男「お前…生ゴミ臭いぞ」(50)

女「…」

男「脇かな…」

スンスン

女「やっ、止めてよ恥ずかしい!」

男「脇じゃないな…お尻かな」

スンスン

女「やっ、止めてよ恥ずかしい!」

男「お尻でもないか…ならどこだ?」

女「そ、そもそも女の子に臭いだなんて、デリカシーがないわよ!」

男「いやただ臭いんじゃない、生ゴミ臭いんだ」

女「わ、私が…生ゴミ…臭い…」

男「うーん、どこだろうな。あと考えられるのは…耳の裏とかかな」

スンスン

女「やっ、止めてよ恥ずかしい!」

男「ムムッ」

女「どうしたのよ」

男「これは…生ゴミの臭いじゃないが…八つ橋みたいな臭いがするぞ」

女「八つ橋…」

男「ははっ、女の体は臭いの宝石箱やな」

女「うれしくないわよ…」

男「だったら、足の臭いは…」

シャガミ スンスン

女「ちょ、そこは…」

男「いまいちわかりにくいな…そうだ、靴と靴下が邪魔なんだな」

ガシッ ヌガセ ポイー

女「あっ…」

男「よし、これで直に嗅げるな」

スンスン

ムワッ

男「ムムッ」

女「どうしたのよ」

男「これは…雨の日のアスファルトみたいな香り…」

女「へぇ」

男「なら、くるぶしは!」

スンスン

男「ジーザス!灯油の臭い!なら膝裏は!」

スンスン

男「ブラボー!カレーだ!」

女「私の体どうなってるの」

男「お次はふともも…」

スンスン

男「あ、あわび…」

ガクガク ブルブル

男「い、いよいよ次は…」

ジリッ

女「え、嘘…ふとももの次って…まさか…」

男「そう…女性の秘密の園…禁断の果実…知恵の林檎を食べるのさ、今まさに俺が!」

ガシッ

女「い、嫌…」

男「純情ぶるなよ…知ってるンだぜ。お前は淫乱のヤリマン、援交しまくりのアバズレだってな!」

女「!」

男「さぁ見せて見ろよ…誰のモノも受け入れる尻軽な穴をよ!」

ガシッ ヌガセ ポイー

女「きゃぁぁぁ、ひ、警察を呼びますよ!」

ピタッ

男「警察…?」

女「そう、警察です!」

男「…クッ」

クックック…

男「とっくにいるのに、か?」

女「え…?」

男「そうだよ、俺だよ」

女「え…?」

男「俺だよ、俺がおまわりさん…警察だよ」

女「嘘…」

男「嘘も何も…今更警察に…国に頼るつもりかよ…お前も知っているだろ、この国は…日本は崩壊しちまったのさ」

女「で、でも…」

男「三年前…『あの日』から…日本に秩序なんてものは無くなった…無くなったのさ」

女「…」

男「俺達が命をかけて守ろうとしたものに裏切られたんだ…お前等国民に…国に…分かるか?信じた人に背中から刺される気持ちが?よりどころが実は空っぽだった事が?」

女「あ、貴方は…」

男「この憤りを何にぶつければいい…お前しかないだろう、その矛先はよ」

女「わ、私は…私は…何もしていないわ…『あの日』の暴動に私は参加していな…」

男「同じさ、そこにいようがいまいが…同じなのさ…もうそれに意味なんか無いんだよ」

男「さて続きだ…たっぷり楽しませてもらうぜ…」

スンスン

男「ははっ…何だこいつァ…嗅いだことがねェ…もっとだ…」

スンスン
スンスン

女「…」

女(これが罰なの…?何もしなかった私への…)

・ ・ ・ ・ ・

『ママ、今日も妖精さんとお話したよ!』

『あらそう、よかったわね』

『ママには見えないの?』

『そうね、貴方はいい子だから見えるのかもね』

・ ・ ・ ・ ・

『お、お母さん!地震が来るよ!』

『急に何を言い出すのよ』

『精霊さんが言ってるの!早く!』

『冗談は止めなさ…』

・ ・ ・ ・ ・

『誰があの子を引き取るんだ…精霊がどうとか気味の悪い事を言うあの子を…』

『私は嫌よ…もしかしたら姉さんもあの子のせいで…』

・ ・ ・ ・ ・

『おらガキ!暴れるな!』

『嫌!止めて!』

『ひひ、おめぇみてぇな薄気味悪ぃガキを育ててやってんだ、これくらいはさせてもらわねぇと割にあわねぇや』

『嫌…嫌…助けて…助けて!』

・ ・ ・ ・ ・

『精霊さん…いるんでしょ…姿を見せてよ…』

『もう止めて…私のせいで誰か死ぬのは…もう嫌…』

『精霊さん…どうして…どうして!』

・ ・ ・ ・ ・

『彼女こそは救世主!見よ、救世主の奇跡を!』

『おぉ…投げた刃物が勝手に折れ曲がり…』

『そう、何物も救世主たる彼女を傷つける事はできない』

『き、救世主様…』

『救世主様!』

・ ・ ・ ・ ・

『救世主様…救いを…』

『私にも救いを…』

『奇跡を見せて下さいませ!』

『救世主様!』

『ひひ、ちょろい奴等ばかりだ。あんな気味の悪い女を祭り上げるだけでこんなに金が集まるんだからな』

『…』

『きゅ、救世主…こ、これは…』

『貴方も…他の人と同じ…汚い…大人…』

『ひいっ、おやめ下され救世し…』

『お願い精霊さん…あの人を…』

『ひぃぃぃぃぃっっっっっ!』

・ ・ ・ ・ ・

『腐った政府を壊すのだ!』

『我々には女神がついているのだ!恐れる事は無い!』

『国を!清浄なる我等の国を!』

『この手で掴むのだ、同士よ!』

『うぉぉぉぉぉ!』

・ ・ ・ ・ ・

スンスン
スンスン

男「ハァハァ…ハァハァ…」

女(嫌…このままじゃ私、また…お願い…もう誰も…)

パァァ…

女(駄目…精霊さん…止めて…殺しては…駄目…)

パァァ…

男「ハァハァ…ん、何だ、この光は…」

カッ

男「あぐぁぁぁ、目が!」

カッ
ボワッ

男「ぎいやあああ、ひ、火が!体が燃える!」

ボウボウ

男「熱い!うぎゃぁぁぁ!」

女「精霊さん…また…誰かを殺すのね…私を助けるために…殺すのね」

男「うぎゃぁぁぁ、死ぬ、死んでしまう!」

女「ごめんなさい…もう私には…どうする事もできないわ」

男「そ、そんな!ひ、人殺し!悪魔!」

ボウボウ

男「あ゛い゛い゛…やはりお前は…あ…」

ボウッ

ケシズミー

女「また死んだ…人が死んだ」

女「私はもう…耐えられない…誰か私を…消し去って…」

フラッ

女「わた、しを…」

バタリ

女「…」

・ ・ ・ ・ ・

ボヤ~

女「…」

パチリ

女「ここ、は…」

キョロキョロ

女「見たことのない部屋…一体私は…」

ガチャリ

?「よぉ、目ぇ覚めたか」

それは岩のように大きな体の
ハゲのじじいだった。

女「貴方は…」

?「おぉっと、そうじゃな。ワシは老人。倒れていたおぬしを介抱したじじいじゃよ」

女「そうでしたか、ありがとうございます」

老人「ほっほ、よいよい。事情は分からんが傷だらけの人間を見て見ぬ振りはできんからのぅ」

ヒゲ サワサワ

老人「腹は空いてないかえ?お粥をつくったんじゃが」

ドンッ

老人「ワシが丹誠込めてつくったんじゃよ…勿論食べるよな?」

女「え、あ、はい…」

老人「沢山、沢山つくったんじゃよ…勿論、全部食べるんじゃろな?」

女「は、はい…」

老人「ちょっとばかりつくり過ぎたが…勿論、全部食べるんじゃろな?」

女「は、はい…」

女「…」

ヒトクチ パクリ

女「うっ」

女(まずい…まずいというか、痛い…舌がヒリヒリして、喉が切り刻まれるみたいだわ…)

老人「どうした、勿論、全部食べるんじゃよな?」

女「…」

パクリ

女(拷問だ…でもなぜだか拒否できない…このおじいさんの眼力、はんぱないわ…)

モチュ…モチュ…

女(くるしい…でも食べなきゃおじいさんに失礼だし…)

モチュ…

女(ねばつく…かゆ…まず…)

モチュ…

老人「うまいじゃろ?」

ニマァ

女「え、えぇ。おいしいです」

老人「じゃろ。なんたってのう…」

ニマニマァ

老人「わしの『体液』が沢山入っておるからのぅ…」

!?

女「な、なんどすえ…?」

ドンッ

老人「この小瓶、よく見るのじゃよ」

ハクダク

老人「白い液体で満たされているじゃろう?」

女「は、はい」

老人「なんじゃろな、一体」

女「わ、私にそれを言わせるの…?」

老人「そうじゃよな」

ガシッ クルクル パカッ

老人「ほれ、蓋をあけたぞい」

ムワッ

女「こ、この香りは…ヨーグルト!?」

!?

老人「そうじゃよ、ヨーグルトじゃよ」

ニカッ

女「え…でも体液って…」

老人「ワシの体液はヨーグルトなんじゃよ…そう…なんじゃよ…」

女「そんな体質が…あるのかしら…」

老人「あるんじゃよ、目の前のワシがそうなんじゃよ」

ヌギッ

老人「試しにワシの汗を舐めてみるのじゃよ?」

ガバッ

老人「ちょうどワシの脇が汗ばんでおる。ワシの脇が…ちょうど、な」

ニマァ

女「え…でも、私…」

老人「怖がる事はないのぅ…ワシの脇に毒なんか無いんじゃよ?」

女「そうでしょうけど…殿方の脇を舐めるだなんて、はしたなくて…」

カァッ

老人「赤くなって、ういやつじゃのう…でものぅ」

ニジリ ニジリ

老人「早くせねば脇が乾く…」

ニジリ ニジリ

女(だ、だんだん近づいてくる…)

老人「さぁ、やるのじゃよ?」

ニジリ ニジリ

女(うっ、またあの眼力…拒否、できない…)

スゥッ

老人「そう、ゆっくり顔を近づけるのじゃよ…そう、そう…ワシの脇の前まで…」

女(私…脇を舐めるの…?)

老人「さぁ、ゆっくり舌を出すのじゃ。なぁに、ワシの脇に毒なんか無いんじゃよ?」

女(わた、しは…)

老人「…」

ガタガタッ バタンッ

?「待てぃ!」

老人「!?」

?「脇から溢れる白濁液を舐めさせる行為…人、それを外道という!」

老人「誰じゃ貴様は!」

?「貴様に名乗る名はないっ!」

ヌギッ

男「その女を辱めるのは俺の…この、男の役目だ!」

女「男…貴方…!」

男「こんな所にいやがったか…」

老人「貴様は何者じゃ…?」

男「へん、通りすがりの全裸マスターよ!」

チンポロリン…

女「ぎょ、魚肉ソーセージ…」

男「ふん、魔女がほざくな…」

女「ま、魔女…?」

男「そうさ、お前は魔女だ…ありもしない精霊などという架空の存在で、沢山の命を奪った…忌々しき魔女だ!」

女「わた、しは…」

男「だがそれも今日…今日、この時、お前を…こりょしゅ!」

老人(噛んだ)

女(噛んだ)

男「ここ一番で噛んじまったァァァ!」

ボッキィィィィィン!

女「なぜ勃起する」

老人「勃起!」

ボッキィィィィィン!

女「なぜつられて勃起する」

その時不思議な事が起こった。

二人の勃起エネルギーが

互いに引かれあい

膨大な引力を生みだし

時空を歪めた。

時空の歪みは局所的に小さなブラックホールを発生させ

なんやかんやで



世界は、滅びた。

世界の滅ぶ瞬間

女の意識と男の意識は同調した。

互いの怒り、憎しみ、苦しみ

それを理解し、分かり合えた。

のに、だ。

分かり合えたのに

世界は滅んでしまった。

世界は滅んでしまった。

だが二人は、最後の最後で
分かり合えたのだ。
確かに、分かり合えたのだ。

いつか輪廻の輪の向こう側で
再び出会えたなら
二人は、きっと…

・ ・ ・ ・ ・

『ねぇ、あの光…』

『あぁ、きっとそうだ』

『私、願い事があるの』

『それは一体…』

『ふふ、秘密…でも、いつかきっと…聞いてね』

『あぁ…いつか…きっと…』

【完】

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