桃華「生存本能ヴァルキュリア発売記念パーティー、ですわ」 (15)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
短め、書き貯めありです。

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(ガチャ)

ありす「おはようござい…」

梨沙「生存本能ヴァルキュリア!」

桃華「発売おめでとうですわ!」

(パンパンパーン!)

ありす「あっ…ありがとうございます、お二人とも」

梨沙「ほらほら、入り口で突っ立ってないで座った座った!」

桃華「うふふ♪ありすさん、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をなされていますわよ」

ありす「いえ…こういうことをしていただけるとは思っていなかったので…」

梨沙「サプライズのために頑張ったからね!」

桃華「うふふ、こういう日はちゃんとお祝いをするべきですからね♪」

梨沙「あっ、今日予定に入ってたレッスンは無いからね、安心していいわよ!」

ありす「…そこまでしますか、そんなにまでしなくても…」

桃華「それは違いますわ!」

ありす「えっ…」

桃華「大切な友人の晴れの日ですもの、全力でお祝いするに決まっているじゃないですか」

梨沙「…こういうことをサラッと言えちゃうのは桃華の凄いトコロよね」

ありす「えっと…その…ありがとうございます…嬉しいです、すごく…///」カオマッカ

桃華「喜んでいただけたのでしたら嬉しいですわ!さっ、ありすさんお座りになって?」

梨沙「ささっ、主賓の席はこっちよ!」

ありす「はい、では失礼しますね」

梨沙「今日はアタシの作った特製のパンケーキと」

桃華「わたくしが用意しましたお茶でおもてなしですの♪」

ありす「わぁ…おいしそうです!」

桃華「本当はありすさんですから『美人姫』など用意して差し上げたかったのですが…ちょっと時期が外れておりましたの」

ありす「そそそそそそそそんな凄いものは申し訳なくって受け取れませんよ!!!」

梨沙「何?その『美人姫』って」

ありす「(タブレットスッスッ)…梨沙さん、はい」

梨沙「何、通販…?はぁっ!?イチゴ一粒5万円?!」

ありす「最高のものでその値段ですね、とにかく最高級のイチゴです」

桃華「でも折角のお祝いですもの…最高のイチゴを用意して差し上げたかったんですわ」

ありす「その気持ちは嬉しいですけど!嬉しいですけど流石に申し訳なさが先だって楽しめませんよ!」

梨沙「値段を知らないなら『おいし~!』で済ますかも知れないけど…ねぇ」

ありす「このイチゴはいつか私が稼いだお金で買ってお二人にご馳走しますから!」

桃華「あら、ではその日を楽しみに待つといたしますわ♪」

梨沙「まったく、桃華はたまに何の気なしに爆弾落とすから油断出来ないわ…」

ありす「私を思ってのことだという事はわかっていますから、本当にお気持ちだけ有難くいただいておきます」

梨沙「…さっ、気を取り直して食べましょ!」

ありす「これは…以前お父さんに作ってあげようとしていた梨沙さん特製のですね」

梨沙「そーよ!パパ以外だと誰も食べたことが無いんだからね!」

桃華「わたくしはお気に入りのローズヒップティーですわ、梨沙さんのが甘いので、少々渋目に淹れておきましたの」

ありす「綺麗な色…それに、良い匂いです」

桃華「ささ、匂いを楽しんでいるだけではなくお召し上がりになってくださいな」

ありす「では…いただきます」パクッ

梨沙「…どう?」

ありす「んぐんぐ…シロップ多めでちょっと甘いかなと思いましたけど、その後の桃華さんのお茶で口の中がスッキリしてとてもおいしいです」

桃華「うふふ、お口にあったのでしたら何よりですわ♪」

梨沙「桃華、アタシ達も食べちゃいましょ」

桃華「そうですわね」

(イタダキマース)

梨沙「…それにしても、今回収録されてるヴァルキュリアは前にやった時とはパート分け違うのね」

ありす「そうですね」

桃華「ありすさんの『守られるばかりの子供じゃないの』が聞けないのは少し残念ですわ」

ありす「一応以前のバージョンもCDに収録されていますから、そちらで我慢してください」

桃華「む~…」

梨沙「でもあれね、ありすも随分歌上手くなったわよね」

ありす「そ、そうですか…?そう言っていただけると嬉しいです」

桃華「そうですわね、ありすさんの力強く伸びやかな歌声、わたくしは好きですわ」

ありす「…ん?」

梨沙「ありすのどこまでも突き抜ける夏の碧空のような朗らかな歌声が五臓六腑に染み渡るわね」

ありす「…それカップリングの小日向さんの曲の事言っていませんか!?」

桃華「うふふ、冗談ですわ」

梨沙「でも上手くなったなって思ったのはホントよ」

ありす「うう…今日はお二人が素直に褒めて下さるので調子が狂います…」

梨沙「どういう意味よそれ!」

ありす「だって、いつもはお二人ともそんなに素直じゃないですし…」

桃華「…ありすさん、あなたちょっと疲れているのですわ」

ありす「どうして私がおかしいみたいに言われているんですか!」

梨沙「だって素直じゃないの代名詞と言えばねぇ…」

桃華「剛毛か眼帯装備、イチゴ好きはツンデレと思えと言いますし」

ありす「聞いたことありません!というか風評被害を周辺に拡大させないでください!」

桃華「風評被害だなんて!むしろステータスですわ!」

ありす「知った事じゃないです!」

梨沙「はいはいストーップ、ほらパンケーキでも食べて落ち付いて」

ありす「もごっ…んぐんぐ…ちょっと、いきなりパンケーキを口にねじ込まないで下さい!フレデリカさんですか!」

梨沙「その例えはどうなのよ…」

桃華「梨沙さんだけズルイですわ!ありすさん、わたくしのパンケーキも食べて下さいまし!」

ありす「えっ…桃華さん、フォークを差し出してどういうつもりですか…?」

桃華「『あ~ん』ですわ♪」

ありす「えっ、ちょっとそれは恥ずかしいですし…」

桃華「梨沙さんのは食べましたわよね?はい♪」

ありす「いや『はい♪』じゃないですが…」

梨沙「こうなると桃華はしつこいわよ~、諦めた方がいいんじゃない?」

ありす「うぐっ…じゃあ、一回だけですよ?」

桃華「まぁ♪では改めていきますわね、『あ~ん』ですわ♪」

ありす「あ、あ~…ん」

(パシャッ)

ありす「!?」

梨沙「よし良い感じに撮れたわ!」

桃華「あら良いですわね、梨沙さん、後でこちらにも送って下さいまし♪」

ありす「もっも!おむあみおも!」モゴモゴ

梨沙「あ~…とりあえず口の中のもの無くしてからしゃべんなさいよ」

桃華「そうですわ、はしたないですわよ」

ありす「もぐもご…んっぐ…お二人とも!何を撮っているんですか!」

梨沙「何って…」

桃華「可愛いありすさんの餌づけシーン…ですの?」

ありす「餌づけってなんですか!猫ですか!」

梨沙「むしろ犬っぽい?」

桃華「ウサギやリスのような小動物かも知れませんわ」

ありす「そういうことじゃありません!あんなシーンをわざわざ撮らないで下さい!」

梨沙「え~?可愛くっていいじゃない」

桃華「そうですわ!ちょっと顔を赤くしながらも満更でもなさそうなありすさんが上手く写真に収められていますわ!」

ありす「解説しないで良いです!消してください!」

梨沙「別に消しても良いけど…」

ありす「…なんですか」

桃華「既に梨沙さんのツイッターで絶賛拡散中ですわよ?」

ありす「えっ!?」

(タブレットスッスッ)

『@risa_papalove ヴァルキュリアの発売記念パーティーなう』(写真つき)

ありす「ああああああああ…RTがどんどん増えて…!」

桃華「リプライも凄い事になっていますわね」

『@booklover ありすちゃんかわいい』

『@hunhunhuhu_n ありすちゃんかわいい!』

『@charisma_ruru ありすちゃんかわいい!』

『@thousand_river ありすちゃんかわいい!』

『@syu_ko_chan おなかすいた~ん♪』

『@mad_gifted 良いニオイしそ~♪』

ありす「け、消して下さい!少しでも傷が浅いうちに…!」

(バタン!)

ちひろ「3人とも!ここでしたか!」

桃華「あらちひろちゃま、どうかなさいまして?」

ちひろ「こういうことをするなら教えておいて下さいよ~!もうっ!」

梨沙「えっ?なんか怒ってる?」

ありす「当然です!私たちはアイドルなんですよ?写真についてはもっと…」

ちひろ「こういうことは事務所のホームページにも写真をアップしますから、一声かけて下さいよ~!」

ありす「…へっ?」

ちひろ「アイドル達の仲が良い所を見せるのも立派な宣伝になりますからね!ささ、皆さん並んで下さい!」

桃華「あら、これはうっかりしていましたわね、ごめんなさいちひろちゃま」

ちひろ「お気になさらず!あっ、梨沙ちゃん、さっきのツイッターの写真ですけど」

梨沙「何かまずかった?」

ちひろ「いいえぐっじょぶです!ツイートはあのまま消さないでおいて下さいね!」

ありす「えっ…ちょ…」

桃華「ささ、ありすさんこっちですわ!」

梨沙「今日の主賓なんだから、真ん中に居ないとね!」

ちひろ「では…撮りますよ~」

『生存本能ヴァルキュリア、発売おめでとう!』

おわりです、お目汚し失礼しました。

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