姫様まじょるどむ(30)

全10話予定の短編集です。
レスで言うと、100行くか行かないかくらいです。
次レスからはじまります。

ー1ー

姫「執事!!」

執事「はい、なんでしょう」

姫「お腹減った、なにか作って」

執事「あと1時間ほどでお食事の時間ですが・・・」

姫「でも、お腹減った・・・」グゥ

執事「しかし、この時間に食べてしまいますと、お食事が食べられなくなってしまいますよ」

姫「」グゥ-

執事「・・・まぁ、ちょっとなにか口にするくらいなら大丈夫でしょう」

姫「やった!!」

ーーー
ーー

姫「ねぇ~まだ~」

執事「もう少し待っていてください」

姫「ねぇ~ 執事~」

執事「あと少しくらいですから、お部屋で待っていてください」

姫「・・・それは嫌!!」

執事「・・・じゃあ、静かに待っていてください」

姫「はーい」

ーーー
ーー

執事「・・・もうそろそろいい頃でしょう」

姫「え!! 出来た!?」

執事「はい、出来ましたよ」

姫「わ~い」

執事「本当は、食後のデザートとして出そうと思って今朝から仕込んでいたのですが・・・」

姫「なにこれ? キレーな色だね」

執事「マカロンですよ」

姫「まかろに?」

執事「マカロンです」

姫「まかろに!!」

執事「・・・マカロンですって」

姫「まかろに~」

執事「・・・もうそれでいいです」

姫「まかろにいい匂いがするね!!」

執事「全部は食べないでくださいよ。 お食事が食べられないとなると、シェフの方がかわいそうですから」

姫「わかってるから大丈夫!!」

執事「本当ですか?」

姫「大丈夫、まかろにがどれだけ美味しくても、2つで我慢する!!」

執事「おいくつ召し上がってもよろしいですけど、お食事はちゃんと食べてくださいね」

姫「了解です!!」


ーーー
ーー

姫「執事、執事!!」

執事「なんですか、お嬢様」

姫「まかろに美味しかった!!」

執事「それは良かったですね」

姫「なんかね、色によってね、なんかね、違うの!!」

執事「まぁ、味変えましたからね」

姫「でね、そのぉ・・・」

執事「どうかなさいましたか?」

姫「・・・全部食べちゃった」

執事「・・・お食事はちゃんと食べられますよね?」

姫「えっと・・・ 大丈夫」

姫「ケプッ」

執事「・・・だから、全部食べないでくださいってーー」

姫「・・・ごめんなさい」

執事「・・・食べてしまったものは仕方が無いですね」

執事「シェフの方に言って量を減らしてもらってきます」

姫「ありがとう執事!!」

執事「ほら、ですから一刻も早く消化してきて下さい」

姫「は~い」

姫(早く消化するってどうやるんだろ)

ーーー
ーー

執事「大変申し上げにくいのですが・・・」

シェフ「あ~食事を少なくしろって事だろ?」

執事「・・・え?」

シェフ「お前さんがなんか朝から作ってたみたいだから、どうせあの嬢ちゃんにあげるだろうなと思ってな」

執事「さすが王室のシェフに選ばれる方なだけありますね」

シェフ「いや、お前さんが嬢ちゃんに甘いのはみんな知ってるから王室云々じゃねぇぞ」

シェフ「ここにいるお世話係から教育係まで
お前さんが朝に料理してた時点で先が見えてたっつうの」

執事「そんなことは無いです。 私は、お嬢様を一国の王妃にする為に常日頃から厳しく接しております」

シェフ「あーはいはい」

執事「・・・とにかく、食事の量の調節の方、宜しくお願いします」

シェフ「おう、任せとけ」

執事(私が、お嬢様に甘い? そんなことは・・・)

ーーー
ーー

姫「うっ、さっき食べたまかろにが出そう」ウップ

執事「・・・何をしてるのですか?」

姫「え? 回転運動」グルグル

執事「気持ち悪くならないんですか?」

姫「なる!!」ウップ

執事「ならやめた方がよろしいのでは?」

姫「でも、消化しないと料理のおじさんに悪いからね」グルグル

執事「そんなに回ってたら、消化する前に口から出てきてしまいそうですね」

姫「・・・」スッ

姫「先言ってよ!!」フラフラ

執事「口からマカロンがでそうになった時に、やめれば良かったのでは?」

姫「・・・それは気がつかなかった」ウップ

執事「・・・アホですね」

姫「うるさいばーかばーか!!」
ーーー
ーー

執事「お嬢様、お食事の時間ですよ」

姫「え? もう?」

姫「あんまりお腹減ってないのに」

執事「マカロンをあんなに食べるからですよ」

姫「・・・ごめんなさい」

シェフ「あれ、お嬢ちゃん思ったよりも腹が減ってないみたいだな」

姫「ちょっとまかろにを食べ過ぎちゃって・・・」

シェフ「がははは、あれだろ、このアホの作った物が美味かったんだな」

姫「うん」

執事(・・・アホ?)

シェフ「そうだろそうだろ。 でもな、あんなアホの料理よりも、俺の料理の方がうまいぞ」

姫「それは知ってる!!」

執事「それは、専門の方には勝てませんよ」

シェフ「って事はだ、これも食えちまうんじゃねぇか?」

パカッ

姫「なにこれ? シチュー?」

シェフ「クラムチャウダーって言うんだ。 お嬢ちゃんには、まだ作ったことなかったよな」

姫「うん、知らない」

執事(なるほど、スープの類ならお腹が減ってなくても、食べやすいと言うことですね)

シェフ「がははは、食ってみろ。 うまいぞ~」

姫「いただきます」

ーーー
ーー

執事「いや、さすがですね」

シェフ「ん? なにがだ?」

執事「今日のお食事の事ですよ」

シェフ「あぁ、あれか」

執事「食べやすくて、栄養価の高い物を選ぶなんて」

シェフ「俺を褒める暇があるなら、あのお嬢ちゃんの相手してやりな」

執事「はい、今日は本当にありがとうございました」

シェフ「今日『も』だろ?」

執事「・・・今後こんな事が無いよう気をつけます」

シェフ「がははは、前にも聞いたことがあるぞ、そのセリフ」

執事「次こそきっとです」

シェフ「まぁ、期待はしないでおくぜ」

執事「・・・失礼いたします」

シェフ「おう」

姫「ねぇ執事執事!!」

執事「なんですか、お嬢様」

姫「私、ちゃんと全部食べられたよ~」

執事「はい、偉いです」

姫「えへへ~」

執事「次はおやつをあんまり食べないでくださいね」

姫「気をつけます!!」

執事「いい返事です」

シェフ(今度はいつまで続くのやら)

メイド「料理長さん、そろそろお片付けを始めないと・・・」

シェフ「おう、わかってるわかってる」

メイド「私が残業しなくては ならなくなってしまいます!!」

シェフ「・・・それは知らなかったわ」

メイド「私も手伝いますからマッハで片付けましょう!!」

シェフ「はいはい」

ー2ー

姫「執事~」

執事「はい」

姫「暇~」

執事「私は忙しいのですが・・・」

姫「そんなの知らない、遊んで!!」

執事「そんなこと言われましても、これからお掃除やらなにやら・・・」

姫「むぅ!! 私お姫さまなんだぞ!!」

姫「執事は私の命令を聞かなきゃダメなの!!」

執事「さすがの私にも、従わない命令もありますよ」

姫「たとえば?」

執事「えっとですね・・・ 道徳の観点からみてーー」

姫「難しい。 簡単に言って」

執事「・・・要するに、人を嫌な気持ちにさせるような命令とかは聞けません」

姫「ふーん。 でも、今は誰も嫌な気持ちにさせてないよ」

執事「お仕事をサボって遊んでいる方を見たら、ちゃんと働いてる人が嫌な気持ちなるでしょう?」

姫「私は執事と遊びたい!!」

執事「しかしですね・・・」

メイド「別に遊んであげればいいじゃないですか」

姫「さすがお姉ちゃんいいこと言う」

執事「しかしですね・・・」

メイド「要するに、お部屋の掃除が終わればいいのですよ」

執事「えぇ、まぁ」

メイド「なら、わかってますよね?」ヒソヒソ

執事「・・・代わりにやって下さるなら、まぁ」ヒソヒソ

メイド「姫様入浴ブロでどうですか?」ヒソヒソ

執事「なっ!? 撮って来いと言うのですか!?」

姫「なんのお話をしてるの?」

メイド「お仕事のお話ですよ~」

執事「いや、流石に入浴中のブロマイドはちょっと・・・」

メイド「じゃあ、掃除の方宜しくお願いします」ペコッ

執事「水着のやつなーー」

メイド「スク水ですか!? 旧式のスク水ですか!?」グイッ

執事「・・・いえ、ワンピースみたいなやつです」

メイド「ワンピースかぁ・・・ しかし、姫様ならワンピースでも・・・」

メイド「わかりました!! やりましょう!!」

メイド「姫様」

姫「ん? お仕事のお話終わった?」

メイド「はい、私がお部屋をお掃除するので、姫様はこの方と遊んでもらって結構です」

姫「やったー! 流石お姉ちゃん!!」

メイド「ふふふ、それでは有意義な時間をお過ごし下さい」ペコッ

ーーー
ーー

姫「タッチ~ はい、次は執事が鬼~」

執事「2人で鬼ごっこしても楽しくないのでは・・・」

姫「え? 楽しいよ」

執事「本当ですか?」

姫「うん、執事とならなんでも楽しいよ」

執事「なんと嬉しいお言葉・・・」

メイド「私がお仕事中になにいちゃこらしてるんでしょうか、このダメ執事は」

執事「・・・貴方が変わってくれるって言ったんじゃないですか」

メイド「遊ぶのはいいですが、いちゃいちゃするのは許せません!!」

執事「お部屋のお掃除は終わったんですか?」

メイド「そんなの知りません、私も混ぜて下さい!!」

姫「うん、一緒に鬼ごっこしよう。人数多い方が楽しいもんね!!」

メイド「姫様に合法的にお触りできる機会なんて滅多に有りませんからね!!」

姫「?」

姫(別に、お姉ちゃんならいつでも触っていいのに・・・ 変なの)

メイド「あ、でも、アナタは姫様に触ってはいけませんよ。 あと、私にも触らないでください」

執事「私がいま鬼なのに!?」

ーーー
ーー

リーダー「で、お部屋のお掃除もしないでお姫様と遊んでいた、と」

執事「・・・申し訳ありません」

メイド「まあまあババァ長、ここはあなたのお腹のように大きな心で許して差し上げましょうよ」

リーダー「確かに、お嬢様が執事様と遊びたがっていたのも事実・・・」

メイド「あんまり怒ると小じわが増えますよ」

リーダー「・・・今回のところは許して差し上げましょう」

執事「ありがとうございます」

メイド「私の交渉術のおかげですね」

執事「・・・交渉術?」

リーダー「あと、そこのガキ」

メイド「ひゃい!!」

リーダー「アナタには少しお話が有るので残っててくださいね」

メイド「でも、まだお仕事が・・・」

リーダー「遊んでたんですからもちろん終わってますよね?」

メイド「えっと・・・ いや・・・ そのぉ・・・」

リーダー「どうなんですか?」

メイド「・・・えへへ~」

メイド「ダッシュ!!」ダッ

リーダー「執事様、捕まえてきてください」

執事「・・・了解いたしました」

ーーー
ーー

メイド「離してください!! セクハラですよ!!」バタバタ

執事「それはお断りいたします」

メイド「ロングスカート相手に、タキシードとか卑怯極まりないです!!」バタバタ

執事「なんとでも言ってなさい」

リーダー「さてと、ゆぅっくりとお話をしましょうね~」

メイド「・・・お尻ペンペンだけは勘弁してください」

リーダー「あらら、お話するだけですから大丈夫ですよ」

メイド「でも、前はそう言ってーー」

リーダー「お話するだけですから」

メイド「・・・執事殿、助けて下さい!!」ヒソヒソ

執事「お話ですか。 それでは、メイド長の分のお仕事もしておきますね」

リーダー「あら、ありがとう執事様」

メイド「なっ!? この裏切り者!!」

執事「罵倒するから行けないんですよ・・・」

リーダー「それじゃあ、行きましょうか」グイッ

メイド「いやぁ~」バタバタ

執事(たまにはガッツリ絞られなさい)

ー3ー

姫「執事、アナタ私に隠してることがあるでしょ?」

執事「はて、何のことでしょう?」

姫「とぼけても無駄なんだぞ!!」

姫「あの街の飾り付け、間違いなくそろそろお祭りがあるでしょ!?」

姫「内緒にしても無駄なんだからな!!」

執事「一週間くらい前に言ったと思うのですが」

姫「嘘だ!!」

執事「確か、そろそろハロウィンだとお伝えしたはずですが」

姫「・・・言われてみれば、言ってたかも」

姫(ハロウィンってお祭りだったのか・・・)

姫(てっきりお菓子だと思ってた・・・)

執事「しかし、この国はハロウィンの仮想のレベルが毎年高いですよね」

姫「あ、うん、そうだね」

姫(ハロウィン・・・ この季節に毎年あるってことは・・・)

姫「あ、ハロウィンってあれだ!!」

姫「誰にも怒られないでお外で裸になれるやつだ!!」

執事「・・・その話は誰から聞いたんですか?」

姫「メイドのお姉ちゃんだけど・・・」

執事「ちょっと席を外しますね」

姫「うん、どうぞ」

姫(おしっこにでも行きたくなったのかな?)

ーーー
ーー

メイド「ランラララーン」

メイド「今日は快晴で気分も晴れ渡るようなお空です」

メイド「姫様のパンツも干し放題!!」

メイド「・・・まてよ」

メイド(洗濯後に濡れてるパンツってエロくね?)

メイド(洗う前のはいつも確認してるけど、洗濯後はまだやった事なかったですね・・・)

メイド「ちょっと味見を・・・」ソォー

メイド「」ペロッ

執事「・・・何してるんですか」

メイド「ひゃっ!! ひつじどの、いつからそこに!?」モグモグ

執事「貴方がお嬢様の下着を舐めてる辺りからですね」

メイド「・・・執事殿、この件はどうかご内密にお願いします」

メイド「このことがしれればお嬢様の私への信頼度が・・・」

執事「その様な物、元から無いような物でしょう」

メイド「執事殿酷いです!!」スッ

執事「・・・なんですかこれ」

メイド「お気持ちです。 受け取って下さい」

執事「いや、だからこれなんなんですか」

メイド「見てのとおり、私の脱ぎたてのパンツです」

執事「いりません」

メイド「なんと!? 殿方は皆、可愛い女性の脱ぎたてのパンツを渡せば大抵の人がなんでもしてくれるとお聞きしたのですが」

執事「なんですかその変な知識は!! そう言うのお嬢様に教えないで下さいよ!!」

メイド「姫様に? まっさか~、私が姫様にそんなこと教える訳ないですよ」

執事「じゃあ、ハロウィンのあれはなんなんですか!?」

メイド「ハロウィンのあれとは?」

執事「誰にも怒られないで野外で裸になれるとか言うやつですよ!!」

メイド「え!? ハロウィンってそうじゃないんですか!?」

執事「違います!!」

メイド「知り合いのメイドさんが言ってたから、本当の事だと思ってました・・・」

執事「そういう変な知識はお嬢様に教えないで下さいね」

メイド「努力します」

執事「それでは、お仕事頑張ってください」

メイド「はい」

執事「あーそれと」

メイド「他にもあるんですか?」

執事「これが1番重要な事なんですけど・・・」

メイド「もったいぶらないでで早く言って下さいよ~」

執事「先ほどの下着の件、メイド長に報告させていただいますね」

メイド「先ほどからの失礼な言動、申し訳ありませんでした!!」

メイド「なんでもしますから、それだけは勘弁してください!!」

執事「なんでも・・ですか」

執事「なんでも・・・ね」

メイド「・・・え、エッチな事はなるべくならお控え願いたいです」

執事「・・・それじゃあ」

ーーー
ーー

姫「わー、お姉ちゃん可愛い!!」

メイド「あ、あんまり見ないで・・・下さい」///

執事「何がそんなに恥ずかしいんですか」

執事「いつもしている格好とそんなに変わらないじゃないですか」

メイド「何を言っているんですか執事殿は!?」

メイド「いつもよりもスカートの丈が短いんですよ!?」

執事「お嬢様の方が短いですよ?」

メイド「・・・後で覚えておきなさい!!」///

姫「これ魔法使いって言うやつだよね?」

執事「はい、今ならなんでも叶えてくれますよ」

メイド「なっ!? そんなのムリですよ!!」

姫「ホント!? えっと、じゃあね・・・」

メイド「ちょっ、姫様!! ムリですって!!」

姫「お姉ちゃんの作ったお菓子が食べたいな!!」

「執事「そんなことでよろしいのですか?」

姫「うん、お姉ちゃんの作ったお菓子美味しいもん」

執事「ですってよ。 メイドウィッチさん、叶えられますかね?」

メイド「・・・少し一人にしていただけませんか?」

姫「?」

メイド「何と言うか、その・・・ 姫様を抱き潰しそうなので」

執事「じゃあ、お勉強でもしましょうか」

姫「えぇ~ 遊びたい」

執事「遊んでばっかりじゃダメですよ」

姫「執事の意地悪」プクゥ

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