ありす「雌豚と呼んでくださいと何度も言っているじゃないですか!!」ズイズイ
P「ありす、頼むからお尻向けないでくれ、向けられても叩かないから」
ありす「ふざけないでください!!」
P「俺のセリフだ!!」
ありす「それに雌豚と呼んでくださいと何回も言ってるじゃないですか!!」
雌豚ありすちゃんみたいです
ありす「おかしいですね。プロデューサーさんは私を叩きたくて堪らないはずです」
P「なにを根拠に言ってるんだ?」
ありす「いいですか?私のこれまでの行動を振り返って下さい」
P「振り返る…まあやってみる」
ありす「ほら!今プロデューサーさんの頭の中には小生意気な子供の姿が!」
P「自分で小生意気って言っちゃうのか」
ありす「叩きたくなってきたでしょう?」
P「演技かよ!全部今までのお前は全部演技かよ!」
ありす「こう…虐めたらいい声で鳴きそうだなぁ…ぐへへとか思わなかったんですか!?」
P「お前のその発想に俺は愕然としてるよ」
ありす「論破なら簡単なんですけど。とかもうO☆SHI☆O☆KIだなとか思わなかったんですか!?」
P「思わないよ!俺は寛大な大人だよ!」
ありす「…ガッカリです。実は甘いものが大好きな癖に大人ぶらないでください」
P「いいだろうが!甘いものが好きでも!」
ありす「ふぅ、いいですか。リハーサル会場を見渡す時の目ですよ」
P「リハーサル会場?」
ありす「あの値踏みするような瞳を私に向けてパーンと一発お願いします」
P「お前はあの時の俺をそんな風に見ていたのか!?」
ありす「あの時に確信しました。プロデューサーさんこそが私の運命の人だと」
P「生まれてこの方、ここまで最悪な告白をされたのは初めてだよ」
ありす「そんな…私がプロデューサーの初めての人だなんて…ちょっと照れますね」
P「うるさいよ!変な所で歳相応な乙女な部分を覗かせるなよ!」
ありす「私の乙女回路は全開です」
P「その回路丸ごと書き換えてやろうか」
ありす「そんな、お前を俺色に上書きしてやるなんて…愛してます」
P「言ってないよ!そんなこと一言も言ってないよ!」
ありす「おかしい。私の印象付けはバッチリだった筈です」
P「バッチリだよ!バッチリだったのが全部足元から崩れ落ちたんだよ!」
ありす「…私たち、やり直しましょう」
P「その元カレと元カノのやり取りみたいなのやめてくれよ」
ありす「そうですよね。私たちは相思相愛ですから…えへへ」
P「照れるな!やりにくいだろうが!」
ありす「ヤリにくいですか。遠慮しないでさあ、どうぞ!」
P「俺とありすの言葉のニュアンスに明らかな違いを感じる」
ありす「日本語って難しいですね」
P「…あぁ、難しいな」
ありす「なに諦めてるんですか。本番はこれからですよ」
P「変な時に俺の機微を察しないで欲しい」
ありす「愛してるって言ったじゃないですか」
P「俺、ロリコンじゃないんだ」
ありす「光源氏計画ですか。受けて立ちましょう」
P「違う!そういう意味じゃない!」
ありす「今から俺好みに調教してやろうってことですよね?」
P「お前は自分のプロデューサーをなんだと思ってるんだ」
ありす「プロデューサーって自分好みの女の子に育て上げて最終的に喰っちゃう職業ですよね?」
P「謝れ!全国のプロデューサー諸君に謝れ!」
ありす「悲劇に溢れた世の中です」
P「自分で悲劇を起こそうとしてそれを言っちゃうのか」
ありす「私的にはハッピーエンドですからね」
P「お前のハッピーエンドは俺がしょっぴかれそうだな」
ありす「こう、私はいつまでも貴方を待っていますっていうのもアリだと思うんです」
P「ブチ込む気満々じゃねーか!」
ありす「ブチ込んでくれるんですか!?」
P「尻を向けるな!こっちに寄るな!」
ありす「…誰にだって…こういうこと、するんじゃないですよ…?」
P「瞳を潤ませるな!上目遣いでこっちを見るな!お前の乙女回路はどうなってるんだ!」
ありす「ツッコミが冴えますね」
P「その見え見えの誘導には引っかからないぞ」
ありす「…ちっ」
P「アイドルが舌打ちするな」
ありす「プロデューサーだけの、アイドルにしてください…」
P「あざとい、いっそ清々しいほどにあざとい」
ありす「見て下さい! ほら、こんなに大きくて真っ赤なイチゴですよ! 」
P「今のお前が言うと驚くほど卑猥な意味でしか聞こえない」
ありす「…ふふっ、私で卑猥な妄想をしちゃったんですか」
P「唇をぺろりと舐めるな!」
ありす「男の人はこういう仕草に惹かれると聞いたんですけど」
P「否定はしないがもうちょっと歳取ってから考えろ」
ありす「脈、ない訳じゃないんですね」
P「だから俺はロリコンじゃない*???*
ありす「から五年後十年後までに俺好みの女に育て上げてやるよ」
P「勝手に俺の台詞を繋げるな!」
ありす「えー」
P「可愛らしく膨れられても困る」
ありす「素質はあると思うんです…加虐の」
P「出来ればあって欲しくはないな」
ありす「私好みのプロデューサーにプロデュース!」
P「需要が!圧倒的に需要が足りない!」
ありす「ニッチ層の需要に答えましょう?」
P「自分がニッチ層だって自覚はあったんだな」
ありす「私が何人も居たらちょっと世界がヤバいです」
P「確かにヤバいな」
ありす「夜中に首輪を付けられて裸で散歩している人が沢山…」
P「お前そこまで拗らせてたの!?」
ありす「今のプロデューサーにそこまでは要求しません」
P「出来れば今後の俺にも要求しないで欲しい」
ありす「…プロデューサーは青いですね」
P「なんで無駄に格好付けて言った」
ありす「一度言ってみたかったんです」
P「…分からないでもないけどな」
ありす「ケツの青いガキを躾けてやるぜっていうのでもいいです」
P「どっからそういう知識仕入れてくるの」
ありす「インターネットは広大ですよね」
P「お前のタブレットを覗きこもうとする他のアイドルを止めなくては」
ありす「こういう姿、プロデューサーにしか見せないんですからね…」
P「この状態のお前、凄くやりにくい」
ありす「今の私は一切飾ってませんよ」
P「むしろずっと飾ってればいいんじゃないかな」
ありす「プロデューサーの好感度は上げきったと思ったんですけどね」
P「今までのお前と今のお前は別に見てるからな」
ありす「今までの私は別に見て評価を下げない所、好きですよ」
P「なんでそんなこと真顔で言えるんだ…」
ありす「今の私で好感度を上げきればハッピーエンドですか」
P「キャラクター選択画面だけで俺の好感度は上がらないぞ」
ありす「私は行動選択の面倒臭さも結構好きです」
P「お前が何歳なのか本気で疑わしくなってきた」
ありす「親に話して買ってもらうの、結構恥ずかしいんですよ」
P「ちょっとお前の家に家庭訪問してくるわ」
ありす「両親に挨拶ですか!イベント発生なんですか!?」
P「ちょっと黙れ、ゲーム脳」
ありす「ちなみにさっきまでの話は全部嘘です」
P「弄ばれた…」
ありす「むしろ私を弄んでください」
P「お前を弄んだら俺は人生終了だよ」
ありす「安西先生!」
P「…本気で何歳…いや、半ばネットスラングだしなぁ…」
ありす「私の卵にダンクしちゃうんですか?」
P「だからなんでお前真顔なの」
ありす「時にプロデューサー」
P「…なんだ」
ありす「犬と猫、どっちが好きですか?」
P「…犬、だけど」
ありす「私はプロデューサーわんわんにされちゃうんですか」
P「…ふぅ」
ありす「なんで無言で段ボールに『拾って下さい』って書くんですか!?」
P「良い人に拾われるといいな」
ありす「これ以上ない程に爽やかな笑顔です!?」
ありす「プロデューサー、浦島太郎ごっこをしましょう」
P「えらく唐突だな」
ありす「私が亀役をやります」
P「それなら俺は浦島太郎を…」
ありす「いえ、プロデューサーは苛めっ子役です」
P「……」
ありす「プロデューサーの加虐の限りを尽くした責めに遂に私は身も心も屈服してしまいました」
P「子供には聞かせられない話だな」
ありす「完全に服従させられた私はプロデューサーを乗せて竜宮城へ」
P「浦島太郎どこ行った」
ありす「乙姫様にデレデレするプロデューサーに嫉妬した私は乙姫様と三日三晩掛けた壮絶な戦いを繰り広げました」
P「いきなりの少年漫画的展開だな」
ありす「そして私は乙姫様を下し、完全に竜宮城を支配下に収めました」
P「大勝利ー!」
ありす「プロデューサーの拍手の音が心地良いです」
ありす「ふぅ…満足しました」
P「それはなによりだな」
ありす「晩御飯はハンバーグが良いです」
P「あー、材料あったっけな」
ありす「パン粉を切らしていたと思います」
P「そっか、じゃあ今から帰るついでに買っていくか」
ありす「仕方ありませんね。荷物持ち、手伝ってあげます」
P「おかしい。その台詞は普通、男が言うはず」
ありす「言ってみただけです。手、繋いで下さい」
P「はいはい」
ありす「投げやりですね。やり直しを要求します」
P「…お手を拝借しますよ。お姫様」
ありす「それでいいんです」
P「女の子はなかなかに面倒くさいな」
ありす「そんなものです。諦めてください」
P「何人プロデュースしても分からないもんだな」
ありす「女の子になってみます?」
P「いや、それだけは勘弁…」
ありす「ほら、早く行きますよ。仕方ないから私が手を引いてあげます」
P「なんで俺が手を引かれてるんだ…?」
ありす「…ふふ、私ご満悦、です」
END
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