佐久間まゆ「『大好きだよ』聞こえてるよ黙っていたって」 (16)

佐久間まゆ「♪~~♪~~~」

モバP「ご機嫌だな。まゆ」

まゆ「あっ、Pさん。こんばんは」

モバP「おう。遅くなったけど誕生日おめでとう」

まゆ「そんなこと言って…日付変わった時にメールしてくれたじゃないですか」

モバP「まあそのくらいはな。ほい、プレゼント」

まゆ「わぁ、ありがとうございます♪ 開けても良いですか?」

モバP「そりゃあげたものだし好きにしてくれ」

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まゆ「じゃあ早速…口紅ですか?」

モバP「この間CMに出ただろ? そこの会社に無理言って新作貰ってきた」

まゆ「うふふ…ありがとうございます♪」

モバP「喜んで貰えて良かったよ。他に何か欲しいものとかあるか? ある程度なら用意するぞ」

まゆ「何でも良いんですか?」

モバP「……あんまりに高価な物じゃなければ」

まゆ「出来れば一緒にご飯を食べに行きたいです」

モバP「そのくらいなら良いぞ」

まゆ「じゃあお願いします♪」

モバP「はいよ。そのまま寮に送るから帰り支度しちゃってくれ」

まゆ「はい♪ …あ、ほかの人からもらったプレゼントを運ぶの手伝って貰えませんか?」

モバP「そのくらいならお安い御用だ」

まゆ「ありがとうございます。キノコの原木はちょっと運ぶのに困ってて…」

モバP「確かによく見るとすごい量だな…」

まゆ「みなさんが祝ってくれるので嬉しいです♪」

モバP「仲良くしてるなら何よりだよ。この時間にまゆしか居ないのは珍しいから少し心配したよ」

まゆ「心配しなくても大丈夫ですよ。気遣ってくれただけみたいです♪」

モバP「今からとなると予約入れられるかな…」

まゆ「近くのファミレスでも良いんですよ?」

モバP「まゆは有名人だからな。個室のある店の方が良いだろう」

まゆ「確かにPさんと二人きりになれるところなら嬉しいですね」

モバP「うーん……ちょっとお酒とかメインの場所になるけど良いか? 普通の料理も出るから」

まゆ「Pさんとならどこでも良いですよ♪」

ーーーーーーーーー

まゆ「あの、高そうなところですけど良いんですか?」

モバP「せっかくのお祝いだからこのくらいはな」

「ーーー注文は以上でお揃いですか?」

モバP「はい。ありがとうございます………よし、改めておめでとう。乾杯」

まゆ「乾杯っ♪ うふふ…少し大人なデートですね…」

モバP「そうかもな。この一年振り返ってみると色々あったものだなぁ」

まゆ「モデルをやめてアイドルになって、Pさんに会って…」

モバP「まゆの頑張りで今じゃ大人気アイドルだからな」

まゆ「プロデューサーさんが優秀だったからです♪」

モバP「嬉しいことを言ってくれるな」

まゆ「Pさんはまゆのお陰、なんて言いますけど…まゆはPさんのためにここにいるんですよ」

モバP「うん。外では言わないでな」

まゆ「二人きりなら答えてくれても良いじゃないですか」

モバP「それはダメ。アイドルだろ」

まゆ「あう…じゃあもう一つプレゼントを貰えませんか?」

モバP「何か欲しいものがあるのか?」

まゆ「はい…名字をくれませんか?」

モバP「ダメ」

まゆ「じゃあ判子を…」

モバP「ダメ」

まゆ「うう…Pさんのいけず…」

モバP「当然だろ。アイドルなんだからそんなこと出来ない」

まゆ「まゆがアイドルを辞めるって言ったら…悲しみますよね?」

モバP「そうだな。まゆにはもっと輝いていて欲しいよ」

まゆ「Pさんの望みがまゆの夢ですよ…じゃあ代わりにに時間をくれませんか?」

モバP「時間?」

まゆ「はい。まゆがもっと、も~っと素敵になるまで隣に居てくれませんか?」

まゆ「貴方の望むまゆになるまで。ずっと待ってくれませんか?」

まゆ「明日も明後日も明々後日も。永遠を分かち合うことを…約束してくれませんか?」

モバP「……簡単には言えない」

まゆ「はい。まゆもそんな簡単に答えてもらえるとは思っていませんから」

モバP「でも、そうだな。もしまゆが時期が来てアイドルを辞めることになって、その時にまだそう思ってくれるなら」

まゆ「まゆの気持ちは変わりません。だからPさんの気持ち次第ですよ」

モバP「そうか。それなら早いことまゆを総選挙で1位にしないとな」

まゆ「はい♪ 二人なら、どんなことだって出来ますよ」

モバP「そうだな、明日からも頑張ろうな。お会計してくるから車に行っててくれ」

まゆ「はい♪」

まゆ「…………あら、Pさん。口元に何か付いてますよ」

モバP「ん? どこだ?」

まゆ「ちょっと待って下さいね…」チュッ

モバP「あっ、ちょっと!」

まゆ「今はこれだけ、です。先に車に行ってますね♪」

モバP「口紅ついてら……帰りに顔見ていられるかな……」

ーーーーーーーーー

まゆ(やっちゃいました…? このくらいなら、赦されますよね? ねぇ♪)

まゆ「今日はありがとうございました」

モバP「ああ、年に一度の誕生日だしな」

まゆ「まゆ、今日のことは忘れませんからね。結果、出しますから」

モバP「そうしてくれ。今日のことがアイドル活動励みになれば良い」

まゆ「はい。Pさん、来年もその次もまた祝ってくれますか?」

モバP「うん? 当然祝うけど?」

まゆ「それが聞けて良かったです。じゃあまた1年間頑張りますね」

まゆ「毎年祝って貰えれば、今日のことは忘れませんよね♪」

まゆおめでとう
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