花陽「凛ちゃんが記憶喪失になっちゃった!?」(71)

凛ちゃんが交通事故に遭っちゃったって聞いて私は病院へ駆けつけた。

ーーー病院。

花陽「凛ちゃん!」ガラッ

凛「!?」

花陽「凛ちゃん!大丈夫?怪我はない!?」

??「怪我はないわ。」

花陽「真姫ちゃん!」

真姫「命に損傷はないし目立った怪我もないわ。でも…」

凛「ど、どなた様でしょうか…?」

花陽「」

真姫「ご覧の有様よ。」

花陽「」バタッ

真姫「ちょっ…花陽しっかりして!」

真姫「少しは落ち着いた?」

花陽「ご、ごめんね真姫ちゃん…でもまだ信じられないよ…」

凛「あの…どなた様でしょうか?」

真姫「私は真姫。この病院の娘よ。」

凛「…お医者さんですか?」

真姫「…まあ後にそうなる予定よ。そしてーーー」

花陽「こ、小泉花陽です…!凛ちゃんの友達だよ!」

凛「お友達…ですか。なんだかすみません…」

花陽(凛ちゃんが敬語を使うなんて…!)

花陽(そんな凛ちゃんもかわい…いやいや!そんなこと考えてる場合じゃないよ!)

花陽「真姫ちゃん!どうやったら凛ちゃんの記憶が戻るの?」

真姫「…分からないわ。パパが言うには突然戻ったりするって…」

花陽「そっか…ていうか学校はどうするの?」

真姫「とりあえず明日は休ませるわ。明後日これそうなら行かせるつもりってパパが言ってたわ。」

花陽「うん…今日は遅いからもう帰るね…」

凛「あの…」

花陽「?」

凛「私の為に来て頂いてありがとうございました…」

花陽「…凛ちゃんに敬語は似合わないよ!これから私のこと花陽って呼んでね!」

凛「分かりました…花陽。」

ーーー花陽家。

(びっくりしたなぁ…凛ちゃんが記憶喪失なんて…)

花陽「………」

花陽「やっぱり元の凛ちゃんがいいよぉ…」グスン

語尾にニャがないのも辛かった。

私にとって大事な思い出だから。

…小学生の時の話。

もともと暗かった私は人と喋る機会が少なかった。

女子A「小泉さんって暗いよね~」

女子B「わかるわ~すっごい話かけづらい。」

女子A「…いいこと思いついちゃった♪」

それから私はからかわれた。精神が弱かった私にとってはイジメに近かった。

でもクラス替えで出会った子が言ってくれた。

?「やめようよ!」

未来が変わったーーー

女子A「あら星空さん、私は小泉さんを可愛がっているの。ねぇ小泉さん?」

花陽「う、うん…」

凛「花陽ちゃん!このままでいいの?」

花陽「………」

凛「変わろうよ!一歩前に進もうよ!」

花陽「…ぃゃ」

女子A「何?」

花陽「いやだよ!こんなの!」

凛「Aちゃん、花陽ちゃんもこう言ってるよ?謝ったら?」

女子A「~~ッ!」

女子A「う、うるさい!」ドン

凛「きゃぁ!?」ガシャーン

花陽「星空さん!?」

女子A「…ぁ…」

凛「…ぅぅ…」

凛ちゃんはガラスに突き飛ばされて割れたガラスで怪我をした。

生徒「せ、せんせー!星空さんが!」

凛ちゃんは救急車で運ばれた。

ーーー病室。

花陽「…ごめんなさい…星空さん…私のせいで…」

凛「凛でいいニャ。」

花陽「ニャ?」

凛「花陽ちゃんが元気ないから励ましてあげるニャ!」

花陽「凛…ちゃん…」ポロポロ

凛「ええっ!?そんなにいやなのかニャ!?」アセアセ

花陽「ううん…嬉しい…友達になってくれる?」

凛「最初かりゃ友達ニャ!」

凛「…噛んだーーー!…ニャ!」

花陽「あはは…」

こうして凛ちゃんと友達になったの。

凛ちゃんも抵抗はあっただろうし、そのせいでからかわれたりもしてた。

でも。

【凛「ニャーと言ってはいけない法律はないニャ!」】

【凛「そんなあなたもニャーを語尾にするニャ!」】

私の目の前で乗り越えてみせた。私はそんな凛ちゃんが大好きだった。

続き

ーーー

そんな思い出から引き離され、現実へ戻る。

花陽「はぁ…夢だったりしないかな…」

こういう時の私の願いはいつも叶わない。今回も、であった。

翌朝。

花陽(結局凛ちゃんのこと考えてたら少ししか寝れなかったよ…)

重い足取りで学校へ向かう。

ーーー学校。

真姫「おはよう、花陽…」

花陽「あ…真姫ちゃん、おはよう…」

真姫(…顔がやつれているわね。やっぱり夜中まで凛のことを考えて…)

真姫「花陽、少し話があるの。」

花陽「真姫ちゃん、話ってなに?」

真姫「…凛のことで少し。」

花陽「…!凛ちゃんに何かあったの!?」

真姫「落ち着きなさい。今凛は記憶がない。学校に行くのですら困難なのよ。」

花陽「凛ちゃんは私が送って行くから平気だよ!」

真姫「…でもね花陽。たとえ学校に来れたとしてもーーー」


真姫「スクールアイドル活動は不可能よ。」

花陽「…なんで!?凛ちゃんなら大丈夫だよ!体力もあるしきっと記憶だってーーー」


真姫「花陽!いい加減にしてくれない?」

花陽「…!」

真姫「貴方は凛を過信し過ぎてる。
凛だって…普通の女の子よ。」

真姫「凛だって少しオシャレに気を遣ってるし体力だって男と比べるなら劣っているわ。」

真姫「何より記憶。記憶の無い女子高生にいきなり貴方はスクールアイドルなので一緒に頑張りましょうって言える!?言えたとしても凛はどうおもう!?」

花陽「…ごめん、真姫ちゃん。」

真姫「…少し言いすぎたかしら。貴方の凛を想う気持ちは親友以上のものって分かっているわ。」

真姫「でも…だからこそ凛の気持ちを人一倍考えて欲しいの。」

真姫「まだ時間はあるわ。気持ちを整理して凛と話してあげなさい。」スタスタ

花陽「真姫ちゃん…」

ーーー

馬鹿だなぁ私。凛ちゃんの事誰よりも分かってるつもりだったのに。

凛ちゃんの気持ちすら考えられなかった。

真姫ちゃんの言うとおりだった。小学校で一回助けられたくらいで凛ちゃんは何でも出来るって勝手に思い込んでた。

最近はいち早く屋上にきて練習してたし、不安を吹き飛ばせる笑顔も多く見せてくれた。

だからと言って凛ちゃんだって何でも出来る訳がない。

馬鹿、馬鹿、私の馬鹿。

ーーー放課後の屋上。

穂乃果「誰もいないよぉ!?」

海未「絵里と希は生徒会の仕事、にこは妹さんが風邪で看病、凛は学校を休みで花陽が凛のお見舞い、そして真姫は連絡なしです。」

ことり「ていうか生徒会長って穂乃果ちゃんじy」

海未「ど う い う こ と で す か ?」

穂乃果(こ、○される…何とかしないと…そうだ!)

穂乃果「ほ、穂乃果はリーダーとして凛ちゃんのお見舞いに行こうと思いました!」

海未「…貴方はすぐに言い訳を…でも二人に仕事を任せてしまった事ですしお見舞いに行きましょうか。」

ことり「そ、そうだね!」

穂乃果(た、助かった…)

海未「まさか助かった、とか思ってるいませんよね?」ニッコリ

穂乃果「!?」

ことり「海未ちゃんコワイ…」

ーーー病院。

花陽(結局きてしまった…)

あれだけ自分で自分を貶しておいて凛ちゃんの病室にくるって私って呆れる程の凛ちゃん好きだね…

花陽「凛ちゃん、入るよ。」ガラッ

凛「!…花陽…でしたっけ?」

花陽「覚えてくれてたの?」

凛「ええ、まぁ…」

花陽「記憶に変化はあった?」

凛「はい、一つ…【ミューズ】っていうのが頭に浮かんでいるんです。」

花陽「…ッ!」

まさか凛ちゃんからμ'sの話が出るなんて…チャンスだね。

花陽「凛ちゃん、よーく聞いて欲しいんだけど、μ'sってのはスクールアイドルで…」カクカクシカジカ

花陽(流石に動揺しちゃうよね…)

凛「ええと…私がスクールアイドルですか?」

花陽「そうなんだよ…って信じるの!?」

凛「えっと…花陽が嘘をついているようには見えませんでしたので…」

花陽(落ち着け私…凛ちゃんが可愛すぎるけど落ち着け…)

花陽「凛ちゃんはスクールアイドルをやりたい?」

凛「ええと、恐らく前の私がやっていたのですからやりたいのだと…」

花陽「違うよ。今の凛ちゃんはやりたいの?」

凛「やって見たいとは思いますが…足手まといにならないかなぁと思って…」

???「その心配は要らないよ!」

花陽「この声…まさか!」

穂乃果「μ'sのリーダー穂乃果だよ!よろしくね、凛ちゃん!」

海未「凛が記憶喪失だとは信じられませんね…園田海未と申します。」

ことり「花陽ちゃん、抜け駆けはよくないよ?ことりだよ!よろしくね!」

花陽「何でここに…?」

海未「穂乃果が生徒会の仕事をサボりましてね…それで三人しか居ないので活動は休みにして凛のお見舞いに…という訳です。」

凛「…?…??…???」

ことり「ちょっと待って!凛ちゃんがついていけてないよ!」

ーーー

凛「えっと…穂乃果さんに海未さんにことりさんですね。」

穂乃果「いつも通り穂乃果ちゃんでいいよ♪」

海未「ところで明日学校に来れますか?」

凛「はい、今日で退院なので明日は学校にいけると思います。」

花陽「明日は迎えにいくから一緒にいこうね凛ちゃん!」

凛「ありがとうございます花陽。」

ことり「じゃあそろそろ帰ろっか。」

花陽(良かった…凛ちゃんもスクールアイドルをやってくれる…)

花陽(また、頼っちゃってるのかな。)

真姫「私は反対よ。凛を練習に参加させるなんて。」

希「まあまあ、軽い練習くらいならええんやない?」

絵里「希の言うとおりよ。少しずつ練習に慣れたほうがいいんじゃない?」

真姫「…でも!」

凛「私…やって見たいです。お願いします真姫。」

真姫「………」

真姫「………帰る」スタスタ

海未「ちょっと真姫!昨日も無断欠席して!やる気あるんですか?」

真姫「やる気?ないわ。じゃ。」スタスタ

凛「真姫…」



真姫(凛の気も知らないで…なにが【練習】よ。ふざけないで…!)

希(真実の逆位置…真姫ちゃんは嘘をついてるんやろか?)

凛「…はぁっ…はぁっ…」

花陽「大丈夫?凛ちゃん…」

絵里「おかしいわね、凛の体力ならこんな軽い練習平気なはずなのに…」

ことり「きっと病院で休んでたから体力が落ちてるんだよ!」

海未「真姫は見通していたのでしょうか…?だとしたら真姫に怒ってしまって申し訳ないです…」

絵里「気にすることないわ、海未。あの態度は流石に問題よ。」

穂乃果「じゃあ一足早く凛ちゃんは終わりにしよっか!」

凛「すみません…みなさん…」


希「………あーっ!うちも用事あるん忘れとった!ということで凛ちゃんと一緒に早退するで!」

穂乃果「う、うんまた明日!」

ーーー

凛「ありがとうございました東條先輩。」

希(カタッ!)

希「希ちゃんでええのに♪」

凛「流石に駄目だとおもいますよ…二個上ですし。」

希(いや、言うてたから!前バリバリ言うてたから!)

凛「では、希先輩はどうでしょうか?」

希「ええよ、じゃうちは急ぐから!」タッタッタ

希(用事なんて嘘やで。まあ別の用事はあるんやけど。)

希(着いたで!)ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン

真姫「うるさいわよ!」

希「一回やと出ないとと思って!」

真姫「で、何の用?」

希「凛ちゃんのことなんやけど…」

真姫「…ッ!」

希「記憶喪失の原因は?」

真姫「…交通事故よ」

希「嘘やな。」

真姫「なんでそう思うのよ。」

希「交通事故にしては外傷が少なすぎるのと、犯人の話題がないんよ。」

真姫「…凛が受け身をとったから。…犯人は自首したから。」

希「記憶喪失になるほど頭をうったはずやのに?スクールアイドルを記憶喪失にさせた。これだけでも話題性は十分にあるのに?」

真姫「………」

希「教えてくれん?」

真姫「はぁ…いい!?絶対に漏らさないでよ!………」

ーーー

ーーー

絵里「じゃあ今日の練習はおしまいにするわ。整理運動だけやって各自解散しなさい。」

穂乃果「やっと終わったー!」

海未「今度はにこのお見舞いにでも行きましょうか?」

ことり「看病するって言って自分に移っちゃったもんね…」

花陽「あはは…」

ーーーにこ宅

にこ「あんたら…風邪移るわよ…」ゴホゴホ

穂乃果「穂乃果はバカだから風邪ひかないもん!」

花陽(なんか…平和だなぁ…凛ちゃんも少しずつ記憶が戻ればいつもの日々に戻れるのかな)

ーーー翌日

にこ「にっこにっこにー☆矢澤にこ完全復活よ!」

穂乃果「にこちゃん朝から元気だねぇ…」

にこ「そうよ!休んだ分の元気も出さなきゃ割にあわないわ!」

ことり「どういう理論なのそれ…」

ーーー

???「星空凛さん、少しいいですか?」

凛「はい?何のご用でしょうk…!」

凛「んー!!んー!!!」ジタバタ

凛「………」スゥスゥ

???「 寝たようね。」

???「ごめんね、凛。」

続き

ーーー

花陽「大変だよ!凛ちゃんがいないの!」

絵里「そういえば希もいないのよね…」

にこ「風邪とかじゃないの?」

花陽「朝見たの!」

にこ「えっ?」

海未「にこ、風邪だったので言ってませんでしたが凛は…」カクカクシカジカ


にこ「なるほどねぇ…じゃあその車の運転手に恨まれて…誘拐とか?」

花陽「ええっ!?」

ことり「確かに運転手が捕まったっていう話聞いてないよ…」

穂乃果「じゃあ助けに行こうよ!」

絵里「でも授業が…」

穂乃果「!?」

穂乃果「絵里ちゃん、授業は補習でどうにかなるけど凛ちゃんの命はどうにもならないよ。」

穂乃果「授業よりもするべきことがあると思うんだ。」ニッコリ

絵里「…ごめんなさい、穂乃果の言うとおりだわ…よし、行きましょう!」


ことり「穂乃果ちゃん授業サボりたいだけなんじゃ…」ボソッ

海未「言わないであげてください…多分そっちが本音でしょうから…」ボソッ

ーーー

凛「ここ…どこでしょうか?」

??「いいお目覚めで。星空凛さん。」

凛「…!私に何をするんですか!?」

??「大丈夫や…ですよ。薬を飲んでもらうだけです。」

凛「…何の薬?」

??「貴方は誘拐されているのよ?」

??「理由なんていらないね?」

凛「いやです!飲みたくないです!」ジタバタ

??「…抑えつけて。」

??「了解!」

凛(死んじゃうのかな…?いやだ…いやだよ…)ポロポロ

にこ「そこまでよ!」

??&??「!?」

花陽「凛ちゃん、大丈夫!?」

凛「花陽!にこ先輩!」

??「なんでここだと?」

花陽「前に凛ちゃんと真姫ちゃんとここで遊んだことあったの。」

「とは言っても雨宿りが目的だったけれど。もし犯人がーーーーだとしたらここにくるんじゃないかって思って。」

にこ「私は安全のため二人一組で行動することになったから付き添いよ!」

花陽「犯人は…」

花陽「犯人なんて居ないんだよね?真姫ちゃん、希ちゃん。」

??&??「………」

希「ばれちゃったらしゃーないな。」

真姫「…それより凛を…」

凛「ええ!?希先輩に真姫!?」

花陽「なんで凛ちゃんを…?」

続き

真姫「それよりも凛を…」

花陽「それよりもって何!?凛ちゃんを誘拐して変な薬飲ませようとしたのに!?凛ちゃんは怖がってたよ!」

凛「………」

真姫「…っ!」

〔安価↓〕「凛(ちゃん)。」

花陽orにこでお願いします

続き

花陽「凛ちゃん、凛ちゃんはね、いっつも私を守ってくれてたの。」

凛「………」

真姫「花陽!今そんなこt」

花陽「真姫ちゃんは黙ってくれないかな?」ギロッ

真姫「うっ…」

花陽「それで小学校のときにね、凛ちゃんは私を庇って【ニャ】って語尾につけて話してくれて…」

凛「……ぁ」ドクン

希「あかん!これ以上話したら…!」

花陽「凛ちゃんを殺そうとした人は黙っててよ。」ギロッ

希「でも…」

真姫「お願いだから私の話を聞いて…!」

にこ「…聞いてやりなさいよ…って花陽!?」

花陽「それでね、それがかっこよかったんだ~!」

にこ(マズイわ!完全に自分の世界に…!)

花陽「で、少し前誰よりも早く屋上にきてたこと知ってるよ?」

凛「…ぁぁ…」ドクン

花陽「凛ちゃんの笑顔大好きだよ!だから早く記憶取り戻そうね!」

真姫&希「凛!」

にこ「花陽!目を覚ましな…」

花陽「五月蝿い!」

にこ「…ッ!」

にこ「あんたは間違ってる!真姫だって希だって…」


花陽「五月蝿い。」グサッ

にこ「…~~~ッ!…はぁ…はぁ…なんで…」ポタポタ

ーーー

あは…にこちゃん刺しちゃった…でも…タノシイ…壊れちゃうのかな…でも…おかしくなっても…リンチャンガイルカラ…



キット…ダイジョウブ。
リンチャン、アイシテルヨ。

花陽「アハハハハハハハハ!!!!!凛ちゃん凛ちゃんリンチャンリンちゃん!!!!」

凛「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

凛「殺して!殺して!もう疲れた!!!」

にこ「はぁ…はぁ…花陽…り……ん」バタッ

真姫「ぁぁぁ…」

希「凛ちゃんも思い出してもうたか…」

ーーー

希「教えてくれん?」

真姫「はぁ…いい!?絶対に漏らさないでよ!」

真姫「凛は…少し前病院に来たの。」

希「怪我?」

真姫「いや…自殺未遂でよ。」

希「自殺未遂!?なんで!?」

真姫「すべてに疲れたって…」

希「おかしいって!あんなに練習熱心で…」

真姫「なんでみんなより早く来てたか…それは屋上で…」

希「じゃあいっぱいの笑顔はどうしたんや!?」

真姫「この頃…凛の笑顔以外を見たかしら?怒ってる顔、泣いてる顔なんてあったかしら?」

希「…見てへん…一度だって見てへん…」

真姫「凛はとっくに壊れていたの。」

希「うそや…まさか記憶喪失って…!」

真姫「…そう、私がやったの。」

【凛「殺して!殺してよ!もう疲れたの!」】

【凛「もう『凛』を演じるのが嫌なの!】


真姫「びっくりしたわよ。あの凛から死にたいって懇願されたんだもの。」

希「だから…薬を?」

真姫「…そう。毒薬って言って渡したわ。でも急いで作ったから調合が不完全だったの。」

希「だからミューズの記憶が…」

真姫「調合には時間が掛かった…だから動き回って記憶を取り戻すきっかけを作らないように…」

希「体力を薬で落としたんやね。」

真姫「でも凛が頑張っちゃって大変なの。」



真姫「希、協力してくれるわよね?」

希「…わかった。」

希(で、凛ちゃんを誘拐して薬を飲ませようとして。)

真姫「にこ!にこ!にこ!お願い!返事して!」

にこ「………」

希(どうしてこんなことになったんやろ…)





花陽「…五月蝿いなぁ。私は凛ちゃん以外の声は五月蝿くてイライラするの。」



花陽「だから…黙ろうか♪」シャキン

希「まって…いや…いやぁ…」

ザクッザクッ

サァ…リンチャンノノゾミモカナエテアゲルヨ…



イッショニイコウネ…


ザクッザクッ

ーーー

海未(あれから…みんないなくなってしまいました。凛、花陽、真姫、にこは死んでしまいました。希は意識は回復したのですが…)



ーーー病院。

海未「希!」

希「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

海未「…希」

ーーー

海未(ことりは留学へ、穂乃果は家から出なくなりました…)

海未(絵里は何事もなかったように振る舞っていますが…とても辛そうです。)

海未(いつからおかしくなったんでしょうか…)

海未(もう一度、やり直せるなら命を差し出してでも変えて見せます…!)



海未(なんて、叶うわけないのに)


fin

海未√

海未(はぁ…私はこれからどうすれば…)

海未(…ん?ポストに何か…)

海未(…スイッチ?説明書がありますね…)



海未「…命と引き換えに【アノコロ】に戻れるスイッチ…!?」

ーーー


海未(…嘘…ですよね。)

海未(でも…私の命で救えるとしたら…)


ポチッ

ーーー

?「いたた…ここはどこでしょう?」

真姫「気がついたかしら?」



真姫「凛。」

凛?「なにを言ってるんですか?私は…」

真姫(ひとまず成功…ね)

凛(海未)(私が…凛になってます!?)

真姫「もう少しで貴方のお友達がくるわ。動揺しちゃうかもしれないけどちゃんと顔を見せてあげて。」

りんうみ「まさか…」

花陽「凛ちゃん!」

凛「…!」ゾクッ

(まずいです…このままだと同じ運命を…!)

花陽「凛ちゃん!良かった…!」

凛「あはは…」

真姫「…花陽、実は凛は記憶s」

(まずいです!)

凛「真姫!ちょっとこちらへきて下さい!」

真姫「!?」

別の病室。

真姫「…どうしたの凛?」

凛「…よく聞いてくれませんか?」



凛「…私は…海未なんです…!」

真姫「…まだ記憶が混乱して…」

凛「…凛が自殺未遂して真姫が助けたいと思って記憶喪失の薬と体力低下薬を飲ませた…」

凛「といえば分かりますかね?」

真姫「…!一体貴方は…」

凛「未来から来た、海未ですよ。」

真姫「…ありえないけれど…信じざるを得ないようね。」

凛「分かって頂いて何よりです。」

真姫「で。なんで過去なんかに戻ってきたわけ?」


凛「この先に花陽が凛と真姫、にこを殺してしまうんです。それでみんなバラバラに…」

真姫「………」

凛「だから過去をかえに来たんです。」

真姫「…分かったわよ。信じられないけどそんな未来になるとしたら協力すべきね。」

凛「ありがとうございま…」クラッ

ーーー
びっくりです。体力低下薬ってこんなに効くんですね…ちょっと動いた喋っただけでもう…




?「……て!………!………れ…!」


何なんでしょう?今のは? バタッ

ーーー

真姫「凛!凛!!」

凛「…ぅぅん…あれ?」パチッ

真姫「良かった…」

凛「私は誰でしょうか?」

真姫「冗 談 は 程 々 に し て く だ さ い ね ?」

凛「………」


凛「………」ジワッ

真姫「えっ」


凛「ごめんなさい…本当に分からないの…」ウルウル

真姫「」

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