ココア「今日からラビットハウスで働くよ!!」(ごちうさxてーきゅう) (18)

ココアとチノでてーきゅう第9話。
よろしくお願いします。


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ココア「今日からお世話になります、保登ココアです!」

ココア「喫茶店のお手伝いもするよ!よろしくね!」

チノ「は、はい。では早速よろしくお願いします。ココアさんは元気がありあまってますね」

ココア「そうかな?まだ第2形態だよ」

チノ「第2形態!?」

チノ「では早速働いてもらいますが……ココアさんは喫茶店でのバイト経験はありませんよね」

ココア「ないよ!」

ココア「というか、コーヒー飲んだことすらないよ!」

チノ「えぇ!?」

チノ「た、確かに子供のカフェインの取りすぎはよくないですしね……」

ココア「『うさぎ野郎』って恫喝されたことならあるよ!!」

チノ「どんな体験ですか!」

チノ「というか、何も関係ありませんよね、その話……」

ココア「あ!チノちゃん!実は……」

ココア「私、生まれは北欧でね、そのあと兵庫に移って……」

チノ「北欧!?」

ココア「人とうさぎのハーフなんだよ、私」

チノ「嘘付かないでください!!」

ココア「そろそろマジメに仕事しないといけないんじゃないかな」

チノ「その言葉、そっくりそのままココアさんに返しますよ……」

チノ「はじめはホールの仕事を覚えてもらいますね」

ココア「放るってゴミ捨て?私、お兄ちゃんが隠してるものを見つけて捨てるのが得意で」

チノ「ウエイトレスとして働いてほしいということです」

チノ「今日は私しかいないので、注文をメモして私に伝えてください」

ココア「なるほど、楽勝だね!」

チノ「ほんとに大丈夫ですか……?」

ココア「任せて!!」

客「たまにはカウンター席にします~」

客「新入りさんですか?ブルーマウンテンお願いしますね」

ココア「かしこまりました!」

ココア「チノちゃん、ブルーマウンテンひとつ、お願いします!」

チノ「了解です」

チノ「では、これをお出ししてください」

ココア(柔らかな加速、力加減が重要!)スー

ココア「お姉さん、こちらのお嬢さんからです!」

客「ハイカラです~」

チノ「飲み物を滑らせるなんて、バーじゃないんですから!」

チノ「……いや、バーでもしませんよ!」

チノ「ココアさんはほんとにまじめに働く気があるんですか……!?」

ココア「ま、待ってチノちゃん」

ココア「ほら、チノちゃんのポケットから伝票が沸き出てくるよ!」パラパラ

チノ「あっすごい……って、うるさいですよ!」

チノ「今度はキッチンを教えますね……教えたくないですが」

ココア「んも~、冗談きついなー」

チノ「まぁ、最初は包丁使ったりしませんし、よっぽど変なことしなければ……」

ココア「ヴェアアアアアアアア!!」ガシャーン

チノ「……どうしたんですか」

ココア「で……出たんだよ!」

チノ「何がですか?」

ココア「GだよG!!」

チノ「出ますよそりゃ、いくらきれいにしているとはいえ」

ココア「出されちゃ困るよ!?」

ココア「あ!ほら、あそこ!」

ココア「……あ、ゴールデンオオクワガタだ」

チノ「……」



ココア「……」

ココア「やっぱり私クビ?」

チノ「はい、残念……でもないですけど……」

チノ「ココアさんには向いてないんじゃないでしょうか、この仕事」

ココア「そんな……私、お金が必要なんだよ!」

チノ「そういわれましても……」


チノ「なんでお金が必要なんですか?」

ココア「実は……」

ココア「父が病気なんです!」

チノ「え!?」

ココア「『仮病』っていう病気なんだけど」

チノ「あの」

ココア「ほんとは遊ぶ金欲しさだよ」

チノ「なんだか犯罪者みたいですね……」



ココア「はぁ……」

ココア「……」

チノ「……」

チノ「……どうぞ」

ココア「え?」

チノ「コーヒーでも飲んで落ち着いてください」

ココア「でも……私……」

チノ「一杯くらいサービスしますよ」

ココア「感無量だよ……無料だけにね」

チノ「いいから黙って飲んでください!」



ココア「……」ズズ

ココア「!」

ココア「おいしい……!」

チノ「それはよかったです」

ココア「よし、もう少しがんばってみるね。挽回するからね!!」

ココア「そうだ、客引きやってくるよ!」タタタ

チノ「そ、そこまでしていただかなくても……行ってしまった」



ココア「チノちゃん、見て!」

チノ「野良うさぎ連れて戻ってきた……飲食店で動物は厳禁ですよ」

ココア「ラビットハウスっていうくらいだから、うさぎが居た方がいいかと思って……」

チノ「はやく外へ帰してあげてください」ハア

ココア「あっ……」グス

チノ(泣いてる……怒りすぎたでしょうか)

チノ「今日はもういいですから、また明日教えますので……」

ココア「チノちゃん、あのね……」

ココア「このうさぎ……多分、生き別れた私のお母さんなの」

チノ「うそつけ、このうさぎ野郎!」



ココア「っていうのがこの街に来た初日にあった出来事だよ」

シャロ「社会に迷惑かけるのやめなさいよ!!」

おしまい

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