社でお前を見たんだ。三年前のあの日、お前は糸守にいたんだろ?」

C.C「何処にいたかまでは知らなかった。あの時いた場所が糸守だと分かったのは、昼間ここに来てからだ」

ルルーシュ「三年前、クロヴィスの研究チームはお前を連れ糸守に来た。目的は宮水神社の調査、調査の内容は」

C.C「ギアス絡みだろうな」

ルルーシュ「あぁ、宮水の家系に伝わるとされる不思議な力の情報をギアスと混同させたんだろう」

C.C「不思議な力?」

ルルーシュ「恐らく今回の入れ替わりはその力によるものだと俺は思っている」

C.C「糸守があんなことになってしまったのはどうやら私の責任のようだ、私が逃げようとさえしなければ」

ルルーシュ「悪いのはブリタニア軍でありクロヴィスだ、お前ではない。・・・今日はもう休もう、頭の中がめちゃくちゃだ・・・・」

C.C「そうだな」

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(翌朝)


女将「こらーアンタら何しとんのや!!」

ルルーシュ「うわっ、な、何だ!?」

女将「無銭宿泊は許さんで!警察につきだしたる!」

ルルーシュ「無銭宿泊!?何のことだ、昨日チェックインの時に払っただろ!」

女将「何を寝言言うとるん!アンタらなんて初めてみるやさ!」

ルルーシュ「なっ・・・(新手の詐欺か!?)」

女将「はよ警察電話して!」

ルルーシュ「(警察か、面倒だな)」

C.C「分かった分かった、いくら払えばいいんだ?通常の二倍か?」

女将「お金の問題やないよ!今更そんなん言うても遅」

C.C「10倍払おう、勿論二人分な」

女将「・・・・・・」

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ルルーシュ「何だったんだあの宿は・・・・完全な詐欺じゃないか」

C.C「お陰ですっからかんだな」

ルルーシュ「俺の金だろ、勝手な事するな」

C.C「あぁでもしないと警察沙汰になっていたぞ」

ルルーシュ「実際に金は昨日払っているんだから、仮に警察が来たところで問題はなかったんだ。領収書もここにあるしな」

C.C「その領収書、恐らく意味を成さないぞ」

ルルーシュ「なに?」

C.C「ルルーシュ、何でもいい、今が西暦何年か調べてみろ」

ルルーシュ「・・・・・まさか」

C.C「そのまさかだ、ここは昨日までいた時間平面上ではない。3年前の11月5日だ」

明後日また投稿します!

ゼロは完全に休止してるのかな

>>116
そもそも三葉との入れ替わりのせいでゼロの活動ができなくなっているから、扇達とはあの日以降関わっていないんじゃない?
正史と数か月日時がズレるだけで、結局は正史ルート通りになると思うぞ

月日時がズレたら正史通りにはならないだろ
皇族のスケジュールだって変わるんだから

>>120
いや、ごめん正しくには「ある程度道筋は変わるだろうけど、最終的な結果は同じ」ということ
一期でいうと「ナナリーを人質にされて神根島に行き、スザクと対峙して捕まってしまう」という最終的な結果は変わらないということ


もしかしたら三葉と入れ替わるまで時間が巻き戻るかもしれないが……まあ、投稿を待とう

ルルーシュ「3年前・・・じゃあ」

C.C「あぁ、あいつはまだ生きているぞ」

C.C「朝起きた瞬間分かった、ここが昨日までいた世界ではないとな」

ルルーシュ「宿の女将の反応は正しかったわけか。フッ、入れ替わりの次は本体ごとタイムスリップとは」

C.C「しかし、何故私まで」

ルルーシュ「あの入れ替わりが宮水家の、三葉の力によるものだとするならば、その力は今日この時の為にあったものなのかもしれない」

C.C「やはりやるのか?」

ルルーシュ「当たり前だ、お前だってそのつもりだろう?この状況で行動を起こさなかったら俺は一生後悔する。再びクロヴィスを殺し、歴史を変えてみせる」

C.C「私とお前、たった二人でか?相手は腐ってもエリア11の総督だぞ?」

ルルーシュ「問題ない、愚兄には調度いいハンデだ」

C.C「フッ、大した自信だな。ではお前の自信を確信に変えてやろう」

ルルーシュ「何だ?」

C.C「あの時契約解除と言ったが、あれは嘘だ。お前はまだ王の力を失ってはいない」

ルルーシュ「なに!?」

C.C「そもそもギアスに契約解除などという概念はない、一度契約し得た力はある条件を満たさぬ限り生涯継続する」

ルルーシュ「今はあえてその条件とやらも、お前との契約内容も聞きはしない。フッ、またあの力を使う時が来ようとはな」

C.C「聞かれたところで答える気もないがな。この力は卑劣なんじゃなかったのか?」

ルルーシュ「あぁ卑劣だ、その見解は変わらない。だからこそこの力は悪人にしか使うつもりはない。クロヴィスのような悪人にな」

ルルーシュ「今日は11月5日だと言ったな?俺が最後に入れ替わった日だ、つまり今糸守には三葉の姿をした俺がいることになる」

C.C「三葉の祖母からの情報によると、クロヴィスの軍が糸守を襲撃したのは明日の夜、つまり6日だ」

ルルーシュ「その時間はやり方次第でどうにでも操作できる。早速糸守へ行くぞ」

C.C「あぁ」

ルルーシュ「しかし、お前は勿論俺もここで姿を晒し軍を相手にするわけにはいかない。そこで糸守では常にこれを着て行動する」



バサッ



C.C「・・・お前、何故こんなものを持ってきた?しかも二着も」

ルルーシュ「身体だけでなく荷物も一緒にタイムスリップしてくれて助かった。この衣装と仮面は特注だからな、容易に準備などできない」

C.C「さてはお前、まともに三葉と話すのが怖くてこんなものを」

ルルーシュ「うるさい!軍に姿を見られるわけにはいかないのは確かなはずだ、糸守に入り次第着てもらうからな!」

C.C「二人揃ってこんなものを着て町を歩いていたら目立ちすぎるだろ」

ルルーシュ「目立つかもしれないが顔をみられる心配はないし、何より不気味がって誰も寄って来ないだろう、それが狙いだ」

C.C「不気味だという自覚はあるようだな。まぁいい、お前の言う通りにしよう」

ルルーシュ「(待っていろ、必ず俺が糸守を救ってみせる)」

(隣町の外れ)



ルルーシュ「まさかたかが調査にG1ベースを持ってきていたとはな」

C.C「G1ベース?あれの事か?」

ルルーシュ「皇室専用陸戦艇、総督が軍事行動を起こす際など移動指揮所として使用するものだ。ナイトメアを多数搭載することもできる」

C.C「何故そんなものを持ってきたんだ?目的は調査なんだろ?」

ルルーシュ「移動の際のテロリストの襲撃を恐れたんだろう。エリア11は抵抗活動が盛んだからな、三年前なら尚更だ」

C.C「結果的にはあの部隊が糸守を襲うわけか。あそこにクロヴィスもいるのか?」

ルルーシュ「どうだろうな、夕方に宮水神社へ行く事は間違いないが、今現在どこにいるかは分からん」

C.C「ギアスを使い聞き出せば早いだろう」

ルルーシュ「今は必要ない。G1ベースを持ってきているという事と、奴の本陣がここにある事が分かっただけでも収穫だ。糸守へ行く途中に良い物を見つけた」

C.C「これからどうする?」

ルルーシュ「糸守へ入り奴らの動きを観察、使えそうな奴にはギアスをかけこちらの駒とし、作戦の具体案を練る」

C.C「クロヴィスにギアスをかけれさえすれば戦いは避けられるんじゃないか?」

ルルーシュ「それができれば苦労はしない。たかが調査にG1ベースを持ってくるような男だぞ?慎重且つ臆病な為自己保身に非常に長けた男だ
奴にギアスをかけるというのは最終目標ではあるが、それを成すには周辺クリーニングが必要だ。新宿の時もそうだったようにな」

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(糸守)



C.C「ここが本当の糸守か、確かに田舎だが、なかなか風情のある町だな。この風景がああなってしまったわけか・・・」

ルルーシュ「そうならない為に今俺達がいる。まずは宮水神社の御神体へ行く、恐らくあそこも調査対象だろうからな」

C.C「つまり神社へ行くという事だろ?」

ルルーシュ「いや、宮水神社の御神体は何故か神社とは離れた場所にある。山の頂上だ、軽い登山になるから覚悟しろよ」

C.C「やれやれだな」

ルルーシュ「そして、予定通りここから先はこれを着る」

C.C「・・・本当にこれを着て行動するのか?」

ルルーシュ「身バレしない為だ、我慢しろ」



二人はゼロの仮面とマント、タイツを装着した

(山の頂上 宮水神社御神体)



C.C「おい、早くしろ!」

ルルーシュ「ハァ、ハァ、お前、いったいどんな体力してるんだ?何故息一つ乱れていない?」

C.C「お前に体力が無さすぎるだけだ」

ルルーシュ「ハァ、ハァ・・・・勝手に仮面を外すのは構わんが、軍の連中に顔を見られても知らないぞ!」

C.C「そんなもの被った状態で山登りなんてするから息が荒れるんだ」

ルルーシュ「何処に誰がいるか分からんからな、クロヴィス軍と戦闘になる以上、その地に俺がいたという痕跡を残すわけにはいかない」

C.C「徹底するのは構わんが、下山する時倒れても私は介抱しないからな」

ルルーシュ「フン、お前に介抱されるくらいなら、その場で屍になった方がマシだ」

C.C「しかし随分と高い山だな。何故こんなところに御神体があるんだか」

ルルーシュ「さぁな。あそこに大きな岩があるだろう、あの中に御神体がある」

C.C「やはり何人かブリタニアの連中が集まっているな」

ルルーシュ「目視できるだけで3名か・・・ナイトメアがないという事は、わざわざ歩いてここまで来たという事か。つまり、戦闘技術のない研究員である可能性が高い」

C.C「どうするんだ?」

ルルーシュ「ギアスをかけこちらの駒とする。恐らく武装もしていないだろうから容易い」

C.C「その格好のまま接近したら流石に身構えられるぞ。どうせギアスをかけるなら素顔を見せても構わんだろう」

ルルーシュ「さっきも言っただろう、何処で誰が見ているか」

C.C「あぁ分かった分かった、さっさと行け」




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(下山道)


ルルーシュ「ハァ、ハァ」

C.C「遅いぞ、日が暮れる!」

ルルーシュ「黙れ、そしてマスクを被れ!」

C.C「もう少し山を下ったら被るから安心しろ」

ルルーシュ「ハァ、ハァ。お前さっきから意気揚々と先導しているが、この道来た道と違うからな、方向音痴め」

C.C「何だと!?ならば何故早く言わない?」

ルルーシュ「若干見覚えがあるからな、せっかくだから少し寄り道していくぞ。もう少し下れば宮水神社を一望できるスポットがある
最後の入れ替わりの時に確認済みではあるが、一応神社の方の状態も再確認しておこう」

(宮水神社を一望できるスポット)



ルルーシュ「やはり以前来た時と状態は変わらないか。ナイトメアは無く、軍人らしき人物も皆無。御神体同様全員が非戦闘員で間違いなさそうだ」

C.C「ではここでもギアスをかけるのか?」

ルルーシュ「これ以上研究員の駒を増やしても仕方ない。それに程なくしてクロヴィスが来る、取り巻きに数名の戦闘員がいたし今近づくのは危険だ。ん・・・・という事は!?」

C.C「どうした?」

ルルーシュ「C.C今すぐここを離れるぞ!」

C.C「何だ急に?」

ルルーシュ「もう少しで下から俺が・・・・三葉が上がってくる!ここで鉢合わせるわけにはいかない、お前はまず仮面を被れ!」

C.C「ほう、ようやく三葉の素顔をみれるのか、楽しみだな」

ルルーシュ「一本道だ、嫌でもすれ違うことになるが余計な事は喋るなよ!黙っていればあいつらは道を譲る!」

C.C「はいはい」



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(その日の夜)



ルルーシュ「糸守にいた連中はクロヴィスの取り巻き以外全てが非戦闘員。つまり糸守を襲撃する戦力はここに向かう際に偶然見つけた本陣のみ・・・
ギアスをかけた駒からの情報によればG1ベース内にはサザーランドが10機か・・・・」

C.C「さっききから何をぶつぶつと・・・・作戦とやらは決まったのか?」

ルルーシュ「相手の戦力が予想以上だった、これではどうしてもこちらの数が足りない・・・」

C.C「ギアスで協力者を増やせばいいだろう」

ルルーシュ「言ったはずだ、この力は悪人にしか使わないとな」

C.C「そんな意地をはって、失敗してしまっては元も子もないぞ」

ルルーシュ「意地ではない、これは生き方だ」

C.C「ではどうやって協力者を増やす?いっそ仮面を外して三葉を誘ってみるか?」

ルルーシュ「馬鹿な」

C.C「ギアスを使わないのであればそれしか手はないだろう。新たに誰かと人間関係を構築し、協力関係を結ぶまでの時間など我々にはないぞ」

ルルーシュ「確かにそうだが・・・」

C.C「まぁ、あいつを引き込んだところで大して役には立ちそうにないがな。初めて素顔を見たが、思った以上に小娘だった。お前好みではあるんだろうが」

ルルーシュ「まだ言ってるのか」

C.C「明日までには結論を出すことだな、でなければ本当に失敗するぞ」

ルルーシュ「・・・・・・・・・」

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(翌日)


三葉「ブリタニア軍が不穏な動きをしている、何かあったらここに連絡をしろ・・・・何これ?というか・・・で、電話番号書いとる・・・か、かけてみようかな」

四葉「お姉ちゃん」

三葉「で、でも何か緊張するなぁ・・・電話してもいい時間帯が分からんし。でも今日は日曜日やからいつかけても大丈夫かな?」

四葉「お姉ちゃん!!」

三葉「うわっ、何やさ!?」

四葉「サヤちん達が来とるよ!」

三葉「サヤちんが?遊ぶ約束でもしとってたんかなぁ、そんな事書いとらんかったけど」

四葉「何変な事言っとるの?待たせるのは良くないからはよ来ない」

三葉「あ、四葉!」

四葉「ん?」

三葉「糸守にブリタニアが来てるって本当?」

四葉「そうやよ、今日は神社に誰も来とらんけど何か町中を怖そうな人らがウロウロしとるで」

三葉「そうなんだ・・・」

四葉「お姉ちゃん出かけるなら気をつけなよ」

三葉「うん(何でブリタニアがこんなところに?)」




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勅使河原「三葉、ヤバイで、ブリタニアが攻めてくる!!」

早耶香「早く荷物まとめて逃げよう!」

三葉「・・・・え?二人共何言っとるの?」

勅使河原「俺と早耶香は昨日聞いたんや、ブリタニア人が糸守を襲撃する言っとったんを」

三葉「え、だって理由がないやない!何でこんな田舎を」

勅使河原「詳しくは知らんけど、糸守にレジスタンスのメンバーがいる言うとったぞ」

三葉「レジスタンス?」

勅使河原「ブリタニアの抵抗勢力のことや!」

三葉「そんなの糸守にあるわけないやさ」

勅使河原「俺もそう思うけど、ブリタニアはそうは思ってないみたいや。とにかくここにいるのは危険や、みんなで逃げるぞ!」

早耶香「昨日と違って今日は明らかに軍人っぽい人らが町を歩き回っとるし、きっと襲撃前の下見や・・・」

三葉「そんな・・・・」

勅使河原「できるだけ多くの人を避難させたい、まずは役場に行って三葉の親父さんにこの事を伝えるんや!」

三葉「そ、そうやね!うん、分かった!」




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(山奥の小屋)


ルルーシュ「確かにここなんだな?」

C.C「あぁ、ここに身を隠していた・・・・はずだ」

ルルーシュ「はずじゃ困る」

C.C「何せ三年も前のことだからな、空けて確認してみればいいだろう」

ルルーシュ「勿論そのつもりだ。だがその前に」

C.C「またそれを被るのか?」

ルルーシュ「当たり前だ、お前は以前から俺の事を知っていたんだろう?ここで出くわすといろいろと面倒だ。お前がお前と出会う事も面倒だ、被れ」

C.C「やれやれ」

ルルーシュ「ここから先は作戦終了までゼロと呼べ、いいな」

C.C「分かった」

ルルーシュ「行くぞ」



ギィィィィィィィ



C.C(過去)「!!?」


ガサッ


ゼロ「動くな!!」

C.C(過去)「・・・・・・・・・」

ゼロ「安心しろ、俺達はお前の敵ではない。寧ろ味方だ、お前を助けてやる」

C.C(過去)「そんなおかしな仮面を被った奴のいう事を信じろと?」

ゼロ「信じる必要はない、今のお前に選択の自由などないのだからな」

C.C(過去)「どういう意味だ?」

ゼロ「ここに身を潜めていてもお前は程なくしてブリタニア軍に発見され、再び拘束される。助かる為には俺についてくるしかないという事だ」

C.C(過去)「何故そんな事が分かる?」

ゼロ「俺には分かる、そうだろ?」

C.C(現在)「あぁ、ここにいたらお前は昼過ぎには軍に捕まる、確実にな」

ゼロ「だそうだ、大人しくついてきてもらおう。悪いようにはしない、お前に軍に捕まってもらっては困るのでな」

C.C(過去)「お前ら、いったい何者だ?」

ゼロ「私はゼロ、こっちの小さい方は・・・」

C.C(現在)「私はシー」

ゼロ「こいつもゼロだ!!いいからついてこい、安全な場所まで案内してやる」

C.C(過去)「(何なんだこいつらは・・・)」



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勅使河原「ハァ、やっぱ駄目やったか」

早耶香「もう殆ど門前払いやったね」

三葉「まぁ普通信じんよね」

早耶香「これからどうするん?役場はもう頼れんよ」

三葉「サヤちんのお姉ちゃんは?」

早耶香「うちの姉ちゃんただのアナウンス係やし・・・・」

勅使河原「こうなったら俺達でブリタニア軍を迎え撃つしか」

早耶香「無理に決まってるやろ!」

勅使河原「だよなぁ・・・」

早耶香「このままやったらみんな殺されちゃうよ」

三葉「(どうしよう・・・・どうしたら・・・)あっ、そうや!」

早耶香「ん?どうしたん三葉?」

三葉「ちょっと待ってて!頼りになりそうな人に心当たりがあるんよ、ちょっと連絡してみる!」

勅使河原「おぉマジか!?どんな奴なんや?」

三葉「どんなって・・・・えーっと、理屈っぽくて、背が高くて、偉そうで」

勅使河原「何やそれ?」

早耶香「もぅ誰が来ても私ら三人だけよりかマシ、はよ連絡して」

三葉「う、うん!」


ピッポッパ


TRRRRRRRRR


三葉「(いざ実際に話すとなるとめっちゃ緊張する)」


TRRRRRRRRR


勅使河原「どうや三葉?」

三葉「(お願い出て)」


TRRRRRRRRR


三葉「(駄目かぁ・・・)出ない」

早耶香「はぁ、やっぱり私らだけでやるしかないんか」

勅使河原「何をどうすればいいのかすら分からんで」

三葉「(折り返しかけてくれないかな・・・)」



「お困りのようだな。ならば、私が力を貸してやろう!!」



早耶香「な、なに!?」

三葉「誰?」

勅使河原「こ、こいつは・・・・」


ゼロ「私はゼロ、お前達の力になろう」


早耶香「あぁ!!き、昨日裏山にいた変質者や!!」

勅使河原「ま、まだ糸守におったんか!」

三葉「だ、誰なん?」


ゼロ「・・・誰が変質者だ誰が」

早耶香「誰って、三葉も昨日見たやない!裏山におった二人の変質者!」

勅使河原「今日はデカい方だけのようやな」

三葉「(ルルーシュくんのメモにはこんな変な人の情報一切なかったけどなぁ)」


ゼロ「(宮水三葉・・・)」


三葉「(仮面越しでも分かる、何かめっちゃ見られとる気がする)」

勅使河原「もしかしてこいつが三葉の言ってた心当たりなんか?」

早耶香「背高いし、何かちょっと偉そうやし・・・」

三葉「ち、違う違う、全然違うよ!」


ゼロ「(完全に馬鹿にされている・・・)」


勅使河原「ち、力を貸すって言うとったな?どういう意味や!?」

ゼロ「そのままの意味だ。ブリタニアによる糸守への襲撃、お前達はその情報を察知し、行動を起こそうとしている。が、現実的に考えて
高校生三人だけでクロヴィスの軍を相手にどうこうできるわけがない。だから私が力を貸そうと言うのだ」

勅使河原「アンタがいたら何か違うっていうのか?」

ゼロ「無論だ」

勅使河原「ど、どう思う?」

早耶香「わ、私は何かもう見た目が無理やさ」

三葉「あの仮面重くないんかな?」

勅使河原「そういう事を聞いてるんやない!!」

三葉「三人だけよりは・・・数は多い方がいいと思うけど」

早耶香「ま、まぁそれはそうやけど」

ゼロ「さぁどうする?こちらとしても味方が欲しいところなので、是非協力してほしいのだが」

勅使河原「・・・分かった、とりあえず話だけ先に聞かせてくれ。さっきの自信の根拠が知りたい」

ゼロ「御安い御用だ。では、場所を変えよう」



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また明日投稿します、明日でたぶん終わります!

(糸守高校 部室棟の一室)



三葉「こんなとこ勝手に入って大丈夫なんかな?」

ゼロ「問題ない、今はどの部活動も使用していない部屋だ。人気もないし、話を聞かれる心配もない」

三葉「(何でこの人うちの高校の事こんなに詳しいんやろ?)」

早耶香「先生とか来たりせんよね?入口の鍵壊してまうし、怒られるで・・・」

勅使河原「それより聞かせてもらおうか!ブリタニアを倒せる根拠ってやつを!」

ゼロ「倒しはしない」

勅使河原「はぁ?」

ゼロ「クロヴィスは文官とはいえエリア11の総督、奴の号令一つで国一つを潰せるほどの軍隊が動き出す。数少なく、おまけに武器も持たぬ我々がこれを倒すなど到底不可能だ」

早耶香「まぁ普通に考えたらそうやよね」

三葉「でもそれじゃ糸守が・・・」

勅使河原「話が違うやないか、ブリタニアから糸守を守れる根拠があるって言うから俺らはここまで」

ゼロ「慌てるな。要はこの町を守ればいいのだろう?別に倒さなくても守るだけなら可能だという事だ」

三葉「倒さずに、守る・・・」

勅使河原「どうやって」

ゼロ「ブリタニア軍の中に私の協力者が複数いる。その者達から得た情報を下に私の策を用いれば可能だ」

三葉「協力者って(本当に何者なんこの人)」

ゼロ「あちらの情報は私に筒抜けとなっている。昨日まで糸守に来ていた連中はクロヴィスお抱えの調査団、つまり非戦闘員だ
しかし今日町中をウロウロ歩き回っている連中、あれはクロヴィスが東京疎開より連れてきた正真正銘の戦闘部隊。その意味する事が分かるか?」

早耶香「調査はもう終わったから、この町を襲う為の下見をしてる」

ゼロ「違う、調査は終わっていないし、襲撃の下見でもない」

早耶香「じゃあ何やの?」

ゼロ「奴等は昨日調査の過程で、身柄を拘束していたある重要人物に逃げられてしまった。今日軍の連中がこの町をウロウロしているのはそれを見つける為」

三葉「重要人物って、具体的にどんな人なんですか?」

ゼロ「奴等が昨日調査していたのは不老不死に関する案件だ」

早耶香「不老不死?」

三葉「そんなオカルトな事の為にうちの神社を調査してたんですか?」

ゼロ「昨日逃げた重要人物はその調査にはなくてはならない人物。クロヴィスの軍でも一部の人間にしか知らされていない最重要機密だ」

勅使河原「それが何なんやさ!」

ゼロ「お前はブリタニアの連中がここを襲う理由は何だと思う?」

勅使河原「この町にレジスタンスのメンバーがいるからって昨日の連中は」

ゼロ「違うな」

三葉「もしかして、その重要人物が関係しとるの?」

ゼロ「あぁ、軍はその人物を見つけ次第この町を壊滅させるつもりだ。この町の人間に、その人物を見られた可能性があるという理由だけでな」

勅使河原「何やそれ!?こっちに何の落ち度もないやないか」

早耶香「酷すぎるぅ・・・」

三葉「それじゃいつ攻撃が始まるか分からんよね、見つけ次第っていうことは・・・」

早耶香「もしかしてもう見つけてまったかも分からんよ」

ゼロ「安心しろ、それはない」

三葉「何でですか?」

ゼロ「その人物の身柄は既に俺が押さえている。今は奴等に見つからないよう安全な場所にて待機してもらっている」

勅使河原「マジかよ!?」

早耶香「凄っ!!」

ゼロ「だが奴の身柄を押さえているからといって、軍による糸守の攻撃が回避できるわけではない。連中の事だ、最終的には見つからなくとも襲撃する可能性が高い」

勅使河原「じゃあどうするんやさ?」

ゼロ「クロヴィス軍の戦力はサザーランドが10機、隣町と糸守の境にG1ベースと共に陣を敷いている。クロヴィスは間違いなくここにいるが
流石にこれだけの戦力が集中している状況では近づくことさえできないだろう。ある時間を除いてな」

早耶香「ある時間?」

三葉「糸守を攻撃している時間」

ゼロ「その通りだ。奴等が糸守襲撃に向かっている間、本陣は手薄になる。その隙をつき俺がクロヴィスを仕留める」

三葉「でもそれじゃ糸守は攻撃されてまう」

ゼロ「そうならない為に、こちらに向かうであろうナイトメアを戦わずに足止めする」

勅使河原「んなことどうやって」

ゼロは机の上に地図を広げた



ゼロ「連中が糸守へ向かう際に通るであろうルートは間違いなくここだ、両側を山肌に囲まれた狭い道。ここを通っている際に爆弾を使って山肌を削り敵の進路と退路を断つ」

早耶香「ば、爆弾!?」

ゼロ「敵を倒す事はできないが時間稼ぎにはなる、俺がクロヴィスを倒すまでの時間稼ぎのな」

勅使河原「というかその前提がまず信用できんのやけど」

三葉「本当にクロヴィス殿下を倒せるんですか?」

早耶香「何か手とか脚とか細いしなぁ」

ゼロ「別に戦って倒そうというわけではない。そちらに関しても策がある、心配するな」

早耶香「爆弾なんて使ったら私ら完全犯罪者や・・・」

ゼロ「このままブリタニア軍に町を滅ぼされるよりはいいだろう?」

早耶香「それはそうやけど!」

三葉「私達は具体的に何をすればいいんですか?」

ゼロ「お前達にはこの爆弾の設置と、当日の起爆を頼みたい」

三葉「そ、そんなん怖くてできんよ!」

ゼロ「怖がっている場合ではない、やらなければこちらがやられるんだぞ」

三葉「それに爆弾なんて取り扱ったことないし・・・」

ゼロ「普通の高校生ならそれが当たり前だ。だがお前はどうだ勅使河原?」

勅使河原「!?」

三葉「えぇ、テッシー爆弾なんて使ったことあるん?」

勅使河原「人聞きの悪い言い方すんな、仕事の手伝いで何回か触っただけやさ」

三葉「何で仕事で爆弾なんて使うん?」

勅使河原「仕事柄そういうのを使う時もあるんや」

ゼロ「含水爆薬といったな、持ち出しは可能か?」

勅使河原「(何でうちにある事知ってるんや?)できないことはないやろうけど・・・うちの使うんか?」

ゼロ「あぁ、俺は武器を持たないのでな。今回の作戦で唯一使う武器はその爆薬だけだ、可能な限り持ってきてくれ」

勅使河原「わ、分かった。やってみるわ」

三葉「でもその足止めが上手くいったとしても、万が一糸守に軍隊が到着しちゃったらどうするんですか?」

ゼロ「万が一ではなく、その可能性は十分にありえる。だから保険をかけておく、安心しろ」

三葉「はい・・・」

ゼロ「全ての準備が完了した後、匿っていた例の重要人物を使いブリタニア軍をこちらに引き寄せる。理想は今晩中に準備を全て整え
明日の朝に侵攻してもらうことだ。爆弾の設置場所、爆薬の量等はこちらの資料に記載してある、途中で何か分からない事があったら
いつでも私に連絡してくれ。準備が終わった後も同様に、私に連絡をよろしく頼む。では一時解散」

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早耶香「あ、やっと戻ってきたで!」

三葉「テッシー、こっちこっち!遅いよぉ」

勅使河原「スマン、持ち出すのに時間かかってもうて」

早耶香「こ、これが全部爆弾なんやね・・・」

勅使河原「あぁ、威力もそれなりにあるで」

三葉「じゃあ早く例のポイントまで行こう!」

早耶香「何で私らだけでこんな重要な事せんといかんのやろ、あの仮面の人は何しとんのかねぇ」

三葉「いろいろ準備があるんやない?町の人の為に保険かけとくって言うとったし」

勅使河原「それにしてもあの変質者、何か初めて会ったような気がしないんだよなぁ」

三葉「え?だって昨日も会ったんでしょ?裏山で」

勅使河原「まぁそうなんやけど、もっと前から知ってるような感じがするんよなぁ」

早耶香「あぁ、それ何か分かるわ」

三葉「(確かに私もそれに似た感覚がある・・・あの人本当に何者なんやろ)」

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ゼロ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命ずる、お前は今後私の指示に従え!」


ルルーシュの瞳に赤い竜のような紋章が浮かび上がった


軍人「・・・イエス・ユア・ハイネス」

ゼロ「早速だが仕事を頼みたい」

軍人「なんなりと」

ゼロ「今日この町に一人だけナイトメアで来てる奴がいるな?」

軍人「バレリー卿の事ですか?あの方は部隊長です」

ゼロ「そいつをここに呼んで来い」

軍人「やってはみますが、私のような下っ端が個人的に呼び出したところで応じてくださるとは思えません」

ゼロ「お前らは今日どういった命を受けてこの町に来ている?」

軍人「レジスタンスグループのリーダー格の女がこの町に潜伏しているから、これを捕獲せよと命じられております」

ゼロ「(やはり本当の事を知っているのは調査団の連中だけか)ではその重要人物を見つけ、捕獲したと伝えてここまでおびき寄せろ」

軍人「私のいう事など信用してくださるでしょうか?」

ゼロ「その女の特徴についてお前らは何と聞かされている?」

軍人「えー、髪は緑色で、背丈は160cm程度、整った顔立ちで」

ゼロ「問題ない、その部隊長とやらに先程の言葉と共にこの写真を見せろ。そうすれば功績欲しさに一人でノコノコとついてくるはずだ」


ゼロはC.Cが写った写真を手渡した


軍人「おぉ、これならば大丈夫だと思います!」




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勅使河原「えーっと、次はここやな」

三葉「テッシー本当手際ええなぁ」

早耶香「前にも使った事あるんやない?」

勅使河原「何度も言うけど仕事の手伝いでな、それ以外でこんなもん扱うかっての」

勅使河原「よし終わった!」

早耶香「本当にこれを全部爆発させたらこの道路塞がるんかなぁ」

勅使河原「使ったことないし何とも言えんな、あいつはこの量で大丈夫やって自信満々やったけど」

三葉「私達が押すんだよね、起爆装置」

早耶香「何か怖いよね」

勅使河原「糸守を守る為や、やるしかない」

早耶香「テッシーはもうあの変質者のこと完全に信用しとるの?」

勅使河原「完全には信用しとらんけど、今はあいつに賭けるしかないやろ。俺達だけじゃ何もできんやさ」

三葉「そうやよね・・・・糸守の為に」




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部隊長「よくぞ私にのみ知らせた、名前は知らんが褒めてやる!」

軍人「ありがとうございます」

部隊長「クロヴィス殿下からの勅命、恐らく相当な重要人物なのだろう。これを見つけたとなれば私の評価はうなぎ登り。昇進は確実!」

軍人「こちらです」

部隊長「ん?誰もいないではないか?目標の女は何処に」


ゼロ「やはり一人で来たか、手柄を独り占めにするには部下を使わず自分でクロヴィスの前に連れていくのが一番だもんな」


部隊長「貴様、何者だ!?おい、これはどういうことだ」

軍人「・・・・・」

部隊長「おい答えろ!」

ゼロ「そいつは私の従順な部下、何を言っても無駄だ。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」

部隊長「クソ、反逆者か」

ゼロ「我に従え!!」


ルルーシュの眼に赤い竜のような紋章が浮かび上がった


部隊長「・・・・イエス・ユア・ハイネス」

ゼロ「お前はナイトメア部隊の隊長で間違いないのだな?ナイトメアの数はG1ベースにある10機で、今日持ってきたのはその内の1機?」

部隊長「その通です」

ゼロ「仮に今クロヴィスから出撃命令が出たとして、お前は戦場に行くことになるのか?」

部隊長「隊長ですので確実に」

ゼロ「それを聞いて安心した。これから言う事を忘れず、確実に守れ、いいな?」

部隊長「イエス・ユア・ハイネス」

ゼロ「明日、クロヴィスよりこの町を襲撃しろとの命令が出る。お前はナイトメア部隊を指揮しこちらに向かう事になるだろうが」


ルルーシュは地図を広げる


ゼロ「このA-3地点に来たら、何でもいいから理由をつけてお前だけナイトメアを停止させろ。他の連中はそのまま進軍させた状態でな」

部隊長「分かりました」

ゼロ「その後、C-7地点へ移動し私にナイトメアを引き渡せ。その後は好きにしろ」

部隊長「イエス・ユア・ハイネス」

ゼロ「お前にはもう一つ仕事を与えよう」

軍人「なんでしょう?」

ゼロ「これより糸守町役場へ行き、糸守町長である宮水利樹にブリタニアの動きを全てリークしろ。明日軍による総攻撃があるという文言を付け加えてな」

軍人「イエス・ユア・ハイネス」

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(糸守町役場 町長室)


宮水利樹「今なんと言った?」

軍人「明日クロヴィス殿下の軍がこの町を総攻撃します」

宮水利樹「信じられん・・・何故だ、理由は!?」

軍人「先程申した女を、この町の人々が目撃している恐れがあるからです」

宮水利樹「馬鹿な、そんな勝手な理由があるか・・・・あいつは、あの研究員の男は何も言っていなかったぞ?」

軍人「彼はクロヴィス殿下直属の調査団のメンバー、殿下を裏切るような事をするはずがありません」

宮水利樹「では何故君はここにいる!?こんなことをして何のメリットがある!?」

軍人「あまりに非人道的な攻撃命令に・・・軍に不満があるからです」

宮水利樹「・・・・しかし、その事実が分かった所でどうすれば」

軍人「それに関しては私の同士から間もなく連絡が来る手はずになっております」

宮水利樹「同士?」


TRRRRRRRRRRRRR

宮水利樹「!?」

軍人「どうぞお出になってください」


ガチャッ


役場の職員「町長あてに電話が入っております、ブリタニア軍関係者との事ですがお繋ぎしてもよろしいでしょうか?」

宮水利樹「・・・・あぁ、頼む」


ゼロ「宮水利樹だな」

宮水利樹「お前は誰だ?」

ゼロ「私はゼロ、今お前の目の前にいる男の同士だ」

宮水利樹「ということは、君もブリタニアの軍人なのか?」

ゼロ「あぁ、糸守町の人々を救いたいと思っている。力を貸していただけないだろうか?」

宮水利樹「目の前にいる男がいろいろ教えてくれたが、まだ私はお前達を信用することができない。これらも含めてブリタニアの策である可能性もあるからな」

ゼロ「予定通り作戦を実行さえすればものの数分で壊滅させることができるというのに、そんな策を講じる必要が何処にあるというのだ?」

宮水利樹「確かにそれはそうだが・・・」

ゼロ「全ては民の命を救う為だ、我々は軍を裏切り命を懸けて今お前に接触している。その覚悟を汲んでもらいたいところだが」

宮水利樹「(この者達を信用していいのだろうか・・・そういえば、昼間三葉も同じような事を言っていたが・・・)」

ゼロ「さぁ、どうする?」

宮水利樹「・・・分かった、協力しよう。どうすればいい?」

ゼロ「まずは・・・(これで条件は全てクリアされた、後はC.Cを捕獲した旨をクロヴィスに伝えれば・・・)」



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(夜 糸守高校部室棟)


ピッ



ゼロ「今確認がとれた、クロヴィスは明日7:00に糸守へ向け軍を進めるとのことだ」

勅使河原「7時・・・」

三葉「朝早すぎやよね?」

早耶香「三葉起きれるん?」

三葉「お、起きれるよ!」

勅使河原「それにしても、本当に明日の朝なんやな、全部アンタの言った通りやさ」

ゼロ「そうなるように策を講じたからな」

ゼロ「爆薬の方は上手くいったのか?」

三葉「ま、まぁ何とか」

ゼロ「歯切れが悪いな、大丈夫なのか?」

勅使河原「大丈夫やさ、何度も確認したし指示通りにできた」

ゼロ「ならば問題ない」

早耶香「でも隣町からここへ来る道って何もあそこだけやないよ?他の道通られたら終わりやない?」

ゼロ「いや、連中は間違いなくあのルートを通る」

早耶香「何でそう言い切れるん?」

ゼロ「このルートが奴等が陣をはっているところから一番近いからだ」

三葉「近いからって、そんな理由だけで」

ゼロ「奴等からしたら明日の襲撃は何の障害もない実にイージーなものだ。奇襲な上に襲うのは何の変哲もないただの田舎町、反撃など考えもしていないだろう
言わば完全武装のハイキングだ、わざわざ遠回りして向かわせる必要も、隊を分ける必要もない、確実に全ての戦力が一極に集中し、このルートを通るだろう」

勅使河原「それならええけど・・・」

ゼロ「後はお前達が起爆のタイミングさえ間違わなければ何の問題もない」

三葉「そんなプレッシャーかけんといてよ・・・」

ゼロ「フン、ある程度のプレッシャーは必要だ、この作戦の要なのだからな」

三葉「うぅ・・・だからそれがプレッシャーなんやよ・・・」

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C.C「終わったのか?」

ゼロ「あぁ、後は明日を待つばかりだ。というか、お前仮面を被れ」

C.C「軍の連中はもう引き上げたんだ、今はいいだろう」

ゼロ「過去のお前はどうだ?」

C.C「大人しくしているぞ、事情もある程度理解してくれている」



四葉「・・・・・・・・・」



C.C「おい、誰かこちらを見てるぞ」

ゼロ「なに?ん?(よ、四葉!?)」


四葉「へ、変質や・・・」

ゼロ「誰が変質者だ誰が、全く姉妹揃って」


ルルーシュは仮面を外した

ルルーシュ「どうだ、これでも変質者か?」

四葉「おぉ、イケメンやよ!」

C.C「格好は依然変質者のままだがな」

四葉「そういえば学校の先生が昨日から変な人らがうろついとる言うとったけど、この人らのことなんやろか?」

C.C「あぁ、それは間違いなく私たちのことだろうな」

ルルーシュ「フン、どいつもこいつもこの服装と仮面の良さを理解できないとは気の毒な連中だ」

C.C「気の毒なのはお前の頭だ」

ルルーシュ「四葉、もう遅いんだからいつまでも起きてるんじゃない!早く帰って寝ろ」

四葉「(な、何でこの人私の名前知っとるの?)」

ルルーシュ「ほら、早くしろ!」

四葉「は、はい」



タッタッタッタ



C.C「・・・良かったのか、素顔を見せて?」

ルルーシュ「何故かつい衝動的にとってしまった・・・あいつは三葉と違って俺の事を知らないし、まぁ問題ないだろう」

ルルーシュ「明日クロヴィスを倒せば歴史が変わる」

C.C「宮水三葉は勿論、糸守もそのまま残っている世界に改変されるわけか」

ルルーシュ「あぁ」

C.C「しかし、その場合」

ルルーシュ「分かっている。クロヴィスをこの時点で倒すということは、少なからず糸守以外の部分の未来も変わる事になる」

C.C「新宿事変は起こらないだろう、つまり私とお前が出会う事はなくなる」

ルルーシュ「なら、歴史が変わった瞬間お前は俺の前から姿を消し、この力も消えてなくなるということか」

C.C「恐らく記憶もな」

ルルーシュ「・・・・・・短い付き合いだったな」

C.C「全くだ」

ルルーシュ「俺と三葉の入れ替わりは?」

C.C「それは変化しようがないだろう、歴史を改変するのは三葉が入れ替わりを経験する後の世界だからな」

ルルーシュ「ま、そもそも歴史を変えたところで俺やお前が元の時間平面上に戻れるという保証は何処にもないんだけどな」

C.C「その通りだ、考えるだけ無駄だ。そういったSFちっくなことは、正直起こってみないと分からん」

ルルーシュ「あぁ、俺達は今やらねばならない事をやるだけだ」

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(翌朝)


TRRRRRRRR


ピッ


ゼロ「私だ・・・・・・・・・・・そうか」


ピッ



勅使河原「始まったんか?」

ゼロ「あぁ、糸守へ向けクロヴィスの軍が進軍を開始した。サザーランド10機全て投入だそうだ」

三葉「あんな大きなロボットを10個も・・・」

早耶香「ほ、本当に大丈夫なん?」

ゼロ「作戦通りにやれば何の問題もない。寧ろ全機投入は本陣が手薄になるという意味で歓迎すべき事だ」

勅使河原「そんなもん歓迎せんでくれ・・・」

ゼロ「ここからは予定通り別行動だ。心配しなくても必ず上手くいく、大丈夫だ」

三葉「もしあなたがクロヴィス殿下を倒す前に敵が町に来てまったら?」

ゼロ「間もなく町は無人になる、今日は町をあげての避難訓練だからな」

三葉「避難訓練?」

勅使河原「あっ・・・・そういえば昨日親父が言うとった」

早耶香「うちもそういえばお姉ちゃんが言っとった、それどころやなくて聞き流してたけど」

三葉「(私誰からも何も聞いてない・・・)」

ゼロ「全町民が糸守高校へと避難する予定だ。災害時を想定した避難訓練という名目でな。奴等の進んでくるルートと糸守高校は真逆に位置している
仮に攻撃部隊が町に到着し、破壊活動を開始したとしても人的被害は避けられるだろう」

三葉「ど、どーやってそんな事したの?」

ゼロ「なに、町長にお願いしただけだ。事の次第を説明した上でな」

早耶香「私らが何言っても門前払いやったのに・・・・」

ゼロ「話はここまでだ、お前達は早く持ち場につけ。私も移動する」

勅使河原「お、おぅ!頼んだで!」

ゼロ「フッ、任せておけ」

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勅使河原「三葉、もう少しかがまな敵に見つかってまうで」

三葉「これいじょうかがんだらパンツ見えてまうやろ」

勅使河原「お前何でこんな時に制服着てきたんや」

早耶香「もーそんなんどーでもいいから集中しない!」

三葉「それにしても凄いねあの人、町中の人みんなを避難させちゃうなんて」

早耶香「どうやって説得したんやろ?」

三葉「うちのお父さんめっちゃ頑固やのに・・・」

勅使河原「あいつはただの変質者やない、本当に凄い奴や!あいつと一緒なら守れるで、糸守」

三葉「後は私達がミスさえしなければやね」

勅使河原「何度もシュミレーションしたんや、絶対上手くいく」

早耶香「き、緊張してきた・・・」

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軍人A「現在ルートD通過」

軍人B「一般道なのに車が少ないな」

軍人A「田舎道だからな、まぁ好都合だが」

部隊長「進行方向先や対向車線にいる一般車両には決して手を出すなよ。襲うのはあくまで糸守にいる連中だけだ」

軍人A「イエス・マイ・ロード」

軍人B「ここから先はまた道幅が狭くなるな」



キーーーーッ



軍人A「バレリー卿、どうしました?」

部隊長「すまん、ランドスピナーに異常が発生した。お前達は先に行け」

軍人A「イエス・マイ・ロード」

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TRRRRRRRR



勅使河原「うわ、電話や」

早耶香「何やさその着メロ」

勅使河原「これは俺のやない、あいつに渡されとる方のやつや」

早耶香「いつの間にそんなの貰ってたん?」

三葉「テッシー早く出ないと」

勅使河原「そ、そやな」



ピッ



C.C「出るのが遅い、次からは2コール以内にとれ」

勅使河原「お、お前誰や!?(お、女?)」

C.C「ゼロの協力者だ。間もなくポイントKに目標が到着する、準備はいいな?」

早耶香「何か女の人の声やない?もしかして仮面の人って女やったん?」

三葉「(この声・・・)」

勅使河原「おい、もうすぐ連中が来るで!」

早耶香「えぇ!ちょ、ちょっと待っとってよ、まだ心の準備が」

三葉「来た!!」

勅使河原「1、2、3、4・・・・・あいつの言った通り9機や、1機減っとる!」

早耶香「ナイトメアってあんなに大きかったんやね、あんなのが糸守で暴れたら・・・」

勅使河原「絶対にここで足止めするんや!」



C.C「まだ早い、もう少し引き付けろ」



勅使河原「わ、分かっとる」

三葉「テッシーまだなん?」

早耶香「はよしないと通り過ぎてまうで!」

勅使河原「まだや・・・・まだまだ」


C.C「今だ!!!」

勅使河原「くらえー!!」


ピッ

軍人A「バレリー卿は?」

軍人B「まだ追いついてこないな、ランドスピナーのトラブルじゃこのまま作戦続行は不可能かもな」

軍人A「まぁいい、俺達だけで終わらせちまおうぜ、どうせただの田舎町だ」

軍人B「あぁ」




ドカーーーーーーンッ!!!!




軍人A「な、何だ!!?全機停止しろ!!!」


ナイトメア9機はその場に急停止した



軍人B「爆発!?敵の攻撃か!?」

軍人A「馬鹿な、片田舎の抵抗勢力がこんな事をできるはずがない」

軍人B「山肌が土砂のように・・・・迂回するか?」

軍人A「駄目だ、後ろも崩れてる!」

軍人B「ちっ、こんな事で我々を閉じ込めたつもりか!こんなものハーケンを打ち込めば飛び越えられる!」


カチッ、カチッ


軍人C「ハーケンが出ない!」

軍人D「こちらも出ません」

軍人E「こっちもです」

軍人A「私のもだ・・・・ありえん、全機揃ってハーケンが故障など」

軍人B「これではこの土砂を超えるのは難しいぞ」

軍人A「ええい!!フルスロットルで登りきるんだ!!」

軍人B「おいお前正気か!?」



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勅使河原「よっしゃああああ!!」

早耶香「成功や!!!」

三葉「テッシー流石!!」

勅使河原「見てみぃ、あいつら無理矢理登ろうとしてひっくり返っとるで!」

三葉「それにしても凄い爆発やったね・・・・えーっと、がんす・・・」

勅使河原「含水爆薬!俺も正直びっくりしてるわ」

早耶香「そういえば電話はどうなったん?」

勅使河原「あっ、忘れとった・・・・・・・・もう切れとる」

三葉「後はあの人が・・・」

勅使河原「あぁ、あいつが上手くやってくれさえすれば」



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ゼロ「予定よりも3分遅いぞ、ギアスをかけての命令といえど個体能力が影響するものでは限界があるようだな」

部隊長「申し訳ありません」

ゼロ「構わん、それよりキーを」

部隊長「こちらです、IDは2D4です」

ゼロ「ハーケンへの細工の方も上手くいったようだな。なかなか良い働きだ」

部隊長「ありがとうございます」

ゼロ「御苦労だった、これより先は好きなところへ行き、好きに生きるが良い。ただし、ブリタニア軍にだけは戻るなよ」

部隊長「イエス・ユア・ハイネス」

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(G1ベース)


バトレー「なに!?身動きがとれないだと?何をやっているんだお前達は!!」

クロヴィス「何を騒いでいる騒々しい」

バトレー「殿下、申し訳ありません、出撃した部隊が糸守を目前に足止めをくっているようでして」

クロヴィス「足止め?まさか敵が抵抗しているのか?」

バトレー「敵の抵抗かどうか断定はできませんが、人為的に山肌を崩された可能性が高いとのことです」

クロヴィス「田舎レジスタンスの割には頑張っているようだな。こちらの攻撃を察知したのか」

通信手「バトレー将軍、ナイトメアの整備不良によりバレリー卿が一旦こちらに帰投するとのことです。」

バトレー「身動きがとれないんじゃなかったのか?」

通信手「バレリー卿は後方にて停止していたとのことです」

クロヴィス「好都合だ、戻り次第不具合を修正し、別ルートから糸守へ向かわせろ!あんな田舎町、ナイトメア一機あれば十分だろう」

バトレー「イエス・ユア・ハイネス」

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(糸守高校)


四葉「お祖母ちゃん、お姉ちゃんやっぱり何処にもおらんよ?」

一葉「はて、四葉は昨日三葉に今日避難訓練があるいうことちゃんと説明したんか?」

四葉「はっ・・・・・忘れてた」

一葉「今日は珍しく早起きやったし、何処かに遊びに行っとるんやろ」

四葉「そういえばサヤちん達もおらんし、避難訓練参加は町民の義務やのに。というか何で急に避難訓練なん?全国的に何か災害あったっけ?」

一葉「さぁ、馬鹿息子の考えることやから、知らん」


宮水利樹「お義母さん、四葉!」


四葉「あ、お父さんやよ!」

一葉「今更アンタにお義母さんと呼ばれとーないわ」

四葉「さっき馬鹿息子言うとった人が何言うとるの・・・」

宮水利樹「おい、三葉は!?三葉は何処だ!?」

四葉「お姉ちゃんならたぶんサヤちん達と出かけとるよ」

宮水利樹「なに!?どこに行ったんだ!?」

四葉「知らん」

宮水利樹「そのなんとかって友達は、もしかしてお下げ髪の娘のことか?」

四葉「そうやよ!お父さんサヤちんの事知っとるんや」

宮水利樹「(昨日一緒に役場に着ていた子か・・・・・まさかあいつらブリタニアと)」




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(G1ベース)


通信手「サザーランド帰投、サザーランド帰投。整備班は直ちに故障個所の修理に当たれ」

整備長「全機万全の状態で送り出したはずなんだが・・・」

整備士「昨日の夜のメンテ後に何かあったんじゃないですかね?あれだけ完璧な整備の後に故障個所が出るだなんて」

整備長「いや、我々の中に少なからずミスをするわけがないという慢心があったのだろう。現実を受け止め、今度こそ完璧な状態にするぞ」

整備士「イエス・マイ・ロード」

プシューーーーー


整備長「バレリー卿、申し訳・・・・・だ、誰だ貴様は」


ゼロ「我に従え!!!」


ルルーシュの左目に赤い竜のような紋章が浮かび上がった


整備長「イエス・マイ・ロード」

整備士「イエス・マイ・ロード」


ゼロ「エナジーの補給をよろしく頼む、用が済んだら糸守へ戻らなくてはならないのでな」

整備長「今度こそ完璧な整備を行ってみせます!」


ゼロ「格納庫にいる武装兵は0か、流石に主力を全て投入しただけのことはある。中はスカスカだな」



ウィーーーーーン



バトレー「おい、早く故障個所の修理を・・・・・・な、何だ!?誰だお前は!?ここで何をしている!?」

ゼロ「これはこれは、わざわざ貴方の方から私の前に姿を現してくださるとは。バトレー・アスプリウス、確かクロヴィスの側近だったな・・・」


ルルーシュの左目に赤い竜のような紋章が浮かび上がった

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軍人A「うぉぉぉぉぉぉぉぉ」

軍人B「あと少しだぁぁぁぁぁ」




早耶香「ちょっと、壁乗り越えられてまうよ!」

三葉「テッシー、もう一回爆弾!」

勅使河原「んなもんもうないわ」



軍人A「おおおおおおおお!!」



早耶香「あぁ、乗り越えてまった!」

三葉「ど、どするの?」

勅使河原「俺達ができるのはここまでや、後はあいつに任せるしか・・・」

軍人A「ようやく敵包囲を突破した、これより改めて糸守へ向かう」

軍人B「バレリー卿は?」

軍人A「待っている時間などない、我らだけでやるぞ」




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(糸守高校)


ドカーーーンッ    ドカーーーンッ



町民「何やさ今の音?」

町民「おい、向こうの方煙上がっとるぞ!」



ドカーーーンッ    ドカーーーンッ

四葉「お、お祖母ちゃん、何かえらいことになっとるよ!」

一葉「て、天変地異かのぉ?」

宮水利樹「本当に始まってしまったのか・・・・」

町民「おい町長、アンタ何か知っとるんか?なんなんやさこの騒ぎは?」

宮水利樹「これは・・・ブリタニア軍の仕業だ」

町民「ブリタニア軍?軍が攻めてきてるってのか?何でこの糸守に?」

宮水利樹「それは私が聞きたいくらいだ」

四葉「あぁ、だからお父さん急に避難訓練なんて言い出したんやね」

町民「なっ・・・・そうなのか町長?」

宮水利樹「(三葉はいったいどこにいるんだ・・・)」



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軍人A「何故だ?何故何処にも・・・・・」

軍人B「これだけ暴れまわってるってのに人っ子一人いない」

軍人A「いったいどうなってやがる」

軍人C「北だ!多くの町民が学校のグラウンドに集まっている!」

軍人A「何故あんなところにあれだけの数の人間が・・・・」

軍人B「まぁいい、全機あの学校へ向け前進だ!」




町民「ナ、ナイトメアや!!」

町民「こっちに向かってきてるぞ!」

宮水利樹「(まずい、このままでは)」



軍人A「フハハハハ、待っていろよイレヴン共、ここからが本当の狩りの始まりだぁ」




『全軍に告ぐ、停戦せよ!!!!!』



軍人A「なっ・・・・・て、停戦?」

軍人B「クロヴィス殿下の声だ」


『エリア11総督にして第3皇子クロヴィス・ラ・ブリタニアの名の下に命じる!全軍、直ちに停戦せよ!建造物等に対する破壊活動等も止めよ!
負傷者は、人種に関わらず救助せよ!クロヴィス・ラ・ブリタニアの名の下に命じる!直ちに停戦せよ、これ以上の戦闘は許可しない!』


軍人A「何故だ、ようやくこれからという時に・・・・」

軍人B「しかし、クロヴィス殿下の指示とあらば従わざるを得まい」

軍人A「クソッ」

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(G1ベース)



クロヴィス「これでいいのかな?」

ゼロ「えぇ、上出来です。役者ですね、殿下は」

クロヴィス「君は何者だ?この状況・・・・どうやって作り出した?私の部下がみな私に銃を向けている、バトレーまでも・・・信じ難い状況だ」

ゼロ「臆病者のお前が自陣に1機も残さず全軍で突撃とは少々予想外だった。こちらとしては好都合だったがな」

クロヴィス「臆病者・・・この私が?」

ゼロ「えぇ、あなたはいつもそうだったじゃないですか。例えば、チェスの時でも」

クロヴィス「チェス?」

ゼロ「懐かしいですね、アリエスの離宮」

クロヴィス「!?・・・・・貴様、何者だ!?」

ゼロ「私が何者であるか、お前が知る必要はない。まさか我が兄上を二度もその手にかけることになろうとは・・・」

クロヴィス「兄上?・・・・・・お、お前まさか!?」

ゼロ「ようやく気付いたか。だが、もう遅い」

クロヴィス「や、止めろ、腹違いとはいえ実の兄だぞ!!」

ゼロ「安心しろ、殺しはしないさ。お前には利用価値がある」

クロヴィス「止めろぉぉぉ」

ゼロ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、お前は今後ゼロに従え!!!」



ルルーシュの左目に赤い竜のような紋章が浮かび上がった






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(その日の夕方)




早耶香「カンパーイ!」

勅使河原「完全勝利や!俺達はブリタニアに勝ったんや!」

三葉「怪我人もいないみたいだし、本当に良かったね」

早耶香「未だに信じられんよね」

三葉「あのさテッシー、あの人からの連絡は?」

勅使河原「何の音沙汰もないで」

三葉「こっちから連絡はできんの?」

勅使河原「何度もかけとるんやけど、一向に繋がらん」

三葉「じゃあ連絡を待つしかないんやね・・・一緒に喜びたかったんやけど」

早耶香「心配しなくてもその内くるんやない?一応コーラとっといてあげようか」

三葉「フフ、そやね」



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(その日の夜 民宿)




C.C「無事作戦終了だな」

ルルーシュ「あぁ」

C.C「いいのか?町では一部の連中がお祭り騒ぎだぞ?」

ルルーシュ「そんなものに俺が参加できるわけがないだろう」

C.C「せめてあの連中にくらい最後にもう一度顔をみせてやったらどうだ?」

ルルーシュ「俺は一度もあいつらの前で顔など見せた事はないが?」

C.C「そういう意味ではない・・・・まさかお前、まだ恥ずかしがっているのか?宮水三葉の前に立つのを」

ルルーシュ「恥ずかしくはないが、正直最近まで自分で動かしていた身体が自分以外の意思で動いているのを見ると、少々気味は悪いな」

C.C「ま、好きにすればいい。私はもう休む、疲れたのでな」

ルルーシュ「もう寝るのか?明日以降についての話し合いをしたかったのだが」

C.C「明日以降のことなど、まず私達がこれからどうなるのか分からない段階では話し合う事さえ無駄だろう」

ルルーシュ「元の時間平面上に戻れればいいのだがな・・・」

C.C「それは、神のみぞしる世界だな」

ルルーシュ「・・・・そうだな」

(宮水神社)



三葉「(結局来んかったなあの人)」

四葉「お姉ちゃん何しとるの?帰っとったんなら料理運ぶの手伝ってよ」

三葉「まだ宴会やっとるの?」

四葉「まだやっとるどころかこれからが本番やー言うとったよ。お父さん完全に英雄扱いやで」

三葉「英雄ねぇ・・・(本当の英雄はあの人やと思うけど)」

四葉「お姉ちゃん?誰か探しとるの?」

三葉「別に」

四葉「あんまり夜中ウロウロしとるとイケメン変質者に怒られてまうよ」

三葉「イケメン変質者?何それ?」

四葉「お姉ちゃん知らんの?最近よー見るって糸守では有名やよ。変な仮面被っとる人やよ」

三葉「・・・・・四葉、その人の顔みたの?」

四葉「見たよ、イケメンの外人さんやった」

三葉「イケメンの外人・・・・・・」

四葉「お姉ちゃん、いい加減行くよ!」

三葉「はいはい、分かっとるよ」

四葉「もー眠いわ」

三葉「(・・・助けに来てくれてたんやね)」

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(翌朝 民宿)



チュン  チュン


ルルーシュ「ん・・・・・・」

C.C「ルルーシュ、おいルルーシュ!」

ルルーシュ「朝か・・・・・・ん?」

C.C「おいルルーシュ、寝ぼけている場合ではないぞ」

ルルーシュ「・・・今回は流石の俺でも分かった。昨日までと部屋の内装が微妙に違う・・・・・・日付は?」

C.C「私達が糸守で墓参りをした次の日になっている」

ルルーシュ「つまり」

C.C「あぁ、どうやら元の時間平面上に戻ってきているようだ」

ルルーシュ「そうか・・・・しかし、ここにお前がいて俺にお前の記憶が残っているというのがどうにも気にかかる」

C.C「歴史が変わっているかどうかを確認する必要があるな」

ルルーシュ「確認だけならスマートフォンで今すぐにできる」

C.C「地図アプリでも起動するのか?」

ルルーシュ「いや、とある施設を検索するだけだ」

C.C「施設?」

ルルーシュ「・・・・・・フッ、どうやらきちんと歴史は改変されているようだ。これを見ろ」

C.C「ん?クロヴィスランド?何だこれは?」

ルルーシュ「俺は昨日クロヴィスにゼロに従えとギアスをかけ、早速ある指示を出した」

C.C「停戦命令以外にか?」

ルルーシュ「あぁ、2年後糸守に大規模なレジャー施設を作れとな」

C.C「それがこのクロヴィスランドというわけか、ネーミングセンスの欠片もないな」

ルルーシュ「名称までは指示していない、そこはあいつのセンスだ」

C.C「こんなものはかつての糸守にはなかった、あそこは荒れ果てた土地と化していたからな」

ルルーシュ「あぁ、そんなものが建設され、更に今日オープンとのことだ。つまり」

C.C「糸守は滅んでいないということになるな」

ルルーシュ「しかしお前の存在と俺達の記憶に関してはどうも説明がつかない。改変に伴い新宿事変は無くなっているはずなんだが」

C.C「SFは分からん、宮水三葉パワーと思って都合良く解釈しておけばいいだろ。フッ、長い付き合いになりそうだな」

ルルーシュ「フン」

C.C「どうする、帰る前に見に行ってみるか?」

ルルーシュ「クロヴィスランドか?」

C.C「あぁ、確認の意味も込めてな」




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(クロヴィスランド)


ワイワイ   ガヤガヤ



ルルーシュ「・・・・凄い人だな」

C.C「今日がオープンなんだろ?そりゃこれくらいいないと先が思いやられるだろ」

ルルーシュ「日本人だけでなくブリタニア人も大勢いるようだ」

C.C「そういう施設を作れと命じたんだろ?」

ルルーシュ「まぁな。流石は兄上、忠実に実行してくださったようだ」

四葉「んー、みんな何処行ってまったんやろ?」



ルルーシュ「あれは・・・・・」



四葉「スライダーがあるプールはあっちやろ、そして温泉が確かあっちやから・・・」

ルルーシュ「どうした?」

四葉「え?あぁ・・・・えーっと、友達とはぐれちゃいまして(外人さんや)」

ルルーシュ「何処ではぐれたんだ?」

四葉「ご飯食べるところです」

ルルーシュ「フードスペースは2階だぞ、ここは1階だ」

四葉「あ、そうなんですか。ありがとうございます」

ルルーシュ「(そうか・・・あれから3年だもんな、大きくもなるか。もう中学生くらいか?)」

四葉「では失礼します」

ルルーシュ「ちょっと待て!」

四葉「何でしょう?」

ルルーシュ「家族はみんな元気か?」

四葉「家族?元気ですけど・・・」

ルルーシュ「そうか、良かった。じゃあな、もう迷子になるなよ」

四葉「なんやったんやろあの人、何か前に何処かで見たことがあるような・・・」

勅使河原父「どうや克彦、うちの会社が手掛けたもんの中ではこれが一番の大きさやさ」

勅使河原「よーこんなんうちの会社で作れたな・・・わざわざ東京から見に来た甲斐があったわ」

早耶香「大きいねぇ、糸守が田舎すぎるからギャップがまた凄いわ」

勅使河原「ていうか何でお前までついてきたんやさ!」

早耶香「うちの大学今秋休みやからね」

勅使河原「秋休み?何やそれ」

早耶香「本当は三葉も来るはずやったんやけどねぇ、今日はバイトがあってどうしても来れなかったんやて」

勅使河原「俺以外はわざわざ来るほどの事でもないやろ」

早耶香「糸守の一大事件やからね、ちょっと前まではカフェすらなかったのに一気にこんなん出来てまうなんて」



ルルーシュ「この施設はアナタの会社が建設したんですか?」



勅使河原「え?あ、いや・・・・うちの親父の会社ですよ、俺はまだ学生です」

早耶香「(うわっ、めっちゃイケメン!!)」

ルルーシュ「でもいずれは後を継がれるんでしょ?」

勅使河原「えーっと、まぁそうなるんですかね」

勅使河原父「そうなる為には、もっと勉強せなアカンな。東京の大学行かせとるんや、しっかり勉強せーよ」

勅使河原「はいはい」

勅使河原父「はいは一回や!」

勅使河原「はーい」

早耶香「あれ?さっきのイケメンいなくなっちゃったけど」

勅使河原「ん?あぁホンマや。何やったんやろな、急に話しかけてきて、変わっとるな」

早耶香「まぁイケメンやしええんちゃう?」

勅使河原「お前は顔しか見とらんのか・・・」




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(その日の夜)


C.C「何だ、目当ての三葉には会えなかったのか」

ルルーシュ「会えなくて良かったさ、あいつは俺の顔を知っているからな」

C.C「それで、これからどうするんだ?」

ルルーシュ「どうするとは?」

C.C「クロヴィスにギアスをかけたんだろう?ゼロに従えと。ギアスは一度かければ効果は半永久的に継続する。
つまりあいつは3年経った今も尚ゼロの僕というわけだ。それを今後どう生かしていくつもりなのかと思ってな」

ルルーシュ「お前が今思っている通りだと思うぞ」

C.C「ではやるのか?」

ルルーシュ「あぁ、今回の一件で分かった。奴らを、ブリタニアを放っておいたら今後も第二、第三の糸守が量産されていくだろう
仮にクロヴィスが倒れたとしても、また別の軍人や皇族が同じことを繰り返すだけだ。だから俺が終止符を打ってやる」

C.C「茨の道だぞ?」

ルルーシュ「覚悟の上だ。クロヴィスは既に我が僕、上手く利用すれ日本の解放、独立くらいはすぐに叶うだろう
早速明日連絡をとってみるか、3年経った今でも奴はゼロからの指令を待ち続けていることだろうからな」

C.C「フッ、やはり面白い男だ。お前にギアスを与えたのは間違いではなかったようだ」




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(2年後)



C.C「珍しく今日は学校に行くのか?」

ルルーシュ「式典も終わり特区日本の方はだいぶ落ち着いてきたからな、たまには行かないとまずいだろう。これでも一応生徒会長だしな」

C.C「特区日本か、独立とは随分違う形となったな」

ルルーシュ「独立への足掛かりだ、まぁ見ていろ」

C.C「週末にはシュナイゼルやコーネリアが特区の視察に来るそうじゃないか」

ルルーシュ「あぁ、奴らにギアスをかける事さえできれば条件は全てクリアされたも同然だ」

C.C「悪い顔をしているぞ、早く学校へ行け生徒会長」

(アッシュフォード学園)



ルルーシュ「・・・・・・・こんなにあるのか」

リヴァル「そりゃ10日も連続で休んでりゃ仕事は溜まるでしょ。風邪なら仕方ないけど」

ルルーシュ「全く、この学園はそもそも生徒会の仕事が多すぎる。まずはそこから改善するべきだな」

リヴァル「その辺は任せるけど、そこの仕事全部片づけてからにしてよね」

ルルーシュ「ハァ・・・」



ウィーーーーーン



スザク「ルルーシュ!風邪はもういいのかい?」

ルルーシュ「あぁ、久しぶりだなスザク」

スザク「身体に気を付けないと、手洗いうがいはきちんとしなよ」

ルルーシュ「俺は子供か・・・・」

スザク「あっ、そうだ!今日から教育実習の先生が来るのは知ってるかい?」

ルルーシュ「知ってるわけないだろう」

スザク「その人が生徒会に挨拶をしておきたいってことで、今そこまで来てるんだけど入ってもらっちゃっていいかな?」

ルルーシュ「あぁ、別にいいぞ」

スザク「じゃあ、どうぞ」



ウィーーーーーーーン



ルルーシュ「・・・・・!!?」

スザク「この方が今日からアッシュフォード学園で教育実習を行う」

ルルーシュ「(あぁ、いつかはこんな日が来ることもあるだろうとは覚悟していたが、まさか学校に来るとはな・・・・しかも教員としてとは)」

リヴァル「おぉ、すっげー美人!!」

シャーリー「リヴァル、鼻の下伸びてるわよ」

カレン「(大学生かぁ、大人っぽいなぁ)」

ルルーシュ「(こんな事なら今日も休んどけば良かった・・・)」

三葉「実習生の宮水三葉といいます、よろしくお願いします!」

ルルーシュ「よ、よよろしくお願いします」

スザク「ルルーシュが何か緊張してる」

カレン「きっと美人だからよ、所詮男ね」

三葉「(あ、あれ?何でルルーシュくんがおるの?他の人達も知ってる人ばかり・・・ルルーシュくんって私の一個下やよね?)」

スザク「あの、どうかしましたか?」

三葉「ルルーシュくん、あんなに頭良かったのにもしかして留年したの?」

ルルーシュ「いや・・・そういうわけでは」

シャーリー「ちょ、何で宮水先生ルルの名前知ってるんですか!?」

スザク「知り合いなんですか?」

リヴァル「もしかして元カノとか!?」

三葉「え?いや、その・・・・」チラッ

ルルーシュ「(めんどーなことになってきた・・・)」




終わり

終わりです、ギアスと他作品のクロスは前にも何個か書いてるんで暇があったら見てください!

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