【安価】アンカー鎮守府奮闘記 (310)

アンカー鎮守府……それは、海に浮かぶ巨大な船。

通常時は大量の錨(アンカー)で停められ、常に最前線に送られる量産鎮守府。

トラック泊地から北東に数キロ、そこに俺は着任することになった。

主席での海軍学校卒業で最前線送りとは、かなり無茶な運用だろう。

なんにせよ護国の魁として、俺は励まなければならない……っ。

提督「……さて、俺の初期艦は、誰だったっけ?」

まだ来てないうちに、確認しておかなきゃな……。



初期艦(駆逐艦なら誰でも)
>>下

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477494038

ガチャ

曙「特型駆逐艦「曙」よ」

おっと、もう来たのか。

提督「ああ、よろしく」スッ……

曙「……何よ、いきなり馴れ馴れしいわね、この、クソ提督」

なっ!?

提督「……く、え?」

曙「なによ、耳詰まってるの?」

……何でこんなに反骨的なんだ……?



>>下

曙「こ、こっち見んな! このクソ提督!」

曙(……う、何でこんな最前線に……もっとオジサンかと思ってたのにっ)カァァ

提督(……主席で卒業しても、まだまだか……)

提督「と、とにかくよろしくな」

提督(多分艦の頃の記憶のせいだろう、その記憶のせいで戦えない艦娘もいるらしいし)

提督「さ、さっそく仕事でもするか!」

提督(とりあえず、少しずつ警戒を解きほぐすか……負けるな、俺)



※何をしよう
>>下

提督「まずは建造だな」

だいたい……これくらいだと全部つぎ込めば重巡艦くらいは造れるかな?

曙「…………」ジー

おっと。

まあ、流石に全部注ぎ込むのはな、大人しく最低値辺りを……。



※レシピ
1、駆逐艦
2、軽巡艦
3、重巡艦
>>下

提督「まあ、手堅く重巡艦を……」ツルン

妖精さんは綺麗好きだ。

提督「う、うわぁぁ!?」ザラザラザラ

曙「な、何やってんのよ!? このクソ提督!」ワタワタ

し、資材の大半が……。

こ、こうなったら是が非でも重巡艦を……っ!


建造艦
>>下

那智「……貴様が司令官か、私は那智」

那智「よろしくお願いする」

曙「ほんっと! このクソ提督っ!」ガミガミ

提督「お、重かったんだよ……そもそも少しくらい……」

曙「はぁ!?」

提督「……いや、俺が悪かった……」

提督「あ、那智だな、俺が提督で、こっちが曙だ」

那智「……そうか、貴様が……」

曙「……今度は気を付けなさいよ」

那智「そうだな」

提督(……ああ、艦の頃の記憶か)

提督(それにしても資材がなくなってしまった……遠征にも出せないしなぁ)



どうしよう
>>下

提督「と、言うわけで暫くは待機だ」

曙「何が待機だ、よ……このクソ提督」

返す言葉もないな……。

那智「まあ、事故とは言え大切な資源だからな」

提督「め、面目無い」

……うーん、このままでは責められ続けるのでは?

何とかして話題を逸らさねば……。



>>下

提督「えっと……2人は初出撃はどうしたい?」

曙「なによいきなり……そうね、ストレスなく戦いたいところね」

那智「初出撃か……私としては、盛大にいきたいな」

提督「そうか、2人とも良い意気込みだな!」



どうする
>>下

提督「……もう良い時間だな」

腹も減ってきたし……どこか行くか。

提督「2人とも、この鎮守府の稼働祝いだ、今日は3人で祝おう」

幸い、最前線だから間宮が常駐してくれてる。

オアシスだな、まさに。

那智「ふふふ、酒か」

提督「ああ、存分に飲んでくれ」

曙「……し、仕方ないから付き合ってあげるわよ」

……案外付き合いが良いみたいだな。

提督「俺の奢りだからな、ジャンジャン食おう!」



>>下

提督「ほらほら、呑め呑め」

那智「ははは、遠慮なく!」

曙「私にも酌しなさいよ! このクソ提督!」グデングデン

提督「……大丈夫なのか?」トクトク

曙「あぁ!? なひよ、もんくあうの?」

提督「い、いや……」

まあ、艦娘なんだし大丈夫だよな?



>>下

提督「大丈夫かー?」

那智「…………」スヤスヤ

曙「……ふぁぁ……」ウトウト

……飲み過ぎたみたいだな……やれやれ。

提督「曙、お前まで寝るなよ……2人も背負えない……」

曙「……くぁぁ……」ウトウト



提督「俺も、寝るかぁ……」ゴソゴソ

初日はちょっとやらかしたが……明日から、頑張るかな。



>>下

曙「さっさと起きろ、このクソ提督!」バシバシ

提督「ん……曙かぁ?」ゴソゴソ

……まだ少し早いが……まあ良いか。

提督「那智は?」

曙「二日酔い」

艦娘でも二日酔いするんだな。



どうする
>>下

提督「曙、少し辺りの海を偵察しよう」

この海域は前回の大規模作戦で取り戻した海域だ。

もしかしたら、という事もあり得る。

提督「ただし、何か見つけても絶対に逃げろよ」

倒すのは万全を期して、それが出来なければ他に頼る。

死ぬのなんて馬鹿らしいからな。

曙「分かってるわよ」



なにが見つかった
>>下

曙「…………」ザザザザッ

曙(死臭が酷いわね、この辺りは……)

曙(まあ、敵を倒して取り戻したし、当然か……)

曙「ん?」

「…………」プカプカ

曙「っ、クソ提督! 誰か浮いてるっ!」

提督『何だって!? ……曳航できるか?』

曙「……艤装も殆ど外れているし、いけるかも」

提督『なら、曳航して帰ってきてくれ』

曙「わかった」



コンマ判定
高いほど高レア
>>下

提督「……とりあえず、その艦娘は入渠させた」

那智「なるほど……」

提督「もしかしたら喪失艦として処理されてしまったかも知れないから、この鎮守府で引き取るかもな」

那智「そうか、何にせよその艦娘は幸運だな」

提督「まあな、生きてるだけで丸儲けだ」



拾ってきた艦娘(判定8)
>>下

雲龍「…………」ポヤ~

提督「意識が戻ったか、名は言えるか?」

雲龍「私は……雲龍型航空母艦、雲龍」

提督「空母か……所属は?」

雲龍「思い出せない……」

大変だな……流石に脳までは治せなかったか。

提督「お前は暫定的に、ここに所属する……それで、俺がここの提督だ」

雲龍「あなたが、提督……そう、よろしくね」



どうする
>>下

曙「何で私が……」ニギニギ

提督「あち、あちち、そう言うなって」ニギニギ

曙「そもそも餌付けするなんて、考えが浅いわ」ニギニギ

提督「まあまあ、漂流して腹も減ってるだろ」ニギニギ

曙「…………」ボロボロ

曙「……沢庵でも齧らせれば問題ないでしょ」



>>下

雲龍「…………」モグモグ

提督「……曙」

曙「なによ、クソ提督」

提督「暫く雲龍と入渠してくれ」

記憶が戻るかも知れないし、そうでなくてもケアがひつようだ。

曙「なんで私がそんな面倒くさいこと……仕方ないわね」

まあ根は良い子なんだよな。

提督「それじゃあ雲龍、お前のために艦載機を造ってくるからな」

雲龍「艦載機……楽しみ」ワクワク



>>下

提督「最初はこりゃ行ける、と思ったんだが」

曙「なんで必要以上につくるのよ!」

俺はギャンブルはよしといた方が良いらしい。

曙「またギリギリじゃない!」

提督「こ、今回はまだ出撃は出来るだろ?」

曙「とにかく、資源を貯めろ! このクソ提督!」

……口が悪いだけで、まっとうな事を言ってる。

真摯に受け止めよう。

提督「今は遠征も出せないし、大本営からの任務をこなすしかないかな?」



>>下

ブオン

大淀『はい、こちら大本営』

相変わらず精巧なホログラムだなぁ。

提督「何か手頃な任務はないか?」

大淀『……ええ、一つ』

大淀『トラック方面アンカー鎮守府、そこは先の作戦での戦場となりました』

大淀『その鎮守府を中心に、重点的に捜索してください』

大淀『何もないことが分かれば良いですし、なにかあるなら早急に手を打ちます』

提督「捜索だけか……わかった、承った」

大淀『では、また報告をお願いします』ブオン



>>下

那智「曙、雲龍の側を」

曙「分かってるわよ」

那智「雲龍、飛ばせるか?」

雲龍「ええ……皆、発艦して……」

ブォォ……

提督『こちらからも何か電探に引っかかったら言う』

那智「分かった……では……那智戦隊、行くぞ!」

曙「3人だけだけだけどね」



>>下

提督「んっ」ピコーンピコーン

なんだ……今、一瞬。

敵か、それとも……?

提督「雲龍、指定した地点に艦載機を送ってくれ」

雲龍『いいけれど……どうしたの?』

提督「微弱だが一瞬反応があった、瀕死の深海棲艦か……お前みたいな、弱った艦娘かも知れない」

雲龍『……ええ、分かった』



>>下

ヲ級「…………ヲヲヲ……」ボロボロ



雲龍「ッ、敵艦発見」

那智「数や艦種は」

雲龍「ヲ級が一人だけ……弱っているみたい……」

那智「だそうだ、どうする」



>>下

提督「瀕死、と来たか」

さて……うーん。

提督「那智、深海棲艦の武装解除及び鹵獲、頼めるか?」

那智『相手の状態次第だが……雲龍、どうだ?』

雲龍『……艦載機も無さそう……対空機銃も撃ってこない』

那智『なるほど……一応やってみる……曙、警戒は継続だ』

曙『分かってるわよ』

提督「頼んだ」

深海棲艦を鹵獲、と来たか……どう報告したものかな。



>>下

提督「……なんにしても深海棲艦、油断はできない」

提督「ふむ……面子を増やすために工廠へいくか」

提督「早速行くか」



※レシピ
1、駆逐艦
2、軽巡艦
>>下

提督「……層を厚くしたいな」

提督「となると、今作れる軽巡でも作るか」

駆逐艦、軽巡艦、重巡艦、正規空母。

……中々揃ってきたな。



コンマ判定
高いほど高レア
>>下

提督「わ、わぁぁ!?」

ピカァァァァ!!

提督「ひ、光っている……なんだか光っている……」

提督「い、いったい何ができてしまうんだ……」



建造されたのは(誰でも可)
>>下

ウォースパイト「…………」キラキラキラ

提督「お、おお……」タジタジ

ウォースパイト「が名は、Queen Elizabeth class Battleship Warspite……Admiral……よろしく頼むわね」

提督「ウォ、ウォースパイトォ!?」

ウォースパイト「……何か不満でも? あら……そう言えば、貴方……英国人じゃない……?」

提督「あ、ああ……この最新式のドッグから、出て来たんだ……」

ウォースパイト「なるほど……とにかく、よろしくね」



>>下

提督「だけどこの鎮守府は資源不足なんだ」

提督「そもそも軽巡艦でもギリギリだったんだからな……」

ウォースパイト「そう……それじゃあ、しばらくは留守番ね」

提督「そうだな……そろそろ他の三人も帰港するころかな?」



>>下

雲龍「大漁、大漁」ホクホク

那智「思わぬ収穫だ」ドッサリ

提督「どうしたんだ、この資材の山は」

曙「ヲ級のいた辺りに、多分深海棲艦の巣みたいなところがあったの」

雲龍「大量、大量」ウキウキ

ヲ級「ヲ……」



>>下

提督「……えっと、言葉分かるか?」

ヲ級「ヲ」コクリ

提督「そうか……」

案外敵意はなさそうだな……。

ウォースパイト「大丈夫なの? 本当に」

提督「武装も解除したし、このヲ級は敵意も無さそうだし大丈夫じゃないか?」



>>下

ヲ級「……ヲヲヲ」

提督「なるほど……轟沈した加賀だったのか……」

ウォースパイト「轟沈した後の記憶が残っていたのね……」

まあ、どうやら徐々に失っていくらしいが……。

それにしても、大本営にはどう説明したものか……。



>>下

ヲ級「ヲヲヲ……」

提督「深海棲艦だからな、まだ……ひどい待遇はしないけど、これが限界だ」ガチャン

ヲ級「……ヲー……」

那智「まだどうなるか分からん、あまり情をかけるのはよしておけ」

提督「……ああ、そうだな」



>>下

大淀『で、様子はどうでしたか?』ブオン

提督「深海棲艦の巣を見つけた……資材も大量にあった」

大淀『あら、それは……なるほど、では報酬を上乗せしておきますね』

提督「助かる」



>>下

提督「その近くにいた、弱っていたヲ級を鹵獲した」

大淀『なんと……生きた深海棲艦は大変貴重な存在です』

提督「待ってくれ、その深海棲艦はどうやら加賀の記憶を持っているらしいんだ」

提督「治せるかもしれない、少しだけこちらで扱いを任せてくれ」

大淀『……分かりました、ですが細かく報告を……もし何かあったなら、即刻大本営に連れていきます』

提督「ああ、分かった」

ブオン


>>下

曙「今日は珍しいことが立て続けに起きたわね……」モグモグ

提督「俺は持っている男だからな」

那智「そうだな、幸運としか言えないだろう」モグモグ

雲龍「…………」モグモグ、パクパク

ウォースパイト「これが、日本食……」カンドー



>>下

ガチャンガチャン

ヲ級「ヲヲヲヲー!」

提督「なんだなんだ!」

ヲ級「ヲヲ」サスサス

提督「なんだ腹をさすって……ん、腹が減ったのか?」

ヲ級「ヲ」コクコク

提督「分かった、今持ってくる」



>>下

ゴックン

ヲ級「……」マンゾク

提督「良い食いっぷりだったな」

ヲ級「ゴチソウサマ……」ペコリ

提督「……うぇっ!?」


>>下

ヲ級「……オイシカッタ……」メラメラ

提督「な、なんか燃え始めた?」

ヲ級「ヲヲヲ……提督、アリガトウ……」ペコリ

提督「ど、どういたしまして……」



>>下

提督「近くの鎮守府と演習することになった」

曙「唐突ね……」

那智「そう言うな、強くなれる機会を逃すべきじゃないぞ」

ウォースパイト「そうね……日本の Battleship とも戦ってみたいわ」

雲龍「……航空戦……」ワクワク


>>下

曙「このっ! なんでこんな相手と演習するのよ! このクソ提督!」

ウォースパイト「完全に囲まれたわね……」

那智「まずい……」

雲龍「……航空戦……」ショボン



>>下

曙「……はぁっ、はぁっ…………」

曙「ふふ……勝ったわ……」MVP

那智「流石だな、助かった」

ウォースパイト「日本の Destroyer の底力を見させてもらったわ」

雲龍「…………航空戦……」クスン

提督『おつかれ、皆』


>>下

提督「ほら皆、しっかり補給してくれ」

曙「なんだ、分かってるじゃない、クソ提督の癖に」

那智「ありがたいな」

ウォースパイト「まあ、私達は何も撃ってはいないけどね」

雲龍「…………」



>>下

雲龍「提督……」クイクイ

提督「なんだ?」

雲龍「特訓に、付き合って」

……まあ、さっきは戦えなかったしな。

提督「ああ、付き合うよ」



>>下

提督「この辺だからなー」

雲龍(なんで那須与一みたいなこと?)

雲龍「うん……頑張るわ」

提督「俺は踊らないから、絶対に当てるなよー」

雲龍「だったら離れて」

提督「それもそうか」ザザザザザ



>>下

BLATATATATATA! BALALALALALA!

提督「おお……凄いぞ雲龍!」

提督「まさかこんなに凄いとは、天才だな!」

雲龍「……そう、かしら」テレ


>>下

雲龍「提督提督、これも」

BALATATATA!

提督「うおぉ! 凄い!」

雲龍「…………」テレテレ



>>下

提督「今日の晩飯は雲龍が撃ち落した雁だ」

曙「……ふーん、中々味は良いじゃない」モグモグ

雲龍「間宮さんにやってもらった」

那智「ははは、それは美味くなって当たり前だな!」モグモグ

ウォースパイト「精密な射撃ね……流石だわ」モグモグ

提督「ヲ級にもおすそ分けしてくる」



>>下

ヲ級「…………」

提督「物を食べるほど、加賀っぽくなってきているな……」

ヲ級「ヨモツヘグイ……」

提督「えっと、その世界のものを口にしたら元の世界に帰れない、だったか?」

ヲ級「沢山食ベテ、元ニ、戻レルカモ……」

提督「そうか……まあ、その姿だとやり辛いだろうしな」

ヲ級「コノ格好、チョット、肌、出シスギ……」カァァ



>>下

提督「この鎮守府じゃ、これくらいしかなかった」

ヲ級「……提督、アリガトウ……」

提督「いやいや、俺にはこれくらいしかできないからな」

ヲ級「ソンナコト、ナイ……」



>>下

ヲ級「……提督ハ、優シイ……」

提督「はは、そうかもな」

ヲ級「アソコハ、私ニハ冷タカッタ……」

提督「そうなのか……まあ、ここには良い奴ばっかりだから大丈夫だぞ」



>>下

提督「ばばんばばんばんばん」ガララ

提督「ふぃぃぃ……」チャプ

雲龍「お疲れね」

提督「……うわっ!?」

雲龍「…………暖かい……」ホンワカ



>>下

雲龍「…………」ポカポカ

提督「……」

提督「雲龍?」

雲龍「なに?」

提督「え、っと……大丈夫なのか?」

雲龍「……? ええ、もう演習の負傷は無いわ……」



>>下

提督「そう言えば、何か欲しいものはあるか?」

雲龍「……艦載機?」

提督「そうか……後で作るよ」



>>下

雲龍「…………」ポカポカ

提督「…………」ジー

雲龍「……」ボー

提督「…………っ」ブンブン

雲龍「なぁに?」

提督「な、なんでもない」


>>下

提督「……あー……ビックリした……」

提督「風呂、時間を決めなきゃな」

ガララ

雲龍「…………」ゴクゴク

提督「だぁ!?」

雲龍「ぷは……どうしたの、提督……欲しいの?」



>>下

曙「ばばんばばんばんばん」

曙「いーいゆーだなー」

ガララ

提督「……あ、け……ぼの……」

雲龍「?」

曙「………………」

曙「このクソ提督!」

提督「誤解だ!」



>>下

提督「……前が見えねぇ……」ボロッ

雲龍「誤解よ、曙」

曙「ゴカイ? 釣りでも始めるの?」

雲龍「提督用のお風呂がなくて、それでバッタリ私と」

曙「……そう」

曙「まず着替えを確認すればいいでしょ、このクソ提督!」

提督「ま、まあ……そうだな……」

雲龍「あんまりいじめちゃ……」スッポンポン

曙「服を着ろ!」



>>下

ウォースパイト「こんよく?」ヒョコ

那智「日本の温泉の文化だな」ヒョコ

ウォースパイト「オンセン!? 知っているわ、私、入ってみたいの!」

那智「そうか……だそうだ」

提督「え、ええ!?」

雲龍「……私も……」

那智「ふむ、なら私もだ」

曙「なッ!? あんた、何考えて……」

那智「曙はどうする?」

曙「私がやるわけ……」

雲龍「提督、怖くないわ」

曙「ッ! ええ、ならやってやるわよ!」

えー?



>>下

曙「……い、今すぐ風呂へ入りなさい!」

提督「え、えーッ!?」

曙「な、なな、何よ! もんくある!?」

提督「ちょっと、ひっぱるなって……わぁ!?」



>>下

ウォースパイト「……わぁ、凄いわ」

提督「あ、待った待った、かけ湯を忘れてるぞ」

ウォースパイト「かけゆ?」

提督「いったん手桶で体の表面の埃とかを落とすんだ」

ウォースパイト「なるほど……」



>>下

ウォースパイト「あら、洗ってくれるの?」

提督「ああ」ワシャワシャ

この位置なら頭しか見れないからな……。

ウォースパイト「流石提督ね」ルンルン


>>下

ウォースパイト「……はふぅ……オンセン、良いものね……」

提督「そうか、それじゃあ……」

ウォースパイト「体も頼める?」

提督「…………」

提督「…………」

提督「ああ、背中は任せろ」



>>下

提督「…………」ゴシゴシゴシ

胸が揺れてる……。

……落ち着け。

曙「わ、わわ、私も洗いなさいよこのクソ提督!」

えー……。

提督「わ、分かった」



>>下

那智「……随分楽しそうだな」

提督「な、那智……」

那智「私も入るか」

雲龍「……私も……」

提督「…………しょうがないな……」



>>下

雲龍「…………」ボインボイン

提督「……」

一番大きいな……う、いかん。

曙「……こ、この……」ウルウル

提督「え、あ、曙……」

曙「このクソ提督ー!」



>>下

提督「……」

あ、やばい……。

提督「…………」クラッ

バターン


>>下

…………なんだ……?

寝て、いるのか?

曙「この……さっさと起きなさいよ……」グス

…………心配させちゃったな。

提督「……すまないな、曙」

曙「……え、あ、い、いつから……」


>>下

那智「おお、起きたか……」

ウォー「……大丈夫?」

那智「ほら、冷えたビールを持って来てやったぞ」

提督「おお、これは……」



>>下

曙「あんたは水でも飲んでなさい!」

……おっしゃる通りで。

曙「ほら、アンタたちも!」グイグイ

ウォー「まあ、出直しましょうか」

那智「また今度、だな」



>>下

曙「…………」

曙「私も、寝るから……さっさと治しなさいよね、迷惑だから」

まあ、おっしゃる通りだ。

曙「…………」ガチャ、バタン

提督「おやすみ」

曙「…………」ガチャ

曙「お休み」バタン



>>下

提督「…………」ムクリ

提督「水……」

乾いた……。

提督「……ん」

那智「おや、水か? ちょっと待て」ザァァァ

那智「ほら」スッ

提督「ありがとう」



>>下

提督「……なあ、那智よ」

那智「なんだ?」

提督「改二、って聞いたことあるか?」

那智「……ああ、あるさ」



>>下

提督「那智も、鍛えれば必ず改二になれる」

那智「ああ、道のりは長いだろうが……」

提督「俺や曙の為にも、強くなろう、一緒にな」

那智「……そうだな」



>>下

那智「どれ、ねぎらってやろう」モミモミ

提督「ん、悪いな」

那智「なあに、こんなこと、どうってことない」

……少し痛い。



>>下

提督「……くぁぁ……」

那智「ふふ、あくびか? ……ふあぁ……」

提督「お前もか……寝なおす……」ウツラウツラ

那智「……おともしよう……」



提督「……ぐぅ」パタン

那智「すやぁ……」パタリ



>>下

那智「…………」フラフラ

提督「……」フラフラ

バタン

曙「な、ななな、な……ッ!?」

曙「あ、いつら……!」



>>下

曙(ひ、秘書艦として……見逃せないわ、こんな羨ま……けしからないこと!)

コソコソ、ガチャ

提督「…………」グー

那智「…………」スヤスヤ

曙(な、那智がクソ提督を押し倒しているーッ!?)



>>下

ズリズリ、ドサ

曙「…………」パンパン

那智「……う、ぅう……」スヤスヤ



ガチャ

曙「…………」コソコソ

提督「…………」グーグー

曙「……」ゴソゴソ



>>下

提督「…………ん……んん」

あー……よく寝た……。

あ、あ、ああぁ!?

曙「…………」スヤスヤ

や、って……しまった、のか……?

お、お、おお、俺は……やってしまったのか!?



>>下

曙「な、な、ぁ、あん、クソ…………ッ」ウルウル

提督「俺は無実だぁ!」

曙「なんで何もしてないのよ!」

提督「それはどうなんだ!」

曙「馬鹿! 馬鹿! クソ提督!」



>>下

曙「こ、子供の名前、どうしよう……」ウルウル

提督「なんにもしてないって!」

曙「認知しない気!? このクソ提督!」

提督「信じてくれぇ!」


>>下

ガチャ

雲龍「提督、起きて……」

曙「…………」ゼンラー

雲龍「…………」

提督「こ、これは、だな、ちがう、ちがう、ぞ」

雲龍「おはよう ございます」

雲龍「ゆうべは おたのしみでしたね」バタン

提督「違うんだぁぁ!」


>>下

曙「提督に傷物にされたぁ……」クスンクスン

提督「とりあえず服をだな……もう、この……」キカセキカセ

曙「う、うぐ、うぇ……」

提督「この……起きろこの」


>>下

曙「…………」ボー

提督「ようし、かんせいだー」ボケー

曙「…………キツイ……」



>>下

提督「……本当に、何もやってないからな」

曙「どうだか……」

ガチャリ

那智「ははは、おめでとう」パチパチ

雲龍「おめでとー」パチパチ

ウォー「? おめでとう」

ヲ級「ヲー」パチパチ←ケージに入っている


>>下

ブオン

大淀『提督……どうしたんですか、その顔』

提督「なんでもない」ヒリヒリ

大淀『そうですか……すみませんが、鹵獲したヲ級について報告を』

提督「ああ、分かった」

大淀『すみません、ここではなく本土……そうですね、横須賀鎮守府まで来てください』

提督「……まあ、案件が案件だからな」

大淀『えっと、そうですね……では、正規空母雲龍と共に来てください』

提督「雲龍?」

大淀『ええ、雲龍型はまだ珍しいので』

提督「分かった」

ブオン


>>下

雲龍「…………」ウキウキ

提督「まだ時間があるな……」チラッ

雲龍「そう……どこか、よる?」ウキウキ

提督「ああ、そうするか」


>>下

提督「ほら、抹茶」

雲龍「ありがとう、提督」

雲龍「……美味しい……」ペロペロ

提督「そうか、これも食べるか?」

雲龍「そんな、悪いわ……」

提督「じゃあ、俺も一口貰おうかな」

雲龍「……じゃあ、私も」



>>下

提督「それじゃあ雲龍、俺は会議室に行くから」

雲龍「分かったわ」

提督「多分簡単な検査とか受けるまで時間かかると思うし、俺の報告も長くなるから、迷子にならない程度にぶらついててくれ」

雲龍「……そうね、そうするわ」



>>下

横提督「……いい男だ、若いねぇ」

提督「………………」ゾゾゾ

横提督「まあ、まずは報告だ」

ま、まずは!?

提督「え、っと、まずはヲ級の現状を……」



雲龍「……まだかしら……」



>>下

雲龍「……」トコトコ

雲龍「わぁ」ビックリ

イ級「…………」ハクセー

ロ級「…………」ハクセー

ハ級「…………」ハクセー

雲龍「まあ、悪趣味」



>>下

横提督「……と、言うわけだ……ヲ級を任せたよ」

提督「はい、分かりました!」

横提督「……さて、これからゆっくり……」

提督「外に私の艦を待たせているので!」ガチャ、バタン


>>下

提督「……ん?」

葛城「う、雲龍姉ぇ……」ウルウル

雲龍「葛城……」

葛城「わーん、寂しかったよー! この提督ホモだしー! 私練度上げるの後回しにされるしー!」ダバーッ

雲龍「……葛城……」



>>下

RRRRR、RRRRRR

提督「なんだ、どうした」

那智「た、大変だ! ヲ級が天城に!」

提督「な、なんだと!? ヲ級が天城に!?」ガビーン

雲龍「ヲ級が天城に!?」びっくり

葛城「ヲ級が天城姉ぇに!?」ガーン



>>下

横提督「……異動、か」

葛城「は、はい! 私、前線に出たいんです!」

横提督「だがなぁ……前線には即戦力の艦が必要なんだ、君では……」

雲龍「葛城をください」

横提督「豪く直球だね……しかし、むざむざ死にに行かせるのは……」

ホモとはいえ、流石に厳しいか……?



>>下

提督「お願いします! なんでもします!」

雲龍「て、提督……」ジーン

葛城「提督さん……」ジーン



>>下

横提督「今、何でもするって、言ったね………?」

提督「……え……」

雲龍「提督、我が身を犠牲に……」ウルル

天城「提督さん……」ウルウル



>>下

提督「…………」

提督「……横須賀提督ホモを大本営に流すぞ」

横提督「葛城、君ははれて前線へ栄転だ! がんばって国のために尽くせ!」

葛城「ッ! 提督、ホモだって思ってたけど……ありがとう!」

雲龍「皆勢ぞろいね……」ホロリ



>>下

ザザザァ……

提督「よかったな、雲竜に葛城……だけど、横須賀より厳しいからな」

葛城「はい! 頑張るね、提督!」

葛城(さっきの、かっこよかったなぁ……)ドキドキ

葛城(今度の鎮守府では、すっごい活躍をしてお姉ぇ達や提督にほめてもらわなきゃ!)



>>下

提督「ほ、ほぎゃぁぁ!?」

は、ハードすぎるのでは!?

艦娘の任務はランダム性が高いんだぞ!?

提督「う、うぐぁぁ……これから大変だ……」

しかも最前線、周囲の警戒や探索も定期的に……鬼か……。



>>下

提督「…………疲れた……」グデー

提督「だ、だが……おかげで人数が大きく増えたな……」グデー

提督「うぁぁ……ゆっくりしたい……」グデー

提督「………………はぁぁ」



>>下

提督「…………」

ん?

なんだ、膝枕されているのか……?

葛城「……提督さんは頑張ったし、こ、これくらいしても良いよね……?」ドキドキ

葛城、か……よく俺になついてくれるいい子だ。



>>下

ギリギリギリギリ

曙「私を、ないがしろに、して……」

ギリリィィ

曙「ク、ソ、提、督ぅぅぅ……」

ギリギリギリギリ

ビシッ



>>下

ダキッ

曙「く、クソ提督ー」ギュゥゥ

提督「あ、曙!?」

葛城(っむ、この子は秘書艦の……ま、負けないんだから!)

葛城「提督さーん」ギュゥ


>>下

曙「……なによ、あっちいきなさいよ……」ギュゥゥゥ

葛城「そっちこそ……私が先よ……」ギュギュギュゥゥ

曙「私が秘書艦なんだけど……」ギュゥゥッ

葛城「関係ないでしょ……」ギュゥゥッッ

曙「胸でも増やしたら、甲板胸じゃああの二人も恥ずかしいでしょ」ギュゥゥゥ

葛城「そっちだってそこまで変わらないでしょうが……」ギュゥゥッッッ


>>下

提督「…………」

どうしてこうなった。

曙「負けないんだから!」

天城「私だって!」

ま、まあ……二人が俺の為に作ってくれるんだからな……。

ありがたくいただこう。



>>下

提督「……うん、美味しいな」

葛城「やったー!」

曙「…………」ガクー

提督「いや、曙のも美味しかったよ」

曙「…………渋い顔してたじゃない」

提督「うっ」ギク



>>下

葛城「まあ、そんなに落ち込むことはないわよ!」ドヤァ

曙「くっ、この甲板胸!」

葛城「なっ、また言ったわね!」

曙「なによ、ホントでしょ!」

葛城「な、なんですってー!」



>>下

曙「デザートよ!」

葛城「まあ、私が勝つけどね!」

曙「ふん、そう上手くいくかしら!」

葛城「提督、みててね!」



>>下

提督「…………葛城」

葛城「いやったーー!」ピョンピョン

曙「~~~っっ!!」ガーン

提督「いや、両方とも美味しかったんだぞ?」



>>下

曙「そういう訳なの!」

間宮「なるほど、深刻ね」ニコニコ

間宮「それじゃあ、私と頑張っていきましょう!」

曙「絶対、目に物見せてやるんだから……っ」



>>下

金剛「ナルホドー、2人ともクッキングのトレーニングですかー」

提督「ああ、2人の邪魔はしたくないし、金剛は良い子だからな」

金剛「……照れちゃいますねー」テレテレ

提督「とりあえず、紅茶でも淹れてもらおうかな」

金剛「わかりましたー!」



>>下

提督「な、なんだこれはっ」

提督「ウーマーイーゾー!」

ピカァァァァ!

金剛「オウッ!? 提督がライトニング!?」



>>下

ガチャッ

比叡「金剛お姉さまーっ!」ダダダダダッ

ダキッ

金剛「ひ、比叡!?」

提督「間違えてるぞ」

比叡「えっ、ひ、ひぇぇぇ!?」



>>下

提督「仕方のない奴だな」

ギュッ

比叡「ひ、ひぇぇぇ!?」

金剛「なーー!?」



>>下

金剛「提督ーっ!」

ダキッ

提督「おおっと、挟撃されてしまったな」

比叡「て、提督っ、金剛お姉さまから離れてくださいっ」



>>下

提督「ならば、こうだっ」

ギュッ、ギューッ

金剛「っ、提督ーっ!」テレテレ

比叡「ひ、ひぇぇ……」



>>下

イチャイチャ、キャッキャッ

金剛「もーっ、もっと雰囲気を……」ドンッ

提督「うわっ」グラッ

比叡「えっ!?」

ドサッ

金剛「て、てて、てっ!?」

比叡「あ、あわっ、わわ!?」

提督「す、すまないっ、事故だっ」



>>下

提督「わ、悪かった」

比叡「き、きに、しないでください……」テレテレ

金剛「む、むむ……っ」

ガバッ

提督「えっ、金剛……んっ!?」

比叡「ひ、ひぇぇぇ!?」

金剛「ぷはっ、ふふーん、抜け駆けは許しませーん!」




>>下

金剛「まだまだでーす!」

提督「っ、何度もくらうかっ!」

サッ

ブチュー

比叡「ひぇぇ!?」

金剛「オゥ……フレンドリィファイア……」



>>下

青葉「青葉、見ちゃいました……っ!」

青葉「これは、古参の皆さんに抜け駆けをお知らせしなければっ!」

青葉「これはスクープですよー!」



>>下

青葉「やはり曙さんや葛城さん、雲龍さんやウォースパイトさんはかなりのリアクションが……」

ポンポン

青葉「ほへ?」

金剛「…………」ニッコリ

青葉「んひゃぁぁぁ!?」



>>下

提督「……悪かったな、さっきは事故とは言え」

比叡「そ、そんな、大丈夫です……」

比叡「……それに……」テレテレ



>>下

ジー

葛城「そ、そんな、てい、とく……」

葛城「…………」ガーン



>>下

葛城「なによー、提督さんのアホーッ!」

グビグビ

天城「一気飲みはダメよ、葛城」

雲龍「…………」ゴクゴク



>>下

ピンポンパンポーン

天城「あら、呼び出し?」

葛城「なんだろ?」

雲龍「新しい艦載機?」

天城「取り敢えず行かなきゃ」

葛城「うん、そうだね」



>>下

提督「遠慮するなよ? 皆には内緒だぞ?」

葛城「わ、わぁぁ!」

天城「そ、そんな、皆さんに悪いです……」

雲龍「…………」モッモッモッ

雲龍「……甘い…………」ポロポロ



>>下

提督「そういえば、最近頑張ってるって聞いたぞ」

ワシャワシャ

提督「応援しているからな」

葛城「て、提督、さん……」カァァ



>>下

提督「……葛城」ピタッ

葛城「え、なあに?」

提督「頑張っているお前に、これを……」スッ

葛城「へ? なにこれ」パカッ

葛城「…………えっ」

天城「こ、これは……っ!」

雲竜「……綺麗ね……」



>>下

葛城「て、て、ていとく、さん」

ポロポロ

葛城「うぇぇえええん、ありがとぉおお」ポロポロ

ダキッ

提督「泣くなよ、まったく」ナデナデ

天城「おめでとう、葛城」

雲竜「おめでとう……」パチパチ

>>下

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