幼馴染姉「けっこう凝ってるね。どう気持ちいい?」
男「気持ちいいです」
幼馴染姉「よかった。男くんが気に入ってくれたなら毎日やってあげようかな」
男「そ、それは悪いですから!」
幼馴染姉「あはは、冗談冗談~♪」
幼馴染姉「今日は久しぶりに男くんに会えて嬉しかったな。ほら、高校生になってから全然家に来てくれなかったじゃない」
幼馴染姉「私、寂しかったんだよ」
男「幼馴染姉さん……ごめん」
幼馴染姉「も~。昔みたいに幼姉って呼んでくれないんだね」
幼馴染姉「あの頃の男くんは可愛かったな~。私の後ろをヒナ鳥みたいに必死でついてきて……」
男「それ、いつの話だよ」
幼馴染姉「これからも遠慮しなくていいからね? 私たち家族みたいなものだし」
幼馴染姉「それに男くんが来てくれると幼も喜ぶから」
トットット
幼馴染姉「おっ、噂をすれば!」
幼馴染「お姉ちゃん、次お風呂ー」
幼馴染「あれ、アンタきてたの?」
男「うん」
幼馴染「ふーん……ま、いいけど」
幼馴染姉「あっ、お邪魔虫は退散するね。あとは二人でごゆっくり~!」バビューン
男「…………」
幼馴染「…………」
男「幼馴染姉さん、すごい勢いで勘違いしていったな」
幼馴染「そうね」
男「自分に向けられてる好意にはびっくりするぐらい鈍感なのになぁ……」
幼馴染「アンタ、まだお姉ちゃんのこと諦めてないの?」
男「当たり前だ。俺は絶対に諦めない」
幼馴染「恋愛対象として見られてないわよ?」
男「今はだろ。未来はどうなるかわからない」
幼馴染「99%無理だとしても?」
男「俺は1%の可能性を信じてる!」
幼馴染「はぁ……」
幼馴染「まったく。相変わらずそういうとこは頑固なんだから」
幼馴染「で、いつ告白するの?」
男「それは……決心がついてから」
幼馴染「ヘタレなのも相変わらずね」
幼馴染「そうだ。男聞きたい? 無謀にもお姉ちゃんに告白して散っていった哀れな男子生徒の話No.39」
男「やめろ~俺の勇気を根本からへし折ろうとするのはやめろ~!」
幼馴染「潔く玉砕してきなさいよ。骨は拾ってあげるから」
男「余計なお世話だ~!」
幼馴染「でも告白するなら急ぎなさいよね。お姉ちゃん来年で卒業なんだし」
幼馴染「大学に行ったら今よりも会う頻度は減るわよ」
男「わかってるよ」
男(幼馴染姉さんは3年で。俺は1年)
男(なにかアクションを起こさないといけないのはわかってるけど……)
男「初恋は実らないってよくいうけど、認めたくないよなぁ」
幼馴染「それは同感ね」
男「意外だな。幼って結構ロマンチストだったんだ」
幼馴染「別に。でもそっちのほうが夢があるじゃない」
男「ふーん、幼は好きな人いるのか?」
幼馴染「ちょっと。なんでそこで急にあたしの話になるのよ」
男「いいじゃん、水臭いこと言うなって。いつでも相談にのるぜ」
幼馴染「べ~だ! だれが男なんかに教えるか」タッタッタ
男「おい待てって」
男(相変わらず自分に都合が悪くなるとすぐ逃げる)
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