【モバマスSS】美嘉「こんな面白LiPPSでどうしろっていうのさ!!」 (26)

このSSは4thライブ神戸1日目に参加した>>1が感動のあまりに帰りの電車で
携帯のメモに書いた短編SSです。

ライブの編成のネタバレ的な物を含みますので、
気になる方で2日目に参加される方は2日目から帰ってから読んで頂ければ幸いです。

そう言った意味で閲覧注意です。
よろしくお願いします。


とりあえず炎陣最高。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1472946916

【某都内大型ライブ会場控室】


美嘉「今日は待ちに待ったLiPPS単独ライブ…」

美嘉「朝からからデカい会場抑えて、ガンガンにリハーサルして完璧に開場を迎えるつもりだったんだけど…」

美嘉「あいつら来ねぇ」
美嘉「一人たりとも」

美嘉「色々フリーダムな娘達だけど、仕事はちゃんとすると思ってたのに…プロデューサーも来ないし、
もうどうすればいいの……」(顔面を手で覆って座り込む)


(バァン!と勢いよく控室のドアを開いて)

モバP「美嘉っ!!大変だ!!」

美嘉「あーっ!!もう!プロデューサー、遅いよ!!……他のみんなは??」

モバP「それが…志希が悪戯で作ってた興奮剤が入った香水が事務所内でバイオハザードを引き起こしてな……
男とみればキスを奪おうとしてくるキスゾンビとして事務所内で大暴れしている」

美嘉「   」

モバP「幸い、事務所には男はスタッフ数名しか居なかったんで被害は最小限に抑えられたんだが…、
一向に効果が切れる気配を見せない…」

美嘉「うわぁ…。そ、それで、今みんなはどうしてるの??」

モバP「うむ、下手に事務所の外に出られでもしたらパンデミックであいつらのアイドル生命の危機だからな。
武内に「俺に策があるから」つって、仮眠室の中に入らせてあいつらを誘き寄せさせて」

美嘉「誘き寄せさせて」


モバP「そのまま外から鍵掛けて厳重に封鎖してきた」


美嘉「武内Pぃいいいいいっ!!アンタ何してんの!!」

モバP「しょうがねーだろ。あいつらが外に出てそこら中の男に手を出したら、男の方は喜びしかないだろうが、
あいつらのアイドル生命一発で終わるぞ」

美嘉「それはそうだけど…」

モバP「かといって事務所に留め置くのも危険が伴う。あいつら今西部長さえ襲い掛かろうとしていたからな、
まったく見境がない状態だ」

美嘉「うへぇ…」

モバP「ので、涙を呑んで武内に犠牲になってもらった、無事封鎖は完了した」

モバP「しばらくの間、仮眠室から想像を絶するネチョ音と武内の叫び声が響いてきたが、今では全く反応が無い…。
中の様子を想像するだに恐ろしいな」

美嘉「他人事の様に…。後輩犠牲にして武内PがEDにでもなったらどうするのよ…」

モバP「武内は犠牲になったのだ…俺が助かる為…あいつらがアイドルを続ける為…その犠牲にな…」

美嘉「アンタ最低の先輩だな」



美嘉「んで、ライブはどーすんのよ? 流石にアタシ一人でLiPPSは無理有るよ??
ソロだけじゃ繋げないだろうし、お客さんも納得しないだろうし」

モバP「仕方ないから事務所で暇そうにしてる奴等を四人ほど見繕ってきた。こいつらを突貫で仕上げて
特別編成LiPPSとして今日は誤魔化す。大丈夫だ、ウチの客はそう言うの慣れてるから」

美嘉「まあそれは否定しないけど…。 どれどれ、無理のないメンツ連れてきてくれた??
あいさんとか留美さん連れて来てくれたら話は早いんだけど……」


杏「わたし今日休みなんだけど…、何でこんなとこ連れてこられなくちゃいけないのさ…」
かな子「お菓子作ったんで事務所に持って来たんですけど…、何かあったんですか??」
みく「何にゃ何にゃ??美嘉チャン、何かあったのかにゃ??」
菜々「私、忘れ物取りに来ただけなのに…。今日はウサミン星、久しぶりの晴れ間なので、
早く帰って溜まった洗濯物片づけたいんですけど…」



美嘉「おいお前、少しソコ座れ」

モバP「仕方なかったんや!!こいつらしか居なかったんや!!」

美嘉「クール一人も居ないじゃない!!それ以前に何、この狙ったような面白一個旅団!!
こんな面白LiPPSでどうしろっていうのさ!!」

モバP「ま、まあまあ…こう見えても杏はセクシーな所もあるし、目を細めて離れてみれば奏に見えない事もない?
みたいな??」

美嘉「全く見えないよ!!ご褒美のキスあげたら一発事案で逮捕だよ!! つか、奏も杏子と同い年だから事案だけど!!」

モバP「ほら、かな子なんてさっきから周子の気持ちになれる様に生八つ橋与えてるから。
もうすぐ周子になるから」

かな子「美嘉ちゃん、何があったか知らへんけど、美味しいから大丈夫どすえー」(モグモグ)

美嘉「ならないよ!!周子にするならどうにかして細く見せなきゃいけないのにカロリー与えてどうすんのよ!!
後、周子そんな言葉づかいしないから!!」

モバP「菜々さんはフレデリカみたいにある意味自由だし…志希も猫っぽい所あるから、みくで良くね…??」

美嘉「菜々さんは自由というかアンチェインなだけでしょ…年齢的な意味で…。
志希も猫キャラそのものって訳じゃないし…何よりあの二人は天然で菜々さんとみくは養殖でしょ」

菜々「ちょ、ちょっと!!どういう意味ですか!!??」
みく「なんか良くわからんけど、ディスられてる事だけは理解したにゃ」


モバP「とは言え、こいつらでどうにかするしかないんだよなぁ」(煙草スパー)

美嘉「くっ…、コイツ開き直りやがった…最悪だ…」

美嘉「でも、確かにアタシ一人じゃライブは無理だし…、何とかこのメンツを仕上げるしかないか…」

美嘉「よし、頑張れ私。やれるやれる、やってやるんだ!!」

美嘉「そんな訳でカクカクシカジカなの!お願い!!みんなの力貸して!!」


四人「えー、無理」

美嘉「    」

みく「美嘉チャン、冷静に考えるにゃ、時間が無さすぎるよ。
今日の夜にはライブ本番なのに、歌も踊りも覚えるなんて無理に決まってるにゃ」

かな子「ちょっと時間が無さすぎますよねぇ…せめてもっと時間があれば…」(モグモグ)

菜々「歌いなれている曲調とかならまだ大丈夫なんですけどねぇ…ダンスも誤魔化せますし。
でもLiPPSさん達とは、菜々達はタイプが違い過ぎますから…」(洗濯物もありますし)

杏「働きたくない」


美嘉「うぅ…ぐうの音も出ない正論……」(一名除く)

美嘉「でも、それは解ってるけど、今日のライブ、潰したくはないのLiPPS(私達)の為じゃなく、
楽しみにして開場まで足を運んでくれたファンのみんなの為に!!」

みく「美嘉チャン…」
かな子「でも……」
菜々「……」

杏「でも、実際問題、厳しいよね…? ファンのみんなも変にクオリティ低いライブ見せられるよりかは、
中止にした方がいいんじゃないかなぁ」(働きたくないし)

みく「確かに…」
かな子「そうですね…」

美嘉「   」

菜々「そういう訳で今回は……」(申し訳なさそうに、控室から出ていこうと)


美嘉「ま、待って!!」

四人「????」

美嘉「条件を出す!! このライブに出てくれたら、そのお礼に正気に戻ったLiPPS(私達)が、
貴女達の仕事を代わって休暇を作る!!」

杏「休暇…っ?!」

美嘉「旅行もプレゼントする!!みんなで温泉でも行こう!プロデューサーのポケットマネーで!!」

モバP「ちょ、おま」

菜々「おん…せん…」

美嘉「豪華温泉料理も付けるよ!!勿論、プロデューサーの自前で!!」

モバP「お前、勝手に」

かな子「豪華…温泉料理…」

美嘉「こんな事じゃ代わりになんてならないと思うけど…
お願い、私にはこんな事しか提案できないの……力を貸して!!??」

モバP「俺の財布使っといてこんな事って…」


美嘉(深々と頭を下げる)

みく「美嘉チャン頭を上げるにゃ…」(綺麗な目)
かな子「事務所の仲間の危機だもの、一致団結して乗り切らないとね!!」(素敵な目)
菜々「さあ、時間が無いですよ、振り付けから教えてください!!」(力強い目)


美嘉「み、みんな…それじゃぁ…!!」


杏「今夜のライブ、みんなの力で乗り切ろう!!」(キラキラ輝く目)


美嘉「みんな…本当にありがとう…」(涙目)


モバP「一見素晴らしい光景だな、俺の財布の被害を除けば」



美嘉「よーし!みんな、心を合わせていくよーっ!!」

みく 「おーーー!!」(温泉でお肌スベスベ!!)
かな子「おーーー!!」(温泉料理!温泉料理!!)
菜々 「おーーー!!」(最近調子の悪い腰を温泉で治療!!)
杏  「おーーー!!」(休み休み休み休み休み休み休み休み休み休み)



モバP(結論から言うと、五人はその日のライブを大成功で乗り切った)
モバP(元々うちの事務所でも最精鋭のアイドルである。やる気を見せればそのポテンシャルは途轍もない)
モバP(その日の内に振り付け、歌詞を覚えライブに臨んだ)
モバP(観客も発表された欠席のメンバーのメンツを見て何か察する所があったのか、大きな騒動にはならなかった)

モバP(本当にウチの観客はレベル高いな)
モバP(そんな訳でライブを熟した五人は正気に戻ったLiPPSのメンバーに仕事を任せて温泉へとニコニコで旅立って行った)
モバP(それなのに…)


モバP「何で金出した俺が、事務所の椅子に縛り付けられて仕事してるの??」
ちひろ「それはね、貴方が仕出かした所為で武内君が入院してしまったので、仕事が回らないからですよ」

モバP「はーい、反省してまーす」(ホジホジ)

ちひろ「全然反省してないじゃないですか…まったく…」

モバP「じゃあ、あの場合どうしろって言うんですか、不可抗力ですよ不可抗力」

ちひろ「解ってるから仕事手伝ってるんじゃないですか…」

モバP「あーあ、俺も何とか監視の目を掻い潜って温泉いきてーなー」(椅子に寄りかかってギコギコ)

ちひろ「逃がさん…お前だけは…」


モバP「にしても、何ですかこの仕事の量。人間の熟す仕事量じゃないですよ??」

ちひろ「就業時間の8時間の倍仕事しても16時間じゃないですか、まだ8時間寝れますよ??」

モバP「ブラック企業の論理」
モバP「はぁ、武内、早く帰って来ないかなぁ…」

ちひろ「それを貴方が言うんですか……」


~都内某診療所~



凛「ほら、プロデューサー、林檎剥けたよ??」
凛「食べさせてあげるね、ほら、溢さないで…」
凛「午後から卯月と未央も来るってさ、そしたら皆で散歩行こうね」
凛「私、車椅子、押すからさ…」


武内P「お…」

凛「…プロデューサー??」

武内P「おそら・・・きれい・・・」

凛「ぷ、プロデューサー…」(口元抑えて咽び泣く)

凛「…そ、そうだね、きれいだね……」
凛「ウッ…グスッ…ウウッ……」



武内P「おそら、きれい」








【完】

終わりです。

HTML化依頼出して、ライブ二日目行ってきます。

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