先生「矢澤さん」にこ「はい?」 (107)

・ラブライブの原作とは設定が違います。
・元ネタは某マンガです。
・書き溜めてあるのでどんどんあげていきます。

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【絢瀬会長と矢澤にこ】

先生「あ、矢澤さん」

にこ「はい、なんですか?」

先生「申し訳ないんだけど、この資料を生徒会に届けてくれないかしら?」

にこ「えーめんどくs」

先生「会長の絢瀬さんによろしくね」

にこ(人の話を聞かないタイプなのね…)

にこ(あーもう、帰って妹たちの面倒みなくちゃならないのに)スタスタ

にこ(さっさと渡して帰ろうっと)

にこ「失礼しま~…」ガチャ

絵里「」ブチュー

にこ「…した」バタン

にこ(落ち着け、落ち着きなさいにこ)

にこ(今のはどう見ても会長が抱き枕に抱きついてキスしてたわよね?)

にこ(っつーか抱き枕に下手くそなペイントがしてあったけどアレは何?)

ガチャ

絵里「…生徒会に何か用かしら?」

にこ「えっと…今のは…」

絵里「今のは幻です」

にこ「じゃあそこに転がってる抱き枕は?」

絵里「あれは妖精よ」

にこ「いやな妖精ね」

絵里「終わった…抱き枕とのキス練習を目撃されるなんて…」orz

にこ「安心しなさい、あまりの痛さにからかう気すらおきないわよ」ヒキツリ

にこ「フゥ、誰にも言わないわよ、それくらい私も昔やった事あるから気にしないの」

にこ(と言っても小学生とかそのくらいの頃だけどね)

絵里「ほ、本当に黙っててくれるの…?」

にこ「ええ、勿論よ!」

絵里「私、実は恋にすごく興味があって…それでこっそりと特訓してて…この気持ち、解ってくれるかしら?」

にこ「ええ、解るわ!」

絵里「じゃあ手伝ってくれる?」

にこ「ええ!…えぇ!?」

絵里「恋は出会いが重要!という事で曲がり角でのぶつかり方を練習しましょう!」

にこ「うん、ベタすぎて逆に新鮮ね」

絵里「一人じゃこの練習は出来ないんですもの、仕方ないじゃない」

にこ「はいはい、じゃあ私がこの壁の向こうから出てきてあげるから、アンタはぶつかってきなさい」

絵里「じゃあ行くわよー!」

にこ「どうぞー」スッ

絵里「」ダダダダダダダダダダダダダ←全力疾走

にこ「ひぃっ!!」

絵里「ちょっと、避けちゃったら練習にならないじゃない」

にこ「アホ!それじゃ出会いじゃなくて奇襲よ!」ガクブル

絵里「んー、衝撃が強い方が印象に残るかと思ったんだけど…ダメかしら?」

にこ「確かに忘れられないでしょうね、別の意味で。ほどほどにしなさいよ」

絵里「じゃあTAKE2行くわよ」

タタタタ…ポスッ

にこ「お、今度はいい感じ」

絵里「」ブンッ←髪を振り回す

にこ「にごぉっ」ペシ

にこ「あれー、恋じゃなくてケンカを始めたいんだっけー?」ゴゴゴゴゴ

絵里「ま、待って!違うの聞いて!」

絵里「私の計画ではまずさっきみたいに軽くぶつかって、その拍子に私の髪が相手のボタンに絡まってしまうのよ」

にこ「欲張るのは止めなさい」

にこ「一応続きは聞いてあげるわ、そんで?」

絵里「そして私の髪を見てこう言うの、髪…とってもサラサラだね…って」

にこ「絡みついてるのに?」

絵里「…それもそうね」

にこ「過剰演出はやめなさい、詰め込み過ぎると引かれるわよ!」

にこ「演出とかじゃなくてもっと自然にすればいいのよ、だってアンタき…」

絵里「き…?」

にこ「…キワモノだし」

絵里「!?」

にこ(キレイって言おうとしたけど、ムカつくから言わないでおきましょう)

絵里「矢澤さんのアドバイス、とっても参考になるわ」

にこ「当ったり前じゃない!」フンス

絵里「ハッ、もしかして恋の達人とか…」キラキラ

にこ「え…」

にこ(何この期待する眼差しは!?)

にこ(これじゃ彼氏いない歴=年齢だなんて言い出せないじゃない!)

にこ「…にこはーぁ、アイドルだから今は彼氏なんていないけどーぉ…」

にこ「でもーぉ、男に困らないくらいモッテモテだったのよー♪」

絵里「や、やっぱりそうなのね!すごい!尊敬するわ!」

にこ(にこのアホー!!)

にこ「ハァ、昨日は疲れた…しかし絢瀬会長って意外と変な人だったのね」

モブ「あ、矢澤さん!この張り紙はもう見た!?」

にこ「?」

【3年2組 矢澤にこ 本日より生徒会長補佐とする】

にこ「」

絵里「…という事だから、今日からよろしくね」

にこ「ぬゎぁんで私がそんな面倒な事をしなくちゃいけないのよー!」

絵里「いひゃいいひゃい」ホッペ ムニー

絵里「矢澤さんともっとお話したい…それじゃダメかしら?」

にこ「ぅ…ま、まぁにこも結構楽しかったし…うん、ダメなんかじゃないわ」

絵里「ハラショー!それじゃ今日はグッとくる手の繋ぎ方を練習するわよ!」

にこ「ごめんやっぱり辞退するわ」

絵里「ダメよ、そんなの認められないわ!」

【絢瀬会長と矢澤補佐】

にこ(生徒会長、絢瀬絵里)

にこ(容姿端麗、成績優秀、公正明大な人格者)

にこ(彼女を称する言葉は数あれど、生徒会室での彼女を表す言葉はただ一つ!)

絵里「さあ矢澤さん、今日は手つなぎの練習をするわ!」

にこ「あんたアホすぎ」

にこ「承諾したのにこんな事は言いたくないんだけど、やっぱり生徒会なんてやりたくないんだけど…」

絵里「そ、それはダメよ」

にこ「恋の練習?とやらにはちゃんと付き合ってあげるから、それじゃダメなの?」

絵里「練習は生徒会室でやりたいんだけど、生徒会室は役員じゃなきゃ使えないのよ」

絵里「仮に外で練習してそれを誰かに見られたら…」

にこ「見られたら?」

絵里「私のイメージが地に落ちることになるわ…」

にこ「アホな事してる自覚はあるのね、安心したわ」

にこ(そもそも練習する必要なんてあるのかしら?)

にこ(顔も頭もスタイルも良いっていうのに何が足りないっていうのよ憎たらしい)

絵里「もとはと言えば矢澤さんのせいよ?」

にこ「え、何で?」キョトン

絵里「私が抱き枕のダッキーとキスの練習してるところを見たりするから」

にこ(なるほど足りないのはネーミングセンスね)

絵里「ちなみにこのイラストは私が理想の相手を思い浮かべながら描きました」

にこ(絵心も足りなかったかー)

にこ「それは悪かったと思うけど、さすがにわざとじゃないのよ」

にこ「と言うかにこだって出来る事なら見たくなかったわよ、あんなシーン」

絵里「い、色々と特典もあるのよ!」アセアセ

絵里「生徒会室は学院内でも数少ない冷暖房完備の部屋」

にこ「ふむ」やる気上昇↑

絵里「それに最新のパソコンがあるから快適にネットもし放題」

にこ「ふむふむ」更に上昇↑↑

絵里「予算をやりくりすれば飲み物やお菓子も買えるわよ」ニヤニヤ

にこ「ちょっ、それ横領…」と言いつつ更に上昇↑↑↑

絵里「そしてなんとダッキーも使い放題!」

にこ「結構ですー」やる気ゼロ↓↓↓↓

絵里「え~、だってキス練習した事あるって言ってたのに…」

にこ「そんなん昔の話よ…恥ずかしいから思い出させないで///」

絵里「…なるほど、恋の達人だもの練習どころかキスくらいとっくに…」

にこ(そう来るかー!)

絵里「…」ドキドキ

にこ「…な、夏の日…だったわね…」

にこ(正直に言えないにこも本当にアホね…)

絵里「お願い達人!私の手の繋ぎ方を見てやってください!」

にこ「お、おぅ…」

絵里「では【付き合って二週間、友達から始まった恋、照れくさくて恋人っぽくなれない】って感じでいくわ」

にこ「生々しいほどに具体的ね」

絵里「それじゃいくわね」スタート!!

絵里「まさか私たちが付き合うなんてね…」モジモジ

にこ(そんなところから始めるとは…)

絵里「ねぇ覚えてる?あの日の事」

にこ「知らないわよ」

絵里「酷い!あれから恋が芽生えたのに!」

にこ「だから知らないわよ!」

絵里「なによ!手も握らず私に気を遣わせて…女の気持ち全然わかってない、このヘタレ!」

にこ「」ブチッ

ボカッ
ギャー!!

にこ「女に振り回される男の気持ちならよ~く解ったわ」

絵里「い、痛い…」ピクピク

にこ「余計な芝居なんていらないわよ!」

絵里「き、気分が盛り上がるかと…それにムードも大切だし」

にこ「ムードの前に練習よ!さっさと手を握れー!」

絵里「」ビクビクウルウル

にこ(また男の気持ちが解る…私も乙女のハズなのに…)

絵里「わ、わかったわ、それじゃあ続きをやりましょうか…」

にこ「そうね、そうしましょう…」

絵里「それじゃやるわね」スッ

にこ(お、イイ感じね)

にこ(だんだんと指を絡ませて)

絵里「」グニャッ

にこ「いだだだだだだだだだだ!」

にこ「あれぇ?護身術講座だっけぇ?」デシデシデシデシ

絵里「小さなイタズラで可愛さを演出しようかと…って痛いイタイ…」

にこ「いきなり捻られた私の指の方が痛いわよ!」

絵里「ところで矢澤さんが初めて手を繋いだ時はどんな感じだったのかしら?」

にこ「え…っと、それは…」

にこ(ヤバイ、そんなん知らないわよ…)

にこ「あ…明日、明日また来た時に教えるわ!」

にこ「だから今日はもう帰r」

絵里「わかったわ、じゃあまた明日ここで」ニコッ

にこ「あ…」



矢澤にこ、会長補佐就任決定

【矢澤さん…いえ、にこ!】

にこ「」

モブA「さっき絢瀬会長見ちゃったー」

モブB「キレイすぎて女でもうっとりするよねー」

モブA「やること完璧だし上品だし優しいし」

モブB「さすがは生徒会長様ね」

キャー

にこ(知らないって事は幸せね…ハァ…)

にこ(生徒会室での会長は…)ガチャ

絵里「いらっしゃい、今日の恋練習のテーマは【出逢い】よ!」

にこ(コレだっていうのに…)

にこ「出逢いなら前にもやったわよね?食パンを咥えながら曲がり角でぶつかるやつ」

絵里「あぁ…それも悪くは無いんだけど、でも朝しか使えないのが難点なのよね」

にこ「冷静に考えたら朝でもどうかと思うけどね」

絵里「ここは女子高!【出逢い】を強化せねば恋など夢のまた夢よ!」

にこ「それは一理あるわね、会長にしてはまともな意見ね」

絵里「という事で今回は、ハンカチを落として拾ってもらおう大作戦でいくわ」

にこ「わぁ古典的」

絵里「この作戦はあくまでもさり気なくやるのが重要よ」

にこ「お、過去の失敗からちゃんと学んでいるのね、すごいわ」

絵里「そっと落として、声をかけられたら…全力で逃げる!」

にこ「それのどこがさり気ないのよ!」

絵里「無邪気に街を走り回る私たち…」

にこ「付き合い良いわね、この男」

絵里「気が付けば断崖絶壁にある花畑」

にこ「ぅおーい、どこまで走ってるのよ!」

絵里「そして彼がこう言うの…」

絵里「やっとつかまえた…!」(イケボ)

絵里「好きだ…!」(イケボ)

にこ「んなわけあるかー!」

絵里「もう離さない…」(イケボ)

にこ「はいはい、一旦その妄想から離れなさい」ペチッ

にこ「どこから突っ込めばいいのかわからないけど、そもそも何で逃げる必要があるのよ?」

絵里「だってただ受け取るだけじゃ何も発展しないと思わない?」

にこ「んー、そう言われてみるとそれもそうね」

絵里「逃げる私を追いかけているうちにきっと愛情が…!」

にこ「初対面の相手に何をそんなに求めているのよ」

にこ「親切心でハンカチを拾ったのに相手に逃げられたらイラっとするんじゃないかしら?」

絵里「そうね…あからさまに逃げたらダメね」

絵里「なら白鳥を見習って水上では優雅に、そして見えない水面下では必死で脚を動かしてみるのはどう?」

にこ「…は?」

絵里「つまり上半身は普段どおりの冷静で優雅な私、しかし足元だけ必死に動かして走るのよ」

にこ「制服はミニスカだから足が丸見えですよー、『見えない水面下』じゃないんですかー?」

絵里「さあ矢澤さん、これならきっと追いかけてきてくれるわよね」

にこ「オコトワリシマス」

にこ「あんた本当に頭いいの?外でのあんたは影武者なんじゃないの?」

絵里「失礼なこと言わないでよ、こう見えても日々努力しているのよ?」

絵里「有能なる者はいかなる事態も予測する」

絵里「たとえばさっきのハンカチ、例え拾って追いかけてこなかったとしても…」バサッ

絵里「広げてみると住所と名前と電話番号が書いてあるわ!」

にこ「駅前とかで配ってるいかがわしいお店のティッシュみたいね」

絵里「そして右下のこれがミソよ」

にこ「なになに、『このハンカチにはおばあさまとの思い出がつまっています』…っていやらしい戦略ね」

絵里「ちなみにおばあさまはロシアで元気にしているわ」

にこ「うわ、騙された」

にこ「っていうかこんなハンカチは使っちゃダメよ!個人情報丸出しで危ないじゃない!」

絵里「!」

にこ(ったく本当にどこが有能なんだか)

にこ(でも…ちゃんと努力をして結果を出しているからこそ皆から認められているのよね)

にこ(そこはちゃんと評価してあげないといけないわね)

にこ(影武者だなんて言って申し訳ないわね…あとでちゃんと謝ろう)

にこ「もう遅いし今日は帰りましょう」

絵里「あら、もうこんな時間なのね」

絵里「じゃあ今日はもうお開きね」

絵里(矢澤さんって…なんだかんだ言っても練習に付き合ってくれて、さっきも心配してくれて…)

絵里(それにこの事を誰にも言ったりしてなくて…もっと仲良くなりたいな…)

絵里「あの、矢澤さ…」

希「お、にこっちー!」

にこ「あら希、今帰り?」

希「うん、にこっちも?」

にこ「そう、生徒会の活動が終わって帰るところよ」

希「にこっちが生徒会なんてらしくないやん?一体何が目的なん?」

にこ「推薦されて入ったのよ?目的なんて無いわよ」

希「それもそっか、じゃあまた明日な~」バイバーイ

絵里「…にこっち、って呼ばれているのね?」

にこ「ん?まぁあの子だけだけどね」

絵里「なら私もにこっちと…いや、にこさん…にこちゃん…にこちん!」

にこ「タバコを連想しそうだから却下」

絵里「あぅ…」

にこ「普通ににこでいいわよ」

絵里「!」

にこ「もしくわ~ぁ、にこにーって呼んでもいいよ~♪」

絵里「わかったわ、にこ!私のことも絵里でいいわ」

にこ「スルーぅ!?…はいはい、わかったわ、絵里」

【続・ハンカチ落とし】

希「ねー、にこっち」

にこ「何?」

希「急に会長補佐になったけど、一体どんな仕事してるん?」

にこ「あー…ご、極秘任務よ!」

希「うわぁ嘘くさぁ…」


キーンコーンカーンコーン


にこ(会長補佐の仕事ね…一体どんな仕事をしてるのか疑問に思ってる人は多いでしょうけど…)ガチャ

絵里「あ、にこ!今日も恋の練習がんばりましょうね!」

にこ(にこ自身もよくわかってないのよねー…ハハハ)

にこ(学校中の憧れの才色兼備の生徒会長が)

絵里「素晴らしき恋をするために日々の鍛錬を怠らず!」

にこ(本当は)

絵里「魅力的な女の子となってステキな彼を射止めるのよ!」

にこ(こんなんだったのを偶然知ってしまって)

絵里「ね、にこ師匠♪」

にこ(恋の練習の協力している、だなんて誰も信じないわよね…にこもこの現状を信じたくないわ)

にこ「ところで今日は一体どんな練習をするの?」

絵里「私たち女子高の生徒にとって重要なのはやはり出逢い…」

絵里「という事で『ハンカチ落として拾ってもらおう大作戦』を極めたいと思うわ!」

絵里「って事で裏庭で上手に落す練習をしてみましょう、にこ」

にこ「え、裏庭だと…というか生徒会室以外じゃ誰かに見られちゃうわよ?」

絵里「大丈夫、生徒会の特権で立ち入り禁止にしたから心配は無用よ」ドヤッ

にこ「えぇ…止めなさいよ、特権の無駄遣い」

絵里「じゃあ例によって私が落す役をやるわね」

にこ「はいどーぞー」

絵里「」スタスタスタスタチラッスタスタスタ

絵里「」スタスタチラッスタスタスタチラッスタスタスタ

にこ「こら、チラ見しすぎ」

にこ「さり気なくやりなさいよ、何かする気みえみえじゃない!」

絵里「わ、わかったわ…じゃあTAKE2ね」

絵里「」スタスタスタスタ

にこ(そうそう、そんな感じよ)

絵里「」ザッ⇔ザッ!!ピョン↑↓ピョン!!

にこ「…帰っていいかしら?」

絵里「ま、待って違うの!これにはワケがあるの!」

にこ「」

絵里「だからそんな哀しい生物を眺めるような目で見ないで」

絵里「ポケットからはみ出してるんだけど、意外となかなか落ちてくれないのよ」

にこ「あー、だったらポケットから何かを出そうとして落すってのはどうかしら?」

にこ「あんたの大好きな小芝居を挟めるわよ」

絵里「小芝居…じゃあこんな感じかしら」

絵里「こんにちわ小鳥さん、私の大切なお友達☆」

にこ(大芝居が始まったー!)

絵里「みんな元気ね、マリー、ジョン、ヘラクレス、えーと…トメ吉」

にこ(せめて統一感はもたせなさいよ!)

絵里「きゃっ、コラ!つっ突かないでよ、トメ吉!」

にこ(そしてトメ吉が意外とヤンチャ!)

絵里「もう、そんなに焦らないの。ちゃんと皆の分もってるからね」ゴソゴソ

絵里「ほらお食べ」ハンカチ ポトッ

にこ「鳥のエサと一緒に入ってたハンカチかー、拾いたくないなー」

絵里「小鳥を愛する可憐な少女を演じてみたんだけど、どうだったかしら?」

にこ「そうね、例え学校が目の前でも回れ右して逃げようと思うくらいにすごかったわ」

絵里「!?」

絵里「…それほどでもないわよ///」ニヘラ

にこ「褒めてないわよ!何でそんなに前向きなのよ!」

絵里「鳥のエサがダメなら何だったらいいのよ?」

にこ「だったらヘアピンとかヘアゴムなんてどうかしら?」

絵里「さすがにこ!それなら自然ね」

絵里「私が他に思いつくのは魚のエサくらいしかなかったわ」

にこ「どんだけ餌付けしたいのよあんたは」

絵里「じゃあTAKE4ね」

にこ「はいどーぞー…いつまで続くのかしらコレ…」

絵里「髪が邪魔だからピンで止めよっと」

にこ(いちいち言わなくてもいいわよ)

絵里「」ハンカチ ポロッ

にこ(お、自然)

にこ「あの、ハンカチ落としましたよ」

絵里(そうだ!ここで上目遣いをしたらどうかしら)

絵里「ありがとうございます」ニヤリ(←俯いてた幽霊が顔を上げたような感じ)

にこ「ぎゃー!!」

絵里「にこ酷い!私のキメ顔なのにぎゃーって!」

にこ「何をキメるつもりよ!怨念を感じたわよ!」

絵里「男性は上目にグッとくるって言ってたからやったのに!」

にこ「上目遣いのつもりだったの!?下手くそか!」

にこ「とにかく上目は禁止!TAKE5いくわよ!」

にこ「ハンカチ落としましたよ」

絵里(上目がダメなら…そうね、逆に上から優しく見下ろすのはどうかしら?)

絵里(にことの身長差を考慮してもそっちの方が自然ね)

絵里「ありがとうございます」ニマー

にこ「何でにこの事を見下(くだ)してるのよ!」

絵里「えぇっ?上も下もダメならどうしろって言うのよ!」

にこ「どうもするな!まっすぐ見なさい!」


アリガトウゴザイマス!!
チガウ!!モウイッカイ!!
アリガトウ!!
ダーァ チガウ!!

絵里「いくわよ、TAKE108…」ゼェゼェ

にこ「来なさい…」ハァハァ



絵里「拾ってくださりありがとうございます、よかったらお名前を教えてください」ニコッ

絵里「…今のはどうかしら…?」

にこ「…か…完璧よ…!にこが言うことはもう無いわ!」ウルウル

絵里「ありがとうございます、師匠…!」ジワッ



にこ「…これじゃ恋じゃなくてスポ根ね」

絵里「にこ師匠から免許皆伝の証を頂いた事だし、今度は共学の学校の前でやってみるわ!」

にこ「いや、そんなん渡した覚えは…まぁいいわ、今のあんたなら大丈夫よ!胸を張って堂々とやりなさい!」

絵里「師匠…!」

にこ「あ、都合のいい事にそこに他校の男子がいるわよ」

絵里「え」

にこ「ほら、早速実践のチャンスじゃない!やってきなさい!」

絵里「いやでもほら、免許をとってすぐに挑戦するのは危なくないかしら?」

にこ「そんなこと言ってたらいつまで経ってもできないわよ!」

絵里「でも事故でも起こしたら大変だし…」

にこ「あんたは何をする気なのよ!?行っちゃうから早くしなさい!」

絵里「…そ、そんなの…私にはまだ無理よー!」ダッシュ

にこ「」





にこ「…絵里の場合は恋の練習をするより男子と話す練習をした方がいいんじゃないかしら?」

書き溜めはここまでになります。
お付き合いいただきありがとうございました。

マンガが元ネタですが、マンガを文字だけで表現するのって難しいですね。

ちなみに真姫と絵里(と海未)でバイクの話を書いたのも俺です。

花陽でそう

>>49

スズ=かよちんは決定済み。
でもあと二人の配役が決まらん…キャラがハマる気がしない。
元ネタを活かすならキャラ改変しか無いかな、と。

上手くまとめられそうな案が思いついたら続編書こうかなと思ってます。

続編がまとまらないので一旦ここで依頼出してきます。

続編書いてみた。

このスレはもうHTML化の依頼出しちゃったから、別スレで書いた方がいいのかな?

酉つけて元スレのスレタイとURLつけて取り下げお願いすれば大丈夫だったはず

>>55

サンクス。

そんじゃこのままこのスレで続きをあげていきます。

【有能会長の補佐】


にこ(生徒会長絢瀬絵里は超有能)

にこ(各種行事の企画や運営、部活動の状況把握、予算の算出や分配、委員会の総まとめ)

にこ(山ほどの業務を的確かつ迅速に遂行)

絵里「ふう、さすがに疲れたわね」

にこ「お疲れ様、休憩でもしたらどう?」

絵里「そうね、じゃあ業務は休憩していつもの恋レッスンをしましょう!」

にこ「それも休みなさい、寧ろそれを休みなさい」

にこ(会長補佐は形だけとはいえ、あんだけ忙しそうだとさすがに気になるわね…)

にこ「絵里、出来ることは少ないかもしれないけど私も手伝うわよ?」

絵里「ありがとう、でもお気遣いなく」

にこ「で、でも…」

絵里「今はにことの恋愛研究結果をパソコンでまとめているだけだから気にしないで」

にこ「形に遺すんじゃないわよ!今すぐ破棄しなさい!」

にこ「そういえば私が補佐になってから他の役員を一切見ないんだけど、いないの?」

絵里「いやいやまさか、タイミングが合わないだけよ」

絵里「特に一年の書記はすごくいいコなのよ」

絵里「でもすっごい恥ずかしがり屋でまともに見たことも無いから正直顔もうろ覚えなのよね」

にこ「役員の顔を覚えてないってどういう事よ」

絵里「気づいたらドアの前に完成した書類が置いてあったり、やりかけの仕事が仕上がっていたり、朝来たら生徒会室がキレイになっていたりするわ」

絵里「この花瓶もきっと彼女がやってくれたものね」

にこ「その書記ちゃんと実在してる?妖精とか小人さんじゃないわよね?」

絵里「ちょっと忙しい時はあるけど、でも一人でなんとかなっちゃうから他の役員がいなくてもそんなに問題ないわ」

にこ「あんたが有能なのは認めるけど、一人で抱え込んでダメだったらそん時はどうするのよ?」

絵里「あら、有能だなんて…褒めても何もでないわよ♪」

にこ「食いついて欲しいのはそこじゃないわよ!」

絵里「冗談よ、でも今まで一人でダメだった事もなかったし…」

にこ「はいはい、さすが有能な会長ね」

にこ「でも何でも完璧にできちゃう人ってちょっと敬遠されそうよねー(棒)」

にこ「ちょっとくらいドジ踏まないとモテないんじゃないかしらー(棒)」

絵里「!?」

にこ(お、効いてる効いてる)イヒヒヒヒ

翌(・8・)日

絵里「あー、タイヘンだー」

絵里「私ったらドジなんだからー」

にこ(うわっ、わざとらしいセリフ)

絵里「全校生徒に配る書類を間違えちゃったー、うっかりしてたわー」

にこ「はいはい、それで何と間違えたっていうの」

絵里「にことの練習内容を克明に記した研究記録と…」ガタガタガタガタ

にこ「ぅおぉぉーい!!あんたなんて事してくれてんの!」

絵里「クラスごとに小分けして各先生の机の上に置いてきちゃったー…」

にこ「なんでそこはぬかりないのよ!回収しに行くわよ!」

絵里「良かったー、読まれる前でぇぇぇ」エグッエグッ

にこ「泣くくらい怖いならやるな!」

にこ「私の名誉にも関わる事なのよ!?このアホ一体どうしてくれようか…!」

絵里「…にこ、今回の事でわかったわ」

絵里「一人では間違う事もある、だからこうして正してくれる人が必要なのね」キリッ

にこ「絵里…」





にこ「ってそれで騙されるわけないでしょ!待ちなさーい!」

絵里「ごめんなさーい!」ダッシュ

【書記、登場】

凛「あ、向こうの校舎の窓に見えるのは絢瀬会長と矢澤先輩」

凛「やっぱり会長はキレイだにゃー」

凛「矢澤先輩と最近ずっと話し合ってるみたいだけど何を話してるのかにゃー?」

凛「やっぱり音乃木坂の未来とか?」



絵里「健気さと女子力アピールでこっそりと下駄箱に手作りケーキを入れておくのはどうかしら?」

にこ「クサイわ得体しれないわで嫌がらせ以外の何ものでもないわね」

凛「ところでかよちんはあの二人ともう仲良くなったー?」クルッ

凛「っていない!?さっきまで隣にいたのに…ってかよちん何でそんな後ろにいるにゃー!」

花陽「だ、だって…二人の目に入る場所にいたら目障りかと…」

凛「かよちんも役員なんだからそんな事ないにゃー」

凛「もー、かよちんは本当に恥ずかしがり屋なんだから」

凛「役員らしく、とは言わないけどもっと堂々としないと」

花陽「でも会長だけでも緊張するのに、スクールアイドルのにこにーまでいるなんて…」

凛「そんなんで仕事ちゃんとできるの?」

花陽(してるもん!)

花陽(…でもまだ面と向かって話す勇気は無いので、いない時にこっそりとやってるんだけどね…)

花陽(これで良し、と…帰ろうかな)

ガチャ

花陽(誰か来た!?隠れなきゃ!)

にこ「あら、絵里はまだなのかしら?」

花陽(にこにー!っていうか何で隠れちゃったんだろう)

にこ「ここに一人ってのも初めてね…まぁ絵里が来るまでのんびり待ってましょう」

花陽(ダレカタスケテー)

ガチャ

絵里「あら、にこの方が早かったのね」

にこ「私もさっき来たところよ」

花陽(会長まで来ちゃったよ~、どうしよう)アセアセ

絵里「それじゃあさっそく今日の恋レッスンのテーマなんだけど、『ドジっ娘』にしようと思うわ」

花陽(…え、恋レッスン?ドジっ娘?)ポカーン

絵里「前ににこが言ってたわよね、ドジじゃないとモテないって」

にこ「そんなことも言ったわねそういえば」

絵里「アニメやマンガでも主役はドジっ娘が多いと思うし、だから頑張ってドジっ娘になるわ!」

にこ「いやいや、決意してなる類のものじゃないわよ」

にこ「上手くやろうとしていつの間にか窮地に陥るからドジっ娘っていうのよ」

花陽(あぅ…今の花陽の事ですね…)

絵里「まぁそう言わず…色々と仕込んできたのよ?」

にこ「ん、例えば?」

絵里「トイレから出てきたらスカートのすそがパンツにin」クルッ

にこ「ちょっ///モテる気あんのかそれで!」

絵里「あ~、落し物が多くて困っちゃう」ポロッ ドサッ コロン カコン ポムッ パタ

にこ「多いの意味が違う!っつーか制服のどこにそんなに仕込んできた!?」

花陽「」

絵里「きゃっ、つまづいちゃった」

絵里「ほっ!」クルン

にこ「おー見事な受身、素晴らしい」パチパチパチ

にこ「ハァ、絵里のこんなアホな姿…他の人が知ったら泣くわよ…」

絵里「何言ってるの、他の人に知られたら私が泣くわ」

絵里「それこそ引きこもりになっちゃうかも♪」

にこ「人生狂いそうね」

花陽「」

花陽(気付かれないように外に出ないと…会長が引きこもりになっちゃう…!)ソーット

にこ「だいたいあんたはわざとらしいのよ、転ぶにしてももっと自然にやらないと」

絵里「自然に?」

花陽「きゃっ」コケッ

バターン!!

にこ「そうそう、あんなふうに…」

にこ「」

絵里「」

花陽「」

花陽「…し、失礼しましたー!」ダッシュ

にこ「ちょっと、待ちなさい!…行っちゃった」

にこ「絵里、もしかしてさっきのが例の妖精の書記のコ?」

絵里「アレハ妖精デス」

にこ「え?」

絵里「妖精デスノヨー」エヘヘヘ

にこ「しっかりしなさい!現実逃避するなー!」

【書記、加入】

にこ(一年のコに見られて以来ずっとこんな調子の絵里)

絵里「…llllll(-ω-;)llllll」

にこ「もう二日経つけど何とも無いし、あの子もきっと誰にも言ったりしてないんじゃないかしら?」

絵里「ダメダー モウオシマイダー オワタ\(^o^)/」

にこ「ほら、大好きなダッキー(抱き枕)と抱きつきの練習でもしましょうよ」アセアセ

絵里「…ハァ」

にこ(…くそう恥ずかしい///)モドシモドシ

にこ「大丈夫よ、それに笑われたりもしなかったじゃない」

絵里「笑ってくれた方がまだマシよ…あんなふうに逃げられて…」

絵里「軽蔑、されちゃったかな…いいコだったのに…」ドヨーン

にこ(絵里…しょうがないわねぇ、ここはにこが…)



にこ「失礼しまーす、小泉花陽さんはいますか?」

モブ「えっと、小泉さんならトイレに行ってるみたいです」

にこ「ありがとう」

花陽(はぁ…会長たちの秘密を覗き見して、呼び止められたのに逃げちゃって…)

花陽(最低だ…二人とも怒ってるだろうな…)

にこ「あ、いた」

花陽「ピャアッ!!」ダッ バターン

にこ「あ、ちょっと」

花陽「スイマセン!突然すっごいのもよおしちゃって!もうすっごいんです、スイマセン!」

にこ「そ、そう…まあゆっくり頑張ってね、話があるから待ってるわね」

花陽「ダ、ダメなんですホントすっごいんです!そんじょそこらのすごさじゃないんです!」

にこ「た、大変ね…」

花陽(体が勝手に逃げちゃた、バカバカバカバカ…)

にこ「あの…一度絵里とちゃんと話をしてあげてくれないかしら?」

花陽「え…」

にこ「軽蔑されたんじゃないか、ってすごく気にしてるの…だから一度でいいから、お願いできないかしら」

花陽「…」

にこ「話はそれだけ、じゃあ頑張ってすんごいの生み出してね」スグナガサレチャウケド

花陽「!?」

花陽(会長の気持ち、全然考えてなかった…ちゃんと謝ろう)

花陽「失礼しまーす…って誰もいない」

花陽(待たせてもらおうっと、ついでにロッカーの整理でも)ガチャ

ダッキー登場!

花陽「ピャア!」ドサドサー

絵里「生徒会室から悲鳴が!?」ガチャ

にこ(ダッキー!?そうか、朝適当にロッカーに詰めたからきっと開けた拍子に…)

絵里「にこ大変よ、ダッキーが小泉さんと浮気しているわ!」

にこ「気にするところそこ!?」

絵里「だ、大丈夫?それは…えっと…」

絵里「きゃっ!」コケッ

ダッキーにダイブ!した結果→絵里:ダッキー:花陽

絵里「はっ、これが間男!?」

にこ「アホかあんたは!というか落ち着きなさいよ」

絵里「何かしらこの使い古しの間男は?誰かが抱き飽きて捨てたのね!」

にこ「生々しいごまかし方をするな!」

花陽「プッ…す、すいません。お二人が面白くてつい…ふふ、ふふふふ」

絵里「…小泉さんの笑った顔、初めて見たわ」

にこ「にこなんてまともに顔見たのが初めてよ」

花陽「そういえば矢澤先輩とはトイレのドア越しの会話でしたね」

花陽「せ、先日はすいませんでした」

絵里「いいのよ、それよりガッカリした?私があんなんで…」

花陽「あの時は確かにビックリしましたけど、でも普段とのギャップでとてもカワイイと思います!」

絵里「!」

にこ(良かったわね、絵里)

絵里「にこ!今度は『ギャップでアプローチ』を研究するわよ!」

にこ「調子に乗るな」ペシッ

【絵里「ドジ師匠…!」】

絵里「生徒会長、絢瀬絵里」

絵里「教師・生徒どちらにも人望厚く、仕事は迅速・的確で心配りも忘れない」

絵里「非の打ち所がない万能少女!」

絵里「…だがしかし!半年に一度、徹底的にドジる」

絵里『きゃー、カバンに鳩を入れてきちゃった!私ったらドジー!』

絵里「こんな私はどうかしら?」

にこ「なんの祭りよ」

絵里「毎日ではさすがに迷惑かと…」

にこ「分別をもってドジるって何よ…っていうかまだ諦めてなかったの?」

にこ「ハッキリ言う、あんたにドジっ娘の才能はない!」

絵里「違うわ『ギャップ』よ、しっかり者が時々ドジをするのよ」

絵里「例えば紅茶を優雅に入れようとして…」スッ

バサバサッ

絵里「きゃー、紅茶缶から紅茶じゃなくて鳩を出しちゃったー!」

にこ「なんであんたのドジは鳩ばっかりなのよ」

にこ「紅茶を入れたつもりが緑茶、とか砂糖と塩を間違えた、とかそういうのでいいじゃない」

絵里「そ、そんな非常識な!」

にこ「絵里の頭の中の常識測定器を一度メンテナンスに出すことをおすすめするわ」

にこ「なんの細工もせずにそこにある物で自然にドジる、それが正しいあり方よ!」

絵里「クッ、細工無しでドジるなんて…何て無茶をいうのかしら…」

にこ「その考え自体がドジってるとも言えるわね」

コンコン ガチャ

花陽「失礼します、こんにちわ」ペコ

ガン!!

にこ(この呼吸…!)

絵里(自分で開けたドアに頭をぶつけるなんて…)

花陽「いたたた…わっ!」ズルッ ドテーン

花陽「あいたたた…あれ、メガネめがね…」

にこ(落とした資料に足を取られて転び…)

絵里(その拍子にメガネが頭にズレてしまい、それに気づかずメガネを探す…)

にこ絵里(高度すぎ…!)

花陽(やっちゃったー!絶対に二人とも呆れてるー)

絵里「小泉さん…」

花陽「は、はい!」

絵里「私のドジ師匠になってください!」

花陽「」

にこ「諦めなさい、そうなったらもう逃げられないわよ」

花陽「いやいやいや花陽が会長に教えられる事なんて何もありませんよ!?」

花陽「昔から男の人が苦手でまともに話す事すらなかなかできませんし…」

絵里「男性への接し方なら大丈夫よ、恋愛の達人のにこがいるもの」

にこ「!?」

にこ(その設定忘れてたー!)

花陽「た、達人…?」

絵里「そうなのよ、恋した人はみんなにこを好きになってたくさんの彼氏を夢中にさせてきたらしいわ!」

にこ(ちょっとちょっと、話が大きくなりすぎじゃないかしら?)

にこ(やっぱり嘘はよくないわ、バレる前にここでちゃんと自分から打ち明けましょう)

にこ「あの、実は」

花陽「矢澤先輩すごーい!」

絵里「ええ、さすがにこ!」

にこ「…た、たいした事じゃないわよこれくらい」

にこ(あんな目で見られたら言い出せないじゃないの!)

花陽「遠い存在だと思ってた二人が花陽たちと一緒で恋に興味を持ってたなんて…なんだか嬉しいです」

絵里「…私も本当の事を知っても受け入れてくれる仲間がいて、本当に嬉しいわ」

絵里「真実を知ってから友情って始まるのね」

にこ(耳が痛い胸が痛い)

絵里「お互いに立場があるから外では勿論秘密よ」

絵里「その代わり、生徒会室では絶対に嘘をつかないようにしましょうね!」

花陽「はい、もちろんです!」

にこ(本当に胸が痛い…胸がえぐられた気分だわ、これ以上えぐれる胸も無いけど)

絵里「にこ?顔色が悪いわよ?大丈夫?」

にこ「大丈夫にこー…気にしなくていいにこー…」ヘヘヘ…

【部屋とハリセンと私】

花陽「に、矢澤先輩!」

にこ「あら花陽」

花陽「会長は今日は何を研究するんでしょうね」

にこ「さあね、しかし絵里をツッコむのも疲れるわね」

花陽「!あの、先輩が大変そうだと思って作ってきたんです」

にこ「ん、何を?」

花陽「はい、ハリセンです!」スッ

にこ「あんた意外と容赦無いわね」

花陽「家でよく作ってたんですよ」

にこ「どんな家よ…まあいいわ、生徒会室に入りましょう」ガチャ

にこ「え、絵里!?」

花陽「会長が倒れてる!ほ、保健室に…」

絵里「にこ…は、運ぶなら…」

にこ「気付いたのね、何?どうすればいいの?」

絵里「お姫様抱っこでお願いするわ♪」

にこ「花陽、ハリセン!」

花陽「ハイッ!」

スパァーン!!

絵里「いつの間にそんな武器を…」

にこ「で、何の真似よ?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

絵里「お、お姫様抱っこの練習を…」

絵里「お姫様抱っこといえば乙女の憧れ!」

絵里「颯爽と私を抱えて野を越え山越え五十三次駆け巡り!」

にこ「飛脚か」

にこ「まったく、あんたはいつも思いもよらん事を考えつくわねー」

花陽「新鮮ですっ」

絵里「え、お姫様抱っこに憧れたことないの?」

にこ花陽(…ある///)

絵里「あ、そうだ!練習をする前に…」カチャ

絵里「今までの経験から内鍵を取り付けたわ」

絵里「余程大きな声を出さない限り声は漏れないし、三人が揃ったら内鍵をかけるようにしましょう」

絵里「人に見られたら恥ずかしい練習もこれで安心してできるわね!」

にこ「学習するところ間違えてないかしら?」

絵里「お姫様抱っこされる定番といえば…女の子が気絶、よね」

にこ「ああ、それでさっき倒れてるふりをしてたのね」

絵里「でも私、気絶した経験が無いのよね…どんな感じなのかしら?」

にこ「私も無いから解らないわね…」

花陽「…本当に気絶すると、白目で薄ら笑いしてる事もあるらしいですよ…」ボソッ

にこ絵里「」

にこ「あー…えーっと…」チラッ

絵里「は、運ばれてる時ってどんな感じなのかしら?」アセアセ

絵里「きっとお姫様抱っこで運んでくれてる人の温もりを感じて…」

花陽「本当に気絶するとものすごい重いらしく、両手両足を一人ずつ持ちながら掛け声とともに運ばれるんですよ…」ボソッ

花陽「薄れゆく意識の中、遠くからわっしょいわっしょいと掛け声が聞こえて…」

絵里「き、気絶の話はもうやめましょう!」

にこ「そうね!大変なのに失礼よね!」

絵里「じゃあ足をくじいて動けないパターンにしましょう!」

絵里「いたっ、足をくじいちゃったみたい…」

にこ「わ、いきなり始めるんじゃないわよ」ビクッ

絵里「誰か運んでくれないかなー」プルプル

にこ「お姫様抱っこのポーズでスタンバってるんじゃない!」ハリセン スパァーン!!

絵里「抱っこしやすいかと…イタタ」

にこ「そんな気遣いはご無用です」

にこ「抱っこされる気満々より、恥じらって一度は断るのよ!」

にこ「意地張ってたら強引に抱えられて…そして『お前、軽いな…』なんて言われて…///」

絵里「…妙に具体的ね」

にこ「!」

にこ(しまった、よく妄想してたからつい…///)

絵里「そ、そうか!にこの体験談ね!」

花陽「きゃー、さすがは矢澤先輩!」

にこ(えー!そうきたかー!)

花陽「花陽も軽いなんて言われてみたいですっ!」

絵里「抱っこされた時にカワイイと思われるポイントを教えて!」

にこ「しょ、しょうがないわねーぇ!」

にこ(にこのアホー!)

花陽「どうしたら軽く感じてもらえるんでしょうか?」

にこ(知るか!えーっと脱力したら重いんだから…)

にこ「お腹に力を込めなさい!」

花陽「はい、わかりました!」

絵里「かわいく思われるにはどうしたら!」

にこ(にこが知りたいわそんなん!)

にこ「ま、まずはうつむくのよ!」

絵里「はい、うつむきました!」

にこ「そ、それから…時々顔を上げて…目力!!」

絵里「目力!?」

にこ「さあ復習するわよ!腹!」

絵里・花陽「腹!!」

にこ「うつむいて…」

絵里・花陽「うつむいて…」

にこ「時々!」

絵里・花陽「時々!」

にこ「目力!」

絵里・花陽「目力!」

ハラ!!
ウツムイテ!!
トキドキ…メヂカラ!!



???「ふーん」

ツッコミ役のにこが自分を見失った事で外に漏れるほどの大声を出している事に気づかないアホ三人。
そして外でこのやりとりを聞いている人物とは!?

次回へ続く(配役が思いつけば)

とりあえず今回の書き溜めは以上になります。
お付き合いありがとうございました。

ツンデレ副会長はなんとなくあの人にしようかと思ってるんですが、守銭奴の会計さんを誰にしようかなといったところです。
副会長・会計ともに配役募集中(μ'sメンバーで)

久しぶりに来たけどまだスレ残っててビックリ。
一応続編(?)は別スレで書きました。
にこ「今日は何するの?」絵里「好感を持たれる食べ方、を研究するわ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465826213/)
興味ある人は見てやってください。

あ、sage忘れた…すみません。

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