レッド「幸せのサチコさん?」【ポケモン×コープスパーティー】 (24)


ピッピ「レッド!面白いものを見つけたぞッピ!」

レッド「どうしたんだピッピ、そんなに慌てて。」

ピッピ「今アニメ観たさにレッドのお金でネカフェに行ったんだけど、そこでおもしろいおまじないを見つけたっピ。」

バルキー「そういやレッドが1000円無くしたって言ってたなバル。」

ピカ「ピカ。」

レッド「旅の金を勝手に使うな!」ドゴッ

ピッピ「ピ!」





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レッド「で、そのおまじないってなんなんだよ。」

ピカチュウ「ピカ!」

ピッピ「このおまじないをした人が一生ものの絆で結ばれるっていうおまじないだっピ!」

バルキー「へー、面白そうなおまじないだなバル。」

レッド「絆か、これから先も一緒に冒険していく俺たちにはかかせないものだな。」

バルキー「やってみようぜバル!」

ピッピ「やりかたは、まずはこのプリントアウトしたサチコさんの形状を今いる人数分、つまり4等分するっピ」ビリビリ

ピッピ「そしてその形状の切れ端を1人1枚ずつ持つんだっピ。」

レッド「なんか本格的だな・・・。呪いみたいだ。」

ピカチュウ「ピカ!」

やべぇトリップミスった


ピッピ「そしてその形状の切れ端を持って4人で集まるっピ。」

ピッピ「今いる人数分、つまり4回、「サチコさんお願いします」と心の中で唱えたらおまじないは終了だっピ!さっそくやってみるっピ!」

レッド「なるほどな。やってみようぜ!」

ピカ「ピカ!」

バルキー「バル!」



しばらくして



ピッピ「よし!唱え終わったぞっピ!みんな終わったか?」

レッド「おう、しっかり9回唱え終わったぜ!」

ピッピ「ピエーーイ!これでぼくたちの絆はずっと続くぞっピ!」

バルキー「おーー!!これからもよろしくな!みんな!」

ピカチュウ「ピッカ!」

ピッピ「しかししあわせか・・・。」

ピッピ「うっ、ゴホゴホ。みんな、ぼくはもう死にそうだっピ・・・最期においしいご馳走がたらふく食べたい・・っピ・・・。」

レッド「そりゃ死合わせだろ!!」


レッド「さて、おまじないも終わったし、次の町へ行くぞ」

ピカチュウ「ピカ!」

バルキー「がんばるぞバル!」

ピッピ「待て。」

レッド「どうした?ピッピ?」

ピッピ「なんかゆれてないかっピ?地震か?」

レッド「そういやなんだか微妙に揺れている気が・・・」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!


レッド「うわっ!!地震だっ!!」

バルキー「こりゃ大きいぞバル!!」

ピッピ「大変だ!!早く机の下に隠れないと!」

レッド「そんなもんあるか!ここは外だぞ!」

ピカチュウ「ピカ!ピカ!」

レッド「!!?地面に亀裂が!?地割れか!」

レッド「飲み込まれるぞ!!」

バルキー「オアーーーーー!!」

ピッピ「ギエーーーー!!!」


レッド一向は地割れに飲み込まれてしまった。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――-

レッド「・・・う、うぅん。」

地割れが起こってしばらくして、一番始めに目を覚ましたレッド。

レッド「なんだここは!?さっきいた草原じゃないぞ!」

さっきまでレッドたちがいた草原とはうって変わり、あたり一面は薄暗く、どこかの建物の中にいるようだ。

全体的に廃れていて廃墟のような雰囲気。見渡すと机や椅子が散乱していて、黒板があることから考えると、どうやら教室のようだった。

レッド「ピッピ!ピカチュウ!起きろ!」

ピッピ「う、うぅん・・・。」

ピカチュウ「ピ・・・か?」

ピッピ「うわっ!!なんだここはっピ!」

レッド「気づいたか。俺たちは地割れに飲み込まれてからどうやら変な場所に飛ばされてしまったらしい」

レッド「クソっ!!どうなってやがるんだ!」

レッド「それに、バルキーの奴もいない」

ピッピ「本当だっピ!バルキーがいないぞっピ!」

ピカチュウ「ピカ!?」


レッド「こんな薄気味悪いところにいられるか!早くバルキーを見つけて元いた場所へ戻るぞ!」

ピッピ「そうだな。ここはなんだか怖いっピ。」

ピカチュウ「ピカ・・・。」

教室の扉を開けると、普通の学校よりも数段廃れた廊下が広がっていた。床は所々崩れていて、蜘蛛の巣まで貼っている。窓の外は薄暗くてその先は見えそうになかった。

レッド「どうやら廃校のようだな。」

ピッピ「なに!?」イッツミーマーリオー!!

レッド「そりゃ配管工だろうが!!」ドゴッ

今日はここまで

ポケスペかと思った奴ざまぁ


レッド「そうだ!ピカチュウ、フラッシュだ!」

ピカチュウ「ぴか!!」ピカッ

ピッピ「おお!なるほど、ピカチュウの電気でこの暗い空間を明るくしようとしてるのかっピ!」

ピカチュウ「ピカーーー!!」ピカピカ

多少は明るくなったものの、気味の悪さは変わらない。校舎の廊下らしいが、やはりあたり一面は腐敗していた。

レッド「多少は明るくなったが薄気味悪いところだぜ」

ピッピ「早く帰りたいっピ」

レッド「うわっ!!これは人の骨だ・・・」

ピカチュウ「ピカチュウ!!!」

ピッピ「骨ならたまにホテルのおじさんがわけてくれてるだろっピ」

レッド「そりゃチキンの骨だろうが!みろ!これは紛れも無い、人骨だぞ!」

ピッピ「ピエーーー!!ぼくたちとんでもないところに来たっピ!!」


ピカチュウ「!!?」

ピカチュウ「ピカ!ピカ!!」グイッグイッ

ピッピ「どうしたっピピカチュウ、怖いのはぼくも一緒だからそんなに引っ張るなっピ。」

レッド「いや、ピッピ!あれを見ろ!」

レッドが指を刺した方向は薄暗い廊下が続いている。

しかし、ピカチュウのフラッシュのおかげで辛うじて視界に入っている空間に―――

青白く光る、赤い服を着た髪の長い少女が立っていた


レッド「ゆ、幽霊っ!!!?」

ピッピ「ギエーーーー!!!」

少女は笑って、3人の方を見ている。


ピカチュウ「ピカ!ピカ!」

レッド「ピカチュウもおびえている・・・!ピッピ、ピカチュウ、逃げるぞ!」

ピッピ「いや、あいつは幽霊じゃないっピ。」

レッド「なに!!?」

ピッピは赤い服の少女に近づいたっ!!そして不意に少女の足をわしづかみにした。

ピッピ「足のある幽霊なんか聞いたことないっピ!こののこぎりで足をぶった斬ってやるからそれから幽霊を名乗るっピ!!」

レッド「ズコーーーーーーー」

赤い服の幽霊「なにヲスる!!生者が!!」ドゴッ

ピッピ「ピエーーーーー!!やっぱり幽霊だっピ!!」


赤い服の少女「驚かせテやろウと思ったケどいいや。死ネ」ダダダダ

ピッピ「ひえーーーーー!!こっちに来るっピ!!」ダダダダ

レッド「ばかやろー!!!お前が刺激するからだっ!」ダダダダ

ピカチュウ「ピカ!!!」ダダダダ


しばらくして、ピッピたちは襲い掛かる赤い服の少女をなんとか撒く事ができた。

ピッピ「ゼーハー、ゼーハー。」

レッド「ここまで来れば安心だろ、まだ校舎の中の廊下だがな」

ピカチュウ「ピカ。」

レッド「お前ら、ここはおそらく危険な場所だ。油断したら命が危ない。まだ脱出の方法もわからないけど、バルキーを探し出して早めにここを出よう」

ピッピ「賛成だっピ・・・」

ピカチュウ「ピカ!ピカ!」

ピッピ「なになに、確かに。バルキーを探すついでにこの空間について何かわかることがあったら調べるべきだと言っているっピ!」

レッド「確かにな。ここがいったいどこなのかもわからねぇ。よし、なんでもいい。まずは手がかりを探すんだ!」

レッドはそういうと、一番近くにあった「2のA」と書かれている教室へと入っていった。


2のAの教室

レッド「くっ、やはりどこもかしこも荒れてるな。」

ピッピ「おい見ろ!人が倒れているピよ!」

ピカチュウ「ピカ!」

3人は倒れている人に近寄った。彼は白骨化はしていなく、ところどころに切り傷があり、出血も相当のものだった。

そして、3人がよく見知っている顔だった

レッド「お前は・・・!グリーン!!!」

ピッピ「な、なんだって!」

レッド「し、死んでる・・・!」

ピッピ「そ、そんな・・・」




ピッピ「ま、いいかっピ」

レッド「そうだな、行こうぜ」

ピカチュウ「ピカ!」

グリーン「おい!!そりゃねーだろ!!!」ガバッ

ピッピ「うわっ!!生き返ったっピ!」

グリーン「もともと死んでねーぞ」

レッド「冗談だよ冗談」

グリーン「――ったく」


グリーン「うっ!!!」

レッド「!!?」

レッド「グリーン、お前もしかして、立ってるのがやっとなんじゃないのか!?」

ピッピ「本当だっピ、元気そうだったけど、よくみたら全身傷だらけ、内臓まで出てるじゃないかっピ!」

ピカチュウ「ピカ!」

グリーン「はぁ、はぁ。おそらくお前らも「幸せのサチコさん」の呪いを行ってこっちへ飛ばされたんだろう・・・?」

ピッピ「な ん だ っ て!? 幸 せ の サ チ コ さ ん が 呪 い !?」(ここまで1分)

レッド「それは鈍い(のろい)!!」

グリーン「俺も最初は仲間たちとの絆のために幸せのサチコさんのおまじないをしたんだが、絆が切れないおまじないなんかじゃない!この空間へ飛ばすための罠だったんだ・・・!」

レッド「なんだって!?」

ピッピ「見ろ、そういえば、この教室に横たわっているのはみんなグリーンのポケモンじゃないっピか?」

レッドはあたりを見回した。そこにはリザードン、カイリキー、イワークといった、グリーンの主力メンバーたちが横たわっていた。

ピカチュウ「ピカ・・・。」

レッド「みんな死んでるのか・・・?」

ピッピ「ひどい・・・!誰がこんなことを!」

グリーン「子供の幽霊だ。奴らに俺のパーティーは全滅させられたんだ!」


レッド「さっきの奴か・・・!」

グリーン「子供の幽霊はこの閉鎖空間を自由に行き来できる・・・加えて恐ろしいほどの身体能力に、超次元な呪いも使ってくる。くそっ!」

グリーン「子供の霊をみかけたらまず逃げることだ・・・!奴らは生きた人間をためらいなく[ピーーー]ぞ。」

ピッピ「ひええええ、さっきの奴の足を切ろうとしたぼくはいったい・・・!」

ピカチュウ「ピカ・・・。」

レッド「グリーン、そういやお前、バルキーを見なかったか?バルキーだけいないんだ。」

グリーン「なんだと?そうか・・・お前のバルキーだけはどうやら別の空間に飛ばされたようだな」

ピッピ「どういうことだっピ!」

グリーン「この閉鎖空間は、ひとつの空間ではない。いくつもの空間が合わさって形を成しているんだ」

グリーン「同じ空間にいても、それぞれの空間は次元が違う。時間軸も違う―――」

グリーン「たとえばこの空間をA、そのほかの空間を他のアルファベットだとすると、バルキーだけ、他のアルファベットの空間に飛ばされたんだ。姿形はまったく同じ、この廃校ではあるがな」

レッド「なんだかよくわかんねーな。バルキーに会うにはどうしたらいいんだ!?」

グリーン「すまねぇな、わからねぇ」

ピッピ「くっ・・・!」

グリーン「俺たちは全員同じ空間に飛ばされて、最期を共にできただけまだ幸運だ・・・」

グリーン「お前らも、子供たちの霊には気をつけろ、さもないと、俺みたいに・・・なる・・・ぜ・・・」バタリ

そういうとグリーンは静かに倒れ、息を引き取った。

レッド「グリーン・・・!グリーンーーーーーー!!!!!」

ピッピ「このやろう!!いつもいつもぼくたちに嫌味ばかり言いやがって!」キックキック

レッド「やめねーか!!?」ドゴッ

ピッピ「ピーーーー!!」


レッド「はやいところバルキーを探そう。そして、全員でこの空間から出るぞ!」

ピッピ「わかったっピ!!」

ピカチュウ「ピカ!!」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バルキー「う、うぅううん」

バルキーが目を覚ましたら、そこはさきほどまでいた草原ではなかった。

バルキー「ここはどこだバル!!?なんで俺はこんなところに。」

さらに、レッド、ピッピ、ピカチュウ、一緒にいた全員の姿が見当たらないのである。

バルキー「おーーーい!!みんなどこに行ったんだバル!!」

あたりを見渡すと、廃れた感じの学校の廊下だということがわかった。廃校のようだ。

バルキー「くそっ、薄気味悪いところだバル!」


バルキー「部屋があるな。何々・・・「女子厠」?」

バルキー「川を売っているのかっピ!!!」

バルキー「ってピッピの奴がいたらいうだろうなバル・・・はぁ、寂しいバル。」

バルキー「厠ってことはトイレのことだよなバル。」

バルキー「そういえば俺はさっきからトイレに行ってなくておしっこがしたいなバル。仕方ないからこのトイレを使わせてもらおうバル。」

そういってバルキーは女子厠の扉を開けた。

バルキー「そういやなんだかこの扉薄気味悪いな。なんだかお札みたいなのがたくさん貼ってあるバル。」


バルキーがその女子厠に入った瞬間、信じられないものが目に入った。




バルキー「な、なんだ!!?これは!!!」


バルキーが厠に入ると、すべての個室から血が流れているのを見つける。さらに上を見ると、5つの個室のすべてにロープがぶら下がっているのを見た。

バルキー「く、首吊り自殺・・・!」

バルキー「ん?何か落ちているぞバル。」

バルキー「ひえぇえええええ!!!人の頭蓋骨だバル!!」

バルキーは慌てて女子厠から飛び出した。



バルキー「ゼーハー、ゼーハー。」

バルキー「どういうことだバル・・・!薄気味悪いところだとは思ったけど。」

バルキー「とにかく、こころ細いバル。ピッピたちを探すか・・・。」

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