【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その11【オリジナル】 (1000)


ごくごくありふれた剣と魔法のファンタジー世界
その世界には多種多様のダンジョンが存在します

あなたは様々な理由によりそこへ踏み入る事となりました
与えられた能力と知恵を駆使し、攻略を目指しましょう


情報まとめ http://seesaawiki.jp/dungeon_attack/

前スレ 【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その10【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456826499/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457362220


■ 能力値に関して


【筋力】 物理的攻撃の威力、力技による障害物の除去、などに影響
【耐久】 身体的被害の大きさ、死ににくさ、などに影響

【敏捷】 攻撃などの回避、敵からの逃走成功率、などに影響
【感覚】 気配の察知、直感による危険の予知、五感の鋭さ、などに影響

【知識】 ダンジョン内で発見したアイテム、モンスターの正体の看破などに影響、また魔法の初期習得数が変動する
【意志】 精神的被害の大きさ、発狂に対する耐性、などに影響

【魔力】 魔法及びマジックアイテムの使用などに影響、また、一定値以上で魔法を習得する可能性がある
【幸運】 様々な被害の軽減、取得アイテムの質、などに影響


■ 勝利条件


◆ 探索目的を達成する。

◆ 迷宮の主(ボスモンスター)を撃破する。


上記のいずれかを達成するとプレイヤーの勝利となります。



■ 敗北条件

コンティニュー回数を使い切った状態で死亡、あるいは死亡と同等の状態に陥る。


1)
HP・MPといった物は 【数値化されません】
現在あなたがどれ程弱っているかは描写から想像して下さい。


2)
様々な判定は所謂 【下方ロール】 にて行われます。
コンマ下一桁が対象の能力値を基準とした目標値を下回った場合、成功として扱われます。
目標値は周囲の環境、現在負っている身体的・精神的被害の度合い、などで補正がかかる場合があります。

目標値と出目が同値の場合は 【かろうじて成功】 した扱いとなり、判定が連続する場合は次回判定にマイナス補正がかかります。
また、出目が0の場合は 【ファンブル】 1の場合は 【クリティカル】 になり、結果が極端化します。
かろうじて成功とファンブル・クリティカルが重複した場合は、かろうじて成功が優先されます。


3)
あなたには 【3回】 のコンティニュー回数が与えられています。
コンティニュー地点は任意では選択できず 【死因となった出来事を確実に回避できる時点】 まで自動で巻き戻ります。
コンティニューによって発生する判定や展開でのデメリットは存在しませんのでご安心下さい。
また、コンティニュー後は 【無限ループ発生防止】 のため、死亡前と同じ行動は制限されます。


4)
様々な行動の際 【常識的に考えて当然行われるべき行動】 は自動的に実行されます。
例えば、一切明かりの存在しない暗闇を調べる場合、ランタン等を所持していれば自動的に使用します。
これらの自動使用は行動時の宣言であえて制限する事も出来ます(例:明かりを使わずに闇の中を調べる)


5)
明確に 【自殺以外の何物でもない行動】 は行えません。
その手の行動が指定された場合は無効化され、安価下として扱われます。
例:切腹する、固定したロープを首にかけて段差を飛び降りる、など。
ただし、特定の状態異常中においては可能となる場合があります。


6)
明確に 【常識的に考えてまず有り得ない行動】 は行えません。
その手の行動が指定された場合は、スレ主による何らかの裁定が発生し、無効化される場合もあります。


7)
安価で 【作戦会議】 が宣言された場合、最長15分間、安価が停止されます。
参加者で自由に意見交換を行って下さい。


8)
その他、ルールに関する質問がある場合は、スレ内で質問して頂ければ極力回答します。


■ 現在のあなたのステータス


【女性 / 19歳】


【筋力】 9  【耐久】 7
【敏捷】 1  【感覚】 7
【知識】 1  【意志】 3
【魔力】 8  【幸運】 9


【魔法剣士】

低難度の魔力行使が確実に成功する
物理攻撃時、魔力を消費する事で威力を増加させるコマンドを任意で使用可能


【探索目的】

迷宮の主の撃破



■ 現在攻略中のダンジョン

【白の森】

古い言葉で 【豊かな森】 を意味する名を持つ、とある小国の一都市。
その近くに存在した大森林が変異して形成された迷宮。

内部には魔力を帯びた霧が立ち込める。


■ 現在のあなたの仲間



■ 異端の少年

【筋力】 5  【耐久】 5
【敏捷】 4  【感覚】 3
【知識】 5  【意思】 8
【魔力】 4  【幸運】 1


◆ 職業

【異端者】

NPC専用職業
迷宮外で24時間以上を過ごすと死亡する


【侍祭】

低難度の魔力行使が確実に成功する
魔力による治療行為が可能になる



◆ 特殊能力

【ライト・キュア・ウーンズ】

このキャラクターは魔法による軽症の治癒を行える。
回復量は使用者の魔力と対象者の耐久を用いた判定によって決定される。
この判定は失敗しない。


【コンティニュアル・ライト】

このキャラクターは魔力による光源を用意できる。


【フィジカル・ブースト】

このキャラクターは魔力により自身の能力を強化できる。


【リモート・ビューイング】
このキャラクターは事前に基点となるアイテムを設置しておく事で遠隔視が行える。


【異端の焼印】

一日と置かず迷宮に潜り続けねばならない、神殿製の特大の呪い。
このキャラクターは白の森に関する膨大な経験と知識を持つ。
白の森での生存判定に有利な補正を受け、知識判定に自動成功する。
ただし、このキャラクターが知り得ない事に関しては語られない。


■ エルフの少女

【筋力】 4  【耐久】 3
【敏捷】 8  【感覚】 9
【知識】 4  【意思】 5
【魔力】 6  【幸運】 2


◆ 職業

【エルフの狩人】

NPC専用職業
一部の魔法を自動習得する
一部感知判定が有利になり、敵を発見できた場合の先制判定が確実に成功する


◆特殊能力

【エア・カッター】

このキャラクターは風の刃による遠距離攻撃を行える。


【エア・バースト】

このキャラクターは局地的な暴風を発生させられる。


【マナ・エクスチェンジ / 刀剣】

このキャラクターは魔力を刀剣に変換して運用できる。
この能力を使用している間、このキャラクターは一切の魔力行使を行えない。


【鋭敏な聴覚】

このキャラクターは敏感な聴覚を持つ。
聞き耳判定に常に+1の補正。
また、一定距離内の音を絶対に聞き逃さない。


■ 精悍な戦士

【筋力】 6  【耐久】 7
【敏捷】 4  【感覚】 3
【知識】 5  【意思】 5
【魔力】 1  【幸運】 4


◆ 職業

【出奔貴族】

NPC専用職業。
装備品が高品質化する。


◆ 特殊能力

【テレポーテーション】

このキャラクターは、事前に設置した基点へと空間転移出来る。
この能力は迷宮の内部でのみ、一日に一度だけ使用可能。
魔晶石を用いて習得したものであり、他の魔法を習得する素養は無い。


【戦闘経験 : 剣腕熊】

このキャラクターは、豪腕熊の変異種との膨大な戦闘経験を持つ。
対象の魔物との戦闘に限り、物理的戦闘に有利な補正を得る。


【大英雄の弟子】

このキャラクターは、双剣相手の戦闘に慣れている。
双剣、もしくは双剣状の武器を操る敵対者との戦闘に有利な補正を得る。
また、敵対者による双剣の追撃判定をキャンセルする。


【純情一途】

このキャラクターは、決して曲がらない想いを持つ。
極めて強力な魔法や薬品を用いない限り、心変わりを発生させる事が出来ない。


■ 所持品一覧

 【魔鉄製の剣】
 【魔鉄製の槍】 E

 【蜘蛛甲のスパイクシールド】 E

 【蜘蛛甲と鹿革の兜 +1】 E
 【大蜘蛛の面頬】 E
 【鉄製のネックガード +1】 E

 【使い慣れた皮鎧】 E
 【鹿革製のリュック】 E

 【大蜘蛛のガントレット】 E
 【異形の手袋】 E

 【ブーツ・オブ・ライトニング】 E

 【大型ウェストバッグ】 E


 【投石用の石 x24】

 【堅焼きビスケット x9】 ← USED
 【干し肉 x10】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【水袋 / 100%】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【植物油 x2】

 【地図用羊皮紙】 ← 統合、残数気にしないでどうぞ

 【大英雄の剣片】


■ パーティーの共有品

 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 0%】

 【木製の投石器 x2】
 【木製の投槍器】
 【木製の背負子】

 【ポーション x4】
 【熊肝の丸薬 x3】
 【熊骨の精力剤 x11】
 【消炎鎮痛剤 x3】
 【鹿脂の塗り薬 x2】
 【発汗剤 x2】


■ 預かり中

 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】

 【熊革の鎧 x3】 作成中 10日目 11:00 以降 受け取り可能


■ 所持金 10657 Kootz


■ 所持品詳細


■ 魔鉄製の剣

攻撃補正 : 2
防御補正 : 2
命中補正 : 3


■ 魔鉄製の槍

攻撃補正 : 3
防御補正 : 2
命中補正 : 2


■ 蜘蛛甲のスパイクシールド

攻撃補正 : 2
防御補正 : 5
命中補正 : 0
回避補正 : 0


■ 蜘蛛甲と鹿革の兜 +1

防御補正 5
回避補正 1


■ 大蜘蛛の面頬

防御補正 : 4
回避補正 : 0


■ 鉄製のネックガード +1

防御補正 3
回避補正 0


■ 使い慣れた皮鎧

防御補正 1
回避補正 0


■ 鹿革製のリュック

防御補正 1
回避補正 0

このアイテムで防御を行うと、所持アイテムに破壊判定が発生する。


■ 大蜘蛛のガントレット

攻撃補正 : 3
防御補正 : 4
命中補正 : 0
回避補正 : 0

大蜘蛛の甲殻で作られたガントレット。
同じく大蜘蛛の爪や牙によって強化され、攻撃力が増加している。


■ 異形の手袋

防御補正 0
回避補正 1

【魔力遮断】

この防具は外部からの、手への魔力の影響を完全に無効化できる。


■ ブーツ・オブ・ライトニング

攻撃補正 1
防御補正 1
命中補正 2
回避補正 2

アーティファクト。
人の手で生み出す事は不可能とされる、最高品質のマジックアイテム。
風の精霊の加護が宿っている。

【雷速】

このアイテムはあなたの肉体を雷の速度で運ぶ事ができる。
雷速での移動により、回避・命中・移動判定を確定成功させる。
また、あなたの考えうる他のあらゆる行為に応用できる。
この能力は一日に一度だけ使用可能。


■ 大型ウェストバッグ

防御補正 1
回避補正 0

内部に収納されたアイテムを無判定で即座に使用できる。
このアイテムで防御を行うと、所持アイテムに破壊判定が発生する。


■ 投石用の石

投擲属性

攻撃補正 0
命中補正 0

あなたの手にピタリとフィットする、投げつけて攻撃するための石。
目標との距離によって、命中率と攻撃力が変動する。


■ 堅焼きビスケット

穀物を練り固めて焼いた食料。
味はそこそこ程度であるが食感が良く、冒険者の間では割合人気。
一つで半日は腹持ちするだろう。
消費期限なし。


■ 干し肉

乾燥させた肉。
塩気がややきついが、肉食系冒険者に人気がある。
食事の際、水を多く消費する。
一つで半日は腹持ちするだろう。
消費期限なし。


■ 竹製の水筒

竹、という植物で作られた水筒。
東方の国では一般的な物であるらしい。
一杯まで満たせば三日分にはなるだろう。


■ 水袋

水を持ち運ぶための、革製の袋。
一杯まで満たせば三日分にはなるだろう。


■ 方位磁石

常に北の方向を指し示す磁石。
白の森では必須の物であるらしい。


■ 携帯用調理器具一式

最低限の調理が出来るだろう道具の詰め合わせ。


■ 植物油

液状の油。
一般的なランタンを三時間ほど灯せるだろう。


■ 地図用羊皮紙

地図を描くのに丁度良い大きさと形の羊皮紙。


■ 描きかけの地図

未だ完成しきっていない、作成中の地図。


■ 大英雄の剣片

大英雄の愛用した双剣の内一本、その折れた刃先。
血に塗れたまま放置されていても錆びすら浮かない希少金属で作られている。
このアイテムは、一度溶かして斬撃属性を持つ武器の強化に用いる事で、以下の性能を武器に加算する。

攻撃補正 : 2
命中補正 : 1

【貫通 : 魔】

このアイテムを用いた攻撃は魔力による防御を無効化する。


■ 木製の投石器

投擲補助武器

攻撃補正 1
命中補正 1

このアイテムを用いて投擲を行った時、距離による攻撃力補正を無効化する。
このアイテムは 【投石用の石】 にしか使用できない。


■ 木製の投槍器

投擲補助武器

攻撃補正 2
命中補正 1

このアイテムを用いて投擲を行った時、距離による攻撃力補正を無効化する。
このアイテムは 【投擲槍】 にしか使用できない。


■ 使い慣れたガントレット

攻撃補正 1
防御補正 1
命中補正 0
回避補正 0

あなたの体によく馴染む、使い慣れたガントレット。
一般的な素材を使っており、特別な能力は持たない。


■使い慣れたブーツ

攻撃補正 0
防御補正 1
回避補正 1

あなたの体によく馴染む、使い慣れた皮製のブーツ。
一般的な素材を使っており、特別な能力は持たない。


■ 熊骨の精力剤

6時間だけ、状態異常 【朦朧】 【疲労】 【衰弱】 に耐性を与える。
また、服用者が男性の場合、追加効果が発生する。


■ 熊肝の丸薬

1時間だけ、服用者の視力を劇的に引き上げる。
目視判定にプラス補正を与え、更に 【暗闇】 【距離】 などのマイナス補正を無効化する。
ただし、物理的な障害物によるマイナス補正は打ち消す事が出来ない。


■ 消炎鎮痛剤

薬草から作られる塗り薬。
三時間だけ、痛みによる補正を無効化できる。
ただし、激痛の場合はこの薬では効果がない。


■ ポーション

良質の薬草と少量の魔力を用いて作られる薬品。
傷にかければ消毒、血止め、治癒促進の効果がある。
また、飲み込む事で疲労を回復する事も出来る。


■ 鹿脂の塗り薬

緋色鹿の脂と薬草を用いて作られた塗り薬。
火傷に対して効果が高い。
また、消炎鎮痛剤と同等の効果も持つ。


■ 発汗剤

体温を上昇させ、発汗を促す効果がある薬品。


■ 前スレラスト



姉の意識は戻るだろうか。

あなたは、少年にそう問いかけた。
主に関して最大の情報を持っているのは、間違いなく姉だろう。
一度戦い、その腕を落とされているのだ。
誰よりも詳しい事は疑い無い。

そして何より、最愛の家族の今後を、あなたが心配しない訳も無かった。


『……正直な所、分かりません。
 あれだけの状況に、長期間置かれていたんです。
 こればかりは、彼女の精神力次第、としか』


その言葉に、あなたは唇を噛み締めた。
地下で目の当たりにした惨状が、再びあなたの脳裏に蘇っている。

姉ならば踏み越えてくれるはずだと、信じる事は容易い。
しかし、それは思考の停止と変わりない事なのではないかとも、あなたには感じられた。



【次回行動指定】

最奥部の湖について少年達は何か知っているか
精霊について変異前のことは何か知っているか
依り代になり得るものは他にはないか


【速報】アストルフォの三つ編みもぐもぐする権利を獲得【自慢】


今晩は18時30分くらいの開始予定です。
よろしくお願いします。

だが男だ

>>1に質問なんだが変異熊の剣腕って金属製ってか鋳直しできるの?防具屋で鋳直して防具作れるのか気になるんで


>>24
もし地下で、至近距離で観察していれば分かったかも知れません。
金属っぽい輝きで、確かに剣状だなぁ、ぐらいの感想をあなたは抱いたと思われます。


あなたは更に質問を続ける。
最奥部の湖と精霊について、知っている事は他に無いだろうか。


『場所は、あの声が聞こえた通路を真っ直ぐ行った先で間違いないと思う。
 ただ、あんまり行った事ないのよね。

 ほら、子供の頃って静かにしてるなんて無理じゃない。
 水の乙女は静謐を好むわ。
 踏み込んだは良いけど無駄に騒いで叩き出された、なんて話は少なくなかったみたい。
 私達も一度追い出されてからは近付かなかった』


残念ながら、二人が知る事は殆ど無いようだ。
依り代と成り得る物も、特に思い当たらないらしい。



>>↓1  どうする?


次いで話が出たのは、次回探索の方針。
それと、変異種が塒から出てくる可能性について。

これに関して、各人の意見は次の通りであった。


『未踏破区域を調べるのはどうだろうか。
 試練の神は、絶対に攻略が不可能な迷宮は作らない……とされている。
 かの不可能迷宮とも呼ばれていた【竜の巣】も最終的には討たれたのだ。

 ……にも関わらず、我々の予想が正しければ、森の主は圧倒的に過ぎる。
 神が設置した何がしかがあるという可能性は少なくないはずだ』


『変異種については、確かに有り得ますね。
 最後には動いてましたし、外に漏れ出しても不思議ではありません。

 情報が必要ですね。
 変異種程の化け物が徘徊しているなら、すぐに話が出回るはずです。
 夜が明けたら、聞いて回ってみます』


◆ 少年、もしくは少女が、時間経過により森内部の情報を自動獲得します。



>>↓1  どうする?


>> 【19:22】 以降の書き込みが有効になります。


話は途切れた。
もう話しておくべき事は無いように思える。

そこに、老店主がトレイに乗せた四杯のスープを運んできた。
程よく温かいそれは、あなた達の疲労を優しく癒した事だろう。
また、彼の言によれば、あなたの姉が目を覚ました時のための物でもあるようだ。
あなたは店主に頭を下げ、心遣いに深く感謝した。


話し合うべき事は無く、深夜である今、出来る事は少ない。
あなた達はそれぞれ休息を取る事とした。


【10日目 9:00】



十分に休息したあなたは、鎧戸の隙間から差し込む光で目を覚ました。

周囲を見渡せば、眠る姉と、それに付き添う戦士の姿が見える。

また、少年と少女は居ない。
先に目覚め、既に情報収集に出かけたという事だった。



>>↓1  どうする?


『今の所、呼吸は落ち着いている。
 変わった様子は見られない。

 だが、目覚める気配も感じられない』


戦士に声をかけると、彼はあなたにそう返した。

確かめるように姉を覗き込めば、そこには青褪め、やつれきった顔がある。
昨晩と同じではあるが、日の光の下で見るそれは一段と酷い物に感じられた。

そっと手を握り、余りの細さと軽さに息が止まる。
肉、という物が最低限にしか存在しない。
もし呼吸を確認していなければ、死者にすら見えたかも知れない。

あなたは思わず、姉に呼びかけた。


……しかし、僅かの反応も無かった。
あなたの姉は目を閉じたまま、静かに眠り続けている。


心を沈ませたあなたに、戦士が声をかける。


『彼女は、私が見ていよう。
 いざとなれば店主も残っている。
 何かやりたい事があれば、自由に行動すると良い』



>>↓1  どうする?


あなたは、白い花の事を思い出した。

あの花は、自身の思いを乗せて他者に伝える力を持つ。
その能力は問答無用だ。
気を失っていた少女にすら、伝わったらしい事は既にあなたは確認している。

ならば、姉に心を伝える事もまた可能であるはずだ。

あなたは立ち上がり、戦士へと花の存在を伝えた。
彼もまた、そのような花の存在に驚き、そしてそれが持つ可能性に思い至ったようだ。
ここは自分に任せて早く探しに行くべきだと、あなたを急かした。



【10:00】



通りを駆け抜け、あなたは市場へと辿り着いた。

相変わらず威勢の良い声が響き、多くの人々が行き交っている。
その中を、苦労しながらも縫うように走り、花を売る少女を探す。



>>↓1 コンマ判定 【????】

幸運 7 (花売りの少女)

目標値 7

えっ


しかし、少女は見つからない。

目で探すだけでは駄目だ。
あなたはそう判断し、様々な店の主達に聞いて回る。

……そこで、あなたは酷く、胸の悪くなる話しを聞いてしまった。





『あぁ、あのおかしな花を売ってた子ね……。

 何でも、試練の神様と対立してる邪神を信仰してたって話よ。
 この間神官様に連れて行かれて、異端認定されたらしいわ。

 ……あんな小さい子じゃあ、今頃はもう生きていないでしょうね』





【???? → 異端認定】

目標値 7  出目 10

ファンブル!!


その後、更に話を聞いて回ったあなたは、最終的に孤児院裏に辿り着いた。

迷宮で怪物に食われ死ぬよりも、家族の下で死にたいと、彼女は願ったという。
異端とされた者は通常の墓地への埋葬すら許されない。
子供達が探し、拾ってきたという大きな石が、花売りの少女の墓標であった。

そこには一輪の、白い花が供えられている。



>>↓1  白い花を持っていきますか?


あなたは、ここまで案内してくれた男性へと向き直った。

彼はこの孤児院を運営しているという。
少女を看取り、埋葬したのも彼であるようだ。

その男へと、あなたは頭を下げ、頼み込んだ。
意識を失い、目覚めない姉のために、この花が必要なのだと。


『あの子は、こう言っていました。
 神様から貰ったこの力は、皆を仲良しにするための素敵な魔法だ、と。

 喧嘩をした子達にはいつも花を使って仲直りをさせていましてね。
 人の笑顔が何よりも好きな子でした。
 誰よりも、優しい子でした。

 ……どうぞ、お持ち下さい。
 断ってしまえば、きっと怒られてしまいます』



◆ 【伝心の白花】 を獲得しました。


あなたは花をしっかりと荷に仕舞い、少女の墓を後にした。

この花が持つ不思議な力ならば、姉に心を届ける事もきっと可能であるはずだ。
あなたは再び駆け出し、酒場へと急ぐ。



【10日目 11:00】



息を切らしながら部屋の扉を勢い良く開くと、戦士が待ちかねたように立ち上がった。
あなたへと椅子を譲り、壁際へとそっと距離を空ける。

そして、あなたは姉の手を取った。
やはり生気は感じられない。
あなたにされるがまま、力無く指は垂らされている。

そこに、全ての想いを籠めて、白い花を握らせた。



>>↓1 コンマ判定 【以心伝心 / 双剣の大英雄】

意思 3 (あなた)
意思 1 (双剣の大英雄)

崩壊 -10

権能 999

目標値 993


◆ 確定成功判定 クリティカルでのみ結果変動


【以心伝心 / 双剣の大英雄】

目標値 993  出目 5

通常成功


その瞬間、パチリという音をあなたは認識した。

繋がったのだと、あなたは確信する。
抵抗する必要は微塵も無い。
花の力によって生み出された経路を通り、あなたは……姉が辿った絶望の、全てを知った。


それは、深い闇であった。

真実、闇であったのならばまだ救いはあっただろう。
だが、そこに散りばめられているのは、砕け散った想いの欠片。

例えばそれは、最愛の妹と共に旅をする未来への憧憬。
またあるいは、人々の笑顔の間を渡り歩く愉快な日々への希望。
そして、一度話しただけの自分を必死に追いかけた男への、淡い感情。

全てが、ただ一つの怪物によって奪われ、砕かれ、踏み躙られた。

破られた純潔。
終わらない陵辱。
繰り返される受胎。
増え続ける、人々を殺めるための己の子。
衰え、裂かれ、動く事も出来ない終わりの日々。


全てを逆巻きに、あなたは見た。

その終点。
絶望の始まりたる瞬間が、あなたの前に曝け出され―――。


"あら、覗き見なんて趣味が悪いんじゃないかしら?"



>>↓1 コンマ判定 【気絶抵抗】

意思 3

目標値 3


【気絶抵抗】

目標値 3  出目 7

失敗……


あなたの意識は、そこで弾き出された。

もう闇すらも認識できない。
体が意思とは無関係に傾き始め……。



【10日目 23:00】



あなたが次に見た物は、心配そうな顔で覗き込む、少女の顔であった。


『気分はどう?
 花を渡した後、すぐに倒れたって聞いたけど。

 ……何があったの?』


それに答えるだけの気力は、今のあなたには存在しない。
顔を傾ければ、そこには変わらぬ様子の姉が居る。
どうやら、二人を同時に看るために、他の部屋からベッドを運び込んだようだ。


『……あいつは、森に潜ってる。
 二人で行ったから、危なくなったら転移で逃げてくるわ。
 心配はしなくて大丈夫』


あなたの様子から、何かを察したのだろう。
少女は無理に聞き出そうとせず、話を変えた。

それを聞きながら、あなたは思い返す。
逆巻きに垣間見た姉の記憶の最後。
姉は、美しい女の姿を取った精霊と、対峙していた。

……いや、対峙、ではない。
蔑む瞳の精霊に手を取られ、踊っていたのだ。


九つの迷宮を制した大英雄を手玉に取り、嘲笑い、遊ぶだけの余裕を持つ。
そんな化け物が敵なのだと、あなたは改めて認識した。



■ ルナティック・ウンディーネ

◆ 特殊能力

【湖畔のワルツ】

この存在は、他者の精神を支配し、操り人形にして踊りを楽しむ。
意思対抗判定に失敗した場合、ダンスパートナーとして踊る事を強制される。
この状態異常は解除判定が発生しない。

事実上、この能力を使用されるとプレイヤーは死亡する。


【10日目 23:00】


ろくに反応が出来ないあなたへと、少女は気遣うように語りかけ続ける。

その話の中で、防具屋に頼んでいた鎧の話も出た。
少女の指が示すままに部屋の隅を見れば、そこには二つの革鎧が置かれている。
もう一つは既に少年が装備し、持って行ったという話だ。


◆ 【熊革の鎧 x3】 を獲得しました。



>>↓1  どうする?


気を紛らわせるように、あなたは鎧を試着した。

職人の腕が余程良いのだろう。
鎧はあなたの体にピタリとフィットした。
試しにと少女が全力の拳を叩き付けたが、その衝撃は表面で全てが打ち消されてしまっている。

怪力を誇る相手であろうと、この鎧の前には手も足も出ないと思われた。



>>↓1  どうする?


>> 【22:21】 以降の書き込みが有効になります。


鎧を試しながらも、あなたは考え続けていた。

どう考えても、水の精霊は人間が勝てる相手ではない。
精神の支配と、大量の水の操作。
この二つを前にして、勝機など見つかるとは思えない。
湖に湛える水がある限り、精霊は無敵なのだ。


"…………水が、ある限り?"


あなたは、その自身の考えに引っかかりを感じた。

水の精霊の力。
その根幹を支えるのは、当然湖水であるはずだ。


あなたはもう何度も目にした、枯れた川を思い出す。

主の正体を知るあなたは、当然それが精霊の仕業であると知る事が出来る。
だが何故、川が枯れたのか。
言い換えれば、川を枯らせる必要が、どこにあったのか?

……決まっている。
そうしなければ力を維持できない理由が、精霊にはあるのだ。



『湖の水はどこから来てるかって……。
 え、いや、どこだろ……神様の作った湖だしなぁ。
 それも水源の神、なんて位だから、沸いて出てるんじゃない?

 あー、でも、そうね。
 神様が死んでから、毎年少しずつ水位が下がってる、って聞いた事あった……かも?
 詳しい事はどっかで聞かないと分からないけどね』


明確な手がかりであった。

精霊から力を奪う。
そのために、枯れた川を再び流す。

それこそが白の森を落とすための、必要な工程であると、あなたは導き出した。


森から伸びる川を塞き止めている箇所は、当然迷宮の中にあるはずだ。
探索を行うならば、積極的に探すべきだろうと、あなたは確信した。



【10日目 23:30】



>>↓1  どうする?


『変異種がうろついてる、なんて話は全然なかったわ。
 拍子抜けするくらい、森の中はいつも通りみたいよ』


少女はそう答えた。
考えてみれば、森に異常があるなら幾ら転移があると言えど、二人だけで行かせるはずも無い。
老店主にあなたと姉の事を頼み込んででも、少女も向かったはずだ。



>>↓1 コンマ判定 【発想の連鎖】

意思 3

目標値 3


【発想の連鎖】

目標値 3  出目 3

かろうじて成功


森に変化は無く。
変異種は漏れ出していない。

ならば、あの変異種の群れは、何のために居るのだろう。

姉を連れ出されないようにしていた、というのは考え難い。
それならば徘徊していなければおかしいのだ。
奪われた母体を奪い返そうと、今まさに動くべきである。

つまり、あれらには別の役割が持たされている。


変異種は他の魔物とは異なり、赤子ではなく成長を終えた状態だった。
表に出ている個体が死んだ後、補充するならば赤子から育てても良いはずだ。
……例外的な事情でも無い限りは。


そう、例えば。
主の力の増減に直結する、川を留める基点を常に守り続けねばならない、といった理由でも無い限り。





■ ソードアームド・ガーディアン

不確定名 : 剣腕熊 あるいは 豪腕熊変異種

◆ 特殊能力

【防衛者】

この魔物は、拠点防衛を使命とする。
この魔物が存在する地点の周囲には、必ず迷宮の主にとって重要な何かが存在する。
また、隠された重要箇所を暴いた場合、この魔物の群れが追跡を開始する。


次の行動指針は定まった。

変異種が守っているであろう、主の力を支える基点を探る。
そのためにまずは、表に出ている変異種を落とす。

それが必要なのだと、あなたは確信した。


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。



あと最後に。
自分で設定しといた癖に異端幼女死亡でお腹痛いです(白目)


■ 所持品一覧

 【魔鉄製の剣】
 【魔鉄製の槍】 E

 【蜘蛛甲のスパイクシールド】 E

 【蜘蛛甲と鹿革の兜 +1】 E
 【大蜘蛛の面頬】 E
 【鉄製のネックガード +1】 E

 【熊革の鎧】 E ← NEW
 【使い慣れた皮鎧】
 【鹿革製のリュック】 E

 【大蜘蛛のガントレット】 E
 【異形の手袋】 E

 【ブーツ・オブ・ライトニング】 E

 【大型ウェストバッグ】 E


 【投石用の石 x24】

 【堅焼きビスケット x9】
 【干し肉 x10】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【水袋 / 100%】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【植物油 x2】

 【地図用羊皮紙】

 【大英雄の剣片】


■ パーティーの共有品

 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 0%】

 【木製の投石器 x2】
 【木製の投槍器】
 【木製の背負子】

 【ポーション x4】
 【熊肝の丸薬 x3】
 【熊骨の精力剤 x11】
 【消炎鎮痛剤 x3】
 【鹿脂の塗り薬 x2】
 【発汗剤 x2】


■ 預かり中

 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】


■ 所持金 10657 Kootz


遅れました、すみません。
20分くらいには開始したく。
よろしくお願いします。


【10日目 23:45】


あなたは今、森の攻略に関する糸口を掴んだ。
勿論、少女にも考えを伝える。
情報を一人で抱えておく意味は無いのだ。


『……時々思ってたけど、剣振るだけじゃないのよね、あんたって。
 パッと見だと全然そんな印象無いのに』


褒めているのか貶しているのか。
少女の口から出た言葉は、そんな物だった。

ともあれ、あなたと少女には僅かだが余裕が生まれた。
どう立ち向かえば良いかも分からない強大な敵に対し、有効だと思われる方策を見出したのだ。
必然、心にも力が篭るという物である。


さて、あなたの仲間の内、少年と戦士は森に入っている。
夕刻に出立したという彼らが今どこに居るか、あなた達には知る術が無い。
また、意識が戻らない姉の事もある。
恐らくは朝方に戻るだろう二人を素直に待つべきだと、少女は言った。



>>↓1  どうする?


良い機会なのだろう。
余人は居らず、二人だけ。
普段ならば聞きにくい事も、今ならば聞けるはずだ。

そうしてあなたは尋ねた。
少女と姉、その出会いはどういう物であったのか。


◆ 友好度判定……成功


『……別に、そんな大層な話じゃないわ。
 森が狂って、捩れて、私とあいつを魔物にしようと追って来て。
 そこを、救って貰った、ってだけ』


少女はあなたに応え、語り始めた。
その言葉は深く沈み、少女の心に潜む物を審らかにする。


『枝に捕まりそうになって、もう駄目だ、って時にね。
 突然抱え上げられて、全力で走るから舌を噛まないように気をつけて、ってさ。
 本当、訳分からないくらい速かったわ。
 あいつなんか本当に舌噛んで血出してたっけ。

 ……本当はね。
 その時に、私だけは逃げちゃ駄目だったの。
 この人を何とか説得して、里の皆を連れて聖地に篭るべきだった。
 そうしていれば、全員じゃなくても……きっと、幾らかは無事だった。

 なのに私は、そんな事思いつきもしなかったわ。
 ただ、森から逃げたいって、ずっと怯えてるだけだった。
 何がエルフの巫女だか、笑わせるわ』


『ずっとずっと、自分を殺したくて仕方なかった。
 私がこんなじゃなければ、私なんかが巫女じゃなければ、私さえ居なければ。
 そんな風にね。

 だから聖地に辿り着けた時は、安心してたの。
 あぁ、やっと死ねるんだ、って。

 ……まぁ、あんたに拳……っていうか頭突きで叩きなおされた訳だけどさ』


少女は、最後には微かに笑ってそう言った。

深く重い罪の意識。
それは未だ、少女の中の、決して小さくない部分を占めているのだろう。
しかし、それが命にまで届く事はもう無いと、あなたは感じた。


『そういう訳で、私とこの人の間には大きな関係は無いわ。
 単純に英雄と、それに救われた人間ってだけ』



>>↓1  どうする?


話を終え、あなた達は二人が戻るまで休む事とした。
あなたと、あなたの姉を看ていた少女を眠らせ、あなたが姉の看護を行う。

ベッドの脇、小さなサイドテーブルの上には、小さな鍋が置かれていた。
老店主が貸してくれたという保温の機能を持つマジックアイテムによって、人肌程度に温められている。
それは、数々の具材が完全に溶けきったスープであった。
水分と、最低限の栄養補給が期待できる。

あなたが倒れている間に調べた結果によれば、姉は口に入った液体を嚥下する程度は出来るようだ。
一度に多くを与えてしまえば危険だが、ほんの僅かずつ、舌を湿らせるように与えれば良いとの事だ。

根気の要る作業だが、勿論手間を惜しむ理由は欠片ほども無い。
スープで湿らせた匙を舌に塗るような作業を延々と繰り返し、あなたは朝を待った。



【6:45】



そうして、二人は無事に帰ってきた。
扉を開いてあなた達を見つめ、状態を確認する。
姉は勿論だが、あなたも気絶していたのだ。

心配そうな瞳に、自分はもう問題無く姉に変化は無いと伝え、それから無事の帰還を歓迎した。



>>↓1  どうする?


迷宮のどこまで潜っていたか。
魔物達の様子に違和感は感じなかったか。

あなたはそう確認した。


『こちらも念のためと警戒してな。
 入り口側のみを探るに留めた。
 あそこならば大部屋に近付かず、光を絶やさなければ、そう大きな危険は無いからな。

 魔物達に変化も見られない。
 ……彼女を連れ出した事は、奴に取ってはそう大きな出来事では無かったのかも知れん』



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 9

目標値 9


【幸運な出来事】

目標値 9  出目 7

成功!


『ただ、収穫はありましたよ。
 未踏破部分を探ろう、って話に出ていたでしょう?
 なので入り口エリアの南西部を調べたのですが』


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org306517.jpg


『ここの突き当たりに、小さな赤い実がありました。
 隠し通路だと思います。
 何があるか分かりませんから、中には入らずに引き返しましたけどね』


二人の探索成果はそのような物であったらしい。
他には狼を狩り心臓を入手したようだが、姉のために掛かる費用を賄うために老店主に渡したそうだ。



>>↓1  どうする?


そこへ、老店主が食事を運んできた。
パンとスープ程度の簡素な物であるが、その味はいつも通り上等である事は疑い無い。
何から何まで世話になっている事へ感謝を告げ、あなた達四人は腹を満たしにかかる。

食事中、あなたは少女に伝えた閃きを二人にも話した。

反応は感嘆と賞賛であった。
そして勿論、あなた同様心を奮い立たせもしただろう。


【7:30】


あなたの行動指針は全員に受け入れられた。
森の中で意見が分かれ混乱するような事は、恐らく無いはずだ。



>>↓1  どうする?


さて、あなた達は既に、塒に待機する変異種達の正体を知った。

幸運にもレーシーのお陰で塒の場所を知り。
更にはそこに囚われていた姉を救出したのだ。
最早地下を放置しておく理由はどこにも無い。

出口を破壊し埋めるか、あるいは火でもかけるか、毒は用いるべきか。
あなた達は相談を始め。


『いっそ全部やりましょう。
 先日、毒や放火について話してたでしょう?
 必要なものは揃えてありますよ』


……そしてあっさりと少年が終わらせた。

テーブルの上に並べられたのは、赤みを帯びた大量の粉末が入った瓶と、大きな油袋であった。
盛大に火をかけ、粉末状の毒を焼いて撒き散らし、その上で階段を全力の魔力撃で砕いてしまおう。
少年はそう言っている。



■ 鮮血蜥蜴の劇毒

麻痺毒。
呼吸器系にのみ強力に作用し、呼吸困難による死を齎す。
死亡までの苦しみが大きい事から、報復を目的とした暗殺に多用される。

本来は液状だが、粉末状に加工されている。
これを焼いた煙にも強い毒性がある事は、既に確認しているようだ。


■ 大きな油袋

揚げ物屋台御用達。
もしくは放火のお供に。


もっとも、塒を破壊しようとすれば流石に主の怒りを買う可能性もある。
やるかどうかは慎重に、様子を見ながら判断すべきだとあなた達は頷き合った。



>>↓1  どうする?


あなたは二人の体調を確認した。
特に睡眠についてである。

昨日は姉の看護に加え、あなたが倒れたために休息はろくに取れなかったはずだ。
そのまま探索を行ったならば疲労感も強いのではないか、と。


『いえ、そんな事も無いですよ。
 通路を塞いで安全地帯を作る方法はもう学びましたからね。
 以前見つけた、空の宝箱があった隠し通路を使って休みました。

 ……いやぁ、本当に便利ですね、アレ。
 もっと早くに気付いていれば、僕達も楽が出来たんですが』


との事らしい。

また、森へ進入するのはいつも通り、夕刻か明け方が良いはずだ。
どちらにするにしろ、時間は取れる。
二人については心配は不要だろう。



>>↓1  どうする?


主の持つだろう、跳びぬけた能力。
その内、あなた達が知る物は二つだ。

他者の精神を支配し、水を無制限に操る。

これらに対し、何か対策は講じられないだろうか。


『いや、無理よ。
 こんなもん、使われた時点で終わるわ』


だが、少女はあっさりと否定した。
前者の能力はどこまでの事が出来るかは分からないが、後者は致命的過ぎると。


『言っとくけどね。
 精霊の持つ権限ってのは本当に底無しよ。
 私だって聖地でなら、私だけ残して他の物を全部空高く打ち上げる、ぐらいの事は出来るわ。
 やろうと思えば木だって根こそぎ。

 ……湖を丸ごと持ち上げて頭の上から落とす。
 そんな事態だって有り得るし、勿論生き残れる訳も無い』


あなたはその光景を想像し、そして諦めた。
頼りとするアーティファクトを使おうが、逃げ切れるとは全く思えない。


『あんたの言うとおり、弱体化させないと話にならない。
 操る水の量さえ制限出来れば、勝機はあるわ。

 水の厄介な所は、不定形の癖に重量がある所よ。
 どうにかするには土の魔法が最適なんだけど……無い物ねだりって奴よね。

 精神支配は……そっちも弱ってくれるのを期待するしかないかな。
 一応、聖印で抵抗力は上げられるから、こいつに作らせとく。

 あぁ、それと体内の水は考えなくて大丈夫。
 あんたの体内はあんたの支配下にある。
 私も肺の中の空気は操ったりできないしね。
 ……直接肉を破って侵入されたら、話は別だけど』


『えーと、他何かある?』


それに対し、少年と戦士は首を振った。
少年は捕捉したい情報は無いようで、戦士はそもそも精霊に関して詳しく無いという。

あなたが指摘すべき所がなければ、主の能力については終わりだろう。



>>↓1  どうする?


>> 【23:59】 以降の書き込みが有効です。


◆ 泥操作 及び 窒息

『多分、出来るわ。
 相手がそれを思いつく頭を持っていればね。

 ……会話すら出来そうな位だったし、望みは薄そう。
 使ってくる物だと思っておきましょ』


◆ 作る事の出来る聖印

『僕もそれほど詳しい訳では無いですよ。
 有名所が精々です。

 精神に対する攻撃を防ぐ、忘却の聖印。
 自身の嗜好を強化する、欲望の聖印。
 水源の聖印も分かりますが、出産関連ですから意味が無いでしょう。

 ……これくらいですね』


『あ、それと風の精霊には聖印は無いわ。
 神じゃないもの、あの子達』


◆ ミスリルは精霊を切れるか

『問題無い、はずだ。
 以前、死霊を切った事がある。
 肉の体を持たないという意味では同じだろう。

 あぁ、貸すのは問題無い。
 自由に使ってくれ。

 ……彼女の剣があれば、一番確実なのだが。
 あれは確か、小神の加護を受けたアーティファクトだったはずだ。
 この世において切り裂けない物は、ほぼ存在しない。
 いつだったかそう語っていた』


続いて、他に準備すべき物はあるかと相談する。
途端、少年と少女があなたに指摘した。

剣片で武器の強化を行うべきではないかと。

戦士に請われ見せてみると、やはりアーティファクトの一部で間違い無いとの事だ。
どうやら破壊された事で能力の大半は失われているようだが、非実体も切れるはずだという。

その他には、特に意見は無いようだ。


最後に少女が、いつ森に入るかを議題に上げた。
剣片を加工するならば明日の明け方に。
加工しないならば今日の夕刻か明日の明け方、どちらでも自由に選べるだろう。



>>↓1  どうする?


『って事で、次はいつ森に入るのが―――』


だが、あなたは少女を遮り、更に話を続けた。

精霊は依り代を汚された場合どうなるかについて聞く。
もしも汚れる事で弱体化が期待できるならば、狙う価値はあるだろう。


『……多分、激怒するわ。
 それ以外に影響は無いと思う。
 弱体化も起こらない。

 あぁ、でも何が依り代なのか探るには良さそうね。

 それで、次はいつ森―――』


いやその前に、とあなたは再び遮る。

酒場に入り浸っている食道楽の魔術師。
彼はどのくらい情報を持っているだろうか。


『………………知らないわよ。
 多分今日も来るでしょ。
 本人に聞いてみたらいいんじゃない?』


少女は半眼であなたを見、そう言った。

何故急に機嫌が悪化したのか。
理由が良く分からず、あなたは首を傾げた。


『もういいわよ。
 要はあんただし、森に入りたくなったら声かけて。
 あんたの姉さんほっといて無駄に出歩く奴も居ないだろうし』


どうやらそういう事になったようだ。
あなたが森に行きたくなるまで、自由に行動出来るだろう。

勿論、少年に許された時間を考慮する必要はある。
彼は明日の明け方が近付けば、少女か戦士のどちらかを伴って森へ向かうはずだ。


【9:00】


◆ 本日の予定を決定して下さい。


>> 【1:35】 以降の書き込みが有効です。




※ 眠ります、お付き合いありがとうございました、また明後日


昨日は結局こちらに来れず申し訳ありません。
次の休みは丸々こっちに当てて補填する感じでひとつ。

これから書きます。
よろしくお願いします。


【8:15】


話は終わり、あなたは少年に声を掛けた。

塒の破壊は、行うならば確実に成功させなければならない。
必要な物があれば追加購入しておくべきだろう。
そのために、少年の意見を聞いておこうと考えたのだ。


『油もありますし、毒も用意しましたし……。
 特に思いつく物は、他にはありませんね。
 爆弾でもあれば頼もしいんですけど、一般には流れてこないのが残念な所です』


少年の言によれば、過去に民衆の蜂起があった際に火薬による酷い被害が出たそうだ。
それ以来、爆発物の類と、その素材となる魔物の部位は流通が厳しく制限されているという。
真っ当に買える物では無いようだ。



>>↓1  他に破壊用の道具に心当たりがあれば指定できます。


唐辛子はどうだろう。
あなたはふと、そう閃いた。

食事の際、粉末状のそれを吸い込んでしまい苦しんだ覚えは、きっと誰にもあるはずだ。
また、目にでも入ってしまえば最早開く事は出来ないだろう。
これを風に乗せて塒の中にばら撒けば……!


『……いや、それ毒でよくない?
 そもそも火をかけるなら、煙でどっちにしろ目は開けてられないと思うけど』


はい、その通りでした。
そう返すのが、あなたに出来る全てであった。


『だが、そう悪い考えでも無いだろう。
 塒の中で使えるとは限らないが、その他では用途もありそうだ。
 一袋程度、こちらで都合しておこう』


戦士はそう言い、席を立った。
どうやら老店主に頼み、準備して貰うようだ。
小さな袋に分けておけば、目潰しなどに使える可能性もある。


◆ 戦士が 【粉末状の唐辛子】 を自動的に補充します。


【8:30】


道具の追加購入案は、こうして潰えた。
頭を突き合わせてみても他の意見は出ず、話し合いは切り上げられる。

止むを得ず、あなたは次の行動に移った。
途中までで放置されていた、魔法の習得である。
光の魔法は応用範囲が広い物であり、扱える人間が増える意味は決して小さくないはずだ。

あなたは少年に頼み、勿論それは快く受け入れられる。
修練は後僅かを残すのみ。
大きな予定も無い以上、途中で切り上げられる理由は無い。

唐辛子あるのかこの世界ww
唐辛子は粉末で風に流すのでなく火にくべて煙と一緒に流して使うものだろ 「南蛮燻し」だな


>>291
今ぐぐりました、情報ありがとうございます。
今後そのように使用させるようにします。


【11:30】


胸元に掲げた掌の上。
そこに、不可視の力が集い、一つの魔法を形成する。
辺りを煌々と照らす、大きな光の球が、あなたの意思によって生み出されていた。

少年の指示に従い、か細い光、強い光、そして眩い閃光などを続けて試す。
そのどれもが、あなたが思い描いた通りに、完全な制御下に置かれて発動した。

完全に習得出来たと考えて良いだろう。
あなたは以降、この魔法を十全に扱う事が出来るはずだ。


◆ 【コンティニュアル・ライト】 を習得しました。


さて、習得を終えても時刻は未だ昼であった。

丁度良いと言えるだろう。
今頃ならば、酒場のテーブルにはいつもの顔があるはずだ。

森の食材に詳しく、主の情報すら持っていた食道楽の魔術師である。

彼が何か有益な情報を齎してくれる保証は無い。
が、他に心当たりとなる者が居ないのも事実だ。
駄目で元々、聞いてみるだけならば損は無いと、あなたは姉を仲間に任せ、立ち上がった。


酒場の表に向かえば、あなたの予想通りであった。
テーブルには陰気な魔術師が座り、皿を睨んでいる。

今日はチーズを用いた料理であるようだ。
茶色く焦がされた表面に時折ナイフを刺し、その度に頬がピクピクと動くのが何とも不気味だった。

そんな男に、あなたは意を決して近付いていく。



>>↓1  なんと声をかけますか?

師匠の周りを照らしましょう


>>296
すみません、意図が理解できませんでした。
一応安価↓として最大会議にしておきます。
時間内に解説を頂ければ優先採用しますので、お願いします。


>> 【21:04】 以降の書き込みが有効です。


あなたはまず、テーブルの横に立ち挨拶を投げかけた。

それに対する返答は、小さな物であった。
魔術師は横目であなたの顔を確認し、小声で極普通の挨拶を呟いただけ。
その視線すらすぐさま戻される始末だ。

どうやら、今は料理に夢中であるらしい。
あなたは対面に座り、魔術師の食事が終わるのを待つ事とした。


【11:45】


『さて、時間を取らせたな。
 何か用でもあったかね』


チーズの一欠けらも残さず平らげた魔術師は、ようやく顔を上げた。
やっと話が出来るようになった所に、あなたは情報交換を持ちかけた。


『あぁ、構わん。
 ただし、話を持ちかけたのはそちらだ。
 先に有益な情報か、あるいは私が求める物を提示して貰おう』



>>↓1  何を提示しますか?


>> 【21:42】 以降の書き込みが有効です。


あなたが思い至ったのは、変異種の塒前にある安全地帯だ。
迷宮の内部において、確実に休息が可能な場所は貴重である。
これは重要な情報となるはずだ。


『ほう、それは素晴らしい。

 魔物を狩ったは良いが、落ち着いて調理できる場所が無い。
 そのような経験は何度も味わったものだ。
 どれ程の数の食材が無為に消えた事か。

 良いぞ、私が答えられる事ならば、全て応じよう』


魔術師は陰鬱な表情のまま、瞳だけを輝かせてあなたを見つめている。
口調こそ落ち着いているものの、体がやや前傾する程であった。
あなたが提示出来る情報に強い興味を持っている事は、間違い無いだろう。



>>↓1  どうする?


主の正体についてどこで思い至ったのか。
あなたはまず、そう尋ねた。


『構わないが……その前に。
 主の正体は水の精霊だと思うが、それについてはもう分かっているのかね?』


魔術師はそう確認した。
己が知り得ていない情報は、主の力によって制限されている。
そのために必要な事であるのだろう。
あなたはそれに、勿論しっかりと頷いて返した。


『ふむ、問題無いようだ。

 質問の答えだが、簡単な話だ。
 奥へ進めば進む程、水の気が濃くなる事。
 最奥部には精霊の変異した存在が濃霧に隠れて潜んでいる事。
 それらと森に関する伝承を聞けば、誰にでも辿り着けるだろう』


魔術師はそれで口を閉じ、あなたに先を促した。
これだけでは不足だと彼も断じているようだ。



>>↓1  どうする?

貴女が現状把握してる森の伝承はどのようなものですか?


>>331

かの魔道を極めた大英雄が築きし大帝国から見て、やや南方。
風光明媚な観光地としてその名を馳せる、小国の地方都市がある。

この辺りの古い言葉で豊かな森を意味する名を持つその都市は、かつて大量の観光客が訪れる地であった。

穏やかな気候は一年を通じて人々を温かく包み、
豊富な森の恵みは飢えという物を遥か彼方に遠ざける。
都市の中央を流れる川を遡り、森に分け入れば、静謐を湛える湖が見えるだろう。
そこでは精霊たる水の乙女達が歌い踊り、あらゆる猛獣が牙を忘れるという。

神々すら魅了する地上の楽園。
死する前に一度は訪れよ。

多くの賢人がそう語ったその土地は……


◆ プロローグより抜粋


これ以降調べていないので、これだけですね。


あなたは次いで、変異種について聞く。

推測が正しければ、変異種が存在する場所には重要な何かがあるはずだ。
これを倒した事があるか、そして見た事があるかを確認する事は大きな意味を持つだろう。


『食した事は無い、私では不可能だ。
 通常種であっても命の危険が大きいのだからな。
 挑もうと思った事すら無い。

 他にというならば、最奥部で一度見た事はあるな。
 運良く他の冒険者が戦闘中だったのでな。
 彼らを囮に無事に逃走できた』


魔術師の返答は以上であった。
表情や声色に一切の変化は無く、同業を見捨てた事に何の罪悪感も抱いていないのは明らかだ。
勿論、それはあなたにも十分に分かっただろう。



>>↓1  どうする?

灰塗りしますので少々お待ち下さい。


>> 【23:05】 以降でどうぞ。


あなたは次々と質問を投げかけた。
困惑に顔を歪める魔術師をあえて無視し、彼の言葉を言質として。


黄金の果実について知らないか。
土の魔法は扱えないか。
迷宮探索の目的は何なのか。

最奥部で見たという変異種はどこに居たか。
出来れば地図も欲しい。
最奥部に湖はあったのか。


『……もう少し絞ったらどうかね。
 私とした事が、失言だったな。
 全て応えるなどと言うべきではなかった。

 まぁ良い。
 一つずつ答えていくとするか』


『黄金の果実については、詳しくは知らん。
 吟遊詩人の話によれば、主との対決の前には既に入手していたようだ、という程度だな。

 次に私の事だが、目的は当然の事として食であり、土の魔法は扱えない。
 そもそも、属性を扱う術に素養が無いのだ』


魔術師は木製のジョッキに満たされたエールを一口飲み、続ける。


『そして最奥部だが、地図は持っていない。
 最近は全く寄り付いていないのでな。
 変異種の居場所についても詳細は分からないが、確か南東部であったはずだ。

 また、湖が見える程進んだ訳でも無い。
 湖の様子について言える事は、何も無いな』


情報はこれだけのようだ。
変異種のおおまかな位置は有益ではあるだろうが、それだけだ。



>>↓1  どうする?


情報を渡すには利益が足りない。
あなたはそう判断し、更に質問を続けた。

九つ目の問いは、森の北部に挑んでみたかどうか、という物。


『……まだ続くのかね。

 挑みはしたが、無様に撤退したよ。
 瓜以外に狙うべき物も無い。
 地道に栽培方法が確立されるのを待つ事とした。

 元がエルフでさえ無ければ、食っても良かったのだがな』



>>↓1  どうする?


もう聞くべき事は無さそうだ。
有益と言い切れる程の情報は無かったが、長く付きあわせてしまってもいる。
情報を渡しても構わないだろう。

あなたはそう判断し、安全地帯の場所を魔術師の地図に書き込んだ。
更に、偽装壁を作り上げる手法も提供する。


『迷宮に壁を作るのか。
 盲点だったな。
 まるで考えた事も無い』


魔術師はあなた達の発想に呆れながらも、一定の満足を得たようだ。
顔同様に暗く沈んでいた雰囲気が立ち直っている。

そこに、あなたは最後の問いをかける。
自分達はこれから変異種を狩るつもりだが、成功したならば肉は欲しいか、と。


『…………正気かね。
 あのような化け物に挑むなどおよそ真っ当な思考ではない。
 冷静に考え直してはどうか。

 まぁ、もし狩れたというならば食べてみたくはあるな。
 ただし、その場合はあれが何から変異したかも調べて貰えると助かる。
 エルフの例もあるからな。

 私は大概の物は食うが、食人だけは範囲外だ』


その言葉を最後に、魔術師は席を立った。

早速壁の作成を試しに行くのか、意気揚々と店の外へと向かっていく。
ただし、雰囲気以外の部分、表情などはいつも通り陰鬱なそれであったが。


【12:30】


さて、情報交換は終わった。
太陽は未だ天頂を過ぎたばかりであり、夕刻までは余裕がある。
何か行動するにしても、十分な時間が残っているだろう。
勿論、森への進入に備えて休息するのも自由だ。



>>↓1  どうする?


>> 【00:22】 以降が有効です。


あなたは更なる情報交換が出来ないかと、酒場を見渡した。
魔術師相手では芳しく無い結果だったが、他の冒険者ならばどうかは分からない。
試みる価値はあるのではないだろうかと考えたのだ。

果たして、店内には……。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 9
時間 -2

目標値 7

えぇ……(困惑)


ちょっと追加判定させて下さい。
判断が難しいもので。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事 / 特大】

幸運 9

希少 -3

目標値 6


【幸運な出来事 / 特大】

目標値 6  出目 3

成功!



やられました。


しかし、見渡してみても店主以外に人影は無い。
常連である戦士と少年少女は店の裏で看護をしているのだ。
元々味の割に客の少ない酒場でもある。
残念ながら、諦める他無さそうだ。

……と、思っていたのだが。


『やぁ、お邪魔するよ。
 真昼だけどやっているかな?』


その時、丁度都合良く二人組みの男女が扉を潜って入ってきた。
新客の二人は、その両方が中々見ない姿である。

老店主に声を掛けた女性は、あなたが始めて見る服装だった。
灰色の、足首までの体全体を覆える程に長い衣を前で合わせている。
それを幅広の布製のベルト……のような物で留めているのだ。
服と体の間に余裕は少なく、どうにも動きにくそうに思える。

また、女性の後ろに付き従うのはなんと獣人だ。
まさに人型の犬といった姿の彼は、いかにも人懐っこそうな鳶色の瞳をキョロキョロと彷徨わせている。
料理の匂いでも嗅いでいるのか、丸い顔の先では黒い鼻がヒクヒクと動いていた。
毛色は全体的に茶が多いが、手足の先や顔の下半分は白くなっている。


そんな珍妙な二人組みは、酒場隅のテーブルに座り、店主にお勧めの品を注文した。


……どうにも冒険者とは見えない二人である。
獣人はまだしも、女性の方はまるで荒事には向かないと、あなたは感じた。
服装もそうだが、纏う雰囲気が穏やかに過ぎた。

それでも駄目元で声をかけるというならば、それも有りだろう。



>>↓1  どうする?


(良く考えたら獣人の性別を初見で判断とか無理だけどまぁいいやと諦める音)


>> 【01:24】 以降が有効です。


ぶっちゃけ着物です。
外人目線で見た着物の表現がさっぱり思いつきませんでした。
正直自分でも分かりにくいと思ってます、申し訳ありません。


見慣れない姿の二人に、あなたは僅かに好奇心が刺激された。
例え情報を持っていなかったとしても、気晴らし程度にはなるかも知れない。

あなたはゆっくりと二人組のテーブルに近付き、声をかけた。
まずは軽く挨拶を交わし、冒険者かどうかを確かめる。
それには、穏やかな笑みを浮かべる女性が静かに答えた。


『いや、私達はただの旅人だよ。
 街から街へ、国から国へ、あてもなくふらついていてね。
 迷宮に踏み込んだ事は一度も無いよ。

 そういう君は分かりやすいね。
 兜に面頬とは随分と念入りだ』


あなたは内心で微かな落胆を禁じえなかった。
迷宮に入った事が無い人間が、迷宮に詳しいとは考え難い。



>>↓1  どうする?


世の中には盗賊なども存在する。
そんな中を旅から旅など、印象にそぐわず意外と荒事にも慣れているのだろうか。

あなたは好奇心が命じるまま、更に質問を重ねた。
獣人は旅のお供なのか、それとも逆なのか。


『彼は私のお供、になるのかな。
 私の我侭に付き合ってもらっている形だよ。
 あぁそうそう、彼は人の言葉を扱えないんだ。
 無言におかしな意味は無いから、気にしないでおくれな』


女性の言葉を肯定するように、小さな声で獣人が鳴く。
わふっ、という音のそれは、まさしく犬のそれであった。


『ところで、折角だし君も座ったらどうだい?
 これも何かの縁だ。
 実はね、こうして初対面の誰かと話すのは割と好きなんだ』


女性は正面の席を示し、あなたを食事に誘った。
獣人も人懐っこい笑みを浮かべており、異論は無さそうだ。



>>↓1  どうする?


折角のお誘いである。
断る理由は無いと、あなたは考えた。

何よりも、先程、実に美味そうな料理を魔術師が平らげる様を見せ付けられていたのだ。
この店の美味を味わいたいという気持ちは大きく膨らんでもいる。

あなたは女性の対面に座り、二人と同じ品を注文した。



>>↓1  どうする?


もう2時だった(白目)
すみません、寝ます。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。


あなたが腰を据えると、女性はあなたへの興味を表に出した。
冒険者が普段、迷宮でどのように活動しているかを知りたいという。
断る理由は特に無い。
料理に舌鼓を打ちながら、あなたは語る。

女性は印象通り穏やかで、更に聞き上手でもあるようだ。
少々言いにくい苦労話や失敗談もするすると言葉になり、食事の席を彩っただろう。
とはいえ勿論、仲間達の事情や、あなたの姉に関する事を漏らすような事までは有り得ないが。

あなたが語り終えると、次は女性の番であった。

彼女は東の島国で生まれ、幼い頃に旅路の神より加護を授かったという。
無限に荷が持てるという規格外の異能を生かし、常人には困難な旅路を歩んできたようだ。

島国から船に乗り、雪に包まれた帝国を横断し、西の砂漠を遭難しながらも渡り切り。
更には大陸を南北に分断する大山脈の只中を駆け抜けて、南の荒野に一時居を構えもしたという。
隣に座り、時折鳴き声で相槌を打つ獣人とは、その時に知り合い意気投合したのだそうだ。
最近になって旅を再開し、今度は東側の海岸沿いをゆっくりと北上してきたのだと、女性は語った。

とんでもない道程である。
女性の言が正しければ、ここから北に上り帝国まで辿り着くと大陸を一周する事になってしまう。
途方も無い旅暮らしに、あなたは思わず感嘆の溜め息を零した。


そこで一区切りをつけると、女性は徐に取引を切り出した。
内容は以下の通りである。


『ところで、そろそろ路銀が心許ないんだ。
 どうだろう、君が欲しい物を私の荷の中にあれば、買ってはくれないかな。
 旅の合間に各地の不思議な品を集めるのが趣味でね。
 君の探索を助ける品も、きっとあると思うけれど』


女性のその言葉に、あなたは興味を抱いたはずだ。
もしかしたらだが、主の打倒を強力に補佐する品を購入出来る可能性もある。

女性の荷はそれこそ無尽蔵であり、羅列する事は避けたいそうだ。
あなたが求める能力を指定し、女性がそれに相応しい品を探すと言っている。

あなたはしばし考え、そして口を開いた。



>> 【安価は明日です】


半端に切り上げたせいで凄い勢いの誤解を生んでしまったので、取り急ぎここまでを追加。
それではまた。

にしても何貰うか全くまとまらないな

・姉の精神快復アイテム
・水の精霊特効武器
・精神防御(湖畔のワルツ対策)装備

今の候補ってこんなもん?他にも必要そうなのはある?

あとは
・城壁(塒)や堤防を攻撃できる破壊力がある道具
・膨大な水量を処理できる何か
かな

それと
・いつまで滞在するのか(金策等で)
・普段は街のどこにいるのか
も質問しておきたい

ログ漁ったけどこんなのあったんだな
この後で仕入れにいこうか


■ 吸魔蕾の鎮静薬

価格 : 500 Kootz

マナ・イーターの蕾に含まれる毒を薄めに薄めて作られる薬品。
三時間だけ、精神的なダメージを軽減し、精神的な状態異常への抵抗に補正を与える。
過剰摂取すると強い眠気が発生するので注意が必要。


薬品の効果を強くするものとかないかな
強い眠気が副作用だけど耐久ブーストをかければなんとかなりそうだし

>>506
>>507
少しメタい事言えば今回のアイテム無いとクリアできないようにはなって無いから(遭遇クリでその後の判定に成功しないとクリアできないなんて設計はしてないだろ試練の神的に考えて)それ以外でも良い

> ・姉の精神快復アイテム
現状では片腕で下半身不随だから精神だけ回復させても仕方ない 全回復の黄金の実があるからそれの獲得に動いた方が良い

> ・水の精霊特効武器
剣先使った武器や姉の剣があるはずだからそれが特効だな(メタ的に考えると戦士のセリフはそういっているし)

> ・精神防御(湖畔のワルツ対策)装備
これは必要かもしれんがダム壊した後だと威力落ちてそう  対策は必要だろな>>509みたいのとか

> ・城壁(塒)や堤防を攻撃できる破壊力がある道具
鉞や鶴嘴の魔翌力撃で壊せるんじゃないかな 正直少年が準備した物で十分な気すらするし 念の為なら爆弾を裏ルートで買ってきてもいい(少年に任せて)

> ・膨大な水量を処理できる何か
貯めてるんだから壊せば川になって流れてくんじゃないかな水は


一番欲しいのはコンテもう一個なんだがそれは無理だろうから精神防御用の護符なり薬なり主の物理攻撃対策の防具だな 魔晶石貰って売りさばいて金の力で解決とかいう方法もあるかもしれんが

今持ち物にあるのは毒薬と唐辛子と油で、鉞(まさかり)や鶴嘴(つるはし)はまだ手元にないからな
どんなものを旅人が揃えているのかわからないからとりあえず必要そうな候補は列挙しておきたい
是非に関しては提示されたあとにPTで相談とか会議をしてから決めない?掘り出しものを逃したくはないし

あと川になって多少の水は流れるとはいえ、湖から全ての水が消え失せるわけではないだろうから
水の処理ができないと脅威が残ったままだな

>>511
鉞だの鶴嘴は買ってこればいいだけだな普通に売ってるだろ 要は店売りや迷宮で手に入りそうなもので解決する物を買うのはモッタイナイという事

後ダムだけで足りずに地下水汲み上げまで行っているようなので川に流せば相当枯渇すると思うぞ実際

普通に呼びに行ってる間に居なくなりそうな予感

ようは生活費が無いんだし普通に待ってくれね?
見たまんま冒険者の装備に食事までしてある程度交流し、迷宮の活動も聞いたんだし仲間までいるとなったら金持ってるとも想像出来てむしろ向こうにとっては逃したくないと思うんだが

>>534
> 女性の荷はそれこそ無尽蔵であり、羅列する事は避けたいそうだ。
> あなたが求める能力を指定し、女性がそれに相応しい品を探すと言っている

どう考えても普通の旅人ではないですね……


手持ちの資金はパーティーの共有資産である。
一人で判断する事は避けるべきだろうと、あなたは考えた。
仲間を連れてきて相談しても良いかと尋ねれば、旅人は快く頷いてくれた。
それに感謝を返し、あなたは酒場の裏へと急いだ。


◆ 要望多数により自動的に仲間を合流させます。


合流した仲間達は、振って沸いた幸運に喜んだ。
初めは半信半疑であった少女も、実際に旅人が虚空から物を取り出す様を目の当たりにして意見を変えたようだ。
表情は真剣な物に変わり、頭を働かせている。

しばし後、三人は要望を旅人に伝えた。

エルフの少女は 【強力な呪いへの抵抗力を持つ魔道具】
異端の少年は 【魔物に変異した生物を元に戻す手段】
精悍な戦士は 【辛い記憶のみを消す薬品】 もしくは 【神殿の奇跡以上の効力を持つ治療用の魔道具】

それらが、あなたの仲間達の希望であった。
対する旅人は虚空に開いた黒い穴に腕を差し込み、内部を漁る。

そうして、あなた達の前に旅人の持つアイテムが提示された。

数は三つ。
残念ながら、変異した生物を戻す手段に心当たりは無いらしい。



■ リング・オブ・レジスタンス

抵抗補正 : 6

銀色の簡素な指輪。
高品質のマジックアイテム。

呪詛や精神攻撃の類に対する極めて強力な抵抗力を着用者に付与する。
神殿が誇る異端の焼印であっても、発動を一日程度遅らせる事が出来る。



■ ボトル・オブ・メモリーコレクト

紫色の小瓶。
高品質のマジックアイテム。

【記憶搾取】

このアイテムは、任意の対象の記憶を収集出来る。
ただし、高難度の意思判定に成功する必要があるため、意識の無い人間相手でもなければ実用は困難。
また、この小瓶が割れた場合は即座に全ての記憶が返還される。

この能力は三日に一度のみ使用可能。



■ アミュレット・オブ・レストレイション

異形の文字と不可思議な紋様が描かれた護符。
高品質のマジックアイテム。

【逆行復元】

このアイテムは、肉体の時間を逆行させる事で負傷の回復を行える。
あらゆる傷を無効化し、出血などの肉体的状態異常を完全に回復する。
ただし、一ヶ月以上の逆行は不可能。

この能力は一定以上の重傷を負うと自動的に発動し、治療の完了と同時に消滅する。


『あぁ、そうそう。
 値はどれも 【5000 Kootz】 で構わないよ』


その値に、少年は驚いて目を見開いていた。
彼の言によれば、この品質ならば最低でも十倍の値はするという。
どうにも、この旅人は金銭に余り拘りは無いようだ。


旅人は最後に、あなたを見た。
要望を伝えていないのは、あなたのみ。
あなたは腕を組み、思考を働かせた。



>>↓1-3 【21:00】 以降 要望を伝える事が出来ます。

旅人さん流石だわ…

とりあえず案は
・主(精霊)へ高いダメージを与えられるもの
・他にも【強力な呪いへの抵抗力をもつ道具】がないか

他にはあるかな
↑で散々言ってたけど撤回、ツルハシやスコップはどっかで買ってこよう

あと多量の水を処理できる道具もみせてもらう?
いつまでここに滞在するかも聞かないとな

・身体を持たない敵に高いダメージを与えられる武器
・いつまでここに滞在するのか


あなたが伝えた要望に応え、旅人は更に三つの品を並べた。
そのどれもがマジックアイテムであり、彼女の持つ凄まじい財をまざまざと教えてくれる。

また、ついでにと投げた質問への回答は、以下の通りであった。


『夕暮れ前には発つつもりだよ。
 私が尊敬する旅人の一人に、一つの国に三日しか滞在しない、という人が居てね。
 それに肖ってみようかと、しばらくは一つの町に三日だけ、と考えているんだ』



■ 一途過ぎる乙女の心

淡い桃色の宝玉。
高品質のマジックアイテム。
幼い少年に恋をした魔女が生み出した、おぞましい逸話を持つ魔道具。


【ストーキング】

このアイテムは、任意の対象の正確な位置を所有者に知らせ続ける。
能力の使用には、対象への何らかの強い感情を抱いている必要がある。



■ カラー・オブ・スレイヴ

防御補正 : 1
抵抗補正 : 5

赤い革製の首輪。
高品質のマジックアイテム。
幼い少年に恋をした魔女が生み出した、おぞましい逸話を持つ魔道具。


【絶対隷属】

このアイテムは、着用者に対する絶対的な命令権を作成者に与える。
副効用として、作成者以外の精神支配に対する強力な抵抗力を持つ。
作成者は既に死亡しているため、現在は全くの無害。

【解除不能】

このアイテムは、一度装備すると他者による破壊以外の手段で外す事は出来ない。



■ ゴースト・スライサー

斬撃 / 刺突

攻撃補正 : 0
防御補正 : 0
命中補正 : 4

明確な実体を持たない剣。
高品質のマジックアイテム。


【霊体切断】

このアイテムは、霊体に対する高い攻撃能力を持つ。
幽霊や精霊などに攻撃を加えた際、ダメージ軽減能力を無効化し、最終ダメージが20%加算される。

【非実体】

このアイテムは、物質的な刀身を持たない。
物質に対する攻撃は行えず、防御にも使用出来ない。


合計六つのマジックアイテムを前に、あなた達は視線を交わらせた。
三人の目はどれもが、あなたへと選択を一任している。

少年と少女は、どちらも求める品とは若干ズレている。
そして戦士は、姉に関する事はあなたに譲ろうとする一面があるようだ。
必然、判断はあなたが行う事となる。


何を買うか、あるいは買わないか、あなたは考えた。



1) リング・オブ・レジスタンス

2) ボトル・オブ・メモリーコレクト

3) アミュレット・オブ・レストレイション

4) 一途過ぎる乙女の心

5) カラー・オブ・スレイヴ

6) ゴースト・スライサー

7) 買わない



◆ 二票先取 一人につき一つを指定して下さい。 (候補 : >>543 >>558

>> 【22:00】 以降の書き込みが有効です。


【ボトル・オブ・メモリーコレクト】

【ゴースト・スライサー】


以上二つを購入します。


【13:30】


あなたは手持ちの資金、そのほぼ全てと引き換えに、二つのマジックアイテムを手に入れた。

無形の剣と、記憶を搾取する小瓶。
そのどちらもが、本来このような値で買える物では決して有り得ない。
あなたは旅人に深く感謝し、それを手に取った。

剣は一見、柄だけが存在するように見える。
しかし良く良く目を凝らせば、刀身があるべき部分に微かな揺らめきを感じられるだろう。
指を伸ばしても触れる事は出来ないが、どうやら本当に剣であるようだ。

いかにも不思議な品である剣に対して、小瓶の方は本当にただの小瓶としか見えない。
掌に収まる程の小さなそれは、上等な雑貨屋にでも並んでいそうですらある。
もしも濃密な魔力を感じる事が出来なかったならば、仲間の一人位は詐欺を疑いもしたかも知れない。


『さて、それじゃあ私はこれで失礼するよ。
 機会があれば、またどこかで冒険譚でも聞かせておくれな』


取引を終えると、旅人は席を立った。
硬貨の枚数を数える事もしない。
無造作に袋ごと虚空へと仕舞い、それだけだ。

獣人を伴い、女性はどこかへと颯爽と去っていった。



>>↓1  どうする?


>> 【22:45】 以降が有効です。

>>1に質問です小瓶で回収する記憶の中身はみることは出来ますか?


>>586
可能です。

じゃあ白の森に関する記憶は全部抜くとして、ダンジョン対策用に今までのダンジョンの記憶も除きたいな...

>>1に質問ですが、記憶は小瓶にいれないと覗くことは不可能ですか?


>>588
不可能です。

小瓶はどう使うのですか?
使い方気を付けないと主の干渉食らって瓶割るとか笑えない


>>592
正しい使い方は聞いたという事で構いません。
使う、と指定すればOKです。

瓶はどうやって保管しようか
仲間に聞けば良さげな回答をしてくれるかな?


◆ ルール【4】 が自動適用されます。

常識的に考えて、小瓶が割れるような事態は回避されるよう、あなたと仲間達は全力で取り組みます。
もし小瓶を持ったまま倒れたとしても、床に落ちる前に誰かが掴むでしょう。

>>599
返答ありがとうございます
探索に持っていくわけでもないし普通にしていたら大丈夫そうかな


あなたと戦士は頷き合い、同時に立ち上がった。
考えている事は同じ。
姉の心を砕いた出来事に関する記憶を奪い、苦しみから解放する事だ。

小瓶を手に足早に、しかし決して落とす事の無いよう慎重に、あなた達は酒場の奥へと向かった。


ベッドの脇に置かれた椅子に腰掛け、あなたは小瓶の栓を外す。

旅人から聞いた使い方は簡単な物だった。
栓を抜いた小瓶の口を相手に向け、奪いたい記憶を思い浮かべながら魔力を籠めれば良いという。
他には何も、一切の特別な動作は必要無いようだ。

奪うべきは当然、白の森に関する全ての記憶。
姉を苛む数年間の悪夢を、悉く消し去らねばならない。


◆ 意思対抗  対象の意識喪失により自動成功


小瓶に魔力を籠めれば、反応は即座に返された。
姉の体が一度ピクリと動き、そして額から薄い紫の靄が生まれ出る。
それは揺らめくように宙を泳いで、あなたが持つ小瓶へと収まった。

……どうやら成功したようだ。
これで、あなたの姉は心を砕かれた原因となる出来事を失った。
精神に刻まれた傷が癒えたかどうかまでは定かではないが、少なくとも幾らかは良い方向に向かうだろう。


そして次。

今あなたの掌中には、大英雄が歩んだ白の森の全てが収まっている。
小瓶に収まった記憶は、旅人の話によれば閲覧が可能であるという。
つまりは、巨大な手がかりを得た事にもなるのだ。

これを探らない手は無い。
あなたは仲間達に万一に備えて貰い、再び小瓶に魔力を籠めた。


視界が切り替わるのは一瞬であった。
あなたの眼前に広がったのは、豊かな森。
数多の鳥獣が暮らし、無数の恵みが実る、地上の楽園。

迷宮に呑まれる以前。
在りし日の森の姿だ。


『……毎度毎度、なんであんたは迷わないのさ。
 こんな人間初めてだよ、どうなってんの?』


声に、あなたは振り向いた。
いや、正確には振り向いたのは姉なのだろう。
あなたの体は少しも動いてはいない。

視界の中心に捉えられたのは、一人の幼子であった。
輝くような緑の瞳を持つ細身の子供は、膨れた頬を隠しもせずに木の影から顔を覗かせている。


『この私が悪戯精霊程度でどうにかなる訳ないじゃない。
 もっと修行積みなさい、修行を。
 最低でもドラゴン位は迷わせられないと話にもならないわよ?』


それは余りにも懐かしく温かかった。
あなたの意識と同じ位置から発せられる、最愛の姉の声。
姉の死を突き付けられ、二度と耳にする事は無いと諦めもしたそれに、あなたの心臓は強い鼓動を打っただろう。


『ん? あー、いいわね修行。

 良い事思いついたわ。
 鬼ごっこしましょう!

 君が逃げて、私が追いかける。
 勿論能力有り有りよ。
 私を迷わせて逃げ切れたら君の勝ち、捕まえたら私の勝ち。

 じゃ、十数えたら始めるからねー』


自由過ぎる姉の決定に、悪戯精霊と呼ばれた幼子は眉を寄せて抗議していた。
しかし、どうにも満更でも無いらしい。
甲高い声で文句を言いながらも、猶予時間の延長要求をそこに織り交ぜている。

そうして始まった遊びは、何とも大人気ない事に姉の勝利ばかりが続く。
幼子も不思議な力で方向感覚を狂わせようとしているようだが、姉には全く通じていない。

何度も何度も繰り返し捕まえられる少年は、しかしそれでもどこか楽しそうであった。



……ただ、あなたはそれを微笑ましく見る事は出来なかった。

人を迷わせる力と、緑の瞳。
そして姉との親しい様。

それらから、幼子の正体に思い至ってしまったのだ。
彼こそが、あなた達を地下の塒に導いたレーシーなのだろうと。


あなたが悲しむ暇も無く、場面は飛んだ。


豊かだった森は、明確な意思を感じさせる動きで枝を伸ばし、あなたの背を追っている。
木々が歪に捩れ曲がる音が連なり、まるで悲鳴のようだ。
楽園の面影などどこにも無い。
幼い子供が悪夢の中で描くような、この世の終わりの具現だった。

あなたの視界が、つまりは姉の視線が動き、両手に抱えたものに向けられた。
片腕に一人ずつ子供が抱えられている。
人間の少年とエルフの少女。

仲間である二人だと、当然あなたは気付いただろう。
二人は怯え切った顔で姉にしがみ付き、ただ震えていた。



そこから先は、細切れのように記憶が飛んだ。

一つの場面は一分にも満たない。
一定であるのは、決して遡行しない時間の流れのみだった。

森を逃げ惑う人々を救い出し。
エルフの末路を知り。
精霊の聖域に辿り着き。
気に入らないと呟いて、主の打倒を決意して。


そして。


◆ 意思対抗 / 対ルナティック・ウンディーネ  自動失敗


あなたの意識はそこで断線した。


【15:00】


そうしてあなたは現実へと帰ってくる。

目を開けば、あなたは椅子に座ったまま。
だが、日の差し込む角度は変わっていた。
どうやら、記憶の閲覧に費やされる時間は一瞬という訳では無いらしい。


最後の最後。
未だ両腕が健在だった姉が最奥部へ踏み入る直前で、あなたは弾き出された。
しかし、それまでで十分に有益な情報を獲得する事も出来ていた。

それは、姉が黄金の果実をもぎ取る光景。
エルフの聖地を出て南へ向かう最中、偶然発見した隠し通路の先にそれはあった。
もしも未だそこに繋がる道があれば、可能性は低いだろうが再入手の目もあるかも知れない。


他は、ただ姉が森の魔物を屠る場面のみ。

あなたの姉は、微かに緑色の光を帯びた双剣で、何の抵抗も無く熊すらも瞬時に解体していた。
戦士の言う通り、姉の剣には異常過ぎる切れ味を持たせる加護があるようだった。



>>↓1  どうする?

仲間は今そこにいますか?
いるならば今の内容を報告
いないなら安価下

酒場、記憶から得た情報を仲間に話す


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。


■ 所持品一覧

 【ゴースト・スライサー】 ← NEW
 【魔鉄製の剣】
 【魔鉄製の槍】

 【蜘蛛甲のスパイクシールド】 E

 【蜘蛛甲と鹿革の兜 +1】 E
 【大蜘蛛の面頬】 E
 【鉄製のネックガード +1】 E

 【熊革の鎧】 E
 【使い慣れた皮鎧】
 【鹿革製のリュック】 E

 【大蜘蛛のガントレット】 E
 【異形の手袋】 E

 【ブーツ・オブ・ライトニング】 E

 【大型ウェストバッグ】 E


 【投石用の石 x24】

 【堅焼きビスケット x9】
 【干し肉 x10】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【水袋 / 100%】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【植物油 x2】

 【地図用羊皮紙】

 【ボトル・オブ・メモリーコレクト】 ← NEW
 【大英雄の剣片】


■ パーティーの共有品

 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 0%】

 【木製の投石器 x2】
 【木製の投槍器】
 【木製の背負子】

 【ポーション x4】
 【熊肝の丸薬 x3】
 【熊骨の精力剤 x11】
 【消炎鎮痛剤 x3】
 【鹿脂の塗り薬 x2】
 【発汗剤 x2】


■ 預かり中

 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】


■ 所持金 657 Kootz


【11日目 15:00】



あなたは、部屋の中で待機していた仲間達に、今見た物を伝えた。

姉の剣が持っていた切れ味。
それと、黄金の果実の在処。

レーシーについては語る必要は無いだろう。
彼は既に、その命を終えている。
伝えたとして、心の痛みを増やすだけだ。


『果実が二度、同じ所に実を付けたという話は、聞いた事がありません。
 言いにくいですが、余り大きな期待は持たない方が良いと思います』


少年はそう返したが、しかし採取に向かう事自体に反対する様子は無い。
あらゆる傷を癒し、莫大な力を与える果実は、例え残滓程度でも大きな効果があるかも知れないというのが理由のようだ。


『ただし、向かうならば決死の覚悟が必要です。
 彼らは以前、肉は食べないのに魔物の死体を持ち去っていました。
 それらを利用して武装している可能性があります』


情報の共有は終わった。

部屋には全員が居り、姉は未だ目を覚ましていない。
また、少年は呪いのために、夕刻から森に向かうようだ。
荷を整え、準備を進めている。



>>↓1  どうする?


あなたは少年に、一緒に森に行くと告げた。
それに対し、少年は意外そうな顔であなたを見る。
どうやら、今日は姉に付き添って残るものだと思っていたらしい。

それでも反対される事は無い。
あなたの戦闘能力を良く知る少年は、あなたの意思を快く受け入れた。


そうなると、誰を姉の部屋に残すかが問題となる。

高い索敵能力を誇り、風の魔法を操る少女か。
強固な鎧に纏い、いざという時の絶対的な離脱手段を持つ戦士か。

勿論、あなた達の事情を知る老店主も居る。
話を通し、店を閉めて看護に専念して貰う事も可能だろう。



>>↓1  どうする?


>> 【20:34】 以降が有効です。

>>1に質問ですが、変異熊の居場所は仲間に伝わっていますか?酒場の分も話すって安価したはずなんですが...


あなたは老店主へと話を持ちかける事とした。

意識の戻らない姉は心配だが、戦力を減らす危険も看過できない。
ならば、パーティー外の協力者である彼に任せるのが良いはずだ。

依頼には老店主と最も親しい戦士が同席した。
看護に当たる事の出来る時間、店を閉める事の補填、繰り返し依頼しても構わないかどうか。
それらを三人で話し合い、詰めていく。

老店主は、戦士同様お人好しなのか、然程重い条件は出さなかった。

店の売上の補填さえ十分ならば、体力の続く限り請け負ってくれるようだ。
そして、あなたの仲間が既に一度、狼の心臓を老店主に渡している。
少なくとも四日程度は問題無いだろう。


>>640
安価は>>618ではなく>>616が採用されています。
が、伝わっているという事で構いません。


あなたは店主に感謝し、部屋へと戻った。

夕刻まではそう大きな余裕がある訳でも無い。
森までの移動時間を考えれば、そろそろ発つべきだろう。

荷を整理し、あなたは仲間と共に森へと向かった。



【16:30】



森の入り口前。
安全な広場に到着した時、未だ空は青さを残していた。
突入するには少々早いだろう。

僅かな時間ではあるが、この間にやるべき事があれば、あなたは自由に行動出来る。



>>↓1  どうする? (何もせず時間を潰しても構いません)


>> 【21:26】 以降が有効です。


あなた達は集まって座り込み、探索の目標について相談した。
現在の所、候補は四つだろう。

未探索箇所の調査。
黄金の果実の捜索。
変異種の塒付近にあると思われる、重要箇所の探索。
地下の塒の破壊。

この内、後ろの二つに関して少年が補足した。


『僕達が見逃されているのは、主の油断による物だと考えられます。
 最奥部の通路で聞いた声は、明らかにこちらを見下していましたから。
 それこそ虫けらか何かのように。

 塒の破壊や、湖水の強奪を行えば、恐らくそれは無くなります。
 これらをやるならば、即座に決戦に移る覚悟が必要でしょうね』


少年の言の通り、それらの行動は大きな危険も伴うだろう。
しかし、確実な効果を見込めるはずだ。

対して、未探索箇所の調査と果実の捜索。
この二つは、少なくともあなた達が知る限りでは、主に敵対視される要素は存在しない。
その代わりに、収穫があるかどうかは未知数だ。

また、果実を探すならば森の北部に踏み入る必要がある。
その危険度は極めて高い事は疑い無い。


三人はあなたの顔を見つめ、判断を待っている。
あなたの考えは……。



>>↓  探索目標を設定して下さい (二票先取)


未探索箇所を調べようと、あなたは提案した。

最も無難な選択だろう。
他の目標は全て危険度が高い。
もう幾らか足場を固めてからでも良いはずだ。

その判断に異論は上がらなかった。
最も大きい未探索箇所である最奥部を目指し、あなた達は進む事となる。


【17:00】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308768.jpg

◆ = 現在位置



話し合いを終え、空が赤く染まり始めたのを確認して、あなた達は迷宮へと踏み入った。
相変わらずの白い霧に覆われた森が、いつも通りに出迎える。

既に昨日探索していた少年と戦士の言う通り、異常は見当たらない。
良く見慣れた、極当たり前の歪んだ森であった。


『あぁ、そうそう。
 これを作っておいたので、持っていて下さい。
 気休め程度だとは思いますが、無いよりはマシなはずです』



■ 忘却の聖印

抵抗補正 : 2

忘却の神の聖印が刻まれた護符。
心の底から神を憎む者に作られたため、効果が低下している。


さて、時刻は夕刻である。
周囲に魔物の気配は無く、今ならば一切の妨害無しに最奥部まで進む事が出来るはずだ。

朝方の帰還の際に、戦士は転移を使わなかったらしく、明日を待つ必要は無い。



>>↓1  どうする?


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308775.jpg

◆ = 現在位置



あなた達は一塊で進んだ。
何の気配も感じられず、少女の耳も一切の音を捉えない。

やはり、普段と変わらない夕方の森のようだ。



>>↓1  どうする?


>> 【22:29】 以降が有効です。


少年が石を拾い、そこに魔力を籠めた。
遠隔視用の基点である。
視覚を飛ばせる箇所は多くて困る事も無いだろう。

それを地面に設置し、あなた達は西を目指す。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308781.jpg

◆ = 現在位置


大部屋の中は、静かな物だった。
地面が数箇所大きく陥没している以外に異常は無い。

陥没は以前、豪腕熊がエルフを執拗に殴りつけて殺した際の物だ。
未だ修復されてはいないらしい。
これについては、既に調査を終えている以上、無視して構わないと思われる。



>>↓1  どうする?


少年は更に基点石を設置した。
バラ撒くような勢いであるが、基点を必要とする魔法を扱える者の一般的な行いであるという。


【17:15】

http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308781.jpg

◆ = 現在位置


そうして、あなた達は南側の通路、その突き当たりへと辿り着いた。
既に発見していた少年達の言葉は正しく、そこには小さな赤い実が、隠れるようにしてぶら下がっている。
生命力を奪う代わりに隠された道を開く鍵であるはずだ。



>>↓1  どうする?


折角の隠し通路である。
ここを暴かない理由は無い。

特に、あなたの意気込みは大きい。
大部屋を挟んで丁度逆側、北の隠し通路ではなんと空の宝箱に当たってしまっているのだ。
諦めきれずに宝箱をバラバラに解体し、その跡を魔力視で隈なく調べまでしていた。
そんなあなたは、今度こそはと気合を入れて自身の肉体を強化する。



>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】

耐久 12

目標値 12


◆ 確定成功判定 クリティカルでのみ結果変動


【吸収抵抗】

目標値 12  出目 2

通常成功


赤い実に触れた途端、あなたの体から急速に体力が奪われ始めた。

気を抜けば根こそぎ、という勢いの吸収を、あなたは全身に力を籠めて制御する。
今のあなたにとって、それは然程難しい事では無かった。
生命の流れはすぐさま細くなり、瞬く間に緩やかに変じていく。

少しして、赤い実はあなたの手の中で小さく震えた。
どこか不満そうな雰囲気を感じさせる振動を合図に、実は赤い靄となって消え失せる。


木々が蠢き、道を開く。
その先にあったのは短い通路と……巨大過ぎる胡桃である。

既に同じ物を見た事のあるあなたには、当然分かるだろう。
大人二人でようやく手を回せる程の径を持つそれは、この森における宝箱だ。



http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308796.jpg

◆ = 現在位置



>>↓1  どうする?


あなた達の中に、罠に関する専門知識を持つ者は居ない。
調べ方は知っていたとしても、結果が正しいかどうかは誰にも保証出来ない。

ならばつまり、調べても無駄という事であり、強引に力で解決しても良いはずだ。

……そんな暴論が、あなたの結論であった。


突如至近距離で発生した魔力の嵐に、少年と少女は目を剥いた。
何が起こっているのか理解できていないのは、魔力を感知する術の無い戦士だけ。
濃密な魔力があなたの双腕で渦を巻き、秘められた威力を異形の怪物と並ぶまでに引き上げる。

そして誰が止める暇も無く、あなたの豪腕は宝箱を開きにかかった。



【宝箱のこじ開け】

筋力 17

施錠 -4

目標値 13 (自動成功 / クリティカルでの結果変動無し)



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 9

目標値 9


【不運の回避】

目標値 9  出目 1

クリティカル!!


胡桃に似た宝箱は、非常に強固であった。
あったのだが……どうやら、あなたの前では然程の意味を持たなかったらしい。
バキリと致命的な音を立てて、上下に分断され隙間が開く。

そこで少し警戒するも、何も起こらない。
どうやら、罠は無いようだ。
いや、それどころか、内部からは微かに光が漏れている。
あなたを祝福するような、暖かい光だ。

これはもしかすると、良い物が入っているのではなかろうか。
そんな期待に急かされるまま、あなたは勢い良く箱を開け、内部を覗き込んだ。



>>↓1 コンマ判定 【宝箱の中身】

幸運 9
クリ 3

目標値 12


◆ 確定成功判定 クリティカルでのみ結果変動


【宝箱の中身】

目標値 12  出目 6

通常成功


あなたが開けた宝箱の中。
そこにあったのは、箱の大きさから見ると酷く小さな物であった。

僅かに青が混じった銀色の、一つの腕輪である。
表面には平行して走る三本の線が描かれ、五角形にカットされた無色の小さな宝石へと繋がっている。


【腕輪の鑑定】

知識 1

秘匿 -5

目標値 -4 (自動失敗)


それが一体どのような効果を持つのか、あなたにはサッパリ分からなかった。
魔力を感じはするのだが、腕輪の内部をグルグルと回り続けるのみ。
外部に対して働きかけようとする動きは一切見られない。
どうしたものかと、あなたは頭を抱える。


◆ 【?腕輪】 を獲得しました。


そこへ、バシンと大きな音が木霊した。
同時に鋭い痛みを感じ、あなたは飛び跳ねただろう。
何事かと振り向けば、少女があなたを半眼で睨みながら、足を戻す所であった。

……どうやら、先程の暴挙に対する制裁のようだ。



>>↓1  どうする?


あなたは仲間に謝りながら、手に入れた腕輪を見せた。

迷宮の宝箱から発見された、魔力を持った品なのだ。
もし能力の一つでも分かれば有用である事は間違いない。

……が、しかし、あなたの仲間達は全員首を振った。
似たような物品にも心当たりが無いようだ。
頼みの綱であった少年にも、マジックアイテムであるという事しか分からないという。


結局正体は不明なままだが、持っていて邪魔になる物でも無い。
また、危険がある可能性もあるが、適当に身に付けておいて効果を調べるなどという行動も、あなたの自由である。
少なくとも、捨てようと思えばいつでも捨てられるのだ。


といった所で今日はお開きで。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。

今帰宅しました、すみません。
流石にこの時間からやるんpはキツイので明日に回させえて下さい。
申し訳ないです。


■ 所持品一覧

 【ゴースト・スライサー】
 【魔鉄製の剣】
 【魔鉄製の槍】

 【蜘蛛甲のスパイクシールド】 E

 【蜘蛛甲と鹿革の兜 +1】 E
 【大蜘蛛の面頬】 E
 【鉄製のネックガード +1】 E

 【熊革の鎧】 E
 【使い慣れた皮鎧】
 【鹿革製のリュック】 E

 【大蜘蛛のガントレット】 E
 【異形の手袋】 E
 【?腕輪】 ← NEW

 【ブーツ・オブ・ライトニング】 E

 【大型ウェストバッグ】 E


 【投石用の石 x24】

 【堅焼きビスケット x9】
 【干し肉 x10】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【水袋 / 100%】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【植物油 x2】

 【地図用羊皮紙】

 【大英雄の剣片】


■ パーティーの共有品

 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 0%】

 【木製の投石器 x2】
 【木製の投槍器】
 【木製の背負子】

 【ポーション x4】
 【熊肝の丸薬 x3】
 【熊骨の精力剤 x11】
 【消炎鎮痛剤 x3】
 【鹿脂の塗り薬 x2】
 【発汗剤 x2】


■ 預かり中

 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】

 【ボトル・オブ・メモリーコレクト】 ← 常識的に考えて酒場で安全に管理されているはずなのでこちらに移動、処理忘れてました


■ 所持金 657 Kootz


【17:30】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org308796.jpg

◆ = 現在位置



昨日は失礼しました。
19:30頃から開始していきます。
よろしくお願いします。


腕輪の正体は不明。
とりあえずは放置しておくしか無く、あなたは荷へと仕舞い込んだ。
勿論、詳細が分からないままに魔力を流し込み、効果を確かめたいならば、それも自由だ。

眼前には開かれた宝箱。
時刻は夕刻で、周囲には何の気配も感じられない。
白い霧もいつも通りの様子だ。



>>↓1  どうする?


あなたは姉の記憶を思い返した。
果実があった場所は、一体どの辺りだろうかと。

……しかし、成果は上げられない。
姉の記憶は細切れで、候補となるのは北部、エルフの縄張りの大部分となるだろう。
かろうじて、霧が薄くは無かった事から南側半分の内のどこかという予測が精々である。



>>↓1  どうする?


あなたは宝箱の中を再び探った。
世の中には二重底などという物もあるのだ。
また、それでなくとも見落としが無いとも限らない。

魔力を両目に集め、感覚を研ぎ澄まし、あなたは空っぽの宝箱を覗き込む。


……が、やはり何も無い。
どうやら、この宝箱は完全に空のようだ。
もう何の収穫も得られないだろう。



>>↓1  どうする?


あなたは仲間へと振り返り、相談する。

姉が囚われていた地下の塒。
その様子を探りに行くべきかどうか。


『主を刺激する可能性も無くは無いでしょう。
 崩壊させる時以外に近寄るのは避けるべきかと』

『……っていうか、今日は未探索区域を探るんじゃなかったの?』


少年と少女はどうやら反対のようだ。
唯一、戦士だけはあなたに判断を一任している。



>>↓1  どうする?


塒については確認しただけと仲間に返し、隠し通路を後にした。
向かうべきは当初の予定通り、森の奥。
未だ踏み入った事の無い、最奥部の南側である。


【18:00】

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org787785.jpg

◆ = 現在位置


あなた達が最奥部の直前まで辿り着くとほぼ同時の事であった。
遠くから何らかの獣の気配が発せられた。
それは明確な音として少女の耳に届き、警告として彼女の口から告げられる。

どうやら、安全な時間は終わりのようだ。
ここから先は、いつ何と遭遇してもおかしくは無い。


http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org787826.jpg

◆ = 現在位置



最奥部へと踏み込んだあなた達は、すぐにある事に気付くだろう。

足元が、酷く濡れていた。
土は余りにも柔らかく、草はあなたの靴を滑らせる。
水の気が濃すぎるのだ。

霧に塞がれる視界だけで無く、足場の安定すらも奪われた。
ただ歩き、走るだけならば問題は無いだろう。
しかし、もし体勢を大きく崩すような事があれば、転倒を回避する事は困難であるはずだ。


そんな森の中を、少年が生み出した小さな光が照らし出す。
霧の濃さは塒の周囲と同等。
入り口のエリアよりはかなり深く、はぐれれば合流が難しい事に変わりは無い。
あなた達は慎重に、一塊となって歩を進める。

通路はすぐに南北に分かれていた。
そのどちらも、闇と霧が相俟って先を見通す事は出来ない。
また、少女の耳も異常を感知してはいないようだ。



>>↓1  どうする?


少年は適当な石に魔力を籠め、その場に置いた。
これで、この三叉路の様子もいつでも探る事が出来る。
勿論、少年が無事な限りにおいてではあるが。



>>↓1  どうする?


あなた達は南の道を選択した。
湿った地面に足を取られないよう、一歩ずつ慎重に歩む。

周囲は深く重く静まり返り、まるで真夜中の墓地のようだ。
不吉な予感だけがひたすらに積み重なり、あなた達の心を苛むだろう。
まして、あなた達は既に主の正体に辿り着いている。
足元の水気は、最早おぞましい凶器としか思えまい。



>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】

幸運 9

目標値 9


【幸運な出来事】

目標値 9  出目 4

成功!



http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org787935.jpg


南に少し進んだ先。
少年の光が照らす闇の中に、あなた達は一つの影を発見した。
地面に這うそれは、身動きの一つもせずに佇んでいる。


魔物かと警戒し、武器を構えたあなた達だったが、すぐにそれは解かれる。
脅威とはならない事を認識出来たためだ。

地面に這う、ではなく、地面に倒れているが正しい。
恐らくは男性だろう。
全身を血の色に染めたそれは、遠目には既に事切れているように見えた。



>>↓1  どうする?


あなた達は下げかけた武器を再度構え、ゆっくりと近付いた。
ここは迷宮、何があってもおかしくは無い。

近くで観察すると、やはり息絶えていた。
見開かれた目に光は無い。
また、その顔に見覚えのある人間は、仲間の誰にも居ないようだ。

男は南から逃げてここまで這ってきたのだろう。
地面にはその跡が刻まれ、長く血痕が伸びている。


少年はその傍らに膝を付き、男の体を反転させた。
うつ伏せから仰向けになったために、死因となった傷がハッキリと見える。
深く大きな、噛み傷だろう。
鉄鎧の腹部が捻じ切られ、内部の肉と臓器が零れ落ちようとしていた。


『……まだ、僅かですが体温が残っています。
 どうやら近くに、何かが居るようですね』



>>↓1  どうする?


傷口は大きく、深い。
腹部の過半が穿たれている程だ。
当然、傷を付けた魔物は頭部だけでも巨大な物に違いない。
そして鉄鎧がまるで意味をなしていない事から察するに、相当な力の持ち主だ。

これらの情報に合致する魔物は二体。
蜘蛛か熊か、そのどちらか。
熊の主な攻撃手段が腕による物である事を踏まえれば、大蜘蛛の方が有力だろう。

勿論、どちらでも無い未知の魔物の可能性もある。
その場合でも、体躯はまさしく化け物と呼ぶべき物であるはずだ。

また、仲間達の意見もあなたと相違無い。



>>↓1  どうする?


あなたは周囲を警戒し、万一に備えて己の肉体を強化する。
この男を殺した魔物が、死体を腹に収めるべく追ってくる可能性に思い至ったのだ。
もしそうであるならば、今ここは既に死地である。

耳を澄ませ、目を凝らし、一つの見落としも無いようにと気配を探る。
あなたのその様子に、仲間達も同様に通路の前後を見遣った。



>>↓1 コンマ判定 【目視】

感覚 7

濃霧 -4

目標値 3


【目視】

目標値 3  出目 8

失敗……


しかし、霧の向こうはまるで見通せない。

何が居るのか、何も居ないのか。
あなたには全く分からなかった。

少女の耳が何も捉えていない事だけが、唯一の材料である。



>>↓1  どうする?


>> 【23:04】 以降が有効です。


男の全身は血に塗れている。
もしこれが本人の物であるならば、尋常の物では無いかも知れない。

あなたは少年に、毒の有無を確認するよう依頼した。
その間の警戒は勿論、あなたと少女が請け負う事となる。
残った戦士は、いつでも撤退を行えるように集中する。

それに伴い、強化の魔力を両腕から全身に移し変える。
奇襲された場合、必要なのは攻撃よりも防御だろうとの判断だ。


【18:30】

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org787935.jpg

◆ = 現在位置


そうして時間が経ち、少年が結果を報告した。

どうやら、男の血液は毒に侵されてはいないようだ。
腹部とその周囲以外の血は、本人の物では無い可能性が高いという。
魔物を切り裂いた返り血か、あるいは男の仲間の血と思われると、少年は結論した。



>>↓1  どうする?

戦士に切り傷を確認してもらう、変異熊の剣はこの切り傷をつけれるどうか?

警戒体制のまま南下


>>772
男に切り傷は存在しません。
腹部を噛まれ、抉られているような形です。
>>773が採用となります。


あなた達は道を進む事とした。
少年が死体を調べている間も、何の気配も感じられなかったのだ。
何かあるとすればここではなく、道の先なのだろう。
だとすれば、じっとしていても何が分かる訳でも無い。


http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org788143.jpg

◆ = 現在位置


道はすぐに西に折れ、部屋へと繋がっていた。
闇と霧のために全ては見通せないが、空気の流れを鑑みるにそう広くは無さそうだ。
少なくとも、大蜘蛛が巣食うには狭いだろう。

男が這った後は、確かに部屋の中へと続いている。
どうやら、この先で戦闘があったのは間違い無いはずだ。



>>↓1 コンマ判定 【嗅覚】

感覚 7

目標値 7


【嗅覚】

目標値 7  出目 8

失敗……



部屋の中からは、当然濃密な血の臭いが漂っている。
人間一人の腹を破っただけでは、とても足りない程の。
相当の規模の戦闘が行われたのではないかと、あなたは推測した。

また、少女が警鐘を鳴らす。
肉を食む音を濃霧の先に捉えたようだ。

どうやら、狩りの勝者は今まさに食事の最中であるらしい。



>>↓1  どうする?


>> 【00:04】 以降が有効です。

音源は複数かなあ?
そうならいかにも分が悪そう


>>783
音源は一つです。
書き忘れてました、すみません。


念には念を、である。
あなたは目を細め、そこに魔力を集中させた。
大蜘蛛が済むには確かに狭い。
だが、何か手がかりが見つかる可能性も無いとは言えないのだ。

……その判断は、どうやら功を奏した。

蜘蛛の糸である。
ただし、以前に見た大蜘蛛の物とは大分様相が異なっている。

糸が存在するのは、地面を覆う草の中。
そこに紛れるように細く長く伸ばされている。
全面を覆う、という程ではなく、避けようと思えば避けられる程度。
また、糸はいかにも弱々しい。
恐らくではあるが、触れてしまったとしても行動を阻害されるまでには至らないだろう。


あなたは以前、食道楽の魔術師からある話を聞いている。
大蜘蛛の子についてである。
大蜘蛛は、どうやら子を身篭った状態でも迷宮の表側に出ているようだ。
ならば当然、子育ても地下の塒などではなく、森の中で行われるのだろう。

もしも未成熟な個体が糸を放出したとすれば、この部屋のように中途半端な物になるのではないだろうか。



>>↓1  どうする?


>> 【1:01】 以降が有効です。


といった所で今日は終了で。
お付き合いありがとうございました。
また明後日。


■ 所持品一覧

 【ゴースト・スライサー】
 【魔鉄製の剣】
 【魔鉄製の槍】

 【蜘蛛甲のスパイクシールド】 E

 【蜘蛛甲と鹿革の兜 +1】 E
 【大蜘蛛の面頬】 E
 【鉄製のネックガード +1】 E

 【熊革の鎧】 E
 【使い慣れた皮鎧】
 【鹿革製のリュック】 E

 【大蜘蛛のガントレット】 E
 【異形の手袋】 E
 【?腕輪】

 【ブーツ・オブ・ライトニング】 E

 【大型ウェストバッグ】 E


 【投石用の石 x24】

 【堅焼きビスケット x9】
 【干し肉 x10】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【水袋 / 100%】

 【方位磁石 x2】
 【携帯用調理器具一式】
 【植物油 x2】

 【地図用羊皮紙】

 【大英雄の剣片】


■ パーティーの共有品

 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 100%】
 【竹製の水筒 / 0%】

 【木製の投石器 x2】
 【木製の投槍器】
 【木製の背負子】

 【ポーション x4】
 【熊肝の丸薬 x3】
 【熊骨の精力剤 x11】
 【消炎鎮痛剤 x3】
 【鹿脂の塗り薬 x2】
 【発汗剤 x2】


■ 預かり中

 【使い慣れたガントレット】
 【使い慣れたブーツ】

 【ボトル・オブ・メモリーコレクト】


■ 所持金 657 Kootz


【18:30】

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org788143.jpg

◆ = 現在位置



19:45位に開始したく。
よろしくお願いします。


巣に火をかけようと、あなたは提案した。
既に二度行った、大蜘蛛相手の戦法である。
一度は失敗し仲間に深手を負わせる結果となったが、油断さえしなければそう悪くない結果を引き寄せられるはずだ。

それに対する反対意見は、どうやら無い。
少年が僅かに不安そうな顔を見せはしたが、今は新たな仲間も居るのだ。
危険となれば転移で逃げれば良いと、戦士があなたの意見を後押しした。

となれば、問題となるのは火である。
着火用の火打石は問題無い。
が、あなた達は松明などの道具は持たず、また周囲に枯れ枝の一本も落ちていない。
正確には、枯れ枝らしき物はあるにはあるのだが、半ば水で構成された枝が燃える訳も無い。

止むを得ず、少女は少年の荷から防寒具を引き抜き、その裾部分を僅かに切り取った。
どうやら、ランタンで火をおこし、衣服の一部を燃やそうというつもりらしい。
勿論それだけでは火力が足りないが、風で補えば良いのだ。


ランタンと服の切れ端を手に持った少女が、部屋の入り口で振り返る。
それに対し、準備を万全に整えたあなた達は頷いた。

少年は明るい光球を浮かべ、視界の確保を終えている。
戦士も陣形の中央、あなたのすぐ後ろで、あなたの補佐と転移に備えた。
そして、あなたは体内を荒れ狂う魔力を制御し、己の肉体を鋼へと変えている。

およそ考え得る問題は無さそうだ。
十分に確認した少女は片手に風を集め、そして解き放った。


少女の風は二段構えであった。
まず先駆けの風で森を覆う霧を吹き飛ばし、続く風で手元の火を増幅し、蹂躙する。
轟音を伴って奔る炎は、狭い部屋の中、その一切を包み込む。
闇は瞬く間に切り裂かれ、周囲の木々を赤々と染め上げた。


大部屋の中から、明確な憎悪の気配を伴った絶叫が上がる。

しかし、続くのは二度聞いた大蜘蛛の走行音とはやや異なっていた。
いつもの、大剣を地面に振り下ろしたようなそれではない。
遥かに軽い、人間の足でも立てられるような物だ。
やはり、未だ体の小さな個体なのだろう。

役目を終えた少女があなたの横を走り抜けた直後、視覚でもそれが証明された。
部屋から現れたのは、大蜘蛛をそのまま小さくしたような魔物だった。
体高はあなたの胸程までだろう。
全身の甲殻は酷く焼け焦げ、脚など既に後方の一本が半ばから折れている。

耐久性は、成熟した個体よりは大きく落ちるようだ。
凶暴さに関しては違いは見受けられないが、大蜘蛛よりは御しやすい相手と言えるはずだ。


子蜘蛛は部屋の中から、通路の入り口に陣取るあなたへと爪を大きく振り上げて駆けて来る。
その様子からは完全に狂気に犯されている事が良く分かる。
大蜘蛛同様、搦め手を使うような冷静さはまるで残っていないだろう。

あなたの手には、盾と剣。
それらを構え、あなたは敵に対する行動を選択した。



>>↓1  どうする?


>> 【20:11】 以降が有効です。


間違えました。
【20:21】 以降です。


奇を衒う必要性は薄い。
いつも通り、受けて斬ればそれで良い。
まして今は攻撃を受け流すための盾もあるのだ。

あなたは冷静にそう判断し、子蜘蛛の攻撃を待ち受けた。


振り上げられた爪が、あなたを頭頂部から二つに割り開かんと迫る。
それに対し、あなたは盾を掲げて一歩踏み込みながら、剣を振り上げて応えた。



>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】

耐久 15
装備 5

目標値 20


>>↓2 コンマ判定 【剣の一撃】

筋力 9
武器 2
魔撃 5
急所 3

目標値 19


【物理的被害の軽減】

目標値 20  出目 4

差 16


【剣の一撃】

目標値 19  出目 2

差 17


二つの音は、ほぼ同時に森に響いた。

一つは、金属同士が激しくぶつかり合ったような、高く硬い物。
振り下ろされた爪が、あなたの盾に大きく弾かれた音だ。
必殺の軌道は容易く捻じ曲げられ、虚しく地面へと直進していく。
勿論、それがあなたを傷付けるなど、最早有り得ない。

もう一つは、爆発音にも似ていた。
馬鹿馬鹿しいという表現が似合いだろう。
余りにも強力過ぎる衝撃を伴ったあなたの一撃は、蜘蛛の頭を割るだけでは留まらない。
荒れ狂う魔力は頭部を微塵に砕いて消し飛ばし、胴部の半ばまでにも至る大きすぎる破壊痕を生み出したのだ。

子蜘蛛が生を繋ぐ事の出来る理由は、この世のどこにも存在しない。
無様に内臓を飛び出させた蜘蛛は、あらゆる力を失って崩れ落ちる。


……呆気ない程の完勝であった。
あなたは思わず、ぽかんと口を開けたかも知れない。
強力な魔物である大蜘蛛を基準にしてしまったのが原因だろう。
よもや幼体がここまで脆いとは思わなかったと、あなたは力を籠めすぎた一撃を振り返り嘆息した。

蜘蛛の体に残った甲殻には深すぎる亀裂が無数に走り、無事な部分は存在しない。
また、魔力に焼かれた内臓も同様だろう。
高価な素材は、その尽くが失われたに違いない。



■ ジャイアント・スパイダー / 幼体

【筋力】 5
【耐久】 7
【敏捷】 5


ともあれ、道行の障害は退けられた。
これで部屋に踏み込み探索する事も出来るだろう。



>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】

幸運 9

?? -5

目標値 4


【不運の回避】

目標値 4  出目 3

成功!


そう思い仲間達に振り返るも、そこには短剣を構える少女の姿があった。
眉間に皺を寄せ、険しい顔で部屋の先を睨んでいる。


『……まだみたいよ。
 音は遠いけど、そいつの足音と似たようなのが近付いてくる。
 最低でも三つは居るでしょうね』


どうやら、子蜘蛛の仲間が異変を察知したらしい。
部屋の中の糸にそれらの物も紛れていたのか。
あるいは、子蜘蛛同士で感覚を共有するような能力でもあるのか。

どちらにしろ、警戒を解くには早すぎるようだ。



>>↓1  どうする?

質問ですこの子蜘蛛たちは狂暴化していますか?

少女に今の魔法をあと何回使えるかは聞きたいな
近づいてくるなら討ち取るだけよ


>> 【21:14】 以降が有効です。


>>858
現時点では不明です。

>>859
少女の暴風は連続して使うなら二度が限度です。

>>1
子蜘蛛の大きさは通路へ横に何匹分入りそうですか?


>>863-864
三体が並べば少々狭いでしょう。
地面に並ぶならば、二体が限度だとあなたは推測できます。


音はまだ遠いと、少女は言った。
ならば当然、接敵までは時間があり、様々な準備が出来る。

あなたはまず、子蜘蛛の死骸に火をかける事とした。
蜘蛛は炎に対し極端な脆弱性を持つ。
ならば、火を忌避する可能性も勿論ある。
少なくとも、わざわざ火に突き進むとは考え難い。
敵の勢いは、必然的に殺されるだろう。

その案に少年が反応し、死骸に素早く油を掛けた。
そのままランタンから火を移し、瞬く間に死骸が燃え上がっていく。
周囲の水気により、延焼する可能性はまず有り得ない。


そうして、火から距離を取りあなた達は武器を構えた。
前衛はあなたと戦士、後衛は少年と少女。
頑丈な二人が壁となって受け止め、後方からの援護の下に子蜘蛛達を切り捨てる陣形だ。

来るなら来い。
あなたは心中でそう呟き、己を鼓舞して敵の到来を待つ。


【18:45】

【耐久+8 使用中】


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org310604.jpg

◆ = 現在位置



……が、しかし。
子蜘蛛の新手があなた達の前に現れる事は無かった。


『部屋までは来たみたいだけど、すぐに逃げたわ。
 多分だけど、火を避けたんじゃない?』


どうやら、新手達は凶暴化はしていなかったようだ。
燃える子蜘蛛を見て、危機を察知でもしたのだろう。
また、仲間が死んでいても逃走を選択する辺り、強固な絆も持ち得ないと考えて良さそうだ。



>>↓1  どうする?


あなたは石を拾い、少年に魔力を籠めて貰った。
それを力強く投げ、部屋の中へと放り込む。
遠隔視の魔法により、内部を観察しようと考えたのだ。

……が、しかし。



【リモート・ビューイング】

感覚 3 (少年)

濃霧 -8 (魔力視による倍化)

目標値 -5 (自動失敗)



『……流石に、これは無理が。
 視界が真っ青です。
 極狭い範囲の地面の様子位が限度ですね』


遠隔視の魔法による視界には、自動的に魔力視が付与される。
当然の事として、魔力を含んだ濃霧は青く輝いて見え、視界を塞いでしまうのだ。

分かったのは、湿った草は炎による被害を受けていない、という程度の事である。



>>↓1  どうする?


遠隔視の案は失敗に終わったが、部屋から逃げたのならば話は早い。
今の内に部屋の探索を済ませてしまおうと、あなた達は踏み入った。

入り口で燃え続ける死骸は、既に火の勢いを衰えさせている。
油が少量だったのもあるだろうが、周囲の水気も多すぎるのだ。
致し方の無い所だろう。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org310632.jpg

◆ = 現在位置


部屋は、やはり成熟した大蜘蛛が住まうには狭いと思われる程度の物だった。
入り口のエリアで、最初に倒した大蜘蛛の部屋の半分も無いだろう。
内部からは北と西に通路が伸びている。

そこで、あなたは幾つかの発見をした。


一つはバラバラになった人間の死体だ。
腕が一本と脚が二本、適当に地面に投げ出されている。
間違いなく、蜘蛛が食べていた犠牲者だろう。

胴体や頭は見当たらなかったが、その行方は簡単に分かる。
西の通路へと、夥しい血痕が続き、肉片が彩を添えている。
食べかけの物を奪っていったのだろう。
少女に確認すれば、新手が逃げる時に、重い物を引き摺る音は確かにあったと答えた。


また他に、あなたが切り捨てた個体よりも更に幼い子蜘蛛の死骸も発見している。
広げた掌と同程度の大きさの蜘蛛が、数えるのも嫌になる程に散らばっている。
そのどれもが黒く焼け焦げ、少女の風に煽られた炎で絶命した事は明白だ。

もしも炎を使わず、この部屋に踏み入っていたならば。
そう考え、頭上から雨の如く降り注ぐ蜘蛛の群れを脳裡に描き、あなたは体を震わせた。


部屋の探索の最後に、あなたはそれぞれの通路を覗きこんだ。

北は、何の変哲も無い通路だ。
蜘蛛の糸も見当たらず、慣れ親しんだ道と変わらないように思える。

対して西は、何本もの弱々しく細い糸が散見された。
初めにこの部屋を覗いた時と同様の状態である。
避けようと思えば避けられるが、慎重な行動が要求されるだろう。

また、あなたの仲間には戦士が居る。
彼に魔晶石による魔法以外を扱う素養は無く、魔力視も不可能だ。
戦士を伴って西の通路を、糸を踏まずに進むならば、誰か一人はその補助に当たる必要があると思われる。


あなたが分かった事は、この程度だった。



>>↓1  どうする?


あなた達は、南側の木々を注意深く調べた。
通路が隠されている可能性も有る。
もしも存在したならば、最奥部の南東に潜むという変異種へ近付く事になるのだ。

念のため、という物ではあるが、魔力視も交えて念入りに調べ回る。



>>↓1 コンマ判定 【壁の調査】

感覚 7

目標値 7


【壁の調査】

目標値 7  出目 4

成功!


調査の結果、あなたは確信に至った。

この壁には、隠し通路は存在しない。
全く通常通りの、極普通の壁である。

少女も同様の結論であるらしく、そこで調査は切り上げられた。



>>↓1  どうする?


【19:00】


あなた達は北へ進む事とした。

獲物を連れ去っていった事。
蜘蛛の糸が張り巡らされている事。
これらから、西はどう考えても大蜘蛛の勢力圏である。

一体だけならば何の問題も無い子蜘蛛も、群れられてしまえば危険は大きい。
避けるに越した事は無いとの判断だ。


http://light.dotup.org/uploda/light.dotup.org310647.jpg

◆ = 現在位置


北の道は、すぐに西へと折れていた。
蜘蛛の糸は見当たらないが、西というだけで今のあなた達が顔を顰めるには十分だろう。



>>↓1  どうする?


だが、進まないという選択肢は有り得ない。
そもそもとして、現状の地図を見る限り西へ向かわずに済む道は存在しないのだ。

あなた達はそのまま、あなたを先頭に歩を進めた。
索敵を少女の耳に任せ、足元に糸が無いかを十分に確認しながらだ。
当然の事として、糸の発見には魔力視が重要となる。
視界を細かく切り替えながら、あなたは一歩一歩を慎重に歩む。



>>↓1 コンマ判定 【危機感知】

感覚 7

濃霧 -4
?? -4

目標値 -1


◆ 確定失敗判定 ファンブルでのみ結果変動


【危機感知】

目標値 -1  出目 1

通常失敗


◆ 追加判定


>>↓1 コンマ判定 【標的の選定】

1-3 あなた
4-6 戦士
7-8 少年
9-0 少女


あなたは足元に多くの注意を払っていた。
先程、蜘蛛の脅威を目の当たりにしたばかりなのだ。
致し方の無い事と言える。

しかし、今ここではそれが裏目に出た。


あなたの頭上、天井を形作る木々の枝から、何かが零れ落ちた。
それに気付いたのは、革の兜に覆われた頭に、突如小さな衝撃が生まれたためである。
予想もしていなかったそれに、心臓を跳ねさせながらも慌てて手を伸ばそうとした時には、何かは既に行動を開始していた。

柔らかく細長い体を持つ何者かは素早く蠢き、あなたの首へ絡み付こうとしている。



>>↓1  どうする?


>> 【23:56】 以降が有効です。

>>1に質問
貴女の手のひらは革又は金属で覆われてますか?
出来れば刃を掴める位には丈夫かな?

>>1に質問だが少女のエアカッターは発動一瞬ですか?


>>945
大蜘蛛のガントレットを装備中です。
防御補正は4。
刃を掴んで無事かどうかは、刃の鋭さにもよるため断言出来ません。

>>949
集中は最小限で十分です。
一瞬と考えて構いません。

まとわりつかれる前なら雷速で動いて蛇を置いて行く選択肢もあるな

>>1
蛇は貴女の前側と後ろ側のどちらにいますか?


>>951
頭上の何かは左耳の後ろを通り、右肩方向に進んでいます。

今って蛇が頭の上に乗ってるって認識でいいの?安価下


>>965
頭から首へ降りつつある、位の感じです。

今両手は手ぶらですか?


>>971
盾と剣を持っています。
常識的に考えて迷宮内で手ぶらになるのは有り得ない事ですので。


◆ 次スレ上がりました。

【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その12【オリジナル】

【安価コンマ】理不尽難度のダンジョンアタック その12【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458746578/)


あなたは咄嗟に仲間達に援護を求め、首に手を伸ばした。

この状況と、防具越しに伝わる感触からすれば、恐らく蛇の魔物だろう。
だとすれば首に巻きつかれる事は致命的である。
ネックガードに覆われているとは言えど、防具同士の隙間でも狙われればたまった物ではない。



>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】

基準値 5

敏捷 1
位置 5

敏捷 -4 (樹皮の毒蛇)

目標値 7


【敏捷対抗】

目標値 7  出目 8

失敗……


続きは次スレになります。

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