【グラブル】無限大のあなたのクロニクル (315)

グラブルでギャルゲー……もといエロゲー。R-18予定。
男主人公、女主人公どちらでも女の子が相手。
ヒロイン候補はまた後ほど。キャラ崩壊など注意。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451846756

まず主人公について。誰がいいかを決定

1.グラン
2.ジータ
3.オリジナル

 ↓1~3くらいで多数決

多数決ということで主人公はグランくんに決定。

続いてヒロイン候補を。他作品のゲストキャラも対象。デレマスはなんとなく除く

・持っているキャラ(多分書けるはず)
 ロゼッタ、ユエル、ケルベロス、ソフィア、シルヴァ、アンリエット、アンチラ、クラウディア、ヤイア、マリー、その他色々(SSRは載っているキャラだけ)

・その他(ストーリに出てくるメインキャラ含む。それ以外は多分にわか。で、いいなら名前を)


 ↓1~5 で書ける、書きたいと思ったキャラを採用

フェリ、シルヴァ、ミラオル、ロザミア、マギサ、ヘルエスの六人で。

では本編を。



 星の島、イスタルシアを目指し、旅をするグラン、その仲間達。
 彼ら騎空団はとある島に到着した。

【グランサイファー甲板】

グラン「ここが新しい島か」

ビィ「綺麗なところだな! なにがあるのか楽しみだぜ」

グラン「だな! よーし、探検だ!」

ラカム「コラコラ。何があるのか分からないんだ、ちょっとは警戒しろ」

ルリア「何が……たしか、空図に載ってなかったんですよね。この島」

ラカム「ああ。遠くから見えた時は目を疑ったが――」

カタリナ「本当にそんな島があるのか? この時代に」

オイゲン「有り得ないが、実際見ちゃあ信じるしかないだろ」

ロゼッタ「無人島、もしくは発見されていない島。目の当たりにしても信じられないわ。この辺りの空図は信頼できる物のはずなのだけど」

イオ「その空図どこで手に入れたの?」

ラカム「最近だが、いつ作られたかは分からん。けど確かなはずだ。それに、空図なんて常識で測れる問題じゃないだろ、これ」

 ラカムの言葉に全員が黙る。
 グランサイファーが停まった先。
 目前に広がる島は、まさに巨大。そこらの街二個ほどはあるサイズである。

グラン「だなぁ……」

ビィ「これ、明らかに怪しいな」

ルリア「ですよねぇ……」

オイゲン「絶対見つかってるサイズ、ってことか」


カタリナ「何かあるのは間違いないな。ルリア。何か感じたりは……」

ルリア「なにも……。特には」ムムム

ビィ「それ絡みじゃないとなると――」

グラン「何らかのミステリー、サスペンス、ホラーってとこだな」

ラカム「なんだその不吉な三拍子」

オイゲン「まぁこのご時世だ。なにがあってもびっくりはするが、絶対有り得ないなんてない」

カタリナ「つまり何が飛び出してくるか、起こるかは運次第と」

イオ「やだなぁー……」

グラン「まぁまぁ、何もないかもしれないぜ」キラキラ

ロゼッタ「その輝いた目じゃ説得力がないわよ」

グラン「こんな面白いところ放置できるかっ! ということで各自準備を整えて出発な! メンバーは後で会議して決める」

ビィ「って、団長は言ってるぜ」

ラカム「いいんじゃないか? 放置できないのは同感だ。大きさが大きさだしな」

カタリナ「星晶獣関連の可能性も捨てきれない。探索は必要だろう」

 渋々といった様子の仲間もいたが、他メンバーも同様。探索を受け入れる。

 こうして、謎の島を探索することとなった一行。
 だが彼らはまだ知らなかった。
 この島に隠された、大いなる謎を。


『眠いので落ち』


 探索に出る時間になった。
 グランサイファーから旅立つ一行。それを甲板から見送る仲間達。
 未知の土地を冒険する彼らの無事を祈り、仲間達は手を振り声援を送る。

グラン「何で僕を置いていくんだー! 団長だぞー!」

 ……声援である。

ビィ「これまた見事な扱いだな」

シルヴァ「悪い意味でな」

フェリ「団長が団員にマストに縛られるってどうなんだ?」

ロザミア「いい判断だと思うわよ。無茶するだろうし」

ヘルエス「団長……災難ですね」

ミラオル「情けない……」

マギサ「グラン、似合ってるわよ」ツンツン

グラン「この状況は美味しくあるけど、冒険させろー!」ジタバタ

ビィ「なんつーか、色々納得だ」

ルリア「ですね……」

グラン「なんでだっ!」


ミラオル「なにがあるか分からない島。移動する唯一の手段である騎空挺。団長がそれを守るのは不思議ではないけど」

シルヴァ「だな。偵察隊も手練れ揃いだ。グランはどんと構えてここを守ってくれればいい」

グラン「この、座って腕ごと縛られた状態でどう構えろと」

ロザミア「そこは自業自得じゃない。みんなの結論に猛反発したんだから」

ヘルエス「グランがあれほど反発するなんて、初めて見ました」

ルリア「そういえばそうですね。なんであんなことしたんですか?」

ビィ「未知の島。発見されてない島にわくわくが限界値を超えたんだと思うぜ」

グラン「ふっふっふ、ご明察だ。こんな島で僕が大人しくできるとでも?」キリッ

マギサ「色々残念よね、グランも」

 そうこう話をしている内に、島を進む偵察隊が見えなくなる。
 これはもう諦めるしかない。グランはため息を吐き、自分の周りに座る仲間らを見回した。
 見慣れた仲間達。いつもと変わらない顔色の彼女らは、何を思っているのだろうか。

↓1~6 ヒロインの初期の好感度をコンマで判定
     順番は前の安価で挙がった順になりやす


 安価が揃う前に寝る可能性あり

【アンチラちゃん僕っ娘かわいい】

好感度
フェリ 5 (強さは認めるが……)
シルヴァ 16 (軽率な面があるな)
ミラオル 9  (見ていて危なっかしいわ)
ロザミア 70 (普段は三枚目よね。いざというときは、その……)
マギサ 31  (見ていて飽きない人よね)
ヘルエス 44 (今まで見たことのないタイプの人で、ちょっと戸惑います)

 縛られる団長はそれ相応の評価のよう。


グラン(視線がすっごく痛い……)

グラン「あの、もう諦めたから解いてくれないか? 固定されるのは辛くて」

マギサ「……解いていいかしら?」

ミラオル「大丈夫じゃないかしら。もう追うのは無理だろうから」

ロザミア「今解くわ、グラン」

グラン「おお、ありがとう。ロザミア」

フェリ「――さて。グランの監視も必要なくなったし、中に戻るか」

ヘルエス「そうですね。休める時に休息をとっておかないと」

シルヴァ「では私が警備をしておこう」

 団長の暴走の危険性もなくなり、艇内に戻ろうとする面々。
 グランは立ち上がり、武器を腰に差すと島を名残惜しそうに見た。

ビィ「残念だったな相棒。まぁ偵察が済めば、探索する時間もできるだろうし」

ルリア「ですね。今は休みましょう?」

グラン「だな。はぁ。ずっと戦いっぱなしだったから、待機って落ち着かないな」

ビィ「みんな気を遣ってくれたのかもな」

グラン「ないない。それならもっと穏便に――」

ロザミア「えっ!?」

 あれこれ話をする仲間の中で突然上がる、驚愕の声。
 何事かと皆が視線を向けると、ロザミアが肩を竦めた。

ロザミア「なんでもない。時計が壊れてただけよ」

ビィ「なんだ、びっくりしたなぁ」

グラン「ちょっと待ってろ。僕も持ってるから――へ?」

ヘルエス「どうしました?」

 時計を取り出し、硬直するグラン。
 彼の視線の先、手に握っている懐中時計は見事に止まっていた。

ミラオル「……妙ね」

フェリ「偶然とは思えないな。この土地の影響か?」

シルヴァ「可能性が高いのはそうだろうな。だが、それならもっと前に気づいてもおかしくはない」

マギサ「不穏な雰囲気ね。まるで、天気のような変わり様――」

ルリア「――っ!? な、なんで……!?」

 マギサの言葉につられ、ルリアが空を見上げる。
 その瞬間、異変の正体は判明した。
 それは、竜。竜の、子供。柔らかそうな身体に、丸まったしっぽ。ラッパのような口。
 シリアスな雰囲気をぶち壊す、間の抜けたデザインのそれは口をもごもごと動かした。

???『どうも』

全員『ど、どうも……』

 天気のような変わり様。まるで豪雨があっさりと晴天に変わるような拍子抜け感。
 皆、ぽかんと口を開いて無難な社交辞令を返した。


グラン「な、なぁ。あれなんだ、ルリア? 星晶獣なのかあれも」

ルリア「全然分かんないです」マガオ

グラン「駄目だ、ルリアの許容範囲を軽々超えてる!」

マギサ「あ、あれは……仕方ないわね」

 おそらく、全員が全員同じ気持ちだろう。
 青い空に浮かぶ謎の生き物。タツノオトシゴに似た、奇妙なそれ。何がいるのかを理解してもなお、皆の気持ちは変わらない。

 わけが分からない、と。

???『よく来てくれました、皆さん』

 そして普通にフレンドリーに話してくるのだから、尚更混乱が深まるばかり。

シルヴァ「き、来てくれた、とはまるで招待したような言い草だな」

フェリ「……。分からないところが多すぎる。色々説明してはもらえないか?」

???『あ、そうですね。では説明します』

ツノコ『私はツノコ。何も知りませんがおそらく星晶獣かと』

ヘルエス「ツノコ……」

ミラオル「星晶獣……」

ツノコ『信じられないかもしれませんけどね。まぁ、もしかしたら違う可能性もあります。モンスターかも』

ツノコ『最近、あなた方の噂を耳にしまして。私、大変興味を抱きました。自由奔放な団長の元に集まった、様々な種族、職業、過去を持つ仲間の方々。是非あなた達の人となりを見てみたいと』

ツノコ『ですからこうして、私が創りあげたこの島へとあなた達を誘った次第です』

ビィ(島を……? こいつ、とんでもない力を持ってないか?)

ロザミア(すごいのだけど、姿のせいで微妙な……)

グラン「……そうか。嬉しいけどさ、僕達は旅の途中なんだ。あんまり長くは滞在できないぜ」

ツノコ『その辺りは心配無用です。この島は別次元。ここでどれほどの時間を過ごそうと現実世界に影響はありません』

全員『……』

 時計の静止。その原因はどうやらそのせいらしい。ファンシーな見た目からは計り知れない力の強大さに、一同は沈黙した。

グラン「ルリア……」

ルリア「自分に自信がなくなってきました……」

ビィ「オイラも、っていうかみんなそうだから大丈夫だ」

ツノコ『……ということで、団長さんの許諾も得ましたし、みなさんこの島での生活をお楽しみください。あ。あまりにもプライベートなことは覗き見ませんので、安心を』

グラン「……え? 許諾なんて――」

ツノコ『嬉しいと言ってませんでした?』

グラン「……言ってたな」

ツノコ『ではそういうことで』ドロン

グラン「あーっ!? ちょ、待って!」

 と、反応した時は既に遅かった。
 空には青が広がるのみ。奇妙な生物は消えていた。

グラン「……消えたな」

 ため息。
 やたらに嬉しいなどと言うものではないなと、グランは肩を竦める。

グラン「僕の命が」

 背後から感じる、仲間達の怒気を感じつつ。


※今日は落ち



カタリナ「なるほどな。私達が探索している間にそのようなことが……」

 偵察隊が帰還。こってり絞られたらしく、ぐったりとしたグランはこれまでの経緯を皆へ話した。

イオ「って、つまりは閉じ込められたってこと?」

ラカム「まだ船を出すのは試してないが、異次元に入ってるんだ。騎空挺で出れる……なんて甘い話じゃなさそうだ」

オイゲン「……なんつうか、ジジイの知らないことなんていくらでもあるんだな」

ロゼッタ「驚かされてばかりよね、私達」

 一同、嘆息。


グラン「悪い、みんな。僕がすぐ断っておけば、なんとかなったかもしれなかったのに。つい驚いて」

カタリナ「気にするな。私達がその立場に立たされても、同じ結果になるだろう」

イオ「まあ軽率なのは否定できないけどね」

ルリア「あはは……。話ができるから、つい気が抜けてしまうんですよね」

ビィ「悪意も敵意もなかったからな」

ラカム「ま、とりあえずの危険はないようだしのんびり考える時間はあるか」

カタリナ「そうだな。時間が経過しないなら安心だ」

ロゼッタ「……それはどうかしら?」

グラン「……まさかなんかあるのか?」

ロゼッタ「現実世界に帰っても時間が経過していない……でも、私達はその分異世界で皆が過ごしていない時間を生きることになる。つまり、私達だけ寿命が消費されたり……」

イオ「えええー!? なにそれ怖い!」

ルリア「な、何年も出られなかったら大変ですね」

ビィ「け、けどよ、あのツノコってやつはオイラ達のことを知りたいだけなんだろ? だったら何年も閉じ込めるなんて……」

カタリナ「……ないとは言えないか」

 一同とツノコという星晶獣、もしくはモンスター。その時間の認識はどれほど違うのか。彼が姿を消した今、それを確かめる術はなく。


オイゲン「異次元で天寿をか……。中々粋だなぁ」

ラカム「おい、諦めるなって」

オイゲン「けどよ、どう考えても長丁場になる気しかしないんだが。俺らのことを知らせるなんてよ」

グラン「だよな。どうすりゃいいもんか」

カタリナ「……ちょっと、私に考えがある」

 静かに、目を伏せ長考していたカタリナは口を開いた。

ビィ「おお、流石は姐さんだぜ」

カタリナ「そいつは島を進む私達を無視して、おそらく、ある人物へ会いにきた。挨拶をし、これからのことを説明するために」

ルリア「ある人物って……グランのこと?」

カタリナ「ああ。だからグランのことを見ている可能性が高いと思う。自由な団長と様々な仲間達。その言い方からも、グランと仲間の係わりを見たがっているようにも思える」

ロゼッタ「なるほど。確かにそうね」

グラン「ふむ……つまりは」

カタリナ「グランと仲間の交流。それが重要になりそうだ」

ビィ「ほぇー、なるほどな」

グラン「僕と仲間の、か」

ロゼッタ「係わり……恋愛関係とか、分かりやすくていいんじゃないかしら?」

グラン「恋愛っ? それこそ何年かかるか分からないぞ」

カタリナ「けれど分かりやすくはあるな」

ラカム「なるほどな。グランの恋愛ね、それは中々面白そうだ」

オイゲン「団長さんは中々そういう話がなかったからな」

ビィ「楽しそうだな、おっさん達……」

ラカム「おっさんじゃない。こんな状況だ。焦っても何も変わらないだろうし、色々手探りでやりながら外に出る方法を考えようぜ」

イオ「だね。偵察でもモンスターなんて出なかったし、案外いい場所なのかも」

カタリナ「休息、親交を深めるための時間も大切だ。歳をとらない程度にほどよく楽しむとしよう」

グラン「とりあえず、できることはないから各々無茶ないくらいに自由行動……ってことだな」

ビィ「だな。相棒は積極的に仲間とコミュニケーションをとってくれよ」

イオ「早く出られるかもしれないし」

ルリア「ですね。頑張ってください、グラン」

グラン「すごく自信がないけどな。ま、やるだけやってみるか」

 方針は決まった。
 仲間達との係わり。今までそれをはっきりと意識したことをグランはしてこなかったが、いい機会なのかもしれない。
 贅沢に時間を使い、仲間と過ごす。きっと、これまで気づかなかった何かを見つけられるはず。

グラン(とは言ったものの、どうするか)

 とりあえず、誰かに会ってみよう。
 グランはのんびりと考えた。

↓1 ヒロイン候補の中から、会う人物を一人指定


※序章部分が終わったところで、今日は終わります

グラン(フェリに会ってみよう)

 一番最初に思い付いたのはフェリに会うこと。仲間らへ自由行動の旨を説明すると、グランは真っ先にフェリの部屋へと向かった。

グラン「フェリー? 入っていいか?」コンコン

フェリ「ん? グランか。ちょっと待ってくれ」ガチャ

フェリ「どうぞ。入ってくれ」

グラン「ああ。どうも」

 微笑する彼女へ会釈し、部屋に。
 フェリが生活している部屋。いつもはなんとなく感じている彼女の香りが、ちょっと濃く感じられた。

グラン(女の子の部屋っていいにおいだよな……)

 なんて思うが、口には出さず。

フェリ「椅子にでも座ってくれ。……で、どうしたんだ?」

 床に置いてあるリュックを漁りつつ、フェリが問いかける。

1 フェリに会いにきた
2 今回のこと、謝ろうと思って
3 それは何の準備?

 ↓1

グラン「特に用は……それは何の準備?」

 ふと気になったグラン。
 なにかの荷物を準備しているようだが、それが何なのかは分からない。

フェリ「これか。これは探索の準備だ。ちょっとしたらラカムが船を一度飛ばすらしくてな。その間に島を調べようと思ったんだ」

グラン「あぁ、そういえばラカム、そんなこと言ってたような」

フェリ「……ま、私は出られると思っていないからな。今後のために情報を得ようとしているわけだ」

グラン「なるほど、考えもしなかったな、それは」

1 僕もついていっていい?
2 女の子一人は心配だな
3 騎空挺に残るのも楽しそうだ

 ↓1

グラン「女の子一人は心配だな」

フェリ「ん?」

グラン「僕もついていく。何があるか分からないからな」

フェリ「フッ、そんなこと言って本当はここを冒険してみたいだけじゃないのか?」

グラン「それもあるけど心配なのは本当だぞ。女の子が一人で未知の島を歩くなんて」

フェリ「……心配性だな。私を女の子扱いなんて」

 グランが率直に言うと、嬉しそうに笑うフェリ。彼女は荷物をまとめるとそれを背負い、立ち上がる。

フェリ「ではお言葉に甘えさせてもらうか。話し相手は欲しかったんだ」

グラン「それならいつでも声をかけてもらっても大丈夫だぜ。すぐ飛んでくから」

フェリ「はは、覚えておく」

 ひとまず騎空挺から出るため、二人は部屋の外へ。話をしながら歩いていく。少しフェリと打ち解けた……ような気がするグランだった。


『フェリの好感度が5上がった 合計10』


※短めだけど、今日はここまでで

 フェリと探索に行くことを、一同はあっさりと許可した。
 なんでも、偵察隊の探索によりこの島がほぼ何もない場所であることが判明したらしい。
 敵もほぼ皆無で……グランが無茶しないと分かったのだろう。

 グランサイファー甲板。

ラカム「しかし早速お出かけとは、グランも隅におけないな」

カタリナ「ふふ、なんだか微笑ましい気持ちになるな」

ビィ「両親みたいな発言だぜ」

フェリ「……。そんな目的ではない。ただ今後のためにも生活に必要なものを見つけたかっただけだ」

グラン「だな。僕はデートでもかまわないが」

フェリ「こら、団長。真面目な目的だぞ」

グラン「あはは、分かってるって」

ビィ(案外、相性がいいのかもしれねーな)

ルリア「……」

ビィ(ルリアが微妙に怖いけど)

グラン「ってことだから、みんなが飛んでる間、僕達がいいものを見つけてくるぜ」

フェリ「そちらも幸運を祈る」

ラカム「おう。任せておけ」

 互いに頷き合い、仲間達と別れる。
 グランとフェリの二人は騎空挺から降り、島に立った。

グラン「上陸! 待ちに待った冒険だ!」

フェリ「よっぽど探検したかったんだな。よし、行き先はまずグランに任せよう」

グラン「僕に? じゃあ、遠慮なく……」

1 あっちから楽しそうな雰囲気が
2 向こうから美味しそうなにおいがする
3 穏やかな雰囲気が、そっちから

↓1 選択肢を選択。コンマが0、1で何かが



※ちらっと更新で、今日は落ち

グラン「あっちから楽しそうな雰囲気が……」

フェリ「あっち? よし、行ってみよう」

グラン「おうっ――っていいのか? 適当に決めたぞ」

フェリ「いいんだ、適当で。どうせ目的地なんて分からないからな」

グラン「あ、そういえばそっか。じゃあ僕について来てくれ」

フェリ「うん、分かった」

 グランを先頭に、二人は島を進む。
 木が鬱蒼と生えた森の中を歩いていく。すると、違和感に気づいた。

グラン「生き物の声がしないな」

フェリ「あくまでも創られた島、ということか」

グラン「なんだか気味悪いな。静かなのはいいけどさ」

フェリ「――ああ」

グラン(会話が終わる気配……)

 グランはなんとなく察した。
 会話を続けるために何か台詞、話題でも――

↓1 自由に台詞を (台詞によりあらゆる判定が発生。あまりにあれなものは再安価かその下を採用)

判定なし


グラン「幽霊、とかどうなんだ?」

フェリ「いないな。当然といえば当然だが――っ!?」

 グランが答えた瞬間、フェリは勢い良く横を向いた。
 ハッとしたような顔。それまでにない緊張感を感じさせる表情に、グランは思わず剣の柄を握る。が、

グラン「何もない……? どうしたんだ、フェリ?」

フェリ「……。気のせい、だったみたいだ」

グラン「気のせい?」

フェリ「ああ。何かいたような、そんな気がした」

グラン(『何か』なんて反応じゃなかったと思うけどな……)

グラン(いるはずがない、思ってもないものがそこにいる、みたいな)

 と思ったが、わざわざ口にはしない。

グラン「そっか。……あれ? 何か見えてきたな」

フェリ「ん? 偵察隊はなにも見つけてなかったはずだが」

 木々の隙間から、何かの光が見える。
 昼の陽気の中であるにも係わらず、眩しいと思えるキラキラとした何かが。
 首を傾げる二人が足を進めると、やがて森は終わり、新たな景色が見えるようになった。

フェリ「あれは、なんだ……?」

グラン「う、うーん……確か」

 賑やかな音を立てて回る機械。道に並んだ屋台は甘ったるい香りを漂わせ、日常などどこも感じさせない喧騒に包まれた世界。

グラン「遊園地……か?」

フェリ「遊園地?」

グラン「みんなで遊ぶ場所だな。美味しい食べ物とか、楽しい乗り物とか。結構楽しいらしいぞ」

フェリ「そうなのか。だが――」

 本来なら楽しい場所。
 けれどそれを目の前にしても、二人のテンションはまったく上がらなかった。

フェリ「不気味だな」

グラン「だな……」

 なぜなら無人だから。
 無人でくるくる回ってるし、屋台に料理があるし、えとせとら。

グラン「不気味すぎる……」

ツノコ『あれ? ご不満ですか?』

グラン「うおっ!? ツ、ツノコ!?」

ツノコ『はい、ツノコです。せっかくなので、仲良くなれそうな場所を創ったのですが、どの辺りがご不満で?』

フェリ「創った、か。偵察隊が去った後に創ったとは、中々骨が折れるんじゃないか?」

グラン「え? あ、そういえばそうだな」

ツノコ『いえ。ここは私の世界なので特には。で、どの辺りが不気味なんですか? ほら』

二人(結構押しが強いな……)

グラン「無人な辺りだな。もっとこう、人で活気で溢れてた方がいいと思うぜ。こんなところで仲良く遊んでるのは軽くホラーだ」

フェリ「乗り物の操作に不安もあるな」

ツノコ『なるほどなるほど。では今度皆さんが来るまでにはなんとかしておきます』

ツノコ『ということで』ドロン

グラン「また消えた」

フェリ「――世話焼きだな」

グラン「巻き込んだんだから、それくらいはしてほしいけどな。――さて」

フェリ「これからどうしようか、だな?」

グラン「ああ。帰ってもいいけどな。ちょっともったいないし……」


1 屋台から食べ物を頂戴するか
2 デートするか
3 ――みんなに報告しに行くか

 ↓1

短いけれど、今日は落ちま

グラン「みんなに報告しに行くか」

フェリ「――え? 意外だな。遊んでいかないのか?」

グラン「いかないな。なんていうか、人がいないと楽しそうな感じもないし」

フェリ「それは――そうだな。否定できない」

グラン「ってことで、遊ぶのはまたの機会だ。時間はありそうだし、のんびりするさ」

フェリ「それがよさそうだな」

 無人の遊園地を後にし、二人はグランサイファーへ戻ろうと元来た道へと振り向く。
 その時、目に見えたのは飛び立っている騎空艇。

グラン「……しばらく待たないといけないな」

フェリ「すっかり忘れていたよ。まぁ、誰かいるだろう」

 場合によっては今日は野宿することになるかもしれない。
 苦笑し、グランとフェリは騎空艇の停まっていた場所へと向かった。


『フェリの好感度が3上昇。 合計13
   フェリのイベント一個目のフラグを達成』


グラン「おっ、フェリの言った通り誰かいるな」

 現実では時間が流れていない。
 そう説明されたが、朝、昼、夜とこの世界の時刻は流れているようだ。
 グランらが帰る頃には、もう辺りは夕焼けに包まれていた。
 暗くなりはじめた森から、微かに見える光。どうやら焚き火でもしているらしい。

フェリ「良かった。食事の心配はしなくてもよさそうだ」

グラン「だな。あー、遊園地の屋台から何か持ってくるんだった」

 ぼやきつつ、光へ進む。
 やがて森を抜け、グランサイファーの停まっていた開けた場所へ。
 すると一人、こちらへとやって来る人物がいた。

↓1 ヒロイン候補で一人指定 フェリを除く

ヘルエス「グラン殿、フェリ」

 近くへ来たのはヘルエス。
 他にも仲間はいたが、二人の姿を見るとヘルエスは若干嬉しそうな顔をする。

グラン「よ、ヘルエス。残ってたんだな」

ヘルエス「はい。団長殿の帰る場所を守護することも、団員の務め」

グラン「はは、ありがとう。ヘルエスがいてくれると安心して冒険に行けるな」

フェリ「団長もちょっとは見習ってほしいものだ」

グラン「僕だってしっかりしてるぞ。毎日みんなの士気をだな――」

ヘルエス「縛られるほど、上げていますね」

グラン「ごめんなさい。本当はロクなことできなくて、すごく申し訳ないです」

フェリ「いきなり弱音だな」

ヘルエス「ふふ。さぁ、こちらへどうぞ、お二人方。料理が用意してあります」

グラン「おおっ! 流石だな、有り難いぜ」

フェリ「立ち直りもいきなりと」

 ヘルエスに招かれ、焚き火の近くへ。
 他の仲間たちも数人、そこで食事をしていた。
 食事をファラから受け取り、グランは周囲を見回す。
 食事という機会。誰かと仲良くなるためには有効に活用せねば。でも、誰と?

1 フェリ
2 ヘルエス

↓1

グラン「ヘルエス」

ヘルエス「はい? グラン殿。どうしました?」

グラン「ご飯一緒に食べようと思ってな。ほら、ヘルエスの分だ」

 皆から少し離れた位置にいた彼女へ、一人分の食事、パンとシチューを差し出す。

ヘルエス「私は警備をしていますので、今は――」

グラン「なら僕も警備するから。ほら、せっかくのご飯だ。冷めたら後悔するぞ?」

ヘルエス「――そうですね。料理人の苦労を無駄にはできませんね」

グラン「それでよし。うん、美味しい」

ヘルエス「本当ですね。流石はファラ」

 立ちながら料理を食べる二人。
 片手で器を持ち、もう片方の手でスプーン、浸ったパンを手にし、食す。

ヘルエス「行儀が悪いような……」

 ふと、ヘルエスが呟いた。

グラン「仕方ない。警備中だからな。行儀より戦うためのエネルギーだ」

ヘルエス「言い訳にしか聞こえませんね」フッ

 笑顔、とまではいかないが口元に微かな笑みを浮かべる彼女。
 以前ならばこうして無理矢理食事を渡そうとしたら、どうなっていたか。
 彼女の雰囲気は、出会った当初よりも幾分か柔らかくなっているような気がした。 


1 ヘルエスがいてくれて、本当助かってる
2 ヘルエスと一緒に食べたかったからな
3 なんか変わった気がする

 ↓1

グラン「なんか、変わった気がする」

ヘルエス「……? 何がですか?」

グラン「ヘルエス。前は絶対に警備中に食事とか、立ち食いとか許さなそうな……」

ヘルエス「……。そうですね――今は敵がいそうにないからでしょうか」

グラン「まぁ、そうだよな。念のために警備してくれてるのは分かるけど、少しは気を抜いてもいいだろうし」

ヘルエス「ええ。食事の方は、郷に倣――」

ヘルエス「――自分でも今、変わったと思いました」

 言い、ヘルエスはハッとする。
 気を抜いてもいい。警備という仕事をしている際に、絶対にしてはいけない失態である。
 それに対し、あっさり許容してしまう自分がいた。

ヘルエス「これではいけませんね」

グラン「……」

1 仲間のお陰だな
2 いいことだと思うぜ
3 その他自由に (1、2のミックスとかは無しの方向で)

 ↓1

『寝てしまい、申し訳ないです』

グラン「いいことだと思うぜ」

ヘルエス「いいことですか?」

グラン「ああ。気を張る、気をつけることもいいけどさ、やっぱり適当なのも大切だと思うんだ。あ、場合によるってことな」

ヘルエス「そう、ですね」

グラン「ふっふっふ。ヘルエスも我らが騎空団に影響されたってことだな」

ヘルエス「――ですね。こうして気を抜けるのも、仲間がいるから。信頼することの大切さを改めて知った気がします」

グラン「うん。みんな自慢の仲間だ」

ヘルエス「……」

 きっぱりと言うグランを、ヘルエスはジッと見つめる。

グラン「ヘルエス。そんなに見られると僕は照れるぞ」

ヘルエス「――団長殿は面白い人ですよね」クスッ

グラン「なんか、前から面白いと思ってたような言い方だな。面白いって評価は嬉しくあるけどな」

 言って、グランは前を向いた。
 楽しげなグランの横顔。ヘルエスも自然と前へ顔を戻し、

ヘルエス「だから、私も影響されたのでしょう。貴方に一番」ボソッ

グラン「……」

 小さな声で呟く。
 仲間の話し声と焚き火の薪が鳴る音が聞こえる中、その声は聞こえるはずのない音量で。

グラン「僕に一番影響されたのか、ヘルエスは」

ヘルエス「!?」ビクッ

 しかし思い切り聞こえていた。

グラン「なるほどなぁ。そうか。ヘルエスの」

ヘルエス「……あ、あの、グラン殿? 聞こえたのですか?」

グラン「何故か聞こえちゃったんだよな。我ながら台無しというか」

ヘルエス「……」

グラン「ヘルエスー。警備が手で顔を覆っちゃいけないぞー」

ヘルエス「団長殿、楽しんでますよね?」

グラン「そんな目で見るなって。楽しいのは事実だけど、嬉しいんだ、僕は」

グラン「僕がヘルエスの役に立ててるなんて、思ってもみなかったからな。いつも助けてもらってばっかだったから――」

ヘルエス「……団長殿。警備交代の時間ですね。後はお願いします」

グラン「えっ? あ、おいヘルエスっ?」

 食べ終わったグランの食器をかっさらい、ヘルエスが焚き火の近くへ戻っていく。
 止める間もなく、グランは森への道の前に一人放置された。

グラン「照れてた……のか?」

 いつも冷静沈着なあのヘルエスが。

グラン「――まさかな」

 その辺りは、まだまだ鈍いグランである。

『ヘルエスの好感度が10(加算忘れていた>>50の選択部分含め)上昇  合計54』


グラン「……結局、騎空艇じゃ出られなかったか」

 飛行を終え、戻ってきたグランサイファーの自室。
 グランはベッドに寝転がり、呟く。

グラン「まぁ、そりゃ別次元とか、別世界じゃあれだよな……」

グラン「――はぁ。結局長く滞在することになりそうな」

 落ち着かず、身体を起こす。
 このままでは眠ることすらできる気がしない。

グラン「……外に出るか」

 甲板で外の空気でも。
 なんとなくの気分で、グランは部屋を出た。


 ↓1 ヒロインの中から一人指定

ミラオル「……」

グラン(あ、ミラオルだ。何してるんだろう?)

 甲板に出て、夜風を浴びる。
 少しの間空を見上げていると夜の闇に紛れて立つ、小さな人影に気づいた。
 船の縁に立つ彼女は、真っ直ぐ島を見つめている。 

グラン「ミラオル」

ミラオル「……グラン。こんばんは」

グラン「こんばんは」

ミラオル「何しに来たの? もう皆休む時間だけれど」

グラン「なんとなく眠れなくてな。ミラオルは?」

ミラオル「特に理由はないわ。なんとなく、ここにいるだけ」

グラン「なんだ、僕と同じか。気が合うのかもな」

ミラオル「……」

グラン(スルー……)

グラン「ミラオルって、グランサイファーが飛んでるとき中にいたのか?」

ミラオル「ええ。飛んでいる騎空艇では飛び道具の方が戦い易いから」

グラン「なるほどなぁ。よく考えてるんだな」

ミラオル「当然のことよ。未知の世界なら尚更」

グラン「……僕も団長として見習わないと」

ミラオル「団長も何も考えていないわけではないでしょう?」

グラン「まぁ、仲間の単独行動が心配だったというか」

ミラオル「なら気にする必要はないと思うわ」

グラン「お、おう……」

ミラオル「冒険したいだけなら、考えなしだけど」

グラン「はは、流石に僕でもそこまでは」

ミラオル「そうよね」ジーッ

グラン「その理由が4割くらいありました」

ミラオル「……変わらないわね」

 呆れたようにミラオルはため息。
 再び森へ視線を戻した。


1 こんなことに巻き込んで悪いな
2 不安か?
3 温かいものでも飲むか

 ↓1


『一度落ちま』


ヘルエスのイベント、フラグが一個完了してたことをお知らせ



グラン「温かいものでも飲むか」

 気分転換。眠れない時はホットミルクでも。グランは思い立つと、ミラオルへ声をかける。

ミラオル「もう夜中よ? それに、私が付き合う理由はないと思うけど」

グラン「一人で暗い台所なんて寂しいからさ。ほら、行くぞ 」

ミラオル「仕方ないわね……」

 短く嘆息し、先を行くグランの後ろをミラオルは歩く。
 なんやかんや付いてきてくれる彼女はやはり優しいのだろうと、グランは思った。


『ミラオルの好感度が5上昇 合計14』


↓1 翌日、一緒に過ごすヒロイン一人指定
   ゾロ目もしくは末尾9か0で特別なイベ

 踏みましたな。
 翌日のキャラはロザミア。

 特別なイベント発生なので、そのイベント対象のヒロインキャラを↓1で一人指定
 どんなイベントかは……これはエロゲー的なSSだということで

ヘルエスで決定。

 では、今回はここまでで

グラン「ただいまー……っと」

 ミラオルとホットミルクを楽しみ、いい加減眠くなったところで帰宅。
 自室のドアを開いて、ゆっくりと中へ入る。

グラン「よし、寝れそう――」

 眠気はしっかり感じる。
 ベッドに入れば、おそらくぐっすり眠れるだろう。
 目を閉じ、スッと息を吸い……ふと鼻に自分のものと違う香りを感じる。

グラン「あれ?」

ヘルエス「グラン殿。戻りましたか」

 違和感に目を開くと共に、部屋のランプが灯る。
 ベッド脇、椅子に座っているのは、ヘルエス。

グラン「へ、ヘルエスっ? 何してんだ?」

ヘルエス「……その、団長殿と――」モジモジ

ヘルエス「寝よう、かと」チラッ

グラン「ちょっと部屋間違えた」

ヘルエス「間違えてません」ガシッ

グラン「は、早い……!?」

 動き出す前に肩を捕まれ、逃走失敗。

ヘルエス「さ、こちらへどうぞ」

グラン「どうぞって、僕のベッドなんだけどな……」

 そして半ば強引にベッドへ座らせられる。ヘルエスは元の椅子に。

グラン「ええと……寝ようって、本当なのか?」

ヘルエス「はい。私がこのようなことを冗談で言うと思いますか?」

グラン「思わない」

 即答である。

ヘルエス「――もしや、私では嫌でしたか?」

グラン「いや、むしろ嬉しい」

 これまた即答である。

ヘルエス「では何故?」

グラン「いきなり色々すっ飛びすぎな気がしてわけが分かんなすぎるんだ」

ヘルエス「なるほど……わけが分からない」

 こくりと頷き、ヘルエスは反芻。
 たっぷり時間を置いて口を開く。

ヘルエス「問題ではないですね」キリ

グラン「あれぇっ!?」

 会話ができているのにできていない。
 返されるボールが空の彼方に飛ばされていくのを見送るような、そんな気持ちをグランは味わった。

ヘルエス「では、訊きましょう。団長殿。私と寝ていただけませんか?」

 すすっと彼の隣に。
 それまでのシュールじみた空気はなくなり、自信なさげに、いじらしくグランを見つめるヘルエス。
 色々な仲間と、女性と接してきた現在でもはっきりと雰囲気の違う高貴な女性。

グラン「う、う……」

グラン(ヘルエス、近くにいるといいにおいが……っていうか、改めて見ると格好が大胆すぎる! なんだか脇腹とかでもいかがわしく――)

 美貌とカリスマ、色香にグランの脳内容量は既に限界近かった。
 明らかにヘルエスの様子がおかしなことは気づいていたが考える余裕もない。

グラン(据え膳……だよな。うん。この機会逃したら、もう何もなさそうだし……)

グラン「ヘルエス、いいんだな?」

ヘルエス「は、はい。お願いします」

グラン「……なら」グッ

ヘルエス「――っ」

 ヘルエスの肩に手を置き、ゆっくりと押し倒す。
 無駄のない、それでいて女性的なスタイルの身体。鎧こそ外してはいるが、普段の彼女の姿と大差はない。
 が、グランを見つめる戸惑い気味の瞳、不安そうな表情――凛とした彼女の見せる弱味。
 ごくっとグランは唾をのみ、自然と口にする。

グラン「……綺麗だな」

ヘルエス「……ありがとうございます」

グラン「……」

ヘルエス「……」

グラン・ヘルエス(な、なにを言ったら……!)

グラン「さ、触るからな?」

ヘルエス「はい、グラン殿の好きなように」

 ランプの灯りに照らされる彼女の白い肌に触れる。
 脇腹からスッと、脇の下を撫で、大きめの胸へ。服の上から触れ、思うままに揉んでみる。

ヘルエス「んっ、ふ……ぅ」

グラン「すごい、柔らかいな……痛くないか?」

ヘルエス「はい、大丈夫です。あっ」

グラン(……触ってるだけなのに、色々すごすぎる)

 手の上からでも柔らかく感じる感触に、ヘルエスの反応。
 できるだけ平静を装っているようで口を固く結んでいるが、それでも時折甘い吐息がもれている。

グラン「……っ」 

ヘルエス「ん、グラン、殿――」

 そんな彼女が愛おしく、グランはヘルエスへ軽く口づけ。
 唇を重ね、離す。間近で視線を交わし、再度キス。胸を隠している服をずらして素肌へ触れる。
 何の経験もなく、本能のままヘルエスを求めるグラン。そんな彼に応えるように、彼女はグランの身体を優しく抱きしめた。
 二人きりの部屋にグランとヘルエスの声、布擦れの音、ベッドの軋む音が響く。

グラン「ヘルエス……口、開いて」

ヘルエス「っ、はい――んうっ!? んう、はぁ……」

ヘルエス「ぷぁ――ぁっ、あっ、先っぽ――っ!」

グラン「……ここがいいのか?」

 ヘルエスの口から舌を抜き、唾液が糸をつくる。
 胸の突起をつまむと、ヘルエスが大きな反応を見せた。

ヘルエス「ひぁっ! や、そこは――」

グラン(……止める気にならないな)

 可愛らしい声に、潤んだ瞳。彼へすがるように服を掴むヘルエスは可愛らしく。
 グランはおもむろに乳首へと顔を近づけ、口をつける。
 柔らかな感触の中にある、弾力のあるそれ。徐々に硬さを増す突起を吸い、甘噛み。

ヘルエス「ん、ぁっ、グラン――っ!」

グラン(……そろそろ触ってもいい、のか?)

 スッと片手をスカートの中へ。ヘルエスの秘所を指で撫でる。 

ヘルエス「んぁっ!? ぁ、あぁっ」

グラン「どうだ? ヘルエス。もう濡れてるみたいだけど」

ヘルエス「すご、く――はぁ、っ、も……う」

ヘルエス「あっ、ん――っ! んうぅっ!」

 ヘルエスの身体に力が入り、ピンと強張る。
 びくびくと身体を震わせグランを強く抱きしめると、彼女は脱力。
 ぐったりとベッドに身体を投げ出し、荒い呼吸を繰り返す。

グラン(……ヘルエスが、こんな姿を)

グラン「……」

 目の前でぼんやりと自分を見つめる彼女。
 グランは無意識に自分のズボンごと下着を下ろし、固くなったものを出す。
 興奮で限界まで大きくなっているそれ。ヘルエスはまるで寝ぼけたような様子でグランの男性器を見ると、自ら彼を抱き寄せ間近で囁く。

ヘルエス「……グラン殿、続きを」

グラン「ああ。そのつもりだ。……いくぞ?」グッ

ヘルエス「はい――っ!」

 服はそのまま、下着をずらし先端を挿入する。

グラン「っ、う……」

 ぬるぬるとしたヘルエスの狭い中をかきわけ、奥へ。
 全体が包まれ擦られる未知の快感。加えて、エルメスを自分のものにするのだという支配感。
 興奮は冷めず、むしろ更に燃え上がる。

ヘルエス「グラン殿が――中に、ぁっ」

グラン「――痛くないか?」

ヘルエス「は、はい……大丈夫、です」

グラン「無理はするなよ? ――っ。これで入りきったな」  

ヘルエス「いっ……本当、ですか?」

グラン「ああ。多分……進まないから」

ヘルエス「ひぁっ、押し付けないでください――っ」

グラン(かわいい)

 自分の我慢が効かなそうなのもそうだが、どうやら動いても大丈夫そうだ。
 グランは思い、腰をゆっくりと引く。
 粘着質な水音。愛液と互いの性器が擦れる卑猥な音が響く。

ヘルエス「あっ、擦れ――んぅっ!」

 その音に恥ずかしそうに顔を赤らめるヘルエスだが、すぐにそれを気にする余裕もなくなる。
 腰を引き、再び奥へ。ピストンを繰り返すとこれまでよりも大きな声で喘ぎ、表情も快楽に蕩けてくる。

グラン「だらしない顔だな、ヘルエス……っ」

ヘルエス「ぁん、あっ、そんな、見ないで――んっ、くださ――あぁっ!」

グラン「……ヘルエス、そろそろ、僕――」

 溢れてくる愛液が音を立て、ベッドがぎしぎしと軋む。
 いつの間にかグランの動きは激しさを増し、自然とスパートをかけるようにヘルエスへ出し入れし――

ヘルエス「あ――っ、んああぁっ!」

 最後に奥を突くと、二人はほぼ同時に達した。

グラン「はぁ……っ、あ」

ヘルエス「ん……中が、熱い……」

 外へ出すということすら思い浮かばず、中へ精液を注ぐ。
 うっとりとヘルエスが呟き、射精を終えたグランが中から自身を引き抜くと中から愛液に混ざり精液があふれた。

ヘルエス「団長、殿……」

グラン「……」

 ぐったりとし目を閉じるヘルエス。
 その隣に寝たグランが彼女の頭を撫でていると、ヘルエスは穏やかに眠りへと落ちた。
 凛々しい彼女が、まるで子供のように、無防備に。

グラン(……なにかあったのか?)

 どう考えても、自分と彼女がこのような関係になるとは思えない。
 一体、どうしたというのだろう。
 まだ満足していない自分を押し殺し、グランは冷静に考える。
 が、結論は出ない。

グラン「すぅ……」

 何故なら、彼もまたすぐ眠ってしまったから。


※今日はここで落ち

 と同時に判定を↓1で
   コンマで00~99で騎空艇の仲間にどれだけ声や音が聞かれたか。高いほど防音性が低いということに
   末尾0、9で更に追加でイベ



 翌朝。

ヘルエス「……グラン殿」

グラン「……ん」

 身体を揺さぶられる感覚に、グランは目を覚ました。

グラン「ヘルエス……おはよう」

ヘルエス「は、はい。おはようございます」

ヘルエス「……グ、グラン殿。昨夜のことなのですが」

グラン「昨夜……あ」

 寝ぼけて欠伸をもらしていたが、すぐに意識がしゃっきりと澄む。
 昨夜。ヘルエスとの出来事。
 朝の生理的な反応に加え、更に大きさを増してしまいそうなそれをグランはあわてて服を身につけ隠した。

グラン(そ、そうだったな……僕はヘルエスとして……)

ヘルエス「その、ですね……」

グラン(ヘルエス、落ち着こうとしているみたいだけど、すごくぎくしゃくしてるな。……かわいい)

ヘルエス「申し訳ありません。昨夜の私は、自分でも何をしていたのか……」

グラン「あ、あぁ。謝ることはないぞ。むしろ僕が謝るべきだ」

ヘルエス「そ、そうでしたね。グラン殿は……その、嬉しいと、言ってくれましたから」カアアァ

グラン(抱き締めてあげたい)


グラン「ああ。それと……ごめん、ヘルエス。ヘルエスがおかしかったのはなんとなく分かってたんだ。なのにクラっときて、つい……」

ヘルエス「は、はい……。あの、私も嫌ではないので、団長殿はお気になさらず」

グラン「……そうか。嬉しいよ」

ヘルエス「私も、嬉しいです……」

二人『……』

 沈黙。
 二人して互いに照れ、ちらちらと目を合わせてはまた逸らす。
 二人とも事実上告白をした……などとは、考える余裕もなく。

グラン「……そろそろ、朝ごはんだな」

ヘルエス「そうですね。遅れては迷惑です。行きましょう」

 二人は身支度を整えると、部屋から出た。とにかく今は時間が欲しかった。考えて状況を整理し、結論を出すための。
 そのためにも日常に戻ろうとしたのだ。
 だが日常なんてものはその時既になかったのだ。

『ヘルエスの好感度が8上昇』


ノイシュ「団長」

セルエル「グラン」

 部屋を出て廊下を少し進むと、グランとヘルエスの二人は廊下に佇むノイシュとセルエルに声をかけられた。
 二人にしては珍しく、挨拶もなく、真っ先にグランを呼び……すごく優しい目をする。

グラン「お、おう。なんだ、二人とも」

セルエル「姉上、グラン。……おめでとうございます。いつかこのような日が来ると、そう思っておりましたが……」

セルエル「それでも、やはり嬉しいものですね」

グラン(……ん!?)

ノイシュ「……。ヘルエス様。私もセルエル様とともに応援させていただきます。おめでとうございます」

ヘルエス「」

 唖然と、呆気にとられた様子のヘルエス。
 おめでとうとお祝いの言葉を口にする彼ら。それが意味するのは、二人がグランとのことを知っているということで。
 それを理解すると、ヘルエスは顔を真っ赤にさせた。


ヘルエス「……二人とも、何故そのようなことを言うのですか?」

グラン「だ、だよな。どうしたんだよ」

セルエル「その様子……やはり気づいていないようですね」

ノイシュ「だから、私は止めた方がよろしいと……」

セルエル「しかし、このまま皆のところへ行けばもっと厄介なことになったでしょう。……二人は知るべきです」

ノイシュ「それは……そうですね」

 こそこそと小さな声で、しかしグランらにも聞こえる音量で話す二人。嫌な予感がしたのは言うまでもなく。

セルエル「姉上、グラン。昨晩のお二人の声……おそらく、起きていた仲間達には聞かれていたでしょう」

ヘルエス「っ!? な、なな――」

グラン(や、やっぱり!)

ヘルエス「……ごほん。ノ、ノイシュ。あなたも声を……」

ノイシュ「……申し訳ありません」

ヘルエス「……」

 死にたい、と言わんばかりの遠い目をするヘルエス。弟達に、仲間達に女性としての自分を晒す。並みの人間ならば走り出したり、突拍子もない行動に移るレベルである。

セルエル「……私達は二人に何か事情があるのだと思っていますが……他の方達はどう思うか分かりません。対応にはお気を付けて」

グラン「あ、おいっ……」

 去ろうとする二人を止めようとするが、グランは手をおろし、口を閉じた。

グラン(大変なことになりそうだけど……)チラッ

グラン(ヘルエスを支えてやらないと)

グラン「ヘルエス。食堂に行くぞ」

ヘルエス「――はっ!? あ、はい。そうですね。行かなくては」

グラン「とりあえず、みんなには内緒にしておこう。とぼける……のは苦しいかもしれないけど、一応な」

ヘルエス「はい。そうですね」

 仲間に会ったらどうなるのか。
 憂鬱な気分で二人は食堂へと向かった。


 食堂。
 大所帯である騎空団の面々が五割六割程度揃ったそこへ二人が顔を出すと、仲間達は皆、揃って優しげな顔をした。
 ……すごく、祝福されている。
 嫌ではないのだが、恥ずかしい。ひどく落ち着かない気分で二人は並んで席に座る。

グラン「声をかけてくるやつはいなかったな」

ヘルエス「……皆で話し合ったのかもしれません」

グラン「それは……有り得なくもない」

グラン「……まあでも、思ったより普通……」

 と言いながら食堂を見回すグランだったが、とある一つのテーブルのグループを見て、硬直する。

ルリア「……私、これからずっと見ているようなんですよね。届かない人を」
ロザミア「……そうね。私も多分」
クラリス「クリスマス、あんなにはしゃいじゃって……ふふふ」
アンチラ「護りたい人に護るべき人がいて、それがボクじゃない……なんでなんだろう」
マギサ「……」ポケーッ


グラン(なにも見なかったことにしよう)

 禍々しい雰囲気を見て、迷わず思った。



『本日はここまでで』


ビィ「よう、グラン。ヘルエスも、おはよう!」

 黒オーラに気圧されていると、そこへ彼の相棒がやって来る。
 林檎を一つ抱えた彼はグラントヘルエスの間に浮かぶと、林檎をかじりはじめる。

ヘルエス「おはようございます」

グラン「おはよう、ビィ。僕がお前に癒される時がくるなんてな……」

ビィ「なんだか釈然としないな……」

ビィ「にしても、今日はどうしたんだ? みんなやけに騒がしいしよ」

グラン(癒される発言撤回! 地雷原にわんこが来たぞ!)

ヘルエス(まさか何も知らずに近づいてきたとは……流石ビィです)

グラン「さ、さぁ……なんでだろうな(棒)」

ヘルエス「知りませんね。何かあったのでしょうか」シレッ

ビィ「二人とも知らないのか? グランとヘルエスがどうとか聞いたんだけどよ」

グラン「」ガタンッ
ヘルエス「」ガタガタガタ

ビィ「わ、わっ!? どうしたんだよ二人とも! テーブルに突っ伏したり、震えたり」

グラン「色々、あるんだよ……ビィ君。団長になるとな。色々と」

ビィ「そのまま喋るとなんか面白いぞ」

グラン(……しょうがない、か。ヘルエスに何か起きたのは事実だし、それが他の誰かに現れないとも言えないし――情報を共有するべきだ)

グラン(でもなぁ……誰に相談したものか)

グラン(頼れる人と言えば――)


1 ラカム
2 ルリア
3 ビィ
4 カタリナ
5 セルエル

 ↓1

グラン(セルエル……だよな。普通は)

グラン「よし、ヘルエス――」

ヘルエス「はい、なんでしょうか?」

グラン「……は、やめとくか」

ヘルエス「……?」

グラン(家族にあの話なんて、恥ずかしすぎるだろうし)

ビィ「おいおい、結局なにが合ったんだ?」

グラン「色々さ。みんな知ってるだろうし、みんなに聞いてくださいお願いします」

ビィ「腰低いな……。分かったよ。相棒の頼みだからな」

ビィ「じゃあルリアもいるしあっち行ってくるかー」

グラン(真の地雷原に……南無)

グラン「――ヘルエス。とりあえず僕は色々調べておく。あと、ツノコにも話を聞いておかないとな」

ヘルエス「……はい。私も、昨晩のことを振り返ってみます。――勿論、部屋に行く前のことです」

グラン「あ、ああ。それと――ヘルエス。島とかツノコだとかの問題関係なしに僕は責任を取るつもりだ」

ヘルエス「……はい」コクリ

レ・フィーエ(いつも騒がしい食堂の一角がラブコメ空間に……!)

ローアイン(さすがッスね。マジ団長リスペクト的な?)

ヴィーラ(これでライバルが一人減ったようなもの……フフフ)

グラン(さて……食べ終わったらセルエルに話をしに行こうか)

グラン(よくよく考えたら、姉のことを弟に語ることになるんだけど――まぁ、大丈夫だよな。そういうことが起きた事は認識されてるし。うん)

 話しすぎないようにしておこう。
 グランは頷いて、食事を再開した。どこからかビィの悲鳴が聞こえてきたような気がしたが、気のせいということにした。

ほんとちょっとだけなのだけれど、眠いので落ちま。
今度はゲームの方共々頑張る


 朝食を終え、仲間達からの好奇の視線から逃げるようにグランはセルエルの部屋を目指した。

グラン「……ってことで、昨晩のヘルエスはなんかおかしかったんだよな」

セルエル「――ふむ。確かにそれは妙ですね」

ノイシュ「ヘルエス様がまともに会話できないなんて、有り得ないですからね」

セルエル「ええ。姉上自身も言っていたようですし、何かあったのでしょう」

グラン「……だよな」

セルエル「もし、それがあのツノコという者の仕業ならば――制裁を加えることも考慮しなくては」

グラン「今のところ敵か味方も分かんないしな。言ってることが本当なのかも分からないし」

セルエル「――そうですね。それはさておき」

グラン「ん?」

 急な話題転換。強引とも思えるそれに、グランは訝しげな顔をした。

セルエル「姉上との夜はいかがでした?」

ノイシュ「ぐっふ!?」
グラン「へぁっ!?」

 意外すぎる言葉に、男性陣二人が狼狽えた。

グラン「お、おいセルエル。弟としてそれはどうかと思うぞ」

セルエル「そうでしょうか? 王族としてその手の話を気にするのは、当然だと思いますが」

グラン「……そうなのか?」

ノイシュ「……ノーコメントで頼む」

グラン「ほらノイシュだって困ってんぞ」

セルエル「興味があるのは誰だって同じでしょう。どうせこれから皆に問いつめられるのですし、練習と思って」

グラン「実の弟に練習ってレベルが高すぎる」

セルエル「ではノイシュにどうぞ」

ノイシュ「やめてください」

セルエル「断られましたか。まぁ、声で大体察しはつくので、想像しておきましょうか。姉上は二回――」

グラン「やめい」

セルエル「それも却下ですか」

グラン「今朝のヘルエスの様子見ただろ。俺ら三人で男子的な話をしてたと知ったら、大変なことになるぞ」

ノイシュ「そうです。ここは原因を追求するべきで、二人のことを詮索するべきではありません」

セルエル「――確かに。では冗談は止めて、ツノコから話を伺いましょう」

グラン「冗談かよ。……で、話を訊くってどうやって?」

セルエル「私にいい考えがあります。任せてください」

ノイシュ(嫌な予感がするのは……)

グラン(多分気のせいじゃないな……)

 真面目な表情を崩さず、立ち上がるセルエル。
 そんな彼を、二人は遠い目で見るのであった。



 ――そして作戦は速やかに決行された。
 グランサイファー前。団員らは今回のトラブルの原因、ツノコが現れるその時を待っていた。

グラン「ってうおおおい! 団長を祀るなこらああ!」

 焚き火の中心。棒に括りつけられた、グランを眺めて。
 煙が彼にいかないように団員が魔法で風を起こし、彼が本当に燃えないように火力を調整。安全は確保されているのだが、熱いことは熱い。そしてなにより、団員が迷いなくグランを生け贄に捧げたという事実。いくらツノコを呼び出すためとはいえ、騒がざるを得ない。

ビィ「ここまでいくと不憫だな、相棒……」

ルリア「ですけど、ツノコさんはグランを見ている可能性が一番高いですし……」

カタリナ「辛いだろうが、グランが危機に瀕すれば姿を現すざるを得ないだろう」

ラカム「頑張りどころだな」

グラン「みんなして涼しい顔するなー! 助けろー!」

セルエル(意外とこの作戦、受け入れられてしまった……)

グラン「驚いた顔もすんな!」

アンチラ「燃えろー……」グルグル

クラリス「燃えろー……」グルグル

ロザミア「嫌なら事の詳細を教えろー……」グルグル

グラン「なにこれ怖い! 助けてー! 誰か男の人呼んでー!」

ヘルエス「グラン殿……」

ノイシュ「これも人の上に立つ者の定めか……」

グラン「絶対違う!」

セルエル「こんな方法で本当にツノコが現れるのでしょうか」

グラン「おい聞こえたからな! 後で覚えておけよ!」

ツノコ『はい、来ましたよ』スイー

グラン「で、来ちゃったよ! 思ったよりのんびりだよ!」

ロゼッタ(色々ひどいわね……)

ラカム「来たな、ツノコ」

カタリナ「話がある。今後のためにも必要な話だ」

ツノコ『ええ、大体は分かっています』

ヘルエス「分かっている……?」

ツノコ『はい。見てたので。あ、見てはまずいものはすぐ見なかったので安心を。他の方々と違って、声すらも聞いていな――』

ヘルエス「ご、ごほんっ。では、何故あのようなことになったのか、説明をしてもらえますか?」

グラン「その前に、僕を開放……」

ツノコ『そうですね。皆さんの人を見てみたいと私は言いましたが……この島にはあなた方の想いを強める効果がありまして。結果、色々なことが起きるみたいです』

セルエル「随分と曖昧ですね。貴方にも、それは計り知れないと……? 」

ツノコ『はい。元々、グランさんを見ようと決めたのも、その不安定な力が示したことなのです。おそらく、可能性があるからでしょうね。だから昨晩のようなことも起きてしまうのです』

ラカム「なんつー迷惑な……」

ビィ「そうだぜ。おかげで相棒も今はあんなことさせられて」

グラン「これはお前達のせいだからな」


ツノコ『――ということで、ここへ出るまで我慢していただくようにお願いします。大丈夫です。グランさんとの可能性がない方には、何も起きませんので』

ルリア「」
クラリス「」
アンチラ「」
ロザミア「」

グラン「石化現象が起きたぞー」

ツノコ『可能性がある。つまりは好意が少なからずあるというわけで……ヘルエスさんも満更でもなさそうですし』

セルエル「それは否定しませんね」

ロゼッタ「答えるのは貴方じゃないわよね」

グラン「……ってことは、ヘルエス以外にもおかしくなる可能性もあるのか?」

ビィ「そうなる……よな」

ツノコ『おそらく』

カタリナ「なるほどな……では、のんびりここで過ごすことはできなくなったわけだ」チャキ

ツノコ『あ、止めた方がいいですよ。私弱いですし……倒したら、この世界に何があるか……』

フェリ「そうだ。この世界を知らずに行動することは、迂闊すぎる」

グラン(……?)

カタリナ「くっ……だが、何が起こるか分からない世界だ。のんびりしていられないのは事実だろう」

ロゼッタ「そうね。けれどそれは逆に、こうも考えられるんじゃないかしら。なにもしなくても、何かが起こる、と」

ラカム「……確かに、そうだな」

ロゼッタ「私達でその中心になる人達をサポートして、ツノコさんが満足できれば……言うことなしじゃないかしら?」

セルエル「流れに身を任せ利用すると、そういうことですね」

ヘルエス「……不安ですが、強行策がとれない以上、それしかないですか」


ラカム「グランに好意がなければ安全みたいだし、好意があれば嬉し恥ずかしな展開だし……それほど警戒する必要もないんじゃないか?」

カタリナ「そうだが、皆が皆、それを望むかは分からないぞ」

ツノコ『まあ大丈夫ですよ。多分悪いことにはなりません。グランさんなら安心です』

ビィ「……だな! 悪いことが起こるわけじゃねえし、今まで通り現状維持でいこうぜ!」

グラン「いや、あの、昨晩みたいなことがあると、僕、女性複数人に手を出す可能性が……」

全員『……』

ラカム「まあ、仕方ないんじゃないか?」

カタリナ「脱出のため、だからな……」

ロゼッタ「まとめて責任とるしかないわね」

グラン「簡単に言ってくれるな!」

ヘルエス「そう、ですね。外へ出るためならば……」

ロザミア「それなら、私にもチャンス……(そうね、仕方ないことよね)」

ツノコ『とのことで、グランさん。これから更に楽しい人間ドラマを期待しています』ドロン

ビィ「消えたな」

セルエル「いやはや、大変なことに巻き込まれたものですね」

グラン「本当にな」

カタリナ「はぁ……これからどうなるか、先行きが不安だ」

 訪れた静寂に、カタリナのため息と薪が立てるバチバチという音が響く。
 グランもまた彼女につられるようにため息を吐き、言った。

グラン「とりあえず僕を降ろしてくれ」


※今日は落ちま

あ、それとこのヒロインでこんなシーン(R-18な)が見たいというのがあったら、リクエストを何個か受け付けたり。

あんまりマニアックなのは書けないけれど。
複数人でも可

予想外にヒロイン候補から三人も出たけれど、カリオストロ、クラリス、フィーナの三人も参入で。

ということで、これから>>1以外の投稿がされたらカリオストロ、クラリス、フィーナの順にコンマで好感度判定をするのでー。協力をば

中途の告知もなかったから、ダヌアも入れとくといたしましょー。

カリオストロ 好感度 3
クラリス 58
フィーナ 24

で、ここから下でダヌアの好感度判定を

好感度

フェリ 13   「まだ、分からないな」
シルヴァ 16  「軽率な面があるな」
ミラオル 14  「甘い、のよね」
ロザミア 70  「団長のど変態(昨日の今日なのに)」
マギサ 31   「見ていて飽きないわね」
ヘルエス 62  「誠実な方、ですね」
カリオストロ 3 「あん? 興味ねえな」
クラリス 58  「私にもチャンスがあったら……」
フィーナ 24  「団長? よく分からないなぁ」
ダヌア 99   「だんちょ……するぅ……」
         「ふん……ふんふん……私も団長とする。とダヌアは言っている」
         「おいダヌア! 意味分かってんのか?」


というわけで、本編再開ー

 開放されたグランは、昨日と同じく島の探索をすることに決めた。
 ツノコが問題点を解決し、普通に遊べたり、快適に生活ができる場になっているならば、それを利用しない手はない。

グラン(みんなのストレスとかも溜まるだろうしな。僕も遊びたいし)

 今日は誰にも声をかけず、部屋から甲板に。最低限の荷物を背負い、すたすたと歩いていく。するとそんな彼の前に、一人の少女が現れた。

ロザミア「グラン。どこかへ行くの?」

グラン「お、ロザミアか。あぁ、ちょっと島の探索をな。色々増えてるかもしれないさし」

ロザミア「そういえばそんなことも言っていたわね。……私も同行していいかしら?」

グラン「へ? いいぞ。一人じゃ退屈だしな」

ロザミア「そう。なら一緒に。行き先は任せるわ」

グラン「……珍しいな。ロザミアが僕についてきてもいいか、なんて」

ロザミア「普段の私はそんなに愛想がないように見える?」

グラン「見える」

ロザミア「……。自分でもそう思ってしまったわ」

ロザミア「そうね……悔しいからかしら」

グラン「悔しい?」

ロザミア「……な、なんでもないわ。それよりグラン。どこへ向かうつもりなの?」

グラン「え? ええ、と……」


1 美味しそうなにおいに従う
2 穏やかな雰囲気が必要だ
3 あっちから、よく分からない空気が……

 ↓1

では、ヤイアちゃんでヒロイン追加は最後に。

↓1で初期好感度を判定

ヤイアちゃんまずいです?
この手のキャラ初めてだからその辺のラインが分からなくて

ではツノコさんの力を利用して、問題ないようにしておきま。

好感度

ヤイア 53 「いいお兄ちゃんだよ?」

では、決まったところで一旦落ち


グラン(ここは美味しそうなにおいに従うか……)

 単純に飢えているのもあったが、グランは即決。

グラン「じゃ、こっち行くぞロザミア」

ロザミア「ええ。遊園地……の方じゃないのね」

グラン「まあな。一回行ったし、とりあえず全部回るまで後回しだな」

ロザミア「……」

グラン(不機嫌そうになったな……)

 なんとなく思い、けれどもかけられる言葉などなくグランはロザミアと共に森を歩く。

ロザミア「……グラン」

グラン「ん? なんだ?」

ロザミア「少し尋ねたいのだけど……ヘルエスとは、どんなことがあったの?」

グラン「どんなことって……分かってるだろ? あ、そうだ。さっきツノコに聞いたんだけど、なんでもこの島には人の想いを強める力があるらしくてな。ヘルエスはその影響を受けた可能性が高いらしいぞ」

ロザミア「え? ……つまり、グランから迫ったわけじゃないのね?」

グラン「そう言って心底不思議そうにしないでほしいな……。ロザミア、お前どんな想像をしてたんだ?」

ロザミア「グランから強引にいったかと」

グラン「ぐっ、それは本音か建前か……建前だとしたら、それはそれでショックだけど」

ロザミア「みんなは『島から出るためには仲良くするのが一番なんだぜ。だから親密になろうぜグフフ』みたいな感じで迫ってた……なんて話を」

グラン「その話は間違いなくショックだ」

ロザミア「まぁ、半分悪ふざけみたいなものだけど」

グラン「だ、だよな。僕、団長だしな」

ロザミア「本当はグランがちょっと迫られて、なしくずし的にという予想よ」

グラン(間違っちゃいないけど、それはそれで嫌だ……!)


 いつもより若干饒舌なロザミアと共に森を進む。
 美味しそうなにおいにつられるまま足を動かすと、やがて森を抜けた。

グラン「……おおっ」

ロザミア「……え?」

 すると見えてきたのは、レストラン、食堂、キッチン。……そして、その中で楽しげに過ごす人々。

ロザミア「人が沢山、いるけれど……」

グラン「多分ツノコだな。うんうん、上手くいってるみたいだ」

ロザミア「ツノコ……あれがここを作ったのね」

グラン「ああ。不気味だからどうにかしてくれって言ったんだけど、まさかここまで改善されるとはな……」

住人『いやぁ、しかしあの山から来た魔物、どうにかならないものか?』

住人『誰か倒してくれれば……』

グラン「台詞が思わせぶりなのを直してくれればもっといいんだけどな……」

ロザミア「でも、信じられないわね。こんな場所を意図して瞬時に作れるなんて」

グラン「だなぁ。あいつ、ショボい見た目の割には力持ってるな」

ロザミア「この一帯は食事する場所になってるみたいね……」

ロザミア「……どうする?」チラッ

グラン「ど、どうする……って」

1 ご馳走するよ
2 誰か呼んでくるか
3 帰って報告だ

 ↓1

グラン「ご馳走するよ」

ロザミア「……そう。グランがそう言うなら、ご馳走になるわ」

グラン「おう。僕もお腹減ってたからな。さーて、どれくらいのレベルなのか楽しみだな」

ロザミア「……グラン。あのお店とかどうかしら?」

グラン「おう? ロザミア、珍しく提案……」

 ロザミアがまさかこんな場面で、積極的になるなんて……と、意外に思いつつ彼女の指差す方向を見るグラン。

グラン「……おしゃれだな」

 そこにあったのは、大人なレストラン。
 お腹の足しにならなそうなコース料理を食べ、ワイングラスをチャラチャラさせるような、そんなお店。


グラン(なるほど、ロザミアはこういうお店がな……。確かに、よく似合う)

 無論、健全な少年であるグランとしては質より量。美味しいのは大歓迎だが、腹八分目よりは満腹になりたい。
 なのでロザミアが示したレストランよりは、大衆食堂的な店や、手早く満腹になるお手軽なお店を望むのだが……ここはロザミアに合わせるべきだろう。

グラン(テーブルマナー……こんなことなら勉強するんだったな)

ロザミア(……恋人らしく、見えるわよね。ああいうお店なら)ドキドキ

グラン(ええい、ロザミアのためだ。マナーならいざとなればどうにでも……!)

グラン「じゃ、じゃあ、そこに行くか」

ロザミア「いいの? マナーとか平気なの?」

グラン「ぐっふ!? だ、大丈夫だ……自信はないけどな」

ロザミア「……それなら、早く行くわよ」

グラン「あ、ああ……」

 多大なるダメージを受けつつ、グランはロザミアと店へと向かう。ロザミアが嬉しそうにしているのは、グランは全く気づかなかった。


 レストランに入ると意外にも普通に接客され、席に案内された。

グラン「すごいな、ツノコ……」

ロザミア「世間話以外にはしっかり力を振ってるみたいね」

グラン「ああ。さて、メニューを……」パラッ

グラン(……高い)

 洒落たコース料理もあるが、よく見慣れたようなセット料理もある。

グラン(どうするか……)

1 どんとコース料理で
2 好きなものをセット料理で
3 ロザミアに任せる

 ↓1

 申し訳ない。
 眠くなったので、今日はここまで

グラン「僕は……これにしよう」

ロザミア「ええ。……なら私はこれで」

グラン(良かった……間違ってなかったみたいだな)

 ホッと一安心。
 グランはハンバーグ、ロザミアはパスタを選び、二人ともサラダとスープをセットで。
 コース料理を期待していたわけではないようだ。

ロザミア「……ふっ」

グラン「どうした? ロザミア」

 注文を終え、不意に笑う彼女。
 不思議に思うグランは、率直に尋ねる。

ロザミア「いや。団長は変わらないと思って。私に気を遣って心配そうにしてるから、面白くて」

グラン「だ、だって気になるだろ。女の子とご飯だぞ。楽しく過ごしてもらいたいし」

ロザミア「……ほんと、バカ正直」クスッ

グラン「態度に出てるだけだ。そんな正直じゃ……あれ? もう来たのか」

 照れ臭くなり否定しようとすると、店員がやって来て皿を置く。次々と運ばれてきたのは注文したセット料理。注文してからものの数十分で用意された。


ロザミア「じゃあ、食べましょう」

グラン「だな。うまそうだし、冷めないうちに食べないと」

 色々気になったことは確か。
 けれど、それは今やどうでもいい。美味しそうな食事があるならば、男としては突撃せざるをえない。

グラン「いただきますっと……うん、美味いな!」

ロザミア「ええ。悪くないわね」

グラン「これなら、ご飯にも困らないな」パクパク

ロザミア(いい食べっぷりに、『ご飯』……ね)

グラン「ん? どうした? ロザミア」

ロザミア「なんでも。団長の食べっぷりを見てただけ」

グラン「僕のか。面白いのか?」

ロザミア「面白いわね。子供っぽくて」

グラン「断言されると気になる――子供っぽいっ?」

ロザミア「ほら、冷めるわよ」

グラン「誤魔化したな……食べるけど」

 ロザミアに言われるまま、グランはハンバーグを口にする。

ロザミア「……」ジーッ

グラン(見られてるなぁ……)

 視線に気づくまでもない。
 ほぼ真顔で綺麗な顔立ちの少女が見てくる。微妙にときめくもするが、

1 食べたいのか?
2 食べさせてやろうか?
3 食べさせて☆

 ↓1

 ぞろ目でクリティカルー


 ちょっとふざけてやろうと思った。
 口の中のものをしっかり食べきり、グランはロザミアの料理をチラ見。お茶目にいい放つ。

グラン「食べさせて☆」

ロザミア「……っ」

 すると、ロザミアが 予想外な反応を見せた。
 フォークをカタンと音を立てて皿の上に置き、口を手で覆う。顔を赤くさせて、目を逸らして。

グラン(なんだこの反応……)

グラン「おーい、ロザミア。何してるんだ?」

ロザミア「……っ、なんでもないわ」

 ふぅと深い息。
 髪をかきあげ、ロザミアは落ち着き払った表情を見せる。

ロザミア「ただ、あまりウインクとか、そういう台詞とか、精神衛生上よくないと思うわ」

グラン「そこまでか」


ロザミア「……まぁ、あげなくはないわ。どうぞ」スッ

ロザミア「……あー」ガタガタガタガタ

グラン(すっげぇ揺れてる! なんか怖い声も出てるし)

グラン「ほら、危ないだろ」ギュッ

グラン「あーん、っと」パクッ

 揺れるロザミアの手を握り、フォークに巻かれたパスタを口に。
 驚いたふうに目を見張る彼女の前、しっかり味い、笑顔を見せるグラン。

グラン「……うん、これも美味いな」

ロザミア「……」

グラン「ロザミア、なんで仮面で顔を隠してるんだ」

ロザミア「手。いつまで握っているの?」

グラン「あぁ、そういえばそうだな」

ロザミア「無頓着ね」

 そう言って目をふいっと逸らすが、嫌そうな様子はない。照れ隠しなのだろうと、グランは微笑ましく思う。

グラン「手を握るくらい、なんてことないぜ僕は。間接キスだってしてるんだし――」

ロザミア「!? ……そ、そういえばそうね」

グラン「……意外とロザミアの方が無頓着なんじゃないか?」

ロザミア「そんなことないわ、絶対に」

 そう断言する彼女を、グランはまた微笑ましく見ていた。
 二人きりの外出に、食事。成り行きで行われたデートは、大成功だったと言えるだろう。

『ロザミアの好感度が10上昇 合計80』

 帰還後食事処が集まった場所、フードエリアのことを報告し、グランは部屋に戻った。

グラン「……ふぅ。大満足だな、今日は」

 祀られたりもしたが、団長は元気です。
 伸びを1つ。まだまだ有り余る元気を身体に感じつつ、グランは夜の予定を考えるのだった。

グラン「脱出のこともあるし……誰かと会うか?」


 ↓1 誰と会う? ヒロイン候補で一人


グラン「シルヴァ……に会おう」

 これまたなんとなくの思いつき。
 結論を出すとほぼ同時にグランは部屋を出た。

グラン「シルヴァなら……甲板か?」

 もしくは彼女の自室か。とりあえず甲板を目指し、グランは騎空艇の中を進む。

シルヴァ「……」

 で、偶然にも見つけた。
 道の途中で窓をぼんやりと見ているシルヴァを。

グラン「よ、シルヴァ」

シルヴァ「む? なんだ、団長か。どうかしたのか?」

グラン「いや、特には。話をしようと思ってさ。シルヴァは何してたんだ?」

シルヴァ「ぼんやりしていた。休んでいたと言った方が正しいか」

シルヴァ「戦う必要がない場所は嬉しいけれど、こう時間があるともて余してしまう感があるものだ」

グラン「そうか? あちこち歩いてると楽しいけどな」

シルヴァ「団長が冒険好きだからだ。私は正直、今冒険に出るのは億劫だ」

グラン「そういえばみんな、あんまり外に出てない気がするな。なんでだ?」

シルヴァ「休みらしい休みは初めてだからな。皆、楽しんでいるのだろう」

グラン「なるほどなぁ……自分のしたいこと、普段できないこと……色々あるもんな」

シルヴァ「その点団長は分かりやすい。時間があればどこかへふらふら出歩いているからな」

グラン「あはは、行き先は分かり難いだりうけど」

 にっこりと笑うグラン。
 シルヴァもまた、彼のそんな表情を見て微笑する。

シルヴァ「……さて。そろそろ私は部屋に戻るか」

グラン「ん、じゃまた」

シルヴァ「あぁ。今度出掛けるときは是非呼んでくれ。このままだと身体が鈍りそうでな」

グラン「うん。考えておくよ」

 いつも通りクールに、シルヴァは挨拶をすると去っていく。仲が悪くはないのだが、やはり会話が長続きしないものだ。
 彼女と仲良くなるには、根気が必要なのかもしれない。


『シルヴァの好感度が4上昇 合計20』


↓1 コンマ末尾0、9、8で特殊なイベント発生

5で外れ

R-18的な話は、一日終わり間際のこの判定か、好感度70以上でできるデート等々で発生する予定。まだ行ける場所に行っていないので、デートは封印中。

ということで、今日はここまで
最後に

↓1 で、翌日一緒に行動するヒロイン候補一人


 朝になると、食事を済ませたグランは早速探索のための準備を整え、グランサイファーを出た。

グラン「今日も冒険するぜー!」

 目指すは新たな発見。脱出の手がかりに、脱出が早まりそうな何か。

グラン「さぁ行こ――」

マギサ「グラン。おはよう」

 意気揚々と船から降り、探検に出ようとしたところ、声がかけられる。振り向けばそこにはマギサが。
 木の影に座っていた彼女はゆっくりと立ち上がり、微笑んで見せる。

マギサ「そろそろ来ると思っていたわ」

グラン「マギサか。おはよう、どうしたんだ?」

マギサ「グランが楽しいことしているみたいだから、今日はついていこうと思って」 

マギサ「いいかしら?」

グラン「ああ。いいけど、あれだぞ。僕の近くにいると、何か影響がある可能性も――」

マギサ「気にしないから平気よ」

グラン「そ、そうか? ならいいけど」

マギサ「さぁ、そうと決まれば行きましょう。ここ数日、退屈で仕方がなかったの」

グラン「退屈って、マギサ、昨日僕を祀ってた炎はお前――」

マギサ「どこに行く?」

グラン(スルー……)


1 穏やかな雰囲気が必要だ
2 あっちから、よく分からない空気が……

 ↓1

グラン「穏やかな雰囲気が必要だな」

グラン「あっちからそんな感じの空気が……」

マギサ「その方向に? そう。なら行ってみようかしら」

グラン「何があるかは分からないけどな。マギサはどうだ? なにか感じたり」

マギサ「……特には。今まで何かを見つけたのはグランだから、貴方の直感に従うわ」

グラン「直感か……僕の直感は頼りにならなそうだけど」

マギサ「そんなことないわよ。私が保証するわ」

グラン「……あ、あぁ。優しくされると、なんだか戸惑うな」

マギサ「重症よ」

グラン「――ま。マギサがそう言うなら、僕の直感でいくか」

グラン「よっし、こっちだ!」 

マギサ(ポジティブよね……)

 明るく歩き出すグランを、後ろをついていくながら思うマギサ。
 森の中をゆっくりと進んでいく二人。雰囲気はそれほど悪くはないのだが、やはり会話は少なく。

グラン(……話題振ってみるかな)

 ふと、グランは思った。

1 マギサに変化はあったか?
2 ここに来て何か不自由はあるか?
3 どの辺りが退屈なんだ?

 ↓1


グラン「ここに来て何か不自由はあるか?」

 いきなり島に来て、そこへ閉じ込められる。常人ならば戸惑うしかない状況である。

マギサ「特にはないわ」

グラン(まあ常人ではないよな……)

グラン「そうか。ま、それならいいけどさ」

マギサ「フフ、グランは私の心配もしてくれるのね」

グラン「そりゃな。女性だし、何度も力になってもらってるし」

マギサ「そう。……グランはやっぱりお人好しね」

グラン「いい意味に聞こえないが」

マギサ「いい意味よ。中々そんな人いないんだから」

グラン「そういうものか? 当たり前だとも思うけどな」

マギサ「そう断言する人なんて本当に少数よ」

マギサ「……あら? なにか見えてきたわね」

グラン「へ? お、本当だ」

 マギサに言われ、前を見る。
 するとグランの視界に見えてきたのは、ゆったりとした雰囲気の場所。

グラン「……宿?」

マギサ「温泉も見えるわね」

 つまりは温泉街。
 温泉と宿。ゆったりとした穏やかな雰囲気。

グラン「おお……すごい。これは骨休めに最適だな 」

マギサ「そうね。皆、近頃は大変だったから、こういうところで休むのも大切ね」

グラン「だなぁ。こんな機会中々ないし」

1 早速帰って報告だ
2 温泉入らないか?
3 泊まっていくか

 ↓1

44でクリティカル。
次回からR-18イベで。温泉でのシーンの詳細希望があれば、今から30分程度受け付け

で、今日は落ちま

グラン「そうだ。温泉入らないか?」

 折角の機会。
 団員に教えてみんなが来る前に、できればエンジョイしておきたい。そう思ったグランは、隣のマギサへ声をかける。

マギサ「……。ええ。いいわよ」

 それに若干の間を空けて、マギサが答えた。

マギサ「折角だから、一緒に入りましょう?」

グラン「だな。……えっ!?」

マギサ「一人だと淋しいでしょう? 女性は私一人だし」

グラン「で、でもな……」

マギサ「嫌かしら?」

グラン「嫌じゃないけど、ちょっと考えちゃうな……」

グラン(様子にそんな変わりはないけど、さっきの間……なんか引っかかるんだよな)

マギサ「それなら、早く行きましょう。温泉なんて久しぶりだわ」ギュッ

グラン「ふえっ!? あ、ああ、そうだな」

 色々怪しい。が、マギサに腕を抱かれてそんな考えはすっ飛ぶ。

グラン(服の上なのに、なんでこんな柔らかい……っ!)

マギサ「グラン。あそこなんてどうかしら? 二人でゆっくりできそう」

グラン「お、おう。じゃああそこに行くか」

 間近のマギサにドギマギと、まともに思考もできず半ば連行されるように、グランはとある温泉宿へ。とりあえず日帰りで受付をすることに。
 それから真っ先に、二人は温泉へと向かった。


グラン「……」

 その宿の風呂は、大きな露天風呂が1つ。広くて開放的で……他の客は誰もいない。服を脱ぎ、タオルを腰に巻いたグランは浴場の観察を簡単に終えると深呼吸。

グラン(……ふぅ。流れでここまで来たけど気を付けないとな。マギサは仲間。そりゃ思わせ振りな台詞もあるけど、勘違いしちゃいけない。うん。一緒にお風呂に入る、ってのは仲間としてだ。何もないんだ。そうだ)

 脳内はさながらバレンタインに呼び出された男子である。

グラン「……よしっ。大丈夫だな」

マギサ「お待たせしたわね、グラン」

グラン「おう、そんな待ってな――」

 振り向き、マギサの方を見るグランだが、その瞬間それまでの決意が無駄であったことを痛感する。
 腰まではある白い髪。出るとこは出て締まるべきところは締まっている、抜群のスタイルを一枚の布のみで隠しており、超ミニなワンピースのような状態に。大きな胸はタオルに押さえられ、柔らかそうに形を変えていて……裸よりも何だかいかがわしく見えた。

グラン(だ、駄目だこれ!)

 人が人ならば、一目で襲っているのではないか。あれほど決意を固めたというのに、グランのあそこは半分近く反応してしまっている。


グラン「じゃ、じゃあ風呂入るかっ!」

 このままでは危ない。即座に判断し、マギサから湯船へと視線を向ける。湯に浸かればそれほど見えない筈。微かな希望にすがる思いで、グランは急ごうとする。が、

マギサ「身体、洗った方がいいと思うわよ。他の団員も来ないとは限らないから」

グラン「……そ、そうだ、な」

 止められた。湯船にダイブするわけにはいかず、若干前屈みになりながらグランは木製の椅子と桶が置かれたスペースへ。さっさと終わらせるべく椅子に座り、石鹸を探す。

グラン「おっ、あったあった」

マギサ「グラン。背中流してあげるわ」

 見つけた石鹸を取ろうと手を伸ばす、がその前に横からスイッと現れたマギサに取られてしまう。
 鏡を見れば、いつの間にかグランの後ろにはマギサが。
 石鹸を取ろうと前屈みになっているのだが、そのせいで谷間がよく見えてすごいことになっている。

グラン(耐えろ、耐えろ僕……大丈夫、修羅場は何回もくぐってきたよな)

マギサ「……」クスッ

 後ろから聞こえる石鹸と水の音。鏡も見ないようにグランは視線を下に向け、ドキドキとしながら待つ。
 すると不意に、彼の背中へと柔らかいものが当てられた。


グラン「ひうっ!?」

 思わず声が出てしまう感触。この世のものとは思えない柔らかいそれに、グランが身体を跳ねさせると、それを押さえるように彼の身体へと手が回される。

マギサ「グラン。見てたわよね?」

 耳元で楽しげに囁く声。身体を抱き締める手がグランの胸を撫でる。

グラン「ちょっ……! マギサっ」

マギサ「フフッ、大人しくしていて。身体をしっかり洗ってあげるわ」

 唐突すぎる展開に戸惑っていると、彼女がゆっくりと身体を上下。石鹸の泡がついているようで、ぬるぬると、音を立ててグランの背中を擦る。

マギサ「耳もしっかり……んっ」

グラン「うぁっ、それ……」

 加えて、耳に舌を這わせる。舌でねっとりと舐められる音が直に耳へ。抵抗できずに快楽を与えられ、グランの身体から力が抜けてしまう。

マギサ「どうかしら? ん、ちゅ……気持ちいい?」

グラン「あ、あぁ――っ、すべすべで、柔らかすぎるな」

マギサ「嬉しいわ。……じゃあ、ここも洗うわね」

 マギサの手がグランのタオルを外し、固くなっているそれを掴む。

マギサ「すごく大きいわね……グランの」

グラン「っ、そ、そうか?」

マギサ「ええ。これでヘルエスを、ね……」

 ちょっとだけ不機嫌そうに目を鋭くさせると、マギサは手にした男性器を扱く。石鹸で滑りがよく、ただ手で擦られるだけだというのにグランは大きく反応してしまう。腰を浮かせるようにして、後ろのマギサへと背中を預ける。

マギサ「あら、そんなに良かったかしら?」ギュッ

グラン「そ、そうだな……っ」

グラン(すげえ柔らかさだな……)

 体重をかけた状態で抱き締められ、胸の感触が強まる。柔らかく形を変える膨らみの中に、少し固い感触が。マギサも興奮しているらしい。


マギサ「ね、グラン。こっちを向いて」

グラン「あぁ、わかっ――んっ」

 声をかけられ、素直にマギサへと振り向く。するとマギサは、強引にグランへと口付けし舌を入れた。

マギサ「ん、ふ……っ、くちゅ」

グラン(こ、これやばい……)

 マギサに応え、舌を動かしながら思う。下は手によって刺激され、背中には胸が、上はマギサの激しいキス。全てが柔らかく、休むことなく与えられる快楽に溶けてしまいそうだ。

マギサ「……ん、グラン。いつでも出していいのよ」

グラン「っ、あ……そっ、そろそろまず」

 耳元で囁かれ、手で顔を寄せられると再び唇を重ねる。いつでもいいと言いながら、まるでマギサが我慢できないと言ったように、グランの言葉を遮り手の動きを早める。

グラン「んぐ、っ……」

 とうに限界が近かった彼はそれで果ててしまった。頭が真っ白になりそうな快楽の絶頂に反応する身体を尚もマギサに押さえられ、手で胸で口で優しく刺激を与えられる。

グラン「っ、はぁ……」

マギサ「グラン、とても可愛いわ……」

 まるで搾りとられるような感覚。射精を終え、グランは息を整える。
 すぐ目の前でグランの顔を見つめていたマギサは、うっとりと呟いた。

 それから一時間程度経過し、

グラン「……」
マギサ「……」

 二人は温泉のエリアを出て無言で森の中を歩いていた。
 原因は言わずもがな。

マギサ「……グラン」

グラン「ふおっ!? あ。な、なんだ?」

マギサ「なんていうか……さっきはごめんなさい。この島の恐ろしさを味わった気がするわ」

グラン「ああ、まあ謝らなくても……。あのヘルエスだって影響されるし、仕方ないことだ」

グラン「それに僕としては嬉しいことだしな。むしろこっちこそごめんなさい」

マギサ「……そう。少し安心したわ」

グラン「……? ま、温泉は良かったよな。また来ようぜ、マギサ」

マギサ「ええ」

 誤魔化すように笑顔で彼が言うと、マギサは微笑して答える。このまま気まずくなってしまうのでは、なんて思っていたが心底ホッとするグランであった。


『マギサの好感度が7上昇 合計38』

 ↓1 夜、誰と会うか。ヒロイン候補から一人
    (今日は気まぐれにこの判定で末尾0、9、8だとイベント)

ヤイアで、コンマ判定ははずれ

とのことで、今日は落ちま
遅くなって申し訳ない

グラン「……ふぅ。しかし、すごかった……」

 マギサと別れ、グランサイファー内を歩きながらボソリと呟く。

グラン「ヘルエスとはまた違った感じで……めったにできない経験だろうな」

グラン「感謝といえば感謝なんだけど、状況的に不安は尽きないんだよな……まったく」

ヤイア「……あ。やっとかえってきたー!」

 ため息、を吐こうとしたところで大声をかけられ変な声を出すグラン。彼が振り向くとそこにはヤイアが。

グラン「おおー、ヤイア。今日も可愛いな、まったくもう。元気にしてたか?」

ヤイア「うん! ヤイアいいこにしてたよ。おねえちゃん」

グラン「ふふ、流石は私の妹。いい子ね……って、違う」

ヤイア「あは♪ おにいちゃん、つっこみじょうずー」

グラン「強かになったな、ヤイア……」


 なんてやり取りをしつつ、グランの前に来るヤイア。彼女は人形を持っていない手でグランの服の袖を掴むと、背中をグランへと預けて彼を見上げる。

ヤイア「ねえねえ、おにいちゃん。ヤイアとおはなしして?」

グラン「え? けどそろそろご飯食べて、寝る時間のような……」

ヤイア「だめ?」

グラン「オーケー、行こうぜ。ただし厨房でな」

 身体を預けられ、上目遣いにおねだり。断る気すら起こらず、グランは応じることに。

ヤイア「わーい。おにいちゃん、おしておして」

グラン「はいはい、行くぞ」

ヤイア「はいはいっかい♪」

グラン「どこで覚えた」

 ニコニコと楽しげに笑うヤイア。そんな彼女に心癒されるのを、グランは確かに感じた。



 で、食堂である。

グラン「お話、か……何話す?」

ヤイア「どうしよー……。えと、おにいちゃんなにかある?」

グラン「話題なかったのな。嬉しいけど」

グラン(僕と話したいだけってのは)

1 今度デートに行こうか
2 この島はどうだ?
3 団員と仲良くなれたか?

 ↓1

『今気づいたけれど、ヤイアの指名時のコンマ、ぞろ目でしたな』
『ということで、会話後にヤイアのシーンを書こうと思いま。希望シチュあったら、>>1もちょっと楽になるので是非』

グラン「団員と仲良くなれたか?」

ヤイア「みんなと?」

ヤイア「うん! もんだいないよ。みんないいひとばっかり」

グラン「そっかそっか。良かった」

 屈託のない笑顔に、本当にそうなのだろうと安心するグラン。ヤイアの頭を撫で、うふふと爽やかに笑う。

グラン「みんないいやつだからなぁ。でも本当に良かった」

 ヤイアのことを任されたが、寂しい思いをさせることはなさそうだ。
 グランは彼女の父親のことを思い返し、一人頷いた。


『ヤイアの好感度が4上昇』

※今日は落ちです




 夕食を食べ終え、歯磨きをさせ、グランは眠るべく自室へと戻った。

ヤイア「おにいちゃんのおへや、ひさしぶりー!」

 ……未だ元気なヤイアを渋々連れて。

グラン「いいか? 眠くなるまで、ちょっと話すだけだからな」

ヤイア「うんうん。わかってるよ」

 きゃっきゃとはしゃぎ、ベッドの上に腰かけるヤイア。グランも苦笑すると、ヤイアの隣へ座った。

グラン「さてと、なにを話すか」

ヤイア「ヤイアはなんでもいいよ?」

グラン「ふむ……」

 話題を考えつつ、視線を隣に。
 ヤイアはグランを見つめ、にこりと笑うと彼へと身体を寄せる。
 警戒などない彼女の姿に、信頼を感じた。

グラン「……」

 と同時に、グランは何か説明のつかない妙な感覚にとらわれる。気づくと彼はヤイアの頭を撫で、片方の手で彼女の背中に手を回し、ゆるく抱き締めていた。

ヤイア「……?」

グラン「ヤイア、いいこと教えてあげようか?」

 雰囲気の変化にきょとんと首を傾げるヤイア。そんな彼女へ、グランは優しく言葉をかける。
 頭を撫でる手を止め、微笑。

ヤイア「いいこと?」

グラン「ああ。みんなしていることだな」

ヤイア「へー、うん、おしえておしえて」

グラン「それじゃ、そこに座って。枕に背中を――うん、そうだ」

ヤイア「お、おにいちゃん……?」

 靴を脱ぎ、示された場所に座ろうとするヤイアへ手を伸ばし、姿勢を直すグラン。
 戸惑っているヤイアに有無を言わさず開脚させる。

ヤイア「これがいいこと?」

グラン「まだだぜ。これからだ」

グラン(僕にとってはいいことだけどな)

 明らかにおかしくなっている思考。
 けれどそんなことに疑問も抱かず、彼は目の前で脚を広げ座っているヤイアの丸見えになっている下着に触れる。

ヤイア「ふぁっ……」

 おそらく初めてであろう感覚に、声をもらすヤイア。
 足をぴくんと動かし、ちょっと怖がったような目でグランを見つめる。

グラン(……ヤイアにはこっちの方がいいな)

グラン(――そっちの方がそそられるというか)

 うん、と一人で首を縦に。
 何かを思いついたらしく、彼は指をヤイアの後ろの穴へ。
 白い下着の上から押すように刺激し、彼女の反応を窺う。

ヤイア「あっ、そこは――」

グラン「どうだ? ちょっと気持ちよくないか?」

ヤイア「んっ……」コクン

グラン「普段は触らないけど、ここを触ったり、指を入れると気持ちいいんだ」

ヤイア「そ、そうなの? ぁ、っ」

グラン「自分で触ってみるか?」

 言って、グランは指を離す。
 顔を真っ赤にさせたヤイアは、ちょっとの躊躇を見せた後に手を伸ばし自分の穴を、快楽を得るための場所とは違うところへと触れる。
 人の目の前で羞恥を感じつつ、けれど好奇心に従って脚を更に開き、ヤイアはグランがしていたように指を動かす。

ヤイア「んっ、う」

グラン「どうだ? 次はこれを脱いで、直接触ってみるか」

 答えも聞かずグランは下着を脱がす。
 毛もない白くて綺麗な肌に、微かに濡れている秘所。
 流れている蜜は、先程触れていた穴へと垂れており――

ヤイア「――あ。はずかしいよ、おにいちゃん」

グラン「まぁ、一人で内緒ですることだからな。でも今は教えてるんだから、仕方ないだろ? それに――」

 にやっと笑い、グランはヤイアの後ろの穴へと指で触れる。

ヤイア「んっ!」

グラン「気持ちいいだろ? ほら、自分で触って」

ヤイア「う、ぅん……や、ぁ」

 言われるままに頷いて、ヤイアは指で触れる。
 恥ずかしさはあるだろう。が、初めての快感に夢中のようだ。
 グランが目の前にいるにも係わらず、彼女は指で弄り、教えてもいないのに浅く指を入れはじめる。

グラン「フッ、慣れてきたらもっとよくなるぞ」

ヤイア「ん、っ……ぅ」

グラン「聞こえてないか――」

 フッと笑い、グランはヤイアに近づく。
 そしておもむろに彼女の膨らみへと触れた。
 身長や年齢にそぐわない柔らかさとボリューム。手に伝わる感触に、グランは罪悪感もなく手を動かす。

ヤイア「あっ。おにい、ちゃん?」

グラン「ついでだ。ここを大きくするマッサージも教えてあげるよ」

ヤイア「まっさーじ? うぁっ、ぁ」

グラン(高感度……)

 服の上から軽く揉むようにしているだけだが、ヤイアの反応は大きい。
 無我夢中に指を動かすヤイアの表情は蕩け、とろんとした目をグランに向ける。

グラン「そこをいじる時にここを触ると、マッサージの効果も増すからな」

ヤイア「うんっ、あ――ひぁっ!」

ヤイア「な、なんか……ぁ、ぼーっと――ふあぁっ!」

 片手で自分の穴に触れ、もう片方の手で自分の胸を揉む彼女。
 身体をよじらせ、グランに魅せつけるように脚を開く彼女はうっとりとした声で言い、身体をぴんと弓なりにさせる。
 硬直から脱力。ぐったりと枕に身体を預け、ヤイアは肩を上下させる。

グラン(イッた……のか?)

 秘部から蜜をあふれさせ、身体を時折ぴくんと震えさせるヤイア。
 指と胸で絶頂に達してしまったようだ。

グラン(これはエロ――ん!? あれ!?)

 じーっと、真剣な顔で凝視していたグランは、ハッと気づく

グラン(なにしてんの僕!?)

ヤイア「おにい、ちゃん?」

グラン「――あ、ヤイアっ? ええとだな、今までの僕はおかしくてな」

ヤイア「えへへ、きもちよかったー……。また、教えてね?」

グラン「……ああ!」

グラン(もうダメだ僕)

 頷いたと同時に思うグランである。
 断るという発想がない時点であれだと分かるだろう。

グラン(いやでも可愛いし、色気も意外とあるし、可愛いし、いい子だし、可愛いし)

ヤイア「……すぅ」

グラン「寝た!?」

 自分に言い訳をしている内に、ヤイアは眠ってしまう。
 ――疲れてしまったのだろう。

グラン「……あんなことしたのに、変わらないな」

ヤイア「……」スヤスヤ

グラン「……こうして見ると、改めて危険なことをしたような」

 改めなくとも危険である。

グラン「まぁ……こうなったということは、可能性があったということか」

グラン「僕って……」

 スカートと無防備すぎる脚を直し、グランは泣き寝入るようにベッドに横になった。

グラン(まぁ後悔はないな)

 彼は自分が思った以上に駄目人間なのだろうきっと。


 翌朝。
 目を覚ましたグランは、いつもと変わらない純真無垢なヤイアと共に部屋を出た。

フェリ「……」ニコニコ
クラリス「……」ニコニコ
ロザミア「……」ニコニコ
ヘルエス「……」ニコニコ

 そして即座に部屋に戻った。
 忘れていたのだ。我らが住居の防音性を。

ヤイア「あれ? おにいちゃん、どーしたの?」

グラン「え!? ちょっ、ちょっとな。ドアを出たら四天王がいてな」

ヤイア「してんのう?」

グラン「笑顔の女神のような魔王がな……」

フェリ「誰が魔王だ?」

ロザミア「女神、ね……」ボソッ

クラリス「団長♪ もうネタはあがってるんだからね☆」

ヘルエス「昨日の今日で、よりにもよってヤイアに――どうなるか分かっていますね?」

グラン「……え、えへへ」

 現実逃避にヤイアと話をしていたのだが、ドアを放置していたのがまずかった。
 満面の笑みを浮かべる女性陣にグランはお茶目に笑ってみせるのだが――そんなことが通用する彼女らではなかった。

ロザミア「さぁ、話したらどう?」

クラリス「ヤイアちゃんと何してたの?」

 それから、グランサイファーの外へ連行されたグランは拘束され正座させられていた。
 前には女性陣。周りにはルリア、ビィ、ラカムなどのいつもの面々。
 簡単に言えば公開処刑である。

グラン「な、なにもしてないです……」

ヘルエス「――フェリ」

フェリ「とう!」スパーン

グラン「ああっ、なんか痛いのに! 痛いのに心地良い!」

ロザミア「グラン。あなたはその……変態なの?」

クラリス「まさかヤイアちゃんに手を出すなんてねー。まったく、気味が悪いというか」

グラン(なんでだろう、さっきからロクな扱いされてないのに、この高揚は)ゾクゾク

グラン「僕は、僕はヤイアに変なことはしてません!」

ヤイア「じたばたすんじゃねえやー」

一同『!?』

グラン「ぐっ、ただ一晩一緒に寝たくらいで――」

ヘルエス「だったら何故にやけているのです」

フェリ「調教が足らなかったな。せいっ」スパパーン

グラン「ああっ! もう痛くない! むしろカモン!」

ラカム「ま、まぁそこまでにしておこうぜ」

オイゲン「そ、そうだな。話を聞く限りグランは正気じゃなかったみたいだし」

フェリ「今も正気ではないが」バシンバシン

グラン「理性が! 理性が飛ばされる! 空の果てに! キミとボクのミライ!」

ラカム「叩くからだ」

ロゼッタ(相変わらずひどいわね……)

ロザミア「……なるほど。ヤイアと一緒にいたら、思考が……」

 男性陣からのサポートを受け、ようやく開放されたグラン。
 彼が仲間らへようやく事情を説明すると、女性陣らは納得する素振りを見せた。

ビィ「そ、そうだよな。相棒がそんなこと素でしたら……」

ルリア「ですよね。良かった……」

ルリア(……ち、ちんちくりんな私にもまだチャンスが……?)

クラリス「でもそうなると、この島って……」

フェリ「恐ろしいな……」

ヘルエス「まったくです」

ヘルエス(効果は体験してますし)カァァ

グラン「……分かってくれたか。まぁ僕も誤解されることしたから悪いけど」

フェリ「悪かった。早とちりで叩いてしまって」

グラン「ああ、いいんだ。気にしないで」ポトッ

ルリア「あれ? グラン、何か落ちました――」

 と言いかけたルリアが固まる。
 視線の先には、白い布。

グラン「え? あ、ごめんごめん。しまっとかないと」スッ

フェリ「何故持ってる!」スパーン!

グラン「ごもっともでぇ!」

 結局、誤解ではないことが団員に伝わってしまった。紛れも無い事実なのだが。



 ↓1 次、誰と島を探索するかヒロインから指定


 ※一旦――かわからないけれど、ここで落ち


グラン「危ない世界に入りかけた……」

 話は終わり、女性陣の冷たい視線から逃げるように探索へと出るグラン。
 もう既に危ない世界へと入っていたのは言うまでもなく。
 一人、彼は森の中を進んでいく。

フィーナ「ふんふーん。何もない森も楽し――あ。グラン」

 すると、フィーナが森の中から彼の前へと飛び出してきた。
 いつものようにご機嫌な様子で鼻歌を歌い、グランに気づくと駆け寄ってくる。

フィーナ「聞いたよー。ヤイアちゃんとロマンスなんだってね。団長ったら守備範囲広いんだから」

グラン「うぐっ、いやまぁ……可愛い子はめでたいというか」

フィーナ「あはは。グラン、幸せにしてあげるんだぞ?」

 ケラケラと笑い、フィーナは明るく言う。
 ヤイアに手を出したことに関して引いたり冷たい目をせず、からかうくらいの勢い。

グラン(この対応はすごく有り難い……)

フィーナ「――で、何してるの? 自分探しの旅?」

グラン「楽しい場所探しだな。これから何日ここにいるか分からないし」

フィーナ「おおっ、なるほど。そういえばグランが探索して色々見つかったんだっけ」

フィーナ「じゃ、アタシもついてこうかな」

グラン「いいのか?」

フィーナ「うん。暇だし、団長悪い人じゃないし。島のことがなければ、何もなかったんじゃないかなーなんて思ったりも」

グラン「それはヘタレだと……」

フィーナ「さ、行こっか?」

グラン「聞けい!」


『行っていない場所はあと一つなので、自動的に決定』


 そんなこんなで森を歩く二人。
 るんるんとスキップで進むフィーナの後ろを、グランは少し早足でついていく。

フィーナ「のどかだよねー。魔物も人もいない場所なんて、珍しいよ」

グラン「動物もいないけどな。珍しすぎだ」

フィーナ「静かでいいじゃない。戦闘の腕はちょっと錆びつくかもだけど」

グラン「戦闘か……ここにいると、そんなこと忘れそうだな」

 戦いもなく、恐怖も痛み――はついさっき感じたが、平和な島であることは変わりない。

フィーナ「いやぁ、ツノコに感謝だね。みんななんだかんだ疲れてただろうし」

グラン「まぁ……そうだな。何も落とし穴がなければ」

 平和。その裏に何があるのか。
 なにもないかもしれないし、あるかもしれない。
 それが分かりもしないという今の状況が、グランは怖かった。

1・「フィーナの声もよく聞こえるな」
2・「鍛練、忘れずにしないとな」
3・「骨休めも大切だな」

 ↓1

※1で決定

 と、ここで今日は落ちまふ

フィーナ「え? アタシの声?」

グラン「ああ。いつもの歌が聞こえてきたからな」

フィーナ「あはは、そう? 静かすぎるのも考えものかなー」

グラン「楽しそうで、こっちも楽しくなるし、いいと思うけどな」

フィーナ「グラン。誰彼構わず口説くのは感心しないぞっ」

グラン「そんなつもりはないけど、僕のカリスマがそう――」

フィーナ「グランは相変わらずジゴロというか、にぶちんだよね」

グラン「あのね、話を聞いてほしいんだけどね」

フィーナ「グランにカリスマはないよ」

グラン「断言された!」

フィーナ「でも不思議な魅力というか、カリスマとは違う何かがあるような」

グラン「それならせめてカリスマと言ってくれ」

フィーナ「やだ癪」

グラン「癪なの!?」

 自分の扱いについて考えた方がいいかもしれない。
 先程みたいな高揚を微かに感じながら、グランは思った。


 あれこれ話をして、森を進むことしばらく。
 なんだかよく分からない雰囲気につられてたどり着いたのは、

グラン「……」
フィーナ「……」

 ピンクと大人な雰囲気一色のエリア。
 至るところにホテルやバーや、お子様お断りな単語がちらほらと。

フィーナ「グラン……っ。アタシをそんな目的でここにっ!」

グラン「いやついてきたのはフィーナだからな」

フィーナ「だよねー。でもびっくりしたー。まさかツノコみたいのが、こんなエリア作るなんて」

グラン「うん、こんなところ興味なさそうなのにな」

フィーナ「まあでも、お酒呑めそうだし、みんなは喜ぶかな。しかもお店って、タダなんだよね?」

グラン「前に食べた時はそうだったな」

フィーナ「ホテルもタダなら、一人で気分転換もできるかも」

グラン「そういやそうだな。一人で寝泊まりってのも、楽しそうだ。それなら、温泉のエリアの方がいいかもしれないけど」

フィーナ「ああー、いいね。アタシも一回贅沢に一人で泊まってみたいなぁ」

 二人で遠い目をし、一人だけの贅沢な宿泊へと思いを馳せる。

グラン(さて……ここに来たけど、どうするか)


1「実はお酒に興味が……」
2「泊まっていくか?」好感度による判定 
3「帰っておくか」

 ↓1 

フィーナ「お酒かぁ……」

グラン「うん。年齢が低いからって、断ってきたけどさ……最近気になって」

フィーナ「子供が飲んじゃいけないって決まりもないし、行ってみる? ほどほどってことで」

グラン「フフフ……フィーナなら、そう言ってくれると思ったぜ」

フィーナ「アタシも興味はあるからね……フフフ」

 怪しげな笑みを浮かべる二人。そうと決まればと、彼らは適当に目についたバー……ではなく、酒場へと入っていった。
 入りやすい雰囲気の大衆的な酒場。気分はさながら本屋で成人向けの本を、普通の本と重ねて持っていく少年の気持ちであった。

グラン「こ、これが酒場……酒を飲む場所……」

フィーナ「すごい賑やかだよね。ツノコの世界以外もそうなのかな?」

グラン「ラカムとか酒好きな人は割りと騒がしかったし、こんなものなのかもな」

客1「酒をもってこーい」

客2「つまみだつまみ」

客3「商品運ぶのは魔物を倒してからだぜ!」

グラン「まだ微妙に違和感が拭えないけどな」

フィーナ「ツノコ、よっぽどアタシたちよこと見てるのかもね」

 空いていた席に座り、周囲を見回すフィーナ。そう言われてみれば、どことなく聞き覚えのあるセリフであることにグランは気づいた。

グラン「あいつ、勉強熱心なんだな……それとも好奇心か?」

フィーナ「みたいね。でもそれなら信用できるのかな。世界をつくれるくらいなら、ここで色々見てる間に色んなことができるだろうし」

グラン「それで改善されるといいけどな」

 話しつつ、店員が持ってきたメニューを開く。お酒のメニューの他にも、おつまみや鍋料理、ラーメンなどの名前もある。メニューは豊富だ。

グラン「ひとまずは……」

フィーナ「ビール、だよね!」

 頷き合う二人。まずビール。それとおつまみ、食事。憧れのオーダーである。

グラン「おお……!」

 注文してから少しして。ジョッキに入ったビール二つと、海鮮と野菜の炒めものが運ばれてくる。
 なみなみと注がれたビールに、蒸気を放つ温かそうな料理。見事な光景にグランは目を輝かせる。

グラン「ついに僕もアルコールデビューか……! フィーナ、乾杯しよう!」

フィーナ「うんっ! フィーナちゃんもお酒楽しみ! じゃ、乾杯!」

グラン「乾杯!」

 ジョッキを合わせ、一口。ぐいっと二人は酒をあおった。


↓1、2 順にグラン、フィーナのアルコールへの強さ。コンマ判定。数字が大きいほど酒豪。10より低い、90より高いと後ほどまた追加で判定を。クリティカルだとまたそれとは別の追加判定が


※ちらっと更新して今日は落ち

『グラン 56
 フィーナ 65  二人とも平均的』


グラン・フィーナ『かんぱーい!』

 大人達がしていたようにジョッキを合わせ、ぐいっと一度あおる。
 まったく減っていないジョッキをテーブルに置き、二人は目を合わせた。

グラン「苦い!」
フィーナ「まずい!」

 一口飲んだ感想がそれである。

グラン「はー、大人はこれを飲んで……考えられないな」

フィーナ「料理と一緒だと美味しいのかな?」ヒョイパク

グラン「どれどれ」パクリ

 二人揃い、再度ビールを口に。

フィーナ「うーん……ジュースとかお茶の方が」

グラン「そうか? 甘くなくて、ご飯と組み合わせはいいと思うけど」

フィーナ「分からないなぁ。慣れれば美味しいのかな?」グビグビ

グラン「僕もよく分からないな。今度聞いてみようかな」グビグビ

二人『ぷはーっ』

 なんやかんや言いながら完飲。
 体験したことのない高揚感が自然と二人の食を進める。

グラン「……なんか、不思議な気分だ」

フィーナ「だね。アタシ楽しくなってきたよ」

グラン「よしっ、折角だしもっと飲むか!」

フィーナ「おうともっ! 店員さーん!」

 追加注文。
 料理に酒に、初めての飲酒体験をほどほどにエンジョイした二人である。



 酒場を出て、森。
 若干千鳥足になった二人は、すっかり薄暗くなった道を戻っていた。

グラン「ふぅ、これくらいをほろ酔いって言うのか?」

フィーナ「それよりもひどいと思うなぁ。団長、ふらふらしてるよ?」

グラン「フィーナこそ。顔が赤いぞ」

フィーナ「えっへへへ、そんなことないよ。ほら、まっすぐ歩けてるし、どこが酔ってるっていうのさ?」

グラン「そうか? そうなの? ふふふふふ」

 意識はあるのに笑いは出る。結構ひどかった。

ラカム「おう、グラン。フィーナも一緒だったのか」

グラン「あ、ラカム。ただいま。留守中何も問題なかった?」

ラカム「ああ。何もないが――お前たち、酒飲んだのか?」

フィーナ「あ、分かっちゃう?」

ラカム「においと様子で丸分かりだな。ったく、飲むのはいいが若いんだし、加減を考えておけよ?」

グラン「うん。気をつけておく。流石に限界近いってのは、僕にも分かるし」

フィーナ「アタシも、妙なテンションが……っ!」

グラン「それはいつも通り」

フィーナ「テヘッ☆」

ラカム「まぁ、大丈夫そうだな。監視なしで最初でそれなら、上出来か」

ラカム「今日はすぐ休んどけ。辛かったら、飲み物とか薬を用意するから誰かに言ってくれ」

グラン「ありがとう、お母さん……」

フィーナ「マミー……」

ラカム「早く寝ろ」

 苦笑するラカムに先導され、部屋に連れてかれる二人。
 途中で会ったルリアに連れられるフィーナに別れを告げ、グランは自室に戻った。


『フィーナの好感度が5上昇 合計29』


 夜。自室。

グラン「うーん……眠れない」

 ぐわんぐわんとする頭に従い、ベッドの上で頭を揺らすグラン。
 軽くめまいを感じベッドに身体を倒すと、彼はぼんやりと天井を見つめた。

グラン「……なにかしようかな」



↓1 夜、誰と会うか。ヒロイン候補から一人
    (この判定で末尾0、9、8だと追加イベント)

『ロザミア』

 どこかに行こうか。
 なんて思っていると、部屋のドアがノックされる。

グラン「ん? 誰だ?」

 夜中に訪問者。
 なんだか嫌な予感がするグランだが、ひとまず応じることに。

グラン「入って大丈夫だぞー」

ロザミア「……本当に呑んだのね」

 丁寧に部屋へ入ってきたのはロザミア。
 部屋に入り、ベッドに座る彼を見るとロザミアは呆れたふうにため息を吐いた。

グラン「好奇心に負けてな。結構美味しかったぞ」

ロザミア「そう。女の子の前だからはしゃいでたのね」

グラン「う゛……否定できない」

 ベッド脇の椅子に座るロザミアから冷静な指摘。
 確かにグラン一人ではあれほど呑むことはなかっただろう。


1・「なんか機嫌悪い?」
2・「今度呑みに行くか?」
3・「隣に来ないか?」

 ↓1

2  と決まったところで、落ちま

ロザミア「呑みに?」

グラン「ああ。勝手は大体分かったから、よかったら今度行こうぜ」

ロザミア「……フィーナの次は私ということね」

グラン「なんだ、その遊び人を見るような目は」

ロザミア「実際遊んでるじゃない。今までの非モテ鬱憤をはらさんとばかりに」

グラン「非モテっつうな! 否定しないけど!」

ロザミア「大人しく寝ていて。で、いつ行くの?」

グラン「いつ? 暇な時だな」

ロザミア「なんだ、決めているわけじゃないのね」

グラン(お? なんだか残念そうな顔を――)

ロザミア「そうやって先延ばしにするから、チャンスを――」

グラン「そろそろ僕の心が砕けるぞ、ロザミアさん」

 自分でもいたいほど分かっている欠点。
 それを女性に真っ向から指摘されると、快感どころの問題ではなかった。

ロザミア「……まぁ、いつでも誘ってもらって大丈夫ということよ」

グラン「――ん? あ、ああ」

ロザミア「……。それじゃ、おやすみ。私と呑む時は呑み過ぎないようにして」

グラン「おやすみ。浮かれ過ぎないように頑張るよ」

ロザミア「……」

 ほのかに頬を赤くさせ、出て行くロザミア。
 言っていることは厳しかったが、理不尽さはない。出会った当初よりはだいぶ鋭さもなくなったような気がした。

グラン(ま、楽しみにしてくれてる――のか)

 酒で揺れる頭を枕に沈め、グランは目を閉じる。
 眠りに落ちるのに、それほど時間は要らなかった。

『ロザミアの好感度が4上昇 合計84』


 翌朝。
 目を覚まし、朝食を終えたグランは甲板で仲間たちと話していた。

オイゲン「ふむ……まぁまぁの進み具合……なのか?」

グラン「分からないな……。っていうかだな、なんで僕の恋愛沙汰を話さないといけないんだ」

ラカム「そりゃ、ここから出る手がかりだからだろ」

ビィ「だなぁ。まぁ一応話易いだろ?」

グラン「……話しやすいか? この状況」

 甲板の隅。船尾で大きな毛布をテント代わりに、蝋燭で中を照らしてお話。
 怪談でもしかねない雰囲気である。それでいて中にいるのはグラン、ラカム、オイゲン、ビィという面子なのだから色々と怪しいのは言うまでもない。

オイゲン「しかしあのグランがな……長生きはするもんだ」トオイメ

ラカム「いや、でも俺はいつかこうなると思ってたぜ? まさか異次元に取り込まれるとは思ってなかったけどな」

ビィ「オイラの相棒だからな。オイラの全面保証つきだぜ」

オイゲン「はは、そいつは確かだな。けどまぁ、これからも波乱がありそうだな」

ラカム「だな。ルリアなんて最近はすごい顔してるし」

オイゲン「仕方ないだろ。一途にずっとああなのに、ここ数日グランがとられ――」

ルリア『……聞こえてますよ?』

三人『……』

グラン「え? あ、今ルリア僕の中にいるんだけど」

 三人の視線を受け、きょとんとした顔で言うグラン。

ビィ「ま、まぁあれだ! これからだよな! 全部!」

ラカム「だ、だな。グラン、応援してるぜ」

オイゲン「ファイトだ☆」

グラン「色々おかしいぞみんな」

 話は終わり。自然とそんな流れになり、蝋燭を消し毛布を剥がすラカムら。
 挨拶もほどほどに、グランとビィはその場に取り残された。

グラン「なぁ、ルリア。何かあったのか?」

ルリア「なんでもないですよ? グランは気にしないでください」

 グランの中から出てきたルリアは笑顔を浮かべる。
 いつもの彼女。けれどいつもと違うようにも思えたのは、果たしてグランの気のせいなのだろうか。


グラン「……ま、色々あったけど」

ビィ「これから、ってのは本当のことだな」

グラン「だな。……これから、か」

ビィ「……今までとは違う戦いだな」

グラン「不安しかないんだが」

ビィ「だなぁ。なにがあるか分からないし、警戒していこうぜ」

グラン「ああ。元の世界に戻れるように、頑張るか」

 ルリアも去り、二人きりになった二人は改めて決意する。
 誰一人欠けることなく、この世界から脱出する。
 何の危険もない現在、それは問題なく果たせるようにも思えるが――


『全てのエリアを回ったので、システム解禁

  これから自由行動、夜の会話を選ぶことで話が進む感じに。
  自由行動時は誰と会話するか、誰のイベントを進めるか、誰とデートするかを一回選択。
  夜は今まで通り、追加イベの判定ありでキャラを指定

  自由行動でイベントを五回終えると、そのキャラのエンディング。
  好感度20毎にイベントが一つ開放。好感度100で最終イベント開放。
  キャラのイベントが進行、全キャラのイベントが終了したりするとメインイベントも進行』

『とのことで、記念すべき自由行動一回目。番号だけでも、番号とキャラだけでも可』


自由行動
 1 会話(誰とかを指定可)
 2 イベント(誰のかを指定可)
 3 デート(好感度70以上のヒロインから指定可)

 ↓1


グラン「とは言ったものの……」

 グランサイファー前。
 ぼんやりとグランは森を見つめていた。

グラン「なにすればいいやら……」

ヤイア「あ、おにいちゃん!」

 と、そこへやって来たのはヤイア。
 グランの姿を見つけると、とてとてと小走りで駆け寄ってくる。

グラン「ヤイア。あぁ、今日はいっそう癒やされるなぁ」

ヤイア「そーお? おにいちゃんここでなにしてたの?」

グラン「ぼんやりしてたな。何すればいいかさっぱりで」

ヤイア「? よくわかんないけど――ヤイアとあそべるの?」

グラン「おうっ、時間あるから付き合うぜ」

ヤイア「わーいっ。じゃあおはなししよう?」

グラン「ああ、いいぜ」

 笑顔で嬉しそうに跳びはねるヤイア。
 そんな彼女を微笑ましい思いで見ながら、グランは彼女と何を話そうか考える。


1・「教えたこと、昨日はしたか?」
2・「どこか行きたいところはあるか?」
3・「今日はヤイアの料理が食べたいな」

 ↓1


ヤイア「いきたいところ?」

 グランの問いに、ヤイアは首をかしげた。

グラン「ああ。今度そこへ出かけようぜ。どこでも好きなところにさ」

ヤイア「うーんと、それならヤイア、ゆうえんちにいきたい!」

グラン「遊園地か。まぁ、確かにあそこならヤイアも楽しめそうだな」

 温泉、食べ物、バーやホテル……色々とあるが、遊園地は確かにヤイアにぴったりだと言えるだろう。

ヤイア「おにいちゃんといっしょにあそんで、あまいもの……もあるんだよね?」

グラン「ああ。美味しい……らしいな。僕の故郷とかにはなかったから、断言できないけど」

ヤイア「わー。ヤイア、たのしみにしてるね」

グラン「おう、期待してもらってもいいぜ」

 もう既に遊びに行っている団員もいるし、大丈夫だろう。目をキラキラと輝かせるヤイアの頭を撫で、グランは笑う。
 この前のことなどなかったかのような穏やかな会話。その後もグランはヤイアとのんびりおままごとをし、ゆったりとした時間を過ごした。

『ヤイアの好感度が4上昇』


↓1 夜の会話相手をヒロインから一人指定 追加イベントの判定は前と同じ条件


 いつものように、夕食を終えたグランは船内を適当に歩いていた。
 この世界から出るために、誰かと交流しておいて損はない。なので可能性のある人物、というものを探しているのだが、

グラン「誰もいないな……」

 割りとみんな遊びに行っているのかもしれない。大人は酒場やレストラン、温泉街などもあるし、退屈はしないだろう。

グラン「ですよねー」

ミラオル「彼らの真似かしら、団長」

グラン「ふおぉっ!? ミ、ミラオルか」

ミラオル「……驚かせたかしら」

グラン「いや、大丈夫だ」

グラン(小さくて見えなかった……というか、後ろ歩いてる気配を感じなかったな)

ミラオル「そう。ところで団長。ツノコにはよく会うのかしら?」

グラン「ツノコ? ここ何日かは会ってないな。何か頼みごとか?」

ミラオル「ええ。腕が鈍りそうだから、的か魔物、敵を用意してもらいたいの」

グラン「ふむふむ、確かに……」

 自分も数日戦わない日を過ごしてきた。今はそれでもいい。けれどこの世界を出て帰還した時、実力が衰えきってしまっていればどうなるか。想像が容易くできる。


1「お願いしておく」
2「僕でよければ、特訓付き合うぜ」
3「休み、楽しんでるか?」

 ↓1

ミラオル「休み……?」

グラン「おう。お願いはしておくけどさ、折角戦わなくてもいいんだから時間も余るだろ? 戦い意外も大切だからな」

ミラオル「人のプライベートは詮索するべきじゃないと思うけど?」

グラン「駄目か?」

ミラオル「ええ」

グラン(即答……そして口数が少なくなった……。強引にいくか)

グラン「そうか……けどな、団長と団員といえど、僕はしっかり代価を払ってほしいんだけど」

ミラオル「依頼する代価――ということね」

グラン「ああ。というか、団長として純粋に気になるから協力してほしい。僕、色々あるからさ」

ミラオル「……。休みはそれなりに楽しんでいるわ」

グラン「そうか? 仕事三昧じゃないか? しっかり食事はとっているか?」

ミラオル「父親……。誘われたりはするから、今日も食事に行ってきたわ」

グラン「ほぉ、意外だな。そっかそっか。安心したぜ、ミラオルも休んでるみたいで」

ミラオル「……」

グラン「ミラオル?」

ミラオル「なんでもないわ。それじゃ、私はもう戻るから」

グラン「お、おう? おやすみ」

ミラオル「ええ、おやすみ」

 何故だか微妙に笑って、ミラオルはグランへ背を向け歩きはじめる。

ミラオル「……変わらないわね」

 ぼそっと小さな声で呟く彼女。
 何を言ったのか聞こえなかったグランは、急に帰る彼女の背中を何か失礼をしでかしたのではと心配そうに見つめた。

『ミラオルの好感度が5上昇 合計 19』


【一覧】

フェリ 13   「まだ、分からないな」
シルヴァ 20  「軽率な面があるな」
ミラオル 19  「甘い、のよね」
ロザミア 84  「団長のど変態(昨日の今日なのに)」
マギサ 38   「見ていて飽きないわね」
ヘルエス 62  「誠実な方、ですね」
カリオストロ 3 「あん? 興味ねえな」
クラリス 58  「私にもチャンスがあったら……」
フィーナ 29  「団長? よく分からないなぁ」
ダヌア 99   「だんちょ……するぅ……」
         「ふん……ふんふん……私も団長とする。とダヌアは言っている」
         「おいダヌア! 意味分かってんのか?」
ヤイア 57   「いいお兄ちゃんだよ?」


 翌朝。

グラン「ってことでだな、僕はここ数日色々大変だったんだ」

ローアイン「なるほどなるほど」

エルセム「グっさん、マジトラブルメーカー?」

トモイ「ってか、裏山爆死?」

ローアイン「結局自慢的な?」

4人『ウェーイ!』

グラン「って違う! 僕本当に大変なんだからな! 危険人物扱いだからな!」

トモイ「そりゃ、ちっちゃい子とのロマンスはねー?」

エルセム「だよねー?」

ローアイン「ですよねー?」

トモイ「そうだよねー?」

グラン「みたいなー?」

4人『ウェーイ!』

ローアイン「さっすが団長! ノリノリっすね」

グラン「か、身体が勝手に動くんだ……」ゼエハァ

グラン「ま、まぁ僕も僕なりに苦労していると思ってくれ」

ローアイン「いやでも、やっぱり男として夢だよな?」

グラン「そうだけど、そうなんだけど、心の準備がな……」

エルセム「もうここまで来たら突っ走るしかないっしょ」

トモイ「無茶しやがって……」

グラン「玉砕覚悟ってことかコラ」

ローアイン「ってか、面子的に爆発、蒸発みたいな?」

グラン「実際そのレベルだから止めてくれ」

 朝食後の会話で、ドッと疲れたグランであった。


 
自由行動
 1 会話(誰とかを指定可)
 2 イベント(誰のかを指定可)
 3 デート(好感度70以上のヒロインから指定可)

 ↓1

グラン「……」ポケーッ

ダヌア「……ぐら」

グラン「……ん?」

 朝食を終えてグランサイファー前でぼんやりと、折り畳みのベッドに寝転がっていると、いつの間にか彼の横にダヌアが立っていた。

グラン「おおっ、ダヌア。どうした? この島に来てから、あんまり話してなかったけど元気そうだな」

ダヌア「……」フルフル

グレーテル「見てわかんねーのか?」

ヘンゼル「ダヌアはそれほど元気ではない」

グラン「え? なにかあったのか」

グレーテル「相変わらずダナ、オマエは」

ヘンゼル「しかし、そこが魅力ともいえる」

グレーテル「色々あっただろうに、変わらないってもの考えものだけどナ」

グラン「けなされてるのか、褒められてるのか……」

ダヌア「だんちょ……でぇ」

ヘンゼル「団長。デートをしようとダヌアは言っている」

グラン「で、デート? それはまた突然だな」

ヘンゼル「そうでもない。ダヌアは何日も考えていたぞ」

グレーテル「団長が女にうつつを抜かしているときもナ」

グラン「そ、そうか。ってコラ」

グレーテル「とにかく、デートしてヤレヨ。こいつが誰かと出かけようとしてんダゼ?」

グラン「それは……そうだな」

 確かに、自主的に彼女が誰かと何かをしたいと思っているならばそれを叶えて上げたいと思うのは当然のこと。
 グランもそれは同じである。どうせ暇をしていたところなのだ。断る理由はない。

グラン「分かった。デートしようか、ダヌア」

ダヌア「……っ」パァァ

 嬉しそうに目を輝かせ、何度か頷くダヌア。
 グランはフッと笑う。

グラン「どこか行きたいところはあるか?」 

ダヌア「えこぉ……」

ヘンゼル「ふん……ふんふん。エスコートしてくれ、とダヌアは言っている」

グレーテル「この前聞いた話を早速実行――もごご」

グラン「話?」

ダヌア「……」メソラシ

ヘンゼル「グレーテルの口を塞いでいるダヌアから察してくれ」

グラン「聞かない方がいいのな。分かったよ」

 苦笑い。ベッドはそのまま、起き上がるとダヌアらの前に立つ。

グラン「じゃ、行くか」

ダヌア「ん……」

 休みは堪能しなくては。
 髪と服を簡単に整えると、グランは森へと歩き出した。




ツノコ「デートです」

ツノコ「はじめてなので説明をしましょう」

ツノコ「デートでは三回、行く場所を選んでいただきます。グランサイファー、森、遊園地エリア、フードエリア、温泉街、ホテル街。更に各エリアに4つ行き場所があります。エリア、場所を選んだ後に会話の選択肢を選択していただきます」

ツノコ「正解を選ぶと好感度、満足度が上昇。行き場、キャラによって好感度、満足度の上がり具合が変化します」

ツノコ「そしてデート終了時、満足度によってもっと一緒に過ごすか選択肢を選択することができます。条件は、好感度70~80の場合は満足度が80以上。好感度81~90の場合は満足度が70以上。好感度91~は満足度60以上」

ツノコ「一度関係をもった相手ならば、デートの最中にも……なんてこともあるらしいです」

ツノコ「では、そういうことで――」


 ↓1 どこへ行く? (グランサイファー、森、遊園地エリア、フードエリア、温泉街、ホテル街)


 島へ来てから初めてのデート。
 森を歩くこと数分。グランらはフードエリアへと到着した。

グラン「ここだ。デートと言ったら食事だよな」

ダヌア「におぃ……」

ヘンゼル「いい匂いがする。とダヌアは言っている」

グレーテル「らしい場所じゃネーカ。安心したヨ」

グラン「そりゃ僕は本気だからな。へたなとこには連れていかないさ」

 とは言っても、彼女らの反応に安心している彼もいるのだが。

グラン「さて、どこに行こうか」

1・魚料理が名物らしい川際のお店
2・見るからにがっつり系なお肉料理がウリのお店
3・さっぱりヘルシーな塩ラーメン屋が美味しいらしいお店

 ↓1

今日は落ちま
更新少なくて申し訳ない


グラン「さてと……どうぞ、ダヌア」

 デートなのだからと、少し洒落た落ち着いたお店へ。店員に案内されたテーブルの席へダヌアを座らせると、その向かい側へとグランは座る。

グレーテル「グラン、真面目すぎんくらい真面目ダナ」

グラン「だから言っただろ。僕は本気だからな。ダヌアのためだ」

ダヌア「となりぃ……」

ヘンゼル「ダヌア。デートで男女はこうして座るのだ。我慢しろ」

 グランをからかうように言うグレーテルに、椅子ごとグランの隣へ行こうとするダヌアを止めるヘンゼル。デートと言えど普段とまったく変わらない。

グラン(いきなりデートとか言われた時はびっくりしたけど……普通だな)ジーッ

ダヌア「ぁ、あぅ……」カアァ

グラン(うん、島の影響はなさそうだ)ジジジーッ

ヘンゼル「団長。あまり見つめられるとダヌアが沸騰する」

グラン「え? あぁ、つい見ちゃってたな」

ダヌア「……」

 言われ、ハッとする。
 彼が苦笑して謝れば、前には顔を赤くさせてモジモジと見てくるダヌアが。

グラン(……破壊力が)

 いつもと同じと思っていたが、雰囲気は違うのかもしれない。少なくとも、自分の彼女の見え方は違う。そう感じるグランであった。

グラン(って、いかんいかん)

グラン「さ、早速注文決めようぜ。お腹空いたしな」

ダヌア「めにゅ……」

ヘンゼル「団長。ダヌアがメニューを所望だ」

グラン「おう。ほら」

 メニューを手渡し、気持ちを落ち着かせようと深呼吸。ちょっとだけ冷静になった気分で、グランももう一枚のメニューを開いた。


1・「ダヌア、これ一緒に食べるか?」
2・「おすすめ料理にするか」
3・「ダヌアは何食べるんだ?」

↓1

『ぞろ目おめー
 選択肢も正解続きなので、フードエリアでの満足度上昇は35。

ついでに、ダヌアとの濡れ場のシチュエーションなど希望があれば記載を。というか、ヒロインのキャラの中なら希望はいつでもどうぞ。数があまりにも多くなければこちらが楽になるので』


ダヌア「……?」

 グランがダヌアへ声をかけると、彼女は首をかしげた。

グラン「網焼きと刺身だってさ。一人前ちょっとくらいあるらしいし、隣来て一緒に食べようぜ」

ダヌア「!」コクコク

ヘンゼル「やれやれ。団長、申し訳ないな。気を遣わせてしまったか」

グラン「いや、俺もこれ食べたかったしな。焼きと生の海鮮って豪華だし」

グレーテル「今日はとことん気が利くナ。熱でもあるんジャネーノ?」

グラン「うっさいやい」

 グランの提案に異論はないらしい。ダヌアがいそいそと椅子を運ぶのを横目に、グランは料理を注文した。


『寝るので今日は落ち』


 料理がくると早速二人は食事をはじめた。

グラン「ダヌアは箸、慣れてないだろうし……フォークか?」

ダヌア「ぐらん……」

ヘンゼル「ふむ……ふむふむ。団長、とダヌアは言っている。食べさせろ、ということらしい」

グレーテル「甘ったれてるナ」

グラン「はは、僕か。分かった。ちょっと待ってろ」

 甘えられて悪い気はしない。グランは快く頷くと、醤油をつけた赤身の刺身とご飯を一口分ダヌアへと差し出す。

グラン「ほら。あーん……」

ダヌア「あー……」

 前にした時と比べほんのり赤くなったダヌアが、それを口へ。もぐもぐと噛み、しっかりのみこむと笑顔を見せる。

ダヌア「おぃし……」

ヘンゼル「いつもの二倍は美味しいとダヌアは言っている」

グラン「そうか。んじゃ僕も……。お、確かに美味しいな」

ダヌア「ぐらぁ……」

グラン「貝か? ほら」

ダヌア「んー……」パクッ

グラン(……かわいいよなぁ)

 自分のすぐ隣で食べるダヌアを見つめ、しみじみ思うグラン。

グラン(けどそれ以上に、色々と刺激的だよな……)

 ちらっと視線をちょっと下へ。身長差のせいか、ダヌアの谷間がよく見える。距離が近いのもあり、いいにおいもするし……少しだけ変な気分になりそうだ。

グレーテル「おい、団長。食わないノカ?」

グラン「食うっ!? あ。ああ、料理だよな」

ダヌア「……?」

 何故か慌てるグランを、ダヌアはきょとんとした顔で見た。



グラン「……ふう。美味しかったな」

ダヌア「いっぱい……」

 食事を終えて外へ。
 二人とも満足げにお腹を擦り、息をもらす。

グレーテル「さ、次はどこに行くんダ?」

ヘンゼル「私たちは団長に任せよう」

ダヌア「……」ジー

グラン「ああ。ちょっと待ってろ、考えるからな」


↓1 どこへ行く? (グランサイファー、森、遊園地エリア、温泉街、ホテル街)

グラン「ちょっとゆっくりするか」

 うん、と頷いてグランは歩き出す。
 ダヌアはそのちょっと後ろ横をゆっくりと歩く。

グレーテル「ゆっくりぃ? 森でも行くのカ?」

グラン「まぁまぁ。ちょっとついてきてくれ」

 グランの周りをうろつくグレーテルに答えるグラン。
 そのまま一行はほどほどに会話をしながら目的地へと向かった。

グラン「ここだ」

グレーテル「……切るか?」

ヘンゼル「グレーテル、早合点はいけない。ここは酒場もある。それに、もしそうなってもダヌアは――」

ダヌア「……?」

 二人を交互に見る人形二人。
 ダヌアはきょとんとしていたが――グランは、

1・酒場、行こうか
2・休憩するか

 ↓1

『高好感度でほぼ無条件成功』

ダヌア「……!」

 グランが緊張しながら口にすると、ダヌアがぴくっと反応する。
 と同時にヘンゼルとグレーテルが微妙に敵意を出した。

グラン(僕なに考えてるんだろうか……)

 食事後にホテルに誘う。
 付き合っている仲などならいいだろうが、嫌われても仕方ない選択である。

ダヌア「……やすむ」

グラン「へっ? あ。そ、そうか」

 が、ダヌアは頷いた。 

ヘンゼル「……団長。優しくしてやってくれ」

グレーテル「……」ジーッ

 そして意外なことにも、人形達も受け入れている。

グラン「……ああ。勿論だ」

 期待を裏切るわけにもいかない。グランは頷くと、ダヌアの手をとった。

グラン「行こうか」

 ダヌアは戸惑いながらも、首を縦に振った。


『ということで、落ち。ダヌアとのシーンを書き終えてから更新しま』

『好感度が全て。あと選択肢が少々で、>>1の気分が重要。即ち好感度を稼ぐとヌルゲーとなる』


『とのことで、遅ればせながら更新をば。長すぎてカットしたマギサさんよりも長くなったけれど、ご了承を』


 ホテル、と聞くと豪華な宿屋屋のようなものを想像していたグラン。だが適当に、見た目が気に入ったところで受付を済ませて部屋に入ると、そのイメージは簡単に崩された。

グラン「うぉー……これがホテル?」

 ベッドに棚、テーブルに椅子。オシャレな雰囲気なのは間違いないが、全体的に大人な感じ。ピンクな色が多く、恋人などと宿泊するのが主な目的なお店なのだろうと見てとれた。

グラン「普通のホテルじゃないかもな」

 なんとなく、そう思えるくらいにはその空気が強い。

ダヌア「……」ソワソワ

グレーテル「おい、ヘンゼル。ダヌアが落ち着きないぞ」

ヘンゼル「仕方ないだろう。まさか一回目でここまで到達するとは、知識を与えた者も思ってはみまい」

グラン「……」

 ちらっと、隣で会話している三人を見る。この部屋で二人で。そう思うと、何もしてやしないのに身体が反応しそうになってしまう。


グレーテル「まずは風呂ダナ」

ダヌア「ふーろぉ、やぁ……」

ヘンゼル「ダヌア、これからのことは分かるだろう。行くぞ」

ダヌア「へんぜ、ぐれぇ、ま……」

 待って、と言いたいのだろうがその前に引っ張られ、風呂場があるであろう場所につれてかれるダヌア。

グラン「……緊張するな」

 残されたグランは、そわそわと部屋をうろつき、ベッド……ではなく、テーブル横の椅子に座る。

グラン「自分で誘っといてこれだからな……」

 はぁ、とため息。
 島を出るため、島のせい、ダヌアが好き……等々。頭に浮かぶ理由はあれこれで、 いまいちぱっとしない。

グラン「なんか、最低な男になった気分だ」

 それでいてやる気はあるのだから、そういう罪悪感に苛まれめても致し方ない。
 でも、もうここまで来たからには引き返せないのだ。


グラン「覚悟決め……」

 ……よう。そう呟こうとして、グランは固まる。
 開いたドアから、ダヌアが姿を現した。お湯を浴びてきたのか髪はしめっていて、身体にはタオルだけ。低身長ながら見て分かる豊かなスタイル。綺麗な肌に髪がはりついていて……いやに色っぽい。

ダヌア「だんちょ……しゃわぁ」

 それでいて、舌足らずなかわいい声で話すのだから……

ヘンゼル「ふん……ふんふん。団長がシャワーを浴びる番だとダヌアは言っている」

グレーテル「ほらさっさと行ってコイ」

 見とれていたグランだが、彼女の後ろからひょいと人形達が顔を出すと、ハッと我に帰る。

グラン「お、おうっ。行ってくる」

 吃りつつなるべくダヌアは見ないようにドアへ直行。若干前屈みで。

グラン「……す、すごいな……ダヌア」

 服を脱ぎ、シャワーを浴びて身体をきれいにしておく。すっかり反応している自分のそれを押さえるようにタオルを巻き、グランはぱぱっと浴室を出た。

グラン(……いざ)

 さながら決戦直前。気持ちを引き締め、部屋へ。

ダヌア「……」

 すると部屋ではダヌアがベッドに座り、そわそわとしていた。やはり普段とは違う色気を漂わせる彼女は、落ち着きなく部屋を見回している。

グレーテル「お、来やがったナ」

ヘンゼル「……」

グラン(……やっぱりいるのか)

 その隣には人形達が。先程は人形らに感謝したグランだが、今はやり難さを感じざるを得ない。

ヘンゼル「すまない。私たちのことは気にせず、ダヌアを甘えさせてやってくれ」

グレーテル「安心シナ。邪魔はしないからサ」

グラン「まぁ、いいけどさ。そっちの方がダヌアも安心するだろうし」

 見られているという感覚は抜けないが、ダヌアを想うならばそっちの方がいいのだろう。割りきることに。
 苦笑しつつベッドへ。ダヌアの隣に座ると、彼女は身体を若干強ばらせる。

ダヌア「する……?」

ヘンゼル「するのか、とダヌアは――」

グレーテル「ヘンゼル。野暮なことはやめときナ」

グラン「はは、そうだな。それじゃ……するか」

 わきで漫才をしている人形をちらりと見やり、ダヌアの頭を撫でるグラン。濡れた髪に触れると、ダヌアは身体に入れていた力を抜く。


グラン「ダヌア、ベッドに」

ダヌア「……」コクリ

 従順にベッドへ仰向けに寝たダヌア。その上へ押し倒したような体勢で、グランがベッドに手をつく。
 数秒、間近で見つめあうとグランは彼女へ口づけをかわす。

ダヌア「ん、っ……」

 ギュッと目を瞑り、胸の前で手を合わせ力を入れるダヌア。初々しい反応をする彼女へ、グランは何度か短いキスを繰り返し、ダヌアの顎へ手を添えると彼女の口へ舌を入れた。

ダヌア「ふぁ……」

 戸惑いとはまた違う声。目を開き、戸惑う様子のダヌアをグランはじっくり味わう。正しい方法など知りもしないが、口内を撫で、舌へと絡める。そうしていると、ぞくぞくとダヌアが身体を震わせていることに気づいた。

グラン「……ダヌア、触るぞ」

 唇を離し、囁くような音量で告げる。ダヌアが頷くのを確認するとほぼ同時に、グランは彼女の胸へ手をやる。タオルをほどく、その動作でも揺れる膨らみを鷲掴みに。手に余るほどのそれを優しく愛撫する。手が食い込むように、柔らかく受け止める膨らみ。それに触れる度、目の前の少女は甘い声をもらす。

ダヌア「ぁっ、あ……」

 段々と乳首を固くさせ、閉じた脚をもじもじと擦り合わせるダヌア。戸惑いや緊張が強かった表情も、快楽にゆるんできているように見えた。

グラン「いつもの儀式、しようか」

 フッと笑い、グランは彼女の頭を撫でる。頭を撫でる、いつもの行為。脱力しかけていたダヌアの身体から力が更に抜けた瞬間、グランは彼女の秘所へと手をやった。


ダヌア「ん、っ!? ふぁ、ぁ……ん、う」

 一瞬、驚いた様子を見せるがすぐに大人しくなってしまう。身体を密着させ頭を撫でられ、キス、あそこへの愛撫、同時に与えられる快感。ダヌアは目を閉じ、繋がった口から喘ぎ声をもらす。
 再び開いた目はうっとりと、快楽に酔いしれるように恍惚としていた。

ダヌア「ぁ……っ、うぅ……!」

 ほどなくして、ダヌアが一際大きな反応を見せた。身体を大きく震わせ、ぐったりと脱力してしまう。
 指にくる愛液の感触で、イッたのだろうとグランは気づく。

グラン(……良かった)

 少々強引にしてしまったが、大丈夫だったらしい。唇を離し、指を止め、グランはひと安心。

ダヌア「ぁ……ふぅ」

 目の前でぼんやりとしているダヌアを見つめる。身体を無防備に投げ出し放心している姿を見ていると、今にでも手を出してしまいそうだ。

グレーテル「おい、ダヌア。お前からもしてヤレ」

グラン「うおっ、びっくりした」

グラン(そういやいたんだな……)

 横から声がし、跳び跳ねるグラン。今更なことを思い出し、彼は苦笑する。

グラン「……っと?」

 その直後、彼は誰かに押されてベッドへ尻餅をつく。見れば惚けていたダヌアが起き上がり、自分の前に座っていた。


ダヌア「ぐらぁ……する」

グラン「何かしてくれるのか?」

ダヌア「……」コクン

 まだ息も整っていなそうだったが、しっかり頷くダヌア。彼女は頷くと、恥ずかしそうに視線を下に向けつつ彼をベッドの端に座らせる。ダヌアは一度ベッドから降り、床に座った状態で彼の脚の間に。

グラン(これって、もしかしなくてもだよな……)

 初めてなことに、グランはごくりと唾をのむ。舌や口で……など、あり得ることなのか。緊張しながら待っていると、のんびりとした動きでダヌアがグランのタオルをとった。

ダヌア「……おっきぃ」

 身体を洗う前から大きくなっていたそれは、ダヌアへの愛撫の最中もおあずけだったのもあり、硬直しきっていた。驚いたように言うダヌアに、ちょっと嬉しくなるグランである。

ダヌア「……ん」

 手、口や舌、と思っていた彼だがダヌアはその予想外のことをした。膝立ちになり身体を前に出すと、ダヌアはその大きな胸でグランのものを挟んだ。

グラン「っう……」

 まだ味わったことのない感覚に思わず腰が浮いてしまう。柔らかく、けれどハリがある二つの膨らみ。それは容易に大きくなっていた彼のものを挟んでしまう。
 男性器へとくる刺激もそうだが、視覚的にも刺激が強い。


ダヌア「ん、ぅ……」

 悩ましい声を出しながら、胸を上下させるダヌア。大きい膨らみが彼女の手で左右から押さえられ、グランの男性器に押し付けられ形を変える。グランの先走りと擦り合わさり、卑猥な音が立つ。ただ包まれただけでも充分気持ち良かったのだが、擦られるともう余裕はない。

グラン「あ……っ、く」

ダヌア「ぐらん……。ぅ?」

 気持ち良さそうに声を出す彼を、満足げに見ていたダヌア。そんな彼女へヘンゼルが耳打ちをし、離れる。何を言ったのか、グランは怪訝に思うが、すぐ話の内容を理解する。

ダヌア「ん……ちゅ、んん」

 胸を動かしている最中も透明な液を流していた男性器の先端を、ダヌアが口に含んだ。
 胸の圧に加え、それまでなかった先端への刺激。湿った唇と口内に吸われる感覚。

グラン「うぁ……くっ!」

 耐えきれず、グランは達してしまう。ダヌアの口へ勢いよく射精してしまうグラン。口内へ出されたそれに、ダヌアは驚き目を見張るが、彼女は意外にも動きを止めず、むしろ激しく胸を上下させ、男性器の先端を吸う。彼女の口の端から精液が溢れ、胸へと滴る。

グラン「ぐ、ダヌア……っ!」

ダヌア「ぷぁ……ん、ぁ、ふぅ」

 射精の最中も尚、搾りとるように動かれダヌアの名前を呼ぶ。彼女はそれに気づくと嬉しそうに微笑し、グランの男性器へ、快感を与えることに集中してしまう。精液はもう飲んでしまったらしい。
 どうやら、グランがただ気持ちよくなっているだけだと思っているらしい。それは間違っていないのだが、絶頂ということすら知らなそうだった。
 もし知っているのならば、余程のサディストなのだが。


グラン「ダ、ヌア――だ、駄目だ」

 何故ダヌアに喘がされているのだろう。そう思うも、身体が反応してしまうのは止められない。
 唾液が徐々にダヌアの口内にたまり、口から男性器へ滴ることで滑りは先程よりもよくなり、口での快楽も増す。更に胸から口から立つ音も強まり、視覚的にも興奮を煽る。
 無意識なのか、口内で舌先を使い先端の周りを舐めるようなこともしており、吸う感覚と合わさり腰が抜けてしまいそうだ。
 絶頂から絶えず刺激を与えられ、頭が真っ白になりそうだが、その強い刺激に意識が鮮明に戻される。

グラン「っう! ――ぐっ、ぁ!」

 休む間もなく訪れた二度目の絶頂。グランは叫ぶような声を上げ、先程と同様にダヌアへと精を注ぐ。

ダヌア「っ? ぁ……」

 グランの声に驚いたダヌア。彼女が口を離しグランの顔を見ると、彼女へと精液がかかってしまう。
 顔や胸を白く汚すそれ。初めて目にする精液に、ダヌアは目を丸くさせ顔へとついたものを指で拭った。

ダヌア「……んぐ」

 ジーっとそれを観察し、おもむろに口へ。先程飲み込んだ時は若干まずいと思ったのだが、これがグランが気持ちよくなって出たものだと思うと、味もまた少し変わったような気がした。
 ほのかに苦い、ドロドロとした濃厚な液体。味はいいものではないのだが、ダヌアは自分からそれを口にする。

ダヌア「ぉいし……」

 美味しい、といつの間にかダヌアは思っていた。

グラン(駄目だ、また大きく……)

 白く汚れ、その汚れを口にして美味しそうにするダヌア。顔の次は胸。指で掬うのが億劫になったのか、胸を持ち直接自分で舐めはじめる。
 そんな彼女を見ていると、またすぐグランのものは元気を取り戻してしまう。


グラン「っ……ダヌア」

 我慢できず、グランは身体を起こし、座っている自分の膝の上を示す。何の疑いもなく、やってきたダヌアをグランは自分と向き合うように座らせた。

ダヌア「ぐらぁ……きもちぃ……?」

ヘンゼル「団長は気持ち良かったか、とダヌアは言っている」

グラン「あぁ、上手だった。……ただ次からは一回白いのが出たら止まってくれ」

ダヌア「どろぉ……?」クビカシゲ

グラン「うん。割りと辛かったから」

グラン(気持ち良くもあったがな)

グラン「……っと。ダヌア。そろそろ本番しようか?」

ダヌア「……ん」コクリ

 頭を撫でながら問うと、ダヌアは頷く。意味を理解しているかは分からないが、もう止める気はグランにない。

グラン「痛いかもしれないからな。ちょっと、我慢してくれ」

ダヌア「……」コクコク

 痛い、と聞いて身体に力が入るが、それだけ。ダヌアの腰を上げさせるグランに抵抗はせず、じっと自分の割れ目へあてがわれる男性器を見つめる。

グラン「いくぞ……」

 先端が秘所へと入り、ぬるっとした感触に包まれる。目の前でダヌアが甘い声を上げ反応し、恥ずかしげに目を逸らした。
 可愛らしい仕草に苦笑しつつ、更に奥へ。ダヌアの腰をおろさせ、そこからは一思いにぐっと奥へと入れた。


ダヌア「っ……! ひぅっ」

 すると痛みを感じたようで、ダヌアがグランへとぎゅっと抱きつく。大きな胸がグランの胸板へと押し付けられ形を変える。胸だけではなく、身体全体がスベスベとしていて柔らかい。

グラン(お、落ち着け……うん、落ち着こう)

 色々なものがすっ飛んでしまいそうな自分を必死に押さえ、グランは華奢な身体を抱き締める。

グラン「大丈夫か? 痛かったら、止めてもいいからな」

 グランを強く抱き締め、肩へ顔を押し付けるようにしていたダヌア。彼の言葉に反応し、顔と顔を間近に近づけた彼女は、若干涙声で懇願するように言う。

ダヌア「……なでぇ。きすぅ……」

グラン(こ、壊れる……何かが壊れる……)

グラン「う、うん。頑張ってるからな」

 内心悶えながら口づけをかわすグラン。頭を撫でながら、唇を舌を優しく愛撫する。

ダヌア「ん、ふぁ……」

 どうやらダヌアはこれがお気に入りのようだ。潤んでいた目は蕩けはじめ、自分からもグランの舌や唇を、唇で挟んだり舌を吸ったりと動きはじめた。
 身体を密着させ、繋がったままのキス。気持ちいい……のだが、焦れったい気持ちは強まる。

グラン「ん……ダヌア。そろそろ」

ダヌア「……ぅ」コクリ

 グランへと頷くダヌア。最後に一度ダヌアの頭を撫でると、グランは彼女の脚の付け根辺りを持つ。そしてゆっくりと上へ。


ダヌア「きゃぅっ」

 すると、ダヌアが大きい反応を見せた。短く高い声を上げ、身体を後ろへ仰け反らせるダヌア。痛み、からではないようだ。今はびっくりしたように目を丸くさせているが、声を出した瞬間、その目も、声も、快楽に染まっていた。

グラン「少しずつ速くするからな」

 言って、グランは彼女の腰を上下させる。動く度に膣内と男性器が蜜を絡め音を立て、二人へ快感を与える。吸い付くように男性器を締め付け刺激するダヌアの中。グランのものが入りきらないくらい小さいのだが、しかしだからこそ締め付けは強かった。

ダヌア「ぁっ、あ、んっ……ひっ、ぁ」

 腰が上下する度反応を見せるダヌア。口数が極端に少ない彼女でも、生理的に出てしまう声は抑えられないらしい。うっとりとした表情で、甘い声をもらす彼女は、押し付けた胸の突起を擦るように、身体を揺らす。おそらくは無意識。だがグランを求めるような姿に、彼の興奮は更に強まる。

グラン「ダヌア、気持ちいいか?」

ダヌア「……っ、きもちぃ、ぁ、あっ」

 腰を動かす度に愛液が音を立てて押し出される。奥を突いているのを感じながら、グランは目の前で乱れるダヌアを見つめた。

グラン「っ……ダヌア、そろそろ……」

 もっと彼女を楽しみたい、と思うが限界はすぐ近づいてくる。聞こえているのかいないのか、ダヌアは笑みを浮かべてコクコクと首を縦に振り、喘ぐ。

グラン「いく、ぞ――っ」

ダヌア「あっ、ん――ふぁっ!」

 グランからもダヌアを抱き締め、達する。射精とほぼ同時にダヌアも絶頂に達し、中が強く締まった。


グラン「っ……ふぅ」

 痙攣するかこのように震える中へ注ぐ。狭い中から溢れてしまうほどの異常とも思える量。それが男性器から放たれると反応し、ダヌアが身体を震わせる。

ダヌア「ぁ……あつぅ……」

グラン「……はは、痛くなかったか?」

 うわごとのようにもらす彼女の頭を撫で、声をかけると彼女は首を縦に振る。が、それ以上のことはできないようで、コテンと頭をグランの肩に乗せる。

グラン「気持ち良かったよ、ダヌア」

 これ以上はできないだろう。グランは中から自身を抜き、ダヌアをベッドに寝かせる。

ダヌア「ん……」

 愛液で濡れた秘所と脚。割れ目から溢れる白濁と赤い液体。ぐったりとベッドに寝転がり、まだ少し熱のこもっている目でこちらを見るダヌア。

グラン(……我慢我慢)

 深呼吸。視線はダヌアから外し、彼女の隣へと横になる。

ダヌア「……ん」

 すると甘えるようにグランの腕に抱きつくダヌア。大きい胸で腕を挟むようにして密着しており……グランはまた自分のものが大きくなったのを感じた。

グラン「疲れただろ? ちょっと休もうか」

ダヌア「……」コク

 言うと共に頷いて、目を閉じるダヌア。一分もしないうちに彼女は寝息をたてはじめた。

グレーテル「うまくやったんじゃネーノ?」

グラン「グレーテル。だと安心するけどな、男として」

ヘンゼル「ダヌアも安心しただろう。団長。これからもダヌアのことをよろしく頼む」

グラン「あぁ。ええと、けどまぁ……他に女の子と関係があるんだけど、それでもいいなら」

グレーテル「んなこと何日も前から承知の内ダヨ」

ヘンゼル「ダヌアの近くにいるのならば……それで」

グラン「……そうか」

 何か理由もあるのかもしれない。けれど彼は尋ねず、ただ頷く。ダヌアから、仲間から離れる気はない。ならこれから、知ることにもなるだろう。

グラン「僕も、ちょっと休むか」

 真面目に考え、グランは眠気に身体を任せた。隣から聞こえる寝息に笑みをこぼしつつ。



 ホテルで休憩を経て、外。

グラン「……デート続行、だな」

ダヌア「……」ベター

グレーテル「一層甘えん坊になった気がすんナ」

ヘンゼル「道理といえば道理だ」

グラン「嬉しいけど、これはちょっと歩きづらいな……」

グレーテル「ま、飽きたら離れるダロ」

ヘンゼル「頑張れ」

グラン「投げやりだよな」


↓1 どこへ行く? (グランサイファー、森、遊園地エリア、温泉街)

『忘れていた満足度。30上昇で65』


 歩いて、温泉街。
 湯気があちこちから上がる、静かな場所へとやって来た。

グラン「うん、ゆったりした雰囲気でいいな」

ダヌア「……」

グラン「ダヌア? なんでそんなに離れる」

ヘンゼル「苦手なものがあちこちにある状態では仕方ないだろう」

グレーテル「ホテル出る前も若干渋ってタヨナ」

グラン「あぁ……そういうことか」

 確かにダヌアはそういうところがあった。
 この場所を選んだのは正解か、間違いか。


『一度のデートで起こるR-18なイベントは一回だけで』


1・「足湯ってのはどうだ?」
2・「のんびり散歩するか」
3・「みんなの土産でも見てくか」

 ↓1 

『眠くなったので、落ちま』


ダヌア「ん……」

 グランの提案に、ダヌアは首を一度縦に振る。若干離れていた距離を縮め、グランのすぐ横へ。

グラン(お風呂に入らないって分かったからかな)

 のんびりと考え、ダヌアの手をとるとグランは歩き出す。

グラン「たまにはこうしてただ歩くのもいいな」

ダヌア「のびぃ……」

ヘンゼル「ふん、ふんふん……のんびりは好きだとダヌアは言っている」

グレーテル「ハードな運動の後だからナ」

グラン「やめい」

 ケタケタと笑うグレーテルへ素早くつっこみ。人様の前で――なんて思うが、ここにいるのはツノコの創った街。気にしている人間はいなかった。

グラン「でもまぁ、くたびれない程度にはしておこう。帰りもあるし」

ダヌア「……」コクリ

グラン(さっきまで僕はダヌアとハードな運動……って、駄目だ。今は散歩中。気にしない気にしない)

 自分の邪な考えを振り払うように頭をブンブンと振り、グランは前を見る。
 ゆったりとした雰囲気の中で、ダヌアと過ごす。場所のせいで時折ダヌアが驚いたりしたけれど、散歩はそれほど悪くはない選択だっただろう。


満足度10上昇 合計75

今回、デートの最中に件のイベントがあったので、デート終わりの選択肢はなし


 グランサイファーの前に着いた。周りも暗くなりはじめた夕食時。ひとまず解散ということで、ダヌアと別れる。

ダヌア「……ぐら、ん……ありぃ」

グラン「おう。僕も楽しかったよ。ありがとな。また今度出掛けよう」

ダヌア「……ん」

グレーテル「簡単な会話なら、もう大丈夫そうダナ」

ヘンゼル「いいことだ。グラン、私たちからも礼を言わせてもらおう」

グラン「あぁ。二人も今日はありがとう」

グレーテル「へへ、二人カ。ダヌア、行くゾ」

 人形二人に連れられるようにして、グランサイファーの中へ戻るダヌア。それを見送り、グランはふぅと息を吐いた。

グラン「……こんなに楽しくていいのかな」

 ただ女の子と過ごしただけ。それだけで一日を消費。最近ではない贅沢な時間の使い方。
 無性に急かされる思いに駆られてしまう。

グラン「でも、いいんだよな。悪いことじゃないはずだ」

 自分もダヌアも楽しく、ここから出るために必要なこと。何も悪くはない。
 慣れよう。自分に言い聞かせ、グランも騎空挺の中へと入った。


ダヌアの好感度 最高値の100。今後、特別中なイベントがない限り変動はしません


↓1 夜、誰と会うか。ヒロイン候補から一人(ダヌアを除く)・
    (この判定で末尾0、9、8だとイベント)

グラン「……おっ」

 夜。寝る支度をしたがなんとなく眠れず、グランサイファーの甲板へと出たグラン。
 そこで彼が見つけたのは、甲板の端で外を見つめているミラオルだった。

グラン「ミラオル、見張りか?」

ミラオル「……グラン。いや、今日は違うわ」

グラン「じゃ、ぼんやりしてたのか」

ミラオル「……。否定しないわ」

グラン(今またプライベートとか思いかけたよな、多分)

 間からそれとなく察するグランである。

グラン「……あ、そういえばまだツノコにお願いしてなかったな」

ミラオル「お願い? ……私が依頼したもののことかしら」

グラン「ああ。ツノコ全然こっちに出てこなくて」

ミラオル「それなら、今日見つけたわ」

グラン「へ? あ、じゃあこの前のミラオルとの会話、見られてたのか」

ミラオル「そうみたいね。屋内に的、魔物のいるスペースがあって、中々いい鍛練になると思うわ」

ミラオル「ただ、人が多いけれど」

グラン「はは。うちの団員、武闘派多いからな……」

 そう苦笑するグランも、鍛練は欠かさないのだが。

ミラオル「……奇妙な感覚ね」

グラン「ん? なにがだ?」

ミラオル「敵がいない。警戒する必要がないってこと」

ミラオル「どこかから魔物が飛んできたり、悪党が襲ってきたり、そんなことがない世界に、私がいるということ。脅威が絶対的に囲われていて――」

ミラオル「すごく、落ち着かないわ」

グラン「ふーむ、なるほどな」

 脅威はどこにでも存在する。だからこそ人は対抗する手段を持ち、戦ってきた。けれどそんな世界から急に真逆の場所へ連れてこられたら、どう思うだろうか。
 彼は初めてそのことに気づかされたのだが、確かに違和感を抱くかもしれない。


1・「新しい趣味でも見つけたらどうだ?」
2・「そういうことを考える時間ができるのは、いいことだ」
3・「ある意味ここが理想郷かも」

↓1 

ミラオル「いいこと?」

グラン「うん。だってそんなこと、あっちじゃ考えないだろ?」

ミラオル「それは……そうね」

 ここに来たからそんなことを考えたのだから。

グラン「僕はさ、この世界のそういうところは好きなんだ」

グラン「平和で、のんびりしていて、自分から近づかないと脅威ってものがなくてさ」

グラン「……僕がいる世界とはある意味真逆だよな」

ミラオル「……」

 グランの言葉に、ミラオルは何も答えない。
 表情を変えず外を見つめたまま。まるでグランの続きを待つように。

グラン「だから、すごく落ち着かないよな。はは、可笑しいよな」

グラン「こういう平和を望んでるはずなのに、いざそうなると落ち着かないなんて」

グラン「でもさ、戸惑うのが普通な気がするんだ。やっぱり過程を実感しないとな」

ミラオル「……そうね。なんとなく、分かったわ」

グラン「ん?」

ミラオル「戸惑っていたのは与えられたから、ってこと」

ミラオル「確かに平和は……そういうものじゃないわね」

 まだ、この島で味わったような平和というものを経験したことのない2人。
 だから確かな平和というものは分からない。でも、得体の知れない生物に与えられるようなものではないことは分かる。

グラン「平和って、難しいよな……」

ミラオル「ええ。でも、平和とは遠い私達だから――きっと」

グラン「だな」

 きっと。その先は言葉を紡がずとも分かった。
 グランは頷くと微笑み、ミラオルと同じ、地面もなにもない空の果てを見つめた。

グラン「僕達なら、絶対に」



 ミラオルの好感度が5上昇


【一覧】

フェリ 13   「まだ、分からないな」
シルヴァ 20  「軽率な面があるな」
ミラオル 24  「甘い、のよね」
ロザミア 84  「団長のど変態(昨日の今日なのに)」
マギサ 38   「見ていて飽きないわね」
ヘルエス 62  「誠実な方、ですね」
カリオストロ 3 「あん? 興味ねえな」
クラリス 58  「私にもチャンスがあったら……」
フィーナ 29  「団長? よく分からないなぁ」
ダヌア 100  「だんちょ、うんめぃ……」
ヤイア 57   「いいお兄ちゃんだよ?」

 翌朝。

グラン「……今日はしっかり眠れたな」

 目を覚まし、身支度を終えたグランは伸びを一つ。

グラン「ふぁ……さて、と。今日は何をするか……」

 眠気が抜けない内に、彼は今日何をしようか考えはじめた。


自由行動
 1 会話(誰とかを指定可)
 2 イベント(誰のかを指定可)
 3 デート(好感度70以上のヒロインから指定可 ダヌア除く)

 ↓1


グラン「……うん」

 今日何をするか。
 それを考えていたグランは、ふっと頭に浮かんだ結論に一人頷く。

グラン「ロザミアと出掛けるか」

 ロザミアとの外出――デートをしようと。
 以前は食事もしたし、恐らくは断られないはず。そんな気軽な思いで。

グラン「そうと決まれば、さっそくロザミアに声かけるか」

 グランは意気揚々と自室を出た。

 グランサイファー甲板。
 朝方だというのに、今日もそこは団員らで賑わっている。

ダヌア「……やさしぃ」

ヘンゼル「ふむふむ。ダヌアは団長が優しくしてくれた、と言っている」

ルリア「はわぁ……グラン、積極的なんですね」

クラリス「わっかんないよー。もしかしたら島の影響かも。いつも奥手だしさ」

カリオストロ「ねー☆ カリオストロにも興味なさそうだもん」

フェリ「それはおいといて、着実に事は進んでいるみたいだ。これなら脱出も近いかもしれないな」

ロゼッタ「そうね。でも私としては、グランと女の子達の赤裸々な日々は楽しくはあるのだけど」

イオ「赤裸々っていうか、アダルトよね……」

シルヴァ「……だな」

カリオストロ(基本的に奥手なのは女側もそうだよな……)

 団長ら、というよりは女性陣か。
 船の端なのだが、割と声がでかい。


グラン「……」

 ロザミアを探していたグランだが、話の内容が聞こえ彼女らを見つけてしまうくらいに。

グラン(どうしたものか……)

 目当てのロザミアはあの中に混ざっている。が、声をかければ間違いなく厄介なことになるだろう。ロゼッタもいるし。

グラン(っていうかダヌア。最中の描写は抜けてるけど、ホテル行ったとか喋ったら、なにがあったかは丸分かりだからな……!)

 ため息。いつか知られることだから、それにもう女の子とそういうことをしているのは知られているから、と自分に言い聞かせグランは咳払い。

ロザミア「……?」

グラン(あ、ロザミアだけ気づいたか。よし、チャンス!)

 咳払いで気づいたのか、ロザミアと目が合ったグランは、彼女だけを誘い出すことに成功した。

ルリア「あれ? ロザミアさん、どこかに? それになんだか、嬉しそうな」

ロザミア「グランに呼ばれただけ」

ロザミア(ちょっとした私用だから)

ルリア「え? グランにですか?」

グラン(ロザミアー!)

 一瞬で空気が変わる場に、ロザミアがハッとした顔をする。

ロザミア「……な、なんでもない。気にしないで」

ダヌア「ぐら……」プクー

フェリ「二日連続デート……か」

ロゼッタ「フフッ。あの子も頑張ってるってことかしら。ロザミア、行ってらっしゃい」

 複雑そうな面々にぺこっと会釈し、グランの方へ歩くロザミア。申し訳なさを表情に出し、彼女はグランへ言う。

ロザミア「……バレてしまったわ」

グラン「はは……気にしてない」

グラン(不真面目とか印象がつかないといいけどなぁ……自業自得だよな、これは)

 ロザミアは何も悪くはない。悪いのは自分。そしてツノコ。苦笑を浮かべたグランはがっくりと肩を落とした。

ということで、次回はロザミアとのデート。
今日はもう落ちるけれど、行き先を安価とっときま。

↓1 どこへ行く? (グランサイファー、森、遊園地エリア、温泉街、ホテル街)


それと、15人くらいまでヒロインはやろうと思っていたので、あと四人ほどあれば追加受け付けまふ。通常時、イベント時の会話にキャラがいないと困るので。練習も兼ねて。今まで通り、書けないと思ったものは再安価しま

では、挙がった四人を追加。
で、↓1、2、3、4で挙がった順で好感度の判定をコンマで行いま

好感度は後にまたまとめます。

間に合わなかった方、まだ大丈夫なのでキャラ希望出していただければ。ID同じだと有り難いっす

ナルメア、ハレゼナ把握。
では↓1、2で恒例の好感度判定を

というわけで改めて、

【一覧】・

フェリ 13   「まだ、分からないな」・
シルヴァ 20  「軽率な面があるな」・
ミラオル 24  「甘い、のよね」・
ロザミア 84  「団長のど変態(昨日の今日なのに)」・
マギサ 38   「見ていて飽きないわね」・
ヘルエス 62  「誠実な方、ですね」・
カリオストロ 3 「あん? 興味ねえな」・
クラリス 58  「私にもチャンスがあったら……」・
フィーナ 29  「団長? よく分からないなぁ」・
ダヌア 100  「だんちょ、うんめぃ……」・
ヤイア 57   「いいお兄ちゃんだよ?」
アンジェ 44  「団長として信頼しているよ」
ドロシー 84  「お慕いしています、ご主人様☆」
エジェリー 19 「(いい人、ですよね)」
ヴィーラ 31  「実力は認めてあげましょう」
ナルメア 18  「困ったことがあったら言ってね?」
ハレゼナ 79  「サイコーにクレージーだな、団長ぉ!」


 本編続きは夜に。今日かは保証できないけれど

ダヌアの最後までやってたら、遅れてしまい
二次創作者歓喜、もしくは悲鳴な内容

もしかしたら、ダヌア含めイベントにより色々なキャラの色々な状態に着地するかもなので、今更ながら一応ネタバレ注意

 このSSの好感度=恋愛感情
 低かったら、出会ったばかり。もしくはなにかしらの理由をこちらで用意。
 ナルメアさんはまだまだ単なる世話焼きの対象ということで、嫌ってるわけではありませ



ロザミア「それで、用ってなにかしら」

 グランサイファーから降りてすぐ、二人は立ち止まる。ロザミアはそわそわした様子を見せながら、言葉だけはそれとなく問いかけた。

グラン「今日、僕と出掛けないか?」

ロザミア「……ええ。いいわよ」

グラン「そっか。ロザミアと出掛けたいと思ってたから、断られなくて良かったよ」

ロザミア「……」

 さも当たり前のように口にするグラン。ドキッとするロザミアだが、緊張などしてなさそうな目の前の人物。暢気な顔を軽く睨む。

グラン「ん? どうした?」

ロザミア「随分と慣れているみたいね」

ロザミア「まあいいわ。……どこに行くの?」

グラン「そうだなぁ……まずはこっちか」

 ロザミアから視線を移し、グランは歩き出す。
 考えるのも短時間。慣れている云々の発言にも一瞬きょとんとするのみ。意識などされていないのでは。

ロザミア「はぁ……」

 頭に浮かぶネガティブな考えに、ロザミアは呆れ、嘆息をもらした。


 森。
 二人はゆっくりとした歩調でそこを進んでいた。

グラン「うん、やっぱりいい場所になったな」

ロザミア「……確かに変わったわね」

グラン「ああ。動物はいるし、静かすぎないし、空気は美味しい、いいこと尽くしだ」

グラン「逆に作り物的な違和感もあるんだけどな。虫とかいないし」

ロザミア「そこが気になる人は、この世界では色々大変そうね」

グラン「精神的にダメージがあるかもな」

グラン(……機嫌はよさそうだな)

 雑談をしつつ、グランはロザミアの顔色を窺う。グランサイファー前で見せていた怒った様子はない。会話も途切れない。

グラン(よし、ここは……)

1・ゆっくり森林浴でも
2・このまま散歩を
3・行きたいところはあるか尋ねる

 ↓1


【ちょこっとだけれど今日はここまで】

ロザミア「行きたいところ?」

グラン「せっかく出掛けてるんだし、ロザミアの希望も聞こうと思ってな。どうだ? なければ僕が考えるけど」

ロザミア「……そう、ね」

 グランの予想に反し、意外にも深く考えはじめるロザミア。顎に指を当てじっくり考えること数十秒。

ロザミア「……お酒の約束は覚えている?」

グラン「ん? あぁ、勿論。僕も楽しみにしてることだからな」

ロザミア「……そう。ならいいわ」

グラン「?」

 グランが答えると視線をふいっと逸らしてしまう彼女。

ロザミア「グランのことだから他で手一杯になってるかと思ったのよ」

グラン「はは、それは有り得るかもしれないけど、このことは忘れないようにしてるからな」

グラン「ロザミア、少しは楽しみにしてくれてるみたいだし」

ロザミア「少しじゃ――」ハッ

ロザミア「そ、そうね」

グラン(だいぶ、本音が……)

 楽しみにしてくれている。それは彼女の反応から、少なからず分かっている。恥ずかしそうに取り繕うロザミアを見れば、一目瞭然。

グラン(うん、かわいい)

 彼女と接して微笑ましくなる余裕も出てきた。

ロザミア「なににやけているの? 気持ち悪いんだけど」

 それでも、容赦ない物言いがたまに心へ刺さるのだが。


 ロザミアの満足度が15上昇


↓1 どこへ行く? (グランサイファー、遊園地エリア、温泉街、ホテル街)・


 二人は森を抜け、温泉街へとやってきた。

ロザミア「こんな場所も……ゆっくりできそうね」

グラン「あぁ。ここは相変わらずいい場所だなぁ」

ロザミア「……それで。いい場所なのは確かだけれど、ここへ来た目的は?」

ロザミア「いかがわしいことじゃないわよね?」

グラン(これは本音だよな……ははは)

グラン「ここに来たのはな……」


1・鍋でも食いに
2・温泉(混浴)入りに
3・散歩だ

 ↓1

書こうと思ったら眠気が……
申し訳ないけれど、落ちま。明日も書けると思うので、お許しを

グラン「そろそろご飯時だからな。鍋っていうものを食べたいと思って」

ロザミア「鍋……それってシチューみたいなものかしら」

グラン「似たようなものらしいな。でも醤油だとか、塩だとか、出汁とかそういうものをベースに肉とか野菜、魚を煮込むものらしい」

ロザミア「さっぱりした煮込み料理って、ことかしら。……楽しみね」

グラン「だろ? なんでも、熱したままの鍋から皿に取り分けて食べるんだって。あつあつを白飯と一緒に食べる……」

グラン「絶対おいしい!」

 楽しそうに拳をぐっと握り締めるグランに、ロザミアは微笑を返す。

グラン「ってことで、ご飯でいいか?」

ロザミア「ええ。行き先任せているのは私だから、文句は言わないわ」

グラン「そうか。なら行こうぜ」

 ロザミアが頷くとグランは近くにあった料亭へと入る。普通の飲食店とは違う雰囲気のお店。その個室に通らされた二人は、テーブルを挟んで向かい合わせに座る。

ロザミア「食事する場所とは思えない静かさね」

グラン「だな。雰囲気はあのレストランと似てるけど、タイプが違うっていうか」

ロザミア「また違う文化を感じさせる……というところかしら」

グラン「うんうん、そんな感じ」

グラン「さてと……それじゃ、注文……」

グラン「うーん……」

ロザミア「……どうしたの?」

グラン「鍋料理食べたいんだけどさ、全部二人前からなんだよな……どうする?」

ロザミア「グランに任せるわ。男性にリードしてもらいたい――ハッ。いえ、こういうのは男性の役割でしょ?」

グラン「勿論、ロザミアがいいなら、僕がエスコートするさ。任せてくれ」

ロザミア(自分で言っておいて後悔したけど……)

ロザミア(メニュー決めで気を遣ってくれた相手に男性の役割って言葉を投げつけるのは駄目よね)

ロザミア(でもそこで快く任せろと言ってくれるグランは……うん。嬉しかった)ポッ

グラン「ロザミア? なんか赤くないか? 暑い?」

ロザミア「なんでもないわ。気にしないで」

グラン「そうか? ならいいけど」

グラン「メニュー……だよな。何を食べるか」


1・醤油鍋
2・味噌鍋
3・塩鍋

 ↓1


グラン「うん、このチョイスはかたいな」

ロザミア「醤油の味付けにするのね」

グラン「せっかくだかららしい味にしようと思って。オーソドックスだよな」

ロザミア「そうなのかしら?」

グラン「僕の直感がそう言ってる! というわけで、店員さーん!」

 元気よく店員を呼び、醤油鍋を注文。それから十分ほど時間が経ち――

グラン「うおー……上品なかおりが」

ロザミア「本当……見た目が綺麗ね」

 テーブルの中心部の穴に弱めの火を焚き、その上へと野菜と肉、スープが入った鍋を配置。てきぱきと準備する店員は最後に白飯を置き、頭を下げると去っていった。


グラン「ツノコに感謝しないとな。各地の料理を無料で食べれるなんて」

ロザミア「その代わりに得体の知れない空間に閉じ込められているのよね」

グラン「けど二人で鍋占領だぜ? ワクワクするな。早く食べ頃にならないかな」

ロザミア「子供ね。落ち着いて待ちなさい」ソワソワ

グラン「お、おう」

グラン(隠しきれてない……)

グラン「……っと、そろそろじゃないか?」

ロザミア「そうね。取り分けは私がするわ」

グラン「それがいいな。僕だと大雑把になりかねないし」

ロザミア「私も似たようなものよ。……とりあえず、少な目に取るわね」

 身体を少し前に乗り出し、ロザミアが鍋を器へよそう。一通りの具材を盛り、最後にスープを。綺麗に小さな鍋を作る。

グラン「充分丁寧だと思うけどな。その上早いし」

ロザミア「そうかしら。……さ、食べましょう」

グラン「おうっ。いただきます!」

 まず一口。鶏肉と白菜を口にする。
 躊躇なく口に運んだ瞬間、その温度にグランは驚く。先程まで煮えていたものなのだからそれが当たり前なのだが、すっかり失念していた。
 慌てて彼は口の前に手をやり、下を向きながら息を吐く。
 舌へ伝わる醤油、具材の出汁の風味。繊細ながら強い旨味に、強烈に食欲を刺激されるが、今味わってしまっては口の中が大変なことになる。
 グッとこらえ頃合いを見計らい、咀嚼。すると今度は野菜から染みでる水分に、顔を上へと向ける。
 野菜、スープの水分にも負けない肉の味。加えて野菜のみずみずしい食感。本能的に茶碗を手にし、白米を口に。
 それもまたおかずに負けず劣らずあつあつなのだが、のみこんだ後に訪れるのは満足感のみ。

グラン「ふぅ……美味い」

ロザミア「忙しない食事ね」

ロザミア「確かにすごく美味しいけど」

グラン「これなら何杯でもいけそうだ。鍋もご飯も」

 白米を食べ、肉、野菜、魚。そしてスープ。時にはサイクルの順番を変え、味わう。手が止まる気がしなかった。
 冷めないのもそうだけれど、それ以上に選択肢の広さがこの料理の特徴なのだろう。
 食べ合わせに順番、具材が多く飽きることなく食べることができる。

グラン「わくわく感がなくならないな……」

 なんてことを、食べながら長々考えるグランであった。

ロザミア「何言ってるの?」

グラン「ちょっとした一人言だ」

グラン(ロザミアも結構食べてくれてるし、醤油鍋で成功だったな。良かった)

ロザミアの満足度が30上昇 合計45


今日はここまでで

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